説明

CXC−ケモカインレセプターリガンドとしてのジ置換オキサジアゾール

開示されているのは、式(1)の化合物、およびその薬学的に受容可能な塩である。Xは、NもしくはNであり、そしてYは、NもしくはNであり、但し、少なくともXもしくはYがNである。本化合物は、ケモカイン媒介性疾患(例えば、COPD)の処置において有用である。ケモカイン媒介性疾患を処置するための薬剤の製造のための、少なくとも1つの本発明の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩の使用もまた開示される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、新規な置換オキサジアゾール化合物、この化合物を含む薬学的組成物、ならびにCXCケモカイン媒介性疾患を処置する際のその化合物および処方物の使用に関連している。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ケモカインは、炎症および腫瘍増殖の部位にマクロファージ、T細胞、好酸球、好塩基球、好中球および内皮細胞を誘引するために多種の細胞によって放出される走化性サイトカインである。CXC−ケモカインおよびCC−ケモカインという2つの主なケモカインのクラスがある。このクラスは、最初の2つのシステインが1つのアミノ酸によって隔てられているか(CXC−ケモカイン)もしくは隣接しているか(CC−ケモカイン)に依存する。CXC−ケモカインとしては、インターロイキン−8(IL−8)、好中球活性化タンパク質−1(NAP−1)、好中球活性化タンパク質−2(NAP−2)、GROα、GROβ、GROγ、ENA−78、GCP−2、IP−10、MIGおよびPF4が挙げられる。CCケモカインとしては、RANTES、MIP−1α、MIP−2β、単球走化性タンパク質−1(MCP−1)、MCP−2、MCP−3およびエオタキシンが挙げられる。ケモカインファミリーの個々のメンバーは、少なくとも1つのケモカインレセプターによって結合されることが公知であり、CXC−ケモカインは一般的に、CXCRクラスのレセプターのメンバーによって結合され、そしてCC−ケモカインは、CCRクラスのレセプターのメンバーによって結合される。例えば、IL−8は、CXCR−1レセプターおよびCXCR−2レセプターによって結合されている。
【0003】
CXC−ケモカインは、好中球の蓄積および活性を促進するので、これらのケモカインは、広範囲の急性および慢性の炎症性障害(乾癬および関節リウマチを含む)に関係している。非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5;非特許文献6。
【0004】
ELRCXCケモカイン(IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2およびENA−78を含む)(非特許文献7)もまた、腫瘍の新脈管形成(新たな血管の増殖)の誘発に関係している。これらのケモカインの全ては、7回膜貫通Gタンパク質共役レセプターCXCR2(IL−8RBとしても公知)に結合することによってこれらの作用を発揮すると考えられているが、IL−8は、CXCR1(IL−8RAとしても公知)とも結合する。したがって、これらの脈管形成活性は、周囲の脈管中の血管内皮細胞(EC)の表面で発現されるCXCR2(およびIL−8に関しては、おそらくCXCR1)へのそれらの結合および、その活性化による。
【0005】
多くの異なるタイプの腫瘍がELRCXCケモカインを産生することが示されており、これらの産生は、より攻撃的な表現型(非特許文献8)および予後不良(非特許文献9)と相関している。ケモカインは、強力な走化性因子であり、そしてELRCXCケモカインは、ECの走化性を誘発することが示されている。したがって、これらのケモカインは、腫瘍内でのこれらの産生部位に向けての内皮細胞の走化性をおそらく誘発する。このことは、腫瘍による新脈管形成の誘発において決定的な工程であり得る。CXCR2のインヒビターもしくはCXCR2およびCXCR1の二重インヒビターは、ELRCXCケモカインの脈管形成活性を阻害し、したがって、腫瘍の増殖を妨げる。この抗腫瘍活性は、IL−8(非特許文献10)、ENA−78(非特許文献11)およびGROα(非特許文献12)に対する抗体に関して実証された。
【0006】
多くの腫瘍細胞もまた、CXCR2を発現することが示されており、したがって、腫瘍細胞は、ELRCXCケモカインを分泌する場合にそれら自体の増殖をも刺激し得る。したがって、新脈管形成を減退させると共に、CXCR2のインヒビターは、腫瘍細胞の増殖を直接阻害し得る。
【0007】
したがって、CXC−ケモカインレセプターは、新規な抗炎症剤および抗腫瘍剤の開発のための有望な標的を表す。
【非特許文献1】Baggioliniら、FEBS Lett. 307、97(1992)
【非特許文献2】Millerら、Crit. Rev. Immunol. 12、17(1992)
【非特許文献3】Oppenheimら、Annu. Fev. Immunol. 9、617(1991)
【非特許文献4】Seitzら、J. Clin. Invest. 87、463 (1991)
【非特許文献5】Millerら、Am. Rev. Respir. Dis. 146、427(1992)
【非特許文献6】Donnelyら、Lancet 341、643(1993)
【非特許文献7】Strieterら、1995 JBC 270 p.27348−57
【非特許文献8】Inoueら、2000 Clin Cancer Res 6 p.2104−2119
【非特許文献9】Yonedaら、1998 J Nat Cancer Inst 90 p.447−454
【非特許文献10】Arenbergら、1996 J Clin Invest 97 p.2792−2802
【非特許文献11】Arenbergら、1998 J Clin Invest 102 p.465−72
【非特許文献12】Haghnegahdarら、J. Leukoc Biology 2000 67 p.53−62
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
CXC−ケモカインレセプターにおける活性を調節することができる化合物の必要性が残っている。例えば、IL−8産生の増加(これは、好中球およびT細胞サブセットの炎症部位および腫瘍の増殖への走化性の原因である)に関連する状態は、IL−8レセプター結合のインヒビターである化合物によって利益を得る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要旨)
本発明は、ケモカイン媒介性疾患を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0010】
本発明はまた、癌を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0011】
本発明はまた、癌を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の式1.0の化合物を:(a)微小管作用剤(microtubule affecting agent)もしくは(b)抗腫瘍剤もしくは(c)抗新脈管形成剤もしくは(d)VEGFレセプターキナーゼインヒビターもしくは(e)VEGFレセプターに対する抗体もしくは(f)インターフェロンおよび/もしくは(g)放射線と協同してもしくは逐次的にこの患者に投与する工程を包含する。
【0012】
本発明はまた、新脈管形成を阻害する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0013】
本発明はまた、脈管形成性の眼疾患(例えば、眼の炎症、未熟児網膜症、糖尿病性網膜症、黄斑変性(ウェットタイプ(wet type)が好ましい)および角膜新生血管形成)を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0014】
本発明はまた、歯肉炎、呼吸器ウイルス、ヘルペスウイルス、肝炎ウイルス、HIV、カポージ肉腫に関連するウイルスおよびアテローム性動脈硬化症からなる群より選択される疾患を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0015】
本発明はまた、疼痛を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0016】
本発明はまた、急性炎症性疼痛を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0017】
本発明はまた、慢性炎症性疼痛を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0018】
本発明はまた、急性神経障害性疼痛を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0019】
本発明はまた、慢性神経障害性疼痛を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0020】
本発明はまた、COPDを処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0021】
本発明はまた、急性炎症を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0022】
本発明はまた、慢性炎症を処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0023】
本発明はまた、関節リウマチを処置する方法を、このような処置の必要な患者において提供し、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物をこの患者に投与する工程を包含する。
【0024】
本発明はまた、新規な式1.0の化合物を提供する。
【0025】
本発明はまた、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常は1つ)の式1.0の化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物も提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(発明の詳細な説明)
任意の部分中で、1つより多くの何らかの可変物が存在する場合、それぞれの存在箇所におけるその定義は、他の全ての存在箇所におけるその定義とは独立する。また、置換基および/もしくは可変物の組み合わせは、このような組み合わせによって安定した化合物を生じる場合に限り、許容可能である。
【0027】
そうでないと述べられていない限り、以下の定義は本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。これらの定義は、用語が単独で使用されるか、もしくは他の用語と組み合わせて使用されるかにかかわらず、適用される。例えば、「アルキル」の定義はまた、「アルコキシ」の「アルキル」部分に適用される。
【0028】
「抗癌剤」、「化学治療剤」および「抗腫瘍剤」は、同じ意味を有しており、これらの用語は、癌を処置するために使用される薬物(薬剤)を表す。
【0029】
「抗腫瘍剤」は、癌に対して有効な化学治療剤を表す。
【0030】
「少なくとも1つ」は、1つもしくは1つより多いことを意味する(例えば、1つ、2つもしくは3つ、または、1つもしくは2つ、または、1つ)。
【0031】
抗腫瘍剤に関する「化合物」は、抗体である因子を包含する。
【0032】
「協同して」は、(1)ちょうどよい時に同時に(例えば、同じ時に)か;もしくは(2)共通の処置スケジュールの経過中の異なる時点で、を表し;
「連続的に」(もしくは「逐次的に」)は、1つの後に他のものが続くことを意味し;
「有効量」もしくは「治療上有効な量」は、疾患もしくは状態を阻害もしくは処置するに有効な本発明の化合物もしくは組成物の量(例えば、癌を処置もしくは阻害するに有効な量)を記載することを意味する。例えば、癌の処置において、(a)癌によって引き起こされる1つ以上の症状の軽減、緩和もしくは消滅、(b)腫瘍サイズの縮小、(c)腫瘍の除去および/もしくは(d)腫瘍の長期にわたる疾患安定化(増殖停止)を生じる化合物もしくは組成物の量。
【0033】
「哺乳動物」としては、ヒトが挙げられ、好ましくは、ヒトを意味する。
【0034】
「1つ以上」は、少なくとも1つ(例えば、1つ、2つもしくは3つ、1つもしくは2つ、または1つ)を意味する。
【0035】
「患者」は、ヒトおよび他の哺乳動物の両方を包含し、好ましくは、ヒトである。
【0036】
「逐次的に」は、(1)この方法の一成分(例えば、(a)本発明の化合物または(b)化学治療剤および/もしくは放射線療法)の投与の後に、他の成分(単数または複数)の投与が続くことを意味する。一成分の投与の後、次の成分は、最初の成分の実質的に直後に投与され得るか、もしくは次の成分は、最初の成分の後の、有効な時間の後に投与され得;この有効な時間は、最初の成分の投与からの最大利益の実現が与えられる時間の長さである。
【0037】
「アシル」は、H−C(O)−基、アルキル−C(O)−基、アルケニル−C(O)−基、アルキニル−C(O)−基、シクロアルキル−C(O)−基、シクロアルケニル−C(O)−基もしくはシクロアルキニル−C(O)−基を意味し、ここで、種々の基は以下で定義されるとおりである(そして、以下に定義されるように、アルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分、シクロアルキル部分、シクロアルケニル部分およびシクロアルキニル部分は、置換され得る)。親部分への結合は、カルボニルを介してである。好ましいアシルは、低級アルキルを含む;適切なアシル基の非限定的な例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、2−メチルプロパノイル、ブタノイルおよびシクロヘキサノイルが挙げられる。
【0038】
「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む脂肪族炭化水素基(鎖)を意味し、ここで、この鎖は直鎖状でも分枝状でもよく、そしてこの基は、約2〜約15個の炭素原子を含む。好ましいアルケニル基は、鎖中に約2〜約12個の炭素原子を有しており;さらに好ましくは、鎖中に約2〜約6個の炭素原子を有する。分枝状とは、1つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチルもしくはプロピル)が直鎖状のアルケニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルケニル」は、約2〜約6個の炭素原子を鎖中に有するアルケニル基を意味し、この鎖は、直鎖状でも分枝状でもよい。用語「置換アルケニル」は、アルケニル基が、1つ以上の独立して選択された置換基によって置換されていることを意味し、そして各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、アルコキシおよび−S(アルキル)からなる群より独立して選択される。適切なアルケニル基の非限定的な例としては、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブト−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニルおよびデセニルが挙げられる。
【0039】
「アルコキシ」は、アルキル−O−基(すなわち、親部分への結合は、エーテル酸素を介してである)を意味し、ここで、アルキル基は、以下に説明するように非置換であるか、もしくは置換される。適切なアルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシおよびヘプトキシが挙げられる。
【0040】
「アルコキシカルボニル」は、アルキル−O−CO−基(すなわち、親部分への結合は、カルボニルを介してである)を意味し、ここで、アルキル基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。適切なアルコキシカルボニル基の非限定的な例としては、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが挙げられる。
【0041】
「アルキル」(他の部分(例えば、トリフルオロアルキルおよびアルキルオキシ)のうちのアルキル部分を含む)は、直鎖状でも分枝状でもよい脂肪族炭化水素基(鎖)を意味し、ここで、この基は、約1〜約20個の炭素原子を鎖中に含む。好ましいアルキル基は、鎖中に約1〜約12個の炭素原子を含む。さらに好ましいアルキル基は、鎖中に約1〜約6個の炭素原子を含む。分枝状とは、1つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチルもしくはプロピル)が直鎖状のアルキル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキル」は、鎖中に約1〜約6個の炭素原子を含む基を意味し、この鎖は、直鎖状でも分枝状でもよい。用語「置換アルキル」は、アルキル基が、独立して選択された1つ以上の置換基によって置換されたことを意味し、ここで各置換基は、ハロ、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)、−N(アルキル)、カルボキシ、−C(O)O−アルキルおよび−S(アルキル)からなる群より独立して選択される。適切なアルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ヘプチル、ノニル、デシル、フルオロメチル、トリフルオロメチルおよびシクロプロピルメチルが挙げられる。
【0042】
「アルキルアリール」は、アルキル−アリール基(すなわち、親部分への結合は、アリール基を介してである)を意味し、ここで、アルキル基は上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換され、そしてアリール基は、以下に定義するように非置換であるか、もしくは置換される。好ましいアルキルアリールは、低級アルキル基を含む。適切なアルキルアリール基の非限定的な例としては、o−トリル、p−トリルおよびキシリルが挙げられる。
【0043】
「アルキルヘテロアリール」は、アルキル−ヘテロアリール基(すなわち、親部分への結合は、ヘテロアリール基を介してである)を意味し、ここで、アルキルは上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換され、そしてヘテロアリール基は、以下に定義するように非置換であるか、もしくは置換される。
【0044】
「アルキルスルフィニル」は、アルキル−S(O)−基(すなわち、親部分への結合は、スルフィニルを介してである)を意味し、ここで、アルキル基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。好ましい基は、アルキル基が低級アルキルである基である。
【0045】
「アルキルスルホニル」は、アルキル−S(O)−基(すなわち、親部分への結合は、スルホニルを介してである)を意味し、ここで、アルキル基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。好ましい基は、アルキル基が低級アルキルである基である。
【0046】
「アルキルチオ」は、アルキル−S−基(すなわち、親部分への結合は、硫黄を介してである)を意味し、ここで、アルキル基は、上記のように非置換であるか、もしくは置換される。適切なアルキルチオ基の非限定的な例としては、メチルチオ、エチルチオ、i−プロピルチオおよびヘプチルチオが挙げられる。
【0047】
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む脂肪族炭化水素基(鎖)を意味し、ここで、この鎖は、直鎖状でも分枝状でもよく、そしてこの基は、約2〜約15個の炭素原子を含む。好ましいアルキニル基は、鎖中に約2〜約12個の炭素原子を含み、さらに好ましくは、鎖中に約2〜約4個の炭素原子を含む。分枝状というのは、1つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチルもしくはプロピル)が直鎖状のアルキニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキニル」は、約2個〜約6個の炭素原子を鎖中に含むアルキニル基を意味し、この鎖は、直鎖状でも分枝状でもよい。適切なアルキニル基の非限定的な例としては、エチニル、プロピニル、2−ブチニル、3−メチルブチニル、n−ペンチニルおよびデシニルが挙げられる。用語「置換アルキニル」は、アルキニル基が、1つ以上の独立して選択された置換基によって置換されたことを意味し、各置換基は、アルキル;アリールおよびシクロアルキルからなる群より独立して選択される。
【0048】
「アミノ」は、−NH基を意味する。
【0049】
「アラルケニル(aralkenyl)」は、アリール−アルケニル−基(すなわち、親部分への結合は、アルケニル基を介してである)を意味し、ここで、アリール基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換され、そしてアルケニル基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。好ましいアラルケニルは、低級アルケニル基を含む。適切なアラルケニル基の非限定的な例としては、2−フェネテニル(2−phenethenyl)および2−ナフチルエテニルが挙げられる。
【0050】
「アラルコキシカルボニル」は、アラルキル−O−C(O)−基(すなわち、親部分への結合は、カルボニルを介してである)を意味し、ここで、アラルキル基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。適切なアラルコキシカルボニル基の非限定的な例は、ベンジルオキシカルボニルである。
【0051】
「アラルキルオキシ」は、アラルキル−O−基(すなわち、親部分への結合は、エーテル酸素を介してである)を意味し、ここで、アラルキルは、上記のように非置換であるか、もしくは置換される。適切なアラルキルオキシ基の非限定的な例としては、ベンジルオキシおよび1−ナフタレンメトキシもしくは2−ナフタレンメトキシが挙げられる。
【0052】
「アラルキル」もしくは「アリールアルキル」は、アリール−アルキル−基(すなわち、親部分への結合は、アルキル基を介してである)を意味し、ここで、アリールは、以下で定義するように非置換であるか、もしくは置換され、アルキルは、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。好ましいアラルキルは、低級アルキル基を含む。適切なアラルキル基の非限定的な例としては、ベンジル、2−フェネチルおよびナフタレニルメチルが挙げられる。
【0053】
「アラルキルチオ」は、アラルキル−S−基(すなわち、親部分への結合は、硫黄を介してである)を意味し、ここで、アラルキル基は、上記のように非置換であるか、もしくは置換される、適切なアラルキルチオ基の非限定的な例は、ベンジルチオである。
【0054】
「アロイル」は、アリール−C(O)−基(すなわち、親部分への結合は、カルボニルを介してである)を意味し、ここで、アリール基は、以下で定義するように非置換であるか、もしくは置換される。適切な基の非限定的な例としては、ベンゾイルならびに1−ナフトイルおよび2−ナフトイルが挙げられる。
【0055】
「アリール」(しばしば、「ar」と省略される)は、約6〜約14個の炭素原子(好ましくは約6〜約10個の炭素原子)を含む芳香族の単環式もしくは多環式の環系を意味する。アリール基は、1つ以上の独立して選択された「環系置換基」(以下に定義する)で必要に応じて置換され得る。適切なアリール基の非限定的な例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
【0056】
「アリールオキシ」は、アリール−O−基(すなわち、親部分への結合は、エーテル酸素を介してである)を意味し、ここで、アリール基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。適切なアリールオキシ基の非限定的な例としては、フェノキシおよびナフトキシが挙げられる。
【0057】
「アリールオキシカルボニル」は、アリール−O−C(O)−基(すなわち、親部分への結合は、カルボニルを介してである)を意味し、ここで、アリール基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。適切なアリールオキシカルボニル基の非限定的な例としては、フェノキシカルボニルおよびナフトキシカルボニルが挙げられる。
【0058】
「アリールスルフィニル」は、アリール−S(O)−基(すなわち、親部分への結合は、スルフィニルを介してである)を意味し、ここで、アリールは、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。
【0059】
「アリールスルホニル」は、アリール−S(O)−基(すなわち、親部分への結合は、スルホニルを介してである)を意味し、ここで、アリールは、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。
【0060】
「アリールチオ」は、アリール−S−基(すなわち、親部分への結合は、硫黄を介してである)を意味し、ここで、アリール基は、上記のように非置換であるか、もしくは置換される。適切なアリールチオ基の非限定的な例としては、フェニルチオおよびナフチルチオが挙げられる。
【0061】
「シクロアルケニル」は、約3〜約10個の炭素原子(好ましくは、約5〜約10個の炭素原子)を含む、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む非芳香族の単環式もしくは多環式の環系を意味する。好ましいシクロアルケニル環は、約5〜約7個の環原子を含む。シクロアルケニルは、1つ以上の独立して選択される「環系置換基」(以下に定義する)で必要に応じて置換され得る。適切な単環式シクロアルケニルの非限定的な例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルなどが挙げられる。適切な多環式シクロアルケニルの非限定的な例は、ノルボルニレニルである。
【0062】
「シクロアルキル」は、約3〜約10個の炭素原子(好ましくは、約5〜約10個の炭素原子)を含む非芳香族の単環式もしくは多環式の環系を意味する。好ましいシクロアルキル環は、約5〜約7個の環原子を含む。シクロアルキルは、1つ以上の独立して選択された「環系置換基」(以下に定義する)で必要に応じて置換され得る。適切な単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。適切な多環式シクロアルキルの非限定的な例としては、1−デカリン、ノルボルニル、アダマンチルなどが挙げられる。
【0063】
「ハロ」は、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基およびヨード基を意味する。好ましいハロは、フルオロ、クロロもしくはブロモである。
【0064】
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素を意味する。好ましいハロゲンは、フッ素、塩素および臭素である。
【0065】
「ハロアルキル」は、アルキル上の1個以上の水素原子が、上記で定義したとおりのハロ基によって置き換えられた、上記で定義したとおりのアルキルを意味する。
【0066】
「ヘテロアリール」は、約5〜約14個の環原子(好ましくは約5〜約10個の環原子)を含む芳香族の単環式もしくは多環式の環系であって、ここで、環原子のうちの1個以上は炭素とは異なる元素(1つもしくは組み合わせ)であり、例えば、窒素、酸素もしくは硫黄であるものを意味する。好ましいヘテロアリールは、約5〜約6個の環原子を含む。「ヘテロアリール」は、1つ以上の独立して選択された「環系置換基」(以下に定義する)によって必要に応じて置換され得る。ヘテロアリールの根名(root name)の前の接頭辞のアザ、オキサもしくはチアはそれぞれ、少なくとも窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子が環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、対応するN−酸化物へと必要に応じて酸化され得る。適切なヘテロアリールの非限定的な例としては、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。
【0067】
「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリール−アルキル−基(すなわち、親部分への結合は、アルキル基を介してである)を意味し、ここで、ヘテロアリールは、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換され、アルキル基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。好ましいヘテロアラルキルは、低級アルキル基であるアルキル基を含む。適切なアラルキル基の非限定的な例としては、ピリジルメチル、2−(フラン−3−イル)エチルおよびキノリン−3−イルメチルが挙げられる。
【0068】
「ヘテロアラルキルチオ」は、ヘテロアラルキル−S−基を意味し、ここで、ヘテロアラルキル基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。
【0069】
「ヘテロアリールスルフィニル」は、ヘテロアリール−SO−基を意味し、ここで、ヘテロアリール基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。
【0070】
「ヘテロアリールスルホニル」は、ヘテロアリール−SO−基を意味し、ここで、ヘテロアリール基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。
【0071】
「ヘテロアリールチオ」は、ヘテロアリール−S−基を意味し、ここで、ヘテロアリール基は、上記で定義したように非置換であるか、もしくは置換される。
【0072】
「ヘテロシクレニル」は、約3〜約10個の環原子(好ましくは、約5〜約10個の環原子)を含む非芳香族の単環式もしくは多環式の環系であって、ここで、環系中の原子のうちの1つ以上が炭素とは異なる元素(例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より独立して選択される1個以上のヘテロ原子)であり、そして少なくとも1つの炭素−炭素二重結合もしくは炭素−窒素二重結合を有するものを意味する。この環系内には隣接した酸素原子および/もしくは硫黄原子は存在しない。好ましいヘテロシクレニル環は、約5〜約6個の環原子を含む。ヘテロシクレニルの根名の前の接頭辞のアザ、オキサもしくはチアはそれぞれ、少なくとも窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子が環原子として存在することを意味する。ヘテロシクレニルは、1つ以上の独立して選択された「環系置換基」(以下に定義する)によって必要に応じて置換され得る。ヘテロシクレニルの窒素原子もしくは硫黄原子は、対応するN−酸化物、S−酸化物もしくはS,S−二酸化物へと必要に応じて酸化され得る。適切な単環式のアザヘテロシクレニル基の非限定的な例としては、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン、1,2−ジヒドロピリジル、1,4−ジヒドロピリジル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニルなどが挙げられる。適切なオキサヘテロシクレニル基の非限定的な例としては、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ジヒドロフラニル、フルオロジヒドロフラニルなどが挙げられる。適切な多環式のオキサヘテロシクレニル基の非限定的な例は、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニルである。適切な単環式のチアヘテロシクレニル環の非限定的な例としては、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロチオピラニルなどが挙げられる。
【0073】
「ヘテロシクリル」(もしくは、ヘテロシクロアルキル)は、約3〜約10個の環原子(好ましくは約5〜約10個の環原子)を含む非芳香族の飽和した単環式もしくは多環式の環系であって、ここで、環系内の原子のうちの1つ以上は炭素とは異なる元素(1つもしくは組み合わせ)であり、例えば、窒素、酸素、もしくは硫黄であるものを意味する。環系内には隣接した酸素原子および/もしくは硫黄原子は存在しない。好ましいヘテロシクリルは、約5〜約6個の環原子を含む。ヘテロシクリルの根名の前の接頭辞のアザ、オキサ、もしくはチアはそれぞれ、少なくとも窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子が環原子として存在することを意味する。ヘテロシクリルは、1つ以上の独立して選択された「環系置換基」(以下に定義する)によって必要に応じて置換され得る。ヘテロシクリルの窒素原子もしくは硫黄原子は、対応するN−酸化物、S−酸化物もしくはS,S−二酸化物へと必要に応じて酸化され得る。適切な単環式のヘテロシクリル環の非限定的な例としては、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニルなどが挙げられる。
【0074】
「ヒドロキシアルキル」は、HO−アルキル−基を意味し、ここで、アルキル基は、上記で定義したように置換されるか、もしくは非置換である。好ましいヒドロキシアルキルは、低級アルキルを含む;適切なヒドロキシアルキル基の非限定的な例としては、ヒドロキシメチルおよび2−ヒドロキシエチルが挙げられる。
【0075】
「環系置換基」は、芳香族もしくは非芳香族の環系に結合した置換基を意味し、例えば、環系上の利用可能な水素にとって代わる。環系置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、アラルケニル、ヘテロアラルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアラルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−、YNSO−および−SONYからなる群よりそれぞれ独立して選択され、ここで、YおよびYは、水素、アルキル、アリール、シクロアルキルおよびアラルキルからなる群よりそれぞれ独立して選択される。「環系置換基」はまた、環系上の(1つのHがそれぞれの炭素上にある)2つの隣接した炭素原子上の2つの利用可能な水素を同時に置換する単一の部分も意味し、このような部分の例としては、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、−C(CH)−などが挙げられ、例えばそれらは以下のような部分を形成する:
【0076】
【化15】


【0077】
「環系置換基」はまた、3〜7個の環原子の環式環も意味し、ここで、1〜2個の環原子は、アリール環、ヘテロアリール環、ヘテロシクリル環もしくはヘテロシクレニル環に、このアリール環、ヘテロアリール環、ヘテロシクリル環もしくはヘテロシクレニル環上の2つの環水素原子を同時に置換することによって結合したヘテロ原子であり得る。非限定的な例としては、以下などが挙げられる:
【0078】
【化16】


【0079】
本発明のヘテロ原子を含むヘテロシクリル環系中では、N、O、もしくはSに隣接する炭素原子上にはヒドロキシル基が存在しないこと、ならびに別のヘテロ原子に隣接する炭素上にはN基もS基も存在しないことは注意されるべきである。ゆえに、例えば、以下の環内では、2および5と標記された炭素に直接結合する−OHは存在しない:
【0080】
【化17】


【0081】
互変異性体の形態(例えば、以下の部分)は、本発明の特定の実施形態において均等であるとみなされることも注意されるべきである:
【0082】
【化18】


【0083】
用語「置換された」は、示された原子上の1個以上の水素が、記載された群から選択されたもので置き換えられており、ただし、示された原子の既存の状況下での通常の原子価を超えておらず、そして、この置換が安定した化合物を生じることを意味する。置換基および/もしくは可変物との組み合わせは、このような組み合わせによって安定した化合物を生じる場合に限り、許容可能である。「安定した化合物」もしくは「安定した構造」は、反応混合物から有用な程度の純度への単離、および有効な治療剤への処方に耐えるのに十分に頑丈な化合物を意味する。
【0084】
用語「必要に応じて置換された」は、特定の基、ラジカルもしくは部分での必要に応じた置換を意味する。
【0085】
用語、化合物についての「精製された」、「精製された形態」もしくは「単離され、そして精製された形態」は、合成プロセスもしくは天然供給源またはこれらの組み合わせから単離された後のこの化合物の物理的状態をいう。したがって、用語、化合物の「精製された」、「精製された形態」もしくは「単離され、そして精製された形態」は、本明細書中に記載するもしくは当業者に周知の精製プロセスから得られた後の、本明細書中に記載するか、もしくは当業者に周知の標準的な分析技術によって特徴付けるに充分な純度を有するこの化合物の物理的状態をいう。
【0086】
本明細書中の本文、スキーム、実施例および表中の原子価が満たされていない任意の炭素およびヘテロ原子は、原子価を満たすために十分な数の水素原子を有するとみなされることもまた注意されるべきである。
【0087】
化合物中の官能基が「保護された」と称された場合、これは、この化合物が反応に供される場合に、保護された位置における望ましくない副反応を防ぐためにこの基が修飾された形態であることを意味する。適切な保護基は、当業者によって、ならびに標準的な教科書、例えば、T.W.Greeneら、Protective Groups in organic Synthesis(1991)、Wiley、New Yorkを参照することによって認識される。
【0088】
任意の構成要素中もしくは式1.0中で、1つより多くの何らかの可変物(例えば、R、Rなど)が存在する場合、それぞれの存在箇所におけるその定義は、他の全ての存在箇所におけるその定義とは独立する。
【0089】
N−酸化物は、R置換基中に存在する第三級窒素上、もしくはヘテロアリール環置換基中の=N−上に形成し得、そしてこれらは、式Iの化合物中に含まれる。
【0090】
用語「プロドラッグ」は、本明細書中で使用される場合、インビボで(例えば、血液中の加水分解によって)上記の式の親化合物へとすぐに変換される化合物を表す。徹底的な考察が、A.C.S.Symposium SeriesのT.Higuchi and V.Stella、Pro−drugs as Novel Delivery Systems、Vol.14、およびEdward B.Roche編、Bioreversible Carriers in Drug Design、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987内に提供されており、これらは両方とも本明細書中に参考として援用される。
【0091】
本明細書中で使用される場合、用語「組成物」は、特定の成分を特定の量で含む生成物、ならびに特定の成分の特定の量での組み合わせから直接的にもしくは間接的に生じた任意の生成物を包含することが意図される。
【0092】
用語「薬学的組成物」もまた、1つより多く(例えば、2つ)の薬学的に活性な因子(例えば、本発明の化合物、および本明細書中に記載のさらなる因子のリストから選択されるさらなる因子)を、任意の薬学的に不活性な賦形剤とともに含む、バルクの組成物および個々の投薬単位の両方を包含することが意図される。このバルクの組成物およびそれぞれの個々の投薬単位は、固定量の前述の「1つより多くの薬学的に活性な因子」を含み得る。このバルクの組成物は、個々の投薬単位へとまだ形成されていない物質である。実例的投薬単位は、経口投薬単位(例えば、錠剤、丸剤など)である。同様に、本明細書中に記載されている、本発明の薬学的組成物を投与することによって患者を処置する方法はまた、前述のバルクの組成物および個々の投薬単位の投与を包含することが意図される。
【0093】
「溶媒和物」は、1つ以上の溶媒分子との本発明の化合物の物理的会合を意味する;この物理的会合は、様々な程度のイオン結合、および水素結合を含めた共有結合を含む;特定の例において、溶媒和物は単離可能であり、例えば1つ以上の溶媒分子が結晶固体の結晶格子内に含まれている場合がそうである;「溶媒和物」は、溶液相および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。適切な溶媒和物の非限定的な例としては、エタノレート(ethanolate)、メタノレート(methanolate)などが挙げられる。「水和物」は、溶媒分子がHOである溶媒和物である。
【0094】
また、本明細書中で使用される場合、化学構造もしくは化学式に関して、「Bn」はベンジルを表し、「Et」はエチルを表し、「Me」はメチルを表し、そして「Ph」はフェニルを表す。
【0095】
環系内に引かれている線は、表示された結合が置換可能な環の炭素原子のいずれかに結合され得ることを示す。そうでないと述べられていない限り、1つより多くの環が存在する場合、結合は、環のうちのいずれかにおける置換可能な炭素原子のいずれかに対してであり得る。
【0096】
当業者は、末端の基を有しない結合を示す式は、その位置に結合したメチルを表すことを理解する。例えば、
【0097】
【化19】


【0098】
本発明の新規な化合物は、式1.0の化合物、およびその薬学的に受容可能な塩(例えば、ナトリウム塩もしくはカルシウム塩)である:
【0099】
【化20】

ここで:
Xは、NもしくはNであり、そしてYは、NもしくはNであり、但し、少なくともXもしくはYがNであり(例えば、XがNであってかつYがNであるか、もしくはXがNであってかつYがNであるか、もしくはXがNであってかつYがNであり、そして通常は、XがNであってかつYがNである);
Aは、
【0100】
【化21】

【0101】
【化22】

【0102】
【化23】

からなる群より選択されるか、または
Aは、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10、A13、A14、A15、A16、A17、A18、A19、A20、A21、A22、A23、A24、A25(例えば、A25.1)、A26(例えば、A26.1)、A27、A28、A29、A30、A31、A32、A33、A34、A35、A36およびA37(上記で定義したとおり)からなる群より選択された基であり、ここで、このA基は、1〜6個の独立して選択されたR基で置換されるか;または
Aは、A11およびA12(上記で定義したとおり)からなる群より選択された基であり、ここでこのA基は、1〜3個の独立して選択されたR基で置換され;
Bは、
【0103】
【化24】

からなる群より選択され;
nは、0〜6であり;
pは、1〜5であり;
は、O、NHもしくはSであり;
Zは、1〜3であり;
は、水素、OH、−C(O)OH、−SH、−SONR1314、−NHC(O)R13、−NHSONR1314、−NHSO13、−NR1314、−C(O)NR1314、−C(O)NHOR13、−C(O)NR13OH、−S(O)OH、−OC(O)R13、非置換の複素環式酸性官能基および置換複素環式酸性官能基からなる群より選択され;ここで、この置換複素環式酸性官能基上には、1〜6個の置換基が存在し、各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;
各RおよびRは、水素、シアノ、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−OH、−CF、−OCF、−NO、−C(O)R13、−C(O)OR13、−C(O)NHR17、−C(O)NR1314、−SO(t)NR1314、−SO(t)13、−C(O)NR13OR14、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、
【0104】
【化25】

からなる群より独立して選択され、ここで、この置換アリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;そしてここで、この置換ヘテロアリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;
各RおよびRは、同じかもしくは異なっており、そして、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−CF、−OCF、−NO、−C(O)R13、−C(O)OR13、−C(O)NR1314、−SO(t)NR1314、−C(O)NR13OR14、シアノ、非置換もしくは置換アリール、および非置換もしくは置換へテロアリール基からなる群より独立して選択され;ここで、この置換アリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;そしてここで、この置換ヘテロアリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;
各RおよびRは、H、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、非置換もしくは置換アリールアルキル、非置換もしくは置換ヘテロアリールアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキルアルキル、−CO13、−CONR1314、アルキニル、アルケニル、およびシクロアルケニルからなる群より独立して選択され;そしてここで、この置換R基およびR基上には、1個以上(例えば、1〜6個)の置換基が存在し、ここで、各置換基は、a)ハロゲン、b)−CF、c)−COR13、d)−OR13、e)−NR1314、f)−NO、g)−CN、h)−SOOR13、i)−Si(アルキル)(ここで、各アルキルは、独立して選択される)、j)−Si(アリール)(ここで、各アルキルは、独立して選択される)、k)−(R1314Si(ここで、各R13は、独立して選択される)、l)−CO13、m)−C(O)NR1314、n)−SONR1314、o)−SO13、p)−OC(O)R13、q)−OC(O)NR1314、r)−NR13C(O)R14、およびs)−NR13CO14からなる群より独立して選択され;(フルオロアルキルは、ハロゲンで置換されたアルキル基の1つの非限定的な例である);
8aは、水素、アルキル、シクロアルキルおよびシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
各Rは、a)−R13、b)ハロゲン、c)−CF、d)−COR13、e)−OR13、f)−NR1314、g)−NO、h)−CN、i)−SO13、j)−SONR1314、k)−NR13COR14、l)−CONR1314、m)−NR13CO14、n)−CO13
【0105】
【化26】

、p)1個以上(例えば、1個)の−OH基で置換されたアルキル(例えば、−(CHOH)、ここで、qは1〜6であり、通常は、1〜2であり、好ましくは1である)、q)1個以上(例えば、1個)の−NR1314基で置換されたアルキル(例えば、−(CHNR1314、ここで、qは1〜6であり、通常は、1〜2であり、好ましくは1である)、およびr)−N(R13)SO14(例えば、R13はHであり、R14はアルキル(例えば、メチル)である)からなる群より独立して選択され;
各R10およびR11は、R13、水素、アルキル(例えば、C〜C(例えば、メチル))、ハロゲン、−CF、−OCF、−NR1314、−NR13C(O)NR1314、−OH、−C(O)OR13、−SH、−SO(t)NR1314、−SO13、−NHC(O)R13、−NHSONR1314、−NHSO13、−C(O)NR1314、−C(O)NR13OR14、−OC(O)R13およびシアノからなる群より独立して選択され;
12は、水素、−C(O)OR13、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、非置換もしくは置換アリールアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換シクロアルキルアルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロアリールアルキル基からなる群より選択され;ここで、置換R12基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;
各R13およびR14は、H、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、非置換もしくは置換アリールアルキル、非置換もしくは置換ヘテロアリールアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキルアルキル、非置換もしくは置換複素環式、非置換もしくは置換フルオロアルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクロアルキルアルキル(ここで、「ヘテロシクロアルキル」は、複素環式を意味する)からなる群より独立して選択され;ここで、この置換R13およびR14基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、アルキル、−CF、−OH、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、フルオロアルキル(fluroalkyl)、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−N(R40、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−S(O)NR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、ハロゲンおよび−NHC(O)NR1516からなる群より独立して選択されるか;または
13およびR14は、基−C(O)NR1314および−SONR1314中でそれらが結合している窒素と一緒になって、非置換もしくは置換の飽和した複素環式環(好ましくは、3〜7員の複素環式環)を形成し、この環は、O、SおよびNR18からなる群より選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み;ここで、置換され環化されたR13基およびR14基上には、1〜3個の置換基が存在し(すなわち、R13基およびR14基が、それらが結合している窒素と一緒になった際に形成される環上に1〜3個の置換基が存在する)、そして各置換基は、アルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−SONR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、−NHC(O)NR1516、−NHC(O)OR15、ハロゲンおよびヘテロシクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1つ(好ましくは、1つ)の二重結合を環内に有する複素環式環、例えば、
【0106】
【化27】

)からなる群より独立して選択され;
各R15およびR16は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され;
17は、−SOアルキル、−SOアリール、−SOシクロアルキルおよび−SOヘテロアリールからなる群より選択され;
18は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R19、−SO19および−C(O)NR1920からなる群より選択され;
各R19およびR20は、アルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され;
30は、アルキル、シクロアルキル、−CN、−NOもしくは−SO15からなる群より選択され、但し、R15はHではなく;
各R31は、非置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールおよび非置換もしくは置換シクロアルキルからなる群より独立して選択され;ここで、この置換R31基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、アルキル、ハロゲンおよび−CFからなる群より独立して選択され;
各R40は、H、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より独立して選択され;そして
tは、0、1もしくは2である。
【0107】
式1.0の化合物は、式1.0Aの化合物を含み、ここで、AおよびBは、式1.0について定義したとおりである:
【0108】
【化28】


【0109】
式1.0の化合物はまた、式1.0Bの化合物も含み、ここで、AおよびBは、式1.0について定義したとおりである:
【0110】
【化29】


【0111】
式1.0の化合物はまた、式1.0Cの化合物も含み、ここで、AおよびBは、式1.0について定義したとおりである:
【0112】
【化30】


【0113】
以下に記載される式1.0の化合物に関する典型的実施形態もまた、各式に関する別々の実施形態が記載されたかのように、式1.0A、1.0Bおよび/もしくは1.0Cの化合物に関する。好ましくは、下記の実施形態は、式1.0Aおよび1.0Bの化合物に関しており、そしてさらに好ましくは、下記の実施形態は、式1.0Aの化合物に関する。実施形態は、これらの参照の目的のために番号が付けられている。
【0114】
実施形態番号1は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、(式1.0について上記で定義したとおりの)B1〜B18からなる群より選択され、ここで、B1において、置換基Rは、−C(O)NR1314
【0115】
【化31】

からなる群より選択され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0116】
実施形態番号2は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、(式1.0について上記で定義したとおりの)B1〜B7からなる群より選択され、ここで、B1において、置換基Rは、−C(O)NR1314
【0117】
【化32】

からなる群より選択され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0118】
実施形態番号3は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、(式1.0について上記で定義したとおりの)B1であり、B1におけるRは、−C(O)NR1314
【0119】
【化33】

からなる群より選択され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0120】
実施形態番号4は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式B1.1のB1であり、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである:
【0121】
【化34】


【0122】
実施形態番号5は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号4について定義したとおりのB1.1であり、このB1.1におけるR13およびR14は、それぞれ同じかもしくは異なるアルキル基であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0123】
実施形態番号6は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号4において定義したとおりのB1.1であり、そして(1)Rは−OHであり、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりであるか、もしくは(2)Rは−OHであり、R13およびR14は、それぞれ同じかもしくは異なるアルキル基であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0124】
実施形態番号7は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB1であり、このB1におけるRは、以下からなる群より選択され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである:
【0125】
【化35】


【0126】
実施形態番号8は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について上記で定義したとおりのB1であり、このB1におけるRは、以下からなる群より選択され、このB1におけるRは−OHであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである:
【0127】
【化36】


【0128】
実施形態番号9は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式B1.2のB1であり、ここで、このB1.2におけるR、R13およびR14は、式1.0の化合物について定義したとおりであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである:
【0129】
【化37】


【0130】
実施形態番号10は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号9について定義したとおりのB1.2であり、B1.2におけるRは−OHであり、B1.2におけるR13およびR14は、式1.0の化合物について定義したとおりであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0131】
実施形態番号11は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号9において定義したとおりのB1.2であり、B1.2におけるRは、式1.0の化合物について定義したとおりであり、B1.2におけるR13およびR14は、同じかもしくは異なるアルキル基であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0の化合物について定義したとおりである。
【0132】
実施形態番号12は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号9において定義したとおりのB1.2であり、B1.2におけるRは−OHであり、B1.2におけるR13およびR14は、同じかもしくは異なるアルキル基であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0の化合物について定義したとおりである。
【0133】
実施形態番号13は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号7において記載したとおりであり、RはHであり、RはHであり、RはHであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0の化合物について定義したとおりである。
【0134】
実施形態番号14は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号7において記載したとおりであり、RはHであり、RはHであり、RはHであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0の化合物について定義したとおりである。
【0135】
実施形態番号15は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、R13およびR14がそれぞれメチルであること以外は、実施形態番号5、6、9および10において記載したとおりであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0136】
実施形態番号16は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりの基B2、B3、B4、B5およびB6からなる群より選択され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0137】
実施形態番号17は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0138】
実施形態番号18は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるR11はHであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0139】
実施形態番号19は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−OHであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0140】
実施形態番号20は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−C(O)NR1314であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0141】
実施形態番号21は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−S(O)NR1314(例えば、tは2である)であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0142】
実施形態番号22は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−OHであり、B3におけるRは−C(O)NR1314であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0143】
実施形態番号23は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−OHであり、B3におけるRは−S(O)NR1314(例えば、tは2である)であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0144】
実施形態番号24は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−OHであり、B3におけるRは−C(O)NR1314であり、B3におけるR11はHであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0145】
実施形態番号25は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−S(O)NR1314(例えば、tは2である)であり、B3における各R13およびR14は、同じかもしくは異なっており、そしてこれらは、Hおよびアルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチル)からなる群より選択される。この実施形態において、B3における各R13およびR14は一般的に、Hおよびエチルからなる群より選択され、好ましくは、B3におけるR13およびR14はエチルであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0146】
実施形態番号26は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−S(O)NR1314(例えば、tは2である)であり、B3におけるR11はHであり、B3における各R13およびR14は、同じかもしくは異なっており、そしてこれらは、Hおよびアルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチル)からなる群より選択される。この実施形態において、B3における各R13およびR14は一般的に、Hおよびエチルからなる群より選択され、好ましくは、B3におけるR13およびR14はエチルであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0147】
実施形態番号27は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−OHであり、B3におけるRは−S(O)NR1314(例えば、tは2である)であり、B3におけるR11はHであり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0148】
実施形態番号28は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−OHであり、B3におけるRは−C(O)NR1314であり、B3におけるR11はHであり、B3におけるR13およびR14は、アルキル、非置換ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。一般的に、B3におけるR13もしくはR14のうちの1つは、アルキル(例えば、メチル)である。置換ヘテロアリール基の例は、以下である:
【0149】
【化38】


【0150】
実施形態番号29は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、B3におけるRは−OHであり、B3におけるRは−S(O)NR1314(例えば、tは2である)であり、B3におけるR11はHであり、B3における各R13およびR14は、同じかもしくは異なっており、そしてこれらは、Hおよびアルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチル)からなる群より選択され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。この実施形態において、B3における各R13およびR14は一般的に、Hおよびエチルからなる群より選択され、好ましくは、B3におけるR13およびR14はエチルである。
【0151】
実施形態番号30は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB7であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0152】
実施形態番号31は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB8であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0153】
実施形態番号32は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、以下からなる群より選択される:
【0154】
【化39】


【0155】
実施形態番号33は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号32において定義したとおりのB1.3、B1.4およびB1.5からなる群より選択される。
【0156】
実施形態番号34は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号32において定義したとおりのB1.3である。
【0157】
実施形態番号35は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号32において定義したとおりのB1.6およびB1.7からなる群より選択される。
【0158】
実施形態番号36は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号32において定義したとおりのB1.8およびB1.10からなる群より選択される。
【0159】
実施形態番号37は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号32において定義したとおりのB1.9である。
【0160】
実施形態番号38は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号32において定義したとおりのB3.1である。
【0161】
実施形態番号39は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB1、B14、B15、B16およびB17からなる群より選択される。
【0162】
実施形態番号40は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB1であり、B1におけるR、R、RおよびRは、式1.0について定義したとおりであり;B1におけるRは、水素、シアノ、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−OH、−CF、−OCF、−NO、−C(O)R13、−C(O)OR13、−C(O)NHR17、−SO(t)NR1314、−SO(t)13、−C(O)NR13OR14、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールからなる群より選択され、ここで、この置換アリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;そしてここで、この置換ヘテロアリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、各置換基は、R基からなる群より独立して選択される。
【0163】
実施形態番号41は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB1、B2、B3,B4,B5、B10、B11、B12、B13、B14、B15、B16およびB17からなる群より選択される。
【0164】
実施形態番号42は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、B1、B2、B3、B4、B5およびB14からなる群より選択され、ここで、このB基において:
は、H、OH、−NHC(O)R13もしくは および−NHSO13からなる群より選択され;
は、−SONR1314、−NO、シアノ、−C(O)NR1314、−SO13;および−C(O)OR13からなる群より選択され;
は、H、−NO、シアノ、−CH、ハロゲンおよび−CFからなる群より選択され;
は、H、−CF、−NO、ハロゲンおよびシアノからなる群より選択され;
は、H、アルキルおよび−CFからなる群より選択され;
各R10およびR11は、水素、ハロゲン、−CF、−NR1314、−NR13C(O)NR1314、−C(O)OR13、−SH、−SO(t)NR1314、−SO13、−NHC(O)R13、−NHSONR1314、−NHSO13、−C(O)NR1314、−C(O)NR13OR14、−OC(O)R13、−COR13、−OR13およびシアノからなる群より独立して選択され;
各R13およびR14は、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択されるか;または
13およびR14は、基−NR1314、−C(O)NR1314、−SONR1314、−OC(O)NR1314、−CONR1314、−NR13C(O)NR1314、−SONR1314、−NHSONR1314中でそれらが結合している窒素と一緒になった際、
非置換もしくは置換の飽和した複素環式環(好ましくは、3〜7員の環)を形成し、この環は、O、SもしくはNR18からなる群より選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み;ここで、R18は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R19、−SO19および−C(O)NR1920からなる群より選択され;ここで、各R19およびR20は、アルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され;ここで、置換され環化されたR13基およびR14基上には、1〜3個の置換基(すなわち、R13およびR14が、それらが結合している窒素と一緒になった際に形成される環上の置換基)が存在し、そして各置換基は、アルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−SONR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、−NHC(O)NR1516およびハロゲンからなる群より独立して選択され、ここで、各R15およびR16は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0165】
実施形態43は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、B1およびB3からなる群より選択され、ここで、このB基において:
は、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され;
は、−C(O)NR1314、−SONR1314、−NO、シアノ、−SO13;および−C(O)OR13からなる群より選択され;
は、H、−NO、シアノ、−CHもしくは−CFからなる群より選択され;
は、H、−CF、−NO、ハロゲンおよびシアノからなる群より選択され;
は、H、アルキルおよび−CFからなる群より選択され;
11は、H、ハロゲンおよびアルキルからなる群より選択され;そして
各R13およびR14は、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択されるか;または
13およびR14は、基−NR1314、−C(O)NR1314、−SONR1314、−OC(O)NR1314、−CONR1314、−NR13C(O)NR1314、−SONR1314、−NHSONR1314中でそれらが結合している窒素と一緒になった際、
非置換もしくは置換の飽和した複素環式環(好ましくは、3〜7員の環)を形成し、この環は、O、SもしくはNR18から選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、ここで、R18は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R19、−SO19および−C(O)NR1920からなる群より選択され、ここで、各R19およびR20は、アルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され、ここで、置換され環化されたR13基およびR14基上(すなわち、R13およびR14が、それらが結合している窒素と一緒になった際に形成される環上)には、1〜3個の置換基が存在し、そして各置換基は、アルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−SONR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、−NHC(O)NR1516およびハロゲンからなる群より独立して選択され;ここで、各R15およびR16は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0166】
実施形態番号44は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、B1およびB3からなる群より選択され、ここで、このB基において:
は、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され;
は、−C(O)NR1314、−SONR1314、−NO、シアノおよび−SO13からなる群より選択され;
は、H、−NO、シアノ、−CHもしくは−CFからなる群より選択され;
は、H、−CF、−NO、ハロゲンおよびシアノからなる群より選択され;そして
は、H、アルキルおよび−CFからなる群より選択され;
11は、H、ハロゲンおよびアルキルからなる群より選択され;そして
各R13およびR14は、メチルおよびエチルからなる群より独立して選択される。
【0167】
実施形態番号45は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、B1およびB3からなる群より選択され、ここで、このB基において:
は、−OHであり;
は、−SONR1314および−CONR1314からなる群より選択され;
は、H、−CHおよび−CFからなる群より選択され;
は、Hおよびシアノからなる群より選択され;
は、H、−CHおよび−CFからなる群より選択され;
11は、Hであり;そして
13およびR14は、メチルである。
【0168】
実施形態番号46は、式1.0の化合物に関しており、ここで、式1.0について定義したように、Aは、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20、A41、A42およびA45からなる群より選択され、ここで、このA1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16およびA20という基は、式1.0について定義したように置換されるかもしくは非置換であり、ここで、各RおよびRは、H、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、非置換もしくは置換アリールアルキル、非置換もしくは置換ヘテロアリールアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキルアルキル、−CO13、−CONR1314、フルオロアルキル、アルキニル、アルケニルおよびシクロアルケニルからなる群より独立して選択され、ここで、このRおよびRの置換された基上の置換基は、a)シアノ、b)−CO13、c)−C(O)NR1314、d)−SONR1314、e)−NO、f)−CF、g)−OR13、h)−NR1314、i)−OC(O)R13、j)−OC(O)NR1314およびk)ハロゲンからなる群より選択され;そしてR8aおよびRは、式1.0について定義したとおりである。
【0169】
実施形態番号47は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、式1.0について定義したとおりのA1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20、A41、A42およびA45からなる群より選択され、ここで:
このA1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20という基は、非置換であるか、もしくは、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、−CF、シアノ、−OCHおよび−NOからなる群より独立して選択された1〜3個の置換基で置換され、このA1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20という基における各RおよびRは、H、アルキル(例えば、メチル、エチル、t−ブチルおよびイソプロピル)、フルオロアルキル(例えば、−CFおよび−CFCH)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピルおよびシクロヘキシル)およびシクロアルキルアルキル(例えば、シクロプロピルメチル)からなる群より独立して選択され、そしてこのA1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20という基におけるRは、H、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、−CF、シアノ、−OCHおよび−NOからなる群より選択され、そして
このA41、A42およびA45基におけるこのRおよびRという置換基は、H、アルキル(例えば、メチル、エチル、t−ブチルおよびイソプロピル)、フルオロアルキル(例えば、−CFおよび−CFCH)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピルおよびシクロヘキシル)およびシクロアルキルアルキル(例えば、シクロプロピルメチル)からなる群よりそれぞれ独立して選択され;ここで、R8aは、式1.0について定義したとおりであり、そしてこのA41、A42およびA45基におけるRは、H、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、−CF、シアノ、−OCHおよび−NOからなる群より選択される。
【0170】
実施形態番号48は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、A1、A2、A4、A5、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20.1、A20.2およびA45からなる群より選択され、ここで:
このA1、A2、A4、A5、A8、A9、A11、A14、A15、A16およびA45は、式1.0について定義したとおりであり、
このA20.1基およびA20.2基は、
【0171】
【化40】

であり、そして
このA1、A2、A4、A5、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20.1およびA20.2という基は、非置換であるか、もしくは、H、F、Cl、Br、アルキル、シクロアルキルおよび−CFからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、Rは、H、フルオロアルキル、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より選択され、Rは、H、アルキル、−CFCHおよび−CFからなる群より選択され、そして、Rは、H、F、Cl、Br、アルキルもしくは−CFからなる群より選択され、そして
このA45基におけるこのR置換基は、H、フルオロアルキル、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より選択され、このA45基におけるRは、H、アルキル、−CFCHおよび−CFからなる群より選択され、そして、このA45基におけるR8aは、式1.0について定義したとおりである。
【0172】
実施形態番号49は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、A8、A15.1、A16.1、A20.1、A20.2およびA45からなる群より選択され、ここで:
このA15.1およびA16.1は、
【0173】
【化41】

であり、
このA20.1およびA20.2は、実施形態番号48において定義したとおりであり、
このA45は、式1.0について定義したとおりであり、
このA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2という基は、非置換であるか、もしくは、H、F、Cl、Br、アルキル、シクロアルキルおよび−CFからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、このA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2基におけるRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群から選択され、そしてこのA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2という基におけるRはHであり、
このA45基におけるこのRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群から選択され、このA45基におけるRはHであり、そしてこのA45基におけるR8aは、式1.0について定義したとおりである。
【0174】
実施形態番号50は、式1.0の化合物に関しており、ここで、実施形態番号49において定義したように、Aは、A8、A15.1、A16.1、A20.1、A20.2およびA45からなる群より選択され、ここで:
このA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2という基は、非置換であるか、もしくは、F、Cl、Br、アルキル、シクロアルキルおよび−CFからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、このA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2基におけるRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群より選択され、このA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2という基におけるRはHであり、そして
このA45基におけるこのRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群より選択され、このA45基におけるRはHであり、そしてこのA45基におけるR8aは、式1.0について定義したとおりである。
【0175】
実施形態番号51は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、A8、A11、A15、A16およびA37からなる群より選択され、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0176】
実施形態番号52は、式1.0の化合物に関しており、ここで、AはA11であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0177】
実施形態番号53は、式1.0の化合物に関しており、ここで、AはA15であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0178】
実施形態番号54は、式1.0の化合物に関しており、ここで、AはA16であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0179】
実施形態番号55は、式1.0の化合物に関しており、ここで、AはA37であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0180】
実施形態番号56は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、
【0181】
【化42】

【0182】
【化43】

からなる群より選択される。
【0183】
実施形態番号57は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、実施形態番号56において定義したとおりのA11.1、A8.12、A8.15、A8.18、A8.2l、A8.23、A8.24、A8.25、A8.26、A15.3、A15.7、A16.2、A37およびA37.1からなる群より選択される。
【0184】
実施形態番号58は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、実施形態番号56に記載したとおりであり、そしてBは、実施形態番号45に記載したとおりである。
【0185】
実施形態番号59は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、実施形態番号50に記載したとおりであり、そしてBは、実施形態番号44に記載したとおりである。
【0186】
実施形態番号60は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、実施形態番号49に記載したとおりであり、そしてBは、実施形態番号43に記載したとおりである。
【0187】
実施形態番号61は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、実施形態番号47に記載したとおりであり、そしてBは、実施形態番号42に記載したとおりである。
【0188】
実施形態番号62は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、実施形態番号46に記載したとおりであり、そしてBは、実施形態番号41に記載したとおりである。
【0189】
実施形態番号63は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号1〜45のうちのいずれか1つに記載したとおりであり、そしてAは、実施形態番号46〜57のうちのいずれか1つにおいて定義したとおりである。
【0190】
実施形態番号64は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号1〜45のうちのいずれか1つに記載したとおりであり、そしてAは、式1.0について定義したとおりの非置換A8基もしくは置換A8基であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0191】
実施形態番号65は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号1〜45のうちのいずれか1つに記載したとおりであり、そしてAは、式1.0について定義したとおりの置換A8基であり、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0192】
実施形態番号66は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号1〜45のうちのいずれか1つに記載したとおりであり、そしてAはA8基であり、ここで、フラン環が少なくとも1つ(例えば、1〜3つもしくは1〜2つ)のアルキル基で置換されており、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0193】
実施形態番号67は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号1〜45のうちのいずれか1つに記載したとおりであり、そしてAはA8基であり、ここで、フラン環が1つのアルキル基で置換されており、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0194】
実施形態番号68は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号1〜45のうちのいずれか1つに記載したとおりであり、そしてAはA8基であり、ここで、フラン環が1つのC〜Cアルキル基(例えば、メチルもしくはイソプロピル)で置換され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0195】
実施形態番号69は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号1〜45のうちのいずれか1つに記載したとおりであり、そしてAは、RおよびRが同じかもしくは異なっており、そしてそれぞれが、Hおよびアルキルからなる群より選択されること以外は、実施形態番号64〜68のうちのいずれか1つにおいて定義したとおりである。
【0196】
実施形態番号70は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号1〜45のうちのいずれか1つに記載したとおりであり、そしてAは、RがHであり、そしてRがアルキル(例えば、エチルもしくはt−ブチル)であること以外は、実施形態番号64〜68のうちのいずれか1つにおいて定義したとおりである。
【0197】
実施形態番号71は、式1.0の化合物に関しており、ここで:
式1.0について定義したとおり、置換基Aは、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20、A41、A42およびA45からなる群より選択され、ここで、このA1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16およびA20は、式1.0について定義したとおり、非置換であるかもしくは置換され、このA基における各RおよびRは、H、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、非置換もしくは置換アリールアルキル、非置換もしくは置換ヘテロアリールアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキルアルキル、−CO13、−CONR1314、フルオロアルキル、アルキニル、アルケニルおよびシクロアルケニルからなる群より独立して選択され、ここで、このRおよびRの置換された基上の置換基は、a)シアノ、b)−CO13、c)−C(O)NR1314、d)−SONR1314、e)−NO、f)−CF、g)−OR13、h)−NR1314、i)−OC(O)R13、j)−OC(O)NR1314およびk)ハロゲンからなる群より選択され;そしてこのA基におけるR8aおよびRは、式1.0について定義したとおりであり、そして
式1.0について定義したとおり、式1.0中の置換基Bは、B1.1、B3、B2、B4およびB5からなる群より選択される。
【0198】
実施形態番号72は、式1.0の化合物に関しており、ここで、式1.0について定義したとおり、置換基Aは、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20、A41、A42およびA45からなる群より選択され、ここで:
このA1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16およびA20は、非置換であるか、もしくは、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、−CF、シアノ、−OCHおよび−NOからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、このA1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20における各RおよびRは、H、アルキル(例えば、メチル、エチル、t−ブチルおよびイソプロピル)、フルオロアルキル(例えば、−CFおよび−CFCH)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピルおよびシクロヘキシル)およびシクロアルキルアルキル(例えば、シクロプロピルメチル)からなる群より独立して選択され;そしてRは、H、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、−CF、シアノ、−OCHおよび−NOからなる群より選択され、そして
このA41、A42およびA45という基における各RおよびRは、H、アルキル(例えば、メチル、エチル、t−ブチルおよびイソプロピル)、フルオロアルキル(例えば、−CFおよび−CFCH)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピルおよびシクロヘキシル)およびシクロアルキルアルキル(例えば、シクロプロピルメチル)からなる群より独立して選択され;そして、このA41、A42およびA45基におけるR8aは、式1.0について定義したとおりであり、そしてこのA41、A42およびA45基におけるRは、H、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、−CF、シアノ、−OCHおよび−NOからなる群より選択され、そして
式1.0について定義したとおり、置換基Bは、B1.1、B2、B3、B4およびB5からなる群より選択され、ここで、このB基においては:
は、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され、
は、−SONR1314、−NO、シアノ、−C(O)NR1314、−SO13;および−C(O)OR13からなる群より選択され、
は、H、−NO、シアノ、−CH、ハロゲンおよび−CFからなる群より選択され、
は、H、−CF、−NO、ハロゲンおよびシアノからなる群より選択され、
は、H、アルキルおよび−CFからなる群より選択され、
各R10およびR11は、R13、水素、ハロゲン、−CF、−NR1314、−NR13C(O)NR1314、−C(O)OR13、−SH、−SO(t)NR1314、−SO13、−NHC(O)R13、−NHSONR1314、−NHSO13、−C(O)NR1314、−C(O)NR13OR14、−OC(O)R13、−COR13、−OR13およびシアノからなる群より独立して選択され、そして、
各R13およびR14は、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択されるか;または
13およびR14は、基−C(O)NR1314および−SONR1314中でそれらが結合している窒素と一緒になった際、非置換もしくは置換の飽和した複素環式環(好ましくは、3〜7員の環)を形成し、この環は、O、SもしくはNR18からなる群より選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み;ここで、R18は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R19、−SO19および−C(O)NR1920からなる群より選択され;ここで、各R19およびR20は、アルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され;ここで、置換され環化されたR13基およびR14基上には、1〜3個の置換基(すなわち、R13およびR14が、それらが結合している窒素と一緒になった際に形成される環上の置換基)が存在し、そして各置換基は、アルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−SONR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、−NHC(O)NR1516およびハロゲンからなる群より独立して選択され;ここで、各R15およびR16は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0199】
実施形態番号73は、式1.0の化合物に関しており、ここで:
置換基Aは、A8、A15.1、A16.1、A20.1、A20.2およびA45からなる群より選択され(これらの置換基に関しては、例えば、実施形態番号49を参照されたい)、
この置換基A8、A15.1、A16.1、A20.1、A20.2は、非置換であるか、もしくは、H、F、Cl、Br、アルキル、シクロアルキルおよび−CFからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、この置換基A8、A15.1、A16.1、A20.1、A20.2におけるRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群より選択され;そして、この置換基A8、A15.1、A16.1、A20.1、A20.2におけるRはHであり、
この置換基A45におけるRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群より選択され、そしてこの置換基A45におけるRはHであり、そしてこの置換基A45におけるR8aは、式1.0について定義したとおりであり、
置換基Bは、B1.1(例えば、実施形態番号4を参照されたい)およびB3(例えば、実施形態番号43を参照されたい)からなる群より選択され、ここで:
は、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され、
は、−C(O)NR1314、−SONR1314、−NO、シアノ、−SO13;および−C(O)OR13からなる群より選択され、
は、H、−NO、シアノ、−CHもしくは−CFからなる群より選択され、
は、H、−CF、−NO、ハロゲンおよびシアノからなる群より選択され、
は、H、アルキルおよび−CFからなる群より選択され、
11は、H、ハロゲンおよびアルキルからなる群より選択され、そして、
各R13およびR14は、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択されるか;または
13およびR14は、基−C(O)NR1314および−SONR1314中でそれらが結合している窒素と一緒になった際、非置換もしくは置換の飽和した複素環式環(好ましくは、3〜7員の環)を形成し、この環は、O、SもしくはNR18からなる群より選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、ここで、R18は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R19、−SO19および−C(O)NR1920からなる群より選択され、ここで、各R19およびR20は、アルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され、ここで、置換され環化されたR13基およびR14基上(すなわち、R13およびR14が、それらが結合している窒素と一緒になった際に形成される環上)には、1〜3個の置換基が存在し、そして各置換基は、アルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−SONR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、−NHC(O)NR1516およびハロゲンからなる群より独立して選択され;ここで、各R15およびR16は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0200】
実施形態番号74は、式1.0の化合物に関しており、ここで、上記で定義したように、置換基Aは、A8、A15.1、A16.1、A20.1、A20.2およびA45からなる群より選択され、ここで、
このA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2の置換基は、非置換であるか、もしくは、F、Cl、Br、アルキル、シクロアルキルおよび−CFからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、このA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2の置換基におけるRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群より選択され;そして、このA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2の置換基におけるRはHであり、
このA45の置換基におけるこのRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群より選択され、そしてRはHであり、そしてR8aは、式1.0について定義したとおりであり、
上記で定義したように、置換基Bは、B1.1およびB3からなる群より選択され、ここで、
は、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され、
は、−C(O)NR1314、−SONR1314、−NO、シアノおよび−SO13からなる群より選択され、
は、H、−NO、シアノ、−CHもしくは−CFからなる群より選択され、
は、H、−CF、−NO、ハロゲンおよびシアノからなる群より選択され、
は、H、アルキルおよび−CFからなる群より選択され、
11は、H、ハロゲンおよびアルキルからなる群より選択され、そして、
各R13およびR14は、メチルおよびエチルからなる群より独立して選択される。
【0201】
実施形態番号75は、式1.0の化合物に関しており、ここで、置換基Aは、実施形態番号56において定義したとおりであり、置換基Bは、上記で定義したように、B1.1およびB3からなる群より選択され、ここで:Rは−OHであり、Rは、−SONR1314および−CONR1314からなる群より選択され、Rは、H、−CHおよび−CFからなる群より選択され、Rは、Hおよびシアノからなる群より選択され、Rは、H、−CHおよび−CFからなる群より選択され、R11はHであり、そしてR13およびR14はメチルである。
【0202】
実施形態番号76は、式1.0の化合物に関しており、ここで、置換基Aは、実施形態番号71において定義したとおりであり、置換基Bは、式1.0について定義したように、B3である。
【0203】
実施形態番号77は、式1.0の化合物に関しており、ここで、置換基Aは、実施形態番号71において定義したとおりであり、置換基Bは、式1.0について定義したように、B3であり、ここで:
は、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され、
は、−SONR1314、−NO、シアノ、−C(O)NR1314、−SO13および−C(O)OR13からなる群より選択され、
11は、R13、水素、ハロゲン、−CF、−NR1314、−NR13C(O)NR1314、−C(O)OR13、−SH、−SO(t)NR1314、−SO13、−NHC(O)R13、−NHSONR1314、−NHSO13、−C(O)NR1314、−C(O)NR13OR14、−OC(O)R13、−COR13、−OR13およびシアノからなる群より独立して選択され、
各R13およびR14は、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択されるか、または
13およびR14は、基−C(O)NR1314および−SONR1314中でそれらが結合している窒素と一緒になった際、非置換もしくは置換の飽和した複素環式環(好ましくは、3〜7員の環)を形成し、この環は、O、SもしくはNR18からなる群より選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み;ここで、R18は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R19、−SO19および−C(O)NR1920からなる群より選択され、ここで、各R19およびR20は、アルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され、ここで、置換され環化されたR13基およびR14基上には、1〜3個の置換基(すなわち、R13およびR14が、それらが結合している窒素と一緒になった際に形成される環上の置換基)が存在し、そして各置換基は、アルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−SONR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、−NHC(O)NR1516およびハロゲンからなる群より独立して選択され、ここで、各R15およびR16は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0204】
実施形態番号78は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Aは、実施形態番号72において定義したとおりであり、Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、ここで:
は、H、OH、−NHC(O)R13もしくは および−NHSO13からなる群より選択され、
は、−SONR1314であり、
11は、R13、水素、ハロゲン、−CF、−NR1314、−NR13C(O)NR1314、−C(O)OR13、−SH、−SO(t)NR1314、−SO13、−NHC(O)R13、−NHSONR1314、−NHSO13、−C(O)NR1314、−C(O)NR13OR14、−OC(O)R13、−COR13、−OR13およびシアノからなる群より選択され、
各R13およびR14は、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択されるか、または
13およびR14は、基−SONR1314中でそれらが結合している窒素と一緒になった際、非置換もしくは置換の飽和した複素環式環(好ましくは、3〜7員の環)を形成し、この環は、O、SもしくはNR18からなる群より選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、ここで、R18は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R19、−SO19および−C(O)NR1920からなる群より選択され、ここで、各R19およびR20は、アルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され、ここで、置換され環化されたR13基およびR14基上には、1〜3個の置換基(すなわち、R13およびR14が、それらが結合している窒素と一緒になった際に形成される環上の置換基)が存在し、そして各置換基は、アルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−SONR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、−NHC(O)NR1516およびハロゲンからなる群より独立して選択され;ここで、各R15およびR16は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0205】
実施形態番号79は、式1.0の化合物に関しており、ここで、置換基Aは、実施形態番号73において定義したとおりであり、置換基Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、ここで:
は、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され、
は、−C(O)NR1314、−SONR1314、−NO、シアノ、−SO13;および−C(O)OR13からなる群より選択され、
11は、H、ハロゲンおよびアルキルからなる群より選択され、そして、
各R13およびR14は、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択される。
【0206】
実施形態番号80は、式1.0の化合物に関しており、ここで、置換基Aは、実施形態番号73において定義したとおりであり、置換基Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、ここで:
は、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され(好ましくは、−OH)、
は、−SONR1314であり、
11は、H、ハロゲンおよびアルキルからなる群より選択され(好ましくは、H)、そして、
各R13およびR14は、Hおよびエチルからなる群より独立して選択され、好ましくは、R13およびR14はエチルである。
【0207】
実施形態番号81は、式1.0の化合物に関しており、ここで、置換基Aは、実施形態番号75において定義したとおりであり、置換基Bは、式1.0について定義したとおりのB3であり、ここで、Rは−OHであり、Rは−SONR1314であり、R11はHであり、そしてR13およびR14はエチルである。
【0208】
実施形態番号82は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、実施形態番号3において定義したとおりのB1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12およびB13からなる群より選択され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0209】
実施形態番号83は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB9、B10、B11、B12およびB13からなる群より選択され、そして、他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0210】
実施形態番号84は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB9であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0211】
実施形態番号85は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB10であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0212】
実施形態番号86は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB11であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0213】
実施形態番号87は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB12であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0214】
実施形態番号88は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB13であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0215】
実施形態番号89は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB14であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0216】
実施形態番号90は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB15であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0217】
実施形態番号91は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB16であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0218】
実施形態番号92は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB17であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0219】
実施形態番号93は、式1.0の化合物に関しており、ここで、Bは、式1.0について定義したとおりのB18であり、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである。
【0220】
実施形態番号94は、式1.0の化合物に関しており、Bは、実施形態番号82〜93のうちのいずれか1つに記載されており、Aは、実施形態番号58〜70のうちのいずれか1つに記載されているとおりである。
【0221】
実施形態番号95は、式1.0の化合物に関しており、ここで、XはOである。
【0222】
実施形態番号96は、式1.0の化合物に関しており、ここで、XはSである。
【0223】
実施形態番号97は、実施形態番号1〜94のうちのいずれか1つの化合物に関しており、ここで、XはOである。
【0224】
実施形態番号98は、実施形態番号1〜94のうちのいずれか1つの化合物に関しており、ここで、XはSである。
【0225】
実施形態番号99は、実施形態番号1〜98のうちのいずれか1つの化合物に関しており、ここで、式1.0の化合物は、薬学的に受容可能な塩である。
【0226】
実施形態番号100は、実施形態番号1〜98のうちのいずれか1つの化合物に関しており、ここで、式1.0の化合物は、ナトリウム塩である。
【0227】
実施形態番号101は、実施形態番号1〜98のうちのいずれか1つの化合物に関しており、ここで、式1.0の化合物は、カルシウム塩である。
【0228】
実施形態番号102は、以下の実施例の最終化合物からなる群より選択される化合物に関する:
【0229】
【化44】


【0230】
実施形態番号103は、以下の実施例の最終化合物からなる群より選択される化合物に関する:
【0231】
【化45】


【0232】
実施形態番号104は、以下の実施例の最終化合物からなる群より選択される化合物に関する:
【0233】
【化46】


【0234】
実施形態番号105は、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、14、15、16、17、18、19、21、22、23、26、28、29、30、31、32、34、35、36、37、39、41、42、44、47、48、52、56、59、70、74、81、84、91、92、94、99および100の最終化合物からなる群より選択される化合物に関する。
【0235】
実施形態番号106は、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、14、15、16、17、18、19、21、22、23、26、28、29、30、31、32、34、35、36、37、39、41、42、44、47、48および52の最終化合物からなる群より選択される化合物に関する。
【0236】
実施形態番号107は、実施例56、59、70、74、81、84、91、92、94、99および100の最終化合物からなる群より選択される化合物に関する。
【0237】
実施形態番号108は、実施例1、2、4、6、7、8、9、10、15、17、19、22、23、28、29、30、32、34、37、39、41、42、47および48の最終化合物からなる群より選択される化合物に関する。
【0238】
実施形態番号109は、実施例2、4、6、7、9、10、17、22、23、29、34、39、41、42および47の最終化合物からなる群より選択される化合物に関する。
【0239】
実施形態番号110は、実施例1の最終化合物に関する。
【0240】
実施形態番号111は、実施形態番号102〜110のうちのいずれか1つに関しており、ここで、この化合物は、薬学的に受容可能な塩である。
【0241】
実施形態番号112は、実施形態番号102〜110のうちのいずれか1つに関しており、ここで、この化合物はナトリウム塩である。
【0242】
実施形態番号113は、実施形態番号102〜110のうちのいずれか1つに関しており、ここで、この化合物はカルシウム塩である。
【0243】
実施形態番号114は、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物および薬学的に受容可能なキャリア(もしくは希釈剤)を含む薬学的組成物に関する。
【0244】
実施形態番号115は、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物を、別の医薬(例えば、別の活性成分、別の薬物もしくは別の薬剤)と組み合わせて含む薬学的組成物に関する。
【0245】
実施形態番号116は、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物および薬学的に受容可能なキャリア(もしくは希釈剤)を、別の医薬(例えば、別の活性成分、別の薬物もしくは別の薬剤)と組み合わせて含む薬学的組成物に関する。
【0246】
実施形態番号117は、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の実施形態番号1〜113のうちのいずれか1つの化合物および薬学的に受容可能なキャリア(もしくは希釈剤)を含む薬学的組成物に関する。
【0247】
実施形態番号118は、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の実施形態番号1〜113のうちのいずれか1つの化合物を、別の医薬(例えば、別の活性成分、別の薬物もしくは別の薬剤)と組み合わせて含む薬学的組成物に関する。
【0248】
実施形態番号119は、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の実施形態番号1〜113のうちのいずれか1つの化合物および薬学的に受容可能なキャリア(もしくは希釈剤)を、別の医薬(例えば、別の活性成分、別の薬物もしくは別の薬剤)と組み合わせて含む薬学的組成物に関する。
【0249】
式1.0の化合物(例えば、実施形態番号1〜113の化合物)は、ケモカイン媒介性疾患(もしくは状態)を、このような処置の必要な患者において処置するのに有用であり、ここで、ケモカインは、CXCR2レセプターおよび/もしくはCXCR1レセプターに結合する。
【0250】
したがって、本発明はまた、ケモカイン媒介性疾患(もしくは状態)を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法にも関しており、ここで、ケモカインは、CXCR2レセプターおよび/もしくはCXCR1レセプターに結合し、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0251】
ケモカイン媒介性疾患もしくは状態の例としては、急性炎症、慢性炎症、関節リウマチ、疼痛(例えば、急性炎症性疼痛、慢性炎症性疼痛、急性神経障害性疼痛および慢性神経障害性疼痛)、乾癬、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、COPD、癌、成人呼吸疾患、関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性敗血症、トキシックショック症候群、発作、心臓および腎臓の再灌流障害、糸球体腎炎、血栓症、アルツハイマー病、対宿主性移植片反応、同種移植拒絶、マラリア、急性呼吸促迫症候群、遅延型過敏性反応、アテローム性動脈硬化症、大脳および心臓の虚血、変形性関節症、多発性硬化症、再狭窄(restinosis)、新脈管形成、骨粗しょう症、歯肉炎、呼吸器ウイルス、ヘルペスウイルス、肝炎ウイルス、HIV、カポージ肉腫に関連するウイルス、髄膜炎、嚢胞性線維症、早期分娩、咳、痒み(pruritis)、多臓器不全、外傷、挫傷、捻挫、打撲傷、乾癬性関節炎、ヘルペス、脳炎、CNS脈管炎、外傷性脳損傷、CNS腫瘍、クモ膜下出血、外科手術後の外傷、間質性肺炎、過敏症、結晶起因性関節炎、急性および慢性の膵炎、急性アルコール性肝炎、壊死性腸炎、慢性静脈洞炎、脈管形成性の眼疾患、眼の炎症、未熟児網膜症、糖尿病性網膜症、黄斑変性(ウェットタイプが好ましい)および角膜新生血管形成、多発性筋炎、脈管炎、アクネ、胃および十二指腸の潰瘍、セリアック病、食道炎、舌炎、気流閉塞症、気道過敏性(airway hyperresponsiveness)、気管支拡張症、細気管支炎、閉塞性細気管支、慢性気管支炎、肺性心、咳、呼吸困難、気腫、高炭酸ガス血症(hypercapnea)、過膨張、低酸素血症、高酸素起因性炎症、低酸素症、外科的な肺体積減少(surgical lung volume reduction)、肺線維症、肺高血圧症、右心室肥大、連続携行式腹膜灌流(CAPD)に関連する腹膜炎、顆粒球性エールリヒア症、サルコイドーシス、小気道疾患、換気血流比不均等、ぜん鳴、風邪、痛風、アルコール性肝疾患、狼瘡、熱傷治療、歯周炎、移植再灌流障害ならびに初期の移植拒絶が挙げられる。
【0252】
本発明の一実施形態は、癌を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0253】
本発明の別の実施形態は、癌を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の(a)少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩および(b)微小管作用剤(microtubule affecting agent)もしくは抗腫瘍剤もしくは抗新脈管形成剤もしくはVEGFレセプターキナーゼインヒビターもしくはVEGFレセプターに対する抗体もしくはインターフェロンおよび/またはc)放射線を、この患者に協同してもしくは逐次的に投与する工程を包含する。
【0254】
癌の処置に関する本発明の別の実施形態において、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩が、ゲムシタビン、パクリタキセル(Taxol(登録商標))、5−フルオロウラシル(5−FU)、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、テモゾロミド、タキソテールおよびビンクリスチンからなる群より選択される抗腫瘍剤(例えば、1つ以上(例えば、1つ、または1つもしくは2つ))と組み合わせて投与される。
【0255】
本発明の別の実施形態は、癌を処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の(a)少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩および(b)抗腫瘍剤、微小管作用剤もしくは抗新脈管形成剤を、この処置の必要な患者に協同してもしくは逐次的に投与する工程を包含する。
【0256】
本発明の別の実施形態は、癌を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において処置する方法に関しており、この方法は、有効量の(a)式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩および(b)微小管作用剤(例えば、パクリタキセル)を、協同してもしくは逐次的に投与する工程を包含する。
【0257】
本発明の別の実施形態は、癌を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において処置する方法に関しており、ここで、この癌は、黒色腫、胃癌および非小細胞肺癌からなる群より選択され、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0258】
本発明の別の実施形態は、癌を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において処置する方法に関しており、ここで、この癌は、黒色腫、胃癌および非小細胞肺癌からなる群より選択され、この方法は、有効量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩を、少なくとも1つの抗癌剤の投与と組み合わせてこの患者に投与する工程を包含する。
【0259】
本発明の別の実施形態は、癌を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において処置する方法に関しており、ここで、この癌は、黒色腫、胃癌および非小細胞肺癌からなる群より選択され、この方法は、有効量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩を、少なくとも1つの抗癌剤(この抗癌剤は、アルキル化剤、代謝拮抗剤、天然生成物およびその誘導体、ホルモン、抗ホルモン、抗新脈管形成剤およびステロイド、ならびに化学合成物からなる群より選択される)の投与と組み合わせてこの患者に投与する工程を包含する。
【0260】
本発明の別の実施形態は、癌を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0261】
本発明の別の実施形態は、癌を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において処置する方法に関しており、この方法は、有効量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩を、少なくとも1つの抗癌剤の投与と組み合わせてこの患者に投与する工程を包含する。
【0262】
本発明の別の実施形態は、癌を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において処置する方法に関しており、この方法は、有効量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩を、少なくとも1つの抗癌剤(この抗癌剤は、アルキル化剤、代謝拮抗剤、天然生成物およびその誘導体、ホルモン、抗ホルモン、抗新脈管形成剤およびステロイド、ならびに化学合成物からなる群より選択される)の投与と組み合わせてこの患者に投与する工程を包含する。
【0263】
本発明の別の実施形態は、新脈管形成を、このような処置の必要な患者において阻害する方法に関しており、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0264】
本発明の別の実施形態は、脈管形成性の眼疾患(例えば、眼の炎症、未熟児網膜症、糖尿病性網膜症、黄斑変性(ウェットタイプが好ましい)および角膜新生血管形成)を、このような処置の必要な患者において処置する方法に関しており、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0265】
本発明の別の実施形態は、歯肉炎、呼吸器ウイルス、ヘルペスウイルス、肝炎ウイルス、HIV、カポージ肉腫に関連するウイルスおよびアテローム性動脈硬化症からなる群より選択される疾患を、このような処置の必要な患者において処置する方法に関しており、この方法は、有効量の少なくとも1つの式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0266】
本発明の別の実施形態は、疼痛を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0267】
本発明の別の実施形態は、疼痛を、このような処置の必要な患者において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、もしくは3つ、通常は1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩を、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、もしくは3つ、通常は1つ)の薬剤(NSAID、COXIBインヒビター、抗うつ剤、鎮痙薬、抗TNFα抗体およびTNFα拮抗薬からなる群より選択される)と協同してもしくは逐次的にこの患者に投与する工程を包含する。
【0268】
本発明の別の実施形態は、急性炎症性疼痛を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0269】
本発明の別の実施形態は、慢性炎症性疼痛を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0270】
本発明の別の実施形態は、急性神経障害性疼痛を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0271】
本発明の別の実施形態は、慢性神経障害性疼痛を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0272】
本発明の別の実施形態は、COPDを、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0273】
本発明の別の実施形態は、急性炎症を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0274】
本発明の別の実施形態は、慢性炎症を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0275】
本発明の別の実施形態は、関節リウマチを、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0276】
本発明の別の実施形態は、関節炎を、このような処置の必要な患者(例えば、哺乳動物、好ましくは、ヒト)において処置する方法に関しており、この方法は、治療上有効な量の少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩をこの患者に投与する工程を包含する。
【0277】
本発明の別の実施形態は、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常、1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩、および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物に関する。
【0278】
本発明の別の実施形態は、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常、1つ)の式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩を、少なくとも1つ(例えば、1〜3つ、通常、1つ)の他の医薬(すなわち、薬物もしくは薬剤)と組み合わせて含む薬学的組成物に関する。
【0279】
疼痛の例としては、異痛症、強直性脊椎炎、虫垂炎、自己免疫障害、細菌感染、ベーチェット症候群(Behcet’s syndrome)、骨折、気管支炎、熱傷、滑液包炎、転移性癌を含む癌、カンジダ症、心臓血管の状態、カウザルギー(casualgia)、化学的損傷、出産(例えば、分娩)、慢性の局所的神経障害、クローン病、結腸直腸癌、結合組織損傷、結膜炎、COPD、低下した頭蓋内圧、歯科処置、皮膚炎、糖尿病、糖尿病性神経障害、知覚不全、月経困難症、湿疹、気腫、熱、線維筋痛症、胃潰瘍、胃炎、巨細胞性動脈炎、歯肉炎、痛風、痛風性関節炎、頭痛、腰椎穿刺から生じる頭痛の痛み、片頭痛を含む頭痛、単純疱疹ウイルス感染、HIV、ホジキン病、痛覚過敏、過敏症、炎症性腸疾患、上昇した頭蓋内圧、過敏性腸症候群、虚血、若年性関節炎、腎臓結石、腰部の脊椎関節炎(lumbar spondylanhrosis)、背中下部、背中上部および腰仙(lumbrosacral)の病状、腰部の脊椎関節炎(lumbar spondylarthrosis)、月経痙攣、片頭痛、小さい損傷、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋炎、筋肉の緊張、筋骨格の病状、心筋虚血、腎炎症候群、神経根引き抜き損傷、神経炎、栄養欠乏、眼および角膜の状態、眼の光恐怖症、眼疾患、変形性関節症、耳の手術、外耳炎、中耳炎、結節性動脈周囲炎、末梢神経障害、幻肢痛、多発性筋炎、発疹後の神経痛、手術/外科手術後の回復、開胸術後、乾癬性関節炎、肺線維症、肺水腫、神経根障害、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィ、網膜炎、網膜症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、坐骨神経痛、強皮症、鎌状赤血球貧血、洞頭痛(sinus headaches)、副鼻腔炎、脊髄損傷、脊椎関節症、捻挫、発作、外耳炎、腱炎、緊張性頭痛、視床症候群、血栓症、甲状腺炎、トキシン、外傷性損傷、三叉神経痛、潰瘍性大腸炎、尿性器の状態、ブドウ膜炎、膣炎、脈管疾患、脈管炎、ウイルス感染および/もしくは創傷治癒に関する疼痛が挙げられるが、これらに限定されない。この実施形態は、急性疼痛の処置を含むが、急性炎症性疼痛、慢性炎症性疼痛、急性神経障害性疼痛および慢性神経障害性疼痛の処置は含まない。
【0280】
NSAIDは、当業者にとって周知であり、これらの公知の投薬および投薬レジメン内で使用され得る。NSAIDの例としては、ピロキシカム、ケトプロフェン、ナプロキセン、インドメタシンおよびイブプロフェンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0281】
COXIBインヒビターは、当業者にとって周知であり、これらの公知の投薬および投薬レジメン内で使用され得る。COXIBインヒビターの例としては、ロフェコキシブ、セレコキシブ、エトリコキシブ(etoricoxib)、バルデコキシブ(valdecoxib)およびメロチカン(melotican)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0282】
抗うつ剤は、当業者にとって周知であり、これらの公知の投薬および投薬レジメン内で使用され得る。抗うつ剤の例としては、アミトリプチリンおよびノルトリプチリンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0283】
鎮痙薬は、当業者にとって周知であり、これらの公知の投薬および投薬レジメン内で使用され得る。鎮痙薬の例としては、ガバペンチン、カルバマゼピン、プレガバリンおよびラモトリギン(lamotrigine)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0284】
抗TNFα抗体は、当業者にとって周知であり、これらの公知の投薬および投薬レジメン内で使用され得る。抗TNFα抗体の例としては、インフリキシマブおよびアダリムマブが挙げられるが、これらに限定されない。
【0285】
TNFα拮抗薬は、当業者にとって周知であり、これらの公知の投薬および投薬レジメン内で使用され得る。TNFα拮抗薬の例としては、エタネルセプト、p38キナーゼインヒビターおよびTNFレセプター融合タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。
【0286】
化学治療剤(抗腫瘍剤)として使用され得る化合物のクラスとしては、アルキル化剤、
代謝拮抗剤、天然生成物およびその誘導体、ホルモンおよびステロイド(合成アナログを含む)、ならびに化学合成物が挙げられる。これらのクラス内の化合物の例は、以下に挙げられる。
【0287】
アルキル化剤(ナイトロジェンマスタード、エチレンイミン誘導体、アルキルスルホン酸、ニトロソウレアおよびトリアゼンを含む):ウラシルマスタード、クロルメチン(Chlormethine)、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、イフォスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン(Pipobroman)、トリエチレン−メラミン、トリエチレンチオホスホルアミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン(Streptozocin)、ダカルバジンおよびテモゾロミド。
【0288】
代謝拮抗剤(葉酸拮抗薬、ピリミジンアナログ、プリンアナログおよびアデノシンデアミナーゼインヒビターを含む):メトトレキサート、5−フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、リン酸フルダラビン、ペントスタチンおよびゲムシタビン。
【0289】
天然生成物およびそれらの誘導体(ビンカアルカロイド、抗腫瘍抗生物質、酵素、リンフォカインおよびエピポドフィロトキシンを含む):ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、パクリタキセル(パクリタキセルは、Taxol(登録商標)として市販されており、「微小管作用剤」の表題の下記の小区分において詳説される)、ミトラマイシン(Mithramycin)、デオキシコ−フォルマイシン(Deoxyco−formycin)、マイトマイシン−C(Mitomycin−C)、L−アスパラギナーゼ、インターフェロン(特に、IFN−a)、エトポシドおよびテニポシド(Teniposide)。
【0290】
ホルモンおよびステロイド(合成アナログを含む):17α−エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、テストラクトン、酢酸メゲストロール、タモキシフェン、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ロイプロリド、フルタミド、トレミフェン、ゾラデックス。
【0291】
化学合成物(無機錯体(例えば、白金配位錯体)を含む):シスプラチン、カルボプラチン、ヒドロキシ尿素、アムサクリン(Amsacrine)、プロカルバジン、ミトタン、ミトキサントロン(Mitoxantrone)、レバミゾール、およびヘキサメチルメラミン。
【0292】
これらの化学治療剤のほとんどの安全で有効な投与の方法は、当業者にとって公知である。さらに、これらの投与は、標準的な文献中に記載されている。例えば、化学治療剤の多くの投与が、「Physicians’ Desk Reference」(PDR)(例えば、2003年版(Montvale、NJ 07645−1742、USAのThompson PDR)中に記載されており;この開示は、本明細書中に参考として援用される。
【0293】
本明細書中で使用される場合、微小管作用剤は、微小管形成および/もしくは作用に影響することによって細胞の有糸分裂を妨げる(すなわち、抗有糸分裂作用を有する)化合物である。このような因子は、例えば、微小管安定剤(microtubule stabilizer)もしくは微小管形成を崩壊させる因子であり得る。
【0294】
本発明において有用な微小管作用剤は、当業者にとって周知であり、アロコルチシン(allocolchicine)(NSC 406042)、ハリコンドリンB(NSC 609395)、コルヒチン(NSC 757)、コルヒチン誘導体(例えば、NSC 33410)、ドラスタチン10(dolastatin 10)(NSC 376128)、マイタンシン(maytansine)(NSC 153858)、リゾキシン(rhizoxin)(NSC 332598)、パクリタキセル(Taxol(登録商標)、NSC 125973)、Taxol(登録商標)誘導体(例えば、誘導体(例えば、NSC 608832)、チオコルチシン(thiocolchicine)(NSC 361792)、トリチルシステイン(NSC 83265)、硫酸ビンブラスチン(NSC 49842)、硫酸ビンクリスチン(NSC 67574)、エポチロンA、エポチロンおよびディスコデルモリド(discodermolide)(Service、(1996) Science、274:2009を参照されたい) エストラムスチン、ノコダゾール(nocodazole)、MAP4などが挙げられるが、これらに限定されない。このような因子の例はまた、科学文献および特許文献にも記載されている(例えば、Bulinski(1997) J. Cell Sci. 110:3055−3064;Panda(1997) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:10560−10564;Muhlradt (1997) Cancer Res. 57:3344−3346;Nicolaou(1997)Nature 387:268−272;Vasquez(1997)Mol. Biol. Cell. 8:973−985;Panda(1996)J. Biol. Chem. 271:29807−29812を参照されたい)。
【0295】
特に好ましい因子は、パクリタキセルのような作用を有する化合物である。これらとしては、パクリタキセルおよびパクリタキセル誘導体(パクリタキセル様化合物)およびアナログが挙げられるが、これらに限定されない。パクリタキセルおよびその誘導体は、市販されている。さらに、パクリタキセルおよびパクリタキセル誘導体ならびにアナログを作るための方法は、当業者にとって周知である(例えば、米国特許第5,569,729号;同第5,565,478号;同第5,530,020号;同第5,527,924号;同第5,508,447号;同第5,489,589号;同第5,488,116号;同第5,484,809号;同第5,478,854号;同第5,478,736号;同第5,475,120号;同第5,468,769号;同第5,461,169号;同第5,440,057号;同第5,422,364号;同第5,411,984号;同第5,405,972号;および同第5,296,506号を参照されたい)。
【0296】
さらに具体的に、用語「パクリタキセル」は、本明細書中で使用される場合、Taxol(登録商標)(NSC番号:125973)として市販されている薬剤をいう。Taxol(登録商標)は、チューブリン部分が安定した微小管束(これは、有糸分裂に適切な構造への再編成ができない)へと重合するのを増強することによって、真核生物の細胞の複製を阻害する。多くの入手可能な化学治療剤のうち、パクリタキセルは、薬剤難治性の腫瘍(卵巣腫瘍および乳腺腫瘍を含む)に対する臨床試験におけるその効能がゆえに、利益を生じてきた(Hawkins(1992) Oncology、6:17−23、Horwitz(1992) Trends Pharmacol. Sci. 13:134−146、Rowinsky(1990) J. Natl. Canc. Inst. 82:1247−1259)。
【0297】
さらなる微小管作用剤は、当該分野において公知の多くのアッセイのうちの1つ(例えば、パクリタキセルアナログのチューブリン重合作用を測定する、これらの化合物の有糸分裂において細胞をブロックする能力を測定するための細胞アッセイと組み合わせた半自動アッセイ)を使用して評価され得る(Lopes(1997) Cancer Chemother. Pharmacol. 41:37−47を参照されたい)。
【0298】
一般的に、テスト化合物の作用は、細胞とこの化合物とを接触させ、そして、この細胞周期が崩壊されたかどうかを決定することによって(特に、有糸分裂事象の阻害をとおして)、決定される。このような阻害は、有糸分裂装置の崩壊(例えば、正常な紡錘体形成の崩壊)によって媒介され得る。有糸分裂が妨げられる細胞は、変化した形態(例えば、微小管の凝縮、増加した染色体数など)によって特性付けられ得る。
【0299】
可能なチューブリン重合作用を有する化合物は、インビトロでスクリーニングされ得る。好ましい実施形態において、この化合物は、増殖の阻害に関しておよび/もしくは変化した細胞形態に関して(特に微小管の凝集に関して)、培養されたWR21細胞(69−2系統のwap−rasマウスから誘導される)に対してスクリーニングされる。陽性−テスト化合物のインビボでのスクリーニングがその後、WR21腫瘍細胞を生じたヌードマウスを使用して実施され得る。このスクリーニングの方法に関する詳細なプロトコルは、Porter(1995) Lab. Anim. Sci.、45(2):145−150によって記載されている。
【0300】
所望の作用に関して化合物をスクリーニングする他の方法は、当業者にとって周知である。典型的に、このようなアッセイは、微小管の形成および/もしくは分解の阻害に関するアッセイを含む。微小管形成に関するアッセイは、例えば、Gaskinら(1974) J. Molec. Biol.、89:737−758によって記載されている。米国特許第5,569,720号もまた、パクリタキセルのような作用を有する化合物に関するインビトロおよびインビボのアッセイを提供している。
【0301】
上記の微小管作用剤の安全で有効な投与の方法は、当業者にとって公知である。さらに、これらの投与は、標準的な文献に記載されている。
【0302】
式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩ならびに化学治療剤および/もしくは放射線治療の投与の量および頻度は、患者の年齢、状態および大きさならびに処置される疾患の重症度といった要素を考慮して、主治医(内科医)の判断にしたがって調節される。腫瘍の成長をブロックするための、式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩の投薬レジメンは、2〜4(好ましくは、2)分割した用量での10mg/日〜2000mg/日(好ましくは、10mg/日〜1000mg/日、さらに好ましくは、50mg/日〜600mg/日)の経口投与であり得る。間欠性(intermittant)治療(例えば、3週間のうち1週間もしくは4週間のうち3週間)もまた使用され得る。
【0303】
化学治療剤および/もしくは放射線治療は、当該分野において周知の治療プロトコルにしたがって投与され得る。化学治療剤および/もしくは放射線治療の投与が、処置される疾患、ならびにこの疾患に対する化学治療剤および/もしくは放射線治療の公知の効果に依存して変わり得ることは、当業者にとって明らかとなる。また、当該分野の臨床家の知識にしたがって、治療プロトコル(例えば、投与の投薬量および時間)は、投与された治療剤(すなわち、抗腫瘍剤もしくは放射線)の患者において観察される効果を考慮し、そして投与された治療剤に対する観察される疾患の応答を考慮して、変わり得る。
【0304】
本発明の方法において、式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩は、化学治療剤および/もしくは放射線と協同してもしくは逐次的に投与される。したがって、例えば、化学治療剤と式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩、または放射線と式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩は、同時にもしくは本質的に同時に投与されるべき必要はない。同時にもしくは本質的に同時に投与することの利点は、当該分野の臨床家の決定内に充分にはいっている。
【0305】
また、一般的に、式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩と、化学治療剤とは、同じ薬学的組成物内で投与される必要はなく、物理的特性および化学的特性の違いゆえに、異なる経路で投与される必要があり得る。例えば、式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩は、その良好な血中レベルを発生させ、そして維持するために経口投与され得る一方で、化学治療剤は、静脈内投与され得る。(可能であれば同じ薬学的組成物中である)投与の方法および投与の当否の決定は、当該分野の臨床家の知識内に充分にはいる。最初の投与は、当該分野において公知の確立されたプロトコルにしたがって行なわれ得、そしてその後、観察された効果を基に、投薬、投与のやり方、および投与の時間が、当該分野の臨床家によって改変され得る。
【0306】
式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩、ならびに化学治療剤および/もしくは放射線の個々の選択は、患者の状態の主治医の診断および主治医の判断、ならびに適切な治療プロトコルに依存する。
【0307】
式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩、ならびに化学治療剤および/もしくは放射線は、増殖性疾患の性質、患者の状態、ならびに式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩と合わせて(すなわち、単一の治療プロトコル内で)投与される化学治療剤および/もしくは放射線の実際の選択に依存して、協同して(例えば、同時に、本質的に同時にもしくは同じプロトコル内で)もしくは逐次的に投与され得る。
【0308】
式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩、ならびに化学治療剤および/もしくは放射線は、同時にもしくは本質的に同時に投与されない場合、式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩、ならびに化学治療剤および/もしくは放射線の投与の最初の順序は重要でないこともあり得る。したがって、式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩が最初に投与され、そして化学治療剤および/もしくは放射線の投与が続くことがあり得るか;もしくは、化学治療剤および/もしくは放射線が最初に投与され、そして式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩の投与が続き得る。この交互の投与は、単一の治療プロトコルの間繰り返され得る。治療プロトコル中の各治療剤の投与の順序および投与の繰り返しの回数の決定は、患者の処置される疾患および状態の評価後、当該分野の臨床家の知識内に充分にはいる。
【0309】
例えば、化学治療剤および/もしくは放射線が最初に投与され(特に、それが細胞毒性因子である場合)、そして式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩の投与が続き、そして利点が決定されると、化学治療剤および/もしくは放射線の投与が続く、などによってこの治療プロトコルが完了するまで処置を続行し得る。
【0310】
したがって、経験および知識にしたがって、主治医は、処置が進むにつれ、個々の患者の必要性にしたがう処置の成分(治療剤‐‐すなわち、式1.0の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩、化学治療剤もしくは放射線)の投与に関する各プロトコルを改変し得る。
【0311】
主治医は、処置が投与された用量で有効かどうかを決定する際に、患者の一般的なよい生活状態(well−being)ならびにより明確な徴候(例えば、疾患に関連した症状の軽減、腫瘍成長の阻害、腫瘍の実際の収縮もしくは転移の阻害)を考慮する。腫瘍のサイズは、標準的な方法(例えば、放射線医学(例えば、CATもしくはMRIスキャン))によって測定され得、そして連続的な測定が使用され得て、腫瘍の成長が遅延しているかどうか、もしくは逆行すらしているかどうかを判断する。処置の有効度の判断を促進させるために、疾患に関連した症状(例えば、疼痛)の軽減および全体的な状態の改善もまた使用され得る。
【0312】
本発明の特定の化合物は、異なる立体異性体の形態(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマーおよびアトロプ異性体)で存在し得る。本発明は、全てのこのような立体異性体を、純粋な形態および混合物(ラセミ混合物を含む)の両方で企図する。異性体は、従来の方法を使用して調製され得る。
【0313】
本化合物のすべての立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体など)(化合物の塩、溶媒和物、およびプロドラッグの立体異性体、ならびにプロドラッグの塩および溶媒和物の立体異性体を含む)(例えば、エナンチオマー形態(不斉炭素がなくても存在し得る)、回転異性体の形態、アトロプ異性体、およびジアステレオマーの形態を含め、種々の置換基上の不斉炭素について存在し得るもの)は、本発明の範囲内にあることが企図される。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば他の異性体を実質的に含まなくてもよいし、または例えばラセミ体として、もしくは他の全ての立体異性体と、もしくは他の選択された立体異性体と混合されてもよい。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsによって定義されているとおりのS配置もしくはR配置を有し得る。「塩」、「溶媒和物」、「プロドラッグ」などの用語の使用は、本発明の化合物のエナンチオマー、立体異性体、回転異性体、互変異性体、ラセミ体、もしくはプロドラッグの塩、溶媒和物、およびプロドラッグに等しく適用されることが意図される。
【0314】
本発明はまた、本発明の化合物のプロドラッグも含む。用語「プロドラッグ」は、本明細書中で使用される場合、インビボで(例えば、血液中の加水分解をとおして)上記の式の親化合物にすぐに変換される化合物を表す。徹底的な考察は、A.C.S.Symposium SeriesのT.Higuchi and V.Stella、Pro−drugs as Novel Delivery Systems、Vol. 14によって、およびBioreversible Carriers in Drug Design、Edward B. Roche(編)、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987内に提供されており、これらの両方は、本明細書中に参考として援用される。
【0315】
本発明はまた、単離された形態および純粋な形態の本発明の化合物を含む。
【0316】
式1.0の化合物の化合物の多形形態ならびに、式1.0の化合物の塩、溶媒和物およびプロドラッグの多形形態は、本発明に含まれることが意図される。
【0317】
特定の三環式化合物は、事実上酸性である(例えば、カルボキシル基もしくはフェノールヒドロキシル基を有する化合物)。これらの化合物は、薬学的に受容可能な塩を形成し得る。このような塩の例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、金および銀の塩が挙げられ得る。また、企図されるのは、薬学的に受容可能なアミン(例えば、アンモニア、アルキルアミン、ヒドロキシアルキルアミン、N−メチルグルカミンなど)で形成された塩である。
【0318】
特定の塩基性三環式化合物もまた、薬学的に受容可能な塩(例えば、酸付加塩)を形成する。例えば、ピリド−窒素原子は、強酸と塩を形成し得る一方で、塩基性置換基(例えば、アミノ基)を有する化合物もまたより弱い酸と塩を形成する。塩形成のための適切な酸の例は、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、アスコルビン酸、マレイン酸、メタンスルホン酸ならびに当該分野において公知の他の鉱酸およびカルボン酸である。塩は、従来のやり方で、遊離塩基形態を充分な量の望ましい酸と接触させ、塩を生成することによって調製される。遊離塩基形態は、塩を適切な希釈水性塩基溶液(例えば、希釈水性NaOH、炭酸カリウム、アンモニアおよび炭酸水素ナトリウム)で処理することによって再生成され得る。遊離塩基形態は、それらの各々の塩形態とは、特定の物理的特性(例えば、極性溶媒中の溶解度)が多少異なるが、酸性塩および塩基性塩は、他の点では、本発明の目的においてそれらの各々の遊離塩基形態と等価である。
【0319】
式1.0の化合物は、塩を形成し、この塩もまた本発明の範囲内にある。他に示されない限り、本明細書中の式1.0の化合物への言及は、その塩への言及を含むと理解される。用語「塩」は、本明細書中で使用される場合、無機酸および/もしくは有機酸を使って形成される酸性塩、ならびに無機塩基および/もしくは有機塩基を使って形成される塩基性塩を示す。さらに、式1.0の化合物が塩基性部分(例えば、ピリジンもしくはイミダゾールだが、これらに限定されない)、および酸性部分(例えば、カルボン酸だが、これに限定されない)の両方を含む場合、両性イオン(「分子内塩」)が形成され得、これは、本明細書中で使用される場合、用語「塩」に含まれる。薬学的に受容可能な(すなわち、非毒性で生理学上受容可能な塩)が好ましい。例えば、媒質中(例えば、塩を沈殿させる媒質中もしくはその後凍結乾燥を行う水性媒質中)で式1.0の化合物とある量(例えば、等量)の酸もしくは塩基を反応させることにより、式1.0の化合物の塩が形成され得る。塩基性(もしくは酸性)の薬学的化合物から薬学的に有用な塩を形成するのに適していると一般的に考えられる酸(および塩基)は、例えば、S.Bergeら、Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1)1−19;P.Gould、International J.of Pharmaceutics(1986)33 201−217;Andersonら、The Practice of Medicinal Chemistry (1996)、Academic Press、New Yorkによって;The Orange Book(Food & Drug Administration、Washington,D.C.ウェブサイトにて);およびP.Heinrich Stahl、Camille G.Wermuth(編)、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use(2002)Int’l. Union of Pure and Applied Chemistry、pp.330−331中で議論されている。これらの開示は、本明細書中に参考として援用される。
【0320】
典型的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモエート(pamoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩(本明細書中で述べたようなもの)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシレートとしても公知)、ウンデカン酸塩などが挙げられる。
【0321】
典型的な塩基性塩としては、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、リチウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)、アルミニウム塩、亜鉛塩、有機塩基(例えば、有機アミン)(例えば、ベンザチン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ヒドラバミン(hydrabamine)(N,N−ビス(デヒドロアビエチル)エチレンジアミンで形成)、N−メチル−D−グルカミン、N−メチル−D−グルカミド(N−methyl−D−glucamide)、t−ブチルアミン、ピペラジン、フェニルシクロヘキシルアミン、コリン、トロメタミン)との塩、およびアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン)との塩などが挙げられる。塩基性の窒素含有基は、薬剤(例えば、ハロゲン化低級アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルおよびブチルの塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸のジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、ハロゲン化アラルキル(例えば、ベンジルおよびフェネチルの臭化物)など)によって、四級化され得る。
【0322】
このような酸性塩および塩基性塩は全て、本発明の範囲内の薬学的に受容可能な塩であることが意図されており、全ての酸性塩および塩基性塩は、本発明の目的のためには、対応する化合物の遊離した形態と等価であるとみなされる。
【0323】
式1.0の化合物、ならびにその塩、溶媒和物およびプロドラッグは、それらの互変異性体の形態で(例えば、アミドもしくはイミノエーテルとして)存在し得る。このような互変異性の形態は全て、本明細書中で、本発明の一部として企図される。
【0324】
本発明の1つ以上の化合物は、溶媒和物としても存在して得るか、もしくは必要に応じて溶媒和物に変換され得る。溶媒和物の調製は、一般的に公知である。ゆえに、例えば、M.Cairaら、J.Pharmaceutical Sci.、93(3)、601−611(2004)は、酢酸エチル中のならびに水からの抗真菌性のフルコナゾールの溶媒和物の調製を記載している。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様の調製は、E.C.van Tonderら、AAPS PharmSciTech.、5(1)、論説12(2004);およびA.L.Binghamら、Chem.Commun.、603−604(2001)によって記載されている。典型的な非限定的なプロセスは、本発明の化合物を望ましい量の望ましい溶媒(有機溶媒もしくは水またはこれらの混合物)に、周囲温度より高い温度で溶解し、そしてこの溶液を結晶を形成するに十分な速度で冷却し、この結晶は、次いで、標準的な方法によって単離されることを含む。分析技術(例えば、I.R.分光学)は、溶媒和物(もしくは水和物)としての結晶中のその溶媒(もしくは水)の存在を示す。
【0325】
本発明によって記載されている化合物から薬学的組成物を調製するためには、不活性の薬学的に受容可能なキャリアは、固体もしくは液体のいずれかであり得る。固体形態の調製物としては、散剤、錠剤、分散可能な顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤および坐剤が挙げられる。散剤および錠剤は、約5〜約95%の活性成分を含み得る。適切な固体キャリアは、当該分野で公知である(例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖もしくはラクトース)。錠剤、散剤、カシェ剤およびカプセル剤は、経口投与に適した固体の投薬形態として使用され得る。薬学的に受容可能なキャリアの例および多種の組成物の製造の方法は、A.Gennaro(編)、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、(1990)、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania内で見出され得る。
【0326】
液体形態の調製物としては、溶液、懸濁液およびエマルジョンが挙げられる。例としては、非経口の注射のための水もしくは水−プロピレングリコール溶液、または経口溶液、懸濁液、およびエマルジョンのための甘味料および乳白剤の添加が挙げられ得る。液体形態の調製物としてはまた、鼻腔内投与のための溶液も挙げられ得る。
【0327】
吸入に適したエアゾールの調製物としては、薬学的に受容可能なキャリア(例えば、圧縮不活性ガス(例えば、窒素))と組み合わせられ得る、溶液および粉末状の固体が挙げられ得る。
【0328】
また、経口もしくは非経口いずれかの投与のために使用直前に液体形態の調製物に変換されることが意図された固体形態の調製物も挙げられる。このような液体形態としては、溶液、懸濁液、およびエマルジョンが挙げられる。
【0329】
本発明の化合物はまた、経皮的にも送達され得る。経皮的な組成物は、クリーム、ローション、エアゾール、および/もしくはエマルジョンの形態をとり得、この目的のために当該分野で従来行なわれるように、マトリックスもしくは貯蔵タイプの経皮パッチに含まれ得る。
【0330】
好ましくは、本化合物は経口投与される。
【0331】
好ましくは、本薬学的調製物は、単位投薬形態である。このような形態では、調製物は、適切な量(例えば、所望する目的に達するに有効な量)の活性成分を含む適切なサイズの単位用量に細分される。
【0332】
調製物の単位用量中の活性化合物の量は、具体的な用途にしたがって、変わり得るか、もしくは約0.01mg〜約1000mgに調整され得、好ましくは、約0.01mg〜約750mg、さらに好ましくは、約0.01mg〜約500mg、最も好ましくは、約0.01mg〜約250mgに調整され得る。
【0333】
使用される実際の投薬量は、患者の必要条件および処置される状態の重症度に依存して変わり得る。個々の状態に対する適切な投薬レジメンの決定は、当該分野の技術範囲内である。便宜上、総投薬量は細分され得、必要であれば、1日の間に少しずつ投与され得る。
【0334】
本発明の化合物および/もしくはその薬学的に受容可能な塩の投与の量および頻度は、患者の年齢、状態、および大きさ、ならびに処置される症状の重症度といった要素を考慮して、主治医の判断にしたがって調節される。経口投与の一般的に推奨される1日あたりの投薬レジメンは、2〜4分割した用量で、約0.04mg/日〜約4000mg/日の範囲であり得る。
【実施例】
【0335】
(生物学的実施例)
本発明の化合物は、CXC−ケモカイン媒介性の病状および疾患の処置において有用である。この有用性は、IL−8およびGRO−αケモカインを阻害するこれらの能力において明らかにされ、その能力は、以下のインビトロアッセイによって実証され得る。
【0336】
(レセプター結合アッセイ)
(CXCR1 SPAアッセイ)
96ウェルプレートの各ウェルについて、100μl中、10μgのhCXCR1−CHOを過剰発現する膜(Biosignal)および200μg/ウェルのWGA−SPAビーズ(Amersham)の反応混合物を、CXCR1アッセイ緩衝液(25mM HEPES、pH 7.8、2mM CaCl、1mM MgCl、125mM NaCl、0.1%BSA)(Sigma)中に調製し得る。0.4nMのリガンド([125I]−IL−8(NEN))のストックをCXCR1アッセイ緩衝液中に調製し得る。テスト化合物の20×ストック溶液を、DMSO(Sigma)中に調製し得る。IL−8(R & D)の6×ストック溶液を、CXCR2アッセイ緩衝液中に調製し得る。上記の溶液を、96−ウェルのアッセイプレート(PerkinElmer)に以下のように加え得る:10μlのテスト化合物もしくはDMSO、40μlのCXCR1アッセイ緩衝液もしくはIL−8ストック、100μlの反応混合物、50μlのリガンドストック(最終[リガンド]=0.1nM)。このアッセイプレートを、プレートシェーカーで5分間振とうし得、その後、8時間インキュベートした後に、cpm/ウェルをMicrobeta Triluxカウンター(PerkinElmer)で決定し得る。NSB(250nM IL−8)への総結合の阻害%を、IC50値に関して決定し得る。
【0337】
(CXCR2 SPAアッセイ)
96ウェルプレートの各ウェルについて、100μl中、4μgのhCXCR2−CHOを過剰発現する膜(Biosignal)および200μg/ウェルのWGA−SPAビーズ(Amersham)の反応混合物を、CXCR2アッセイ緩衝液(25mM HEPES、pH 7.4、2mM CaCl、1mM MgCl)中に調製し得る。0.4nMのリガンド([125I]−IL−8(NEN))のストックをCXCR2アッセイ緩衝液中に調製し得る。テスト化合物の20×ストック溶液を、DMSO(Sigma)中に調製し得る。GRO−α(R & D)の6×ストック溶液を、CXCR2アッセイ緩衝液中に調製し得る。上記の溶液を、96−ウェルのアッセイプレート(PerkinElmerもしくはCorning)に以下のように加え得る:10μlのテスト化合物もしくはDMSO、40ulのCXCR2アッセイ緩衝液もしくはGRO−αストック、100μlの反応混合物、50μlのリガンドストック(最終[リガンド]=0.1nM)。DMSO中のテスト化合物の40×ストック溶液が調製され得たら、5μlのテスト化合物もしくはDMSOの代わりに45μlのCXCR2アッセイ緩衝液を使用し得ること以外は、上記のプロトコルが使用され得る。このアッセイプレートを、プレートシェーカーで5分間振とうし得、その後、2〜8時間インキュベートした後に、cpm/ウェルをMicrobeta Triluxカウンター(PerkinElmer)で決定し得る。非特異的な結合(250nM GRO−αもしくは50μM アンタゴニスト)を減算した総結合の阻害%を決定し得、そしてIC50値を計算し得る。
【0338】
(カルシウム蛍光アッセイ(FLIPR))
hCXCR2およびGαι/qで安定してトランスフェクトされたHEK293細胞を、1ウェルにつき10,000個の細胞で、Poly−D−Lysine Black/Clearプレート(Becton Dickinson)中にプレーティングし得、そして、5%CO、37℃で48時間インキュベートし得る。その後、培養物を、4mMのFluo−4,AM(Molecular Probes)とともに、Dye Loading Buffer(1%FBS、HBSS w. Ca & Mg、20mM HEPES(Cellgro)、2.5mM プロベネシド(Sigma))中で1時間インキュベートし得る。培養物を、洗浄緩衝液(HBSS w. Ca & Mg、20mM HEPES、プロベネシド(2.5mM))で3回洗浄し得、その後、100μl/ウェルの洗浄緩衝液を加え得る。
【0339】
インキュベーションの間、化合物を、0.4%DMSO(Sigma)および洗浄緩衝液中の4×ストックとして調製し得、第一添加プレート中のこれらのそれぞれのウェルに加え得る。IL−8もしくはGRO−α(R & D Systems)の濃度は、洗浄緩衝液+0.1%BSA中に4×で調製され得、そして、第二添加プレート中のこれらのそれぞのれウェルに加えられ得る。
【0340】
その後、培養物プレートおよび両方の添加プレートを、FLIPRイメージングシステム内に配置して、化合物、そしてリガンドの添加の際のカルシウム蛍光の変化を決定し得る。簡単に述べると、50μlの化合物溶液もしくはDMSO溶液を、それぞれのウェルに加え得、そしてFLIPRによってカルシウム蛍光の変化を1分間測定し得る。機器内での3分間のインキュベーションの後、50μlのリガンドを加え得、そしてFLIPRによってカルシウム蛍光の変化を1分間測定し得る。各刺激曲線(stimulation curve)下の面積を決定し得、そして、値を使用し、化合物(アゴニスト)による刺激%、およびテスト化合物のIC50値に関するリガンド(0.3nM IL−8もしくはGRO−α)に対する総カルシウム応答の阻害%を決定し得る。
【0341】
(293−CXCR2に関する走化性アッセイ)
走化性アッセイを、293−CXCR2細胞(ヒトCXCR2を過剰発現するHEK−293細胞)に対してFluorblok挿入物(Falcon)を使用して、設定し得る。現在使用される標準的なプロトコルは、以下のとおりである:
1.挿入物を、コラーゲンIV(2ug/ml)で、37℃で2時間コーティングし得る。
2.このコラーゲンを、除去し得、そして挿入物を、一晩風乾し得る。
3.細胞を、10uM カルセイン AM(Molecular Probes)で2時間標識し得る。標識は、2%FBSを有する完全培地中で行なわれ得る。
4.化合物の希釈液を、最少培地(0.1%BSA)中に作製し得、そして24ウェルのプレートのウェル内に置かれ得る挿入物中に配置し得る。ウェル内には、最少培地内に0.25nMの濃度のIL−8が存在し得る。細胞を、洗浄し得、そして最少培地中に再懸濁し得、そして挿入物1つあたり50,000個の細胞の濃度で、挿入物内に配置し得る。
5.プレートを、2時間インキュベートし得、そして挿入物を取り出し得、そして新たな24ウェル内に配置し得る。励起(=485nM)および放出(=530nM)の際の蛍光が検出され得る。
【0342】
(細胞毒性アッセイ)
CXCR2化合物に関する細胞毒性アッセイを、293−CXCR2細胞について実施され得る。化合物の濃度を、高濃度における毒性に関してテストし得、それらが結合アッセイおよび細胞ベースのアッセイにおけるさらなる評価に対して使用され得るかどうかを決定する。プロトコルは、以下のとおりである:
1.293−CXCR2細胞を、完全培地中に1ウェルあたり5000個の細胞の濃度で、一晩プレーティングし得る。
2.化合物の希釈液を、w/0.1%BSAを有する最少培地中に作製し得る。完全培地を、注ぎ出して除去し得、そして化合物の希釈液を加え得る。プレートを、4時間、24時間そして48時間インキュベートし得る。細胞を、10uM カルセイン AMで15分間標識して、細胞の生存率を決定し得る。検出方法は、上記と同じであり得る。
【0343】
(軟寒天アッセイ)
10,000個のSKMEL−5細胞/ウェルを、1.2%寒天と化合物の種々の希釈液を有する完全培地との混合物中にプレーティングし得る。寒天の最終濃度は、0.6%であり得る。21日後、生存細胞のコロニーを、MTTの溶液(PBS中1mg/ml)で染色し得る。その後、プレートをスキャンニングして、コロニーの数およびサイズを決定し得る。化合物の濃度に対して総面積を比較することによってIC50を決定し得る。
【0344】
(ラットのカラゲナン誘発性熱痛覚過敏)
雄性Sprague−Dawleyラット(Charles River Laboratories;150〜200gm)を、食べ物および水が自由に供給される、通常の囲いおよび光の条件下で維持し得る。動物を足底テストユニット(Ugo Basile、Italy)内に配置することによって、熱源に対するその足を引っ込めるベースラインの応答に関して各動物をテストし得る(ここで、光源がその足下で動かされ、そして引っ込める時間が測定される)。その後、動物は、本発明の化合物を経口服用し得、その後、イソフルラン(isofurane)知覚麻酔下の間、100ulの食塩水中の2〜3mgのλカラゲナン(FMC Colloids)を足底内に注入し得る。3時間後、動物は、熱源に対するそれらの足を引っ込める応答に関して再測定され得る。足底の組織もまた、好中球の浸潤の代わりとしてミエロペルオキシダーゼのレベルに関して分析され得る。
【0345】
式1.0の化合物は、当業者にとって公知なプロセスによって、WO02/083624(2002年10月24日に公開)中に記載されたものに類似したプロセスによって、U.S.2004/0106794(2004年6月3日に公開)中に記載されたものに類似したプロセスによって、WO2004/011418(2004年2月5日に公開)中に記載されたものと類似したプロセスによって、ならびに以下の調製および実施例において産生され得る。WO02/083624、U.S.2004/0106794およびWO2004/011418の開示は、本明細書中で参考として援用される。
【0346】
本発明において有用な化合物は、以下の実施例によって例示され、これらの実施例は、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0347】
(実施例1)
【0348】
【化47】

B−NHを、オキサジアゾール中間体2aもしくは2bのうちの1つのエタノール溶液とともに加熱した場合、モノ−アミノ中間体3が得られる(工程1)。使用されるオキサジアゾールは、当業者には公知なものである。
【0349】
その後、3をA−NHで処理し、そして反応混合物をさらに加熱した場合、最終ジアミノ化合物5が得られる(工程2)。
【0350】
(実施例2〜52)
表1中のアミン、B−NHおよびA−NHを使用して、実施例1において述べた手順と同様の手順にしたがった場合、表1中の以下の最終化合物が調製される。
【0351】
【表1−1】

【0352】
【表1−2】

【0353】
【表1−3】

【0354】
【表1−4】

【0355】
【表1−5】

【0356】
【表1−6】

【0357】
【表1−7】

【0358】
【表1−8】

【0359】
【表1−9】

(実施例53)
【0360】
【化48】

(工程1)
B−NHもしくはA−NHのいずれかを、公知の中間体2aもしくは2bのうちの1つのエタノール溶液とともに加熱した場合、アミノ中間体7もしくは8が得られる。
(工程2)
7もしくは8をB−NHもしくはA−NHで処理した場合、ジアミノ化合物9もしくは10が得られる。
【0361】
(実施例54〜104)
表2中のアミン、B−NHおよびA−NHを使用し、そしてオキサジアゾール中間体2aもしくは2bのうちの1つを使用して、実施例53において述べた手順に類似した手順にしたがった場合、表2中の以下の最終化合物が調製される。使用されるオキサジアゾールは、当業者には公知なものである。
【0362】
表2中の実施例中の2つのアミン(B−NHおよびA−NH)の反応の順序を変えた場合、他の位置異性の最終化合物を得、ここで、表2の後の実施例54A〜104A中に図示されているように、N−酸化物は、B基(すなわち、式10の化合物)を有するオキサジアゾールの側にある。
【0363】
【表2−1】

【0364】
【表2−2】

【0365】
【表2−3】

【0366】
【表2−4】

【0367】
【表2−5】

【0368】
【表2−6】

【0369】
【表2−7】

【0370】
【表2−8】

【0371】
【化49】

【0372】
【化50】

【0373】
【化51】

【0374】
【化52】

本発明は、上記の特定の実施形態と関連して記載されているが、それらの多数の代案、改変、および変更が当業者にとって明白となる。全てのこういった代案、改変、および変更は、本発明の意図および範囲内であることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

の化合物、およびその薬学的に受容可能な塩であり、ここで:
Xは、NもしくはNであり、そしてYは、NもしくはNであり、但し、少なくともXもしくはYがNであり;
Aは、
【化2】

【化3】

からなる群より選択されるか、または
Aは、(上記で定義したとおりの)A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10、A13、A14、A15、A16、A17、A18、A19、A20、A21、A22、A23、A24、A25、A26、A27、A28、A29、A30、A31、A32、A33、A34、A35、A36およびA37からなる群より選択された基であり、ここで、該A基は、1〜6個の独立して選択されたR基で置換されるか;または
Aは、(上記で定義したとおりの)A11およびA12からなる群より選択された基であり、ここで該A基は、1〜3個の独立して選択されたR基で置換され;
Bは、
【化4】

からなる群より選択され;
nは、0〜6であり;
pは、1〜5であり;
は、O、NHもしくはSであり;
Zは、1〜3であり;
は、水素、OH、−C(O)OH、−SH、−SONR1314、−NHC(O)R13、−NHSONR1314、−NHSO13、−NR1314、−C(O)NR1314、−C(O)NHOR13、−C(O)NR13OH、−S(O)OH、−OC(O)R13、非置換の複素環式酸性官能基および置換複素環式酸性官能基からなる群より選択され;ここで、該置換複素環式酸性官能基上には、1〜6個の置換基が存在し、各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;
各RおよびRは、水素、シアノ、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−OH、−CF、−OCF、−NO、−C(O)R13、−C(O)OR13、−C(O)NHR17、−C(O)NR1314、−SO(t)NR1314、−SO(t)13、−C(O)NR13OR14、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、
【化5】

からなる群より独立して選択され、ここで、該置換アリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;そしてここで、該置換ヘテロアリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;
各RおよびRは、同じかもしくは異なっており、そして、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、−CF、−OCF、−NO、−C(O)R13、−C(O)OR13、−C(O)NR1314、−SO(t)NR1314、−C(O)NR13OR14、シアノ、非置換もしくは置換アリール、および非置換もしくは置換へテロアリール基からなる群より独立して選択され;ここで、該置換アリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;そしてここで、該置換ヘテロアリール基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;
各RおよびRは、H、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、非置換もしくは置換アリールアルキル、非置換もしくは置換ヘテロアリールアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキルアルキル、−CO13、−CONR1314、アルキニル、アルケニル、およびシクロアルケニルからなる群より独立して選択され;そしてここで、該置換R基およびR基上には、1個以上(例えば、1〜6個)の置換基が存在し、ここで、各置換基は、a)ハロゲン、b)−CF、c)−COR13、d)−OR13、e)−NR1314、f)−NO、g)−CN、h)−SOOR13、i)−Si(アルキル)(ここで、各アルキルは、独立して選択される)、j)−Si(アリール)(ここで、各アルキルは、独立して選択される)、k)−(R1314Si(ここで、各R13は、独立して選択される)、l)−CO13、m)−C(O)NR1314、n)−SONR1314、o)−SO13、p)−OC(O)R13、q)−OC(O)NR1314、r)−NR13C(O)R14、およびs)−NR13CO14からなる群より独立して選択され;
8aは、水素、アルキル、シクロアルキルおよびシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
各Rは、a)−R13、b)ハロゲン、c)−CF、d)−COR13、e)−OR13、f)−NR1314、g)−NO、h)−CN、i)−SO13、j)−SONR1314、k)−NR13COR14、l)−CONR1314、m)−NR13CO14、n)−CO13
【化6】

、p)1個以上の−OH基で置換されたアルキル、q)1個以上の−NR1314基で置換されたアルキル、およびr)−N(R13)SO14からなる群より独立して選択され;
各R10およびR11は、R13、水素、アルキル、ハロゲン、−CF、−OCF、−NR1314、−NR13C(O)NR1314、−OH、−C(O)OR13、−SH、−SO(t)NR1314、−SO13、−NHC(O)R13、−NHSONR1314、−NHSO13、−C(O)NR1314、−C(O)NR13OR14、−OC(O)R13およびシアノからなる群より独立して選択され;
12は、水素、−C(O)OR13、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、非置換もしくは置換アリールアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換シクロアルキルアルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロアリールアルキル基からなる群より選択され;ここで、該置換R12基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、R基からなる群より独立して選択され;
各R13およびR14は、H、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、非置換もしくは置換アリールアルキル、非置換もしくは置換ヘテロアリールアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキルアルキル、非置換もしくは置換複素環式、非置換もしくは置換フルオロアルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクロアルキルアルキル(ここで、「ヘテロシクロアルキル」は、複素環式を意味する)からなる群より独立して選択され;ここで、該置換R13およびR14基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、アルキル、−CF、−OH、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−N(R40、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−S(O)NR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、ハロゲンおよび−NHC(O)NR1516からなる群より独立して選択されるか;または
13およびR14は、基−C(O)NR1314および−SONR1314中でそれらが結合している窒素と一緒になって、非置換もしくは置換の飽和した複素環式環(好ましくは、3〜7員の複素環式環)を形成し、該環は、O、SおよびNR18からなる群より選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み;ここで、該置換され環化されたR13基およびR14基上には、1〜3個の置換基が存在し、そして各置換基は、アルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−SONR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、−NHC(O)NR1516、−NHC(O)OR15、ハロゲンおよびヘテロシクロアルケニル基からなる群より独立して選択され;
各R15およびR16は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され;
17は、−SOアルキル、−SOアリール、−SOシクロアルキルおよび−SOヘテロアリールからなる群より選択され;
18は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R19、−SO19および−C(O)NR1920からなる群より選択され;
各R19およびR20は、アルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され;
30は、アルキル、シクロアルキル、−CN、−NOもしくは−SO15からなる群より選択され、但し、R15はHではなく;
各R31は、非置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリールおよび非置換もしくは置換シクロアルキルからなる群より独立して選択され;ここで、該置換R31基上には、1〜6個の置換基が存在し、そして各置換基は、アルキル、ハロゲンおよび−CFからなる群より独立して選択され;
各R40は、H、アルキルおよびシクロアルキルからなる群より独立して選択され;そして
tは、0、1もしくは2である、化合物およびその薬学的に受容可能な塩。
【請求項2】
XおよびYがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
XがNであってかつYがNであるか、もしくはXがNであってかつYがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Bが、B1〜B7からなる群より選択され、そしてここで、B1における前記置換基Rが、−C(O)NR1314
【化7】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
BがB1であり、B1におけるRが、−C(O)NR1314
【化8】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
Bが、式B1.1:
【化9】

のB1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
B1.1において、B1.1におけるRが−OHであり、B1.1におけるR13およびR14が、それぞれ同じかもしくは異なるアルキル基である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
BがB1であり、B1におけるRが、
【化10】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
B1.1におけるRが−OHである、請求項6に記載の化合物。
【請求項10】
B1.1におけるR13およびR14が、それぞれ同じかもしくは異なるアルキル基である、請求項6に記載の化合物。
【請求項11】
Bが、式B1.2:
【化11】

のB1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
B1.2におけるRが−OHである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
B1.2におけるR13およびR14が、同じかもしくは異なるアルキル基である、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
B1.2における前記R置換基が−OHである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
B1.2におけるR13およびR14がメチルである、請求項13に記載の化合物。
【請求項16】
B1.2における前記R置換基が−OHである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
Bが、基B2、B3、B4、B5およびB6からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
BがB3である、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
B3におけるR11がHである、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
B3におけるRが−OHである、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
B3におけるRが−C(O)NR1314である、請求項18に記載の化合物。
【請求項22】
B3におけるRが−OHであり、B3におけるRが−C(O)NR1314である、請求項18に記載の化合物。
【請求項23】
B3におけるRが−OHであり、B3におけるRが−C(O)NR1314であり、そしてB3におけるR11がHである、請求項18に記載の化合物。
【請求項24】
B3におけるR13およびR14が、アルキル、非置換ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
B3におけるRが−S(O)NR1314である、請求項18に記載の化合物。
【請求項26】
B3におけるRが−OHである、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
B3における前記R13置換基およびR14置換基が、同じかもしくは異なっており、そしてHおよびアルキルからなる群より選択される、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
B3における各R13およびR14が、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択される、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
13およびR14がエチルである、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
BがB7である、請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
BがB8である、請求項1に記載の化合物。
【請求項32】
Aが、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20、A41、A42およびA45からなる群より選択され、ここで:
該A1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20基は、非置換であるか、もしくはハロゲン、アルキル、シクロアルキル、−CF、シアノ、−OCHおよび−NOからなる群より独立して選択された1〜3個の置換基で置換され、該A1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20基における各RおよびRは、H、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキルおよびシクロアルキルアルキルからなる群より独立して選択され、そして該A1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20基におけるRは、H、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、−CF、シアノ、−OCHおよび−NOからなる群より選択され、そして
該A41、A42およびA45基における該R置換基およびR置換基は、H、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキルおよびシクロアルキルアルキルからなる群よりそれぞれ独立して選択され;ここで、R8aは、式1.0において定義したとおりであり、そして該A41、A42およびA45基におけるRは、H、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、−CF、シアノ、−OCHおよび−NOからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
Aが、A8、A11、A15、A16およびA37からなる群より選択され、そして他の全ての置換基は、式1.0について定義したとおりである、請求項1に記載の化合物。
【請求項34】
AがA8であり、ここで、フラン環が非置換であるか、もしくは置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
AがA8であり、ここで、フラン環が置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項36】
AがA8であり、ここで、フラン環が少なくとも1個のアルキル基で置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項37】
およびRが、Hおよびアルキルからなる群より独立して選択される、請求項34に記載の化合物。
【請求項38】
がHであり、そして、Rがアルキルである、請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
およびRが、Hおよびアルキルからなる群より独立して選択される、請求項36に記載の化合物。
【請求項40】
がHであり、そして、Rがアルキルである、請求項39に記載の化合物。
【請求項41】
Aが、
【化12】

【化13】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項42】
AがA8であり、ここで、該A8のフラン環は非置換であるか、もしくは該A8のフラン環は、少なくとも1個のアルキル基で置換され、そしてここで、RおよびRが、Hおよびアルキルからなる群より独立して選択される、請求項6に記載の化合物。
【請求項43】
AがA8であり、ここで、該A8のフラン環は非置換であるか、もしくは該A8のフラン環は、少なくとも1個のアルキル基で置換され、そしてここで、RはHであり、Rはアルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項44】
AがA8であり、ここで、該A8のフラン環は非置換であるか、もしくは該A8のフラン環は、少なくとも1個のアルキル基で置換され、そしてここで、RはHであり、Rはアルキルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項45】
AがA8であり、ここで、該A8のフラン環は非置換であるか、もしくは該A8のフラン環は、少なくとも1個のアルキル基で置換され、そしてここで、RはHであり、Rはアルキルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項46】
AがA8であり、ここで、該A8のフラン環は非置換であるか、もしくは該A8のフラン環は、少なくとも1個のアルキル基で置換され、そしてここで、RはHであり、Rはアルキルである、請求項14に記載の化合物。
【請求項47】
BがB3である、請求項1に記載の化合物。
【請求項48】
B3におけるRが−OHであり、B3におけるRが、−SONR1314および−CONR1314からなる群より選択され、B3におけるR11がHであり、そして、B3における各R13およびR14が、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択される、請求項47に記載の化合物。
【請求項49】
B3におけるRが−SONR1314である、請求項48に記載の化合物。
【請求項50】
置換基Aが、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16、A20、A41、A42およびA45からなる群より選択され、ここで、該基A1、A2、A3、A4、A5、A6、A8、A9、A11、A14、A15、A16およびA20は、非置換であるか、もしくは置換されており、そして、該A基における各RおよびRが、H、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロアリール、非置換もしくは置換アリールアルキル、非置換もしくは置換ヘテロアリールアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換シクロアルキルアルキル、−CO13、−CONR1314、フルオロアルキル、アルキニル、アルケニルおよびシクロアルケニルからなる群より独立して選択され、そしてここで、該RおよびRの置換された基上の該置換基は、a)シアノ、b)−CO13、c)−C(O)NR1314、d)−SONR1314、e)−NO、f)−CF、g)−OR13、h)−NR1314、i)−OC(O)R13、j)−OC(O)NR1314およびk)ハロゲンからなる群より選択され、そして該A基におけるR8aおよびRは、式1.0において定義したとおりであり、そして、
置換基BはB3であり、ここで:
B3におけるRは、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され、
B3におけるRは、−SONR1314、−NO、シアノ、−C(O)NR1314、−SO13および−C(O)OR13からなる群より選択され、
B3におけるR11は、R13、水素、ハロゲン、−CF、−NR1314、−NR13C(O)NR1314、−C(O)OR13、−SH、−SO(t)NR1314、−SO13、−NHC(O)R13、−NHSONR1314、−NHSO13、−C(O)NR1314、−C(O)NR13OR14、−OC(O)R13、−COR13、−OR13およびシアノからなる群より選択され、
B3における各R13およびR14は、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択されるか、または、
B3におけるR13およびR14は、基−C(O)NR1314および−SONR1314中でそれらが結合している窒素と一緒になった場合、非置換もしくは置換の飽和した複素環式環を形成し、該環は、O、SもしくはNR18からなる群より選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み;ここで、R18は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R19、−SO19および−C(O)NR1920からなる群より選択され、ここで、各R19およびR20は、アルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択され、ここで、置換され環化されたR13基およびR14基上には、1〜3個の置換基が存在し、そして各置換基は、アルキル、アリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ、−C(O)OR15、−C(O)NR1516、−SONR1516、−C(O)R15、−SO15(但し、R15はHではない)、−NHC(O)NR1516およびハロゲンからなる群より独立して選択され、そしてここで、各R15およびR16は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項51】
Aが、
【化14】

からなる群より選択され、ここで、A8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2は非置換であるか、もしくはA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2は、F、Cl、Br、アルキル、シクロアルキルおよび−CFからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、A8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2におけるRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群より選択され、そしてA8、A15.1、A16.1、A20.1およびA20.2におけるRはHであり、そしてここで、A45におけるRは、H、−CF、−CFCH、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルおよびt−ブチルからなる群より選択され、そして、A45におけるRはHであり、A45におけるR8aは、式1.0について定義したとおりであり、そして
(2)BはB3であり、ここで、B3におけるRは、H、OH、−NHC(O)R13および−NHSO13からなる群より選択され、B3におけるRは−SONR1314であり、B3におけるR11は、H、ハロゲンおよびアルキルからなる群より選択され、そして、B3における各R13およびR14は、H、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群より独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項52】
前記化合物がカルシウム塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項53】
前記化合物がナトリウム塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項54】
実施例2〜実施例52、実施例54〜実施例104および実施例54A〜実施例104Aの最終化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項55】
前記化合物がカルシウム塩もしくはナトリウム塩である、請求項54に記載の化合物。
【請求項56】
実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、14、15、16、17、18、19、21、22、23、26、28、29、30、31、32、34、35、36、37、39、41、42、44、47、48、52、56、59、70、74、81、84、91、92、94、99および100の最終化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項57】
実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、14、15、16、17、18、19、21、22、23、26、28、29、30、31、32、34、35、36、37、39、41、42、44、47、48および52の最終化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項58】
実施例56、59、70、74、81、84、91、92、94、99および100の最終化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項59】
実施例1、2、4、6、7、8、9、10、15、17、19、22、23、28、29、30、32、34、37、39、41、42、47および48の最終化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項60】
実施例2、4、6、7、9、10、17、22、23、29、34、39、41、42および47の最終化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項61】
純粋なもしくは単離された形態の、請求項1に記載の化合物。
【請求項62】
少なくとも1つの請求項1に記載の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩の有効量を、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて含む、薬学的組成物。
【請求項63】
少なくとも1つの請求項54に記載の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩の有効量を、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて含む、薬学的組成物。
【請求項64】
ケモカイン媒介性疾患を処置するための薬剤の製造のための、少なくとも1つの請求項1に記載の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩の使用。
【請求項65】
前記疾患が、疼痛、急性炎症性疼痛、慢性炎症性疼痛、急性神経障害性疼痛および慢性神経障害性疼痛、乾癬、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、COPD、癌、成人呼吸疾患、関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性敗血症、トキシックショック症候群、発作、心臓および腎臓の再灌流障害、糸球体腎炎、血栓症、アルツハイマー病、対宿主性移植片反応、同種移植拒絶、マラリア、急性呼吸促迫症候群、遅延型過敏性反応、アテローム性動脈硬化症、大脳および心臓の虚血、変形性関節症、多発性硬化症、再狭窄、新脈管形成、骨粗しょう症、歯肉炎、呼吸器ウイルス、ヘルペスウイルス、肝炎ウイルス、HIV、カポージ肉腫に関連するウイルス、髄膜炎、嚢胞性線維症、早期分娩、咳、痒み、多臓器不全、外傷、挫傷、捻挫、打撲傷、乾癬性関節炎、ヘルペス、脳炎、CNS脈管炎、外傷性脳損傷、CNS腫瘍、クモ膜下出血、外科手術後の外傷、間質性肺炎、過敏症、結晶起因性関節炎、急性および慢性の膵炎、急性アルコール性肝炎、壊死性腸炎、慢性静脈洞炎、脈管形成性の眼疾患、眼の炎症、未熟児網膜症、糖尿病性網膜症、ウェットタイプが好ましい黄斑変性および角膜新生血管形成、多発性筋炎、脈管炎、アクネ、胃および十二指腸の潰瘍、セリアック病、食道炎、舌炎、気流閉塞症、気道過敏性、気管支拡張症、細気管支炎、閉塞性細気管支、慢性気管支炎、肺性心、咳、呼吸困難、気腫、高炭酸ガス血症、過膨張、低酸素血症、高酸素起因性炎症、低酸素症、外科的な肺体積減少、肺線維症、肺高血圧症、右心室肥大、連続携行式腹膜灌流(CAPD)に関連する腹膜炎、顆粒球性エールリヒア症、サルコイドーシス、小気道疾患、換気血流比不均等、ぜん鳴、風邪、痛風、アルコール性肝疾患、狼瘡、熱傷治療、歯周炎、移植再灌流障害ならびに初期の移植拒絶からなる群より選択される、請求項64に記載の使用。
【請求項66】
癌が処置される、請求項65に記載の使用。
【請求項67】
前記薬剤が癌を処置するために使用され、そして該薬剤が、少なくとも1つの抗癌剤と組み合わせて使用される、請求項65に記載の使用。
【請求項68】
前記抗癌剤が、アルキル化剤、代謝拮抗剤、天然生成物およびその誘導体、ホルモン、抗ホルモン、抗新脈管形成剤およびステロイド、ならびに化学合成物からなる群より選択される、請求項67に記載の使用。
【請求項69】
前記薬剤が癌を処置するために使用され、そして該薬剤が、微小管作用剤もしくは抗腫瘍剤もしくは抗新脈管形成剤もしくはVEGFレセプターキナーゼインヒビターもしくはVEGFレセプターに対する抗体もしくはインターフェロンおよび/または放射線と協同してもしくは逐次的に使用される、請求項65に記載の使用。
【請求項70】
前記薬剤が癌を処置するために使用され、そしてここで、該薬剤が、ゲムシタビン、パクリタキセル、5−フルオロウラシル、シクロホスファミド、テモゾロミド、タキソテールおよびビンクリスチンからなる群より選択される1つ以上の抗腫瘍剤と組み合わせて使用される、請求項65に記載の使用。
【請求項71】
前記薬剤が癌を処置するために使用され、そして該薬剤が、抗腫瘍剤、微小管作用剤もしくは抗新脈管形成剤と協同してもしくは逐次的に使用される、請求項65に記載の使用。
【請求項72】
微小管作用剤が投与される、請求項71に記載の使用。
【請求項73】
前記微小管作用剤がパクリタキセルである、請求項72に記載の使用。
【請求項74】
癌が処置され、そして該癌が、黒色腫、胃癌および非小細胞肺癌からなる群より選択される、請求項65に記載の使用。
【請求項75】
新脈管形成を阻害するための薬剤の製造のための、少なくとも1つの請求項1に記載の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩の使用。
【請求項76】
新脈管形成を阻害するための薬剤の製造のための、少なくとも1つの請求項1に記載の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩の使用であって、該薬剤が、少なくとも1つの抗新脈管形成性化合物と組み合わせて使用される、使用。
【請求項77】
前記ケモカイン媒介性疾患が脈管形成性の眼疾患である、請求項65に記載の使用。
【請求項78】
前記脈管形成性の眼疾患が、眼の炎症、未熟児網膜症、糖尿病性網膜症、ウェットタイプが好ましい黄斑変性および角膜新生血管形成からなる群より選択される、請求項77に記載の使用。
【請求項79】
処置される疾患がCOPDである、請求項65に記載の使用。
【請求項80】
処置される疾患が疼痛である、請求項65に記載の使用。
【請求項81】
処置される疾患が関節リウマチである、請求項65に記載の使用。
【請求項82】
処置される疾患が、急性炎症、急性炎症性疼痛、慢性炎症性疼痛、急性神経障害性疼痛および慢性神経障害性疼痛である、請求項65に記載の使用。

【公表番号】特表2009−500334(P2009−500334A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519526(P2008−519526)
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/025199
【国際公開番号】WO2007/002764
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】