説明

CNS障害を治療するためのCRF1受容体アンタゴニストとしてのピラジノン

本発明は、ヒトCRF1受容体を含むCRF1受容体アンタゴニストである、式(I)の置換ピラジノン誘導体を提供する。本発明はまた、障害又は症状、例えばCNS障害、特に不安関連障害及び気分障害を治療する、すなわちCRF受容体を拮抗することによって達成するか又は容易にすることができる治療のための本発明の化合物の使用に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は一般に、CRF受容体と結合する化合物、特にCRF1受容体アンタゴニストとしてのピラジノン誘導体に関し、そしてCRF又はCRF1受容体に関連する障害のための治療薬としての該化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)は、41アミノ酸ペプチドである。このペプチドは、プロオピオメラノコルチン(POMC)によって誘導される下垂体前葉からのペプチド分泌の主要な生理学的レギュレーターである[J. Rivier他、Proc. Natl. Acad. Sci(USA) 80:4851(1983); W. Vale他、Science 213:1394(1981)]。下垂体におけるその内分泌の役割に加えて、CRFは、CNS内に幅広い視床下部外分布を有し、脳内の神経伝達物質又は神経モジュレーターの役割と一致する広範囲な自律神経系の挙動作用及び生理学的効果に関与することが知られている[W. Vale他、Rec. Prog. Horm. Res. 39:245(1983); G.F. Koob, Persp. Behav. Med. 2:39(1985); E.B. De Souza他、J. Neurosci. 5:3189(1985)]。中枢神経系におけるCRFニューロンの機能不全に関連するような、鬱病、不安関連障害及び摂食障害を含む精神疾患及び神経系疾患、並びにアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、進行性核上麻痺、及び筋萎縮性側索硬化の病因及び病態生理において、生理学的、心理学的又は免疫学的ストレッサーに対する免疫系内の応答を統合する上で、CRFが重要な役割を演じるという証拠がある[J.E. Blalock, Physiological Reviews 69:1(1989);J.E. Morley, Life Sci. 41:527(1987);E.B. De Souze, Hosp. Practice 23:59(1988)]。
【0003】
CRFが情動障害において所定の役割を演じるという証拠がある。当業者によく認識された、気分障害としても知られている情動障害は、例えば大鬱病、単一エピソード鬱病、再発性鬱病、幼児虐待による鬱病及び産後鬱症状を含む鬱病;気分変調;双極障害;及び循環気質を含む。情動障害、又は大鬱病にかかった個体の場合、脳脊髄液(CSF)におけるCRFの濃度が著しく増大することが判った[C.B. Nemeroff他、Science 226:1342(1984); C.M. Banki他、Am. J. Psychiatry 144:873(1987); R.D. France他、Bio. Psychiatry 28:86(1988); M. Arato他、Biol. Psychiatry 25:355(1989)]。さらに、CRF受容体の密度は、CRFの分泌過多と一致して、自殺犠牲者の前頭葉において著しく減少する[C.B. Memeroff他、Arch. Gen. Psychiatry 45:577(1988)]。加えて、鬱病患者において、CRF(i.v.投与)に対する副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)応答の鈍麻が観察される[P.W. Gold他、Am. J. Psychiatry 141:619(1984); F. Holsboer他、Psychoneuroendocrinology 9:147(1984);P.W. Gold他、New Engl. J. Med. 314:1129(1986)]。ラット及びヒト以外の霊長類における前臨床試験において、CRFの分泌過多がヒト鬱病に見られる症状に関与するという仮説が付加的に支持される[R.M. Sapolsky, Arch. Gen. Psychiatry 46:1047(1989)]。また、三環系抗鬱薬がCRFレベルを変化させ、ひいては脳内受容体の数を調整することができるという予備的証拠もある[Grigoriadis他、Neuropsychopharmacology 2:53(1989)]。
【0004】
CRFはまた、不安関連障害の病因に関与している。不安関連障害は、不安状態、全般性不安障害、恐怖性障害、社会不安障害、抑鬱病が併存する不安、パニック障害、強迫神経症、心的外傷後ストレス障害、及び非定型不安障害を含む、当業者に認識された疾患群である[The Merck Manual of Diagnosis and Therapy、第16版(1992)]。情動ストレスは多くの場合、不安障害における増悪因子であり、このような障害は一般に、ストレスに対する応答を低下させる薬剤に対して応答する。過剰レベルのCRFは、動物モデルにおいて不安生成作用を生み出すことが知られている[例えばBritton他、1982; Berridge and Dunn, 1986及び1987参照]。ベンゾジアゼピン/非ベンゾジアゼピン抗不安薬とCRFとの相互作用は、種々の挙動的不安モデルにおいて実証されている[D.R. Britton他、Life Sci. 31:363 (1982); C.W. Berridge及びA.J. Dunn, Regul. Peptides 16:83(1986)]。種々の挙動パラダイムにおける推定上のCRF受容体アンタゴニストα-螺旋ヒツジCRF(9-41)を使用した研究は、このアンタゴニストがベンゾジアゼピンと質的に同様の「抗不安様」作用を生み出すことを実証する[C.W. Berridge及びA.J. Dunn, Horm. Behav. 21:393(1987), Brain Research Reviews 15:71(1990); G.F. Koob及びK.T. Britton, 「Corticotropin-Releasing Factor: Basic and Clinical Studies of a Neuropeptide」、E.B. De Souza及びC.B. Nemeroff編、CRC Press第221頁(1990)]。神経化学研究、内分泌研究、及び受容体結合研究は、CRFとベンゾジアゼピン抗不安薬との相互作用を全て実証し、さらにCRFがこれらの障害に関与する証拠を提供する。クロルジアゼポキシドがラットにおいて、葛藤試験[K.T. Britton他、Psychopharmacology 86:170(1985); K.T. Britton他、Psychopharmacology 94:306(1988)]及び音響驚愕試験[N.R. Swerdlow他、Psychopharmacology 88:147(1986)]の両方で、CRFの「不安生成」作用を軽減する。オペラント葛藤試験において単独では挙動活性を有さないベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストRo 15-1788は、投与量に依存してCRFの作用を逆転するのに対して、ベンゾジアゼピン逆アゴニストFG 7142は、CRFの作用を高める[K.T. Britton他、Psychopharmacology 94:396(1988)]。
【0005】
X症候群の治療のためにCRF1アンタゴニストを使用することは、2000年10月26日付けで出願された米国特許出願第09/696,822号明細書、及び2000年10月26日付けで出願された欧州特許出願第003094414号明細書にも記載されている。鬱血性心不全を治療するためのCRF1アンタゴニストの使用方法は、1999年2月10日付けで出願された米国特許出願第09/248,073号明細書{現在米国特許第6,043,260号明細書(2000年3月28日)}に記載されている。
【0006】
CRF1アンタゴニストが関節炎及び炎症障害 [Webster EL他:J Rheumatol 2002 Jun; 29(6):1252-61; Murphy EP他; Arthritis Rheum 2001 Apr;44(4):782-93];ストレス関連胃腸障害[Gabry, K. E.他;Molecular Psychiatry (2002), 7(5), 474-483];及び皮膚障害[Zouboulis, C.C.他:Proc. Natl. Acad. Sci. 2002, 99,7148-7153]を治療するのに有用であることも示唆されている。
【0007】
動物モデルにおいて、慢性接触皮膚炎のストレスによる悪化が、選択的CRF1アンタゴニストによってブロックされることが最近開示されている。このことは、CRF1が慢性接触皮膚炎のストレスによる悪化に関与すること、及びCRF1アンタゴニストがこの障害を治療するのに有用であることを示唆する[Kaneko K, Kawana S, Arai K, Shibasaki T. Exp Dermatol, 12(1):47-52(2003)]。
【0008】
国際公開第02/19975号パンフレットは、副腎皮質刺激ホルモン放出因子CRF1受容体アンタゴニストを活性成分として含有する育毛刺激剤を開示している。CRF1受容体アンタゴニスト2-[N-(2-メチルチオ-4-イソプロピルフェニル)-N-エチルアミノ]-4-[4-(3-フルオロフェニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イル]-6-メチルピリミジンが、培養されたヒト表皮角化細胞中で角化細胞増殖促進作用を呈することが示された。
【0009】
国際公開第01/60806号パンフレットは、CRF1受容体のアンタゴニストとしての化合物を開示している。
【0010】
国際公開第01/55115号パンフレットは、カスパーゼのアクチベーター及びアポトーシスのインデューサーとしての化合物を開示している。
【0011】
国際公開第00/59902号パンフレットは、Xa因子インヒビターとしての化合物を開示している。
【0012】
国際公開第96/39374号パンフレットは、レチノイド様生体活性を有する化合物を開示している。
【0013】
下記特許又は特許出願は、ファルネシル-タンパク質トランスフェラーゼのインヒビターとしての化合物を開示している:国際公開第98/29119号、同第97/36886号、同第97/36898号の各パンフレット、並びに米国特許第5872136号、同第5880140号、及び同第5883105号の各明細書。
【0014】
下記特許出願は、化合物、及び液晶混合物中におけるこれらの使用を開示している:国際公開第98/27042号、同第98/27045号、同第98/27179号の各パンフレット。
【発明の開示】
【0015】
本発明の目的は、CRF1受容体アンタゴニストである新規のピラジノン誘導体を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、CRF又はCRF1受容体と関連する障害又は状態、例えば不安障害、鬱病、及びストレス関連障害の治療薬として、新規の化合物を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、CRF又はCRF1受容体と関連する障害又は状態、例えば不安障害、鬱病、及びストレス関連障害の治療方法を提供することである。
【0018】
本発明のさらに別の目的は、CRF又はCRF1受容体と関連する障害又は状態、例えば不安障害、鬱病、及びストレス関連障害を治療するのに有用な医薬組成物を提供することである。
【0019】
本発明の他の目的は、本出願明細書における本発明の説明から明らかになる。
【0020】
発明の概要
1観点において、本発明は、式I:
【0021】
【化1】

【0022】
[式中、
Xは、-NR3R4、-OR3、-CR3R5R5、-C(O)R3、-S(O)mR3、-NR3C(O)R4、又は-NR3S(O)mR4から選択され;
R3及びR4は、-Rc、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリールシクロアルキル、置換アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、置換ヘテロアリールシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、置換アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、又は置換ヘテロアリールヘテロシクロアルキルから選択され;
R1及びR5は独立して、-H、-CN、-NO2、-ORa、-NRaRa、-C(O)Ra、-C(S)Ra、-C(O)ORa、-C(S)ORa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-NRaC(O)Ra、-NRaC(S)Ra、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-NRaC(O)ORa、-NRaC(S)ORa、-OC(O)Ra、-OC(S)Ra、-OC(O)NRaRa、-OC(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル及び置換シクロアルキルから選択され;
R2は独立して、-C(O)Ra、-C(S)Ra、-C(O)ORa、-C(S)ORa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、及び置換ヘテロシクロアルキルから選択され;
mは0、1又は2から選択され;
Raは独立して、-H、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルから選択され、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルは、それぞれ場合により、1-5 Rtで置換され;
Arは独立して、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールシクロアルキル、置換アリールシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、及び置換ヘテロアリールヘテロシクロアルキルから選択され;
Rtは独立して、Rb、ハロゲン、-NO2、-NRbRb、-ORb、-SRb、-CN、-C(O)NRbRb、-C(O)Rb、-OC(O)NRbRb、-OC(O)Rb、-NRbC(O)Rb、-NRbC(O)NRbRb、-NRbC(O)ORb、-S(O)mRbRb、-NRbS(O)mRb、-S(O)2NRbRb、及び-NRbS(O)2RbRbから選択され;
Rbは独立して、-H、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルから選択され、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキルは、場合により、アルキル又はハロゲンで置換され;そして、
Rcは独立して、-H、-C(O)アルキル、-C(S)アルキル、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルから選択され、-C(O)アルキル、-C(S)アルキル、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルがそれぞれ場合により、1-5 Rtで置換される。]
で表わされる化合物もしくはその立体異性体、その薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグを提供する。
【0023】
別の観点において、本発明は、式Iの化合物、又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ、又はそのプロドラッグの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。これらの組成物は、錠剤、丸剤、粉剤、キャンディ、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、エマルジョン、溶液、シロップ剤、エアロゾル、及び軟膏のような任意の好適な形態で調製することができる。
【0024】
本発明の化合物はCRF1受容体アンタゴニストであり、ヒトCRF1受容体を含む、CRF又はCRF1受容体と関連する障害又は状態を治療するのに有用である。
【0025】
こうして、別の観点において、本発明は温血動物のCRF1受容体に拮抗する方法であって、CRF1受容体に拮抗するのに有効な量で、本発明の化合物を動物に投与することを含む方法を提供する。
【0026】
さらに別の観点において、本発明はCRF1受容体のリガンドをスクリーニングする方法であって、該方法が:a) CRF1受容体、検出可能な標識を付けられた式I化合物、及び候補リガンドを用いて、競合結合アッセイを実施し;及びb) 前記候補リガンドが前記ラベル付き化合物に取ってかわる能力を決定することを含む方法を提供する。
【0027】
さらに別の観点において、本発明は、組織内のCRF1受容体を検出する方法であって:a)化合物と組織との結合を可能にする条件下で、検出可能な標識を付けられた式I化合物と組織とを接触させ;及びb)組織に結合された標識付き化合物を検出することを含む方法を提供する。
【0028】
さらに別の観点において、本発明は、CRFとCRF1受容体との結合をin vitroで阻害する方法であって、該方法が、本発明の化合物と、CRF1受容体、例えばIMR32細胞を発現させる細胞を含む溶液とを接触させることを含み、該化合物が、CRFとCRF1受容体との結合を阻害するのに十分な濃度で該溶液中に存在する方法を提供する。
【0029】
本発明の化合物は、温血動物、具体的に哺乳動物、そしてより具体的にはヒトにおいて、CRF又はCRF1受容体と関連する種々の障害、又はCRF1受容体に拮抗することにより治療を達成するか又は容易にすることができる障害を治療するのに有用である。このような障害の例は、不安関連障害(例えば不安状態、全般性不安障害、恐怖性障害、社会不安障害、抑鬱病が併存する不安、パニック障害、強迫神経症、心的外傷後ストレス障害、及び非定型不安障害);情動障害としても知られている気分障害(例えば大鬱病、単一エピソード鬱病、再発性鬱病、幼児虐待による鬱病及び産後鬱症状を含む鬱病;気分変調;双極性障害;及び循環気質);核上麻痺;免疫抑制;炎症性障害(例えば関節リウマチ及び変形性関節症);不妊症を含む受精能の問題;疼痛;喘息;アレルギー;ストレスによる睡眠障害;疼痛知覚(例えば線維筋痛);慢性疲労症候群;ストレスによる頭痛;癌;ヒト免疫不全ウィルス(HIV)感染症;神経変性疾患(例えばアルツハイマー病、パーキンソン病及びハンチントン病);胃腸疾患(潰瘍、過敏性腸症候群、クローン病、けいれん性結腸、下痢、術後イレウス、及び精神病理学的障害又はストレスに関連する慢性過敏症);摂食障害(例えば食欲不振及び多食症及びその他の摂食障害);出血ストレス;ストレスによる精神病的エピソード;甲状腺正常性疾病症候群;抗利尿ホルモン(ADH)不適合症候群;肥満症;頭部外傷;脊髄損傷;虚血性ニューロン損傷(例えば脳海馬虚血のような脳虚血);興奮毒性ニューロン損傷;癲癇;心臓血管及び心臓関連の障害(例えば高血圧、頻脈、鬱血性心不全、及び発作);ストレスによる免疫機能不全を含む免疫機能不全(例えばストレスによる熱、ブタのストレス症候群、ウシ輸送熱、ウマ発作性細動、及びニワトリにおける閉込めによる機能不全、ヒツジにおける刈込みストレス、又はイヌにおけるヒト-動物交流関連ストレス);筋肉痙攣;尿失禁;アルツハイマー型老年痴呆;多発脳梗塞性痴呆;筋萎縮性側索硬化;薬物依存及び薬物中毒(例えばアルコール、コカイン、ヘロイン、ベンゾジアゼピン、又はその他の薬物に対する依存);骨粗鬆症;心理社会的小人症、低血糖症、及び皮膚障害(例えば座瘡、乾癬、慢性接触皮膚炎、及びストレスによって悪化する皮膚障害)を含む。これらの化合物は、禁煙及び育毛の促進、又は脱毛治療にも有用である。
【0030】
こうしてさらに別の観点において、本発明は、CRF1受容体に拮抗することにより治療を達成するか又は容易にすることができる、温血動物における障害を治療する方法であって、該方法は、これを必要とする患者に、式I化合物の有効量を投与することを含む。具体的の実施態様では、本発明はCRFの分泌過多を顕在化する障害を治療するための方法を提供する。本発明の化合物で治療することができる障害の例は、全般性不安障害;社会不安障害;不安;強迫神経症;抑鬱病が併存する不安;パニック障害;及び気分障害、例えば大鬱病、単一エピソード鬱病、再発性鬱病、幼児虐待による鬱病及び産後鬱症状を含む鬱病、脱毛、及び接触皮膚炎を含む。温血動物は哺乳動物であることが好ましく、そして、動物はヒトであることがより好ましい。
【0031】
発明の詳細な説明
第1の観点において、本発明は上記式Iの化合物を提供する。
【0032】
下記のものは本発明の具体的な化合物の例である。それぞれの化合物は、化学名と、その化学名のすぐ下の構造式との両方によって特定される:
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0033】
【化2】

【0034】
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0035】
【化3】

【0036】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン
【0037】
【化4】

【0038】
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-1,3-ジエチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0039】
【化5】

【0040】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン
【0041】
【化6】

【0042】
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0043】
【化7】

【0044】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0045】
【化8】

【0046】
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0047】
【化9】

【0048】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1S,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0049】
【化10】

【0050】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2R)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0051】
【化11】

【0052】
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0053】
【化12】

【0054】
(1R,2S)-1-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0055】
【化13】

【0056】
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン
【0057】
【化14】

【0058】
(1R,2S)-1-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-1,3-ジエチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0059】
【化15】

【0060】
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン;
【0061】
【化16】

【0062】
(1R,2S)-1-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0063】
【化17】

【0064】
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0065】
【化18】

【0066】
(1R,2S)-1-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0067】
【化19】

【0068】
3-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0069】
【化20】

【0070】
(1R,2S)-1-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0071】
【化21】

【0072】
3-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン
【0073】
【化22】

【0074】
(1R,2S)-1-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-1,3-ジエチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0075】
【化23】

【0076】
3-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン
【0077】
【化24】

【0078】
(1R,2S)-1-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0079】
【化25】

【0080】
3-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン;
【0081】
【化26】

【0082】
(1R,2S)-1-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0083】
【化27】

【0084】
3-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0085】
【化28】

【0086】
(1R,2S)-1-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0087】
【化29】

【0088】
3-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン
【0089】
【化30】

【0090】
(1R,2S)-1-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-1,3-ジエチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0091】
【化31】

【0092】
3-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン
【0093】
【化32】

【0094】
(1R,2S)-1-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0095】
【化33】

【0096】
3-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0097】
【化34】

【0098】
(1R,2S)-1-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0099】
【化35】

【0100】
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-3-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0101】
【化36】

【0102】
(1R,2S)-1-{[3-エチル-5-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0103】
【化37】

【0104】
3-(2,4-ジメトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0105】
【化38】

【0106】
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジメトキシフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0107】
【化39】

【0108】
3-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0109】
【化40】

【0110】
(1R,2S)-1-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0111】
【化41】

【0112】
3-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン
【0113】
【化42】

【0114】
(1R,2S)-1-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0115】
【化43】

【0116】
3-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン
【0117】
【化44】

【0118】
(1R,2S)-1-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0119】
【化45】

【0120】
3-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0121】
【化46】

【0122】
(1R,2S)-1-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0123】
【化47】

【0124】
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0125】
【化48】

【0126】
(1R,2S)-1-{[3-エチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0127】
【化49】

【0128】
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチル-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)ピラジン-2(1H)-オン
【0129】
【化50】

【0130】
(1R,2S)-1-{[1,3-ジエチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0131】
【化51】

【0132】
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1,5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン
【0133】
【化52】

【0134】
(1R,2S)-1-{[5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0135】
【化53】

【0136】
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン
【0137】
【化54】

【0138】
(1R,2S)-1-{[1-エチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート
【0139】
【化55】

【0140】
ベンジル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0141】
【化56】

【0142】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0143】
【化57】

【0144】
メチル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0145】
【化58】

【0146】
O-メチル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボチオエート
【0147】
【化59】

【0148】
6-{[(3R,4S)-1-アセチル-4-エトキシピロリジン-3-イル]アミノ}-3-(2,4-ジクロロフェニル)-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0149】
【化60】

【0150】
エチル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0151】
【化61】

【0152】
イソプロピル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0153】
【化62】

【0154】
(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシ-N-メチルピロリジン-1-カルボキサミド
【0155】
【化63】

【0156】
(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシ-N-メチルピロリジン-1-カルボチオアミド
【0157】
【化64】

【0158】
ベンジル(3R,4S)-3-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0159】
【化65】

【0160】
メチル(3R,4S)-3-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
【0161】
【化66】

【0162】
ベンジル(3R,4S)-3-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0163】
【化67】

【0164】
メチル(3R,4S)-3-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0165】
【化68】

【0166】
ベンジル(3R,4S)-3-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0167】
【化69】

【0168】
メチル(3R,4S)-3-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0169】
【化70】

【0170】
ベンジル(3R,4S)-3-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
【0171】
【化71】

【0172】
メチル(3R,4S)-3-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
【0173】
【化72】

【0174】
ベンジル(3R,4S)-3-エトキシ-4-{[3-エチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}ピロリジン-1-カルボキシレート
【0175】
【化73】

【0176】
メチル(3R,4S)-3-エトキシ-4-{[3-エチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}ピロリジン-1-カルボキシレート
【0177】
【化74】

【0178】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-ピリジン-2-イルピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0179】
【化75】

【0180】
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-ピリジン-2-イルピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0181】
【化76】

【0182】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-ピリミジン-2-イルピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0183】
【化77】

【0184】
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-ピリミジン-2-イルピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0185】
【化78】

【0186】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-(1,3-トリアゾル-2-イル)ピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0187】
【化79】

【0188】
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-(1,3-トリアゾル-2-イル)ピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン
【0189】
【化80】

【0190】
本発明の化合物は、下記チャートA、B、C及びDに示された反応を用いて、調製することができる。これらのチャートに記載された手順によって、又は有機化学の当業者によく知られた手順によって、出発材料を調製することができる。
【0191】
一般チャートA(R1は式Iに関して定義された通りである)によれば、好適な遷移金属触媒、例えばパラジウム(II)アセテート又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、リガンド、例えば1,1'-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィン)-1,1'-ビナフチル、ジシクロヘキシル(2-ビフェニル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、又はトリ-tert-ブチルホスフィン、及び不活性溶剤、例えばトルエン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジグライム、DMF又はN-メチルピロリジノン中で、塩基、例えばナトリウム又はカリウムtert-ブトキシドの存在において、周囲温度〜100℃の温度で、化合物A-I及びアミンから化合物IIを調製することができる。不活性溶剤、例えばTHF、DMF、N-メチルピロリジノン、又はメチルスルホキシド中のアルコール又はチオールのナトリウム又はカリウム塩で、周囲温度又は採用された溶剤の沸点まで上昇させた温度においてA-1を処理することにより、(チオ)アルコキシピラジンを調製することができる。当業者に知られた種々の方法によって、A-IIをハロゲン化することによりA-IIIを製造することができる。これらの方法は、溶剤、例えばジクロロメタン、酢酸又はメチルスルホキシド中のN-クロロスクシニミド、臭素、N-ブロモスクシニミド、ピリジニウムトリブロミド、トリフェニルホスフィンジブロミド、ヨウ素及びN-ヨードスクシニミドによる処理を含む。メタロアリール試薬(G-[M])との遷移金属触媒されたカップリング反応により、ハロピラジンA-IIIをアリールピラジンA-IVに変換することができる。最も一般に採用される試薬/触媒対は、アリールボロン酸/パラジウム(0)を含む(Suzuki反応;N. Miyaura及びA. Suzuki、Chemical Review 1995, 95, 2457)、アリールトリアルキルスタンナン/パラジウム(0)(Stille反応;T.N. Mitchell, Synthesis 1992, 803)、アリール亜鉛/パラジウム(0)及びアリール・グリニャール/ニッケル(II)を含む。パラジウム(0)は金属/リガンド対の種々の組み合わせから成る触媒系を表す。金属/リガンド対の一例としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、パラジウム(II)アセテート/トリ(o-トリル)ホスフィン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)/トリ-tert-ブチルホスフィン、及びジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]パラジウム(0)が挙げられる。ニッケル(II)は、ニッケル含有触媒、例えば[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ジクロロニッケル(II)及び[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)を表す。XがNHであるアリールピラジンA-IVはさらに、N-アルキル化によってVに変化させることができる。不活性溶剤、例えばTHF、DMF又はメチルスルホキシド中の強塩基、例えばアルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、又はアルカリ金属アルコキシドによって、N-H基を脱プロトン化する。ハロゲン化アルキル、好適には臭化アルキル又はヨウ化アルキルを用いて、0℃〜100℃の温度でアルキル化を行うことができる。当業者に知られた種々の酸化剤を使用することにより、A-IVの立体障害が小さい方の窒素を酸化して、A-Vを提供することができる。これらの酸化剤は、m-クロロ過安息香酸、トリフルオロ過酢酸、過酸化水素及びモノパーオキシフタル酸を含む。無水酸、例えば無水酢酸による処理時にN-酸化物を転位させることにより、ピラジノンA-VIを提供することができる(N. Bashir及びD. G. I. Kingston, Heterocycles 1989, 29, 1127)。当業者に知られた種々の方法によって、ピラジノンA-VIをアルキル化することができる。これらの方法は、好適な溶剤、例えばメタノール、ジエチルエーテル、又はジメチルホルムアミド中の好適な塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、又は水素化ナトリウムの存在において、好適な求電子物質、例えばハロゲン化アルキル、アルキルメシレート、又はアルキルトリフレートで処理することを含む。或いは、ジアゾメタンを使用することにより、上述の変化を達成することができる。この場合R2はメチル基となる(Dutcher, J. Biol. Chem. 1947, 171, 321)。
【0192】
【化81】

【0193】
チャートBは代わりの合成を示す。チャートAに記載されたように調製されたA-Vを、周囲温度〜100℃の温度でオキシ塩化リンで処理して転位させることにより、クロロピラジンB-Iを提供する。当業者に知られた種々の方法によって、塩化物の置換によりB-IIを製造することができる。これらの方法は、好適な溶剤、例えばメタノール、ジエチルエーテル、又はジメチルホルムアミド中で、好適な塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、N-メチルピロリジノン又は水素化ナトリウムの存在において、好適なアルコール、例えばメタノール又はベンジルアルコールで処理することを含む。当業者に知られた種々の方法によって、B-IIをピラジノンB-IIIに変化させることができる。これらの方法は、好適なルイス酸、例えば三臭化ホウ素又はヨウ化トリメチルシリルによる処理、好適な塩基、例えばトリメチルシラノエートによる処理、又は水素添加分解による処理を含む。チャートAに記載されたように、B-IIIをアルキル化することにより、B-IVを製造する。
【0194】
【化82】

【0195】
目標分子に至る別のルートがチャートCに示されている。不活性溶剤、例えばTHF、DMF、N-メチルピロリジノン、又はメチルスルホキシド中のアミン塩基で、周囲温度又は採用された溶剤の沸点まで上昇させた温度においてC-1を処理する。不活性溶剤、例えばTHF、DMF、N-メチルピロリジノン、又はメチルスルホキシド中のアルコール又はチオールのナトリウム又はカリウム塩で、周囲温度又は採用された溶剤の沸点まで上昇させた温度においてC-1を処理することにより、(チオ)アルコキシピラジンを調製することができる。当業者に知られた種々の方法によって、C-IIから残留塩化物を置換することができる。これらの方法は、好適な溶剤、例えばメタノール、ジエチルエーテル、又はジメチルホルムアミド中の好適な塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、N-メチルピロリジノン又は水素化ナトリウムの存在において、好適なアルコール、例えばメタノール又はベンジルアルコールで処理することを含む。当業者に知られた種々の方法によって、C-IIIをハロゲン化することによりC-IVを製造することができる。これらの方法は、溶剤、例えばジクロロメタン、酢酸又はメチルスルホキシド中のN-クロロスクシニミド、臭素、N-ブロモスクシニミド、ピリジニウムトリブロミド、トリフェニルホスフィンジブロミド、ヨウ素及びN-ヨードスクシニミドによる処理を含む。メタロアリール試薬(G-[M])との遷移金属触媒されたカップリング反応により、ハロピラジンC-IVをアリールピラジンC-Vに変換することができる。最も一般に採用される試薬/触媒対は、アリールボロン酸/パラジウム(0)を含む(Suzuki反応;N. Miyaura及びA. Suzuki、Chemical Review 1995, 95, 2457)、アリールトリアルキルスズ/パラジウム(0)(Stille反応;T.N. Mitchell, Synthesis 1992, 803)、アリール亜鉛/パラジウム(0)及びアリール・グリニャール/ニッケル(II)を含む。パラジウム(0)は金属/リガンド対の種々の組み合わせから成る触媒系を表す。金属/リガンド対の一例としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、パラジウム(II)アセテート/トリ(o-トリル)ホスフィン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)/トリ-tert-ブチルホスフィン、及びジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]パラジウム(0)が挙げられる。ニッケル(II)は、ニッケル含有触媒、例えば[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ジクロロニッケル(II)及び[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)を表す。XがNHであるアリールピラジンC-Vはさらに、N-アルキル化によって変化させることができる。不活性溶剤、例えばTHF、DMF又はメチルスルホキシド中の強塩基、例えばアルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、又はアルカリ金属アルコキシドによって、N-H基を脱プロトン化する。ハロゲン化アルキル、好適には臭化アルキル又はヨウ化アルキルを用いて、0℃〜100℃の温度でアルキル化を行うことができる。前述のようにC-Vを再びハロゲン化することができる。Stilleカップリング又はSuzukiカップリングを用いてC-VIIを調製する。当業者に知られた種々の方法によって、C-VIIをピラジノンC-VIIIに変化させることができる。これらの方法は、好適なルイス酸、例えば三臭化ホウ素又はヨウ化トリメチルシリルによる処理、トリメチルシラノエートによる処理、又は水素添加分解による処理を含む。チャートAに記載されたように、C-IIIをアルキル化することにより、C-IXを製造する。
【0196】
【化83】

【0197】
チャートDに記載されたように、ピロリジニル置換型ピラジノンを調製することができる。好適な遷移金属触媒、例えばパラジウム(II)アセテート又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、リガンド、例えば1,1'-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィン)-1,1'-ビナフチル、ジシクロヘキシル(2-ビフェニル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、又はトリ-tert-ブチルホスフィン、及び、不活性溶剤、例えばトルエン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジグリム、DMF又はN-メチルピロリジノン中の塩基、例えばナトリウム又はカリウムtert-ブトキシドの存在において、周囲温度〜100℃の温度で、化合物D-I及びピロリジニルアミンから化合物D-IIを調製することができる。前述のように、D-IIをハロゲン化することによりD-IIIを産出することができる。前述のような遷移金属触媒されたカップリング反応によって、ハロピラジンD-IIIをアリールピラジンD-IVに変換することができる。不活性溶剤、例えばTHF、DMF又はメチルスルホキシド中で、塩基、例えばアルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、又はアルカリ金属アルコキシドで脱プロトン化することにより、アルコールD-IVをD-Vに変換することができる。ハロゲン化アルキル、好適には臭化アルキル又はヨウ化アルキルを用いて、0℃〜100℃の温度でアルキル化を行うことができる。当業者に知られた種々の酸化剤を使用することにより、D-Vの立体障害が少ない方の窒素を酸化して、D-VIを提供することができる。酸化剤は、m-クロロ過安息香酸、トリフルオロ過酢酸、過酸化水素及びモノパーオキシフタル酸を含む。前述のように、無水酸による処理時にN-酸化物を転位させることにより、ピラジノンD-VIIを提供することができる。D-VIIからアセトアミドを加水分解することにより、D-VIIIを提供する。当業者に知られた種々の方法によって、ピラジノンD-VIIIをアルキル化することができる。これらの方法は、好適な溶剤、例えばメタノール、ジエチルエーテル、又はジメチルホルムアミド中で、好適な塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、又は水素化ナトリウムの存在において、好適な求電子物質、例えばハロゲン化アルキル、アルキルメシレート、又はアルキルトリフレートで処理することを含む。或いは、ジアゾメタンを使用することにより、上述の変化を達成することができる。この場合R2はメチル基となる(Dutcher, J. Biol. Chem. 1947, 171, 321)。種々の還元法によって、D-IXからCBZ-保護基を除去することができる。これらの還元法は例えば、水素添加分解又はトリエチルシランによる処理を含む。D-Xのアシル化は、好適なハロゲン化アシル、及び非反応性溶剤、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド又は塩化メチレン中の塩基の存在において、0℃〜100℃の温度で進行する。或いはD-Xは、パラジウム(II)アセテート又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、リガンド、例えば1,1'-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィン)-1,1'-ビナフチル、ジシクロヘキシル(2-ビフェニル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、又はトリ-tert-ブチルホスフィン、及び、不活性溶剤、例えばトルエン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジグライム、DMF又はN-メチルピロリジノン中の塩基、例えばナトリウム又はカリウムtert-ブトキシドの存在において、周囲温度〜100℃の温度で、アリールボロン酸と反応させることにより誘導体化することもできる。
【0198】
【化84】

【0199】
本発明はまた、式I化合物の薬学的に許容される塩を含む。薬学的に許容される塩の例は無機酸又は有機酸、例えば塩基性残基(例えばアミン)の無機酸又は有機酸、例えば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、琥珀酸、硫酸、酒石酸(barbaric acid)、及びp-トルエンスルホン酸などから調製された塩;及び酸性残基、例えばカルボン酸のアルカリ又は有機塩、例えば下記塩基から誘導されるアルカリ及びアルカリ土類金属塩:水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、アンモニア、トリメチルアンモニア、トリエチルアンモニア、エチレンジアミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、n-ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどである。
【0200】
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、コンベンショナルな化学的方法によって調製することができる。一般に、このような塩は例えば、水中又は有機溶剤中、又はこれら2つの混合物中で、これらの化合物の遊離酸又は塩基の形態と、化学量論的な量の好適な塩基又は酸とを反応させることにより調製され、一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルのような非水性媒体が好ましい。好適な塩のリストは、Remington's Pharmaceutical Sciences, 第17版、Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985, 第1418頁に見いだされる。この開示内容を本明細書中に引用する。
【0201】
別の観点では、本発明は、化学式Iの化合物のプロドラッグを提供する。プロドラッグは、化学的安定性の改善、患者の受容性及びコンプライアンスの改善、生体利用効率の改善、作用継続期間の延長、器官選択性の改善(脳浸透度の改善を含む)、調剤の改善(例えば水溶性の増大)、及び/又は副作用(例えば毒性)の減少の目的で調製される。例えば、T. Higuchi及びV. Stella,「Prodrug as Novel Delivery Systems」A.C.S. Symposium Series第14巻;Bioreversible Carriers in Drug Design, Edward B. Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press (1987)を参照されたい。プロドラッグの一例としては、ヒドロキシ、アミン又はスルフヒドリル基が、もしもこれらが存在するならば、患者への投与時に開裂して遊離ヒドロキシル基、遊離アミノ基又は遊離スルフヒドリル基をそれぞれ形成する任意の基に結合される、式Iの化合物から誘導される化合物が挙げられる。選択された例の一例としては、アルコール及びアミン官能基の生体加水分解性アミド及び生体加水分解性エステル、及び生体加水分解性カルバメート、カーボネート、アセテート、ホルメート及びベンゾエート誘導体が挙げられる。
【0202】
プロドラッグは、当業者に知られた方法を用いて、式Iの化合物から容易に調製することができる。例えばNotari, R. E.,「Theory and Practice of Prodrug Kinetics」 Methods in Enzymology, 112:309-323 (1985); Bodor, N.,「Novel Approaches in Prodrug Design」 Drugs of the Future, 6(3);165-182(1981);及びBundgaard, H.,「Design of Prodrugs: Bioreversible-Derivatives for Various Functional Groups and Chemical Entities」Design of Prodrugs (H. Bundgaard編), Elsevier, N.Y.(1985); Burger's Medicinal Chemistry and Drug Chemistry第5版、第1巻、第172-178頁、第949-982頁(1995)を参照されたい。例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基のうちの1つ又は2つ以上をエステルに変換することにより、式Iの化合物をプロドラッグに変化させることができる。
【0203】
本発明はまた、同位体標識付き化合物を含む。これらの化合物は、自然の状態で通常見いだされる原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子によって、1つ又は2つ以上の原子が置換されているという事実を除けば、式Iに示した化合物と同一である。本発明の化合物に取り込むことができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素及び塩素、例えば3H、11C、14C、18F、123I及び125Iの同位体を含む。その他の原子の上述の同位体及び/又はその他の同位体を含有する式Iの化合物も、本発明の範囲に含まれる。本発明の同位体標識付き化合物、例えば放射性同位体、例えば3C及び14Cが組み込まれた化合物は、薬物及び/又は基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化された同位体、すなわち3Hと、炭素-14、すなわち14C同位体とがPET(陽電子放出断層撮影)において特に有用であり、及び125I同位体がSPECT(単光子放出コンピュータ断層撮影)において特に有用であり、全てが脳画像形成において有用である。さらに、より重い同位体、例えばジューテリウム、すなわち2Hと置換すると、より高い代謝安定性、例えばin vivo半減期の増大、又は投与要件の軽減により、或る特定の治療上の利点をもたらすことができ、ひいては2Hとの置換は、或る特定の環境においておそらく好ましい。本発明の式Iの同位体標識付き化合物は、非同位体標識付き試薬の代わりに同位体標識付き試薬を使用して合成手順を実施することによって一般に調製することができる。
【0204】
式I化合物は、CRFとCRF1受容体との特異的結合を阻害し、そしてCRF1受容体と関連する活性に拮抗することができる、CRF1受容体におけるアンタゴニストである。CRF受容体アンタゴニストとしての化合物の効果は、種々のアッセイ法によって決定することができる。式Iの化合物は、この目的で一般に受け入れられる1種又は2種以上のアッセイによって、CRFアンタゴニストとしての活性に関して評価することができる。これらのアッセイは例えば、DeSouza他(J. Neuroscience 7:88, 1987)及びBattaglia他(Synapse 1:572, 1987)によって開示されたアッセイを含む。CRF受容体のアフィニティは、放射性標識付きCRF(例えば[125I]チロシン-CFR)とその受容体(ラット大脳皮質膜から調製された受容体)との結合を阻害する化合物の能力を測定する結合研究によって、決定することができる。DeSouza他(前出、1987)によって記載された放射性リガンド結合アッセイは、CFR受容体に対する化合物のアフィニティを決定するためのアッセイを提供する。このような活性は、受容体から放射性標識付きリガンドの50%を押し退けるのに必要な化合物の濃度としてのIC50から計算されるのが典型的であり、「Ki」値として報告される。当業者に知られる標準的な方法、例えば非線形曲線-適合プログラムGraphPad Prism(PraphPad Sofware, San Diego, CA)を用いて、IC50及びKi値を計算する。或る化合物においてCRF1受容体の阻害のためのKiが約10マイクロモーラー(μM)未満である場合、この化合物は活性であると考えられる。Ki値として表される式I化合物の結合アフィニティは一般に、約0.5ナノモーラー〜約10マイクロモーラーである。式I化合物は1マイクロモーラー以下のKi値を示すのが好ましく、式I化合物は100ナノモーラー未満のKi値を示すのがより好ましく、そして式I化合物は10ナノモーラー未満のKi値を示すのがさらにより好ましい。
【0205】
CRF受容体の結合を阻害するのに加えて、化合物のCRF受容体アンタゴニスト活性は、CRF関連の活性に拮抗する化合物の能力によって確立することができる。例えばCRFは、アデニル酸シクラーゼ活性を含む種々の生化学プロセスを刺激することが知られている。従って、例えばcAMPレベルを測定することにより、CRFで刺激されたアデニル酸シクラーゼ活性に拮抗する能力によって、化合物をCRFアンタゴニストとして評価することができる。Battaglia他(前出1987)によって記載されたCRF刺激型アデニル酸シクラーゼ活性アッセイは、CRF活性に拮抗する化合物の能力を見極めるためのアッセイを可能にする。或いは、Applied Biosystems (Bedford, MA)から入手したcAMP競合的ELISAシステムを、提供されたプロトコルに従って利用して、アデニル酸シクラーゼ活性又はcAMP産生を96/384-ウェル・フォーマット内で評価することができる。手短にいえば、インヒビターの存在又は不存在において、CRFで刺激された細胞に由来する試料を含有する96又は386-ウェル・プレートに、固定量の希釈cAMP-アルカリ・ホスファターゼ複合体(cAMP-AP)を添加する。この混合物に抗cAMP抗体を添加し、そして1時間にわたってインキュベートする。連続する洗浄工程後、化学発光基質/エンハンサー溶液を添加し、これは次いで光シグナルを生成する。この光シグナルは、マイクロプレート・シンチレーション・カウンター、例えばPackard TopCountを使用して検出することができる。細胞によって生成されたcAMPは、cAMP-AP複合体を抗体から押し退け、検出可能なシグナルの減少をもたらす。CRF刺激型アデニル酸シクラーゼ活性アッセイの一例が、下記実施例Cで提供される。
【0206】
こうして、別の観点において、本発明は温血動物におけるCRF1受容体に拮抗する方法であって、CRF1受容体に拮抗するのに有効な量で、本発明の化合物を動物に投与することを含む方法を提供する。温血動物は、好ましくは哺乳動物であり、そしてより好ましくはヒトである。
【0207】
別の観点において、本発明は、CRFの分泌過多を顕在化する、温血動物における障害、又は、CRF1受容体に拮抗することにより治療を達成するか又は容易にすることができる障害を治療する方法であって、本発明の化合物の有効量を該動物に投与することを含む方法を提供する。温血動物は、好ましくは哺乳動物であり、そしてより好ましくはヒトである。
【0208】
別の観点において、本発明はCRF1受容体のリガンドをスクリーニングする方法であって:a)CRF1受容体、検出可能な標識を付けられた式I化合物、及び候補リガンドによる競合的結合アッセイを実施し;及びb)前記標識付き化合物を押し退ける前記候補リガンドの能力を見極めることを含む方法を提供する。競合的結合アッセイのアッセイ手順は、当業者によく知られており、そして実施例Aにおいて例示されている。
【0209】
別の観点において、本発明は組織中のCRF1受容体を検出する方法であって:a)検出可能な標識を付けられた式I化合物と組織とを、化合物と組織との結合を可能にする条件下で接触させ;及びb)組織に結合された標識付き化合物を検出することを含む方法を提供する。組織中の受容体を検出するためのアッセイ手順が当業者によく知られている。
【0210】
別の観点において、本発明はCRFとCRF1受容体との結合を阻害する方法であって、本発明の化合物と、CRF1受容体を発現させる細胞を含む溶液とを接触させることを含み、該化合物が、CRFとCRF1受容体との結合を阻害するのに十分な濃度で溶液中に存在する方法を提供する。CRF1受容体を発現させ、in vitroアッセイに使用することができる細胞系の一例は、当業者に知られたIMR32細胞である。
【0211】
式(I)化合物、又はその立体異性体、薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグは、CRFの分泌過多を顕在化する温血動物における障害の治療、又は、CRF1受容体に拮抗することにより達成するか又は容易にすることができる障害の治療に有用である。このような障害の例は上述した通りである。これらはまた、禁煙促進又は育毛促進に有用である。
【0212】
こうして、さらに別の観点において、本発明は、上述の障害を治療する方法であって、本発明の化合物の治療上有効な量を温血動物に投与することを含む方法を提供する。温血動物は好ましくは哺乳動物、具体的にはヒトである。
【0213】
本発明の方法によって治療することができる具体的な障害は、好ましくは下記のものを含む:不安関連障害(例えば全般性不安障害;社会不安障害;抑鬱病が併存する不安、強迫神経症及びパニック障害);気分障害(例えば大鬱病、単一エピソード鬱病、再発性鬱病、幼児虐待による鬱病及び産後鬱症状を含む鬱病);双極性障害;心的外傷後ストレス障害;薬物乱用障害(例えばニコチン、コカイン、エタノール、アヘン又はその他の薬物);炎症性障害(例えば関節リウマチ及び変形性関節症);胃腸疾患(過敏性腸症候群、潰瘍、クローン病、けいれん性結腸、下痢、術後イレウス、及び精神病理学的障害又はストレスに関連する慢性過敏症);炎症性障害;及び皮膚障害(例えば座瘡、乾癬、及び慢性接触皮膚炎)。
【0214】
本発明の方法によって治療することができる具体的な障害は、より好ましくは下記のものである:不安関連障害;気分障害;炎症障害;及び慢性接触皮膚炎。
【0215】
本発明の方法によって治療することができる具体的な障害は、さらにより好ましくは下記のものである:不安関連障害、具体的には全般性不安、及び気分障害、具体的には鬱病。
【0216】
温血動物における上述の疾患又は障害を治療するための本発明の化合物の治療上有効な量は、当業者に知られた種々の方法で、例えば特定の症状を患う動物に種々の量の特定薬剤を投与し、次いでその動物に対する効果を決定することにより、決定することができる。典型的には、本発明の化合物の治療上有効な量は、体重1kg当たり0.002〜200 mgの活性成分の投与量で毎日経口投与することができる。普通、0.01〜10 mg/kgの投与量を1日当たり1〜4回に分けて、又は徐放剤中で投与することが、所望の薬理学的効果を得る上で効果的となる。しかし言うまでもなく、任意の特定の患者に対する具体的な投与量レベルは、種々のファクターに依存する。これらのファクターは、採用された具体的な化合物の活性、年齢、体重、全般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与ルート、及び排泄率、薬物の組み合わせ、及び特定の疾患の重症度を含む。投与頻度は、使用される化合物、及び治療される特定の疾患に応じて種々様々であってもよい。しかし、大抵のCNS障害の治療のためには、1日4回以下の投与計画が好ましい。ストレス及び鬱病の治療のためには、1日1回又は2回の投与計画が特に好ましい。
【0217】
活性物質と、哺乳動物の体内における活性物質の作用部位とを接触させる手段により、例えば経口、局所、皮膚、非経口、又は直腸投与によって、又は適当な投与形態を用いた吸入又はスプレーによって上記障害を治療するために、本発明の化合物を投与することができる。本明細書中に使用された「非経口」と言う用語は、皮下注射、静脈、筋内、胸骨内注射又は輸液技術を含む。この化合物は単独で投与することができ、しかし一般には、薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とともに投与される。
【0218】
さらに別の観点において、本発明は、式Iの化合物、その立体異性体、その薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ、又はそのプロドラッグの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。1実施態様の場合、医薬組成物はさらに、薬学的に許容されるキャリヤ、希釈剤又は賦形剤を含む。「薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤」は、哺乳動物、例えばヒトに生体活性物質を送達するための、当業者に概ね受け入れられている媒質である。このような担体は一般に、当業者の技術範囲内で十分に決定して明らかにすることができる数多くのファクターに基づいて調製される。これらのファクターは、例えば、調製される活性物質のタイプ及び性質;活性物質含有組成物が投与されるべき患者;組成物の意図される投与経路;及び標的とされる治療徴候を含む。薬学的に許容される担体及び賦形剤は、水性及び非水性液体媒質、並びに種々の固形及び半固形投与形態を含む。このような担体は、活性物質に加えて、多くの異なる成分及び添加剤を含むことができる。このような付加的な成分は、当業者によく知られた種々の理由、例えば活性物質の安定化のために配合物中に含まれる。好適な薬学的に許容される担体、及びこれらの選択に関与するファクターの説明は、容易に入手可能な種々の情報源、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 第17版、Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985に見いだされる。この文献の内容を参考のために本明細書中に引用する。
【0219】
経口で使用するように意図された組成物は、錠剤、トローチ剤、キャンディ、水性又は油性懸濁液、分散性粉剤又は顆粒剤、エマルジョン、硬質又は軟質カプセル剤、又はシロップ剤又はエリキシル剤の形態を成していてよく、そして当業者に知られた方法に従って調製することができる。このような組成物は、甘味剤、矯味剤、着色剤及び保存剤から成る群から選択された1種又は2種以上の物質を含有することにより、薬学的に的確で口当たりのよい調製物を提供することができる。
【0220】
錠剤は、非毒性の薬学的に許容される賦形剤との混和物中に活性成分を含有する。これらの賦形剤は錠剤の製造に適している。これらの賦形剤は、例えば不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、又はリン酸ナトリウム;造粒剤及び崩壊剤、例えばコーンスターチ又はアルギン酸;結合剤、例えば澱粉、ゼラチン又はアカシア、及び滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであってよい。錠剤はコーティングされていなくてよく、或いは、錠剤を周知の技術によってコーティングすることにより、胃腸管における崩壊及び吸収を遅らせることができ、そして遅延材料、例えばモノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルを採用することができる。
【0221】
経口使用のための配合物は、硬質ゼラチン・カプセル剤として提供することもできる。この場合、活性成分は不活性固形希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合される。或いは経口使用のための配合物は、軟質ゼラチン・カプセル剤として提供することもできる。この場合には、活性成分は水又は油媒質、例えば落花生油、液状パラフィン又はオリーブ油と混合される。
【0222】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤との混和物中に活性材料を含有する。このような賦形剤は、懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカント・ゴム及びアラビア・ゴムであり、分散剤又は湿潤剤は自然発生型ホスファチド、例えばレシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレート、又は、エチレンオキシドと長脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシタールから誘導された部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシタール無水物から誘導された部分エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートであってよい。水性懸濁液は1種又は2種以上の保存剤、例えばエチル、又はn-プロピルp-ヒドロキシベンゾエート、1種又は2種以上の着色剤、1種又は2種以上の甘味剤、例えばスクロース又はサッカリンを含有することもできる。
【0223】
活性成分を植物油、例えば落花生油、オリーブ油、大豆油、胡麻油又はココナッツ油中に、又は鉱物油、例えば流動パラフィン中に懸濁することにより配合することができる。油性懸濁液は、増粘剤、例えば蜜蝋、硬質パラフィン又はセチルアルコールを含有することができる。上述のような甘味剤及び矯味剤を添加することにより、口当たりのよい経口用調製物を提供することができる。これらの組成物は、抗酸化剤、例えばアスコルビン酸の添加によって保存することができる。
【0224】
水の添加により水性懸濁液を調製するのに適した分散性粉剤及び顆粒剤は、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1種又は2種以上の保存剤との混和剤中の活性成分を提供する。好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、既に上述したものによって例示される。付加的な賦形剤、例えば甘味剤、矯味剤及び着色剤が存在してもよい。
【0225】
本発明の医薬組成物は、水中油型エマルジョンの形態を成していてもよい。油性相は植物油、例えばオリーブ油又は落花生油、又は鉱物油、例えば流動パラフィン又はこれらの混合物であってよい。好適な乳化剤は、自然発生型ゴム、例えばアラビア・ゴム又はトラガカント・ゴム、自然発生型ホスファチド、例えば大豆、レシチン、及び脂肪酸とヘキシタールとから誘導されたエステル又は部分エステル、無水物、例えばソルビタンモノオレエート、及び前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであってよい。これらのエマルジョンは甘味剤及び矯味剤を含有することもできる。
【0226】
シロップ剤及びエリキシル剤には、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロースが配合されてよい。このような配合物は、粘滑剤、保存剤、矯味剤及び着色剤を含有することもできる。
【0227】
本発明の化合物を直腸投与するための座剤は、化合物と好適な非刺激性賦形剤とを混合することにより調製することができる。この賦形剤は通常温度では固形であるが、直腸の温度では液状であり、従って直腸内で融解されることにより薬物を放出する。このような材料はカカオバター及びポリエチレングリコールである。
【0228】
医薬組成物は、水性又は油性の滅菌注射懸濁液の形態を成してよい。この懸濁液は、上述の好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して、当業者に従って調製することができる。滅菌注射溶液又は懸濁液は、非経口で受け入れられる非毒性の希釈剤又は溶剤中で、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液として調製することができる。採用することができる許容可能なビヒクル及び溶剤には水、リンゲル液及び等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌固定油が溶剤又は懸濁媒体として好都合に採用される。この目的で、合成モノ又はジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油を採用することができる。加えて、脂肪酸、例えばオレイン酸が注射液の調製に使用される。
【0229】
投与に適した投与形態は一般に、1単位当り1 mg〜約100 mgの活性成分を含有する。これらの医薬組成物において、活性成分は通常、組成物総重量を基準にして、約0.5〜95重量%の量で存在することになる。本発明の化合物の投与形態例は下記のものを含む:(1)カプセル。標準的な2ピース型硬質ゼラチン・カプセルに100 mgの粉末活性成分、150 mgのラクトース、50 mgのセルロース、及び6 mgのステアリン酸マグネシウムをそれぞれ充填することにより、多数の単位カプセルを調製する;(2)軟質ゼラチン・カプセル。消化性油、例えば大豆油、綿実油、又はオリーブ油中の活性成分の混合物を調製し、容積式によりゼラチン内に注入することにより、活性成分100 mgを含有する軟質ゼラチン・カプセルを形成する。これらのカプセルを洗浄して乾燥させる;(3)錠剤。単位投与量が100 mgの活性成分、0.2 mgのコロイド状二酸化ケイ素、5 mgのステアリン酸マグネシウム、275 mgの微結晶性セルロース、11 mgの澱粉、及び98.8 mgのラクトースとなるように、コンベンショナルな手順によって、多数の錠剤を調製する。好適なコーティングを塗布して、口当たりをより良くし、又は吸着を遅らせることができる。
【0230】
さらに別の観点において、本発明は製造品であって:a)包装材料;b)前記包装材料内部に含有された本発明の化合物を含む製剤;及びc)上述の障害を治療するために前記製剤を使用できることを指示するラベル又はパッケージ挿入物を含む製造品を提供する。
【0231】
定義及び慣例
下記の定義は、特に断りのない限り、本出願全体にわたって用いられる。
【0232】
「アルキル」という用語は、任意には1つ又は2つ以上の二重又は三重結合を含有する炭素原子数1〜10の直鎖部分及び分岐鎖部分の両方を意味する。
【0233】
「置換アルキル」は、ハロゲン、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)mRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-C(O)ORa、-C(S)ORa、及び-OC(O)ORaから独立して選択された1〜5つの置換基を有するアルキル基を意味する。
【0234】
「ハロアルキル」という用語は、1〜(2V+1)個の独立して選択されたハロゲン置換基を有するアルキル部分を意味する。vはこの部分における炭素原子数である。
【0235】
「シクロアルキル」という用語は、任意には1〜2つの二重結合を含有する、炭素原子数3〜10の単環式非芳香族炭化水素部分、又は炭素原子数4〜10の二環式非芳香族アルキル部分を意味する。
【0236】
「置換シクロアルキル」という用語は、ハロゲン、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)mRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-C(O)ORa、-C(S)ORa、及び-OC(O)ORaから独立して選択された1〜5つの置換基を有するシクロアルキル基を意味する。
【0237】
「アリール」は独立してフェニル及びナフチルから選択される。
【0238】
「置換アリール」という用語は、ハロゲン、オキソ(=O)、チオン(=S)、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)mRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-C(O)ORa、-C(S)ORa、及び-OC(O)ORaから独立して選択された1〜5つの置換基と置換されたアリール基を意味する。
【0239】
「アリールシクロアルキル」という用語は、炭素原子数8〜14の二環式環系であって、一方の環がアリールであり、そして他方の環がアリール環と縮合されていて、アリール環と縮合された環部分において完全又は部分的に飽和されていてよく、どちらの環も結合点として作用することができる二環式環系を意味する。
【0240】
「置換アリールシクロアルキル」という用語は、ハロゲン、オキソ(=O)、チオン(=S)、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)mRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-C(O)ORa、-C(S)ORa、及び-OC(O)ORaから独立して選択された1〜5つの置換基を有するアリールシクロアルキル基を意味する。
【0241】
「ヘテロアリールシクロアルキル」という用語は、原子数8〜14の二環式環系であって、一方の環がヘテロアリールであり、そして他方の環がヘテロアリール環と縮合されていて、ヘテロアリール環と縮合された環部分において完全又は部分的に飽和されていてよく、但し、どちらの環も結合点として作用することができるものとする、二環式環系を意味する。
【0242】
「置換ヘテロアリールシクロアルキル」という用語は、ハロゲン、オキソ(=O)、チオン(=S)、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)mRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-C(O)ORa、-C(S)ORa、及び-OC(O)ORaから独立して選択された1〜5つの置換基を有するヘテロアリールシクロアルキル基を意味する。
【0243】
「アリールヘテロシクロアルキル」という用語は、炭素原子数8〜14の二環式環系であって、一方の環がアリールであり、そして他方の環がヘテロシクロアルキルであり、どちらの環も結合点として作用することができる二環式環系を意味する。
【0244】
「置換アリールヘテロシクロアルキル」という用語は、ハロゲン、オキソ(=O)、チオン(=S)、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)mRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-C(O)ORa、-C(S)ORa、及び-OC(O)ORaから独立して選択された1〜5つの置換基を有するアリールヘテロシクロアルキル基を意味する。
【0245】
「ヘテロアリールヘテロシクロアルキル」という用語は、炭素原子数8〜14の二環式環系であって、一方の環がヘテロアリールであり、そして他方の環がヘテロシクロアルキルであり、どちらの環も結合点として作用することができる二環式環系を意味する。
【0246】
「置換ヘテロアリールヘテロシクロアルキル」という用語は、ハロゲン、オキソ(=O)、チオン(=S)、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)mRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-C(O)ORa、-C(S)ORa、及び-OC(O)ORaから独立して選択された1〜5つの置換基を有するヘテロアリールヘテロシクロアルキル基を意味する。
【0247】
「ヘテロアリール」という用語は、原子価要件を満たすのに適した結合を伴う、炭素と、非過酸化物O、S、Nから成る基からそれぞれ選択された1〜4つのヘテロ原子とから成る環原子数5又は6の単環式芳香族環のラジカルを意味し、その結合は、環炭素、又は窒素が存在する場合には環窒素を介して形成されてよい。「ヘテロアリール」という用語はまた、原子価要件を満たすのに適した結合を伴う、炭素と、非過酸化物O、S、Nからそれぞれ選択された1〜6つのヘテロ原子とから成る環原子数8〜10の縮合二環式複素芳香族環のラジカルをも含み、その結合は、環炭素、又は窒素が存在する場合には環窒素を介して形成されてよい。ヘテロアリールの例は、チエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、チアゾリル、キノリル、ピラジニル、ピリミジル、イミダゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、及びベンゾキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピロリル、イソキノリニル、シノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピドリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プリニル、オキサジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフトリジニル、及びフロピリジニルを含む。
【0248】
「置換ヘテロアリール」という用語は、ハロゲン、オキソ(=O)、チオン(=S)、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)mRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-C(O)ORa、-C(S)ORa、及び-OC(O)ORaから独立して選択された1〜5つの置換基を有するヘテロアリール基を意味する。
【0249】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、3〜8員単環式非芳香族環、又は4〜8員二環式非芳香族環であって、1つ以上の炭素原子が、任意には1〜3つの二重結合を含有する酸素、窒素、-NH-、又は-S(O)m-(mはゼロ、1又は2である)から選択されたヘテロ原子と置換されており、そして環結合は環炭素又は環窒素原子で発生することができるものを意味する。ヘテロシクロアルキルの例は、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、[2.2.1]-アザ二環式環、[2.2.2]-アザ二環式環、[3.3.1]-二環式環、キヌクリジニル、アゼチジニル、アゼチジノニル、オキシンドリル、ジヒドロイミダゾリル、及びピロリジノニルを含む。
【0250】
「置換ヘテロシクロアルキル」という用語は、ハロゲン、オキソ(=O)、チオン(=S)、-NO2、-CN、-Ra、-ORa、-S(O)mRa、-NRaRa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、-NRaC(O)ORa、-OC(O)NRaRa、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-C(O)ORa、-C(S)ORa、及び-OC(O)ORaから独立して選択された1〜5つの置換基を有するヘテロシクロアルキル基を意味する。
【0251】
「ハロゲン」という用語は、-F、-Cl、-Br、-Iから選択された基を意味する。
【0252】
mは0、1又は2から選択される。
【0253】
Raは、それぞれ場合により、1-5 Rtで置換された、-H、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルから選択される。
【0254】
Rtは、Rb、ハロゲン、-NO2、-NRbRb、-ORb、-SRb、-CN、-C(O)NRbRb、-C(O)Rb、-OC(O)NRbRb、-OC(O)Rb、-NRbC(O)Rb、-NRbC(O)NRbRb、-NRbC(O)ORb、-S(O)mRbRb、-NRbS(O)mRb、-S(O)2NRbRb、及び-NRbS(O)2RbRbから選択される。
【0255】
Rbは独立して、-H、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルから選択され、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキルは、アルキル又はハロゲンと場合により、置換することができる。
【0256】
mは0, 1又は2である。
【0257】
「薬学的に許容される」という用語は特に断りのない限り、的確な医療診断の範囲においてヒト及び動物の組織との接触に使用するのに適した、適度な利益/リスク比に見合った化合物、材料、組成物及び/又は投与形態であって、過剰の毒性、刺激、アレルギー応答、又は他の問題又は合併症を伴わないものを意味する。
【0258】
「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の生物学的効果及び特性を維持し、そして生物学的な点又はその他の点で不都合でない塩を意味する。
【0259】
「立体異性体」は、同じ結合によって結合された同じ原子から形成されているが、しかし相互に入換えることはできない異なる三次元構造を有する化合物を意味する。三次元構造は立体配置と呼ばれる。本明細書中に使用される「鏡像異性体」という用語は、互いの鏡像を重ね合わせることができない分子を有する2つの立体異性体を意味する。「キラル中心」という用語は、4つの異なる基が結合された炭素原子を意味する。本明細書中に使用される「ジアステレオマー」という用語は、鏡像異性体でない立体異性体を意味する。加えて、唯1つのキラル中心において異なる立体配置を有する2つのジアステレオマーは、本明細書において「エピマー」と呼ばれる。「ラセミ化合物」、「ラセミ混合物」又は「ラセミ体」という用語は、鏡像異性体の等しい部分の混合物を意味する。
【0260】
「プロドラッグ」という用語は、in vivoで変化させられることにより式I化合物を産生する化合物を意味する。この変化は、種々のメカニズム、例えば血中の加水分解によって生じることができる。
【0261】
「治療上有効な量」、「有効量」、「治療量」又は「有効投与量」は、所望の薬理学的効果又は治療上の効果を発揮するのに十分な量であって、ひいてはその疾患を効果的に予防又は治療する量を意味する。
【0262】
「発明の化合物」、「本発明の化合物」、「本発明の複数の化合物」、又は「式Iに基づく化合物」などは、式Iの化合物、又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ、又は式I化合物のプロドラッグの薬学的に許容される塩を意味する。
【0263】
「治療」、「治療する」及び「治療すること」は、障害の進行を遅くするか又は逆転すること、並びに障害を治すことの両方を含むものとする。これらの用語はまた、障害又は状態が実際には排除されなくても、そして障害又は状態の進行それ自体が遅らされるか又は逆転されなくても、その障害又は状態の1つ又は2つ以上の症状を緩和、改善、軽減、排除、又は低減することをも含む。「治療」などの用語は、防止(例えば予防)及び苦痛緩和治療をも含む。疾患の予防は、疾患の症状の開始を延期又は遅延させることにより、明らかにされる。
【実施例】
【0264】
これ以上詳述することなしに、当業者ならば、前述の説明を用いて本発明を最大限に実施できると考えられる。本発明の化合物の生物学的特性を決定するために用いることができる生物学的アッセイを示すために、実施例A-Dが提供される。これらの実施例は、本発明を説明するために提供されるものであって、本明細書中に記載された具体的な手順に、本発明の範囲又は思想を限定するものとして解釈すべきではない。当業者ならば、実施例に記載された手順から、適切な改変形をすぐに認識することができる。
【0265】
実施例A:
生体活性の評価のためのin vitro CRF1受容体結合アッセイ
以下に、CRF1受容体に対する試験化合物の生体活性を評価するための標準的なin vitro結合アッセイを説明する。このアッセイは、De Souza(De Souza, 1987)によって記載された改変プロトコルに基づく。
【0266】
結合アッセイは、一般にはラットから採取された脳膜を利用する。結合アッセイのための脳膜を調製する際に、ラットの前頭皮質を10mLの氷冷組織緩衝液(10 mMのMgCl2、2 mMのEGTA、1 μg/mLのアプロチニン、1 μg/mLのロイペプチン及び1 μg/mLのペプスタチンを含有する50 mM HEPES緩衝液 pH 7.0)中で均質化する。ホモジェネートを48,000 x gで10分間にわたって遠心分離し、結果として得られたぺレットを10 mLの組織緩衝液中で再均質化する。48,000 x gで10分間にわたって付加的に遠心分離した後、ぺレットをタンパク質濃度300 μg/mLまで再懸濁する。
【0267】
結合アッセイは最終容積300 μLで96ウェル・プレート内で行う。アッセイは、125I-ヒツジ-CRF(最終濃度150 pM)と種々の濃度のインヒビターとを含有する150 μLのアッセイ緩衝液に、150 μLの膜懸濁液を添加することにより開始される。アッセイ緩衝液は、膜調製に関して上述したものと同じであり、これに0.1% オボアルブミン及び0.15 mM バシトラシンを添加する。Packard細胞収穫器を用いてPackard GF/Cユニフィルター・プレート(0.3 %ポリエチレンイミンを予め浸す)を通して濾過することにより、室温で2時間後に放射性リガンド結合を終了させる。0.01 % Triton X-100を含有する氷冷リン酸緩衝食塩水pH 7.0で、3回にわたってフィルターを洗浄する。Packard TopCount内でフィルターの放射能を評価する。
【0268】
或いは、CRF受容体を自然の状態で発現させる組織及び細胞、例えばIMR-32ヒト神経芽細胞腫細胞(ATCC; Hogg他、1996)を、上述のものと類似の結合アッセイに採用することもできる。
【0269】
或る化合物において、CRFを阻害するためのIC50値が約10 μM未満である場合に、その化合物は活性であると考えられる。過剰(10 μM)のα-螺旋CRFの存在において、非特異的結合が決定される。
【0270】
実施例B:
生体活性の評価のためのex vivo CRF1受容体結合アッセイ
以下に、CRF1受容体に対する試験化合物の生体活性を評価するための典型的なex vivo CRF1受容体結合アッセイを説明する。
【0271】
断食させた雄のHarlen品種のSprague-Dawleyラット(170〜210 g)に、12:30 PMと2:00 PMとの間に、胃洗浄を介して、試験化合物又はビヒクルを経口投与した。化合物をビヒクル(通常、dH20中の10 %の大豆油、5 %のポリソルベート80)中で調製した。薬物投与から2時間後、断頭によりラットを犠牲にし、前頭皮質を直ちに解剖し、そしてドライアイス上に置き、次いでアッセイ実施まで-80℃で凍結し、胴体の血液をヘパリン処理された管内に捕集し、遠心分離により血漿を分離し(20分間にわたって2500 RPM)、そして-20℃で凍結した。
【0272】
結合アッセイ当日に、組織試料を秤量し、そして氷冷50 mM Hepes緩衝液(10 mMのMgCl2、2 mMのEGTA、1 μg/mLのアプロチニン、1 μg/mLのロイペプチン・ヘミスルフェート、及び1 μg/mLのペプスタチンA、0.15 mMのバシトラシン、及び0.1 %のオバルブミンを含有、23℃でpH = 7.0)中で解凍させておき、次いで30秒間にわたって、設定値5で均質化した(KinematicaによるPolytron)。アッセイ緩衝液(上述の通り)又はDMP-904(10 μM)の存在において、ホモジェネートを[125I]CRF(0.15 nM, NEN)と一緒にインキュベートした(暗所において2時間、23℃)。濾過によりアッセイを終了させ(Packard FiterMate, GF/Cフィルター・プレート);プレートをPackard TopCount LSC内でカウントし;DPMから総fモル及び非特異的fモルを算出した。データをビヒクル対照の%として表す(結合された特異的fモル)。スチューデントのt検定を用いて統計的有意性を決定した。
【0273】
実施例C:
CRF刺激型アデニル酸シクラーゼ活性の阻害
CRF刺激型アデニル酸シクラーゼ活性を、既述のように阻害することができる[G. Battaglia他、Synapse 1:572 (1987)]。手短に言えば、100 mMのTris-HCl(37℃でpH 7.4)、10 mMのMgCl2、0.4 mMのEGTA、0.1 %のBSA、1 mMのイソブチルメチルキサンチン(IBMX)、250単位/mLのホスホクレアチン・キナーゼ、5 mMのクレアチン・ホスフェート、100 mMのグアノシン5'-トリホスフェート、100 nM o-CRF、アンタゴニスト・ペプチド(種々の濃度)及び0.8 mgの元の湿潤重量の組織(ほぼ40〜60 mgタンパク質)を含有する緩衝液200 mL中に10分間にわたって37℃でアッセイを行う。1 mM ATP/[32P]ATP(ほぼ2〜4 mCi/管)を添加することにより、反応を開始し、そして100 mLの50 mM Tris-HCl及び2%のナトリウムドデシルスルフェートを添加することにより、反応を終了させる。cAMPの回収をモニタリングするために1 mLの[3H]cAMP(約40,000 dpm)を分離前にそれぞれの管に添加する。Dowex及びアルミナ・カラムを介して連続希釈することにより、[32P]cAMPを[32P]ATPから分離する。
【0274】
或いは、NEN Life Sciencesから入手したAdenylyl Cyclase Activation FlashPlate Assayを、提供されたプロトコルに従って利用して、96ウェル・フォーマット内でアデニル酸シクラーゼ活性を評価することもできる。手短に言えば、抗環状AMP抗体が前コーティングされた96ウェル・プレートに、固定量の放射性標識付きcAMPを添加する。インヒビターの存在又は不存在において、細胞又は組織を添加して刺激する。細胞によって生成された無標識cAMPは、抗体から放射性標識付きcAMPを押し退けることになる。結合された放射性標識付きcAMPは、マイクロプレート・シンチレーション・カウンター、例えばPackard TopCountを使用して検出することができる光シグナルを生成する。無標識cAMPの量が増大する結果、設定インキュベーション時間(2〜24時間)にわたって、検出可能なシグナルが減少する。
【0275】
実施例D:
in vivo生物学的アッセイ
当業者において利用可能であり且つ受け入れられる生物学的アッセイのうちのいずれか1つを用いて、本発明の化合物のin vivo活性を評価することができる。これらの試験の一例は、音響驚愕アッセイ、階段昇り試験、及び長期投与アッセイを含む。本発明の化合物の試験に有用なこれらのモデル及びその他のモデルの概要は、C.W. Berridge及びA.J. Dunn Brain Research Review 15:71(1990)に記載されている。齧歯動物又は小型哺乳動物のいずれの種においても、化合物を試験することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、
Xは、-NR3R4、-OR3、-CR3R5R5、-C(O)R3、-S(O)mR3、-NR3C(O)R4、又は-NR3S(O)mR4から選択され;
R3及びR4は、-Rc、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリールシクロアルキル、置換アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、置換ヘテロアリールシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、置換アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、又は置換ヘテロアリールヘテロシクロアルキルから選択され;
R1及びR5は独立して、-H、-CN、-NO2、-ORa、-NRaRa、-C(O)Ra、-C(S)Ra、-C(O)ORa、-C(S)ORa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-NRaC(O)Ra、-NRaC(S)Ra、-NRaC(O)NRaRa、-NRaC(S)NRaRa、-NRaC(O)ORa、-NRaC(S)ORa、-OC(O)Ra、-OC(S)Ra、-OC(O)NRaRa、-OC(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、-NRaS(O)mRa、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル及び置換シクロアルキルから選択され;
R2は独立して、-C(O)Ra、-C(S)Ra、-C(O)ORa、-C(S)ORa、-C(O)NRaRa、-C(S)NRaRa、-S(O)mNRaRa、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、及び置換ヘテロシクロアルキルから選択され;
mは0、1又は2から選択され;
Raは独立して、それぞれ場合により、1-5 Rtで置換された、-H、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルから選択され;
Arは独立して、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールシクロアルキル、置換アリールシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、及び置換ヘテロアリールヘテロシクロアルキルから選択され;
Rtは独立して、Rb、ハロゲン、-NO2、-NRbRb、-ORb、-SRb、-CN、-C(O)NRbRb、-C(O)Rb、-OC(O)NRbRb、-OC(O)Rb、-NRbC(O)Rb、-NRbC(O)NRbRb、-NRbC(O)ORb、-S(O)mRbRb、-NRbS(O)mRb、-S(O)2NRbRb、及び-NRbS(O)2RbRbから選択され;
Rbは独立して、-H、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルから選択され、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキルは、場合により、アルキル又はハロゲンで置換されてもよく;及び、
Rcは独立して、それぞれ場合により、1-5 Rtで置換された、-H、-C(O)アルキル、-C(S)アルキル、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルから選択される。]
で表わされる化合物もしくはその立体異性体、その薬学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ。
【請求項2】
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-1,3-ジエチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1S,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(1R,2R)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-1,3-ジエチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-1,3-ジエチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-1,3-ジエチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-3-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[3-エチル-5-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2,4-ジメトキシフェニル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2,4-ジメトキシフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
3-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-5-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-1-エチル-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-5-エチル-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[3-エチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1,5-ジエチル-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)ピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[1,3-ジエチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1,5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1,3-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
6-{[(1R,2S)-2-エトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]アミノ}-1-エチル-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-5-ジメチルピラジン-2(1H)-オン;
(1R,2S)-1-{[1-エチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-3-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアセテート;
ベンジル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
メチル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
O-メチル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボチオエート;
6-{[(3R,4S)-1-アセチル-4-エトキシピロリジン-3-イル]アミノ}-3-(2,4-ジクロロフェニル)-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
エチル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート
イソプロピル(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシ-N-メチルピロリジン-1-カルボキサミド;
(3R,4S)-3-{[5-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシ-N-メチルピロリジン-1-カルボチオアミド;
ベンジル(3R,4S)-3-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
メチル(3R,4S)-3-{[5-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
ベンジル(3R,4S)-3-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
メチル(3R,4S)-3-({5-[2-クロロ-4-(ジメチルアミノ)フェニル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
ベンジル(3R,4S)-3-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
メチル(3R,4S)-3-({5-[6-(ジメチルアミノ)-4-メチルピリジン-3-イル]-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル}アミノ)-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
ベンジル(3R,4S)-3-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
メチル(3R,4S)-3-{[5-(2,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-3-エチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}-4-エトキシピロリジン-1-カルボキシレート;
ベンジル(3R,4S)-3-エトキシ-4-{[3-エチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}ピロリジン-1-カルボキシレート;
メチル(3R,4S)-3-エトキシ-4-{[3-エチル-5-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-2-イル]アミノ}ピロリジン-1-カルボキシレート;
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-ピリジン-2-イルピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-ピリジン-2-イルピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-ピリミジン-2-イルピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-ピリミジン-2-イルピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-(1,3-トリアゾル-2-イル)ピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;
3-(2-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-{[(3R,4S)-4-エトキシ-1-(1,3-トリアゾル-2-イル)ピロリジン-3-イル]アミノ}-5-エチル-1-メチルピラジン-2(1H)-オン;及び前記化合物のうちの任意の化合物の薬学的に許容される塩
から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項4】
CRFの存在下、請求項1に記載の化合物を含む溶液と、CRF1受容体を発現させる細胞とを接触させることを含む、CRFとCRF1受容体との結合をin vitroで阻害する方法であって、該化合物が、該細胞と結合するCRFのレベルをin vitroで低減するのに十分な濃度で該溶液中に存在する、前記方法。
【請求項5】
請求項1に記載の化合物の治療上有効な量を哺乳動物に投与することを含む哺乳動物中のCRF1受容体に拮抗する方法。
【請求項6】
CRF1受容体のリガンドをスクリーニングする方法であって、以下のステップ:
a) CRF1受容体、検出可能な標識を付けられた請求項1に記載の化合物、及び候補リガンドを用いて、競合結合アッセイを実施すること;及び
b) 前記候補リガンドが前記ラベル付き化合物に取ってかわる能力を決定すること
を含む、前記方法。
【請求項7】
請求項1に記載の化合物の治療上有効な量を哺乳動物に投与することを含む、CRFに拮抗することにより達成するか又は容易にすることができる、哺乳動物における障害の治療方法。
【請求項8】
前記障害がCRFの分泌過多を顕在化する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物の治療上有効な量をヒトに投与することを含むヒトにおける障害の治療方法であって、該障害が、不安関連障害;気分障害;心的外傷後ストレス障害;核上麻痺;免疫抑制;薬物又はアルコールの離脱症状;炎症性障害;疼痛;喘息;乾癬及びアレルギー;病的恐怖;ストレスによる睡眠障害;線維筋痛;気分変調;双極性障害;循環気質;疲労症候群;ストレスによる頭痛;癌;ヒト免疫不全ウィルス感染症;神経変性疾患;胃腸疾患;摂食障害;出血ストレス;ストレスによる精神病的エピソード;甲状腺正常性疾病症候群;抗利尿ホルモン不適合症候群;肥満症;不妊症;頭部外傷;脊髄損傷;虚血性ニューロン損傷;興奮毒性ニューロン損傷;癲癇;心臓血管及び心臓関連の障害;免疫機能不全;筋肉痙攣;尿失禁;アルツハイマー型老年痴呆;多発脳梗塞性痴呆;筋萎縮性側索硬化;薬物依存及び薬物中毒;心理社会的小人症、低血糖症、及び皮膚障害;及び脱毛から成る群から選択される、前記方法。
【請求項10】
前記障害が、不安関連障害;気分障害;双極性障害;心的外傷後ストレス障害;炎症性障害;薬物依存及び薬物中毒;胃腸障害;及び皮膚障害から成る群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記障害が、不安関連障害及び気分障害から選択され、かつ、前記不安関連障害が全般性不安であり、かつ、該気分障害が鬱病である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1に記載の化合物の治療上有効な量をヒトにおける育毛促進を必要とするヒトに投与することを含む、ヒトにおける育毛促進方法。
【請求項13】
請求項1に記載の化合物の治療上有効な量をヒトにおける禁煙促進を必要とするヒトに投与することを含む、ヒトにおける禁煙促進方法。
【請求項14】
標準的なin vitro CRF受容体結合アッセイにおいて、1マイクロモル以下のKi値を示す、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
100ナノモル以下のKi値を示す、請求項14に記載の化合物。

【公表番号】特表2006−525989(P2006−525989A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506600(P2006−506600)
【出願日】平成16年4月26日(2004.4.26)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001470
【国際公開番号】WO2004/099161
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(504396379)ファルマシア・アンド・アップジョン・カンパニー・エルエルシー (130)
【Fターム(参考)】