説明

DP75をコードするDNAおよびその使用のためのプロセス

【課題】DP75をコードするDNAおよびポリペプチドの提供。
【解決手段】特定の配列またはその相補体と、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る核酸配列またはそのフラグメントを含有する、単離DP−75ポリヌクレオチド。他のヒトタンパク質から精製されたDP−75ポリペプチドであって、上記単離ポリペプチドは、特定の配列、またはそれらのフラグメントと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る核酸配列を含有する、ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含有する、ポリペプチド。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、分子生物学の分野に関する。より詳細には、本発明は、DNA配列および対応するタンパク質に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
GTP結合タンパク質ファミリーおよび関連タンパク質が、過増殖細胞の腫瘍原性に関連している。これらのタンパク質は、dbl、ect2、lbc、ost、およびTIMを包含する。それぞれに、非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5を参照のこと。さらに、このファミリーには、Tiam−1タンパク質が包含される。このタンパク質は、細胞の侵入可能性を調節することが示されている。非特許文献6;非特許文献7、および非特許文献8を参照のこと。Tiam−1はまた、GDP解離刺激物質(GDS)のファミリーのメンバーとして同定された。これらのタンパク質は、Rho様およびRac様GTPaseを活性化する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Ronら、EMBO J(1988)7:2465−2473
【非特許文献2】Mikiら、Nature(1993)362:462−465
【非特許文献3】Toksozら、Oncogene(1994)9(2):641−628
【非特許文献4】Horiiら、EMBO J(1994)13(20):4776−4786
【非特許文献5】Chanら、Oncogene(1994)9(4):1057−1063
【非特許文献6】Habetsら、Cell(1994)77:537−549
【非特許文献7】Habetsら、Oncogene(1995)10(7):1371−1376
【非特許文献8】Gastonら、Nature(1995)375:338−340
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(要旨)
本発明は、ストリンジェントな条件下で、配列番号6のDP−75配列またはそのフラグメントにハイブリダイズする、新規核酸配列である。さらに、本発明は、診断アッセイ、発現ベクター、制御配列、アンチセンス分子、リボザイム、およびその核酸配列にコードされるポリペプチドを発現するための宿主細胞を包含する。本発明はまた、核酸配列にコードされるポリペプチド配列の請求項を包含する。
【0005】
本発明はまた、DP−75中の領域に相補的である、少なくとも15マーから40マーアンチセンスオリゴヌクレオチド、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物に関する。本発明はまた、DP−75を阻害し得る分子を使用して、ガン細胞増殖を抑制することによる、ガンを治療するための方法に関し、一例は、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドの増殖抑制量を投与することによる。
【0006】
・本発明はさらに、以下を提供し得る:
・項目1.他のヒトタンパク質から精製されたDP−75ポリペプチドであって、上記単離ポリペプチドは、配列番号6、配列番号1、またはそれらのフラグメントと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る核酸配列を含有する、ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含有する、ポリペプチド。
・項目2.上記DP−75ポリペプチドが、ネイティブヒトDP−75である、項目1に記載のDP−75ポリペプチド。
・項目3.上記ポリペプチドが、上記ネイティブヒトDP−75の変異体、フラグメント、または融合体であり、そして上記ポリペプチドが、DP−75の免疫学的エピトープを示す、項目1に記載のDP−75ポリペプチド。
・項目4.上記ポリペプチドが、上記ネイティブヒトDP−75の変異体、フラグメント、または融合体であり、上記ポリペプチドが、上記ネイティブヒトDP−75の少なくとも20%の生物学的活性を示す、項目1に記載のDP−75ポリペプチド。
・項目5.上記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号2に少なくとも98%の相同性を示す、項目4に記載のポリペプチド。
・項目6.上記アミノ酸配列が、配列番号2由来の任意の8つの連続するアミノ酸である、項目4に記載のポリペプチド。
・項目7.さらに、薬学的に受容可能なキャリアを含有する、項目4に記載のDP−75ポリペプチド。
・項目8.DP−75ポリペプチドに特異的に結合する単離抗体であって、上記DP−75ポリペプチドは、配列番号6、配列番号1、またはそれらのフラグメントと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る核酸配列を含有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含有する、単離抗体。
・項目9.上記抗体が、配列番号7またはそのフラグメントに少なくとも98%の相同性を示す、DP−75ポリペプチドのエピトープに特異的に結合する、項目8に記載の単離抗体。
・項目10.配列番号6またはその相補体と、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る核酸配列またはそのフラグメントを含有する、単離DP−75ポリヌクレオチド。
・項目11.15塩基対と40塩基対との間の長さの、配列番号6または配列番号1の配列のフラグメントを含有する、項目10に記載の単離DP−75ポリヌクレオチド。
・項目12.上記核酸配列が、配列番号6または配列番号1に少なくとも98%の相同性を示す、項目10に記載の単離DP−75ポリヌクレオチド。
・項目13.上記核酸配列が、配列番号6または配列番号1に少なくとも99%の相同性を示す、項目10に記載の単離DP−75ポリヌクレオチド。
・項目14.以下の5’から3’の一本鎖核酸配列を含有する、項目13に記載の単離DP−75ポリヌクレオチド:
【0007】
【化1】

・項目15.(1)制御配列、および(2)ストリンジェントな条件下で配列番号6またはそのフラグメントにハイブリダイズし得る、DP−75ポリヌクレオチドを含有する単離発現ベクターであって、上記制御配列は、上記DP−75ポリヌクレオチドに作動可能に連結され、上記発現ベクターは、配列番号6または配列番号1にハイブリダイズし得ない配列を含有するベクターから精製される、単離発現ベクター。
・項目16.以下の(a)および(b)を含有する発現ベクターを含有する、宿主細胞:
(a)ストリンジェントな条件下で、配列番号6またはそのフラグメントにハイブリダイズし得る、DP−75ポリヌクレオチド;
(b)上記DP−75ポリペプチドと異種である制御配列であって、上記制御配列が、上記DP−75ポリヌクレオチドに作動可能に連結されている、制御配列。
・項目17.以下の(a)および(b)を含有する発現ベクターを含有する、宿主細胞:
(a)ストリンジェントな条件下で、配列番号6またはそのフラグメントにハイブリダイズし得る、DP−75ポリヌクレオチド;
(b)上記宿主細胞と異種である制御配列であって、上記制御配列が、上記DP−75ポリヌクレオチドに作動可能に連結されている、制御配列。
・項目18.上記細胞が、細菌、酵母細胞、哺乳動物細胞、または昆虫細胞である、項目16に記載の宿主細胞。
・項目19.上記細胞が、チャイニーズハムスター卵巣細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎細胞、サル腎細胞、ヒト肝ガン細胞、Campylobacter、Bacillus、Escherichia、Lactobacillus、Pseudomonas、Staphylococcus、Streptococcus、Aedesaegypt、Autographa californica、Bombyx mori、Drosophila melanogaster、Spodopterafrugiperda、およびTrichoplusia niからなる群より選択される、項目18に記載の宿主細胞。
・項目20.以下の(a)および(b)の工程を包含する、DP−75ポリペプチドを産生するための方法:
(a)(i)宿主細胞内で作動可能な制御配列、および(ii)ストリンジェントな条件下で、配列番号6またはそのフラグメントとハイブリダイズし得るDP−75ポリヌクレオチドを含有する発現ベクターを含有する宿主細胞を提供する工程であって、上記制御配列が上記DP−75ポリヌクレオチドに作動可能に連結されている工程;および、
(b)上記核酸配列の発現を誘導する条件下で、上記宿主細胞を培養する工程。
・項目21.上記ポリヌクレオチドが、ヒトDP−75のmRNAにハイブリダイズし得る、項目10に記載の単離ポリヌクレオチド。
・項目22.上記ポリヌクレオチドが、10塩基と50塩基との間の長さである、項目21に記載の単離ポリヌクレオチド。
・項目23.上記ポリヌクレオチドが、15塩基と40塩基との間の長さである、項目22に記載の単離ポリヌクレオチド。
・項目24.上記ポリヌクレオチドが、20塩基と30塩基との間の長さである、項目23に記載の単離ポリヌクレオチド。
・項目25.(i)ストリンジェントな条件下で、配列番号6またはそのフラグメントにハイブリダイズし得る配列を含有するアンチセンスポリヌクレオチドであって、上記ポリヌクレオチドが、ネイティブヒトDP−75のmRNAにハイブリダイズし得る、アンチセンスポリヌクレオチド;および、(ii)上記アンチセンスポリヌクレオチドの転写を開始し得る配列を含有する、ポリヌクレオチドを含有する、アンチセンスベクター。
・項目26.上記転写を開始するための配列が、レトロウイルス、アデノウイルス、
またはアデノ随伴ウイルス由来である、項目25に記載のアンチセンスベクター。
・項目27.さらに、複製起点を含有する、項目25に記載のアンチセンスベクター。
・項目28.さらに、ベクターのゲノムへの組み込みを促進し得るポリヌクレオチドを含有する、項目25に記載のアンチセンスベクター。
・項目29.ストリンジェントな条件下で、配列番号6、配列番号1、またはそれらのフラグメントにハイブリダイズし得る配列を含有する、単離ポリヌクレオチドであって、上記ポリヌクレオチドが、さらにネイティブDP−75 mRNAを切断し得る、単離ポリヌクレオチド。
・項目30.(i)ストリンジェントな条件下で、配列番号6、配列番号1、またはそれらのフラグメントにハイブリダイズし得る、リボザイムポリヌクレオチド配列であって、上記ポリヌクレオチドが、さらにネイティブDP−75mRNAを切断し得る、配列;および(ii)上記リボザイムポリヌクレオチドの転写を開始し得る配列を含有する、ポリヌクレオチドを含有する、リボザイムベクター。
・項目31.上記転写を開始するための配列が、レトロウイルス、アデノウイルス、またはアデノ随伴ウイルス由来である、項目30に記載のリボザイムベクター。
・項目32.ストリンジェントな条件下で、配列番号6、配列番号1、またはそれらのフラグメントとハイブリダイズし得る核酸配列を含有する有効量のポリヌクレオチド、およびポリヌクレオチドの取り込みを促進し得る薬剤を含有する、薬学的組成物。
・項目33.さらに、水溶性塩を含有する、項目32に記載の薬学的組成物。
・項目34.さらに、油脂を含有する、項目32に記載の薬学的組成物。
・項目35.上記油脂が、ゴマ油である、項目34に記載の薬学的組成物。
・項目36.さらに、合成脂肪酸エステルを含有する、項目32に記載の薬学的組成物。
・項目37.上記合成脂肪酸エステルが、オレイン酸エチル、およびトリグリセリドからなる群より選択される、項目32に記載の薬学的組成物。
・項目38.さらに、組成物の粘度を増加する物質を含有する、項目32に記載の薬学的組成物。
・項目39.上記物質が、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、およびデキストランからなる群より選択される、項目38に記載の薬学的組成物。
・項目40.以下の(a)および(b)の工程を包含する、DP−75(配列番号6)の発現を阻害する方法:
(a)ストリンジェントな条件下で、配列番号6またはそのフラグメントにハイブリダイズし得、そしてネイティブヒトDP−75mRNAにハイブリダイズし得る核酸配列を含有する、アンチセンスポリヌクレオチドを提供する、工程;および、
(b)上記アンチセンスポリヌクレオチドを、上記DP−75に接触させる、工程。
・項目41.以下の(a)、(b)、および(c)の工程を包含する、サンプル中の過剰増殖細胞を検出するための方法:
(a)ストリンジェントな条件下で、配列番号6またはそのフラグメントにハイブリダイズし得る配列を含有する、プローブポリヌクレオチドを提供する、工程;
(b)ポリヌクレオチドハイブリッドの形成を可能にする条件下で、上記プローブと、上記サンプル細胞のポリヌクレオチドとを接触させる、工程;および、
(c)上記ハイブリッドを検出する、工程。
・項目42.上記プローブが、10塩基と50塩基との間の長さである、項目41に記載の方法。
・項目43.以下の(a)、(b)、および(c)の工程を包含する、サンプル中のDP−75ポリペプチドを検出するための方法:
(a)DP−75ポリペプチドに特異的に結合する抗体を提供する工程であって、上記DP−75ポリペプチドが、配列番号6またはそのフラグメントにハイブリダイズし得る配列を含有するポリヌクレオチドによってコードされる核酸配列を含有する、工程;
(b)抗体/抗原複合体の形成を可能にする条件下で、上記抗体と上記サンプルとを接触させる、工程;および、
(c)上記複合体を検出する、工程。
・項目44.以下の(a)および(b)の工程を包含する、過剰増殖細胞の増殖を阻害するための方法:
(a)ネイティブDP−75mRNAの発現を阻害するために、被験体にリボザイムベクターまたはアンチセンスベクターを投与する、工程;および、
(b)上記リボザイムベクターまたはアンチセンスベクターと、上記過剰増殖細胞のポリヌクレオチドとを接触させる、工程。
・項目45.以下の(a)および(b)の工程を包含する、細胞の複製を阻害する方法:
(a)DP−75ポリペプチドに特異的に結合する抗体を提供する工程であって、上記DP−75ポリペプチドが、配列番号6またはそのフラグメントにハイブリダイズし得る配列を含有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含有する、工程;および、
(b)抗体/抗原複合体の形成を可能にする条件下で、上記抗体と上記サンプルとを接触させる、工程。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、DP−75が、ガン性組織および正常組織の両方からのRNAにハイブリダイズした、ドットブロットアッセイの結果を示す。ガン性組織の供給源は、腎臓、甲状腺、乳房、結腸、および尿管を含む。
【図2】図2は、DP−75が、ガン性組織および正常組織の両方からのRNAにハイブリダイズした、ドットブロットアッセイの結果を示す。ガン性組織の供給源は、肺、鼻、胃、食道、肝臓、リンパ腫、子宮、膀胱、直腸、および脳を包含する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(発明の詳細な説明)
本発明の実施は、他に示されていなければ、当該分野における分子生物学、微生物学、および組換えDNA法の従来方法を使用する。このような方法は、文献に十分に説明されている。例えば、Sambrookら、MOLECULARCLONING;A LABORATORY MANUAL,SECOND EDITION(1989);DNA CLONING,第一巻および第二巻(D.NGlover編、1985);OLIGONUCLEOTIDE SYNTHESIS(M.J.Gait編、1984);NUCLEIC ACIDHYBRIDIZATION(B.D.HamesおよびS.J.Higgins編、1984);TRANSCRIPTION ANDTRANSLATION(B.D.HamesおよびS.J.Higgins編、1984);ANIMAL CELL CULTURE(R.I.Freshney編、1986);IMMOBILIZED CELL AND ENZYMES(IRL Press,1986);B.Perbal,A PRACTICAL GUIDE TOMOLECULAR CLONING)(1984);METHODS IN ENZYMOLOGYのシリーズ)(Academic Press,Inc.);GENE TRANSFER VECTORS FOR MAMMALIAN CELLS(J.H.MILLERおよびM.P.Calos編、1987,ColdSpring Harbor Laboratory)、Method in Enzymology第154巻および第155巻(それぞれ、WuおよびGrossman、およびWu編)、MayerおよびWalker編(1987),IMMUNOCHEMICAL METHODS IN CELL AND MOLECULAR BIOLOGY(Academic Press,London),Scopes,(1987),PROTEIN PURIFICATION: PRINCIPLES AND PRACTICE 第2版(Springer−Verlag,N.Y.),HANDOBOOK OF EXPERIMENTAL IMMUNOLOGY 第1巻〜第4巻(D.M.WeirおよびC.C.Blackwell編、1986);および、VACCINES(R.W.Ellis編、1992,Butterworth−Heinemann,London)を参照のこと。
【0010】
ヌクレオチドおよびアミノ酸に対する標準的な方法が、本明細書で使用されている。本明細書に記載されている全刊行物、特許、および特許出願は、参考として援用されている。
【0011】
(定義)
「相同性」は、xおよびy間の類似性の程度をいう。1つの型とその他の型との配列間の対応は、当該分野で公知の技術によって決定され得る。例えば、それらは、ポリヌクレオチドの配列情報の直接比較によって決定され得る。代表的には、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドのいずれかの2つの配列は、その配列が、少なくとも45%の配列同一性、より代表的には50%配列同一性、より代表的には55%配列同一性、より代表的には60%配列同一性、さらに代表的には65%配列同一性、よりさらに代表的には70%配列同一を示すときに、相同である。一般的には、2つの配列は、その配列が、少なくとも75%配列同一性、より一般的には80%配列同一性、よりさらに一般的には85%配列同一性、よりさらに一般的的には90%配列同一性、そしてよりさらに一般的には95%配列同一を示すときに、相同である。
【0012】
あるいは、相同性は、相同領域間で安定な二本鎖を形成する条件下でのポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションによって、決定され得る。安定な二本鎖は、例えば、Sのような一本鎖特異的ヌクレアーゼによる消化に耐え得るものである。このような二本鎖は、消化されたフラグメントのサイズ決定のような、種々の方法によって分析され得る。
【0013】
「ハイブリダイゼーション」は、2つの核酸配列のもう1つの配列への、水素結合による会合をいう。代表的には、1つの配列が固体支持体に固定され、もう一方が溶液中に解離されている。次に、その2つの配列は、水素結合に好ましい条件下で、もう一方に接触される。この結合に影響する因子は、溶媒の型および容積、反応温度、ハイブリダイゼーション時間、撹拌、液相配列の固体支持体への非特異的結合をブロックする試薬(Denhardt試薬またはBLOTTO)、配列の濃度、配列会合速度を増大する化合物の使用(硫酸デキストランまたはポリエチレングリコール)、およびハイブリダイゼーション後の洗浄条件のストリンジェンシーを包含する。SambrookらのMOLECULARCLONING;A LABORATORY MANNUA第2版(1989)、第二巻、9章、9.47〜9.57頁を参照のこと。
【0014】
「ストリンジェンシー」とは、異なる配列よりも非常に類似する配列の会合に好ましい、ハイブリダイゼーション反応における条件をいう。例えば、温度および塩濃度の組み合わせは、研究下のハイブリッドの計算されたTは、約12℃から20℃以下であるように選択されるべきである。温度および塩条件は、しばしば、フィルターに固定されたゲノムDNAサンプルが、異なるストリンジェントな条件下で、目的配列にハイブリダイズされ、次いで洗浄される予備実験で、実験的に決定され得る。上記のSambrookら、9.50頁を参照のこと。
【0015】
例えば、サザンブロットが実施されるときに考慮される変数は、(1)ブロットされるDNAの複雑性、および(2)プローブおよび検出されるべき配列間の相同性である。研究されるべきフラグメントの総量は、プラスミドまたはファージ消化に対しては0.1μg〜1μg、10〜9μg、高度に複雑な真核ゲノム中の1コピー遺伝子に対しては10〜8μgに、10段階に変化され得る。複雑性の低いポリヌクレオチドついては、実質的に短いブロッティング、ハイブリダイゼーション、および曝露時間、より少量の開始ポリヌクレトチドおよびプローブの低特異活性が使用され得る。例えば、1コピー酵母遺伝子は、1μg酵母DNAで開始して、2時間のブロッティング、10cpm/μgプローブとの4〜8時間のハイブリダイゼーションでの、1時間のみの曝露時間で検出され得る。1コピー哺乳動物遺伝子に対しては、従来のアプローチでは、10μgのDNAで開始され、一晩のブロット、10cpm/μgを超えるプローブを使用して、10%硫酸デキストラン存在下での一晩のハイブリダイゼーションによって、約24時間の曝露時間をもたらした。
【0016】
数種の因子が、プローブと目的フラグメント間のDNA−DNAハイブリッドの融解温度(Tm)、従って、ハイブリダイゼーションおよび洗浄の適切な条件に、影響し得る。多くの場合に、プローブは、フラグメントに必ずしも100%相同ではない。その他の一般的な会合変数は、ハイブリダイズする配列の長さおよび総G+C含有量、イオン強度、およびハイブリダゼーション緩衝液のホルムアミド含有量を包含する。これらの全ての因子の影響は、下記の1つの方程式によって最適化され得る:
Tm=81+16.6(log10C)+0.4[%G+C)]−0.6(ホルムアミド%)−600/n−1.5(%ミスマッチ)。
ここで、Ciは、塩濃度(一価イオン)であり、nは、塩基対中のハイブリッドの長さである(MeinkothおよびWahl,(1984)Anal.Biochem.138:267−284からわずかに改変された)。
【0017】
ハイブリダイゼーション実験の設計において、核酸ハイブリダイゼーションに影響するいくつかの因子は、都合よく変化され得る。ハイブリダイゼーションおよび洗浄の温度、および洗浄中の塩濃度は、調整するのに最も容易である。ハイブリダイゼーション温度の上昇に伴って(すなわち、ストリンジェンシー)、非相同性である鎖間にハイブリダイゼーションが生じる可能性はほとんどなく、結果として、バックグラウンドが減少する。放射標識プローブが、固定されたフラグメントと完全に相同でないときは(それは、しばしば、遺伝子ファミリーおよび種間のハイブリダイゼーション実験の場合であるように)、ハイブリダイゼーション温度は減少されなければならず、バックグラウンドは増加する。洗浄温度は、ハイブリダイズするバンドの強度、および同様の様式でバックグラウンドの程度に影響する。洗浄のストリンジェンシーもまた、塩濃度の減少に伴って増大する。
【0018】
一般的に、50%ホルムアミド存在下での良好なハイブリダイゼーション温度は、標的フラグメントと95%〜100%相同であるプローブに対しては42℃であり、90%〜95%の相同性に対しては37℃であり、そして85%〜90%の相同性に対しては32℃である。より低い相同性については、ホルムアミド含有量は低くされるべきであり、従って、温度は上記方程式を用いて調整される。プローブおよび標的フラグメント間の相同性が未知であるときは、最も簡単なアプローチは、ハイブリダイゼーションおよび非ストリンジェントな洗浄の条件で開始することである。非特異バンドまたは高バックグラウンドがオートラジオグラフィー後に観察されるときには、フィルターは、高ストリンジェンシーにて洗浄され、再曝露され得る。曝露に必要とされる時間がこのアプローチを非実用的にさせるときは、数回のハイブリダイゼーションおよび/または洗浄ストリンジェンシーが、並行してテストされるべきである。
【0019】
ネイティブDP−75ポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、天然に生じるタンパク質および核酸をいう。ネイティブポリペプチドのアミノ酸配列は、代表的には、配列番号6または配列番号1にコードされた10〜20アミノ酸より少ないわずかに変化した配列を有する。
【0020】
「ベクター」または「プラスミド」は、接続されるセグメントの複製および/または発現をもたらすように、その他のポリヌクレオチドセグメントが接続される核酸配列である。
【0021】
「PCR」は、Saikiら、Nature324:163(1986);および、Scharfら、Science(1986)233:1076−1078;および米国特許第4,683,195号および同第4,683,202号に記載されているような、ポリメラーゼ連鎖反応の技術である。
【0022】
「制御配列」とは、連結されるコードの発現を促進するポリヌクレオチド配列をいう。このような制御配列の特性は、宿主生物(真核生物)に依存して異なり、一般にこのような制御配列は、例えば、プロモーターおよび転写終止配列を含む。用語「制御配列」は、例えば、転写および翻訳に関連する反応のような、最低でも、その存在が発現を促進する、全成分を包含することが意図される。制御配列はまた、その存在が有利であるさらなる成分、例えば、リーダー配列および融合パートナー配列を包含し得る。
【0023】
「作動可能に連結された」は、記載された成分が、それらの意図される様式で機能し得る関係にある並列連結をいう。コード配列に「作動可能に連結された」制御配列は、制御配列に適した条件下で、コード配列の発現が達成される。
【0024】
本明細書中の用語「ポリヌクレオチド」または「核酸配列」は、任意の長さのヌクレオチドポリマー、好ましくはデオキシリボヌクレオチドをいい、本明細書では、用語「オリゴヌクレオチド」および「オリゴマー」と互換的に使用される。この用語は、分子の一次構造のみをさす。従って、この用語は、二本鎖および一本鎖DNA、ならびにアンチセンスポリヌクレオチドを包含する。それは、公知の型の修飾、例えば、当該分野で公知の標識の存在、メチル化、末端「キャップ」、天然に存在するヌクレオチドアナログの1つ以上の置換、ヌクレオチド間修飾(例えば、特定の型の非電荷連結(例えば、リン酸メチル、リン酸エステル、ホスフォアミデート、カルバメートなど)または電荷連結(例えば、ホスフォロチオネート、ホスフォロジチオエートなど)との置換、ペンダント部分(例えば、タンパク質(ヌクレアーゼ、トキシン、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リシンなどを含む)、インターカレーター(例えば、アクリジン、プソラレンなど)、キレーター(例えば、金属、放射活性核種、ホウ素、酸化部分など)、アルキレーター(例えば、αアンマー核酸など))の導入を包含する。
【0025】
「ゲノム」は、スプライスmRNAと反対の染色体DNA中に認められる配列に対応するDNA分子の収集物またはライブラリーを意味する。「cDNA」は、mRNAの相補鎖にハイブリダイズするDNA配列を意味する。
【0026】
本明細書で使用されているように、xが、同じ様式でyに天然で会合しないとき、すなわち、xが、天然でyと会合しないか、または天然に見出されるのと同じ様式でyに会合しないときに、xは、yに関して「異種」である。
【0027】
本明細書中の用語「タンパク質」または「ポリペプチチド」は、アミノ酸ポリマーをいい、特定の長さの産物のことではない;従って、ペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質、およびポリタンパク質、ならびにそれらのフラグメントが、この定義内に包含される。この用語はまた、タンパク質の翻訳後の修飾(例えば、グリコシル化、アセチル化、リン酸化など)をいわないか、または除外する。この定義には、例えば、アミノ酸の1つ以上のアナログ(例えば、非天然アミノ酸などを含む)を有するタンパク質、置換連結を有するタンパク質、ならびに天然に存在するおよび天然に存在しない両方の当該分野で公知の修飾が包含される。
【0028】
示された核酸配列「由来」の、または「コードされる(coded by)」、または「コードされる(encoded by)」ポリペプチドまたはタンパク質または核酸は、配列中にコードされるポリペプチドの配列と同じアミノ酸配列、または少なくとも3〜5つの保存アミノ酸からなる部分、より好ましくは少なくとも8〜10アミノ酸、よりさらに好ましくは少なくとも11〜15アミノ酸からなる部分、またはこの配列中にコードされるポリペプチドによって免疫学的に同定され得る部分を有するポリペプチドをいう。この用語はまた、示された核酸配列から発現されるポリペプチドを包含する。
【0029】
「組換え宿主細胞」、「宿主細胞」、「細胞」、「細胞培養物」、およびその他のこのような用語は、例えば、組換えベクターまたなその他の導入DNAの受容体として使用され得るかまたはされてきた、微生物、昆虫細胞、および哺乳動物細胞をさし、形質転換されたもとの細胞の子孫を包含する。1つの親細胞の子孫は、天然、偶発的、または意図的な変異によって、形態学的またはゲノムDNAまたは全DNA成分において、もとの親と完全に同じである必要はないことが、理解される。
【0030】
「細胞株」は、インビボでの連続的増殖または延長増殖、および分裂し得る細胞集団をいう。しばしば、細胞株は、1つの前駆細胞由来のクローン集団である。さらに当該分野では、自発的変化または誘導変化が、このようなクローン集団の貯蔵または移送中に核型において生じ得ることが公知である。従って、示される細胞系由来の細胞は、母細胞または培養物と厳密に同じでなくてもよく、細胞株によって、このような変異体を包含する。用語「細胞株」はまた、不死化細胞を包含する。
【0031】
本明細書中の用語「微生物」は、細菌およびカビのような、真核および原核微生物を包含し、後者は、酵母および糸状菌を包含する。
【0032】
本明細書で使用される場合、「形質転換」は、挿入に使用される方法(例えば、直接取り込み、粒子媒介、形質導入、f−交配、またはエレクトロポレーション)にかかわらず、外因性ポリヌクレオチドの宿主細胞への挿入をいう。外因性ポリヌクレオチドは、非組み込みベクター、例えば、プラスミドとして維持され得るか、あるいは、宿主ゲノムへ組み込まれ得る。粒子媒介形質導入の例は、米国特許第4,945,050号および同第5,149,655号に示されていて、これらは全体が本明細書に参考として援用されている。
【0033】
「精製された」および「単離された」は、ポリペプチドまたはヌクレオチド配列に関するときは、示された分子が、同じ型のその他の生物学的高分子を実質的に含まない状態で存在することを意味する。本明細書中の用語「精製された」は、存在する同じ型の生物学的高分子(しかし、水、緩衝液、およびその他の低分子、特に1000未満の分子量を有する分子は、存在し得る)の、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、さらに好ましくは少なくとも95重量%、最も好ましくは少なくとも98重量%が存在することを意味する。
【0034】
DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドの「増殖抑制量」は、例えば、ガンの治療、改善、または予防するための治療剤の量をいう。その量は、検出可能な治療効果または予防効果を示すのに十分である。その効果は、例えば、ガン性細胞のような異常細胞増殖の減退;ガン性細胞の死;またはガン抗原またはマーカーの存在の減少を包含し得る。治療効果はまた、患者の生理学的症状または徴候の減少を包含し得る。被験体に対する厳密な有効量は、被験体の大きさおよび健康、心臓脈管状態の特性および程度、ならびに、治療剤または投与のために選択された治療剤の組み合わせに依存する。従って、実際の有効量を予め特定することは有用ではない。しかし、特定状況に対する有効量は、日常的な実験によって決定され得、そして臨床医の判断内である。
【0035】
用語「薬学的に受容可能な」は、不適切な毒性をともなわずに哺乳動物に投与され得る化合物または組成物をいう。薬学的に受容可能な塩の例は、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸などのような鉱酸;および、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、安息香酸などの有機酸を包含する。
【0036】
(一般的な方法)
DP−75は、ある種のガンによって同定されたその他の配列にいくらかの相同性配列を有する、新規なDNAおよびアミノ酸配列である。例えば、本発明のDP−75核酸配列は、Tiam−1として同定された核酸配列(Habetsら、Cell77:537−749(1994)、およびHabetsら、Oncogene 10:1371−1376(1995)を参照のこと)(両方は、本明細書に参考として援用されている)と部分的に相同である。Tiam−1の全長または切断型の過剰発現は、マウスにおけるリンパ腫細胞の転移可能性を増大する。Tiam−1は、Rho様およびRac様GTPaseを活性化するタンパク質である、GDP解離刺激物質(GDS)ファミリーのメンバーである。GDSならびにRhoおよびRac様GTPaseは、ガン発生性能力を有する。
【0037】
DP−75の細胞侵入を誘導する能力についてアッセイするための、Habetsら、Cell77:537−749(1994)に概説されている方法は、以下の通りである。例えば、細胞はDP−75によって形質転換され得、そしてそのクローンは、実験動物、すなわちヌードマウスに投与され得る。Habetsらの537頁および538頁を参照のこと。
【0038】
DP−75DNA配列またはその相補体が、診断アッセイ、発現ベクター、制御配列、アンチセンス分子、リボザイム、および、核酸配列によってコードされるポリヌクレオチドを発現するための宿主に、有用である。DP−75アミノ酸配列は、GDP−GTP交換を促進するDP−75の能力に対するインヒビター(好ましくは、小分子)をスクリーニングするためのアッセイに、使用され得る。適切なアッセイについては、Michielsら、Nature,375:338−340(1995)を参照のこと。Michielsらは、その全体が本明細書に参考として援用されている。例えば、このアッセイは、トリチウム化GDPと共に、RhoまたはRacとインキュベートされ得る、DP−75タンパク質の使用を包含し得た。DP−75は、化合物がその放出を阻害しなければ、GDPを放出するはずである。この阻害は、Michielらと同じ様式によって測定され得た。
【0039】
DP−75は、下記に示されているように、正常心臓、脳、および骨格筋で発現されることが見出された。メッセージサイズは、脳組織についてはほぼ3Kbであり、心臓および骨格筋組織では6 Kbであるようであった。脳の異なる領域からの組織でのより完全な形態については、脳皮質、後頭極、前頭葉、側頭葉、および被殻は、3Kbメッセージを有するが、小脳は7.7 Kbメッセージを有することを示した。従って、身体の種々の組織において、DP−75の異なるスプライシングバージョンが存在し得るようである。
【0040】
DP−75は、腫瘍細胞の侵入モジュレーターとして示されるタンパク質である、Tiam−1にいくらかの相同性を有する。Tiam−1は、GDP解離刺激物質(GDS)である。これは、Tリンパ腫細胞の侵入に影響するサイトゾルタンパク質であり、rho様およびrac様タンパク質の活性を調節するタンパク質と、ドメイン(Dbl−相同およびPleckstrin相同)を共有する。このようなrho様およびrac様タンパク質は、細胞骨格構造を調節するシグナル形質導入経路において示されている。さらに、GDSは、その他の活性の中の、細胞シグナル伝達、調節、分泌、大きさ、形状、付着、運動性、および増殖において重要である、小GTPase分子の活性を調節する。
【0041】
これらの小GTPaseに対する範例である分子はrasであり、これは広く研究されており、rac、rho、およびrabサブファミリーのような、関連タンパク質のスーパーファミリーを代表する。その全体が本明細書に参考として援用されている、BoguskiおよびMcCormick,(1993)Nature,366:643−654を参照のこと。さらに、p21rasのような、レセプターチロシンキナーゼによるシグナル伝達に対する情報については、Fantlら、Annu.Rev.Biochem.(1993)62:453−481を参照のこと。
【0042】
活性化rasは、ガンの約20%、および膵臓ガンの100%に見出されている。rasは通常、不活性分子としてGTPに結合されるが、しかし、GTPがGDPを形成するために切断されるときに、活性化され得る。これらの変換因子は通常、GTPをGDPに切断するのに有用である、DblおよびPleckstrin相同ドメインを含有する。DP−75は、これらの調節分子が有用性を示したこれらの全ての領域で、重要であり得ると考えられる。
【0043】
上記のように、これらのGDSは種々のガンで示され、DP−75が、ガン細胞の診断に有用であると考えられる。多くの方法が、組織サンプルまたはヒトが、DP−75含有腫瘍組織を有するかどうかを診断するために使用され得る。例えば、DP−75mRNA配列の存在を同定するための、腫瘍サンプルのRNA逆転写およびPCR増幅である(Sambrookら、MOLECULAR CLONING;ALABORATORY MANUAL第2版(1989),第14章、またはGauglerら、J.Exp.Med.(1994)179:921−930を参照のこと)。さらに、免疫組織化学またはELISAアッセイが、DP−75発現腫瘍を同定するために使用され得る。例えば、DP−75タンパク質は、組換え発現され得、次に、モノクローナル抗体が、当該分野で公知の方法に従って調製され得る。例えば、EP174,204、KohlerおよびMilstein,Nature(1975)256:495−497、Fongら、J.Immun.Meth.(1984)70:83−90、GB 2,086,937、2,113,715、EP 57,107、62,409、EP 118,893、EP 124,301、およびEP131,878に示されている方法が、本発明に適している。次に、抗DP−75モノクローナル抗体が、上記記載の標準的なアッセイ、またはそうでなければ当該分野で公知のその他のアッセイにおいて使用され得る。
【0044】
モノクローナル抗体はまた、治療的に使用され得る。抗DP−75は、当該分野で公知の手段によって投与され得る。好ましくは、抗体は、非経口的または皮下的に投与され、より好ましくは、それらは静脈内に投与される。モノクローナル抗体は、その抗体の活性を促進するように、またはDP−75発現細胞に関連する背後状態を治療するように設計されたその他の薬剤と組み合わせて投与され得る。
【0045】
さらに、米国特許第5,124,246号および同第4,868,105号(その全体が本明細書に参考として援用されている)に示されるような、DP−75 DNAについてアッセイするための分枝DNAテストが実施され得る。分枝DNAテストのためのDP−75核酸プローブ分子は、好ましくは10〜50塩基長、より好ましくは15と40塩基長との間、さらに好ましくは20と30塩基長との間である。
【0046】
リボザイムは、配列番号6に示されているDP−75配列またはそのフラグメントに作用するように、設計され得る。例えば、Kashani−CabetおよびScanlonは、CancerGene Therapy,(1995)2:213−223(その全体が本明細書に参考として援用されている)に、先行技術を概説する。著者らは、ハンマーヘッドおよびヘヤピンリボザイムの生化学を考察し、遺伝子治療(HIVおよびガン)におけるそれらの役割を考察している。
【0047】
リボザイムは、DP−75配列に作用して、それを特定位置で切断するように設計され得る。例えば、Kashani−Cabetの図1は、任意の遺伝子に対してこれらのリボザイムを設計するための、ハンマーヘッドリボザイムの構造および方向を示す。Kashani−Cabetに従って、図1は、3ヘリックスおよび1ステムループ構造、ならびに結合領域を示す。著者らはさらに、裸のリボザイム送達、リポソーム、およびリボザイムに対する化学修飾のような技術を用いる、目的リボザイムの細胞内送達方法を開示する。
【0048】
Kashani−Cabetはまた、4ヘリックス領域および2ループ構造を有するヘアピンリボザイムを考察する。著者らは、これらの構造のいくつかに必須ヌクレオチド配列が存在することを示す。さらに、細胞リボザイム発現は、分解をともなわずに、それらの基質にリボザイムを提供するのに有用であり得る。
【0049】
細胞発現を得るために、リボザイム遺伝子は種々のベクターへクローニングされ、選択された細胞へ形質転換される。異なるベクターが、感染されるべき標的細胞に基づいて選択される。例えば、呼吸器細胞は、アデノまたはアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターによって標的され得る。適切なプロモーターが、調節発現を確実にするために、これらのベクターへ挿入され得る(Kashani−Cabet、216頁を参照のこと)。
【0050】
アンチセンス分子は、配列番号1または配列番号6に示されているDP−75配列に基づいて開発され得る。例えば、その全体が本明細書に参考として援用されている、米国特許第5,491,113号および同第5,271,941号を参照のこと。
【0051】
アンチセンスRNA配列は、原核生物(Mizuno,T.,Chou,M−Y,およびInouye,M.(1984),Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81,(1966−1970)、および真核生物(Heywood,S.M.Nucleic Acids Res.,14,6771−6772(1986)の両方での遺伝子発現に対する、天然に存在する生物学的インヒビターとして記載され、これらの配列はおそらく、相補的mRNA配列にハイブリダイズすることによって機能し、翻訳のハイブリダイゼーション妨害をもたらす(Paterson,B.M.,Roberts,B.E.およびKuff,E.L.,(1977)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,74,4370−4374)。
【0052】
アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドは、特定遺伝子またはRNAメッセージに相補的であるように処方された、短い合成ヌクレオチドである。これらのオリゴマーの標的DNAまたはmRNA配列への結合を介して、遺伝子の転写または翻訳が選択的に阻害され、その遺伝子によって生じた疾患プロセスが中断され得る。mRNAの細胞質配置は、細胞へ侵入するアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドに容易に組み立てられると考えられる標的を提供する。従って、この分野の多くの研究が、標的としてRNAに注目してきている。
【0053】
現在、アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドの使用は、インビトロおよび組織培養で、遺伝子発現調節を探求するために有用な手段を提供する(Rothenberg,M.ら、(1989)J.Natl.Cancer Inst.,81:1539−1544)。
【0054】
アンチセンス治療は、細胞に配置される標的ポリヌクレオチドに結合する、オリグヌクレオチドの投与である。これらのオリゴヌクレオチドは通常外因性であるが、それらは内因的に発現され得る。用語「アンチセンス」とは、このようなオリゴヌクレオチドが、それらの細胞標的、例えば、DP−75に相補的である事実をいう。例えば、Jack Cohen,OLIGODEOXYNUCLEOTIDES,Antisense Inhibitorsof Gene Expression,CRC Press,1989;およびSynthesis 1:1−5(1988)を参照のこと。
【0055】
本発明のDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ガン細胞増殖阻害作用を示す、S−オリゴヌクレオチド(ホスフォロチオエート誘導体またはS−オリゴ、JackCohen,前出を参照のこと)のような誘導体を包含する。本発明のDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、DP−75ゲノムまたは対応mRNAに相補的であり、そして安定にハイブリダイズする、RNAまたはDNAであり得る。この領域に相補的なオリゴヌクレオチドの使用は、DP−75mRNAへの選択ハイブリダイゼーションを可能にし、その他のmRNAへはハイブリダイズしない。
【0056】
好ましくは、本発明のDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、DP−75 mRNAにハイブリダイズする、アンチセンスDNA分子の15マー〜40マーのフラグメントである。あるいは、好ましいDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、DP−75中の領域に相補的である、20マー〜30マーオリゴヌクレオチドである。本発明の少なくとも1つのDP−75オリゴヌクレオチドの有効な量を、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて含有する薬学的組成物が、本発明に包含される。1つの実施態様において、1つのDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドが利用される。もう1つの実施態様において、DP−75ゲノムの隣接領域に相補的である2つのDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドが利用される。
【0057】
DP−75ゲノムの隣接領域または対応mRNAに相補的な、2つのDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドの投与は、DP−75ゲノム転写またはmRNA翻訳のより有効な阻害を可能にし、ガン細胞増殖のより有効な阻害をもたらす。好ましくは、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、細胞によるアンチセンス分子の取り込みを促進する薬剤と、同時投与される。例えば、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、リポソーム形態で有り得る、親油性カチオン化合物と組み合わされ得る。
【0058】
ヌクレオチドを細胞へ導入するためのリポソームの使用は、例えば、その全体が本明細書に参考として援用されている、米国特許第号4,897,355および第号4,394,448に教示されている。さらに、生物学的物質を含有するリポソームを調製する一般的な方法については、米国特許第4,235,871号、同第4,231,877号、同第4,224,179号、同第4,753,788号、同第4,673,567号、同第4,247,411号、同第4,814,270号を参照のこと。あるいは、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、コレステロール、胆汁酸、およびデオキシ胆汁酸を含有する、多数のステロールの任意の1つのような、親油性キャリアと組み合わせられ得る。好ましいステロールは、コレステロールである。さらに、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、細胞によって摂取されるペプチドと複合体化され得る。有用なペプチドの例は、ペプチドホルモン、抗原または抗体、およびペプチドトキシンを包含する。悪性細胞によって選択的に取り込まれるペプチドを選択することによって、アンチセンス薬剤の特異的な送達が有効となり得る。
【0059】
DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、活性化アミノアルキル誘導体の形成によって、5’H基を介して共有結合し得る。次に、選択ペプチドは、アミノおよびスルフィジル反応性ヘテロ官能性試薬を介して、活性化DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドへ共有結合され得る。後者は、ペプチドに存在するシステイン残基に結合される。ペプチドに結合されるDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチチドへの曝露に際して、ペプチジルアンチセンス試薬が細胞内に取り込まれ、そしてDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、標的DP−75mRNAへ結合して、翻訳を阻害する。PCT公開PCT/US98/02363.1を参照のこと。
【0060】
本発明のDP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドおよび薬学的組成物は、意図される目的を達成する任意の手段によって投与され得る。例えば、本発明のアンチセンス化合物またはその他の化合物は、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、または経皮経路により投与され得る。
【0061】
投与される投与量は、レシピエントの年齢、健康、および体重、同時処置の種類、処置頻度、所望の効果に依存する。本発明の範囲内の組成物は、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドが、増殖および/または被験体ガン細胞の分化の刺激の阻害の達成に有効である量で含有される、全ての組成物を包含する。
【0062】
個々の必要性は変化するが、各成分の有効量の最適範囲の投与量の決定は、当該分野の範囲内である。代表的には、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、哺乳動物、例えばヒトへ、0.005〜1 mg/kg/日の投与量、または等量の薬学的に受容可能なそれらの塩を、一日に治療されるべき哺乳動物の体重について投与され得る。
【0063】
溶液状の新鮮な化学物質として、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドを投与することに加えて、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドは、薬学的に使用され得る調製物へのDP−75アンチセンスのプロセシングを促進する賦形剤および補助剤を含有する、適切な薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的調製物の一部として、投与され得る。
【0064】
非経口投与に対する適切な処方物は、DP−75アンチセンスオリゴヌクレオチドの水可溶性形態、例えば水可溶性塩の水溶液を包含する。さらに、適切な油性注入懸濁液として、活性化合物の懸濁液が投与され得る。適切な親油性溶媒または賦形剤は、油脂(例えばゴマ油)、合成脂肪酸エステル(例えばエチルオレイン酸またはトリグリセリド)を含有する。水性注入懸濁液は、懸濁液の粘度を増加する物質(例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、および/またはデキストラン)を含有し得る。必要に応じて、懸濁液はさらに安定剤を含有し得る。
【0065】
本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、当該分野の当業者に周知である任意の方法に従って調製され得る。好ましくは、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、固相合成法によって調製され得る。オリゴヌクレオチドの化学合成法の概説については、Goodchild,J.,Bioconjugate Chemistry,1:165−167(1990)を参照のこと。あるいは、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド注文合成を専門にする多数の会社から得られ得る。
【0066】
治療剤としてのオリゴヌクレオチドの使用の限界の1つは、血液および細胞内でのヌクレアーゼによるオリゴヌクレオチドの迅速な分解である。このような酵素は、DNAまたはRNA鎖内のヌクレオチドを結合しているホスフォジエステル結合を加水分解し、そのことによって、分子を小フラグメントに切断する。以前には、ヌクレアーゼ分解に耐性であるオリゴヌクレオチドの開発にいくつかの前進があったが、このような誘導体の特異標的遺伝子の発現を阻害するための使用は、限界に直面した。例えば、1984年9月4日に発行されたTs’oらの米国特許第4,469,863号;1985年3月26日に発行されたMillerらの米国特許第4,507,433号;1985年4月16日に発行されたMillerらの米国特許第号4,511,713を参考のこと。これらはその全体が本明細書に参考として援用されている。
【0067】
前記の3つの先行特許の各々に記載されている研究は、全リン酸基が、メチルホスフェネートの形態に修飾されたオリゴヌクレオチドの使用を包含する。米国特許第5,491,133号は、ほとんどの3’−ヌクレオチド連結のみで修飾されたオリゴヌクレオチドが、血液内および細胞内での分解から明かに防御されることを示す。さらに、このような誘導体は、通常のハイブリダイゼーション特性を有し、RNaseHによって認識および切断されるmRNAによって基質を形成し、そのことによって、標的遺伝子の発現を阻む。分解に対して耐性であり、従って治療に使用されたときにより有効であるオリゴヌクレオチドによる、選択された遺伝子の発現阻害の達成は、本発明のもう1つの目的である。
【0068】
上記記載の核酸分子、すなわちリボザイムまたはアンチセンス分子を、遺伝子治療法において投与することは有用であり得る。従って、下記のベクターおよび方法は有用である。以下の発現系は、上記ポリヌクレオチドの送達のために、遺伝子治療適用に有用である、ベクター、プロモーター、および調節エレメントを記載する。
【0069】
本発明に有用なベクターおよび発現系は、ウイルスおよび非ウイルス系を包含する。ウイルス送達系の例は、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AVV)、シンドビスおよびヘルペスウイルスを包含する。本発明の1つの局面では、ウイルスベクターは、長期発現のために、上記核酸配列を宿主細胞ゲノムへ組み込み得る。
【0070】
この様式で組み込み得るベクターの例は、レトロウイルスおよびAAVである。1つの好ましいレトロウイルスは、マウス白血病ウイルスである。しかし、宿主細胞ゲノムへの組み込みを避けることが好ましい。非ウイルスベクターは、カチオン脂質またはリポソームと処方された、裸のDNAおよびDNAを包含する。
【0071】
レトロウイルスベクターは、レトロウイルスを遺伝子操作することによって、産生される。レトロウイルスベクターは、上記に説明されているように、宿主細胞ゲノムへの組み込みに有効である。しかし、それらは、分裂細胞にのみ感染する。レトロウイルスベクターはRNAを有し、一旦細胞へ侵入すると、RNAはDNAへ逆転写され、宿主細胞へ安定に組み込まれる。
【0072】
野生型レトロウイルスゲノムは、3つの遺伝子を有する:gag、pol、env遺伝子であり、長末端反復(LTR)配列に隣接される。gag遺伝子は、ヌクレオキャプシドタンパク質をコードし、pol遺伝子は、逆転写酵素およびインテグラーゼを含むウイルス酵素をコードし、evn遺伝子は、ウイルスエンベロープ糖タンパク質をコードする。5’および3’LTRは、ビリオンRNAの転写およびポリアデニル化を促進するのに役立つ。5’LTRの隣接配列は、ゲノムの逆転写(RNAプライマー結合部位)、およびウイルスRNAの粒子への効率的なカプセル化(Pi部位)に必要な配列である。Mulligan,R,C.,Experimental Manipulation of Gene Expression、M.Inouye(編),155−173(1983);Mann,R.ら、Cell(1983)33:153−159;Cone,RDおよびR.C.Mulligan,Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),(1984)81:6349−6353を参照のこと。
【0073】
さらに、AAVは、それらが高力価で複製し、効率よく組み込み、ヒトに対して病原性でなく、安定であり、精製が容易であり、そして非分裂細胞に感染するnode有利である。AAVベクターは、核酸を適切なプロモーター/エンハンサーの制御下で、AAV複製に対してcisに要求される配列のみであるAAVLTRの間に挿入することによって構築される。このDNA構築物は、RepおよびCAP(複製に必要とされるAAVコード領域)を発現するその他のプラスミドの存在下で、適切なヒト細胞系へトランスフェクトされる。翻訳後の適切な時期に、細胞は、アデノウイルスまたは単純へルペスウイルスのような、ヘルパーウイルスによって感染される。感染後、ベクター粒子は、細胞から回収される。AAV粒子は、標準的なプロトコルによって、アデノウイルスまたはヘルペスウイルス夾雑物から精製される。
【0074】
アデノウイルスは、広範な種々の細胞を感染し、非分裂細胞を感染し、高力価を産生し、生物学は十分に理解され、そして長い挿入断片を受容できるので有利である。アデノウイルス遺伝子発現は、遺伝子のカスケードによって制御される。例えば、遺伝子発現段階は、「極初期」、「初期」、DNA合成、および後期または構造遺伝子である。これらの遺伝子は、順番に発現される。最初に発現されるマスター遺伝子は、E1Aである。1つの好ましい実施態様は、E1A遺伝子の目的核酸配列での置換、および、一般に入手可能である293細胞のような、構成的にE1Aを産生する細胞の、このベクターでのトランスフェクションを包含する。ベクターは、ビリオン産生に必要な全遺伝子を含有し、細胞系は、欠損E1Aタンパク質を提供する。
【0075】
使用され得る非ウイルス系の1つは、T7/T7系である。ここで、細菌ウイルスT7ポリメラーゼによって認識される短いプロモーター配列は、目的の核酸配列の上流のベクター上に配置される。次に、ベクターは、細胞へ挿入され得、欠損T7ポリメラーゼが付加され得て、遺伝子転写を得る。あるいは、以下の配列を有するベクターが、作製され得る:T7プロモーター配列、T7ポリメラーゼ遺伝子、T7プロモーター配列の別のコピー、および上記記載の核酸配列。この実施態様では、ベクターは細胞へ形質転換され、開始のために、単にT7ポリメラーゼの少量を必要とする。その後、ベクターは、それ自身のポリメラーゼの産生を指示する。
【0076】
さらに、本明細書に開示されている核酸配列から、例えば、インヒビターについてのテスト、またはモノクローナル抗体の調製のためのアッセイにおいて使用される、DP−75タンパク質を産生するのに有用である。DP−75は、ネイティブまたは修飾DP−75核酸配列によって形質転換された、原核生物微生物または真核生物細胞によって産生され得る。本発明に有用なDP−75核酸配列は、ネイティブDP−75のアミノ酸配列と実質的に同じであるアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする。
【0077】
好ましくは、DP−75核酸またはタンパク質配列は、下記に記載されている部分配列と相同である。好ましくは、上記配列は、配列番号6またはそのフラグメントと95%より大きい相同性、より好ましくは98%より大きい相同性、さらに好ましくは99%より大きい相同性である。実質的な相同性は、その配列が同じか、またはタンパク質の活性に悪く影響しない、1つ以上の変化(欠損、付加、置換)によって異なることを意味する。タンパク質配列が、上記と同じ割合で相同であることが好ましい。
【0078】
DP−75配列の正確な化学構造は、多数のファクターに依存する。イオン化アミノまたはカルボキシル基が分子中に存在すると、特定のタンパク質は、酸性または塩基性塩、または天然型で得られ得る。適切な環境条件下に存在するときにその活性をとどめる、このような調製物の全ては、本明細書のタンパク質の定義内に包含される。さらに、タンパク質の一次アミノ酸配列は、糖部分(グリコシル化)または、脂質、リン酸、アセチル基などのような、その他の補充分子を用いる誘導体化によって、増加され得る。このような増加のある局面は、産生細胞の翻訳後のプロセシングシステムを通して完了される;その他のこのような修飾は、インビトロにおいて導入され得る。あらゆる事象において、このような修飾が、そのタンパク質の活性を崩壊しない限り、本明細書のタンパク質の定義内に包含される。このような修飾が、種々のアッセイにおいて、タンパク質の活性を促進または減退することによって、量的または質的に活性に影響し得ることが予測される。さらに、鎖中の個々のアミノ酸残基は、酸化、還元、または誘導体化によって修飾され得、タンパク質は切断されて、活性をとどめるフラグメントを得る。活性を崩壊しないこのような改変は、本明細書のDP−75の定義から、そのタンパク質配列を排除しない。
【0079】
最終的に、翻訳中に配列に組み込まれるアミノ酸の欠損、付加、または変化による、一次構造それ自体に対する修飾は、タンパク質の活性を崩壊することなくなされ得る。例えば、部位特異的変異誘発は、ポリペプチド構造変化に影響する、DNA構造での特定の変化を可能にする。その全体が本明細書に参考として援用されている、Markら、米国特許第4,959,314号、およびSambrookら、MOLUCULARCLONING;A LABORATORY MANUAL 第2版(1989)、第2巻、15章を参照のこと。
【0080】
DP−75タンパク質のアミノ酸配列は、4つの一般的なカテゴリーに分割され得る:配列番号6、配列番号1に記載されている配列によってコードされる、変異体、フラグメント、融合体、およびタンパク質、またはそのフラグメント、およびその他の生物に認められるその他の相同体。ネイティブDP−75タンパク質は、天然に存在するものである。ネイティブポリペプチドのアミノ酸配列は、代表的には、配列番号6または配列番号1由来の10〜20アミノ酸より少ないわずかな変化を有する配列を有する。
【0081】
ネイティブDP−75タンパク質をコードする配列は、DP−75タンパク質のその他のクラスをコードするように、容易に変化され得る。例えば、変異体は、保存アミノ酸置換を作製することによって、構築され得る。以下は保存置換の例である:Gly←→Ala、Val←→Leu、Asp←→Glu、Lys←→Arg、Asn←→Gln、およびPhe←→Trp←→Tyr。ムテイン(mutein)と呼ばれる変異体のサブセットは、中性アミノ酸、一般的にはセリンと置換される、非ジスルフィド結合にかかわるシステインを有する、ポリペプチドのグループである。変異体は、ネイティブDP−75タンパク質より広い温度範囲で安定である。変異体はまた、ネイティブDP−75タンパク質に比較して、アミノ酸欠損または挿入を有する。変異体のコード配列は、ネイティブDP−75ポリペプチドコード配列のインビトロ変異誘発によって、構築され得る。
【0082】
フラグメントは、変異またはネイティブDP−75タンパク質のアミノおよび/またはカルボキシル末端アミノ酸の欠損である。切断されるアミノ酸数は、ポリペプチドフラグメントが所望の配列相同性、免疫学的または生物学的活性を示す限り、重要ではない。免疫学的に重要なポリペプチドフラグメントは、例えば、ネイティブDP−75タンパク質と共有する少なくとも1つのエピトープを有する。このようなDP−75タンパク質は、長さ5〜15アミノ酸のみの長さであり得る。フラグメントのアミノ酸配列の例は、以下のアミノ酸数を包含する:配列番号7のアミノ酸番号1〜8(aa1〜aa8);配列番号7のaa2〜aa9;配列番号7のaa3〜aa10;配列番号7のaa4〜aa11;配列番号7のaa5〜aa12;配列番号7のaa6〜aa13;配列番号7のaa7〜aa14;配列番号7のaa8〜aa15;配列番号7のaa9〜aa16;配列番号7のaa10〜aa17;配列番号7のaa11〜aa18;配列番号7のaa12〜aa19;配列番号7のaa13〜aa20;配列番号7のaa14〜aa21;配列番号7のaa15〜aa22;配列番号7のaa16〜aa23;配列番号7のaa17〜aa24;配列番号7のaa18〜aa25;配列番号7のaa19〜aa26;配列番号7のaa20〜aa27;配列番号7のaa21〜aa28;配列番号7のaa22〜aa29;配列番号7のaa23〜aa30;配列番号7のaa24〜aa31;配列番号7のaa25〜aa32;配列番号7のaa26〜aa33;配列番号7のaa27〜aa34;配列番号7のaa28〜aa35;配列番号7のaa29〜aa36;配列番号7のaa30〜aa37;配列番号7のaa31〜aa38;配列番号7のaa32〜aa39;配列番号7のaa33〜aa40;配列番号7のaa34〜aa41;配列番号7のaa35〜aa42;配列番号7のaa36〜aa43;配列番号7のaa37〜aa44;配列番号7のaa38〜aa45;配列番号7のaa39〜aa46;配列番号7のaa40〜aa47;配列番号7のaa41〜aa48;配列番号7のaa42〜aa49;配列番号7のaa43〜aa50;配列番号7のaa44〜aa51;配列番号7のaa45〜aa52;配列番号7のaa46〜aa53;配列番号7のaa47〜aa54;配列番号7のaa48〜aa55;配列番号7のaa49〜aa56;配列番号7のaa50〜aa57;配列番号7のaa51〜aa58;配列番号7のaa52〜aa59;配列番号7のaa53〜aa60;配列番号7のaa54〜aa61;配列番号7のaa55〜aa62;配列番号7のaa56〜aa63;配列番号7のaa57〜aa64;配列番号7のaa58〜aa65;配列番号7のaa59〜aa66;配列番号7のaa60〜aa67;配列番号7のaa61〜aa68;配列番号7のaa62〜aa69;配列番号7のaa63〜aa70;配列番号7のaa64〜aa71;配列番号7のaa65〜aa72;配列番号7のaa66〜aa73;配列番号7のaa67〜aa74;配列番号7のaa68〜aa75;配列番号7のaa69〜aa76;配列番号7のaa70〜aa77;配列番号7のaa71〜aa78;配列番号7のaa72〜aa79;配列番号7のaa73〜aa80;配列番号7のaa74〜aa81;配列番号7のaa75〜aa82;配列番号7のaa76〜aa83;配列番号7のaa77〜aa84;配列番号7のaa78〜aa87;配列番号7のaa79〜aa86;配列番号7のaa80〜aa87;配列番号7のaa81〜aa88;配列番号7のaa82〜aa89;配列番号7のaa83〜aa90;配列番号7のaa84〜aa91;配列番号7のaa85〜aa92;配列番号7のaa86〜aa93;配列番号7のaa87〜aa94;配列番号7のaa88〜aa95;配列番号7のaa89〜aa96;配列番号7のaa90〜aa97;配列番号7のaa91〜aa98;配列番号7のaa92〜aa99;配列番号7のaa93〜aa100;配列番号7のaa94〜aa101;配列番号7のaa95〜aa102;配列番号7のaa96〜aa103;配列番号7のaa97〜aa104;配列番号7のaa98〜aa105;配列番号7のaa99〜aa106;配列番号7のaa100〜aa107;配列番号7のaa101〜aa108;配列番号7のaa102〜aa109;配列番号7のaa103〜aa110;配列番号7のaa104〜aa111;配列番号7のaa105〜aa112;配列番号7のaa106〜aa113;配列番号7のaa107〜aa114;配列番号7のaa108〜aa115;配列番号7のaa109〜aa116;配列番号7のaa110〜aa117;配列番号7のaa111〜aa118;配列番号7のaa112〜aa119;配列番号7のaa113〜aa120;配列番号7のaa114〜aa121;配列番号7のaa115〜aa122;配列番号7のaa116〜aa123;配列番号7のaa117〜aa124;配列番号7のaa118〜aa125;配列番号7のaa119〜aa126;配列番号7のaa120〜aa127;配列番号7のaa121〜aa128;配列番号7のaa122〜aa129;配列番号7のaa123〜aa130;配列番号7のaa124〜aa131;配列番号7のaa125〜aa132;配列番号7のaa126〜aa133;配列番号7のaa127〜aa134;配列番号7のaa128〜aa135;配列番号7のaa129〜aa136;配列番号7のaa130〜aa137;配列番号7のaa131〜aa138;配列番号7のaa132〜aa139;配列番号7のaa133〜aa140;配列番号7のaa134〜aa141;配列番号7のaa135〜aa142;配列番号7のaa136〜aa143;配列番号7のaa137〜aa144;配列番号7のaa138〜aa145;配列番号7のaa139〜aa146;配列番号7のaa140〜aa147;配列番号7のaa141〜aa148;配列番号7のaa142〜aa149;配列番号7のaa143〜aa150;配列番号7のaa144〜aa151;配列番号7のaa145〜aa152;配列番号7のaa146〜aa153;配列番号7のaa147〜aa154;配列番号7のaa148〜aa155;配列番号7のaa149〜aa156;配列番号7のaa150〜aa157;配列番号7のaa151〜aa158;配列番号7のaa152〜aa159;配列番号7のaa153〜aa160;配列番号7のaa154〜aa161;配列番号7のaa155〜aa162;配列番号7のaa156〜aa163;配列番号7のaa157〜aa164;配列番号7のaa158〜aa165;配列番号7のaa159〜aa166;配列番号7のaa160〜aa167;配列番号7のaa161〜aa168;配列番号7のaa162〜aa169;配列番号7のaa163〜aa170;配列番号7のaa164〜aa171;配列番号7のaa165〜aa172;配列番号7のaa166〜aa173;配列番号7のaa167〜aa174;配列番号7のaa168〜aa175;配列番号7のaa169〜aa176;配列番号7のaa170〜aa177;配列番号7のaa171〜aa178;配列番号7のaa172〜aa179;配列番号7のaa173〜aa180;配列番号7のaa174〜aa181;配列番号7のaa175〜aa182;配列番号7のaa176〜aa183;配列番号7のaa177〜aa184;配列番号7のaa178〜aa185;配列番号7のaa179〜aa186;配列番号7のaa180〜aa187;配列番号7のaa181〜aa188;配列番号7のaa182〜aa189;配列番号7のaa183〜aa190;配列番号7のaa184〜aa191;配列番号7のaa185〜aa192;配列番号7のaa186〜aa193;配列番号7のaa187〜aa194;配列番号7のaa188〜aa195;配列番号7のaa189〜aa196;配列番号7のaa190〜aa197;配列番号7のaa191〜aa198;配列番号7のaa192〜aa199;配列番号7のaa193〜aa200;配列番号7のaa194〜aa201;配列番号7のaa195〜aa202;配列番号7のaa196〜aa203;配列番号7のaa197〜aa204;配列番号7のaa198〜aa205;配列番号7のaa199〜aa206;配列番号7のaa200〜aa207;配列番号7のaa201〜aa208;配列番号7のaa202〜aa209;配列番号7のaa203〜aa210;配列番号7のaa204〜aa211;配列番号7のaa205〜aa212;配列番号7のaa206〜aa213;配列番号7のaa207〜aa214;配列番号7のaa208〜aa215;配列番号7のaa209〜aa216;配列番号7のaa210〜aa217;配列番号7のaa211〜aa218;配列番号7のaa212〜aa219;配列番号7のaa213〜aa220;配列番号7のaa214〜aa221;配列番号7のaa215〜aa222;配列番号7のaa216〜aa223;配列番号7のaa217〜aa224;配列番号7のaa218〜aa225;配列番号7のaa219〜aa226;配列番号7のaa220〜aa227;配列番号7のaa221〜aa228;配列番号7のaa222〜aa229;配列番号7のaa223〜aa230;配列番号7のaa224〜aa231;配列番号7のaa225〜aa232;配列番号7のaa226〜aa233;配列番号7のaa227〜aa234;配列番号7のaa228〜aa235;配列番号7のaa229〜aa236;配列番号7のaa230〜aa237;配列番号7のaa231〜aa238;配列番号7のaa222〜aa239;配列番号7のaa233〜aa240;配列番号7のaa234〜aa41;配列番号7のaa235〜aa242;配列番号7のaa236〜aa243;配列番号7のaa237〜aa244;配列番号7のaa238〜aa245;配列番号7のaa239〜aa246;配列番号7のaa240〜aa247;配列番号7のaa241〜aa248;配列番号7のaa242〜aa249;配列番号7のaa243〜aa250;配列番号7のaa244〜aa251;配列番号7のaa245〜aa252;配列番号7のaa246〜aa253;配列番号7のaa247〜aa254;配列番号7のaa248〜aa255;配列番号7のaa249〜aa256;配列番号7のaa250〜aa257;配列番号7のaa251〜aa258;配列番号7のaa252〜aa259;配列番号7のaa253〜aa260;配列番号7のaa254〜aa261;配列番号7のaa255〜aa262;配列番号7のaa256〜aa263;配列番号7のaa257〜aa264;配列番号7のaa258〜aa265;配列番号7のaa259〜aa266;配列番号7のaa260〜aa267;配列番号7のaa261〜aa268;配列番号7のaa262〜aa269;配列番号7のaa263〜aa270;配列番号7のaa264〜aa271;配列番号7のaa265〜aa272;配列番号7のaa266〜aa273;配列番号7のaa267〜aa274;配列番号7のaa268〜aa275;配列番号7のaa269〜aa276;配列番号7のaa270〜aa277;配列番号7のaa271〜aa278;配列番号7のaa272〜aa279;配列番号7のaa273〜aa280;配列番号7のaa274〜aa281;配列番号7のaa275〜aa282;配列番号7のaa276〜aa283;配列番号7のaa277〜aa284;配列番号7のaa278〜aa284;配列番号7のaa279〜aa286;配列番号7のaa280〜aa287;配列番号7のaa281〜aa288;配列番

号7のaa282〜aa289;配列番号7のaa283〜aa290;配列番号7のaa284〜aa291;配列番号7のaa285〜aa292;配列番号7のaa286〜aa293;配列番号7のaa287〜aa294;配列番号7のaa288〜aa295;配列番号7のaa289〜aa296;配列番号7のaa290〜aa297;配列番号7のaa291〜aa298;配列番号7のaa292〜aa299;配列番号7のaa293〜aa300;配列番号7のaa294〜aa101;配列番号7のaa295〜aa102;配列番号7のaa296〜aa103;配列番号7のaa297〜aa104;配列番号7のaa298〜aa105;配列番号7のaa299〜aa106;配列番号7のaa300〜aa307;配列番号7のaa301〜aa308;配列番号7のaa302〜aa309;配列番号7のaa303〜aa310;配列番号7のaa304〜aa311;配列番号7のaa305〜aa312;配列番号7のaa306〜aa313;配列番号7のaa307〜aa314;配列番号7のaa308〜aa315;配列番号7のaa309〜aa316;配列番号7のaa310〜aa317;配列番号7のaa311〜aa318;配列番号7のaa312〜aa319;配列番号7のaa313〜aa320;配列番号7のaa314〜aa321;配列番号7のaa315〜aa322;配列番号7のaa316〜aa323;配列番号7のaa317〜aa324;配列番号7のaa318〜aa325;配列番号7のaa319〜aa326;配列番号7のaa320〜aa327;配列番号7のaa321〜aa328;配列番号7のaa322〜aa329;配列番号7のaa323〜aa330;配列番号7のaa324〜aa331;配列番号7のaa325〜aa332;配列番号7のaa326〜aa333;配列番号7のaa327〜aa334;配列番号7のaa328〜aa335;配列番号7のaa329〜aa336;配列番号7のaa330〜aa337;配列番号7のaa331〜aa338;配列番号7のaa332〜aa339;配列番号7のaa333〜aa340;配列番号7のaa334〜aa341;配列番号7のaa335〜aa342;配列番号7のaa336〜aa343;配列番号7のaa337〜aa344;配列番号7のaa338〜aa345;配列番号7のaa339〜aa346;配列番号7のaa340〜aa347;配列番号7のaa341〜aa348;配列番号7のaa342〜aa349;配列番号7のaa343〜aa350;配列番号7のaa344〜aa351;配列番号7のaa345〜aa352;配列番号7のaa346〜aa353;配列番号7のaa347〜aa354;配列番号7のaa348〜aa355;配列番号7のaa349〜aa356;配列番号7のaa350〜aa357;配列番号7のaa351〜aa358;配列番号7のaa352〜aa359;配列番号7のaa353〜aa360;配列番号7のaa354〜aa361;配列番号7のaa355〜aa362;配列番号7のaa356〜aa363;配列番号7のaa357〜aa364;配列番号7のaa358〜aa365;配列番号7のaa359〜aa366;配列番号7のaa360〜aa367;配列番号7のaa361〜aa368;配列番号7のaa362〜aa369;配列番号7のaa363〜aa370;配列番号7のaa364〜aa371;配列番号7のaa365〜aa372;配列番号7のaa366〜aa373;配列番号7のaa367〜aa374;配列番号7のaa368〜aa375;配列番号7のaa369〜aa376;配列番号7のaa370〜aa377;配列番号7のaa371〜aa378;配列番号7のaa372〜aa379;配列番号7のaa373〜aa380;配列番号7のaa374〜aa381;配列番号7のaa375〜aa382;配列番号7のaa376〜aa383;配列番号7のaa377〜aa384;配列番号7のaa378〜aa385;配列番号7のaa379〜aa386;配列番号7のaa380〜aa387;配列番号7のaa381〜aa388;配列番号7のaa382〜aa389;配列番号7のaa383〜aa390;配列番号7のaa384〜aa391;配列番号7のaa385〜aa392;配列番号7のaa386〜aa393;配列番号7のaa387〜aa394;配列番号7のaa388〜aa395;配列番号7のaa389〜aa396;配列番号7のaa390〜aa397;配列番号7のaa391〜aa398;配列番号7のaa392〜aa399;配列番号7のaa393〜aa400;配列番号7のaa394〜aa401;配列番号7のaa395〜aa402;配列番号7のaa396〜aa403;配列番号7のaa397〜aa404;配列番号7のaa398〜aa405;配列番号7のaa399〜aa406;配列番号7のaa400〜aa407;配列番号7のaa401〜aa408;配列番号7のaa402〜aa409;配列番号7のaa403〜aa410;配列番号7のaa404〜aa411;配列番号7のaa405〜aa412;配列番号7のaa406〜aa413;配列番号7のaa407〜aa414;配列番号7のaa408〜aa415;配列番号7のaa409〜aa416;配列番号7のaa410〜aa417;配列番号7のaa411〜aa418;配列番号7のaa412〜aa419;配列番号7のaa413〜aa420;配列番号7のaa414〜aa421;配列番号7のaa415〜aa422;配列番号7のaa416〜aa423;配列番号7のaa417〜aa424;配列番号7のaa418〜aa425;配列番号7のaa419〜aa426;配列番号7のaa420〜aa427;配列番号7のaa421〜aa428;配列番号7のaa422〜aa429;配列番号7のaa423〜aa430;配列番号7のaa424〜aa431;配列番号7のaa425〜aa432;配列番号7のaa426〜aa433;配列番号7のaa427〜aa434;配列番号7のaa428〜aa435;配列番号7のaa429〜aa436;配列番号7のaa430〜aa437;配列番号7のaa431〜aa438;配列番号7のaa432〜aa439;配列番号7のaa433〜aa440;配列番号7のaa434〜aa441;配列番号7のaa435〜aa442;配列番号7のaa436〜aa443;配列番号7のaa437〜aa444;配列番号7のaa438〜aa445;配列番号7のaa439〜aa446;配列番号7のaa440〜aa447;配列番号7のaa441〜aa448;配列番号7のaa442〜aa449;配列番号7のaa443〜aa450;配列番号7のaa444〜aa451;配列番号7のaa445〜aa452;配列番号7のaa446〜aa453;配列番号7のaa447〜aa454;配列番号7のaa448〜aa455;配列番号7のaa449〜aa456;配列番号7のaa450〜aa457;配列番号7のaa451〜aa458;配列番号7のaa452〜aa459;配列番号7のaa453〜aa460;配列番号7のaa454〜aa461;配列番号7のaa455〜aa462;配列番号7のaa456〜aa463;配列番号7のaa457〜aa464;配列番号7のaa458〜aa465;配列番号7のaa459〜aa466;配列番号7のaa460〜aa467;配列番号7のaa461〜aa468;配列番号7のaa462〜aa469;配列番号7のaa463〜aa470;配列番号7のaa464〜aa471;配列番号7のaa465〜aa472;配列番号7のaa466〜aa473;配列番号7のaa467〜aa474;配列番号7のaa468〜aa475;配列番号7のaa469〜aa476;配列番号7のaa470〜aa477;配列番号7のaa471〜aa478;配列番号7のaa472〜aa479;配列番号7のaa473〜aa480;配列番号7のaa474〜aa481;配列番号7のaa475〜aa482;配列番号7のaa476〜aa483;配列番号7のaa477〜aa484;配列番号7のaa478〜aa485;配列番号7のaa479〜aa486;配列番号7のaa480〜aa487;配列番号7のaa481〜aa488;配列番号7のaa482〜aa489;配列番号7のaa483〜aa490;配列番号7のaa484〜aa491;配列番号7のaa485〜aa492;配列番号7のaa486〜aa493;配列番号7のaa487〜aa494;配列番号7のaa488〜aa495;配列番号7のaa489〜aa496;配列番号7のaa490〜aa497;配列番号7のaa491〜aa498;配列番号7のaa492〜aa499;配列番号7のaa493〜aa500;配列番号7のaa494〜aa501;配列番号7のaa495〜aa502;配列番号7のaa496〜aa503;配列番号7のaa497〜aa504;配列番号7のaa498〜aa505;配列番号7のaa499〜aa506;配列番号7のaa500〜aa507;配列番号7のaa501〜aa508;配列番号7のaa502〜aa509;配列番号7のaa503〜aa510;配列番号7のaa504〜aa511;配列番号7のaa505〜aa512;配列番号7のaa506〜aa513;配列番号7のaa507〜aa514;配列番号7のaa508〜aa515;配列番号7のaa509〜aa516;配列番号7のaa510〜aa517;配列番号7のaa511〜aa518;配列番号7のaa512〜aa519;配列番号7のaa513〜aa520;配列番号7のaa514〜aa521;配列番号7のaa515〜aa522;配列番号7のaa516〜aa523;配列番号7のaa517〜aa524;配列番号7のaa518〜aa525;配列番号7のaa519〜aa526;配列番号7のaa520〜aa527;配列番号7のaa521〜aa528;配列番号7のaa522〜aa529;配列番号7のaa523〜aa530;配列番号7のaa524〜aa531;配列番号7のaa525〜aa532;配列番号7のaa526〜aa533;配列番号7のaa527〜aa534;配列番号7のaa528〜aa535;配列番号7のaa529〜aa536;配列番号7のaa530〜aa537;配列番号7のaa531〜aa538;配列番号7のaa532〜aa539;配列番号7のaa533〜aa540;配列番号7のaa534〜aa541;配列番号7のaa535〜aa542;配列番号7のaa536〜aa543;配列番号7のaa537〜aa544;配列番号7のaa538〜aa545;配列番号7のaa539〜aa546;配列番号7のaa540〜aa547;配列番号7のaa541〜aa548;配列番号7のaa542〜aa549;配列番号7のaa543〜aa550;配列番号7のaa544〜aa551;配列番号7のaa545〜aa552;配列番号7のaa546〜aa553;配列番号7のaa547〜aa554;配列番号7のaa548〜aa555;配列番号7のaa549〜aa556;配列番号7のaa550〜aa557;配列番号7のaa551〜aa558;配列番号7のaa552〜aa559;配列番号7のaa553〜aa560;配列番号7のaa554〜aa561;配列番号7のaa555〜aa562;配列番号7のaa556〜aa563;配列番号7のaa557〜aa564;配列番号7のaa558〜aa565;配列番号7のaa559〜aa566;配列番号7のaa560〜aa567;配列番号7のaa561〜aa568;配列番号7のaa562〜aa569;配列番号7のaa563〜aa570;配列番号7のaa564〜aa571;配列番号7のaa565〜aa572;配列番号7のaa566〜

aa573;配列番号7のaa567〜aa574;配列番号7のaa568〜aa575;配列番号7のaa569〜aa576;配列番号7のaa570〜aa577;配列番号7のaa571〜aa578;配列番号7のaa572〜aa579;配列番号7のaa573〜aa580;配列番号7のaa574〜aa581;配列番号7のaa575〜aa582;配列番号7のaa576〜aa583;配列番号7のaa577〜aa584;配列番号7のaa578〜aa585;配列番号7のaa579〜aa586;配列番号7のaa580〜aa587;配列番号7のaa581〜aa588;配列番号7のaa582〜aa589;配列番号7のaa583〜aa590;配列番号7のaa584〜aa591;配列番号7のaa585〜aa592;配列番号7のaa586〜aa593;配列番号7のaa587〜aa594;配列番号7のaa588〜aa595;配列番号7のaa589〜aa596;配列番号7のaa590〜aa597;配列番号7のaa591〜aa598;配列番号7のaa592〜aa599;配列番号7のaa593〜aa600;配列番号7のaa594〜aa601;配列番号7のaa595〜aa602;配列番号7のaa596〜aa603;配列番号7のaa597〜aa604;配列番号7のaa598〜aa605;配列番号7のaa599〜aa606;配列番号7のaa600〜aa607;配列番号7のaa601〜aa608;配列番号7のaa602〜aa609;配列番号7のaa603〜aa610;配列番号7のaa604〜aa611;配列番号7のaa605〜aa612;配列番号7のaa606〜aa613;配列番号7のaa607〜aa614;配列番号7のaa608〜aa615;配列番号7のaa609〜aa616;配列番号7のaa610〜aa617;配列番号7のaa611〜aa618;配列番号7のaa612〜aa619;配列番号7のaa613〜aa620;配列番号7のaa614〜aa621;配列番号7のaa615〜aa622;配列番号7のaa616〜aa623;配列番号7のaa617〜aa624;配列番号7のaa618〜aa625;配列番号7のaa619〜aa626。フラグメントのコード配列は、変異体またはネイティブDP−75タンパク質コード配列から、所望でないヌクレオチドを切断することによって、容易に構築され得る。
【0083】
融合体は、一方または両方の末端にさらなるアミノ酸を有する、フラグメント、変異体、またはネイティブDP−75タンパク質である。さらなるアミノ酸配列は、ネイティブ視床下部レセプターポリペプチドに認められる配列に、必ずしも相同である必要はない。そのさらなるアミノ酸残基は、例えば、ペプチドの発現、欠損、または活性を促進し得る。さらなるアミノ酸配列はまた、DP−75タンパク質のマルチマーを構築するためのリンカーとして使用され得る。全ての融合ポリペプチドは、所望の配列相同性、免疫学的または生物学的活性を示す。
【0084】
以前に記載されたように、組換えDP−75は、原核微生物または真核生物細胞によって産生され得る。好ましい細胞系は、E.coli、哺乳動物、バキュロウイルス、および酵母細胞を包含する。好ましくは、DP−75は、ネイティブDP−75活性を有するタンパク質を産生するように、DNAで原核微生物を形質転換することによって、産生され得る。細菌は、DP−75を産生し得る原核微生物であり、E.coliが特に好ましい。合成組換えDP−75はまた、酵母またはヒト細胞のような、真核生物で産生され得る。Sambrookら、MOLECULARCLONING;A LABORATORY MANUAL第2版(1989),第3巻、細菌発現については17章、哺乳動物細胞での発現については16章を参照のこと。これらの両方は本明細書に参考として援用されている。
【0085】
DP−75DNAは、DP−75ポリペプチドを発現するために必要な全ての制御配列を有する、細菌発現ベクターへ取り込まれ得る。制御配列は当該分野で公知であり、リボソーム結合部位、調節プロモーター(すなわち、trp、trp−lac、λp、およびT7);必要に応じてオペレーター配列、開始(ATG)および終止コドン;エンハンサーなどを包含する。さらに、細菌内でのプラスミドの複製を促進するための複製起点を含むことが好ましい。
【0086】
適切なベクターおよびプラスミドは、一般的に入手可能であり、DP−75 DNAを有するように使用され得る。それは、上記制御配列に作動可能に連結され、一般的に入手可能な連結酵素および方法を用いて、ベクターへ挿入され得る。さらに、DP−75DNA配列は、phoA配列のような、細胞周辺空間への分泌を提供する配列の下流に、挿入され得る。
【0087】
発現のための種々の細菌宿主が当該分野で公知であり、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)から入手可能である。DP−75を発現するために適した細菌宿主は、限定されないが、Campylobacter、Bacillus、Escherichia、Lactobacillus、Pseudomonas、Staphylococcus、およびStreptococcusを包含する。本発明に有用な代表的な形質転換微生物は、E.coli K−12、株 MM294である(1983年8月4日にブタペスト条約下にCetus Corporationによって、アメリンタイプカルチャーコレクションに寄託番号39,405で寄託されている)。
【0088】
細菌宿主へのDP−75DNAを導入する方法は、当該分野で周知であり、代表的には、CaClまたは二価カチオンおよびDMSOのような、その他の試薬による細菌の処理を包含する。裸のまたはプラスミドDNAもまた、エレクトロポレーションまたはウイルス感染によって、細菌細胞へ導入され得る。通常、形質転換方法は、形質転換されるべき細菌種によって変化する。例えば、(Massonら、(1988)FEMS Microbiol.Lett.60:273;Palvaら(1982)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:5582;EP Publ.036259および063 953;PCT WO 84/04541,Bacillus)、(Millerら(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.85:856;Wangら(1990)J.Bacteriol.172:949,Campylobacter)、(Cohenら(1973)Proc.Natl.Acad.Sci.69:2110;Dowerら(1988)Nucleic Acids Res.16:6127;Kushner(1978)“An improved method for transformation of Escherichiacoli with ColE1−derived plasmids in Genetic Engineering: Proceedings of theInternational Symposium on Genetic Engineering(H.W.BoyerおよびS.Nicosia編);Mandelら(1970)J.Mol.Biol.53:159;Taketo(1988)Biochim.Biophys.Acta 949:318;Escherichia)、(Chassyら(1987)FEMS Microbiol.Lett.44:173Lactobacillus);(Fiedlerら、(1988)Anal.Biochem 170:38,Pseudomonas);(Augustinら、(1990)FEMS Microbiol.Lett.66:203,Staphylococcus)、(Baranyら、(1980)J.Bacteriol.144:698;Harlander(1987)“Transformation of Streptococcus lactis byelectroporation,“ Streptococcal Genetics(J.FerrettiおよびR.Curtiss III編);Perryら、(1981)Infec.Immun.32:1295;Powellら、(1988)Appl.Environ.Microbiol.54:655;Somkutiら、(1987)Proc.4th Evr.Cong.Biotechnology 1:412,Streptococcus)を参照のこと。
【0089】
細胞からのDP−75ポリペプチドの増殖、回収、分解、または抽出の方法の例は、実質的に米国特許第4,604,377号、同第4,738,927号、同第4,656,132号、同第4,569,790号、同第4,748,234号、同第4,530,787号、同第4,572,298号、同第5,248,769号、および同第5,162,507号に記載され、その全体が本明細書に参考として援用されている。
【0090】
DP−75は、種々のその他の発現系で発現され得る。例えば、好ましくは哺乳動物またはバキュロウイルス発現系、ならびに酵母系である。
【0091】
哺乳動物発現系は、当該分野で公知である。哺乳動物プロモーターは、哺乳動物RNAポリメラーゼに結合し、コード配列(例えば、構造遺伝子)のmRNAへの下流(3’)転写を開始し得る、任意のDNA配列である。プロモーターは、通常、コード配列の5’末端に配置される転写開始領域、および通常は、転写開始部位の25〜30塩基対(bp)上流に配置されるTATAボックスを有する。TATAボックスは、正しい部位でのRNA合成を開始する、RNAポリメラーゼIIを指示すると考えられる。哺乳動物プロモーターはまた、通常TATAボックスの100から200bp上流内に配置される上流プロモーターエレメントを含有する。上流プロモーターエレメントは、転写が開始される速度を決定し、いずれの方向でも作用し得る(Sambrookら、MolecularCloning:A Laboratory Manual(第2版、1989))。
【0092】
上記プロモーターエレメントと組み合わされた、エンハンサーエレメント(エンハンサー)の存在は、通常発現レベルを増大する。エンハンサーは、通常のRNA開始部位で開始する合成によって、同種または異種プロモーターに連結されたときに1000倍まで転写を刺激し得る、調節DNA配列である。エンハンサーはまた、通常の方向または裏返し方向に、転写開始部位の上流または下流、あるいは、プロモーターから1000ヌクレオチドを超える距離に配置されるときにもまた活性である(Maniatisら、Science236:1237(1989);Albertsら、Molecular Biology of the Cell,第2版(1989))。ウイルス由来のエンハンサーエレメントは、それら通常広い宿主範囲を有するので、特に有用である。その例は、SV40初期遺伝子エンハンサー(Dijkemaら、(1985)EMBO J.4:761)、およびラウス肉腫ウイルス由来(Gormanら、(1982)Proc.Natl.Acad.Sci.79:6777)、およびヒトサイトメガロウイルス由来(Boshartら、(1985)Cell 41:5221)の長末端反復(LTR)由来のエンハンサー/プロモーターを包含する。さらに、いくつかのエンハンサーは調節可能であり、ホルモンまたは金属イオンのような誘導物質の存在下でのみ活性になる(Sassone−Corsiら、(1986)Trends Genet.2:215;Maniatisら、(1987)Sience 236:1237)。
【0093】
タンパク質分子は、哺乳動物細胞で細胞内発現され得る。プロモーター配列は、DNA分子に直接連結され得る。この場合、組換えタンパク質のN末端の最初のアミノ酸は、いつでもATG開始コドンによってコードされるメチオニンである。必要であれば、N末端メチオニンは、インビトロでの臭化シアンとのインキュベーションによって、タンパク質から切断され得る。
【0094】
あるいは、外来タンパク質もまた、哺乳動物細胞において融合タンパク質の分泌を提供するリーダー配列フラグメントを含有する、融合タンパク質をコードするキメラDNA分子を作製することによって、細胞から増殖培地中に分泌され得る。好ましくは、インビボまたはインビトロにおいて切断され得る、リーダーフラグメントと外来遺伝子との間でコードされるプロセシング部位が存在する。リーダー配列フラグメントは、通常、細胞からのタンパク質分泌を指示する、疎水性アミノ酸を含有するシグナルペプチドをコードする。アデノウイルス3分節リーダーは、哺乳動物細胞での外来タンパク質分泌を提供する、リーダー配列の例である。
【0095】
一般的に、哺乳動物細胞で認識される転写終止およびポリアデニル化配列は、翻訳終止コドンの3’末端に位置する調節領域であり、従って、プロモーターエレメントと一緒に、コード配列に隣接する。成熟mRNAの3’末端は、部位特異翻訳後切断およびポリアデニル化によって形成される(Birnstielら、(1985)Cell 41:349;ProudfootおよびWhitelaw(1988)“Termination and 3’end processingof eukaryotic RNA”Transcription and splicing(B.D.HamesおよびD.M.Glover編);Proudfoot(1989)Trends Biochem.Sci.14:105)。これらの配列は、DNAによってコードされるポリペプチドへ翻訳され得るmRNAの転写を指示する。転写ターミネーター/ポリアデニル化シグナルの例は、SV40由来のものを包含する(Sambrookら(1989),Molecular Cloning:A Laboratory Manual)。
【0096】
いくつかの遺伝子は、イントロンが存在するときに、より効率よく発現され得る。しかし、いくつかのcDNAは、スプライシングシグナル(スプライスドナーおよびアクセプター部位とも呼ばれる)を欠くベクターから、効率よく発現されている(例えば、GethingおよびSambrook(1981)Nature 293:620を参照のこと)。イントロンは、スプライスドナーおよびアクセプター部位を含有するコード配列内に介在する非コード配列である。それらは、一次転写物のポリアデニル化後のスプライシングによって除去される(Nevins(1983)Annu.Rev.Biochem.52:441;Green(1986)Annu.Rev.Genet.20:671;Padgettら、(1986)Annu.Rev.Biochem.55:1119;KrainerおよびManiatis(1988)“RNAsplicing,”Transcription and splicing(B.D.HamesおよびD.M.Glover編))。
【0097】
通常、プロモーター、ポリアデニル化シグナル、および転写終止配列を含む上記の成分は、一緒に発現構築物へ取り込まれる。エンハンサー、機能性スプライスドナーおよびアクセプター部位を有するイントロン、およびリーダー配列もまた、必要であれば発現構築物に含まれ得る。複製のためにトランス作用因子を必要とする、動物ウイルス由来の哺乳動物複製系を包含する。例えば、SV40のような、パポーバウイルス(Gluzman(1981)Cell 23:175)またはポリオーマウイルスの複製系を有するプラスミドは、適当なウイルスT抗原の存在下で、非常に多いコピー数に複製する。哺乳動物レプリコンのさらなる例は、ウシパピローマウイルスおよびエプスタイン−バーウイルス由来のものを包含する。さらに、レプリコンは2つの複製系を有し得、従って、例えば、発現のための哺乳動物細胞における維持、およびクローニングおよび増幅のための原核生物宿主での維持を可能にする。このような哺乳動物−細菌シャトルベクターの例は、pMT2(Kaufmanら、(1989)Mol.Cell.Biol.9:946)およびpHEBO(Shimizuら、(1986)Mol.Cell.Biol.6:1074)を包含する。
【0098】
使用される形質転換手順は、形質転換されるべき宿主に依存する。異種ポリヌクレオチドの哺乳動物細胞への導入方法は、当該分野で公知であり、デキストラン媒介トランスフェクション、リン酸カルシウム沈降、ポリブレン媒介トランスフェクション、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、ポリヌクレオチドのリポソームへのカプセル化、およびDNAの核への直接のマイクロインジェクションを包含する。
【0099】
発現用宿主として入手可能な哺乳動物細胞株は、当該分野出公知であり、限定されないが、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎(BHK)細胞、サル腎細胞(COS)、ヒト肝ガン細胞(例えば、Hep G2)、およびその他多数の細胞
株を含む、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)から入手可能な、多数の不死化細胞株を包含する。
【0100】
DP−75核酸配列はまた、適切な昆虫発現ベクターへ挿入され得、そしてこれはベクター内の制御エレメントに作動可能に連結される。ベクター構築物は、当該分野で公知の技術を用いる。
【0101】
一般的に、発現系の成分は、トランスファーベクター、通常は細菌プラスミド(これは、バキュロウイルスゲノムのフラグメントおよび発現されるべき異種遺伝子の挿入に便利な制限部位の両方を含む);トランスファーベクター内にバキュロウイルス特異的フラグメントに相同な配列を有する野生型バキュロウイルス(これは、異種遺伝子のバキュロウイルスゲノムへの相同的組換えを可能にする);および適切な昆虫宿主細胞および増殖培地;を包含する。
【0102】
DP−75DNA配列のトランスファーベクターへの挿入後に、ベクターおよび野生型ウイルスゲノムが、ベクターとウイルスゲノムとが組換えられ得る昆虫宿主細胞へトランスフェクトされる。パッケージされた組換えウイルスが発現され、組換えプラークが同定および精製される。バキュロウイルス/昆虫細胞発現系に対する材料および方法は、キット形態で商業的に、特にInvitrogen,San Diego CA(“MaxBac”キット)から入手可能である。これらの方法は、一般的に当業者に公知であり、SummersおよびSmith,Texas Agricultural Experiment Station Bulletin 第1555号(1987)に十分に記載されている(以後、“SummersおよびSmith”)。
【0103】
タンパク質をコードするDNA配列のバキュロウイルスゲノムへの挿入前に、プロモーター、リーダー(必要であれば)、目的のコード配列、および転写終止配列を含む上記の成分は、通常は中間構築物(トランスファーベクター)へアセンブリされる。
【0104】
現在、外来遺伝子をAcNPVへ導入するために最も一般的に使用されるトランスファーベクターは、pAc373である。当該分野で公知であるその他多数のベクターもまた、設計されている。これらには、例えば、pVL985を包含する(これは、ポリヘドリン開始コドンをATGからATTへ変え、ATTの32塩基対下流にBamHIクローニング部位を導入する:LuckowおよびSummers.Virology(1989)17:31を参照のこと)。プラスミドは、通常、ポリヘドロンポリアデニル化シグナル(Millerら、(1988)Ann.Rev.Microbiol.,42:177)、およびE.coliでの選択および増殖のための、原核生物アンピシリン耐性(amp)遺伝子および複製起点を含有する。
【0105】
通常、バキュロウイルストランスファーベクターは、バキュロウイルスプロモーターを含む。プロモーターは、通常、コード配列の5’末端に近接して配置される、転写開始領域を有する。この転写開始領域は、通常、RNAポリメラーゼ結合部位および転写開始部位を含む。バキュロウイルストランスファーベクターはまた、エンハンサーと呼ばれる第二ドメインを有し得、存在するならば、通常構造遺伝子の末端の遠位である。発現は、調節的または構成的のいずれかであり得る。
【0106】
構造遺伝子は、ウイルス感染サイクルの後期に多量に転写され、特に有用なプロモーター配列を提供する。その例は、ウイルスポリヘドロンタンパク質をコードする遺伝子由来の配列(Friesenら、(1986)“The Regulation of Baculovirus GeneExpression,”The Molecular Biology of Baculoviruses(Walter Doerfler編);EPO公開127839および155 476;および、p10タンパク質をコードする遺伝子(Vlakら、(1988),J.Gen.Virol.69:765)を包含する。
【0107】
適切なシグナル配列をコードするDNAは、バキュロウイルスポリヘドリン遺伝子のような、分泌される昆虫またはバキュロウイルスタンパク質の遺伝子由来であり得る(Carbonellら、(1988)Gene,73:409)。あるいは、哺乳動物細胞の翻訳後修飾(例えば、シグナルペプチド切断、タンパク質分解切断、およびリン酸化)に対するシグナルは、昆虫細胞によって認識されるようであり、その分泌および核蓄積に必要とされるシグナルもまた、無脊椎動物および脊椎動物間で保存されるようであるので、非昆虫起源のリーダー、例えば、ヒトα−インターフェロン(Maedaら、(1985),Nature 315:592);ヒトガストリン放出ペプチド(Lebacq−Verheydenら、(1988),Molec.Cell.Biol.8:3129);ヒトIL−2(Smithら、(1985)Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA,82:8404);マウスIL−3(Miyajimaら、(1987)Gene 58:273);およびヒトグルコセレブロシダーゼ(Martinら(1988)DNA 7:99)をコードする遺伝子由来のものが、昆虫における分泌を提供するために使用され得る。
【0108】
DNA配列および/またはタンパク質の発現産物前駆体をコードする遺伝子の挿入後に、昆虫細胞宿主は、トランスファーベクターの異種DNAおよび野生型バキュロウイルスのゲノムDNAとともに、通常は同時トランスフェクションによって、同時形質転換される。異種DNAのバキュロウイルスの所望の部位へ導入する方法は、当該分野で公知である(SummersおよびSmith;Juら、(1987);Smithら、Mol.Cell.Biol.(1983)3:2156;および、LuckowおよびSummers(1989)を参照のこと)。例えば、挿入は、相同二重交差組換えによって、ポリヘドリン遺伝子のような遺伝子中へなされ得る。挿入はまた、所望のバキュロウイルス遺伝子へ操作された制限酵素部位へなされ得る(Millerら、(1989),Bioessays 4:91)。
【0109】
新たに形成されたバキュロウイルス発現ベクターは、次に、感染性組換えバキュロウイルスへパッケージされる。組換えウイルスを同定する方法は、“Current Protocols in Microbiology”第2巻(Ausubelら編)16.8(増刊10,1990);SummersおよびSmith;Millerら(1989)に記載されている。
【0110】
組換えバキュロウイルス発現ベクターは、数種の昆虫細胞への感染のために開発されている。例えば、組換えバキュロウイルスは、特に、Aedes aegypti、Autographa californica、Bombyx mori、Drosophilamelanogaster、Spodoptera frugiperda、およびTrichoplusia niについて開発された(PCT公開 WO89/046699;Carbonellら、(1985)J.Virol.56:153;Wright(1986)Nature 321:718;Smithら、(1983)Mol.Cell.Biol.3:2156;および、全般的には、Fraserら、(1989)In Vitro Cell.Dev.Biol.25:225を参照のこと)。
【0111】
酵母発現系もまた、当業者に公知である。本発明にはあまり好ましくないが、このような系が使用され得る。酵母発現系についての概説は、Barrら(編)、Yeast Genetic Engineering,Butterworths,London(1989)を参照のこと。
【0112】
DP−75タンパク質は、一連の回収および精製工程によって、宿主細胞系で発現された後に精製され得る。例えば、E.coliで可溶性タンパク質として発現されるDP−75は、マクロフルーダイザー(microfluidizer)中で細菌細胞を破壊することによって放出され、30%硫酸アンモニウム沈降によって回収され得る。次に、DP−75タンパク質は緩衝液に再溶解され、種々の工程(例えば、アニオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー、疎水相互作用クロマトグラフィー、金属カレーションクロマトグラフィー、逆相HPLC、アフィニティークロマトグラフィー、およびさらなる硫酸アンモニウム沈降を含む)によって精製され得る。これらの方法は、当業者に周知である。
【0113】
DP−75タンパク質は、インヒビターについてのアッセイ、およびDP−75に対する抗体の調製において、使用され得る。DP−75タンパク質はまた、培養においてガン細胞増殖を促進する因子として有用であり得る。DP−75タンパク質は、DP−75アンチセンス分子との使用のために、上記記載の薬学的に受容可能なキャリアと組み合わされ得る。
【0114】
本発明は、ここで特に有利な実施態様を記載した以下の実施例を参考として例示される。しかし、これらの実施態様は例示であり、いかなる方法においても本発明を限定するように構成されていないこと留意すべきである。
【実施例】
【0115】
(実施例1:配列番号1(P−75)の単離)
DP−75に対する部分核酸配列が、一本鎖分子として、配列番号1として下記に記載されている。
【0116】
(配列番号1)
【0117】
【化2】

DP−75を、以下のように核酸プローブを構築することによって、視床下部cDNAから単離した。最初の19ヌクレオチド(AAGGCCTTTGTTGGGTGCC)は、縮重オリゴDO−3(AAGGCCTTTGYTGGNYNCC)からで、最後の相補22ヌクレオチド(CCCCGGGGATCAACATTGGGTT)は、縮重オリゴDO−14(CCCCGGGGATVADVADDGGRTT)からである。DO−3の配列AGGCCTは、StuI制限部位を含有し、配列DO−14の配列CCCGGGは、SmaI制限部位を含有する。PCRを、視床下部cDNAで実施し、得られた産物をクローニングし、そして配列決定した。
【0118】
ヒト組織のライブラリーを、DP−75の存在についてスクリーニングした。商業的に入手可能なノーザンブロットを、Clontech Laboratories Inc.,4030 Fabian Way,Palo Alto,CAから購入した。1つのブロットは、8つの異なるヒト組織からの各レーンあたり約2マイクログラムのポリARNAを含有した。RNAを、変性ホルムアルデヒド1.2%アガロースゲル上で展開し、ノーザンブロッティングによって、荷電改変ナイロン膜へ移し、UV照射によって固定した。レーン1〜8は、心臓、脳、胎盤、肺、肝臓、骨格筋、腎臓、および膵臓からのRNAを含有した。RNAサイズマーカーバンドを示した。第二のブロットは、8つの個別脳切片からの各レーンあたり2マイクログラムのポリARNAを含有した。ブロットは、上記のように調製した。脳切片は、ヒト小脳、脳皮質、髄、脊髄、後頭極、前頭葉、側頭葉、および被殻であった。DP−75は、正常心臓、脳、および骨格筋で、発現が見出された。メッセージサイズは、脳についてはほぼ3Kbであり、心臓および骨格筋では6Kbであった。脳領域のより完全な観察は、脳皮質、後頭極、前頭葉、側頭葉、および被殻が、3Kbメッセージを有するが、小脳は、7.7 Kbメッセージを有することを示した。従って、身体の種々の領域に、DP−75の異なるスプライシングバージョンが存在し得る。
【0119】
(実施例2:配列番号1のガンを診断するための利用)
ドットブロットアッセイにおいて、DP−75を、ガンおよび正常の両組織からのRNAとハイブリダイズさせた。ガン組織の供給源は、腎臓、甲状腺、乳房、結腸、尿管、肺、鼻、胃、食道、肝臓、リンパ腫、子宮、膀胱、直腸、および脳を包含する。
【0120】
ブロットは、BioChainInstitue,Inc.,San Leandro,California,USA.から購入した。Clontech,Palo Alto,California,USAから購入したExpressHyb(登録商標)ハイブリダイゼーション緩衝液を、10 cpm/mlのDP−75(配列番号1)での、68℃にて2時間ブロッティングに使用した。
【0121】
4つの甲状腺サンプルのうち4つで、配列番号1(DP−75)mRNAレベルはガンにおいて正常サンプルより高かった。図1を参照のこと。
【0122】
4つの結腸サンプルのうち2つで、配列番号1(DP−75)mRNAレベルはガンにおいて正常サンプルより高かった。図1を参照のこと。
【0123】
2つの尿管サンプルのうち1つで、配列番号1(DP−75)mRNAレベルはガンにおいて正常サンプルより高かった。図1を参照のこと。
【0124】
4つの乳房サンプルのうち1つで、配列番号1(DP−75)mRNAレベルはガンにおいて正常サンプルより高くなった。図1を参照のこと。
【0125】
4つの腎サンプルのうち1つで、配列番号1(DP−75)mRNAレベルはガンにおいて正常サンプルより高かった。図1を参照のこと。
【0126】
試験されたその他の全組織型で、配列番号1(DP−75)mRNAレベルは、ガンサンプルより正常サンプルにおいて、同じかまたはより高かった。
【0127】
(実施例3:配列番号6の単離)
配列番号6を、Stratagene,La Jolla,California,USA.から購入した、ファージベクターを使用する前頭皮質ライブラリーから単離した。そのライブラリーを、約1×10cpm/mlの最終放射性カウントで、ランダムプライム標識によって生成した配列番号1でプローブした。プローブを、Amersham,ArlingtonHeights,Illinois,USAから購入したRediPrime(登録商標)DNA標識キットを用い、製造者の指示に従って標識した。
【0128】
ファージライブラリーを増殖し、次いで製造者の指示に従って、プレートあたり3.0−5.0×10プラークで、20のプレートにプレートした。プラークを、ニトロセルロース膜に移した。各膜を、Clontech,Palo Alto,California,USAから購入したExpressHyb(登録商標)ハイブリダイゼーション溶液中、65℃にて2時間、配列番号1プローブとともにインキュベートした。フィルターを、Clontechの指示に従って洗浄した。フィルムを膜に曝露し、所望のDP−75ポリヌクレオチドを含有する、推定ポジティブプラークを同定した。
【0129】
プレートおよびハイブリダイゼーションの第二回工程を実施して、単一のポジティブプラークを同定した。第一回工程からのポジティブプラークを増殖し、Stratageneによって提供された指示に従って寒天培地へプレートした。プラークをフィルターへ移した。そのフィルターを配列番号1プローブとともにインキュベートした。プローブおよびハイブリダイゼーション条件は、上記と同じであった。ポジティブプラークを同定して、増殖させた。
【0130】
Stratageneによって提供された指示に従って、BlueScriptプラスミドを、ファージベクターからレスキューした。プラスミドからのEcoRI挿入断片を配列決定した。ポリヌクレオチド配列を、配列番号6に示す。
【0131】
その他のDP−75ポリペプチドコード配列は、ライブラリーを生成するためのプライマー伸長およびPCR技術を用いて単離され得る。これらの技術は、配列番号1または配列番号6、またはそれらの変異体、融合体、またはフラグメントを含有するプライマーを使用し得る。
【0132】
一旦ライブラリーが生成されると、その他のDP−75ポリヌクレオチドが、配列番号1または配列番号6由来の配列、またはそれらの変異体、融合体、またはフラグメントを含有するプライマーを使用して、ライブラリーから同定され得る。
【0133】
DP−75ポリペプチド、ポリヌクレオチド、または抗体が、経口、局所、または非経口的な手段(皮下および筋肉内注入、持続放出貯蔵物の移植、静脈内注入、経鼻腔投与などを含む)によって投与され得る。腫瘍治療のために使用されるときは、例えば、腫瘍塊を除去する手術の間に、DP−75ポリヌクレチドまたは抗体を、例えば、直接的に部位へ適用するのが有利であり得る。従って、DP−75ポリペプチド、ポリヌクレオチド、または抗体は、薬学的に受容可能な賦形剤を含有する薬学的組成物として投与され得る。このような組成物は、水溶液、エマルジョン、クリーム、軟膏、懸濁液、ゲル、リポソーム懸濁液などであり得る。適切な賦形剤は、水、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、および、エタノール、グルコース、スクロース、デキストラン、マンノース、マンニトール、ソルビトール、ポリエチレングリコール(PEG)、リン酸塩、酢酸塩、ゼラチン、コラーゲン、Carbopol(R)、植物油などの溶液を包含する。さらに、例えば、BHA、BHT、クエン酸、アスコルビン酸、テトラサイクリンなどのような適切な防腐剤、安定剤、抗酸化剤、抗菌剤、および緩衝剤が含まれ得る。処方物に有用なクリームまたは軟膏ベースは、ラノリン、Silvadene(R)(Marion)、Aquaphor(R)(DukeLaboratories)などを含む。その他の局所処方物は、エアロゾル、包帯(bandages)、およびその他の創傷用包帯(dressing)を包含する。あるいは、DP−75ポリペプチド、ポリヌクレオチド、または抗体は、適切なポリマーマトリックスまたは膜へ取り込まれるかまたはカプセル化され得、従って、局所的に治療されるべき部位の近くへの移植に適した、徐放送達デバイスを提供する。その他のデバイスは、内在カテーテルおよびAlzet(R)ミニポンプのようなデバイスを包含する。眼科用調製物は、Sorbi−care(R)(Allergan)、Neodecadron(R)(Merck,Sharp&Dohme)、Lacrilube(R)などのような、市販のビヒクルを使用して処方され得るか、または、米国特許第5,124,155号(本明細書に参考として援用されている)に記載されているような局所調製物を使用し得る。さらに、DP−75ポリペプチド、ポリヌクレオチド、または抗体は、固体形態、特に凍結乾燥粉末で提供され得る。凍結乾燥処方物は、代表的には、安定剤および増量剤(例えば、ヒト血清アルブミン、スクロース、マンニトールなど)を含有する。薬学的に受容可能な賦形剤の全般的な考察は、Remington’sPharmaceutical Sciences(Mack Pub.Co.)において利用可能である。
【0134】
任意の特定の疾患を治療するために要求される、DP−75ポリペプチド、ポリヌクレオチド、または抗体量は、もちろん、疾患の特性および重篤度、被験体の年齢および症状、および当業者によって容易に決定されるその他の因子に依存して、変化する。適切な投与量は、実施例に下記された方法に従い、当業者によって決定され得る。
【0135】
本発明は、特定の実施態様を参考として記載してきた。しかし、本出願は、添付の請求の範囲の精神および範囲を逸脱することなく、当業者によってなされ得る改変および置換を包含することを、意図する。
【受託番号】
【0136】
(寄託情報)
以下の材料が、アメリカンタイプカルチャーコレクションに寄託された:
名称 Escherichiacoli INVαF’DP75
寄託日 1996年4月25日
受託番号 98030。
【0137】
上記材料は、アメリカンタイプカルチャーコレクション、Rockville,Marylandに、表示の寄託番号のもとに寄託された。この寄託物は、特許手続のための微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の規定の下に維持される。寄託物は、本特許の発行後30年間、または本特許の存続期間のいずれか長い期間の間維持される。本特許の発行に際して、寄託物は、ATCCから制限なく一般に入手可能である。
【0138】
これらの寄託物は、ただ当業者の利便のために提供され、寄託物が米国特許法第112条のもとに要求されることの承認ではない。寄託物質内に包含されるポリヌクレオチドの配列、ならびにそれによってコードされるポリペプチドのアミノ酸配列は、本明細書に参考として援用され、本明細書の配列の記述とのいかなる対立事象をも調整する。認可は、寄託材料を生産、使用、または販売するために要求され得、このような認可は、これによって認められない。
(配列表)
【0139】
【表1】













【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載される発明

【図2】
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【図1】
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【公開番号】特開2011−172588(P2011−172588A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−98772(P2011−98772)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【分割の表示】特願平10−500841の分割
【原出願日】平成9年6月4日(1997.6.4)
【出願人】(591076811)ノバルティス バクシンズ アンド ダイアグノスティックス,インコーポレーテッド (265)
【Fターム(参考)】