説明

EphA2アゴニストモノクローナル抗体およびその使用法

この発明は、癌、特に転移癌の治療、管理、または予防のために設計された方法および組成物に関する。この発明の方法は、EphA2に結合し作用し、それによって作用を受けた細胞中のEphA2のリン酸化を増大させ、EphA2レベルを低下させる1種または複数の抗体を治療有効量投与することを含む。この発明は、非癌細胞でなく癌細胞上で露出したEphA2エピトープと優先的に結合する抗体も含む。本発明は、本発明の1種または複数のEphA2抗体を単独で、または癌療法に有用な1種または複数の他の薬剤と組み合せて含む医薬組成物も提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療を必要とする患者の癌を治療する方法であって、前記患者に、EphA2アゴニスト抗体または露出EphA2エピトープ抗体であるEphA2抗体を治療有効量投与することを含む方法。
【請求項2】
前記投与が、未治療癌細胞におけるEphA2リン酸化レベルに比して癌細胞におけるEphA2リン酸化を増大させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記投与が、未治療癌細胞におけるEphA2 発現レベルに比して癌細胞におけるEphA2発現を低下させる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記EphA2抗体が、細胞-細胞接触していない細胞上で発現されたときにEphA2と結合する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記の露出EphA2エピトープ抗体がEA2である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記EphA2抗体が、そのリガンドと安定に相互作用することのできないEphA2と結合する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記EphA2抗体が、そのリガンドに結合していないEphA2と結合する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記癌が上皮細胞起源のものである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記癌が、前記癌細胞の組織型を有する非癌細胞に比してEphA2を過剰発現する細胞を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記癌が、皮膚、肺、大腸、乳房、前立腺、膀胱、腎臓、または膵臓の癌である、または腎細胞癌または黒色腫である請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記癌が転移癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記EphA2抗体がモノクローナル抗体である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記EphA2抗体がEA2またはEA5である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記EphA2抗体が、EphA2結合についてEA2またはEA5のいずれか一方と競合する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記EphA2抗体がヒト化されている、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記EphA2抗体が、ヒト化されているEA2またはEA5である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記EphA2抗体がヒト抗体である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
EphA2抗体でない追加の抗癌治療を付与することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記の追加の癌治療が、化学療法、生物学的療法、免疫療法、放射線療法、ホルモン療法、および手術からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
治療を必要とする患者の第1の治療に対して完全または部分的に不応性である癌の治療方法であって、前記患者に、EphA2アゴニスト抗体または露出EphA2エピトープ抗体であるEphA2抗体を治療有効量投与することを含む第2の治療を付与することを含む方法。
【請求項21】
前記の第1の治療が、化学療法、ホルモン療法、生物学的療法、または放射線療法である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記の第2の治療が、化学療法、ホルモン療法、生物学的療法、または放射線療法の付与をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の治療の付与と同時に前記第1の治療の付与を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記の露出EphA2エピトープ抗体が細胞-細胞接触していないときにEphA2と結合する、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記の露出EphA2エピトープ抗体が、そのリガンドと安定に相互作用することのできないEphA2と結合する、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記の露出EphA2エピトープ抗体が、そのリガンドより過度に見られるEphA2と結合する、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記EphA2抗体がEA2である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
アゴニスト抗体または露出EphA2エピトープ抗体である治療有効量のEphA2抗体と、製薬上許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項29】
前記EphA2抗体がEA2またはEA5である、請求項28に記載の医薬組成物。
【請求項30】
前記EphA2抗体が、EphA2結合についてEA2またはEA5と競合する、請求項28に記載の医薬組成物。
【請求項31】
前記EphA2抗体がモノクローナル抗体である、請求項28に記載の医薬組成物。
【請求項32】
前記EphA2抗体がヒト化されている、請求項28に記載の医薬組成物。
【請求項33】
前記EphA2抗体がヒト抗体である、請求項28に記載の医薬組成物。
【請求項34】
EphA2抗体でない抗癌剤を含む、請求項28に記載の医薬組成物。
【請求項35】
前記抗癌剤が、化学療法剤、放射線療法剤、ホルモン療法剤、生物学的製剤、または免疫療法剤である、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
EphA2と特異的に結合し、その結合がEphA2の少なくとも1種の活性に作用する単離抗体。
【請求項37】
EphA2の前記活性がEphA2リン酸化またはEphA2分解である、請求項36の単離抗体。
【請求項38】
露出EphA2エピトープ抗体である単離抗体。
【請求項39】
前記露出EphA2エピトープ抗体がEA2である、請求項38に記載の単離抗体。
【請求項40】
モノクローナル抗体である、請求項36または38に記載の単離抗体。
【請求項41】
前記抗体がヒト化されている、請求項36または38に記載の単離抗体。
【請求項42】
前記抗体がヒト抗体である、請求項36または38に記載の単離抗体。
【請求項43】
前記抗体が誘導体である、請求項36または38に記載の単離抗体。
【請求項44】
誘導体抗体でない抗体と比べてin vivo半減期が延長されている、請求項43に記載の単離抗体。
【請求項45】
EA2またはEA5である抗体。
【請求項46】
請求項45の抗体を産生する細胞系。
【請求項47】
アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションに寄託されている、受託番号がPTA-4380またはPTA-4381であるハイブリドーマ。
【請求項48】
アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションに寄託されている、受託番号がPTA-4380またはPTA-4381であるハイブリドーマによって産生される抗体。
【請求項49】
配列番号1のアミノ酸配列を含む可変軽鎖と、配列番号5のアミノ酸配列を含む可変重鎖とを含むEphA2抗体。
【請求項50】
配列番号2のアミノ酸配列を含むVL CDR1、配列番号3のアミノ酸配列を含むVL CDR2、配列番号4のアミノ酸配列を含むVL CDR3、配列番号6のアミノ酸配列を含むVH CDR1、配列番号7のアミノ酸配列を含むVH CDR2、および配列番号8のアミノ酸配列を含むVH CDR3を含み、EphA2と免疫特異的に結合するEphA2抗体。
【請求項51】
1種または複数のCDR中に1個、2個、3個、4個、または5個の突然変異を有し、EphA2と免疫特異的に結合する、請求項50に記載のEphA2抗体。
【請求項52】
ヒト重鎖フレームワーク領域と、ヒト軽鎖フレームワーク領域とを含む、請求項50に記載のEphA2抗体。
【請求項53】
前記フレームワーク領域中に1個、2個、3個、4個、または5個の突然変異を有し、EphA2と免疫特異的に結合する、請求項52に記載のEphA2抗体。
【請求項54】
定常領域を含む、請求項50または52に記載のEphA2抗体。
【請求項55】
ヒトの定常領域を含む、請求項54に記載のEphA2抗体。
【請求項56】
請求項50に記載のEphA2の重鎖可変ドメインまたは軽鎖可変ドメインをコードするヌクレオチド配列を含む単離核酸。
【請求項57】
請求項56に記載の核酸を含むベクター。
【請求項58】
請求項57に記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項59】
EphA2アゴニスト抗体を同定する方法であって、
a)抗体-エピトープ結合に適する条件下で、EphA2を発現する細胞を、EphA2と特異的に結合する抗体と接触させること、
b)前記細胞中のEphA2のホスホチロシン含有量を測定すること、を含み、
前記抗体と接触していないEphA2発現細胞に比して、前記細胞中のEphA2 のホスホチロシン含有量の増加が検出されることにより、前記抗体がEphA2アゴニスト抗体であることが示される方法。
【請求項60】
EphA2アゴニスト抗体を同定する方法であって、
a)抗体-エピトープ結合に適する条件下で、EphA2を発現する細胞を、EphA2と特異的に結合する抗体と接触させること、
b)前記細胞中のEphA2タンパク質の発現レベルを測定すること、を含み、
前記抗体と接触していないEphA2発現細胞に比して、前記細胞中のEphA2タンパク質の発現レベルの低下が検出されることにより、前記抗体がEphA2アゴニスト抗体であることが示される方法。
【請求項61】
癌細胞上で露出したEphA2エピトープと優先的に結合するEphA2抗体を同定する方法であって、
a)第1群の細胞が非癌細胞であり、第2群の細胞が癌細胞である、EphA2を発現する2つの群の細胞で接触を行うこと、
b)EphA2に結合する前記抗体の能力を判定すること、を含み、
前記第2群の細胞で抗体結合が検出され、前記第1群の細胞では検出されないことにより、前記抗体が、癌細胞上で露出したEphA2エピトープと優先的に結合するEphA2抗体であることが示される方法。
【請求項62】
前記の判定で免疫蛍光顕微鏡検査法またはフロー・サイトメトリーを使用する、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
癌であることがわかっているか、またはその疑いのある患者の癌治療の有効性を診断、予測、またはモニターする方法であって、
a)抗体-EphA2結合に適する条件下で、前記患者の細胞を、EphA2アゴニスト抗体、EphA2癌細胞表現型阻害抗体、露出EphA2エピトープ抗体、またはEphA2を3×10-3s-1未満のKoffで結合する抗体であるEphA2抗体と接触させること、
b)EphA2抗体の前記細胞への結合を測定すること、を含み、
EphA2抗体の結合レベルが対照よりも高く検出されることにより患者が癌であることが示される方法。
【請求項64】
前記細胞が、全血、喀痰、尿、血清、または腫瘍細胞組織の細針吸引液由来である、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記細胞が、凍結または固定された前記患者由来の組織または細胞である、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
前記の検出が、前記患者における前記EphA2抗体結合の画像化を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項67】
前記患者が転移癌を有する、請求項63に記載の方法。
【請求項68】
前記EphA2抗体が露出EphA2エピトープ抗体である、請求項63に記載の方法。
【請求項69】
前記EphA2エピトープ抗体がEA2である、請求項68に記載の方法。

【図1A−B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A−C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A−D】
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【図9E−F】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【公表番号】特表2006−507013(P2006−507013A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−506130(P2005−506130)
【出願日】平成15年5月12日(2003.5.12)
【国際出願番号】PCT/US2003/015046
【国際公開番号】WO2004/014292
【国際公開日】平成16年2月19日(2004.2.19)
【出願人】(591204241)パーデュー・リサーチ・ファンデーション (4)
【氏名又は名称原語表記】PURDUE RESEARCH FOUNDATION
【住所又は居所原語表記】1063 Hovde Hall,West Lafayette,Indiana 47907−1063,United States of America
【出願人】(504333972)メディミューン,インコーポレーテッド (108)
【Fターム(参考)】