説明

CO2吸収における進化した中間冷却及び再循環

本発明は、ガスストリームから酸性ガスを除去する方法に係り、該方法は、a)洗浄溶液ストリームを、除去されるべき酸性ガスを含有する前記ガスストリームと接触させて、酸性ガスを洗浄溶液ストリームに吸収させ;b)第1の取り出しレベルにおいて、前記洗浄溶液ストリームから酸性ガスを富有する洗浄溶液を取り出し;c)取り出した洗浄溶液を冷却し;及びd)第1の再導入レベルにおいて、冷却した洗浄溶液を洗浄溶液ストリームに再導入して、混合洗浄溶液ストリームを形成する工程を含んでなり、前記第1の再導入レベルが前記第1の取り出しレベルの上流にある。本発明は、ガスストリームから酸性ガスを除去するための対応するシステムにも係る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスストリームからCO2及びH2Sのような酸性ガスを除去するための方法及びシステムに係る。
【背景技術】
【0002】
当分野では、プロセスガスストリームから不要なガス状成分を除去するために各種の方法が知られている。煙道ガス、天然ガス、合成ガスのようなガスストリーム又は主として窒素、酸素、水素、一酸化炭素及び/又はメタンを含有する他のガスストリームから、H2S、CO2、COS及び/又はメルカプタンのような酸性成分を分離するために使用される工業的な方法では、一般に、アミン化合物を含んでなる液体溶液又はアンモニア水溶液が溶媒として使用される。一般に充填床カラムのような吸収ユニットにおいて行われる吸収プロセスにおいて、酸性成分は溶媒に吸収される。
【0003】
酸性成分の除去後、更なる処理又は放出のために、浄化されたガスストリームを収ユニットから排出する。吸収した酸性成分を含有する溶媒は、一般的には、熱交換器において加熱され、再生器において、酸性成分から分離される。この分離は、一般的に、「ストリッピング」と称される。ストリッピングの後、溶媒は、吸収ユニットに入る溶媒の温度を低減するための熱交換器を介して吸収ユニットに戻される。このように、吸収ユニット及び再生器を含んでなるシステムでは、ガスストリームからの酸性成分の除去の連続操作が可能である。
【0004】
米国特許第6,645,446号には、プロセスガスストリームからCO2のようなガス状成分を除去するためのスプリット−フロー法が開示されている。当該方法は、吸収器の上方セクションからのセミ−リッチ溶媒を、再生器からのセミ−リーン溶媒と合わせて、混合溶媒ストリームを形成することを含んでなる。混合溶媒は、続いて、吸収器の下方セクションに供給される。
【0005】
従来のガス浄化技術について各種の改善が知られているが、これら技術を、例えば、浄化効率及びエネルギー消費について、さらに改善したいとの普遍的な要求がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、酸性ガスを捕捉するための従来のアミン系技術を改善することにある。
【0007】
従って、及び酸性ガスの捕捉のための公知の技術の操作上及びデザイン上のパラメーターに応じて、目的はエネルギー及び/又は化学剤の消費の低減にある。
【0008】
さらに、目的は、このような酸性ガス吸収技術において使用される化学剤の放出を低減するとの環境上、健康上及び/又は経済上の改善にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
1態様では、上記目的は、更なる目的(下記の記載を検討した後、当業者には明白になるであろう)と共に、ガスストリームから酸性ガスを除去する方法であって、
a)除去されるべき酸性ガスを含有する前記ガスストリームを洗浄溶液ストリームと接触させて、酸性ガスを洗浄溶液ストリームに吸収させる工程;
b)酸性ガスを富有する洗浄溶液を、第1の取り出しレベルにおいて、前記洗浄溶液ストリームから取り出す工程;
c)前記取り出した洗浄溶液を冷却する工程;及び
d)前記冷却した洗浄溶液を、第1の再導入レベルにおいて、洗浄溶液ストリームに再導入して、混合洗浄溶液を形成する工程
を含んでなり、前記第1の再導入レベルが前記第1の取り出しレベルの上流にある、酸性ガスの除去法によって達成される。
【0010】
ここで使用するように、用語「ガスストリーム」は、不要な酸性ガス成分を含有する煙道ガス又は天然ガスのような各種のガスストリームとして理解されなければならない。また、本発明の除去法は、CO2、H2S及びCOSのような各種の酸性ガスの除去に等しく適するものであること理解されるべきである。本発明の方法は、例えば、ガスストリームからのCO2の除去に使用される。
【0011】
ここで使用するように、用語「洗浄溶液」は、一般に、ガスストリームを洗浄溶液のストリームと接触させ、前記ガスストリームから酸性ガスを前記洗浄溶液ストリームに吸収することによるガスストリームからの酸性ガスの除去に使用される水性媒体をいう。吸収された酸性ガスを含有する洗浄溶液ストリームは、一般に、再循環され、例えば、再生器において「ストリップ」されて、再生「リーン」洗浄溶液を生成し、酸性ガスの吸収のために再使用される。
【0012】
ここで使用するように、用語「レベル」は、一般に、洗浄溶液ストリームの他の位置に関する洗浄溶液ストリームの1つの位置をいう。このように、第1のレベルは第2のレベルの上流又は下流にある。用語「取り出しレベル」は、酸性ガスを富有する洗浄溶液が取り出される洗浄溶液ストリームの各種の位置をいう。同様に、用語「再導入レベル」は、洗浄溶液が洗浄溶液ストリームに再導入され、酸性ガスを含有するガスストリームと接触される各種の位置をいう。
【0013】
第1の態様による方法は、酸性ガスを除去する従来のアミン系の方法と比べて、増大された洗浄溶液への酸性ガスの吸収を提供する。初めに、洗浄溶液ストリームを、除去されるべき酸性ガスを含んでなるガスストリームと接触させる。前記洗浄溶液ストリームへの酸性ガスの吸収により、酸性ガスを富有するようになった洗浄溶液ストリーム(リッチ溶液と呼ぶ)が提供される。続いて、酸性ガスを富有する洗浄溶液を前記洗浄溶液ストリームから取り出し、冷却する。その後、冷却した洗浄溶液を、取り出し位置の上流の位置において洗浄溶液ストリームに再導入し、混合する。このように、前記工程により、吸収平衡のシフト及び取り出した洗浄溶液と酸性ガスを含有するガスストリームとを接触させるための延長された接触時間が可能になる。吸収平衡は、取り出した洗浄溶液を冷却し、再度、酸性ガスを含有するガスストリームと接触され、これにより、前記取り出し及び再導入された洗浄溶液がより多くの酸性ガスを吸収できる点でシフトされる。このように、上述の方法は、従来の方法と比べて、増大されたローディング、すなわち、洗浄溶液(モル)当たりより多くの酸性ガスの吸収(モル)を提供する。さらに、吸収ユニットの下流におけるリッチローディングにおける増大が小さくとも、エネルギー消費に対しては顕著な影響を有するとの知見を得た。例えば、図3によって一般的に表される方法(吸収ユニットからの洗浄溶液ストリームの50%が冷却され、酸性ガスの吸収を連続して行うことができように吸収ユニットの底部に再循環される)では、従来法と比べて、ローディングは約7%増大され、全体のエネルギー消費は約5%低減される。
【0014】
本発明の方法の工程b)では、第1の取り出しレベルから取り出した洗浄溶液は、洗浄溶液ストリームの一部分を構成できる。取り出す洗浄溶液の割合は、洗浄溶液ストリーム全体の10−90%、例えば、洗浄溶液ストリーム全体の30−70%である。洗浄溶液の取り出しは、ガス浄化プロセスの間に連続して行われる。或いは、洗浄溶液を不連続的に、すなわち、別々の操作工程において(各種の所望の回数で繰り返される)取り出される。
【0015】
第1の態様の上記具体例は、一般に、再循環型の具体例と称される。
【0016】
1具体例(ここでは、結合型の具体例と称される)では、工程a)−d)に加えて、中間冷却が行われる。この具体例では、第2の取り出しレベルにおいて、酸性ガスを富有する洗浄溶液の第2の取出しが行われる。第1の取り出しと同様に、第2のレベルにおいて取り出した洗浄溶液を冷却し、洗浄溶液ストリームに再導入する。しかし、再導入は、第2の取り出しレベルに一致する第2の再導入レベルにおいて行われる。その結果、第2の取り出し及び再導入を、酸性ガス吸収プロセスにおける中間工程とみることができる。
【0017】
このように、結合型の具体例の1実施例では、さらに、
b1)酸性ガスを富有する洗浄溶液を、第2の取り出しレベルにおいて、洗浄溶液ストリームから取り出す工程;
c1)前記取り出した洗浄溶液を冷却する工程;及び
d1)前記冷却した洗浄溶液を、前記第2の取り出しレベルに一致する第2の再導入レベルにおいて、前記洗浄溶液ストリームに再導入する工程
を含んでなる方法が提供される。
【0018】
方法の工程b1)は、洗浄溶液の全部、すなわち、前記洗浄溶液ストリームの100%を取り出すことを含んでなることができる。或いは、取り出す洗浄溶液の割合は、洗浄溶液ストリームの10−90%、例えば、洗浄溶液ストリームの30−70%である。
【0019】
さらに、結合型の具体例の実施例では、溶液の第2の取り出しは、好ましくは、第1の取出しとは無関係に行われる。このように、第2の取り出しは、第1の取り出しレベルと同じレベルにおいて、又は第1の再導入レベルと同じレベルにおいて、或いは酸性ガスを富有する洗浄溶液の取り出しを可能にする洗浄溶液ストリームの各種の他のレベルにおいて行われる。1具体例では、工程d1)における前記第2の再導入レベルは、工程d)における前記第1の再導入レベルに一致する。第1及び第2の再導入レベルが互いに一致する場合には、第1及び第2の取り出しレベルからの洗浄溶液は、好ましくは、例えば同じラインを介して、共に洗浄溶液ストリームに再導入される。
【0020】
洗浄溶液の取り出し及び再導入が行われることとは関係なく、第1及び第2の取出しから来る洗浄溶液の冷却は、共通の工程において行われる。このように、工程c)及びc1)における取り出した洗浄溶液の冷却は、共通の操作として又は2つの別々の操作として行われる。
【0021】
前記結合型の具体例の他の実施例では、工程b1)における前記第1の取り出しレベルが、工程b)における前記第1の取り出しレベルに一致する方法が提供される。このように、再循環用の洗浄溶液の取り出し及び再導入用の取り出しを、共通の操作において、同時に行うことができる。洗浄溶液ストリームから取り出す洗浄溶液の割合は、例えば、前記洗浄溶液ストリームの30−100%、例えば、前記洗浄溶液ストリームの30−70%である。1具体例では、洗浄溶液の全部、すなわち、100%を取り出し、冷却し、及びストリームに再導入してガスストリームと接触させる前に2つの部分に分ける。洗浄溶液を取り出したレベルと同じレベル、すなわち、第2の再導入レベルにおいて再導入される冷却された洗浄溶液の部分は、例えば前記冷却された洗浄溶液の10−90%、好ましくは前記冷却された洗浄溶液の30−70%、より好ましくは前記冷却された洗浄溶液の40−60%、さらに好ましくは前記冷却された洗浄溶液の約50%である。
【0022】
上述の態様では、洗浄溶液ストリームから取り出した洗浄溶液を、洗浄溶液ストリームに再導入する前に冷却する。取り出した洗浄溶液は、液体成分を、例えば、温度20−70℃、例えば、温度35−50℃に冷却するに好適な冷却ユニットにおいて冷却することができることが理解される。
【0023】
酸性ガス捕捉システムでは、一般的に、アルカリ性化合物が使用される。アルカリ性化合物の例としては、アンモニア及びモノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、ジイソプロピルアミン(DIPA)及びアミノエトキシエタノール(ジグリコールアミン)(DGA)のようなアミン化合物が含まれるが、これらに限定されない。工業用プラントにおいて最も一般的に使用されるアミン化合物は、アルカノールアミンのMEA、DEA、MDEA及びそのブレンドである。本発明の酸性ガス除去法の第1の態様において使用される洗浄溶液ストリームは、上述のアルカリ性化合物のいずれかを含んでなることができることが理解される。上述の第1の態様では、洗浄溶液ストリームは、例えば、1級アミン、2級アミン、3級アミン又はそのブレンドから選ばれるアミンのようなアミン化合物を含んでなることができる。
【0024】
第1の態様の本発明の方法では、浄化されるべきガスストリームを洗浄溶液ストリームと接触させる。前記ガスストリームの浄化、すなわち、前記ガスストリームからの酸性ガスの除去は、充填床カラムのような吸収ユニットにおいて行われる。ガスの浄化が吸収ユニットにおいて行われる場合には、酸性ガスを富有する洗浄溶液を、吸収ユニットにおける各種の部位から取り出すことができる。例えば、洗浄溶液を、充填物の2つのセクションの間の再分配容器から及び/又は吸収ユニットの底部の収集トレイから取り出すことができる。吸収ユニットは、好ましくは、操作を向流流動モードで行うように配置される。このように、工程a)は向流流動モードで行われる。
【0025】
本発明の第1の態様に関して、上述の特徴は、以下に記載する本発明の他の態様のいくつかの又は全部の具体例にも適用される。
【0026】
他の態様では、ガスストリームから酸性ガスを除去するためのガス浄化システムであって、該ガス浄化システムは、
ガスストリームを受け取り、該ガスストリームを洗浄溶液ストリームと接触させるために配置された吸収ユニット;及び
吸収ユニットと液体接続する冷却ユニット
を含んでなり、前記冷却ユニットは、前記吸収ユニットの第1の取り出しレベルから、酸性ガスを富有する洗浄溶液を受け取り、富有洗浄溶液を冷却し、及び冷却した富有洗浄溶液を、前記取り出しレベルの上流の吸収ユニットの第1の再導入レベルに提供するガス浄化システムが提供される。
【0027】
本発明の方法について述べた利点は、ここに記載の本発明のシステムによっても同様に達成される。このように、本発明のシステムでは、CO2捕捉用のアミン系システムのような従来のシステムと比べて、酸性ガスのローディングを増大すること、すなわち、洗浄溶液ストリームにおける酸性ガスの吸収を増大すること、及びエネルギー消費を低減することが可能である。
【0028】
ガス浄化システムの吸収ユニットでは、酸性ガスを含んでなるガスストリームを洗浄溶液ストリームと接触させる。酸性ガスが洗浄溶液に吸収されて、酸性ガスを富有する洗浄溶液ストリームが生ずる。冷却ユニットは吸収ユニットと液体接続しており、吸収ユニットから洗浄溶液を受け取り、吸収ユニットに再循環することができる。このように、冷却ユニットは、第1の取り出しレベルにおいて吸収ユニットから取り出した酸性ガスを富有する洗浄溶液を受け取る。冷却ユニットが受け取る取り出した洗浄溶液の量は、例えば、洗浄溶液ストリーム全体の10−90%、たとえば、洗浄溶液ストリーム全体の30−70%である。冷却ユニットは、受け取った富有洗浄溶液を、例えば、温度20−70℃、例えば温度35−50℃に冷却する。冷却された富有洗浄溶液を、第1の再導入レベル(取り出しレベルの上流にある)において、吸収ユニットに再導入する。
【0029】
ガス浄化システムの1具体例では、システムの冷却ユニットは、さらに、吸収ユニットの第2の取り出しレベルから、酸性ガスを富有する洗浄溶液を受け取り、冷却した富有洗浄溶液を、吸収ユニットの第2の取り出しレベルに一致する第2の再導入レベルに提供する。このように、冷却された富有洗浄溶液が、取り出されたレベルと同じレベルにおいて、吸収ユニットに再導入される。
【0030】
本発明のシステムは、各種の不要な酸性ガス成分(例えば、CO2、H2Sからなる群から選ばれる)をガスストリームから除去するために使用されることが理解される。酸性ガス成分は洗浄溶液ストリームに吸収される。上述のように、従来の捕捉プロセスでは、アルカリ性化合物が一般的に使用される。このように、本発明のシステムにおいて使用される洗浄溶液ストリームは、アミン化合物のようなアルカリ性化合物を含んでなることができる。
【0031】
当業者であれば理解できるように、ガスストリームを洗浄溶液ストリームと接触させるように配置される吸収ユニットとしては、各種のタイプのものを使用できる。吸収ユニットの1例は充填床カラムがある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】公知のアミン系ガス浄化システムを一般的に示すダイアグラムである。
【図2】公知のアミン系ガス浄化システムを一般的に示すダイアグラムである。
【図3】本発明のガス浄化システムの再循環型の具体例を一般的に示すダイアグラムである。
【図4】本発明のガス浄化システムの再循環及び中間冷却の結合型の具体例を一般的に示すダイアグラムである。
【図5】本発明のガス浄化システムの再循環型の具体例を一般的に示すダイアグラムである。
【図6】本発明のガス浄化システムの再循環及び中間冷却の結合型の具体例を一般的に示すダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図面を参照して、本発明による酸性ガスの除去システム及び方法の具体例を以下に記載する。
【0034】
図1は、従来のアミン系CO2捕捉法の概略図である。アミン系CO2捕捉法では、浄化されるガスストリームとアミン系洗浄溶液との間の接触を行うように、吸収ユニット(101)が配置されている。吸収ユニットは2つの吸収セクション、すなわち、上方セクション(102)及び底セクション(103)を含んでなる。煙道ガス(この煙道ガスからCO2が除去される)を、ライン(104)を介して、吸収ユニット(101)の底セクションに導入する。ユニットの吸収セクションでは、煙道ガスをアミン系洗浄溶液と接触させる。CO2吸収ユニット(101)では、煙道ガスからのCO2を化学的に洗浄溶液に吸収させる。CO2が除去された煙道ガスを、ユニットの上方部分において、ライン(106)を介して、CO2吸収ユニットから排出する。一方、吸収したCO2を含んでなる使用済み洗浄溶液を、ユニットの底部分において、ライン(107)を介して、吸収ユニットから排出する。吸収ユニットから出るCO2リッチ洗浄溶液を再生器に送り、ここで、洗浄溶液からCO2を分離して、CO2吸収における再使用のために「リーン」アミン系洗浄溶液を生成する。
【0035】
図2は、先に記載のガス浄化システムの概略図である。システムは、CO2を含んでなる煙道ガスストリームとアミン系洗浄溶液との間の接触を行うように配置された吸収ユニット(201)を含んでなる。吸収ユニットは2つの吸収セクション、すなわち、上方セクション(202)及び底セクション(203)を含んでなる。煙道ガス(この煙道ガスからCO2が除去される)を、ライン(204)を介して、吸収ユニットの底部分に供給して、ユニットの底セクションに導入する。一方、洗浄溶液を、ライン(205)を介して、吸収ユニットの上方部分に供給して、ユニットの上方セクションに導入する。煙道ガスと接触する際、洗浄溶液ストリームは煙道ガスからCO2を吸収する。CO2が除去された煙道ガスを、ユニットの上方部分において、ライン(206)を介して、CO2吸収ユニットから排出する。一方、吸収したCO2を富有する使用済み洗浄溶液を、ユニットの底部分において、ライン(207)を介して、吸収ユニットから排出する。CO2リッチ洗浄溶液を再生器に送り、ここで、洗浄溶液からCO2を分離する。
【0036】
図2のシステムは、さらに、洗浄溶液ストリーム全体を中間冷却するための手段を含んでなる。吸収ユニット(201)の上方セクション(202)からのセミ−リッチ洗浄溶液を、ライン(208)を介して、吸収ユニットから取り出す。この洗浄溶液を冷却ユニット(209)において冷却し、ライン(210)を介して、吸収ユニットの底セクション(203)に再導入する。
【0037】
その具体例では、ここに記載の本発明のガス浄化システムは、除去されるべきCO2を含有するガスストリームと洗浄溶液ストリームとの間の接触を行うことができるように吸収ユニットを含んでなることができる。前記吸収ユニットは1つ以上の吸収セクション、例えば1−10個の吸収セクション、好ましくは2−8個のセクションを含んでなることができる。各セクションは、洗浄溶液ストリームにCO2を吸収させるように、充填物又はトレイのような物質移動装置を含んでなることができる。
【0038】
除去されるべき酸性ガスを含んでなるガスストリーム、例えば煙道ガスを、吸収ユニットに供給する。吸収ユニットでは、洗浄溶液を通して煙道ガスを発泡させることによって、又は洗浄溶液をガスストリームに噴霧することによって、ガスストリームを洗浄溶液ストリームと接触させる。吸収ユニットにおいて、ガスストリームからの酸性ガスを洗浄溶液ストリームに吸収させる。除去されるべき酸性ガスは、CO2、COS又はH2Sのような各種の酸性ガスである。
【0039】
洗浄溶液を吸収ユニットの上方部分、又は任意に、吸収ユニットの上方セクションに供給する。この洗浄溶液のストリームは、吸収ユニットにおいて、例えば、向流流動モードでガスストリームと接触する。本発明の方法及びシステムにおいて使用する洗浄溶液について各種の組成が考慮される。洗浄溶液ストリームは、アミン化合物を含んでなる水溶液である。洗浄溶液ストリームの1実施例は、アルカノールアミンを含んでなる水溶液のような溶媒である。
【0040】
全ての具体例において、ここに記載するガス浄化システムは、さらに、吸収ユニットにおいて、洗浄溶液のストリームから、酸性ガスを富有する洗浄溶液を取り出すための手段を含んでなる。このように、洗浄溶液ストリームとガスストリームとが接触する際には、酸性ガスが洗浄溶液に吸収される。続いて、第1の取り出しレベルにおいて、洗浄溶液を洗浄溶液ストリームから取り出す。洗浄溶液が洗浄溶液ストリームの各種のレベルにおいて取り出されることが理解される。例えば、吸収ユニットが、酸性ガスの洗浄溶液ストリームへの吸収が行われる複数個のセクションを含んでなる場合、洗浄溶液を、第1のセクションの後、最後のセクションの後、又は各種の他のセクションの後で取り出すことができる。取り出された洗浄溶液は酸性ガスを富有しており、すなわち、洗浄溶液は、取り出しレベルの上流の洗浄溶液ストリームと比べて、より多い量の吸収した酸性ガスを含んでなる。洗浄溶液は、例えば、酸性ガスを半ば富有して、セミ−リッチ洗浄溶液を形成することができ、或いは酸性ガスを完全に富有して、リッチ洗浄溶液を形成することができる。
【0041】
図3は、本発明のガス浄化システムの1具体例の概略図である。システムは、除去されるべきCO2を含んでなるガスストリームと洗浄溶液ストリームとを接触させるように配置されたCO2吸収ユニット(301)を含んでなる。吸収ユニットは2つの吸収セクション、すなわち、上方セクション(302)及び底セクション(303)を含んでなる。2つのセクションは、洗浄溶液ストリームにCO2を吸収させるように物質移動装置を含んでなる。ガスストリーム、例えば、煙道ガスを、ライン(304)を介して、吸収ユニットの底部分に供給する。吸収ユニットにおいて、煙道ガスを、例えば、アミン系洗浄溶液ストリームと接触させる。洗浄溶液を、ライン(305)を介して、吸収ユニットの上方部分に供給する。CO2吸収ユニット(301)において、煙道ガスからのCO2を洗浄溶液に吸収する。CO2が除去された煙道ガスを、ユニットの上方部分において、ライン(306)を介してCO2吸収ユニットから排出する。
【0042】
吸収したCO2を富有する使用済み洗浄溶液を、ユニットの底部分において、ライン(307)を介して、吸収ユニットから排出し、2つの部分に分離する。CO2リッチ洗浄溶液の第1の部分(例えば、ストリーム全体の50%)を、ライン(311)を介して、冷却ユニット(309)に送る。例えば、温度40℃に冷却した洗浄溶液を、取り出しレベルの上流の再導入レベル(312)において、吸収ユニットの2つのセクションの間で、洗浄溶液ストリームに再導入する。比較的冷たいCO2リッチ洗浄溶液を吸収ユニット内のセミ−リッチ洗浄溶液ストリームに再導入することによって、洗浄溶液ミックスの全体の温度が低下する。CO2リッチ洗浄溶液の第2の部分を、洗浄溶液からCO2を分離するために再生器に送ることができる。
【0043】
図4は、本発明のガス浄化システムの1具体例の概略図である。システムは、除去されるべきCO2を含んでなるガスストリームと洗浄溶液ストリームとを接触させるように配置されたCO2吸収ユニット(401)を含んでなる。図3に示すシステムと比較すると、図4の吸収ユニットは、同様に、CO2を洗浄溶液ストリームに吸収させるための2つのセクションを含んでなる。煙道ガス(CO2が除去される)を、ライン(404)を介して、吸収ユニットの底部分に供給し、吸収ユニットの底セクション(403)に導入する。吸収ユニットにおいて、煙道ガスを、アミン系洗浄溶液のような洗浄溶液ストリームと接触させる。洗浄溶液を、ライン(405)を介して、吸収ユニットの上方部分に供給し、ユニットの上方セクション(402)に導入する。CO2が洗浄溶液ストリームに吸収されると、吸収溶液はCO2を富有するようになる。CO2が除去された煙道ガスを、ユニットの上方部分において、ライン(406)を介して、CO2吸収ユニットから排出する。
【0044】
吸収したCO2を富有する使用済み洗浄溶液を、ユニットの底部分において、ライン(407)を介して、吸収ユニットから排出し、2つの部分に分離する。CO2リッチ洗浄溶液の第1の部分を、ライン(411)を介して、冷却ユニット(409)に移し、続いて、吸収ユニットに再循環する。第1の部分は、例えば、吸収ユニットから排出される洗浄溶液全体の50%を含んでなる。冷却した洗浄溶液を、第1の再導入レベル(410)において、吸収ユニットの2つのセクションの間で、洗浄溶液ストリームに再導入する。このようにして、吸収ユニットの底から取り出したCO2リッチの冷却された洗浄溶液の一部を、ユニットの底セクションに入る洗浄溶液ストリームに再導入する。再導入レベルは洗浄溶液の取り出しレベルの上流にある。
【0045】
CO2リッチ洗浄溶液の第2の部分を、洗浄溶液からCO2を分離するために再生器に送ることができる。
【0046】
さらに、図4では、システムからの洗浄溶液の第2の取り出しを行う。セミ−リッチ洗浄溶液、すなわち、CO2を富有するが、なおCO2を吸収する能力を有する洗浄溶液を、第2の取り出しレベルにおいて、ライン(408)を介して、吸収ユニット(401)から取り出す。好ましくは、洗浄溶液ストリーム全体を吸収ユニットから取り出す。溶液の取り出しに続いて、洗浄溶液を冷却ユニット(409)において冷却し、第2の再導入レベル(第2の取り出しレベルと同一である)において、吸収ユニットに再導入する。洗浄溶液の第2の取り出し分を、ライン(411)を介して吸収ユニットの底から来るCO2リッチ洗浄溶液の第1の部分と合わせる。リッチ洗浄溶液の第1の部分及びセミ−リッチ洗浄溶液の第2の取り出し分を合わせ、冷却ユニット(409)において冷却し、ライン(410)を介して、一緒に再導入して、このようにして、吸収ユニットの底セクションに供給する。合わせた洗浄溶液を、冷却ユニット(409)において、例えば、温度約40℃に冷却する。
【0047】
図5は、本発明のガス浄化システムの1具体例の概略図である。システムは、CO2吸収ユニット(501)(これ自体、上方セクション(502)及び底セクション(503)を含んでなる)を含んでなる点で図3及び4に示すシステムと同様である。煙道ガス(該ガスからCO2を除去する)を、ライン(504)を介して、吸収ユニットの底部分に供給する。吸収ユニットにおいて、煙道ガスを洗浄溶液ストリームと接触させる。洗浄溶液(アミン化合物を含んでなることができる)を、ライン(505)を介して、吸収ユニットの上方部分に供給する。煙道ガスからのCO2を洗浄溶液ストリームに吸収する。CO2が除去された煙道ガスを、ユニットの上方部分において、ライン(506)を介して、CO2吸収ユニットから排出し、一方、吸収したCO2を富有する使用済み洗浄溶液を、ユニットの底部分において、ライン(507)を介して、吸収ユニットから排出する。システムから排出した使用済み洗浄溶液を2つの部分に分離し、その第1の部分を、ライン(511)を介して、冷却ユニット(509)に送る。CO2リッチ洗浄溶液の第1の部分は、例えば、吸収ユニットから排出される洗浄溶液ストリーム全体の50%からなることができる。冷却ユニット(509)において、CO2リッチ洗浄溶液の第1の部分を、例えば温度40℃に冷却する。
【0048】
続いて、冷却した洗浄溶液を、ライン(512)を介して、吸収ユニットの上方部分において洗浄溶液ストリームに再導入する。このように、CO2を富有する冷却した洗浄溶液を、洗浄溶液を取り出したレベルの上流にある第1の再導入レベルにおいて洗浄溶液ストリームに再導入する。
【0049】
使用済み洗浄溶液の第2の部分を、洗浄溶液からCO2を分離して、リーン洗浄溶液を生成するために再生器に送ることができる。
【0050】
図6は、本発明のガス浄化システムの1具体例の概略図である。システムは、ガスストリームと洗浄溶液ストリームとを接触させるように配置されたCO2吸収ユニット(601)を含んでなる。吸収ユニットのこの例は、2つのセクション、すなわち、上方セクション(602)及び底セクション(603)を含んでなり、これらセクションは、CO2を洗浄溶液に吸収することを可能にする各種の好適なタイプの物質移動装置を含んでなることができる。煙道ガス(この煙道ガスからCO2が除去される)を、ライン(604)を介して、吸収ユニットの底部分に供給する。吸収ユニットにおいて、煙道ガスを、洗浄溶液ストリームと接触させる。洗浄溶液(アミン化合物を含んでなることができる)を、ライン(605)を介して、吸収ユニットの上方部分に供給し、上方セクション(602)に導入する。CO2吸収ユニット(601)において、煙道ガスからのCO2を洗浄溶液ストリームに吸収して、CO2を富有する吸収溶液ストリームを形成する。CO2が除去された煙道ガスを、ユニットの上方部分において、ライン(606)を介して、CO2吸収ユニットから排出する。一方、吸収したCO2を富有する使用済み洗浄溶液を、ユニットの底部分において、ライン(607)を介して吸収ユニットから排出し、洗浄溶液からCO2を分離するために再生器に送ることができる。
【0051】
図6において、吸収ユニットの上方セクション(602)からのCO2を富有する洗浄溶液を、ライン(608)を介して吸収ユニットから取り出す。洗浄溶液ストリームの全部を取り出すことができる。冷却ユニット(609)において洗浄溶液を、好ましくは温度約40℃に冷却し、2つの部分に分ける。2つの部分の内の第1の部分(洗浄溶液ストリーム全体の約50%を含んでなることができる)を、ライン(612)を介して、取り出しレベルの上流に位置する再導入レベルにおいて、吸収ユニットに再循環する。
【0052】
セミ−リッチ洗浄溶液の第2の部分を、ライン(610)を介して、吸収ユニットに再導入し、吸収ユニットの底セクション(603)に供給する。このように、洗浄溶液の第2の部分を、第1の取り出しレベルに一致する第2の再導入レベルにおいて再導入する。
【実施例】
【0053】
煙道ガスからのCO2除去のシミュレーション
煙道ガスからのCO2の除去法に関する4つの異なる例をシミュレートし、公知の方法と比較した。特に、各方法について、リッチローディング及びエネルギー消費を検討した。
【0054】
吸収ユニット、熱交換器及びリボイラーを持つ再生器を含んでなる従来のアミン系捕捉フロースキームについて、シミュレーションを行った。全ての方法についてのシミュレートしたプロセスパラメーターを、洗浄溶液のモル量当たりの吸収したCO2のモル量及びエネルギー消費の低減と共に表1に示す。他に何も述べない限り、各操作ユニットを一般的に操作しているものとする。全ての例において、液体の循環流量を4400 Gpm(9992.4 m3/h)に設定した。他の循環流量についても検討することができ、おそらく、各特定のケースについての最適な循環流量が存在するであろう。入って来る「リーン」洗浄溶液の温度は40℃であり、洗浄溶液ストリームに再導入される洗浄溶液の温度も同様に40℃に設定した。2つのセクションを含んでなる充填床カラムにおいてシミュレーションを行った。全てのケースにおいて、CO290%の除去を想定した。イン−ハウス・レート−ベース型シミュレーターを使用してシミュレーションを行った。
【0055】
第1の方法(方法1と称する)は、図1によって一般的に示されるような従来のアミン系CO2捕捉法である。洗浄溶液としてアルカノールアミン水溶液を使用し、この方法についての平均的なエネルギー消費は約3−4GJ/トン(捕捉されたCO2)であった。
【0056】
第2の方法は、比較を目的とするシミュレーション実験に含まれる。この方法は、図2のシステムによって一般的に示される。このケースでは、吸収ユニットの上方セクションから出て来る洗浄溶液ストリーム全体を冷却し、吸収ユニットの底セクションに供給した。この方法では、方法1の従来法と比べて、リッチローディングが約20%増大し、エネルギー消費が約11%低減した。
【0057】
第3の方法は図3のシステムによって一般的に示される。このケースでは、吸収ユニットの底から排出されるCO2を富有する洗浄溶液ストリームの50%を、冷却ユニットを介して、吸収ユニットの底セクションに戻した。この方法では、方法1の従来法と比べて、リッチローディングが約7%増大し、エネルギー消費が約5%低減した。
【0058】
第4の方法は図4のシステムによって一般的に示される。このケースでは、吸収ユニットの底から排出されるCO2を富有する洗浄溶液ストリームの50%を、冷却ユニットを介して、底セクションの頂部に戻した。さらに、吸収器の充填床の上方セクションから来る洗浄溶液ストリーム全体を冷却し、吸収ユニットの底セクションから来る再循環洗浄溶液と混合した。この方法では、方法1の従来法と比べて、リッチローディングが約27%増大し、エネルギー消費が約18%低減した。
【0059】
第5の方法は図5のシステムによって一般的に示される。このケースでは、吸収ユニットの底から来るCO2を富有する洗浄溶液ストリームの50%を、冷却ユニットを介して、吸収ユニットの上方セクションに送った。この方法では、方法1の従来法と比べて、リッチローディングが約4%増大し、エネルギー消費が約2%低減した。
【0060】
第6の方法は図6のシステムによって一般的に示される。このケースでは、吸収ユニットの上方セクションから来るセミ−リッチ洗浄溶液の50%を、冷却ユニットを介して、吸収ユニットの上方セクションに戻した。上方セクションから来るセミリッチ洗浄溶液の他の部分を、冷却ユニットを介して、底セクションに送った。この方法では、方法1の従来法と比べて、リッチローディングが約22%増大し、エネルギー消費が約15%低減した。
【0061】
その結果、シミュレートして全てのモデル方法について、従来法と比べて、ローディングが増大すること及びエネルギー消費が低減することが認められた。さらに、吸収ユニットの下流でのリッチローディングの増大が小さいものでも、方法全体のエネルギー消費に対して顕著な影響を有することが認められた。
【0062】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスストリームから酸性ガスを除去する方法であって、該方法は、
a)除去されるべき酸性ガスを含有する前記ガスストリームを洗浄溶液ストリームと接触させて、酸性ガスを洗浄溶液ストリームに吸収させる工程;
b)酸性ガスを富有する洗浄溶液を、第1の取り出しレベルにおいて、前記洗浄溶液ストリームから取り出す工程;
c)前記取り出した洗浄溶液を冷却する工程;及び
d)前記冷却した洗浄溶液を、第1の再導入レベルにおいて、洗浄溶液ストリームに再導入して、混合洗浄溶液を形成する工程
を含んでなり、前記第1の再導入レベルが前記第1の取り出しレベルの上流にある、酸性ガスの除去法。
【請求項2】
工程b)において、取り出す洗浄溶液の割合が、洗浄溶液ストリーム全体の10−90%、例えば、洗浄溶液ストリーム全体の30−70%である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
さらに、
b1)酸性ガスを富有する洗浄溶液を、第2の取り出しレベルにおいて、洗浄溶液ストリームから取り出す工程;
c1)前記取り出した洗浄溶液を冷却する工程;及び
d1)前記冷却した洗浄溶液を、前記第2の取り出しレベルに一致する第2の再導入レベルにおいて、前記洗浄溶液ストリームに再導入する工程
を含んでなる、請求項1記載の方法。
【請求項4】
工程b1)は、取り出す洗浄溶液の割合が、洗浄溶液ストリームの100%及び洗浄溶液ストリームの30−70%から選ばれる、請求項3記載の方法。
【請求項5】
工程d1)における第2の再導入レベルが工程d)における第1の再導入レベルに一致する、請求項3記載の方法。
【請求項6】
工程b1)における第2の取り出しレベルが工程b)における第1の取り出しレベルに一致する、請求項3記載の方法。
【請求項7】
第2の再導入レベルにおいて再導入される洗浄溶液の割合が、工程b)及びb1)において取り出した洗浄溶液の10−90%、好ましくは30−70%である、請求項6記載の方法。
【請求項8】
洗浄溶液を温度20−70℃、好ましくは35−50℃に冷却する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
酸性ガスがCO2及びH2Sからなる群から選ばれるものである、請求項1記載の方法。
【請求項10】
洗浄溶液ストリームがアミン化合物を含んでなる、請求項1記載の方法。
【請求項11】
除去を吸収ユニットにおいて行う、請求項1記載の方法。
【請求項12】
工程a)を向流流動モードで行う、請求項1記載の方法
【請求項13】
ガスストリームから酸性ガスを除去するためのガス浄化システムであって、該ガス浄化システムは、ガスストリームを受け取り、該ガスストリームを洗浄溶液ストリームと接触させるために配置された吸収ユニット;及び吸収ユニットと液体接続する冷却ユニットを含んでなり、前記冷却ユニットは、前記吸収ユニットの第1の取り出しレベルから、酸性ガスを富有する洗浄溶液を受け取り、富有洗浄溶液を冷却し、及び冷却した富有洗浄溶液を、前記取り出しレベルの上流の吸収ユニットの第1の再導入レベルに提供する、ガス浄化システム。
【請求項14】
取り出す洗浄溶液の割合が、洗浄溶液ストリーム全体の10−90%、例えば、洗浄溶液ストリーム全体の30−70%である、請求項13記載のガス浄化システム。
【請求項15】
システムの冷却ユニットが、さらに、吸収ユニットの第2の取り出しレベルから、酸性ガスを富有する洗浄溶液を受け取り、冷却した富有洗浄溶液を、吸収ユニットの第2の取り出しレベルに一致する第2の再導入レベルに提供する、請求項13記載のガス浄化システム。
【請求項16】
酸性ガスがCO2及びH2Sからなる群から選ばれるものである、請求項13記載のガス浄化システム。
【請求項17】
洗浄溶液ストリームがアミン化合物を含んでなる、請求項13記載のガス浄化システム。
【請求項18】
吸収ユニットが充填床カラムである、請求項13記載のガス浄化システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−512088(P2013−512088A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541080(P2012−541080)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際出願番号】PCT/US2010/052604
【国際公開番号】WO2011/066042
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH−5400 Baden, Switzerland
【出願人】(512135791)ダウ グローバル テクノロジーズ リミテッド ライアビリティー カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】DOW GLOBAL TECHNOLOGIES LLC
【住所又は居所原語表記】2040 DOW CENTOR,MIDLAND,MICHIGAN 48674,U.S.A.
【Fターム(参考)】