説明

COPDの処置用のHNE阻害剤としてのトリアゾロおよびテトラゾロピリミジン誘導体

本発明は、新規の複素環と縮合したジアリールジヒドロピリミジン誘導体、それらの製造方法、疾患の処置および/または予防のための、単独での、または組み合わせてのそれらの使用、並びに、疾患の処置および/または予防用、特に肺および心血管系の疾患の処置および/または予防用の医薬を製造するためのそれらの使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

<式中、
Aは、C−RまたはNを表し
(式中、Rは、水素、フッ素または塩素を表す)、
Yは、C−RまたはNを表し
[式中、Rは、水素、(C−C)−アルキル、アミノまたは式−NH−C(=O)−Rもしくは−NH−SO−Rの基を表す
{式中、Rは、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルを表す
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、(C−C)−アルキルからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により、そして2個までのフッ素により置換されていてもよく、
フェニル基は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよい)}]、
Zは、C−RまたはNを表し
〔式中、Rは、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−シクロアルキル、フェニルまたは5員または6員のヘテロアリールを表し
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、(C−C)−アルキルからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により、そして2個までのフッ素により置換されていてもよく、
フェニルおよびヘテロアリール基は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよい)、
または、
は、式−SO−NR1011または−NR1213の基を表し
[式中、R10およびR11は、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、フェニルまたは5員または6員のヘテロアリールを表し、
12は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、フェニルまたは(C−C)−アルキルスルホニルを表し
(ここで、(C−C)−アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、(C−C)−アルキルからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により、そして2個までのフッ素により置換されていてもよく、
フェニル基は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよい)、
13は、水素、(C−C)−アルキルまたは式−C(=O)−R14、−C(=O)−O−R15もしくは−C(=O)−NR1617の基を表し
{式中、R14は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、4員ないし6員の複素環、フェニルまたは5員または6員のヘテロアリールを表し
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、ベンジルオキシ、フェノキシ、(C−C)−アシルオキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アシルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニルアミノ、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、そして、(C−C)−アルキル中の2個までのCH基は、安定な化合物をもたらすならば、酸素原子に置き換えられていてもよく、
シクロアルキルおよび複素環の基は、(C−C)−アルキルからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により、そして2個までのフッ素により置換されていてもよく、
フェニルおよびヘテロアリール基は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシおよびヒドロキシカルボニルからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよい)、
15は、(C−C)−アルキルを表し、これは、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルにより置換されていてもよく、
16およびR17は、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素または(C−C)−アルキルを表し、これは、ヒドロキシルまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよい}、
または、
12およびR13は、それらが結合している窒素原子と一体となって、5員または6員の複素環を形成し、これは、N、OおよびSからなる群からさらなる環内ヘテロ原子を含有してもよく、(C−C)−アルキル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシおよびオキソからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよく、そして、フェニル環に縮合していてもよい]、
または、
およびRは、両方とも存在する場合、相互に結合して、それらが結合している炭素原子と一体となって、縮合フェニル、ピリジルまたはピリミジル環を形成し、これらは、それぞれ、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群からの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよい〕、
は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、モノ−またはジ−(C−C)−アルキルアミノを表すか、
または、
式−NH−C(=O)−R18、−NH−C(=O)−NHR18、−NH−SO−R19または−S(O)−R20の基を表し
{式中、R18は、水素または(C−C)−アルキルを表し、
19は、(C−C)−アルキルを表し、
20は、(C−C)−アルキル(これは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−またはジ−(C−C)−アルキルアミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよい)、または、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルを表し
(ここで、シクロアルキル基は、(C−C)−アルキル、ヒドロキシルおよび(C−C)−アルコキシからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよく、
フェニル基は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよい)、
nは、0、1または2の数を表す}、
は、シアノまたは式−C(=O)−R21、−C(=O)−O−R21もしくは−C(=O)−NH−R21の基を表し
{式中、R21は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−シクロアルキルを表す
(ここで、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−シクロアルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノ、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよく、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−シクロアルキルにおいて、それぞれ、化学的に安定な化合物をもたらすならば、1個のCH基は酸素原子により置き換えられていてもよい)}、
は、メチルまたはエチルを表すか、
または、
およびRは、相互に結合し、一体となって、式
【化2】

{式中、
*は、式(I)に示すジヒドロピリミジン環の5位への結合点を示し、
**は、式(I)に示すジヒドロピリミジン環の6位への結合点を示し、
22は、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表す
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、(C−C)−アシルアミノまたは(C−C)−シクロアルキルにより置換されていてもよい)}
の縮合した基を形成し、
は、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、
は、水素、フッ素または塩素を表す>
の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物。
【請求項2】
式中、
AがCHを表し、
YがC−RまたはNを表し、
ZがC−RまたはNを表し
〔ここで、2個の環構成員YおよびZの少なくとも1個はNを表し、
は、水素、アミノまたは式−NH−C(=O)−Rもしくは−NH−SO−Rの基を表し
{式中、Rは、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表す
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシまたは(C−C)−シクロアルキルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、(C−C)−アルキルからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により、そして2個までのフッ素により置換されていてもよい)}、
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−シクロアルキルまたは5員または6員のヘテロアリールを表し
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシまたは(C−C)−シクロアルキルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、(C−C)−アルキルからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により、そして2個までのフッ素により置換されていてもよく、
ヘテロアリール基は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよい)、
または、
は、式−SO−NR1011または−NR1213の基を表す
[式中、R10およびR11は、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表し、
12は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキルまたは(C−C)−アルキルスルホニルを表し
(ここで、(C−C)−アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルまたは(C−C)−シクロアルキルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、(C−C)−アルキルからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により、そして2個までのフッ素により置換されていてもよい)、
13は、水素、(C−C)−アルキルまたは式−C(=O)−R14、−C(=O)−O−R15または−C(=O)−NR1617の基を表す
{式中、R14は、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、4員ないし6員の複素環または5員または6員のヘテロアリールを表し
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アシルオキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アシルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニルアミノまたは(C−C)−シクロアルキルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキルおよび複素環の基は、(C−C)−アルキルからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により、そして2個までのフッ素により置換されていてもよく、
ヘテロアリール基は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよい)、
15は、(C−C)−アルキルを表し、これは、(C−C)−シクロアルキルまたはフェニルにより置換されていてもよく、
16およびR17は、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素または(C−C)−アルキルを表し、これは、ヒドロキシルまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよい}]〕、
が、水素、フッ素、塩素、ニトロ、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたは式−SO−R20の基を表し
(式中、R20は、(C−C)−アルキルを表し、これは、ヒドロキシル、メトキシまたはエトキシにより、または3個までのフッ素により置換されていてもよい)、
が、シアノまたは式−C(=O)−R21もしくは−C(=O)−O−R21の基を表し
(式中、R21は、メチル、エチルまたは2−ヒドロキシエチルを表す)、
が、メチルを表し、
が、トリフルオロメチルを表し、
が水素を表す、
請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物。
【請求項3】
式中、
AがCHを表し、
YがC−RまたはNを表し、
ZがC−RまたはNを表し
〔ここで、YはC−Rを表し、かつ、ZはNを表すか、または、YはNを表し、かつ、ZはC−Rを表し、
は、アミノまたは式−NH−C(=O)−Rの基を表し
{式中、Rは、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表す
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシまたは(C−C)−シクロアルキルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、2個までのメチルにより、そして2個までのフッ素により置換されていてもよい)}、
は、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシまたは(C−C)−シクロアルキルを表し
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシまたは(C−C)−シクロアルキルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、2個までのメチルにより、そして2個までのフッ素により置換されていてもよい)、
または、
は、式−SO−NR1011または−NR1213の基を表す
[式中、R10およびR11は、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素、メチル、エチルまたはシクロプロピルを表し、
12は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキルまたは(C−C)−アルキルスルホニルを表し
(ここで、(C−C)−アルキルは、シアノ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−(C−C)−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルまたは(C−C)−シクロアルキルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、2個までのメチルにより、そして2個までのフッ素により置換されていてもよい)、
13は、水素または式−C(=O)−R14または−C(=O)−NR1617の基を表す
{式中、R14は、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキルまたは5員または6員のヘテロアリールを表し
(ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アシルアミノまたは(C−C)−シクロアルキルにより、そして3個までのフッ素により置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、2個までのメチルにより、そして2個までのフッ素により置換されていてもよく、
ヘテロアリール基は、フッ素、シアノ、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群からの2個までの同一であるかまたは異なる置換基により置換されていてもよい)、
16およびR17は、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素または(C−C)−アルキルを表し、これは、ヒドロキシル、メトキシまたはエトキシにより置換されていてもよい}]〕、
が、水素、ニトロ、トリフルオロメチル、メチルスルホニルまたはトリフルオロメチルスルホニルを表し、
が、シアノ、アセチル、エトキシカルボニルまたは(2−ヒドロキシエトキシ)カルボニルを表し、
が、メチルを表し、
が、トリフルオロメチルを表し、
が、水素を表す、
請求項1または請求項2に記載の式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物。
【請求項4】
式中、
Aが、CHを表し、
Yが、Nを表し、
Zが、C−Rを表し
[式中、Rは式−NHR12または−NH−C(=O)−R14の基を表す
{式中、R12は、式−CH−C(=O)−OHまたは−CH−C(=O)−NHの基を表し、
14は、(C−C)−シクロアルキル(これは、2個までのメチルにより、そして2個までのフッ素により置換されていてもよい)または(C−C)−アルキルを表す}]、
が、水素またはメチルスルホニルを表し、
が、シアノを表し、
が、メチルを表し、
が、トリフルオロメチルを表し、
が、水素を表す、
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の式(I)の化合物の製造方法であって、まず、式(II)
【化3】

(式中、A、R、RおよびRは、各々請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の意味を有する)
の化合物を、塩基の存在下で、式(III)
【化4】

(式中、YおよびZは、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の意味を有する)
の化合物と反応させ、式(IV)
【化5】

(式中、A、Y、Z、R、RおよびRは、各々上記の意味を有する)
の中間体を得、次いで、これをその場で(in situ)、または酸に触媒される別の反応工程で環化し、式(V)
【化6】

(式中、A、Y、Z、R、RおよびRは、各々上記の意味を有する)
の化合物を得、次いで、化合物(V)を銅(II)触媒および塩基の存在下で式(VI)
【化7】

(式中、RおよびRは、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の意味を有する)
のフェニルボロン酸とカップリングし、式(I)の化合物を得、
かくして得られた式(I)の化合物を、必要に応じて、当業者に公知の方法により、それらのエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーに分離し、かつ/または、適当な(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸で、それらの溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物に変換することを特徴とする、方法。
【請求項6】
疾患の処置および/または予防のための、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
肺動脈高血圧(PAH)または他の形態の肺高血圧症(PH)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺傷害(ALI)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、気管支拡張症、閉塞性細気管支炎、肺気腫、アルファ−1アンチトリプシン欠損症(AATD)または嚢胞性線維症(CF)の処置および/または予防方法において使用するための、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
肺動脈高血圧(PAH)または他の形態の肺高血圧症(PH)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺傷害(ALI)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、気管支拡張症、閉塞性細気管支炎、肺気腫、アルファ−1アンチトリプシン欠損症(AATD)または嚢胞性線維症(CF)の処置および/または予防用の医薬を製造するための、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項9】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物を、1種またはそれ以上の不活性な非毒性の医薬的に許容し得る補助剤と組み合わせて含む、医薬。
【請求項10】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物を、キナーゼ阻害剤、可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激剤および活性化剤、プロスタサイクリン類似体、エンドセリン受容体アンタゴニスト、ホスホジエステラーゼ阻害剤、ベータアドレナリン受容体アゴニスト、抗コリン作用薬および糖質コルチコイドからなる群から選択される1種またはそれ以上のさらなる活性化合物と組み合わせて含む、医薬。
【請求項11】
肺動脈高血圧(PAH)または他の形態の肺高血圧症(PH)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺傷害(ALI)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、気管支拡張症、閉塞性細気管支炎、肺気腫、アルファ−1アンチトリプシン欠損症(AATD)または嚢胞性線維症(CF)の処置および/または予防用の請求項9または請求項10に記載の医薬。
【請求項12】
有効量の少なくとも1種の請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物または請求項9ないし請求項11のいずれかに記載の医薬を使用する、ヒトまたは動物の肺動脈高血圧(PAH)または他の形態の肺高血圧症(PH)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺傷害(ALI)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、気管支拡張症、閉塞性細気管支炎、肺気腫、アルファ−1アンチトリプシン欠損症(AATD)または嚢胞性線維症(CF)の処置および/または予防方法。

【公表番号】特表2012−514615(P2012−514615A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544804(P2011−544804)
【出願日】平成21年12月29日(2009.12.29)
【国際出願番号】PCT/EP2009/009296
【国際公開番号】WO2010/078953
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(507113188)バイエル・ファルマ・アクチェンゲゼルシャフト (141)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Pharma Aktiengesellschaft
【Fターム(参考)】