GSM回線交換呼を確立する場合のLTEにおけるパケット交換セッションの維持
【課題】回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションを改良して、GSMにおける回線交換(CS)音声を、LTEにおけるパケット交換(PS)セッションと多重化する。
【解決手段】無線端末(30)は、LTE(Long Term Evolution)無線アクセス技術ネットワーク(22−1)及び回線交換ネットワーク(22−2)により無線インタフェースを介して通信を行う。無線端末(30)は、回線交換ネットワーク(22−2)による回線交換呼を確立し、回線交換呼の確立中にLTE無線アクセス技術ネットワーク(22−1)によるパケット交換セッションを維持し、パケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化する。
【解決手段】無線端末(30)は、LTE(Long Term Evolution)無線アクセス技術ネットワーク(22−1)及び回線交換ネットワーク(22−2)により無線インタフェースを介して通信を行う。無線端末(30)は、回線交換ネットワーク(22−2)による回線交換呼を確立し、回線交換呼の確立中にLTE無線アクセス技術ネットワーク(22−1)によるパケット交換セッションを維持し、パケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、以下の米国仮特許出願に関する。それらは全てその全体が引用により本願にも含まれるものとする。
【0002】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「GSM and LTE Multiplexing Systems」と題する米国仮特許出願61/287,575号。
【0003】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「Measurement Report Relay in Access Division Multiplexing Systems」と題する米国仮特許出願61/287,623号。
【0004】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「WCDMA and LTE Multiplexing」と題する米国仮特許出願61/287,438号。
【0005】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「Telecommunications Multiplexing」と題する米国仮特許出願61/287,627号。
【0006】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「Access Division Multiplexing - Call Setup Performance Improvement」と題する米国仮特許出願61/287,630号。
【0007】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「Scheduled Optimized for GSM and LTD Multiplexing」と題する米国仮特許出願61/287,954号。
【0008】
本出願は、以下の米国特許出願に関する。それらは全てその全体が引用により本願にも含まれるものとする。
【0009】
Magnus Olsson等の「GSM and LTE Multiplexing」と題する米国特許出願12/943,801号。
【0010】
Magnus Olsson等の「Link Report Relay in Access Division Multiplexing Systems」と題する米国特許出願12/943,770号。
【0011】
Magnus Olsson等の「Keeping Packet Switched Session in LTE While Circuit Switched Registered in WCDMA」と題する米国特許出願12/943,612号。
【0012】
Magnus Olsson等の「Call Setup For Access Division Multiplexing」と題する米国特許出願12/943,736号。
【0013】
Magnus Olsson等の「Scheduling For Access Division Multiplexing」と題する米国特許出願12/943,504号。
【0014】
Magnus Olsson等の「Maintaining Packet Switched Session in LTE When Establishing GSM Circuit Switched Call」と題する米国特許出願12/943,685号。
【0015】
本技術は無線通信ネットワークに関し、具体的には、アクセス分割多重化(ADM:access division multiplexing)に関する。
【背景技術】
【0016】
典型的なセル式無線システムにおいては、無線端末(移動局及び/又はユーザ機器ユニット(UE)としても知られる)は、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つ以上のコアネットワークに対する通信を行う。無線アクセスネットワーク(RAN)は、複数のセルエリアに分割された地理的エリアをカバーし、各セルエリアは、例えば無線基地局(RBS)等の基地局によって対応される。基地局は、いくつかのネットワークでは、例えば「ノードB」(UMTS)又は「eノードB」(LTE)と呼ばれる場合もある。セルは、基地局位置における無線基地局機器によって無線有効範囲が提供される地理的エリアである。各セルはローカル無線エリア内のアイデンティティによって識別され、これはセル内で同報通信される。基地局は、基地局の範囲内のユーザ機器ユニット(UE)と、無線周波数で動作するエアインタフェースを介して通信を行う。
【0017】
無線アクセスネットワークのいくつかのバージョンにおいて、いくつかの基地局は典型的に、(例えば地上線又はマイクロ波によって)コントローラノード(無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC))に接続されている。コントローラノードは、これに接続された複数の基地局の様々な動作を監督し調整する。無線ネットワークコントローラは典型的に1つ以上のコアネットワークに接続されている。
【0018】
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)は、第3世代の移動体通信システムであり、第2世代(2G)のGSM(Global System for Mobile Communications)から発展したものである。UTRANは本質的に、ユーザ機器ユニット(UE)のための広帯域符号分割多重アクセスを用いた無線アクセスネットワークである。3GPP(Third Generation Partnership Project)として知られるフォーラムでは、電気通信供給業者が、特に第3世代ネットワーク及びUTRANのための規格について発議して同意に至り、データレート及び無線容量の向上について調べている。3GPP内で、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)の仕様が進行中である。E−UTRANは、LTE(Long term Evolution)及びSAE(System Architecture Evolution)を含む。LTEは3GPP無線アクセス技術の変形であり、無線基地局ノードは、無線ネットワークコントローラ(RNC)ノードでなくコアネットワークに(サービングゲートウェイすなわちSGW(Serving Gateway)を介して)接続される。一般的にLTEでは、無線ネットワークコントローラ(RNC)ノードの機能は、無線基地局ノード(LTEにおけるeノードB)及びSGWの間に分散している。このため、LTEシステムの無線アクセスネットワーク(RAN)は、無線基地局ノードを含む本質的に「フラットな」アーキテクチャを有し、無線ネットワークコントローラ(RNC)ノードに報告を行わない。
【0019】
セル式回線交換(CS:Circuit-Switched)電話通信は、第1世代の移動ネットワークにおいて導入された。以来、CS電話通信は世界的に最大のサービスとなり、約400億の加入数を得ている。今日でも、移動体運営者の収入の大部分はCS電話通信サービス(ショートメッセージサービス(SMS)を含む)からのものであり、2G GSMネットワークは今なお加入数において世界を支配している。3Gの加入数は増えているが、その増加の理由は、一部ではハンドヘルド移動端末を有するユーザが2Gから3Gに乗り換えているためであるが、それよりも、ラップトップにおいてドングル又は埋め込みチップセットを介してモバイルブロードバンドが実施されたことが大きい。
【0020】
3GPP内のLTEプロジェクトは、3G規格を改良して、とりわけ、エンドユーザに対してより良いモバイルブロードバンド(スループットの向上、往復時間の短縮化等)を提供することを目指している。
【0021】
電気通信業界における一般的な見方は、将来のネットワークが全IPネットワークであろうというものである。この仮定に基づき、LTE研究においてCSドメインは削除された。この結果、以下の4つのことのうち1つが実行されない限り、3GPPリリース8に準拠するLTE端末によって電話通信サービスを用いることはできない。
【0022】
(1)回線交換(CS)フォールバック(CSFB)を実施して、電話通信サービスを用いる場合にLTE端末が2G GSMまで後退する(fall back)ようにする。
【0023】
(2)3GPP IPマルチメディアサブシステム(IMS)/マルチメディアテレフォニー(MMTel)を実施する。これは、公衆交換電話網(PSTN:Public Switched Telephone Network)/公衆陸上移動網(PLMN:Public Land Mobile Network)と相互作用するIP及びIMSを介して提供される模擬CS電話通信サービスである。
【0024】
(3)LTEを介してUMA(Unlicensed Mobile Access)/GAN(Generic Access Network)によるトンネリングソリューションを実施して、CSサービスをIPトンネルにカプセル化する。
【0025】
(4)PSTN/PLMN相互作用を用いた独自のVoIP(Voice over IP)ソリューションを実施する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
これら4つの可能性の全てに欠点がある。DTM(Dual Transfer Mode)機能を有しない展開型GSMネットワークにおいては、CS及びパケット交換(PS)サービスを並行して用いることはできない。従って、回線交換フォールバック(CSFB)を用いる端末との呼の前に実行している全てのPSサービスは、保留されるか又は終了される。GSMネットワークがDTMを有する場合は、PS性能が大きく低下する(10Mbps台から、10から100kbps台へ)。CSフォールバック手法に伴う1つの欠点は、発呼している又は発呼されている場合、端末がLTEからGSM及びCSサービスに後退することである。また、回線交換フォールバック(CSFB)では、呼のセットアップ時間が長くなる。
【0027】
IMS/MMTel手法は、IMSベースの全く新しいコア/サービスレイヤを用いる。これによって、サービスを向上させる新たな可能性が生まれるが、運営者が克服すべき資金的な問題という欠点がある。新しいコアネットワークは資本支出(CAPEX)を必要とし、そのコアネットワークの一体化は初期運営費(OPEX)を上昇させる。更に、IMS/MMTel手法は、2G/3G電話通信サービスとの音声ハンドオーバを処理するために、端末及びレガシーCSネットワークにおいて実施された特徴を必要とする。
【0028】
LTEを介してUMA/GANを用いることは標準化されたソリューションではないので、端末の可用性が問題となり得る独自のソリューションであるという欠点がある。また、例えばネットワークにおけるGANコントローラ及びUE端末におけるGANプロトコルのように、ネットワーク及び端末の双方においてコア/サービスレイヤに追加の機能が加わる。
【0029】
独自のVoIP手法は、運営者が制御する場合、独自のものであることに伴う欠点と共に、IMS/MMTel(新しいコア/サービスレイヤ)手法の場合と同じ欠点があり、2G/3G CSに対するハンドオーバはサポートされない場合がある。
【0030】
3GPPリリース8に準拠したLTE端末等の無線端末によってレガシーCS電話通信サービスを用いるために、更に別のソリューションがある。一種のアクセス分割多重化(ADM)としても知られるこの更に別のソリューションでは、LTE伝送の間にGSM CS音声の伝送をインターリーブする。例えば、PCT/SE2007/000358号を参照のこと。これは引用により本願にも含まれるものとする。かかるADMソリューションの一例としての実施においては、無線端末は2つのTDMAベースの無線システムと同時に通信を行う。例えば無線端末は、2つのシステム間の通信を時間的に交番させることによって、双方のシステムに対する通信経路を維持することができる。2つのシステム間のトグリングは、2つのシステム間の同時通信を効果的に行うには充分に小さい時間尺度である。
【0031】
ADMソリューションは、LTE有効範囲内にあるがコストを削減するため電話通信サービスのためのレガシーCSコア及び展開型GSMネットワークを再利用する場合に、電話通信サービスと並行して良好なPS接続を達成し、電話通信サービスのための良好な有効範囲を維持しようと試みるものである。
【0032】
ADMソリューションは、いくつかの方法で実施することができる。図1Aに示す第1の例の実施は完全にUE中心のソリューションであり、GSM CSコアとLTE PSコアとの間が調整は必要ない。図1Bに示す第2の例の実施はネットワーク支援によるソリューションであり、回線交換フォールバック(CSFB)に基づいているか、又はLTEを介したページングを再利用するだけのソリューションとすることができる。
【0033】
無線の見地から、ADMソリューションは3つの異なる方法のいずれかで実現することができる。図2Aに示す第1の例の無線実現の実施形態として、GSM TDMAフレームレベル上でLTE伝送をGSM伝送と多重化することができる。図2Aにおいて、GSM伝送のフレーム及びLTE伝送のフレームは異なる濃さの陰影を有する。この第1の例のソリューションでは、GSM回線交換(CS)電話通信サービスは2分の1レートのコーデックを用いるだけで良い。GSMが2分の1レートで動作している場合、1つおきのGSM TDMAフレームはユーザによって用いられない。
【0034】
図2Bに示す第2の例の無線実現の実施形態として、GSMバーストレベルでLTE伝送をGSM伝送と多重化することができる。GSMは、各々が0.577msの持続時間を有するバーストを用いて音声を伝送する。音声動作では、1バーストを送信した後、Rx/Tx部分は7*0.577msだけスリープし、これは再びウェイクアップして新しいRx/Txプロセスを実行するまで続く。この第2の例では、この時間間隔をLTE伝送に用いることができる。
【0035】
図2Cに示す第3の例の無線実現の実施形態では、上述のいずれかを伝送のために用いることができるが、動作の簡略化のために、ダウンリンクにおけるGSM及びLTEの同時受信にデュアル受信器を用いる。
【0036】
回線交換フォールバック(CSFB)のアーキテクチャ及び原理は、例えば3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)に定義されている。これは、本明細書において「23.272」と省略し、引用によりその全体が本願にも含まれるものとする。
【0037】
現在の回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションでは、無線端末(例えばユーザ機器ユニット(UE))は、GSMにおける回線交換(CS)音声の伝送を、LTEにおけるパケット交換(PS)セッションの伝送と多重化することはできない。例えば、図3に示すように、CS音声呼が発信又は終了するとすぐに、パケット交換(PS)セッションはGSMに移ることができる。しかしながら、回線交換(CS)呼及びパケット交換(PS)セッションの多重化がGSMにおいてサポートされていない場合、例えばDTMがGSMにおいてサポートされていない場合は、図4に示すようにパケット交換(PS)セッションは一時停止される。3GPPにおける最近の開発によって、一時停止を実行する方法は変更されたが、結果はなお同じである。すなわち、CS呼がアクティブである(そしてDTMがサポートされていない)間、PS接続は可能でない。
【0038】
図5に、3GPPによって定義された既存の回線交換フォールバック(CSFB)ソリューション(パケット交換(PS)ハンドオーバ代案を用いていない)のためのシグナリングシーケンスを示す。図5は、例えば、パケット交換(PS)ハンドオーバ(HO)なしの、E−UTRANにおける発信側回線交換(CS)呼要求、GERAN(GSM Edge Radio Access Network)/UTRANの呼を示す(例えば3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)を参照のこと。これは引用によりその全体が本願にも含まれるものとする)。図5のシーケンスの結果、パケットスイッチベアラはGSMに移る(例えばステップ6のルーティングエリア(RA)更新手順又は組み合わせRA/LA更新手順によって)。例えばGSMにおいてDTMをサポートしないことでCS+PS多重化がサポートされていない場合、CS呼の持続時間中、PSベアラも一時停止される。
【0039】
図5の様々な詳細に関して、ステップ3は一般的に、(システム情報あり又はなしの)UEの解放に関連した動作を示す。UEの解放、従ってLTEのためのパケット交換(PS)ベアラの解放は、ステップ3aで示すようなネットワーク補助セル変更(例えばNACC)又はターゲットアクセスのためのRRC接続解放のいずれかによって生じる。従来、ネットワーク補助セル変更(例えばNACC)は、相互無線(inter-radio)アクセス技術(例えばインターラット)セル変更指示メッセージであり、どのアクセス及びどのセルに向かうかに関してシステム情報を含む情報を端末に提供するが、RRC接続解放は、アクセス及び周波数等の一般的な転送情報のみを含む。図5のステップ4は、eノードBがS1−APコンテキスト解放要求メッセージをモビリティ管理エンティティ(MME)に送信することを示し、この結果、図5のステップ5に示すようにS1接続の解放(例えばS1 UEコンテキスト解放)が生じる。図5のステップ6は、GERAN/UTRANPSドメインへのルーティングエリア(RA)更新手順の実行を示す。また、本明細書に開示する技術の状況では、図5のステップ6は、GERANへのルーティングエリア更新手順を示す/に適用される。図5のステップ7a、7b、及び8は、GSMパケット交換(PS)ベアラの一時停止に関する(GSMにおいてDTMがサポートされていない場合)。図5のステップ11は、GSM PSベアラがステップ7a、7b、及び8によって一時停止された場合、回線交換(CS)呼が終了した後で、ルーティングエリア(RA)更新(又は組み合わせRA/LA更新)を実行して、LTEパケット交換(PS)ベアラを再開することを示す。図5に関する更に別の詳細については、例えば、3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)、第6.5章を参照のこと。これは引用により本願にも含まれるものとする。
【0040】
図6は、パケット交換(PS)ハンドオーバ(HO)なしの、E−UTRANにおけるCS呼要求、GERAN/UTRANにおける呼の終了を示す(例えば3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)を参照のこと)。図6の様々な詳細に関して、ステップ3は一般に、(システム情報あり又はなしの)UEの解放に関連した動作を示す。UEの解放、従ってLTEのためのパケット交換(PS)ベアラの解放は、ステップ3aで示すようなネットワーク補助セル変更(例えばNACC)又はターゲットアクセスのためのRRC接続解放のいずれかによって生じる。図6のステップ4は、eノードBがS1−APコンテキスト解放要求メッセージをMMEに送信することを示し、この結果、図6のステップ5に示すようにS1接続の解放(例えばS1 UEコンテキスト解放)が生じる。図6のステップ6は、GERAN/UTRAN PSドメインへのルーティングエリア(RA)更新の実行を示す。また、本明細書に開示する技術の状況では、図5のステップ6は、GSMのためのGERAN(例えばGERAN(GSM))へのルーティングエリア更新手順を示す/に適用される。図6のステップ7a、7b、及び8は、GSMパケット交換(PS)ベアラの一時停止に関する(GSMにおいてDTMがサポートされていない場合)。図6に関するこれ以上の詳細については、例えば、3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)、第7.4章を参照のこと。これは引用により本願にも含まれるものとする。図6には示さないが、3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)の第7.4章に言及されているように、PSベアラがステップ7a、7b、及び8によって一時停止された場合、CS呼が終了した後で、無線端末はルーティングエリア(RA)更新(又は組み合わせRA/LA更新)を実行して、LTE PSベアラを再開する。
【課題を解決するための手段】
【0041】
本明細書に開示した技術が提供する実施形態及びモードにおいては、回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションを改良して、GSMにおける回線交換(CS)音声を、LTEにおけるパケット交換(PS)セッションと多重化することを可能とする。
【0042】
一態様において、本明細書に開示する技術は、LTE無線アクセス技術ネットワーク及び回線交換ネットワークにより無線インタフェースを介して通信を行うように構成された無線端末を動作させる方法に関する。この方法は、回線交換ネットワークによる回線交換呼を確立することと、回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持することと、その後、パケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化することと、を含む。一例の実施では、この方法は、回線交換呼の少なくとも一部の間にパケット交換セッションを維持することを更に含む。
【0043】
本明細書に開示する技術は、端末中心モード又はネットワーク中心モードのいずれかで動作させることができる。端末中心モードの一例のモード及び実施形態では、この方法は、回線交換呼の確立時に、LTEネットワークのノードから、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信することと、無線端末が、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことと、LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立することと、を更に含む。
【0044】
ネットワーク中心モードでは、無線端末の方法は、回線交換呼の確立時に、LTEネットワークのノードから、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信することと、(必要な場合)ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことと、を更に含む。ネットワーク中心モードでは、ロケーションエリア(LA)更新の実行は任意である。すなわち、これは、いくつかの場合にのみ(例えばCSFBソリューションに従って以前の登録から端末にLAが記憶されている場合)、実行される。
【0045】
端末中心の動作モードでは、ネットワーク中心の動作モードにある場合に対して、端末は、ルーティングエリア更新(RAU)を実行しないことを独自に決定する。これは、パケット交換セッションを維持することを含む指示の一部である。
【0046】
別の態様において、本明細書に開示する技術は、回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持すると共にパケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化するように構成された無線端末に関する。一例の実施形態では、無線端末は、回線交換呼の少なくとも一部の間にパケット交換セッションを維持するように構成されている。
【0047】
一例の実施形態において、無線端末は、回線交換呼コントローラと、パケット交換セッションコントローラと、通信インタフェースと、を含む。回線交換呼コントローラは、回線交換呼を確立すると共に回線交換呼の伝送を制御するように構成されている。パケット交換セッションコントローラは、回線交換呼の確立時にパケット交換セッションの伝送を含むパケット交換セッションを確立してこれを維持するように構成されている。通信インタフェースは、回線交換呼の伝送及びパケット交換セッションの伝送を含む無線インタフェースを介した伝送を実行するように構成されている。
【0048】
無線端末の一例の端末中心の実施形態では、パケット交換呼コントローラが、回線交換呼の確立時に、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行せず、LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立する
ように構成されている。
【0049】
無線端末の一例のネットワーク中心の実施形態では、パケット交換呼コントローラが、回線交換呼の確立時に、LTEネットワークのノードから、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信し、任意に、ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないように構成されている。
【0050】
別の態様では、本明細書に開示する技術は、LTEネットワークの基地局ノードに関する。基地局ノードは、無線端末を伴う回線交換呼の確立時に無線端末によりパケット交換セッションを維持するように構成されている。一例の実施では、基地局ノードは、パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るように無線端末に指示するように構成されたコントローラを含む。
【0051】
別の態様では、本明細書に開示する技術は、LTEネットワークの基地局ノードを動作させる方法に関する。この方法は、無線端末によりパケット交換セッションに関与することと、次いで、無線端末を伴う回線交換呼の確立時に無線端末によりパケット交換セッションを維持することと、を含む。パケット交換セッションを維持する行為は、パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく回線交換ネットワークに移るように無線端末に指示することと、パケット交換セッションの解放を要求しないことと、を含む。
【0052】
別の態様では、本明細書に開示する技術は、通信システムを動作させる方法に関する。通信システムは、回線交換ネットワーク及びLTE無線アクセス技術ネットワークを含む。システム動作方法は、無線端末とLTEネットワークとの間でパケット交換セッションを確立することと、パケット交換セッションの間に、無線端末と回線交換ネットワークとの間で回線交換呼を確立することと、回線交換呼の確立時に、LTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持することと、パケット交換セッションの伝送と回線交換呼の伝送を多重化することと、を含む。
【0053】
一例の端末中心のモード及び実施形態において、システム方法は、回線交換呼の確立中に、無線端末が、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことと、LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立することと、を更に含む。一例のネットワーク中心のモード及び実施形態において、システム方法は、LTEネットワークのノードが、パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るように無線端末に指示することと、無線端末が、ロケーションエリア(LA)更新を実行するがルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことと、を更に含む。
【0054】
本発明の前述及びその他の目的、特徴、及び利点は、添付図面に示されたような好適な実施形態の以下の更に具体的な説明から明らかとなろう。様々な図面を通して、参照符号は同一の部分を示す。図面は必ずしも一定の縮尺どおりではなく、本発明の原理を示すために強調されている。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1A】GSM CSコードとLTE PSコードとの間で調整を必要としない完全にUE中心のソリューションADMソリューションを示す図である。
【図1B】CSフォールバック(CSFB)に基づいているか、又はLTEを介したページングを再利用するだけのソリューションとすることができる、ネットワーク支援によるADMソリューションを示す図である。
【図2A】ADMソリューションを示す一例としての無線実現の実施形態であり、2分の1レートのGSMによる単一の受信器/送信器を含み、TDMAフレームレベルで多重化を行う実施形態を示す。
【図2B】ADMソリューションを示す一例としての無線実現の実施形態であり、単一の受信器/送信器を含み、バースト周期レベルで多重化を行う実施形態を示す。
【図2C】ADMソリューションを示す一例としての無線実現の実施形態であり、デュアル受信器/送信器を含む実施形態を示す。
【図3】従来の実施に従った、回線交換(CS)音声呼が発信又は終了されるとすぐに行われるパケット交換セッションの2G(例えばGSM)無線アクセスネットワークへの移動を示す図である。
【図4】回線交換(CS)音声を多重化し、パケット交換(PS)セッションがGSMにおいてサポートされていない、従来の実施に従った、回線交換(CS)音声呼が発信又は終了されると行われるパケット交換(PS)セッションの一時停止を示す図である。
【図5】無線端末が、3GPPによって定義された回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションにおいて回線交換(CS)呼を発信した場合の、シグナリングシーケンスを示す図である。
【図6】無線端末が、3GPPによって定義された回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションにおいて回線交換(CS)呼を終了した場合の、シグナリングシーケンスを示す図である。
【図7】LTEネットワーク及びGSMネットワークによるアクセス分割多重化(ADM)に関与する無線端末を示す図である。
【図8】パケット交換(PS)セッションがGSMに移らない、本明細書に開示する技術の高度回線交換(CS)フォールバック(CSFB)動作を示す図である。
【図9】一例のモード及び実施形態に従った、無線端末を動作させる方法を含む基本的、代表的な行為又はステップを示すフローチャートである。
【図10A】端末中心のモード及び実施形態における、図9の基本的な方法の行為又はステップを含む基本的、代表的なサブ行為又はサブステップを示すフローチャートである。
【図10B】ネットワーク中心のモード及び実施形態における、図9の基本的な方法の行為又はステップを含む基本的、代表的なサブ行為又はサブステップを示すフローチャートである。
【図11】無線端末の一例の実施形態の概略図である。
【図12】プラットフォーム実施を示す無線端末の一例の実施形態の更に詳細な概略図である。
【図13】LTEネットワークの基地局(例えばeノードB)の一例の実施形態の概略図である。
【図14】一例のモード及び実施形態に従った、LTEネットワークの基地局を動作させる方法を含む基本的、代表的な行為又はステップを示すフローチャートである。
【図15】一例のモード及び実施形態に従った、通信システムを動作させる方法を含む基本的、代表的な行為又はステップを示すフローチャートである。
【図15A】端末中心のモード及び実施形態における、図15の基本的な方法の行為又はステップを含む基本的、代表的なサブ行為又はサブステップを示すフローチャートである。
【図15B】ネットワーク中心のモード及び実施形態における、図15の基本的な方法の行為又はステップを含む基本的、代表的なサブ行為又はサブステップを示すフローチャートである。
【図16】PS HO変更を必要としないE−UTRANの発信CS呼要求、GERANの呼を示す概略図である。
【図17】PS HO変更を必要としないE−UTRANのCS呼要求の終了、GERAN/UTRANの呼を示す概略図である。
【図18】PS HO変更を必要としないE−UTRANの発信CS呼要求、GERANの呼を示す概略図である。
【図19】PS HO変更を必要としないE−UTRANのCS呼要求の終了、GERAN/UTRANの呼を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下の説明では、限定ではなく説明の目的で、本発明の完全な理解を得るために、特定のアーキテクチャ、インタフェース、技法等の具体的な詳細事項を記載する。しかしながら、本発明はこれらの具体的な詳細事項から逸脱した他の実施形態においても実施可能であることは、当業者には明らかであろう。すなわち、当業者は、本明細書において明示的に記載も図示も行わないが本発明の原理を具現化しその精神及び範囲に含まれる様々な構成を考案することができる。場合によっては、本発明の記載を不必要な詳細によって不明瞭としないように、周知のデバイス、回路、及び方法の詳細な記載は省略する。本発明の原理、態様、及び実施形態、並びにその具体的な例を述べる本明細書における全ての記述は、その構造的及び機能的な均等物を包含することが意図される。更に、かかる均等物は、現在既知の均等物及び今後開発される均等物すなわち構造にかかわらず同一の機能を実行する開発されるあらゆる要素の双方を含むことが意図される。
【0057】
従って、例えば、本明細書におけるブロック図が、技術の原理を具現化する例示的な回路又は他の機能ユニットの概念図を表すことができることは、当業者には認められよう。同様に、いずれかのフローチャート、状態遷移図、疑似コード等が表す様々なプロセスは、コンピュータ読み取り可能媒体において実質的に表現することができ、コンピュータ又はプロセッサによって実行可能である(かかるコンピュータ又はプロセッサが明示的に図示されていても図示されていなくても)ことは、認められよう。
【0058】
限定ではないが、「コンピュータ」、「プロセッサ」、又は「コントローラ」のように標示又は記載されたものを含む機能ブロックを含む様々な要素の機能は、コンピュータ読み取り可能媒体上に記憶された符号化命令の形態のソフトウェアを実行可能な回路ハードウェア及び/又はハードウェア等のハードウェアの使用により提供することができる。このため、かかる機能及び例示した機能ブロックは、ハードウェア実施及び/又はコンピュータ実施のいずれかであり、従って機械実施であると理解される。
【0059】
ハードウェア実施の観点から、機能ブロックは、限定でないが、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、縮小命令セットプロセッサ、ハードウェア(例えばデジタル又はアナログ)回路を含むか又は包含することができ、これは、限定ではないが特定用途向け集積回路(複数の回路)(ASIC)、及び(適切な場合)かかる機能を実行可能な状態機械を含む。
【0060】
コンピュータ実施の観点から、コンピュータは一般に1つ以上のプロセッサ又は1つ以上のコントローラを含むと理解され、コンピュータ及びプロセッサ及びコントローラという言葉は本明細書において交換可能に用いることができる。コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって提供される場合、機能は単一の専用コンピュータもしくはプロセッサもしくはコントローラによって、単一の共有のコンピュータもしくはプロセッサもしくはコントローラによって、又は複数の個別のコンピュータもしくはプロセッサもしくはコントローラによってそれらの一部を共有もしくは分散させることによって提供することができる。更に、「プロセッサ」又は「コントローラ」という言葉の使用は、上述の例のハードウェア等、かかる機能を実行する及び/又はソフトウェアを実行することができる他のハードウェアも示すと解釈されるものとする。
【0061】
本明細書に開示する技術が提供する実施形態及びモードにおいては、回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションを改良して、GSMにおける回線交換(CS)音声を、LTEにおけるパケット交換(PS)セッションと多重化することを可能とする。図7は、本明細書に開示する技術の一態様による一例としての状況を示し、この場合、ユーザ機器ユニット(UE)又は無線端末30が、並行した2つの無線アクセス技術ネットワークを用いてアクセス分割多重化(ADM)に関与することができる。図7は、LTEネットワーク22−1のセル及びGSMネットワーク22−2(2Gネットワーク)のセルを示す。LTEネットワーク22−1は基地局又はeノードB28−1を含み、2Gネットワーク22−2は基地局28−2を含む。上述のように、LTEネットワーク22−1は回線交換(CS)サービスを提供しないので、LTEネットワーク22−1が提供するパケット交換(PS)サービスに関与する無線端末30は、例えば回線交換(CS)サービスのためのGSMネットワーク22−2のような別のネットワークに移らなければならない。
【0062】
図8は、GSMネットワーク22−2及びLTEネットワーク22−1の各コアネットワークに対する接続を示す。具体的には、図8は、2G又はGSMネットワーク22−2がモバイル交換センタ(MSC−S)33及びメディアゲートウェイ(MGW)34を介してPSTN32に接続されていることを示す。図8は更に、LTEネットワーク22−1がサービングゲートウェイ(SAE−GW)36を介してパケットデータネットワーク(PDN)35に接続されていることを示す。また、図8の第1の(上部の)セグメントは、LTEネットワーク22−1のパケット交換(PS)に従事する無線端末30について、PSTN32からのページがMME37を介して送信されることを示す。
【0063】
本明細書に開示し、図8の第2の(下部の)セグメントに示す一例の実施形態及びモードにおいては、無線端末30は、回線交換フォールバック(CSFB)代案セル変更オーダー(NACCあり又はなし)によって、又は、2007年3月23日に出願されたPTC出願PCT/SE2007/050180号、公開WO2008/088258号(これは引用によりその全体が本願にも含まれるものとする)に記載されたように自発的に、GSMネットワーク22−2に移される。回線交換フォールバック(CSFB)技法によってGSMに移るにもかかわらず、本明細書に開示する技術に従って、図8の第2の(下部の)セグメントに示すように、LTEネットワーク22−1においてパケット交換(PS)セッションは保持される。GSMネットワーク22−2では回線交換(CS)呼確立のみが実行される。CS呼確立の実行時にLTEネットワーク22−1においてパケット交換(PS)セッションを維持すること(及び結果として得られるCS呼)は、PCT/SE2007/000358(引用によりその全体が本願にも含まれる)のもの等の多重化機能を利用して、GSMにおける回線交換(CS)呼及びLTEにおけるPSセッションを多重化することによって可能となる。
【0064】
図9は、図8の無線端末30等の無線端末を動作させる方法に含まれる例示的、基本的、代表的な行為又はステップを示す。図9の行為9−1は、回線交換ネットワークを用いて回線交換呼を確立することを含む。行為9−2は、回線交換呼の確立時に、LTE無線アクセス技術ネットワーク22−1を用いてパケット交換セッションを維持することを含む。行為9−3は、その後、パケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化することを含む。例示的な実施では、この方法は、回線交換呼の確立中だけでなく回線交換呼の少なくとも一部の間もパケット交換セッションを維持することを更に含む。
【0065】
本明細書において用いる場合、回線交換呼の確立時にパケット交換セッションを「維持すること」は、パケット交換セッションが連続的にそのままであり変更されないことを必ずしも意味しない。いくつかの(例えば「ネットワーク中心の」)例のモード及び実施形態では、パケット交換セッションを「維持する」行為は、既存のパケット交換ベアラを本質的に途切れないように保持することを含み、他の(例えば端末中心の)例のモード及び実施形態では、パケット交換セッションを「維持する」行為は、LTEパケット交換セッションのためのパケット交換ベアラを少なくとも瞬間的に解放可能である可能性を含む。しかしながら、いずれかの解放されたパケット交換ベアラ又は置換したものは、LTEネットワークにおいて再確立又は再開されるので、ベアラがいずれかの他のネットワークで確立されてその他のネットワークでセッションを続けるわけではない。このため、本質的には、パケット交換セッションを「維持すること」が意味するのは、回線交換呼の確立時にパケット交換セッションが永久的に入れ替えられるのでもなく他のネットワーク(例えば回線交換又は2Gネットワーク)に移されるのでもないということである。
【0066】
上述のように、本明細書に開示する技術は、端末中心及びネットワーク中心の双方のモード及び実施形態を含む。端末中心のモード及び実施形態は、既存の3GPP仕様に基づいた端末において実施することができる。一方、ネットワーク中心のモード及び実施形態は、LTEにおいてPSベアラを解放(及び再確立)せず、このためPSベアラに対する短い中断さえ生じない。
【0067】
図10Aは、一例の端末中心のモード及び実施形態における行為9−2を含む例示的なサブ行為を示す。具体的には、回線交換呼の確立中、サブ行為9−2A−1として、無線端末はルーティングエリア更新手順及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新手順の実行を行わない。サブ行為9−2A−2は、無線端末がLTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立することを含む。
【0068】
図10Bは、一例の端末中心のモード及び実施形態における行為9−2を含む例示的なサブ行為を示す。具体的には、回線交換呼の確立中、サブ行為9−2B−1として、無線端末はLTEネットワークのノードからの指示を受信して、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移る。サブ行為9−2B−2として、無線端末はロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新は実行しない。
【0069】
図11は、無線端末30の例示的、一般的、及び基本的な実施形態を示す。図11に示すように、無線端末30は、通信インタフェース40と、回線交換呼コントローラ42と、パケット交換セッションコントローラ44と、を含む。回線交換呼コントローラ42は、回線交換呼を確立し回線交換呼の伝送を制御するように構成されている。パケット交換セッションコントローラ44は、パケット交換セッションの伝送を含むパケット交換セッションを確立し維持するように構成されている。通信インタフェース40は、回線交換呼の伝送及びパケット交換セッションの伝送を含む無線インタフェース上の伝送を実行するように構成されている。
【0070】
回線交換呼コントローラ42及びパケット交換セッションコントローラ44は様々な点で共に動作するが、無線端末の機能性に関する限り、回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークを用いてパケット交換セッションを維持することは、主にパケット交換セッションコントローラ44の役割である。すなわち、無線端末30内で、図10A及び図10Bのサブ行為は主にパケット交換セッションコントローラ44によって実行される。一例の実施では、無線端末は、回線交換呼の確立中だけでなく回線交換呼の少なくとも一部の間もパケット交換セッションを維持することが好ましい。
【0071】
また、無線端末はスケジューラ46も含む。これは、例えばどのフレーム(複数のフレーム)又はバースト(複数のバースト)をGSM及びLTE伝送に利用するかを決定するように構成されている。スケジューラ46は、LTE及びGSM伝送を多重化する行為9−3を容易にするために特に役立つ。図11に示すように、スケジューラ46は、回線交換呼コントローラ42及び44の双方によって構成されるか、又はそれらによって参照される。
【0072】
図12は、無線端末30(12)の更に詳細な例示的な実施形態を示す。この場合、いくつかの機能性をプラットフォーム60によって実現する、及び/又はプラットフォーム60上に提供することができる。「プラットフォーム」という用語は、どのように通信ユニット又はノードの機能ユニットが機械によって実施又は実現可能であるかを記述する1つの方法である。一例のプラットフォームはコンピュータによる実施であり、限定ではないが、回線交換呼コントローラ42及びパケット交換セッションコントローラ44を含む要素の1つ以上が、線60による枠内に入っている。
【0073】
一例の実施では、プラットフォーム60の枠内に入っているものと示す機能性及び他の機能性は、本明細書に記載する様々な行為を実行するためメモリに記憶された符号化命令(例えば非一時的な信号)を実行する1つ以上のプロセッサによって実現することができる。かかるコンピュータ実施では、無線端末は、プロセッサ(複数のプロセッサ)に加えてメモリセクション62を含むことができる(これは、ランダムアクセスメモリ64、読み出し専用メモリ66、アプリケーションメモリ68(これは例えば本明細書に記載した行為をプロセッサによって行うために実行可能な符号化命令を記憶する)、及び、例えばキャッシュメモリ等のいずれかの他のメモリを含むことができる)。
【0074】
具体的に例示する場合もしない場合も、典型的に、本明細書において論じる実施形態の各々の無線端末は、いくつかの入出力ユニット又は機能性も含むことができる。図12において、無線端末の各入出力ユニットは、キーボード70、聴覚入力デバイス(例えばマイクロフォン)72、視覚入力デバイス(例えばカメラ)74、視覚出力デバイス(例えばディスプレイ76)、及び聴覚出力デバイス(例えばスピーカ)78として図示されている。また、他のタイプの入出力デバイスも無線端末30に接続するか又は無線端末30に含むことができる。
【0075】
図12の例において、プラットフォーム60はコンピュータ実施又はコンピュータベースのプラットフォームとして図示されている。別の例の無線端末のためのプラットフォーム60は、ハードウェア回路のものとすることができる。これは例えば特定用途向け集積回路(ASIC)であり、この場合、本明細書に記載した様々な行為を実行するように回路要素を構築して動作させる。
【0076】
更に、本明細書において用いる場合、「無線端末(複数の端末)」又は「UE」は、限定ではないが、移動電話(「セル式」電話)及び無線機能を有するラップトップ(例えば移動終端器)等の移動局又はユーザ機器ユニット(UE)とすることができ、このため、例えば、無線アクセスネットワークによって音声及び/又はデータの通信を行う携帯型、ポケット型、手持ち型、コンピュータ内蔵、又は車載移動デバイスとすることができることは認められよう。
【0077】
図13は、LTEネットワークの基地局(例えばeノードB)の一例の実施形態を示す。eノードB28は、通信インタフェース82と、通信処理装置84と、パケット交換セッションコントローラ86と、を含む。通信インタフェース82は、無線インタフェースを介したインターリーブ伝送、並びに、によって監督されるパケット交換セッションのセットアップ、継続、及び管理に関する信号及びメッセージの通信を容易にする。通信処理装置84は、伝送前のデータの前処理及び伝送後のデータの後処理の双方等、インターリーブ伝送を処理するためのスケジューリングマップに従って動作する。パケット交換セッションコントローラ86は、LTEネットワークのeノードB28が関与するパケット交換セッションのセットアップ、継続、及び管理を制御及び監督する。パケット交換セッションコントローラ86が実行又は制御する行為には図14に示すものがある。
【0078】
一例の実施では、プラットフォーム90の枠内に示されるeノードB28の機能性及び他の機能性は、本明細書に記載する様々な行為を実行するためメモリに記憶された符号化命令(例えば非一時的信号)を実行する1つ以上のプロセッサによって、又は1つ以上のハードウェアもしくは集積回路によって実現可能であることは認められよう。また、無線端末のプラットフォーム実施に関する前述の記述は、一般にeノードBのプラットフォーム実施にも適用される。
【0079】
図14は、一例のモード及び実施形態に従ったLTEネットワークの基地局(例えばeノードB28)を動作させる方法を含む基本的かつ代表的な行為又はステップを示す。行為14−1は、無線端末によるパケット交換セッションに関与することを含む。行為14−2は、無線端末を伴う回線交換呼の確立時に無線端末によるパケット交換セッションを維持することを含む。パケット交換セッションを維持する行為14−2は、パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく回線交換ネットワークに移るように無線端末に指示し、パケット交換セッションの解放を要求しないことを含む。
【0080】
図15は、LTEネットワーク22−1及びGSMネットワーク22−2を含む通信システムを動作させる方法に含まれるステップの基本的、代表的、例示的な行為を示す。行為15−0は、無線端末とLTEネットワークとの間でパケット交換セッションを確立することを含む。行為15−1は、パケット交換セッションの間に、eノードB28が、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークへ移るように無線端末30に指示を送信することを含む。行為15−2は、無線端末と回線交換ネットワークとの間で回線交換呼を確立することを含む。行為15−3は、回線交換呼を確立しながら、LTE無線アクセス技術ネットワークによってパケット交換セッションを維持することを含む。行為15−4は、パケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化することを含む。一例のモード及び実施形態では、システム方法は、回線交換(CS)呼の確立中だけでなく回線交換呼の少なくとも一部の間もパケット交換セッションを維持することを更に含む。
【0081】
図15Aは、一例の端末中心のモード及び実施形態における行為15−3を含む一例のサブ行為を示す。具体的には、回線交換呼の確立中、サブ行為15−3A−1として、無線端末はルーティングエリア更新手順及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新手順の実行を行わない。サブ行為15−3B−2は、無線端末がLTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立することを含む。
【0082】
図15Bは、一例の端末中心のモード及び実施形態における行為15−3を含む一例のサブ行為を示す。具体的には、回線交換呼の確立中、サブ行為15−3B−1として、無線端末はロケーションエリア(LA)更新を(必要な場合)行うが、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しない。上述のように、ロケーションエリア(LA)更新はネットワーク中心のモード及び実施形態において任意である。これは、ロケーションエリア(LA)が以前の登録から無線端末に記憶されている場合等、いくつかの場合にのみ実行されるからである。
【0083】
図5に対して、図16は、端末中心のモード及び実施形態のいくつかの変形を示す。端末中心のモード及び実施形態について、パケット交換(PS)ハンドオーバ(HO)なしで、E−UTRANにおける回線交換(CS)呼要求及びGERANにおける呼を発信する場合に、図示し以下に論じる変形を用いて本明細書に開示する技術を実施する。図16に示すように、図5の回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションに対する変更は以下の通りである。
【0084】
・SGSNに対するルーティングエリア(RA)更新手順(又は組み合わせルーティングエリア(RA)/ロケーションエリア(LA)更新)手順は行わないが、ロケーションエリア(LA)更新を任意に(3GPP仕様23.272に定義されたように)実行する(図16の変更ステップ6に示す)。
【0085】
・GSMパケット交換(PS)ベアラの一時停止なし(図5のステップ7a、7b、及び8は図16では用いないことに留意すべきである)。
【0086】
・LTEネットワークにおけるパケット交換(PS)ベアラの再確立(無線端末30のパケット交換セッションコントローラ44による)(追加ステップ7−新として示す)。
【0087】
・呼が終了した後にパケット交換(PS)ベアラを再開するためにルーティングエリア(RA)更新手順(又は組み合わせルーティングエリア(RA)/ロケーションエリア(LA)更新手順)を行わない。CS呼の間にLTEにおいてPSベアラが維持されているからである(図5のステップ11は図16では用いないことに留意すべきである)。
【0088】
任意に、回線交換(CS)呼が完了した後(LTEにおいて実行された回線交換(CS)登録による追跡エリア更新の実行によって)、無線端末は回線交換(CS)サービスのために再登録することができる。
【0089】
図16のステップ7−新とステップ6〜10との間のタイミングは重要でなく、従って変動する場合がある。例えば、ステップ7−新は図16のステップ5の後のいずれの時点でも実行可能である。ステップ7−新の配置及び順序は、例えば無線端末における実施上の事項とすることができる。
【0090】
図16のステップ3の変形は、既存のRRCメッセージの変形として用いて、単にGERANに移って回線交換(CS)サービスを処理する(が、E−UTRANにおけるPS接続は維持する)ように無線端末に指示することができる。例えば、EUTRAコマンドからのモビリティ(セル変更指示)及びRRC接続解放をそれぞれ参照のこと(例えば3GPP TS36.331、無線リソース制御(RRC)、プロトコル仕様(これは引用により本願にも含まれるものとする))。また、これは、GERANに移って回線交換(CS)サービスを処理する(が、E−UTRANにおけるパケット交換(PS)接続は維持する)ように無線端末に指示する機能によって新しいメッセージを生成することで実行可能である。
【0091】
図6に対して、図17は、端末中心のモード及び実施形態のためのいくつかの変形を示す。端末中心のモード及び実施形態について、パケット交換(PS)ハンドオーバ(HO)なしで、E−UTRANにおける回線交換(CS)呼要求及びGERANにおける呼を終了する場合に、図示し以下に論じる変形を用いて本明細書に開示した技術を実施する必要がある。図17に示すように、図6の回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションに対する変更は以下の通りである。
【0092】
・SGSNに対するルーティングエリア(RA)更新(又は組み合わせルーティングエリア(RA)/ロケーションエリア(LA)更新)は行わないが、LA更新を任意に(3GPP仕様23.272に定義されたように)実行する(図17の変更ステップ6に示す)。
【0093】
・パケット交換(PS)ベアラの一時停止なし(図6のステップ7a、7b、及び8は図17では用いないことに留意すべきである)。
【0094】
・LTEネットワークにおけるパケット交換(PS)ベアラの再確立(無線端末30のパケット交換セッションコントローラ44による)(追加ステップ7−新として示す)。
【0095】
・呼が終了した後にパケット交換(PS)ベアラを再開するためにルーティングエリア(RA)更新(又は組み合わせルーティングエリア(RA)/ロケーションエリア(LA)更新)を行わない。CS呼の間にLTEにおいてPSベアラが維持されているからである。
【0096】
任意に、CS呼が完了した後(LTEにおいて実行されたCS登録による追跡エリア更新)、無線端末は回線交換(CS)サービスのために再登録することができる。
【0097】
図17のステップ7−新とステップ6〜10との間のタイミングは重要でなく、従って変動する場合がある。例えば、ステップ7−新は図17のステップ5の後のいずれの時点でも実行可能である。ステップ7−新の配置及び順序は、例えば無線端末における実施上の事項とすることができる。
【0098】
上述のように、本明細書に開示する技術の方法は、端末中心のモード及び実施形態並びにネットワーク中心のモード及び実施形態の双方を含む。図18は、図5に対して、ネットワーク中心のモード及び実施形態のいくつかの変形を示す。図18に示し以下に論じる変形は、ネットワーク中心のモード及び実施形態において、E−UTRANにおける発信回線交換(CS)呼要求、PSハンドオーバ(HO)なしのGERANにおける呼のために用いられる。同様に、図19は、図5に対して、ネットワーク中心のモード及び実施形態のいくつかの変形を示し、端末中心モードにおいて、E−UTRANにおける終了CS呼要求、PSハンドオーバ(HO)なしのGERAN/UTRANにおける呼を示す。
【0099】
図18及び図19に示すように、端末中心の実施形態及びモードでは、図5の回線変更フォールバック(CSFB)ソリューションに対する変更は以下の通りである。
【0100】
・LTEアクセスにおける接続の解放(ステップ3)を変更して、GERANに移りCSサービスをそこで処理するようにUEに指示するだけである。
【0101】
・S1接続の要求解放なし(図5のステップ4の除去として示す)。
【0102】
・S1接続の解放なし(図5のステップ5の除去として示す)。
【0103】
・SGSNに対するRA更新(又は組み合わせRA/LA更新)を行わないが、LA更新は実行する(図18及び図19において変更ステップ6として示す)。
【0104】
・GSMパケット交換(PS)ベアラの一時停止なし(ステップ7a、7b、及び8の除去として示す)。
【0105】
・呼の終了後にPSベアラを再開するためにRA更新(又は組み合わせRA/LA更新)を行わない。CS呼の間にLTEにおいてPSベアラが維持されているからである(ステップ11の除去として示す)。
【0106】
図18及び図19の行為3b、3a、及び3cに関して、「拡張」NACC、「拡張」RRC接続解放、及びCSFBコマンドは、どのように新しい機能「CSアクセスに行くがLTEにおけるPSベアラを保持する」を3GPP仕様に導入可能であるかに関するオプションである。かかる拡張メッセージと同様の名称の通常メッセージとの相違は、パケット交換(PS)ベアラを保持しながらGSMにおける呼を続けるために必要な情報を受信するための無線端末の許容量である。メッセージタイトルに「解放」という言葉を含むが、かかる拡張メッセージは主に、パケット交換(PS)セッション又はパケット交換(PS)ベアラを解放しないでCS呼を他の場所で確立することを無線端末に命令するように機能する。
【0107】
図18及び図19のステップ3の変形は、既存のRRCメッセージの変形として用いて、単にGERANに移って回線交換(CS)サービスを処理する(が、E−UTRANにおいてPS接続を維持する)ように無線端末に指示するだけとすることができる。例えば、EUTRAコマンドからのモビリティ(セル変更指示)及びRRC接続解放をそれぞれ参照のこと(例えば3GPP TS36.331、無線リソース制御(RRC)、プロトコル仕様(これは引用により本願にも含まれるものとする))。また、これは、GERANに移って回線交換(CS)サービスを処理する(が、E−UTRANにおけるパケット交換(PS)接続は維持する)ように無線端末に指示する機能によって新しいメッセージを生成することで実行可能である。
【0108】
任意に、CS呼が完了した後(LTEにおいて実行されたCS登録による追跡エリア更新)、無線端末は回線交換(CS)サービスのために再登録することができる。
【0109】
端末中心のモード及び実施形態とは異なり、ネットワーク中心のモード及び実施形態では、LTEパケット交換ベアラは(端末中心のモード及び実施形態におけるように瞬間的にさえ)解放されない。従って、端末中心のモード及び実施形態では、パケット交換ベアラを「再確立」する必要はなく、従って図18及び図19は行為7−新等の行為を含まない。
【0110】
本明細書に開示する技術は多くの利点を与える。例えば、本明細書に開示する技術によって、CS音声中心デバイスは、LTEアクセスを介してPSサービスを使用し続けることができ、一方で、GSMにおける回線交換(CS)呼のために接続されている。
【0111】
上述の機能、イベント、ステップ、又は行為は、ネットワークノード又は他のデバイスに含まれるユニットによって実施することができ、これらは、これらの言葉が本明細書において広く定義されるように、コンピュータ実施又はプロセッサもしくはコントローラによって実行することができる。
【0112】
上述の記載は多くの具体的事項を含むが、これらは本発明の範囲を限定するものとして解釈されるのではなく、単に本発明の現在好適な実施形態のいくつかの例示を与えるに過ぎない。従って、本発明の範囲は、当業者に明確となり得る他の実施形態を完全に包含すること、従って本発明の範囲は過度に限定されないことは認められよう。単数の要素に対する言及は、明示的にそのように述べない限り「1つだけ」を意味することは意図しておらず、「1つ以上」を意味する。当業者に既知の上述の好適な実施形態の要素に対するあらゆる構造的、化学的、及び機能的均等物は、明白に組み込まれ、これによって包含されることが意図される。更に、デバイス又は方法は、これによって包含されるので、本発明によって解決しようとする全ての問題に対処する必要はない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、以下の米国仮特許出願に関する。それらは全てその全体が引用により本願にも含まれるものとする。
【0002】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「GSM and LTE Multiplexing Systems」と題する米国仮特許出願61/287,575号。
【0003】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「Measurement Report Relay in Access Division Multiplexing Systems」と題する米国仮特許出願61/287,623号。
【0004】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「WCDMA and LTE Multiplexing」と題する米国仮特許出願61/287,438号。
【0005】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「Telecommunications Multiplexing」と題する米国仮特許出願61/287,627号。
【0006】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「Access Division Multiplexing - Call Setup Performance Improvement」と題する米国仮特許出願61/287,630号。
【0007】
2009年12月17日に出願されたMagnus Olsson等の「Scheduled Optimized for GSM and LTD Multiplexing」と題する米国仮特許出願61/287,954号。
【0008】
本出願は、以下の米国特許出願に関する。それらは全てその全体が引用により本願にも含まれるものとする。
【0009】
Magnus Olsson等の「GSM and LTE Multiplexing」と題する米国特許出願12/943,801号。
【0010】
Magnus Olsson等の「Link Report Relay in Access Division Multiplexing Systems」と題する米国特許出願12/943,770号。
【0011】
Magnus Olsson等の「Keeping Packet Switched Session in LTE While Circuit Switched Registered in WCDMA」と題する米国特許出願12/943,612号。
【0012】
Magnus Olsson等の「Call Setup For Access Division Multiplexing」と題する米国特許出願12/943,736号。
【0013】
Magnus Olsson等の「Scheduling For Access Division Multiplexing」と題する米国特許出願12/943,504号。
【0014】
Magnus Olsson等の「Maintaining Packet Switched Session in LTE When Establishing GSM Circuit Switched Call」と題する米国特許出願12/943,685号。
【0015】
本技術は無線通信ネットワークに関し、具体的には、アクセス分割多重化(ADM:access division multiplexing)に関する。
【背景技術】
【0016】
典型的なセル式無線システムにおいては、無線端末(移動局及び/又はユーザ機器ユニット(UE)としても知られる)は、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つ以上のコアネットワークに対する通信を行う。無線アクセスネットワーク(RAN)は、複数のセルエリアに分割された地理的エリアをカバーし、各セルエリアは、例えば無線基地局(RBS)等の基地局によって対応される。基地局は、いくつかのネットワークでは、例えば「ノードB」(UMTS)又は「eノードB」(LTE)と呼ばれる場合もある。セルは、基地局位置における無線基地局機器によって無線有効範囲が提供される地理的エリアである。各セルはローカル無線エリア内のアイデンティティによって識別され、これはセル内で同報通信される。基地局は、基地局の範囲内のユーザ機器ユニット(UE)と、無線周波数で動作するエアインタフェースを介して通信を行う。
【0017】
無線アクセスネットワークのいくつかのバージョンにおいて、いくつかの基地局は典型的に、(例えば地上線又はマイクロ波によって)コントローラノード(無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC))に接続されている。コントローラノードは、これに接続された複数の基地局の様々な動作を監督し調整する。無線ネットワークコントローラは典型的に1つ以上のコアネットワークに接続されている。
【0018】
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)は、第3世代の移動体通信システムであり、第2世代(2G)のGSM(Global System for Mobile Communications)から発展したものである。UTRANは本質的に、ユーザ機器ユニット(UE)のための広帯域符号分割多重アクセスを用いた無線アクセスネットワークである。3GPP(Third Generation Partnership Project)として知られるフォーラムでは、電気通信供給業者が、特に第3世代ネットワーク及びUTRANのための規格について発議して同意に至り、データレート及び無線容量の向上について調べている。3GPP内で、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)の仕様が進行中である。E−UTRANは、LTE(Long term Evolution)及びSAE(System Architecture Evolution)を含む。LTEは3GPP無線アクセス技術の変形であり、無線基地局ノードは、無線ネットワークコントローラ(RNC)ノードでなくコアネットワークに(サービングゲートウェイすなわちSGW(Serving Gateway)を介して)接続される。一般的にLTEでは、無線ネットワークコントローラ(RNC)ノードの機能は、無線基地局ノード(LTEにおけるeノードB)及びSGWの間に分散している。このため、LTEシステムの無線アクセスネットワーク(RAN)は、無線基地局ノードを含む本質的に「フラットな」アーキテクチャを有し、無線ネットワークコントローラ(RNC)ノードに報告を行わない。
【0019】
セル式回線交換(CS:Circuit-Switched)電話通信は、第1世代の移動ネットワークにおいて導入された。以来、CS電話通信は世界的に最大のサービスとなり、約400億の加入数を得ている。今日でも、移動体運営者の収入の大部分はCS電話通信サービス(ショートメッセージサービス(SMS)を含む)からのものであり、2G GSMネットワークは今なお加入数において世界を支配している。3Gの加入数は増えているが、その増加の理由は、一部ではハンドヘルド移動端末を有するユーザが2Gから3Gに乗り換えているためであるが、それよりも、ラップトップにおいてドングル又は埋め込みチップセットを介してモバイルブロードバンドが実施されたことが大きい。
【0020】
3GPP内のLTEプロジェクトは、3G規格を改良して、とりわけ、エンドユーザに対してより良いモバイルブロードバンド(スループットの向上、往復時間の短縮化等)を提供することを目指している。
【0021】
電気通信業界における一般的な見方は、将来のネットワークが全IPネットワークであろうというものである。この仮定に基づき、LTE研究においてCSドメインは削除された。この結果、以下の4つのことのうち1つが実行されない限り、3GPPリリース8に準拠するLTE端末によって電話通信サービスを用いることはできない。
【0022】
(1)回線交換(CS)フォールバック(CSFB)を実施して、電話通信サービスを用いる場合にLTE端末が2G GSMまで後退する(fall back)ようにする。
【0023】
(2)3GPP IPマルチメディアサブシステム(IMS)/マルチメディアテレフォニー(MMTel)を実施する。これは、公衆交換電話網(PSTN:Public Switched Telephone Network)/公衆陸上移動網(PLMN:Public Land Mobile Network)と相互作用するIP及びIMSを介して提供される模擬CS電話通信サービスである。
【0024】
(3)LTEを介してUMA(Unlicensed Mobile Access)/GAN(Generic Access Network)によるトンネリングソリューションを実施して、CSサービスをIPトンネルにカプセル化する。
【0025】
(4)PSTN/PLMN相互作用を用いた独自のVoIP(Voice over IP)ソリューションを実施する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
これら4つの可能性の全てに欠点がある。DTM(Dual Transfer Mode)機能を有しない展開型GSMネットワークにおいては、CS及びパケット交換(PS)サービスを並行して用いることはできない。従って、回線交換フォールバック(CSFB)を用いる端末との呼の前に実行している全てのPSサービスは、保留されるか又は終了される。GSMネットワークがDTMを有する場合は、PS性能が大きく低下する(10Mbps台から、10から100kbps台へ)。CSフォールバック手法に伴う1つの欠点は、発呼している又は発呼されている場合、端末がLTEからGSM及びCSサービスに後退することである。また、回線交換フォールバック(CSFB)では、呼のセットアップ時間が長くなる。
【0027】
IMS/MMTel手法は、IMSベースの全く新しいコア/サービスレイヤを用いる。これによって、サービスを向上させる新たな可能性が生まれるが、運営者が克服すべき資金的な問題という欠点がある。新しいコアネットワークは資本支出(CAPEX)を必要とし、そのコアネットワークの一体化は初期運営費(OPEX)を上昇させる。更に、IMS/MMTel手法は、2G/3G電話通信サービスとの音声ハンドオーバを処理するために、端末及びレガシーCSネットワークにおいて実施された特徴を必要とする。
【0028】
LTEを介してUMA/GANを用いることは標準化されたソリューションではないので、端末の可用性が問題となり得る独自のソリューションであるという欠点がある。また、例えばネットワークにおけるGANコントローラ及びUE端末におけるGANプロトコルのように、ネットワーク及び端末の双方においてコア/サービスレイヤに追加の機能が加わる。
【0029】
独自のVoIP手法は、運営者が制御する場合、独自のものであることに伴う欠点と共に、IMS/MMTel(新しいコア/サービスレイヤ)手法の場合と同じ欠点があり、2G/3G CSに対するハンドオーバはサポートされない場合がある。
【0030】
3GPPリリース8に準拠したLTE端末等の無線端末によってレガシーCS電話通信サービスを用いるために、更に別のソリューションがある。一種のアクセス分割多重化(ADM)としても知られるこの更に別のソリューションでは、LTE伝送の間にGSM CS音声の伝送をインターリーブする。例えば、PCT/SE2007/000358号を参照のこと。これは引用により本願にも含まれるものとする。かかるADMソリューションの一例としての実施においては、無線端末は2つのTDMAベースの無線システムと同時に通信を行う。例えば無線端末は、2つのシステム間の通信を時間的に交番させることによって、双方のシステムに対する通信経路を維持することができる。2つのシステム間のトグリングは、2つのシステム間の同時通信を効果的に行うには充分に小さい時間尺度である。
【0031】
ADMソリューションは、LTE有効範囲内にあるがコストを削減するため電話通信サービスのためのレガシーCSコア及び展開型GSMネットワークを再利用する場合に、電話通信サービスと並行して良好なPS接続を達成し、電話通信サービスのための良好な有効範囲を維持しようと試みるものである。
【0032】
ADMソリューションは、いくつかの方法で実施することができる。図1Aに示す第1の例の実施は完全にUE中心のソリューションであり、GSM CSコアとLTE PSコアとの間が調整は必要ない。図1Bに示す第2の例の実施はネットワーク支援によるソリューションであり、回線交換フォールバック(CSFB)に基づいているか、又はLTEを介したページングを再利用するだけのソリューションとすることができる。
【0033】
無線の見地から、ADMソリューションは3つの異なる方法のいずれかで実現することができる。図2Aに示す第1の例の無線実現の実施形態として、GSM TDMAフレームレベル上でLTE伝送をGSM伝送と多重化することができる。図2Aにおいて、GSM伝送のフレーム及びLTE伝送のフレームは異なる濃さの陰影を有する。この第1の例のソリューションでは、GSM回線交換(CS)電話通信サービスは2分の1レートのコーデックを用いるだけで良い。GSMが2分の1レートで動作している場合、1つおきのGSM TDMAフレームはユーザによって用いられない。
【0034】
図2Bに示す第2の例の無線実現の実施形態として、GSMバーストレベルでLTE伝送をGSM伝送と多重化することができる。GSMは、各々が0.577msの持続時間を有するバーストを用いて音声を伝送する。音声動作では、1バーストを送信した後、Rx/Tx部分は7*0.577msだけスリープし、これは再びウェイクアップして新しいRx/Txプロセスを実行するまで続く。この第2の例では、この時間間隔をLTE伝送に用いることができる。
【0035】
図2Cに示す第3の例の無線実現の実施形態では、上述のいずれかを伝送のために用いることができるが、動作の簡略化のために、ダウンリンクにおけるGSM及びLTEの同時受信にデュアル受信器を用いる。
【0036】
回線交換フォールバック(CSFB)のアーキテクチャ及び原理は、例えば3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)に定義されている。これは、本明細書において「23.272」と省略し、引用によりその全体が本願にも含まれるものとする。
【0037】
現在の回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションでは、無線端末(例えばユーザ機器ユニット(UE))は、GSMにおける回線交換(CS)音声の伝送を、LTEにおけるパケット交換(PS)セッションの伝送と多重化することはできない。例えば、図3に示すように、CS音声呼が発信又は終了するとすぐに、パケット交換(PS)セッションはGSMに移ることができる。しかしながら、回線交換(CS)呼及びパケット交換(PS)セッションの多重化がGSMにおいてサポートされていない場合、例えばDTMがGSMにおいてサポートされていない場合は、図4に示すようにパケット交換(PS)セッションは一時停止される。3GPPにおける最近の開発によって、一時停止を実行する方法は変更されたが、結果はなお同じである。すなわち、CS呼がアクティブである(そしてDTMがサポートされていない)間、PS接続は可能でない。
【0038】
図5に、3GPPによって定義された既存の回線交換フォールバック(CSFB)ソリューション(パケット交換(PS)ハンドオーバ代案を用いていない)のためのシグナリングシーケンスを示す。図5は、例えば、パケット交換(PS)ハンドオーバ(HO)なしの、E−UTRANにおける発信側回線交換(CS)呼要求、GERAN(GSM Edge Radio Access Network)/UTRANの呼を示す(例えば3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)を参照のこと。これは引用によりその全体が本願にも含まれるものとする)。図5のシーケンスの結果、パケットスイッチベアラはGSMに移る(例えばステップ6のルーティングエリア(RA)更新手順又は組み合わせRA/LA更新手順によって)。例えばGSMにおいてDTMをサポートしないことでCS+PS多重化がサポートされていない場合、CS呼の持続時間中、PSベアラも一時停止される。
【0039】
図5の様々な詳細に関して、ステップ3は一般的に、(システム情報あり又はなしの)UEの解放に関連した動作を示す。UEの解放、従ってLTEのためのパケット交換(PS)ベアラの解放は、ステップ3aで示すようなネットワーク補助セル変更(例えばNACC)又はターゲットアクセスのためのRRC接続解放のいずれかによって生じる。従来、ネットワーク補助セル変更(例えばNACC)は、相互無線(inter-radio)アクセス技術(例えばインターラット)セル変更指示メッセージであり、どのアクセス及びどのセルに向かうかに関してシステム情報を含む情報を端末に提供するが、RRC接続解放は、アクセス及び周波数等の一般的な転送情報のみを含む。図5のステップ4は、eノードBがS1−APコンテキスト解放要求メッセージをモビリティ管理エンティティ(MME)に送信することを示し、この結果、図5のステップ5に示すようにS1接続の解放(例えばS1 UEコンテキスト解放)が生じる。図5のステップ6は、GERAN/UTRANPSドメインへのルーティングエリア(RA)更新手順の実行を示す。また、本明細書に開示する技術の状況では、図5のステップ6は、GERANへのルーティングエリア更新手順を示す/に適用される。図5のステップ7a、7b、及び8は、GSMパケット交換(PS)ベアラの一時停止に関する(GSMにおいてDTMがサポートされていない場合)。図5のステップ11は、GSM PSベアラがステップ7a、7b、及び8によって一時停止された場合、回線交換(CS)呼が終了した後で、ルーティングエリア(RA)更新(又は組み合わせRA/LA更新)を実行して、LTEパケット交換(PS)ベアラを再開することを示す。図5に関する更に別の詳細については、例えば、3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)、第6.5章を参照のこと。これは引用により本願にも含まれるものとする。
【0040】
図6は、パケット交換(PS)ハンドオーバ(HO)なしの、E−UTRANにおけるCS呼要求、GERAN/UTRANにおける呼の終了を示す(例えば3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)を参照のこと)。図6の様々な詳細に関して、ステップ3は一般に、(システム情報あり又はなしの)UEの解放に関連した動作を示す。UEの解放、従ってLTEのためのパケット交換(PS)ベアラの解放は、ステップ3aで示すようなネットワーク補助セル変更(例えばNACC)又はターゲットアクセスのためのRRC接続解放のいずれかによって生じる。図6のステップ4は、eノードBがS1−APコンテキスト解放要求メッセージをMMEに送信することを示し、この結果、図6のステップ5に示すようにS1接続の解放(例えばS1 UEコンテキスト解放)が生じる。図6のステップ6は、GERAN/UTRAN PSドメインへのルーティングエリア(RA)更新の実行を示す。また、本明細書に開示する技術の状況では、図5のステップ6は、GSMのためのGERAN(例えばGERAN(GSM))へのルーティングエリア更新手順を示す/に適用される。図6のステップ7a、7b、及び8は、GSMパケット交換(PS)ベアラの一時停止に関する(GSMにおいてDTMがサポートされていない場合)。図6に関するこれ以上の詳細については、例えば、3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)、第7.4章を参照のこと。これは引用により本願にも含まれるものとする。図6には示さないが、3GPP TS23.272「Circuit Switched Fallback in Evolved Packet System」、ステージ2(リリース8)の第7.4章に言及されているように、PSベアラがステップ7a、7b、及び8によって一時停止された場合、CS呼が終了した後で、無線端末はルーティングエリア(RA)更新(又は組み合わせRA/LA更新)を実行して、LTE PSベアラを再開する。
【課題を解決するための手段】
【0041】
本明細書に開示した技術が提供する実施形態及びモードにおいては、回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションを改良して、GSMにおける回線交換(CS)音声を、LTEにおけるパケット交換(PS)セッションと多重化することを可能とする。
【0042】
一態様において、本明細書に開示する技術は、LTE無線アクセス技術ネットワーク及び回線交換ネットワークにより無線インタフェースを介して通信を行うように構成された無線端末を動作させる方法に関する。この方法は、回線交換ネットワークによる回線交換呼を確立することと、回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持することと、その後、パケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化することと、を含む。一例の実施では、この方法は、回線交換呼の少なくとも一部の間にパケット交換セッションを維持することを更に含む。
【0043】
本明細書に開示する技術は、端末中心モード又はネットワーク中心モードのいずれかで動作させることができる。端末中心モードの一例のモード及び実施形態では、この方法は、回線交換呼の確立時に、LTEネットワークのノードから、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信することと、無線端末が、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことと、LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立することと、を更に含む。
【0044】
ネットワーク中心モードでは、無線端末の方法は、回線交換呼の確立時に、LTEネットワークのノードから、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信することと、(必要な場合)ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことと、を更に含む。ネットワーク中心モードでは、ロケーションエリア(LA)更新の実行は任意である。すなわち、これは、いくつかの場合にのみ(例えばCSFBソリューションに従って以前の登録から端末にLAが記憶されている場合)、実行される。
【0045】
端末中心の動作モードでは、ネットワーク中心の動作モードにある場合に対して、端末は、ルーティングエリア更新(RAU)を実行しないことを独自に決定する。これは、パケット交換セッションを維持することを含む指示の一部である。
【0046】
別の態様において、本明細書に開示する技術は、回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持すると共にパケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化するように構成された無線端末に関する。一例の実施形態では、無線端末は、回線交換呼の少なくとも一部の間にパケット交換セッションを維持するように構成されている。
【0047】
一例の実施形態において、無線端末は、回線交換呼コントローラと、パケット交換セッションコントローラと、通信インタフェースと、を含む。回線交換呼コントローラは、回線交換呼を確立すると共に回線交換呼の伝送を制御するように構成されている。パケット交換セッションコントローラは、回線交換呼の確立時にパケット交換セッションの伝送を含むパケット交換セッションを確立してこれを維持するように構成されている。通信インタフェースは、回線交換呼の伝送及びパケット交換セッションの伝送を含む無線インタフェースを介した伝送を実行するように構成されている。
【0048】
無線端末の一例の端末中心の実施形態では、パケット交換呼コントローラが、回線交換呼の確立時に、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行せず、LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立する
ように構成されている。
【0049】
無線端末の一例のネットワーク中心の実施形態では、パケット交換呼コントローラが、回線交換呼の確立時に、LTEネットワークのノードから、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信し、任意に、ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないように構成されている。
【0050】
別の態様では、本明細書に開示する技術は、LTEネットワークの基地局ノードに関する。基地局ノードは、無線端末を伴う回線交換呼の確立時に無線端末によりパケット交換セッションを維持するように構成されている。一例の実施では、基地局ノードは、パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るように無線端末に指示するように構成されたコントローラを含む。
【0051】
別の態様では、本明細書に開示する技術は、LTEネットワークの基地局ノードを動作させる方法に関する。この方法は、無線端末によりパケット交換セッションに関与することと、次いで、無線端末を伴う回線交換呼の確立時に無線端末によりパケット交換セッションを維持することと、を含む。パケット交換セッションを維持する行為は、パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく回線交換ネットワークに移るように無線端末に指示することと、パケット交換セッションの解放を要求しないことと、を含む。
【0052】
別の態様では、本明細書に開示する技術は、通信システムを動作させる方法に関する。通信システムは、回線交換ネットワーク及びLTE無線アクセス技術ネットワークを含む。システム動作方法は、無線端末とLTEネットワークとの間でパケット交換セッションを確立することと、パケット交換セッションの間に、無線端末と回線交換ネットワークとの間で回線交換呼を確立することと、回線交換呼の確立時に、LTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持することと、パケット交換セッションの伝送と回線交換呼の伝送を多重化することと、を含む。
【0053】
一例の端末中心のモード及び実施形態において、システム方法は、回線交換呼の確立中に、無線端末が、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことと、LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立することと、を更に含む。一例のネットワーク中心のモード及び実施形態において、システム方法は、LTEネットワークのノードが、パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るように無線端末に指示することと、無線端末が、ロケーションエリア(LA)更新を実行するがルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことと、を更に含む。
【0054】
本発明の前述及びその他の目的、特徴、及び利点は、添付図面に示されたような好適な実施形態の以下の更に具体的な説明から明らかとなろう。様々な図面を通して、参照符号は同一の部分を示す。図面は必ずしも一定の縮尺どおりではなく、本発明の原理を示すために強調されている。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1A】GSM CSコードとLTE PSコードとの間で調整を必要としない完全にUE中心のソリューションADMソリューションを示す図である。
【図1B】CSフォールバック(CSFB)に基づいているか、又はLTEを介したページングを再利用するだけのソリューションとすることができる、ネットワーク支援によるADMソリューションを示す図である。
【図2A】ADMソリューションを示す一例としての無線実現の実施形態であり、2分の1レートのGSMによる単一の受信器/送信器を含み、TDMAフレームレベルで多重化を行う実施形態を示す。
【図2B】ADMソリューションを示す一例としての無線実現の実施形態であり、単一の受信器/送信器を含み、バースト周期レベルで多重化を行う実施形態を示す。
【図2C】ADMソリューションを示す一例としての無線実現の実施形態であり、デュアル受信器/送信器を含む実施形態を示す。
【図3】従来の実施に従った、回線交換(CS)音声呼が発信又は終了されるとすぐに行われるパケット交換セッションの2G(例えばGSM)無線アクセスネットワークへの移動を示す図である。
【図4】回線交換(CS)音声を多重化し、パケット交換(PS)セッションがGSMにおいてサポートされていない、従来の実施に従った、回線交換(CS)音声呼が発信又は終了されると行われるパケット交換(PS)セッションの一時停止を示す図である。
【図5】無線端末が、3GPPによって定義された回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションにおいて回線交換(CS)呼を発信した場合の、シグナリングシーケンスを示す図である。
【図6】無線端末が、3GPPによって定義された回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションにおいて回線交換(CS)呼を終了した場合の、シグナリングシーケンスを示す図である。
【図7】LTEネットワーク及びGSMネットワークによるアクセス分割多重化(ADM)に関与する無線端末を示す図である。
【図8】パケット交換(PS)セッションがGSMに移らない、本明細書に開示する技術の高度回線交換(CS)フォールバック(CSFB)動作を示す図である。
【図9】一例のモード及び実施形態に従った、無線端末を動作させる方法を含む基本的、代表的な行為又はステップを示すフローチャートである。
【図10A】端末中心のモード及び実施形態における、図9の基本的な方法の行為又はステップを含む基本的、代表的なサブ行為又はサブステップを示すフローチャートである。
【図10B】ネットワーク中心のモード及び実施形態における、図9の基本的な方法の行為又はステップを含む基本的、代表的なサブ行為又はサブステップを示すフローチャートである。
【図11】無線端末の一例の実施形態の概略図である。
【図12】プラットフォーム実施を示す無線端末の一例の実施形態の更に詳細な概略図である。
【図13】LTEネットワークの基地局(例えばeノードB)の一例の実施形態の概略図である。
【図14】一例のモード及び実施形態に従った、LTEネットワークの基地局を動作させる方法を含む基本的、代表的な行為又はステップを示すフローチャートである。
【図15】一例のモード及び実施形態に従った、通信システムを動作させる方法を含む基本的、代表的な行為又はステップを示すフローチャートである。
【図15A】端末中心のモード及び実施形態における、図15の基本的な方法の行為又はステップを含む基本的、代表的なサブ行為又はサブステップを示すフローチャートである。
【図15B】ネットワーク中心のモード及び実施形態における、図15の基本的な方法の行為又はステップを含む基本的、代表的なサブ行為又はサブステップを示すフローチャートである。
【図16】PS HO変更を必要としないE−UTRANの発信CS呼要求、GERANの呼を示す概略図である。
【図17】PS HO変更を必要としないE−UTRANのCS呼要求の終了、GERAN/UTRANの呼を示す概略図である。
【図18】PS HO変更を必要としないE−UTRANの発信CS呼要求、GERANの呼を示す概略図である。
【図19】PS HO変更を必要としないE−UTRANのCS呼要求の終了、GERAN/UTRANの呼を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下の説明では、限定ではなく説明の目的で、本発明の完全な理解を得るために、特定のアーキテクチャ、インタフェース、技法等の具体的な詳細事項を記載する。しかしながら、本発明はこれらの具体的な詳細事項から逸脱した他の実施形態においても実施可能であることは、当業者には明らかであろう。すなわち、当業者は、本明細書において明示的に記載も図示も行わないが本発明の原理を具現化しその精神及び範囲に含まれる様々な構成を考案することができる。場合によっては、本発明の記載を不必要な詳細によって不明瞭としないように、周知のデバイス、回路、及び方法の詳細な記載は省略する。本発明の原理、態様、及び実施形態、並びにその具体的な例を述べる本明細書における全ての記述は、その構造的及び機能的な均等物を包含することが意図される。更に、かかる均等物は、現在既知の均等物及び今後開発される均等物すなわち構造にかかわらず同一の機能を実行する開発されるあらゆる要素の双方を含むことが意図される。
【0057】
従って、例えば、本明細書におけるブロック図が、技術の原理を具現化する例示的な回路又は他の機能ユニットの概念図を表すことができることは、当業者には認められよう。同様に、いずれかのフローチャート、状態遷移図、疑似コード等が表す様々なプロセスは、コンピュータ読み取り可能媒体において実質的に表現することができ、コンピュータ又はプロセッサによって実行可能である(かかるコンピュータ又はプロセッサが明示的に図示されていても図示されていなくても)ことは、認められよう。
【0058】
限定ではないが、「コンピュータ」、「プロセッサ」、又は「コントローラ」のように標示又は記載されたものを含む機能ブロックを含む様々な要素の機能は、コンピュータ読み取り可能媒体上に記憶された符号化命令の形態のソフトウェアを実行可能な回路ハードウェア及び/又はハードウェア等のハードウェアの使用により提供することができる。このため、かかる機能及び例示した機能ブロックは、ハードウェア実施及び/又はコンピュータ実施のいずれかであり、従って機械実施であると理解される。
【0059】
ハードウェア実施の観点から、機能ブロックは、限定でないが、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、縮小命令セットプロセッサ、ハードウェア(例えばデジタル又はアナログ)回路を含むか又は包含することができ、これは、限定ではないが特定用途向け集積回路(複数の回路)(ASIC)、及び(適切な場合)かかる機能を実行可能な状態機械を含む。
【0060】
コンピュータ実施の観点から、コンピュータは一般に1つ以上のプロセッサ又は1つ以上のコントローラを含むと理解され、コンピュータ及びプロセッサ及びコントローラという言葉は本明細書において交換可能に用いることができる。コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって提供される場合、機能は単一の専用コンピュータもしくはプロセッサもしくはコントローラによって、単一の共有のコンピュータもしくはプロセッサもしくはコントローラによって、又は複数の個別のコンピュータもしくはプロセッサもしくはコントローラによってそれらの一部を共有もしくは分散させることによって提供することができる。更に、「プロセッサ」又は「コントローラ」という言葉の使用は、上述の例のハードウェア等、かかる機能を実行する及び/又はソフトウェアを実行することができる他のハードウェアも示すと解釈されるものとする。
【0061】
本明細書に開示する技術が提供する実施形態及びモードにおいては、回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションを改良して、GSMにおける回線交換(CS)音声を、LTEにおけるパケット交換(PS)セッションと多重化することを可能とする。図7は、本明細書に開示する技術の一態様による一例としての状況を示し、この場合、ユーザ機器ユニット(UE)又は無線端末30が、並行した2つの無線アクセス技術ネットワークを用いてアクセス分割多重化(ADM)に関与することができる。図7は、LTEネットワーク22−1のセル及びGSMネットワーク22−2(2Gネットワーク)のセルを示す。LTEネットワーク22−1は基地局又はeノードB28−1を含み、2Gネットワーク22−2は基地局28−2を含む。上述のように、LTEネットワーク22−1は回線交換(CS)サービスを提供しないので、LTEネットワーク22−1が提供するパケット交換(PS)サービスに関与する無線端末30は、例えば回線交換(CS)サービスのためのGSMネットワーク22−2のような別のネットワークに移らなければならない。
【0062】
図8は、GSMネットワーク22−2及びLTEネットワーク22−1の各コアネットワークに対する接続を示す。具体的には、図8は、2G又はGSMネットワーク22−2がモバイル交換センタ(MSC−S)33及びメディアゲートウェイ(MGW)34を介してPSTN32に接続されていることを示す。図8は更に、LTEネットワーク22−1がサービングゲートウェイ(SAE−GW)36を介してパケットデータネットワーク(PDN)35に接続されていることを示す。また、図8の第1の(上部の)セグメントは、LTEネットワーク22−1のパケット交換(PS)に従事する無線端末30について、PSTN32からのページがMME37を介して送信されることを示す。
【0063】
本明細書に開示し、図8の第2の(下部の)セグメントに示す一例の実施形態及びモードにおいては、無線端末30は、回線交換フォールバック(CSFB)代案セル変更オーダー(NACCあり又はなし)によって、又は、2007年3月23日に出願されたPTC出願PCT/SE2007/050180号、公開WO2008/088258号(これは引用によりその全体が本願にも含まれるものとする)に記載されたように自発的に、GSMネットワーク22−2に移される。回線交換フォールバック(CSFB)技法によってGSMに移るにもかかわらず、本明細書に開示する技術に従って、図8の第2の(下部の)セグメントに示すように、LTEネットワーク22−1においてパケット交換(PS)セッションは保持される。GSMネットワーク22−2では回線交換(CS)呼確立のみが実行される。CS呼確立の実行時にLTEネットワーク22−1においてパケット交換(PS)セッションを維持すること(及び結果として得られるCS呼)は、PCT/SE2007/000358(引用によりその全体が本願にも含まれる)のもの等の多重化機能を利用して、GSMにおける回線交換(CS)呼及びLTEにおけるPSセッションを多重化することによって可能となる。
【0064】
図9は、図8の無線端末30等の無線端末を動作させる方法に含まれる例示的、基本的、代表的な行為又はステップを示す。図9の行為9−1は、回線交換ネットワークを用いて回線交換呼を確立することを含む。行為9−2は、回線交換呼の確立時に、LTE無線アクセス技術ネットワーク22−1を用いてパケット交換セッションを維持することを含む。行為9−3は、その後、パケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化することを含む。例示的な実施では、この方法は、回線交換呼の確立中だけでなく回線交換呼の少なくとも一部の間もパケット交換セッションを維持することを更に含む。
【0065】
本明細書において用いる場合、回線交換呼の確立時にパケット交換セッションを「維持すること」は、パケット交換セッションが連続的にそのままであり変更されないことを必ずしも意味しない。いくつかの(例えば「ネットワーク中心の」)例のモード及び実施形態では、パケット交換セッションを「維持する」行為は、既存のパケット交換ベアラを本質的に途切れないように保持することを含み、他の(例えば端末中心の)例のモード及び実施形態では、パケット交換セッションを「維持する」行為は、LTEパケット交換セッションのためのパケット交換ベアラを少なくとも瞬間的に解放可能である可能性を含む。しかしながら、いずれかの解放されたパケット交換ベアラ又は置換したものは、LTEネットワークにおいて再確立又は再開されるので、ベアラがいずれかの他のネットワークで確立されてその他のネットワークでセッションを続けるわけではない。このため、本質的には、パケット交換セッションを「維持すること」が意味するのは、回線交換呼の確立時にパケット交換セッションが永久的に入れ替えられるのでもなく他のネットワーク(例えば回線交換又は2Gネットワーク)に移されるのでもないということである。
【0066】
上述のように、本明細書に開示する技術は、端末中心及びネットワーク中心の双方のモード及び実施形態を含む。端末中心のモード及び実施形態は、既存の3GPP仕様に基づいた端末において実施することができる。一方、ネットワーク中心のモード及び実施形態は、LTEにおいてPSベアラを解放(及び再確立)せず、このためPSベアラに対する短い中断さえ生じない。
【0067】
図10Aは、一例の端末中心のモード及び実施形態における行為9−2を含む例示的なサブ行為を示す。具体的には、回線交換呼の確立中、サブ行為9−2A−1として、無線端末はルーティングエリア更新手順及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新手順の実行を行わない。サブ行為9−2A−2は、無線端末がLTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立することを含む。
【0068】
図10Bは、一例の端末中心のモード及び実施形態における行為9−2を含む例示的なサブ行為を示す。具体的には、回線交換呼の確立中、サブ行為9−2B−1として、無線端末はLTEネットワークのノードからの指示を受信して、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移る。サブ行為9−2B−2として、無線端末はロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新は実行しない。
【0069】
図11は、無線端末30の例示的、一般的、及び基本的な実施形態を示す。図11に示すように、無線端末30は、通信インタフェース40と、回線交換呼コントローラ42と、パケット交換セッションコントローラ44と、を含む。回線交換呼コントローラ42は、回線交換呼を確立し回線交換呼の伝送を制御するように構成されている。パケット交換セッションコントローラ44は、パケット交換セッションの伝送を含むパケット交換セッションを確立し維持するように構成されている。通信インタフェース40は、回線交換呼の伝送及びパケット交換セッションの伝送を含む無線インタフェース上の伝送を実行するように構成されている。
【0070】
回線交換呼コントローラ42及びパケット交換セッションコントローラ44は様々な点で共に動作するが、無線端末の機能性に関する限り、回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークを用いてパケット交換セッションを維持することは、主にパケット交換セッションコントローラ44の役割である。すなわち、無線端末30内で、図10A及び図10Bのサブ行為は主にパケット交換セッションコントローラ44によって実行される。一例の実施では、無線端末は、回線交換呼の確立中だけでなく回線交換呼の少なくとも一部の間もパケット交換セッションを維持することが好ましい。
【0071】
また、無線端末はスケジューラ46も含む。これは、例えばどのフレーム(複数のフレーム)又はバースト(複数のバースト)をGSM及びLTE伝送に利用するかを決定するように構成されている。スケジューラ46は、LTE及びGSM伝送を多重化する行為9−3を容易にするために特に役立つ。図11に示すように、スケジューラ46は、回線交換呼コントローラ42及び44の双方によって構成されるか、又はそれらによって参照される。
【0072】
図12は、無線端末30(12)の更に詳細な例示的な実施形態を示す。この場合、いくつかの機能性をプラットフォーム60によって実現する、及び/又はプラットフォーム60上に提供することができる。「プラットフォーム」という用語は、どのように通信ユニット又はノードの機能ユニットが機械によって実施又は実現可能であるかを記述する1つの方法である。一例のプラットフォームはコンピュータによる実施であり、限定ではないが、回線交換呼コントローラ42及びパケット交換セッションコントローラ44を含む要素の1つ以上が、線60による枠内に入っている。
【0073】
一例の実施では、プラットフォーム60の枠内に入っているものと示す機能性及び他の機能性は、本明細書に記載する様々な行為を実行するためメモリに記憶された符号化命令(例えば非一時的な信号)を実行する1つ以上のプロセッサによって実現することができる。かかるコンピュータ実施では、無線端末は、プロセッサ(複数のプロセッサ)に加えてメモリセクション62を含むことができる(これは、ランダムアクセスメモリ64、読み出し専用メモリ66、アプリケーションメモリ68(これは例えば本明細書に記載した行為をプロセッサによって行うために実行可能な符号化命令を記憶する)、及び、例えばキャッシュメモリ等のいずれかの他のメモリを含むことができる)。
【0074】
具体的に例示する場合もしない場合も、典型的に、本明細書において論じる実施形態の各々の無線端末は、いくつかの入出力ユニット又は機能性も含むことができる。図12において、無線端末の各入出力ユニットは、キーボード70、聴覚入力デバイス(例えばマイクロフォン)72、視覚入力デバイス(例えばカメラ)74、視覚出力デバイス(例えばディスプレイ76)、及び聴覚出力デバイス(例えばスピーカ)78として図示されている。また、他のタイプの入出力デバイスも無線端末30に接続するか又は無線端末30に含むことができる。
【0075】
図12の例において、プラットフォーム60はコンピュータ実施又はコンピュータベースのプラットフォームとして図示されている。別の例の無線端末のためのプラットフォーム60は、ハードウェア回路のものとすることができる。これは例えば特定用途向け集積回路(ASIC)であり、この場合、本明細書に記載した様々な行為を実行するように回路要素を構築して動作させる。
【0076】
更に、本明細書において用いる場合、「無線端末(複数の端末)」又は「UE」は、限定ではないが、移動電話(「セル式」電話)及び無線機能を有するラップトップ(例えば移動終端器)等の移動局又はユーザ機器ユニット(UE)とすることができ、このため、例えば、無線アクセスネットワークによって音声及び/又はデータの通信を行う携帯型、ポケット型、手持ち型、コンピュータ内蔵、又は車載移動デバイスとすることができることは認められよう。
【0077】
図13は、LTEネットワークの基地局(例えばeノードB)の一例の実施形態を示す。eノードB28は、通信インタフェース82と、通信処理装置84と、パケット交換セッションコントローラ86と、を含む。通信インタフェース82は、無線インタフェースを介したインターリーブ伝送、並びに、によって監督されるパケット交換セッションのセットアップ、継続、及び管理に関する信号及びメッセージの通信を容易にする。通信処理装置84は、伝送前のデータの前処理及び伝送後のデータの後処理の双方等、インターリーブ伝送を処理するためのスケジューリングマップに従って動作する。パケット交換セッションコントローラ86は、LTEネットワークのeノードB28が関与するパケット交換セッションのセットアップ、継続、及び管理を制御及び監督する。パケット交換セッションコントローラ86が実行又は制御する行為には図14に示すものがある。
【0078】
一例の実施では、プラットフォーム90の枠内に示されるeノードB28の機能性及び他の機能性は、本明細書に記載する様々な行為を実行するためメモリに記憶された符号化命令(例えば非一時的信号)を実行する1つ以上のプロセッサによって、又は1つ以上のハードウェアもしくは集積回路によって実現可能であることは認められよう。また、無線端末のプラットフォーム実施に関する前述の記述は、一般にeノードBのプラットフォーム実施にも適用される。
【0079】
図14は、一例のモード及び実施形態に従ったLTEネットワークの基地局(例えばeノードB28)を動作させる方法を含む基本的かつ代表的な行為又はステップを示す。行為14−1は、無線端末によるパケット交換セッションに関与することを含む。行為14−2は、無線端末を伴う回線交換呼の確立時に無線端末によるパケット交換セッションを維持することを含む。パケット交換セッションを維持する行為14−2は、パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく回線交換ネットワークに移るように無線端末に指示し、パケット交換セッションの解放を要求しないことを含む。
【0080】
図15は、LTEネットワーク22−1及びGSMネットワーク22−2を含む通信システムを動作させる方法に含まれるステップの基本的、代表的、例示的な行為を示す。行為15−0は、無線端末とLTEネットワークとの間でパケット交換セッションを確立することを含む。行為15−1は、パケット交換セッションの間に、eノードB28が、回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークへ移るように無線端末30に指示を送信することを含む。行為15−2は、無線端末と回線交換ネットワークとの間で回線交換呼を確立することを含む。行為15−3は、回線交換呼を確立しながら、LTE無線アクセス技術ネットワークによってパケット交換セッションを維持することを含む。行為15−4は、パケット交換セッションの伝送を回線交換呼の伝送と多重化することを含む。一例のモード及び実施形態では、システム方法は、回線交換(CS)呼の確立中だけでなく回線交換呼の少なくとも一部の間もパケット交換セッションを維持することを更に含む。
【0081】
図15Aは、一例の端末中心のモード及び実施形態における行為15−3を含む一例のサブ行為を示す。具体的には、回線交換呼の確立中、サブ行為15−3A−1として、無線端末はルーティングエリア更新手順及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新手順の実行を行わない。サブ行為15−3B−2は、無線端末がLTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立することを含む。
【0082】
図15Bは、一例の端末中心のモード及び実施形態における行為15−3を含む一例のサブ行為を示す。具体的には、回線交換呼の確立中、サブ行為15−3B−1として、無線端末はロケーションエリア(LA)更新を(必要な場合)行うが、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しない。上述のように、ロケーションエリア(LA)更新はネットワーク中心のモード及び実施形態において任意である。これは、ロケーションエリア(LA)が以前の登録から無線端末に記憶されている場合等、いくつかの場合にのみ実行されるからである。
【0083】
図5に対して、図16は、端末中心のモード及び実施形態のいくつかの変形を示す。端末中心のモード及び実施形態について、パケット交換(PS)ハンドオーバ(HO)なしで、E−UTRANにおける回線交換(CS)呼要求及びGERANにおける呼を発信する場合に、図示し以下に論じる変形を用いて本明細書に開示する技術を実施する。図16に示すように、図5の回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションに対する変更は以下の通りである。
【0084】
・SGSNに対するルーティングエリア(RA)更新手順(又は組み合わせルーティングエリア(RA)/ロケーションエリア(LA)更新)手順は行わないが、ロケーションエリア(LA)更新を任意に(3GPP仕様23.272に定義されたように)実行する(図16の変更ステップ6に示す)。
【0085】
・GSMパケット交換(PS)ベアラの一時停止なし(図5のステップ7a、7b、及び8は図16では用いないことに留意すべきである)。
【0086】
・LTEネットワークにおけるパケット交換(PS)ベアラの再確立(無線端末30のパケット交換セッションコントローラ44による)(追加ステップ7−新として示す)。
【0087】
・呼が終了した後にパケット交換(PS)ベアラを再開するためにルーティングエリア(RA)更新手順(又は組み合わせルーティングエリア(RA)/ロケーションエリア(LA)更新手順)を行わない。CS呼の間にLTEにおいてPSベアラが維持されているからである(図5のステップ11は図16では用いないことに留意すべきである)。
【0088】
任意に、回線交換(CS)呼が完了した後(LTEにおいて実行された回線交換(CS)登録による追跡エリア更新の実行によって)、無線端末は回線交換(CS)サービスのために再登録することができる。
【0089】
図16のステップ7−新とステップ6〜10との間のタイミングは重要でなく、従って変動する場合がある。例えば、ステップ7−新は図16のステップ5の後のいずれの時点でも実行可能である。ステップ7−新の配置及び順序は、例えば無線端末における実施上の事項とすることができる。
【0090】
図16のステップ3の変形は、既存のRRCメッセージの変形として用いて、単にGERANに移って回線交換(CS)サービスを処理する(が、E−UTRANにおけるPS接続は維持する)ように無線端末に指示することができる。例えば、EUTRAコマンドからのモビリティ(セル変更指示)及びRRC接続解放をそれぞれ参照のこと(例えば3GPP TS36.331、無線リソース制御(RRC)、プロトコル仕様(これは引用により本願にも含まれるものとする))。また、これは、GERANに移って回線交換(CS)サービスを処理する(が、E−UTRANにおけるパケット交換(PS)接続は維持する)ように無線端末に指示する機能によって新しいメッセージを生成することで実行可能である。
【0091】
図6に対して、図17は、端末中心のモード及び実施形態のためのいくつかの変形を示す。端末中心のモード及び実施形態について、パケット交換(PS)ハンドオーバ(HO)なしで、E−UTRANにおける回線交換(CS)呼要求及びGERANにおける呼を終了する場合に、図示し以下に論じる変形を用いて本明細書に開示した技術を実施する必要がある。図17に示すように、図6の回線交換フォールバック(CSFB)ソリューションに対する変更は以下の通りである。
【0092】
・SGSNに対するルーティングエリア(RA)更新(又は組み合わせルーティングエリア(RA)/ロケーションエリア(LA)更新)は行わないが、LA更新を任意に(3GPP仕様23.272に定義されたように)実行する(図17の変更ステップ6に示す)。
【0093】
・パケット交換(PS)ベアラの一時停止なし(図6のステップ7a、7b、及び8は図17では用いないことに留意すべきである)。
【0094】
・LTEネットワークにおけるパケット交換(PS)ベアラの再確立(無線端末30のパケット交換セッションコントローラ44による)(追加ステップ7−新として示す)。
【0095】
・呼が終了した後にパケット交換(PS)ベアラを再開するためにルーティングエリア(RA)更新(又は組み合わせルーティングエリア(RA)/ロケーションエリア(LA)更新)を行わない。CS呼の間にLTEにおいてPSベアラが維持されているからである。
【0096】
任意に、CS呼が完了した後(LTEにおいて実行されたCS登録による追跡エリア更新)、無線端末は回線交換(CS)サービスのために再登録することができる。
【0097】
図17のステップ7−新とステップ6〜10との間のタイミングは重要でなく、従って変動する場合がある。例えば、ステップ7−新は図17のステップ5の後のいずれの時点でも実行可能である。ステップ7−新の配置及び順序は、例えば無線端末における実施上の事項とすることができる。
【0098】
上述のように、本明細書に開示する技術の方法は、端末中心のモード及び実施形態並びにネットワーク中心のモード及び実施形態の双方を含む。図18は、図5に対して、ネットワーク中心のモード及び実施形態のいくつかの変形を示す。図18に示し以下に論じる変形は、ネットワーク中心のモード及び実施形態において、E−UTRANにおける発信回線交換(CS)呼要求、PSハンドオーバ(HO)なしのGERANにおける呼のために用いられる。同様に、図19は、図5に対して、ネットワーク中心のモード及び実施形態のいくつかの変形を示し、端末中心モードにおいて、E−UTRANにおける終了CS呼要求、PSハンドオーバ(HO)なしのGERAN/UTRANにおける呼を示す。
【0099】
図18及び図19に示すように、端末中心の実施形態及びモードでは、図5の回線変更フォールバック(CSFB)ソリューションに対する変更は以下の通りである。
【0100】
・LTEアクセスにおける接続の解放(ステップ3)を変更して、GERANに移りCSサービスをそこで処理するようにUEに指示するだけである。
【0101】
・S1接続の要求解放なし(図5のステップ4の除去として示す)。
【0102】
・S1接続の解放なし(図5のステップ5の除去として示す)。
【0103】
・SGSNに対するRA更新(又は組み合わせRA/LA更新)を行わないが、LA更新は実行する(図18及び図19において変更ステップ6として示す)。
【0104】
・GSMパケット交換(PS)ベアラの一時停止なし(ステップ7a、7b、及び8の除去として示す)。
【0105】
・呼の終了後にPSベアラを再開するためにRA更新(又は組み合わせRA/LA更新)を行わない。CS呼の間にLTEにおいてPSベアラが維持されているからである(ステップ11の除去として示す)。
【0106】
図18及び図19の行為3b、3a、及び3cに関して、「拡張」NACC、「拡張」RRC接続解放、及びCSFBコマンドは、どのように新しい機能「CSアクセスに行くがLTEにおけるPSベアラを保持する」を3GPP仕様に導入可能であるかに関するオプションである。かかる拡張メッセージと同様の名称の通常メッセージとの相違は、パケット交換(PS)ベアラを保持しながらGSMにおける呼を続けるために必要な情報を受信するための無線端末の許容量である。メッセージタイトルに「解放」という言葉を含むが、かかる拡張メッセージは主に、パケット交換(PS)セッション又はパケット交換(PS)ベアラを解放しないでCS呼を他の場所で確立することを無線端末に命令するように機能する。
【0107】
図18及び図19のステップ3の変形は、既存のRRCメッセージの変形として用いて、単にGERANに移って回線交換(CS)サービスを処理する(が、E−UTRANにおいてPS接続を維持する)ように無線端末に指示するだけとすることができる。例えば、EUTRAコマンドからのモビリティ(セル変更指示)及びRRC接続解放をそれぞれ参照のこと(例えば3GPP TS36.331、無線リソース制御(RRC)、プロトコル仕様(これは引用により本願にも含まれるものとする))。また、これは、GERANに移って回線交換(CS)サービスを処理する(が、E−UTRANにおけるパケット交換(PS)接続は維持する)ように無線端末に指示する機能によって新しいメッセージを生成することで実行可能である。
【0108】
任意に、CS呼が完了した後(LTEにおいて実行されたCS登録による追跡エリア更新)、無線端末は回線交換(CS)サービスのために再登録することができる。
【0109】
端末中心のモード及び実施形態とは異なり、ネットワーク中心のモード及び実施形態では、LTEパケット交換ベアラは(端末中心のモード及び実施形態におけるように瞬間的にさえ)解放されない。従って、端末中心のモード及び実施形態では、パケット交換ベアラを「再確立」する必要はなく、従って図18及び図19は行為7−新等の行為を含まない。
【0110】
本明細書に開示する技術は多くの利点を与える。例えば、本明細書に開示する技術によって、CS音声中心デバイスは、LTEアクセスを介してPSサービスを使用し続けることができ、一方で、GSMにおける回線交換(CS)呼のために接続されている。
【0111】
上述の機能、イベント、ステップ、又は行為は、ネットワークノード又は他のデバイスに含まれるユニットによって実施することができ、これらは、これらの言葉が本明細書において広く定義されるように、コンピュータ実施又はプロセッサもしくはコントローラによって実行することができる。
【0112】
上述の記載は多くの具体的事項を含むが、これらは本発明の範囲を限定するものとして解釈されるのではなく、単に本発明の現在好適な実施形態のいくつかの例示を与えるに過ぎない。従って、本発明の範囲は、当業者に明確となり得る他の実施形態を完全に包含すること、従って本発明の範囲は過度に限定されないことは認められよう。単数の要素に対する言及は、明示的にそのように述べない限り「1つだけ」を意味することは意図しておらず、「1つ以上」を意味する。当業者に既知の上述の好適な実施形態の要素に対するあらゆる構造的、化学的、及び機能的均等物は、明白に組み込まれ、これによって包含されることが意図される。更に、デバイス又は方法は、これによって包含されるので、本発明によって解決しようとする全ての問題に対処する必要はない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持すると共に前記パケット交換セッションの伝送を前記回線交換呼の伝送と多重化するように構成されていることを特徴とする無線端末(30)。
【請求項2】
前記無線端末が前記回線交換呼の少なくとも一部の間に前記パケット交換セッションを維持するように構成されている、請求項1に記載の無線端末。
【請求項3】
前記回線交換呼を確立すると共に前記回線交換呼の前記伝送を制御するように構成された回線交換呼コントローラ(42)と、
前記回線交換呼の前記確立時に前記パケット交換セッションの前記伝送を含む前記パケット交換セッションを確立してこれを維持するように構成されたパケット交換セッションコントローラ(44)と、
前記回線交換呼の前記伝送及び前記パケット交換セッションの前記伝送を含む無線インタフェースを介した伝送を実行するように構成された通信インタフェース(40)と、
を含む、請求項1に記載の無線端末。
【請求項4】
前記パケット交換セッションコントローラ(44)が、前記回線交換呼の前記確立時に、
前記LTEネットワークのノードから、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信し、
ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行せず、
前記LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立する、
ように構成されている、請求項3に記載の無線端末。
【請求項5】
前記パケット交換呼コントローラが、前記回線交換呼の前記確立時に、
前記LTEネットワークのノードから、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信し、
ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しない、
ように構成されている、請求項3に記載の無線端末。
【請求項6】
LTE無線アクセス技術ネットワーク及び回線交換ネットワークによる通信を行うように構成された無線端末(30)を動作させる方法であって、
前記回線交換ネットワークによる回線交換呼を確立することを含み、
前記方法が、
前記回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持すること、及び、前記回線交換呼の前記確立時に、
前記パケット交換セッションの伝送及び前記回線交換呼の伝送を多重化することを特徴とする、方法。
【請求項7】
前記回線交換呼の少なくとも一部の間に前記パケット交換セッションを維持することを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記回線交換呼の前記確立時に、前記無線端末が、
ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行せず、
前記LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立する、
ことを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記無線端末が、
前記回線交換呼の前記確立時に回線交換ネットワークのためのパケット交換ベアラを一時停止することと、
前記回線交換呼の終了後に前記パケット交換ベアラを再開することと、
を実行しない、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記回線交換呼の前記確立時に、前記無線端末が、
前記LTEネットワークのノードから、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信し、
ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しない、
請求項6に記載の方法。
【請求項11】
無線端末(30)を伴う回線交換呼の確立時に前記無線端末によりパケット交換セッションを維持するように構成されていることを特徴とする、LTEネットワークの基地局ノード(28)。
【請求項12】
前記ノードが、前記パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るように前記無線端末に指示するように構成されたコントローラを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
LTEネットワークの基地局ノード(28)を動作させる方法であって、
無線端末(30)によりパケット交換セッションに関与することを含み、
前記方法が、
前記無線端末を伴う回線交換呼の確立時に前記無線端末によりパケット交換セッションを維持することを特徴とする、方法。
【請求項14】
前記パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく回線交換ネットワークに移るように前記無線端末に指示することによって、更に、前記パケット交換セッションの解放を要求しないことによって、前記パケット交換セッションを維持することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
回線交換ネットワーク及びLTE無線アクセス技術ネットワークを含む通信システムを動作させる方法であって、
無線端末と前記LTEネットワークとの間でパケット交換セッションを確立することとを含み、
前記方法が、
前記パケット交換セッションの間に、前記無線端末と前記回線交換ネットワークとの間で回線交換呼を確立することと、
前記回線交換呼の確立時に、前記LTE無線アクセス技術ネットワークによる前記パケット交換セッションを維持することと、
前記パケット交換セッションの伝送と前記回線交換呼の伝送を多重化することと、
を特徴とする、方法。
【請求項16】
前記回線交換呼の少なくとも一部の間に前記パケット交換セッションを維持することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記回線交換呼の前記確立時に、
前記LTEネットワークのノードが、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るように前記無線端末に指示し、
前記無線端末が、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行せず、
前記無線端末が、前記LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立する、
ことを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記無線端末が、ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項1】
回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持すると共に前記パケット交換セッションの伝送を前記回線交換呼の伝送と多重化するように構成されていることを特徴とする無線端末(30)。
【請求項2】
前記無線端末が前記回線交換呼の少なくとも一部の間に前記パケット交換セッションを維持するように構成されている、請求項1に記載の無線端末。
【請求項3】
前記回線交換呼を確立すると共に前記回線交換呼の前記伝送を制御するように構成された回線交換呼コントローラ(42)と、
前記回線交換呼の前記確立時に前記パケット交換セッションの前記伝送を含む前記パケット交換セッションを確立してこれを維持するように構成されたパケット交換セッションコントローラ(44)と、
前記回線交換呼の前記伝送及び前記パケット交換セッションの前記伝送を含む無線インタフェースを介した伝送を実行するように構成された通信インタフェース(40)と、
を含む、請求項1に記載の無線端末。
【請求項4】
前記パケット交換セッションコントローラ(44)が、前記回線交換呼の前記確立時に、
前記LTEネットワークのノードから、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信し、
ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行せず、
前記LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立する、
ように構成されている、請求項3に記載の無線端末。
【請求項5】
前記パケット交換呼コントローラが、前記回線交換呼の前記確立時に、
前記LTEネットワークのノードから、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信し、
ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しない、
ように構成されている、請求項3に記載の無線端末。
【請求項6】
LTE無線アクセス技術ネットワーク及び回線交換ネットワークによる通信を行うように構成された無線端末(30)を動作させる方法であって、
前記回線交換ネットワークによる回線交換呼を確立することを含み、
前記方法が、
前記回線交換呼の確立時にLTE無線アクセス技術ネットワークによるパケット交換セッションを維持すること、及び、前記回線交換呼の前記確立時に、
前記パケット交換セッションの伝送及び前記回線交換呼の伝送を多重化することを特徴とする、方法。
【請求項7】
前記回線交換呼の少なくとも一部の間に前記パケット交換セッションを維持することを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記回線交換呼の前記確立時に、前記無線端末が、
ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行せず、
前記LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立する、
ことを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記無線端末が、
前記回線交換呼の前記確立時に回線交換ネットワークのためのパケット交換ベアラを一時停止することと、
前記回線交換呼の終了後に前記パケット交換ベアラを再開することと、
を実行しない、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記回線交換呼の前記確立時に、前記無線端末が、
前記LTEネットワークのノードから、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るための指示を受信し、
ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しない、
請求項6に記載の方法。
【請求項11】
無線端末(30)を伴う回線交換呼の確立時に前記無線端末によりパケット交換セッションを維持するように構成されていることを特徴とする、LTEネットワークの基地局ノード(28)。
【請求項12】
前記ノードが、前記パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るように前記無線端末に指示するように構成されたコントローラを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
LTEネットワークの基地局ノード(28)を動作させる方法であって、
無線端末(30)によりパケット交換セッションに関与することを含み、
前記方法が、
前記無線端末を伴う回線交換呼の確立時に前記無線端末によりパケット交換セッションを維持することを特徴とする、方法。
【請求項14】
前記パケット交換セッションのパケット交換ベアラを解放することなく回線交換ネットワークに移るように前記無線端末に指示することによって、更に、前記パケット交換セッションの解放を要求しないことによって、前記パケット交換セッションを維持することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
回線交換ネットワーク及びLTE無線アクセス技術ネットワークを含む通信システムを動作させる方法であって、
無線端末と前記LTEネットワークとの間でパケット交換セッションを確立することとを含み、
前記方法が、
前記パケット交換セッションの間に、前記無線端末と前記回線交換ネットワークとの間で回線交換呼を確立することと、
前記回線交換呼の確立時に、前記LTE無線アクセス技術ネットワークによる前記パケット交換セッションを維持することと、
前記パケット交換セッションの伝送と前記回線交換呼の伝送を多重化することと、
を特徴とする、方法。
【請求項16】
前記回線交換呼の少なくとも一部の間に前記パケット交換セッションを維持することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記回線交換呼の前記確立時に、
前記LTEネットワークのノードが、前記回線交換呼に対応するための回線交換ネットワークに移るように前記無線端末に指示し、
前記無線端末が、ルーティングエリア更新及び組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行せず、
前記無線端末が、前記LTEネットワークにおいてパケット交換ベアラを再確立する、
ことを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記無線端末が、ロケーションエリア(LA)更新を実行するが、ルーティングエリア更新又は組み合わせルーティングエリア/ロケーションエリア更新を実行しないことを更に含む、請求項15に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2013−514705(P2013−514705A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543972(P2012−543972)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055816
【国際公開番号】WO2011/073910
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055816
【国際公開番号】WO2011/073910
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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