説明

CRTH2拮抗剤および抗アレルギー剤として有用な多環酸化合物

本発明は、CRTH2拮抗物質(アンタゴニスト)として、特に、好酸球が関与する疾患、例えば、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎、結膜における炎症、じんましん、好酸球性である気管支炎、食物に対するアレルギー、副鼻腔における炎症、多発性硬化症、血管炎、または慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの、アレルギー性疾患に対して用いることができる医薬品として、有用である新規化合物、またはその塩に関するものである。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の式(I)で表される化合物
【化11】


(式中
【化12】


は(i)、(ii)および(iii)からなる群から選択される基であり、
【化13】


1は−CH=、−CH2−または−N=であり;
2は−NH−、−N(C1〜C6アルキル)−、−O−または−S−であり;
−−−−は単結合または二重結合であり;
1およびY2はそれぞれC1〜C6アルキレンまたはC2〜C6アルケニレンであり、
各メチレンは−O−、−NH−、−N(C1〜C6アルキル)−、−NHC(=O)−、−N{C(=O)(C1〜C6アルキル)}−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、アリーレン、五もしくは六員環ヘテロアリーレンまたはC3〜C10シクロアルキレンで置き換えられてもよく;
1は−Hまたはフェニルであり、フェニルはR1からなる群から選択される1つもしくはそれ以上の置換基によって置換されていてもよい;
2はフェニルまたはキサンテニルであり、
これらはR2からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよく;
3は五員環と縮合してもよいベンゼン環であり、
この五員環と縮合してもよいベンゼン環はR3からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよく;
1はハロゲン、C1〜C6アルキルまたは−O−(C1〜C6アルキル)であり;
2はR1、アリール、−O−アリールまたはヘテロアリールであり、
これらのアリール、−O−アリールまたはヘテロアリールはR1からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されていてもよく;
3はハロゲンまたはC1〜C6アルキルであり;
4は−H、C1〜C6アルキルまたはアルカリ金属であり;
5は−Hまたはハロゲンであり;
61は−H、C1〜C6アルキルまたはアリールであり;
62は−H、C1〜C6アルキル、アリールであるかまたは存在せず;
7はフェニル、−O−フェニル、五もしくは六員環ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C6アルキルまたはC2〜C6アルケニルであり、
これらはR71からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよく;
71はハロゲン、−OH、C1〜C6アルキル、−NHS(=O)2(C1〜C6アルキル)、−S(=O)2(C1〜C6アルキル)、−NHC(=O)(C1〜C6アルキル)、−C(=O)OH、−O−(C1〜C6アルキル)、−O−(C1〜C6アルキル)−アリール、−S(=O)2−NH2または−C(=O)NH2であり、
nは0または1であり;
mは1または2である)
もしくは医薬的に許容される塩、またはそのプロドラッグ。
【請求項2】
2は−NH−、−N(CH3)−、−O−または−S−であり;
1およびY2はそれぞれC1〜C6アルキレンまたはC2〜C6アルケニレンであり、
各メチレンは−O−、−NH−、−N(CH3)−、−NHC(=O)−、−N{C(=O)CH3}−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、フェニレン、ピリジネジイル、オキサゾールジイル、イミダゾリジイル、またはC3〜C10シクロアルキレンで置き換えられてもよく;
3は(a)、(b)、(c)、(d)および(e)からなる群から選択される環であり、
【化14】


それぞれがR3からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよく;
1はハロゲン、−CH3または−OCH3であり;
2はR1、フェニル、ナフチル、−O−フェニル、チエニルまたはキノリルであり、
それぞれがR1から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよく;
3はハロゲンまたは−CH3であり;
61は−H、−CH3またはフェニルであり;
62は−H、−CH3、フェニルであるかまたは存在せず;
7はフェニル、−O−フェニル、ピリジル、チエニル、イソオキサゾリル、エテニル、またはシクロペンチルであり、
それぞれが−R71からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよく;
71はハロゲン、−OH、−CH3、−NHS(=O)2CH3、−S(=O)2CH3、−NHC(=O)CH3、−C(=O)OH、−O−CH3、−O−CH2−フェニル、−S(=O)2−NH2または−C(=O)NH2であり;
nは0または1であり;
mは1または2である;
請求項1に記載の化合物もしくは医薬的に許容される塩、またはそのプロドラッグ。
【請求項3】
1はC1〜C6アルキレンまたはC2〜C6アルケニレンであり、
各メチレンが−O−または−S−で置き換えられてもよく;かつ、
2はC1〜C6アルキレンまたはC2〜C6アルケニレンであり、
各メチレンが−O−で置き換えられてもよい;
請求項2に記載の化合物もしくは医薬的に許容される塩、またはそのプロドラッグ。
【請求項4】
1はフェニルであり、
1からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよく;
2はフェニルであり、
2から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよく;かつ、
3は(a)および(d)からなる群より選択される環であり、
それぞれがR3からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよい;
請求項3に記載の化合物もしくは医薬的に許容される塩、またはそのプロドラッグ。
【請求項5】
2はR1、フェニルまたはナフチルであり、
「フェニルまたはナフチル」はR1から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよい;
請求項4に記載の化合物もしくは医薬的に許容される塩、またはそのプロドラッグ。
【請求項6】
Aが(i)である;
請求項5に記載の化合物もしくは医薬的に許容される塩、またはそのプロドラッグ。
【請求項7】
Aが(ii)であり;かつ、
2が−O−である;
請求項5に記載の化合物もしくは医薬的に許容される塩、またはそのプロドラッグ。
【請求項8】
Aが(iii)であり;かつ、
7がフェニルであって、
71からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換されてもよく;
71はハロゲン、−OH、−CH3または−NHS(=O)2CH3であり;かつ、
mが2である;
請求項5に記載の化合物もしくは医薬的に許容される塩、またはそのプロドラッグ。
【請求項9】
(1)(4−{3−[5−(ジフェニルメチル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]プロピル}−1H−インドール−1−イル)酢酸、
(2)(3−{3−[5−(ジフェニルメチル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]プロピル}フェノキシ)酢酸、
(3)4−(3−{2−[3−(ジフェニルメチル)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]エトキシ}フェノキシ)ブタン酸、
(4)(2S)−2−(3−{3−[3−(ジフェニルメチル)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]プロピル}フェノキシ)プロパン酸、
(5)4−(3−{3−[3−(ジフェニルメチル)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]プロピル}フェノキシ)ブタン酸、
(6)(3−{3−[(4S)−4−(ジフェニルメチル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル]プロピル}フェノキシ)酢酸、
(7)4−[3−({2−[3−(ジフェニルメチル)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]エチル}スルファニル)フェノキシ]ブタン酸、
(8)4−(3−{3−[3−(ジフェニルメチル)−6−オキソ−5,6−ジヒドロピリダジン−1(4H)−イル]プロピル}フェノキシ)ブタン酸、
(9)4−(3−{3−[(4S)−4−(ジフェニルメチル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル]プロピル}フェノキシ)ブタン酸、
(10)4−[3−({2−[5−(ジフェニルメチル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]エチル}スルファニル)フェノキシ]ブタン酸、
(11)(2S)−2−[3−({3−[3−(ジフェニルメチル)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]プロピル}スルファニル)フェノキシ]プロパン酸、
(12)4−[3−({3−[5−(ジフェニルメチル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]プロピル}スルファニル)フェノキシ]ブタン酸、
(13)[3−(3−{[3−(アミノスルホニル)ベンゾイル](3,3−ジフェニルプロピル)アミノ}プロピル)フェノキシ]酢酸、
(14)4−[3−(3−{5−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}プロピル)−4−フルオロフェノキシ]ブタン酸、
(15)4−[3−(3−{3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル}プロピル)−4−フルオロフェノキシ]ブタン酸、
(16)4−[3−(3−{3−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル}プロピル)フェノキシ]ブタン酸、
(17)4−[3−(3−{5−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}プロピル)フェノキシ]ブタン酸、
(18)[3−(3−{5−[2−(1−ナフチル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}プロピル)フェノキシ]酢酸、
(19)4−(3−{3−[5−(2’−メチルビフェニル−2−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]プロピル}フェノキシ)ブタン酸、
(20)4−{3−[3−(2−オキソ−4,5−ジフェニル−1,3−オキサゾール−3(2H)−イル)プロピル]フェノキシ}ブタン酸、
(21)4−[3−({2−[(4S)−4−(ジフェニルメチル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル]エチル}スルファニル)フェノキシ]ブタン酸、
(22)(2S)−2−[3−({3−[(4S)−4−(ジフェニルメチル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル]プロピル}スルファニル)フェノキシ]プロパン酸、
(23)4−[3−({2−[5−(2’−メチルビフェニル−2−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]エチル}スルファニル)フェノキシ]ブタン酸、および
(24)(3−{3−[3−(ジフェニルメチル)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル]プロピル}フェノキシ)酢酸からなる群から選択される、
請求項5に記載の化合物もしくは医薬的に許容される塩、またはそのプロドラッグ。
【請求項10】
有効成分として、請求項1に記載の化合物および医薬品として許容できる担体を含む医薬組成物。
【請求項11】
(Th2細胞上に発現した化学誘引物質受容体相同分子)CRTH2との結合を阻害することを目的とした、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
抗アレルギー疾患の予防および/または治療を目的とした、請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎、結膜炎症、蕁麻疹、好酸球性気管支炎、食物アレルギー、副鼻腔の炎症、多発性硬化症、血管炎、または慢性閉塞性肺疾患(COPD)の予防もしくは治療を目的とした、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
請求項1に記載の化合物の有効量を投与する手順を含む、CRTH2阻害剤による治療が適切である疾患の予防または治療の方法。
【請求項15】
請求項1に記載の化合物の、治療上的有効量、または予防的有効量を投与する手順を含む、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎、結膜炎症、蕁麻疹、好酸球性気管支炎、食物アレルギー、副鼻腔の炎症、多発性硬化症、血管炎、または慢性閉塞性肺疾患(COPD)の予防もしくは治療の方法。
【請求項16】
CRTH2阻害剤による治療が適切である疾患の予防または治療を目的とした医薬品の製造における請求項1に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2010−513224(P2010−513224A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524246(P2009−524246)
【出願日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際出願番号】PCT/JP2007/074475
【国際公開番号】WO2008/072784
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】