説明

GITRリガンド及びGITRリガンド関連分子及び抗体及びその使用

【課題】グルココルチコイド誘導のTNF受容体(GITR)の新規なリガンドに関連する新規に単離し精製したポリヌクレオチド及びポリペプチドを提供する。本発明はまた、GITRリガンド(GITRL)に対する抗体を提供する。
【解決手段】GITRL及び/又はGITRLの調節因子を用いて、免疫システムの非制御から生じる障害(例えば、自己免疫障害、炎症性疾患、及び移植拒絶、並びに癌及び感染症)の診断、予測、その経過の監視の新規な方法。GITRL及びGITRに関連するような新規な治療薬及び治療標的に指向し、免疫システムの非制御から生じる前記障害の介入(治療)及び予防の試験化合物をスクリーニング及び評価する方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号:1又は配列番号:3のヌクレオチド配列を含む単離した核酸分子。
【請求項2】
少なくとも1つの発現調節配列に実施可能に連結している、請求項1に記載の単離した核酸分子。
【請求項3】
請求項2の核酸分子でトランスフォーム又はトランスフェクトした宿主細胞。
【請求項4】
配列番号:1又は配列番号:3に記載した核酸配列、又はその相補体に高度にストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズする単離した核酸分子。
【請求項5】
配列番号:2のアミノ酸配列を含むタンパク質、又は配列番号:2のアミノ酸配列の活性な断片をコードする単離した核酸分子。
【請求項6】
少なくとも1つの発現調節配列に実施可能に連結している、請求項5に記載の単離した核酸分子。
【請求項7】
請求項6の単離した核酸分子でトランスフォーム又はトランスフェクトした宿主細胞。
【請求項8】
体細胞及び生殖細胞が配列番号:1又は配列番号:3のヌクレオチド配列を含むDNAを含有するヒト以外のトランスジェニック動物。
【請求項9】
請求項4の単離した核酸によってコードされたアミノ酸配列を含む単離したタンパク質。
【請求項10】
配列番号:2のアミノ酸配列又はその活性な断片を含む単離したタンパク質。
【請求項11】
配列番号:1若しくは配列番号:3のヌクレオチド配列、又はその断片に相補的なヌクレオチド配列を含む単離した核酸分子であって、細胞における該核酸分子の発現がGITRLの生産の減少に帰着する、前記単離した核酸分子。
【請求項12】
少なくとも1つの発現調節配列に実施可能に連結している、請求項11に記載の単離した核酸分子。
【請求項13】
配列番号:1若しくは配列番号:3のヌクレオチド配列、又はその断片を含む核酸分子に対応するmRNAに相補的なアンチセンス・オリゴヌクレオチドであって、GITRLの発現を阻害する、前記アンチセンス・オリゴヌクレオチド。
【請求項14】
配列番号:1若しくは配列番号:3のヌクレオチド配列、又はその断片を含む核酸分子に対応するsiRNA分子であって、GITRLの発現を阻害する、前記siRNA分子。
【請求項15】
請求項10のタンパク質に特異的に結合することができる単離した抗体。
【請求項16】
GITRL活性を中和する、請求項15に記載の抗体。
【請求項17】
ATCC番号PTA−5336の5F1、又はATCC番号PTA−5337の10F12である、請求項16に記載の抗体。
【請求項18】
GITRLとGITRとの相互作用を阻害することができる試験化合物をスクリーニングする方法であって、下記の工程:
GITRLとGITRを含有する試料を化合物と接触させ;そして
試料中のGITRLとGITRとの相互作用が、化合物と接触していない試料中のGITRLとGITRとの相互作用と比較して減少するかどうかを決定する
ことを含み、それによって、化合物と接触した試料中のGITRLとGITRとの相互作用の減少がGITRLとGITRとの相互作用を阻害する化合物として同定する、前記方法。
【請求項19】
GITRLとGITRとの相互作用を増大又は模倣することができる試験化合物をスクリーニングする方法であって、下記の工程:
GITRLとGITRを含有する試料を化合物と接触させ;そして
試料中のGITRLとGITRとの相互作用が、化合物と接触していない試料中のGITRLとGITRとの相互作用と比較して減少するかどうかを決定する
ことを含み、それによって、化合物と接触した試料中のGITRLとGITRとの相互作用の増加がGITRLとGITRとの相互作用を増大又は模倣する化合物として同定する、前記方法。
【請求項20】
患者における自己免疫障害、炎症性疾患、又は移植拒絶を診断する方法であって、下記の工程:
患者由来の試料中のGITRL遺伝子産物の試験量を検出し;そして
その試験量と対照試料中のGITRL遺伝子産物の正常量とを比較する
ことを含み、それによって、正常量を有意に上回る試験量が自己免疫障害、炎症性疾患、又は移植拒絶の診断において陽性の指標を提供する、前記方法。
【請求項21】
患者における癌又は感染症を診断する方法であって、下記の工程:
患者由来の試料中のGITRL遺伝子産物の試験量を検出し;そして
その試験量と対照試料中のGITRL遺伝子産物の正常量とを比較する
ことを含み、それによって、正常量を有意に下回る試験量が癌又は感染症の診断の陽性の指標を提供する、前記方法。
【請求項22】
GITRアンタゴニストを患者に投与することを含む、自己免疫障害、炎症性疾患、又は移植拒絶の危険にある患者、又はそれを患っていると診断された患者を治療する方法。
【請求項23】
CD4CD25制御性T細胞による抑制に対する患者のエフェクターT細胞の感受性を維持するように、GITRアンタゴニストを投与することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
GITRアンタゴニストが、中和抗GITRL抗体、中和抗GITR抗体、GITRLを含有する融合タンパク質、GITRの活性な断片を含有する融合タンパク質、拮抗性(antagonistic)小分子、アンチセンスGITRL核酸分子、及びsiRNA GITRL核酸分子から成る群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
自己免疫障害又は炎症性疾患が、慢性関節リウマチ、脳脊髄炎、骨関節炎、多発性硬化症、自己免疫胃炎、全身性紅斑性狼瘡、乾癬及び他の炎症性皮膚病、I型糖尿病、喘息、アレルギー、並びにクローン病及び潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患から成る群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
自己免疫障害が多発性硬化症である、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
GITRアゴニストを患者に投与することを含む、癌又は炎症性疾患の危険にある患者、又はそれを患っていると診断された患者を治療する方法。
【請求項28】
GITRアゴニストが患者におけるエフェクターT細胞に同時刺激性シグナルを提供し、及びエフェクターT細胞を患者におけるCD4CD25制御性T細胞による抑制にほとんど感受性でないようにするようにGITRアゴニストを投与することを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
GITRアゴニストが、GITRL、GITRLの活性な断片、GITRLを含有する融合タンパク質、GITRLの活性な断片を含有する融合タンパク質、及び作動性(agonistic)GITR抗体から成る群から選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
エフェクターT細胞を含有する細胞群にGITRアゴニストを投与することを含む、該細胞群の増殖を誘導する方法。
【請求項31】
GITRアゴニストが、GITRL、GITRLの活性な断片、GITRLを含有する融合タンパク質、GITRLの活性な断片を含有する融合タンパク質、及び作動性GITR抗体から成る群から選択される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
エフェクターT細胞がCD4T細胞又はCD8T細胞である、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
エフェクターT細胞を含有する細胞群にGITRアンタゴニストを投与することを含む、該細胞群の増殖を阻害する方法。
【請求項34】
GITRアンタゴニストが、中和抗GITRL抗体、中和抗GITR中性抗体、GITRを含有する融合タンパク質、GITRの活性な断片を含有する融合タンパク質、拮抗性小分子、アンチセンスGITRL核酸分子、及びsiRNA GITRL核酸分子から成る群から選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
エフェクターT細胞がCD4T細胞又はCD8T細胞である、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
エフェクターT細胞を含む細胞群にGITRアゴニストを投与することを含む、CD4CD25制御性T細胞の存在下で該細胞群の抑制を遮断する方法。
【請求項37】
GITRアゴニストがエフェクターT細胞に同時刺激性シグナルを提供し、及びエフェクターT細胞をCD4CD25制御性T細胞による抑制にほとんど感受性でないようにするようにGITRアゴニストを投与することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
GITRアゴニストが、GITRL、GITRLの活性な断片、GITRLを含有する融合タンパク質、GITRLの活性な断片を含有する融合タンパク質、及び作動性GITR抗体から成る群から選択される、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
エフェクターT細胞がCD4T細胞又はCD8T細胞である、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
エフェクターT細胞を含む細胞群にGITRアンタゴニストを投与することを含む、CD4CD25制御性T細胞の存在下で該細胞群を抑制する方法。
【請求項41】
CD4CD25制御性T細胞による抑制に対するエフェクターT細胞の感受性を維持するように、GITRアンタゴニストを投与することを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
GITRアンタゴニストが、中和抗GITRL抗体、中和抗GITR抗体、GITRを含有する融合タンパク質、GITRの活性な断片を含有する融合タンパク質、拮抗性小分子、アンチセンスGITRL核酸分子、及びsiRNA GITRL核酸分子から成る群から選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
エフェクターT細胞がCD4T細胞又はCD8T細胞である、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
エフェクターT細胞群を得る工程、GITRアゴニストで該細胞群を処置する工程、そして処置した細胞群を癌又は感染症に悩まされている患者に投与する工程を含む、癌又は感染症を治療する方法。
【請求項45】
GITRアゴニストが、GITRL、GITRLの活性な断片、GITRLを含有する融合タンパク質、GITRLの活性な断片を含有する融合タンパク質、作動性小分子、及び作動性抗GITR抗体から成る群から選択される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
患者が癌で悩まされ、そして、前記の処置した群が腫瘍ワクチンとして使用される、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
GITRアゴニスト及び薬学的に受容可能な担体を含む医薬組成物。
【請求項48】
GITRアゴニストが、GITRL、GITRLの活性な断片、GITRLを含有する融合タンパク質、GITRLの活性な断片を含有する融合タンパク質、作動性小分子、及び作動性抗GITR抗体から成る群から選択される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
GITRアンタゴニスト及び薬学的に受容可能な担体を含む医薬組成物。
【請求項50】
GITRアンタゴニストが、中和抗GITRL抗体、中和抗GITR抗体、GITRを含有する融合タンパク質、GITRの活性な断片を含有する融合タンパク質、拮抗性小分子、アンチセンスGITRL核酸分子、及びsiRNA GITRL核酸分子から成る群から選択される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
GITRアゴニスト、並びにウイルス抗原、細菌抗原、真菌抗原、寄生虫抗原、癌抗原、腫瘍関連抗原、及びそれらの断片から成る群から選択される抗原を含むワクチンアジュバント。
【請求項52】
GITRアゴニストが、GITRL、GITRLの活性な断片、GITRLを含有する融合タンパク質、GITRLの活性な断片を含有する融合タンパク質、作動性小低分子、及び作動性抗GITR抗体から成る群から選択される、請求項51に記載のワクチンアジュバント。
【請求項53】
GITRアンタゴニスト、並びに自己抗原、アミロイドペプチドタンパク質、アロ抗原、移植抗原、アレルゲン、及びそれらの断片から選択される抗原を含むワクチンアジュバント。
【請求項54】
GITRアンタゴニストが、中和抗GITRL抗体、中和抗GITR抗体、GITRを含有する融合タンパク質、GITRの活性な断片を含有する融合タンパク質、拮抗性小分子、アンチセンスGITRL核酸分子、及びsiRNA GITRL核酸分子から成る群から選択される、請求項53に記載のワクチンアジュバント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−55833(P2011−55833A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209408(P2010−209408)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【分割の表示】特願2006−533390(P2006−533390)の分割
【原出願日】平成16年5月24日(2004.5.24)
【出願人】(302042209)ワイス (7)
【出願人】(502006782)アメリカ合衆国 (47)
【Fターム(参考)】