説明

DisplayPortに準拠したインターフェースにおけるプロトコル拡張

【課題】ディスプレイと、プロセッサおよび入出力ロジックを有するコンピュータシステムとを備え、DisplayPort仕様に準拠している通信であって、プロセッサは、入出力ロジックを用いて、ディスプレイに、電力消費、画像レンダリング、および、レジスタ更新のうち少なくとも1つについてターゲットデバイスを制御する通信を形成し、送信するシステムを提供する。
【解決手段】コンピュータにターゲットデバイス150を制御させ得るようなDisplayPort仕様の拡張パケットの内容を提示する。拡張パケットは、消費電力、画像レンダリング、およびレジスタ更新のうち少なくとも1つに関して、ターゲットデバイスを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は概して、データ送信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一部のディスプレイデバイスでは、解像度が高まると共に各色のビット数が多くなっている。解像度および色が飛躍的に良好になったのは、ソースデバイスからディスプレイまでのデータレートが高まったことによる。ソースデバイスによってディスプレイデバイスを制御できるように、規格および専有技術が規定されている。例えば、ビデオ・エレクトロニクス・スタンダード・アソシエーション(VESA)のDisplayPort規格、バージョン1、改正版1a(2008)では、ソースデバイスとターゲットデバイスとの間で、デジタル通信インターフェースを介して、ビデオデータ、オーディオデータ、およびその他のデータを転送する方法が規定されている。DisplayPortは、オーディオ/ビデオデータストリームを転送するための一方向メインリンク(MainLink)と、プラグ・アンド・プレイ(PnP)動作用の半二重双方向補助チャネル(AUX CH)とを規定している。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本発明の実施形態を添付図面に図示するが、これは本発明の例示を目的としたものであり本発明を限定するものではない。添付図面では、同様の参照番号は同様の構成要素を指し示す。
【0004】
【図1】実施形態に係るシステムを示す図である。
【0005】
【図2】実施形態に係る、ターゲットデバイスを制御して特定の電力利用状態に入らせる通信を形成する方法を示す図である。
【0006】
【図3】実施形態に係る、ディスプレイフレームのスライスデルタフレーム更新に利用され得る通信を示す図である。
【0007】
【図4】実施形態に係る、ある領域内にピクセルを書き込むべく利用され得る通信を示す図である。
【0008】
【図5】実施形態に係る、ターゲットデバイス内のメモリ位置に書き込みを実行するべく利用され得る通信を示す図である。
【0009】
【図6】実施形態に係る、拡張パケットを用いた、ソースからターゲットへの通信の一例を示す図である。
【0010】
【図7】実施形態に係るプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書において「一実施形態」または「実施形態」という表現を用いる場合、当該実施形態に関連付けて説明される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。このため、「一実施形態において」または「実施形態」という表現が本明細書で何度も登場しても、それらは全て必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。また、特定の特徴、構造、または特性は、1以上の実施形態において組み合わせられるとしてよい。
【0012】
本明細書で用いる場合、「DisplayPort仕様」とは、ビデオ・エレクトロニクス・スタンダード・アソシエーション(VESA)DisplayPort規格、バージョン1、改正版1a(2008)、ならびに、この改正内容および互換性のある規格を指すものとする。DisplayPort仕様は、拡張パケットを利用するというオプションを可能とする。拡張パケットの利用は、ソースデバイスおよびターゲットデバイスによって交渉されるとしてよい。
【0013】
DisplayPort仕様書バージョン1.1の表2−42(以下に転載)では、拡張パケットのヘッダバイトを説明している。
【表1】

さまざまな実施形態では、拡張パケットのヘッダバイトを利用して、コマンドおよび拡張パケットのフォーマットを記述する。拡張パケットは、ターゲットデバイスの利用電力の制御、デルタフレーム更新の書き込み、矩形デルタフレーム更新の書き込み、および、ターゲットデバイスのレジスタの設定またはターゲットデバイスのメモリへの書き込み「を実行するべく用いられるとしてよい。
【0014】
一部の実施形態によると、ヘッダバイトHB0は、パケットが従うべき専有プロトコル拡張バージョンを定義するべく利用されるとしてよい。一部の実施形態によると、ヘッダバイトHB0は、0x1hと予め定められるとしてよい。一部の実施形態によると、ヘッダバイトHB2は、以下の内容を通信するとしてよい。
【表2】

一部の実施形態によると、ヘッダバイトHB3は、拡張パケットのペイロードのサイズを定義しているとしてよい。ペイロードのサイズは、1から256の範囲内であってよく、その単位は、バイト、ワード、ダブルワード、または、クワドワード(4倍ワード:quad word)であってよい。
【0015】
図1は、実施形態に係るシステム100を示す図である。システム100は、ホストシステム102のようなソースデバイスと、ターゲットデバイス150とを備えるとしてよい。ホストシステム102は、複数のコアを持つプロセッサ110と、ホストメモリ112と、ストレージ114と、グラフィクスサブシステム115とを有するとしてよい。チップセット105は、ホストシステム102が有する複数のデバイス同士を通信可能に結合するとしてよい。グラフィクスサブシステム115は、ターゲットデバイス150に対するオーディオおよびビデオの送信を管理するとしてよい。グラフィクスサブシステム115からターゲットデバイス150に、さまざまなディスプレイ機能がオフロードされ得る。例えば、グラフィクスサブシステム115は、ターゲットデバイス150に、スクリーン明度の制御(つまり、バックライトの制御)をオフロードするとしてよい。
【0016】
例えば、ホストシステム102は、インターフェース145を用いて、ターゲットデバイス150に拡張パケットを送信するとしてよい。インターフェース145は、メインリンクおよびAUXチャネルを含むとしてよく、メインリンクおよびAUXチャネルは共にDisplayPort仕様書に記載されている。さまざまな実施形態によると、ホストシステム102(例えば、グラフィクスサブシステム115)は、図2から図5を参照して説明する方法に少なくとも基づいて、ターゲットデバイス150に対する通信を形成してターゲットデバイス150に該通信を送信するとしてよい。
【0017】
ターゲットデバイス150は、視聴覚コンテンツを表示および放送する機能を有するディスプレイデバイスであってよい。例えば、ターゲットデバイス150は、ピクセルの書き込みを制御するタイミングコントローラ(TCON)のような制御ロジックと、ターゲットデバイス150の動作を管理するレジスタとを有するとしてよい。また、ターゲットデバイス150は、バックライト制御機能を持つとしてよい。
【0018】
図2は、一実施形態に係る、ターゲットデバイスを制御して特定の電力利用状態を開始するための通信を形成する方法を示す図である。通信200は、DisplayPort仕様の拡張パケットを用いて送信されるとしてよい。通信200は少なくとも、ヘッダ部分HB0−HB3およびペイロード部分P0−P2を含む。ヘッダ部分HB0は、プロトコルの生成番号を示す指標を格納するとしてよい。例えば、HB0は、第1番目の生成を示すべく0x1hに設定されるとしてよいが、それ以降の生成を示す番号に変更されるとしてもよい。ターゲットデバイスは、この生成情報に基づいて、ターゲットデバイスが適切なデコーダロジックを用いてコマンドを適切に解釈しているか否かを判断するとしてよい。
【0019】
ヘッダバイトHB1は、DisplayPort仕様書バージョン1.1に従って、0x4hと設定されるとしてよい。
【0020】
ヘッダバイトHB2は、(1)ターゲットデバイスの電力利用状態のコマンド、(2)ペイロードの各バイトによって搬送される情報の量(「ユニット」と図示している)、および(3)通信200のペイロードがデータを格納しているか否か(「D」と図示している)、を指定するとしてよい。例えば、バイトHB2の第1の部分(例えば、ビット7からビット3)は、電力利用コマンドを指定するとしてよい。
【表3】

【0021】
コマンド「アクティブ」は、DisplayPort仕様書によって定義されている「現在アクティブ状態」を表す。コマンド「スタンバイ」は、メインリンクインターフェース速度がディスプレイパネルの解像度およびフレームレートよりも速い場合、差分リンク(例えば、メインリンク)を電気的アイドル状態にして、電力を節約させるとしてよい。コマンド「アイドル状態」は、データのプッシュが代替フレームまたはデルタフレーム更新の間のみ行われるというような状況において、メインリンクの電力を低電力状態に対応するPLLおよびクロックによって管理させるとしてよい。コマンド「オフ状態」は、メインリンクの断絶状態であって、メインリンクは完全に電力オフになるとしてよい。
【0022】
バイトHB2の第2の部分(例えば、ビット2および1)は、通信200のペイロード部分の各バイトが搬送する情報の量を指定するとしてよい。以下に記載する方式に基づいて、ペイロードの各バイトが搬送する情報のサイズを示すとしてよい。
【表4】

【0023】
バイトHB2の第3の部分(例えば、ビット0)は、コマンド200のペイロードがデータを含むか否かを示すとしてよい。一例を挙げると、ビット0が0の場合、ペイロードにはデータが含まれていないが、ビット0が1の場合、ペイロードにデータが含まれている。例えば、コマンド200がアクティブモードを示す場合、終了レイテンシ(exit latency)が記述されていないとしてよく、ペイロードではデータが送信され得ず、終了レイテンシは低電力利用モードを開始することを要求したこれより先の通信において指定されているとしてよい。
【0024】
ヘッダバイトHB3は、通信200のペイロード部分のバイト数を指定するとしてよい。電力利用に関して通信を行う際には、ヘッダ部分HB3は、0x3hに設定されて、ペイロードバイトが3つある(部分P0からP2)ことを示すとしてよい。
【0025】
バイトHB2の第3の部分が通信200のペイロードはデータを含むことを示す場合、ペイロード部分P1およびP2は総合的に、終了レイテンシの時間を示し、ペイロード部分P0は、終了レイテンシの時間の時間単位を含む。終了レイテンシの時間は、低電力状態(例えば、スタンバイ、アイドル、またはオフ)からアクティブ状態に至るまでにかかる時間であってよい。以下に記載する方式を部分P0で用いて、部分P1およびP2で示す終了レイテンシの時間単位を指定するとしてよい。
【表5】

【0026】
図3は、実施形態に係る、ディスプレイフレームの1スライスのデルタフレーム更新に利用され得る通信300を示す図である。通信300は、デルタフレームのスライスの更新について利用することができる。通信300のヘッダバイトHB0およびHB1は、通信200のヘッダバイトHB0およびHB1と略同様であってよい。ヘッダバイトHB2は、(1)通信300がデルタフレームのスライスの書き込みを要求していることを示す第1の部分、(2)ペイロードの各バイトにおいて搬送される情報の量を指定する第2の部分、および(3)通信300のペイロードがデータを格納しているか否かを示す第3の部分を含むとしてよい。本例によると、ヘッダバイトHB2の第1の部分は、「00100」で、デルタフレームのスライスの書き込みを指示しているが、他の値を利用するとしてもよい。ヘッダバイトHB2の第2および第3の部分(例えば、「ユニット」および「D」)は、通信200と同様であってよい。ヘッダバイトHB3は、通信300のペイロードのバイト数を示すとしてよい。
【0027】
本例によると、ヘッダバイトHB2の第3の部分が、通信300のペイロードはデータを含むことを示している場合、ペイロードの最初の2つのバイトは、書き込みの先頭ピクセルX座標を格納し、それに続くペイロードの2つのバイトは、書き込みの先頭ピクセルY座標を格納する。これらに続くペイロードの部分は、スライスの終端まで、各ピクセルの赤部分、緑部分、および青部分の色値を格納するとしてよい。ピクセルの書き込みは、表示されている領域の、左端から右端という順序で行われるとしてよい。ペイロードの最後に格納されている赤色部分、緑色部分、および青色部分の色値は、画像スライスの右下の角に対応するとしてよい。
【0028】
各ピクセルの赤色コード、緑色コード、および青色コードは、バイトを揃えるとしてよい。しかし、色深度を表す色コードはビット数が異なるとしてもよく、ペイロードが格納する情報のサイズ(例えば、ヘッダバイトHB2の第2の部分)は、ピクセル毎にデータビット数を異ならせることができるとしてよい。例えば、各色を表すのに10ビットが用いられる場合、各ピクセルの赤、緑、および青を表すべく30個の連続したビットがあるとしてよい。
【0029】
一実施形態によると、ペイロード情報のために用意されているフィールドサイズおよびペイロードサイズの単位(4キロバイトになる)を鑑みると、1つのパケットが搬送できるピクセルの最大数は、1364個である。ペイロードにおいて4キロバイトよりも大量の情報を格納する必要があるフレームのスライスについては、複数のパケットを利用するとしてよい。
【0030】
図4は、実施形態に係る、ある領域にピクセルを書き込むために利用され得る通信400を示す図である。通信400は、ペイロード部分が画像の先頭ピクセルX,Y座標および末尾ピクセルX、Y座標の両方を指定する以外は、通信300と同様である。通信400は、表示領域のうち端部に到達していない一部分に書き込むべく利用され得る。通信400は、矩形デルタフレーム更新に利用され得る。
【0031】
図5は、実施形態に係る、ターゲットデバイスのメモリ位置に書き込みを行うべく利用され得る通信500を示す図である。通信500のヘッダバイトHB0およびHB1は、通信200と略同様であってよい。ヘッダバイトHB2は、(1)通信500がメモリ位置への書き込みを要求していることを示す第1の部分、(2)ペイロードの各バイトの情報のサイズを示す第2の部分(「ユニット」と図示する)、および(3)通信500のペイロードがデータを格納しているか否かを示す第3の部分(「D」と図示する)を含むとしてよい。本例によると、ヘッダバイトHB2の第1の部分は「00010」で、レジスタへの書き込みを指定しているが、他の値を利用するとしてもよい。ヘッダバイトHB2の第2および第3の部分は、通信200と同様であってよい。
【0032】
ヘッダバイトHB3は、通信500のペイロードのサイズを指定するとしてよい。本例によると、ヘッダバイトHB3は、0x6hに設定され、6バイトのペイロードを示す。
【0033】
本例によると、通信500のペイロード部分は、書き込み対象のレジスタまたはメモリアドレスを格納しており、その後に当該アドレスに書き込まれるべきコンテンツを格納している。
【0034】
通信500は、Intel(登録商標)CPUのようなソースデバイスと、ディスプレイパネルが有するタイミングコントローラ等のターゲットデバイスとの間において、アイドル状態中にソフトウェアオーバーヘッドの処理負荷をCPUが担当しなくてすむように、ハードウェアレベルで機能を協働させるべく用いられるとしてよい。通信500は、AUXチャネルを利用するのではなく、Display Portが元々有する直接レジスタ設定機能のために用いられるとしてよい。AUXチャネルは、プロセッサとディスプレイとの間に設けられるインターコネクトで、ソフトウェアにレジスタを制御させ得るが、速度が遅い。拡張パケットを利用することによって、AUXチャネルを利用する場合よりも高速で制御できるようになる。
【0035】
図6は、実施形態に係る、拡張パケットを用いたソースからターゲットへの通信の例を示す図である。通信602は、ターゲットの入出力(I/O)PHYおよびコントローラの利用電力を低減して、公開された終了レイテンシを実現し得るように未使用のリソースを適宜シャットダウンするために利用されるとしてよい。通信604は、ターゲットデバイスをアクティブモードに復帰させるべく利用されるとしてよい。
【0036】
通信606は、ターゲットデバイスのレジスタを設定して、更新されたパラメータを持つ所望の機能を実現するべく利用され得る。
【0037】
通信608は、表示領域を更新するべく利用され得る。ターゲットデバイスは、通信608で特定されている開始Xアドレスおよび開始Yアドレスから始まる複数のピクセルに書き込みを行うことによって、通信608に対して応答するとしてよい。
【0038】
図7は、実施形態に係るプロセス700を示す図である。ブロック701は、ソースデバイスおよびターゲットデバイスが拡張パケットの利用について交渉することを含むとしてよい。DisplayPort仕様書で、拡張パケットの利用を交渉する方法を説明している。
【0039】
ブロック702は、ソースデバイスが所望のコマンドを持つ通信を形成することを含むとしてよい。ソースデバイスがターゲットデバイスの消費電力モードを設定しようとしている場合、通信は通信200の形式を持つとしてよい。ソースデバイスが表示用の画像をターゲットデバイスに送信しようとしている場合、通信は通信300または400の形式を持つとしてよい。ソースデバイスがターゲットデバイスのレジスタをプログラミングしようとしている場合、通信は通信500の形式を持つとしてよい。
【0040】
ブロック703は、第1のプロトコルに従って、ソースデバイスがターゲットデバイスに通信を送信することを含むとしてよい。第1のプロトコルは、DisplayPort仕様であってもよいが、その他の規格を用いるとしてもよい。通信は、DisplayPort仕様に従って構築されたI/O PHYおよびメインリンクを用いて送信されるとしてよいが、その他の規格を用いるとしてもよい。
【0041】
ブロック704は、ターゲットデバイスが通信に含まれる命令を実行することを含むとしてよい。例えば、ターゲットデバイスの電力消費を確立させる場合、ターゲットデバイスは、電力消費を通信が指定している状態に設定するとしてよい。例えば、画像を表示する場合、ターゲットデバイスは、通信が指定している方法で画像を表示するとしてよい。例えば、レジスタをプログラミングする場合、ターゲットデバイスは、レジスタのプログラミングに基づいて動作するとしてよい。
【0042】
本明細書に記載したグラフィクス処理技術および/またはビデオ処理技術は、さまざまなハードウェアアーキテクチャで実装されるとしてよい。例えば、グラフィクス機能および/またはビデオ機能は、チップセットに集積化されるとしてよい。これに代えて、独立したグラフィクスプロセッサおよび/またはビデオプロセッサを利用するとしてもよい。別の実施形態として、グラフィクス機能および/またはビデオ機能は、マルチコアプロセッサ等を含む汎用プロセッサによって実装されるとしてよい。さらに別の実施形態によると、当該機能は消費者向け電子機器で実装されるとしてよい。
【0043】
本発明の実施形態は、例えば、機械実行可能な命令を格納している1以上の機械読み出し可能媒体を有するコンピュータプログラム製品として提供されるとしてよい。該命令が、コンピュータ、コンピュータネットワーク、またはその他の電子機器等の1以上の機械によって実行されると、該1以上の機械が本発明の実施形態に係る動作を実行するとしてよい。機械読出可能媒体は、これらに限定されないが、フロッピー(登録商標)ディスケット、光ディスク、CD−ROM(コンパクト・ディスク・リード・オンリー・メモリ)、および、光磁気ディスク、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、EPROM(消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ)、EEPROM(登録商標)(電気的消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ)、磁気カードまたは光カード、フラッシュメモリ、または機械実行可能命令を格納するのに適しているその他の種類の媒体/機械読出可能媒体を含むとしてよい。
【0044】
添付図面および上述の説明は、本発明の例を示した。複数の異なる機能項目として図示しているが、当業者であれば、このような構成要素のうち1以上を組み合わせて単一の機能項目を形成し得ることに想到するであろう。これに代えて、任意の構成要素を分割して複数の機能項目を形成するとしてもよい。一実施形態に係る構成要素を、別の実施形態に追加するとしてよい。例えば、本明細書に記載する処理の順序は、変更するとしてもよく、本明細書に記載した順序に限定されるものではない。さらに、フローチャートで説明する動作は、図示されている順序で実施される必要は必ずしもなく、また、動作は全てを必ずしも実行する必要はない。また、ほかの動作に依存しない動作は、ほかの動作と並行して実施され得る。しかし、本発明の範囲は、これらの具体例に限定されるものではない。明細書中で明示的に記載されていようがいまいが、構造、寸法、および使用材料を変更したもの等、数多くの変更例が可能である。本発明の範囲は少なくとも、本願請求の範囲によって定められる程度に広いものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DisplayPort仕様に準拠している通信であって、ターゲットデバイスの電力消費を制御する通信を形成する段階と、
前記通信を前記ターゲットデバイスに送信する段階と
を備え、
前記通信は、ヘッダおよびペイロードを有する拡張パケットを含み、
前記ヘッダは、前記通信が含む前記ターゲットデバイスに対するコマンドを規定する部分を含み、
前記コマンドは、アクティブ、スタンバイ、アイドル、および、オフから成る群から選択され、
前記ペイロードは、終了レイテンシの時間および終了レイテンシの時間単位を含み、
前記終了レイテンシは、スタンバイモードまたはアイドルモードを終了した後アクティブモードが始まるまでの時間を示す
方法。
【請求項2】
前記ヘッダは、(i)前記通信の生成番号を規定する第1の部分と、(ii)前記通信が含む前記ターゲットデバイスに対する前記コマンドを規定する第2の部分と、(iii)前記ペイロードの各バイトにおいて搬送される情報のサイズを指し示す第3の部分と、(iv)前記ペイロードがデータを含むか否かを示す指標とを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DisplayPort仕様に準拠している第2の通信であって、画像を規定する情報を含む第2の通信を形成する段階と、
前記第2の通信を前記ターゲットデバイスに送信する段階と
をさらに備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の通信は、ヘッダおよびペイロードを含み、
前記ヘッダは、(i)前記通信の生成番号を規定する第1の部分と、(ii)前記通信が含むコマンドを規定する第2の部分と、(iii)前記ペイロードの各バイトにおいて搬送される情報のサイズを指し示す第3の部分と、(iv)前記ペイロードがデータを含むか否かを示す指標とを含む
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コマンドは、表示される画像の一部分の更新を規定しており、
前記ペイロードは、前記一部分の先頭座標を規定している
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記DisplayPort仕様に準拠している第2の通信であって、ターゲットデバイスのレジスタに書き込まれるべきコマンドを含む第2の通信を形成する段階と、
前記第2の通信を前記ターゲットデバイスに送信する段階と
をさらに備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の通信は、ヘッダおよびペイロードを有する拡張パケットを含み、
前記ヘッダは、(i)前記通信の生成番号を規定する第1の部分と、(ii)前記通信が含む前記コマンドを規定する第2の部分と、(iii)前記ペイロードの各バイトにおいて搬送される情報のサイズを指し示す第3の部分と、(iv)前記ペイロードがデータを含むか否かを示す指標とを含む
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の通信の前記ペイロードは、前記レジスタのアドレスおよび前記レジスタに書き込まれるべきコンテンツを規定している
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記形成する段階は、グラフィクスプロセッサによって実行され、前記ターゲットデバイスはディスプレイを含む
請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
DisplayPort仕様に準拠している通信であって、電力消費、画像表示、および、レジスタの更新のうち少なくとも1つについてターゲットデバイスを制御する通信を受け取る段階と、
前記ターゲットデバイスにおいて前記通信が含むコマンドを実行する段階と
を備え、
前記通信は、ヘッダおよびペイロードを有する拡張パケットを含み、
前記ヘッダは、前記通信が含む前記ターゲットデバイスに対する前記コマンドを規定する部分を含み、
前記コマンドは、アクティブ、スタンバイ、アイドル、および、オフから成る群から選択され、
前記ペイロードは、終了レイテンシの時間および終了レイテンシの時間単位を含み、
前記終了レイテンシは、スタンバイモードまたはアイドルモードを終了した後アクティブモードが始まるまでの時間を示す
方法。
【請求項11】
前記ヘッダは、(i)前記通信の生成番号を規定する第1の部分と、(ii)前記通信が含む前記コマンドを規定する第2の部分と、(iii)前記ペイロードの各バイトにおいて搬送される情報のサイズを指し示す第3の部分と、(iv)前記ペイロードがデータを含むか否かを示す指標とを含む
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記通信が画像表示を制御する場合、前記通信は表示されている画像の一部分の更新を規定する
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記通信が画像表示を制御する場合、前記通信は、表示される画像の一部分の更新を規定しており、
前記ペイロードは、前記一部分の先頭座標および末尾座標を規定している
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記通信がレジスタの更新を制御する場合、前記通信は、前記レジスタのアドレスおよび前記レジスタに書き込まれるべきコンテンツを規定している
請求項11に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータに、
DisplayPort仕様に準拠している通信であって、電力消費、画像表示、および、レジスタの更新のうち少なくとも1つについてターゲットデバイスを制御する通信を形成する手順、および
前記ターゲットデバイスに前記通信を送信する手順
を実行させるためのプログラムであって、
前記通信は、ヘッダおよびペイロードを有する拡張パケットを含み、
前記ヘッダは、前記通信が含む前記ターゲットデバイスに対するコマンドを規定する部分を含み、
前記コマンドは、アクティブ、スタンバイ、アイドル、および、オフから成る群から選択され、
前記ペイロードは、終了レイテンシの時間および終了レイテンシの時間単位を含み、
前記終了レイテンシは、スタンバイモードまたはアイドルモードを終了した後アクティブモードが始まるまでの時間を示す
プログラム。
【請求項16】
前記ヘッダは、(i)前記通信の生成番号を規定する第1の部分と、(ii)前記通信が含む前記コマンドを規定する第2の部分と、(iii)前記ペイロードの各バイトにおいて搬送される情報のサイズを指し示す第3の部分と、(iv)前記ペイロードがデータを含むか否かを示す指標とを含む
請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記通信が画像表示を制御する場合、前記通信は表示されている画像の一部分の更新を規定する
請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記通信が画像表示を制御する場合、前記通信は、表示される画像の一部分の更新を規定しており、
前記ペイロードは、前記一部分の先頭座標および末尾座標を規定している
請求項16に記載のプログラム。
【請求項19】
前記通信がレジスタの更新を制御する場合、前記通信は、前記レジスタのアドレスおよび前記レジスタに書き込まれるべきコンテンツを規定している
請求項16に記載のプログラム。
【請求項20】
ディスプレイと、
プロセッサおよび入出力ロジックを有するコンピュータシステムと
を備え、
前記プロセッサは、
DisplayPort仕様に準拠している通信であって、電力消費、画像表示、および、レジスタ更新のうち少なくとも1つについてターゲットデバイスを制御する通信を形成し、
前記入出力ロジックを用いて、前記ディスプレイに前記通信を送信し、
前記通信は、ヘッダおよびペイロードを有する拡張パケットを含み、
前記ヘッダは、前記通信が含む前記ターゲットデバイスに対するコマンドを規定する部分を含み、
前記コマンドは、アクティブ、スタンバイ、アイドル、および、オフから成る群から選択され、
前記ペイロードは、終了レイテンシの時間および終了レイテンシの時間単位を含み、
前記終了レイテンシは、スタンバイモードまたはアイドルモードを終了した後アクティブモードが始まるまでの時間を示す
システム。
【請求項21】
前記ヘッダは、(i)前記通信の生成番号を規定する第1の部分と、(ii)前記通信が含む前記コマンドを規定する第2の部分と、(iii)前記ペイロードの各バイトにおいて搬送される情報のサイズを指し示す第3の部分と、(iv)前記ペイロードがデータを含むか否かを示す指標とを含み、
前記通信は、電力消費、画像表示、および、レジスタの更新のうち1つを制御する
請求項20に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−145948(P2012−145948A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−31772(P2012−31772)
【出願日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【分割の表示】特願2009−222990(P2009−222990)の分割
【原出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】