説明

GPS衛星(グローバル・ポジショニング・システム.全地球測位システム)を利用した、緊急通報および位置情報システムの全国ネットワーク構築ビジネスモデル

【課題】緊急通報および位置情報システムの全国ネットワーク構築のビジネスモデル。GPS(全地球測位システム)衛星を搭載した機器から、緊急通報の自動システムおよび機器利用者からの直接の緊急通報に、パーソナル・コンピュータで機器の位置を全国ネットワークで捜し、機器の一番近い全国ネットワーク会員が現場まで出向き、機器利用者の保護且つ盗難されていれば、デジタルカメラで撮影したものをインターネット、Eメール、FAX等で機器利用者に確認させたのちに、警察関係への通報及び引責まで行う。また、全国ネットワーク会員の運営上、会員間に仕事量の優劣が生じる。
【解決手段】警察との連係が必要なために、警備業のような認定が必要か否かを、警察庁の指導を仰いだ。警察庁からの最終判断が平成12年3月6日に発表され、認定は入らない。但し、警察への通報に関する指導がある。そして全国ネットワーク会員間の仕事の優劣は、全国ネットワーク本部の株券を取得することで、全国ネットワーク本部が総合的なサービスを行う、その収益を配当という形で会員の運営基盤を支える。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本ビジネスモデルは、GPS衛星を使用した位置情報と、インターネット・Eメールといった高度な通信手段を用いる。
【0002】
【従来の技術】従来の技術というより、最新技術分野の一つ一つを組み合わせた形であり、この技術利用から、新たに独自で構築したビジネスモデルである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本ビジネスモデルに大きな課題が二つあった。一つは、警察庁・生活安全課から、警備業と同じく 認定業 に抵触するものかどうか。また、交通局、刑事局といった分野まで広げた見識も必要であるから、という指導を戴いた。そしてもう一つの課題が全国ネットワーク会員の収益率のバランスにあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決するための指導が警察庁から平成12年3月6日に発表され、ビジネスモデルは認定業にあらずの回答を得る。しかし、警察への通報のやり方については各警察本部からの指導要項を守って欲しいと要請される。また、もう一つの課題については全国ネットワークそのものが一つの商品であり、これは全国ネットワーク全体の収益として捉え、本部機構の収益に一度収めた後、株主配当として分配すれば、忙しい地域と暇な地域の格差の不満解消になり得る。社会悪の早期発見、早期解決を促すものである。
【0005】
【発明の実施の形態】社会悪に立ち向かうための業種業態 全国ネットワーク は、日常的に警察と近い仕事をしている職種が望ましい。その点、警備業は警視庁からの認定業者であり、防犯、防災を含む警備員教育も完全な形で行われており、違反者には摘発、認定取り下げという重い処分もあり、社会的な信頼度は絶大ある。
【0006】その次に中古車を扱っている業者を組織化することで、盗難車の検挙率が大幅に上がり効果的である。
【発明の効果】
【0007】米国では2001年4月より、次世代型通信機器 携帯電話 に緊急通報機能ボタンの取付けをメーカーに義務付け、法制化された。日本の電気通信事業・NTT等も米国と緊急通報技術では同じ路線を辿っている。このような通信業者とのタイアップより、昨今のストーカー、防犯等に役立つことになる。
【0008】2020年の高齢化社会では、老人性痴呆症が300万人も存在する。 厚生省発表。命の危険性もあり、現在でも多くの方々が室内の感知機で管理されている。しかし、室外用のシステムにはまだまだ対応しきれていない。医療面から見ても全国ネットワークの完備が望まれる。
【0009】全国損害保険協会の調査によれば、平成10年度の高級自動車の盗難件数が12,100件も発生し、損害額も190億円になっていた。米国の自動車盗難検挙件数がGPS機器を搭載したことで、40%も上昇した。1998年発表。緊急通報機器の社会的テーマは重大であり、その効果は計りしれない。
【図面の簡単な説明】
【図1】緊急通報の流れ/チャート

【特許請求の範囲】
【請求項1】GPSを搭載した機器から、緊急通報の自動システムによる通報または利用者からの直接の緊急通報がなされ、即時、契約会社は機器の位置をパーソナル・コンピュータによって確認作業に入る。
【請求項2】位置確認後、契約会社から現場へ急行。現場到着後、警察、救急車等の緊急処置を速やかに行う。
【請求項3】緊急通報された機器利用者の位置が、契約会社では即時、対応できない距離の場合、機器の位置情報を自動配信システム、Eメール、インターネット、FAX等で契約会社からネットワーク本部へ送信する。ネットワーク本部は、システム上から独自で捜すことも可能で、これにより機器の位置の一番近い会員を全国ネットワーク会員から捜し出し、その会員を現場へ急行させ、請求項2の処置を行う。
【請求項4】GPSを搭載した機器を自動車に設置した利用者の自動車が、盗難された場合、パーソナル・コンピュータで機器の位置と、現場に近い会員を契約会社およびネットワーク本部は全国規模で捜し出す。
【請求項5】盗難された自動車の現場確認は、危険行為を防ぐ為、わずかな光でも撮影できる暗視付、ズーム付デジタルカメラで盗難車の確認をする。
【請求項6】現場確認者は盗難車の映像を自動配信システム、Eメール、インターネット、FAX等で、ネットワーク本部、利用者の契約会社もしくは利用者の指定する場所へ送信する。利用者が確認後、利用者の契約会社もしくはネットワーク本部から現場確認者へ連絡。現場確認者は即時、警察へ通報し、警察官が到着するまで現場に待機する。
【請求項7】警察官が到着しないまま、盗難車が移動した場合、追跡業務を行う。
【請求項8】追跡業務員は、盗難車が移動している状態を、逐一、ネットワーク本部と地元警察へ報告し、速やかに地元警察へ引責する。
【請求項9】追跡業務員は地元警察官と合流後、引責したことをネットワーク本部へ連絡。ネットワーク本部は利用者およびネットワーク会員へ報告。事後、警察管轄処置に委ねる。
【請求項10】GPSを搭載した機器の小型化したものを、携帯している本人もしくは医療上、携帯させている病院関係者からの緊急通報により、即時、パーソナル・コンピュータから機器の位置を確認する。その後、請求項2、3の処置を行い。デジタルカメラで撮影後、請求項6、9の処置を行う。
【請求項11】GPSを搭載した機器利用者からの要請で、機器の位置確認作業に入る。機器利用者はこの時点から、契約者である全国ネットワーク会員への費用が発生する。
【請求項12】追跡業務の距離限度枠を指定。ネットワーク会員の本社および支店事務所から半径50km以内とし、それ以上の追跡業務を停止する。その後の処置は全国ネットワーク本部へと移行する。
【請求項13】GPS搭載機器の位置情報および最終確認作業の終わりは、警察へ通報した時点で終了とする。但し、通報後、警察官が到着しない状態のまま、GPS搭載機器の移動は、追跡業務とするが、請求項12の処置内で行われる。
【請求項14】緊急通報全国ネットワーク構築の職種業態の選定は、警備業、電気通信事業、中古車販売業、家庭電化製品小売業、保険代理店業、医療介護業、旅客運送業、運送業、海運業。
【請求項15】全国ネットワーク本部の運営基盤は、全国ネットワーク会員から入会金を徴収する。
【請求項16】全国ネットワーク本部の運営基盤は、全国ネットワーク会員から年会費を徴収する。
【請求項17】全国ネットワーク本部の運営基盤は、全国ネットワークそのものが商品である。これは業界、一企業の要望を一手に引受け、本部から全国ネットワーク会員へ仕事の依頼をすることで、業界全体の総合サービスを可能にしたものである。これを総合サービスという。
【請求項18】全国ネットワーク本部の運営基盤は、GPS機器利用者からの年会費の徴収にあり、全国ネットワーク会員との比率は本部35%、会員65%である。
【請求項19】全国ネットワーク会員の運営基盤は、GPS搭載機器利用者から入会金を徴収する。
【請求項20】全国ネットワーク会員の運営基盤は、GPS搭載機器利用者からの年会費の徴収にあり、請求項18の比率で行われる。
【請求項21】全国ネットワークの営業品目は、基本料金、位置情報サービス、待機料金、追跡業務。
【請求項22】緊急通報全国ネットワーク会員は、全国ネットワーク本部の最低1株以上の株主であり、請求項17による収益を配当金という形で受ける。

【図1】
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【公開番号】特開2001−283360(P2001−283360A)
【公開日】平成13年10月12日(2001.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−136436(P2000−136436)
【出願日】平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願人】(500208575)
【Fターム(参考)】