説明

EPHA2受容体に特異的に結合する抗体

本開示は、EphA2受容体に特異的に結合する抗体またはそのエピトープ結合フラグメントに関するものである。本発明は、該抗体に共有結合する細胞傷害性剤を備えるコンジュゲートおよびこのようなコンジュゲートを調製する方法にさらに関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
EphA2受容体に特異的に結合して、少なくとも1つの重鎖および少なくとも1つの軽鎖を備える抗体またはそのエピトープ結合フラグメントであって、前記重鎖が配列番号1、2および3によって表されるアミノ酸配列を有する3個の連続相補性決定領域を備え、ならびに前記軽鎖が配列番号4、5および6によって表されるアミノ酸配列を有する3個の連続相補性決定領域を備える、抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項2】
前記モノクローナル抗体またはそのエピトープ結合フラグメントがヒト化もしくは表面再処理抗体またはそのエピトープ結合フラグメントである、請求項1に記載の抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項3】
前記重鎖が配列番号12から成るアミノ酸配列を備え、および前記軽鎖が配列番号14から成るアミノ酸配列を備える、請求項1に記載の抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項4】
前記重鎖が配列番号18のアミノ酸配列に存し、および前記軽鎖が配列番号16のアミノ酸配列に存する、請求項1に記載の抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項5】
請求項1から4に記載の抗体またはエピトープ結合フラグメントのコンジュゲートであって、前記コンジュゲートが:
a)式(XIII)のメイタンシノイド:
【化1】

b)式(XIV)のメイタンシノイド:
【化2】

c)式(XXIV)のメイタンシノイド:
【化3】

d)式(XXV)のメイタンシノイド:
【化4】

e)式(XXVI)のメイタンシノイド:
【化5】

f)式(XXVII)のメイタンシノイド:
【化6】

の間で選ばれる細胞傷害性剤を備えるコンジュゲート。
【請求項6】
前記細胞傷害性剤が抗体に共有結合されている、請求項5に記載のコンジュゲート。
【請求項7】
細胞傷害性剤が式(XIII)のメイタンシノイドである、請求項5または6のいずれかに記載のコンジュゲート。
【請求項8】
コンジュゲートを調製する方法であって:
(i)細胞結合剤の場合により緩衝された水溶液を細胞傷害性化合物の溶液と接触させるステップと;
(ii)次に、(i)で形成されたコンジュゲートを未反応試薬および溶液中に存在し得るいずれの凝集体からも場合により分離するステップと;を備え
該細胞結合剤が、請求項1から4に記載の抗体、および細胞傷害性剤であって:
式(XVII)の化合物:
【化7】

(式中、Yは、N−スクシンイミジルオキシ、N−スルホスクシンイミジルオキシ、N−フタルイミジルオキシ、N−スルホフタルイミジルオキシ、2−ニトロフェニルオキシ、4−ニトロフェニルオキシ、2,4−ジニトロフェニルオキシ、3−スルホニル−4−ニトロフェニルオキシ、3−カルボキシ−4−ニトロフェニルオキシ、イミダゾリル、またはハロゲン原子である。);および
式(XVIII)の化合物:
【化8】

(式中、Yは、N−スクシンイミジルオキシ、N−スルホスクシンイミジルオキシ、N−フタルイミジルオキシ、N−スルホフタルイミジルオキシ、2−ニトロフェニルオキシ、4−ニトロフェニルオキシ、2,4−ジニトロフェニルオキシ、3−スルホニル−4−ニトロフェニルオキシ、3−カルボキシ−4−ニトロフェニルオキシ、イミダゾリル、またはハロゲン原子である。)
の間で選ばれる細胞傷害性剤である、方法。
【請求項9】
請求項8の方法によって得られる、コンジュゲート。
【請求項10】
請求項9に記載のコンジュゲートであって、前記コンジュゲートが式(XV)の構造:
【化9】

および式(XVI)の構造:
【化10】

(式中、Abは請求項1から3に記載の抗体であり、およびnは1から15の間で構成される整数である。)
の間で選ばれる構造を有する、コンジュゲート。
【請求項11】
nが4から7の間で構成される、請求項10に記載の抗体薬物コンジュゲート。
【請求項12】
式(XV)の構造を有する、請求項11に記載の抗体薬物コンジュゲート。
【請求項13】
請求項1から4のいずれかに記載の抗体もしくはそのエピトープ結合フラグメント、または請求項6、7および8のいずれかに記載のコンジュゲート、ならびに医薬的に許容される担体または賦形剤を含有する、医薬組成物。
【請求項14】
医薬品としての使用のための、請求項1から4のいずれかに記載の抗体もしくはそのエピトープ結合フラグメント、または請求項5、6および7のいずれかに記載のコンジュゲート。
【請求項15】
癌を処置する医薬品を作製するための、請求項1から4のいずれかに記載の抗体もしくはそのエピトープ結合フラグメント、または請求項5、6および7のいずれかに記載のコンジュゲートの使用。
【請求項16】
癌が膀胱、乳房、結腸、腎臓、肝臓、肺、卵巣、膵臓、胃、子宮頸、甲状腺および皮膚の癌腫を含む;扁平上皮細胞癌腫を含む癌腫;白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫を含む、リンパ系の造血器腫瘍;急性および慢性骨髄性白血病ならびに前骨髄球性白血病を含む、骨髄系の造血器腫瘍;線維肉腫および横紋筋肉腫を含む、間葉起源の腫瘍;黒色腫、精上皮腫、奇形癌(tetratocarcinoma)、神経芽細胞腫および神経膠腫を含む他の腫瘍;星状細胞腫、神経芽細胞腫,神経膠腫および神経鞘腫を含む、中枢および末梢神経系の腫瘍;線維肉腫、横紋筋肉腫(rhabdomyoscarama)および骨肉腫を含む、間葉起源の腫瘍;ならびに黒色腫、色素性乾皮症、角化棘細胞腫(keratoactanthoma)、精上皮腫、甲状腺濾胞癌および奇形癌を含む他の腫瘍の間から選ばれる、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
前記モノクローナル抗体またはそのエピトープ結合フラグメントのパラトープが軽鎖内に:ループ1のArg35、L2のTyr54、Arg58およびAsp60を備える、請求項1から4に記載の抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項18】
前記モノクローナル抗体またはそのエピトープ結合フラグメントのパラトープが重鎖内に:ループH1のThr30、Ala31、Tyr32およびTyr33、H2のAsn52、Tyr54、Asn55およびPhe57ならびにH3のGlu99、Phe100、Tyr101、Gly102、Tyr103およびTyr105を備える、請求項1から4に記載の抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項19】
前記モノクローナル抗体またはそのエピトープ結合フラグメントのパラトープが位置:Thr H28に変異を備える、請求項1から4に記載の抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項20】
前記モノクローナル抗体またはそのエピトープ結合フラグメントが軽鎖上の以下の幾つかの位置:35、26から31、34から37、55、56、57、59および94から102の1つに変異を備える、請求項1から4に記載の抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項21】
前記モノクローナル抗体またはそのエピトープ結合フラグメントが重鎖上の以下の幾つかの位置:28、54および57の1つに変異を備える、請求項1から4に記載の抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項22】
EphA2受容体の細胞外ドメインからのLBDの残基Gly49、Lys50、Gly51、Asp53、Cys70、Asn71、Val72、Met73、Ser74、Gly75、Gln77、Phe108、Pro109、Gly110、Gly111、Ser113およびSer114を備えるヒトEphA2受容体のエピトープ、またはその保存的置換形に特異的に結合する、請求項1から4に記載の抗体またはそのエピトープ結合フラグメント。
【請求項23】
4を超える平均DARを有する請求項6、7および8のいずれかに記載のコンジュゲートであって、該DARがUV分光光度計を用いて測定され、および以下の等式DAR=c/cによって決定され、
式中:
【数1】

252およびA280がUV分光光度計で252および280nmにてそれぞれ測定されたコンジュゲートの吸光度である、コンジュゲート。
【請求項24】
4から10または5から8の間で構成される平均DARを有する、請求項23に記載のコンジュゲート。
【請求項25】
5.9から7.5の間で構成される平均DARを有する、請求項23に記載のコンジュゲート。
【請求項26】
a)包装材料
b)請求項1から4のいずれかに記載の抗体もしくはそのエピトープ結合フラグメント、または請求項6から8および23から25のいずれかに記載のコンジュゲート、ならびに
c)前記抗体またはそのエピトープ結合フラグメントが癌を処置するのに有効であることを指摘する、前記包装材料内に含有されたラベルまたは添付文書を備える、
製品。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2013−506654(P2013−506654A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531543(P2012−531543)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際出願番号】PCT/IB2010/054422
【国際公開番号】WO2011/039724
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(504456798)サノフイ (433)
【Fターム(参考)】