説明

FAAHの阻害剤として有用なイミダゾール誘導体

本発明は脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)の阻害剤として有用な所定のイミダゾール誘導体に関する。本発明はこれらの化合物を活性成分として含有する医薬製剤と、変形性関節症、関節リウマチ、糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経痛、骨格筋疼痛及び線維筋痛症、並びに急性疼痛、偏頭痛、睡眠障害、アルツハイマー病及びパーキンソン病を含む所定の疾患の治療における前記化合物とその製剤の使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本願は脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)の活性を阻害する化合物、前記化合物を含有する組成物、及びそれらの使用方法を開示する。脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)の阻害剤として本願に開示する化合物は、脂肪酸アミドヒドロラーゼの阻害が有効であり、内在性脂肪酸アミドが増加する疾患、障害又は病態の治療に有用である。
【背景技術】
【0002】
脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)はCNS全体(Freund et al.Physiol.Rev.2003;83:1017−1066)と、例えば膵臓、脳、腎臓、骨格筋、胎盤及び肝臓等の末梢組織(Giang,D.K.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.1997,94,2238−2242;Cravatt et al.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2004,101,29,10821−10826)で大量に発現される酵素である。FAAHは内在性シグナリング脂質の脂肪酸アミド(FAA)ファミリーを加水分解する。脂肪酸アミドの一般分類としては、N−アシルエタノールアミド(NAE)と脂肪酸第一級アミド(FAPA)が挙げられる。NAEの例としてはアナンダミド(AEA)、パルミトイルエタノールアミド(PEA)及びオレオイルエタノールアミド(OEA)が挙げられる。FAPAの1例としては、9−Z−オクタデセンアミドないしオレアミドが挙げられる(McKinney M K and Cravatt B F.2005.Annu Rev Biochem 74:411−32)。内在性シグナリング脂質の脂肪酸アミドファミリーの別の分類はN−アシルタウリンであり、同様にFAAH欠損又は阻害により上昇することが分かっており、カルシウムチャネルの一過性受容体電位(TRP)型ファミリーに作用すると思われるが、機能的影響はまだ明らかになっていない(Saghatelian A,et al.Biochemistry.2004,43:14332−9,Saghatelian A,et al.Biochemistry,2006,45:9007−9015)。脂肪酸アミド以外に、FAAHは例えば別のエンドカンナビノイドである2−アラキドノイルグリセロール(2−AG)等の所定の脂肪酸エステルも加水分解することができる(Mechoulam et al.Biochem.Pharmacol.1995;50:83−90;Stella et al.Nature,1997;388:773−778;Suguria et al.Biochem.Biophys.Res.Commun.1995;215:89−97)。
【0003】
FAAHの阻害はアナンダミド及び他の脂肪酸アミド濃度の増加をもたらすと予想される。脂肪酸アミドのこの増加は侵害受容閾値の増加を招く。従って、FAAHの阻害剤は疼痛の治療に有用である(Cravatt,BF;Lichtman,AH Current Opinion in Chemical Biology 2003,7,469−475)。このような阻害剤は脂肪酸アミド又はカンナビノイド受容体のモジュレーターを使用して治療することができる他の疾患(例えば不安症、睡眠障害、アルツハイマー病及びパーキンソン病、摂食障害、代謝障害、心臓血管障害、並びに炎症)の治療にも有用である(Simon et al Archives of Gen.Psychiatry,2006,63,824−830.Kunos,G et al.Pharmacol Rev 2006,58,389−462)。所定実施形態では、FAAH阻害剤化合物を末梢に限定し、例えば鬱病や不安症等の神経疾患には実質的に作用することができない。最後に、カンナビノイド受容体の阻害は動物モデルにおいてアテローム性動脈硬化症の進行を抑制することも示されている(Steffens et al.Nature,2005,434,782−786;及びSteffens et al.,Curr Opin.Lipid.,2006,17,519−526参照)。従って、内在性カンナビノイド系脂肪酸アミド(例えばアナンダミド)の濃度の上昇はアテローム性動脈硬化症を有効に治療又は発症の危険を低下させると予想される。
【0004】
パルミトイルエタノールアミドはペルオキシソーム増殖剤応答性受容体α(PPAR−α)の活性化を一因として作用し、例えば痙攣、神経毒性症状、攣縮等の神経因性炎症性病態における疼痛知覚を含む複数の経路を調節し、例えばアトピー性湿疹や関節炎等の炎症を緩和すると考えられるが、FAAHの阻害はパルミトイルエタノールアミドの上昇ももたらす(LoVerme J et al.The nuclear receptor peroxisome proliferator−activated receptor−alpha mediates the anti−inflammatory actions of palmitoylethanolamide.Mol Pharmacol 2005,67,15−19;LoVerme J et al The search for the palmitoylethanolamide receptor.Life Sci 2005,77:1685−1698.Lambert DM et al.The palmitoylethanolamide family:a new class of anti−inflammatory agents? Curr Med Chem 2002,9:663−674;Eberlein B,et al.Adjuvant treatment of atopic eczema:assessment of an emollient containing N−palmitoylethanolamine(ATOPA study).J Eur Acad Dermatol Venereol.2008,22:73−82.Re G,et al.Palmitoylethanolamide,endocannabinoids and related cannabimimetic compounds in protection against tissue inflammation and pain:potential use in companion animals.Vet J.2007 173:21−30.)。従って、FAAHの阻害は変形性関節症、関節リウマチ、糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経痛、骨格筋疼痛及び線維筋痛症等の各種疼痛及び炎症性病態の治療に有用である。
【0005】
また、例えばOEA等の所定の脂肪酸アミドはペルオキシソーム増殖剤応答性受容体α(PPAR−α)を介して作用し、例えば摂食やリポリシスを含む各種生理的プロセスを調節すると考えられている。これと一致し、ヒト脂肪組織はアナンダミドや2−アラキドニルグリセロール等のエンドカンナビノイドと結合してこれらを代謝させることが示されている(Spoto et al.,Biochimie 2006,88,1889−1897;及びMatias et al.,J.Clin.Endocrin.& Met.,2006,91,3171−3180参照)。従って、FAAH活性のインビボ阻害は体脂肪、体重、カロリー摂取量及び肝中性脂肪値の低下をもたらす。しかし、PPAR−αを介して作用する他の高脂血症治療薬(例えばフィブラート)と異なり、FAAH阻害剤は発疹、倦怠感、頭痛、勃起障害、更に稀ではあるが貧血、白血球減少症、血管浮腫及び肝炎等の副作用を生じない(例えばMuscari et al.Cardiology,2002,97:115−121参照)。
【0006】
多くの脂肪酸アミドは要求に応じて産生され、FAAHにより迅速に分解される。その結果、FAAHによる加水分解は中枢神経系と末梢組織及び体液中の脂肪酸アミド濃度の調節における必須段階の1つであるとみなされる。FAAHの広範な分布と脂肪酸アミドの多様な生体作用(エンドカンナビノイド及び非エンドカンナビノイドメカニズムの両者)を考え合わせると、FAAHの阻害は多くの組織及び体液中の脂肪酸アミド濃度を変化させ、多数の各種病態を治療するために有用であると思われる。FAAH阻害剤は内在性脂肪酸アミド濃度を増加する。FAAH阻害剤はエンドカンナビノイドの分解を阻止し、これらの内在性物質の組織濃度を増加する。FAAH阻害剤はこの点で内在性カンナビノイド及び/又はFAAH酵素により代謝される他の任意基質が関与する疾患の予防及び治療に使用することができる。
【0007】
各種脂肪酸エタノールアミドは重要な種々の生理的機能をもつ。その結果、FAAH酵素活性を選択的に阻害する阻害剤分子はFAAH基質の細胞内及び細胞外濃度の対応する選択的調節を可能にすると思われる。生体適合性のFAAH阻害剤はFAAH酵素阻害を要求される任意臨床徴候の治療剤として製剤化した場合に有効な医薬化合物となるであろう。所定実施形態では、末梢組織におけるFAAH活性を優先的に阻害することができる。所定実施形態では、末梢組織におけるFAAH活性を優先的に阻害するために血液脳関門を実質的に透過するFAAH阻害剤を使用することができる。所定実施形態では、末梢組織におけるFAAH活性を優先的に阻害するFAAH阻害剤は中枢神経系におけるFAAH阻害の作用を最小限にすることができる。所定実施形態では、末梢組織におけるFAAH活性を阻害し、中枢神経系におけるFAAH阻害を最小限にすることが好ましい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Freund et al.Physiol.Rev.2003;83:1017−1066
【非特許文献2】Giang,D.K.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.1997,94,2238−2242
【非特許文献3】Cravatt et al.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2004,101,29,10821−10826
【非特許文献4】McKinney M K and Cravatt B F.2005.Annu Rev Biochem 74:411−32
【非特許文献5】Saghatelian A,et al.Biochemistry.2004,43:14332−9
【非特許文献6】Saghatelian A,et al.Biochemistry,2006,45:9007−9015
【非特許文献7】Mechoulam et al.Biochem.Pharmacol.1995;50:83−90
【非特許文献8】Stella et al.Nature,1997;388:773−778
【非特許文献9】Suguria et al.Biochem.Biophys.Res.Commun.1995;215:89−97
【非特許文献10】Cravatt,BF;Lichtman,AH Current Opinion in Chemical Biology 2003,7,469−475
【非特許文献11】Simon et al Archives of Gen.Psychiatry,2006,63,824−830
【非特許文献12】Kunos,G et al.Pharmacol Rev 2006,58,389−462
【非特許文献13】Steffens et al.Nature,2005,434,782−786
【非特許文献14】Steffens et al.,Curr Opin.Lipid.,2006,17,519−526
【非特許文献15】LoVerme J et al.The nuclear receptor peroxisome proliferator−activated receptor−alpha mediates the anti−inflammatory actions of palmitoylethanolamide.Mol Pharmacol 2005,67,15−19
【非特許文献16】LoVerme J et al The search for the palmitoylethanolamide receptor.Life Sci 2005,77:1685−1698
【非特許文献17】Lambert DM et al.The palmitoylethanolamide family:a new class of anti−inflammatory agents? Curr Med Chem 2002,9:663−674
【非特許文献18】Eberlein B,et al.Adjuvant treatment of atopic eczema:assessment of an emollient containing N−palmitoylethanolamine(ATOPA study).J Eur Acad Dermatol Venereol.2008,22:73−82
【非特許文献19】Re G,et al.Palmitoylethanolamide,endocannabinoids and related cannabimimetic compounds in protection against tissue inflammation and pain:potential use in companion animals.Vet J.2007 173:21−30
【非特許文献20】Spoto et al.,Biochimie 2006,88,1889−1897
【非特許文献21】Matias et al.,J.Clin.Endocrin.& Met.,2006,91,3171−3180
【非特許文献22】Muscari et al.Cardiology,2002,97:115−121
【発明の概要】
【0009】
本発明は脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)の阻害剤として有用な所定のイミダゾール誘導体に関する。本発明はこれらの化合物を活性成分として含有する医薬製剤と、変形性関節症、関節リウマチ、糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経痛、骨格筋疼痛及び線維筋痛症、並びに急性疼痛、偏頭痛、睡眠障害、アルツハイマー病及びパーキンソン病を含む所定の疾患の治療における前記化合物及びその製剤の使用にも関する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(発明の詳細な記述)
1態様において、本発明は式I及びII:
【0011】
【化1】

の化合物又はその医薬的に許容可能な塩に関し、式中、
XはS又はSOであり;
12
(1)−C1−4アルキル、
(2)−ハロC1−4アルキル、
(3)H
から構成される群から選択され;
nは0、1又は2であり;

(1)アリール、及び
(2)HET
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)及び(2)は独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、
(d)ヒドロキシ、ハロ又はアミノで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(e)ヒドロキシル、CN、−CHF及び−CFから選択される1又は2個の置換基で任意に置換された−C1−4アルキル、
(f)ヒドロキシ、ハロ又はCNで任意に置換された−C1−2アルキル−C3−6シクロアルキル、
(g)−S(O)1−4アルキル、
(h)−S(O)NR
(i)−C(O)−NH−NR
(j)−C(O)−OH、
(k)ハロ又はヒドロキシで任意に置換された−C(O)−OC1−4アルキル、
(l)−C(O)−NR1011
(m)ハロで任意にモノ、ジ又はトリ置換された−C(O)−C1−4アルキル、
(o)−C(NR12)−NR1314
(p)HET
(q)アリール、
(r)−C(O)−NH−NH−C(O)H、
(s)−CH−C(O)−O−C1−4アルキル(CHはC1−4アルキル又はOHで任意に置換されていてもよい。)、
(t)−CH−C(O)NR1516(CHはC1−4アルキル又はOHで任意に置換されていてもよい。)、及び
(u)−NR1718
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されており、
ここで選択肢(p)及び(q)は各々
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、
(9)−C(O)−NR1920
(10)−NH
(11)オキソ、
(12)=S
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはRとR又はRとR又はR10とR11又はR13とR14又はR15とR16又はR17とR18又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、オキソ、C1−4アルキル、ヒドロキシC1−4アルキル、ハロC1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)アリール、
(2)HET
(3)−CH−アリール、
(4)−CH−HET
(5)−C1−6アルキル、及び
(6)−C3−6シクロアルキル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)、(4)、(5)及び(6)は独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OH、
(d)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(e)−CF
(f)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(g)−C(O)O−C1−3アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)アリール、
(2)HET、及び
(3)C3−6シクロアルキル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)及び(3)は各々独立して
(a)ヒドロキシ、
(b)ハロ、
(c)−C3−6シクロアルキル、
(d)−OC3−5シクロアルキル、
(e)−C1−4アルキル、
(f)−OC1−4アルキル、
(g)−C(O)CH
(h)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、
(i)モノ、ジ又はトリ−ハロ−OC1−4アルキル、及び
(j)−S(O)−C1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている。
【0012】
この態様には、

(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリダジニル、
(4)ピリミジニル、
(5)ピラジニル、
(6)チアゾリル、
(7)チエニル、
(8)ピロリル、
(9)オキサゾリル、及び
(10)
【0013】
【化2】

から構成される群から選択される二環系
から構成される群から選択され、
ここで(1)から(9)の選択肢は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、
(d)ヒドロキシル、ハロ又はアミノで任意に置換された−O−C1−4アルキル、
(e)ヒドロキシル又はCNで任意に置換された−C1−4アルキル、
(f)ヒドロキシで任意に置換された−C1−2アルキル−C3−6シクロアルキル、
(h)−S(O)1−4アルキル(nは0、1又は2である。)、
(i)−S(O)NR
(j)−C(O)−NR1011
(k)HET
(l)アリール
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されており、
ここで選択肢(k)及び(l)は各々
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、及び
(9)−C(O)−NR1920
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
、R、R10、R11、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはRとR又はR10とR11又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、C1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている属が含まれる。
【0014】
この属には、
が、
独立して
(a)ヒドロキシで任意に置換された−C1−4アルキル、
(b)−S(O)1−4アルキル、
(c)−C(O)−NR1011
(d)HET、及び
(e)ハロ
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されている、
(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリミジニル、
(4)ピラジニル、及び
(5)ピリダジニル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(d)は
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、及び
(9)−C(O)−NR1920
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
10、R11、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはR10とR11又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、C1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている亜属が含まれる。
【0015】
この態様には、

(1)アリール、
(2)HET
(3)−C1−6アルキル、及び
(4)−C3−6シクロアルキル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)及び(4)は独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OH、
(d)−ヒドロキシC1−4アルキル、
(e)−C1−4アルキル、
(f)−C1−4ハロアルキル、及び
(g)ハロ又はヒドロキシルで任意に置換された−OC1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている属が含まれる。
【0016】
この属には、

(1)アリール、及び
(2)HET
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)及び(2)は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OH、
(d)−ヒドロキシC1−4アルキル、
(e)−CH
(f)−CF、及び
(g)−OCH
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている亜属が含まれる。
【0017】
この属には、

(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリダジニル、
(4)ピリミジニル、
(5)ピラジニル、
(5)チアゾリル、
(6)オキサゾリル、及び
(7)ピラゾリル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)及び(7)は各々ハロ、ハロゲンで任意に置換されたOC1−4アルキル、−C1−4ハロアルキル、ヒドロキシル及びCNで任意にモノ又はジ置換されている亜属が含まれる。
【0018】
この態様には、

(1)アリール、及び
(2)HET
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)及び(2)は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−C3−6シクロアルキル、
(c)−C1−4アルキル、
(d)−OC1−4アルキル、
(e)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、及び
(f)モノ、ジ又はトリ−ハロ−OC1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている属が含まれる。
【0019】
この属には、

(1)フェニル、
(2)ピリミジニル、及び
(3)ピリジニル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)及び(3)は各々ハロ、ハロC1−4アルキル、又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキルで任意にモノ又はジ置換されている亜属が含まれる。
【0020】
この態様には、XがSであり、R12がメチルである属が含まれる。
【0021】
この態様には、式:
【0022】
【化3】

の属が含まれ、

(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリダジニル、
(4)ピリミジニル、
(5)ピラジニル、
(6)チアゾリル、
(7)チエニル、
(8)ピロリル、
(9)オキサゾリル、及び
(10)
【0023】
【化4】

から構成される群から選択される二環系
から構成される群から選択され、
ここで(1)から(9)の選択肢は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、
(d)ヒドロキシル、ハロ又はアミノで任意に置換された−O−C1−4アルキル、
(e)ヒドロキシル又はCNで任意に置換された−C1−4アルキル、
(f)ヒドロキシで任意に置換された−C1−2アルキル−C3−6シクロアルキル、
(h)−S(O)1−4アルキル(nは0、1又は2である。)、
(i)−S(O)NR
(j)−C(O)−NR1011
(k)HET
(l)アリール
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されており、
ここで選択肢(k)及び(l)は各々
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、及び
(9)−C(O)−NR1920
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
、R、R10、R11、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはRとR又はR10とR11又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、C1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)アリール、
(2)HET
(3)−C1−6アルキル、及び
(4)−C3−6シクロアルキル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)及び(4)は独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OH、
(d)−ヒドロキシC1−4アルキル、
(e)−C1−4アルキル、
(f)−C1−4ハロアルキル、及び
(g)ハロ又はヒドロキシルで任意に置換された−OC1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)アリール、及び
(2)HET
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)及び(2)は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−C3−6シクロアルキル、
(c)−C1−4アルキル、
(d)−OC1−4アルキル、
(e)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、及び
(f)モノ、ジ又はトリ−ハロ−OC1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている。
【0024】
この属には、
が、
独立して
(a)ヒドロキシで任意に置換された−C1−4アルキル、
(b)−S(O)1−4アルキル、
(c)−C(O)−NR1011
(d)HET、及び
(e)ハロ
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されている、
(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリミジニル、
(4)ピラジニル、及び
(5)ピリダジニル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(d)は
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、及び
(9)−C(O)−NR1920
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
10、R11、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはR10とR11又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、C1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリダジニル、
(4)ピリミジニル、
(5)ピラジニル、
(5)チアゾリル、
(6)オキサゾリル、及び
(7)ピラゾリル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)及び(7)は各々ハロ、ハロゲンで任意に置換されたOC1−4アルキル、−C1−4ハロアルキル、ヒドロキシル及びCNで任意にモノ又はジ置換されており;

(1)フェニル、
(2)ピリミジニル、
(3)ピリジニル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)及び(3)は各々ハロ、ハロC1−4アルキル、又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキルで任意にモノ又はジ置換されている亜属が含まれる。
【0025】
本発明の化合物は1個以上の不斉中心を含む場合があり、従って、ラセミ化合物及びラセミ混合物、単一エナンチオマー、ジアステレオマー混合物及び個々のジアステレオマーとして存在することができる。分子上の各種置換基の種類に応じて更に不斉中心が存在する場合もある。このような各不斉中心は独立して2種類の光学異性体を生じ、混合物及び純化合物又は部分精製化合物として存在する可能な全光学異性体及びジアステレオマーを本発明の範囲に含むものとする。本発明はこれらの化合物のこのような全異性体を含むものとする。式Iは好ましい立体配置を指定せずにこの分類の化合物の構造を示す。これらのジアステレオマーの個々の合成又はそのクロマトグラフィー分離は本願に開示する手法を適宜変更することにより当分野で公知のように実施することができる。その絶対立体配置は必要に応じて既知絶対配置の不斉中心を含む試薬で誘導体化した結晶生成物又は結晶中間体のX線結晶構造解析により決定することができる。所望により、個々のエナンチオマーを単離するように化合物のラセミ混合物を分離してもよい。分離は化合物のラセミ混合物を純エナンチオマー化合物とカップリングしてジアステレオマー混合物を形成した後に分別結晶法やクロマトグラフィー等の標準方法により個々のジアステレオマーを分離する等の当分野で周知の方法により実施することができる。カップリング反応は多くの場合には純エナンチオマー酸又は塩基を使用する塩形成である。その後、付加したキラル残基の開裂によりジアステレオマー誘導体を純エナンチオマーに変換することができる。キラル固定相を使用するクロマトグラフィー法により化合物のラセミ混合物を直接分離することもでき、このような方法は当分野で周知である。あるいは、当分野で周知の方法により既知配置の光学的に純粋な出発材料又は試薬を使用して立体選択的合成により化合物の任意エナンチオマーを得ることもできる。
【0026】
特に指定しない限り、以下の定義を使用して本発明を説明する。
【0027】
「ハロゲン」又は「ハロ」なる用語はF、Cl、Br及びIを含む。
【0028】
「アルキル」なる用語は指定炭素原子数の直鎖又は分岐鎖構造とその組み合わせを意味する。従って、例えばC1−6アルキルはメチル、エチル、プロピル、2−プロピル、s−ブチル、t−ブチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル及び1,1−ジメチルエチルを含む。
【0029】
「アルコキシ」なる用語は指定炭素原子数の直鎖、分岐鎖又は環状構造のアルコキシ基を意味する。例えばC1−6アルコキシはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ等を含む。
【0030】
「アルキルチオ」なる用語は直鎖、分岐鎖又は環状構造の指定炭素原子数のアルキルチオ基を意味する。例えばC1−6アルキルチオはメチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ等を含む。
【0031】
「アルケニル」なる用語は少なくとも1個の炭素−炭素二重結合をもち、水素が更に炭素−炭素二重結合で置換されていてもよい指定炭素原子数の直鎖又は分岐鎖構造とその組み合わせを意味する。例えばC2−6アルケニルはエテニル、プロペニル、1−メチルエテニル、ブテニル等を含む。
【0032】
「アルキニル」なる用語は少なくとも1個の炭素−炭素三重結合をもつ指定炭素原子数の直鎖又は分岐鎖構造とその組み合わせを意味する。例えばC3−6アルキニルはプロピニル、1−メチルエチニル、ブチニル等を含む。
【0033】
「シクロアルキル」なる用語は任意に直鎖又は分岐鎖構造と組み合わせた指定炭素原子数の単環、二環又は三環構造を意味する。シクロアルキル基の例としてはシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘプチル、アダマンタニル、シクロドデシルメチル、2−エチル−1−ビシクロ[4.4.0]デシル等が挙げられる。
【0034】
「アリール」なる用語は単環又は二環式芳香環系として定義され、例えばフェニル、ナフチル等が挙げられる。
【0035】
「アラルキル」なる用語はアルキル水素原子の1個を上記定義によるアリール基で置換した炭素原子数1から6の上記定義によるアルキル基を意味する。
【0036】
「アリールオキシ」なる用語は酸素原子により分子と結合した上記定義によるアリール基(アリール−O)を意味し、例えばフェノキシ、ナフトキシ等が挙げられる。
【0037】
「アラルコキシ」なる用語は酸素原子により分子と結合した上記定義によるアラルキル基(アラルキル−O)を意味し、例えばベンジルオキシ等が挙げられる。
【0038】
「アリールチオ」なる用語は硫黄原子により分子と結合した上記定義によるアリール基(アリール−S)を意味し、例えばチオフェノキシ、チオナフトキシ等が挙げられる。
【0039】
「アロイル」なる用語はカルボニル基により分子と結合した上記定義によるアリール基(アリール−C(O)−)を意味し、例えばベンゾイル、ナフトイル等が挙げられる。
【0040】
「アロイルオキシ」なる用語は酸素原子により分子と結合した上記定義によるアロイル基(アロイル−O)を意味し、例えばベンゾイルオキシないしベンゾキシ、ナフトイルオキシ等が挙げられる。
【0041】
「HET」、「HET」、「HET」、「HET」及び「HET」等における「HET」なる用語はO、S及びNから選択される1から4個のヘテロ原子を含み、1から2個のオキソ基で任意に置換された5から10員芳香族、部分芳香族又は非芳香族単環又は二環系として定義される。適用可能な場合には、Het基はN−オキシドを含むと定義される。好ましくは、「HET」は例えばO、S及びNから選択される1から3個のヘテロ原子を含む5又は6員芳香族又は非芳香族単環(例えばピリジン、ピリミジン、ピリダジン、フラン、チオフェン、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール等)であり、あるいはHETはO、S及びNから選択される1から3個のヘテロ原子を含む9又は10員芳香族又は部分芳香族二環系(例えばベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、ピラノピロール、ベンゾピラン、キノリン、ベンゾシクロヘキル、ナフチリジン等)である。「HET」としては、更にベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、カルバゾリル、カルボリニル、シンノリニル、フラニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、インドラジニル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ナフトピリジニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリドピリジニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、アゼチジニル、1,4−ジオキサニル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソオキサゾリル、ジヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロテトラゾリル、ジヒドロチアジアゾリル、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロチエニル、ジヒドロトリアゾリル、ジヒドロアゼチジニル、メチレンジオキシベンゾイル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロチエニルが挙げられる。
【0042】
上記全定義に関して、本明細書中である基について記載する場合に各記載は同一の基に関する他の全記載から独立している。例えば、RとRがいずれもHETである場合、HETの定義は相互に独立しており、RとRは異なるHET基(例えばフランとチオフェン)とすることができる。
【0043】
式Iの化合物はFAAHを選択的に阻害することができるため、各種炎症性及び非炎症性疾患及び病態の治療、予防又は進行阻止に有用である。
【0044】
FAAH酵素活性の阻害が有効であると思われる疾患、障害、症候群及び/又は病態としては、例えばアルツハイマー病、統合失調症、鬱病、アルコール依存症、依存症、自殺、パーキンソン病、ハンチントン病、脳卒中、嘔吐、流産、胚移植、内毒素ショック、肝硬変、アテローム性動脈硬化症、癌、外傷性頭部損傷、緑内障及び骨セメント移植症候群が挙げられる。
【0045】
FAAH活性の阻害が有効であると思われる他の疾患、障害、症候群及び/又は病態としては、例えば多発性硬化症、網膜炎、筋委縮性側索硬化症、免疫不全ウイルス誘発性脳炎、注意欠陥多動障害、疼痛、侵害受容性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、非炎症性疼痛、有痛性出血性膀胱炎、肥満症、高脂血症、代謝障害、摂食と絶食、食欲変化、ストレス、記憶、老化、高血圧、敗血症性ショック、心臓性ショック、腸炎症及び運動、過敏性腸症候群、結腸炎、下痢、回腸炎、虚血、脳虚血、肝虚血、心筋梗塞、脳内興奮毒性症状、発作、熱性痙攣、神経毒性症状、神経障害、睡眠、睡眠誘導、睡眠延長、不眠症、及び炎症性疾患が挙げられる。FAAH活性の阻害が有効であると思われる神経精神疾患としては、例えば疼痛、鬱病、不安症、全般性不安障害(GAD)、強迫性障害、ストレス、ストレス性尿失禁、注意欠陥多動障害、統合失調症、精神病、パーキンソン病、筋痙縮、癲癇、ジスキネジア、発作性疾患、時差ぼけ及び不眠症が挙げられる。
【0046】
FAAH阻害剤は各種代謝性症候群、疾患、障害及び/又は病態の治療にも使用することができ、限定されないが、インスリン抵抗性症候群、糖尿病、高脂血症、脂肪肝疾患、肥満症、アテローム性動脈硬化症及び動脈硬化症が挙げられる。FAAH阻害剤は各種有痛性症候群、疾患、障害及び/又は病態の治療に有用であり、限定されないが、非炎症性疼痛、炎症性疼痛、末梢性神経因性疼痛、中枢性疼痛、求心路遮断痛、慢性侵害受容性疼痛、侵害受容器の刺激、幻肢痛及び一過性急性疼痛を特徴とするものが挙げられる。
【0047】
FAAH活性の阻害は炎症を伴う各種病態の治療にも使用することができる。これらの病態としては限定されないが、関節炎(例えば関節リウマチ、肩腱炎ないし滑液包炎、通風性関節炎及びリウマチ性多発筋痛症)、臓器特異的炎症性疾患(例えば甲状腺炎、肝炎、炎症性腸疾患)、喘息、他の自己免疫疾患(例えば多発性硬化症)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性鼻炎及び心臓血管疾患が挙げられる。
【0048】
場合によっては、FAAH阻害剤は神経変性の予防又は神経保護に有用である。
【0049】
更に、FAAH活性を低下又は喪失させると、その基質の1種であるアナンダミドはCOX−2の基質として作用し、アナンダミドをプロスタマイドに変換することが分かった(Weber et al J Lipid.Res.2004;45:757)。FAAH阻害剤の存在下では所定のプロスタマイドの濃度を上昇させることができる。所定のプロスタマイドは眼内圧の低下と眼圧低下に関係がある。従って、1実施形態において、FAAH阻害剤は緑内障の治療に有用であると思われる。
【0050】
いくつかの実施形態では、EMDを治療又はその危険を低減するためにFAAH阻害剤を使用することができ、限定されないが、肥満症、食欲障害、太り過ぎ、セルライト、I型及びII型糖尿病、高血糖症、脂質異常症、脂肪肝炎、肝脂肪症、非アルコール性脂肪肝炎、X症候群、インスリン抵抗性、糖尿病性脂質異常症、拒食症、過食症、神経性無食欲症、高脂血症、高トリグリセリド血症、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、炎症性疾患又は病態、アルツハイマー病、クローン病、血管炎症、炎症性腸疾患、関節リウマチ、喘息、血栓症又は悪液質が挙げられる。
【0051】
他の実施形態では、インスリン抵抗性症候群及び糖尿病、即ちI型糖尿病やII型糖尿病等の原発性本態性糖尿病と続発性非本態性糖尿病の両者を治療又はその危険を低減するためにFAAH阻害剤を使用することができる。治療有効量のインビボFAAH阻害剤を含有する組成物を投与すると、糖尿病の症状の重篤度又はアテローム性動脈硬化症、高血圧、高脂血症、肝脂肪症、腎症、神経障害、網膜症、足部腫瘍もしくは白内障等の糖尿病の症状の発症の危険が低下する。
【0052】
別の実施形態では、食物過剰摂取行動、特に過剰体重の原因となり易いもの(例えば過食症、糖類又は脂肪に対する食欲、及び非インスリン依存性糖尿病)を治療するためにFAAH阻害剤を使用することができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、EMDと鬱病性障害又は不安障害を併発する対象を治療するためにFAAH阻害剤を使用することができる。対象はFAAH阻害剤組成物の投与前に鬱病性又は精神障害であると診断されていることが好ましい。従って、EMDと鬱病性又は不安障害の両方に治療薬として有効な用量のFAAH阻害剤を対象に投与する。
【0054】
治療する対象はヒトが好ましい。しかし、本方法は非ヒト哺乳動物を治療するためにも使用することができる。例えば米国特許第6,946,491号に記載されているもの等のEMDの動物モデルが特に有用である。
【0055】
必ずしも医療的観点からではなく、美容上の観点から減量を望む個体の体重を減らすためにもFAAH阻害剤組成物を使用することができる。
【0056】
FAAH阻害剤組成物は循環コレステロール濃度を低下させるための薬剤(例えばスタチン類、ナイアシン、フィブリン酸誘導体又は胆汁酸結合性樹脂)と併用投与することができる。FAAH阻害剤組成物は減量薬(例えばオルリスタット)又は食欲抑制剤(例えばジエチルプロピオン、マジンドール、オルリスタット、フェンジメトラジン、フェンテルミン又はシブトラミン)と併用することもできる。
【0057】
「治療する」なる用語は疾患又は障害の徴候と症状を患者から軽減するように患者を処置することのみならず、疾患もしくは障害の発症を予防するように無症候患者を予防処置すること又は疾患もしくは障害の進行を予防、遅延もしくは阻止することも包含する。「治療するために有効な量」なる用語は研究者、獣医、医師又は他の臨床医により求められる組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的応答を誘発する薬物又は薬剤の量を意味する。この用語は研究者、獣医、医師又は他の臨床医が組織、系、動物又はヒトで予防しようとする生物学的又は医学的イベントの発生の危険を予防又は低減する薬剤の量も包含する。
【0058】
「治療する」なる用語は疾患又は障害の徴候と症状を患者から軽減するように患者を処置することのみならず、疾患もしくは障害の発症を予防するように無症候患者を予防処置すること又は疾患もしくは障害の進行を予防、遅延もしくは阻止することも包含する。「治療するために有効な量」なる用語は研究者、獣医、医師又は他の臨床医により求められる組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的応答を誘発する薬物又は薬剤の量を意味する。この用語は研究者、獣医、医師又は他の臨床医が組織、系、動物又はヒトで予防しようとする生物学的又は医学的イベントの発生の危険を予防又は低減する薬剤の量も包含する。
【0059】
以下の略語は以下の意味である。
AIBN=2.2’−アゾビスイソブチロニトリル
B.P.=過酸化ベンゾイル
Bn=ベンジル
CCl=四塩化炭素
D=−O(CHO−
DAST=三フッ化ジエチルアミノ硫黄
DCC=ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCI=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド
DEAD=アゾジカルボン酸ジエチル
DIBAL=水素化ジイソブチルアルミニウム
DME=エチレングリコールジメチルエーテル
DMAP=4−(ジメチルアミノ)ピリジン
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EtN=トリエチルアミン
LDA=リチウムジイソプロピルアミド
m−CPBA=メタクロロ過安息香酸
NBS=N−ブロモスミシンイミド
NSAID=非ステロイド性抗炎症薬
PCC=クロロギ酸ピリジニウム
PDC=ジクロム酸ピリジニウム
Ph=フェニル
1,2−Ph=1,2−ベンゼンジイル
Pyr=ピリジンジイル
Qn=7−クロロキノリン−2−イル
Rs=−CHSCHCHPh
r.t.=室温
rac.=ラセミ
THF=テトラヒドロフラン
THP=テトラヒドロピラン−2−イル
アルキル基略語
Me=メチル
El=エチル
n−Pr=ノルマルプロピル
i−Pr=イソプロピル
n−Bu=ノルマルブチル
i−Bu=イソブチル
s−Bu=第2級ブチル
t−Bu=第3級ブチル
c−Pr=シクロプロピル
c−Bu=シクロブチル
c−Pen=シクロペンチル
c−Hex=シクロヘキシル 。
【0060】
本願に記載する化合物には1個以上の不斉中心を含むものがあり、従って、ジアステレオマー及び光学異性体を形成する場合がある。本発明はこのような可能なジアステレオマーとそのラセミ体及び分割後の純エナンチオマー、並びにその医薬的に許容可能な塩を包含するものとする。
【0061】
本願に記載する化合物にはオレフィン二重結合を含むものもあり、特に指定しない限り、E及びZ幾何異性体の両者を含むものとする。
【0062】
本発明の医薬組成物は活性成分としての式Iの化合物又はその医薬的に許容可能な塩を含有しており、更に医薬的に許容可能な担体と必要に応じて他の治療成分を含有することができる。「医薬的に許容可能な塩」なる用語は無機塩基と有機塩基を含む医薬的に許容可能な非毒性塩基から製造される塩を意味する。無機塩基から誘導される塩としてはアルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、三価鉄、二価鉄、リチウム、マグネシウム、三価マンガン、二価マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の塩が挙げられる。アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム及びナトリウム塩が特に好ましい。医薬的に許容可能な非毒性有機塩基から誘導される塩としては第一級、第二級及び第三級アミン、天然置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、並びに塩基性イオン交換樹脂(例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等)の塩が挙げられる。
【0063】
本発明の化合物が塩基性である場合には、無機酸と有機酸を含む医薬的に許容可能な非毒性酸から塩を製造することができる。このような酸としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、樟脳スルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、琥珀酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸及び酒石酸が特に好ましい。
【0064】
当然のことながら、以下の治療方法の記載において式Iの化合物と言う場合には医薬的に許容可能な塩も含むものとする。
【0065】
式Iの化合物の予防又は治療用量は当然のことながら処置する病態の種類と重篤度及び式Iの特定化合物とその投与経路により異なる。個々の患者の年齢、体重、一般健康状態、性別、食生活、投与時間、排泄率、薬剤併用及び応答を含む各種因子によっても異なる。一般に、哺乳動物体重1kg当たり約0.001mgから約100mg、好ましくは0.01mgから約10mg/kgの1日用量を使用する。他方、場合によってはこれらの範囲外の用量を使用することが必要な場合もある。
【0066】
単一用量形態を製造するために担体材料と配合することができる活性成分の量は治療する宿主と特定投与方式により異なる。例えば、ヒト経口投与用製剤は組成物全体の約5から約95%とすることができる妥当且つ適切な量の担体材料と配合した活性剤約0.5mgから約5gを含有することができる。用量単位形態は一般に活性成分約1mgから約2g、典型的には25mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、800mg又は1000mgを含有する。
【0067】
FAAH介在性疾患の治療には、従来の医薬的に許容可能な非毒性担体、アジュバント及びビヒクルを含有する用量単位製剤として式Iの化合物を経口、局所、非経口、吸入スプレー又は直腸内経路で投与することができる。本願で使用する非経口なる用語は皮下、静脈内、筋肉内、胸骨内注射又は輸液技術を含む。マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ等の温血動物の治療に加え、本発明の化合物はヒトの治療にも有効である。
【0068】
活性成分を含有する医薬組成物は例えば錠剤、トローチ、ロゼンジ、溶液、水性もしくは油性懸濁液、分散性散剤もしくは顆粒剤、エマルション、ハードもしくはソフトカプセル、シロップ又はエリキシル剤等の経口用に適した形態とすることができる。経口用組成物は医薬組成物の製造方法として当分野で公知の任意方法により製造することができ、このような組成物には医薬的にエレガントで口当たりのよい製剤にするために甘味剤、香味剤、着色剤及び防腐剤から構成される群から選択される1種以上の添加剤を添加することができる。錠剤は錠剤の製造に適した医薬的に許容可能な非毒性賦形剤との混合物として活性成分を含有する。これらの賦形剤としては例えば不活性希釈剤(例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウム);顆粒化剤及び崩壊剤(例えばコーンスターチ又はアルギン酸);結合剤(例えば澱粉、ゼラチン又はアラビアガム);並びに滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルク)が挙げられる。錠剤はコーティングしなくてもよいし、胃腸管での崩壊と吸収を遅らせることにより長時間持続作用を提供するように公知技術によりコーティングしてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルやジステアリン酸グリセリル等の時間遅延材料を使用することができる。錠剤は制御放出用浸透圧型治療用錠剤を形成するように米国特許第4,256,108号、4,166,452号及び4,265,874号に記載されている技術によりコーティングしてもよい。
【0069】
経口用製剤は活性成分を不活性固体希釈剤(例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリン)と混合したハードゼラチンカプセルの形態でもよいし、活性成分を水混和性溶媒(例えばプロピレングリコール、PEG及びエタノール)又は油性媒体(例えば落花生油、流動パラフィン又はオリーブ油)と混合したソトフゼラチンカプセルの形態でもよい。
【0070】
水性懸濁液剤は水性懸濁液剤の製造に適した賦形剤と混合した活性材料を含有する。このような賦形剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム及びアラビアガム等の懸濁剤が挙げられ、更に分散剤又は湿潤剤として天然ホスファチド(例えばレシチン)又はアルキレンオキシドと脂肪酸の縮合物(例えばステアリン酸ポリオキシエチレン)又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合物(例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール)又は脂肪酸とヘキシトールから誘導される部分エステルとエチレンオキシドの縮合物(例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール)又は脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとエチレンオキシドの縮合物(例えばモノオレイン酸ポリエチレンソルビタン)が挙げられる。水性懸濁液剤には更に、1種以上の防腐剤(例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチル又はp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル)、1種以上の着色剤、1種以上の香味剤及び1種以上の甘味剤(例えばスクロース、サッカリン又はアスパルテーム)を添加することができる。
【0071】
油性懸濁液剤は植物油(例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油又は椰子油)又は鉱油(例えば流動パラフィン)に活性成分を懸濁することにより製造することができる。油性懸濁液剤には増粘剤(例えば蜜蝋、固形パラフィン又はセチルアルコール)を添加することができる。口当たりのよい経口製剤とするために上記のような甘味剤や香味剤を添加することができる。これらの組成物はアスコルビン酸等の酸化防止剤の添加により防腐処理することができる。
【0072】
水を加えて水性懸濁液剤を調製するのに適した分散性散剤及び顆粒剤は分散剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1種以上の防腐剤と混合した活性成分を提供する。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤としては上記のものが例示される。例えば甘味剤、香味剤及び着色剤等の他の賦形剤も添加することができる。
【0073】
本発明の医薬組成物は水中油エマルションの形態でもよい。油相は植物油(例えばオリーブ油又は落花生油)又は鉱油(例えば流動パラフィン)又はこれらの混合物とすることができる。適切な乳化剤としては天然ホスファチド(例えば大豆レシチン)及び脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導されるエステル又は部分エステル(例えばモノオレイン酸ソルビタン)、及び前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合物(例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)が挙げられる。エマルションには更に甘味剤と香味剤を添加することができる。
【0074】
シロップ及びエリキシル剤は甘味剤(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロース)を用いて製剤化することができる。このような製剤には更に粘膜保護剤、防腐剤、香味剤及び着色剤を添加することができる。医薬組成物は注射用滅菌水性又は油性懸濁液の形態でもよい。この懸濁液は適切な上記分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して公知技術により製剤化することができる。注射用滅菌製剤は非経口投与に許容可能な非毒性希釈剤又は溶剤中の注射用滅菌溶液又は懸濁液(例えば1,3−ブタンジオール溶液)でもよい。利用することができる許容可能なビヒクル及び溶剤としては水、リンゲル液及び等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。エタノール、プロピレングリコール又はポリエチレングリコール等の補助溶媒も使用してもよい。更に、滅菌不揮発性油も従来通りに溶媒又は懸濁媒として利用される。この目的には、合成モノ又はジグリセリド等の任意不揮発性油を利用することができる。更に、オレイン酸等の脂肪酸も注射剤の製造に利用される。
【0075】
式Iの化合物は薬剤の直腸投与用座剤形態で投与することもできる。これらの組成物は常温では固体であるが、直腸温度で液体となり、従って直腸内で溶けて薬剤を放出する適切な非刺激性賦形剤と薬剤を混合することにより製造することができる。このような材料はカカオバターとポリエチレングリコールである。
【0076】
局所用には、式Iの化合物を含有するクリーム、軟膏、ゲル、溶液又は懸濁液等を利用する。(本願の目的では、マウスウォッシュと含嗽薬も局所用途に含む。)局所製剤は一般に医薬担体、補助溶媒、乳化剤、浸透増進剤、防腐剤系及び皮膚軟化薬から構成することができる。
【0077】
アッセイ
以下のアッセイにより本発明の有用性を例証する。
【0078】
本発明の化合物を薬理評価し、酵素FAAH(脂肪酸アミドヒドロラーゼ)に及ぼすその阻害効果を判定した。
【0079】
アッセイ進行を補助するために、ヒト、マウス及びラット全長FAAHの安定な細胞株を樹立した。ヒトFAAH cDNA(アクセション番号NM_001441.1)をOrigene(Rockville,MD)から購入した。XbaI及びEcoRI制限部位を使用して全長FAAHを哺乳動物発現ベクターpcDEF.neoにサブクローニングし、安定な細胞株樹立に使用した。
【0080】
【表1】

【0081】
夫々プライマー1及び2又はプライマー1及び3(表参照)を使用して逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)により脳cDNA(BD Biosciences,San Jose,CA)からマウス(アクセション番号NM_010173)及びラットFAAH(アクセション番号NM_024132)を増幅した。得られたPCR産物をpCR4 TOPOにライゲーションし、DNA配列を確認した。EcoRI(マウス)又はKpnI及びEcoRI(ラット)制限部位を使用して全長マウスFAAHを哺乳動物発現ベクターpcDEFneoにサブクローニングした。チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)を製造業者のプロトコール(AMAXA)に従ってトランスフェクトした。トランスフェクションから48時間後に細胞をトリプシン処理し、シングルクローンを単離するために2mMグルタミン、10%ウシ胎児血清、1mg/mlゲネチシン及びHTサプリメント(0.1mMヒポキサンチンナトリウム,0.016mMチミジン)を補充したイスコフDMEM培地を加えた96ウェルプレートに移した。ゲネチシン選択後、個々のクローンを選択し、Ramarao et al(2005)の方法の変法である全細胞蛍光アナンダミドアッセイを使用してFAAH活性を評価した。組織培養培地の除去後、Cellstripper(Mediatech,Inc.Manassas,VA)の添加後に細胞を遊離させ、96ウェル黒色透明底アッセイプレートに移し、1,000rpmで3分間遠心し、培地を除去し、アッセイバッファー(50mM Tris pH8.0,1mM EDTA,0.1%脂肪酸フリーBSA)に交換した。蛍光基質としてAMCアラキドノイルアミド(Cayman Chemical,Ann Arbor,Michigan)を1μMまで添加することにより反応を開始し、反応を室温で2時間進行させた。CytoFluorマルチプレートリーダーで蛍光放出をモニターした。最高量のFAAH活性を発現する細胞をFAAH阻害剤による試験に選択した。
【0082】
溶解液とミクロソームの調製
FAAHを発現するCHO細胞を使用し、粗細胞溶解液又はミクロソームフラクションを調製した。細胞を採取するために組織培養培地をデカントし、単層をCa++Mg++フリーPBSで3回洗浄し、15分後に細胞を酵素フリー解離培地(Millipore Corp,Billerica,MA)に回収した。細胞を2000rpmで15分間遠心により採取し、1mM EDTAとプロテアーゼ阻害剤としてアプロチニン(1mg/ml)とロイペプチン(100μM)を添加した50mM HEPES(pH 7.4)に細胞ペレットを再懸濁した。懸濁液を4℃で音波処理し、4℃にて12,000×g(14,600rpm,SS34ローター)で20分間遠心後に細胞溶解液を回収し、細胞破片、核、ペルオキシソーム、リソソーム及びミトコンドリアの粗製ペレットを形成し、上清ないし細胞溶解液をFAAH酵素アッセイに使用した。場合によっては細胞溶解液を4℃にてSW28ローターで27,000rpm(100,000×g)で50分間遠心することによりFAAH高含有ミクロソームフラクションを調製した。FAAH高含有ミクロソームを含むペレットを50mM HEPES,(pH 7,4)1mM EDTAに再懸濁し、材料を23ゲージ針に通すことにより残りのDNAを剪断し、酵素アリコートを使用時まで−80℃で保存した。
【0083】
FAAHアッセイ
阻害活性を実証するために数種類のアッセイが使用されている。アナンダミドのFAAH加水分解物(エタノールアミン[H])[エタノールアミン1−H](American Radiolabeled Chemicals;1mCi/ml)の測定に基づく放射性酵素試験で酵素活性を実証した(Life Sciences(1995),56,1999−2005及びJournal of Pharmacology and Experimented Therapeutics(1997),283,729−734),Analytical.Biochemistry(2003),318,270−5。更に、7−アミド−4−メチルクマリンの遊離後の蛍光増加を追跡することによりアラキドニル−7−アミノ−4−メチルクマリンアミド(AAMCA)の加水分解をモニターするルーチンアッセイを実施した(λEX=355nm,λEM=460nm)。Analytical.Biochemistry(2005).343,143−51。
【0084】
蛍光基質AAMCA(Cayman chemical,Ann Arbor,MI,)又はH−アナンダミド([エタノールアミン−1−3H]American Radiolabeled Chemicals;1mCi/ml)を利用し、上記のように調製した細胞溶解液もしくはミクロソームフラクション又は全細胞フォーマットでアッセイを実施する。細胞溶解液又はミクロソームアッセイはアッセイバッファー(50mMリン酸塩,pH8.0,1mM EDTA,200mM KCl,0.2%グリセロール,0.1%脂肪酸フリーBSA)にFAAH_CHO(全細胞、細胞溶解液又はミクロソーム)を懸濁して各ウェルに添加した後にDMSO又は化合物を加え、22から25℃で15分間温置することによりCostar黒色壁透明底プレートで実施する。終濃度1μMとなるようにAAMCA基質を使用し、室温で1から3時間反応を進行させた。CytoFluorマルチプレートリーダーでプレートを読取ることによりFAAH活性の尺度として蛍光放出をモニターした(Ex:360/40nM;Em:460/40nM)。全細胞アッセイは組織培養フラスコをCa++Mg++フリーPBSで3回洗浄し、酵素フリー解離培地で10分間温置し、卓上遠心機で5分間1,000rpmで遠心した後に採取した細胞で実施する。細胞を目的細胞数(96ウェルフォーマットでは4×10個/アッセイ;384ウェルフォーマットでは1×10個/アッセイ)でアッセイバッファーに再懸濁し、上記のようにアッセイする。
【0085】
あるいは、最終アッセイ濃度1μMアナンダミド(から50,000cpm)となるように冷アナンダミドで希釈したアナンダミド[エタノールアミン1−H](比活性10Ci/mmol)を使用してアッセイを実施する。酵素(CHO細胞溶解液、脳又は肝臓ホモジネート)をアッセイバッファー(50mMリン酸塩,pH8.0,1mM EDTA,200mM KCl,0.2%グリセロール,0.1%脂肪酸フリーBSA)中で阻害剤と共に25℃にて30分間温置する。2倍容量のクロロホルム:メタノール(1:1)の添加により反応を停止し、ボルテックスにより混合した。室温にて2000rpmで10分間の遠心工程後、遊離したH−エタノールアミドを含む水相を回収し、FAAH酵素活性の反映として液体シンチレーションにより定量した。
Ramarao M.K.,et al.A fluorescence−based assay for fatty acid amide hydrolase compatible with high−throughput screening.Anal.Biochem.343:143−51(2005)
Wilson S.J.,et al.A high−throughput−compatible assay for determining the activity of fatty acid amide hydrolase.Anal Biochem.318:270−5(2003)。
【0086】
【表2】


【0087】
本発明の化合物の製造
本発明の化合物は容易に入手可能な出発材料、試薬及び合成有機化学分野の当業者に周知のその慣用製造手順を使用して下記反応スキーム及び実施例に記載する手順又はその変形に従って製造することができる。スキーム中の変項の個別の定義は例証の目的に過ぎず、記載する手順を限定するものではない。
【実施例】
【0088】
(中間体1)
5−クロロピリジン−2−チオール
【0089】
【化5】

【0090】
2,5−ジクロロピリジン(5.0g)とチオ尿素(2.57g)をEtOH 50mLに懸濁し、混合物を95℃に22時間加熱した。反応混合物を冷却し、KOH 2.8gの水(5.0mL)溶液をゆっくりと加えた。溶液を95℃に2時間加熱し、冷却し、0.5N NaOH 100mLに注ぎ、酢酸で酸性化した。生成物をジクロロメタンで抽出し、水洗し、MgSOで乾燥し、濾過した。有機層を濃縮し、標記化合物2.3gを得た。1H NMR(500MHz,(CDOD):7.78(s,1H),7.44(d,1H),7.39(d,1H),4.39(s,1H)。LCMS:m/z 146.0(M+H)+。
【0091】
(中間体2)
4−(ブロモアセチル)−2−フルオロベンゾニトリル
【0092】
【化6】

【0093】
ステップ1.(1−エトキシビニル)トリブチル錫(27.1g)と、4−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル(15g)と、PdCl(PPh(1g)をトルエン50mLに加えた混合物を窒素下で100℃に一晩加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、HO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過した。この有機溶液にKF/セライト(Aldrich製品50%wt)を加え、1.5時間撹拌した。濾過及び濃縮後、残渣をEtOH 75mLと2N HCl 42mLに溶解し、室温で1時間撹拌し、ビニルエチルエーテルで加水分解し、目的のメチルケトンを得た。濾液を濃縮し、残渣をEtOAcに溶解し、HO、NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、粗生成物11.0gを得、それ以上精製せずに次工程で使用した。
【0094】
ステップ2.ステップ1の粗生成物をクロロホルム50mLに溶解し、0℃まで冷却し、触媒量のAlClと臭素2.7mLのクロロホルム(25mL)溶液を加えた。臭素添加を1時間続け、反応溶液を0℃に維持した。0℃で一晩撹拌後、クロロホルムを減圧除去し、残渣をシリカカラムにロードした。ヘキサン中5−10% EtOAcで溶出させ、標記化合物を得た。LCMS:m/z 242(M+H)+。
【0095】
(中間体3)
4−(ブロモアセチル)−2−クロロベンゾニトリル
【0096】
【化7】

【0097】
標記化合物は4−ブロモ−2−クロロベンゾニトリルから出発し、中間体2に記載したと同一手順に従って製造した。LCMS:m/z 258(M+H)+。
【0098】
(中間体4)
2−ブロモ−1−(6−ブロモピリジン−3−イル)エタノン
【0099】
【化8】

【0100】
標記化合物は1−(6−ブロモピリジン−3−イル)エタノンから出発し、中間体2のステップ2に記載したと同一手順に従って製造した。LCMS:m/z 277.9(M+H)+。
【0101】
(中間体5)
2−ブロモ−1−(5−シアノピリジン−2−イル)エタノン
【0102】
【化9】

【0103】
標記化合物は1−(5−シアノピリジン−2−イル)エタノンから出発し、中間体2のステップ2に記載したと同一手順に従って製造した。LCMS:m/z 225(M+H)+。
【0104】
(中間体6)
4−(ブロモアセチル)安息香酸メチル
【0105】
【化10】

【0106】
4−(ブロモアセチル)安息香酸(10g,41.3mmol)をMeOH 75mLと塩化メチレン75mLに溶解した。黄色が持続するまでトリメチルシリルジアゾメタン(エーテル中2.0M)を0℃でゆっくりと加えた。揮発分を蒸発させ、標記化合物を得た。,1H NMR(500MHz,(CDOD):8.18(d,2H),8.16(d,2H),4.68(s,2H),3.96(s,3H)。LCMS:m/z 258(M+H)+。
【0107】
(中間体7)
2−{5−ヨード−1−メチル−4−[4−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン
【0108】
【化11】

【0109】
ステップ1.2−ピリジンカルボキシイミドアミドHCl塩(11.7g,74.3mmol)と重炭酸ナトリウム(13.7g,163mmol)をTHF 100mLと水30mLに懸濁した。懸濁液を加熱還流し、4−(ブロモアセチル)安息香酸メチル(中間体6,21g,82mmol)のTHF(70mL)溶液を4時間かけてゆっくりと加えた。還流を一晩続けた。反応混合物を室温まで冷却し、部分濃縮し、氷水浴で冷却した。沈殿を濾取し、水50mLで2回リンスし、風乾し、目的生成物を得た。LCMS:280[M+1]。
【0110】
ステップ2.4−(2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)安息香酸メチル(ステップ1の生成物,19.55g,70mmol)をTHF(160mL)に溶解し、0℃でCsCO(29.6g,91mmol)を加えた。5分間撹拌後、MeI(11mL,175mmol)を加えた。室温で一晩撹拌後、反応混合物をNHCl水溶液でクエンチした。生成物をEtOAcで抽出し、有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0−20% EtOAc)に付し、4−(1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)安息香酸メチル12.5gを得た。LCMS:m/z 294(M+H)+。
【0111】
ステップ3.4−(1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)安息香酸メチル(12.5g,42.6mmol)を塩化メチレン(120mL)に溶解し、NIS(10.6g,47mmol)とTFA 0.5mLを加えた。5分間撹拌後、反応混合物を塩化メチレン120mLで希釈し、NaHCO水溶液でクエンチした。有機層を分離し、Na水溶液、水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、4−(5−ヨード−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)安息香酸メチル16.3gを得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.63(m,1H),8.24(d,1H),8.18(s,4H),7.83(m,1H),7.31(m,1H),4.22(s,3H),3.96(s,3H)。LCMS:[M+1]=420。
【0112】
ステップ4.4−(5−ヨード−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)安息香酸メチル(ステップ3,2g,1.9mmol)をEtOH 10mLと無水ヒドラジン3mLに懸濁し、2時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、固体生成物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、風乾し、4−(5−ヨード−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンゾヒドラジド750mgを得た。LCMS:[M+1]=420。
【0113】
ステップ5.4−(5−ヨード−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンゾヒドラジド(4.9g,12mmol)をオルトギ酸トリエチル60mLに懸濁し、TFA 1mLを加えた。懸濁液を130℃に加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、沈殿を採取し、ヘキサンで洗浄し、乾燥し、標記化合物4.8gを得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.62(m,1H),8.57(s,1H),8.11(m,1H),8.09(s,4H),7.82(m,1H),7.32(m,1H),4.13(s,3H)。LCMS:[M+1]=430。
【0114】
(実施例1)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンゾニトリル
【0115】
【化12】

【0116】
ステップ1.ベンゼンカルボキシイミドアミド(2.9g,24mmol)と、4−ブロモアセチルベンゾニトリル(5g,22mmol)と、重炭酸ナトリウム(1.8g,22mmol)をTHF 70mLと水10mLに懸濁し、一晩加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、部分濃縮した。更に水10mLを加え、得られた懸濁液を50から60℃で30分間撹拌した。混合物を氷水浴で冷却し、沈殿を濾取し、水10mLで2回リンスし、風乾した。固形分にEtOAc 15mLとヘキサン15mLを加えて撹拌し、再び濾取し、乾燥し、4−(2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンゾニトリルを得た。LCMS:min[M+1]=246。
【0117】
ステップ2.ステップ1の生成物(700mg,2.85mmol)をMeCN 10mLに溶解し、NIS(770mg,3.42mmol)と触媒量のTFAを加えた。室温で一晩撹拌後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO水溶液、Na水溶液、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、4−(5−ヨード−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンゾニトリル770mgを得た。LCMS:[M+1]=372。
【0118】
ステップ3.CuI(20mg,0.104mmol)と、KCO(573mg,4.15mmol)と、ステップ2の生成物(770mg,2.0mmol)と、4−クロロベンゼンチオール(330mg,2.2mmol)をフラスコに加え、Nフラッシュした。2−プロパノール(8mL)とエチレングリコール(0.23mL,4.15mmol)を加えた。反応混合物を80℃に24時間加熱した。次に反応混合物をEtOAcで希釈し、濾過し、濃縮し、残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5−25% EtOAc)に付し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDOD):8.08(m,1H),8.01(d,2H),7.78(d,2H),7.47(m,4H),7.24(d,2H),7.17(d,2H)。LCMS:m/z 388.0(M+H)+。
【0119】
(実施例2)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル
【0120】
【化13】

【0121】
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(実施例1,222mg,0.57mmol)をTHF(6ml)に溶解し、0℃でNaH(60% wt,27.5mg,0.687mmol)を加えた。5分間撹拌後、MeI(0.05ml,0.86mmol)を加えた。反応混合物を0℃で2時間撹拌後、NHCl水溶液でクエンチし、pHを6から8に調整した。生成物をEtOAcで抽出し、有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0−20% EtOAc)に付し、標記化合物を主位置異性体として得た。1H NMR(500MHz,(CDOD):8.18(d,2H),7.77(m,2H),7.76(d,2H),7.68(m,3H),7.34(d,2H),7.09(d,2H),3.70(s,3H)。LCMS:m/z 402(M+H)+。副位置異性体は実施例3の標記化合物であった。
【0122】
(実施例3)
4−{4−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−5−イル}ベンゾニトリル
【0123】
【化14】

【0124】
標記化合物は実施例2に記載した反応で副生物として製造した。1H NMR(500MHz,(CDOD):7.97(d,2H),7.80(m,2H),7.68(d,2H),7.63(m,3H),7.33(d,2H),7.22(d,2H),3.73(s,3H)。LCMS:m/z 402(M+H)+。
【0125】
表1に示す適切な出発材料(アミジンとα−ブロモケトン)を使用して実施例2、3に記載の手順に従い、同表の実施例を製造した。
【0126】
【表3】




【0127】
(実施例27)
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1,2−ジメチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル1−1H−イミダゾール
【0128】
【化15】

【0129】
ステップ1.2−ブロモ−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]エタノン(2.4g,8.7mmol)を室温で30分間かけて酢酸ナトリウム(0.7g,8.7mmol)のDMF(25mL)懸濁液に加えた。混合物を25℃で16時間撹拌し、HO(100mL)とEtOAc/ヘキサン(20/100mL)に分配した。有機層を分離し、水洗(3×100mL)し、無水NaSOで乾燥し、濃縮し、酢酸2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−オキソエチルを得た。LCMS:m/e=256[M+1]
【0130】
ステップ2.ステップ1の生成物(2.2g,8.7mmol)と、NHOAc(13.5g,170mmol)と、キシレン(20mL)を15時間還流下に維持した。反応混合物をHO(500mL)/飽和KCO水溶液(50mL)とEtOAc/ヘキサン(400/100mL)に分配した。有機層を分離し、水洗(3×200mL)し、無水NaSOで乾燥し、濃縮し、残渣をEtO/ヘキサンから結晶化により精製し、2−メチル−5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾールを得た。LCMS:[M+1]=237.1。
【0131】
ステップ3.CHCN(10mL)中のステップ2の生成物(750mg,3.2mmol)にN−ヨードスクシンイミド(710mg,3.2mmol)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌し、−20℃まで冷却した。沈殿を濾取し、冷EtOで洗浄し、乾燥し、4−ヨード−2−メチル−5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾールを得た。LCMS:[M+1]=362.9。
【0132】
ステップ4.NMP(10mL)中のNaH(鉱油中60%,0.12g,3.0mmol)に4−クロロベンゼンチオール(0.44g,3.0mmol)を加えた。15分間撹拌後、反応混合物をアルゴン下でNMP(10mL)中のステップ3の生成物(1.09g,3.0mmol)とCuBr(0.65g,4.5mmol)に加えた。得られた混合物を140℃に4時間維持した。冷却後、反応混合物をHOとEtOAcに分配した。有機層を分離し、シリカゲルの薄層パッドで濾過し、濾液を無水NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM→EtOAc)により精製し、4−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−メチル−5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾールを得た。LCMS:[M+1]=379.0。
【0133】
ステップ5.アルゴン下で5℃にてTHF(5mL)中のステップ4の生成物(0.38g,0.96mmol)とヨードメタン(1.0mL,1M THF溶液,1.0mmol)にNaH(鉱油中60%,0.040g,1.0mmol)を加えた。室温で16時間撹拌後、反応混合物をCHCl(10mL)とHO(20mL)に分配した。有機層を分離し、HO、ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をEtOAc/ヘキサンから結晶化により精製し、標記化合物を得た。H NMR(400MHz,CDCl):2.52(3H,s),3.03(3H,s),3.51(3H,s),6.91−6.99(2H,m),7.21−7.29(2H,m),7.88−7.94(2H,m),8.21−8.27(2H,m)。LC−MS:m/z 393.0[M+H]
【0134】
(実施例28)
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−エチル−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール
【0135】
【化16】

【0136】
ステップ1.プロピオン酸(1.5mL,20mmol)をCsCO(3.30g,10mmol)のMeOH(20mL)懸濁液に懸濁下に30分間かけて加えた。反応混合物を濃縮し、残渣をDMF(25mL)に懸濁し、2−ブロモ−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]エタノン(5.00g,18mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌後、HO(100mL)とEtOAc/ヘキサン(20/100mL)に分配した。有機層を分離し、水洗(3×200mL)し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、プロピオン酸2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−オキソエチルを得た。LCMS:[M+1]=271。
【0137】
ステップ2.ステップ1の生成物(4.03g,15mmol)と、NHOAc(23.12g,300mmol)と、キシレン(20mL)を15時間還流下に維持した。冷却後、反応混合物を希KCOとEtOAc/ヘキサンに分配した。有機層を分離し、HOで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をCCl/DCMから結晶化により精製し、2−エチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾールを得た。LCMS:[M+1]=251。
【0138】
ステップ3.実施例27のステップ3、4、5に記載した手順に従い、ステップ2の生成物を標記化合物に変換した。H NMR(400MHz,DMSO−d):1.31(3H,t),2.80(2H,q),3.19(3H,s),3.52(3H,s),7.06(2H,d,J=8.6Hz),7.38(2H,d,J=8.6),7.91(2H,d,J=8.6),8.21(2H,d,J=8.6Hz)。LC−MS:m/z 407.1[M+H]
【0139】
(実施例29)
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−イソプロピル−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール
【0140】
【化17】

【0141】
標記化合物は2−メチルプロパン酸から実施例28に記載した手順に従って製造した。H NMR(400MHz,DMSO−d):1.31(6H,d,J=6.9Hz),3.18(3H,s),3.20−3.25(1H,m),3.55(3H,s),7.04(2H,d,J=8.6Hz),7.38(2H,d,J=8.6),7.91(2H,d,J=8.6),8.21(2H,d,J=8.6Hz)。LC−MS APCI:m/z 421.1[M+H]
【0142】
(実施例30)
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−シクロペンチル−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール
【0143】
【化18】

【0144】
標記化合物はシクロペンタンカルボン酸から実施例28に記載した手順に従って製造した。H NMR(400MHz,DMSO−d):1.59−1.73(2H,m),1.74−1.85(2H,m),1.86−1.96(2H,m),2.00−2.11(2H,m),3.18(3H,s),3.29−3.37(1H,m),3.58(3H,s),7.03(2H,d,J=8.6Hz),7.38(2H,d,J=B.6),7.91(2H,d,J=8.6),8.21(2H,d,J=8.6Hz)。LC−MS[M+1]+=447。
【0145】
(実施例31)
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−シクロヘキシル−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール
【0146】
【化19】

【0147】
標記化合物はシクロヘキサンカルボン酸から実施例28に記載した手順に従って製造した。H NMR(400MHz,DMSO−d):1.21−1.47(3H,m),1.54−1.76(3H,m),1.77−1.87(2H,m),1.88−1.98(2H,m),2.94−2.82(1H,m),3.18(3H,s),3.55(3H,s),7.03(2H,d,J=8.6Hz),7.38(2H,d,J=8.6),7.91(2H,d,J=8.3),8.21(2H,d,J=8.3Hz)。LC−MS APCI:m/z 461.1[M+H]
【0148】
(実施例32)
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール
【0149】
【化20】

【0150】
標記化合物はテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸から実施例28に記載した手順に従って製造した。H NMR(400MHz,DMSO−d):1.77−1.93(4H,m),3.12−3.24(3H,s,1H,m),3.42−3.54(2H,m),3.58(3H,s),3.91−4.03(2H,m),7.03(2H,d,J=8.6Hz),7.38(2H,d,J=8.6),7.91(2H,d,J=8.6),8.21(2H,d,J=8.6Hz)。LC−MS:m/z 463.1[M+H]
【0151】
(実施例33)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル
【0152】
【化21】

【0153】
ステップ1.メチルアミン(2M THF溶液100mL)を500mLフラスコに仕込み、EtO 150mLを加えた。−78℃にて4−ブロモアセチルベンゾニトリル15gを加え、反応混合物を室温まで昇温した。5時間撹拌後、反応混合物を分液漏斗に注ぎ、15% HaOH水溶液(20mL)を加えて震盪した。沈殿を濾取し、風乾し、4−(N−メチルグリシル)ベンゾニトリルを得た。
【0154】
ステップ2.4−(N−メチルグリシル)ベンゾニトリル(2.6g)とホルムアミド20mlをマイクロ波管で210℃に20分間加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、15% NaOH水溶液で塩基性化し、水(3×100mL)とブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中70% EtOAc→100% EtOAc)に付し、4−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンゾニトリル1.05gを得た。LCMS:M+1=184。
【0155】
ステップ3.塩化メチレン(15mL)中の4−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンゾニトリル(ステップ2,1.05g,5.73mmol)にNCS(765mg,5.73mmol)とTFA 3滴を加えた。50℃で3時間撹拌後、反応混合物を塩化メチレン20mLで希釈し、NaHCO水溶液でクエンチした。有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、4−(5−クロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンゾニトリルを得た。LCMS:[M+1]=218。
【0156】
ステップ4.4−(5−クロロ−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンゾニトリル(1g)と、4−クロロベンゼンチオール(797mg)と、トリエチルアミン1.3mlをDMF 20mL中で180℃のマイクロ波管にて90分間加熱した。反応混合物をMS検出器下に逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.21(d,2H),7.83(s,1H),7.66(d,2H),7.45(d,2H),6.98(d,2H),3.63(s,3H)。LCMS:[M+1]=326。
【0157】
(実施例34)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−ヨード−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル
【0158】
【化22】

【0159】
THF(0.75mL)中の4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(実施例31,50mg,0.153mmol)に新たに調製したLDA(0.2mL,0.2mmol)を−78℃で加えた。−78℃で1時間撹拌後、I(55mg,0.215mmol)を加え、反応混合物を室温まで昇温し、一晩撹拌した。反応混合物をNHCl水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。抽出層を合わせてNa水溶液、水及びブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5−20% EtOAc)により精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.20(d,2H),7.65(d,2H),7.28(d,2H),6.99(d,2H),3.62(s,3H)。LCMS:[M+1]=451.9。
【0160】
(実施例35)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−エチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル
【0161】
【化23】

【0162】
THF(1mL)中の4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(実施例2,10mg)に0℃でNaH(60% wt,15mg)を加えた。5分間撹拌後、EtI(0.05mL)を加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌後、NHCl水溶液でクエンチし、pHを6から8に調整した。生成物をEtOAcで抽出し、抽出層を合わせて水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0−15% EtOAc)に付し、標記化合物を得た。LCMS:m/z 416(M+H)+。
【0163】
(実施例36)
5−クロロ−2−({1−メチル−4−[4−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−5−イル}チオ)ピリジン
【0164】
【化24】

【0165】
CuI(136mg)と、KCO(2g)と、中間体7(3.07g,PhMeで共沸乾燥)と、中間体1(2.5g)をフラスコに加え、Nフラッシュした。2−プロパノール(25mL)とエチレングリコール(0.8mL)を加え、反応混合物を80℃に24時間加熱した。室温まで冷却後、反応混合物を濃縮乾涸した。ヘキサン/CHCl/EtOAc(v/v/v 25:25:50)を溶離液として残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、純生成物2.3gを得た。1H NMR(500MHz,(CDOD):9.01(s,1H),8.93(d,1H),8.42(s,1H),8.23(d,1H),8.19(d,2H),8.09(d,2H),8.01(m,1H),7.77(d,1H),7.49(m,1H),7.18(d,1H),4.06(s,3H)。LCMS:m/z 447(M+H)+。
【0166】
適切なチオールと中間体7を出発材料として使用し、実施例36に記載した手順に従って表2の実施例を製造した。
【0167】
【表4】



【0168】
(実施例48)
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン
【0169】
【化25】

【0170】
ステップ1.実施例18の化合物から出発し、ステップ4で中間体7について記載した手順に従って4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾヒドラジドを製造した。LCMS:m/z 436,(M+H)+。
【0171】
ステップ2.4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾヒドラジド(ステップ1)とオルト酢酸トリメチルから出発し、中間体7のステップ5に記載した手順に従って標記化合物を製造した。1H NMR(500MHz,(D−アセトン):8.73(d,1H),8.41(d,1H),8.40(d,2H),8.07(d,2H),8.01(t,1H),7.47(m,1H),7.38(d,1H),7.22(d,2H),4.18(s,3H)}2.68(s,3H)。LCMS:m/z 460(M+H)+。
【0172】
(実施例49)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}−N’−ホルミルベンゾヒドラジド
【0173】
【化26】

【0174】
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾヒドラジド(実施例48のステップ1,400mg)をギ酸3mLに溶解した。一晩撹拌後、揮発分を減圧除去し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.84(broad d,1H),8.41(d,1H),8.19(d,2H),7.85(t,1H),7.48(broad d,2H),7.38(t,1H),7.23(d,2H),7.04(d,2H),4.14(s,3H)。LCMS:m/z 464,(M+H)+。
【0175】
(実施例50)
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)フェニル]−イミダゾール−2−イル}ピリジン
【0176】
【化27】

【0177】
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}−N’−ホルミルベンゾヒドラジド(実施例49,450mg,0.98mmol)をジオキサン12mL中、P(218mg,0.98mmol)で処理した。反応混合物を55℃に一晩加熱後、揮発分を減圧除去した。残渣をEtOAcで希釈し、1N NaOH、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中30−85% EtOAcを溶離液として残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):9.13(s,1H),8.67(d,1H),8.43(broad d,1H),8.38(d,2H),8.06(d,2H),7.89(t,1H),7.39(t,1H),7.25(d,2H),7.04(d,2H),4.16(s,3H)。LCMS:m/z 462(M+H)+。
【0178】
(実施例51)
5−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン
【0179】
【化28】

【0180】
NaHCO(20mg,0.238mmol)の水(0.5mL)溶液を室温で4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾヒドラジド(実施例48のステップ1,100mg,0.229mmol)のジオキサン(2mL)溶液に撹拌下に滴下した。臭化シアン(29mg,0.275mmol)のジオキサン(0.25mL)懸濁液を等量ずつ4回に分けて1分間隔で加えた。45分後、反応混合物をNaHCO水溶液に注ぎ、生成物をEtOAcで3回抽出した。有機抽出層を濃縮し、残渣を逆相HPLCに付した。生成物を含有するフラクションを採取し、濃縮した。残渣をEtOAcで希釈し、NaHCO水溶液、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.71(d,1H),8.58(broad d,1H),8.35(d,2H),7.97(d,2H),7.88(m,1H),7.41(m,1H),7.25(d,2H),7.04(d,2H),4.14(s,3H)。LCMS:m/z 461(M+H)+。
【0181】
(実施例52)
5−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)オン
【0182】
【化29】

【0183】
THF(1mL)中の4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾヒドラジド(実施例48のステップ1,120mg,0.27mmol)に−78℃でホスゲン(PhMe溶液,0.55mmol)を加えた。−78℃で60分間撹拌後、反応混合物をNaHCO水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。抽出層を合わせて水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をMeCN/MeOH中で再結晶させ、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.68(d,1H),8.42(broad d,1H),8.28(d,2H),7.91(d,2H),7.89(m,1H),7.37(m,1H),7.27(d,2H),7.06(d,2H),4.17(s,3H)。LCMS:m/z 462(M+H)+。
【0184】
(実施例53)
5−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−チオン
【0185】
【化30】

【0186】
ジクロロメタン(1mL)中の4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾヒドラジド(実施例48のステップ1,50mg,0.115mmol)と1,1’−カルボノチオイルビス(1H−イミダゾール)(41mg,0.23mmol)に室温でトリエチルアミン(46mg,0.46mmol)を加えた。1時間後に反応混合物をNaHCO水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで3回抽出した。抽出層を合わせて濃縮し、残渣を逆相HPLCに付した。生成物を含有するフラクションを採取し、濃縮した。残渣をEtOAcで希釈し、NaHCO水溶液、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.65(d,1H),8.38(broad d,1H),8.36(d,2H),8.19(s,1H),8.03(d,2H),7.84(m,1H),7.38(m,1H),7.27(d,2H),7.07(d,2H),4.16(s,3H)。LCMS:m/z 478(M+H)+。
【0187】
(実施例54)
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)エタノン
【0188】
【化31】

【0189】
2−{4−(4−ブロモフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例15,2g,4.38mmol)と、(1−エトキシビニル)トリブチル錫(1.7g,4.82mmol)と、PdCl(PPh(67mg,0.2mmol)と、トルエン15mLの混合物を窒素下で100℃に一晩加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、HO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過した。濾液にKF/セライト(Aldrich製品50%wt)を加え、1.5時間撹拌した。濾過及び濃縮後、残渣をEtOH 20mLと2N HCl 10mLに溶解し、室温で1時間撹拌した。沈殿を濾取し、水と少量のEtOAcで洗浄した。固形分をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10−50% EtOAc)により更に精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.62(d,1H),8.38(d,1H),8.26(d,2H),8.19(d,2H),7.83(t,1H),7.31(t,1H),7.23(d,2H),7.04(d,2H),4.13(s,3H),2.61(s,3H)。LCMS:m/z 420(M+H)+。
【0190】
(実施例55)
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)エタノール
【0191】
【化32】

【0192】
MeOH 5mL中の1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)エタノン(実施例54,428mg,1.0mmol)に0℃でNaBH(77mg,2.0mmol)を加えた。5分後に、反応混合物をNHCl水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。抽出層を合わせて水とブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.67(d,1H),8.41(m,1H),8.21(d,2H),7.85(t,1H),7.42(d,2H),7.37(m,1H),7.25(d,2H),7.07(d,2H),4.96(m,1H),4.11(s,3H),1.56(d,3H)。LCMS:m/z 422(M+H)+。ラセミアルコールをキラルOJカラム(25% EtOH/75%ヘキサン,流速1mL/min)で分割し、2種類のエナンチオマーを得た:先に溶出したエナンチオマーの保持時間=19.3分;後から溶出したエナンチオマーの保持時間=22.1分。
【0193】
(実施例56)
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2−ジフルオロエタノン
【0194】
【化33】

【0195】
THF 1ml中の2−{4−(4−ブロモフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例15,150mg,0.33mmol)に−78℃でBuLi(ヘキサン中2.5mL,0.16mL,0.39mmol)を加えた。−78℃で10分間撹拌後、ジフルオロ酢酸エチル(61mg,0.493mmol)を加え、反応混合物を室温までゆっくりと昇温した。次に反応混合物をNHCl水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。抽出層を合わせて水とブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.64(d,1H),8.38(d,1H),8.36(d,2H),8.16(d,2H),7.88(t,1H),7.37(t,1H),7.28(d,2H),7.03(d,2H),6.38(t,1H),4.17(s,3H)。LCMS:m/z 456(M+H)+。
【0196】
(実施例57)
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2−ジフルオロエタノール
【0197】
【化34】

【0198】
標記化合物は1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2−ジフルオロエタノン(実施例56)から実施例55に記載した手順に従って製造した。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.65(d,1H),8.38(d,1H),8.04(d,2H),7.84(t,1H),7.39(d,2H),7.36(t,1H),7.26(d,2H),7.03(d,2H),5.74(dt,1H),4.58(m,1H),4.12(s,3H)。LCMS:m/z 458(M+H)+。ラセミアルコールをキラルAD−Hカラム(20% EtOH/80%ヘキサン,流速1mL/min)で分割し、2種類のエナンチオマーを得た:先に溶出したエナンチオマーの保持時間=17.8分;後から溶出したエナンチオマーの保持時間=20.4分。
【0199】
(実施例58)
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノン
【0200】
【化35】

【0201】
標記化合物はジフルオロ酢酸エチルの代わりにトリフルオロ酢酸エチルを使用し、実施例56に記載した手順に従って製造した。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.64(broad s,1H),8.39(d,1H),8.38(d,1H),8.12(d,2H),7.88(t,1H),7.38(m,1H),7.23(d,2H),7.05 4.17(s,3H)。LCMS:m/z 474(M+H)+。
【0202】
(実施例59)
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノール
【0203】
【化36】

【0204】
標記化合物は1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(実施例58)から実施例55に記載した手順に従って製造した。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.64(broad s,1H),8.39(broad d,1H),7.84(t,1H),7.36(t,1H),7.25(d,2H),7.23(d,2H),7.06(d,2H),7.03(d,2H),4.59(m,1H),4.15(s,3H)。LCMS:m/z 476(M+H)+。ラセミアルコールをキラルOJカラム(20% EtOH/80%ヘキサン,流速1mL/min)で分割し、2種類のエナンチオマーを得た:先に溶出したエナンチオマーの保持時間=15.8分;後から溶出したエナンチオマーの保持時間=18.9分。
【0205】
(実施例60)
2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2−メチルプロパン酸メチル
【0206】
【化37】

【0207】
LiHMDS(1M PhMe溶液1.4mL)を0℃でイソ酪酸メチル(134mg,1.3mmol)に加えた。溶液を室温で10から15分間撹拌後、2−{4−(4−ブロモフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例15,200mg,0.44mmol)と、Pd(dba)(25mg,0.044mmol)と、テトラフルオロ硼酸トリ−t−ブチルホスホニウム(13mg,0.044mmol)をPhMe 1mL中に含有する混合物を加えたフラスコに移した。室温で一晩撹拌後、NHCl水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。抽出層を合わせて水とブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5−15% EtOAc)により精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.67(d,1H),8.38(d,1H),8.06(d,2H),7.84(t,1H),7.39(d,2H),7.32(t,1H),7.24(d,2H),7.05(d,2H),4.13(s,3H),3.65(s,3H),1.61(s,6H)。LCMS:m/z 478(M+H)+。
【0208】
(実施例61)
2−[5−[(4−クロロフェニル)チオ]−4−(4−ヨードフェニル)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]ピリジン
【0209】
【化38】

【0210】
THF(1mL)中の2−{4−(4−ブロモフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例15,150mg,0.33mmol)に−78℃でBuLi(ヘキサン中2.5M,0.17mL,0.427mmol)を加えた。−78℃で0.5時間撹拌後、I(167mg,0.657mmol)を加え、反応混合物を室温まで一晩昇温した。反応混合物をNHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。抽出層を合わせてNa水溶液、水及びブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中1−20% EtOAc)により精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.64(d,1H),8.38(d,1H),7.87(d,2H),7.85(t,1H),7.78(d,2H),7.38(t,1H),7.25(d,2H),7.03(d,2H),4.11)。LCMS:[M+1]=504。
【0211】
(実施例62)
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン
【0212】
【化39】

【0213】
2−[5−[(4−クロロフェニル)チオ]−4−(4−ヨードフェニル)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]ピリジン(実施例61,150mg,0.298mmol)と、CuI(5.67mg,0.03mmol)と、ピラゾール(41mg,0.595mmol)と、炭酸カリウム(82mg,0.595mmol)と、NMP 4mLをマイクロ波管に加えた。反応混合物をマイクロ波で195℃に90分間加熱した。セライトで濾過後、反応混合物を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.66(d,1H),8.37(d,1H),8.24(d,2H),7.96(d,1H),7.86(dt,1H),7.76(d,2H),7.54(d,2H),7.53(m,1H),7.33(dd,1H),7.24(d,2H),7.06(d,2H),6.48(m,1H),4.16(s,3H)。LCMS:m/z 444(M+H)+。
【0214】
(実施例63)
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−4−[4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン
【0215】
【化40】

【0216】
2−[5−[(4−クロロフェニル)チオ]−4−(4−ヨードフェニル)−1−メチル−IH−イミダゾール−2−イル]ピリジン(実施例61,150mg,0.30mmol)と、CuI(57mg,0.30mmol)と、ピラゾール(61mg,0.89mmol)と、N,N’−ジメチルエチレンジアミン((79mg,0.89mmol)と、カリウムt−ブトキシド(100mg,0.89mmol)と、NMP 4mLをマイクロ波管に加えた。反応混合物をマイクロ波で150℃に90分間加熱した。セライトで濾過後、反応混合物を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.65(d,1H),8.37(d,1H),8.24(d,2H),7.98(broad s,1H),7.84(t,1H),7.43(d,2H),7.36(t,1H),7.25(d,2H),7.04(d,2H),4.15(s,3H)。LCMS:m/z 444(M+H)+。
【0217】
2−[5−[(4−クロロフェニル)チオ]−4−(4−ヨードフェニル)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]ピリジン(実施例61)と適切な複素環を出発材料として使用し、実施例63に記載したと同様の手順に従って表3の実施例を製造した。
【0218】
【表5】


【0219】
(実施例71)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンズアミド
【0220】
【化41】

【0221】
DMSO 2mL中の4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(実施例2,25mg,0.062mmol)に0℃で30% H(水溶液)1mLを加えた。触媒量のKCOを加え、反応混合物を50℃で60分間撹拌した。反応混合物をMeOHで希釈し、生成物を逆相HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを採取し、EtOAcで希釈し、NaHCO水溶液、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.23(d,2H),7.84(d,2H),7.78(m,2H),7.58(m,3H),7.28(d,2H),7.08(d,2H),6.23(broad s,1H),5.82(broad s,1H),3.72(s,3H)。LCMS:m/z 420(M+H)+。
【0222】
(実施例72)
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール
【0223】
【化42】

【0224】
EtOH 2mL中の4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(実施例2,30mg,0.075mmol)にHONH 0.25mLと触媒量のKCOを加えた。反応混合物をマイクロ波で120℃に60分間加熱した。反応混合物を濃縮乾涸し、残渣をオルトギ酸トリエチル5mLに溶解した。触媒量のTFAを加え、反応混合物を130℃に3時間加熱した。揮発分を除去し、残渣を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.74(s,1H),8.27(d,2H),8.18(d,2H),7.72(m,2H),7.53(m,3H),7.25(d,2H),7.06(d,2H),3.68(s,3H)。LCMS:m/z 445(M+H)+。
【0225】
(実施例73)
2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)プロパン−2−オール
【0226】
【化43】

【0227】
ステップ1.THF 0.75mL中の4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(実施例2,35mg,0.087mmol)に0℃でMeMgBr(エーテル中3M,0.44mmol)を加えた。2時間加熱還流後、反応混合物を室温まで冷却し、2N HCl 5mLを加え、更に1時間撹拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液(pH=約7)でクエンチした。生成物をEtOAcで抽出し、抽出層を合わせて水とブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮乾涸し、1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)エタノンを得、それ以上精製せずに次工程で使用した。
【0228】
ステップ2.THF 1mL中のステップ1の粗生成物に−78℃で0.1mmolのMeMgBr(エーテル中3M)を加えた。0℃で1時間撹拌後、反応混合物をNHCl水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。抽出層を合わせて濃縮し、粗生成物を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.04(d,2H),7.68(m,2H),7.54(d,2H),7.53(m,3H),7.26(d,2H),7.06(d,2H),3.67(s,3H),1.61(s,6H)。LCMS:m/z 435(M+H)+。
【0229】
(実施例74)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}安息香酸
【0230】
【化44】

【0231】
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(実施例2,120mg,0.299mmol)をEtOH 4mLと2N NaOH 4mLに加えた混合物を90℃で4時間撹拌した。混合物を2N HCl(pH=約5)で中和し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を濃縮乾涸後、残渣を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDOD):8.02(m,4H),7.73(m,2H),7.68(m,3H),7.32(d,2H),7.09(d,2H),3.67(s,3H)。LCMS:m/z 421(M+H)+。
【0232】
(実施例75)
5−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール
【0233】
【化45】

【0234】
ステップ1.4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンズアミド(実施例71,35mg,0.083mmol)をジメチルホルムアミド−ジメチルアセタール3mLに加えた混合物を120℃に30分間加熱した。揮発分を除去し、4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}−N−[(1E)−(ジメチルアミノ)メチレン]ベンズアミドを得、それ以上精製せずに次工程で使用した。
【0235】
ステップ2.ステップ1の粗生成物と、酢酸2mLと、無水ヒドラジン0.15mLの混合物を90℃で30分間撹拌した。反応混合物をMeOHで希釈し、逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDOD):8.08(s,1H),8.05(m,4H),7.73(m,2H),7.58(m,3H),7.35(d,2H),7.11(d,2H),3.68(s,3H),1.61(s,6H)。LCMS:m/z 421(M+H)+。
【0236】
(実施例76)
2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
【0237】
【化46】

【0238】
ステップ1.ピリジン4mLと無水酢酸4mL中の2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)プロパン−2−オール(実施例73,300mg,0.69mmol)に触媒量のDMAPを加えた。60℃で2時間撹拌後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水とブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮乾涸し、1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1−メチルエチル酢酸塩を得、それ以上精製せずに次工程で使用した。
【0239】
ステップ2.THF 3mL中のステップ1の生成物とシアン化ジエチルアルミニウム(THF中1M,6.29mL,6.29mmol)の混合物を60℃で1時間撹拌した。反応混合物をロッシェル塩水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。抽出層を合わせて濃縮し、残渣を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDOD):7.98(d,2H),7.67(m,2H),7.54(d,2H),7.53(m,3H),7.26(d,2H),7.04(d,2H),3.62(s,3H),1.66(s,6H)。LCMS:m/z 444(M+H)+。
【0240】
(実施例77)
2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2−メチルプロパンアミド
【0241】
【化47】

【0242】
2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(実施例76,120mg,0.270mmol)をEtOH 3mLと2N NaOH 2mLに懸濁した懸濁液を90℃で2日間撹拌した。混合物を2N HCl(pH=約5)で中和し、生成物をEtOAcで抽出した。抽出層を濃縮乾涸し、残渣を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDOD):7.88(d,2H),7.74(m,2H),7.58(m,3H),7.44(d,2H),7.26(d,2H),7.31(d,2H),3.64(s,3H),1.58(s,6H)。LCMS:m/z 462(M+H)+。
【0243】
(実施例78)
5−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−カルボニトリル
【0244】
【化48】

【0245】
ステップ1.実施例1のステップ1に記載の手順に従い、中間体4と2−ピリジルアミジンHCl塩から2−ブロモ−5−(2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジンを製造した。LCMS:m/z 301(M+H)+。
【0246】
ステップ2.2−ブロモ−5−(2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン(ステップ1,1.2g,3.98mmol)と、Zn(CN)(0.56g,4.78mmol)と、Pd(dba)(0.58g,0.638mmol)と、DPPF(0.88g,1.6mmol)をフラスコに仕込み、Nフラッシュした。湿潤DMF(DMF:水 99:1 v/v,14mL)を加え、溶液に30分間窒素をバブリングした。得られた混合物を120℃に一晩加熱した。冷却後、反応混合物をセライトで濾過し、生成物を逆相HPLCにより精製し、2−シアノ−5−(2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジンを得た。LCMS:m/z 248(M+H)+。
【0247】
ステップ3.2−シアノ−5−(2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン(ステップ2)から出発し、実施例1のステップ2に記載の手順に従い、5−(5−ヨード−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−カルボニトリルを製造した。LCMS:m/z 374(M+H)+。
【0248】
ステップ4.5−(5−ヨード−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−カルボニトリル(ステップ3)から出発し、実施例1のステップ3に記載の手順に従い、5−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−カルボニトリルを製造した。LCMS:m/z 390(M+H)+。
【0249】
ステップ5.5−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−カルボニトリル(ステップ4の化合物)から出発し、実施例2に記載の手順に従い、標記化合物を製造した。1H NMR(500MHz,(CDCl):9.57(s,1H),8.68(d,1H),8.60(d,1H),8.37(d,1H),7.88(t,1H),7.74(d,1H),7.38(dd,1H),7.24(d,2H),7.02(d,2H),4.17(s,3H)。LCMS:m/z 404(M+H)+。
【0250】
(実施例79)
6−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ニコチノニトリル
【0251】
【化49】

【0252】
中間体5と2−ピリジルアミジンHCl塩から出発し、実施例2に記載の手順に従い、標記化合物を製造した。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.98(s,1H),8.67(d,1H),8.41(d,1H),8.38(d,1H),7.98(t,1H),7.84(d,1H),7.38(dd,1H),7.26(d,2H),7.12(d,2H),4.18(s,3H)。LCMS:m/z 404(M+H)+。
【0253】
表4の実施例を同表に示す手順と出発材料を使用して製造した。
【0254】
【表6】




【0255】
(実施例98)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}アニリン
【0256】
【化50】

【0257】
2−{4−(4−ブロモフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例15,300mg,0.57mmol)と、Pd(dba)(19mg,0.03mmol)と、ビフェニル−PCy(11.5mg,0.03mmol)をフラスコに仕込み、窒素フラッシュした。トルエン(2.2mL)を加えた後、LiHMDS(PhMe中1M,2mL,2mmol)を加えた。75℃に一晩加熱後、反応混合物をNHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層を水とブラインで洗浄した。揮発分を蒸発させ、残渣を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDOD):8.58(broads,1H),8.18(broad s,1H),7.98(t,1H),8.27(d,2H),7.68(d,2H),7.46(broad s,1H),7.31(d,2H),7.07(d,2H),6.78(d,2H),3.98(s,3H)。LCMS:m/z 393(M+H)+。
【0258】
(実施例99)
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン
【0259】
【化51】

【0260】
ステップ1.2−{4−(4−シアノフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例23,160mg,0.41mmol)とアジドトリメチル錫(420mg,2.0mmol)のキシレン(1.5mL)溶液を窒素下で140℃に2時間加熱した。冷却後、反応混合物をセライトとシリカのパッドで濾過し、濾液を濃縮し、2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(2H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジンを得、それ以上精製せずに次工程で使用した。
【0261】
ステップ2.DMF 1.5mL中のステップ1の生成物にKCO(85mg,0.61mmol)を加えた。室温で30分間撹拌後、MeI(0.05mL,0.82mmol)を加え、1.5時間撹拌を続けた。反応混合物をMeOH/MeCNで希釈し、沈殿を濾取し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):8.44(d,1H),8.39(d,1H),8.27(d,2H),8.19(d,2H),7.88(t,1H),7.36(dd,1H),7.26(d,2H),7.07(d,2H),4.42(s,3H),4.15(s,3H)。LCMS:m/z 460(M+H)+。
【0262】
(実施例100)
5−クロロ−2−({1−メチル−4−[6−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−5−イル}チオ)ピリジン
【0263】
【化52】

【0264】
ステップ1:1−(6−ブロモピリジン−3−イル)エタノンをクロロホルム50mLに溶解し、0℃まで冷却し、触媒量のAlClと、臭素2.65mLのクロロホルム(25mL)溶液を加えた。臭素の添加を1時間続け、反応溶液を0℃に維持した。0℃で一晩撹拌後、混合物をジクロロメタンで希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液、水及びブラインで洗浄した。有機層を乾燥(MgSO)し、濾過し、濃縮し、2−ブロモ−1−(6−ブロモピリジン−3−イル)エタノンを得、それ以上精製せずに次工程で使用した。LCMS:[M+1]=279。
【0265】
ステップ2:2−ピリジンカルボキシイミドアミドHCl塩(11.7g,74.3mmol)と重炭酸ナトリウム(13.7g,163mmol)をTHF 100mLと水30mLに懸濁した。懸濁液を加熱還流し、THF 70mL中の前工程からの生成物(22.9g,82mmol)を4時間かけてゆっくりと加えた。還流を一晩続けた。反応混合物を室温まで冷却し、部分濃縮し、氷水浴で冷却した。沈殿を濾取し、水50mLで2回リンスし、風乾し、2−ブロモ−5−(2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジンを得た。LCMS:[M+1]=300。
【0266】
ステップ3:前工程からの生成物(21g,70mmol)をTHF(160mL)に溶解し、0℃でCsCO(29.6g,91mmol)を加えた。5分間撹拌後、MeI(11mL,175mmol)を加えた。室温で一晩撹拌後、反応混合物をNHCl水溶液でクエンチした。生成物をEtOAcで抽出し、有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカカラム(ヘキサン中0−50% EtOAc)に付し、2−ブロモ−5−(1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン12.5gを得た。LCMS:[M+1]=315。
【0267】
ステップ4:前工程からの生成物(0.3g,0.952mmol)と、過剰のトリフルオロメタンスルホン酸銅(I)・ベンゼン錯体と、過剰のメタンスルフィン酸ナトリウムの溶液に過剰のN,N’−ジメチルエタン−1,2−ジアミンを加えた。混合物をマイクロ波照射により185℃に90分間加熱した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(MgSO)し、濃縮し、1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−フェニル−1H−イミダゾールを得、それ以上精製せずに使用した。LCMS:[M+1]=315。
【0268】
ステップ5:ステップ4の生成物(1.5g,4.77mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液にN−ヨードスミシンイミド(1.07mg,4.77mmol)とトリフルオロ酢酸3滴を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を重炭酸ナトリウム水溶液で中和し、有機層をジクロロメタンで抽出した。次に有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄後、3回水洗した。有機層を乾燥(MgSO)し、濃縮し、ヘキサン中20−70%酢酸エチルの勾配を溶離液としてシリカカラムにより精製し、標記化合物を茶色い固体として得た。LCMS:[M+1]=440。
【0269】
ステップ6:ステップ5の生成物(1.2g,2.73mmol)と、炭酸カリウム(0.75g,5.45mmol)と、ヨウ化(I)銅(52mg,0.273mmol)と、中間体1(0.476g,3.27mmol)をイソプロパノール10mLに懸濁した懸濁液に乾燥下に窒素雰囲気下でエチレングリコール(0.3mL,5.45mmol)を加えた。反応混合物を80℃で16時間撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(MgSO)し、濃縮し、ヘキサン中20−100%酢酸エチルの勾配を溶離液としてシリカゲルカラムで精製し、5−クロロ−2−({1−メチル−4−[6−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−5−イル}チオ)ピリジンを得た(0.836g,収率67%)。1H NMR(500MHz),[(CDCO]:9.43(br,1H),8.78(br,1H),8.45(br,2H),8.07(br,2H),7.81(br,2H),7.3(br,1H),4.23(s,3H),3.22(s,3H)。LCMS:[M+1]=458。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=48nM。
【0270】
適切なチオールを使用し、実施例100に記載の手順に従って表5の実施例を製造した。
【0271】
【表7】


【0272】
(実施例105)
2−(5−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール
【0273】
【化53】

【0274】
ステップ1:2−ブロモ−5−(2−ピリジン−2−イル−1−メチルイミダゾール−4−イル)ピリジン(実施例100,ステップ3の生成物,1.2g,3.98mmol)と、Zn(CN)(0.56g,4.78mmol)と、Pd(dba)(0.58g,0.638mmol)と、DPPF(0.88g,1.6mmol)をフラスコに仕込み、脱気後、Nを充填した(3回反復)。湿潤DMF(DMF:水 99:1 v/v,14mL)を加え、溶液に窒素を30分間バブリングした。反応混合物をを120℃に一晩加熱した。冷却後、反応混合物をセライトで濾過し、生成物を逆相HPLCにより精製し、2−シアノ−5−(2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジンを得た。LCMS:m/z 248(M+H)+。
【0275】
ステップ2:前工程からの生成物から出発し、実施例100のステップ5に記載の手順に従い、5−(5−ヨード−2−ピリジン−2−イル−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−カルボニトリルを製造した。LCMS:m/z 388(M+H)+。
【0276】
ステップ3:前工程からの生成物と4−クロロフェニルチオールから出発し、実施例100のステップ6に記載の手順に従い、5−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−カルボニトリルを製造した。1H NMR(500MHz,(CDCl):9.57(s,1H),8.68(d,1H),8.60(d,1H),8.37(d,1H),7.88(t,1H),7.74(d,1H),7.38(dd,1H),7.24(d,2H),7.02(d,2H),4.17(s,3H)。LCMS:m/z 404(M+H)+。
【0277】
ステップ4:THF 0.75mL中の前工程からの生成物(35mg,0.087mmol)に0℃でMeMgBr(エーテル中3M,0.44mmol)を加えた。2時間加熱還流後、反応混合物を室温まで冷却し、2N HCl 5mLを加えた。室温で1時間撹拌後、反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液で中和した。生成物をEtOAcで抽出し、抽出層を合わせて水とブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮乾涸し、1−(5−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−イル)エタノンを得、それ以上精製せずに次工程で使用した。LCMS:m/z 421(M+H)+。
【0278】
ステップ5:THF 1mL中の前工程からの粗生成物に−78℃で0.1mmolのMeMgBr(エーテル中3M)を加えた。0℃で1時間撹拌後、反応混合物をNHCl水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を濃縮し、粗生成物を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCl):9.22(d,1H),8.70(br,1H),8.42(br,1H),838(m,1H),7.90(m,1H),7.40(d,1H),7.35(d,1H),7.25(d,2H),7.10(d,2H),4.15(s,6H)。LCMS:m/z 437(M+H)+。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=37.8nM。
【0279】
実施例105に記載の手順に従って表6の実施例を製造した。
【0280】
【表8】




【0281】
(実施例116)
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−4−[4−(2−フリル)フェニル]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−3−イウムトリフルオロ酢酸塩
【0282】
【化54】

【0283】
2−{4−(4−ブロモフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例15,200mg,0.438mmol)と、2−フリルボロン酸(49mg,0.438mmol)と、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(50mg,0.044mmol)の混合物をTHF(3mL)と炭酸ナトリウム(1M水溶液1mL)に懸濁した。反応混合物をマイクロ波照射により150℃に45分間加熱した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(MgSO)し、濃縮した。残渣を逆相HPLCにより精製し、標記化合物を得た(3mg,1.22%)。H NMR(500MHz,(CDCO):δ8.71(d,1H),8.40(m,1H),8.23(d,2H),8.00(m,1H),7.76(d,2H),7.64(d,1H),7.46(m,1H),7.36(d,2H),7.20(d,2H),6.88(d,1H),6.S7(d,1H)4.20(s,3H)。LCMS:m/z 444.1(M+H)+。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=17.5nM。
【0284】
適切なボロン酸と2−{4−(4−ブロモフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例15)又は同様に製造した2−{[4−(4−ブロモフェニル)−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−5−イル]チオ}−5−クロロピリジンを出発材料として使用し、実施例116に記載した手順に従って表7の実施例を製造した。
【0285】
【表9】


【0286】
(実施例119)
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン
【0287】
【化55】

【0288】
2−{4−(4−ブロモフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例15,200mg,0.438mmol)と、2−(トリブチルスタニル)−1,3−チアゾール(0.138mL,0.438mmol)と、テトラキス(50mg,0.044mmol)の混合物をトルエンに溶解し、マイクロ波照射により150℃に20分間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物を得た。H NMR(500MHz,(CDCO):δ8.71(d,1H),8.40(d,1H),8.40(d,2H),8.32(d,2H),8.00(m,1H),7.90(d,1H),7.63(d,1H),7.46(m,1H),7.36(d,2H),7.20(d,2H),4.18(s,3H)。LCMS:m/z 461.0(M+H)+。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=14.3nM。
【0289】
適切なスタナンと2−{4−(4−ブロモフェニル)−5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン(実施例15)又は同様に製造した2−{[4−(4−ブロモフェニル)4−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−5−イル]チオ}−5−クロロピリジンを出発材料として使用し、実施例116に記載した手順に従って表8の実施例を製造した。
【0290】
【表10】


【0291】
(実施例123)
4−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}安息香酸エチル
【0292】
【化56】

【0293】
ステップ1.2−ブロモ−1−(4−ヒドロキシフェニル)エタノン(20g,93mmol)のホルムアミド(75mL)溶液を140℃に16時間加熱した。冷却した混合物にイミダゾール(20g,294mmol)と、TBS−Cl(31g,206mmol)と、DMF(40mL)を加えた。得られた懸濁液を室温で16時間撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(MgSO)し、濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(DCM:TEA:MeOH 40:2:1混液で溶離)に付し、4−(4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}フェニル)−1H−イミダゾールを得た(15g,59%)。LCMS:m/z 275.2(M+H)+。
【0294】
ステップ2−3.前工程からの生成物を中間体7(ステップ2から3)に記載した条件下で反応させ、4−(4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}フェニル)−5−ヨード−1−メチル−1H−イミダゾールを得た。LCMS:m/z 415.2(M+H)+。
【0295】
ステップ4.前工程からの生成物を実施例36に記載した条件下で反応させ、2−[4−(4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}フェニル)−1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル]−5−クロロピリジンを得た。LCMS:m/z 432.3(M+H)+。
【0296】
ステップ5.前工程からの生成物(750mg,1.736mmol)をTHF(6mL)、TBAF(THF中1M,2.08mL)に溶解した。室温で2時間撹拌後、反応混合物をNHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層を水とブラインで洗浄した。揮発分を蒸発させ、残渣を逆相HPLCにより精製し、4−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェノールを得た。1H NMR(500MHz,(CDCO):δ8.43(s,1H),7.97(s,1H),7.88(d,2H),7.71(d,1H),6.91(d,1H),6.82(d 2H)3.72(s 3H)。LCMS:m/z 318.1(M+H)+。
【0297】
ステップ6.2−ブロモイソ酪酸エチル(3mL,20.14mmol)を前工程からの生成物(3.2g,10.07mmol)と炭酸セシウム(10g,30.7mmol)のアセトニトリル(13mL)溶液に加えた。混合物を50℃で週末にかけて撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(MgSO)し、濃縮し、標記化合物を淡いオレンジ色の油状物として得、それ以上精製せずに後続工程で使用した。LCMS:m/z 374.1(M+H)+。
【0298】
(実施例124)
2−(4−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェノキシ)−2−メチルプロパンアミド
【0299】
【化57】

【0300】
ステップ1.実施例123(0.2g,0.495mmol)をエタノール(2mL)と水(1mL)に溶解した溶液に過剰の水酸化カリウムを加えた。得られた混合物を1時間加熱還流し、冷却し、塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチルで数回抽出し、2−(4−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェノキシ)−2−メチルプロパン酸を得、それ以上精製せずに次工程で使用した。
【0301】
ステップ2.前工程からの生成物(105mg,0.259mmol)と、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(99mg,0.648mmol)と、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(124mg,0.648mmol)のジオキサン(1mL)溶液にアンモニア(ジオキサン中0.5M)(1mL,0.5mmol)とヒューニッヒ塩基(0.272 Ml,1.555mmol)を加えた。得られた混合物を80℃まで3時間加熱し、混合物を逆相HPLCに付した。生成物を含有するフラクションを採取し、濃縮した。残渣を酢酸エチルで希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液、水及びブラインで洗浄した。有機層を乾燥(MgSO)し、濾過し、濃縮し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCO):δ8.42(s,1H),7.91−7.98(br,5H),6.93(d,2H)3.70(s,3H),1.48(s,6H).(LCMS:m/z 403.3(M+H)+。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=36.0nM。
【0302】
(実施例125)
5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−4−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエトキシ)フェニル]−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムトリフルオロ酢酸塩
【0303】
【化58】

【0304】
実施例123(50mg,129mmol)のメタノール(1mL)溶液に0℃で過剰のNaBHを加えた。反応混合物を週末にかけて室温まで昇温し、混合物を逆相HPLCに付した。生成物を含有するフラクションを採取し、濃縮し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCO):δ8.42(s,1H),7.91−7.98(br,5H),6.93(d,2H)3.84(s,3H),3.56(s,2H),1.30(s,6H)。LCMS:m/z 403.3(M+H)+。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=197.9nM。
【0305】
(実施例126)
3−(4−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェノキシ)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オール
【0306】
【化59】

【0307】
ステップ1.実施例123(1g,2.174mmol)の溶液に乾燥下に窒素雰囲気下で−78℃にてDIBAL−H(トルエン中1.5M)を加えた。反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。溶液をロッシェル塩の水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を除去し、乾燥し、濾過し、濃縮して2−(4−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェノキシ)−2−メチルプロパナールを得、次工程でそのまま使用した。LCMS:m/z 388.3(M+H)。
【0308】
ステップ2.前工程からの生成物(294mg,0.786mmol)と、アルデュエンゴ型カルベン(264mg,0.786)と、(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(0.377mL,2.357mmol)をDMF(10mL)ら溶解した溶液を室温で16時間撹拌した。溶液を2N HClで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を除去し、乾燥し、濾過し、濃縮し、油状物を得た。油状物をTHFに溶解し、TBAF(THF中1M)2mLで処理した。溶液を濃縮し、逆相HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを採取し、濃縮し、標記化合物を得た。1H NMR(500MHz,(CDCO):δ8.44(s,1H),8.17(s,1H),7.94(d,2H),7.75(d,1H),7.09−7.06(br,3H),4.20(m,1H),3.76(s,3H),1.43(s,3H),1.39(s,3H)。LCMS:m/z 458.1(M+H)+。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=185.5nM。
【0309】
(実施例127)
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}−N−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンズアミド
【0310】
【化60】

【0311】
ステップ1.4−(5−ヨード−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)安息香酸メチル(中間体7,ステップ3,1.5g,3.58mmol)と水酸化リチウム(0.257g,10.73mmol)をアセトニトリル(6mL)と水(6mL)に溶解した溶液を50℃まで2時間加熱した。混合物を濃縮し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥(MgSO)し、濃縮し、4−(5−ヨード−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)安息香酸を得た。LCMS:m/z 406.0(M+H)+。
【0312】
ステップ2.前工程からの生成物(500mg,1.234mmol)と、PyOP(963mg,1.851mmol)をDMF(5mL)に溶解した溶液に乾燥下にDL−2−アミノ−1−プロパノール(0.145mL,1.851mmol)とN−メチルモルホリン(0.407mL,3.70mmol)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下に室温で4時間撹拌した。水を加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を乾燥(MgSO)し、濃縮し、N−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−4−(5−ヨード−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)ベンズアミドを得た。LCMS:m/z 462.1(M+H)+。
【0313】
ステップ3.実施例1のステップ3に記載したと同一の手順に従い、前工程からの生成物から標記化合物を製造した。1H NMR(500MHz,CDOD):δ8.69(d,1H),8.18(d,1H),8.08(d,2H),7.99(m,1H),7.87(d,2H),7.46(m,1H),7.30(d,2H),7.08(d,2H),4.20(m,1H),3.64−3.56(br,2H),1.25(d,3H)。LCMS:m/z 479.1(M+H)+。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=77.9nM。
【0314】
(実施例128)
3−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−5,6,6a,7,8,9,10,10a−オクタヒドロイミダゾ[1,2−h]−1,7−ナフチリジン
【0315】
【化61】

【0316】
ステップ1:ナフチリジンアミンB(781mg,5.38mmol)とNaHCO(904mg,10.76mmol)をTHF(10ml)と水(3.0ml)中で混合し、加熱還流した。臭化物A(1,94g,7.0mmol)はTHF(10ml)に溶解しないようなので懸濁液としてピペットから数分間かけて加えた。4時間還流後、室温まで冷却し、週末にかけて撹拌した。EtOAcと水で希釈し、赤みがかった茶色い固形分を濾過し、EtOAcと水で洗浄した。固形分をCHClと少量のMeOHに溶解し、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発させ、室温で高減圧下に乾燥した。赤みがかった茶色い泡状物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO,2 1/4”×3”;10% IPA−CHCl)により精製した。ピンク色固体。wt=1.382g(79%)。LC−MS:[M+H]=324。
【0317】
ステップ2:ParrボトルでスルホンC(200mg,0.618mmol)を酢酸(20ml)に溶解し、PtO(40mg,0.176mmol)を加え、45psiにてHで一晩還元した。濾過し、新鮮な触媒を濾液に加え、50℃まで加熱し、大気圧にてHによる還元を続けた。2時間加熱後、室温まで冷却し、還元を一晩続けた。濾過し、3回目の新鮮な触媒(40mg)を加え、Parrボトルに入れた。42psiにて週末にかけてHで還元した。フィルターセルで濾過して触媒を除去し、濾液を蒸発乾涸した。飽和NaHCOを加え、CHCl(3×)で抽出し、抽出層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、活性炭で脱色し、濾過し、蒸発させた。泡状物を室温で高減圧下に乾燥した。分取TLC(SiO,20×20cm,1000ミクロン,プレート2枚;10% IPA−CHCl)により精製した。wt=88mg(43%)。LC−MS:同一MSの2つのピーク(シス−トランス異性体)[M+H]+=332。
【0318】
アミン(88mg,0.266mmol)とTEA(0.044ml,0.309mmol)をCHCl(5ml)に溶解し、BOC無水物(70mg,0.309mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した。LC−MSは多量のアミンSMを示したので、TEAとBOC無水物の両方を大過剰で加え、週末にかけて撹拌した。溶媒を蒸発させ、EtOAcで置換した。水とブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発させ、室温で高減圧下に乾燥した。琥珀色油状物。wt=133mg。LC−MS:同一MSの2つの主ピーク[M+H]=432。
【0319】
ステップ3:スルホンD(132mg,0.263mmol)をCHCl(5.0ml)に溶解し、NIS(76mg,0.338mmol)を加えた後、TFA(1滴)を加えた。溶液を室温で一晩撹拌した。(LC−MSはから2時間後に反応が完了したことを示した)。CHClで希釈し、飽和NaHCO(1×)、10% Na(2×)及びブライン(1×)で洗浄した。MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発させ、室温で高減圧下に乾燥した。琥珀色油状物。wt=138mg(94%)。LC−MS:同一MSの2つの主ピーク(から2:1)[M+H]=558。それ以上精製せず使用した。
【0320】
ステップ4:密閉バイアル内でヨウ化物E(137mg,0.246mmol)と、ネオクプロイン(13mg,0.62mmol)と、CuI(12mg,0.063mmol)と、p−クロロチオフェノール(53.3mg,0.369mmol)と、KCO(102mg,0.737mmol)をCPME(3.0ml)に懸濁した。短時間Nガスバブリングにより脱気後、容器をNブランケットで覆い、テフロン(登録商標)ストッパーをねじ付け、100℃で加熱撹拌した。一晩加熱した。17時間後に室温まで冷却した。CHClで希釈し、水を加えてKCOと塩を溶解させた。層分離し、水層をCHCl(2×)で抽出した。抽出層を合わせてブライン(1×)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発させ、室温で高減圧下に乾燥した。分取TLC(SiO,20×20cm,1000ミクロン,プレート2枚;ヘキサン−EtOAc−MeOH,12:8:2)により精製した。2つのバンドを単離した。低極性バンドwt=21mg(15%)。高極性バンドwt=28mg(20%)。LC−MS:各バンドで同一[M+H]=574。
【0321】
ステップ5:3−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−5,6,6a,7,8,9,10,10a−オクタヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン(G;標記化合物)。BOC保護アミン(高極性異性体)F(25.1mg,0.044mmol)をCHCl(1ml)に溶解し、4M HClのジオキサン(2.0ml)溶液を加えた。室温で撹拌した。固形分が沈殿した。蒸発乾涸し、少量のCHClを残渣に加えた。トルエンで希釈し、蒸発させた(2×)。ピンク色の固体を室温で高減圧下に乾燥した。wt=23mg(96%)。LC−MS:[M+H]+=474。1H NMR(500MHz,CDOD)芳香族(d8.37,7.96,7.3 and 7.06,all d,2H ea),脂肪族H(d43−0.95,various d,m,12H),S−CH(d3.1,s,3H)。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=98.02nM。
【0322】
適切な出発材料を使用し、実施例129のステップ1、3及び4に記載したと同一の手順に従って表9の実施例129を製造した。
【0323】
【表11】

【0324】
(実施例130)
2−(4−{3−[(4−クロロフェニル)スルファニル]イミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン−2−イル}フェニル)プロパン−2−オール
【0325】
【化62】

【0326】
エステルA(75mg,0.168mmol)をTHF(5ml)に溶解し、3M CHMgClのTHF溶液(0.280ml,0.841mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した。飽和NHClでクエンチし、多少の水とEtOAcを加え、層分離し、有機層をブライン(1×)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発させ、室温で高減圧下に乾燥した。泡状物。分取TLC(SiO,20×20cm,1000ミクロン,プレート2枚;ヘキサン−EtOAc−MeOH,12:8:2)により精製した。黄色ガラス状物。wt=36mg(48%)。LC−MS:[M+H]+=446。1H NMR(500MHz,CDCl)芳香族(d9.13−7.0,8d,1m,13H total),OH(d3.52,s,から1H),CH(d1.61,s,6H)。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=47.13nM。
【0327】
(実施例131)
6−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)スルファニル]−2−シクロプロピル−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}−2−ジフルオロメチル)キノリン
【0328】
【化63】

【0329】
ステップ1:アルデヒドA(472mg,2mmol)をCHCl(2ml)に懸濁し、Deoxo−Fluor(0.627ml,3.4mmol)のCHCl(2ml)溶液を加えた後、EtOH(0.023ml,0.4mmol)を加えた。大半の固形分は溶解した。週末にかけて室温で撹拌した。CHClで希釈し、飽和NaHCOを加えた。CHCl(3×)で抽出し、抽出層をブライン(1×)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発させ、室温で高減圧下に乾燥した。薄茶がかったオレンジ色の固体。wt=507mg(98%)。LC−MS:[M+H]+=1Brで258,260。それ以上精製せず使用した。
【0330】
ステップ2:密閉バイアル内で臭化物B(504mg,1.953mmol)と、BISPIN(506mg,1.992mmol)と、PdCl(dppf)(43mg,0.059mmol)と、KOAc(575mg,5.86mmol)をDMSO(4.0ml)と混合した。Nガスバブリングにより脱気後に容器をNブランケットで覆い、テフロン(登録商標)ストッパーで密閉した。80から90℃まで加熱した。一晩加熱撹拌した。16時間後に室温まで冷却した。水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出し、ブライン(1×)で洗浄し、MgSOで乾燥し、活性炭で脱色し、濾過し、蒸発させ、室温で高減圧下に乾燥した。粘性琥珀色油状物が得られ、乾燥すると凝固した。wt=429mg。LC−MS:[M+H]+=306。それ以上精製せず使用した。
【0331】
ステップ3:密閉容器内で市販2−シクロプロピル−4−ヨード−1−メチル−1H−イミダゾール(241mg,0.973mmol)と、ボロン酸C(429mg,1.167mmol)と、PdCl(dppf)(21.4mg,0.029mmol)をDMF(3.2ml)に溶解し、NaCO(516mg,4.87mmol)と水(0.72ml)を加え、Nガスバブリングにより脱気し、N下におき、ねじ付きテフロン(登録商標)ストッパーで密閉した。90℃まで6時間加熱後、室温まで冷却し、週末にかけて撹拌した。水で希釈し、CHCl(3×)で抽出し、抽出層をブライン(1×)で洗浄し、MgSOで乾燥し、活性炭で脱色し、濾過し、濾液を蒸発乾涸し、室温で高減圧下に乾燥した。粘性暗褐色油状物を分取TLC(SiO,20×20cm,1000ミクロン,プレート3枚;ヘキサン−EtOAc,1:1)により精製した。オフホワイト固体。wt=102mg(35%)。LC−MS:[M+H]+=300。
【0332】
ステップ4:イミダゾールD(100mg,0.334mmol)をCHCl(2ml)に溶解し、NIS(83mg,0.368mmol)とTFA 1滴を加えた。透明な琥珀色溶液を室温で2時間撹拌した。CHClで希釈し、飽和NaHCO、希Na及びブライン(1×ea)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発させ、室温で高減圧下に乾燥した。オフホワイト固体。wt=114mg(80%)。LC−MS:[M+H]+=426。
【0333】
ステップ5:密閉管内でヨウ化物E(57mg,0.134mmol)と3−クロロ−6−ピリジンチオール(21.5mg,0.147mmol)をIPA(5ml)中で混合し、CuI(2.8mg,0.015mmol)と、KCO(37mg,0.268mmol)と、エチレングリコール(0.015ml,0.268mmol)を加えた。数分間Nガスバブリングにより脱気し、Nブランケット下におき、フラスコをテフロン(登録商標)ストッパーで密閉した。80℃まで加熱した。懸濁液を一晩加熱撹拌した。室温まで冷却し、蒸発乾涸した。残渣に水を加え、CHCl(3×)で抽出し、抽出層をブライン(1×)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発乾涸した。分取TLC(SiO,20×20cm,1000ミクロン,プレート1枚;ヘキサン−EtOAc,3:1)により精製した。チャンバーで3回展開し、SMから生成物を分離した。無色ガラス状物。wt=31mg(52%)。LC−MS:[M+H]+=443。1H NMR(500MHz,CDCl)芳香族(d8.5,s,d,2H;d8.42,s,1H;d8.3,8.1,7.7,7.5 and 6.81,all d,1H ea),CHF(d6.79,tはカップリング定数大,1H),CH(d3.73,s,3H),CHシクロプロピル(d1.98,m,1H),CH−CHシクロプロピル(d1.25 and 1.13,both m,2H ea)。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=17.9nM。
【0334】
(実施例132)
6−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−2−シクロプロピル−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}−N,N−ジメチルキノリン−2−カルボキサミド
ステップ1を以下のように変更した以外は実施例131に記載したと同一の手順に従って表10の実施例132を製造した。
【0335】
【化64】

【0336】
ステップ1:6−ブロモキノリン−2−カルボン酸(1.0g,3.93mmol)をCHCl(20ml)に懸濁し、DMF(0.912ml,11.78mmol)を加え、氷浴で冷却した。塩化オキサリル(0.688ml,7.86mmol)を数分間かけて滴下した。室温まで昇温し、1時間撹拌後、数分間ジメチルアミンガスをバブリングした。暗琥珀色混合物を室温で一晩撹拌した。水で希釈し、CHCl(3×)で抽出した。抽出層をブライン(1×)で洗浄し、MgSOで乾燥し、活性炭で脱色し、濾過し、蒸発させ、室温で高減圧下に乾燥した。琥珀色油状物が得られ、乾燥すると凝固した。wt=990mg(90%)。LC−MS:[M+H]+=279,281。
【0337】
【表12】

【0338】
(実施例133)
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−ヨード−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール
【0339】
【化65】

【0340】
ステップ1:1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール(2.3g,9.73mmol)のCHCl(6ml)溶液に室温でTFA(3.0ml,38.9mmol)とNIS(2.41g,10.71)を加えた。室温で3時間撹拌後、反応混合物をCHClで希釈し、NaHCO(水溶液)でクエンチし、Na水溶液、水及びブラインで洗浄した。NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、5−ヨード−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール(3.4g)を得、それ以上精製せずに次工程で使用した。LCMS:[M+1]=363.0。
【0341】
ステップ2:ステップ1の生成物(1.0g,2.76mmol)と、炭酸カリウム(1.15g,8.28mmol)と、ヨウ化(I)銅(53mg,0.276mmol)と、4−クロロベンゼンチオール(0.439g,3.04mmol)をイソプロパノール(10ml)に懸濁した懸濁液に窒素雰囲気下で乾燥下にエチレングリコール(0.46ml,8.28mmol)を加えた。反応混合物を80℃で16時間撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(MgSO)し、濃縮し、CHCl中6−50%アセトンの勾配を溶離液としてシリカゲルカラムで精製し、5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール(860mg)を得た。LCMS:[M+1]=379.1。
【0342】
ステップ3:ステップ2の生成物(200mg,0.528mmol)のCHCl(0.5ml)溶液に室温でTFA(3ml)とNIS(238mg,1.06mmol)を加えた後、反応混合物を一晩加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、濃縮した。残渣にCHClを加え、NaHCO(水溶液)でクエンチし、Na水溶液、水及びブラインで洗浄した。NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。分取TLC(ヘキサン:EtOAc=1:1)により分離し、5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−ヨード−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾールを薄黄色固体として得た(180mg)。LCMS:[M+1]=505.0。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=15.6nM。
【0343】
(実施例134)
4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−1−メチル−1H−ピラゾール
【0344】
【化66】

【0345】
実施例133の化合物(60mg,0.119mmol)と、メチルピラゾールボロン酸(29.7mg,0.143mmol)と、Pd(PPh(13.7mg,0.012mmol)と、KPO(50.5mg,0.238mmol,水溶液)をジオキサン(2ml)に加えた混合物を減圧し、3回Nパージした後、反応混合物を110℃に3時間加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮した。分取TLC(ヘキサン:EtOAc:CHOH=6:5:1)により精製し、4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−1−メチル−1H−ピラゾール(25mg)を得た。1H NMR(500MHz),[(CDCl]:8.35(m,1H),7.95(m,3H),7.25(m,3H),7.01(m,2H),4.10(s,3H),3.78(s,3H),3.10(s,3H)。LCMS:[M+1]=459.0。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=13.9nM。
【0346】
適切なボロン酸を使用し、実施例134に記載した手順に従って表11の実施例を製造した。
【0347】
【表13】


【0348】
(実施例137)
5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(チオフェン−2−イル)−1H−イミダゾール
【0349】
【化67】

【0350】
実施例133の化合物(34mg,0.067mmol)と、チオフェン錫試薬(22.34μl,0.0704mmol)と、Pd(PPh(77.42mg,0.067mmol)をジオキサン(1ml)に加えた混合物を減圧し、3回Nパージ後、反応混合物を110℃に4時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、KF(飽和,1ml)を加え、室温で1時間撹拌し、濾過し、EtOAcで洗浄し、2層に分離した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮し、分取TLC(CHCl:ヘキサン:EtOAc=3:3:1)により分離し、5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(チオフェン−2−イル)−1H−イミダゾール(25mg)を得た。1H NMR(500MHz),[CDCl]:8.38(m,2H),7.95(m,2H),7.50(m,2H),7.40(m,2H),7.15(m,1H),7.10(m,2H),3.82(s,3H),3.05(s,3H)。LCMS:[M+1]=461.0。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=16.5nM。
【0351】
適切な錫試薬を使用し、実施例137に記載した手順に従って表12の実施例を製造した。
【0352】
【表14】

【0353】
(実施例140)
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール。
【0354】
【化68】

【0355】
ステップ1:本工程では実施例134と同一手順を使用し、実施例133のステップ1と同様の手順に従って出発材料であるヨードイミダゾールを製造した。LCMS:[M+1]=476.1。
【0356】
ステップ2:ステップ1の生成物(2.4g,5.04mmol)のCHOH(25ml)溶液に室温でHCl(37%,1.66ml,20.2mmol)を加えた後、50℃に1時間加熱した。反応混合物を濃縮した。残渣にEtOを加え、濾過し、採取し、4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−2−(1H−ピラゾール−5−イル)−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(2.1g)を得、それ以上精製せずに次の反応で使用した。LCMS:[M+1]=392.1。
【0357】
ステップ3:ステップ2の生成物(400mg,1.02mmol)の0℃のDMF(8ml)溶液にNaH(82mg,2.04mmol)を加えた。0℃で30分間撹拌後、CHCHBr(0.114ml,1.53mmol)を加え、0℃で1時間撹拌後、室温で一晩撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、HPLC(ヘキサン中8−100% EtOAc)により分離し、4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(250mg)を黄色固体として得た。LCMS:[M+1]=420.1。
【0358】
ステップ4:ステップ3の生成物C−5(240mg,0.572mmol)のEtOH(5ml)懸濁液にヒドロキシルアミン(199mg,2.86mmol)とDIEA(0.498ml,2.86mmol)を加えた。室温で10分間撹拌後、反応混合物を80℃に2時間加熱後、濃縮した。残渣にEtOAcを加え、NaCO(水溶液)で洗浄し、有機層を乾燥し、濃縮し、4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}−N’−ヒドロキシベンゼンカルボキシイミドアミド(230mg)を得、それ以上精製せずにその後の反応で使用した。LCMS:[M+1]=453.2。
【0359】
ステップ5:ステップ4の生成物(250mg,0.552mmol)のオルトギ酸トリエチル(9.09ml,55.2mmol)懸濁液にBFエーテル錯塩(0.699μl,5.52μmol)を加え、混合物を110℃で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO(水溶液)で洗浄し,有機層を乾燥し、濃縮した。ヘキサン中8−70% EtOAcの勾配を溶離液として残渣をシリカゲルカラムで精製し、3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾールを得た(130mg;高極性;主位置異性体。次の実施例の目的である副位置異性体も得られた)。1H NMR(500MHz),[CDCl]:8.78(s,1H),8.28(m,2H),8.15(m,2H),7.55(m,1H),7.22(m,2H),7.06(m,2H),6.95(m,1H),4.28(q,2H),4.00(s,3H),1.60(t,3H)。LCMS:[M+1]=463.1(rt=1.16分)。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=28.7nM。
【0360】
(実施例141)
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−エチル−1H−ピラゾール−5−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール
【0361】
【化69】

【0362】
実施例140のステップ5から3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−エチル−1H−ピラゾール−5−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾールである副位置異性体も単離した(20mg;低極性)。1H NMR(500MHz),[CDCl]:8.78(s,1H),8.28(m,2H),8.10(m,2H),7.62(m,1H),7.26(m,2H),7.06(m,2H),6.55(m,1H),4.60(q,2H),3.78(s,3H),1.60(t,3H)。LCMS:[M+1]=463.1(rt=1.23分)。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=67.9nM。
【0363】
(実施例142)
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−2−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール
【0364】
【化70】

【0365】
ステップ1:本工程はブロモエタンの代わりに2−ブロモプロパンを使用した以外は実施例140のステップ3と同様の手順に従った。LCMS:[M+1]=434.1。
【0366】
ステップ2:本工程は実施例140のステップ4と同様の手順に従った。LCMS:[M+1]=467.3。
【0367】
ステップ3:本工程は実施例140のステップ5と同様の手順に従った。1H NMR(500MHz),[CDCl]:8.78(s,1H),8.28(m,2H),8.16(m,2H),7.56(m,1H),7.22(m,2H),7.04(m,2H),6.95(m,1H),4.58(m,1H),4.00(s,3H),1.56(d,6H)。LCMS:[M+1]=447.3。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=15.6nM。
【0368】
(実施例143)
3−(4−{5−[{4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール
【0369】
【化71】

【0370】
ステップ1:本工程はブロモエタンの代わりにヨードメタンを使用した以外は実施例140のステップ3と同様の手順に従った。LCMS:[M+1]=406.1。
【0371】
ステップ2:本工程は実施例140のステップ4と同様の手順に従った。LCMS:[M+1]=439.1。
【0372】
ステップ3:本工程は実施例140のステップ5と同様の手順に従った。1H NMR(500MHz),[CDCl]:8.78(s,1H),8.28(m,2H),8.16(m,2H),7.50(m,1H),7.22(m,2H),7.02(m,2H),7.0(m,1H),4.02(s,3H),4.00(s,3H)。LCMS:[M+1]=449.1。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=11.7nM。
【0373】
(実施例144)
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール
【0374】
【化72】

【0375】
ステップ1:N下に密閉管内で実施例140のステップ2の生成物(150mg,0.383mmol)と、シクロプロピルボロン酸(132mg,1.53mmol)と、酢酸Cu(II)(139mg,0.766mmol)をジオキサン(2.0ml)に加えた混合物にDMAP(187mg,1.53mmol)と、CsCO(125mg,0.383mmol)と、1,10−フェナントロリン(276mg,1.53mmol)を加え、室温で30分間撹拌後、90℃に一晩加熱した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、分取TLC(ヘキサン:EtOAc=2:1)により精製し、4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(60mg)を白色固体として得た。LCMS:[M+1]=432.0。
【0376】
ステップ2:本工程は実施例140のステップ4と同様の手順に従った。LCMS:[M+1]=465.0。
【0377】
ステップ3:本工程は実施例140のステップ5と同様の手順に従った。1H NMR(500MHz),[CDCl]:8.78(s,1H),8.28(m,2H),8.16(m,2H),7.58(m,1H),7.22(m,2H),7.04(m,2H),6.96(m,1H),4.00(s,3H),3.70(m,1H),1.12(m,2H),1.05(m,2H)。LCMS:[M+1]=475.0。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=7.4nM。
【0378】
(実施例145)
4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル
【0379】
【化73】

【0380】
ステップ1:実施例140のステップ2の生成物(100mg,0.255mmol)をTHF(2ml)に加えた0℃の混合物にNaH(20.4mg,0.510mmol)を加えた。0℃で1時間撹拌後、ブロモ酢酸エチル(0.034ml,0.306mmol)を加えた後、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、分取TLC(ヘキサン:EtOAc=2:1)により分離し、目的化合物である(3−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−4−(4−シアノフェニル)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸エチル(70mg)を得た。LCMS:[M+1]=478.0。
【0381】
ステップ2:ステップ1の生成物(30mg,0.063mmol)の0℃のTHF(2ml)溶液にCHMgCl(0.105ml,0.314mmol,THF中3M)を加えた。0℃で30分間撹拌後、反応混合物を室温まで昇温し、一晩撹拌した。反応混合物をNHClでクエンチし、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、分取TLC(ヘキサン:EtOAc=1:1)により分離し、4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(7mg)を得た。1H NMR(500MHz),[CDCl]:8.28(m,2H),7.70(m,2H),7.58(m,1H),7.25(m,3H),7.02(m,2H),4.16(m,2H),3.98(s,3H),1.60(s,6H)。LCMS:[M+1]=464.2。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=23.1nM。
【0382】
(実施例146)
2−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−4−[4−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル−1H−イミダゾール−2−イル]プロパン−2−オール
【0383】
【化74】

【0384】
ステップ1:ヨードイミダゾール(実施例140の出発材料,100mg,0.221mmol)のTHF(2ml)溶液に−78℃でn−BuLi(0.097ml,0.244mmol,2.5M)を加えた。−78℃で30分間撹拌後、アセトン(0.02mL,0.266mmol)を加え、反応混合物を更に2時間撹拌した。反応混合物をNHClでクエンチし、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮し、分取TLC(ヘキサン:EtOAc=2:1)により精製し、4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル(25mg)を白色固体として得た。LCMS:[M+1]=384.3。
【0385】
ステップ2:本工程は実施例140のステップ4と同様の手順に従った。LCMS:[M+1]=417.3。
【0386】
ステップ3:ステップ2の生成物(120mg,0.288mmol)のオルトギ酸トリエチル(4.74ml,28.8mmol)懸濁液にBFエーテル錯塩(0.365μl,2.88μmol)を加え、混合物を110℃で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO(水溶液)で洗浄し、有機層を乾燥し、濃縮した。残渣を分取TLC(ヘキサン:EtOAc=2:1)により精製し、2−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−4−[4−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}プロパン−2−オールを得た(7mg,高極性生成物。実施例147の目的である低極性生成物も得られた)。1H NMR(500MHz),[CDCl]:8.78(s,1H),8.28(m,2H),8.15(m,2H),7.25(m,2H),7.02(m,2H),3.81(s,3H),1.80(s,6H)。LCMS:[M+1]=427.0(rt=1.10)。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=208.4nM。
【0387】
(実施例147)
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(2−エトキシプロパン−2−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール
【0388】
【化75】

【0389】
実施例147のステップ3から標記化合物である3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(2−エトキシプロパン−2−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾールも単離した(52mg,低極性生成物)。1H NMR(500MHz),[CDCl]:8.78(s,1H),8.22(m,2H),8.16(m,2H),7.22(m,2H),6.98(m,2H),3.80(s,3H),3.30(q,2H),1.78(s,6H),1.21(t,3H)。LCMS:[M+1]=455.2(rt=1.23)。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=24.4nM。
【0390】
(実施例148)
2−(5−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)スルファニル]−2−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール
【0391】
【化76】

【0392】
ステップ1:5−ブロモピリジン−2−カルボン酸メチル(5.0g,23.1mg)のジオキサン(80ml)溶液にPd(PPh(1.34g,1.16mmol)とトリブチル(1−エトキシエテニル)スタナン(8.60ml,25.5mmol)を加えた。反応混合物を還流温度で一晩撹拌後、混合物を酢酸エチルで希釈し、10% KF溶液(水溶液)で洗浄し、セライトで濾過し、乾燥し、濃縮し、HPLC(ヘキサン中8−70% EtOH)により分離し、5−(1−エトキシエテニル)ピリジン−2−カルボン酸メチル(4.8g)を得た。LCMS:[M+H]=208.2。
【0393】
ステップ2:ステップ1の生成物(780mg,3.76mmol)をTHF(37.5ml)とHO(2.5ml)に溶解した溶液にNBS(670mg,3.76mmol)を一度に加えた。溶液を室温で10分間撹拌し、溶媒を除去し、ヘキサン中8−75% EtOAcの勾配を溶離液としてシリカゲルカラムで精製し、5−(ブロモアセチル)ピリジン−2−カルボン酸メチル(0.92g)を得た。LCMS:[M+H]=258.1,260.1。
【0394】
ステップ3:5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボン酸(153mg,1.00mmol)のエタノール(6ml)溶液に炭酸セシウム(165mg,0.506mmol)を加えた。反応混合物を1時間撹拌後、これを濃縮した。残渣をDMF(2ml)に溶解し、ステップ2の生成物(258mg,1.00mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水洗し、有機層を乾燥し、濃縮し、5−({[(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−イル)カルボニル]オキシ}アセチル)ピリジン−2−カルボン酸メチル(380mg)を黄色い油状物として得、それ以上精製せずに次工程で使用した。LCMS:[M+H]=331.2。
【0395】
ステップ4:ステップ3からの生成物(330mg,1.0mmol)のキシレン(3ml)溶液に酢酸アンモニウム(771mg,10mmol)を加え、2時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、NaHCOで洗浄し、有機層を乾燥し、濃縮し、分取TLC(ヘキサン:EtOAc:CHOH=6:5:1)により分離し、2−{5−[2−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル]ピリジン−2−イル}プロパン−2−オール(60mg)を黄色固体として得た。LCMS:[M+H]=311.2。
【0396】
ステップ5:ステップ4からの生成物(60mg,0.193mmol)のTHF(1ml)溶液に炭酸セシウム(126mg,0.387mmol)を加えた。10分間撹拌後、CHI(0.013ml,0.213mmol)を加え、反応混合物を4時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO(飽和)で洗浄し、乾燥し、濃縮し、分取TLC(ヘキサン:EtOAc:CHOH=6:5:1)により分離し、2−{5−[2−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル]ピリジン−2−イル}プロパン−2−オール(45mg)を得た。LCMS:[M+H]=325.3。
【0397】
ステップ6:本工程は実施例133のステップ1の手順に従った。LCMS:[M+1]=451.1。
【0398】
ステップ7:本工程は実施例133のステップ2の手順に従った1H NMR(500MHz),[(CDOD]:8.95(s,1H),8.41(m,1H),8.25(m,1H),7.70(m,2H),7.20(m,1H),6.70(m,1H),4.00(s,3H),2.22(m,1H),1.52(s,6H),1.18(m,2H),1.02(m,2H)。LCMS:[M+1]=468.3。ヒトFAAH溶解液アッセイ:IC50=91.0nM。
【0399】
以上、所定の特定実施形態に関して本発明を記載及び例証したが、当業者に自明の通り、本発明の趣旨と範囲内で手順及びプロトコールの各種応用、変更、変形、置換、削除又は追加を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化1】

[XはS又はSOであり;
12
(1)−C1−4アルキル、
(2)−ハロC1−4アルキル、
(3)H
から構成される群から選択され;
nは0、1又は2であり;

(1)アリール、及び
(2)HET
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)及び(2)は独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、
(d)ヒドロキシ、ハロ又はアミノで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(e)ヒドロキシル、CN、−CHF及び−CFから選択される1又は2個の置換基で任意に置換された−C1−4アルキル、
(f)ヒドロキシ、ハロ又はCNで任意に置換された−C1−2アルキル−C3−6シクロアルキル、
(g)−S(O)1−4アルキル、
(h)−S(O)NR
(i)−C(O)−NH−NR
(j)−C(O)−OH、
(k)ハロ又はヒドロキシで任意に置換された−C(O)−OC1−4アルキル、
(l)−C(O)−NR1011
(m)ハロで任意にモノ、ジ又はトリ置換された−C(O)−C1−4アルキル、
(o)−C(NR12)−NR1314
(p)HET
(q)アリール、
(r)−C(O)−NH−NH−C(O)H、
(s)−CH−C(O)−O−C1−4アルキル(CHはC1−4アルキル又はOHで任意に置換されていてもよい。)、
(t)−CH−C(O)NR1516(CHはC1−4アルキル又はOHで任意に置換されていてもよい。)、及び
(u)−NR1718
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されており、
ここで選択肢(p)及び(q)は各々
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、
(9)−C(O)−NR1920
(10)−NH
(11)オキソ、
(12)=S
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはRとR又はRとR又はR10とR11又はR13とR14又はR15とR16又はR17とR18又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、オキソ、C1−4アルキル、ヒドロキシC1−4アルキル、ハロC1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)アリール、
(2)HET
(3)−CH−アリール、
(4)−CH−HET
(5)−C1−6アルキル、及び
(6)−C3−6シクロアルキル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)、(4)、(5)及び(6)は独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OH、
(d)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(e)−CF
(f)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(g)−C(O)O−C1−3アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)アリール、
(2)HET、及び
(3)C3−6シクロアルキル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)及び(3)は各々独立して
(a)ヒドロキシ、
(b)ハロ、
(c)−C3−6シクロアルキル、
(d)−OC3−5シクロアルキル、
(e)−C1−4アルキル、
(f)−OC1−4アルキル、
(g)−C(O)CH
(h)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、
(i)モノ、ジ又はトリ−ハロ−OC1−4アルキル、及び
(j)−S(O)−C1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている]。
【請求項2】

(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリダジニル、
(4)ピリミジニル、
(5)ピラジニル、
(6)チアゾリル、
(7)チエニル、
(8)ピロリル、
(9)オキサゾリル、及び
(10)
【化2】

から構成される群から選択される二環系
から構成される群から選択され、
ここで(1)から(9)の選択肢は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、
(d)ヒドロキシル、ハロ又はアミノで任意に置換された−O−C1−4アルキル、
(e)ヒドロキシル又はCNで任意に置換された−C1−4アルキル、
(f)ヒドロキシで任意に置換された−C1−2アルキル−C3−6シクロアルキル、
(h)−S(O)1−4アルキル(nは0、1又は2である。)、
(i)−S(O)NR
(j)−C(O)−NR1011
(k)HET
(l)アリール
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されており、
ここで選択肢(k)及び(l)は各々
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、及び
(9)−C(O)−NR1920
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
、R、R10、R11、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはRとR又はR10とR11又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、C1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている
請求項1の化合物。
【請求項3】
が、
独立して
(a)ヒドロキシで任意に置換された−C1−4アルキル、
(b)−S(O)1−4アルキル、
(c)−C(O)−NR1011
(d)HET、及び
(e)ハロ
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されている、

(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリミジニル、
(4)ピラジニル、及び
(5)ピリダジニル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(d)は
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、及び
(9)−C(O)−NR1920
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
10、R11、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはR10とR11又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、C1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている
請求項2の化合物。
【請求項4】

(1)アリール、
(2)HET
(3)−C1−6アルキル、及び
(4)−C3−6シクロアルキル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)及び(4)は独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OH、
(d)−ヒドロキシC1−4アルキル、
(e)−C1−4アルキル、
(f)−C1−4ハロアルキル、及び
(g)ハロ又はヒドロキシルで任意に置換された−OC1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている
請求項1に化合物。
【請求項5】

(1)アリール、及び
(2)HET
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)及び(2)は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OH、
(d)−ヒドロキシC1−4アルキル、
(e)−CH
(f)−CF、及び
(g)−OCH
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている請求項4の化合物。
【請求項6】

(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリダジニル、
(4)ピリミジニル、
(5)ピラジニル、
(5)チアゾリル、
(6)オキサゾリル、及び
(7)ピラゾリル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)及び(7)は各々ハロ、ハロゲンで任意に置換されたOC1−4アルキル、−C1−4ハロアルキル、ヒドロキシル及びCNで任意にモノ又はジ置換されている
請求項5の化合物。
【請求項7】

(1)アリール、及び
(2)HET
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)及び(2)は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−C3−6シクロアルキル、
(c)−C1−4アルキル、
(d)−OC1−4アルキル、
(e)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、及び
(f)モノ、ジ又はトリ−ハロ−OC1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている
請求項1の化合物。
【請求項8】

(1)フェニル、
(2)ピリミジニル、
(3)ピリジニル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)及び(3)は各々ハロ、ハロC1−4アルキル、又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキルで任意にモノ又はジ置換されている
請求項7の化合物。
【請求項9】
XがSであり、ならびにR12がメチルである、請求項1の化合物。
【請求項10】

【化3】

の請求項1の化合物
[式中、

(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリダジニル、
(4)ピリミジニル、
(5)ピラジニル、
(6)チアゾリル、
(7)チエニル、
(8)ピロリル、
(9)オキサゾリル、及び
(10)
【化4】

から構成される群から選択される二環系
から構成される群から選択され、
ここで(1)から(9)の選択肢は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、
(d)ヒドロキシル、ハロ又はアミノで任意に置換された−O−C1−4アルキル、
(e)ヒドロキシル又はCNで任意に置換された−C1−4アルキル、
(f)ヒドロキシで任意に置換された−C1−2アルキル−C3−6シクロアルキル、
(h)−S(O)1−4アルキル(nは0、1又は2である。)、
(i)−S(O)NR
(j)−C(O)−NR1011
(k)HET
(l)アリール
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されており、
ここで選択肢(k)及び(l)は各々
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、及び
(9)−C(O)−NR1920
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
、R、R10、R11、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはRとR又はR10とR11又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、C1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)アリール、
(2)HET
(3)−C1−6アルキル、及び
(4)−C3−6シクロアルキル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)及び(4)は独立して
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OH、
(d)−ヒドロキシC1−4アルキル、
(e)−C1−4アルキル、
(f)−C1−4ハロアルキル、及び
(g)ハロ又はヒドロキシルで任意に置換された−OC1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)アリール、及び
(2)HET
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)及び(2)は各々独立して
(a)ハロ、
(b)−C3−6シクロアルキル、
(c)−C1−4アルキル、
(d)−OC1−4アルキル、
(e)モノ、ジ又はトリ−ハロC1−4アルキル、及び
(f)モノ、ジ又はトリ−ハロ−OC1−4アルキル
から構成される群から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されている]。
【請求項11】
が、
独立して
(a)ヒドロキシで任意に置換された−C1−4アルキル、
(b)−S(O)1−4アルキル、
(c)−C(O)−NR1011
(d)HET、及び
(e)ハロ
から構成される群から選択される置換基R及びRで任意にモノ又はジ置換されている、
(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリミジニル、
(4)ピラジニル、及び
(5)ピリダジニル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(d)は
(1)ハロ、
(2)−CN、
(3)−OH、
(4)ヒドロキシ、ハロ又はシアノで任意に置換された−C1−4アルキル、
(5)−CF
(6)ヒドロキシル又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキル、
(7)−C(O)OH、
(8)−C(O)O−C1−3アルキル、及び
(9)−C(O)−NR1920
から選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており、
10、R11、R19及びR20は各々独立してH及びC1−4アルキルから選択され、
あるいはR10とR11又はR19とR20は一緒になり、それらが結合している原子と共に原子数4から7の5員複素環を形成し、前記環はN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環は独立してハロ、ヒドロキシル、C1−4アルキル、−C(O)−C1−4アルキル及び−S(O)1−4アルキルから選択される置換基で任意にモノ又はジ置換されており;

(1)フェニル、
(2)ピリジニル、
(3)ピリダジニル、
(4)ピリミジニル、
(5)ピラジニル、
(5)チアゾリル、
(6)オキサゾリル、及び
(7)ピラゾリル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)及び(7)は各々ハロ、ハロゲンで任意に置換されたOC1−4アルキル、−C1−4ハロアルキル、ヒドロキシル及びCNで任意にモノ又はジ置換されており;

(1)フェニル、
(2)ピリミジニル、
(3)ピリジニル
から構成される群から選択され、
ここで選択肢(1)、(2)及び(3)は各々ハロ、ハロC1−4アルキル、又はハロで任意に置換された−OC1−4アルキルで任意にモノ又はジ置換されている
請求項10の化合物。
【請求項12】
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル、
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル、
4−{4−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−5−イル}ベンゾニトリル、
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1,2−ジメチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール、
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−エチル−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール、
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−イソプロピル−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール、
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−シクロペンチル−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール、
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−シクロヘキシル−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール、
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール、
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル、
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−ヨード−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル、
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−エチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル、
5−クロロ−2−({1−メチル−4−[4−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−5−イル}チオ)ピリジン、
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン、
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}−N’−ホルミルベンゾヒドラジド、
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン、
5−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン、
5−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン、
5−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−チオン、
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)エタノン、
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)エタノール、
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2−ジフルオロエタノン、
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2−ジフルオロエタノール、
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノン、
1−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノール、
2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2−メチルプロパン酸メチル、
2−[5−[(4−クロロフェニル)チオ]−4−(4−ヨードフェニル)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]ピリジン、
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン、
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−4−[4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン、
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンズアミド、
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール、
2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)プロパン−2−オール、
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}安息香酸、
5−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール、
2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2−メチルプロパンニトリル、
2−(4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−2−メチルプロパンアミド、
5−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−カルボニトリル、
6−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ニコチノニトリル、
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}アニリン、及び
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン
から構成される群から選択される請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項13】
【表1】











から構成される群から選択される請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項14】
5−クロロ−2−({1−メチル−4−[6−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−5−イル}チオ)ピリジン、
2−(5−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール、
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−4−[4−(2−フリル)フェニル]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−3−イウムトリフルオロ酢酸塩、
2−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}ピリジン、
4−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}安息香酸エチル、
2−(4−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェノキシ)−2−メチルプロパンアミド、
5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−4−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエトキシ)フェニル]−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムトリフルオロ酢酸塩、
3−(4−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェノキシ)−1,1,1−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オール、
4−{5−[(4−クロロフェニル)チオ]−1−メチル−2−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル}−N−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンズアミド、
3−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−5,6,6a,7,8,9,10,10a−オクタヒドロイミダゾ[1,2−h]−1,7−ナフチリジン、
2−(4−{3−[(4−クロロフェニル)スルファニル]イミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン−2−イル}フェニル)プロパン−2−オール、
6−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)スルファニル]−2−シクロプロピル−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}−2−ジフルオロメチル)キノリン、
6−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)チオ]−2−シクロプロピル−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}−N,N−ジメチルキノリン−2−カルボキサミド、
5−[(4−クロロフェニル)チオ]−2−ヨード−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール、
4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−1−メチル−1H−ピラゾール、
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール、
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−エチル−1H−ピラゾール−5−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール、
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−2−[1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール、
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール、
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(1−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール、
4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ベンゾニトリル、
2−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−1−メチル−4−[4−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}プロパン−2−オール、
3−(4−{5−[(4−クロロフェニル)スルファニル]−2−(2−エトキシプロパン−2−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール、
2−(5−{5−[(5−クロロピリジン−2−イル)スルファニル]−2−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル}ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール
から選択される請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項15】
【表2】








から選択される請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項16】
不活性担体および請求項1の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を含有する医薬組成物。
【請求項17】
疾患が変形性関節症、関節リウマチ、糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経痛、骨格筋疼痛及び線維筋痛症、並びに急性疼痛、偏頭痛、睡眠障害、アルツハイマー病及びパーキンソン病から選択される請求項13に記載の方法。
【請求項18】
哺乳動物におけるFAAH過剰に関連する生理的障害の治療用医薬の製造における請求項1に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2011−523959(P2011−523959A)
【公表日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513583(P2011−513583)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/046241
【国際公開番号】WO2009/152025
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】