説明

ELシートおよび押釦スイッチ用カバー部材

【課題】 透明電極と発光層の間に接着層を設けつつも発光輝度を高める。
【解決手段】 押釦スイッチ用カバー部材1を構成するキートップ部2は、キートップ部2の本体を形成する芯材6と、芯材6の上面および側面を覆うように形成されたELシート3とを有する。ELシート3は、樹脂フィルム31と透明電極32と発光層33と誘電体層34と対向電極35と絶縁層36とを有する。透明電極32と発光層33との間には、易接着層4が形成される。易接着層4は、透明性を有し、かつ接着性を有する合成樹脂により形成され、この合成樹脂には、高誘電体粉または導電性を示す誘電体が添加される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照光機能を有する電子機器に用いるELシートおよび押釦スイッチ用カバー部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば携帯電話機等の入力部に用いられる押釦スイッチ用カバー部材には、暗所でのキーの視認性を確保するためにキートップを下方から照光するELシートが用いられている。これにより、ユーザが暗所で携帯電話機を使用する場合であっても、各キーの機能を容易に認識することができる。
【0003】
下記特許文献1には、ELシートを用いた押釦スイッチ用カバー部材が開示されている。このELシートは、樹脂フィルム、透明電極、発光層、誘電体層、対向電極および絶縁層を積層することで形成されており、透明電極として導電性ポリマーが採用されている。また、導電性ポリマーの接着性の低さを補うために、透明電極と発光層との間に接着層が設けられている。
【特許文献1】特開2005−268198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、透明電極と発光層との間に接着層を設けた場合には、この接着層に用いる樹脂の誘電率の低さに起因して、ELシートの発光輝度が低下してしまう。
【0005】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するために、透明電極と発光層の間に接着層を設けつつも発光輝度を高めることができるELシートおよび押釦スイッチ用カバー部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のELシートは、少なくとも、透明電極、発光層、誘電体層および対向電極が積層して形成されるELシートであって、透明電極と発光層との間に、高誘電体粉および/または導電性を示す誘電体が添加された接着性合成樹脂による接着層が形成されることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、透明電極と発光層との間に、高誘電体粉および/または導電性を示す誘電体が添加された接着性合成樹脂による接着層を形成させることができるため、透明電極と発光層間の接着性を高めるとともに、この接着層における誘電率も高めることができる。これにより、透明電極と発光層間に接着層を設けつつELシートの発光輝度を高めることができる。
【0008】
本発明のELシートにおいて、上記高誘電体粉は、チタン酸バリウム、酸化チタン、蛍光体の少なくともいずれかを含み、上記導電性を示す誘電体は、ITOであることが好ましい。このようにすれば、接着層における誘電率を高めることができる。
【0009】
本発明のELシートにおいて、上記高誘電体粉は、チタン酸バリウムであり、上記接着性合成樹脂は、ポリエステル系インクであり、上記接着層は、チタン酸バリウムが5〜50重量%添加されたポリエステル系インクによって形成されることが好ましい。このようにすれば、接着層を形成するポリエステル系インクの白濁を防止しつつ、接着層における誘電率を高めることができる。
【0010】
さらに、上記接着層は、チタン酸バリウムが10〜30重量%添加されたポリエステル系インクによって形成されることがより好ましい。このようにすれば、接着層の延性低下を防止しつつ、接着層における誘電率を高めることができる。
【0011】
本発明の押釦スイッチ用カバー部材は、上述した何れかのELシートによって本体の上面および側面が覆われたキートップ部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るELシートおよび押釦スイッチ用カバー部材によれば、透明電極と発光層の間に接着層を設けつつも発光輝度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る押釦スイッチ用カバー部材の実施形態を図面に基づき説明する。なお、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0014】
まず、図1を参照して、実施形態におけるELシートが適用された押釦スイッチについて説明する。図1は、押釦スイッチの断面図である。図1に示す押釦スイッチは、押釦スイッチ用カバー部材1と、基板部材9とに大別される。押釦スイッチ用カバー部材1は、キートップ部2と、必要に応じてキートップ部2を支持するための支持部材(不図示)とを備える。また、基板部材9は、回路基板91と、固定接点92,93と、固定接点92および固定接点93を接続するための金属製皿バネ部材94とを備える。なお、固定接点92,93および金属製皿バネ部材94は、必ずしも基板部材9に含ませて構成する必要はなく、基板部材9から独立した接点部材として構成させてもよい。また、固定接点92と固定接点93とを接続する部材は、上述した金属製皿バネ部材94に限られず、可動接点であればよい。
【0015】
キートップ部2は、キートップ部2の本体を形成する芯材6と、芯材6の上面および側面を覆うように形成されたELシート3とを有する。なお、芯材6の固定接点92に対向する面上には、金属製皿バネ部材94を押下するための突起部61が形成されている。
【0016】
ELシート3は、樹脂フィルム31と透明電極32と発光層33と誘電体層34と対向電極35と絶縁層36とを有する。これらELシート3を形成する各層のうち、透明電極32と発光層33と誘電体層34と対向電極35とでEL素子が形成される。透明電極32と発光層33との間には、易接着層4が形成される。樹脂フィルム31と透明電極32の間には、凸文字または抜き文字により表された文字・記号等が印刷された印刷部5が形成される。なお、ELシート3の発光領域は、透明電極32と発光層33と対向電極35とが積層する部分の上方に形成される。
【0017】
樹脂フィルム31は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、ポリアミドからなるフィルムにより形成される。また、これらのアロイ、共重合体等の変性物からなるフィルムにより形成されてもよいし、これらのフィルム数種をラミネーションした複層品により形成されてもよい。
【0018】
透明電極32は、導電性ポリマーにより形成されるが、より好ましくは、透明性を有し、かつ導電性が高いポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンの誘導体により形成するのがよい。なお、透明電極32を、例えば、錫や金等の金属薄膜、ITO等の金属酸化物薄膜、またはカーボン薄膜により形成することとしてもよい。
【0019】
発光層33は、例えば、防湿被膜をコーティングした硫化亜鉛等の無機蛍光体粉を、バインダーに分散することにより形成される。バインダーとしては、例えば、フッ素系、ポリエステル系、アクリル系およびエポキシ系の樹脂やゴム、またはこれらの共重合物が該当する。ここで、誘導率の高いバインダーを選択することによって、発光層33をより高輝度に発光させることが可能となる。
【0020】
誘電体層34は、例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン等の誘電体粉を、バインダーに分散することにより形成される。なお、バインダーに関しては、発光層33に用いられるバインダーと同様であるため説明を省略する。
【0021】
対向電極35は、例えば、金、銀、銅、ニッケル等の金属もしくは合金、またはカーボンブラック、グラファイト等の導電性フィラーを、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、エポキシ系の樹脂もしくはゴム、またはこれらの共重合物に分散したものからなる導電膜により形成される。また、金、銀、銅、ニッケル等の金属もしくは合金からなる金属膜、またはこれらの複合膜により形成してもよい。なお、複合膜は、例えば、電着、転写、化学メッキ、蒸着により形成される。
【0022】
絶縁層36は、絶縁性および防湿性を有する材料により形成することが望ましい。このような材料としては、例えば、ポリエステル系、アクリル系、ポリカーボネート系、シリコーン系およびフッ素系の樹脂やゴム、またはこれらの複合物が該当する。また、絶縁層36を絶縁フィルムにより形成してもよい。
【0023】
易接着層4は、透明電極32と発光層33との間に形成され、透明性を有し、かつ接着性を有する合成樹脂(以下、接着性合成樹脂と記載する。)により形成される。また、易接着層4を形成する接着性合成樹脂には、後述する高誘電体粉または導電性を示す誘電体が添加される。
【0024】
接着性合成樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマーのうち、透明電極32を形成する導電性ポリマーに対して高い接着性を有する接着性合成樹脂が該当する。なお、より好ましくは導電性ポリマーおよび発光層33のバインダーに対して高い接着性を有する接着性合成樹脂を用いることが良い。これにより、透明電極32と発光層33とをより強固に結合させることができるため、絞り加工等の三次元加工を施しても層間剥離が生じにくいELシート3を形成させることができる。ここで、本実施形態において、接着性が高いとは、ELシートに絞り加工等の三次元加工を施した場合に、層間剥離が生じない接着レベル以上のことをいう。
【0025】
接着性合成樹脂の具体例としては、ポリエステル系、アクリル系、シアノアクリレート系、エチレン酢酸ビニル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリスチレン系などの各種樹脂が挙げられる。これらの樹脂は単独重合体樹脂であっても、共重合体樹脂であってもよい。さらには、例えば、ウレタン系ゴム、ブチルゴム等の合成ゴムが挙げられる。これらの樹脂やゴムは、単独で使用しても、二以上を組み合わせて使用してもよい。
【0026】
接着性合成樹脂に添加される高誘電体粉としては、例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン、蛍光体が該当する。また、接着性合成樹脂に添加される導電性を示す誘電体としては、例えば、ITOが該当する。易接着層4を形成する接着性合成樹脂に高誘電体粉または導電性を示す誘電体を添加することで、易接着層4の誘電率が高まるため、ELシート3の発光輝度を向上させることができる。なお、高誘電体粉および導電性を示す誘電体を混合して接着性合成樹脂に添加することとしてもよい。
【0027】
ここで、添加量について具体的に説明する。例えば、接着性合成樹脂にチタン酸バリウムを添加する場合には、チタン酸バリウムを5〜50重量%添加すると発光輝度が向上し、より好ましい発光輝度を得るためには、チタン酸バリウムを10〜30重量%添加するのが良い。
【0028】
以下の表1および表2に示す本願発明者の実験結果を参照して、チタン酸バリウムの添加量と発光輝度との関係について説明する。
【表1】



【0029】
表1は、ポリエステル系インク(IPS−000:帝国インキ製造社製商品名)を接着性合成樹脂として用い、このポリエステル系インクにチタン酸バリウムを添加して易接着層4を形成させた場合におけるELシート3の発光輝度の測定結果を示したものである。
【0030】
表1に示すように、チタン酸バリウムを添加しない場合の発光輝度は28.8[cd/m]であった。これに対して、チタン酸バリウムを5重量%添加した場合には、発光輝度が30.8[cd/m]となり、チタン酸バリウムを10重量%添加した場合には、発光輝度が33.4[cd/m]となり、チタン酸バリウムを20重量%添加した場合には、発光輝度が33.6[cd/m]となり、チタン酸バリウムを30重量%添加した場合には、発光輝度が35.2[cd/m]となり、チタン酸バリウムを50重量%添加した場合には、発光輝度が35.6[cd/m]となった。いずれの場合も、チタン酸バリウムを添加しない場合の発光輝度よりも高い発光輝度が得られた。これらの測定結果から、チタン酸バリウムを5〜50重量%添加した場合には、添加量が増加するにしたがって発光輝度が増加していくことが判る。
【0031】
一方、チタン酸バリウムを70重量%添加した場合には、発光輝度が27.9[cd/m]となり、チタン酸バリウムを添加しない場合の発光輝度よりも低い値となった。これは、チタン酸バリウムを添加し過ぎるとポリエステル系インクが白濁してしまい、ポリエステル系インクの光線透過率が減少してしまうことに起因するものと考えられる。すなわち、チタン酸バリウムを添加するほど易接着層4の誘電率を高めることができるものの、チタン酸バリウムを添加し過ぎると白濁による光線透過率の減少が進み、その結果、発光輝度が低下してしまうことが予測される。
【0032】
表1に示す測定結果を考慮すると、易接着層4を形成するポリエステル系インクにチタン酸バリウムを5〜50重量%添加することによって、易接着層4を形成するポリエステル系インクの白濁を防止しつつ、易接着層4における誘電率を高められることが判る。
【表2】



【0033】
表2は、表1の測定に用いたELシート3を、さらに型温120℃の金型で3mm絞り加工し、この絞り加工後のELシート3の発光輝度を測定した結果を示すものである。
【0034】
表2に示すように、チタン酸バリウムを添加しない場合の発光輝度は28.4[cd/m]であった。これに対して、チタン酸バリウムを5重量%添加した場合には、発光輝度が31.5[cd/m]となり、チタン酸バリウムを10重量%添加した場合には、発光輝度が34.3[cd/m]となり、チタン酸バリウムを20重量%添加した場合には、発光輝度が34.3[cd/m]となり、チタン酸バリウムを30重量%添加した場合には、発光輝度が36.4[cd/m]となり、チタン酸バリウムを50重量%添加した場合には、発光輝度が32.2[cd/m]となった。いずれの場合も、チタン酸バリウムを添加しない場合の発光輝度よりも高い発光輝度が得られた。これらの測定結果から、チタン酸バリウムを5〜30重量%添加する場合には、添加量が増加するにしたがって発光輝度がほぼ増加していくことが判り、チタン酸バリウムを50重量%添加した場合には、チタン酸バリウムを30重量%添加したときの発光輝度よりも低い値になることが判る。これは、チタン酸バリウムの添加量が30重量%を超えると、易接着層4の延性が低下してしまい、絞り加工時に微細クラックが発生し易くなることに起因するものと考えられる。すなわち、チタン酸バリウムを添加し過ぎると、易接着層の延性低下によって絞り加工時の微細クラック発生率が増加してしまい、その結果、発光輝度が低下してしまうことが予測される。
【0035】
一方、チタン酸バリウムを70重量%添加した場合には、発光輝度が28.1[cd/m]となり、上述した表1の実験結果と同様に、チタン酸バリウムを添加しない場合の発光輝度よりも低い値となった。
【0036】
表2に示す測定結果を考慮すると、易接着層4を形成するポリエステル系インクにチタン酸バリウムを10〜30重量%添加することによって、易接着層4の延性低下を防止しつつ、易接着層4における誘電率を高められることが判る。
【0037】
上述した表1および表2に示す測定結果によって、ポリエステル系インクにチタン酸バリウムを添加する場合には、チタン酸バリウムを5〜50重量%添加するとELシートの発光輝度の向上に寄与できることが確認でき、特に、絞り加工等の三次元加工が施されるELシート3の場合には、チタン酸バリウムを10〜30重量%添加するのが有効であることが確認できた。
【0038】
[実施例]
次に、本発明の実施例について説明する。
【0039】
まず、樹脂フィルム31である厚さ125[μm]のポリカーボネートアロイフィルム(バイホール:バイエル社製商品名)上に、ポリカーボネート系インク(HTR:PROLL社製商品名)を用いて印刷部5を形成した。ここで、印刷部5は、加飾印刷により文字・数字・記号等が凸文字または抜き文字で形成される。
【0040】
次に、印刷部5および樹脂フィルム31上に、接着層としてポリエステル系インク(IPS−000:帝国インキ製造社製商品名)をスクリーン印刷で塗布した後、透明電極32(OrgaconP3040:アグファ社製商品名)をスクリーン印刷により形成した。
【0041】
次に、透明電極32上に、チタン酸バリウムを20重量%配合したポリエステル系インク(IPS−000:帝国インキ製造社製商品名)をスクリーン印刷で塗布することによって易接着層4を形成した。
【0042】
次に、易接着層4上に、防湿被覆されたEL蛍光体(IGS430:オスラム・シルバニア社製商品名)を分散させたポリエステル系インク(IPS−000:帝国インキ製造社製商品名)をスクリーン印刷で塗布することによって発光層33を形成した。
【0043】
次に、発光層33および易接着層4上に、フッ素系樹脂(バイトンA:デュポンダウエラストマー社製商品名)を有機溶剤であるメチルエチルケトン(MEK)に溶解し、チタン酸バリウム(BT100P:富士チタン社製商品名)を分散させた誘電体塗料を、スクリーン印刷で塗布することによって誘電体層34を形成した。
【0044】
次に、誘電体層34上に、銀ペースト(ED6022SS:アチソン社製商品名)をスクリーン印刷で塗布することによって対向電極35を形成した。これにより、ELシート3が得られた。
【0045】
次に、ELシート3のうち、芯材6となる樹脂と接する箇所に、接着層としてポリカーボネート系インク(ノリファンHTR:プロール社製商品名)を印刷した。
【0046】
次に、接着層が印刷されたELシート3を、キートップの形状が施された型温120℃の金型に配置して絞り加工するとともに、この絞り加工されたELシート3の凹部に射出成形によりポリカーボネート樹脂を注入して芯材6を形成した。これにより、実用性の高い発光輝度を有する照光式の押釦スイッチ用カバー部材1が製造された。
【0047】
以上のように、本実施形態における押釦スイッチ用カバー部材1によれば、ELシート3の透明電極32と発光層33との間に、高誘電体粉または導電性を示す誘電体が添加された易接着層4を形成させることによって、透明電極32と発光層33間の接着性を高めることができるとともに、易接着層4における誘電率を高めることができる。これにより、透明電極32と発光層33間に易接着層4を設けつつも、ELシート3の発光輝度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施形態におけるELシートおよび押釦スイッチ用カバー部材を含む押釦スイッチの要部断面図である。
【符号の説明】
【0049】
1・・・押釦スイッチ用カバー部材、2・・・キートップ部、3・・・ELシート、31・・・樹脂フィルム、32・・・透明電極、33・・・発光層、34・・・誘電体層、35・・・対向電極、36・・・絶縁層、4・・・易接着層、5・・・印刷部、6・・・芯材、61・・・突起部、9・・・基板部材、91・・・回路基板、92,93・・・固定接点、94・・・金属製皿バネ部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、透明電極、発光層、誘電体層および対向電極が積層して形成されるELシートであって、
前記透明電極と前記発光層との間に、高誘電体粉および/または導電性を示す誘電体が添加された接着性合成樹脂による接着層が形成されることを特徴とするELシート。
【請求項2】
前記高誘電体粉は、チタン酸バリウム、酸化チタン、蛍光体の少なくともいずれかを含み、前記導電性を示す誘電体は、ITOであることを特徴とする請求項1記載のELシート。
【請求項3】
前記高誘電体粉は、チタン酸バリウムであり、前記接着性合成樹脂は、ポリエステル系インクであり、
前記接着層は、チタン酸バリウムが5〜50重量%添加されたポリエステル系インクによって形成されることを特徴とする請求項1記載のELシート。
【請求項4】
前記高誘電体粉は、チタン酸バリウムであり、前記接着性合成樹脂は、ポリエステル系インクであり、
前記接着層は、チタン酸バリウムが10〜30重量%添加されたポリエステル系インクによって形成されることを特徴とする請求項1記載のELシート。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載されたELシートによって本体の上面および側面が覆われたキートップ部を備えることを特徴とする押釦スイッチ用カバー部材。

【図1】
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【公開番号】特開2008−65984(P2008−65984A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−239244(P2006−239244)
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【出願人】(000132518)株式会社セコニック (22)
【Fターム(参考)】