説明

FAAH阻害剤として有用なエーテルベンジリデンピペリジン5員アリールカルボキサミド化合物

本発明は、式(I)の化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩、ならびにFAAH媒介性の疾患または状態の治療におけるそれらの使用に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エーテルベンジリデンピペリジンアリールカルボキサミド化合物およびそのような化合物の薬学的に許容できる塩に関する。本発明は、化合物を調製するためのプロセス、それらの調製において使用される中間体、化合物を含有する組成物、および脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)活性に関係する疾患または状態を治療することにおける化合物の使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
脂肪酸アミドは、多様な細胞効果および生理学的効果のある生物活性脂質の1ファミリーである。脂肪酸アミドは、脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)として知られている酵素により、それらの対応する脂肪酸に加水分解される。FAAHは、神経調節化合物アナンドアミドおよびオレアミドを包含する多くの第一級および第二級脂肪酸アミドの加水分解を担う哺乳類の膜内在性セリンヒドロラーゼである。アナンドアミド(アラキドノイルエタノールアミド)は、カンナビノイド様鎮痛性を持つことが明らかにされており、刺激されたニューロンより放出される。アナンドアミドの効果および内因性レベルは、疼痛刺激とともに増加し、疼痛神経伝達を抑制することおよび行動性痛覚消失におけるその役割を暗示している。このことを支持して、脳アナンドアミドレベルを上昇させるFAAH阻害剤は、疼痛、炎症、不安症、およびうつ病の動物モデルにおける有効性を実証してきた。Lichtman,A.H.ら(2004)、J.Pharmacol.Exp.Ther.311、441〜448;Jayamanne,A.ら(2006)、Br.J.Pharmacol.147、281〜288;Kathuria,S.ら(2003)、Nature Med.、9、76〜81;Piomelli D.ら(2005)、Proc.Natl.Acad.Sci.、102、18620〜18625。
【0003】
2007年10月5日に出願され、2009年4月24日にWO2008/047229として公開されたPCT出願第PCT/IB2007/003202号は、FAAHの阻害剤であるビアリールエーテル化合物を開示している。PCT出願WO2006/085196は、FAAHなどのアンモニア産生酵素の活性を測定するための方法を教示している。WO2006/074025は、FAAH調節因子としてのピペラジニルおよびピペリジニル尿素に関する。WO2006/067613は、FAAHの発現および精製のための組成物および方法を教示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
FAAHの阻害剤であり、したがって、疼痛を包含する広範囲な障害の治療において有用である新化合物の必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、式Iの化合物、または薬学的に許容できるそれらの塩に関し、
【0006】
【化1】

式中、
Arは、5員ヘテロアリール部分であり、
は、HまたはCHから選択され、
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)、または−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)から選択され、
a)RであるC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル基ならびにR1aであるC〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)、および−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)基のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリール環の環は、ハロ、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
b)Rである−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)、および−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)基の−(CH−連結基は、ハロ、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜2個の基によりさらに置換されていてもよく、
または、RおよびRは、一緒に、1または2個の酸素環員を含有する5または6員縮合環を形成することができ、
2aは、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ハロゲン、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルコキシ、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、C〜Cシクロアルケニルオキシ、O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)、−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)またはCNであり、
a)R2aであるC〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルコキシ、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、C〜Cシクロアルケニルオキシ、O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)および−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)基は、ハロ、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
b)R2aである−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、および−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)基の−(CH−連結基は、ハロ、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
2aは、H、CN、−CH−CN、ハロゲン、C〜Cアルキル、−CHF、−CHF、CF、−O−C〜Cアルキル、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜3個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたはピリジル基であってもよく、
2bおよびR2cは、H、ハロゲン、CN、−CH−CN、C〜Cアルキル、−CHF、−CHF、CF、−O−C〜Cアルキル、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから独立して選択され、
各場合におけるnは、1、2または3から独立して選択される整数である。
【0007】
それらが結合している環と一緒に、RおよびRにより形成される、1または2個の酸素原子を含有する縮合5または6員環は、ベンゾジオキソール、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン、クロマン、2,3−ジヒドロベンゾフラン、2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール、および3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン部分の群から選択されるものを包含する。
【0008】
本発明は、治療有効量の本明細書における化合物、または薬学的に許容できるその塩、および薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物も含む。
【0009】
本発明は、部分的に、治療有効量の本明細書における化合物の1つもしくは複数、または薬学的に許容できるその塩を、それを必要としている対象へ投与することにより、対象において急性疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、尿失禁、過活動膀胱、嘔吐、認知障害、不安症、うつ病、睡眠障害、摂食障害、運動障害、緑内障、乾癬、多発性硬化症、脳血管障害、脳損傷、胃腸障害、高血圧症、または心血管疾患を包含するFAAH媒介性の疾患または状態を治療する方法も対象とする。
【発明を実施するための形態】
【0010】
Arが、5員ヘテロアリール部分であり、
が、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、4〜6員酸素含有ヘテロ環−(CH−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)、または−(CH−O−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)から選択され、
a)RであるC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル基ならびにR1aであるC〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、4〜6員酸素含有ヘテロ環、−(CH−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)、−(CH−O−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)基のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリール環の環が、F、Cl、Br、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
b)Rである−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、−(CH−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)、および
−(CH−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)基の−(CH−連結基が、F、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜2個の基によりさらに置換されていてもよく、
2aが、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、ハロゲン、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルコキシ、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、C〜Cシクロアルケニルオキシ、4〜6員酸素含有ヘテロ環、−(CH−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)またはCNであり、
2bおよびR2cが、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、−CHF、−CHF、CF、−O−C〜Cアルキル、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから独立して選択され、
各場合におけるnが、1、2または3から独立して選択される整数である式Iの化合物、
または薬学的に許容できるそれらの塩も提供される。
【0011】
式Iの範囲内で、上に記載されている化合物も提供され、
Arが、イソオキサゾールであり、
が、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、4〜6員酸素含有ヘテロ環−(CH−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)、または−(CH−O−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)から選択され、
a)RであるC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル基ならびにR1aであるC〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、4〜6員酸素含有ヘテロ環、−(CH−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)、−(CH−O−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)基のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリール環の環が、ハロ、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
b)Rである−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、4〜6員酸素含有ヘテロ環、−(CH−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)、−(CH−(4〜6員酸素含有ヘテロ環)基の−(CH−連結基が、ハロ、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜2個の基によりさらに置換されていてもよく、
2aが、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、またはCNであり、
2bおよびR2cが、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、−CHF、−CHF、CF、−O−C〜Cアルキル、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから独立して選択され、
各場合におけるnが、1、2または3から独立して選択される整数である化合物
または薬学的に許容できるそれらの塩のさらなる群も提供される。
【0012】
本発明は、式IIの化合物、または薬学的に許容できるそれらの塩も包含し、
【0013】
【化2】

式中、Xは、CHまたはOであり、mは、0または1であり、R4aおよびR4bは、HまたはFから独立して選択され、Ar、R、R2a、R2bおよびR2cは、上で式Iについて定義されている通りである。式IIの別の群は、Arが、イソオキサゾールであり、Xが、CHまたはOであり、mが、0または1であり、R4aおよびR4bが、HまたはFから独立して選択され、R、R2a、R2bおよびR2cが、上で式Iについて定義されている通りである化合物、または薬学的に許容できるそれらの塩である。
【0014】
Arが、イソオキサゾール、1,2,4−トリアジン、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾールまたはテトラゾールの群から選択され、X(存在する場合)、m(存在する場合)、R、R(存在する場合)、R2a、R2b、R2c、R4aおよびR4b(存在する場合)が、上で定義されている通りである化合物のサブセット、または薬学的に許容できるそれらの塩は、本明細書に記載されている化合物の群の各々の範囲内にある。
【0015】
が水素である化合物のさらなる亜群およびRがメチル基である別の亜群、および薬学的に許容できるそれらの塩は、本明細書に記載されている化合物の群の各々の範囲内にある。
【0016】
式Iの化合物の好ましい群は、独立して、適切な場合、
が、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのRの値を有する、
が、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのRの値を有する、
Arが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのArの値を有する、
2aが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのR2aの値を有する、
2bが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのR2bの値を有する、
2cが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのR2cの値を有する、および/または
が、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのRの値を有する群である。
【0017】
式IIの化合物の好ましい群は、独立して、適切な場合、
Arが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのArの値を有する、
2aが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのR2aの値を有する、
2bが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのR2bの値を有する、
2cが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのR2cの値を有する、
Xが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのXの値を有する、
mが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのmの値を有する、
4aが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのR4aの値を有する、および/または
4aが、下に述べられている具体的化合物のうちのいずれかのR4aの値を有する群である。
【0018】
式IおよびIIの最も好ましい化合物は、下に具体的に述べられている化合物である。
【0019】
定義および略語
本開示は、下に提供されている定義を使用する。化学式の一部は、原子間の結合を示すか接続点を示すダッシュ記号(「−」)を包含することがある。「置換されている」基は、1つまたは複数の水素原子が、1つまたは複数の非水素原子または基で置き換えられた基である。「アルキル」とは、指定数の炭素原子を一般的に有する直鎖および分枝鎖の飽和炭化水素基を指す(すなわち、C1〜6アルキル)。「アルケニル」とは、1つまたは複数の不飽和炭素−炭素二重結合を有し、指定数の炭素原子を有する、直鎖および分枝鎖の炭化水素基を指す(すなわち、C2〜6アルケニル)。アルケニル基の例は、エテニル、1−プロペン−1−イル、1−プロペン−2−イル、2−プロペン−1−イル、1−ブテン−1−イル、1−ブテン−2−イル、3−ブテン−1−イル、3−ブテン−2−イル、2−ブテン−1−イル、2−ブテン−2−イル、2−メチル−1−プロペン−1−イル、2−メチル−2−プロペン−1−イル、1,3−ブタジエン−1−イル、1,3−ブタジエン−2−イルなどを包含する。「アルキニル」とは、1つまたは複数の炭素−炭素三重結合を有し、指定数の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖の炭化水素基を指す(すなわち、C2〜6アルキニル)。アルキニル基の例は、エチニル、1−プロピン−1−イル、2−プロピン−1−イル、1−ブチン−1−イル、3−ブチン−1−イル、3−ブチン−2−イル、2−ブチン−1−イルなどを包含する。
【0020】
「アルコキシ」とは、アルキル部分が、直鎖または分岐鎖であってよく、1〜6個の炭素原子を有するアルキル−O−基を指す。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、s−ペントキシなどを包含する。
【0021】
「ハロ」または「ハロゲン」は、互換的に使用することができ、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードである。「ハロアルキル」または「−O−ハロアルキル」という用語は、それぞれ、1つまたは複数のハロゲン原子により置換されているアルキルまたはアルコキシ基を指す。例は、−CF、−CH−CF、−CF−CF、−O−CF、および−OCH−CFを包含する。
【0022】
「シクロアルキル」とは、環を構成する指定数の炭素原子を一般的に有する、飽和単環式および二環式炭化水素環を指す(すなわち、C3〜8シクロアルキル)。シクロアルキル基は、1つまたは複数の置換基を包含することができる。単環式シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを包含する。二環式シクロアルキル基の例は、ビシクロ[1.1.0]ブチル、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、ビシクロ[2.1.0]ペンチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[4.1.1]オクチル、ビシクロ[3.3.0]オクチル、ビシクロ[4.2.0]オクチルなどを包含する。
【0023】
「シクロアルケニル」とは、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテンまたはシクロオクタン基などの、1つまたは複数の炭素−炭素二重結合を有し、環を構成する指定数の炭素原子を一般的に有する、単環式および二環式炭化水素環を指す(すなわち、C5〜7シクロアルケニル)。有用な置換基は、上で定義されているようなアルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルカノイル、およびハロ、ならびにヒドロキシ、メルカプト、ニトロおよびアミノなどを包含する。
【0024】
「シクロアルコキシ」および「シクロアルケニルオキシ」とは、それぞれ、シクロアルキル−O−およびシクロアルケニル−O−を指し、シクロアルキルおよびシクロアルケニルは、上で定義されている。シクロアルコキシおよび「シクロアルケニルオキシ」への言及は、一般的に、カルボニル炭素を除外して指定数の炭素原子を包含する。シクロアルコキシ基の例は、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシ、およびシクロヘキソキシ基を包含する。シクロアルケニルオキシ基の例は、1−シクロペンテノキシ、2−シクロペンテノキシ、3−シクロペンテノキシ、1−シクロヘキセノキシ、2−シクロヘキセノキシ、3−シクロヘキセノキシなどを包含する。
【0025】
「ヘテロ環」とは、完全にまたは部分的に飽和されており、O、SまたはNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員単環式および二環式環を指す。ヘテロ環式環の例は、アゼチジン、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロトフェン(tetrahydrothophene)、フラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ピロリジン、イソチアゾリジン、ピラン、ジヒドロピラン、ピペリジン、モルホリン、アゼパン、およびジアゼパンを包含する。環は、nが、1、2または3から選択される整数である−(CH−または−(CH−O−連結基を介して結合していてもよい。本明細書における一部の化合物は、オキセタン、テトラヒドロフラン、フラン、ジヒドロフラン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、およびジオキサンを包含する4〜6員酸素含有ヘテロ環基を含有する。
【0026】
「アリール」および「アリーレン」とは、フェニル、ビフェニルまたはナフチル基などの単環式または二環式の一価および二価の芳香族炭素環式基を指す。
【0027】
「ヘテロアリール」および「ヘテロアリーレン」とは、それぞれ、O、SまたはNから選択される1〜4個の環ヘテロ原子を含有する、一価または二価の芳香族基を指す。単環式(および、一価)アリール基の例は、ピロリル、フラニル、チオフェネイル(thiopheneyl)、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、1−オキサ−2,3−ジアゾリル、1−オキサ−2,4−ジアゾリル、1−オキサ−2,5−ジアゾリル、1−オキサ−3,4−ジアゾリル、1−チア−2,3−ジアゾリル、1−チア−2,4−ジアゾリル、1−チア−2,5−ジアゾリル、1−チア−3,4−ジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルなどを包含する。5員ヘテロアリール部分は、それらの様々な異性体を包含する、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、およびイソチアゾール基を包含する。
【0028】
ヘテロアリールおよびヘテロアリーレン基は、少なくとも1つの環が芳香族である縮合環系を包含する二環式基、三環式基も包含する。多環式(および一価)アリール基の例は、ピレニル、カルバゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェネイル(benzothiopheneyl)、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ピロロ[2,3−c]ピリジニル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、ピロロ[3,2−b]ピリジニル、イミダゾ[4,5−b]ピリジニル、イミダゾ[4,5−c]ピリジニル、ピラゾロ[4,3−d]ピリジニル、ピラゾロ[4,3−c]ピリジニル、ピラゾロ[3,4−c]ピリジニル、ピラゾロ[3,4−b]ピリジニル、イソインドリル、インダゾリル、プリニル、インドリジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[1,5−a]ピリジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、ピロロ[1,2−b]ピリジニル、およびイミダゾ[1,2−c]ピリジニルを包含する。他の例は、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、1,6−ナフチリジニル、1,7−ナフチリジニル、1,8−ナフチリジニル、1,5−ナフチリジニル、2,6−ナフチリジニル、2,7−ナフチリジニル、ピリド[3,2−d]ピリミジニル、ピリド[4,3−d]ピリミジニル、ピリド[3,4−d]ピリミジニル、ピリド[2,3−d]ピリミジニル、ピリド[2,3−b]ピラジニル、ピリド[3,4−b]ピラジニル、ピリミド[5,4−d]ピリミジニル、ピラジノ[2,3−b]ピラジニル、ピリミド[4,5−d]ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、アクリジニル、アゾシニル、4aH−カルバゾリル、クロマニル、クロメニル、インドレニル(indolenyl)、インドリニル、3H−インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、ピリミジニル、プテリジニル、フタラジニル、プリニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジル、ピリドピリミジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、チアントレニル、キサンテニルなどを包含する。
【0029】
「対象」とは、ヒトを包含する哺乳類を指す。「治療すること」とは、そのような用語があてはまる障害もしくは状態の進行を逆転、緩和、阻害すること、またはそのような用語があてはまる障害もしくは状態を予防すること、またはそのような障害もしくは状態の1つまたは複数の症状の進行を逆転、緩和、阻害すること、またはそのような障害もしくは状態の1つまたは複数の症状を予防することを指す。「治療有効量」とは、対象を治療するために使用することができる化合物の量を指し、量は、とりわけ、対象の体重および年齢ならびに投与の経路に左右されることがある。「賦形剤」または「補助剤」とは、活性医薬成分(API)ではない、医薬製剤中の任意の物質を指す。「医薬組成物」とは、1つまたは複数の原薬(drug substance)と1つまたは複数の賦形剤の組合せを指す。「薬物製品」、「医薬剤形」、「剤形」、「最終剤形」などとは、治療を必要としている対象に投与される医薬組成物を指し、一般的に、錠剤、カプセル剤、液状の液剤または懸濁剤、パッチ剤、フィルム剤などの形態であってよい。
【0030】
本発明は、FAAHの活性を阻害するのに有効である、式I、式II、式IIIおよび式IVの化合物ならびに下で具体的に名前が挙げられている化合物に関する。本発明は、化合物、薬学的に許容できる塩、それらおよび1つまたは複数の薬学的に許容できる担体および/または賦形剤を含有する医薬組成物を調製するための材料および方法、ならびに疼痛、うつ病、または不安症などの様々な障害を治療するためのそれらの使用にも関する。
【0031】
式I、II、IIIおよびIVの化合物を包含する本明細書における化合物および薬学的に許容できるそれらの塩を使用し、疼痛(神経障害性疼痛、侵害受容性疼痛、および炎症性疼痛を包含する)、尿失禁、過活動膀胱、嘔吐、運動障害、緑内障、乾癬、多発性硬化症、脳血管障害、脳損傷、胃腸障害、高血圧症、心血管疾患、ならびに不安症、うつ病、睡眠障害、および摂食障害を包含する中枢神経系障害を治療することができる。
【0032】
生理学的疼痛は、外部環境からの潜在的に傷害性の刺激による危険を警告するように設計されている重要な防御機構である。このシステムは、特異的な一連の一次感覚ニューロンを介して作動し、末梢性伝達機構を介して侵害刺激により活性化される(総説についてはMillan、1999、Prog.Neurobiol.、57、1〜164を参照)。これらの感覚線維は、侵害受容器として知られており、伝導速度の遅い特徴的に小さな直径の軸索である。侵害受容器は、侵害刺激の強度、持続時間および質、ならびに脊髄に対するそれらの局所解剖学的に組織化された投射に基づき、刺激の位置をコードする。侵害受容器は、A−δ線維(有髄)およびC線維(無髄)という2つの主要な型がある侵害受容性神経線維上に見いだされる。侵害受容器入力により生成される活動は、後角における複雑なプロセシング後、直接的に、または脳幹中継核を介して基底腹側視床に、次いで皮質に伝達され、そこで疼痛の感覚が生成される。
【0033】
疼痛は、一般的に、急性または慢性として分類することができる。急性疼痛は、突然始まり長続きしない(通常は、12週間以下)。急性疼痛は、通常、特定の損傷などの特定の原因と関連し、鋭く、重度であることが多い。急性疼痛は、外科手術、歯科治療、挫傷または捻挫に起因する特定の損傷後に起こることがある種類の疼痛である。急性疼痛は、一般的に、いかなる持続性の心理学的応答ももたらすことはない。対照的に、慢性疼痛は、長期の疼痛であり、典型的には、3カ月を超えて持続し、著しい心理学的および感情的問題につながる。慢性疼痛の一般例は、神経障害性疼痛(例えば、有痛性の糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経痛)、手根管症候群、背痛、頭痛、癌性疼痛、関節痛および慢性術後疼痛である。
【0034】
疾患または外傷を介して、身体組織に対して実質的な損傷が起きる場合、侵害受容器活性化の特徴は変化し、末梢においては、損傷の周囲で局所的に、侵害受容器が終わる場所では中枢的に、過敏化が存在する。これらの作用は、疼痛の感覚増大につながる。急性疼痛では、これらの機構が、修復プロセスを起こしやすくすることがある防御行動を促進するのに有用なことがある。普通に予測されるのは、損傷が治癒すれば感受性は正常に戻ることであろう。しかし、多くの慢性疼痛状態において、過敏性は、治癒プロセスよりはるかに長く続き、神経系の損傷に起因することが多い。この損傷は、適応不全および異所性活動に伴う感覚神経線維の異常につながることが多い(WoolfおよびSalter、2000、Science、288、1765〜1768)。
【0035】
臨床的疼痛は、患者の症状の中でも不快かつ異常な感受性を特色とする場合に存在する。患者は、非常に不均一な傾向があり、様々な疼痛症状を示すことがある。そのような症状は、1)鈍痛、灼熱痛、または刺痛であることのある自発痛、2)侵害刺激に対する過度の疼痛応答(痛覚過敏)、および3)通常は無害な刺激により生じる疼痛(アロディニア−Meyerら、1994、Textbook of Pain、13〜44)を包含する。様々な形態の急性および慢性疼痛に罹患している患者は、類似の症状を有することがあるが、根底にある機構は、異なることがあるため、異なる治療戦略を必要とすることがある。したがって、疼痛は、侵害受容性、炎症性および神経障害性疼痛を包含する、異なる病態生理学による多くの異なるサブタイプに分類することもできる。
【0036】
侵害受容性疼痛は、組織損傷により、または損傷を引き起こす可能性のある激しい刺激により誘発される。痛覚求心性は、損傷部位における侵害受容器による刺激の伝達により活性化され、それらの終了位置において脊髄内のニューロンを活性化する。次いで、脊髄路を上行して脳に中継され、そこで疼痛が認知される(Meyerら、1994、Textbook of Pain、13〜44)。侵害受容器の活性化は、2つのタイプの求心性神経線維を活性化する。有髄のA−δ線維は、迅速に伝達し、鋭くかつ刺すような疼痛感覚を担い、一方、無髄のC線維は、より遅い速度で伝達し、鈍いかうずくような疼痛を伝達する。中等度から重度の急性侵害受容性疼痛は、中枢神経系外傷、挫傷/捻挫、火傷、心筋梗塞および急性膵炎、術後疼痛(任意のタイプの外科手術後の疼痛)、外傷後疼痛、腎疝痛、癌性疼痛および背痛由来の疼痛の際立った特徴である。癌性疼痛は、腫瘍関連疼痛(例えば、骨痛、頭痛、顔面痛または内臓痛)または癌療法に伴う疼痛(例えば、化学療法後症候群、慢性術後疼痛症候群または照射後症候群)などの慢性疼痛であることがある。癌性疼痛は、化学療法、免疫療法、ホルモン療法または放射線療法に応答して起きることもある。背痛は、脱出性もしくは破裂性椎間板、または腰部椎間関節、仙腸関節、傍脊柱筋もしくは後縦靱帯の異常に起因することがある。背痛は、自然に解消することがあるが、一部の患者において、背痛が12週間にわたって続く場合、特に衰弱性であることがある慢性状態になる。
【0037】
神経障害性疼痛は、現在、神経系における原発性病変または機能障害により開始または引き起こされる疼痛と定義される。神経損傷は、外傷および疾患により引き起こされることがあるため、「神経障害性疼痛」という用語は、多様な病因を有する多くの障害を包含する。これらは、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、背痛、癌性神経障害、HIV神経障害、幻肢痛、手根管症候群、中枢性脳卒中後疼痛ならびに慢性アルコール依存症、甲状腺機能低下症、尿毒症、多発性硬化症、脊髄損傷、パーキンソン病、癲癇およびビタミン欠乏症に伴う疼痛を包含するが、これらに限定されるものではない。神経障害性疼痛は、防御的役割を持たないため、病的である。神経障害性疼痛は、元の原因が消散した後も存在することが多く、一般的に数年間持続し、患者の生活の質を著しく低下させる(WoolfおよびMannion、1999、Lancet、353、1959〜1964)。神経障害性疼痛の症状は、同じ疾患を有する患者間でさえ異質であることが多いため、治療するのが困難である(WoolfおよびDecosterd、1999、Pain Supp.、6、S141〜S147;WoolfおよびMannion、1999、Lancet、353:1959〜1964)。それらは、持続性であり得る自発痛、ならびに痛覚過敏(有害刺激に対する感受性増加)およびアロディニア(通常は無害な刺激に対する感受性)などの発作性疼痛または異常誘発痛を包含する。
【0038】
炎症プロセスは、組織損傷または異物の存在に反応して活性化される複雑な一連の生化学的および細胞事象であり、腫脹および疼痛をもたらす(LevineおよびTaiwo、1994、Textbook of Pain、45〜56)。関節痛は、最も一般的な炎症性疼痛である。リウマチ様疾患は、先進国における最も一般的な慢性炎症状態の1つであり、関節リウマチは、能力障害の一般的原因である。関節リウマチの正確な病因は不明であるが、現在の仮説は、遺伝学的要因と微生物学的要因が共に重要である可能性を示唆している(GrennanおよびJayson、1994、Textbook of Pain、397〜407)。ほぼ1,600万人のアメリカ人が症候性の変形性関節症(OA)または変性関節疾患を有していると推定されており、その大部分は60歳以上であり、この数は、集団の年齢が増加するにつれて4,000万人まで増加すると予想され、大変な公衆衛生問題にしている(HougeおよびMersfelder、2002、Ann Pharmacother.、36、679〜686;McCarthyら、1994、Textbook of Pain、387〜395)。大部分の変形性関節症患者は、関連する疼痛のために医学的配慮を求める。関節炎は、心理社会的および身体的機能に対して大きな影響を与え、晩年における能力障害の主要原因であることが知られている。強直性脊椎炎も、脊椎および仙腸関節の関節炎を引き起こすリウマチ性疾患である。強直性脊椎炎は、一生を通じて起きる背痛の間欠的エピソードから脊椎、末梢関節および他の体器官を攻撃する重度の慢性疾患まで様々である。
【0039】
別のタイプの炎症性疼痛は、炎症性腸疾患(IBD)に伴う疼痛を包含する内臓痛である。内臓痛は、腹腔の器官を包含する内臓に関係する疼痛である。これらの器官は、生殖器官、脾臓および消化器系の一部を包含する。内臓に関係する疼痛は、消化器系内臓痛および非消化器系内臓痛に分類することができる。疼痛を引き起こす一般的に遭遇する胃腸(GI)障害は、機能性腸障害(FBD)および炎症性腸疾患(IBD)を包含する。これらのGI障害は、FBDについては、胃食道逆流、消化不良、過敏性腸症候群(IBS)および機能性腹痛症候群(FAPS)、IBDについては、クローン病、回腸炎および潰瘍性大腸炎を包含する現在のところ中程度に管理されるに過ぎない広範囲な疾患状態を包含し、これらはすべて、内臓痛を定期的に生じる。他のタイプの内臓痛は、月経困難症、膀胱炎および膵炎に伴う疼痛ならびに骨盤痛を包含する。
【0040】
疼痛の一部のタイプは、複数の病因を有し、したがって、2つ以上の領域に分類することができ、例えば、背痛および癌性疼痛は、侵害受容性成分と神経障害性成分の両方を有することに留意すべきである。他のタイプの疼痛は、筋肉痛、線維筋痛、脊椎炎、血清陰性の(非リウマチ性)関節症、非関節性リウマチ、ジストロフィン異常症、グリコーゲン分解、多発性筋炎および化膿性筋炎を包含する筋骨格障害に起因する疼痛;アンギナ、心筋梗塞、僧帽弁狭窄症、心外膜炎、レイノー現象、浮腫性硬化症および骨格筋虚血により引き起こされる疼痛を包含する心臓および血管痛;片頭痛(前兆を伴う片頭痛および前兆を伴わない片頭痛を包含する)、群発性頭痛、緊張型頭痛 混合性頭痛および血管障害に伴う頭痛などの頭部痛;ならびに歯痛、耳痛、口腔灼熱症候群および顎関節筋筋膜疼痛を包含する口腔顔面疼痛を包含する。
【0041】
上に記載されているように、本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩を使用し、統合失調症および他の精神病性障害、気分障害、不安障害、睡眠障害、ならびに譫妄、認知症などの認知障害、および健忘性障害を包含するCNS障害を治療することができる。これらの障害の診断基準は、DSM Manualと一般に呼ばれる、American Psychiatric Association’s Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(第4版、2000)中に見いだすことができる。
【0042】
本開示の目的で、統合失調症および他の精神病性障害は、統合失調症様障害、統合失調性感情障害、妄想性障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、一般身体疾患(general medical condition)に起因する精神病性障害、および物質誘発性精神病性障害、ならびに神経遮断薬誘発性パーキンソン症、神経遮断薬性悪性症候群、神経遮断薬誘発性急性ジストニア、神経遮断薬誘発性急性アカシジア、神経遮断薬誘発性遅発性ジスキネジア、および薬剤誘発性姿勢振戦などの薬剤誘発性運動障害を包含する。
【0043】
気分障害は、大うつ病性障害、気分変調性障害、月経前不快気分障害、小うつ病性障害、再発性短期うつ病性障害、統合失調症の精神病後うつ病性障害、および統合失調症を伴う大うつ病性エピソードなどのうつ病性障害;双極性I障害、双極性II障害、循環気質、および統合失調症を伴う双極性障害などの双極性障害;一般身体疾患に起因する気分障害;ならびに物質誘発性気分障害を包含する。
【0044】
不安障害は、パニック発作、広場恐怖症、広場恐怖症を伴わないパニック障害、パニック障害の病歴を伴わない広場恐怖症、特定恐怖症、社会恐怖症(社会不安障害)、強迫性障害、外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、一般身体疾患に起因する不安障害、物質誘発性不安障害、および混合性不安抑うつ障害を包含する。
【0045】
睡眠障害は、睡眠異常(一次性不眠症、一次性過眠症、ナルコレプシー、呼吸関連睡眠障害、日周期リズム睡眠障害、睡眠遮断、下肢静止不能症候群、および周期性四肢運動)および睡眠時随伴症(悪夢障害、睡眠恐怖障害、夢中歩行障害、レム睡眠行動障害、および睡眠麻痺)などの睡眠障害;統合失調症、うつ病性障害、もしくは不安障害に関連する不眠症、または双極性障害に伴う過眠症を包含する、別の精神障害に関連する睡眠障害;一般身体疾患に起因する睡眠障害;ならびに物質誘発性睡眠障害を包含する。
【0046】
譫妄、認知症、ならびに健忘性および他の認知障害は、一般身体疾患に起因する譫妄、物質誘発性譫妄、および複数の病因に起因する譫妄;アルツハイマー型の認知症、血管性認知症、一般身体疾患に起因する認知症、ヒト免疫不全ウイルス疾患に起因する認知症、頭部外傷に起因する認知症、パーキンソン病に起因する認知症、ハンチントン舞踏病に起因する認知症、ピック病に起因する認知症、クロイツフェルト−ヤコブ病に起因する認知症、他の一般身体疾患に起因する認知症、物質誘発性持続性認知症、複数の病因に起因する認知症;一般身体疾患に起因する健忘性障害、および物質誘発性持続性健忘性障害を包含する。
【0047】
物質誘発性障害は、とりわけ、アルコール、アンフェタミンまたは類似の作用をする交感神経模倣薬、カフェイン、大麻、コカイン、幻覚薬、吸入薬、ニコチン、オピオイド、フェンシクリジンまたは類似の作用をするアリールシクロヘキシルアミン、および鎮静薬、催眠薬、または抗不安薬を包含する1つまたは複数の薬物または毒物を使用すること、乱用すること、それらへの依存、またはそれらからの離脱に起因する物質誘発性障害を指す。
【0048】
尿失禁は、排尿を抑制または制御することができないことに起因する不随意性のまたは偶発的な尿漏れを包含する。尿失禁は、混合性尿失禁、夜尿症、溢流性尿失禁、腹圧性尿失禁、一過性尿失禁、および急迫性尿失禁を包含する。
【0049】
本明細書に記載されている化合物および具体的に名前が挙げられている化合物は、薬学的に許容できる複合体、塩、溶媒和物および水和物を形成することができる。塩は、酸付加塩(二酸を包含する)および塩基塩を包含する。
【0050】
薬学的に許容できる酸付加塩は、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、および亜リン酸などの無機酸から誘導される塩、ならびに、脂肪族のモノおよびジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、脂肪族および芳香族スルホン酸などの有機酸から誘導される塩を包含する。そのような塩は、酢酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩、炭酸塩、重硫酸塩、硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、シクラミン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩、塩化物、臭化水素酸塩、臭化物、ヨウ化水素酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフチル酸塩、2−ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸塩、シュウ酸塩、アルミテート(almitate)、パモ酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、ピログルタミン酸塩、糖酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩、およびキシノホエート(xinofoate)塩を包含する。
【0051】
薬学的に許容できる塩基塩は、アルカリまたはアルカリ土類金属カチオンなどの金属カチオン、ならびにアミンを包含する塩基から誘導される塩を包含する。適当な金属カチオンの例は、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg2+)、カルシウム(Ca2+)、亜鉛(Zn2+)、およびアルミニウム(Al3+)を包含する。適当なアミンの例は、アルギニン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、グリシン、リシン、N−メチルグルカミン、オラミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール、およびプロカインを包含する。有用な酸付加塩および塩基塩に関する議論については、S.M.Bergeら、「Pharmaceutical
Salts」、66 J.Pharm.Sci.、1〜19(1977)を参照されたい。StahlおよびWermuth、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use(2002)も参照されたい。
【0052】
薬学的に許容できる塩は、様々な方法を使用して調製することができる。例えば、一般に、化合物を適切な酸または塩基と反応させ、望ましい塩を得ることができる。一般に、化合物の前駆体を酸または塩基と反応させ、酸または塩基に不安定な保護基を除去するか、前駆体のラクトンまたはラクタム基を開くこともできる。さらに、一般に、適切な酸または塩基による処理によって、またはイオン交換樹脂との接触によって、化合物の塩を別の塩に変換することができる。次いで、反応後、一般に、溶液から沈殿する場合には濾過により、または塩を回収するための蒸発により、塩を単離することができる。塩のイオン化の程度は、完全なイオン化からほぼ非イオン化まで様々であってよい。
【0053】
本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、完全な非晶性から完全な結晶性までの一連の固体状態で存在することがある。それらは、非溶媒和形態および溶媒和形態でも存在することがある。「溶媒和物」という用語は、化合物および1つまたは複数の薬学的に許容できる溶媒分子(例えば、EtOH)を含む分子複合体について記載している。「水和物」という用語は、溶媒が水である溶媒和物である。薬学的に許容できる溶媒和物は、溶媒が、同位体標識されていてもよい(例えば、DO、d−アセトン、d−DMSO)溶媒和物を包含する。
【0054】
有機化合物の溶媒和物および水和物について現在受け入れられている分類システムは、孤立部位(isolated site)、チャネル、および金属イオン配位の溶媒和物および水和物を区別するものである。例えば、K.R.Morris(H.G.Brittain編)Polymorphism in Pharmaceutical Solids(1995)を参照されたい。孤立部位の溶媒和物および水和物は、溶媒(例えば、水)分子が、介在する有機化合物の分子によりお互いとの直接的接触から隔離されている溶媒和物および水和物である。チャネル溶媒和物において、溶媒分子は、それらが他の溶媒分子に隣接している格子チャネル中に位置する。金属イオン配位溶媒和物において、溶媒分子は、金属イオンに結合している。
【0055】
溶媒または水が強固に結合している場合、複合体は、湿度とは無関係に明確な化学量論を有するであろう。しかしながら、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物におけるように、溶媒または水が弱く結合している場合、水または溶媒の含有量は、湿度および乾燥条件に左右されるであろう。そのような場合には、非化学量論が普通であろう。
【0056】
本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、化合物および少なくとも1つの他の成分が化学量論的または非化学量論的な量で存在する多成分複合体(塩および溶媒和物以外)として存在することもある。このタイプの複合体は、クラスレート(薬物−ホスト包接複合体)および共結晶を包含する。後者は、典型的には、非共有結合性相互作用を介して結合しているが、中性分子と塩の複合体でもあり得る中性分子成分の結晶性複合体と定義される。共結晶は、融解結晶化により、溶媒からの再結晶により、または成分を一緒に物理的に粉砕することにより調製することができる。例えば、O.AlmarssonおよびM.J.Zaworotko、Chem.Commun.、17:1889〜1896(2004)を参照されたい。多成分複合体の一般的な総説については、J.K.Haleblian、J.Pharm.Sci.64(8):1269〜1288(1975)を参照されたい。
【0057】
「プロドラッグ」とは、インビボで代謝された場合、望ましい薬理学的活性を有する化合物への変換を受ける化合物を指す。プロドラッグは、薬理学的に活性な化合物中に存在する適切な官能基を、例えば、H.Bundgaar、Design of Prodrugs(1985)に記載されているような「プロモイエティ(pro−moieties)」で置き換えることにより調製することができる。プロドラッグの例は、本明細書における化合物のエステル、エーテルまたはアミド誘導体、およびそれらの薬学的に許容できる塩を包含する。プロドラッグに関するさらなる議論については、例えば、T.HiguchiおよびW.Stella「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」、ACS Symposium Series 14(1975)およびE.B.Roche編、Bioreversible Carriers in Drug Design(1987)を参照されたい。
【0058】
「代謝産物」とは、薬理学的に活性な化合物の投与によってインビボで形成される化合物を指す。例は、それぞれ、メチル、アルコキシ、三級アミノ、二級アミノ、フェニル、およびアミド基を有する本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩のヒドロキシメチル、ヒドロキシ、二級アミノ、一級アミノ、フェノール、およびカルボン酸誘導体を包含する。
【0059】
幾何(シス/トランス)異性体は、クロマトグラフィーおよび分別結晶などの従来技法により分離することができる。
【0060】
「互変異性体」とは、低エネルギー障壁を介して相互変換可能である構造異性体を指す。互変異性の異性(「互変異性」)は、化合物が、例えば、イミノ、ケト、もしくはオキシム基を含有するプロトン互変異性、または化合物が、芳香族部分を含有する原子価互変異性の形態をとることがある。
【0061】
本明細書に記載されている化合物は、少なくとも1個の原子が、同一の原子番号を有するが、自然に通常見いだされる原子質量と異なる原子質量を有する原子により置き換えられているすべての薬学的に許容できる同位体変形形態も包含する。本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩に含めるのに適している同位体の例は、例えば、HおよびHなどの水素の同位体;11C、13Cおよび14Cなどの炭素の同位体;13Nおよび15Nなどの窒素の同位体;15O、17Oおよび18Oなどの酸素の同位体;35Sなどの硫黄の同位体;18Fなどのフッ素の同位体;36Clなどの塩素の同位体、および123Iおよび125Iなどのヨウ素の同位体を包含する。同位体変形形態(例えば、重水素、H)の使用は、より高い代謝安定性、例えば、in vivo半減期の増加または用量所要量の低減によるある種の治療上の利点を与えることがある。さらに、開示化合物のある種の同位体変形形態は、薬物および/または基質の組織分布研究に有用かもしれない放射性同位体(例えば、トリチウム、H、または14C)を組み入れることができる。11C、18F、15Oおよび13Nなどのポジトロン放出同位体による置換は、基質受容体占有を調べるためのポジトロン放出断層撮影(PET)研究において有用なことがある。同位体標識化合物は、非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用し、本開示の他の場所に記載されているプロセスに類似したプロセスにより調製することができる。
【0062】
本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、それらの結晶性または非晶性形態、プロドラッグ、代謝産物、水和物、溶媒和物、複合体、および互変異性体、ならびにそれらのすべての同位体標識化合物として投与することができる。それらは、単独で、またはお互いに、もしくは本明細書に記載されているか具体的に名前が挙げられている化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩と異なる1つまたは複数の薬理学的に活性な化合物と組み合わせて投与することができる。一般的に、1つまたは複数のこれらの化合物は、1つまたは複数の薬学的に許容できる賦形剤と併せて医薬組成物(製剤)として投与される。賦形剤の選択は、とりわけ、投与の特定の様式、溶解性および安定性に対する賦形剤の効果、ならびに剤形の性質に左右される。有用な医薬組成物およびそれらを調製するための方法は、例えば、A.R.Gennaro(編)、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版、2000)中に見いだすことができる。
【0063】
治療有効量の本明細書に記載されている化合物、または薬学的に許容できるそれらの塩、および1つまたは複数の薬学的に許容できる担体および/または賦形剤を含む医薬組成物も、本明細書において提供される。本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、経口的に投与することができる。経口投与は、嚥下を伴うことがあり、化合物が胃腸管を介して血流に入る。あるいはまたはさらに、経口投与は、化合物が口腔粘膜を通じて血流に入る粘膜投与(例えば、口腔投与、舌下投与、舌上(supralingual)投与)を伴うことがある。経口投与に適している製剤は、錠剤;多粒子剤およびナノ粒子剤、液剤、または散剤を含有する軟カプセル剤または硬カプセル剤;液体入りであってよいロゼンジ剤;咀嚼剤(chews);ゲル剤;速分散性剤形;フィルム剤:膣坐剤;噴霧剤;および口腔または粘膜付着性パッチ剤などの固体、半固体および液体システムを包含する。
【0064】
液体製剤は、懸濁剤、液剤、シロップ剤およびエリキシル剤を包含する。そのような製剤は、軟カプセル剤または硬カプセル剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース製の)における充填剤として用いることができ、典型的には、担体(例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、または適当な油)、および1つまたは複数の乳化剤、懸濁化剤または両方を含む。液体製剤は、固体(例えば、サシェから)の再構成により調製することもできる。
【0065】
本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、LiangおよびChen、Expert Opinion in Therapeutic Patents、11(6):981〜986(2001)に記載されているものなどの速溶解性、速崩壊性剤形においても使用することができる。
【0066】
錠剤剤形について、投与量に応じて、活性医薬成分(API)は、剤形の約1wt%〜約80wt%、または、より典型的には、剤形の約5wt%〜約60wt%を占めることがある。APIの他に、錠剤は、1つまたは複数の崩壊剤、結合剤、希釈剤、界面活性剤、流動促進剤、滑沢剤、抗酸化剤、着色剤、矯味剤、保存剤、および味覚マスキング剤を包含することがある。崩壊剤の例は、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、微結晶性セルロース、C1〜6アルキル置換ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、アルファ化デンプン、およびアルギン酸ナトリウムを包含する。一般的に、崩壊剤は、剤形の約1wt%〜約25wt%または約5wt%〜約20wt%を占めるものとする。
【0067】
一般的に、錠剤製剤に凝集性を付与するために結合剤が使用される。適当な結合剤は、微結晶性セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然および合成ゴム、ポリビニルピロリドン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロースならびにヒドロキシプロピルメチルセルロースを包含する。錠剤は、ラクトース(一水和物、噴霧乾燥一水和物、無水)、マンニトール、キシリトール、ブドウ糖、スクロース、ソルビトール、微結晶性セルロース、デンプンおよび第二リン酸カルシウム二水和物などの希釈剤を含有することもある。錠剤は、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベート80などの界面活性剤、ならびに二酸化ケイ素およびタルクなどの流動促進剤を包含することもある。存在する場合、界面活性剤は、錠剤の約0.2wt%〜約5wt%を占め、流動促進剤は、錠剤の約0.2wt%〜約1wt%を占めることがある。錠剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリルフマル酸ナトリウム、およびステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムの混合物などの滑沢剤を含有することもある。滑沢剤は、錠剤の約0.25wt%〜約10wt%または約0.5wt%〜3wt%を占めることがある。錠剤混和物を直接、またはローラーコンパクションにより圧縮し、錠剤を形成させることができる。あるいは、錠剤混和物または混和物の一部を、打錠前に湿式、乾式、もしくは融解式造粒するか、融解式凝結させるか、または押し出すことができる。望ましい場合、混和に先立って、構成成分のうちの1つまたは複数を、ふるい分けもしくは粉砕または両方により定寸することができる。最終剤形は、1つまたは複数の層を含み、コーティングされているか、コーティングされていないか、またはカプセル化されていてもよい。例示的錠剤は、API約80wt%まで、結合剤約10wt%〜約90wt%、希釈剤約0wt%〜約85wt%、崩壊剤約2wt%〜約10wt%、および滑沢剤約0.25wt%〜約10wt%を含有することがある。混和、造粒、粉砕、ふるい分け、打錠、コーティングに関する議論、ならびに薬物製品を調製するための代替技法に関する説明については、A.R.Gennaro(編)、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版、2000);H.Liebermanら(編)、Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets、第1巻〜第3巻(第2版、1990);およびD.K.ParikhおよびC.K.Parikh、Handbook of Pharmaceutical Granulation Technology、第81巻(1997)を参照されたい。
【0068】
ヒトまたは動物使用に消費可能な経口フィルム剤は、急速に溶解するか粘膜付着性であってよい柔軟な水溶性または水膨潤性の薄膜剤形である。APIの他に、典型的なフィルムは、1つまたは複数のフィルム形成ポリマー、結合剤、溶媒、湿潤剤、可塑剤、安定剤または乳化剤、粘度調整剤、および溶媒を包含する。他のフィルム成分は、抗酸化剤、着色剤、着香剤および調味料、保存剤、唾液刺激剤、冷却剤、共溶媒(油を包含する)、皮膚軟化剤、充填剤、消泡剤、界面活性剤、および味覚マスキング剤を包含することがある。製剤の一部の構成成分は、2つ以上の機能を実行することがある。投与要件の他に、フィルムにおけるAPIの量は、その溶解性に左右されることがある。水溶性の場合、APIは、典型的には、フィルムにおける非溶媒構成成分(溶質)の約1wt%〜約80wt%、またはフィルムにおける溶質の約20wt%〜約50wt%を占めるであろう。あまり溶けないAPIは、組成物の大部分、典型的には、フィルムにおける非溶媒構成成分の約88wt%までを占めることがある。
【0069】
フィルム形成ポリマーは、天然多糖、タンパク質、または合成親水コロイドから選択することができ、典型的には、フィルムの約0.01wt%〜約99wt%または約30wt%〜約80wt%を占める。フィルム剤形は、典型的には、剥離可能な裏打用の支持体または紙の上にコーティングされた薄い水性フィルムを蒸発乾燥させることにより調製され、乾燥炉またはトンネル中で(例えば、複合コーティング−乾燥装置中で)、凍結乾燥設備中で、または真空オーブン中で行うことができる。
【0070】
経口投与のための有用な固体製剤は、即時放出製剤および放出調節製剤を包含することがある。放出調節製剤は、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出、およびプログラム放出を包含する。適当な放出調節製剤に関する一般的説明については、米国特許第6,106,864号を参照されたい。高エネルギー分散ならびに浸透圧およびコーティングした粒子などの他の有用な放出技法の詳細については、Vermaら、Pharmaceutical Technology On−line(2001)25(2):1〜14を参照されたい。本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、対象の血流、筋肉、または内臓中に直接投与することもできる。非経口投与に適している技法は、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内、滑膜内、および皮下投与を包含する。非経口投与に適している装置は、極微針注射器、無針注射器、および注入装置を包含する。
【0071】
非経口製剤は、典型的には、塩、炭水化物および緩衝剤(例えば、約3〜約9のpH)などの賦形剤を含有することがある水溶液である。しかしながら、一部の応用例について、本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩を、滅菌非水溶液として、または滅菌した発熱物質を含まない水などの適当なビヒクルと併せて使用される乾燥形態として製剤化することがより適当であることがある。無菌条件下(例えば、凍結乾燥による)での非経口製剤の調製は、標準的製薬技法を使用して容易に行うことができる。
【0072】
非経口液剤の調製において使用される化合物の溶解性は、溶解性促進剤の組み入れなどの適切な製剤技法によって高めることができる。非経口投与のための製剤は、即時放出または放出調節であるように製剤化することができる。放出調節製剤は、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出、およびプログラム放出を包含する。すなわち、本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、活性化合物の放出調節を提供する埋込型デポー剤として投与するための懸濁液、固体、半固体、もしくはチキソトロピックな液体として製剤化することができる。そのような製剤の例は、薬物をコーティングしたステントならびに薬物をローディングしたDL−乳酸/グリコール酸共重合体(poly(DL−lactic−coglycolic)acid)(PGLA)ミクロスフェアを含む半固体剤および懸濁剤を包含する。
【0073】
本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、皮膚または粘膜へ局所的に、皮内に、または経皮的に投与することもできる。この目的にとって典型的な製剤は、ゲル剤、ヒドロゲル剤、ローション剤、液剤、クリーム剤、軟膏剤、散布剤、包帯剤、フォーム剤、フィルム剤、皮膚用パッチ剤、ウエハー剤、インプラント剤、スポンジ剤、ファイバー剤、絆創膏剤およびマイクロエマルジョン剤を包含する。リポソーム剤も使用することができる。典型的な担体は、アルコール、水、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールを包含することがある。局所製剤は、透過促進剤を包含することもある。例えば、FinninおよびMorgan、J.Pharm.Sci.88(10):955〜958(1999)を参照されたい。局所投与の他の手段は、エレクトロポレーション、イオントフォレーシス、フォノフォレーシス、ソノフォレーシスおよび極微針または無針注射による送達を包含する。局所投与のための製剤は、上に記載されているような即時放出または放出調節であるように製剤化することができる。
【0074】
また、本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、鼻腔内に、または吸入により、典型的には、乾燥粉末、エアゾールスプレー、または点鼻薬の形態で投与することもできる。インヘイラーを使用し、API単独、APIおよびラクトースなどの希釈剤の粉末混和物、またはAPIおよびホスファチジルコリンなどのリン脂質を包含する混合成分粒子を含む乾燥粉末を投与することができる。鼻腔内使用について、粉末は、生体接着剤、例えば、キトサンまたはシクロデキストリンを包含することがある。加圧容器、ポンプ、噴霧器、アトマイザー、またはネブライザーを使用し、API、APIの分散、可溶化、もしくは放出の延長のための1つまたは複数の試剤(例えば、水を含むか含まないEtOH)、噴射剤としての機能を果たす1つまたは複数の溶媒(例えば、1,1,1,2−テトラフルオロエタンまたは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、およびソルビタントリオレエート、オレイン酸、またはオリゴ乳酸などの任意選択の界面活性剤を含む溶液または懸濁液からエアゾールスプレーを発生させることができる。電気流体力学を使用するアトマイザーを使用し、細かい霧を発生させることができる。
【0075】
乾燥粉末または懸濁液製剤における使用に先立って、薬物製品は、通常、吸入による送達に適している粒子サイズ(典型的には、体積を基準として、5ミクロン未満の最大寸法を有する粒子が90%)まで微粉化される。これは、スパイラルジェットミリング、流動床ジェットミリング、超臨界流体プロセシング、高圧均質化、または噴霧乾燥などの任意の適切なサイズ縮小方法により行うことができる。
【0076】
インヘイラーまたはインサフレーターにおいて使用するためのカプセル剤、ブリスター剤およびカートリッジ剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース製)は、活性化合物、ラクトースまたはデンプンなどの適当な粉末基剤、およびL−ロイシン、マンニトール、またはステアリン酸マグネシウムなどの動作調整剤の粉末混合物を含有するように製剤化することができる。ラクトースは、無水または一水和物であってよい。他の適当な賦形剤は、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロース、およびトレハロースを包含する。
【0077】
細かい霧を発生させるための電気流体力学を使用するアトマイザーにおいて使用するのに適している溶液製剤は、1動作当たりAPI約1μg〜約20mgを含有することができ、動作体積は、約1μLから約100μLまで様々であってよい。典型的な製剤は、本明細書における化合物の1つもしくは複数、または薬学的に許容できるそれらの塩、プロピレングリコール、滅菌水、EtOH、およびNaClを含むことができる。プロピレングリコールの代わりに使用することができる代替溶媒は、グリセロールおよびポリエチレングリコールを包含する。
【0078】
吸入投与、鼻腔内投与、または両方のための製剤は、即時放出または、例えば、PGLAを使用する放出調節であるように製剤化することができる。メントールおよびレボメントールなどの適当な香料、またはサッカリンもしくはサッカリンナトリウムなどの甘味料を、吸入/鼻腔内投与を意図した製剤に添加することができる。
【0079】
乾燥粉末インヘイラーおよびエアゾール剤の場合、用量単位は、一定量を送達するバルブにより決定される。単位は、典型的には、API約10μg〜約1000μgを含有する一定量すなわち「パフ」を投与するように配置される。全1日投与量は、典型的には、単一投与量で、またはより一般的には1日を通して分割投与量として投与することができる約100μg〜約10mgであろう。
【0080】
活性化合物は、例えば、坐剤、膣坐剤、または浣腸剤の形態で、直腸または膣に投与することができる。カカオ脂は、伝統的な坐剤基剤であるが、様々な代替物を場合により使用することができる。直腸または膣投与のための製剤は、上に記載されているような即時放出または放出調節であるように製剤化することができる。
【0081】
本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩、および薬学的に許容できるそれらの塩は、典型的には、等張性のpH調整した滅菌食塩水中の微粉末化された懸濁液または溶液の点滴剤の形態で、眼または耳に直接投与することもできる。眼投与および耳投与に適している製剤は、軟膏剤、ゲル剤、生体分解性インプラント剤(例えば、吸収性ゲルスポンジ剤、コラーゲン)、非生体分解性インプラント剤(例えば、シリコーン)、ウエハー剤、レンズ剤(lenses)、およびニオソーム剤またはリポソーム剤などの微粒子系または小胞系を包含する。製剤は、1つまたは複数のポリマーおよび塩化ベンザルコニウムなどの保存剤を包含することがある。典型的なポリマーは、架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロースポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース)、およびヘテロ多糖ポリマー(例えば、ジェランガム)を包含する。そのような製剤は、イオントフォレーシスにより送達することもできる。眼投与または耳投与のための製剤は、上に記載されているような即時放出または放出調節であるように製剤化することができる。
【0082】
上で述べたように、本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩、ならびにそれらの薬学的に許容できる複合体、溶媒和物および水和物は、お互いと、または様々な疾患、状態および障害を治療するための1つまたは複数の他の活性な薬学的に活性な化合物と組み合わせることができる。そのような場合、活性化合物は、上に記載されているような単一の剤形中で組み合わせるか、組成物の同時投与に適しているキットの形態で提供することができる。キットは、(1)それらのうちの少なくとも1つが、式Iの化合物を含有する2つ以上の異なる医薬組成物、および(2)分割されたボトルまたは分割されたホイルパケットなどの2つの医薬組成物を別々に保持するための装置を含む。そのようなキットの例は、錠剤またはカプセル剤を包装するために使用されるよく知られているブリスターパックである。キットは、異なるタイプの剤形(例えば、経口および非経口の)を投与するのに、または別々の投与間隔で異なる医薬組成物を投与するのに、またはお互いに対して異なる医薬組成物を用量設定するのに適している。患者コンプライアンスを支援するため、キットは、典型的には、投与のための説明書を含み、記憶補助を提供することができる。
【0083】
ヒト患者への投与について、特許請求の範囲に記載され開示されている化合物の1日総投与量は、典型的には、投与の経路に応じて約0.1mg〜約3000mgの範囲である。例えば、経口投与は、約1mg〜約3000mgの1日総投与量を必要とすることがあり、一方、静脈内投与量は、約0.1mg〜約300mgの1日総投与量を必要とするに過ぎないことがある。1日総投与量は、単一投与量または分割投与量で投与することができ、医師の裁量で、上に示されている典型的な範囲から外れることがある。これらの用量は、約65kg〜約70kgの体重を有する平均的なヒト対象に基づいているが、医師は、体重がこの体重範囲から外れている患者(例えば、乳児)にとって適切な投与量を決定することができるはずである。
【0084】
特許請求の範囲に記載され開示されている化合物は、1つまたは複数の関連障害を治療するための1つまたは複数の他の薬理学的に活性な化合物と組み合わせることができ、薬理学的に活性な化合物は、1)オピオイド鎮痛薬、例えば、モルヒネ、フェンタニル、コデインなど;2)非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、アセトアミノフェン、アスピリン、ジクロフェナク、エトドラク、イブプロフェン、ナプロキセンなど;3)バルビツール系鎮静薬、例えば、ペントパルビタール;4)鎮静作用を有するベンゾジアゼピン、例えば、ジアゼパム、ロラゼパムなど;5)鎮静作用を有するH拮抗薬、例えば、ジフェンヒドラミン;6)グルテチミド、メプロバメート、メタカロンまたはジクロラールフェナゾンなどの鎮静薬;7)骨格筋弛緩薬、例えば、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモールまたはオルフレナジン(orphrenadine);8)NMDA受容体拮抗薬;9)α−アドレナリン作動薬;10)三環系抗うつ薬、例えば、デシプラミン、イミプラミン、アミトリプチリンまたはノルトリプチリン;11)抗痙攣薬、例えば、カルバマゼピン、ラモトリジン、トピラトメート(topiratmate)またはバルプロ酸塩;12)タキキニン(NK)拮抗薬、特に、NK−3、NK−2またはNK−1拮抗薬;13)ムスカリン性拮抗薬、例えば、オキシブチニン、トルテロジンなど;14)COX−2選択的阻害剤、例えば、セレコキシブ、バルデコキシブなど;15)コールタール鎮痛薬、特に、パラセタモール;16)ハロペリドール、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、ジプラシドン、またはMiraxion(登録商標)などの神経遮断薬;17)バニロイド受容体(VR1;一過性受容器電位チャネル、TRPV1としても知られている)作動薬(例えば、レジンフェラトキシン(resinferatoxin))または拮抗薬(例えば、カプサゼピン);18)プロプラノロールなどのβ−アドレナリン作動薬;19)メキシレチンなどの局所麻酔薬;20)デキサメタゾンなどのコルチコステロイド;21)5−HT受容体作動薬または拮抗薬、特に、エレトリプタン、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタンまたはリザトリプタンなどの5−HT1B/1D作動薬;22)R(+)−α−(2,3−ジメトキシ−フェニル)−1−[2−(4−フルオロフェニルエチル)]−4−ピペリジンメタノール(MDL−100907)などの5−HT2A受容体拮抗薬;23)イスプロニクリン(TC−1734)、(E)−N−メチル−4−(3−ピリジニル)−3−ブテン−1−アミン(RJR−2403)、(R)−5−(2−アゼチジニルメトキシ)−2−クロロピリジン(ABT−594)もしくはニコチンなどのコリン作動性(ニコチン性)鎮痛薬、またはバレニクリンなどのニコチン部分作動薬;24)Tramadol(登録商標);25)PDEV阻害剤;26)ガバペンチン、プレガバリン、3−メチルガバペンチンなどのα−2−δリガンド;27)カンナビノイド受容体(CB1、CB2)リガンド、作動薬かリモナバントなどの拮抗薬のどちらか;28)代謝型グルタミン酸サブタイプ1受容体(mGluR1)拮抗薬;29)セルトラリン、セルトラリン代謝産物デメチルセルトラリン(demethylsertraline)、フルオキセチンなどのセロトニン再取り込み阻害剤;30)ブプロプリオン(buproprion)、ブプロプリオン代謝産物ヒドロキシブプロプリオン(hydroxybuproprion)などのノルアドレナリン(ノルエピネフリン)再取り込み阻害剤、特に、レボキセチン、特に、(S,S)−レボキセチンなどの選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤;31)ベンラファキシン、O−デスメチルベンラファキシン、クロミプラミン、デスメチルクロミプラミン、デュロキセチン、ミルナシプランおよびイミプラミンなどのデュアルセロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害剤;32)誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)阻害剤;33)ドネペジルなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤;34)プロスタグランジンEサブタイプ4(EP4)拮抗薬;35)ロイコトリエンB4拮抗薬;36)ジロートンなどの5−リポキシゲナーゼ阻害剤;37)リドカインなどのナトリウムチャネルブロッカー;38)オンダンセトロンなどの5−HT3拮抗薬;または39)抗神経成長因子(NGF)抗体から選択することができる。述べられたばかりの薬剤は、当技術分野において知られている方法および用量で投与することができる。
【0085】
本明細書における化合物、および薬学的に許容できるそれらの塩は、一般的に、下に記載されている技法を使用して調製することができる。出発材料および試薬は、特に断りのない限り、商業ソースから入手するか文献方法を使用して調製することができる。
【0086】
下の反応スキームおよび実施例の一部において、ある種の化合物は、保護基を使用して調製することができ、さもなければ反応性である部位における望ましくない化学反応を防ぐ。保護基は、化合物の、溶解度を高めるか、さもなければ物理的特性を改変するためにも使用することができる。保護基戦略に関する議論、保護基を導入および除去するための材料および方法に関する説明、およびアミン、カルボン酸、アルコール、ケトン、アルデヒドなどを包含する一般的な官能基にとって有用な保護基に関するまとめについては、T.W.GreeneおよびP.G.Wuts、Greene’s Protecting Groups in Organic Chemistry(第4版、2007)およびP.Kocienski、Protective Groups(2000)を参照されたい。
【0087】
一般的に、本明細書を通して記載されている化学反応は、実質的に化学量論的な量の反応剤を使用して行うことができるが、ある種の反応は、過剰な1つまたは複数の反応剤を使用することから利益を受けることがある。さらに、本明細書を通して開示されている反応の多くは、ほぼ室温および周囲圧力にて行うことができるが、反応速度論、収率などに応じて、一部の反応は、高圧にて実行されるか、より高い(例えば、還流条件)またはより低い(例えば、−70℃〜0℃)温度を用いることがある。化学量論的範囲、温度範囲、pH範囲などへの本開示におけるいずれの言及も、「範囲」という単語を明確に使用しているか否かにかかわらず、指示された終点も包含する。
【0088】
化学反応の多くは、反応速度および収率に影響を与えることがある1つまたは複数の適合性溶媒を用いることもある。反応剤の性質に応じて、1つまたは複数の溶媒は、極性プロトン性溶媒(水を包含する)、極性非プロトン性溶媒、非極性溶媒、または一部の組合せであってよい。代表的溶媒は、飽和脂肪族炭化水素(例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン);ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン(DCM)、クロロホルム、四塩化炭素);脂肪族アルコール(例えば、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール(IPA)、ブタン−1−オール、2−メチル−プロパン−1−オール、ブタン−2−オール、2−メチル−プロパン−2−オール、ペンタン−1−オール、3−メチル−ブタン−1−オール、ヘキサン−1−オール、2−メトキシ−エタノール、2−エトキシ−エタノール、2−ブトキシ−エタノール、2−(2−メトキシ−エトキシ)−エタノール、2−(2−エトキシ−エトキシ)−エタノール、2−(2−ブトキシ−エトキシ)−エタノール);エーテル(例えば、ジエチルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシ−エタン(DME)、1,2−ジエトキシ−エタン、1−メトキシ−2−(2−メトキシ−エトキシ)−エタン、1−エトキシ−2−(2−エトキシ−エトキシ)−エタン、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン);ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK));エステル(酢酸メチル、酢酸エチル(EAまたはEtOAc));窒素含有溶媒(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル、N−メチル−ピロリドン(NMP)、ピリジン、キノリン、ニトロベンゼン);硫黄含有溶媒(例えば、二硫化炭素、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロ−チオフェン−1,1−ジオキシド);およびリン含有溶媒(例えば、ヘキサメチルリン酸トリアミド)を包含する。
【0089】
本明細書に記載されている化合物は、エナンチオマー、ジアステレオマーおよび幾何異性体(シス/トランスオレフィン)などの立体異性体として存在することがある。例えば、本明細書に記載されている化合物は、一般的に、1つまたは複数の不斉炭素原子を含み、1つまたは複数の立体異性体(例えば、個々のエナンチオマーおよびそれらの混合物)の形態で存在することができる。さらに、本明細書に記載されている化合物は、一般的に、1つまたは複数のアルケニル部分を含み、1つまたは複数の幾何異性体(例えば、シス/トランスすなわちE/Z異性体およびそれらの混合物)の形態で存在することができる。より具体的に、本発明の化合物は、3R,4E異性体、3S,4E異性体、3R,4Z異性体、3S,4Z異性体、またはこれらの立体異性体のうちの2つ以上の混合物として存在することができる。
【0090】
一実施形態において、式IまたはIIの化合物は、3R,4E立体配置を有する。別の実施形態において、式IまたはIIの化合物は、3S,4E立体配置を有する。別の実施形態において、式IまたはIIの化合物は、3R,4Z立体配置を有する。別の実施形態において、式IまたはIIの化合物は、3S,4Z立体配置を有する。
【0091】
別の実施形態において、本明細書に記載されている化合物は、3R,4E異性体、3S,4E異性体、3R,4Z異性体、および3S,4Z異性体からなる群から選択される2つ以上の立体異性体の混合物として存在する。
【0092】
本発明の化合物は、下に記載されているように調製することができる。後に続く反応スキームおよび議論において、Ar、R、R、およびRは、上のように定義される。さらに、Arは、上で定義されているようなR2a、R2bおよびR2cで置換されていてもよい。
【0093】
【化3】

【0094】
式Iの化合物は、スキームAに従って調製することができる。式A1の化合物を式A2のフェニルカルバメートと反応させると、式Iの化合物が得られる。反応は、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはアセトニトリルなどの極性非プロトン性溶媒中で行うことができる。反応の温度は、ほぼ周囲温度から約60℃まで様々であってよい。反応は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で式A1の化合物のトリフルオロ酢酸塩または塩酸塩を使用して行うこともできる。あるいは、マイクロ波照射の下で式A1の化合物を式A3(R=MeまたはEt)のカルバメートと反応させ、式Iの化合物を得ることができる。反応は、アセトニトリルなどの溶媒中で行うことができる。反応は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で式A1の化合物のトリフルオロ酢酸塩または塩酸塩を使用して行うこともできる。さらに、式Iの化合物は、式A1の化合物を式A4のイソシアネートと反応させることにより調製することができる。反応は、周囲温度にて塩化メチレンなどの溶媒中で行うことができる。反応は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で式A1の化合物のトリフルオロ酢酸塩または塩酸塩を使用して行うこともできる。あるいは、式A1の化合物を、0℃にてトリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどの塩基およびジクロロメタンなどの溶媒の存在下でホスゲンと反応させ、式A1のクロロホルメート誘導体を生成させ、粗材料として単離し、アセトニトリル、ジクロロメタン、およびジクロロエタンなどの適当な溶媒中、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどの塩基および4−(ジメチルアミノ)−ピリジンなどの触媒の存在下で式A5のアミンと反応させることができる。反応温度は、ほぼ周囲温度から約70℃まで様々であってよい。あるいは、式A1の化合物を、室温にて水性重炭酸ナトリウムなどの塩基およびジオキサンなどの溶媒の存在下で4−ニトロフェニルクロロホルメートと反応させ、式A1の4−ニトロフェニルカルバメート誘導体を生成させ、粗材料として単離し、場合により精製し、ジメチルアセトアミドまたはジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒中、水素化ナトリウムなどの塩基の存在下で式A5のアミンと反応させることができる。反応温度は、ほぼ周囲温度から約70℃まで様々であってよい。
【0095】
【化4】

【0096】
スキームBは、式A1の化合物を調製するための方法を図示している。必要な中間体は、下記の通り調製することができる。4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(B1)を四臭化炭素およびトリフェニルホスフィンで処理すると、式B2のジブロモアルケン化合物が得られ、亜鉛および塩化アンモニウムで還元すると、式B3の化合物が得られる。式B3の化合物を、パラジウム触媒による鈴木クロスカップリング条件(Chem.Rev.1995、95、2457)下で式B4のボロン酸またはエスエルと反応させ、式B5の対応する化合物を得ることができる。例えば、カップリングは、THF、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、DMF、エタノールまたはトルエンなどの溶媒中、水性炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、またはナトリウムエトキシドなどの塩基の存在下で触媒量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)を使用して行うことができる。反応の温度は、ほぼ周囲温度から使用される溶媒のほぼ還流温度まで様々であってよい。式B5の化合物は、従来の方法を使用して(例えば、ジオキサン中HCl、エタノール中塩化アセチルまたはジクロロメタン中トリフルオロ酢酸を使用して)脱保護され、式A1の対応する化合物が得られ、遊離塩基として、または対応する塩(塩酸塩またはトリフルオロ酢酸塩)として単離することができる。
【0097】
【化5】

【0098】
スキームCは、式B5の化合物を調製するための別の方法を図示している。式B3のビニル臭化物を、スキームBに記載されているようなパラジウム触媒による鈴木クロスカップリング条件下で式C1のフェノール性ボロン酸またはエスエルと反応させ、式C2の化合物を得ることができる。式C2のフェノールを、DMF、DMA、NMP、DMSO、ジオキサン、またはアセトニトリルなどの溶媒中、炭酸セシウム、炭酸カリウム、または水素化ナトリウムなどの塩基を使用してアルキルハロゲン化物R1−L(ここで、L=Cl、Br、またはI)でアルキル化し、式B5の化合物を得ることができる。反応の温度は、ほぼ周囲温度から使用される溶媒のほぼ還流温度まで様々であってよく、従来の条件またはマイクロ波の条件下で加熱されることもある。アルキル化を容易にするために、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムが添加されることがある。あるいは、式C2のフェノールを、ポリスチレン−トリフェニルホスフィン(PS−PPh)/ジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート(DBAD)などの光延反応条件(Organic Reactions 1992、279、22〜27;Org.Prep.Proc.Int.1996、28、127〜164;Eur.J.Org.Chem.2004、2763〜2772)下でアルキルアルコールR1−OHと反応させ、式B5の化合物を得ることができる。
【0099】
【化6】

【0100】
スキームDは、式Iの化合物を調製するための別の方法を図示している。ビニル臭化物B3をTFAで脱保護し、トリフルオロ酢酸塩か遊離塩基のどちらかとして式D1の化合物を得ることができる。化合物D1を、式A2のフェニルカルバメートと反応させ、スキームAに記載されているような式D2の尿素化合物を得ることができる。式D2の化合物を、スキームBに記載されているようなパラジウム触媒による鈴木クロスカップリング条件下で式B4のアリールボロン酸またはエスエルと反応させ、式Iの化合物を得ることができる。
【0101】
【化7】

【0102】
スキームEは、式B5およびC2の化合物を調製するための方法を図示している。E1などのフェノール性アルデヒドを、スキームCに記載されているようにアルキル化するか、標準方法に従ってテトラヒドロピラニル(THP)、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル、tert−ブチルジメチルシリル(TBS)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、tert−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、またはピバロイル(Pv)などの保護基(R1=PG)で保護する。次いで、式E2のアルデヒドを、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で式E3のアルコールに還元する。次いで、式E3のアルコールを、Lが、Cl、BrまたはIである脱離基(L)に変換し、次いで、トリエチルホスファイトと反応させ、式E5の対応するホスホネートを得ることができる。反応は、ニートで、またはトルエン、キシレン、またはクロロベンゼンなどの溶媒中で行うことができる。反応の温度は、ほぼ周囲温度から使用される溶媒のほぼ還流温度まで様々であってよい。反応は、還流するトリエチルホスファイト中で、L=ClまたはBrである式E4の化合物で行われることが好ましい。塩基の存在下での4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(B1)との式E5の化合物のHorner−Wadsworth−Emmonsオレフィン化により、式B5の化合物が得られる。この反応は、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、またはブチルリチウムなどの塩基の存在下で行われる。反応は、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメチルホルムアミド(DMF)またはN−メチルピロリジノン(NMP)などの溶媒中で行うことができ、反応の温度は、ほぼ周囲温度から使用される溶媒のほぼ還流温度まで様々であってよい。15−クラウン−5−などの添加物を使用し、反応を促進する手助けをすることができる。R1=PGでありPGが、tert−ブチルジメチルシリル、トリイソプロピルシリル(TIPS)またはtert−ブチルジフェニルシリルである式B5の化合物は、テトラヒドロフラン中のフッ化テトラブチルアンモニウムによる処理などの従来の方法を使用して脱保護し、式C2の化合物を得ることができる。R1=PGでありPGが、テトラヒドロピラニル(THP)である式B5の化合物は、エタノール中のPPTS(ピリジニウムp−トルエンスルホネート)またはp−トルエンスルホン酸による処理などの従来の方法を使用して脱保護し、式C2の対応する化合物を得ることができる。R1=PGでありPGが、ピバロイル(Pv)である式B5の化合物は、THF中の水素化リチウムアルミニウムによる処理などの従来の方法を使用して脱保護し、式C2の対応する化合物を得ることができる。
【0103】
【化8】

【0104】
スキームFは、式A2のフェニルカルバメートを製造するための方法を図示している。式A5のアリールアミンを、Synthesis、1997、1189〜1194に記載されている方法と類似した方法で、THF、塩化メチレン、または1,4−ジオキサンなどの溶媒中、フェニルクロロホルメートで処理すると、式A2のフェニルカルバメートが得られる。反応は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で行うことができる。反応の温度は、約0℃から使用されている溶媒の還流温度まで様々であってよい。
【実施例】
【0105】
下記の実施例は、本発明の特定の実施形態を例示することを意図しており、特許請求の範囲を限定することは意図していない。
【0106】
H核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、下記の実施例における化合物について得た。特徴的な化学シフト(δ)は、s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重線)、およびbr(幅広)を包含する、主要ピークを表示するための従来の略語を使用してテトラメチルシランから低磁場に百万分率で示す。質量スペクトルは、エレクトロスプレー(ES)または大気圧化学イオン化(APCI)を使用して記録した。下記の略語:CDCl(ジューテロクロロホルム)、DMSO−d(ジューテロジメチルスルホキシド)を共通溶媒のために使用する。
【0107】
tert−ブチル4−(ジブロモメチレン)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
乾燥ジクロロメタン(870mL)中のトリフェニルホスフィン(155.6g、0.59mol)の撹拌した溶液に、0℃にて、四臭化炭素(100.86g、0.304mol)を少量ずつ加えた。混合物を30分にわたって室温にて撹拌し、−78℃まで冷却した。CHCl(90mL)中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(30g、0.15mol)の溶液を滴加し、反応物を、30分にわたって−78℃にて、次いで、一晩にわたって室温にて撹拌した。混合物を濾過し、濾液を乾燥状態まで蒸発させた。ジエチルエーテルを加え、混合物を再び濾過した。濾液を乾燥状態まで蒸発させると、表題化合物(64g)が得られた。1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 3.44 (m, 4 H), 2.46 (m, 4 H), 1.47 (s, 9 H).
【0108】
tert−ブチル4−(ブロモメチレン)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル4−(ジブロモメチレン)ピペリジン−1−カルボキシレート(64g、0.18mol)を、メタノール(438mL)およびTHF(220mL)に溶かし、溶液を0℃まで冷却した。塩化アンモニウム(77.14g、1.44mol)を加え、反応物を30分にわたって撹拌した。亜鉛粉(47.13g、0.72mol)を加え、反応混合物を、2.5時間にわたって室温にて撹拌した。混合物を濾過し、濾液を乾燥状態まで蒸発させた。残渣を、230〜400メッシュシリカゲル(ヘキサン中2%酢酸エチル)を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物(33g)が得られた。1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 5.99 (s, 1 H), 3.40 (m, 4 H), 2.38 (m, 2 H), 2.23 (m, 2 H), 1.47
(s, 9 H).
【0109】
tert−ブチル4−(3−ヒドロキシベンジリデン)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
乾燥THF(380mL)中のtert−ブチル4−(ブロモメチレン)ピペリジン−1−カルボキシレート(38g、0.1376mol)の溶液に、3−ヒドロキシフェニルボロン酸(22.77g、0.165mol)、リン酸カリウム(88.2g、0.415mol)、および水(7.6mL)を加えた。混合物をアルゴンで脱気した。1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロライドジクロロメタン複合体(11.23g、0.01376mol)を加え、混合物を再び脱気した。反応物を、1.5時間にわたって50℃にて撹拌し、次いで、室温まで冷却させた。水を加え、混合物を酢酸エチル(3×)で抽出した。全有機抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥状態まで蒸発させた。残渣を、100〜200メッシュシリカゲル(ヘキサン中8%酢酸エチル)を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、表題化合物(26.3g、66%)が得られた。1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.16 (t, J = 7.5 Hz, 1 H), 6.74 (d, J = 7.5 Hz, 1 H), 6.68 (d, J =
9 Hz, 1 H), 6.68 (s, 1 H), 6.30 (s, 1 H), 5.37 (bs, 1 H), 3.49 (m, 2 H), 3.40
(m, 2 H), 2.46 (m, 2 H), 2.31 (m, 2 H), 1.48 (s, 9 H).
【0110】
3−ホルミルフェニルピバレートの合成
3−ヒドロキシベンズアルデヒド(15.00g、122.83mmol;CAS# 100−83−4)をTHF(150mL)に溶かし、ピリジン(9.93mL、123.0mmol)と、続いて、塩化ピバロイル(15.10mL、123.0mmol)を加えた。反応物を、1時間にわたって室温にて撹拌し、水でクエンチし、水相をジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘプタン)により精製すると、油として表題化合物(23.65g、114.67mmol、93%)が得られた。
【0111】
3−(ブロモメチル)フェニルピバレートの合成
3−ホルミルフェニルピバレート(25.0g、121.22mmol)をMeOH(100mL)に溶かし、水素化ホウ素ナトリウム(5.56g、145.00mmol)を、室温にて少量ずつ加えた。反応物をさらに2時間にわたって撹拌し、水でクエンチし、水相をジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮すると、粗3−(ヒドロキシメチル)フェニルピバレートが得られた。次いで、粗3−(ヒドロキシメチル)フェニルピバレート(13.0g、62.42mmol)をジクロロメタン(65mL)に溶かし、0℃にて、イミダゾール(4.55g、65.50mmol)と、続いて、トリフェニルホスフィン(18.60g、68.70mmol)および臭素(3.21mL、62.4mmol)を加えた。反応物を室温まで温め、30分にわたって撹拌し、水でクエンチし、水相をジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘプタン)により精製すると、油として表題化合物(14.00g、51.66mmol、83%)が得られた。m/z 270.9(MH+).
【0112】
tert−ブチル−4−{3−[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
3−(ブロモメチル)フェニルピバレート(2.0g、7.38mmol)およびトリエチルホスファイト(1.28mL、7.38mmol)を、4時間にわたって150℃にて加熱した。次いで、溶液を冷却し、過剰のトリエチルホスファイトを真空除去すると、粗3−[(ジエトキシホスホリル)メチル]フェニルピバレートが得られた。粗生成物をTHF(21mL)に溶かし、tert−ブチル3−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(1.57g、7.38mmol;CAS# 181269−69−2)と、続いて、カリウムt−ブトキシド(828mg、7.38mmol)を加えた。反応物を、2時間にわたって室温にて撹拌し、水でクエンチした。水相を酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(25%酢酸エチル/ヘプタン)により精製すると、油として表題化合物(980mg、2.62mmol、36%)が得られた。
【0113】
tert−ブチル−4−(3−ヒドロキシベンジリデン)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル−4−{3−[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(1.65g、4.26mmol)をTHF(12mL)に溶かし、水素化リチウムアルミニウム(4.26mL、4.26mmol)を室温にて加えた。反応物を一晩にわたって撹拌し、水でクエンチした。生成物を酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(35%酢酸エチル/ヘプタン)により精製すると、油として表題化合物(920mg、3.02mmol、71%)が得られた。
【0114】
フェニル(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)カルバメートの合成
THF(180mL)中の5−アミノ−3,4−ジメチルイソオキサゾール(2.00g、17.8mmol、1.0当量;CAS# 19947−75−2)の溶液に、0℃にて、ピリジン(1.80mL、22.3mmol、1.25当量)と、続いて、フェニルクロロホルメート(2.36mL、18.7mmol、1.05当量)を加えた。2.5時間にわたって0℃にて撹拌した後、反応物を一晩にわたって室温まで温めた。反応物を酢酸エチルで希釈し、2M HCl、水、飽和重炭酸ナトリウム、および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/ヘキサン)により精製すると、白色の固体として表題化合物(2.33g)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.70 (br. s., 1 H), 7.40 - 7.47 (m, 2 H), 7.26 - 7.30 (m, 1
H), 7.21 - 7.25 (m, 2 H), 2.16 (s, 3 H), 1.86 (s, 3 H). m/z 233 (MH+).
【0115】
フェニル(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)カルバメートの合成
アセトニトリル(25mL)中の4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−アミン(4.9g、44mmol、1.0当量;CAS# 13999−39−8、Org.Proc.Res.Dev.2007、11、275〜277)およびトリエチルアミン(6.4mL、46mmol、1.05当量)の溶液を、THF(100mL)中のフェニルクロロホルメート(5.8mL、46mmol、1.05当量)の0℃溶液に少量ずつ加えた。1時間にわたって0℃にて撹拌した後、反応物を一晩にわたって室温まで温めた。反応物を、約2分の1の体積まで濃縮し、酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウムの間で分配した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(20〜40%酢酸エチル/ヘプタン)により精製すると、白色の固体として表題化合物(8.39g、83%)が得られた。m/z 233 (MH+). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ ppm 10.67 (br. s., 1 H), 7.40 (t, J=8.0 Hz, 2 H),
7.17 - 7.27 (m, 3 H), 2.12 (s, 3 H), 1.82 (s, 3 H).
【0116】
フェニル(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)カルバメートの合成
THF(50mL)中の4−アミノ−5−メチルイソオキサゾール(2.00g、20.39mmol;CAS# 87988−94−1)の溶液に、0℃にて、ピリジン(1.65mL、20.39mmol)と、続いて、フェニルクロロホルメート(2.81mL、22.43mmol)を加えた。2.5時間にわたって0℃にて撹拌した後、反応物を一晩にわたって室温まで温めた。反応物を酢酸エチルで希釈し、2M HCl、水、飽和重炭酸ナトリウム、および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル(5%エタノール)/ヘプタン)により精製すると、白色の固体として表題化合物(2.85g、13.07mmol、64%)が得られた。
【0117】
フェニルイソオキサゾール−4−イルカルバメートの合成
THF(50mL)中の4−アミノイソオキサゾール(2.00g、23.79mmol;CAS# 108511−97−3)の溶液に、0℃にて、ピリジン(1.92mL、23.79mmol)と、続いて、フェニルクロロホルメート(3.28mL、26.17mmol)を加えた。2.5時間にわたって0℃にて撹拌した後、反応物を一晩にわたって室温まで温めた。反応物を酢酸エチルで希釈し、2M HCl、水、飽和重炭酸ナトリウム、および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/ヘキサン)により精製すると、白色の固体として表題化合物(2.07g、10.15mmol、50%)が得られた。
【0118】
4−(ブロモメチレン)ピペリジントリフルオロ酢酸塩の合成
DCM(40mL)中のtert−ブチル4−(ブロモメチレン)ピペリジン−1−カルボキシレート(11.6g、42mmol)の溶液に、TFA(10mL)を加えた。室温にて5時間後、反応物を濃縮すると、黄色の油として表題化合物(13.2g)が得られた。MS (APCI) m/z 176, 178.
【0119】
4−(ブロモメチレン)−N−ピリジン−3−イルピペリジン−1−カルボキサミドの合成
DMSO中のフェニルピリジン−3−イルカルバメート(8.52g、40mmol)の溶液に、4−(ブロモメチレン)ピペリジン(7.0g、40mmol)と、続いて、トリエチルアミン(22.2mL、159mmol)を加えた。反応物を、一晩にわたって60℃にて撹拌した。反応物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層を合わせ、フラッシュクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/DCM)により精製すると、赤色の油として表題化合物(4.28g、36%)が得られた。
【0120】
(実施例1)
PS−PPh(3mmol/g負荷率、1.15g、3.46mmol、2当量)をDCM50mL中に懸濁した。必要なアルコール2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン(CAS# 100−72−1)を加え、続いて、tert−ブチル4−(3−ヒドロキシベンジリデン)ピペリジン−1−カルボキシレート(500mg、1.73mmol、1当量)を加えた。混合物を10分にわたって振盪し、次いで、DBAD(820mg、3.46mmol、2当量)で処理した。混合物を一晩にわたって振盪した。ポリマーを濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。濾液を濃縮し、ジクロロメタン(16mL)に溶かし、TFA(5.2mL)で処理した。混合物を、2時間にわたって室温にて撹拌した。溶媒およびTFAを乾燥状態まで蒸発させると、適切なアミントリフルオロ酢酸塩が得られ、そのままで使用した。適切なアミン塩をアセトニトリル(10mL/mmol)に溶かし、フェニル(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)カルバメート(1.1当量)と、続いて、ジイソプロピルエチルアミン(6当量)で処理した。混合物を、3時間にわたって室温にて撹拌した。反応混合物を乾燥状態まで濃縮し、DMFに溶かし、逆相HPLC(アセトニトリル/水/0.05%TFA)により精製した。純粋な分画を濃縮し、StratoSpheres(商標)SPEカートリッジに通してすべてのトリフルオロ酢酸塩を中和すると、実施例1が得られた。
【0121】
【表1】

【0122】
が水素である下記の化合物も、本明細書に開示されている方法および当技術分野において知られている他の方法により調製することができる。
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;または薬学的に許容できるそれらの塩。
【0123】
がメチルである下記の化合物も、本明細書に開示されている方法および当技術分野において知られている他の方法により調製することができる。
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−(3−ブトキシベンジリデン)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;または薬学的に許容できるそれらの塩。
【0124】
上の実施例に記載されている化合物の生物学的活性は、下記のアッセイを使用して決定することができる。
【0125】
FAAHアッセイ
FAAHアッセイは、ウェル当たり50μlの全体積で384ウェル透明ポリスチレンプレート中で行うことができる。すべてのパーセントは、体積による。各ウェルに、1〜4nM FAAH、50mM NaP、pH7.4、3mMα−ケトグルタレート、0.15mM NADH、7.5U/mlグルタミン酸デヒドロゲナーゼ、2mM ADP、1mM EDTA、および0.1% Triton X−100(各構成成分について示されている濃度は、アッセイ中の最終濃度である)を含有する反応混合物(40μl)を入れる。この混合物に、50%DMSO中で調製された様々な濃度の実施例1〜20の化合物5μl(または、対照用の50%DMSO5μl)を添加する。その直後に、75%EtOH/25%DMSOに溶かしたオレアミド(500μM)5μlを加え、反応混合物を1.5分にわたって混ぜる。アッセイ中のDMSOおよびEtOHの最終濃度は、各々7.5%である。次いで、反応物を30℃にてインキュベートし、SpectraMax Plus384 Microplate Spectrophotometer(Molecular Devices、Sunnyvale、CA)を使用して30秒間隔で読み取り値を取得しながら、340nmにおける吸光度を90分間にわたって集めた。アッセイで使用されるヒトFAAHは、特許出願WO2006/067613に記載されているように調製する。使用される酵素の純度は、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動と、続く、クーマシーブルー染色による分析に基づいて98%を超えていることが好ましい。
【0126】
速度論的データ解析
初期速度データ(V)は、初期プログレッシブ曲線の勾配から得られる。それらを、基質濃度の関数としてプロットし、Prism(GraphPad Software,Inc.、San Diego、CA)ソフトウェアを使用してミカエリス−メンテン式(1)にあてはめると、KおよびVmax値が得られる。
【0127】
【数1】

【0128】
不可逆的阻害剤の効力を得るため、一次阻害速度論に一致するプログレッシブ曲線(2段階不可逆阻害機構)を、非線形最小二乗回帰により式(2)にあてはめ、各阻害剤濃度におけるkobs値を決定する。ここで、[P]は、時間tにおける吸光度であり、Vは、非阻害反応の定常状態速度に関連する定数であり、kobsは、酵素不活性化についての一次速度定数である。次いで、阻害剤解離定数(K)および
【0129】
【数2】

無限阻害剤濃度における酵素不活性化の一次速度定数(kinact)は、kobs対[I]曲線を式(3)にあてはめることにより得られる。
【0130】
【数3】

【0131】
【表2】

【0132】
本発明の化合物に関する追加データを下表に示す。
【0133】
【表3−1】

【0134】
【表3−2】

【0135】
【表3−3】

【0136】
【表3−4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、または薬学的に許容できるそれらの塩
【化1】

(式中、
Arは、5員ヘテロアリール部分であり、
は、HまたはCHから選択され、
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)、または−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)から選択され、
a)RであるC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル基ならびにR1aであるC〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)、および−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)基のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリール環の環は、ハロ、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
b)Rである−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−O−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−O−C〜Cシクロアルケニル、−(CH−アリール、−(CH−O−アリール、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−O−ヘテロアリール、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)、および−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)基の−(CH−連結基は、ハロ、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜2個の基によりさらに置換されていてもよく、
または、RおよびRは、一緒に、1または2個の酸素環員を含有する5または6員縮合環を形成することができ、
2aは、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ハロゲン、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルコキシ、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、C〜Cシクロアルケニルオキシ、O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)、−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)またはCNであり、
a)R2aであるC〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルコキシ、C〜Cシクロアルケニル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、C〜Cシクロアルケニルオキシ、O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環、−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)および−(CH−O−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)基は、ハロ、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
b)R2aである−(CH−C〜Cシクロアルキル、−(CH−C〜Cシクロアルケニル、および−(CH−(O、SおよびNから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を含有する4〜8員ヘテロ環)基の−(CH−連結基は、ハロ、CN、−CH−CN、−CH、−CHF、−CHF、CF、−O−CH、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
2aは、H、CN、−CH−CN、ハロゲン、C〜Cアルキル、−CHF、−CHF、CF、−O−C〜Cアルキル、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから選択される1〜3個の置換基により置換されていてもよいフェニルまたはピリジル基であってもよく、
2bおよびR2cは、H、ハロゲン、CN、−CH−CN、C〜Cアルキル、−CHF、−CHF、CF、−O−C〜Cアルキル、−O−CHF、−O−CHF、または−O−CFから独立して選択され、
各場合におけるnは、1、2または3から独立して選択される整数である)。
【請求項2】
式IIの化合物、または薬学的に許容できるそれらの塩
【化2】

(式中、
Xは、CHまたはOであり、
mは、0または1であり、
4aおよびR4bは、HまたはFから独立して選択され、
Ar、R、R2a、R2bおよびR2cは、請求項1において式Iについて定義されている通りである)。
【請求項3】
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−{3−[2−(3−チエニル)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(3−イソオキサゾール−4−イルプロポキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−{3−[2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ]ベンジリデン}ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(3−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(2−ピリジン−3−イルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−[3−(2−イソプロポキシエトキシ)ベンジリデン]−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(3−メトキシフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(1−メチルブトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチル−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチル−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチル−4−[3−(1−メチル−2−フェニルエトキシ)ベンジリデン]ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ]ベンジリデン}−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−[3−(シクロペンチルメトキシ)ベンジリデン]−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−(3−ブトキシベンジリデン)−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−(3−ブトキシベンジリデン)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]ベンジリデン}−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(3,4−ジメチルイソオキサゾール−5−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−3−メチル−N−(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−イソオキサゾール−4−イル−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(4E)−4−{3−[(4,4−ジメチルシクロヘキシル)オキシ]ベンジリデン}−N−(4,5−ジメチルイソオキサゾール−3−イル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキサミドから選択される化合物、または薬学的に許容できるそれらの塩。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩、および薬学的に許容できる担体を含み、さらなる治療剤を含んでいてもよい、医薬組成物。
【請求項5】
医薬に使用するための請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
【請求項6】
FAAH媒介性の疾患または状態の治療に使用するための請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
【請求項7】
急性疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、尿失禁、過活動膀胱、嘔吐、認知障害、不安症、うつ病、睡眠障害、摂食障害、運動障害、緑内障、乾癬、多発性硬化症、脳血管障害、脳損傷、胃腸障害、高血圧症、または心血管疾患の治療に使用するための請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物または塩。
【請求項8】
FAAH媒介性の疾患または状態を治療するための医薬品の製造における請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩の使用。
【請求項9】
急性疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、尿失禁、過活動膀胱、嘔吐、認知障害、不安症、うつ病、睡眠障害、摂食障害、運動障害、緑内障、乾癬、多発性硬化症、脳血管障害、脳損傷、胃腸障害、高血圧症、または心血管疾患を治療するための医薬品の製造における請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩の使用。
【請求項10】
FAAH媒介性の疾患または状態を治療する方法であって、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩の投与を含む方法。
【請求項11】
FAAH媒介性の疾患または状態が、急性疼痛、慢性疼痛、神経障害性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、尿失禁、過活動膀胱、嘔吐、認知障害、不安症、うつ病、睡眠障害、摂食障害、運動障害、緑内障、乾癬、多発性硬化症、脳血管障害、脳損傷、胃腸障害、高血圧症、または心血管疾患である、請求項10に記載の方法。

【公表番号】特表2011−518142(P2011−518142A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504555(P2011−504555)
【出願日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際出願番号】PCT/IB2009/005243
【国際公開番号】WO2009/127943
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】