説明

CNS疾患を治療するための、新規環状及び非環状プロペノン類

本発明は、新規の環状及び非環状プロペノン誘導体及びその薬学的に許容し得る塩に関する。更に、本発明はこのような化合物の製造方法に関する。本発明の化合物は薬剤として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規の代謝型グルタミン酸受容体 (mGluR)モジュレータ, それらの合成法及びこのような物質の投与によって神経疾患の治療及び(又は)予防法に関する。
【背景技術】
【0002】
神経刺激はニューロンによって放出される神経伝達物質の相互作用を介して中枢神経系(CNS)によって伝達される。この神経伝達物質はもう一つのニューロンの神経受容体に特異的な影響を及ぼす。
【0003】
L-グルタミン酸は、哺乳類CNSにおいて主要の興奮性神経伝達物質であって, したがって大多数の生理学的過程で決定的な役割を果たすと考えられる。グルマート依存刺激受容体は、2つの主要なグループに分けられる。第一のグループはリガンド調節型イオンチャネルを含み、一方第二グループは代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)を含む。代謝型グルタミン酸受容体は、G-蛋白質共役型受容体 (GPCR)のサブファミリーである。CNSの外側で、 たとえば慢性疼痛状態でイオンチャネル型及び代謝型グルタミン酸受容体の双方の末梢役割に対してますます多くの証拠がある。
【0004】
現在,これらのmGluRの8種の異なるメンバーが知られている。構造パラメータ、たとえば配列相同性, これらの受容体よって利用される第二メンセンジャーシステム及び低分子量に対するそれらの種々の親和性に基づき, これらの8種の受容体は、3つのグループに分けることができる: mGluR1 及び mGluR5は、ホスホリラーゼCに結合するグループ Iに属し、そしてそれらの活性化は細胞内カルシウムイオン物質代謝を生じる。mGluR2及びmGluR3の双方はグループ IIに属し、そしてmGluR4, mGluR6, mGluR7 及び mGluR8はグループ IIIに属し, これらのうちの2つはアデニルシクラーゼに負に結合する。すなわちこれらの活性化は第二メッセンジャーcAMP の減少を引き起こし、そしてしそれ自体神経活性(neuronal activity)の損害を引き起こす。
【0005】
グループ I mGluR モジュレータは、シナップス後メカニズムによってシナップス前放出される神経伝達物質グルタマートの作用をモジュレートすることを示した。更に、これらのモジュレータは陰性及び(又は)陽性グループ I mGluR モジュレータであることができるので、このようなモジュレータはこれらの代謝型受容体の作用を増加させるか又は阻害することができる。CNSに影響を及ぼす種々の病態生理学的過程及び疾患状態が異常なグルタミン酸神経伝達に関連すると考えられ、グループI mGluR モジュレータはCNS のいくつかの領域で発現するのが知られているので、これらの受容体のモジュレータはCNS疾患の処置で治療上有効である可能性がある。
【0006】
したがって, グループ I mGluR モジュレータ を、急性及び慢性の病的状態、たとえばAIDSによる痴呆, アルツハイマー病, クロイツフェルトヤコブ症候群, 牛海綿状脳症 (BSE) 又はその他のプリオン関連感染, ミトコンドリア機能不全が関与する疾患, s-アミロイド及び(又は) タウパチーが関与する疾患、たとえばダウン症候群, 肝性脳症, ハンティングトン疾患, 運動ニューロン疾患、たとえば 筋萎縮側索硬化症 (ALS), 多発性硬化症 (MS), オリーブ橋小脳萎縮, 術後認知障害 (POCD), パーキンソン病, パーキンソン痴呆、軽度認識障害、ボクサー痴呆、血管性及び前頭葉痴呆, 目のけが, 目の疾患(たとえば緑内症、網膜症、黄斑変性), 頭部及び脊髄のけが / トラウマ, 低血糖症, 低酸素症(たとえば周産期のもの), 虚血 (たとえば心停止、脳卒中、バイパス手術又は移植に由来する), けいれん, 神経膠腫及びその他の腫瘍, 内耳傷害 (たとえば耳鳴, 音又は薬物-誘発されたことで)), L-ドーパ誘発された及び遅発性ジスキネジーにおいて神経保護をもたらすために投与することができる。
【0007】
本発明の範囲でのその他の適応症は、下記病態に対する症候学的な影響を包含する: 依存症(ニコチン, アルコール, アヘン, コカイン, アンフェタミン、肥満及びその他のもの), 筋萎縮側索硬化症 (ALS), 不安及びパニック障害, 注意欠陥多動性障害 (ADHD), レストレスレッグス症候群 及び 過活動小児, 自閉症, 発作, けいれん/癲癇, 痴呆 (たとえばアルツハイマー病, コルサコフ症候群, 血管性痴呆, HIV 感染において), 大うつ病性障害 又はうつ病(ボルナウイルス感染に由来するうつ病を含めて)、両極性躁鬱病, 薬物耐性(たとえばオピオイドに対する薬物耐性), 運動障害、ジストニア、ジスキネジー(たとえば, L-ドーパ誘発ジスキネジー, 遅発性ジスキネジー又はハンティングトン疾患), 脆弱X症候群, ハンチントン舞踏病, 過敏性腸症候群 (IBS), 偏頭痛, 多発性硬化症, 筋痙攣, 痛み(慢性及び急性, たとえば炎症性疼痛、神経因性疼痛、異痛、痛覚過敏、侵害受容性疼痛)、パーキンソン病, 心的外傷後ストレス障害, 統合失調症(陽性及び陰性症状), 痙縮, 耳鳴、ツレット症候群, 尿失禁, 嘔吐、掻痒状態(たとえば掻痒症), 睡眠障害, 排尿障害, 下部尿路での神経筋障害, 逆流性食道炎(GERD), 下部食道括約(LES)疾患, 機能的胃腸管障害, 消化不良, 逆流, 呼吸器感染症, 多食症, 慢性喉頭炎, 喘息(たとえば逆流に関連する喘息(reflux-related asthma)), 肺疾患, 摂食障害, 肥満及び肥満に関連する障害。
【0008】
グループ I mGluR モジュレータ に対する更なる適応症は、特定の病態が必ずしも存在しないが、特定の生理学的パラメータを本発明の化合物の投与によって改善することができる適応症, たとえば認識促進を含む。
【0009】
最後に, プロペノン類は従来技術に記載されている。たとえば、Meng等 (米国第2003/0236298号明細書)には、VCAM-1 が媒介する障害の治療のための特定の1,3-ビス-アロマチック-プロプ-2-エン-1-オン類が記載されている。Anderson等(米国第 6,864,264号明細書) には、増殖性疾患の治療のための特定の1-アダマンチル-3-アリール/ヘテロアリールプロペノン類が記載されている。Beckers等は、特定の2-アシルインドール類及びこれを抗がん剤としての使用することを示す (国際特許出願(WO) 第03/037861号及び(WO)第 01/082909号明細書)。Hayakawa等は、抗がん剤として特定の4-ヒドロキシ-3-メチル-6-フェニルベンゾフラン-2-イルケトン類及び4-ヒドロキシ-3-メチル-6-フェニルインドール-2-イルケトン類を示す。代謝型活性はこれらの化合物に対して全く立証されていない。
本発明
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特定の環状及び非環状プロペノン類がグループIのmGluRモジュレータであることが確定された。したがって, これらの物質は、異常なグルタミン酸神経伝達と関連する病態の治療に又はグループ I mGluR 受容体のモジュレーションが治療有用性をもたらす治療に治療上有効であることができる。これらの物質は、薬学的に許容し得る希釈剤, キャリヤー又は賦形剤1種以上と共に存在する医薬調合物の形で投与されるのが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の目的
本発明の課題は、環状及び非環状プロペノン グループ I mGluR モジュレータ 及びその医薬調合物である新規医薬化合物を提供することにある。本発明の別の課題は、本発明の化合物又はこれを含む医薬調合物を用いることによって異常なグルタミン酸神経伝達を伴う望ましくないCNS疾患を治療、解消、緩和、軽減又は改善する新規方法を提供することにある。
【0012】
本発明の更なる課題は、環状及び非環状プロペノン有効成分を製造する方法を提供することである。さらに別の課題は、以下の説明から明らかになり、そしてまた別の課題は当業者に明らかである。
【0013】
発明の要旨
したがって本発明によって包含されるべきと考えられることは特に次の記載にまとめることができる:
式 I
【0014】
【化1】

{式中、
R1は、C1-6アルキル, C2-6アルケニル, アリール, アリールC1-6アルキル, アリールC2-6 アルケニル, アリールC3-6 シクロアルキル, ヘテロアリール, ヘテロアリールC1-6アルキル, ヘテロアリールC2-6アルケニル, 2,3-ジヒドロ-1H-インデニル, 又はC3-12シクロアルキル又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、この際C3-12シクロアルキル部分は、場合により不飽和であるか及び(又は)C3-12シクロアルキル部分1個以上の炭素原子は場合により酸素原子又はNR7-部分によって置換され、
R2 は水素又はC1-6アルキルを示し、
X は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ニトロ又はジ-(C1-6 アルキル)アミノ (たとえばジメチルアミノ)を示し、
Y は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ヒドロキシC1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキルを示し、
又はX 及び Yは一緒になってOCR9R10, CH2CR9R10, 酸素, CH2 及びN(R8)から選ばれる二価の基を形成し、
Q は窒素又は R3-Cを示し、
T は窒素又は R4-Cを示し、
W は窒素又は R5-Cを示し、
Z は窒素又は R6-Cを示し、
この際
R3, R4, R5 及びR6 はそれぞれ独立して水素原子, ハロゲン原子、又はヒドロキシ, シアノ, ニトロ, C1-6アルキル, ヒドロキシC1-6アルキル, C1-6アルコキシC1-6アルキル, アリール, アリールC1-6アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, C3-12シクロアルコキシ, アリールC1-6アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ, C3-12シクロアルキルアミノ, C3-12シクロアルキルC1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル, アリールアミノ, アリールC1-6アルキルアミノ, N-アリール-N-C1-6アルキルアミノ, C1-6アルキルカルボニルアミノ, N-C1-6アルキル-N-C1-6アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ, モルホリノ, ヘキサメチレンイミノ, ピロリジニルC1-6アルキル, ピペリジニルC1-6アルキル, モルホリニルC1-6アルキル, C1-6アルキルスルホニル, C1-6アルキルスルホニルアミノ, C1-6アルキルスルファニル, C1-6アルキルアミノスルホニル及びジ-(C1-6アルキル)アミノスルホニルから選ばれる基を示すか又は
R4 及び R5 は一緒になって-(CH2)3-, -(CH2)4-, -CH=CH-CH=CH-, -(CH2)3O-, -OCH2O-, -O(CH2)2O- 及び-O(CH2)3-から選ばれる二価の基 を形成し、
R7 は水素, C1-6アルキル, アリール又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、
R8は水素, C1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノカルボニルを示し、そして
R9及び R10は水素又はC1-6アルキルを示し、
この場合、 前記定義において、用語"アリール" は、フェニル, ナフチル、 又はハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, C2-6アルケニル, C1-6アルコキシ, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ及びC1-6アルキレンジオキシのうちの1種以上によって置換されたフェニルを意味し, そして用語“ヘテロアリール”は、酸素, 硫黄及び窒素から選ばれたヘテロ原子1〜4個を含む芳香族 5-6員環を意味するか、又はベンゼン環又は別の、上述のような5-6員ヘテロ芳香族環と縮合された上述のような5-6員ヘテロ芳香族環を含む二環状基を意味し, このヘテロアリール基は場合によりハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ及びジ-(C1-6 アルキル)アミノのうちの1種以上によって置換されている。}
で表わされる化合物、及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる化合物
[但し、この際
Yが水素又は C1-6アルキルであり、そしてR1がアリールを示す場合、符号 Q, T, W 及び Zを含む環は、フェニル又は置換されたフェニルを示してはならない;
R8 が水素を示す場合、R1はC1-6アルキル; フェニル、又はハロゲン, アルコキシ, トリフルオロメチル, アルキル, ニトロ 及びアミノ; ナフチル; イソキノリニル; 2-ピリジル又は2-チエニルから選ばれる基1種以上によって置換されたフェニルを示してはならない;
そして式 I で表わされる化合物は、
シクロプロピル-(5-メトキシ-1H-2-インドリル)-1-メタノン,
シクロブチル-(5-メトキシ-1H-2-インドリル)-1-メタノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-キノリン-3-イルプロペノン,
(6-メトキシ-2-ベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシフェニル)メタノン,
1-シクロプロピル-3-(3-メトキシフェニル)プロペノン,
1-(3-メトキシフェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン又は
1-アダマンタン-1-イル-3-(3,4,5-トリメトキシフェニル)プロペノン
を示さないものとする。]。
【0015】
式 Iで表わされる化合物は、式 IA
【0016】
【化2】

(式中、
X′は酸素又はCH2を示し、そして残りの符号は上記に定義された通りである。)
又はその光学異性体, その薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和又はその 多形体によって表わすことができる。
【0017】
式 Iで表わされる化合物は、式 IB
【0018】
【化3】

(式中、
A は酸素, CH2 又はNR8 を示し、そして残りの符号は上記に定義された通りである。)
又はその光学異性体, その薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和又はその多形体によって表わすことができる。
【0019】
式 Iで表わされる化合物は、式 IC
【0020】
【化4】

(式中、
Xは水素, C1-6アルキル, ハロゲン, シアノ, C1-6アルコキシ, ニトロ又はジ-(C1-6 アルキル)アミノ (たとえば ジメチルアミノ)を示し、
Y は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ヒドロキシC1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキルを示し、そして
残りの符号は上記に定義された通りである。)
又はその光学異性体, その薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和又はその 多形体によって表わすことができる。
【0021】
本発明のさらなる実施態様は、 式 I'
【0022】
【化5】

{式中、
R1は、C1-6アルキル, C2-6アルケニル, アリール, アリールC1-6アルキル, アリールC2-6 アルケニル, アリールC3-6 シクロアルキル, ヘテロアリール, ヘテロアリールC1-6アルキル, ヘテロアリールC2-6アルケニル, 2,3-ジヒドロ-1H-インデニル, 又はC3-12シクロアルキル又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、この際C3-12シクロアルキル部分は、場合により不飽和であるか及び(又は)C3-12シクロアルキル部分1個以上の炭素原子は場合により酸素原子又はNR7-部分によって置換され、
R2 は水素又はC1-6アルキルを示し、
X は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ニトロ又はジ-(C1-6 アルキル)アミノ (たとえばジメチルアミノ)を示し、
Y は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ヒドロキシC1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキルを示し、
又はX 及び Yは一緒になってOCR9R10, CH2CR9R10, 酸素, CH2 及びN(R8)から選ばれる二価の基を形成し、
Q は窒素又は R3-Cを示し、
T は窒素又は R4-Cを示し、
W は窒素又は R5-Cを示し、
Z は窒素又は R6-Cを示し、
この際
R3, R4, R5 及びR6 はそれぞれ独立して水素原子, ハロゲン原子、又はヒドロキシ, シアノ, ニトロ, C1-6アルキル, ヒドロキシC1-6アルキル, C1-6アルコキシC1-6アルキル, アリール, アリールC1-6アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, C3-12シクロアルコキシ, アリールC1-6アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ, C3-12シクロアルキルアミノ, C3-12シクロアルキルC1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル, アリールアミノ, アリールC1-6アルキルアミノ, N-アリール-N-C1-6アルキルアミノ, C1-6アルキルカルボニルアミノ, N-C1-6アルキル-N-C1-6アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ, モルホリノ, ヘキサメチレンイミノ, ピロリジニルC1-6アルキル, ピペリジニルC1-6アルキル, モルホリニルC1-6アルキル, C1-6アルキルスルホニル, C1-6アルキルスルホニルアミノ, C1-6アルキルスルファニル, C1-6アルキルアミノスルホニル及びジ-(C1-6アルキル)アミノスルホニルから選ばれる基を示すか又は
R4 及び R5 は一緒になって-(CH2)3-, -(CH2)4-, -CH=CH-CH=CH-, -(CH2)3O-, -OCH2O-, -O(CH2)2O- 及び-O(CH2)3-から選ばれる二価の基 を形成し、
R7 は水素, C1-6アルキル, アリール又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、
R8は水素, C1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノカルボニルを示し、そして
R9及び R10は水素又はC1-6アルキルを示し、
この場合、 前記定義において、用語"アリール" は、フェニル, ナフチル、 又はハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, C2-6アルケニル, C1-6アルコキシ, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ及びC1-6アルキレンジオキシのうちの1種以上によって置換されたフェニルを意味し, そして用語“ヘテロアリール”は、酸素, 硫黄及び窒素から選ばれたヘテロ原子1〜4個を含む芳香族 5-6員環を意味するか、又はベンゼン環又は別の、上述のような5-6員ヘテロ芳香族環と縮合された上述のような5-6員ヘテロ芳香族環を含む二環状基を意味し, このヘテロアリール基は場合によりハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ及びジ-(C1-6 アルキル)アミノのうちの1種以上によって置換されている。}
で表わされる化合物又はその光学異性体又はその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和, 又はその多形体
[但し、この際
Yが水素又は C1-6アルキルであり、そしてR1がアリールを示す場合、符号 Q, T, W 及び Zを含む環は、フェニル又は置換されたフェニルを示してはならない;
R8 が水素を示す場合、R1はC1-6アルキル; フェニル、又はハロゲン, アルコキシ, トリフルオロメチル, アルキル, ニトロ 及びアミノ; ナフチル; イソキノリニル; 2-ピリジル又は2-チエニルから選ばれる基1種以上によって置換されたフェニルを示してはならない;
Y が水素を示す場合、R1 はアダマンチル又はアダマンチルC1-6 アルキルを示してはならない;
そして式 I‘ で表わされる化合物は、
シクロプロピル-(5-メトキシ-1H-2-インドリル)-1-メタノン,
シクロブチル-(5-メトキシ-1H-2-インドリル)-1-メタノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-キノリン-3-イルプロペノン,
(6-メトキシ-2-ベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシフェニル)メタノン,
1-シクロプロピル-3-(3-メトキシフェニル)プロペノン,
1-(3-メトキシフェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン又は
1-アダマンタン-1-イル-3-(3,4,5-トリメトキシフェニル)プロペノン.
を示さないものとする。]
によって表わすことができる。
【0023】
更に、異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態を患う、又はグループI mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす病態にある, ヒトを含む動物生体の治療方法において、式 I
【0024】
【化6】

{式中、
R1は、C1-6アルキル, C2-6アルケニル, アリール, アリールC1-6アルキル, アリールC2-6 アルケニル, アリールC3-6 シクロアルキル, ヘテロアリール, ヘテロアリールC1-6アルキル, ヘテロアリールC2-6アルケニル, 2,3-ジヒドロ-1H-インデニル, 又はC3-12シクロアルキル又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、この際C3-12シクロアルキル部分は、場合により不飽和であるか及び(又は)C3-12シクロアルキル部分1個以上の炭素原子は場合により酸素原子又はNR7-部分によって置換され、
R2 は水素又はC1-6アルキルを示し、
X は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ニトロ又はジ-(C1-6 アルキル)アミノ (たとえばジメチルアミノ)を示し、
Y は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ヒドロキシC1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキルを示し、
又はX 及び Yは一緒になってOCR9R10, CH2CR9R10, 酸素, CH2 及びN(R8)から選ばれる二価の基を形成し、
Q は窒素又は R3-Cを示し、
T は窒素又は R4-Cを示し、
W は窒素又は R5-Cを示し、
Z は窒素又は R6-Cを示し、
この際
R3, R4, R5 及びR6 はそれぞれ独立して水素原子, ハロゲン原子、又はヒドロキシ, シアノ, ニトロ, C1-6アルキル, ヒドロキシC1-6アルキル, C1-6アルコキシC1-6アルキル, アリール, アリールC1-6アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, C3-12シクロアルコキシ, アリールC1-6アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ, C3-12シクロアルキルアミノ, C3-12シクロアルキルC1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル, アリールアミノ, アリールC1-6アルキルアミノ, N-アリール-N-C1-6アルキルアミノ, C1-6アルキルカルボニルアミノ, N-C1-6アルキル-N-C1-6アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ, モルホリノ, ヘキサメチレンイミノ, ピロリジニルC1-6アルキル, ピペリジニルC1-6アルキル, モルホリニルC1-6アルキル, C1-6アルキルスルホニル, C1-6アルキルスルホニルアミノ, C1-6アルキルスルファニル, C1-6アルキルアミノスルホニル及びジ-(C1-6アルキル)アミノスルホニルから選ばれる基を示すか又は
R4 及び R5 は一緒になって-(CH2)3-, -(CH2)4-, -CH=CH-CH=CH-, -(CH2)3O-, -OCH2O-, -O(CH2)2O- 及び-O(CH2)3-から選ばれる二価の基 を形成し、
R7 は水素, C1-6アルキル, アリール又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、
R8は水素, C1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノカルボニルを示し、そして
R9及び R10は水素又はC1-6アルキルを示し、
この場合、 前記定義において、用語"アリール" は、フェニル, ナフチル、 又はハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, C2-6アルケニル, C1-6アルコキシ, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ及びC1-6アルキレンジオキシのうちの1種以上によって置換されたフェニルを意味し, そして用語“ヘテロアリール”は、酸素, 硫黄及び窒素から選ばれたヘテロ原子1〜4個を含む芳香族 5-6員環を意味するか、又はベンゼン環又は別の、上述のような5-6員ヘテロ芳香族環と縮合された上述のような5-6員ヘテロ芳香族環を含む二環状基を意味し, このヘテロアリール基は場合によりハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ及びジ-(C1-6 アルキル)アミノのうちの1種以上によって置換されている。}
で表わされる化合物及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれるmGluR モジュレータの上記病態の緩和に有効である量を上記生体に投与する段階を包含する、上記治療方法。
【0025】
異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態を患う、又はグループI mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす病態にある, ヒトを含む動物生体の治療方法において、式 IA
【0026】
【化7】

(式中、X′は酸素又はCH2を示し、そして残りの符号は上記に定義された通りである。)
化合物及びその光学異性体, その薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれるmGluR モジュレータの上記病態の緩和に有効である量を上記生体に投与する段階を含む、上記方法。
【0027】
異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態を患う、又はグループI mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす病態にある, ヒトを含む動物生体の治療方法において、式 IB
【0028】
【化8】

(式中、
A は酸素, CH2 又は NR8 を示し、そして残りの符号は上記に定義された通りである。)
で表わされる化合物及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれるmGluR モジュレータの上記病態の緩和に有効である量を上記生体に投与する段階を含む、上記方法。
【0029】
異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態を患う、又はグループI mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす病態にある, ヒトを含む動物生体の治療方法において、式IC
【0030】
【化9】

(式中、
X は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ニトロ又はジ-(C1-6 アルキル)アミノを示し、
Y は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ヒドロキシC1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル示し、
そして残りの符号は上記に定義された通りである。)
及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれるmGluR モジュレータの上記病態の緩和に有効である量を上記生体に投与する段階を含む、上記方法。
【0031】
式Iで表わされる化合物を、薬学的に許容し得る賦形剤(excipients)又は増量剤(vehicles) 1種以上と共に含む、その医薬調合物の形で投与する、上記方法。
【0032】
異常なグルタミン酸神経伝達, 異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態、又はグループ I mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす病態は、AIDSによる痴呆, アルツハイマー病, クロイツフェルトヤコブ症候群, 牛海綿状脳症 (BSE) 又は その他のプリオン関連感染, ミトコンドリア機能不全が関与する疾患, s-アミロイド及び(又は) タウパチーが関与する疾患、たとえばダウン症候群, 肝性脳症, ハンティングトン疾患, 運動ニューロン疾患、たとえば筋萎縮側索硬化症 (ALS), 多発性硬化症 (MS),オリーブ橋小脳萎縮, 術後認知障害(POCD), パーキンソン病, 血管性及び前頭葉痴呆, 目のけが, 目の疾患(たとえば緑内障、網膜症、黄斑変性), 頭部及び脊髄のけが, トラウマ, 低血糖症, 低酸素症(たとえば周産期のもの), 虚血 (たとえば心停止、脳卒中、バイパス手術又は移植に由来する),けいれん, 神経膠腫及びその他の腫瘍, 内耳傷害(たとえば耳鳴, 音又は薬物-誘発されたことで), L-ドーパ誘発された及び遅発性ジスキネジーから選ばれる、上記方法。
【0033】
異常なグルタミン酸神経伝達, 異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態、又はグループ I mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす病態は、依存症(ニコチン, アルコール, アヘン, コカイン, アンフェタミン、肥満及びその他のもの), 筋萎縮側索硬化症 (ALS), 不安及びパニック障害, 注意欠陥多動性障害 (ADHD), レストレスレッグス症候群 及び 過活動小児, 自閉症, 発作, けいれん/癲癇, 痴呆 (たとえばアルツハイマー病, コルサコフ症候群, 血管性痴呆, HIV 感染において), 大うつ病性障害 (ボルナウイルス感染に由来するうつ病を含めて)、両極性躁鬱病, 薬物耐性, オピオイドに対する薬物耐性, 運動障害、ジストニア、ジスキネジー(たとえば, L-ドーパ誘発ジスキネジー, 遅発性ジスキネジー又はハンティングトン疾患において), 脆弱X症候群, ハンチントン舞踏病, 過敏性腸症候群 (IBS), 偏頭痛, 多発性硬化症, 筋痙攣, 痛み(慢性及び急性, たとえば炎症性疼痛、神経因性疼痛、異痛、痛覚過敏、侵害受容性疼痛)、パーキンソン病, 心的外傷後ストレス障害, 統合失調症(陽性及び陰性症状), 痙縮, 耳鳴、ツレット症候群, 尿失禁, 嘔吐、掻痒状態(たとえば掻痒症), 睡眠障害, 排尿障害, 下部尿路での神経筋障害, 逆流性食道炎(GERD), 下部食道括約(LES)疾患, 機能的胃腸管障害, 消化不良, 逆流, 呼吸器感染症, 多食症, 慢性喉頭炎, 喘息(たとえば逆流に関連する喘息(reflux-related asthma)), 肺疾患, 摂食障害, 肥満及び肥満に関連する障害から選ばれる、上記方法。
【0034】
異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態又はmGluR 受容体のモジュレーションが治療的有効性をもたらす病態が, 特定の病態が必ずしも存在しないが、特定の生理学的パラメータを本発明の化合物の投与によって改善することができる適応症(認識促進を含む)から選ばれる、上記方法。
【0035】
更に,薬学的に許容し得る賦形剤又は増量剤1種以上と共に、式 I
【0036】
【化10】

{式中、
R1は、C1-6アルキル, C2-6アルケニル, アリール, アリールC1-6アルキル, アリールC2-6 アルケニル, アリールC3-6 シクロアルキル, ヘテロアリール, ヘテロアリールC1-6アルキル, ヘテロアリールC2-6アルケニル, 2,3-ジヒドロ-1H-インデニル, 又はC3-12シクロアルキル又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、この際C3-12シクロアルキル部分は、場合により不飽和であるか及び(又は)C3-12シクロアルキル部分1個以上の炭素原子は場合により酸素原子又はNR7-部分によって置換され、
R2 は水素又はC1-6アルキルを示し、
X は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ニトロ又はジ-(C1-6 アルキル)アミノ (たとえばジメチルアミノ)を示し、
Y は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ヒドロキシC1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキルを示し、
又はX 及び Yは一緒になってOCR9R10, CH2CR9R10, 酸素, CH2 及びN(R8)から選ばれる二価の基を形成し、
Q は窒素又は R3-Cを示し、
T は窒素又は R4-Cを示し、
W は窒素又は R5-Cを示し、
Z は窒素又は R6-Cを示し、
この際
R3, R4, R5 及びR6 はそれぞれ独立して水素原子, ハロゲン原子、又はヒドロキシ, シアノ, ニトロ, C1-6アルキル, ヒドロキシC1-6アルキル, C1-6アルコキシC1-6アルキル, アリール, アリールC1-6アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, C3-12シクロアルコキシ, アリールC1-6アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ, C3-12シクロアルキルアミノ, C3-12シクロアルキルC1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル, アリールアミノ, アリールC1-6アルキルアミノ, N-アリール-N-C1-6アルキルアミノ, C1-6アルキルカルボニルアミノ, N-C1-6アルキル-N-C1-6アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ, モルホリノ, ヘキサメチレンイミノ, ピロリジニルC1-6アルキル, ピペリジニルC1-6アルキル, モルホリニルC1-6アルキル, C1-6アルキルスルホニル, C1-6アルキルスルホニルアミノ, C1-6アルキルスルファニル, C1-6アルキルアミノスルホニル及びジ-(C1-6アルキル)アミノスルホニルから選ばれる基を示すか又は
R4 及び R5 は一緒になって-(CH2)3-, -(CH2)4-, -CH=CH-CH=CH-, -(CH2)3O-, -OCH2O-, -O(CH2)2O- 及び-O(CH2)3-から選ばれる二価の基 を形成し、
R7 は水素, C1-6アルキル, アリール又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、
R8は水素, C1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノカルボニルを示し、そして
R9及び R10は水素又はC1-6アルキルを示し、
この場合、 前記定義において、用語"アリール" は、フェニル, ナフチル、 又はハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, C2-6アルケニル, C1-6アルコキシ, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ及びC1-6アルキレンジオキシのうちの1種以上によって置換されたフェニルを意味し, そして用語“ヘテロアリール”は、酸素, 硫黄及び窒素から選ばれたヘテロ原子1〜4個を含む芳香族 5-6員環を意味するか、又はベンゼン環又は別の、上述のような5-6員ヘテロ芳香族環と縮合された上述のような5-6員ヘテロ芳香族環を含む二環状基を意味し, このヘテロアリール基は場合によりハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ及びジ-(C1-6 アルキル)アミノのうちの1種以上によって置換されている。}
で表わされる化合物及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体
[但し、この際
Yが水素又は C1-6アルキルであり、そしてR1がアリールを示す場合、符号 Q, T, W 及び Zを含む環は、フェニル又は置換されたフェニルを示してはならない;
R8 が水素を示す場合、R1はC1-6アルキル; フェニル、又はハロゲン, アルコキシ, トリフルオロメチル, アルキル, ニトロ 及びアミノ; ナフチル; イソキノリニル; 2-ピリジル又は2-チエニルから選ばれる基1種以上によって置換されたフェニルを示してはならない;
そして式 I で表わされる化合物は、
シクロプロピル-(5-メトキシ-1H-2-インドリル)-1-メタノン,
シクロブチル-(5-メトキシ-1H-2-インドリル)-1-メタノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-キノリン-3-イルプロペノン,
(6-メトキシ-2-ベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシフェニル)メタノン,
1-シクロプロピル-3-(3-メトキシフェニル)プロペノン,
1-(3-メトキシフェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン又は
1-アダマンタン-1-イル-3-(3,4,5-トリメトキシフェニル)プロペノン.
を示さないものとする。]
から選ばれる化合物を含む、医薬調合物。
【0037】
薬学的に許容し得る賦形剤又は増量剤1種以上と共に, 式 IA
【0038】
【化11】

(式中、 X' は酸素又はCH2 を示し、そして 残りの符号は上記に定義された通りである。)
で表わされる化合物、及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる化合物を含む、上記医薬調合物。
【0039】
薬学的に許容し得る賦形剤又は増量剤1種以上と共に, 式 IB
【0040】
【化12】

(式中、A は 酸素, CH2 又はNR8 を示し、そして残りの符号は上記に定義された通りである。)
で表わされる化合物、及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物 , その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる化合物を含む、上記医薬調合物。
【0041】
薬学的に許容し得る賦形剤又は増量剤1種以上と共に, 式 IC
【0042】
【化13】

(式中、X は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ニトロ又はジ-(C1-6 アルキル)アミノ示し、
Y は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ヒドロキシC1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキルを示し、
そして残りの符号は上記に定義された通りである。)
で表わされる化合物、及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる化合物含む、上記医薬調合物。
【0043】
更に, 安全及び有効性に関する候補(candidate)代謝調節型グルタミン酸受容体モジュレータの予備スクリーンニング用キットにおいて、本発明の化合物をスタンダードとして使用する、本発明の化合物及び少なくとも1個の試験化合物を含む、上記キット。
【0044】
本発明の範囲内の式I で表わされる、具体的な化合物は、下記化合物を包含するがこれらに限定されない:
1-アダマンタン-1-イル-3-(3-メトキシフェニル)プロペノン,
1-シクロプロピル-3-(3,5-ジメトキシフェニル)プロペノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-(3,5-ジメトキシフェニル)プロペノン,
1-シクロプロピル-3-キノリン-3-イルプロペノン,
4,4-ジメチル1-キノリン-3-イルペント-1-エン-3-オン,
1-(3,5-ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン,
1-アダマンタン-1-イル-3-(2,5-ジメトキシフェニル)プロペノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)プロペノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)プロペノン,
2-(アダマンタン-1-カルボニル)-3-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)アクリルニトリル,
1-アダマンタン-1-イル-3-(3-ベンジルオキシフェニル)プロペノン,
1-(3-メトキシフェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン,
アダマンタン-1-イル-(2H-クロメン-3-イル)メタノン,
(6-ブロモ-2H-クロメン-3-イル)フェニルメタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-メトキシ-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-ベンゾフラン-2-イルメタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-エトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(5-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
ベンゾフラン-2-イル-(2,5-ジメトキシフェニル)メタノン,
(2,5-ジメトキシフェニル)-(5-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
(2,5-ジメトキシフェニル)-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
(2,5-ジメトキシフェニル)-(7-エトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシフェニル)メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(2,5-ジメトキシフェニル)メタノン,
(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシフェニル)メタノン,
(3,4-ジメチルフェニル)-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(5-ブロモベンゾフラン-2-イル)メタノン,
ベンゾフラン-2-イル-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)メタノン,
1-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-2-メチル-2-フェニルプロパン-1-オン,
アダマンタン-1-イル-(5-ニトロベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(4-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(4-ヒドロキシメチル-7メチル-フロ[2,3-c]ピリジン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-メトキシ-3-メチルベンゾフラン2-イル)メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(2-ニトロフェニル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-フルオロ-3-メチルベンゾフラン2-イル)メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-p-トリル-メタノン,
4-(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-カルボニル)ベンゾニトリル,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(2,4-ジメチルフェニル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
2-[2-(4-クロロフェニル)-2-メチルプロピオニル]-5-メトキシインドール-1-カルボン酸ジエチルアミド,
2-(4-クロロフェニル)-1-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)-2-メチルプロパン-1-オン,
(5-ブロモ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-(4-フルオロフェニル)メタノン,
N-[2-(4-フルオロベンゾイル)-1-メチル-1H-インドール-5-イル]アセトアミド,
アダマンタン-1-イル-(5-ヒドロキシ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(5-ベンジルオキシ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
(5-ベンジルオキシ-1H-インドール-2-イル)-[1-(4-クロロフェニル)シクロペンチル]メタノン,
2-(アダマンタン-1-カルボニル)-1H-インドールe-5-カルボニトリル,
アダマンタン-1-イル-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
[1-(4-クロロフェニル)シクロペンチル]-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
(5-ブロモ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン,
(5-ベンジルオキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-(4-フルオロフェニル)メタノン,
(5-ベンジルオキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン,
N-[1-メチル-2-(4-メチルベンゾイル)-1H-インドール-5-イル]アセトアミド,
(5-メトキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン,
1-(5-ベンジルオキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-2,2-ジメチル-プロパン-1-オン,
[1-(4-クロロフェニル)シクロペンチル]-(6-フルオロ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
2-(4-クロロフェニル)-1-(6-フルオロ-1H-インドール-2-イル)-2-メチルプロパン-1-オン
アダマンタン-1-イル-(6-フルオロ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
N-[2-(4-フルオロベンゾイル)-1-メチル-1H-インドール-5-イル]-N-メチルアセトアミド,
N-メチル-N-[1-メチル-2-(4-メチルベンゾイル)-1H-インドール-5-イル]アセトアミド,
アダマンタン-1-イル-(5-フルオロ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
1-(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-2,2-ジメチル-プロパン-1-オン,
アダマンタン-1-イル-(1H-インデン-2-イル)メタノン,
(1H-インデン-2-イル)-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ブロモベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-モルホリン-4-イルベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ピペリジン-1-イルベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ピロリジン-1-イルベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ピリジン-3-イルベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-アミノベンゾフラン-2-イル)メタノン,
N-[2-(アダマンタン-1-カルボニル)ベンゾフラン-6-イル]アセトアミド,
アダマンタン-1-イル-(2H-ピラノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イルフロ[3,2-c]ピリジン-2-イルメタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-ブロモ-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
N-[3-(アダマンタン-1-カルボニル)-2H-クロメン-7-イル]アセトアミド
アダマンタン-1-イル-(7-ジメチルアミノ-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-ピロリジン-1-イル-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-ピペリジン-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-モルホリン-4-イル-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-[7-(4-メチルピペラジン-1-イル-2H-クロメン-3-イル]メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-オキサゾール-2-イル-2H-クロメン-3-イル]メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-チアゾール-2-イル-2H-クロメン-3-イル]メタノン,
アダマンタン-1-イル-(4,7-ジメチル-フロ[2,3-c]ピリジン2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(4-メトキシメチル-7-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-2-イル)メタノン
及びその光学異性体,その薬学的に許容し得る塩,その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体。
【0045】
発明の詳細な説明
本発明の目的に関して、種々の炭化水素含有部分の炭素原子含有量を、その部分での炭素原子の最小数及び最大数を示すプレフィックスによって表わす。すなわちプレフィックスCi-j は、整数“i” 〜整数 “j” 個の炭素原子の部分を示す。したがってたとえば(C1-3)アルキルは、 1〜3個の炭素原子を有するアルキル (すなわちメチル, エチル, プロピル, 及び イソプロピル)を意味し,その直鎖状及び分枝状形を示す。
【0046】
本明細書で, 用語 “C1-6アルキル” は場合によりハロゲン, トリフルオロメチル, C1-6アルコキシ, アミノ, ヒドロキシ, C1-6アルキルアミノ及びジ-(C1-6アルキル)アミノから選ばれる置換基1種以上によって置換されていてよい直鎖状又は分枝状アルキル基を示す。このようなアルキル基の例は、メチル, エチル, n-プロピル, 2-プロピル, n-ブチル, tert-ブチル, -CF3, -C2F5, -CBr3 及び-CCl3を含む。用語 “C2-6アルケニル” は直鎖状又は分枝状アルケニル基を示す。用語C1-6アルコキシは、場合によりハロゲン, トリフルオロメチル, アミノ, ヒドロキシ, C1-6アルキルアミノ及びジ-(C1-6アルキル)アミノから選ばれる置換基1種以上によって置換されていてよい、直鎖状又は分枝状-O-C1-6アルキル基を示す。このようなアルコキシ 基はメトキシ, エトキシ, n-プロポキシ, i-プロポキシ, -OCF3 及び-OC2F5を含む。用語“C3-12シクロアルキル”は単環状, 二環状又は三環状アルキル基を示し、シクロプロピル, シクロブチル, シクロペンチル, シクロヘキシル, ビシクロ[2.2.1]ヘプチル及びアダマンタニルを含み、これは場合によりハロゲン, トリフルオロメチル, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, アミノ, ヒドロキシ, C1-6アルキルアミノ及びジ-(C1-6 アルキル)アミノから独立して選ばれる置換基1種以上(同一か又は異なっていてよい)によって置換されていてよい。用語 “アリール”はフェニル又はナフチル、又はハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, C2-6アルケニル, C1-6アルコキシ, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6アルキルアミノ, ジ-C1-6 アルキルアミノ及びC1-6アルキレンジオキシから選ばれる置換基1種以上(同一か又は異なっていてよい)によって置換されたフェニルを示す。用語 “ヘテロアリール” は、酸素, イオウ及び窒素から選ばれたヘテロ原子1〜4個含む芳香族5-6員環, 又はベンゼン環と縮合される酸素, イオウ及び窒素から選ばれたヘテロ原子1〜4個含む5-6員環を含む二環状基又は酸素, イオウ及び窒素から選ばれたヘテロ原子1〜4個含む5-6員環を示し、この場合このヘテロアリールは場合によりハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルコキシ, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6 アルコキシカルボニル, C1-6アルキルアミノ及びジ-C1-6アルキルアミノから選ばれる置換基1種以上(同一か又は異なっていてよい)によって置換されていてよい。代表的なヘテロアリールは、フラニル, チエニル, ピロリル, オキサゾリル, チアゾリル, イミダゾリル, オキサジアゾリル, テトラゾリル, ピリジニル, ピリミジル, ピリダジニル、ベンゾフリル, ベンゾチエニル, インドリル, ベンズイミダゾリル, ベンズオキサゾリル, ベンゾチアゾリル, キノリル及びイソキノリルを含む。用語 “ハロゲン” はフッ素,塩素, 臭素及びヨウ素を示す。
【0047】
本発明の化合物を、IUPAC 又は CAS命名法にしたがって命名する。当業者に良く知られている略語を使用する (たとえば “Ph” はフェニルを, “Me”はメチルを, “Et”はエチルを, “h”は時間又は数時間及び“rt” は室温を意味する)。
【0048】
用語 “同族体”又は“誘導体” はここで通常の医薬範囲で使用され、基準分子と構造上類似する分子を意味するが,目標とされる及び調節された方法で基準分子の1種以上の特定の置換基を代わりの置換基で置換して変えられている。それによって基準分子に構造上類似する分子をもたらす。同族体の合成及びスクリーニング (たとえば構造及び(又は)生化学分析を用いて)-------これは特性(traits) (たとえば特異的標的受容体タイプでのより高い効力及び(又は)感受性, 哺乳類血液脳関門を貫通するより高い能力, より少ない副作用等々)を改善した又は偏らせた公知化合物の僅かな変更形を同定するために行われる---------- は薬化学でよく知られた医薬開発研究である。
【0049】
更に, 当業者に周知の方法を用いて, 本発明の化合物の同族体及び誘導体を製造することができる。これらは改善された治療効果, すなわち特異的標的受容体タイプでのより高い有効性及び(又は) 選択性、哺乳類の血液脳関門を貫通するより大きい又はより低い能力 (たとえばより高い又はより低い血液脳関門貫通率), より少ない副作用等を有する。
【0050】
本発明の調合物に関連して使用される、語句"薬学的に許容し得る" は、生理学的に耐性であり、そして哺乳類 (たとえばヒト)に投与した場合、典型的に不利な反応を生じないこのような調合物の医療用物質(molecular entities) 及び他の成分を意味する。好ましくは, 本明細書では, 用語 "薬学的に許容し得る" は米国連邦政府又は州政府の管理機関によって承認されているか、又は米国薬局方又は哺乳類に使用される, 及び 更に具体的にはヒトに使用される、その他の一般に容認された薬物類中に列挙されていることを意味する。
【0051】
本発明の化合物は、薬学的に許容し得る塩の形であることができる。“薬学的に許容し得る塩” は、親化合物(parent compound)の生物学的効果 及び性質を有し、そして生物学的にせよ、そうでないにせよ望ましい塩を意味する。その塩又は異性体の性質は厳密なもえはない。但しこれらは非毒性であり、そして所望の薬理学的活性を実質上損なわない。
【0052】
不斉中心を有する本発明の化合物が光学活性及びラセミ形で存在し、そして単離されることができることは、当業者に十分理解される。いくつかの化合物は多形体を示すことができる。当然のことながら本発明は、ここに記載した有用な性質を有する本発明の化合物のあらゆるラセミ形, 光学的に活性形, 多形体形, 互変異性形又は立体異性形、又はその混合物を包含する。
【0053】
次の反応式1-9 は、本発明の式Iで表わされる化合物の製造を示す。すべての出発化合物を、これらの反応式に記載された処理によって、有機化学における通常の技術の1つによく知られている処理によって製造するか、又は市場で得ることができる。本発明の最終化合物のすべてを、この図表に記載された処理によって又はこれに類似する処理(有機化学における通常の技術の1つによく知られている処理)によって製造する。反応式中で使用される変化可能なものすべては、以下に定義された通りであるか又は請求項に記載した通りである。
【0054】
式 Iで表わされる化合物が, 反応式 1に示したように得られる。式 Iで表わされる化合物を、 対応するアミド 1 又はニトリル 2から反応式 1に示したように有機金属化合物 R1-Mとの反応を経て製造する。[Shimizu, Tomio; Hayashi, Yoshiyuki; Yamada, Kazunari; Nishio, Toshiyuki; Teramura, Kazuhiro; Bull. Chem. Soc. Jpn.; 54; 1; 1981; 217-222。] 式 Iで表わされる誘導体は新規化合物であり、そして本発明の別の特徴を構成する。
反応式 1: 式 Iで表わされる化合物に対する一般的処理
【0055】
【化14】

(式中、M = Li 又は MgBr)
式 IA の1つの実施態様である化合物を、Baylis-Hillman 反応 (反応式 2)によって製造する。 [ P. T. Kaye, X. Nocanda, J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 2000, 1331-1332。] この方法で, 3A はメチル ビニルケトン誘導体 4 と触媒 1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン (DABCO)の存在下に反応し、中間体 5 の形成を経て環状生成物 IAを生じる。強酸を使用する場合、同一の縮合を別のメカニズムを経て行うことができる。この場合, 一般式 IAで表わされる化合物は、3Aのメチルビニルケトン誘導体4 でのマイケル付加、ついで中間体 6の分子内縮合によって製造される。反応を、通常アルコール (たとえばメタノール又はエタノール) 又は水, 又はその混合物中で水酸化アルカリ金属塩 (たとえば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)を用いて、 あるいは対応するアルコール (たとえばエタノール又はt-ブタノール)中で又は不活性溶剤 たとえばエーテル (たとえばテトラヒドロフラン)中で、0℃〜100℃の範囲の温度でアルカリ金属アルコキシド(たとえばナトリウムエトキシド又はカリウムt-ブトキシド)を用いて実施することができる。
[ L. Rene, R. Royer, Europ. J. Med. Chem., 1975, 10, 72。]
反応式 2: 一般式 IAで表わされる化合物の合成
【0056】
【化15】

3A と4又はその保護された誘導体との縮合反応を、塩基、たとえばアルカリ金属アミド (たとえば リチウムジイソプロピルアミド) の存在下で不活性溶剤、たとえばエーテル (たとえばテトラヒドロフラン)中で行い, ついで水素化し、必要ならばあらゆる保護基を除去することもできる。
【0057】
別の一般方法 (反応式 3)によれば, 一般式 IA で表わされる化合物を、フェニル誘導体、たとえば3Aのベータ-ハロ-ケトン誘導体7によるアルキル化を介して、中間体 6 を生じさせ、これを塩基の存在下で閉環することができる。
反応式 3: 一般式 IAで表わされる化合物に対するもう一方の経路
【0058】
【化16】

式 IBの1つの実施態様である化合物を、反応式 4で示された処理にしたがって製造する。第一に, o-ヒドロキシベズアルデヒド誘導体3Aをハロ-ケトン誘導体 8Aと塩基性条件下で反応させ、化合物 9を生じさせ、ついでこれを閉環して化合物 IBを形成させる。 反応を通常水酸化アルカリ金属塩 (たとえば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)を用いてアルコール (たとえばメタノール又はエタノール)又は水, 又はその混合物中で, あるいはアルカリ金属アルコキシド(たとえばナトリウムエトキシド又はカリウムt-ブトキシド)を用いて対応するアルコール (たとえばエタノール又はt-ブタノール)中で又は不活性溶剤 、たとえばエーテル (たとえばテトラヒドロフラン)中で、0℃〜100℃の範囲の温度で実施することができる。3A と8A又はその保護された誘導体との縮合反応を、塩基、たとえばアルカリ金属アミド (たとえば リチウムジイソプロピルアミド) の存在下で不活性溶剤、たとえばエーテル (たとえばテトラヒドロフラン)中で行い, ついで水素化し、必要ならばあらゆる保護基を除去することもできる。
反応式 4: 一般式 IBで表わされる化合物に対する合成経路
【0059】
【化17】

(式中、Halは塩素、臭素又はヨウ素を示す。).
式 IB (A= NR8) の1つの実施態様である化合物を、 反応式 5に示した処理にしたがって製造する。
反応式 5: 一般 IB (A=NR8)で表わされる化合物に対する合成経路
【0060】
【化18】

反応式 1に示した通常の反応に加えて, 2つの付加的な方法を、ケトン類 IB (A=NR8)を得るために使用することができる:対応するインドール誘導体11の2-リチオ化(反応式 5) 及び有機金属のインドリル-2-カルボン酸クロライド 17への添加 (反応式 6)。N,N-ジエチルカルバモイル基は有能なリチオ化配向基であることが分かった[Hartung, C. G.; Fecher, A.; Chapell, B.; Snieckus, V. Org. Lett. 2003, 5, 1899-1902.]。 -78℃でt-BuLi とEt2Oとの組み合わせが、望まれない副反応の減少を可能にし、オルト-リチオ化の収率は35-75%の範囲内である。リチオ化配向基の開裂は容易にKOtBu を用いてTHF中で, ついでBu4NFを用いて行われる。もう一の処理は、アリールマグネシウム及びアリール亜鉛スピーシーズと適当な1H-インドール-2-カルボニル クロライドとの反応に基づく (反応式 6)。
反応式 6: 一般式 IB (A=NR8)で表わされる化合物に対するもう一の経路
【0061】
【化19】

アリールマグネシウムハライド18 のエステル15への付加は、錯体混合物を生じる。この方法を、所望のケトン類 IBがフラッシュクロマトグラフィーによって分離することができるならば適用することができる。エステル15を、酸クロライド 17 に変え、ついでアリール亜鉛クロライド19と Negishi条件下で反応させることができる。したがってケトン類 IBを50-70% の収率で得ることができる。
【0062】
アミド- 及びアミノ-インドリル誘導体IB を、対応するペアレントブロモインドールケトン類 20からCu-触媒さrた C-N 結合形成反応によって合成することもできる[Klapars, A.; Huang, X.; Buchwald, S.L. J .Am. Chem. Soc. 2002, 124, 7421-7428.] as shown in 反応式 7.
反応式 7: 一般式 IB (A=NR8)で表わされるアミド誘導化された化合物に対する合成経路
【0063】
【化20】

式 IB (A=CH2) の1つの実施態様である化合物を、反応式8に示した処理にしたがって製造することができる。インデニルマグネシウムブロマイド 24 の生成及び酸クロライド 12との次の反応は、化合物 IB (A=CH2)を製造するWeinreb アミド 方法 (反応式 1)に替わる有効な方法[Ijpeij, E. G. Beijer, F. H.; Arts, H. J.; Newton, C.; de Vries, J. G.; Gruter, G. J. M. J. Org. Chem. 2002, 67, 169.]である。
反応式 8: 一般式 IB (A=CH2)で表わされる化合物に対する合成経路
【0064】
【化21】

式 ICの1つの実施態様である化合物を、アルデヒド誘導体、たとえば3 とアルキルケトンとの、塩基性条件下で反応式 9に示した処理にしたがって縮合反応で製造する。反応を通常水酸化アルカリ金属塩 (たとえば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)を用いてアルコール (たとえばメタノール又はエタノール)又は水, 又はその混合物中で, あるいはアルカリ金属アルコキシド(たとえばナトリウムエトキシド又はカリウムt-ブトキシド)を用いて対応するアルコール (たとえばエタノール又はt-ブタノール)中で又は不活性溶剤 、たとえばエーテル (たとえばテトラヒドロフラン)中で、0℃〜100℃の範囲の温度で実施することができる。3と8又はその保護された誘導体との縮合反応を、塩基、たとえばアルカリ金属アミド (たとえば リチウムジイソプロピルアミド) の存在下で不活性溶剤、たとえばエーテル (たとえばテトラヒドロフラン)中で行い, ついで水素化し、必要ならば、あらゆる保護基を除去することもできる。
反応式 9: 一般式 IC で表わされる化合物に対する合成経路
【0065】
【化22】

当然のことながら、上記変換において、望まれない副反応を避けるために、問題となっている化合物の分子中であらゆる敏感な基を保護することが必要な場合があるか又は望ましい場合がある。
【0066】
記載した合成処理が事実上単なる典型的なものあること及び代替合成方法が有機化学において通常の技量のうちの1つであることが知られていることは当業者に明らかである。
【実施例】
【0067】

本発明の化合物及びその製造法は下記の例と関連してより良く理解されるであろうが, これらの例は本発明の範囲の説明を意図し、本発明の範囲を限定するものではない。
【0068】
以下, “DMF” はN,N-ジメチルホルムアミドを, “HCl” は塩酸を, “DMSO”はジメチルスルホキシドを及び“TMS”はテトラメチルシランを意味する。
例 1
1-シクロプロピル-3-(3-メトキシフェニル)-プロペノン
【0069】
【化23】

エタノール (5 ml) 中に1-シクロプロピルエタノン (84.1 mg, 93.7 μL, 1 mmol) を有する溶液に、3-メトキシベズアルデヒド (136.15 mg, 121.7 μL, 1 mmol) 及び1N NaOH水溶液 (1.3 ml)を添加する。混合物を36 時間攪拌し、ついでブライン(20 ml)を添加し、混合物をジクロロメタン (30 ml)で抽出する。有機相をブラインで洗浄し, 無水炭酸カリウムで乾燥させ, ろ過して、減圧下に濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィー (軽石油エーテル:EtOAc, 10:1)によって精製し、 目的化合物(143 mg, 70%)が無色油状物として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 0.90-1.30, 2.26, 3.84, 6.86, 6.95, 7.09, 7.16, 7.32, 7.58。
【0070】
例 2
1-アダマンタン-1-イル-3-(3-メトキシフェニル)-プロペノン
【0071】
【化24】

例1記載の処理と同様にして, 1-アダマンタン-1-イル-エタノンを3-メトキシベズアルデヒドと反応させ、 目的化合物が無色油状物として得られ、放置して固化する。
物理的特有値は次の通りである:
融点(Mp) 71-73℃; 1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.75, 1.88, 2.09, 3.84, 6.93, 7.08, 7.13, 7.17, 7.30, 7.63。
【0072】
例 3
1-シクロプロピル-3-(3,5-ジメトキシフェニル)-プロペノン
【0073】
【化25】

例1記載の処理と同様にして, 1-シクロプロピルエタノンを3,5-ジメトキシベズアルデヒド と反応させ、目的化合物が淡い黄色油状物として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 0.97, 1.16, 2.26, 3.82, 6.50, 6.71, 6.83, 7.53。
【0074】
例 4
1-アダマンタン-1-イル-3-(3,5-ジメトキシフェニル)-プロペノン
【0075】
【化26】

例1記載の処理と同様にして, 1-アダマンタン-1-イル-エタノンを3,5-ジメトキシベズアルデヒドと反応させ、目的化合物が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 118-119 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.75, 1.88, 2.08, 3.82, 6.49, 6.70, 7.09, 7.58; 分析、測定値 (C21H26O3) (%) C: 77.0; H: 8.0。
【0076】
例 5
1-シクロプロピル-3-キノリン-3-イル-プロペノン
【0077】
【化27】

例1記載の処理と同様にして, 1-シクロプロピルエタノンをキノリン-3-カルボアルデヒドと反応させ、目的化合物が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 101-102 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.04, 1.22, 2.30, 7.11, 7.59, 7.77, 7.76, 7.86, 8.12, 8.29 , 9.13; 分析、測定値 (C15H13NO) (%) C: 80.6; H: 5.8; N: 6.2。
【0078】
例 6
4,4-ジメチル1-キノリン-3-イル-ペント-1-エン-3-オン
【0079】
【化28】

例1記載の処理と同様にして, 3,3-ジメチルブタノン-2をキノリン-3-カルボアルデヒド と反応させ、目的化合物が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 146-148℃; 1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.27, 7.33, 7.59, 7.76, 7.83, 7.86, 8.11, 8.27, 9.13。
【0080】
例 7
1-アダマンタン-1-イル-3-キノリン-3-イル-プロペノン
【0081】
【化29】

例1記載の処理と同様にして, 1-アダマンタン-1-イル-エタノンをキノリン-3-カルボアルデヒドと反応させ、目的化合物が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 169-171℃; 1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.78, 1.93, 2.12, 7.37, 7.58, 7.75, 7.83, 7.87, 8.11, 8.27, 9.13; 分析、測定値 (C22H23NO) (%) C: 82.1; H: 7.3; N: 4.4。
【0082】
例 8
1-(3,5-ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン
【0083】
【化30】

例1記載の処理と同様にして, 3,3-ジメチルブタン-2-オンを3,5-ジメトキシベズアルデヒド と反応させ、目的化合物が無色油状物として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.22, 3.82, 6.49, 6.70, 7.07, 7.59。
【0084】
例 9
1-アダマンタン-1-イル-3-(2,5-ジメトキシフェニル)-プロペノン
【0085】
【化31】

例1記載の処理と同様にして, 1-アダマンタン-1-イル-エタノンを 2,5-ジメトキシベズアルデヒド と反応させ、目的化合物が淡い黄色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 101-102 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.75, 1.88, 2.08, 3.81, 3.84, 6.84, 6.91, 7.10, 7.19, 7.95。
【0086】
例 10
1-アダマンタン-1-イル-3-(4-メトキシ-3-メチル-フェニル)-プロペノン
【0087】
【化32】

例1記載の処理と同様にして, 1-アダマンタン-1-イル-エタノンを 4-メトキシ-3-メチル-ベズアルデヒド と反応させ、目的化合物が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 138-140℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.76, 1.89, 2.09, 2.24, 3.86, 6.81, 7.02, 7.38, 7.40, 7.59; 分析、測定値 (C21H26O2*0.5 H2O) (%) C: 78.3; H: 8.5。
【0088】
例 11
1-アダマンタン-1-イル-3-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)-プロペノン
【0089】
【化33】

例1記載の処理と同様にして, 1-アダマンタン-1-イル-エタノンを 2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-カルボアルデヒドと反応させ、目的化合物が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 125-127 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.75, 1.87, 2.07, 4.28, 6.85, 7.00, 7.09, 7.11, 7.56; 分析、測定値 (C21H24O3) (%) C 77.3; H 7.6。
【0090】
例 12
1-アダマンタン-1-イル-3-(3-ベンジルオキシ-フェニル)-プロペノン
【0091】
【化34】

例 1記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。物理的特有値は次の通りである:
Mp 100 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.76; 1.82, 2.09; 5.10; 7.00; 7.12; 7.15-7.20; 7.30-7.50; 7.62。
【0092】
例 13
1-アダマンタン-1-イル-3-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-プロペノン
【0093】
【化35】

例 1記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 160-161℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.77; 1.89, 2.10; 3.88; 3.92; 6.79; 7.02; 7.59。
【0094】
例 14
1-(3-メトキシ-フェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン
【0095】
【化36】

例 1記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.22; 3.84; 3.84; 6.93; 7.0-7.5; 7.64。
【0096】
例 15
アダマンタン-1-イル-(2H-クロメン-3-イル)メタノン
【0097】
【化37】

DMF (6 ml)中に1-アダマンタン-1-イル-プロペノン (570 mg, 1 mmol) 及び2-ヒドロキシベズアルデヒド (366 mg, 1 mmol)を有する溶液に、 NaH (60% 油状分散液, 120 mg, 3 mmol)を添加する。混合物をアルゴン下で60℃、48時間攪拌する。反応を水の添加で急冷し、混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相をブラインで洗浄し, 無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, ろ過して、減圧下に濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:EtOAc, 20:1)によって精製し、目的化合物が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.72-1.78, 2.05-2.15, 4.90, 6.84, 6.93, 7.15, 7.23, 7.38。
【0098】
例 16
(6-ブロモ-2H-クロメン-3-イル)-フェニルメタノン
【0099】
【化38】

例15記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 128-130 oC (分解)。1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 5.16; 6.79; 7.03; 7.22; 7.35; 7.45-7.60; 7.69-7.74。
【0100】
例 17
アダマンタン-1-イル-(7-メトキシ-2H-クロメン-3-イル)メタノン
【0101】
【化39】

例15記載の処理と同様にして、目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 174℃(分解). 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.78; 2.05; 2.09; 3.80; 4.90; 6.41; 6.51; 7.07; 7.44。
【0102】
例 18
アダマンタン-1-イル-ベンゾフラン-2-イル-メタノン
【0103】
【化40】

5 mLのエタノール中にサリチルアルデヒド (122 mg, 1 mmol) 及び 1-アダマンタン-1-イル-2-ブロモ-エタノン (283 mg, 1.1 mmol)を有する溶液を、粉末水酸化カリウム (79 mg, 1.4 mmol) の存在下に14時間還流加熱する。ついで混合物を蒸発乾固し、残留物をカラムクロマトグラフィー (ジクロロメタン)によって精製し、98 mg (35%)の目的化合物が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 129-131℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.82, 2.15, 7.27, 7.46, 7.54, 7.55, 7.69。
【0104】
例 19
アダマンタン-1-イル-(7-エトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0105】
【化41】


例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 84-86℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ:1.52; 1.81; 2.16; 4.32; 6.93; 7.17; 7.23; 7.50。
【0106】
例 20
アダマンタン-1-イル-(5-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0107】
【化42】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 113-115℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.81; 2.14; 3.85; 7.04-7.10; 7.43-7.48。
【0108】
例 21
ベンゾフラン-2-イル-(2,5-ジメトキシフェニル)-メタノン
【0109】
【化43】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
1H NMR (DMSO-D6, TMS) δ: 3.68; 3.73; 7.04; 7.10; 7.16; 7.35; 7.52; 7.54; 7.72; 7.80。
【0110】
例 22
(2,5-ジメトキシフェニル)-(5-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0111】
【化44】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 119-121℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 3.67; 3.73; 3.77; 7.00-7.02; 7.10-7.16; 7.25; 7.43; 7.62。
【0112】
例 23
(2,5-ジメトキシフェニル)-(6-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0113】
【化45】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 129-131℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 3.68, 3.73; 3.83; 6.97; 6.99; 7.08; 7.13; 7.31; 7.42; 7.65。
【0114】
例 24
(2,5-ジメトキシフェニル)-(7-エトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0115】
【化46】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 55-57℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.50; 3.76; 3.81; 4.28; 6.92-6.98; 7.01-7.06; 7.14-7.22; 7.22; 7.32。
【0116】
例 25
アダマンタン-1-イル-(6-ジエチルアミノ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0117】
【化47】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp >160 ℃ (分解); 1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.30; 1.83; 2.13; 3.38; 3.70; 7.52; 7.55; 7.86; 8.28。
【0118】
例 26
(6-ジエチルアミノ-ベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシ-フェニル)-メタノン
【0119】
【化48】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp >135℃(分解); 1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.31; 3.54; 3.91; 7.19-7.24; 7.48; 7.57; 7.61; 7.71; 7.77; 7.90; 8.08。
【0120】
例 27
(6-ジエチルアミノ-ベンゾフラン-2-イル)-(2,5-ジメトキシフェニル)-メタノン
【0121】
【化49】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp>125 ℃ (分解); 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.29; 3.49; 3.76; 3.82; 6.98; 7.03; 7.09; 7.43; 7.80; 7.86; 7.96。
【0122】
例 28
(6-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシ-フェニル)-メタノン
【0123】
【化50】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 63-65 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 3.89; 6.96; 7.11; 7.16; 7.43; 7.47; 7.50; 7.57; 7.60。
【0124】
例 29
(3,4-ジメチルフェニル)-(6-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0125】
【化51】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 95-97℃ 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 2.36; 3.89; 6.96; 7.11; 7.27; 7.44; 7.57; 7.76; 7.78。
【0126】
例 30
アダマンタン-1-イル-(5-ブロモ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0127】
【化52】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 115-117℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.81; 2.13; 7.45; 7.45; 7.54; 7.82。
【0128】
例 31
ベンゾフラン-2-イル-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)-メタノン
【0129】
【化53】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 68-70℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 3.89; 4.31-4.37; 6.95; 6.98; 7.10; 7.46; 7.57; 7.61; 7.64。
【0130】
例 32
1-(6-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-2-メチル-2-フェニル-プロパン-1-オン
【0131】
【化54】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 93-95℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 2.50; 3.77; 6.87; 6.97; 7.11; 7.18-7.39; 7.51。
【0132】
例 33
アダマンタン-1-イル-(5-ニトロ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0133】
【化55】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 151-153 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.83; 2.14; 7.64; 7.69; 8.38; 8.65。
【0134】
例 34
アダマンタン-1-イル-(4-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0135】
【化56】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 96-98℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.81; 2.14; 3.96; 6.67; 7.17; 7.38; 7.64。
【0136】
例 35
アダマンタン-1-イル-(4-ヒドロキシメチル-7-メチル-フロ[2,3-c]ピリジン-2-イル)-メタノン 塩酸塩
【0137】
【化57】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp >120℃ (分解); 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.84; 2.12; 2.18; 3.19; 5.18; 7.75; 8.69。
【0138】
例 36
アダマンタン-1-イル-(6-メトキシ-3-メチルベンゾフラン2-イル)-メタノン
【0139】
【化58】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 173-175 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.81; 2.14; 2.54; 3.89; 6.92; 6.99; 7.49。
【0140】
例 37
(6-ジエチルアミノ-ベンゾフラン-2-イル)-(2-ニトロフェニル)-メタノン
【0141】
【化59】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 173-175℃; 1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.81; 2.14; 2.54; 3.89; 6.92; 6.99; 7.49。
【0142】
例 38
アダマンタン-1-イル-(6-フルオロ-3-メチルベンゾフラン2-イル)-メタノン
【0143】
【化60】

例18記載の処理と同様にしてして, 1-(4-フルオロ-2-ヒドロキシ-フェニル)-エタノンを 1-アダマンタン-1-イル-2-ブロモ-エタノンと反応させ、目的化合物が中程度の収率で生じる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 107-109℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.81; 2.13; 2.56; 7.07; 7.23; 7.57。
【0144】
例 39
(6-ジエチルアミノ-ベンゾフラン-2-イル)-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)-メタノン
【0145】
【化61】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp >110℃ (分解); 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.31; 3.55; 4.32-4.39; 7.02; 7.60; 7.71; 7.72-7.80; 7.90; 8.13。
【0146】
例 40
(6-ジエチルアミノ-ベンゾフラン-2-イル)-p-トリル-メタノン
【0147】
【化62】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp >115 ℃ (分解); 1H NMR (CDCl3, TMS) d: 1.31; 2.48; 3.55; 7.36; 7.61; 7.75; 7.91; 8.04; 8.15。
【0148】
例 41
4-(6-ジエチルアミノ-ベンゾフラン-2-カルボニル)-ベンゾニトリル
【0149】
【化63】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp>100℃ (分解); 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.31; 3.56; 7.69; 7.71; 7.88; 7.99; 8.24; 8.26。
【0150】
例 42
(6-ジエチルアミノ-ベンゾフラン-2-イル)-(2,4-ジメチルフェニル)-メタノン
【0151】
【化64】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp >110 oC (分解); 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.29; 2.41; 2.44; 3.53; 7.14; 7.16; 7.39; 7.54; 7.85; 7.98。
【0152】
例 43
アダマンタン-1-イル-(6-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0153】
【化65】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 99-101 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.81; 2.14; 3.88; 6.93; 7.05; 7.90; 7.53。
【0154】
例 44
2-[2-(4-クロロフェニル)-2-メチル-プロピオニル]-5-メトキシ-インドール-1-カルボン酸ジエチルアミド
【0155】
【化66】

アルゴン雰囲気下でフレーム乾燥され(flame-dried)、そして冷却された反応フラスコ中で、ジエチルエーテル (10 ml)中に5-メトキシインドール-1-カルボン酸ジエチルアミド (615 mg, 2.5 mmol) を有する溶液、アルゴン雰囲気下で-78℃に冷却し、t-BuLi (1.77 mLの 1.5M 溶液, 2.65 mmol)を20分以内に添加する。混合物を同一温度に保ちながら1時間攪拌し、ついでジエチルエーテル中に2-(4-クロロ-フェニル)-2-メチルプロピオニルクロライド(1.356 g, 6.25 mmol) を有する溶液を徐々に添加する。混合物を2時間攪拌し、ついで飽和塩化アンモニウム水溶液 (5 ml)を添加し、有機相を分離し、 水性相をジエチルエーテルで抽出する。一緒にされた有機相をブラインで洗浄し, 無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, ろ過して、減圧下に濃縮する。 残留物をカラムクロマトグラフィー (石油エーテル - EtOAc, 10:1) によって精製し、石油エーテルー EtOAcから再結晶した後に目的化合物 (590 mg, 55%)が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 172-175℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 0.88-1.08, 1.18-1.40, 1.56, 2.91-3.18, 3.37-3.72, 3.69, 6.34, 6.98, 7.05, 7.16, 7.27-7.38, 7.39-7.49。
【0156】
例 45
2-(4-クロロフェニル)-1-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)-2-メチル-プロパン-1-オン
【0157】
【化67】

アルゴン雰囲気下で冷却され、フレーム乾燥された反応フラスコ中で, 2-[2-(4-クロロフェニル)-2-メチルプロピオニル]-5-メトキシインドール-1-カルボン酸ジエチルアミド (426 mg, 1 mmol) を乾燥THF (6 ml)に溶解させ、THF (4 ml)中にTBAF (315.5 mg, 1 mmol) を有する溶液を添加し, 混合物を 1 時間アルゴン雰囲気下で攪拌する。ついでTHF (5 ml)中にKOtBu (247 mg, 2.2 mmol)を有する溶液を添加し、ついで混合物をアルゴン雰囲気下で2時間攪拌する。 飽和塩化アンモニウム水溶液 (5 ml)を添加し、得られた懸濁液を水/EtOAc混合物と共に振とうし, 有機相を分離し、水性相をEtOAcで抽出する。一緒にされた有機相を1N HCl水溶液及びブラインで洗浄し, 無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ,ろ過して、減圧下に濃縮する。 残留物を石油エーテル -EtOAcから再結晶し、目的化合物 (227 mg, 69%)が 無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 177-179 ℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS) δ: 1.57, 3.65, 6.14, 6.84, 6.91, 7.27, 7.29-7.45, 11.5。
【0158】
例 46
(5-ブロモ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-(4-フルオロ-フェニル)-メタノン
【0159】
【化68】

アルゴン雰囲気下で冷却され、フレーム乾燥された反応フラスコ中で, 5-ブロモ-1-メチル-1H-インドール-2-カルボニル クロライド (200 mg, 0.73 mmol) (反応式 6に記載された一般処理にしたがって製造) をテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (42.4 mg, 0.036 mmol)に添加し, ついで乾燥THF (2 ml)を添加する。混合物を0 ℃に冷却し、ついで4-フルオロフェニル塩化亜鉛溶液 (〜1.5 ml, 〜1.5 mmol; THF中でZnCl2/TMEDA及び4-フルオロフェニルマグネシウムブロマイドから新たに製造)を、徐々にキャピラルを介して添加し、混合物を20分間攪拌する。ついで1N HCl水溶液 (3 ml)を添加し、混合物をEtOAcで抽出する。有機相を分離し、ついで水性相をEtOAcを用いて抽出する。 一緒にされた有機相をブラインで洗浄し, 無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, ろ過して、減圧下に濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィー (石油エーテル - EtOAc, 10:1)によって精製し、石油エーテル-EtOAcから再結晶した後に目的化合物 (95 mg, 39%)が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 162-164℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 4.00, 6.98, 7.34-7.45, 7.49, 7.63, 7.90-8.00。
【0160】
例 47
N-[2-(4-フルオロベンゾイル)-1-メチル-1H-インドール-5-イル]-アセトアミド
【0161】
【化69】

アルゴン雰囲気下で冷却され、フレーム乾燥された反応バイアル瓶中で, (5-ブロモ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-(4-フルオロ-フェニル)-メタノン (150 mg, 0.45 mmol) をアセトアミド (79.7 mg, 1.35 mmol), CuI (28.6 mg, 0.15 mmol) 及びK3PO4 (240 mg, 1.3 mmol)及びジオキサン (2.5 ml)と混合する。混合物をアルゴン流下に20分間保ち、N,N’-ジメチルエチレンジアミン(47.9 μL, 0.45 mmol)を添加する。反応バイアル瓶をテフロンストッパーによって閉じ、混合物を一晩110 ℃で加熱する。ついで反応混合物を水(50 ml)に注ぎ、EtOAc (3x40 ml)で抽出する。一緒にされた有機相をNaHCO3水溶液及び0.1N HCl水溶液, 水及びブラインで洗浄し, 無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, ろ過して、減圧下に濃縮し、 目的化合物 (140 mg, 99%)が 無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 213-215℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 2.05, 4.01, 7.00, 7.35-7.51, 7.58, 7.92-8.01, 8.05-8.07, 9.91。
【0162】
例 48
アダマンタン-1-イル-(5-ヒドロキシ-1H-インドール-2-イル)-メタノン
【0163】
【化70】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 197-199℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.69-1.82; 2.01-2.07; 6.77; 6.92; 7.22; 7.27; 8.6-9.6; 11.2。
【0164】
例 49
アダマンタン-1-イル-(5-ベンジルオキシ-1H-インドール-2-イル)-メタノ
【0165】
【化71】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 189-191℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.73-1.77; 1.99-2.06; 5.07; 6.96; 7.14-7.16; 7.26-7.46; 11.3。
【0166】
例 50
(5-ベンジルオキシ-1H-インドール-2-イル)-[1-(4-クロロフェニル)-シクロペンチル]-メタノン
【0167】
【化72】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 134-136 ℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.55-1.77; 2.00-2.18; 2.38-2.58; 5.01; 6.44; 6.92; 7.01; 7.22-7.40; 11.5。
【0168】
例 51
(5-ベンジルオキシ-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン
【0169】
【化73】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 199-200℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 2.41; 5.08; 6.99-7.00; 7.03; 7.20-7.23; 7.30-7.47; 7.78-7.84; 11.8。
【0170】
例 52
2-(アダマンタン-1-カルボニル)-1H-インドール-5-カルボニトリル
【0171】
【化74】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 250-252 ℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.75-1.80; 2.04-2.08; 7.55-7.57; 62-7.64; 8.22-8.24; 12.0。
【0172】
例 53
アダマンタン-1-イル-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)-メタノン
【0173】
【化75】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 229-231℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.68-1.84; 2.00-2.11; 3.74; 6.89; 7.10; 7.31; 7.37; 11.3。
【0174】
例 54
[1-(4-クロロフェニル)-シクロペンチル]-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)-メタノン
【0175】
【化76】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 157-159 ℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.53-1.77; 2.00-2.20; 2.39-2.60; 3.66; 6.45; 6.84; 6.93; 7.26; 7.30-7.42; 11.5。
【0176】
例 55
(4-フルオロ-フェニル)-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)-メタノン
【0177】
【化77】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 167-169℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 3.75; 6.97; 7.00-7.04; 7.13; 7.34-7.46; 7.93-8.05; 11.8。
【0178】
例 56
(5-ブロモ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン
【0179】
【化78】

反応式6記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 169-171℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 2.41; 3.99; 6.95; 7.35-7.39; 7.47; 7.61; 7.74-7.80; 7.91。
【0180】
例 57
(5-ベンジルオキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-(4-フルオロ-フェニル)-メタノン
【0181】
【化79】

反応式 6記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 118-120℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 4.00; 5.10; 6.89; 7.13; 7.23; 7.29-7.48; 7.55; 7.88-7.98。
【0182】
例 58
(5-ベンジルオキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン
【0183】
【化80】

反応式 6記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 132-134℃: 1H NMR (DMSO-d6, TMS) δ: 2.40; 3.98; 5.09; 6.87; 7.12; 7.24; 7.30-7.48; 7.54; 7.73-7.79。
【0184】
例 59
N-[1-メチル-2-(4-メチルベンゾイル)-1H-インドール-5-イル]-アセトアミド
【0185】
【化81】

反応式 6及び 7記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 211-213℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 2.05; 2.43; 4.00; 6.96; 7.34-7.41; 7.46; 7.56; 7.77-7.82; 8.05; 9.92。
【0186】
例 60
(5-メトキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン
【0187】
【化82】

反応式 6記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 149-151℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 2.40; 3.75; 3.98; 6.88; 7.03; 7.14; 7.33-7.37; 7.52; 7.73-7.79。
例 61
1-(5-ベンジルオキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-2,2-ジメチル-プロパン-1-オン
【0188】
【化83】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 101-103℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.32; 3.83; 5.10; 7.08; 7.23; 7.28-7.48。
【0189】
例 62
[1-(4-クロロフェニル)-シクロペンチル]-(6-フルオロ-1H-インドール-2-イル)-メタノン
【0190】
【化84】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 143-145℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.59-1.74; 2.05-2.18; 2.44-2.56; 6.60-6.63; 6.81-6.92; 7.08; 7.32-7.42; 7.55; 11.7。
【0191】
例 63
2-(4-クロロフェニル)-1-(6-フルオロ-1H-インドール-2-イル)-2-メチル-プロパン-1-オン
【0192】
【化85】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 172-174℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.58; 6.28-6.29; 6.78-6.89; 7.04-7.11; 7.30-7.36; 7.37-7.43; 7.51; 11.7。
【0193】
例 64
アダマンタン-1-イル-(6-フルオロ-1H-インドール-2-イル)-メタノン
【0194】
【化86】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 242-244℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.71-1.84; 2.04-2.10; 6.94; 7.13; 7.52-7.54; 7.71; 11.6。
【0195】
例 65
N-[2-(4-フルオロベンゾイル)-1-メチル-1H-インドール-5-イル]-N-メチル-アセトアミド
【0196】
【化87】

反応式 6 及び7記載の処理と同様にして,, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 155-157 ℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.73; 3.16; 4.04; 7.02; 7.31-7.46; 7.66; 7.71; 7.92-8.01。
【0197】
例 66
N-メチル-N-[1-メチル-2-(4-メチルベンゾイル)-1H-インドール-5-イル]-アセトアミド
【0198】
【化88】

反応式 6及び 7記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 193-195℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.73; 2.41; 3.16; 4.03; 6.99; 7.30-7.39; 7.65; 7.69; 7.76-7.82。
【0199】
例 67
アダマンタン-1-イル-(5-フルオロ-1H-インドール-2-イル)-メタノン
【0200】
【化89】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 223-225℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.69-1.83; 2.01-2.12; 7.10; 7.38-7.46; 11.6。
【0201】
例 68
1-(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-2,2-ジメチル-プロパン-1-オン
【0202】
【化90】

反応式 5記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 126-128℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS) δ: 1.33; 3.79; 6.82-6.89; 6.94-6.97; 7.21-7.24; 7.34; 8.99。
【0203】
例 69
アダマンタン-1-イル-(1H-インデン-2-イル)-メタノン
【0204】
【化91】

アダマンタン-1-カルボニルクロライド (993 mg, 5 mmol) を、乾燥THF (10 ml) に溶解させ、アルゴン下で-50℃に冷却する。 ついで1H-インデン-2-イルマグネシウムブロマイド (15 ml, THF中で〜0.165M, 〜2.5 mmol; 2-ブロモ-1H-インデンから製造; 反応式 8)を添加し、ついで冷却浴を15分後に除く。混合物を1.5時間攪拌し、ついで飽和塩化アンモニウム水溶液 (50 ml) で処理し、ジエチルエーテル (3x50 ml)で抽出する。一緒にされた抽出物を、飽和NaHCO3 水溶液及びブラインで洗浄し, 無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, ろ過して、減圧下に濃縮する。 残留物をカラムクロマトグラフィー (石油エーテル - EtOAc, 50:1 - 30:1)によって精製し、石油エーテルから再結晶した後に、目的化合物が無色固体として得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 124-125℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.76-1.84, 2.02-2.16, 3.69-3.75, 7.27-7.38, 7.42-7.59, 7.67-7.74。
【0205】
例 70
(1H-インデン-2-イル)-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-メタノン
【0206】
【化92】

例 69記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 115-117 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 3.85-3.90; 7.28-7.44; 7.47-7.61; 7.83-7.92。
【0207】
例 71
アダマンタン-1-イル-(6-ブロモ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0208】
【化93】

反応式 4記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 128-130 ℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.81, 2.13, 7.42, 7.49, 7.55, 7.78。
【0209】
例 72
アダマンタン-1-イル-(6-モルホリン-4-イル-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0210】
【化94】

反応式 4記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 123-125℃; 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.81, 2.13, 3.24, 3.89, 6.97, 7.00, 7.46, 7.53。
【0211】
例 73
アダマンタン-1-イル-(6-ピペリジン-1-イル-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン
【0212】
【化95】

反応式 4記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp 150-152 ℃; 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.57, 1.75, 2.02, 3.24-3.32, 7.05, 7.07, 7.54, 7.68。
【0213】
例 74
アダマンタン-1-イル-(6-ピロリジン-1-イル-ベンゾフラン-2-イル)-メタノ
【0214】
【化96】

反応式 4記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp>45℃(分解); 1H NMR (CDCl3, TMS) δ: 1.81, 2.02-2.09, 2.14, 3.36, 6.60, 6.63, 7.46, 7.46。
【0215】
例 75
アダマンタン-1-イル-(6-ピリジン-3-イル-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン塩酸塩
【0216】
【化97】

反応式 4記載の処理と同様にして,目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp>120℃ (分解); 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.77, 2.07, 7.84, 7.93-7.99, 8.29, 8.47, 8.80, 9.25.
例 76
アダマンタン-1-イル-(6-アミノ-ベンゾフラン-2-イル)-メタノン 塩酸塩
【0217】
【化98】

反応式 4記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp >150 oC (分解); 1H NMR (DMSO-d6, TMS)δ: 1.74, 2.01, 6.87, 7.00, 7.55, 7.74。
【0218】
例 77
N-[2-(アダマンタン-1-カルボニル)-ベンゾフラン-6-イル]-アセトアミド
【0219】
【化99】

反応式 4及び 7記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
物理的特有値は次の通りである:
Mp >145℃ (分解); 1H NMR (CDCl3, TMS)δ: 1.82, 2.14, 2.24, 7.10, 7.34, 7.48, 7.65, 8.20。
【0220】
例 78
アダマンタン-1-イル-(2H-ピラノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)メタノン
【0221】
【化100】

例15に記載の操作と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0222】
例 79
アダマンタン-1-イルフロ[3,2-c]ピリジン-2-イル-メタノン
【0223】
【化101】

例18に記載の操作と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0224】
例 80
アダマンタン-1-イル-(7-ブロモ-2H-クロメン-3-イル)メタノン
【0225】
【化102】

例 15に記載の操作と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0226】
例 81
N-[3-(アダマンタン-1-カルボニル)-2H-クロメン-7-イル]-アセトアミド
【0227】
【化103】

例 15に記載の操作と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0228】
例 82
アダマンタン-1-イル-(7-ジメチルアミノ-2H-クロメン-3-イル)メタノン
【0229】
【化104】

例15に記載の操作と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0230】
例 83
アダマンタン-1-イル-(7-ピロリジン-1-イル-2H-クロメン-3-イル)メタノン
【0231】
【化105】

例 15に記載の操作と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0232】
例 84
アダマンタン-1-イル-(7-ピペリジン-2H-クロメン-3-イル)メタノン
【0233】
【化106】

例15に記載の操作と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0234】
例 85
アダマンタン-1-イル-(7-モルホリン-4-イル-2H-クロメン-3-イル)メタノン
【0235】
【化107】

例15に記載の操作と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0236】
例 86
アダマンタン-1-イル-[7-(4-メチルピペラジン-1-イル-2H-クロメン-3-イル]-メタノン
【0237】
【化108】

例 15 及び反応式 7記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0238】
例 87
アダマンタン-1-イル-(7-オキサゾール-2-イル-2H-クロメン-3-イル]-メタノン
【0239】
【化109】

例 15記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0240】
例 88
アダマンタン-1-イル-(7-チアゾール-2-イル-2H-クロメン-3-イル]-メタノン
【0241】
【化110】

例15記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
例 89
アダマンタン-1-イル-(4,7-ジメチル-フロ[2,3-c]ピリジン2-イル)-メタノン
【0242】
【化111】

例18記載の処理と同様にして, 目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0243】
例 90
アダマンタン-1-イル-(4-メトキシメチル-7-メチル-フロ[2,3-c]ピリジン-2-イル)-メタノン
【0244】
【化112】

例 18記載の処理と同様にして、目的化合物が中程度の収率で得られる。
【0245】
本発明の化合物及び中間体の純粋立体異性形を、技術上公知の処理の適用によって得ることができる。ジアステレオマーを、物理的分離方法、たとえば選択的結晶化及びクロマトグラフィー法, たとえばキラル固定相を用いる液体クロマトグラフィー分によって分離することができる。対掌体をそのジアステレオマー塩を光学的活性酸を用いて選択的結晶化によって相互に分離することができる。あるいは、対掌体をキラル固定相を用いてクロマトグラフィー法によって分離することができる。この純粋立体異性形は、適当な出発化合物の対応する純粋立体異性形に由来してもよい。ただしその反応は立体選択的に起こる。 式Iで表わされる立体異性形は、本発明の範囲に包含されることを明らかに意図している。
【0246】
付加塩
治療使用に関して、式Iで表わされる化合物の塩は、対イオンが 薬学的に許容し得る塩である。しかし, 薬学的に許容し得ない酸及び塩基の塩も、たとえば製造及び薬学的に許容し得る化合物の製造及び精製に使用することができる。薬学的に許容し得るかどうかを問わずにすべての塩が本発明の範囲に包含される。上記薬学的に許容し得る塩は、式Iで表わされる化合物を生じることができる治療上活性な非毒性塩形含むことを意味する。非毒性塩形は塩基形を無機酸のような適当な酸, たとえばハロゲン化水素酸、塩酸、臭化水素酸等々; 硫酸; 燐酸等々、又は 有機酸、たとえば酢酸, プロパン酸, ヒドロキシ酢酸, 2-ヒドロキシプロパノン酸, オキソプロパノン酸, シュウ酸, マロン酸, コハク酸,マレイン酸, フマル酸, リンゴ酸, 酒石酸, 2-ヒドロキシ-1,2,3-プロパントリカルボン酸, メタンスルホン酸, エタンスルホン酸, ベンゼンスルホン酸, 4-メチルベンゼンスルホン酸, シクロヘキサンスルホン酸, 2-ヒドロキシ安息香酸, 4-アミノ-2-ヒドロキシ安息香酸及び同様な酸で処理することによって有利に得ることができる。反対に, 塩形をアルカリで処理して遊離塩基形に変換することができる。
【0247】
医薬調合物
1種以上の通常の賦形剤、キャリヤー又は希釈剤と共に本発明の有効成分は医薬調合物及びその単位投薬形にすることでき、そしてこのような形で固体として、たとえばコーティングされた又はコーティングされていない錠剤又は充填されたカプセル、又は液体、たとえば溶液、懸濁液、エマルション、エリキシル又はこれらが充填されたカプセル、経口投与のすべて;直腸投与用坐剤又はカプセルの形で又は腸管外投与 (静脈内又は皮下を含めて)のための滅菌注射用溶液の形で使用することができる。このような医薬調合物及び単位投薬形は通常の又は新規の成分を通常又は特定の割合で別の有効化合物又は成分の存在下又は不在下に含むことができ、そしてこのような単位投薬形は、投与される、意図された一日薬用量範囲と同等の有効成分の適する有効量すべてを含有することができる。
【0248】
本発明の医薬調合物に適用される用語 "キャリヤー" は、希釈剤, 賦形剤又は媒体(vehicle)を意味し、これと共に有効化合物を投与する。このような医薬用キャリヤーは滅菌液体, たとえば水, 食塩水, デキストロース水溶液, グルセロール水溶液及び油状物(石油-, 動物-, 植物-又は合成-由来のもの, たとえばピーナッツ油, 大豆油, 鉱油, ごま油等々を含む。)であることができる。 適する医薬用キャリヤーは、"Remington's Pharmaceutical Sciences" by E.W. Martin, 18th Edition中に記載されている。
【0249】
治療法
最も好ましい治療指標を提示すると共に、本発明の有効成分の高い活性度及びその低い毒性の故に、本発明の有効成分はこれを必要とする対象者、たとえば動物生体(ヒトを含めて)に、これの影響を受けやすい症状又は病態の、又は典型的には本明細書の別の箇所に示した症状又は病態の治療、緩和、又は改善、一時的緩和、又は排除のために、好ましくは1種以上の薬学的に許容し得る賦形剤、キャリヤー又は希釈剤と平行して、同時に又はこれと共に、特に及び好ましくはその医薬調合物の形で、経口、直腸又は腸管外(静脈内又は皮下を含めて)又は時には局所経路によって有効量で投与することができる。適する投薬量範囲は投与の厳密なモード、投与される形態、投与の対象となる症状、患者(subject involved)及び患者の体重及び更に担当する医者又は獣医の好み又は経験に通常基づいて、所定の実験によって特定することができる。
【0250】
薬用量又は量に適用される用語 “治療上有効な” は、これを必要とする動物生体に投与した際に所望の活性を生じるのに十分である化合物又は医薬調合物のその量を意味する。
【0251】
本発明の有効な剤を、経口で, 局所に, 腸管外に又は粘膜に(たとえば口腔に, 吸入によって, 又は直腸に)通常の非毒性薬学的に許容し得るキャリヤーを含む単位投薬剤形で投与することができる。通常、経口経路を使用するのが望まれる。有効な剤を、カプセル, 錠剤等々の形で経口で投与することができる (Remington's 医薬品 ciences, Mack 5 Publishing Co., Easton, PA参照)。経口投与された医薬は、拡散律速系, 浸透装置, 溶解調節されたマトリックス 及び侵食性/分解性 マトリックスを含む、時間調節された遊離媒体の形で投与することができる。
【0252】
錠剤又はカプセルの形の経口投与に関して, 有効医薬成分を非毒性薬学的に許容し得る賦形剤、たとえば結合剤 (たとえば前糊化されたトウモロコシデンプン, ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース); 増量剤 (たとえば乳糖, ショ糖, グルコース, マンニトール, ソルビトール及び その他の還元糖 及び非還元糖, 微晶質セルロース, 硫酸カルシウム又はリン酸水素カルシウム); 滑沢剤 (たとえばステアリン酸マグネシウム, タルク又はシリカ, ステアリン酸, ステアリルフマル酸ナトリウム, ベヘン酸グリセリル, ステアリン酸カルシウム等); 砕解剤 (たとえばジャガイモデンプン又はデンプングリコール酸ナトリウム); 又は 湿潤剤 (たとえば ラウリル硫酸ナトリウム), 着色剤及び矯味矯臭薬, ゼラチン, 甘味料, 天然及び合成ゴム (たとえばアカシア, トラガント又はアルギナート類), 緩衝塩, カルボキシメチルセルロース, ポリエチレングリコール, ロウ等々と共に配合することができる。液体形での経口投与に関して、医薬成分を非毒性薬学的に許容し得る不活性キャリヤー (たとえばエタノール, グリセロール, 水), 懸濁化剤 (たとえばソルビトールシロップ, セルロース誘導体 又は 水素添加された食用油), 乳化剤 (たとえばレシチン又はアカシア), 非水性賦形剤(たとえばアーモンド油, 油状エステル類, エチルアルコール 又は 分留植物油), 保存剤(たとえばメチル 又は プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート又はソルビン酸)等々と一緒に配合することができる。安定化剤、たとえば酸化防止剤 (BHA, BHT, 没食子酸プロピル, アスコルビン酸ナトリウム, クエン酸)を投薬形態を安定化するために添加することができる。
【0253】
錠剤を従来公知の方法によってコーティングすることができる。本発明の調合物は、微小カプセル(microspheres) 又は マイクロカプセル(たとえばポリグリコール酸/乳酸 (PGLA)から製造される)に加えることもできる 経口投与用液体調合物は、たとえば溶液、シロップ、エマルション又は懸濁液の形をとることができるか又はこれらは使用前に水 又は その他の適当な媒体を用いて再構成させるために乾燥製品として存在させることができる。 経口投与用調製物を、調節された又は遅延された有効物質の遊離を生じるように適当に剤形化することができる。
【0254】
有効物質を、リポソーム供給システム, たとえば 単層小胞, 大単層小胞及び 多層小胞の形で投与することもできる。リポソームを種々のホスホリピド, たとえば周知のコレステロール, ステアリルアミン又は ホスフファチジルコリンから形成することができる。
【0255】
本発明の医薬を、化合物分子が結合する単一キャリヤーとしてモノクロナール抗体を使用することによって供給してもよい。 有効物質を標的医薬キャリヤーとしての可溶性ポリマーと結合させてもよい。このようなポリマーは、ポリビニル-ピロリドン, ピランコポリマー, ポリヒドロキシ-プロピル メタアクリルアミド-フェノール, ポリヒドロキシ-エチル-アスパルタートアミド-フェノール, 又は パルミトイル残基によって置換されたポリエチレンオキシド-ポリシランを含むことができる。更に, 有効物質は、医薬の調節された遊離を達成させるのに有用な、生体分解性ポリマー類、たとえばポリ乳酸, ポリグリコール酸, ポリ乳酸とポリグリコール酸のコポリマー, ポリイプシロンカプロラクタム, ポリヒドロキシ酪酸, ポリオルトエステル類, ポリアセタール類, ポリヒドロピラン類, ポリシアノアクリレート類, 及びヒドロゲル類の架橋された又は両親媒性ブロックコポリマーに結合していてよい。
【0256】
吸入投与のために、本発明の治療薬を、適する噴射剤, たとえばジクロロフルオロメタン, トリクロロフルオロメタン, ジクロロテトラフルオロエタン, 二酸化炭素, 又はその他の適当なガスの使用と共に、加圧パック又は噴霧器からのエアゾルスプレープレゼンテーションの形で通常供給することができる。 加圧エアゾルの場合、単位投薬量は計量された量を供給するためにバルブを備えることによって決定することができる。たとえば吸入器又は通気器(insufflator)中に使用するためのゼラチンのカプセル及びカートリッジを調製することができ、これは化合物と適する粉末ベース、たとえばラクトース又はデンプンの粉末混合物を含有する。
【0257】
本発明の製剤を、腸管外に、すなわち静脈内 (i.v.), 脳室内 (i.c.v.), 皮下(s.c.), 腹腔内 (i.p.), 筋肉内 (i.m.), 皮下 (s.d.), 又は 皮内 (i.d.) 投与によって, 直接注射、 たとえばボラス注射又は連続吸入によって供給することができる。 注射用製剤は、添加された保存剤と共に単位投薬形、たとえばアンプル又は多薬用量容器 (multi-dose containers)中にあることができる。調合物は賦形剤, 懸濁液, 溶液又は油状媒体又は水性媒体中でエマルションのような形態をとることができ、そしてこの調合物は剤形化剤(formulatory agents)、たとえば沈殿防止剤, 安定化剤及び(又は)分散剤を含むことができる。あるいは, 有効成分は、使用前に適当な媒体, たとえば 滅菌発熱物質不含水を用いて再構成される粉末形にあることができる。
【0258】
本発明の調合物を直腸投与、たとえば座薬として又は停留浣腸(たとえば通常の座薬基剤、たとえばココアバター又はその他のグリセリドを含む) のために剤形化することもできる。
【0259】
調合物を、望むならば、有効成分を含む単位投薬形1種以上を含有するパック容器又はディスペンサ容器中に存在させることができる。このパックはたとえば金属又はプラスチックホイル、たとえばブリスター包装を含むことができる。。パック容器又はディスペンサ容器は投与の指示書を添付していてよい。適合する薬学的キャリヤー中で製剤化される調合物は、製造され、適当な容器に入れられ、そして表示された病態の治療用であるとラベル表示されてよい。
【0260】
本明細書では, 本発明の調合物中の成分の投薬量は、連続的に又は間欠的に投与される薬用量が実験動物及び患者の個々の病態に生じる結果を考慮した後に決定された量を必ず超えないことを定める。具体的な薬用量は、当然のことながら投薬処理、患者又は対象となる動物の状態、たとえば年齢体重、性別、感受性、食餌、投薬期間、組み合わせで使用される医薬、疾患の過酷さにしたがって変化する。一定の条件下での適当な薬用量及び投薬回数を、上記の指示に基づく試験によって決定することができるが、 精緻化し、そして最後に医師の判断にしたがって及び標準臨床法によるそれぞれの患者の環境 (年齢, 全身状態, 症状の重症度, 性別等々) にしたがって決めることができる。
【0261】
本発明の調合物の毒性及び治療有効性は、動物実験で標準医薬操作によって、たとえばLD50 (集団の50%が死に至る量) 及びED50 (集団の50% に治療上有効な薬用量)を測定することによって決定することができる。治療効果と毒性効果の間の薬用量割合は治療指標であり、そしてこれを比率 ED50/LD50.として表わすことができる。大きな治療指標を示す調合物が好ましい。
【0262】
代表的な医薬調合物の例
通常使用される溶剤、助剤及びを用いて、反応生成物を錠剤、コーティングされた錠剤、カプセル、滴剤(drip solutions)、坐剤、注射剤及び注入調製物等々に加工することができ、治療上経口、直腸、腸管外及び別の経路によって投与することができる。
【0263】
代表的な薬学的調合物は次の通りである。
(a) 有効成分を含有する、経口投与に適する錠剤を通常の打錠法によって製造することができる。
(b) 坐剤に関しては、全ての慣用の坐剤基剤を使用し、有効成分の通常の処理の際にこれに加えることができる。これはたとえばポリエチレングリコールであって、標準室温で固体であるが、体温又は体温付近で融解する。
【0264】
(c) 腸管外(静脈内又は皮下を含めて)滅菌溶液に関して、有効成分は通常の量で慣用の成分と共に使用され、たとえば塩化ナトリウム及び二回蒸留された水適宜を慣用の処理にしたがって、たとえばろ過、アンプル又はIV-滴瓶(drip bottles)に無菌充填し、そして滅菌のために圧熱滅菌する。
【0265】
別の好ましい医薬調合物は、当業者に直ちに明らかであろう。
【0266】
製剤例
下記例は本発明を説明するものであって、これらの例によって本発明は限定されない。
例 1
錠剤処方
10 mgの有効成分を含有する錠剤に適する処方は次の通りである:
【0267】
【表1】

例 2
錠剤処方
100 mgの有効成分を含有する錠剤に適する別の処方は次の通りである:
【0268】
【表2】

例 3
カプセル処方
有効成分50mgを含有するカプセルに適する処方は次の通りである:
【0269】
【表3】

ゼラチンカプセルに詰める。
例 4
注射用溶液
注射用溶液に適する処方は次の通りである:
【0270】
【表4】

例 5
経口液剤処方
混合物1mlあたり有効成分2mgを含有する液体混合物1Lに適する処方は次の通りである:
【0271】
【表5】

例 6
経口液剤処方
混合物1mlあたり有効成分20mgを含有する液体混合物1Lに対する別の適する処方は次の通りである:
【0272】
【表6】

例 7
経口液剤処方
混合物1mlあたり有効成分20mgを含有する液体混合物1Lに対する別の適する処方は次の通りである:
【0273】
【表7】

例 8
エアゾール剤処方
180 g のエアゾール溶液は下記溶液を含有する:
【0274】
【表8】

15 mlの溶液をアルミニウムエアゾールカンに入れ、配量バルブで蓋をして、3.0 バールでパージする。
例 9
TDS剤処方
100 g の溶液は下記成分を含有する:
【0275】
【表9】

1.8 mlの溶液は、接着性バッキングホイルによって覆われたフリース上に置かれる。このシステムは使用前に除かれる保護ライナーによって密閉されている。
例 10
ナノ粒子剤処方
10 gの シアノアクリル酸ポリブチル ナノ粒子は下記成分を含有する:
【0276】
【表10】

シアノアクリル酸ポリブチル ナノ粒子を重合媒体としての水/0.1 N HCl/エタノール中でエマルション重合することによって製造する。懸濁液中のナノ粒子を最後に減圧下に凍結乾燥させる。
【0277】
薬理学-概要
本発明の有効成分、及びその薬学的調合物及びこれをを用いて治療する方法は、ここに請求されるような“対象全体”を自明でないとする優れた利点及び予期されえない特性によって特徴づけられる。 この化合物及びその薬学的調合物は標準の容認された、信頼のある試験操作で、下記の価値ある特性及び特有値を示す:
方法
MGLUR5 モジュレータ性質の特徴づけのための結合アッセイ
皮質/小脳膜中でmGluR5受容体の膜貫通型アロステリックモジュラトリー部位に結合する[3H]MPEP (2-メチル-6-(フェニルエチニル)ピリジン)
方法:
ラット皮質/小脳膜の調製:
雄性Sprague-Dawley ラット(200-250g)を断頭し、その脳を迅速に取る。大脳皮質を切断し、氷冷却された0.32 M スクロース20容量中でガラス/テフロン製ホモジナーザーを用いてホモジナイズする。ホモジナートを1000 xgで10分間遠心分離する。ペレットを捨て、上澄みを20分間20.000 x g で遠心分離する。生じたペレットを蒸留水20容量に再浮遊させ、20分間8000xgで遠心分離する。ついで上澄み及び バフィコート(buffy coat)を50 mM Tris-HCl, pH 8.0の存在下で48,000xg で20分間遠心分離する。ついでペレットを再浮遊させ、50 mM Tris-HCl, pH 8.0で48,000xg で20分間、もう2、3回遠心分離する。全ての遠心分離工程を4℃で実施する。5 容量の50 mM Tris-HCl, pH 8.0に浮遊させた後、膜浮遊液を急速に-80℃で凍結させる。
【0278】
インキュベーションを(3H)-MPEP (50.2 Ci/mmol, 5nM, Tocris)を125-250μg 蛋白質 (総容量0.5 ml)及び種々の濃度の剤を有するバイアルに加えることによって開始する。インキュベーションを室温で60分間継続させる (平衡を使用した条件下で達成する。)。非特異結合を標識されていないMPEP (10 μM)の添加によって定める。インキュベーションをミリポア フィルターシステムを用いて終了させる。サンプルを一定減圧下にガラスファイバーフィルター (Schleicher & Schuell)を介して4 mlの氷冷アッセイ緩衝液で2回洗浄する。分離及び洗浄の後、フィルターをシンチレーション液体(5 ml; Ultima Gold) に入れ、フィルター上に保持された放射活性を通常の液体シンチレーションカウンター(Hewlett Packard, Liquid Scintillation Analyser)で測定する。
【0279】
特性
特異結合は極めて高い、すなわち通常>85%及び本質的に緩衝液 (トリス又は HEPES oth 50 mM) 及び pH (6.8-8.9)に無関係に高い。明瞭な飽和蛋白質依存(a clear saturable protein dependence)があり、そして次のアッセイ (250-500 μg/ml)に対して使用される選ばれた蛋白質濃度は、この依存の線状蛋白質内にある。コールドMPEPは、18.8 ± 4.1nMのIC50 を有するホットリガンドを移動させる(displace)。 f13.6 nMの(3H)-MPEPのKd をScatchard 分析によって測定し、そしてCheng Prussoff relationship にしたがって使用して、Kd 値 (コールドMPEP のIC50は13.7 nM のKi と同等である。)としてディスプレイサー(displacer)の親和性を算出する。Bmax は蛋白質1mあたり0.56 pm であった。本発明の化合物は、mGluR5受容体の膜貫通型モジュラトリー部位の特異親和性を大脳皮質/小脳膜調製中でを示す。
【0280】
顆粒細胞中でMGLUR1 受容体の機能アッセイ- IP3 レベルでの変化に対する放射性アッセイ
顆粒細胞の調製
顆粒細胞皮質をP8 出生後のSprague Dawleyラットから得, 鉗子を用いて小さい断片に機械的に粉砕し、ついでCa2+及びMg2+不含Hankの緩衝した塩溶液(HBSS-CMF)に氷上で移行させる。HBSS-CMF中で3回洗浄した後, 組織断片を37℃で8 分間0.25%トリプシン / 0.05% DNaseの存在下にインキュベートする。酵素反応を0.016% DNAase / 0.1% オボムコイドで停止し、800rpm5分間で遠心分離する。上澄みをNaHCO3/HEPES-緩衝した基本のEagle培地(BME)+20mM KClで2回入れ替える。細胞を連続的に減少する先端直径のPasteurピペット3本を用いて粉砕(trituration)することによって2 mlの BME 中で機械的に分離し、ついで48μM ゲージフィルターで濾過する。細胞を150,000個の 細胞密度50 μLでポリ-L-リジン予備コーティングされた96ウエルプレート (Falcon)のそれぞれのウエル中に植菌する。細胞を、10% 胎児牛血清, 2mM グルタミン (Biochrom), 20 mM KCl 及び ゲンタマイシン (Biochrom)が補充されたBEMで栄養補給し、ついで36℃で5%CO2 と共に95% 湿度でインキュベートする。24 時間後, シトシン-s-D-アラビノフラノサイド(AraC, 10 μM) を培地に添加する。
[3H]myo-イノシトールを用いるIP3アッセイ
6 DIV 後、培地を [3H]myo-イノシトール (Perkin Elmer)を含有するイノシトール不含DMEM (ICN)でof 0.5 μCi / 100μL/ウエルの最終濃度で完全に入れ替え、ついで更に48時間インキュベートする。それぞれのウエル中の培地を、100μLLocke緩衝液 ((mM) NaCl (156), KCl (5.6), NaHCO3(3.6), MgCl2 (1.0), CaCl2 (1.3), グルコース(5.6), HEPES (10)を含有)で付加的な緩衝液 (20 mM Li, pH 7.4)と共に入れ替え、ついで15 分間37℃でインキュベートする。Locke緩衝液を、Locke緩衝液中のアゴニスト/ アゴニスト/ 推定mGluR1 リガンドで入れ替え、ついで45分間インキュベートする。これらの溶液をついで100 μLの0.1M HClでそれぞれのウエル中で入れ替え、更に10分間氷上でインキュベートする。96個のウエルプレートを、つぎの分析までこの段階で-20℃で凍結させることができる。
【0281】
自家製レジン交換カラムを次のように調製する。カラのBio-Spin クロマトグラフィーカラム (Biorad)にろ紙を詰め、0.1M ギ酸(50 ml の酸あたり24 g のレジン)中に懸濁させた1.1-1.2 mlのレジン (AG1-X8 Biorad, 140-14444)を充填させる。ギ酸を流出させ、スリンジ先端を密閉し、ついで200-300 μL の0.1M ギ酸を充填でさせ、4℃で保存する。
アッセイの当日, カラムを1 mlの 0.1Mギ酸、ついで1 mlの 蒸留水で洗浄する。ついで、それぞれのアッセイウエルの内容物を1つのカラムに加え、1 ml の蒸留水、ついで1 mlの 5 mM四ホウ酸ナトリウム/ 60 mMギ酸ナトリウムで洗浄する。ついで保持された放射性リン酸イノシトールを2 * 1mlの 1M ギ酸アンモニウム/0.1M ギ酸で溶離して24-ウエルビシプレート(visiplate)にいれる。シンチレーション液 (1.2 mlのUltimaFlow AF)をそれぞれのウエルに加え、プレートを密閉し、渦動させた後、放射能を通常の液体シンチレーションカウンター (Microbeta,Perkin Elmer)によって測定する。特に明記しない限り、すべての試薬はSigmaから得られる。
【0282】
本発明の化合物は、0.0001-100.00 μM (B-IC50)のIC50 範囲を有する。
【0283】
結論
結論として、上述のように、本発明は本発明の化合物(この化合物は本発明の有効成分からなる)の新規の、価値ある、そして予想されない 投与及び使用、並びにその新規の薬学的調合物及びその製造方法及びこれを用いて治療する方法を提供し、これらすべては更に詳しく列挙されて特性及び利点を有することが明白である。
【0284】
報告された試験によって証明されているように、本発明の化合物及びその調合物の有効成分に関する活性の高い度合が、ヒト及び下等動物におけその価値ある活性に基づく投与を示唆する。しかしながら、ヒトでの臨床評価は終了していない。ヒトに使用される本発明の範囲に含まれるすべての化合物又は調合物の流通及び販売が当然のことながら行政機関、たとえば米国食品医薬品局(U.S. Federal Food and Drug Administration)[これらの機関はこのような疑問に意見を言う責任があり、そして権限がある]による事前の承認に基づかねばならないことは明らかに理解されるであろう。
【0285】
本発明の環状及び非環状プロペノン誘導体は、新規の種類のグループ I mGluR モジュレータである。それらの効力を考慮すれば, これらは異常なグルタマート神経伝達に関与する広い範囲のCNS疾患で有用な治療である。
【0286】
したがって、これらの化合物は、動物生体、特にヒトの次の疾患の治療に適用される: AIDSによる痴呆, アルツハイマー病, クロイツフェルトヤコブ症候群, 牛海綿状脳症 (BSE) 又は その他のプリオン関連感染, ミトコンドリア機能不全が関与する疾患, s-アミロイド及び(又は) タウパチーが関与する疾患、たとえばダウン症候群, 肝性脳症, ハンティングトン疾患, 運動ニューロン疾患、たとえば筋萎縮側索硬化症 (ALS), 多発性硬化症 (MS),オリーブ橋小脳萎縮, 術後認知障害(POCD), パーキンソン病, 血管性及び前頭葉痴呆, 目のけが, 目の疾患(たとえば緑内障、網膜症、黄斑変性), 頭部及び脊髄のけが, トラウマ, 低血糖症, 低酸素症(たとえば周産期のもの), 虚血 (たとえば心停止、脳卒中、バイパス手術又は移植に由来する),けいれん, 神経膠腫及びその他の腫瘍, 内耳傷害 (たとえば耳鳴, 音又は薬物-誘発されたことで), L-ドーパ誘発された及び遅発性ジスキネジー。
【0287】
これらの化合物は、また動物生体、特にヒトの次の疾患の治療に適用される: 依存症(ニコチン, アルコール, アヘン, コカイン, アンフェタミン、肥満及びその他のもの), 筋萎縮側索硬化症 (ALS), 不安及びパニック障害, 注意欠陥多動性障害 (ADHD), レストレスレッグス症候群 及び 過活動小児, 自閉症, 発作, けいれん/癲癇, 痴呆 (たとえばアルツハイマー病, コルサコフ症候群, 血管性痴呆, HIV 感染において), 大うつ病性障害(ボルナウイルス感染に由来するうつ病を含めて)、両極性躁鬱病, 薬物耐性, オピオイドに対する薬物耐性, 運動障害、ジストニア、ジスキネジー(たとえば, L-ドーパ誘発ジスキネジー, 遅発性ジスキネジー又はハンティングトン疾患において), 脆弱X症候群, ハンチントン舞踏病, 過敏性腸症候群 (IBS), 偏頭痛, 多発性硬化症, 筋痙攣, 痛み(慢性及び急性, たとえば炎症性疼痛、神経因性疼痛、異痛、痛覚過敏、侵害受容性疼痛)、パーキンソン病, 心的外傷後ストレス障害, 統合失調症(陽性及び陰性症状), 痙縮, 耳鳴、ツレット症候群, 尿失禁, 嘔吐、掻痒状態(たとえば掻痒症), 睡眠障害, 排尿障害, 下部尿路での神経筋障害, 逆流性食道炎(GERD), 下部食道括約(LES)疾患, 機能的胃腸管障害, 消化不良, 逆流, 呼吸器感染症, 多食症, 慢性喉頭炎, 喘息(たとえば逆流に関連する喘息(reflux-related asthma)), 肺疾患, 摂食障害, 肥満及び肥満に関連する障害。
【0288】
これらの化合物はまた動物生体、特にヒトの適応症の治療に適用される。この際、特定の病態が必ずしも存在するとは限らないが、 特定の生理学的パラメータを本発明の化合物の投与によって認識促進も含めて改善することができる。
【0289】
ここで選ばれた疾患の進行の阻害又は緩和に、本発明の化合物を用いる動物生体の治療方法は、前述のように、緩和されることが望まれる特定の疾患の緩和に有効である、選ばれた投薬量を用いてあらゆる通常容認された医療経路によって行われる。
【0290】
選ばれた疾患又は病態, 特に特にグループ I mGluR モジュレータを用いる治療の影響をうけやすい疾患又は病態の進行又は緩和の阻害のための、動物生体の治療用医薬の製造に本発明の化合物を使用する方法は、本発明の化合物の有効量と薬学的に許容し得る希釈剤、賦形剤又はキャリヤーと混合する工程からなる通常の方法で行われ、そして治療方法、医薬調合物、及び本発明の化合物を医薬の製造に使用する。
【0291】
有効成分と適当な 薬学的に許容し得る賦形剤, 希釈剤又はキャリヤーとを混合することによって製造された代表的な医薬調合物は、錠剤, カプセル, 注射用溶液, 経口液剤, エアゾール剤, TDS製剤, 及びナノ粒子剤を含み、たとえば経口、注射又は経皮用医薬を前述のように製造する。
【0292】
本発明はここに記載した具体的な実施態様によって範囲を限定するものではない。確かに, ここの記載した変更に加えて、本発明の種々の変更は、前述の記載から当業者に明かになる。このような変更は付加された請求項の範囲内にあることを意図している。
【0293】
すべての特許明細書, 出願明細書, 公表明細書, 試験法, 文献及びここに引用されたその他の記事を参考としてここに援用する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式 I
【化1】

{式中、
R1はC1-6アルキル, C2-6アルケニル, アリール, アリールC1-6アルキル, アリールC2-6 アルケニル, アリールC3-6 シクロアルキル, ヘテロアリール, ヘテロアリールC1-6アルキル, ヘテロアリールC2-6 アルケニル, 2,3-ジヒドロ-1H-インデニル, 又はC3-12シクロアルキル又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、この際C3-12シクロアルキル部分は、場合により不飽和であるか及び(又は)C3-12シクロアルキル部分中の炭素原子1個以上は、酸素原子 又はNR7-部分によって場合により置換され、
R2 は水素又は C1-6アルキルを示し、
X は水素、ハロゲン、シアノ, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ニトロ又はジ-(C1-6 アルキル)アミノを示し、
Y は水素、ハロゲン、シアノ C1-6アルキル, C1-6アルコキシ, ヒドロキシC1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキルを示し、
あるいはX及びYは一緒になってOCR9R10, CH2CR9R10, 酸素, CH2 及び N(R8)から選ばれる二価の基を形成し、
Q は窒素又は R3-Cを示し、
T は窒素又は R4-Cを示し、
W は窒素又は R5-Cを示し、
Z は窒素又は R6-Cを示し、
この際、
R3, R4, R5 及びR6 は相互に独立して水素原子, ハロゲン原子;又はヒドロキシ, シアノ, ニトロ, C1-6アルキル, ヒドロキシC1-6アルキル, C1-6アルコキシC1-6アルキル, アリール, アリールC1-6アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, C3-12シクロアルコキシ, アリールC1-6アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ, C3-12シクロアルキルアミノ, C3-12シクロアルキルC1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル, アリールアミノ, アリールC1-6 アルキルアミノ, N-アリール-N-C1-6アルキルアミノ, C1-6アルキルカルボニルアミノ, N-C1-6アルキル-N-C1-6 アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ, モルホリノ, ヘキサメチレンイミノ, ピロリジニルC1-6アルキル, ピペリジニルC1-6アルキル, モルホリニルC1-6 アルキル, C1-6アルキルスルホニル, C1-6アルキルスルホニルアミノ, C1-6アルキルスルファニル, C1-6アルキルアミノ-スルホニル及びジ-(C1-6アルキル)アミノスルホニルから選ばれる基を示すか又は
R4 及びR5 は一緒になって-(CH2)3-, -(CH2)4-, -CH=CH-CH=CH-, -(CH2)3O-, -OCH2O-, -O(CH2)2O- 及び -O(CH2)3-から選ばれる二価の基を形成し、
R7 は水素, C1-6アルキル, アリール又はC3-12シクロアルキルC1-6アルキルを示し、
R8 は水素, C1-6アルキル又はジ-(C1-6アルキル)アミノカルボニルを示し、そして
R9 及び R10 は水素又はC1-6アルキルを示し、
この場合、前記定義において、用語“アリール”は、フェニル, ナフチル、又はハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, C2-6アルケニル, C1-6アルコキシ, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ及びC1-6アルキレンジオキシのうちの1種以上によって置換されたフェニルを意味し, そして用語“ヘテロアリール”は、酸素, 硫黄及び窒素から選ばれたヘテロ原子1〜4個を含む芳香族 5-6員環を意味するか、又はベンゼン環又は別の、上述のような5-6員ヘテロ芳香族環と縮合した5-6員ヘテロ芳香族環を含む二環状基を意味し, このヘテロアリール基は場合によりハロゲン, トリフルオロメチル, トリフルオロメトキシ, C1-6アルキル, アミノ, ヒドロキシ, ニトロ, シアノ, C1-6アルコキシカルボニル, C1-6 アルキルアミノ及びジ-(C1-6 アルキル)アミノのうちの1種以上によって置換されている。}
で表わされる化合物、及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる化合物
[但し、この際
Yが水素又は C1-6アルキルであり、そしてR1がアリールを示す場合、符号 Q, T, W 及び Zを含む環は、フェニル又は置換されたフェニルを示してはならない;
R8 が水素を示す場合、R1はC1-6アルキル; フェニル、又はハロゲン, アルコキシ, トリフルオロメチル, アルキル, ニトロ 及びアミノ; ナフチル; イソキノリニル; 2-ピリジル又は2-チエニルから選ばれる基1種以上によって置換されたフェニルを示してはならない;
そして式 I で表わされる化合物は、
シクロプロピル-(5-メトキシ-1H-2-インドリル)-1-メタノン,
シクロブチル-(5-メトキシ-1H-2-インドリル)-1-メタノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-キノリン-3-イルプロペノン,
(6-メトキシ-2-ベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシフェニル)メタノン,
1-シクロプロピル-3-(3-メトキシフェニル)プロペノン,
1-(3-メトキシフェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン又は
1-アダマンタン-1-イル-3-(3,4,5-トリメトキシフェニル)プロペノン
を示さないものとする。]。
【請求項2】
R1がC1-6アルキル, C3-12 シクロアルキル, アリール, アリールC1-6アルキル又はアリールC3-6シクロアルキルを示す、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
R1 がt-ブチル, シクロプロピル, アダマンチル, 場合により置換されたフェニル, 場合により置換されたベンジル, α, α-ジメチルベンジル又は場合により置換された1-フェニルシクロペント-1-イルを示す、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
R2 が水素又は C1-6アルキルを示す、請求項1〜3のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項5】
R2 が水素又はメチルを示す、請求項4記載の化合物。
【請求項6】
R3, R4, R5及びR6 が同一か又は異なり、そしてそれぞれ水素, ハロゲン, ヒドロキシ, シアノ, ニトロ, C1-6アルキル, ヒドロキシC1-6アルキル, C1-6アルコキシC1-6アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, アリールC1-6アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ, C1-6アルキルカルボニルアミノ, N-C1-6アルキル-N-C1-6アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ及びモルホリノから選ばれる、請求項1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項7】
R3, R4, R5 及びR6がそれぞれ水素, フッ素, 臭素, 塩素, ヒドロキシ, シアノ, ニトロ, メチル, メトキシメチル, ヒドロキシメチル, ピリジル, オキサゾリル, チアゾリル, メトキシ, エトキシ, ベンジルオキシ, アミノ, ジメチルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, モルホリノ, 4-メチルピペラジノ, アセチルアミノ又はN-メチル-N-アセチルアミから選ばれる、請求項6記載の化合物。
【請求項8】
R4 及びR5 が、一緒になって-CH=CH-CH=CH-及び-O(CH2)2O-から選ばれる二価の基を形成する、請求項1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項9】
Q, T, W及びZのうちの1つが窒素原子を示し、 そしてQ, T, W及びZの残りがR3-C - R6-Cに対して定義した通りの、場合により置換された炭素原子を示す、請求項1〜8のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項10】
R1 がC1-6アルキル, C3-12 シクロアルキル, アリール, アリールC1-6アルキル or アリールC3-6シクロアルキルを示す、請求項9記載の化合物。
【請求項11】
R2 が水素又は C1-6アルキルを示す、請求項9又は10記載の化合物。
【請求項12】
R3, R4, R5 及び R6が同一か又は異なり、そしてそれぞれ水素, ハロゲン, ヒドロキシ, シアノ, ニトロ, C1-6アルキル, ヒドロキシC1-6アルキル, C1-6アルコキシC1-6アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, アリールC1-6アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ, C1-6アルキルカルボニルアミノ, N-C1-6アルキル-N-C1-6アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ及びモルホリノから選ばれる、請求項9〜11のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項13】
式 IA
【化2】

(式中、 X' は酸素又はCH2 を示し、そして 残りの符号は請求項1に定義された通りである。)
で表わされる化合物、及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項14】
R1 が C1-6アルキル, C3-12 シクロアルキル, アリール, アリールC1-6アルキル又はアリールC3-6シクロアルキルを示す、請求項13記載の化合物。
【請求項15】
R1 がアダマンチル又はフェニルを示す、請求項14記載の化合物。
【請求項16】
R3, R4, R5 及びR6が同一か又は異なり、 そしてそれぞれ水素, ハロゲン, C1-6 アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, アリールC1-6アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6 アルキル)アミノ, C1-6アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ及びモルホリノから選ばれる、請求項13〜15のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項17】
R3 が水素又は臭素を示す、請求項16記載の化合物。
【請求項18】
R4 が水素, 臭素, オキサゾリル, チアゾリル, メトキシ, ジメチルアミノ, アセチルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, モルホリノ又は4-メチルピペラジノを示す、請求項16又は17記載の化合物。
【請求項19】
式 IB
【化3】

(式中、A は 酸素, CH2 又はNR8 を示し、そして残りの符号は請求項1に定義された通りである。)
で表わされる化合物、及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物 , その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項20】
R8 が水素, メチル又はジエチルアミノカルボニルを示す、請求項19記載の化合物。
【請求項21】
R1 がC1-6 アルキル, C3-12シクロアルキル, アリール, アリールC1-6アルキル又はアリールC3-6シクロアルキルを示す、請求項19又は20記載の化合物。
【請求項22】
R1 がt-ブチル, アダマンチル,メトキシ基1個以上によって置換されたフェニル, メチル基1個以上によって置換されたフェニル, ニトロ, シアノ, フッ素及びトリフルオロメトキシから選ばれた基によって置換されたフェニル, 塩素によってフェニル環が場合により置換されたα, α-ジメチルベンジル, 又は 1-(4-クロロフェニル)-シクロペント-1-イルを示す、請求項21記載の化合物。
【請求項23】
R2 が水素又は C1-6アルキルを示す、請求項19〜22のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項24】
R2 が水素又はメチルを示す、請求項23記載の化合物。
【請求項25】
R3, R4, R5及び R6 が同一か又は異なり、 そしてそれぞれ水素, ハロゲン, ヒドロキシ, シアノ, ニトロ, C1-6アルキル, ヒドロキシC1-6アルキル, C1-6アルコキシC1-6アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, アリールC1-6 アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ, C1-6 アルキルカルボニルアミノ, N-C1-6 アルキル-N-C1-6アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ及びモルホリノから選ばれる、請求項19〜24のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項26】
R3 が水素又はエトキシを示す、請求項25記載の化合物。
【請求項27】
R4 が水素, フッ素, 臭素, メトキシ, アミノ, ジエチルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, モルホリノ又はアセチルアミノを示す、請求項25又は26記載の化合物。
【請求項28】
R5 が水素, 臭素, ヒドロキシ, シアノ, ニトロ, メトキシ, ベンジルオキシ, アセチルアミノ又はN-メチル-N-アセチルアミノを示す、請求項25〜27のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項29】
R6 が水素, ヒドロキシメチル又はメトキシを示す、請求項25〜28のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項30】
式IC
【化4】

(式中、符号は請求項1に定義された通りである。)
で表わされる化合物、及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項31】
R1がC1-6アルキル, C3-12 シクロアルキル, アリール, アリールC1-6アルキル又はアリールC3-6シクロアルキルを示す、請求項30記載の化合物。
【請求項32】
R1 が t-ブチル, シクロプロピル又はアダマンチルを示す、請求項31記載の化合物。
【請求項33】
R2 が水素又は C1-6アルキルを示す、請求項30〜32のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項34】
Xが水素, C1-6アルキル又は C1-6アルコキシを示す、請求項30〜33のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項35】
Xが水素又はメトキシを示す、請求項34記載の化合物。
【請求項36】
Y が水素又は C1-6アルキルを示す、請求項30〜35のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項37】
R3, R4, R5 及び R6が同一か又は異なり、 そしてそれぞれ水素, ハロゲン, ヒドロキシ, シアノ, ニトロ, C1-6アルキル, ヒドロキシC1-6アルキル, C1-6アルコキシC1-6アルキル, ヘテロアリール, C1-6アルコキシ, アリールC1-6アルコキシ, アミノ, C1-6アルキルアミノ, ジ-(C1-6アルキル)アミノ, C1-6 アルキルカルボニルアミノ, N-C1-6アルキル-N-C1-6アルキルカルボニルアミノ, ピロリジノ, ピペリジノ, 4-C1-6アルキルピペラジノ及びモルホリノから選ばれる、請求項30〜36のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項38】
R3 が水素又はメトキシを示す、請求項37記載の化合物。
【請求項39】
R4 が水素又はメトキシを示す、請求項37又は38記載の化合物。
【請求項40】
R5 が水素, メチル, メトキシ又はベンジルオキシを示す、請求項37〜39のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項41】
R4 及び R5 が一緒になって-CH=CH-CH=CH- 及び -O(CH2)2O-から選ばれる二価の基を形成する、請求項30〜36のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項42】
1-アダマンタン-1-イル-3-(3-メトキシフェニル)プロペノン,
1-シクロプロピル-3-(3,5-ジメトキシフェニル)プロペノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-(3,5-ジメトキシフェニル)プロペノン,
1-シクロプロピル-3-キノリン-3-イルプロペノン,
4,4-ジメチル1-キノリン-3-イルペント-1-エン-3-オン,
1-(3,5-ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン,
1-アダマンタン-1-イル-3-(2,5-ジメトキシフェニル)プロペノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)プロペノン,
1-アダマンタン-1-イル-3-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)プロペノン,
2-(アダマンタン-1-カルボニル)-3-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)アクリルニトリル,
1-アダマンタン-1-イル-3-(3-ベンジルオキシフェニル)プロペノン,
1-(3-メトキシフェニル)-4,4-ジメチルペント-1-エン-3-オン
及びその光学異性体、その薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項43】
アダマンタン-1-イル-(2H-クロメン-3-イル)メタノン,
(6-ブロモ-2H-クロメン-3-イル)フェニルメタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-メトキシ-2H-クロメン-3-イル)メタノン
及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項44】
アダマンタン-1-イルベンゾフラン-2-イルメタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-エトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(5-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
ベンゾフラン-2-イル-(2,5-ジメトキシフェニル)メタノン,
(2,5-ジメトキシフェニル)-(5-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
(2,5-ジメトキシフェニル)-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
(2,5-ジメトキシフェニル)-(7-エトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシフェニル)メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(2,5-ジメトキシフェニル)メタノン,
(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-(3-メトキシフェニル)メタノン,
(5,4-ジメチルフェニル)-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(5-ブロモベンゾフラン-2-イル)メタノン,
ベンゾフラン-2-イル-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)メタノン,
1-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)-2-メチル-2-フェニルプロパン-1-オン,
アダマンタン-1-イル-(5-ニトロベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(4-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(4-ヒドロキシメチル-7メチル-フロ[2,3-c]ピリジン-2-イル)-メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-メトキシ-3-メチルベンゾフラン2-イル)メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(2-ニトロフェニル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-フルオロ-3-メチルベンゾフラン2-イル)メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)-メタノン,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-p-トリル-メタノン,
4-(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-カルボニル)ベンゾニトリル,
(6-ジエチルアミノベンゾフラン-2-イル)-(2,4-ジメチルフェニル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-メトキシベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ブロモベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-モルホリン-4-イルベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ピペリジン-1-イルベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ピロリジン-1-イルベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-ピリジン-3-イルベンゾフラン-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(6-アミノベンゾフラン-2-イル)メタノン,
N-[2-(アダマンタン-1-カルボニル)ベンゾフラン-6-イル]アセトアミド,
アダマンタン-1-イルフロ[3,2-c]ピリジン-2-イルメタノン,
アダマンタン-1-イル-(4,7-ジメチル-フロ[2,3-c]ピリジン2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(4-メトキシメチル-7-メチルフロ[2,3-c]ピリジン-2-イル)-メタノン
及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項45】
2-[2-(4-クロロフェニル)-2-メチルプロピオニル]-5-メトキシインドール-1-カルボン酸ジエチルアミド,
2-(4-クロロフェニル)-1-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)-2-メチルプロパン-1-オン,
(5-ブロモ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-(4-フルオロフェニル)メタノン,
N-[2-(4-フルオロベンゾイル)-1-メチル-1H-インドール-5-イル]アセトアミド,
アダマンタン-1-イル-(5-ヒドロキシ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(5-ベンジルオキシ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
(5-ベンジルオキシ-1H-インドール-2-イル)-[1-(4-クロロフェニル)シクロペンチル]メタノン,
2-(アダマンタン-1-カルボニル)-1H-インドール-5-カルボニトリル,
アダマンタン-1-イル-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
[1-(4-クロロフェニル)シクロペンチル]-(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
(5-ブロモ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン,
(5-ベンジルオキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-(4-フルオロフェニル)メタノン,
(5-ベンジルオキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン,
N-[1-メチル-2-(4-メチルベンゾイル)-1H-インドール-5-イル]アセトアミド,
(5-メトキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-p-トリル-メタノン,
1-(5-ベンジルオキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-2,2-ジメチル-プロパン-1-オン,
[1-(4-クロロフェニル)シクロペンチル]-(6-フルオロ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
2-(4-クロロフェニル)-1-(6-フルオロ-1H-インドール-2-イル)-2-メチルプロパン-1-オン,
アダマンタン-1-イル-(6-フルオロ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
N-[2-(4-フルオロベンゾイル)-1-メチル-1H-インドール-5-イル]-N-メチルアセトアミド,
N-メチル-N-[1-メチル-2-(4-メチルベンゾイル)-1H-インドール-5-イル]アセトアミド,
アダマンタン-1-イル-(5-フルオロ-1H-インドール-2-イル)メタノン,
1-(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-インドール-2-イル)-2,2-ジメチル-プロパン-1-オン
及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項46】
アダマンタン-1-イル-(1H-インデン-2-イル)メタノン,
(1H-インデン-2-イル)-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)メタノン
及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項47】
アダマンタン-1-イル-(2H-ピラノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-ブロモ-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
N-[3-(アダマンタン-1-カルボニル)-2H-クロメン-7-イル]アセトアミド,
アダマンタン-1-イル-(7-ジメチルアミノ-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-ピロリジン-1-イル-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-ピペリジン-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-モルホリン-4-イル-2H-クロメン-3-イル)メタノン,
アダマンタン-1-イル-[7-(4-メチルピペラジン-1-イル-2H-クロメン-3-イル]メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-オキサゾール-2-イル-2H-クロメン-3-イル]メタノン,
アダマンタン-1-イル-(7-チアゾール-2-イル-2H-クロメン-3-イル]メタノン
及びその光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩, その水和物, その溶媒和物, 及びその多形体から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項48】
有効成分としての請求項1〜47のいずれか1つに記載の化合物を、薬学的に許容し得る賦形剤(excipients)又は増量剤(vehicles) 1種以上と共に含む、医薬調合物。
【請求項49】
異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態の治療用医薬として、あるいは又はグループ I mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす治療用医薬として、あるいはそれらの医薬の製造に、請求項1に定義された通りの化合物(請求項1の但し書きは除かれる)を使用する方法。
【請求項50】
異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態を患う、又はグループI mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす病態にある, ヒトを含む動物生体の治療方法において、この病態の緩和に有効である量で、請求項1に定義された通りの化合物(請求項1の但し書きは除かれる)を上記動物生体に投与する段階を包含する、前記治療方法。
【請求項51】
異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態、又はグループ I mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす病態が、AIDSによる痴呆症, アルツハイマー病, クロイツフェルトヤコブ症候群, 牛海綿状脳症, プリオン関連感染, ミトコンドリア機能不全が関与する疾患, s-アミロイド及び(又は) タウパチーが関与する疾患, ダウン症候群, 肝性脳症, ハンティングトン疾患, 運動ニューロン疾患, 筋萎縮側索硬化症, 多発性硬化症, オリーブ橋小脳萎縮, 術後認知障害, パーキンソン病, パーキンソン病による痴呆症、軽度認識障害, ボクサー認知症、血管性及び前頭葉痴呆, 認識機能障害、目のけが, 目の疾患, 緑内障, 網膜症, 黄斑変性、頭部及び脊髄のけが, トラウマ, 低血糖症, 低酸素症, 周産期の低酸素症;心停止, 脳卒中、バイパス手術又は移植に由来する虚血, けいれん, 神経膠腫及びその他の腫瘍, 内耳傷害, 耳鳴, 音又は薬物-誘発された耳鳴, L-ドーパ誘発されたジスキネジー, 遅発性ジスキネジー、依存症、ニコチン中毒、アルコール中毒, 麻薬中毒,コカイン中毒, アンフェタミン中毒, 不安及びパニック障害, 注意欠陥多動性障害, レストレスレッグス症候群, 小児における過活動, 自閉症, けいれん, 癲癇, 痴呆, アルツハイマー病, コルサコフ症候群, 血管性痴呆, HIV 感染による痴呆, 大うつ病性障害、ボルナウイルス感染に由来するうつ病, 両極性躁鬱病, 薬物耐性, オピオイドに対する薬物耐性, 運動障害、ジストニア、ジスキネジー, L-ドーパ誘発ジスキネジー, 遅発性ジスキネジー, ハンティングトン疾患, 脆弱X症候群, ハンチントン舞踏病, 過敏性腸症候群, 偏頭痛, 多発性硬化症, 筋痙攣, 慢性の痛み, 急性の痛み, 炎症性疼痛、神経因性疼痛、異痛、痛覚過敏、侵害受容性疼痛、パーキンソン病, 心的外傷後ストレス障害, 統合失調症, 痙縮, ツレット症候群, 尿失禁, 嘔吐、掻痒状態, 掻痒症, 睡眠障害, 排尿障害, 下部尿路での神経筋障害, 逆流性食道炎, 下部食道括約疾患, 機能的胃腸管障害, 消化不良, 逆流, 呼吸器感染症, 多食症, 慢性喉頭炎, 喘息, 逆流に関連する喘息(reflux-related asthma), 肺疾患, 摂食障害, 肥満及び肥満に関連する障害, 広場恐怖症, 全般性不安障害, 強迫性障害, パニック障害, 心的外傷後ストレス障害, 社会恐怖症, 物質誘発性不安障害, 妄想性障害, 統合失調性感情障害, 統合失調症様障害, 物質誘発性精神異常及び精神錯乱から選ばれる、請求項49記載の使用する方法又は請求項50記載の治療方法。
【請求項52】
異常なグルタミン酸神経伝達に関連する病態、又はグループ I mGluR 受容体のモジュレーションが治療的有用性をもたらす病態が、 依存症, 神経因性疼痛, L-ドーパ誘発された及び遅発性ジスキネジー, 筋萎縮性側索硬化症, 脆弱X症候群, パーキンソン病, 不安障害, 癲癇, 統合失調症の陽性及び(又は)陰性症状及び認識機能障害から選ばれる、請求項49記載の使用する方法又は請求項50記載の治療方法。
【請求項53】
特定の生理学的パラメータ がグループ I mGluR モジュレータの投与によって改善される病態にある, ヒトを含めた動物生体を治療する方法において、生理学的パラメータの改善に有効である量で、請求項1に定義された通りの化合物(請求項1の但し書きは除かれる)を上記動物生体に投与する段階を包含する、上記治療方法。
【請求項54】
病態が、認識促進及び神経保護作用から選ばれる、請求項53記載の方法。

【公表番号】特表2008−515867(P2008−515867A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−535231(P2007−535231)
【出願日】平成17年10月5日(2005.10.5)
【国際出願番号】PCT/GB2005/003817
【国際公開番号】WO2006/037996
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(397045220)メルツ・ファルマ・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフト・アウフ・アクティーン (31)
【Fターム(参考)】