H.324への高速セッションセットアップ拡張
【課題】1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法を提供する。
【解決手段】方法は、コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1以上のプリファレンスを、第1の端末で決定することとを備える。該プリファレンスは、コールのための動作の1個以上のモードに関連している。該方法はまた、動作のための移動体レベルを決定するとともに1以上のプリファレンスをインターリーブすること、動作のための該移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームを含む。該方法はさらに、ベアラチャネルを使用し、1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1以上のメディアストリームを、第1の端末から第2の端末へと転送することを含む。
【解決手段】方法は、コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1以上のプリファレンスを、第1の端末で決定することとを備える。該プリファレンスは、コールのための動作の1個以上のモードに関連している。該方法はまた、動作のための移動体レベルを決定するとともに1以上のプリファレンスをインターリーブすること、動作のための該移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームを含む。該方法はさらに、ベアラチャネルを使用し、1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1以上のメディアストリームを、第1の端末から第2の端末へと転送することを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2004年12月15日に出願された米国仮出願番号60/636638に基づく優先権を主張し、ここに参照により全ての目的のために組み入れる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に、装置(「端末」)の間のマルチメディア遠隔通信(マルチメディア「コール」)に関連する。特に、ITU-T H.324勧告と他の標準、及び、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPPと3GPP2)により開発され採用された3G-324Mといった、上述のH.324勧告から導かれるか又はH.324勧告に関連する勧告を実装する端末の間でコールを確立するのに必要な時間を短縮するメソッドを提供する。単に例示として、携帯遠隔通信網における3G-324M(H.324Mに基づいたプロトコル)マルチメディアハンドセットの間のマルチメディア遠隔通信を確立することに適用された。そして、本発明は、3G-324Mマルチメディアハンドセットと、それぞれの終端で用いられるプロトコルの間を取り次ぐためのマルチメディアゲートウェイを用いるパケット網上のH.323に基づいた端末と、の間のマルチメディア遠隔通信を確立することにも適用された。ただし、本発明は他の応用をも含むことが認識されるであろう。
【0003】
H.324は、ジェネラルスイッチドネットーク(GSTN)上のマルチメディア通信のための、インターナショナルテレコミュニケーションユニオン(ITU)プロトコル標準である。H.324Mは、移動体網上の動作のための、H.324の拡張である。3G-324Mは、第3世代パートナーシッププログラム(3GPP)により、3GPPにおいて使用するためのH.324Mの適応を定義した勧告である。我々は、H.324に基づくか又はそこから導かれたプロトコルを採用する装置及びシステムをH.324系の設備と呼ぶ。H.324系の設備は、スイッチングセンターを介して他のH.324系の設備に接続することができる。そして、H.324系の設備は、マルチメディアゲートウェイを介して、他の非H.324系の設備に接続することができる。非H.324系の設備の一例は、H.323設備である。H.323は、非保証帯域パケット網上のマルチメディア通信のための、インターナショナルテレコミュニケーションユニオンプロトコル標準である。H.323系の設備は、H.323プロトコルに基づくか又はそこから導かれたプロトコルを採用する設備である。
【0004】
一般性を一切失うことなしに、我々は、「H.324」という用語を、H.324M及び3G-324M設備を含むH.324系の設備を指し示すために使用し、「H.323」という用語を、H.323系の設備を指し示すために使用する。
【0005】
同じく一般性を一切失うことなしに、我々は、「設備」という用語を、ハンドセットのようなユーザエンドの設備か、スイッチやゲートウェイのようなネットワークエンドの設備を指し示すのに使用する。「設備」という用語は、「実体」の意味を含む。我々はまた、「設備」と言う用語と「端末」という用語とを、相互に互換性があるように使用する。両用語は、この書類の中では、同じ意味を表す。
【0006】
H.324、H.324M、3G-324Mの具体物である設備の間でコールが行われるならば、コールの最初のステージは、設備の間のエンド・ツー・エンドのベアラを確立することである。このステージは、コールシグナリングと呼ばれる。そして、このステージは、モデム及びジェネラルスイッチドテレフォニー網が使用される場合を除くと、H.324のスコープの外側にある。コールの第2のステージは、H.324セッションを確立することである。すなわち、設備に知られかつサポートされたフォーマットにおいて、設備の間で、映像、音声、及び、データを搬送する手段を供給することである。これを実行するために、H.324Mは、さらに2個のITU-T勧告を使用する。
【0007】
これらの勧告のうちのひとつめは、H.223「低ビットレートマルチメディア通信のためのマルチプレクシングプロトコル」である。H.223は、単一の通信リンク上でデジタル音声、映像、及び、データ(例えば命令と制御)情報の任意の組み合わせの伝達を可能にするフレーム指向のマルチプレクシングプロトコルを、特定する。H.233は多くの動作モードを有してもよい。それらは、H.223勧告の補遺A、B、及び、Cにより特定されている。これらの補遺は、エラーの出現に対する強化された復元力を与えるよう意図されたものである。これらは、モバイルレベル1、2、及び、3としても知られている。これらの補遺のどれも適用されないH.223はまた、ときには、モバイルレベル0(ベースライン)にて動作していると称される。H.324は、サーキットスイッチドリンク上の仮想チャネルを供給するひとつのメソッドである論理チャネルの概念を有している。マルチプレクサの役割は、論理チャネル上に書かれたデータチャンクの(マルチプレクスな)部分を、マルチプレクサプロトコルデータユニット(MUX-PDU)としてしられるフレームに結合することである。論理チャネル0は常に利用可能であり、命令と制御に使用される。データ(音声、映像、命令、制御、そして他の一般的なデータ)は、サービスデータユニッツ(SDUs)と呼ばれるビットストリームチャンクを通じて、H.223マルチプレクサから引き渡されるか、又はH.223マルチプレクサから引き渡される。マルチプレクスされる前に、これらの異なるSDUsは、アダプテーション層を通過する。アダプテーション層を通過するにあたっては、エラー検出、連続番号付与、及び、再搬送要求といった目的のために、他の情報が付加されてもよい。
【0008】
上述の勧告のうちのふたつめは、H.245「マルチメディア通信のための制御プロトコル」である。このプロトコルは、端末情報メッセージの文法及び意味を特定するとともに、通信の開始時又は通信中のバンド内交渉にそれらを使用する手続を特定する。メッセージは、受信ケイパビリティ、搬送ケイパビリティ、プリファレンス、論理チャネルシグナリング、制御、インディケーションをカバーしている。H.245で特定されたメッセージは、ITU-T要約文法ノーテーション(ASN.1)の中に表現されている。そして、メッセージは、要求のもの、応答のもの、命令のもの、インディケーションタイプのものに分類される。H.245メッセージは、搬送される前に、ASN.1標準に従って符号化される。端末が要求型のH.245メッセージを送信する場合、遠隔の端末により応答型の適切なメッセージが送信されることが必要である。応答(アクノーレッジメントのためのAckと呼ばれることもある)がある時間内に受信されない場合、送信側の端末は要求を再搬送するか、又は、再度の要求に対する応答も受信されない場合には他の適切な処理を実行することになろう。要求の再送信は多数回生じるかもしれない。H.245メッセージのうちコールセットアップに関連するものの多くは、要求型である。
【0009】
H.245は、適切な動作のために、信頼し得るリンク層を必要とする。これを提供するための主な手段は、H.324の補遺Aの中で特定されているように、単純再搬送プロトコル(SRP)又は番号付与された単純再搬送プロトコル(NSRP)を使用することである。このプロトコルにおいては、マルチメディアシステムコントロールPDUとして集合的に知られこの書類の中ではH.245PDUとして知られているひとつ又はそれ以上のH.245メッセージは、送信の前にSRP命令フレームへと形成される。そして、受信端末は、SRP命令フレームの正確な受信を通知するために、SRP応答フレーム(SRP Ackと呼ばれることもある)を送信しなければならない。最終メッセージに対するSRP Ackが受信されるまでは、端末によりさらなるH.245メッセージが送信されることはない。
【0010】
受信された各H.245要求メッセージに対してH.245応答メッセージを送信するという要請と、全てのSRP命令フレームに対してSRP Ackを受信する必要性と、が複合した効果は、単一のH.245要求メッセージがうまく伝達されるためにはある程度の時間を要するかもしれないことである。1個の端末(A)から別の1個の端末(B)にH.245要求メッセージを送信し、折り返し、H.245応答(Ack)メッセージを取得することに含まれる通信は、図1Aに示されている。図1はまた、ひとつのH.245メッセージがひとつのSRP命令フレームへと形成されるときに含まれるSRP命令フレーム(SRP CF)及びSRP応答フレーム(SRP RF又はSRP Ack)も示す。H.324標準は、多重のH.245メッセージが単一のSRP命令フレームに連結されることを許容している。しかしながら、このケイパビリティは、しばしば、実装されない。実装されない場合、端末は、SRP命令フレームの中で遭遇するH.245メッセージのうち最初のものだけに対して応答するかもしれない。ある場合には、上述のケイパビリティをサポートしていない端末は、多重H.245要求又は応答を含むSDUの受信に際し、正常に動作しないかもしれない。
【0011】
我々は、あるひとつの端末により搬送された情報が別の端末に達してから応答として折り返し最初の端末(図1Aの例を見よ)に反映されるまでに要する時間を「往復遅延」と呼ぶことにする。この往復遅延は、メディアプロセッシング及び通信に含まれる装置が遅延を追加しないとの仮定の上に、ネットワーク遅延の代表的な目安となることが意図されていることに注意すべきである。往復遅延値の近似値は、H.245往復遅延要求メッセージ及びH.245往復遅延応答メッセージを用いることにより決定され得る。
【0012】
典型的なH.324コールをセットアップし接続することに含まれる、鍵となるステップは、以下のものである。
1.コールシグナリング(ベアラ確立)。H.324のスコープの外側である。通常、GSTNであればISDNを通したモデム接続であり、又は、移動体の場合であれば移動体スイッチングセンターを通したシグナリングである。
2.移動体レベル検出(MLD)。ここでは、普通の移動体レベルが設備間で同意される。このステップは、H.324Mや3G-324M設備といった移動体向け拡張をサポートするH.324設備により実行される。
3.端末ケイパビリティ交換(TCS)。H.245メッセージである。
4.マスタースレーブ決定(MSD)。H.245メッセージである。
5.論理チャネルの開閉(OLC)。H.245メッセージである。
6.マルチプレクサテーブルエントリー交換(MTE)。H.245メッセージである。
【0013】
ステップ(3)から(6)は、上述のようにそして図1Aに描いたように、H.245要求及び応答メッセージを用いて実行される。H.324コールに含まれる全ての要求及び応答メッセージの全てを1つの連なりとして示すと、図1Bのように示される。上述のステップ(5)と(6)とは、順番を入れ替えてもよいことに注意する。ステップ(3)から(6)は、シグナリング実体としても知られている基本状態機械により定義される手続に関係することに注意すべきである。関連するシグナリング実体とは、
1.ケイパビリティ交換シグナリング実体(CESE)
2.マスタースレーブ決定シグナリング実体(MSDSE)
3.論理チャネルシグナリング実体(LCSE)
4.マルチプレックステーブルシグナリング実体(MTSE)
【0014】
いったんこれらのステップが完了すれば、メディア(映像、音声、及び、データ)は、端末間を流れることができる。H.245メッセージは、前述のように、あらかじめ定義された、そしてマルチプレクサ事前定義のマルチプレクサテーブルエントリー0の手段により運ばれる、論理チャネル0の上を流れることに注意する。いったん他のマルチプレクステーブルエントリーが交換されれば、これらのエントリーも、H.245メッセージと協同して用いることができる。
【0015】
上述の鍵となるステップは、しばしば、連続的に扱われる。しかし、これは、各向きについて2個の論理チャネルを伴うH.324セッションを確立するために10個にものぼるH.245メッセージ往復遅延をもたらす結果となる。その上、H.324及びH.245のために用いられるSRPスキーム(又は、移動体レベルが0より大きい場合には、数字が付された版であるNSRP)は、SRPメッセージが全ての送信されたメッセージの終点により受信されることを要請する。そしてSRPスキームは、他のどんなメッセージを送信する前にも、それが同じシグナリング実体に関連しているか否かに関係なく、ネットワーク上のパイプラインメッセージへのスコープをさらに制限してしまう。そしてそれにより、そうでない場合よりもコールセットアップを遅くしてしまう。SRPメッセージは、図1Bには示されていない。
【0016】
H.324Mでは、上述され図1Bに示された端末ケイパビリティセット要求ステップの前に、移動体レベル検出及びマルチプレクサ同期相がある。これは、端末が動作する最高の移動体レベルを示すビット(フラグ)繰り返しパターンを搬送する各端末からなる。各端末は、それが受信しているフラグを調査する。これらのフラグがより低い移動体レベルを表しているならば、端末は同じ低いレベルへと下がる。両方の端末が同じフラグシーケンスを搬送するとき、このステップは完了する。
【0017】
H.324の具体物である端末からコールが実行された場合、H.324Mコールを確立するために行われることが必要となる上述の手続のセットに起因して、長いコールセットアップ時間が問題となる傾向がある。セットアップ時間とは、コールシグナリングが初期化される時間と、音声及び映像の交換がH.324系の終点(H.324、H.324M、又は、3G-324M)と他のH.324系又はそれ以外の端末との間で開始する時間と、の間隔である。
【0018】
ITU勧告H.323は、コールに関係した命令、制御、及び、指示メッセージをシグナリングするに際して、H.245を、H.324と同様なやりかたで使用する。H.324と異なり、H.323は、H.323設備の間のコールセットアップ時間を高速化する多くの特性を備えている。同様な技術は、IETFセッション初期化プロトコル(SIP)のために存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ゆえに、H.324系の端末と他の(サーバを含む)端末との間のコールセットアップを高速化する技術の必要性が存在する。ここでいう他の端末とは、直接に、H.324型であることもある。あるいは、ここでいう他の端末とは、H.324側をターミネートするマルチメディアゲートウェイを介した、中にH.324系のターミネーションを有するH.323のような端末であることもある。H.324プロトコル(及びその拡張であるH.324Mや3G-324Mといった拡張)とH.323との違いは、H.324系の端末のためのコール確立の高速化技術を導入するときに追加的な面が考慮される必要があることを意味する。そのような相違は、それらが使用される移動体レベルに関する情報や、マルチプレクステーブルエントリーやアダプテーション層その他のH.223マルチプレクサ関連のメッセージング及び情報を含む。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明によれば、遠隔通信のための技術が提供される。特に、本発明は、ITU-TのH.324勧告と、それから派生したか又はそれと関連した他の標準及び勧告を、を実装する端末の間のコールを確立するのに必要とされる時間を短縮するためのメソッドを提供する。ここで、他の標準及び勧告とは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP及び3GPP2)により開発され採用された3G-324M勧告といったものである。より詳細には、本発明は、コールの動作のモードに関係した取り決め(ネゴシエーション)を完了する前に、2個の端末の間のベアラチャネルを確立し命令信号及びメディアを搬送することに関係する。他の実施形態においては、本発明は、携帯遠隔通信網上で3G-324M(H.324Mに基づいたプロトコル)マルチメディアハンドセットの間でのマルチメディア遠隔通信の確立に適用される。そして、該実施形態においては、本発明は、パケットネットワーク上で3G-324MマルチメディアハンドセットとH.323に基づいた端末の間でのマルチメディア遠隔通信の確立に適用される。その際には、各エンドポイントで用いられるプロトコルの間を仲介するマルチメディアゲートウェイを用いる。しかし、本発明は、他の応用も含むであろうことが、認識されるべきである。
【0021】
本発明のひとつの実施形態によれば、1個またはより多数の3G遠隔通信網を用いて、短縮されたセットアップ時間で、ユーザ間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多数の3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、コールシグナリングプロセスの後に、第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することを含む。そして、このメソッドは、第1の端末において、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1個又はそれより多くのプリファレンスを決定する。その1個又はそれより多くのプリファレンスは、第1の端末と第2の端末との間のコールのための動作の1個又はそれより多いモードに関連する。このメソッドはまた、動作のための移動体レベルを決定することと、1個又はそれより多くのプリファレンスと動作のための移動体レベルと1個又はそれより多くのメディアストリームをインターリーブすることと、をも含む。このメソッドはさらに、その1又はそれより多くのプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、ベアラチャネルを用いて遠隔通信網の一部を通して第1の端末から第2の端末への1個又はそれより多くのメディアストリームを搬送することを含む。
【0022】
本発明の他の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮された時間でユーザの間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個またはそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアに提供される。このメソッドは、コールシグナリングプロセスの後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、第2の端末において、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1個またはそれより多くのプリファレンスを受信することと、を含む。この1個またはそれより多くのプリファレンスは、第1の端末と第2の端末との間のコールのための動作の1個またはそれより多くのモードに関係付けられている。このメソッドはまた、第2の端末において、ベアラチャネルを用いて遠隔通信網の一部を通して動作のダメの移動体レベルを受信することを含む。このメソッドはさらに、第2の端末において、1個又はそれより多くのメディアストリームを受信することを含む。ある1個の実施形態によれば、1個又はそれより多くのプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個又はそれより多くのメディアストリームがインターリーブされる。加えて、第2の端末は、ベアラチャネルの確立について1個又はそれより多くのメディアストリームを受信することに適応する。
【0023】
本発明のさらに他の1個の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮した時間でユーザの間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、コールシグナリングプロセスの後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することを含む。このメソッドはセッションコンフィギュレーションを確立する前にメディアを搬送することを含む。このメソッドはさらに、セッションコンフィギュレーションのために1個又はそれより多くのプリファレンスとともにメッセージを搬送することを含む。ある特別な実施形態によれば、セッションコンフィギュレーションのための1個又はそれより多くのプリファレンスは、メディアとともにインターリーブされたカスタムメッセージによりシグナルされる。
【0024】
本発明の別の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮された時間でユーザの間にコールを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の装置の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、コールを開始するために遠隔通信網を通して第1の装置から第2の装置へとコールシグナリングメッセージを搬送することを含む。そしてこのメソッドは、いったん第2の装置によりコールシグナリングメッセージが受信されたら第1の装置と第2の装置との間にベアラチャネルを確立することを含む。このメソッドはまた、動作のための移動体レベルを決定することと、H.245端末の中の1個又はそれより多くのケイパビリティに動作の1個又はそれより多くのモードを定義するケイパビリティセットメッセージを供給ことと、を含む。このメソッドはさらに、H.245端末の中の1個又はそれより多くのケイパビリティにケイパビリティセットメッセージを搬送することを含む。そして、このメソッドは、動作の1個又はそれより多いモードのうちの少なくとも1個またはそれより多くに基づいたベアラチャネルを通して第1の装置と第2の装置との間に動作のモードを確立することを含む。
【0025】
本発明の別の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いるユーザの間でコールを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、コールシグナリングプロセスの後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することを含む。そして、このメソッドは、より短縮されたセットアップ時間でのセットアッププロセスが利用できるように決定することを含む。このメソッドはまた、ベアラチャネルを用いて遠隔通信網の一部を通して第1の端末から第2の端末に第1のカスタムメッセージを搬送することを含む。そして、このメソッドは、第1の端末において、第2の端末からの第2のカスタムメッセージを監視することを含む。このメソッドはさらに、第2の端末により短縮されたセットアップ時間でのセットアッププロセスが利用されているかどうかを検出することと、異なるセットアッププロセスに復帰することと、を含む。特別な実施形態によれば、異なるセットアッププロセスは、標準セットアップ時間により特徴付けられる。
【0026】
本発明のさらに別の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いたユーザの間でコールのための動作のモードを変形するメソッドが提供される。このメソッドは、1個またはそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、ユーザの間のコールを確立するためのより短縮されたセットアップ時間技術を利用することを含む。コールは、本発明の実施形態による動作の第1モードにより特徴付けられる。このメソッドはまた、コールのための動作の第2のモードを決定することと、コールのための動作の第2のモードを取り決めるために従来のH.245手続を利用することと、を含む。このメソッドはさらに、コールのための動作の第2のモードを確立することを含む。実施形態においては、動作の第2のモードは、動作の第1のモードによっては提供されない付加的なケイパビリティにより特徴付けられる。特定の実施形態によれば、動作の第2のモードは、チャネルを付加することか、チャネルを除去することか、チャネルを変形することか、チャネルを置換することか、の少なくともひとつにより特徴付けられる。チャネルは、動作の第1のモードに関連して創造される。
【0027】
本発明の特定の実施例によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮された時間でユーザの間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に供給される。このメソッドは、1個又はそれより多くのメモリに格納された1個又はそれより多くのテーブルを供給することを含む。実施形態においては、1個またはそれより多くのテーブルは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルを含む。1個またはそれより多くの所定のプロファイルは、第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個又はそれより多くのモードに関連している。このメソッドは、コールシグナリングプロセスにより第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、H.245メッセージの中の1個又はそれより多くの非標準、標準、又はカスタムフィールドの中の、1個又はそれより多くの所定のプロファイルを指示することと、を含む。このメソッドはさらに、第2の端末において、コールのための1個又はそれ以上のプリファレンスを受信することを含む。1個又はそれより多くのプリファレンスは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個を特定する。このメソッドは加えて、第2の端末において、受信した1個又はそれより多くのプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを決定することを含む。さらに、このメソッドは、ベアラチャネルを通じて、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個と調和するようなコールのための動作の互換性のあるモードを確立することを含む。
【0028】
本発明の別の特定の実施形態によれば、1個またはそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮された時間でユーザの間にコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くのメモリに格納された1個またはそれより多くのテーブルを提供することを含む。実施形態においては、1個又はそれより多くのテーブルは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルを含む。1個又はそれより多くの所定のプロファイルは、第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個又はそれより多くのモードに関連する。このメソッドはまた、コールシグナリングプロセスにより第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、ベアラ上を搬送された1個又はそれより多くのカスタムメッセージの中の1個又はそれより多くの所定のプロファイルを指示することと、を含む。このメソッドはさらに、第2の端末において、コールのための1個又はそれより多くのプリファレンスを受信することを含む。1個又はそれより多くのプリファレンスは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個を特定する。このメソッドは加えて、第2の端末において、受信した1個又はそれより多くのプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを決定することを含む。さらに、このメソッドは、ベアラチャネルを通して、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個と調和してコールのための動作の互換性のあるモードを確立することを含む。
【0029】
本発明のさらにまた別の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮されたセットアップ時間でユーザの間にコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くのメモリに格納された1個又はそれより多くのテーブルを供給することを含む。実施形態においては、1個又はそれより多くのテーブルは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルを含む。1個又はそれより多くの所定のプロファイルは、第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個又はそれより多くのモードに関連している。このメソッドはまた、コールシグナリングプロセスにより第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、コールシグナリングプロセスの中の搬送された1個又はそれより多くのカスタムメッセージの中の1個又はそれより多くの所定のプロファイルを指示することと、を含む。このメソッドはさらに、第2の端末において、コールのための1個又はそれより多くのプリファレンスを受信することを含む。1個又はそれより多くのプリファレンスは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個を特定する。このメソッドは、加えて、第2の端末において、受信された1個又はそれより多くのプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを決定することを含む。さらに、このメソッドは、ベアラチャネルを通して、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個と調和するようにコールのための動作の互換性のあるモードを確立することを含む。
【0030】
本発明の特別な実施形態によれば、1個又はそれ以上の3G遠隔通信網を用いたより短縮されたセットアップ時間でユーザの間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、第1の端末での動作の1個又はそれより多くのモードのためのプリファレンスの第1のセットを決定することと、第2の端末での動作の1個又はそれより多くのモードのためのプリファレンスの第2のセットを決定することと、を含む。このメソッドはまた、コールシグナリングプロセスにより第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、プリファレンスの第2のセットに関連したカスタムメッセージを第2の端末から第1の端末へ搬送することと、を含む。このメソッドはさらに、第1の端末において、動作の選択された1個又はそれより多くのモードを提供するために、プリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとから動作の1個又はそれより多くのモードを選択することを含む。このメソッドは加えて、第2の端末において、第1の端末で選択された動作の1個又はそれより多くのモードと同じものを選択することを含む。その上、このメソッドは、ベアラチャネルを通して、第1の装置と第2の装置との間の動作の選択された1個又はそれより多くのモードを確立することを含む。
【0031】
本発明のやりかたにより、従来の技術よりも多くの利益がもたらされる。例えば、本発明の実施形態は、コールセットアップ時間の短縮をもたらすので、顧客の体感を向上させる。加えて、他の実施形態は、コールセットアップ時間可変度を減少させ、オペレータとネットワークの勘定面の考慮を減らす。その上、本発明の実施形態は現存するプロトコルと互換性を維持している。実施形態によれば、これらの利益のうちの1個またはそれより多くが、他の利益と同様に、達成される。本発明の目的、性質、及び、有利さは、我々の知る限り新規であり、添えられたクレームの中で詳細に書かれている。本発明は、その構成と動作の様子との両方、それに、さらなる目的及び利点と合わせて、添付の図面とあわせて以下の記述を参照することにより、最大限理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1A】図1Aは、H.245リクエストメッセージが一方の端末から他方に送られたときに、2個のH.324端末の間で流れる通信を描写するのに使いやすいダイアグラムである。
【図1B】図1Bは、H.324系の設備の間のコールのためのセッションセットアップを描く。この場合は1方向の映像チャネルが使用されていることに注意する(つまり、H.223マルチプレクサのアダプテーション層AL2上の映像である。)。
【図2】図2は、本発明の実施形態によるアンサーファースト1の使用を描く、単純化されたダイアグラムである。
【図3A】図3Aは、本発明の実施形態によるアンサーファースト2の使用を描く、単純化されたダイアグラムである。
【図3B】図3Bは、本発明の別の実施形態によるアンサーファースト2の使用を描く、単純化されたダイアグラムである。
【図4】図4は、本発明の実施形態によるアンサーファースト2からのフォールバックを描く、単純化されたダイアグラムである。
【図5】図5は、本発明の実施形態による、2個のH.324端末の間のQ.931セットアップにおけるアンサーファースト3の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。
【図6A】図6Aは、本発明の実施形態によるアンサーファースト4の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。
【図6B】図6Bは、本発明の別の実施形態によるアンサーファースト4の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。
【図7】図7は、本発明の実施形態によるアンサーファースト4フレームの構造を、単純化して描いたものである。
【図8】図8は、AnserFast4フレームの中で搬送されたメディアとともに本発明の実施形態によるアンサーファースト4のメソッドを描いた、単純化されたダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
2個のH.324M(H.324及びその補遺C)端末の間で典型的なビデオテレフォニーセッションを確立するには、移動体レベル検出及びH.245メッセージング手続といったいくつかの手続が必要となる。さらに、H.245メッセージの信頼性ある搬送は、(番号付与された)単純リトランスミッションプロトコル(NSRP)を用いることにより達成される。NSRPは、本質的には、TCPと等価な機能を提供する。TCPにおける最適化と同様の技術を用いてNSRPを最適化することにより、ある程度は、セッションセットアップ時間を短縮することができる。しかしそれでも遅延はまだ重大過ぎであり、FastConnectなしのH.323における遅延に比べるとまだ長過ぎる。H.324により高速のセッションセットアップ技術を導入することは、同様のビデオテレフォニープロトコル(H.323及びSIP)と比べ遅延という点では一致し、ユーザの体感を向上させるであろう。集合的に、これらの技術は、アンサーファーストと称される。
【0034】
本発明の実施形態によれば、後にもっと十分に記述されるとおり、いくつかの技術が、セッションセットアップ時間を高速化するよう意図されている。特定の実施形態によれば、1個の技術がH.324Mと3G-324Mの実装ガイドに付加され、残りの3個の技術が、H.324への補遺として付加される。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、別の選択といったものを、認識するであろう。
【0035】
H.324及びその勧告に補遺として高速確立技術を付加することは、これらの標準に基づいた装置を使用しているクライアントのユーザ体感を大幅に向上させるであろう。さらに、3G-324Mのための補遺を用いるという3GPPの勧告は、3GPPリリースに向けた装置について大幅に向上したユーザ体感をもたらすであろう。
【0036】
本明細書には、4個のセッション高速化メソッドが記載されている。集合的に、ここでは、これらのメソッドをアンサーファーストと呼ぶ。これらのメソッドは、以下のものを含む。
【0037】
アンサーファースト1。このメソッドは、セッションセットアップ時間を高速化するための特定のやりかたにより、端末がH.245メッセージをグループ化することを可能にする。このメソッドは、H.324Mと3G-324Mの実装ガイドに付加するものとして提案される。
【0038】
アンサーファースト2。このメソッドは、H.245のターミナルケイパビリティセット要求メッセージの中のフィールドを使用する。このメソッドは、H.324勧告への補遺として提案される。
【0039】
アンサーファースト3。このメソッドは、1個又はそれより多くの望まれた動作モードを組み入れるためにシグナリング層(TS 24.008)を使用する。このメソッドは、H.324勧告への補遺として提案される。
【0040】
アンサーファースト4。このメソッドは、望まれた動作モードを、ベアラチャネル上で搬送されるビットの第1バーストとして搬送する。このメソッドは、H.324勧告への補遺として提案される。
【0041】
一例として、H.324においてアンサーファースト技術を利用する際の階層的オーダーは、1.アンサーファースト3、2.アンサーファースト4、3.アンサーファースト2、4.アンサーファースト1、5.アンサーファーストなしのノーマルセッション、のようになる。
【0042】
この階層によれば、アンサーファースト1は、アンサーファースト3とアンサーファースト4との成功した使用の後に採用されるであろう。アンサーファースト1は、アンサーファースト2と同時に採用されてもよい。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、別の選択肢といったものを、認識するであろう。
【0043】
適用できる遠隔通信標準に関係した追加情報が制定される。例えば以下の参考文献である。これらは、そのまま、全ての目的について、ここに参照として組み込まれる。1. H.324 ITU-T勧告。低ビットレートマルチメディア通信のための端末。03/2002。2. 3GPP TS 24.008。移動体ラジオインターフェース層3仕様。コアネットワークプロトコル。3. 3GPP TS 26.110。サーキットスイッチドマルチメディアテレフォニーサービスのためのコーデック。4. 3GPP TS 26.111。サーキットスイッチドマルチメディアテレフォニーサービスのためのコーデック。H.324についての変形。
【0044】
アンサーファースト1
【0045】
本発明の実施形態によれば、アンサーファースト1は、H.324実装者のガイドへの追加として提案される。アンサーファースト1は、セッションセットアップ時間を短縮するために端末が多重H.245メッセージを組み合わせることができるようにするメカニズムを提供する。H.324とともにH.245を使用することにより、端末が多重H.245メッセージを単一のPDUへと連結することができるようになる。それゆえに、要求及び応答の各ペアについて2個の往復過程を用いる必要性を回避することができる(各PDUへのSRP応答が必要であることに起因する)。いくつかの配置されたH.324端末はこの能力を利用しないけれども、他のH.324端末はこれらの技術を実装することになるであろう。
【0046】
連結されたH.245を端末が使用できるようにすることにより、アンサーファースト1技術は、コールセットアップに必要な往復過程を10から3へと減少させる。一例として、端末はマスタースレーブ決定要求と端末ケイパビリティセット要求とを単一のPDUの中で送信することができたり、又は、端末ケイパビリティセットAck、マスタースレーブ決定Ack、オープン論理チャネル要求、及び、マルチプレクスエントリーセンド要求メッセージを単一のPDUの中で送信することができたりする。
【0047】
本発明の実施形態によれば、アンサーファースト1は既存のプロトコルファシリティーの拡張としてよりもむしろ、既存のプロトコルファシリティーの利点を生かしている。ゆえに、アンサーファースト1を実装する端末は、H.245及びH.324標準により既に許可され定義されたふるまいやプロトコル要素に加えてなんらのふるまいやプロトコル要素を定義する必要もない。
【0048】
図2は、本発明の実施形態によるアンサーファースト1の仕様を描いた、単純化されたダイアグラムである。一般に、メディアは、一方向であるかもしれないし、双方向であるかもしれない。図2に描かれたように、H.245メッセージは、アンサーファースト1技術の中で連結されている。
【0049】
アンサーファースト1を実装していない端末とのインターオペラビリティは、次のように注意することにより達成される。すなわち、受信する端末がPDUの中の2番目及びそれに続くH.245要素を無視した場合には、搬送する端末はなんらかのタイムアウトを検出して、PDUあたり1個のH.245メッセージを用いたH.245メッセージングを継続する。
【0050】
アンサーファースト2
【0051】
本発明の別の実施形態によれば、アンサーファースト2メソッドは、セッションを確立する手続を短縮することを目指した「特別な」メッセージを搬送するためにH.245プロトコルを使用する。その概念は、特別なメッセージをできるだけ早く搬送することであり、これは様々なやりかたで行われ得る。どんなやりかたが選択されるかは、次のことにかかっている。すなわち、従来のH.324セッション体制からの乖離に関して、どの程度厳格でありたいか、にかかっている。例えば、H.324プロトコルは、第1のH.245メッセージは端末ケイパビリティセット(TCS)要求メッセージであるべきことを命じている。ゆえに、TCSの中に特別なメッセージを挿入することができる。あるいはそのかわりに、H.324標準を忠実に遵守することにこだわらないのであれば、(メッセージにおける登場の順に)TCSの前に特別なメッセージを搬送することもできる。本発明の実施形態は、セッション確立を高速化する目的のために特別なメッセージを搬送するという概念をカバーする。その際、該メッセージの実際の位置及びメッセージの順番にはこだわらない。そういう位置や順番は、個々の実施形態しだいとなるであろう。
【0052】
これらの特別なメッセージは「非標準」と称される。これは、従来のH.324プロトコルがそれらの特別なメッセージについての備えを有しておらず、それらの特別なメッセージはまだ標準化されていないからである。例えば、非標準メッセージは、端末ケイパビリティセット要求メッセージの「非標準」ケイパビリティとして挿入され得る。そしてこれが、我々が動作のメカニズムを描写するために、一般性を失うことなしに記述するに際してのアプローチである。「非標準」ケイパビリティにより、H.324系の端末は、より高速のセッションセットアップを可能とする動作のモードを定義することを許される。後により十分に論じるように、アンサーファースト2は、非標準ケイパビリティの中に組み込まれた情報の量の最小化を可能にする。その結果、アンサーファースト2を利用した実施形態は、搬送される情報の量を、例えば最小量へと減少させる。我々は、非標準ケイパビリティを、非標準ケイパビリティ又は非標準H.245ケイパビリティとして言及する。
【0053】
図3Aは、本発明の実施形態によるアンサーファースト2の使用を描く、単純化されたダイアグラムである。図3Aに示されるように、H.245非標準ケイパビリティは、アンサーファースト2をサポートする2個のH.324端末の間で使用される。H.245非標準ケイパビリティの中でアンサーファースト2をサポートしている2個のH.324端末の間のメッセージの流れが描かれている。メディアは、一方向性のチャネルであってもよいし、双方向性のチャネルであってもよい。ビットフィールドの使用及びプロファイルの使用の一方又は双方を通してケイパビリティをシグナルする最小限の量の情報を使用することにより、搬送されることが要請される情報の量が最小化される。このことは結局、短縮されたコールセットアップ時間においてさえも、最小化されたコールセットアップ時間へとつながる。
【0054】
アンサーファースト2については、プロファイルは、アンサーファースト3やアンサーファースト4や任意のリストされた変量であってよい。最小限の付加的な情報、又は、他の未使用のフィールドを特別に使用し解釈すること、により、既に利用可能な情報に基づいた所定の規則の体系の使用を示すこともできる。一例としては次のことが挙げられよう。すなわち、どのチャネルが加速された方式で開かれるであろうかについての、ケイパビリティインディケーション及び従来のケイパビリティから選択された規則の使用である。これはインファレンスによって完全に実行され得るし、又は、明白にアクノーレッジされ得る。アクノーレッジメントは、チャネルを開くのに使用されるさらなる情報のような、追加のセッション情報をも含んでよい。
【0055】
H.245非標準ケイパビリティの中でアンサーファースト2を使用するために、コールするほうの端末は、コールされるパーティー端末に送信した端末ケイパビリティセットの中の非標準パラメータ型のケイパビリティを含む(このケイパビリティのための可能なフォーマットは後により詳細に記述される)。このケイパビリティは、コールされた端末がセッションを開始するために必要な付加的な情報を含む。この非標準ケイパビリティを含むことにより、コールする方のパーティーは、アンサーファースト2が使用されるかどうかについての、そしてどのチャネルが選択されるかについての、コールされた方のパーティーによる決定を受け入れることが可能となる。
【0056】
コールされた端末がアンサーファースト2ケイパビリティを受け入れたならば、コールされた端末は、コーリングしたほうの端末がセッションを開始するのに必要なさらなる情報を含む非標準メッセージとともに応答する(このケイパビリティのための可能なフォーマットは後により詳細に記述される)。ある実施形態においては、コールされた端末は、コールされた端末に送信した端末ケイパビリティセットの中に何ら付加的なケイパビリティを含まない。加えて、マスタースレーブ決定要求メッセージのような、他のH.245メッセージは、ここで記述されたような予備手続が使用された場合に、端末ケイパビリティセットに連結されてもよい。
【0057】
図3Bは、本発明の別の実施形態によるアンサーファースト2の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。図3Bに示されているように、H.245非標準ケイパビリティは、アンサーファースト2をサポートする2個のH.324端末の間で使用される。H.245非標準ケイパビリティの中のアンサーファースト2をサポートする2個のH.324端末の間のメッセージの流れが描かれている。この場合、インファレンス又はプリファレンス規則セットは各端末で使用され、メディア搬送が始まる前に追加的な応答メッセージが送信される必要はない。メディアは一方向的なチャネルであってもよいし、双方向的なチャネルであってもよい。
【0058】
アンサーファースト2要求ケイパビリティ
【0059】
本発明の実施形態によれば、アンサーファースト2要求ケイパビリティは、以下のように提供される。コールするほうの端末は、出て行く端末ケイパビリティセットの中へ非標準パラメータ型のケイパビリティを含むことによりアンサーファースト2を要求する。このケイパビリティは、非標準アイデンティファイヤーにより識別され、オブジェクトIDが決定される。非標準パラメータのデータフィールドは、以下のASN定義とともにPER符号化構造で植え込まれる。
AnswerFast2Request::=SEQUENCE
{
version INTEGER(1..255),
afkey INTEGER(1..MAX),
terminalType INTEGER(0..255), -- For
MasterSlaveDetermination
multiplexEntryDescriptors SET SIZE(1..15) OF
MultiplexEntryDescriptor
OPTIONAL, -- MTE
...
}
【0060】
「version」フィールドは、アンサーファースト2の拡張のヴァージョンを示す。「afkey」フィールドは、それがアンサーファースト2非標準パラメータであることを識別するためのユニークなアイデンティファイヤーであり、71123521として定義される。「terminalType」フィールドは、コールするほうのパーティーから出て行くH.245マスタースレーブ決定要求の「terminalType」フィールドの中で使用されるであろう値と同じに符号化される。最後に、「MultiplexEntryDescriptor」は、出て行くマルチプレクスエントリー送信要求の中で使用されるであろうセッティングである。
【0061】
非標準アイデンティファイヤーは、「{iso (1) member-body (2) au (36) acn (71123521) vendor specific 1 (1) vendor specific 2 (1)}」として定義され、アンサーファースト2を表す。
【0062】
一般に、応答する端末が各ケイパビリティを提案されたオープン論理チャネル要求として解釈するときに、コールする方の端末は次のことが可能になっていることが望ましい。すなわち、全ての搬送音声ケイパビリティのための論理チャネルを開くことを可能にすること、(音声を搬送する能力を有するものとしても扱われる)音声ケイパビリティを受信することを可能とすること、アンド搬送音声ケイパビリティを受信することを可能とすること、ビデオケイパビリティを搬送することを可能とすることを可能とすること、(音声を搬送する能力を有するものとしても扱われる)映像ケイパビリティを受信することを可能とすること、及び、出て行く端末ケイパビリティセットの中で宣言されたアンド搬送映像ケイパビリティエントリーを受信することを可能とすることである。指し示された各ケイパビリティ(受信及び搬送の一方又は両方)は、ケイパビリティにマッチする論理チャネルを開くための提案として受信側により解釈されてもよい。アクセプタンスのためのプリファレンスオーダーといった他の規則や、又はメディア型に基づく制限は、開かれるチャネルのプロパティを決定することに適用され得る。メディア型制限は、単一の音声、単一の映像、又は、単一のデータチャネルだけについての加速セッションセットアップを制限する形をとり得る。
【0063】
加えて、一般に、マルチプレクステーブルエントリーには、対称性が存在することが望ましい。ゆえに、いくつかの実施形態においては、コールする方の端末は、その搬送されたチャネルのためコールする方の端末が特定するのと全く同様に、そのマルチプレクステーブルをセットする。端末は、あらかじめ定義されたりあらかじめ決定されたり明示されたりしているなんらかのメソッドを使用して、そのマルチプレクステーブルエントリーを決定してもよい。コールされた方の端末が、コールする方の端末が使用するのと全く同様に、そのマルチプレクステーブルエントリーをセットする場合には、受信側は、受信されたデータを適切に受け入れ処理することができる。
【0064】
アンサーファースト2ケイパビリティは、音声、映像、及び、ユーザインディケーションケイパビリティとは別個のケイパビリティテーブルとともに、ケイパビリティ記述語に含まれる。これにより、アンサーファースト2をサポートしない端末が追加のエントリーを無視することが確実になる。アンサーファースト2をサポートするエンドポイントは一般に、アンサーファースト2ケイパビリティと同じケイパビリティ記述語の中に多重ケイパビリティを提供する。これにより、将来、新たな非標準アイデンティファイヤー値を用いてアンサーファースト2手続を改良することが可能となる。
【0065】
アンサーファースト2応答
【0066】
本発明の実施形態によれば、アンサーファースト2要求は、以下のように提供されてもよい。コールされた方の端末がアンサーファースト2ケイパビリティを含んだ端末ケイパビリティセットを受け取ったならば、コールされた方の端末は、受信したアンサーファースト2要求の中の端末の型の値とローカル端末の値とを比較することにより、マスタースレーブ決定を実行するであろう。最高の値がマスターとして選択される。等しい端末の型の値のイベントにおいては、コールする方の端末がマスターとして選択される。あるいはそのかわりに、端末ケイパビリティセットとともにマスタースレーブ決定要求が搬送されるならば、それをかわりにマスタースレーブ決定のために使用してもよい。
【0067】
コールされた方の端末は、提案されたオープン論理チャネルと新たな接続のためのマルチプレクステーブルエントリーとを決定するために、受信されたケイパビリティテーブルを解析する。コールされた方の端末は、受け入れ可能なチャネルコンフィギュレーションを引き出すことができないときや、提供されたマルチプレクスエントリー記述語を受け入れることができないときには、通常の端末ケイパビリティセットAckにより応答してもよい。これは、コールされた方の端末がアンサーファースト2をサポートしていないときにも生じるであろう。
【0068】
受け入れ可能なチャネルコンフィギュレーションとマルチプレクステーブルエントリーとが引き出され得るならば、コールされたパーティーは、通常の端末ケイパビリティセットAckを、非標準メッセージ型のH.245応答メッセージに置換する。非標準応答メッセージの非標準アイデンティファイヤーは、入ってくるアンサーファースト2要求と同じオブジェクトIDを有するであろう。非標準パラメータのデータフィールドは以下のASN定義とともにPER符号化構造で植え込まれる。
AnswerFast2Response::=SEQUENCE
{
sequenceNumber SequenceNumber,
version INTEGER(1..255),
decision CHOICE -- MasterSlaveDetermination
result based on "terminalType" compare
{ -- if terminalType is the
same then caller
master NULL, -- is always the master
slave NULL
},
multiplexTableEntryNumber SET SIZE (1..15) OF
MultiplexTableEntryNumber OPTIONAL,
logicalChannels SEQUENCE OF OpenLogicalChannel,
...
}
【0069】
「sequenceNumber」フィールドは、この応答により置換された端末ケイパビリティセットAckの連続番号値に対応する。これにより、コールするほうの端末がH.245メッセージ同期を維持することが可能となる。「decision」フィールドは、コールされた方の端末の、マスターかスレーブかの状態を示す。つまり、コールする方の端末は、マスターかスレーブかの状態を、このフィールドの中で指示された値とは反対の状態にセットする。「multiplexTableEntryNumber」フィールドは、コールされた方の端末により受け入れられた全てのマルチプレクステーブルエントリーのリストを含む。一般に、マルチプレクステーブルエントリーには、暗に示された対称性が存在する。コールされた方の端末は、そのマルチプレクステーブルを、コールする方の端末がコールする方の端末の搬送されたチャネルのために特定したものとちょうど対応するように、コールされた方の端末のマルチプレクステーブルをセットする。
【0070】
「logicalChannels」フィールドは、双方の端末が搬送するであろう全てのチャネルのリストを含む。コールする方のパーティーから搬送されるチャネルは、チャネル情報を含む追加の「reverseLogicalChannelParameters」と組み合わされて「forwardLogicalChannelParameters」要素の中の値「NullData」の「dataType」フィールドにより指し示される。
【0071】
アンサーファースト2からの代替
【0072】
本発明の実施形態によれば、ここで記述された1個又はそれより多くのアンサーファースト技術をサポートしていない端末のために、代替技術が提供される。例えば、アンサーファースト2からの代替のためには、コールされた端末がアンサーファースト2をサポートしていないならば、又は、コールされた端末が提案されたアンサーファースト2パラメータを拒絶したならば、コールされた端末は従来の端末ケイパビリティセットAckを受信し通常のH.245取り決め(ネゴシエーション)がコールを継続するために使用される。
【0073】
図4は、本発明の実施形態によるアンサーファースト2からの代替を描いた、単純化されたダイアグラムである。図4に描かれたように、コールする方の端末は、アンサーファースト2をサポートしていない端末に対し、H.245非標準ケイパビリティの中のアンサーファースト2によるコールを試みる。コールする方の端末がTCS Ackを受信した後、MSDが搬送されて従来のH.245取り決め(ネゴシエーション)が実施される。
【0074】
アンサーファースト3
【0075】
基本的なコールシグナリング網が端末定義の付加的データ要素を搬送する能力を有しているならば、アンサーファースト3は、H.324のコーリングする方の端末が、Q.931のSETUPのPDUの部分としてセッションプロファイルのリストを特定することを可能とする。この技術は、H.323高速接続により実行される手続といくつかの類似点を共有している。本発明の実施形態によれば、次のようなセッションプロファイルが提供される。すなわち、コーデック及び論理チャネルのためのH.245パラメータと同様にマルチプレクサのための値を特定するようなセッションプロファイルである。特定の実施形態においては、マルチプレクサの全ての面のための正確な値、コーデックが使用されるためのH.245パラメータ、及び、論理チャネルは、セッションプロファイルにより特定される。本発明の実施形態により提供されるプロファイルを用いることで、移動体レベル検出の使用、多重H.245手続、及び、コールが受け入れられた後のNSRP往復過程よりもむしろ、コールされる端末がコールを受け入れた時に端末がセッションのパラメータを交換することが可能とされる。
【0076】
本発明の実施例によれば、セッションプロファイルは、明示的にせよ暗示的にせよ、以下の情報を定義する。すなわち、初期移動体レベル、マスターかスレーブかの状態を決定する端末型、映像コーデック、音声コーデック、論理チャネル番号、及び、H.223のMUXテーブルエントリーとパラメータ制限である。
【0077】
ここで記述されたプロファイルは、コールのいくつかの特徴をカバーすることもできるし、コールの全ての特徴をカバーすることもできるし、コールのたった1つの特徴をカバーすることもできる。加えて、プロファイルは、次のようなプリファレンス規則と結合され得る。すなわち、プロファイルを重ね合わせ可能とすることや、相互排他とすることや、又は、それらの任意の組み合わせを可能とすることといった規則である。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0078】
単に例示として、別々のプロファイルが、音声、映像、データ、及び、マルチプレクサに使用され得る。全体に関わるプロファイルは、1個1個の部分としてサブプロファイルを使用することができ、又は、各詳細を明示的に定義することができる。プロファイルは他の標準のプロファイルや勧告のプロファイルを参照してもよい。プロファイルは、「搬送のみ」のケイパビリティ、「受信のみ」のケイパビリティ、又は、「搬送及び受信」のケイパビリティを指示してもよい。プロファイルは、個々のコーデックに基づき使用することもできる。その場合、各コーデックは、それと関連する異なるプロファイルを有する。
【0079】
いくつかのプロファイルのアスペクトをもっと一般的なやりかたで変形するために、プロファイルモディファイヤーが使用され得る。例えば、リンクの帯域が例えば(ボンディングやその他に起因して)2倍に増加するようであれば、各チャンネルに関連したバンド幅も(2倍に)増加することができる。しかし、プロファイルが強固にコードされていたら、チャネルはリソースを十分利用し尽くすことができない。この場合には、全てのプロファイルに次のようなある規則が適用され得る。すなわち、可変ビットレートを有する全てのチャネルは比例的な増加を獲得するとともに、固定ビットレートの場合はそうしないという規則である。再配置は比例的にすることも可能だし、又は、冗長符号化をあるチャネルに影響させるよう配置し結果として効率的なレート変化をもたらすことも可能である。映像フレームサイズやフレームレートといった他のプロファイル特性もビットレートに応じて変化させてよい。ゆえに、あるビットレートに合致した後に、次なるフレームサイズアップ(つまりQCIFからCIFへ)が使用されてもよいし、又は、フレームレートが増加されてもよい。
【0080】
他のプロファイルは、ある他の状況の下でだけアクティブとなるように変形させてもよい。一例は、所定の十分なビットレートに合致するまでアクティブとならないCIF映像プロファイルである。特定の実施形態においては、所定の十分なビットレートは128kbpsであるのに対し、他の実施形態においては、他のビットレートが利用される。
【0081】
付加的なモディファイヤーは、セッションについての対照的性質の見込みを示すものであってもよい。かかる対称性の1つは、搬送と受信の両方について同じコーデックが動作していることを望むことであろう。これは、処理能力又は内部メモリといったいくつかの装置におけるいくつかの制約のために、望ましいことであろう。
【0082】
音声プロファイルは多くの特徴を特定することができる。限定する意図なしに例を挙げれば、コーデック、最大ビットレート、及び、許容されるAL-SDUフレームの最大数(最大al-sdu)である。映像プロファイルは多くの特徴を特定することができる。それにはコーデック、フレームサイズ、最大ビットレート、非限定ベクトル、算術的符号化、アドバンスド予測、pbフレーム、復号機コンフィギュレーション情報、それらの復号、及び、そういったもの、が含まれ、かつ、これらに限定されない。マルチプレクサプロファイルは多くの特徴を特定することができる。それには、限定されるわけではなく、次のものが含まれる。すなわち、マルチプレクサレベル、ダブルフラグの使用、追加的ヘッダー、データの流れやメディアの流れをマルチプレクスするための他のチャネルとの間の関係、といったものである。
【0083】
プロファイルは、与えられた論理チャネル型にあらかじめ与えられた論理チャネル番号又はプロファイル定義といった、プロファイルと関連したあらかじめ定義された他の特性をも有している。プロファイルはまた、コーデック又は論理チャネルと、マルチプレクサテーブルエントリー又はマルチプレクサテーブルエントリー番号と、の間の関係をも定義することができる。単純な規則は次のようなものであろう。すなわち、論理チャネル番号をマルチプレクサテーブルエントリー番号にマッピングしたり、又はその逆にしたりすることである。一例としては、マルチプレクサテーブルエントリー1を音声チャネルのために論理チャネル番号1に又は論理チャネル番号1からマッピングして、マルチプレクサテーブルエントリー番号2に映像チャネルのために論理チャネル番号2に又は論理チャネル番号1からマッピングすることである。
【0084】
プロファイルは、H.324勧告への補遺として創造され得る。H.324勧告に別冊としてさらなるプロファイルを創造したり精製したりすることは、拡張されたプロファイルが、産業とってより便利なやりかたで使用されることにつながるであろう。別にまとめられたプロファイルのセットは、H.324及び3GPP/3G-324Mにより、特定されることができかつ推奨されている。異なるプロファイルは3GPP/3G-324Mの異なるリリースの中で使用され得る。そこでは、プロファイルインダイスやアイデンティファイヤーの再利用や、装置の中で必要とされたり見込まれたりするケイパビリティに関するより広い制御を、許容している。本発明の実施形態は現在利用可能なプロファイルに限定されるものではなく、開発され標準化されるであろう将来のプロファイルの使用を含む。
【0085】
単に例を挙げると、いくつかの、音声、映像、及び、マルチプレクスプロファイルが以下の記載の中でリストされている。これらのプロファイルは本発明を限定するよう意図されたものではなくて、単位本発明の様々な実施例において利用されるプロファイルの例を提供するだけのものである。
【0086】
音声プロファイル
【0087】
音声プロファイル0(0x0000)、G.723.1音声、ベースラインプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0088】
音声プロファイル256(0x0100)、G.711音声、ベースラインプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0089】
音声プロファイル4096(0x1000)、GSM-AMR音声、ベースラインプロファイル[TBD]。
【0090】
音声プロファイル16385(0x1001)、GSM-AMR音声、3G-324Mの勧告されたプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0091】
ビデオプロファイル
【0092】
ビデオプロファイル0(0x0000)、H.263のQCIF映像、ベースラインプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0093】
映像プロファイル16(0x0010)、H.263のQCIF映像、3G-324M勧告プロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0094】
映像プロファイル256(0x0100)、H.261のQCIF映像、ベースラインプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0095】
映像プロファイル4096(0x1000)、MPEG4-映像、3G-324M勧告プロファイル[TBD]。
【0096】
マルチプレクスプロファイル(以下のプロファイルでは、音声チャネルはA1、A2、A3、のように表現され、映像チャネルは、V1、V2、V3、のように表現される。)
【0097】
マルチプレクスプロファイル0(0x0000)、1={LCN A1, RC UCF}
【0098】
マルチプレクスプロファイル1(0x0001)、1={LCN V1, RC UCF}
【0099】
マルチプレクスプロファイル256(0x0100)、1={LCN A1, RC UCF}, 2={LCN V1, RC UCF}
【0100】
マルチプレクスプロファイル512(0x0200)、1={LCN A1, RC UCF}, 2={LCN V1, RC UCF},3={LCN A1, RC 25}, {LCN V1, RC UCF}、4={LCN A1, RC 22}, {LCN V1, RC UCF}、5={LCN A1, RC 5}, [LCN V1, RC UCF}、6={LCN A1, RC 25}, {LCN0, RC UCF}、7={LCN A1, RC 22}, {LCN0, RC UCF}、8={LCN A1, RC 5}, {LCN0, RC UCF}
【0101】
マルチプレクスプロファイル513(0x0201)、1={LCN A1, RC UCF}, 2={LCN V1, RC UCF},3={LCN A1, RC 26}, {LCN V1, RC UCF}、4={LCN A1, RC 23}, {LCN V1, RC UCF}、5={LCN A1, RC 6}, {LCN V1, RC UCF}、6={LCN A1, RC 26}, {LCN0, RC UCF}、7={LCN A1, RC 23}, {LCN0, RC UCF}、8={LCN A1, RC 6}, {LCN0, RC UCF}。
【0102】
マルチプレクスプロファイル528(0x0210)、1={LCN A1, RC UCF},2={LCN V1, RC UCF}, 3={LCN A1, RC 32}, {LCN V1, RC UCF}、4={LCN A1, RC 27}, {LCN V1, RC UCF}、5={LCN A1, RC 22}, {LCN V1, RC UCF}、6={LCN A1, RC 20}, {LCN V1, RC UCF}、7={LCN A1, RC 19}, {LCN V1, RC UCF}、8={LCN A1, RC 17}, {LCN V1, RC UCF}、9={LCN A1, RC 15}, {LCN V1, RC UCF}、10={LCN A1, RC 14}, {LCN V1, RC UCF}、11={LCN A1,RC 7}, {LCN V1, RC UCF}、12={LCN A1, RC 2}, {LCN V1, RC UCF}、13={LCN A1, RC 32}, {LCN0, RC UCF}、14={LCN A1, RC 7}, {LCN0, RC UCF}、15={LCN A1, RC 2}, {LCN0, RC UCF}。
【0103】
マルチプレクスプロファイル529(0x0211)、1={LCN A1, RC UCF}, 2={LCN V1, RC UCF},3={LCN A1, RC 33}, {LCN V1, RC UCF}、4={LCN A1, RC 28}, {LCN V1,RC UCF}、5={LCN A1, RC 23}, {LCN V1, RC UCF}、6={LCN A1, RC 21}, {LCN V1,RC UCF}、7={LCN A1, RC 20}, {LCN V1,RC UCF}、8={LCN A1,RC 18}, {LCN V1,RC UCF}、9={LCN A1,RC 16}, {LCN V1,RC UCF}、10={LCN A1, RC 15}, {LCN V1, RC UCF}、11={LCN A1, RC 8}, {LCN V1, RC UCF}、12={LCN A1, RC 3}, {LCN V1, RC UCF}、13={LCN A1,RC 33}, {LCN0 ,RC UCF}、14={LCN A1, RC 8}, {LCN0, RC UCF}、15= {LCN A1, RC 3}, {LCN0, RC UCF}
【0104】
いくつかの実施例においては、論理チャネルはあらかじめ割り当てられている。例えば、1個又はそれより多くの音声チャネルのためには、ロジカルチャネル番号は1(A1)、17(A2)、33(A3)、といったようなものである。1個又はそれより多くの映像チャネルのためには、論理チャネル番号は2(V1)、18(V2)、34(V3)、といったようなものである。AMR及びMPEG4は3GPPの中で定義されたとおりのものであって、ここでは単に参照のために使用されていることに注意すべきである。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0105】
Q.931メッセージにおけるカプセル化
【0106】
3GPPで使用されているQ.931シグナリングの別の側面は、いくつかの情報要素が他に比べて好まれるだろうことである。例えば、セットアップ及び接続メッセージの中のユーザ-ユーザ情報要素は、移動体スイッチングセンターによりブロックされるであろう(これは、例えば、詐欺防止という理由による)。ゆえにサブアドレスIE(3GPP TS 24.008を参照)のような他の情報要素をセットアップ及び接続Q.931メッセージの中で使用することは、ネットワーク基盤に対しより透明性のあることとなる。
【0107】
この提案は、ベンダー及び設備プロバイダに、適切な情報要素の選択を行わせる余地を残す。サブアドレスフィールドは、ユーザ-ユーザ情報フィールドよりも適切かもしれない。そうであるならば、セッションプロファイル情報のために利用できる空間の最大サイズは20オクテットに限られるかもしれない。
【0108】
端末及びユーザ定義情報(例えばユーザ-ユーザ情報要素、サブアドレス情報要素)のためのQ.931関連のシグナリングに利用可能な限定された区間を効率的に利用するためには、セッションプロファイルを明示的に定義するメッセージの符号化を組み入れるよりもむしろ、あらかじめ定義されたセッションプロファイルを使用することが望ましい。
【0109】
明示的なセッションプロファイルが使用されるにしろ暗示的なセッションプロファイルが使用されるにしろ、コールを行うパーティーは、該パーティーのセットアップメッセージの中で該パーティーの所望のセッションプロファイルを搬送する。コールされたパーティーは、その応答(報知、コール続行、接続)メッセージのうちのひとつの中で選択されたか受け入れられたかしたセッションプロファイルを伴って応答する。コールする方の端末は、応答メッセージの中でセッションプロファイルアクノーレッジを受信するならば、セッションプロファイルを使用することを継続することができる。それはあたかも、端末ケイパビリティセット、マスタースレーブ決定、多重エントリー送信、及び、オープン論理チャネルの状態のマシンが完了し特定されたプロファイルが確立したかのようである。
【0110】
本発明の実施形態により提供された高速セッションセットアップメカニズムを使用してセッションを無事セットアップした後、セッションコンフィギュレーションについての連続した交替が、従来のH.245手続を使用して取り決められ得る。そのような交替を実行する理由は、端末や所望のセッション特徴を使用して利用可能なケイパビリティの完全な表現をする余裕がないプロファイルの使用に固有なあらゆる制約を克服することである。
【0111】
一例として、続いている交替は付加的なチャネルを加えたり除去したり、又は、高速セッションセットアップメカニズムを通して生成されたチャネルに変形や置換を施したりすることができる。交替の追加的な例としては、ビットレートへの適合や、又は、端末ケイパビリティセットを通して表現されたコーデックへの適合であろう。さらに、復号機情報、特に復号機コンフィギュレーション情報を伴うオープン論理チャネルを新しいチャネルを開くために送信するといった、復号機情報の変形や、より適切なマルチプレクサテーブルエントリーを追加することも、そうである。交替を要求するセッション特徴の一例は、装置が対称的コーデックを必要とするけれども、使用される規則又は交換される情報はこの表現を許容しない場合であるかもしれない。この場合は、解決方法は、不正確に非対称的なコーデックのデータを無視し、必要とされる対称性要求に基づいたチャネルを開き直すことであり得る。
【0112】
対称的コーデック及び他のセッション特徴制御に役立つ別の技術は、受信端末のしかるべき特徴が知られるまで、メッセージ搬送、要求、応答、又は、メディアを遅延させることである。一例としては、遠隔端末特徴(例えばコーデック搬送選択、ケイパティリティ、そしてそういったもの)が知られるまでは、装置は自分自身のメッセージ搬送、要求、応答、又は、メディアのうちのあるものを保留してもよい。したがって、セッションコンフィギュレーションはこの技術を使用することにより進歩させられる。
【0113】
一般に、本発明の実施形態により提供される技術は、セッションセットアッププロセスにより既に使用された論理チャネル番号及びマルチプレクサテーブルエントリーを補完するセッション変形を提供する。論理チャネル番号又はマルチプレクサテーブルエントリーや端末ケイパビリティエントリーやある種の他の側面と、交替するメッセージの中の対応するエントリーと、の間の関係は、アクションが交替及び変形とみなされるのか、それとも追加とみなされるのか、を決定するためにも使用され得る。例えば、高速セッションセットアップ技術の使用を通して既に開かれたものとみなされたチャネルのためのオープン論理チャネルは、確立されたセッションの交替とみなされてもよい。新しいチャネル上のオープン論理チャネルは、新しいチャネルを開けという要求とみなしてもよい。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0114】
コールされた方の端末によるアンサーファースト3要求の受け入れは、受信したアンサーファースト3要求の中の端末型値をローカル端末のための値と比較することによりマスタースレーブ決定の所定の状態につながる結果となる。最高の値がマスターとして選択される。等しい端末型値のイベントにおいては、コールする方の端末がマスターとして選択されることになる。追加的な乱数番号といった他の変量は、マスタースレーブ決定と同様な態様にて利用可能である。このことは、コールする方及びされる方の状態により決定されるこの解決の類似性を減少させるために使用されてもよい。ある場合には次のことも可能である。すなわち、対称的なやりかたではこの状態を解決することができないということが、別のセットアップ技術に復帰するための十分な条件となることである。
【0115】
図5は、本発明の実施形態による、2個のH.324端末の間のQ.931セットアップの中でのアンサーファースト3の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。一般に、メディアは、一方向性であってもよいし、双方向性であってもよい。
【0116】
図5に描かれたように、コールする方の端末は、Q.931セットアップメッセージ(例えばサブアドレスフィールド情報要素)の中に要求PDUを含めることによりアンサーファースト3を要求する。実施形態においては、メッセージは、以下のASN定義によりPER符号化構造において植え込まれる。
AnswerFast3Request::=SEQUENCE
{
version INTEGER (1..255),
terminalType INTEGER (0..255), -- For
MasterSlaveDetermination
initialMobileLevel INTEGER (0..7), -- [4,7] are
reserved
h223Extension CHOICE
{
h223AnnexADoubleFlag BOOLEAN,
h223AnnexBOptionalHeader BOOLEAN,
...
}
audioProfiles SEQUENCE (1..65535) OF INTEGER
(0..65535),
videoProfiles SEQUENCE (1..65535) OF INTEGER
(0..65535),
multiplexProfiles SEQUENCE (1..65535) OF
INTEGER (0..65535),
mediaWaitForConnect BOOLEAN,
...
}
【0117】
当業者の一人であれば明らかであるように、3GPPのTSの24.008と調和する実施形態においては、アンサーファースト3要求PDUの全長は、Q.931で規定された情報要素長を越えることができない。
【0118】
コールされた方の端末は、基盤となるネットワーク上にセッションを確立するための許可されたQ.931応答メッセージのうちの1個の中に応答PDUを含ませることにより、アンサーファースト3要求に応答する。例えば3GPPでは、コールされた端末の型と、コアネットワークの中でゲートウェイが使用されているかどうかと、に依存して、応答メッセージは、報知、コール手続き、又は、接続メッセージになり得る。コールされた方の端末は、それが受信した各応答メッセージの中のアンサーファースト3応答メッセージの存在を容易に点検することができる。報知又はコール手続きといった早いメッセージの中にアンサーファースト3メッセージを埋め込むことは、コールする方の端末が、接続メッセージが受信されるまで家事目的のために時間を使うことができることにつながり得る。
【0119】
実施形態においては、アンサーファースト3応答メッセージは以下の定義によるASN.1 PER 符号化構造である。
AnswerFast3Response::=SEQUENCE
{
version INTEGER (1..255),
terminalType INTEGER (0..255), --
MasterSlaveDetermination result
-- based on "terminalType"
comparison.
-- If terminalType is the same then
caller
-- is always the master
audioProfile INTEGER (0..65535),
videoProfile INTEGER (0..65535),
multiplexProfile INTEGER (0..65535),
...
}
【0120】
当業者には明らかであるように、3GPPのTSの24.008と調和する実施形態においては、アンサーファースト3要求PDUの全長は、Q.931で規定された情報要素長を越えることはできない。
【0121】
コールする方の端末は、接続メッセージの中でセッションプロファイルアクノーレッジを受信しないならば、コールされる方の端末がアンサーファースト3をサポートしていないか、又は、特定のプロファイルのいずれをも受け入れなかった、と仮定してもよい。この場合、コールする方の端末は、アンサーファースト3が使用されていないかのごとく接続を進めるであろう。ゆえに、アンサーファースト3フォールバックモードが、本発明の実施形態により提供される。コールする方の端末は、既により詳細に論じたとおり、アンサーファースト2を使用することを試みることもできる。コールする方の端末は、以下により詳細に論じられるように、アンサーファースト4を使用することを試みることもできる。
【0122】
アンサーファースト4
【0123】
アンサーファースト4は、上のアンサーファースト3で述べられたプロファイルを含む所望のセッションプロファイルをシグナリングチャネルのかわりにベアラチャネル上で通信することによりコールセットアップを高速化するメソッドである。セッションプロファイルやプリファレンスは、上述のメッセージに類似するメッセージであり、エラーはねかえしを向上させるためのエラー制御技術を使用してノイズ免除目的のためにさらに符号化され得る。提案されるセッションプロファイル情報は、ベアラチャネルが確立されるとすぐにベアラチャネル上で搬送され、アンサーファースト4フォールバックフェーズが開始するまであるレートで繰り返される。我々は、コールする方の端末(コールを開始した実体)により搬送されたプリファレンスメッセージをコーラーAF4要求と呼び、コールされた方のパーティー端末により搬送されたメッセージをアンサラーAF4要求と呼ぶ。AF4メッセージは、AF4をサポートする端末であればどの端末もメッセージを未知のノイズ、変造、又は、欲していないデータであるとして無視することのないようなやりかたで選択される。コールされる方のパーティーメッセージもプリファレンスを含む。コールされる方のパーティー端末は、いったんコーラーAF4要求を検出したら、その要求を解析して、アンサラーAF4応答を搬送してもよい。
【0124】
この明細書の中で用いられるAF4応答メッセージという用語は、追加的なメッセージであることに注意すべきである。そのようなメッセージは、AF4の動作には必要ないけれども、柔軟さのために提供される。例えば、動作の選択されたモードの例えばアクノーレッジメントを必要とするH.324端末のために提供される。一例はH.324ターミネーションを伴うゲートウェイであろう。ゲートウェイは典型的にはトランスコーディングのためにリソースを配する必要がある。そして、トランスコーディングリソースを変更することは複雑さ及び処理時間の点でコストとなるかもしれない。この場合、AF4応答は、AF4応答が使用されない場合に比べてわずかに増加するセットアップ時間という代償を支払ってでも、複雑さを軽減してもよい。柔軟性とセットアップ時間の効率性とがトレードオフの関係になる別の一例は、セッションプロファイル又はプリファレンスの単純化である。この例においては、柔軟性は最良ではないもののセットアップ時間が最良であるようなアプローチを選ぶことができる。そしてこの場合、シグナルプリファレンスに最も単純なメカニズムを選択することができる。これは、所定のプロファイルを使用することと、高速セッションセットアップと最速フォールバックを目的とするが必ずしもカスタムプロファイル又はデータを搬送する能力という点で最も柔軟になるとは限らないようなメディア及び移動体レベルシーケンスを伴うメッセージとして前期所定のプロファイルの組み合わせを使用することを含むことになろう。この明細書で記述されるAF4概念は、次のものをカバーする。すなわち、「シグナル」をH.245メッセージングとは独立にベアラ上で早期に搬送する原理と、類似する加速技術をサポートすることを指し示すものとしてのピア端末によりどのように「シグナル」が探索されるかということと、最小のシグナリングでメディアを交換する手段を提供することと、である。この明細書の記述は完全性のための追加的なAF4応答を含む実施形態をカバーする。
【0125】
図6Aは、本発明の実施形態によるアンサーファースト4を描く、単純化されたダイアグラムである。アンサーファースト4については、セッションプロファイルは、アンサーファースト3の節の中で述べたものと同様である。そのかわりに、セッションプロファイルは、(あらかじめ定義されるかわりに)明示的に表現され得る。アンサーファースト4メッセージは以下に述べる手続により構築される。
【0126】
図6Bは、本発明の別の実施形態によるアンサーファースト4を描いた、単純化されたダイアグラムである。この場合、インファレンス又はプリファレンス規則セットは各端末で使用され、メディア搬送が始まる前に追加の応答メッセージは必要ない。
【0127】
アンサーファースト4フレーム及び同期フラグ
【0128】
図7は本発明の実施形態によるアンサーファースト4の構造を単純化して描いた図である。図7に描かれたように、アンサーファースト4要求及び応答フレームは、オクテットに並べられている。したがって、アンサーファースト4メッセージ搬送はオクテットに並べられており、他の移動体レベルの従来の搬送と互換性を有することができるようになっている。
【0129】
実施形態によれば、アンサーファースト4フレームのフレーム情報フィールドは表1に示される値を有している。
【表1】
【0130】
ペイロード長フィールドは、エミュレーション挿入オクテットを適用する前に、ペイロードサイズを指示する。メッセージは、ペイロードプレゼントインディケーターの使用により最適化され得る。プレゼントでないならば、メッセージは最小のサイズで残される。ペイロードがプレゼントであるならば、ペイロードインディケーター、ペイロード長、及び、ペイロードは、全て、メッセージの中に含まれるであろう。
【0131】
一般に、ペイロードは任意の長さであり得る。いくつかの応用においては、多くのネットワークの中と同様に、フレーム情報はペイロードを150オクテットに制限するようにコンフィギュアされている。フレームは、160オクテットのタイムスロットの中で搬送され処理される。ネットワークコンフィギュレーションに応じて、ペイロード長は、特定の応用に適するように変化させられるであろう。
【0132】
メッセージは、ヘッダーフィールドの中のある値に依存して、異なる目的のためにも使用され得る。要求、応答、命令、インディケーション、メディアといった異なるメッセージ型がインディケートされ得る。さらに、連続番号又はセグメントインディケーターは、エラー復元とプロトコル使用のためにも使用されることができる。
【0133】
図7をもう一度参照し、CRCフィールドは長さ16ビットであり、アンサーファースト4同期フラグを除く全部のフレームに周期的冗長点検(CRC)を適用することにより決定される。実施例においては、CRCは、8.1.1.6.1/V.42と整合するように記述されている。
【0134】
望まれるのであれば、エラー検出又はエラー訂正がアンサーファースト4メッセージに追加されることが可能である。エラー訂正は、より高いマルチプレクサレベルのためのH.324及び必要とされる情報の搬送を許可するメッセージの変形に既に使用されているコードに似たフォアードエラー訂正コードとともに使用され得る。エラー検出は周期的冗長性点検を使用して実装され得る。CRC値は特定のフィールドの中のメッセージの中で搬送され得る。
【0135】
マルチプレクサ同期フラグエミュレーションプロテクションは、ベアラ上のノイズ及び欲されていないデータの一方又は両方として現れる全部のメッセージを確実にするために、アンサーファーストフレーム上で実行されてもよい。これは次のことを確実にする。すなわち、どの搬送も、在来装置によりレベル検出のような従来の搬送として誤って解釈されることがないことである。これはまた、次のことも可能にする。すなわち、在来の搬送を阻止することが可能であるかもしれないゲートウェイのような別の在来装置を通したセッションの間にアンサーファースト4メッセージを透明的に搬送することである。
【0136】
ベアラにフレームを送信する前に、エミュレーション挿入手続が実行される。ペイロード長、ペイロード、及び、CRCについてのフィールドは、エミュレーション挿入手続とともに適用される。ひとつの実施形態においては、0xA3、0x35、0xE1、0x4D、0x19、0xB1、及び、0x7Eの値の全てのオクテットは、同じ値により1オクテット複製される。
【0137】
両方の端末は、いったんアンサーファースト4メッセージを検出したら、メディア又はメディアモードを決定する。AF4応答メッセージが使用されているときには、そして、端末がメディアプリファレンスによりメディアモードを無事決定することができるときには、アンサーファースト4応答が送信され得る。再び、AF4応答メッセージは追加的であって、いくつかの状況において確認として使用され得る。確認とは例えば、ゲートウェイのような端末が、セッションとともに続く前のメディアコーデック選択を確認することを望むかどうかの確認である。応答が用いられる別の状況は、アンサーファースト4要求が、例えばエンクリプションキーといった、なんらかのアプリケーション特定情報要求を含むかどうかである。
【0138】
各装置から表現されたプリファレンスとケイパビリティとにしたがってメディアモードが決定されるやりかたには、いろいろある。プリファレンスがH.245プリファレンス(例えばTCSやOLCsやそういったものにより表現されている)に類似しているならば、トランザクションが最終アウトカムまで暗示的に実行される場合を除き、通常のH.245メッセージ交換と同じようにコーデックが選択されてもよい。この技術はインファードコモンモード(ICM)を形成し、H.245のB.2.2.2及びC4.1.3.で特定されるようなケイパビリティプリファレンス及びメディアモードコンフリクトレゾリューションに従って導かれる。
【0139】
メディアモードを決定するためには他の多くの制約及び規則セットも可能であり、いくつかは、より少ない変量特徴の上でなされてもよい。プロファイルが使用されるならば、望まれた秩序でのケイパビリティの単純なマッチングが実行され得る。例えば音声プロファイルが0x0000、0x0100、0x1000が装置によりサポートされており、かつ、ピア装置が0x01000だけをサポートするインディケーションを該オーディオプロファイルが受信するならば、0x0100が選択されるであろう。1個よりも多いプロファイルケイパビリティが装置に共通である場合、プリファレンス選択が行われる。プリファリング規則の一例は、プロファイルが表現されている秩序に従ってプリファレンスを割り当てることであろう。このプリファレンス秩序はフォワードでもあり得るしリバースでもあり得るし、そして、他の入力により変形され得る。別のルールは、最高又は最低どちらかのインデックスに基づいたプリファレンスを選択することであり得る。例えば0x0000、0x0100、0x1000の音声プロファイルが装置によりサポートされ、かつ、該オーディオプロファイルが、ピア装置が0x0000及び0x01000をサポートしているならば、最高インデックス規則を用いた規則により0x0100が選択され得る。当業者は多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0140】
端末は、いったんアンサーファースト4要求メッセージを検出したら、受信したプリファレンス及び端末が搬送予定又は搬送完了したプリファレンスにしたがって、端末自身及び遠隔装置のためのコンフィギュレーション(メディア、データ、マルチプレクサモード)を決定することができる。コンフィギュレーションの決定は、アンサーファースト4メッセージの入力及びプレゼンスと、あらかじめ定義された規則と、からなされ得る。これらの規則は、ある入力に基づいてあらかじめ定義されるかあらかじめ決定されるかしてあってもよいし、明示的なメッセージに基づいた単純なルールであってもよい。規則は、H.245最高プリファードモードのような、現に装置の中に既に存在する規則を再使用してもしなくてもよい。
【0141】
アンサーファースト4同期フラグは表2に描かれたように定義される。
【表2】
【0142】
アンサーファースト4同期フラグは、それが従来のメッセージとして解釈されないことを確認するように選択されてもよいが、そのかわり、従来の端末には、ノイズ又は無視してよいデータであるようにみえる。実施例では、1個のアンサーファースト4同期フラグは、各アンサーファースト4フレームの直前及び直後に挿入される。一般に、ただ1個のアンサーファースト4同期フラグは、2個の連続したアンサーファースト4フレームの間に存在するであろう。
【0143】
本発明の実施形態は、アンサーファースト4要求及び応答を構築するための手続を提供する。ベアラがいったん確立され、端末がアンサーファースト4をサポートするならば、端末は望ましくは即座にアンサーファースト4要求フレームを送信するであろう。実施形態においては、フレームは、以下の状況のうちのひとつが生じるまで繰り返されてもよい。すなわち、アンサーファースト4要求フレームが検出されること、H.324のC.6に記述されたように有効な移動体レベルスタッフィングフラグが検出されること、又は、タイムアウトが生じて有効なアンサーファースト4要求が何も検出されなかったこと、である。
【0144】
有効な移動体レベルスタッフィングフラグが検出されたときは、通常のH.324セッション手続が、H.324の補遺Cに従って使用される。アンサーファースト4要求が検出されたときには、以下でより詳細に述べるアンサーファースト4ペイロードハンドリング手続に従ってペイロードが処理される。
【0145】
ペイロードが無事解釈されるならば、端末は、このオプションが使用されるならばアンサーファースト4応答を送信することにより、ペイロードを受け入れる。アンサーファースト4応答自体はペイロードデータを必要としないことに注意する。メディアデータトンネリングが望まれるのならば(かわりに、メディアは、柔軟性が優先されていないならば所定のモードに基づいて搬送され得たであろう)、以下の状況のうちのひとつが生じるまで、メディアデータを含むであろうペイロードフィールドを除き、フレームは繰り返される。すなわち、(使用中ならば)アンサーファースト4応答が検出されるか、又は、H.324のC.6で記述されるように有効な移動体レベルスタッフィングフィールドが検出されるか、である。
【0146】
アンサーファースト4応答の搬送の間、応答及びメディアトンネリングが使用されるならば、アンサーファースト4応答フレームのペイロードフィールドの中でメディアが搬送されてもよい。一例として、最終的に同意された移動体レベルを使用して、ペイロード内容がMUX-PDUを含んでもよい。このMUX-PDUは、H.223の使用と整合する。一般に、ペイロード長は150オクテットより多くはない。本発明の実施形態によれば、アンサーファースト4をサポートする全ての端末は、アンサーファースト4メッセージの中にMUX-PDUsが含まれているならば、MUX-PDUsをサポートし操作するであろう。
【0147】
例えば特にアンサーファースト4メッセージといったアンサーファーストメッセージは、そのペイロードとしてメディアを含んでもよい。このメディアは、与えられたマルチプレクサレベルでのMUX-PDUとしての形態をとってもよい。しかしそのメディアは、アンサーファーストメッセージにおけるネイティブコーデックビットストリーム形式のような、特定の別の符号化であろう。符号化が有するであろう他の属性を利用するためである。アンサーファーストメッセージの中でメディアが送信されるならば、メッセージを冗長に搬送することは必要ではなくなり、かわりにセッションの音声、映像、及び、データを表現するメディアを含むメッセージ列が送信され得る。かわりに、メディアは、単純に、ベアラ上の適切なMUX-PDUsの中で搬送されてもよい。
【0148】
図8は、アンサーファースト4フレームの中で搬送されたメディアを伴う、本発明の実施形態によるアンサーファースト4のメソッドを描いた、単純化されたダイアグラムである。
【0149】
アンサーファースト4要求を送信し追加的にはアンサーファースト4応答を検出した後、端末は、同意された移動体レベルを使用して通常のセッションを開始する。使用されているとしてアンサーファースト4応答ステージの間に音声及び映像交換が開始されなかったならば、音声及び映像交換も即座に始まる。本発明の実施形態を利用すれば、使用されていようがいまいがアンサーファースト4応答の間に音声及び映像が始まれば、音声及び映像の交換は継ぎ目なく継続することが可能とされる。
【0150】
もしアンサーファースト4メッセージの部分として受け入れ可能なメディアが送信されたならば、そのメディアの継ぎ目なしの継続が、任意のセッションコンフィギュレーション変形を通して、望ましい。コンフィギュレーションが受け入れられるとき、又はセッションのいくつかの側面が異なる技術(例えばアンサーファースト2、又は従来の動作であっても)へのフォールバックを要請するようないくつかの場合についてさえも、メディアの継ぎ目なしの継続が、最良のユーザ体感を提供するために必要である。継ぎ目のないメディア結合の一例は、アンサーファーストメディアメッセージの中である特定のフレーミングが選択される場合であろう。そして、セッションの確立の上で、コンフィギュレーションは例えばある特定のマルチプレクサレベルでの異なる特定の型のものとして知られる。受信機は、それゆえ、ストリーム及びフレーミングの両方の型からメディアを引き出す能力を有するとともに、それらをユーザにレンダリングする(又はゲートウェイの場合であれば遠隔のエンドポイントにそれらを搬送する)能力を有する。
【0151】
アンサーファースト4要求を受け取った後に、端末がアンサーファースト4手続では進行しないことを決定するならば、該端末は、以下により詳細に記述されたようなH.324の補遺Cに従って、即座に、通常のH.324手続を継続することになる。音声及び映像のコーディングは、もしそれがアンサーファースト4応答フレームを送信する間に開始してしまっていれば、再びやり直されることになる。
【0152】
アンサーファースト4の一部又は全部のセッションが無事でなかったら、アンサーファースト2技術への代替が推奨される。コンフィギュレーションのミスマッチが訂正を示唆するならば、アンサーファースト2技術が訂正モードを決定するために用いられ得る。そして必要ならば、アンサーファースト2技術は、遠隔の装置により期待された流儀におけるコーデック及び論理チャネルを再度開始する。アンサーファースト2(追加的には、アンサーファースト1及びいくつかのSRP拡張のうちの一方又は両方とともに)が成功しなかったら、通常の振る舞いが採用されるべきである。当業者は多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0153】
アンサーファースト4要求を送信後及び受信後に、コールする方の端末が、使われているとしてアンサーファースト4応答を検出しないけれども有効な移動体レベルスタッフィングフラッグを検出するならば、該端末は即座にアンサーファースト4応答フレームを送信することを中止して、位階より詳細に記述されるH.324の補遺Cに従った通常のH.324セッション手続を継続するようにしてもよい。
【0154】
従来の移動体レベル動作への代替は、有効な通常の移動体レベルフラグの検出によりトリガーされる。実施形態においては、H.324に従う検出に関係したレベルを提供するためにあるしきい番号が検出されなければならない。この実装依存しきい番号が検出された後、端末は望ましくはアンサーファースト4メッセージを送信することを中止してアンサーファースト2又は従来のふるまいにドロップバックすべきである。該端末が、アンサーファースト4が不可能な端末と通信していることが明らかだからである。
【0155】
実施形態においては、アンサーファースト4要求ペイロードは、以下に示すようなASN.1のPER符号化構造である。すなわち、
AnswerFast4Request::=CHOICE
{
predefinedProfile AnswerFast3Request,
explicit Profile
AnswerFast4ExplicitRequest,
...
}
AnswerFast4ExplicitRequest::= SEQUENCE
{
terminalType INTEGER (0..255), -- For
--
MasterSlaveDetermination
initialMobileLevel INTEGER (0..7), -- [4,7]
are reserved
h223Extension CHOICE
{
h223AnnexADoubleFlag BOOLEAN,
h223AnnexBOptionalHeader BOOLEAN,
...
}
terminalCapabilitySet TerminalCapabilitySet,
openLogicalChannels SEQUENCE (1..65535) OF
OpenLogicalChannel,
multiplexEntrySend MuItiplexEntrySend,
...
}
【0156】
この構造により、端末は、アンサーファースト3のために記述されたプロファイルのようにあらかじめ定義されたセッションプロファイルを使用することもできるし、明示的なセッションプロファイル定義を使用することもできるようになる。柔軟性が優先されるのでなければ、所定のモードが使用され得るのであり、AF4メッセージは、往復時間の約半分という可能な限りの早期にメッセージのメディアを搬送するために端末により探索された最小のシグナルに減少され得る、ということに注意すべきである。
【0157】
アンサーファースト4ペイロード操作手続は、つぎのようなものである。すなわち、2個の端末の間で端末型が同一であり明示的なマスタースレーブ決定が要請されるときには、コールする方のパーティーが常にマスターである。かわりに、端末は、(使用されるならAF2の中での、又は、従来のH.245メッセージングの中での)セッションの中で後までマスタースレーブ関係の知識の必要を無視してもよい。ゆえに、コールする方のパーティーは、メディアモードシグナリングアプローチの形式及び所望の柔軟性に従ってメディアを受け入れる立場にある。アンサーファースト技術をサポートする端末は、あらかじめ決定されたものであれあらかじめ定義されたものであれ明示のものであれセッションプリファレンスのシグナリングの形式に依存して、即座にメディアを受け入れる(受信し復号する)準備ができていることが必要とされてもよい。
【0158】
アンサーファースト3については、ベアラの確立の直後にメディアが知られたコンフィギュレーションの中を搬送されるので、受信機は、0.5往復に等しい最も早期の時間にメディアを受け入れ復号する準備ができていることが望ましい。他の実施形態においては、セッション確立は、およそ0.5往復のうちに実行される。アンサーファースト4については、ペイロードの中で搬送されるメディアに関しては、該メディアは、使用されることになるプリファレンスを指示するメッセージとともに、同時に又は平行的に到着してもよい。この場合、受信する端末はコンフィグレーションを指示する情報を使用してメディアを復号及び使用する。
【0159】
本発明の実施形態によれば、コンフィギュレーションを指示する情報は、到着するメディアを最大限使用するには遅すぎるように到着したり処理されたり、又は、初期メディアが終端ベアラの終端の確立によりクリップされたりすることが可能である。コンフィギュレーションメッセージを伴う状況へのいくつかのアプローチのうちの1個は、メッセージが到着するまで、到着した全てのメディアをバッファすることである。バッファされた情報が使用されることにより、セッション情報の最小量が失われるだけですむ。初期メディアクリッピング及び復号機情報欠如に適用できる別のアプローチは、非一時的な冗長メディア(例えばキーフレーム、イントラフレーム)を、できれば排他的に増加した頻度で、あるいはある知られた時間で、搬送することである。復号機を補助するであろうさらなるアプローチは、コーディングの中に、メディアメッセージが非一時的な冗長メディアを含む旨の指示を含むことである。このマーカーを検出したら、ストリームは、このポイントだけから復号され得るのであり、これにより、処理の省略と複雑さの減少とがもたらされる。
【0160】
符号化及び搬送側が非一時的な冗長メディアを搬送するのに特に便利であろう特定の時間は、送信機で受信機からの(暗示的であれ明示的であれ)アクノーレッジメントの受信時であろう。これは次の事実による。すなわち、アクノーレッジメントの受信時、送信機は、受信機が復号準備が整えたことを知る。他の可能性は、ある時間期間内に否定的なアクノーレッジメントを受信しなかった場合をも含むであろう。この場合の特定の例は、アンサーファースト2の場合におけるTCSのAckの受信や、あるいは、アンサーファースト4の場合におけるアンサーファースト4応答メッセージかアンサーファースト4セッションメディアのいずれかの受信である。これらのメディア到着のふるまいは(柔軟性が優先されないのであれば)、あらかじめ決定されるか、あらかじめ定義されるか、又は、装置のサポートしだいで明示的にシグナルされてもよい。端末がメッセージを認識しないか又は(例えばコラプションのために)メッセージを検出できないならば、本明細書全体を通して前述されたアンサーファースト2高速化技術に従って、進行する。
【0161】
本発明の実施形態は、アンサーファースト4からフォールバックするための技術も提供する。例えば、コールする方の端末が、アンサーファースト4メッセージを受信しないものの、(AF2スタイルのメッセージを伴うにしろ伴わないにしろ)通常のH.245端末ケイパビリティセットメッセージを受信するならば、該端末は、コールされる方の端末が、アンサーファースト4をサポートしていないか、又は、特定されたプロファイルのいずれをも受信しなかった、と想定するであろう。この場合、コールする方の端末は、セッションをつくるために、従来の端末ケイパビリティセット、マスタースレーブ決定、マルチプレクスエントリー送信、及び、オープン論理チャネル手続を継続するであろう。コールする方の端末はまた、本明細書を通してより十分に述べられたようなH.245命令を利用してアンサーファースト2技術を使用することを試みることもできる。
【0162】
従来の動作へのフォールバックは、アンサーファースト技術サポートのインディケーションを欠いた通常のTCSの検出によりトリガーされてもよい。このTCSを検出したときは、端末は、在来の装置と通信していることが明らかであるから、望ましくはアンサーファースト4メッセージを送信することを中止しアンサーファースト2又は従来のふるまいにドロップバックすべきである。
【0163】
本発明の実施形態は、高速セッション確立シグナリング又はメッセージングのインターリービングを、従来の技術及びメディアと組み合わせる技術を提供する。ここに参照によりあらゆる目的のために全体として組み入れられる、2004年9月4日に出願された、「H.324を用いた設備と関連した遠隔通信プロトコルとの間の高速セッション確立のための方法及びシステム」と題された、審査中で一般的にアサインされた米国特許出願番号10/934,077においてより詳細に述べられているように、アンサーファースト4技術のさらなる実施形態は、従来のマルチプレクサレベルセットアップとアンサーファースト4とを組み合わせることを含む。ひとつの可能な技術の組み合わせは、可能な最大限度よりも濃度の低い(つまりバックツーバックでない)ベアラ上へと搬送されるアンサーファースト4メッセージとともにある。搬送のこの疎らさは、時間内の点においてアンサーファースト技術により使用されないベアラを残す。ベアラは、使用されないとき、従来の流儀で使用するために装置にとって利用可能となる。典型的には、ベアラ確立の直後、移動体レベル検出及びセットアップが行われ、それゆえ、ある特定の実施形態において、移動体レベルスタッフィングフラグが搬送されるであろうベアラ時間にギャップがある。そのようなメソッドは、実施形態しだいで、組み合わせられたり従来の技術とともに使用されたりしてもよい。当業者は多くのバリエーション、他の選択肢、及び、変形を認識するであろう。
【0164】
アンサーファースト装置は部分的には従来の態様にて動作しているため、この態様におけるインターリービングは、別の従来の装置と相互動作するときに、どんな遅延も最小化する。アンサーファースト4メッセージ再送信の疎らさは、必要とされるエラー回復力及び従来の所望の相互動作遅延に基づいて調整され得るパラメータである。アンサーファースト4メッセージの適合は、従来の動作からの入力に基づいても、可能である。例えば、アンサーファースト4からのアンサーファースト4の取り決めにおいてさえ、従来の手段を通した特定の移動体レベルの検出は、メディア搬送の形式を決定するために用いられてもよい。
【0165】
全てのアンサーファーストメソッドをサポートするH.324実体のために、本発明の実施形態は、コールされる方のH.324実体がアンサーファーストメソッドのうちの1個かそれより多くをサポートしないときに、フォールバック手続をサポートするメソッド及びシステムを提供する。例えば、コールする方の端末がアンサーファースト3を使用するコールを開始し、コールされる方の端末がアンサーファースト3をサポートしないのであれば、コールする方の端末は、以下の手続を用いてフォールバックする。すなわち、アンサーファースト4、アンサーファースト2、端末手続の7.4にて特定されたフェーズDにおけるような通常のH.245通信、である。アンサーファースト3のフォールバック手続は前述した。
【0166】
コールする方の端末がアンサーファースト4を使用したコールを開始又は継続し、そしてコールされた方の端末がアンサーファースト4をサポートしないならば、コールする方の端末は、以下の手続を使用してフォールバックする。すなわち、アンサーファースト2、端末手続の7.4にて特定されたフェーズDにおけるような通常のH.245通信、である。アンサーファースト4のフォールバック手続は前述した。
【0167】
コールする方の端末がアンサーファースト2を使用したコールを開始又は継続し、そしてコールされた方の端末がアンサーファースト2をサポートしないならば、コールする方の端末は、以下の手続を使用してフォールバックする。すなわち、端末手続の7.4にて特定されたフェーズDにおけるような通常のH.245通信、である。アンサーファースト2のフォールバック手続は前述した。
【0168】
本発明の実施形態によれば、端末コンフィギュレーションは、アンサーファースト技術により提供される利益を生かすように利用される。一例として、本発明の実施形態は、いくつかの利益を提供するために、SRP拡張(つまりフレーム並行搬送)を利用する。ここに参照によりあらゆる目的のために全体として組み入れられる、2002年12月12日に出願された、「マルチメディアゲートウェイにおけるH.324<>H.323セッション確立の最適化」と題された、審査中で一般的にアサインされた米国特許出願番号60/433,252においてより詳細に述べられているように、SRP拡張技術は、アンサーファースト1及びアンサーファースト2についてここで述べられたH.245技術と結合して使用され得る。これらの技術は、セッション回復、搬送効率、及び、セットアップ処理における任意の関連した向上を含む、ただしこれらに限られない、利益を提供する。
【0169】
3Gモデムも、コールセットアップ時間における大幅な増加に寄与するかもしれない。ゆえに、コールセットアップフェーズにあるモデムの動作及び相互作用は、興味の対象領域である。単に例として示すにすぎないが、潜在的な最適化が可能な領域は、次のものを含む。すなわち、モデム初期化、ベアラ接続シグナルからベアラチャネル利用可能性までに必要な時間、及び、モデム動作に必要なリソースである。
【0170】
一般に、受信側と送信側とは、分離したスレッドにあるだろうことが見込まれる。いずれの場合にせよ、スレッド優先度は、通信ベアラにおける連続的なデータフローを維持するために、望ましくはできる限り高く設定されるべきである。
【0171】
本発明の実施形態は、できるだけ早くメディア入力及び出力(例えば音声と映像)を初期化することによって、潜在的に顕著な、メディアプロセッサーを準備する時間を、最小化する。特定の実施形態においては、最適な時間は、コールが行われようとするときである。コールする側の視点からは、これは、コールボタンが押された時間のことである。アンサーする側の視点からは、これは、リングトーンが検出された時間のことである。音声及び映像のメディアプロセッサーを含むメディアプロセッサーが提供される。1個はフレームキュプチャリング及び符号化のためで、そして1個は復号とプレイバックのためである。
【0172】
特定の実施形態においては、最適なコールセットアップ処理を提供するために、アンサーファースト手続の開始前に、全てのサポートされた符号書きと復号機とが利用可能とされ準備完了とされる。この仮定はコーデック初期化と呼ばれ、音声及び映像の両方に適用可能である。この実施形態は、初期化時間が無視し得るときには、システムパフォーマンスにほとんど関係しない。知られているように、組み込みシステムにおいては、暗示されたコモンモードが利用可能になると同時に、符号化機及び復号機が例示され得る。ゆえに、イベント後できるだけ早期に符号化機及び復号機を準備する時間がもたらされる。
【0173】
本発明の実施形態はセッション準備を提供する。セッション準備においては、メディア装置は、ベアラが確立される前に、初期化され準備完了状態に置かれる。いくつかの応用においては、最適化は、所望のセッション準備を達成するために実行される必要があるかもしれない。これらのメディア装置は、次のものを含む。すなわち、1.適用可能ならばセルフビューを含む映像キャプチャー又はカメラ、そして、関連したコーデック、2.映像ディスプレイ、そして、関連したコーデック、3.音声キャプチャー又はマイクロフォン、そして、関連したコーデック、4.音声プレイバック、そして、関連したコーデック、である。
【0174】
ここで発表された技術は、新しい装置ケイパビリティと将来的互換性を有するので、他の変形がなされたときにはいつでも、高速セッションセットアップのための装置のケイパビリティ及びプリファレンスを更新することができるという点で有利であろう。ゆえに、アンサーファースト規則及びプロファイルと同じくアンサーファーストユーザ実体が、リリースされた装置に合わせて簡単にアップデートすることが可能となるようなやりかたで設計され実装されることが、強く望まれる。単に例を示すと、ある実施形態においては、空中更新が提供される。これらの空中更新は、組み合わされた更新として提供されてもよいし、いくつかの更新にまたがって配布されてもよい。組み合わされる場合、ケイパビリティ(例えばコーデック)の更新は、そのケイパビリティを使用するのに必要とされるなんらかの更新された規則と同じように、装置プリファレンスのなんらかの更新と連結されてもよい。当業者は、多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0175】
アンサーファーストメッセージングシステムは、応用及び実装の両方について、柔軟性の幅を有している。情報搬送及び任意の規則は、どんな所望のコンフィギュレーションをもカバーすることができる。そして、完全にコンフィギュア可能なセッションは、従来のセットアップ手続を通した場合にかかる時間よりも大幅に短い時間でセットアップ可能である。利用可能な柔軟性のうちのいくつかの種類についてある制約を課すことによって、規則及び実装の複雑さを減少させることが可能である。アンサーファースト搬送の初期的な版は、コンフィギュア許容性が小さくて柔軟であるけれども、それでも多くの利点を生み出す。利点は、多くの均一な装置が相互動作していたり、又は、均一な特徴(例えば同じコーデック)を備えた装置が相互動作していたりするセッティングのもとで、最大になるであろう。このセッティングにおいては、遠隔装置における期待される決定について、いくつかの仮定がなされるかもしれない。多くの場合、これらの仮定は正確であると確認される。このことは、仮定が正しくなる回数が仮定が不正確になる回数をはるかに上回って典型的に中和的取り決めに至るにつれて、装置のパフォーマンスに統計的な利得をもたらすことができる。
【0176】
加えて、ここで記述された例及び実施形態は、単に描写的な目的でのみ理解されるべきである。そして、それらから導かれる様々な変形又は変更は、当業者により示唆されることになるだろうし、この出願の精神及び視野そして付された請求項の範囲の中に含まれることになるだろうことが、理解されるべきである。
【0177】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0178】
(付記1)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
第1の端末と第2の端末との間のコールのための動作の1個以上のモードと関連した1個以上のプリファレンスであって、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1個以上のプリファレンスを、第1の端末で決定することと、
動作のための移動体レベルを決定することと、
1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームをインターリーブすることと、
ベアラチャネルを使用し遠隔通信ネットワークの一部を通して、1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームを第1の端末から第2の端末へと転送することと、
を備える方法。
【0179】
(付記2)
前記1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームを転送することは、
第2の端末からなんらかのメッセージを受信する前に実行される、
付記1に記載の方法。
【0180】
(付記3)
前記動作の1個以上のモードは、
データを搬送すること又はデータを受信することのうちの少なくとも一方のためのプロファイルを含む、
付記1に記載の方法。
【0181】
(付記4)
メッセージは、
1個以上の搬送プリファレンスを含む、
付記1に記載の方法。
【0182】
(付記5)
遠隔通信ネットワークの部分は、
少なくとも音声、映像、及び、データを搬送することができる、
付記1に記載の方法。
【0183】
(付記6)
前記1個以上のプリファレンスと前記動作のための移動体レベルとを、組み合わされたメッセージとして処理することをさらに含む、
付記1に記載の方法。
【0184】
(付記7)
インターリービングは、
1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、付加的な1個以上のプリファレンス、及び、連続的な秩序における1個以上のメディアストリームを含む、
付記1に記載の方法。
【0185】
(付記8)
前記付加的な1個以上のプリファレンスは、
1個以上のプリファレンスと同一である、
付記7に記載の方法。
【0186】
(付記9)
インターリービングの繰り返しをさらに含む、
付記7に記載の方法。
【0187】
(付記10)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
第1の端末と第2の端末との間のコールのための動作の1個以上のモードと関連した1個以上のプリファレンスであって、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1個以上のプリファレンスを、第2の端末で受信することと、
ベアラチャネルを使用し遠隔通信ネットワークの一部を通して、動作のための移動体レベルを、第2の端末で受信することと、
1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームがインターリーブされるように、そして、ベアラチャネルの確立のときに1個以上のメディアストリームを受信するよう第2の端末が適合されているように、1個以上のメディアストリームを、第2の端末で受信することと、
を備える方法。
【0188】
(付記11)
前記第2の端末は、
往復時間の半分よりも短い時間に1個以上のメディアストリームを受信するよう適合されている、
付記10に記載の方法。
【0189】
(付記12)
ベアラチャネルを確立することと1個以上のメディアを受信することとの時間差は、
往復時間の半分よりも短い、
付記10に記載の方法。
【0190】
(付記13)
前記動作の1個以上のモードは、
データを受信するためのプロファイルを含む、
付記10に記載の方法。
【0191】
(付記14)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
セッションコンフィギュレーションを確立する前にメディアを転送することと、
セッションコンフィギュレーションのために1個以上のプリファレンスを伴うメッセージを転送することと、
を備える方法。
【0192】
(付記15)
セッションコンフィギュレーションのための1個以上のプリファレンスは、
メディアとともにインターリーブされたカスタムメッセージによりシグナルされる、
付記14に記載の方法。
【0193】
(付記16)
前記セッションコンフィギュレーションのための1個以上のプリファレンスは、
メディアによりシグナルされる、
付記14に記載の方法。
【0194】
(付記17)
前記セッションコンフィギュレーションのための1個以上のプリファレンスは、
メディアとともにインターリーブされたカスタムメッセージ及び1個以上の移動体レベルシグナリングフラグによりシグナルされる、
付記14に記載の方法。
【0195】
(付記18)
インターリーブすることは、
1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、付加的な1個以上のプリファレンス、及び、連続した秩序における1個以上のメディアストリームを含む、
付記17に記載の方法。
【0196】
(付記19)
前記付加的な1個以上のプリファレンスは、
1個以上のプリファレンスと同一である、
付記18に記載の方法。
【0197】
(付記20)
インターリービングの繰り返しをさらに含む、
付記17に記載の方法。
【0198】
(付記21)
前記セッションコンフィギュレーションを確立する前にメディアを転送することは、
従来のセットアップ技術と比較して短縮されたセットアップ時間により特徴付けられた、短縮セットアップ時間技術を備える、
付記14に記載の方法。
【0199】
(付記22)
前記セットアップ時間は、
3往復時間よりも短い、
付記21に記載の方法。
【0200】
(付記23)
前記セットアップ時間は、
2往復時間よりも短い、
付記22に記載の方法。
【0201】
(付記24)
前記セットアップ時間は、
1往復時間よりも短い、
付記23に記載の方法。
【0202】
(付記25)
前記セットアップ時間は、
2分の1往復時間よりも短い、
付記24に記載の方法。
【0203】
(付記26)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のコールを開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールを開始するために、遠隔通信ネットワークを通して、第1の装置から第2の装置にコールシグナリングメッセージを搬送することと、
コールシグナリングメッセージが第2の装置によりいったん受信されたら、第1の装置と第2の装置の間にベアラチャネルを確立することと、
動作のための移動体レベルを決定することと、
動作の1個以上のモードを定義するH.245端末ケイパビリティセットメッセージの中に1個以上のケイパビリティを提供することと、
H.245端末ケイパビリティセットメッセージの中に1個以上のケイパビリティを搬送することと、
動作の1個以上のモードのうちの少なくとも1個以上に基づいたベアラチャネルを通して、第1の装置と第2の装置との間の動作のモードを確立することと、
を備える方法。
【0204】
(付記27)
前記1個以上のケイパビリティは、
非標準ケイパビリティ、標準ケイパビリティ、及び、カスタムケイパビリティのうちの少なくともひとつを備える、
付記26に記載の方法。
【0205】
(付記28)
前記動作の1個以上のモードは、
プロファイルと関連している、
付記26に記載の方法。
【0206】
(付記29)
前記プロファイルは、
少なくとも、コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー番号、及び、マルチプレクサテーブルエントリーを備える、
付記28に記載の方法。
【0207】
(付記30)
前記プロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー番号、及び、マルチプレクサテーブルエントリーを備える、
付記28に記載の方法。
【0208】
(付記31)
前記プロファイルは、
コールの1個以上の特徴を定義する、
付記28に記載の方法。
【0209】
(付記32)
前記1個以上の特徴は、
ビットレート、フレームサイズ、コーデックフィーチャー、及び、対称ケイパビリティのうちの少なくともひとつを備える、
付記31に記載の方法。
【0210】
(付記33)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用するユーザ間のコールを開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が利用されることを決定することと、
ベアラチャネルを使用し遠隔通信ネットワークの一部を通して、第1の端末から第2の端末に第1のカスタムメッセージを搬送することと、
第2の端末からの第2のカスタムメッセージを、第1の端末で監視することと、
短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が第2の端末により利用されているかどうかを検出することと、
異なるセットアップ過程にリバートすることと、
を備える方法。
【0211】
(付記34)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が利用されているかどうかを検出することは、
有効な移動体レベルスタッフィングフラグのみを検出することを備える、
付記33に記載の方法。
【0212】
(付記35)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が使用されているかどうかを検出することは、
標準TCSを受信することを備える、
付記33に記載の方法。
【0213】
(付記36)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が使用されているかどうかを検出することは、
タイムアウト動作を検出することを備える、
付記33に記載の方法。
【0214】
(付記37)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が使用されているかどうかを検出することは、
第2のメッセージが第1の端末により受信されなかったことを検出することを備える、
付記33に記載の方法。
【0215】
(付記38)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が使用されているかどうかを検出することは、
第1のカスタムメッセージ及び第2のカスタムメッセージに関連した動作の互換性のあるモードが、第1の端末と第2の端末との間に存在しないことを決定することを備える、
付記33に記載の方法。
【0216】
(付記39)
前記異なるセットアップ過程は、
標準セットアップ時間により特徴付けられる、
付記33に記載の方法。
【0217】
(付記40)
前記異なるセットアップ過程は、
SRP拡張を使用したセットアップ時間により特徴付けられる、
付記33に記載の方法。
【0218】
(付記41)
前記異なるセットアップ過程は、
アンサーファースト1型技術とアンサーファースト2型技術とのうちの1個である、
付記33に記載の方法。
【0219】
(付記42)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用するユーザ間のコールのための動作のモードを変形する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
動作の第1のモードによりコールが特徴付けられるような、ユーザ間のコールを確立するための短縮されたセットアップ時間技術を利用することと、
コールのための動作の第2のモードを決定することと、
コールのための動作の第2のモードを取り決めるための従来のH.245手続を利用することと、
コールのための動作の第2のモードを確立することと、
を備える方法。
【0220】
(付記43)
前記動作の第2のモードは、
前記動作の第1のモードにより提供されない付加的なケイパビリティにより特徴付けられる、
付記42に記載の方法。
【0221】
(付記44)
前記動作の第2のモードは、
前記動作の第1のモードに関連してつくられるチャネルについて、チャネルを付加すること、チャネルを除去すること、チャネルを変形すること、及び、チャネルを置換することのうちの少なくともひとつにより特徴付けられる、
付記42に記載の方法。
【0222】
(付記45)
前記動作の第2のモードを確立することは、
ビットレート及びコーデックケイパビリティのうちの少なくともひとつを適合させることを備える、
付記42に記載の方法。
【0223】
(付記46)
前記動作の第2のモード確立することは、
1個以上のH.245要求、命令、インディケーション、及び、応答メッセージの搬送を含む、
付記42に記載の方法。
【0224】
(付記47)
前記動作の第2のモードを確立することは、
1個以上の端末ケイパビリティセットメッセージの搬送を備える、
付記46に記載の方法。
【0225】
(付記48)
前記動作の第2のモードを確立することは、
1個以上のオープン論理チャネルメッセージの搬送を備える、
付記46に記載の方法。
【0226】
(付記49)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
H.245端末ケイパビリティセットメッセージの中の1個以上のケイパビリティを指し示すことを備える、
付記42に記載の方法。
【0227】
(付記50)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
H.245メッセージの中の、1個以上の、非標準フィールド、標準フィールド、及び、カスタムフィールドを指し示すことを備える、
付記42に記載の方法。
【0228】
(付記51)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
ベアラ上で搬送される1個以上のカスタムメッセージを指し示すことを備える、
付記42に記載の方法。
【0229】
(付記52)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
コールシグナリングメッセージの中で搬送される1個以上のカスタムメッセージを指し示すことを備える、
付記42に記載の方法。
【0230】
(付記53)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
SRP拡張の使用を備える、
付記42に記載の方法。
【0231】
(付記54)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個以上のモードに関連した1個以上のプロファイルがあらかじめ定義されていて、そのような1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを1個以上のテーブルが含んでいて、そのような1個以上のテーブルが1個以上のメモリに格納されているような、1個以上のテーブルを提供することと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
H.245メッセージの中の、1個以上の非標準フィールド、標準フィールド、及び、カスタムフィールドの中の、1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを指し示すことと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつを特定するような1個以上のプリファレンスがコールのためとなっていて、そのようなコールのための1個以上のプリファレンスを、第2の端末で、受信することと、
受信された1個以上のプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを、第2の端末で、決定することと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつと調和するコールのための動作の互換性のあるモードを、ベアラチャネルを通して、確立することと、
を備える方法。
【0232】
(付記55)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルは、
H.245端末ケイパビリティセットメッセージの中に指し示されている、
付記54に記載の方法。
【0233】
(付記56)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号のうちの少なくともひとつを備える、
付記54に記載の方法。
【0234】
(付記57)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルに含まれるプロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号を備える、
付記54に記載の方法。
【0235】
(付記58)
前記プロファイルは、
GSM-AMRコーデック、論理チャネル番号1、マルチプレクサテーブルエントリー「1のUCF」、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号1を備える、
付記57に記載の方法。
【0236】
(付記59)
前記プロファイルは、
H.263コーデック、論理チャネル番号2、マルチプレクサテーブルエントリー「2のUCF」、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号2を備える、
付記57に記載の方法。
【0237】
(付記60)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルに含まれるプロファイルは、
搬送のみケイパビリティ、受信のみケイパビリティ、及び、送受信ケイパビリティのうちの少なくともひとつを備える、
付記54に記載の方法。
【0238】
(付記61)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルに含まれるプロファイルは、
ビットレート、フレームサイズ、コーデックフィーチャー、及び、対称的ケイパビリティのうちの少なくともひとつを含む1個以上の特徴を備える、
付記54に記載の方法。
【0239】
(付記62)
コールコンフィギュレーションへの続く交替は、
従来のH.245手続を使用して取り決められる、
付記54に記載の方法。
【0240】
(付記63)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個以上のモードに関連した1個以上のプロファイルがあらかじめ定義されていて、そのような1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを1個以上のテーブルが含んでいて、そのような1個以上のテーブルが1個以上のメモリに格納されているような、1個以上のテーブルを提供することと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
ベアラ上で搬送される1個以上のカスタムメッセージの中の1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを指し示すことと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつを特定する1個以上のプロファイルがコールのためとなっていて、1個以上のそのようなコールのためのプロファイルを、第2の端末で、受信することと、
受信される1個以上のプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを、第2の端末で、決定することと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつと調和するコールのための動作の互換性のあるモードを、ベアラチャネルを通して、確立することと、
を備える方法。
【0241】
(付記64)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個以上のモードに関連した1個以上のプロファイルがあらかじめ定義されていて、そのような1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを1個以上のテーブルが含んでいて、そのような1個以上のテーブルが1個以上のメモリに格納されているような、1個以上のテーブルを提供することと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
コールシグナリングメッセージの中で搬送される1個以上のカスタムメッセージの中の1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを指し示すことと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつを特定する1個以上のプリファレンスがコールのためとなっていて、そのようなコールのための1個以上のプリファレンスを、第2の端末で、受信することと、
受信される1個以上のプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを、第2の端末で、決定することと、
1個以上のあらかじめ決定されたプロファイルのうちの少なくともひとつと調和するコールのための動作の互換性のあるモードを、ベアラチャネルを通して、確立すること、
を備える方法。
【0242】
(付記65)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルは、
マルチプレクサレベル、H.223補遺Aのダブルフラグを使用する指示、及び、H.223補遺Bオプショナルヘッダーのうちの少なくともひとつを備える、
付記64に記載の方法。
【0243】
(付記66)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、
1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
第1の端末で動作の1個以上のモードのためのプリファレンスの第1のセットを決定することと、
第2の端末で動作の1個以上のモードのためのプリファレンスの第2のセットを決定することと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
第2の端末から第1の端末へのプリファレンスの第2のセットに関連したカスタムメッセージを搬送することと、
動作の1個以上の選択されたモードを提供するためにプリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとから動作の1個以上のモードを、第1の端末で、選択することと、
第1の端末で選択された1個以上の同じモードを第2の端末で選択することと、
ベアラチャネルを通して、第1の装置と第2の装置との間の動作の1以上の選択されたモードを確立することと、
を備える方法。
【0244】
(付記67)
前記動作の1個以上の選択されたモードは、
プリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとの交差を見つけることにより選択される、
付記66に記載の方法。
【0245】
(付記68)
前記動作の1以上の選択されたモードは、
プリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとの交点にあらかじめ定義された規則を適用することにより選択される、
付記65に記載の方法。
【0246】
(付記69)
前記あらかじめ定義された規則は、
プリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとの秩序に基づく、
付記68に記載の方法。
【0247】
(付記70)
前記動作の1個以上の選択されたモードは、
所望のモードのためのH.245手続と関連したプリファレンスにより選択される、
付記66に記載の方法。
【0248】
(付記71)
前記動作の1個以上の選択されたモードは、
コンフリクト解決のためのH.245方法を適用することにより選択される、
付記70に記載の方法。
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2004年12月15日に出願された米国仮出願番号60/636638に基づく優先権を主張し、ここに参照により全ての目的のために組み入れる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に、装置(「端末」)の間のマルチメディア遠隔通信(マルチメディア「コール」)に関連する。特に、ITU-T H.324勧告と他の標準、及び、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPPと3GPP2)により開発され採用された3G-324Mといった、上述のH.324勧告から導かれるか又はH.324勧告に関連する勧告を実装する端末の間でコールを確立するのに必要な時間を短縮するメソッドを提供する。単に例示として、携帯遠隔通信網における3G-324M(H.324Mに基づいたプロトコル)マルチメディアハンドセットの間のマルチメディア遠隔通信を確立することに適用された。そして、本発明は、3G-324Mマルチメディアハンドセットと、それぞれの終端で用いられるプロトコルの間を取り次ぐためのマルチメディアゲートウェイを用いるパケット網上のH.323に基づいた端末と、の間のマルチメディア遠隔通信を確立することにも適用された。ただし、本発明は他の応用をも含むことが認識されるであろう。
【0003】
H.324は、ジェネラルスイッチドネットーク(GSTN)上のマルチメディア通信のための、インターナショナルテレコミュニケーションユニオン(ITU)プロトコル標準である。H.324Mは、移動体網上の動作のための、H.324の拡張である。3G-324Mは、第3世代パートナーシッププログラム(3GPP)により、3GPPにおいて使用するためのH.324Mの適応を定義した勧告である。我々は、H.324に基づくか又はそこから導かれたプロトコルを採用する装置及びシステムをH.324系の設備と呼ぶ。H.324系の設備は、スイッチングセンターを介して他のH.324系の設備に接続することができる。そして、H.324系の設備は、マルチメディアゲートウェイを介して、他の非H.324系の設備に接続することができる。非H.324系の設備の一例は、H.323設備である。H.323は、非保証帯域パケット網上のマルチメディア通信のための、インターナショナルテレコミュニケーションユニオンプロトコル標準である。H.323系の設備は、H.323プロトコルに基づくか又はそこから導かれたプロトコルを採用する設備である。
【0004】
一般性を一切失うことなしに、我々は、「H.324」という用語を、H.324M及び3G-324M設備を含むH.324系の設備を指し示すために使用し、「H.323」という用語を、H.323系の設備を指し示すために使用する。
【0005】
同じく一般性を一切失うことなしに、我々は、「設備」という用語を、ハンドセットのようなユーザエンドの設備か、スイッチやゲートウェイのようなネットワークエンドの設備を指し示すのに使用する。「設備」という用語は、「実体」の意味を含む。我々はまた、「設備」と言う用語と「端末」という用語とを、相互に互換性があるように使用する。両用語は、この書類の中では、同じ意味を表す。
【0006】
H.324、H.324M、3G-324Mの具体物である設備の間でコールが行われるならば、コールの最初のステージは、設備の間のエンド・ツー・エンドのベアラを確立することである。このステージは、コールシグナリングと呼ばれる。そして、このステージは、モデム及びジェネラルスイッチドテレフォニー網が使用される場合を除くと、H.324のスコープの外側にある。コールの第2のステージは、H.324セッションを確立することである。すなわち、設備に知られかつサポートされたフォーマットにおいて、設備の間で、映像、音声、及び、データを搬送する手段を供給することである。これを実行するために、H.324Mは、さらに2個のITU-T勧告を使用する。
【0007】
これらの勧告のうちのひとつめは、H.223「低ビットレートマルチメディア通信のためのマルチプレクシングプロトコル」である。H.223は、単一の通信リンク上でデジタル音声、映像、及び、データ(例えば命令と制御)情報の任意の組み合わせの伝達を可能にするフレーム指向のマルチプレクシングプロトコルを、特定する。H.233は多くの動作モードを有してもよい。それらは、H.223勧告の補遺A、B、及び、Cにより特定されている。これらの補遺は、エラーの出現に対する強化された復元力を与えるよう意図されたものである。これらは、モバイルレベル1、2、及び、3としても知られている。これらの補遺のどれも適用されないH.223はまた、ときには、モバイルレベル0(ベースライン)にて動作していると称される。H.324は、サーキットスイッチドリンク上の仮想チャネルを供給するひとつのメソッドである論理チャネルの概念を有している。マルチプレクサの役割は、論理チャネル上に書かれたデータチャンクの(マルチプレクスな)部分を、マルチプレクサプロトコルデータユニット(MUX-PDU)としてしられるフレームに結合することである。論理チャネル0は常に利用可能であり、命令と制御に使用される。データ(音声、映像、命令、制御、そして他の一般的なデータ)は、サービスデータユニッツ(SDUs)と呼ばれるビットストリームチャンクを通じて、H.223マルチプレクサから引き渡されるか、又はH.223マルチプレクサから引き渡される。マルチプレクスされる前に、これらの異なるSDUsは、アダプテーション層を通過する。アダプテーション層を通過するにあたっては、エラー検出、連続番号付与、及び、再搬送要求といった目的のために、他の情報が付加されてもよい。
【0008】
上述の勧告のうちのふたつめは、H.245「マルチメディア通信のための制御プロトコル」である。このプロトコルは、端末情報メッセージの文法及び意味を特定するとともに、通信の開始時又は通信中のバンド内交渉にそれらを使用する手続を特定する。メッセージは、受信ケイパビリティ、搬送ケイパビリティ、プリファレンス、論理チャネルシグナリング、制御、インディケーションをカバーしている。H.245で特定されたメッセージは、ITU-T要約文法ノーテーション(ASN.1)の中に表現されている。そして、メッセージは、要求のもの、応答のもの、命令のもの、インディケーションタイプのものに分類される。H.245メッセージは、搬送される前に、ASN.1標準に従って符号化される。端末が要求型のH.245メッセージを送信する場合、遠隔の端末により応答型の適切なメッセージが送信されることが必要である。応答(アクノーレッジメントのためのAckと呼ばれることもある)がある時間内に受信されない場合、送信側の端末は要求を再搬送するか、又は、再度の要求に対する応答も受信されない場合には他の適切な処理を実行することになろう。要求の再送信は多数回生じるかもしれない。H.245メッセージのうちコールセットアップに関連するものの多くは、要求型である。
【0009】
H.245は、適切な動作のために、信頼し得るリンク層を必要とする。これを提供するための主な手段は、H.324の補遺Aの中で特定されているように、単純再搬送プロトコル(SRP)又は番号付与された単純再搬送プロトコル(NSRP)を使用することである。このプロトコルにおいては、マルチメディアシステムコントロールPDUとして集合的に知られこの書類の中ではH.245PDUとして知られているひとつ又はそれ以上のH.245メッセージは、送信の前にSRP命令フレームへと形成される。そして、受信端末は、SRP命令フレームの正確な受信を通知するために、SRP応答フレーム(SRP Ackと呼ばれることもある)を送信しなければならない。最終メッセージに対するSRP Ackが受信されるまでは、端末によりさらなるH.245メッセージが送信されることはない。
【0010】
受信された各H.245要求メッセージに対してH.245応答メッセージを送信するという要請と、全てのSRP命令フレームに対してSRP Ackを受信する必要性と、が複合した効果は、単一のH.245要求メッセージがうまく伝達されるためにはある程度の時間を要するかもしれないことである。1個の端末(A)から別の1個の端末(B)にH.245要求メッセージを送信し、折り返し、H.245応答(Ack)メッセージを取得することに含まれる通信は、図1Aに示されている。図1はまた、ひとつのH.245メッセージがひとつのSRP命令フレームへと形成されるときに含まれるSRP命令フレーム(SRP CF)及びSRP応答フレーム(SRP RF又はSRP Ack)も示す。H.324標準は、多重のH.245メッセージが単一のSRP命令フレームに連結されることを許容している。しかしながら、このケイパビリティは、しばしば、実装されない。実装されない場合、端末は、SRP命令フレームの中で遭遇するH.245メッセージのうち最初のものだけに対して応答するかもしれない。ある場合には、上述のケイパビリティをサポートしていない端末は、多重H.245要求又は応答を含むSDUの受信に際し、正常に動作しないかもしれない。
【0011】
我々は、あるひとつの端末により搬送された情報が別の端末に達してから応答として折り返し最初の端末(図1Aの例を見よ)に反映されるまでに要する時間を「往復遅延」と呼ぶことにする。この往復遅延は、メディアプロセッシング及び通信に含まれる装置が遅延を追加しないとの仮定の上に、ネットワーク遅延の代表的な目安となることが意図されていることに注意すべきである。往復遅延値の近似値は、H.245往復遅延要求メッセージ及びH.245往復遅延応答メッセージを用いることにより決定され得る。
【0012】
典型的なH.324コールをセットアップし接続することに含まれる、鍵となるステップは、以下のものである。
1.コールシグナリング(ベアラ確立)。H.324のスコープの外側である。通常、GSTNであればISDNを通したモデム接続であり、又は、移動体の場合であれば移動体スイッチングセンターを通したシグナリングである。
2.移動体レベル検出(MLD)。ここでは、普通の移動体レベルが設備間で同意される。このステップは、H.324Mや3G-324M設備といった移動体向け拡張をサポートするH.324設備により実行される。
3.端末ケイパビリティ交換(TCS)。H.245メッセージである。
4.マスタースレーブ決定(MSD)。H.245メッセージである。
5.論理チャネルの開閉(OLC)。H.245メッセージである。
6.マルチプレクサテーブルエントリー交換(MTE)。H.245メッセージである。
【0013】
ステップ(3)から(6)は、上述のようにそして図1Aに描いたように、H.245要求及び応答メッセージを用いて実行される。H.324コールに含まれる全ての要求及び応答メッセージの全てを1つの連なりとして示すと、図1Bのように示される。上述のステップ(5)と(6)とは、順番を入れ替えてもよいことに注意する。ステップ(3)から(6)は、シグナリング実体としても知られている基本状態機械により定義される手続に関係することに注意すべきである。関連するシグナリング実体とは、
1.ケイパビリティ交換シグナリング実体(CESE)
2.マスタースレーブ決定シグナリング実体(MSDSE)
3.論理チャネルシグナリング実体(LCSE)
4.マルチプレックステーブルシグナリング実体(MTSE)
【0014】
いったんこれらのステップが完了すれば、メディア(映像、音声、及び、データ)は、端末間を流れることができる。H.245メッセージは、前述のように、あらかじめ定義された、そしてマルチプレクサ事前定義のマルチプレクサテーブルエントリー0の手段により運ばれる、論理チャネル0の上を流れることに注意する。いったん他のマルチプレクステーブルエントリーが交換されれば、これらのエントリーも、H.245メッセージと協同して用いることができる。
【0015】
上述の鍵となるステップは、しばしば、連続的に扱われる。しかし、これは、各向きについて2個の論理チャネルを伴うH.324セッションを確立するために10個にものぼるH.245メッセージ往復遅延をもたらす結果となる。その上、H.324及びH.245のために用いられるSRPスキーム(又は、移動体レベルが0より大きい場合には、数字が付された版であるNSRP)は、SRPメッセージが全ての送信されたメッセージの終点により受信されることを要請する。そしてSRPスキームは、他のどんなメッセージを送信する前にも、それが同じシグナリング実体に関連しているか否かに関係なく、ネットワーク上のパイプラインメッセージへのスコープをさらに制限してしまう。そしてそれにより、そうでない場合よりもコールセットアップを遅くしてしまう。SRPメッセージは、図1Bには示されていない。
【0016】
H.324Mでは、上述され図1Bに示された端末ケイパビリティセット要求ステップの前に、移動体レベル検出及びマルチプレクサ同期相がある。これは、端末が動作する最高の移動体レベルを示すビット(フラグ)繰り返しパターンを搬送する各端末からなる。各端末は、それが受信しているフラグを調査する。これらのフラグがより低い移動体レベルを表しているならば、端末は同じ低いレベルへと下がる。両方の端末が同じフラグシーケンスを搬送するとき、このステップは完了する。
【0017】
H.324の具体物である端末からコールが実行された場合、H.324Mコールを確立するために行われることが必要となる上述の手続のセットに起因して、長いコールセットアップ時間が問題となる傾向がある。セットアップ時間とは、コールシグナリングが初期化される時間と、音声及び映像の交換がH.324系の終点(H.324、H.324M、又は、3G-324M)と他のH.324系又はそれ以外の端末との間で開始する時間と、の間隔である。
【0018】
ITU勧告H.323は、コールに関係した命令、制御、及び、指示メッセージをシグナリングするに際して、H.245を、H.324と同様なやりかたで使用する。H.324と異なり、H.323は、H.323設備の間のコールセットアップ時間を高速化する多くの特性を備えている。同様な技術は、IETFセッション初期化プロトコル(SIP)のために存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ゆえに、H.324系の端末と他の(サーバを含む)端末との間のコールセットアップを高速化する技術の必要性が存在する。ここでいう他の端末とは、直接に、H.324型であることもある。あるいは、ここでいう他の端末とは、H.324側をターミネートするマルチメディアゲートウェイを介した、中にH.324系のターミネーションを有するH.323のような端末であることもある。H.324プロトコル(及びその拡張であるH.324Mや3G-324Mといった拡張)とH.323との違いは、H.324系の端末のためのコール確立の高速化技術を導入するときに追加的な面が考慮される必要があることを意味する。そのような相違は、それらが使用される移動体レベルに関する情報や、マルチプレクステーブルエントリーやアダプテーション層その他のH.223マルチプレクサ関連のメッセージング及び情報を含む。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明によれば、遠隔通信のための技術が提供される。特に、本発明は、ITU-TのH.324勧告と、それから派生したか又はそれと関連した他の標準及び勧告を、を実装する端末の間のコールを確立するのに必要とされる時間を短縮するためのメソッドを提供する。ここで、他の標準及び勧告とは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP及び3GPP2)により開発され採用された3G-324M勧告といったものである。より詳細には、本発明は、コールの動作のモードに関係した取り決め(ネゴシエーション)を完了する前に、2個の端末の間のベアラチャネルを確立し命令信号及びメディアを搬送することに関係する。他の実施形態においては、本発明は、携帯遠隔通信網上で3G-324M(H.324Mに基づいたプロトコル)マルチメディアハンドセットの間でのマルチメディア遠隔通信の確立に適用される。そして、該実施形態においては、本発明は、パケットネットワーク上で3G-324MマルチメディアハンドセットとH.323に基づいた端末の間でのマルチメディア遠隔通信の確立に適用される。その際には、各エンドポイントで用いられるプロトコルの間を仲介するマルチメディアゲートウェイを用いる。しかし、本発明は、他の応用も含むであろうことが、認識されるべきである。
【0021】
本発明のひとつの実施形態によれば、1個またはより多数の3G遠隔通信網を用いて、短縮されたセットアップ時間で、ユーザ間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多数の3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、コールシグナリングプロセスの後に、第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することを含む。そして、このメソッドは、第1の端末において、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1個又はそれより多くのプリファレンスを決定する。その1個又はそれより多くのプリファレンスは、第1の端末と第2の端末との間のコールのための動作の1個又はそれより多いモードに関連する。このメソッドはまた、動作のための移動体レベルを決定することと、1個又はそれより多くのプリファレンスと動作のための移動体レベルと1個又はそれより多くのメディアストリームをインターリーブすることと、をも含む。このメソッドはさらに、その1又はそれより多くのプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、ベアラチャネルを用いて遠隔通信網の一部を通して第1の端末から第2の端末への1個又はそれより多くのメディアストリームを搬送することを含む。
【0022】
本発明の他の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮された時間でユーザの間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個またはそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアに提供される。このメソッドは、コールシグナリングプロセスの後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、第2の端末において、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1個またはそれより多くのプリファレンスを受信することと、を含む。この1個またはそれより多くのプリファレンスは、第1の端末と第2の端末との間のコールのための動作の1個またはそれより多くのモードに関係付けられている。このメソッドはまた、第2の端末において、ベアラチャネルを用いて遠隔通信網の一部を通して動作のダメの移動体レベルを受信することを含む。このメソッドはさらに、第2の端末において、1個又はそれより多くのメディアストリームを受信することを含む。ある1個の実施形態によれば、1個又はそれより多くのプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個又はそれより多くのメディアストリームがインターリーブされる。加えて、第2の端末は、ベアラチャネルの確立について1個又はそれより多くのメディアストリームを受信することに適応する。
【0023】
本発明のさらに他の1個の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮した時間でユーザの間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、コールシグナリングプロセスの後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することを含む。このメソッドはセッションコンフィギュレーションを確立する前にメディアを搬送することを含む。このメソッドはさらに、セッションコンフィギュレーションのために1個又はそれより多くのプリファレンスとともにメッセージを搬送することを含む。ある特別な実施形態によれば、セッションコンフィギュレーションのための1個又はそれより多くのプリファレンスは、メディアとともにインターリーブされたカスタムメッセージによりシグナルされる。
【0024】
本発明の別の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮された時間でユーザの間にコールを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の装置の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、コールを開始するために遠隔通信網を通して第1の装置から第2の装置へとコールシグナリングメッセージを搬送することを含む。そしてこのメソッドは、いったん第2の装置によりコールシグナリングメッセージが受信されたら第1の装置と第2の装置との間にベアラチャネルを確立することを含む。このメソッドはまた、動作のための移動体レベルを決定することと、H.245端末の中の1個又はそれより多くのケイパビリティに動作の1個又はそれより多くのモードを定義するケイパビリティセットメッセージを供給ことと、を含む。このメソッドはさらに、H.245端末の中の1個又はそれより多くのケイパビリティにケイパビリティセットメッセージを搬送することを含む。そして、このメソッドは、動作の1個又はそれより多いモードのうちの少なくとも1個またはそれより多くに基づいたベアラチャネルを通して第1の装置と第2の装置との間に動作のモードを確立することを含む。
【0025】
本発明の別の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いるユーザの間でコールを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、コールシグナリングプロセスの後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することを含む。そして、このメソッドは、より短縮されたセットアップ時間でのセットアッププロセスが利用できるように決定することを含む。このメソッドはまた、ベアラチャネルを用いて遠隔通信網の一部を通して第1の端末から第2の端末に第1のカスタムメッセージを搬送することを含む。そして、このメソッドは、第1の端末において、第2の端末からの第2のカスタムメッセージを監視することを含む。このメソッドはさらに、第2の端末により短縮されたセットアップ時間でのセットアッププロセスが利用されているかどうかを検出することと、異なるセットアッププロセスに復帰することと、を含む。特別な実施形態によれば、異なるセットアッププロセスは、標準セットアップ時間により特徴付けられる。
【0026】
本発明のさらに別の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いたユーザの間でコールのための動作のモードを変形するメソッドが提供される。このメソッドは、1個またはそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、ユーザの間のコールを確立するためのより短縮されたセットアップ時間技術を利用することを含む。コールは、本発明の実施形態による動作の第1モードにより特徴付けられる。このメソッドはまた、コールのための動作の第2のモードを決定することと、コールのための動作の第2のモードを取り決めるために従来のH.245手続を利用することと、を含む。このメソッドはさらに、コールのための動作の第2のモードを確立することを含む。実施形態においては、動作の第2のモードは、動作の第1のモードによっては提供されない付加的なケイパビリティにより特徴付けられる。特定の実施形態によれば、動作の第2のモードは、チャネルを付加することか、チャネルを除去することか、チャネルを変形することか、チャネルを置換することか、の少なくともひとつにより特徴付けられる。チャネルは、動作の第1のモードに関連して創造される。
【0027】
本発明の特定の実施例によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮された時間でユーザの間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に供給される。このメソッドは、1個又はそれより多くのメモリに格納された1個又はそれより多くのテーブルを供給することを含む。実施形態においては、1個またはそれより多くのテーブルは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルを含む。1個またはそれより多くの所定のプロファイルは、第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個又はそれより多くのモードに関連している。このメソッドは、コールシグナリングプロセスにより第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、H.245メッセージの中の1個又はそれより多くの非標準、標準、又はカスタムフィールドの中の、1個又はそれより多くの所定のプロファイルを指示することと、を含む。このメソッドはさらに、第2の端末において、コールのための1個又はそれ以上のプリファレンスを受信することを含む。1個又はそれより多くのプリファレンスは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個を特定する。このメソッドは加えて、第2の端末において、受信した1個又はそれより多くのプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを決定することを含む。さらに、このメソッドは、ベアラチャネルを通じて、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個と調和するようなコールのための動作の互換性のあるモードを確立することを含む。
【0028】
本発明の別の特定の実施形態によれば、1個またはそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮された時間でユーザの間にコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くのメモリに格納された1個またはそれより多くのテーブルを提供することを含む。実施形態においては、1個又はそれより多くのテーブルは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルを含む。1個又はそれより多くの所定のプロファイルは、第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個又はそれより多くのモードに関連する。このメソッドはまた、コールシグナリングプロセスにより第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、ベアラ上を搬送された1個又はそれより多くのカスタムメッセージの中の1個又はそれより多くの所定のプロファイルを指示することと、を含む。このメソッドはさらに、第2の端末において、コールのための1個又はそれより多くのプリファレンスを受信することを含む。1個又はそれより多くのプリファレンスは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個を特定する。このメソッドは加えて、第2の端末において、受信した1個又はそれより多くのプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを決定することを含む。さらに、このメソッドは、ベアラチャネルを通して、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個と調和してコールのための動作の互換性のあるモードを確立することを含む。
【0029】
本発明のさらにまた別の実施形態によれば、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網を用いてより短縮されたセットアップ時間でユーザの間にコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くのメモリに格納された1個又はそれより多くのテーブルを供給することを含む。実施形態においては、1個又はそれより多くのテーブルは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルを含む。1個又はそれより多くの所定のプロファイルは、第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個又はそれより多くのモードに関連している。このメソッドはまた、コールシグナリングプロセスにより第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、コールシグナリングプロセスの中の搬送された1個又はそれより多くのカスタムメッセージの中の1個又はそれより多くの所定のプロファイルを指示することと、を含む。このメソッドはさらに、第2の端末において、コールのための1個又はそれより多くのプリファレンスを受信することを含む。1個又はそれより多くのプリファレンスは、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個を特定する。このメソッドは、加えて、第2の端末において、受信された1個又はそれより多くのプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを決定することを含む。さらに、このメソッドは、ベアラチャネルを通して、1個又はそれより多くの所定のプロファイルのうちの少なくとも1個と調和するようにコールのための動作の互換性のあるモードを確立することを含む。
【0030】
本発明の特別な実施形態によれば、1個又はそれ以上の3G遠隔通信網を用いたより短縮されたセットアップ時間でユーザの間のコールのためのセットアッププロセスを開始するメソッドが提供される。このメソッドは、1個又はそれより多くの3G遠隔通信網に連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される。このメソッドは、第1の端末での動作の1個又はそれより多くのモードのためのプリファレンスの第1のセットを決定することと、第2の端末での動作の1個又はそれより多くのモードのためのプリファレンスの第2のセットを決定することと、を含む。このメソッドはまた、コールシグナリングプロセスにより第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、プリファレンスの第2のセットに関連したカスタムメッセージを第2の端末から第1の端末へ搬送することと、を含む。このメソッドはさらに、第1の端末において、動作の選択された1個又はそれより多くのモードを提供するために、プリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとから動作の1個又はそれより多くのモードを選択することを含む。このメソッドは加えて、第2の端末において、第1の端末で選択された動作の1個又はそれより多くのモードと同じものを選択することを含む。その上、このメソッドは、ベアラチャネルを通して、第1の装置と第2の装置との間の動作の選択された1個又はそれより多くのモードを確立することを含む。
【0031】
本発明のやりかたにより、従来の技術よりも多くの利益がもたらされる。例えば、本発明の実施形態は、コールセットアップ時間の短縮をもたらすので、顧客の体感を向上させる。加えて、他の実施形態は、コールセットアップ時間可変度を減少させ、オペレータとネットワークの勘定面の考慮を減らす。その上、本発明の実施形態は現存するプロトコルと互換性を維持している。実施形態によれば、これらの利益のうちの1個またはそれより多くが、他の利益と同様に、達成される。本発明の目的、性質、及び、有利さは、我々の知る限り新規であり、添えられたクレームの中で詳細に書かれている。本発明は、その構成と動作の様子との両方、それに、さらなる目的及び利点と合わせて、添付の図面とあわせて以下の記述を参照することにより、最大限理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1A】図1Aは、H.245リクエストメッセージが一方の端末から他方に送られたときに、2個のH.324端末の間で流れる通信を描写するのに使いやすいダイアグラムである。
【図1B】図1Bは、H.324系の設備の間のコールのためのセッションセットアップを描く。この場合は1方向の映像チャネルが使用されていることに注意する(つまり、H.223マルチプレクサのアダプテーション層AL2上の映像である。)。
【図2】図2は、本発明の実施形態によるアンサーファースト1の使用を描く、単純化されたダイアグラムである。
【図3A】図3Aは、本発明の実施形態によるアンサーファースト2の使用を描く、単純化されたダイアグラムである。
【図3B】図3Bは、本発明の別の実施形態によるアンサーファースト2の使用を描く、単純化されたダイアグラムである。
【図4】図4は、本発明の実施形態によるアンサーファースト2からのフォールバックを描く、単純化されたダイアグラムである。
【図5】図5は、本発明の実施形態による、2個のH.324端末の間のQ.931セットアップにおけるアンサーファースト3の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。
【図6A】図6Aは、本発明の実施形態によるアンサーファースト4の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。
【図6B】図6Bは、本発明の別の実施形態によるアンサーファースト4の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。
【図7】図7は、本発明の実施形態によるアンサーファースト4フレームの構造を、単純化して描いたものである。
【図8】図8は、AnserFast4フレームの中で搬送されたメディアとともに本発明の実施形態によるアンサーファースト4のメソッドを描いた、単純化されたダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
2個のH.324M(H.324及びその補遺C)端末の間で典型的なビデオテレフォニーセッションを確立するには、移動体レベル検出及びH.245メッセージング手続といったいくつかの手続が必要となる。さらに、H.245メッセージの信頼性ある搬送は、(番号付与された)単純リトランスミッションプロトコル(NSRP)を用いることにより達成される。NSRPは、本質的には、TCPと等価な機能を提供する。TCPにおける最適化と同様の技術を用いてNSRPを最適化することにより、ある程度は、セッションセットアップ時間を短縮することができる。しかしそれでも遅延はまだ重大過ぎであり、FastConnectなしのH.323における遅延に比べるとまだ長過ぎる。H.324により高速のセッションセットアップ技術を導入することは、同様のビデオテレフォニープロトコル(H.323及びSIP)と比べ遅延という点では一致し、ユーザの体感を向上させるであろう。集合的に、これらの技術は、アンサーファーストと称される。
【0034】
本発明の実施形態によれば、後にもっと十分に記述されるとおり、いくつかの技術が、セッションセットアップ時間を高速化するよう意図されている。特定の実施形態によれば、1個の技術がH.324Mと3G-324Mの実装ガイドに付加され、残りの3個の技術が、H.324への補遺として付加される。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、別の選択といったものを、認識するであろう。
【0035】
H.324及びその勧告に補遺として高速確立技術を付加することは、これらの標準に基づいた装置を使用しているクライアントのユーザ体感を大幅に向上させるであろう。さらに、3G-324Mのための補遺を用いるという3GPPの勧告は、3GPPリリースに向けた装置について大幅に向上したユーザ体感をもたらすであろう。
【0036】
本明細書には、4個のセッション高速化メソッドが記載されている。集合的に、ここでは、これらのメソッドをアンサーファーストと呼ぶ。これらのメソッドは、以下のものを含む。
【0037】
アンサーファースト1。このメソッドは、セッションセットアップ時間を高速化するための特定のやりかたにより、端末がH.245メッセージをグループ化することを可能にする。このメソッドは、H.324Mと3G-324Mの実装ガイドに付加するものとして提案される。
【0038】
アンサーファースト2。このメソッドは、H.245のターミナルケイパビリティセット要求メッセージの中のフィールドを使用する。このメソッドは、H.324勧告への補遺として提案される。
【0039】
アンサーファースト3。このメソッドは、1個又はそれより多くの望まれた動作モードを組み入れるためにシグナリング層(TS 24.008)を使用する。このメソッドは、H.324勧告への補遺として提案される。
【0040】
アンサーファースト4。このメソッドは、望まれた動作モードを、ベアラチャネル上で搬送されるビットの第1バーストとして搬送する。このメソッドは、H.324勧告への補遺として提案される。
【0041】
一例として、H.324においてアンサーファースト技術を利用する際の階層的オーダーは、1.アンサーファースト3、2.アンサーファースト4、3.アンサーファースト2、4.アンサーファースト1、5.アンサーファーストなしのノーマルセッション、のようになる。
【0042】
この階層によれば、アンサーファースト1は、アンサーファースト3とアンサーファースト4との成功した使用の後に採用されるであろう。アンサーファースト1は、アンサーファースト2と同時に採用されてもよい。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、別の選択肢といったものを、認識するであろう。
【0043】
適用できる遠隔通信標準に関係した追加情報が制定される。例えば以下の参考文献である。これらは、そのまま、全ての目的について、ここに参照として組み込まれる。1. H.324 ITU-T勧告。低ビットレートマルチメディア通信のための端末。03/2002。2. 3GPP TS 24.008。移動体ラジオインターフェース層3仕様。コアネットワークプロトコル。3. 3GPP TS 26.110。サーキットスイッチドマルチメディアテレフォニーサービスのためのコーデック。4. 3GPP TS 26.111。サーキットスイッチドマルチメディアテレフォニーサービスのためのコーデック。H.324についての変形。
【0044】
アンサーファースト1
【0045】
本発明の実施形態によれば、アンサーファースト1は、H.324実装者のガイドへの追加として提案される。アンサーファースト1は、セッションセットアップ時間を短縮するために端末が多重H.245メッセージを組み合わせることができるようにするメカニズムを提供する。H.324とともにH.245を使用することにより、端末が多重H.245メッセージを単一のPDUへと連結することができるようになる。それゆえに、要求及び応答の各ペアについて2個の往復過程を用いる必要性を回避することができる(各PDUへのSRP応答が必要であることに起因する)。いくつかの配置されたH.324端末はこの能力を利用しないけれども、他のH.324端末はこれらの技術を実装することになるであろう。
【0046】
連結されたH.245を端末が使用できるようにすることにより、アンサーファースト1技術は、コールセットアップに必要な往復過程を10から3へと減少させる。一例として、端末はマスタースレーブ決定要求と端末ケイパビリティセット要求とを単一のPDUの中で送信することができたり、又は、端末ケイパビリティセットAck、マスタースレーブ決定Ack、オープン論理チャネル要求、及び、マルチプレクスエントリーセンド要求メッセージを単一のPDUの中で送信することができたりする。
【0047】
本発明の実施形態によれば、アンサーファースト1は既存のプロトコルファシリティーの拡張としてよりもむしろ、既存のプロトコルファシリティーの利点を生かしている。ゆえに、アンサーファースト1を実装する端末は、H.245及びH.324標準により既に許可され定義されたふるまいやプロトコル要素に加えてなんらのふるまいやプロトコル要素を定義する必要もない。
【0048】
図2は、本発明の実施形態によるアンサーファースト1の仕様を描いた、単純化されたダイアグラムである。一般に、メディアは、一方向であるかもしれないし、双方向であるかもしれない。図2に描かれたように、H.245メッセージは、アンサーファースト1技術の中で連結されている。
【0049】
アンサーファースト1を実装していない端末とのインターオペラビリティは、次のように注意することにより達成される。すなわち、受信する端末がPDUの中の2番目及びそれに続くH.245要素を無視した場合には、搬送する端末はなんらかのタイムアウトを検出して、PDUあたり1個のH.245メッセージを用いたH.245メッセージングを継続する。
【0050】
アンサーファースト2
【0051】
本発明の別の実施形態によれば、アンサーファースト2メソッドは、セッションを確立する手続を短縮することを目指した「特別な」メッセージを搬送するためにH.245プロトコルを使用する。その概念は、特別なメッセージをできるだけ早く搬送することであり、これは様々なやりかたで行われ得る。どんなやりかたが選択されるかは、次のことにかかっている。すなわち、従来のH.324セッション体制からの乖離に関して、どの程度厳格でありたいか、にかかっている。例えば、H.324プロトコルは、第1のH.245メッセージは端末ケイパビリティセット(TCS)要求メッセージであるべきことを命じている。ゆえに、TCSの中に特別なメッセージを挿入することができる。あるいはそのかわりに、H.324標準を忠実に遵守することにこだわらないのであれば、(メッセージにおける登場の順に)TCSの前に特別なメッセージを搬送することもできる。本発明の実施形態は、セッション確立を高速化する目的のために特別なメッセージを搬送するという概念をカバーする。その際、該メッセージの実際の位置及びメッセージの順番にはこだわらない。そういう位置や順番は、個々の実施形態しだいとなるであろう。
【0052】
これらの特別なメッセージは「非標準」と称される。これは、従来のH.324プロトコルがそれらの特別なメッセージについての備えを有しておらず、それらの特別なメッセージはまだ標準化されていないからである。例えば、非標準メッセージは、端末ケイパビリティセット要求メッセージの「非標準」ケイパビリティとして挿入され得る。そしてこれが、我々が動作のメカニズムを描写するために、一般性を失うことなしに記述するに際してのアプローチである。「非標準」ケイパビリティにより、H.324系の端末は、より高速のセッションセットアップを可能とする動作のモードを定義することを許される。後により十分に論じるように、アンサーファースト2は、非標準ケイパビリティの中に組み込まれた情報の量の最小化を可能にする。その結果、アンサーファースト2を利用した実施形態は、搬送される情報の量を、例えば最小量へと減少させる。我々は、非標準ケイパビリティを、非標準ケイパビリティ又は非標準H.245ケイパビリティとして言及する。
【0053】
図3Aは、本発明の実施形態によるアンサーファースト2の使用を描く、単純化されたダイアグラムである。図3Aに示されるように、H.245非標準ケイパビリティは、アンサーファースト2をサポートする2個のH.324端末の間で使用される。H.245非標準ケイパビリティの中でアンサーファースト2をサポートしている2個のH.324端末の間のメッセージの流れが描かれている。メディアは、一方向性のチャネルであってもよいし、双方向性のチャネルであってもよい。ビットフィールドの使用及びプロファイルの使用の一方又は双方を通してケイパビリティをシグナルする最小限の量の情報を使用することにより、搬送されることが要請される情報の量が最小化される。このことは結局、短縮されたコールセットアップ時間においてさえも、最小化されたコールセットアップ時間へとつながる。
【0054】
アンサーファースト2については、プロファイルは、アンサーファースト3やアンサーファースト4や任意のリストされた変量であってよい。最小限の付加的な情報、又は、他の未使用のフィールドを特別に使用し解釈すること、により、既に利用可能な情報に基づいた所定の規則の体系の使用を示すこともできる。一例としては次のことが挙げられよう。すなわち、どのチャネルが加速された方式で開かれるであろうかについての、ケイパビリティインディケーション及び従来のケイパビリティから選択された規則の使用である。これはインファレンスによって完全に実行され得るし、又は、明白にアクノーレッジされ得る。アクノーレッジメントは、チャネルを開くのに使用されるさらなる情報のような、追加のセッション情報をも含んでよい。
【0055】
H.245非標準ケイパビリティの中でアンサーファースト2を使用するために、コールするほうの端末は、コールされるパーティー端末に送信した端末ケイパビリティセットの中の非標準パラメータ型のケイパビリティを含む(このケイパビリティのための可能なフォーマットは後により詳細に記述される)。このケイパビリティは、コールされた端末がセッションを開始するために必要な付加的な情報を含む。この非標準ケイパビリティを含むことにより、コールする方のパーティーは、アンサーファースト2が使用されるかどうかについての、そしてどのチャネルが選択されるかについての、コールされた方のパーティーによる決定を受け入れることが可能となる。
【0056】
コールされた端末がアンサーファースト2ケイパビリティを受け入れたならば、コールされた端末は、コーリングしたほうの端末がセッションを開始するのに必要なさらなる情報を含む非標準メッセージとともに応答する(このケイパビリティのための可能なフォーマットは後により詳細に記述される)。ある実施形態においては、コールされた端末は、コールされた端末に送信した端末ケイパビリティセットの中に何ら付加的なケイパビリティを含まない。加えて、マスタースレーブ決定要求メッセージのような、他のH.245メッセージは、ここで記述されたような予備手続が使用された場合に、端末ケイパビリティセットに連結されてもよい。
【0057】
図3Bは、本発明の別の実施形態によるアンサーファースト2の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。図3Bに示されているように、H.245非標準ケイパビリティは、アンサーファースト2をサポートする2個のH.324端末の間で使用される。H.245非標準ケイパビリティの中のアンサーファースト2をサポートする2個のH.324端末の間のメッセージの流れが描かれている。この場合、インファレンス又はプリファレンス規則セットは各端末で使用され、メディア搬送が始まる前に追加的な応答メッセージが送信される必要はない。メディアは一方向的なチャネルであってもよいし、双方向的なチャネルであってもよい。
【0058】
アンサーファースト2要求ケイパビリティ
【0059】
本発明の実施形態によれば、アンサーファースト2要求ケイパビリティは、以下のように提供される。コールするほうの端末は、出て行く端末ケイパビリティセットの中へ非標準パラメータ型のケイパビリティを含むことによりアンサーファースト2を要求する。このケイパビリティは、非標準アイデンティファイヤーにより識別され、オブジェクトIDが決定される。非標準パラメータのデータフィールドは、以下のASN定義とともにPER符号化構造で植え込まれる。
AnswerFast2Request::=SEQUENCE
{
version INTEGER(1..255),
afkey INTEGER(1..MAX),
terminalType INTEGER(0..255), -- For
MasterSlaveDetermination
multiplexEntryDescriptors SET SIZE(1..15) OF
MultiplexEntryDescriptor
OPTIONAL, -- MTE
...
}
【0060】
「version」フィールドは、アンサーファースト2の拡張のヴァージョンを示す。「afkey」フィールドは、それがアンサーファースト2非標準パラメータであることを識別するためのユニークなアイデンティファイヤーであり、71123521として定義される。「terminalType」フィールドは、コールするほうのパーティーから出て行くH.245マスタースレーブ決定要求の「terminalType」フィールドの中で使用されるであろう値と同じに符号化される。最後に、「MultiplexEntryDescriptor」は、出て行くマルチプレクスエントリー送信要求の中で使用されるであろうセッティングである。
【0061】
非標準アイデンティファイヤーは、「{iso (1) member-body (2) au (36) acn (71123521) vendor specific 1 (1) vendor specific 2 (1)}」として定義され、アンサーファースト2を表す。
【0062】
一般に、応答する端末が各ケイパビリティを提案されたオープン論理チャネル要求として解釈するときに、コールする方の端末は次のことが可能になっていることが望ましい。すなわち、全ての搬送音声ケイパビリティのための論理チャネルを開くことを可能にすること、(音声を搬送する能力を有するものとしても扱われる)音声ケイパビリティを受信することを可能とすること、アンド搬送音声ケイパビリティを受信することを可能とすること、ビデオケイパビリティを搬送することを可能とすることを可能とすること、(音声を搬送する能力を有するものとしても扱われる)映像ケイパビリティを受信することを可能とすること、及び、出て行く端末ケイパビリティセットの中で宣言されたアンド搬送映像ケイパビリティエントリーを受信することを可能とすることである。指し示された各ケイパビリティ(受信及び搬送の一方又は両方)は、ケイパビリティにマッチする論理チャネルを開くための提案として受信側により解釈されてもよい。アクセプタンスのためのプリファレンスオーダーといった他の規則や、又はメディア型に基づく制限は、開かれるチャネルのプロパティを決定することに適用され得る。メディア型制限は、単一の音声、単一の映像、又は、単一のデータチャネルだけについての加速セッションセットアップを制限する形をとり得る。
【0063】
加えて、一般に、マルチプレクステーブルエントリーには、対称性が存在することが望ましい。ゆえに、いくつかの実施形態においては、コールする方の端末は、その搬送されたチャネルのためコールする方の端末が特定するのと全く同様に、そのマルチプレクステーブルをセットする。端末は、あらかじめ定義されたりあらかじめ決定されたり明示されたりしているなんらかのメソッドを使用して、そのマルチプレクステーブルエントリーを決定してもよい。コールされた方の端末が、コールする方の端末が使用するのと全く同様に、そのマルチプレクステーブルエントリーをセットする場合には、受信側は、受信されたデータを適切に受け入れ処理することができる。
【0064】
アンサーファースト2ケイパビリティは、音声、映像、及び、ユーザインディケーションケイパビリティとは別個のケイパビリティテーブルとともに、ケイパビリティ記述語に含まれる。これにより、アンサーファースト2をサポートしない端末が追加のエントリーを無視することが確実になる。アンサーファースト2をサポートするエンドポイントは一般に、アンサーファースト2ケイパビリティと同じケイパビリティ記述語の中に多重ケイパビリティを提供する。これにより、将来、新たな非標準アイデンティファイヤー値を用いてアンサーファースト2手続を改良することが可能となる。
【0065】
アンサーファースト2応答
【0066】
本発明の実施形態によれば、アンサーファースト2要求は、以下のように提供されてもよい。コールされた方の端末がアンサーファースト2ケイパビリティを含んだ端末ケイパビリティセットを受け取ったならば、コールされた方の端末は、受信したアンサーファースト2要求の中の端末の型の値とローカル端末の値とを比較することにより、マスタースレーブ決定を実行するであろう。最高の値がマスターとして選択される。等しい端末の型の値のイベントにおいては、コールする方の端末がマスターとして選択される。あるいはそのかわりに、端末ケイパビリティセットとともにマスタースレーブ決定要求が搬送されるならば、それをかわりにマスタースレーブ決定のために使用してもよい。
【0067】
コールされた方の端末は、提案されたオープン論理チャネルと新たな接続のためのマルチプレクステーブルエントリーとを決定するために、受信されたケイパビリティテーブルを解析する。コールされた方の端末は、受け入れ可能なチャネルコンフィギュレーションを引き出すことができないときや、提供されたマルチプレクスエントリー記述語を受け入れることができないときには、通常の端末ケイパビリティセットAckにより応答してもよい。これは、コールされた方の端末がアンサーファースト2をサポートしていないときにも生じるであろう。
【0068】
受け入れ可能なチャネルコンフィギュレーションとマルチプレクステーブルエントリーとが引き出され得るならば、コールされたパーティーは、通常の端末ケイパビリティセットAckを、非標準メッセージ型のH.245応答メッセージに置換する。非標準応答メッセージの非標準アイデンティファイヤーは、入ってくるアンサーファースト2要求と同じオブジェクトIDを有するであろう。非標準パラメータのデータフィールドは以下のASN定義とともにPER符号化構造で植え込まれる。
AnswerFast2Response::=SEQUENCE
{
sequenceNumber SequenceNumber,
version INTEGER(1..255),
decision CHOICE -- MasterSlaveDetermination
result based on "terminalType" compare
{ -- if terminalType is the
same then caller
master NULL, -- is always the master
slave NULL
},
multiplexTableEntryNumber SET SIZE (1..15) OF
MultiplexTableEntryNumber OPTIONAL,
logicalChannels SEQUENCE OF OpenLogicalChannel,
...
}
【0069】
「sequenceNumber」フィールドは、この応答により置換された端末ケイパビリティセットAckの連続番号値に対応する。これにより、コールするほうの端末がH.245メッセージ同期を維持することが可能となる。「decision」フィールドは、コールされた方の端末の、マスターかスレーブかの状態を示す。つまり、コールする方の端末は、マスターかスレーブかの状態を、このフィールドの中で指示された値とは反対の状態にセットする。「multiplexTableEntryNumber」フィールドは、コールされた方の端末により受け入れられた全てのマルチプレクステーブルエントリーのリストを含む。一般に、マルチプレクステーブルエントリーには、暗に示された対称性が存在する。コールされた方の端末は、そのマルチプレクステーブルを、コールする方の端末がコールする方の端末の搬送されたチャネルのために特定したものとちょうど対応するように、コールされた方の端末のマルチプレクステーブルをセットする。
【0070】
「logicalChannels」フィールドは、双方の端末が搬送するであろう全てのチャネルのリストを含む。コールする方のパーティーから搬送されるチャネルは、チャネル情報を含む追加の「reverseLogicalChannelParameters」と組み合わされて「forwardLogicalChannelParameters」要素の中の値「NullData」の「dataType」フィールドにより指し示される。
【0071】
アンサーファースト2からの代替
【0072】
本発明の実施形態によれば、ここで記述された1個又はそれより多くのアンサーファースト技術をサポートしていない端末のために、代替技術が提供される。例えば、アンサーファースト2からの代替のためには、コールされた端末がアンサーファースト2をサポートしていないならば、又は、コールされた端末が提案されたアンサーファースト2パラメータを拒絶したならば、コールされた端末は従来の端末ケイパビリティセットAckを受信し通常のH.245取り決め(ネゴシエーション)がコールを継続するために使用される。
【0073】
図4は、本発明の実施形態によるアンサーファースト2からの代替を描いた、単純化されたダイアグラムである。図4に描かれたように、コールする方の端末は、アンサーファースト2をサポートしていない端末に対し、H.245非標準ケイパビリティの中のアンサーファースト2によるコールを試みる。コールする方の端末がTCS Ackを受信した後、MSDが搬送されて従来のH.245取り決め(ネゴシエーション)が実施される。
【0074】
アンサーファースト3
【0075】
基本的なコールシグナリング網が端末定義の付加的データ要素を搬送する能力を有しているならば、アンサーファースト3は、H.324のコーリングする方の端末が、Q.931のSETUPのPDUの部分としてセッションプロファイルのリストを特定することを可能とする。この技術は、H.323高速接続により実行される手続といくつかの類似点を共有している。本発明の実施形態によれば、次のようなセッションプロファイルが提供される。すなわち、コーデック及び論理チャネルのためのH.245パラメータと同様にマルチプレクサのための値を特定するようなセッションプロファイルである。特定の実施形態においては、マルチプレクサの全ての面のための正確な値、コーデックが使用されるためのH.245パラメータ、及び、論理チャネルは、セッションプロファイルにより特定される。本発明の実施形態により提供されるプロファイルを用いることで、移動体レベル検出の使用、多重H.245手続、及び、コールが受け入れられた後のNSRP往復過程よりもむしろ、コールされる端末がコールを受け入れた時に端末がセッションのパラメータを交換することが可能とされる。
【0076】
本発明の実施例によれば、セッションプロファイルは、明示的にせよ暗示的にせよ、以下の情報を定義する。すなわち、初期移動体レベル、マスターかスレーブかの状態を決定する端末型、映像コーデック、音声コーデック、論理チャネル番号、及び、H.223のMUXテーブルエントリーとパラメータ制限である。
【0077】
ここで記述されたプロファイルは、コールのいくつかの特徴をカバーすることもできるし、コールの全ての特徴をカバーすることもできるし、コールのたった1つの特徴をカバーすることもできる。加えて、プロファイルは、次のようなプリファレンス規則と結合され得る。すなわち、プロファイルを重ね合わせ可能とすることや、相互排他とすることや、又は、それらの任意の組み合わせを可能とすることといった規則である。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0078】
単に例示として、別々のプロファイルが、音声、映像、データ、及び、マルチプレクサに使用され得る。全体に関わるプロファイルは、1個1個の部分としてサブプロファイルを使用することができ、又は、各詳細を明示的に定義することができる。プロファイルは他の標準のプロファイルや勧告のプロファイルを参照してもよい。プロファイルは、「搬送のみ」のケイパビリティ、「受信のみ」のケイパビリティ、又は、「搬送及び受信」のケイパビリティを指示してもよい。プロファイルは、個々のコーデックに基づき使用することもできる。その場合、各コーデックは、それと関連する異なるプロファイルを有する。
【0079】
いくつかのプロファイルのアスペクトをもっと一般的なやりかたで変形するために、プロファイルモディファイヤーが使用され得る。例えば、リンクの帯域が例えば(ボンディングやその他に起因して)2倍に増加するようであれば、各チャンネルに関連したバンド幅も(2倍に)増加することができる。しかし、プロファイルが強固にコードされていたら、チャネルはリソースを十分利用し尽くすことができない。この場合には、全てのプロファイルに次のようなある規則が適用され得る。すなわち、可変ビットレートを有する全てのチャネルは比例的な増加を獲得するとともに、固定ビットレートの場合はそうしないという規則である。再配置は比例的にすることも可能だし、又は、冗長符号化をあるチャネルに影響させるよう配置し結果として効率的なレート変化をもたらすことも可能である。映像フレームサイズやフレームレートといった他のプロファイル特性もビットレートに応じて変化させてよい。ゆえに、あるビットレートに合致した後に、次なるフレームサイズアップ(つまりQCIFからCIFへ)が使用されてもよいし、又は、フレームレートが増加されてもよい。
【0080】
他のプロファイルは、ある他の状況の下でだけアクティブとなるように変形させてもよい。一例は、所定の十分なビットレートに合致するまでアクティブとならないCIF映像プロファイルである。特定の実施形態においては、所定の十分なビットレートは128kbpsであるのに対し、他の実施形態においては、他のビットレートが利用される。
【0081】
付加的なモディファイヤーは、セッションについての対照的性質の見込みを示すものであってもよい。かかる対称性の1つは、搬送と受信の両方について同じコーデックが動作していることを望むことであろう。これは、処理能力又は内部メモリといったいくつかの装置におけるいくつかの制約のために、望ましいことであろう。
【0082】
音声プロファイルは多くの特徴を特定することができる。限定する意図なしに例を挙げれば、コーデック、最大ビットレート、及び、許容されるAL-SDUフレームの最大数(最大al-sdu)である。映像プロファイルは多くの特徴を特定することができる。それにはコーデック、フレームサイズ、最大ビットレート、非限定ベクトル、算術的符号化、アドバンスド予測、pbフレーム、復号機コンフィギュレーション情報、それらの復号、及び、そういったもの、が含まれ、かつ、これらに限定されない。マルチプレクサプロファイルは多くの特徴を特定することができる。それには、限定されるわけではなく、次のものが含まれる。すなわち、マルチプレクサレベル、ダブルフラグの使用、追加的ヘッダー、データの流れやメディアの流れをマルチプレクスするための他のチャネルとの間の関係、といったものである。
【0083】
プロファイルは、与えられた論理チャネル型にあらかじめ与えられた論理チャネル番号又はプロファイル定義といった、プロファイルと関連したあらかじめ定義された他の特性をも有している。プロファイルはまた、コーデック又は論理チャネルと、マルチプレクサテーブルエントリー又はマルチプレクサテーブルエントリー番号と、の間の関係をも定義することができる。単純な規則は次のようなものであろう。すなわち、論理チャネル番号をマルチプレクサテーブルエントリー番号にマッピングしたり、又はその逆にしたりすることである。一例としては、マルチプレクサテーブルエントリー1を音声チャネルのために論理チャネル番号1に又は論理チャネル番号1からマッピングして、マルチプレクサテーブルエントリー番号2に映像チャネルのために論理チャネル番号2に又は論理チャネル番号1からマッピングすることである。
【0084】
プロファイルは、H.324勧告への補遺として創造され得る。H.324勧告に別冊としてさらなるプロファイルを創造したり精製したりすることは、拡張されたプロファイルが、産業とってより便利なやりかたで使用されることにつながるであろう。別にまとめられたプロファイルのセットは、H.324及び3GPP/3G-324Mにより、特定されることができかつ推奨されている。異なるプロファイルは3GPP/3G-324Mの異なるリリースの中で使用され得る。そこでは、プロファイルインダイスやアイデンティファイヤーの再利用や、装置の中で必要とされたり見込まれたりするケイパビリティに関するより広い制御を、許容している。本発明の実施形態は現在利用可能なプロファイルに限定されるものではなく、開発され標準化されるであろう将来のプロファイルの使用を含む。
【0085】
単に例を挙げると、いくつかの、音声、映像、及び、マルチプレクスプロファイルが以下の記載の中でリストされている。これらのプロファイルは本発明を限定するよう意図されたものではなくて、単位本発明の様々な実施例において利用されるプロファイルの例を提供するだけのものである。
【0086】
音声プロファイル
【0087】
音声プロファイル0(0x0000)、G.723.1音声、ベースラインプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0088】
音声プロファイル256(0x0100)、G.711音声、ベースラインプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0089】
音声プロファイル4096(0x1000)、GSM-AMR音声、ベースラインプロファイル[TBD]。
【0090】
音声プロファイル16385(0x1001)、GSM-AMR音声、3G-324Mの勧告されたプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0091】
ビデオプロファイル
【0092】
ビデオプロファイル0(0x0000)、H.263のQCIF映像、ベースラインプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0093】
映像プロファイル16(0x0010)、H.263のQCIF映像、3G-324M勧告プロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0094】
映像プロファイル256(0x0100)、H.261のQCIF映像、ベースラインプロファイル[TBD]、[他のサブセットTBD]。
【0095】
映像プロファイル4096(0x1000)、MPEG4-映像、3G-324M勧告プロファイル[TBD]。
【0096】
マルチプレクスプロファイル(以下のプロファイルでは、音声チャネルはA1、A2、A3、のように表現され、映像チャネルは、V1、V2、V3、のように表現される。)
【0097】
マルチプレクスプロファイル0(0x0000)、1={LCN A1, RC UCF}
【0098】
マルチプレクスプロファイル1(0x0001)、1={LCN V1, RC UCF}
【0099】
マルチプレクスプロファイル256(0x0100)、1={LCN A1, RC UCF}, 2={LCN V1, RC UCF}
【0100】
マルチプレクスプロファイル512(0x0200)、1={LCN A1, RC UCF}, 2={LCN V1, RC UCF},3={LCN A1, RC 25}, {LCN V1, RC UCF}、4={LCN A1, RC 22}, {LCN V1, RC UCF}、5={LCN A1, RC 5}, [LCN V1, RC UCF}、6={LCN A1, RC 25}, {LCN0, RC UCF}、7={LCN A1, RC 22}, {LCN0, RC UCF}、8={LCN A1, RC 5}, {LCN0, RC UCF}
【0101】
マルチプレクスプロファイル513(0x0201)、1={LCN A1, RC UCF}, 2={LCN V1, RC UCF},3={LCN A1, RC 26}, {LCN V1, RC UCF}、4={LCN A1, RC 23}, {LCN V1, RC UCF}、5={LCN A1, RC 6}, {LCN V1, RC UCF}、6={LCN A1, RC 26}, {LCN0, RC UCF}、7={LCN A1, RC 23}, {LCN0, RC UCF}、8={LCN A1, RC 6}, {LCN0, RC UCF}。
【0102】
マルチプレクスプロファイル528(0x0210)、1={LCN A1, RC UCF},2={LCN V1, RC UCF}, 3={LCN A1, RC 32}, {LCN V1, RC UCF}、4={LCN A1, RC 27}, {LCN V1, RC UCF}、5={LCN A1, RC 22}, {LCN V1, RC UCF}、6={LCN A1, RC 20}, {LCN V1, RC UCF}、7={LCN A1, RC 19}, {LCN V1, RC UCF}、8={LCN A1, RC 17}, {LCN V1, RC UCF}、9={LCN A1, RC 15}, {LCN V1, RC UCF}、10={LCN A1, RC 14}, {LCN V1, RC UCF}、11={LCN A1,RC 7}, {LCN V1, RC UCF}、12={LCN A1, RC 2}, {LCN V1, RC UCF}、13={LCN A1, RC 32}, {LCN0, RC UCF}、14={LCN A1, RC 7}, {LCN0, RC UCF}、15={LCN A1, RC 2}, {LCN0, RC UCF}。
【0103】
マルチプレクスプロファイル529(0x0211)、1={LCN A1, RC UCF}, 2={LCN V1, RC UCF},3={LCN A1, RC 33}, {LCN V1, RC UCF}、4={LCN A1, RC 28}, {LCN V1,RC UCF}、5={LCN A1, RC 23}, {LCN V1, RC UCF}、6={LCN A1, RC 21}, {LCN V1,RC UCF}、7={LCN A1, RC 20}, {LCN V1,RC UCF}、8={LCN A1,RC 18}, {LCN V1,RC UCF}、9={LCN A1,RC 16}, {LCN V1,RC UCF}、10={LCN A1, RC 15}, {LCN V1, RC UCF}、11={LCN A1, RC 8}, {LCN V1, RC UCF}、12={LCN A1, RC 3}, {LCN V1, RC UCF}、13={LCN A1,RC 33}, {LCN0 ,RC UCF}、14={LCN A1, RC 8}, {LCN0, RC UCF}、15= {LCN A1, RC 3}, {LCN0, RC UCF}
【0104】
いくつかの実施例においては、論理チャネルはあらかじめ割り当てられている。例えば、1個又はそれより多くの音声チャネルのためには、ロジカルチャネル番号は1(A1)、17(A2)、33(A3)、といったようなものである。1個又はそれより多くの映像チャネルのためには、論理チャネル番号は2(V1)、18(V2)、34(V3)、といったようなものである。AMR及びMPEG4は3GPPの中で定義されたとおりのものであって、ここでは単に参照のために使用されていることに注意すべきである。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0105】
Q.931メッセージにおけるカプセル化
【0106】
3GPPで使用されているQ.931シグナリングの別の側面は、いくつかの情報要素が他に比べて好まれるだろうことである。例えば、セットアップ及び接続メッセージの中のユーザ-ユーザ情報要素は、移動体スイッチングセンターによりブロックされるであろう(これは、例えば、詐欺防止という理由による)。ゆえにサブアドレスIE(3GPP TS 24.008を参照)のような他の情報要素をセットアップ及び接続Q.931メッセージの中で使用することは、ネットワーク基盤に対しより透明性のあることとなる。
【0107】
この提案は、ベンダー及び設備プロバイダに、適切な情報要素の選択を行わせる余地を残す。サブアドレスフィールドは、ユーザ-ユーザ情報フィールドよりも適切かもしれない。そうであるならば、セッションプロファイル情報のために利用できる空間の最大サイズは20オクテットに限られるかもしれない。
【0108】
端末及びユーザ定義情報(例えばユーザ-ユーザ情報要素、サブアドレス情報要素)のためのQ.931関連のシグナリングに利用可能な限定された区間を効率的に利用するためには、セッションプロファイルを明示的に定義するメッセージの符号化を組み入れるよりもむしろ、あらかじめ定義されたセッションプロファイルを使用することが望ましい。
【0109】
明示的なセッションプロファイルが使用されるにしろ暗示的なセッションプロファイルが使用されるにしろ、コールを行うパーティーは、該パーティーのセットアップメッセージの中で該パーティーの所望のセッションプロファイルを搬送する。コールされたパーティーは、その応答(報知、コール続行、接続)メッセージのうちのひとつの中で選択されたか受け入れられたかしたセッションプロファイルを伴って応答する。コールする方の端末は、応答メッセージの中でセッションプロファイルアクノーレッジを受信するならば、セッションプロファイルを使用することを継続することができる。それはあたかも、端末ケイパビリティセット、マスタースレーブ決定、多重エントリー送信、及び、オープン論理チャネルの状態のマシンが完了し特定されたプロファイルが確立したかのようである。
【0110】
本発明の実施形態により提供された高速セッションセットアップメカニズムを使用してセッションを無事セットアップした後、セッションコンフィギュレーションについての連続した交替が、従来のH.245手続を使用して取り決められ得る。そのような交替を実行する理由は、端末や所望のセッション特徴を使用して利用可能なケイパビリティの完全な表現をする余裕がないプロファイルの使用に固有なあらゆる制約を克服することである。
【0111】
一例として、続いている交替は付加的なチャネルを加えたり除去したり、又は、高速セッションセットアップメカニズムを通して生成されたチャネルに変形や置換を施したりすることができる。交替の追加的な例としては、ビットレートへの適合や、又は、端末ケイパビリティセットを通して表現されたコーデックへの適合であろう。さらに、復号機情報、特に復号機コンフィギュレーション情報を伴うオープン論理チャネルを新しいチャネルを開くために送信するといった、復号機情報の変形や、より適切なマルチプレクサテーブルエントリーを追加することも、そうである。交替を要求するセッション特徴の一例は、装置が対称的コーデックを必要とするけれども、使用される規則又は交換される情報はこの表現を許容しない場合であるかもしれない。この場合は、解決方法は、不正確に非対称的なコーデックのデータを無視し、必要とされる対称性要求に基づいたチャネルを開き直すことであり得る。
【0112】
対称的コーデック及び他のセッション特徴制御に役立つ別の技術は、受信端末のしかるべき特徴が知られるまで、メッセージ搬送、要求、応答、又は、メディアを遅延させることである。一例としては、遠隔端末特徴(例えばコーデック搬送選択、ケイパティリティ、そしてそういったもの)が知られるまでは、装置は自分自身のメッセージ搬送、要求、応答、又は、メディアのうちのあるものを保留してもよい。したがって、セッションコンフィギュレーションはこの技術を使用することにより進歩させられる。
【0113】
一般に、本発明の実施形態により提供される技術は、セッションセットアッププロセスにより既に使用された論理チャネル番号及びマルチプレクサテーブルエントリーを補完するセッション変形を提供する。論理チャネル番号又はマルチプレクサテーブルエントリーや端末ケイパビリティエントリーやある種の他の側面と、交替するメッセージの中の対応するエントリーと、の間の関係は、アクションが交替及び変形とみなされるのか、それとも追加とみなされるのか、を決定するためにも使用され得る。例えば、高速セッションセットアップ技術の使用を通して既に開かれたものとみなされたチャネルのためのオープン論理チャネルは、確立されたセッションの交替とみなされてもよい。新しいチャネル上のオープン論理チャネルは、新しいチャネルを開けという要求とみなしてもよい。当業者の一人であれば、多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0114】
コールされた方の端末によるアンサーファースト3要求の受け入れは、受信したアンサーファースト3要求の中の端末型値をローカル端末のための値と比較することによりマスタースレーブ決定の所定の状態につながる結果となる。最高の値がマスターとして選択される。等しい端末型値のイベントにおいては、コールする方の端末がマスターとして選択されることになる。追加的な乱数番号といった他の変量は、マスタースレーブ決定と同様な態様にて利用可能である。このことは、コールする方及びされる方の状態により決定されるこの解決の類似性を減少させるために使用されてもよい。ある場合には次のことも可能である。すなわち、対称的なやりかたではこの状態を解決することができないということが、別のセットアップ技術に復帰するための十分な条件となることである。
【0115】
図5は、本発明の実施形態による、2個のH.324端末の間のQ.931セットアップの中でのアンサーファースト3の使用を描いた、単純化されたダイアグラムである。一般に、メディアは、一方向性であってもよいし、双方向性であってもよい。
【0116】
図5に描かれたように、コールする方の端末は、Q.931セットアップメッセージ(例えばサブアドレスフィールド情報要素)の中に要求PDUを含めることによりアンサーファースト3を要求する。実施形態においては、メッセージは、以下のASN定義によりPER符号化構造において植え込まれる。
AnswerFast3Request::=SEQUENCE
{
version INTEGER (1..255),
terminalType INTEGER (0..255), -- For
MasterSlaveDetermination
initialMobileLevel INTEGER (0..7), -- [4,7] are
reserved
h223Extension CHOICE
{
h223AnnexADoubleFlag BOOLEAN,
h223AnnexBOptionalHeader BOOLEAN,
...
}
audioProfiles SEQUENCE (1..65535) OF INTEGER
(0..65535),
videoProfiles SEQUENCE (1..65535) OF INTEGER
(0..65535),
multiplexProfiles SEQUENCE (1..65535) OF
INTEGER (0..65535),
mediaWaitForConnect BOOLEAN,
...
}
【0117】
当業者の一人であれば明らかであるように、3GPPのTSの24.008と調和する実施形態においては、アンサーファースト3要求PDUの全長は、Q.931で規定された情報要素長を越えることができない。
【0118】
コールされた方の端末は、基盤となるネットワーク上にセッションを確立するための許可されたQ.931応答メッセージのうちの1個の中に応答PDUを含ませることにより、アンサーファースト3要求に応答する。例えば3GPPでは、コールされた端末の型と、コアネットワークの中でゲートウェイが使用されているかどうかと、に依存して、応答メッセージは、報知、コール手続き、又は、接続メッセージになり得る。コールされた方の端末は、それが受信した各応答メッセージの中のアンサーファースト3応答メッセージの存在を容易に点検することができる。報知又はコール手続きといった早いメッセージの中にアンサーファースト3メッセージを埋め込むことは、コールする方の端末が、接続メッセージが受信されるまで家事目的のために時間を使うことができることにつながり得る。
【0119】
実施形態においては、アンサーファースト3応答メッセージは以下の定義によるASN.1 PER 符号化構造である。
AnswerFast3Response::=SEQUENCE
{
version INTEGER (1..255),
terminalType INTEGER (0..255), --
MasterSlaveDetermination result
-- based on "terminalType"
comparison.
-- If terminalType is the same then
caller
-- is always the master
audioProfile INTEGER (0..65535),
videoProfile INTEGER (0..65535),
multiplexProfile INTEGER (0..65535),
...
}
【0120】
当業者には明らかであるように、3GPPのTSの24.008と調和する実施形態においては、アンサーファースト3要求PDUの全長は、Q.931で規定された情報要素長を越えることはできない。
【0121】
コールする方の端末は、接続メッセージの中でセッションプロファイルアクノーレッジを受信しないならば、コールされる方の端末がアンサーファースト3をサポートしていないか、又は、特定のプロファイルのいずれをも受け入れなかった、と仮定してもよい。この場合、コールする方の端末は、アンサーファースト3が使用されていないかのごとく接続を進めるであろう。ゆえに、アンサーファースト3フォールバックモードが、本発明の実施形態により提供される。コールする方の端末は、既により詳細に論じたとおり、アンサーファースト2を使用することを試みることもできる。コールする方の端末は、以下により詳細に論じられるように、アンサーファースト4を使用することを試みることもできる。
【0122】
アンサーファースト4
【0123】
アンサーファースト4は、上のアンサーファースト3で述べられたプロファイルを含む所望のセッションプロファイルをシグナリングチャネルのかわりにベアラチャネル上で通信することによりコールセットアップを高速化するメソッドである。セッションプロファイルやプリファレンスは、上述のメッセージに類似するメッセージであり、エラーはねかえしを向上させるためのエラー制御技術を使用してノイズ免除目的のためにさらに符号化され得る。提案されるセッションプロファイル情報は、ベアラチャネルが確立されるとすぐにベアラチャネル上で搬送され、アンサーファースト4フォールバックフェーズが開始するまであるレートで繰り返される。我々は、コールする方の端末(コールを開始した実体)により搬送されたプリファレンスメッセージをコーラーAF4要求と呼び、コールされた方のパーティー端末により搬送されたメッセージをアンサラーAF4要求と呼ぶ。AF4メッセージは、AF4をサポートする端末であればどの端末もメッセージを未知のノイズ、変造、又は、欲していないデータであるとして無視することのないようなやりかたで選択される。コールされる方のパーティーメッセージもプリファレンスを含む。コールされる方のパーティー端末は、いったんコーラーAF4要求を検出したら、その要求を解析して、アンサラーAF4応答を搬送してもよい。
【0124】
この明細書の中で用いられるAF4応答メッセージという用語は、追加的なメッセージであることに注意すべきである。そのようなメッセージは、AF4の動作には必要ないけれども、柔軟さのために提供される。例えば、動作の選択されたモードの例えばアクノーレッジメントを必要とするH.324端末のために提供される。一例はH.324ターミネーションを伴うゲートウェイであろう。ゲートウェイは典型的にはトランスコーディングのためにリソースを配する必要がある。そして、トランスコーディングリソースを変更することは複雑さ及び処理時間の点でコストとなるかもしれない。この場合、AF4応答は、AF4応答が使用されない場合に比べてわずかに増加するセットアップ時間という代償を支払ってでも、複雑さを軽減してもよい。柔軟性とセットアップ時間の効率性とがトレードオフの関係になる別の一例は、セッションプロファイル又はプリファレンスの単純化である。この例においては、柔軟性は最良ではないもののセットアップ時間が最良であるようなアプローチを選ぶことができる。そしてこの場合、シグナルプリファレンスに最も単純なメカニズムを選択することができる。これは、所定のプロファイルを使用することと、高速セッションセットアップと最速フォールバックを目的とするが必ずしもカスタムプロファイル又はデータを搬送する能力という点で最も柔軟になるとは限らないようなメディア及び移動体レベルシーケンスを伴うメッセージとして前期所定のプロファイルの組み合わせを使用することを含むことになろう。この明細書で記述されるAF4概念は、次のものをカバーする。すなわち、「シグナル」をH.245メッセージングとは独立にベアラ上で早期に搬送する原理と、類似する加速技術をサポートすることを指し示すものとしてのピア端末によりどのように「シグナル」が探索されるかということと、最小のシグナリングでメディアを交換する手段を提供することと、である。この明細書の記述は完全性のための追加的なAF4応答を含む実施形態をカバーする。
【0125】
図6Aは、本発明の実施形態によるアンサーファースト4を描く、単純化されたダイアグラムである。アンサーファースト4については、セッションプロファイルは、アンサーファースト3の節の中で述べたものと同様である。そのかわりに、セッションプロファイルは、(あらかじめ定義されるかわりに)明示的に表現され得る。アンサーファースト4メッセージは以下に述べる手続により構築される。
【0126】
図6Bは、本発明の別の実施形態によるアンサーファースト4を描いた、単純化されたダイアグラムである。この場合、インファレンス又はプリファレンス規則セットは各端末で使用され、メディア搬送が始まる前に追加の応答メッセージは必要ない。
【0127】
アンサーファースト4フレーム及び同期フラグ
【0128】
図7は本発明の実施形態によるアンサーファースト4の構造を単純化して描いた図である。図7に描かれたように、アンサーファースト4要求及び応答フレームは、オクテットに並べられている。したがって、アンサーファースト4メッセージ搬送はオクテットに並べられており、他の移動体レベルの従来の搬送と互換性を有することができるようになっている。
【0129】
実施形態によれば、アンサーファースト4フレームのフレーム情報フィールドは表1に示される値を有している。
【表1】
【0130】
ペイロード長フィールドは、エミュレーション挿入オクテットを適用する前に、ペイロードサイズを指示する。メッセージは、ペイロードプレゼントインディケーターの使用により最適化され得る。プレゼントでないならば、メッセージは最小のサイズで残される。ペイロードがプレゼントであるならば、ペイロードインディケーター、ペイロード長、及び、ペイロードは、全て、メッセージの中に含まれるであろう。
【0131】
一般に、ペイロードは任意の長さであり得る。いくつかの応用においては、多くのネットワークの中と同様に、フレーム情報はペイロードを150オクテットに制限するようにコンフィギュアされている。フレームは、160オクテットのタイムスロットの中で搬送され処理される。ネットワークコンフィギュレーションに応じて、ペイロード長は、特定の応用に適するように変化させられるであろう。
【0132】
メッセージは、ヘッダーフィールドの中のある値に依存して、異なる目的のためにも使用され得る。要求、応答、命令、インディケーション、メディアといった異なるメッセージ型がインディケートされ得る。さらに、連続番号又はセグメントインディケーターは、エラー復元とプロトコル使用のためにも使用されることができる。
【0133】
図7をもう一度参照し、CRCフィールドは長さ16ビットであり、アンサーファースト4同期フラグを除く全部のフレームに周期的冗長点検(CRC)を適用することにより決定される。実施例においては、CRCは、8.1.1.6.1/V.42と整合するように記述されている。
【0134】
望まれるのであれば、エラー検出又はエラー訂正がアンサーファースト4メッセージに追加されることが可能である。エラー訂正は、より高いマルチプレクサレベルのためのH.324及び必要とされる情報の搬送を許可するメッセージの変形に既に使用されているコードに似たフォアードエラー訂正コードとともに使用され得る。エラー検出は周期的冗長性点検を使用して実装され得る。CRC値は特定のフィールドの中のメッセージの中で搬送され得る。
【0135】
マルチプレクサ同期フラグエミュレーションプロテクションは、ベアラ上のノイズ及び欲されていないデータの一方又は両方として現れる全部のメッセージを確実にするために、アンサーファーストフレーム上で実行されてもよい。これは次のことを確実にする。すなわち、どの搬送も、在来装置によりレベル検出のような従来の搬送として誤って解釈されることがないことである。これはまた、次のことも可能にする。すなわち、在来の搬送を阻止することが可能であるかもしれないゲートウェイのような別の在来装置を通したセッションの間にアンサーファースト4メッセージを透明的に搬送することである。
【0136】
ベアラにフレームを送信する前に、エミュレーション挿入手続が実行される。ペイロード長、ペイロード、及び、CRCについてのフィールドは、エミュレーション挿入手続とともに適用される。ひとつの実施形態においては、0xA3、0x35、0xE1、0x4D、0x19、0xB1、及び、0x7Eの値の全てのオクテットは、同じ値により1オクテット複製される。
【0137】
両方の端末は、いったんアンサーファースト4メッセージを検出したら、メディア又はメディアモードを決定する。AF4応答メッセージが使用されているときには、そして、端末がメディアプリファレンスによりメディアモードを無事決定することができるときには、アンサーファースト4応答が送信され得る。再び、AF4応答メッセージは追加的であって、いくつかの状況において確認として使用され得る。確認とは例えば、ゲートウェイのような端末が、セッションとともに続く前のメディアコーデック選択を確認することを望むかどうかの確認である。応答が用いられる別の状況は、アンサーファースト4要求が、例えばエンクリプションキーといった、なんらかのアプリケーション特定情報要求を含むかどうかである。
【0138】
各装置から表現されたプリファレンスとケイパビリティとにしたがってメディアモードが決定されるやりかたには、いろいろある。プリファレンスがH.245プリファレンス(例えばTCSやOLCsやそういったものにより表現されている)に類似しているならば、トランザクションが最終アウトカムまで暗示的に実行される場合を除き、通常のH.245メッセージ交換と同じようにコーデックが選択されてもよい。この技術はインファードコモンモード(ICM)を形成し、H.245のB.2.2.2及びC4.1.3.で特定されるようなケイパビリティプリファレンス及びメディアモードコンフリクトレゾリューションに従って導かれる。
【0139】
メディアモードを決定するためには他の多くの制約及び規則セットも可能であり、いくつかは、より少ない変量特徴の上でなされてもよい。プロファイルが使用されるならば、望まれた秩序でのケイパビリティの単純なマッチングが実行され得る。例えば音声プロファイルが0x0000、0x0100、0x1000が装置によりサポートされており、かつ、ピア装置が0x01000だけをサポートするインディケーションを該オーディオプロファイルが受信するならば、0x0100が選択されるであろう。1個よりも多いプロファイルケイパビリティが装置に共通である場合、プリファレンス選択が行われる。プリファリング規則の一例は、プロファイルが表現されている秩序に従ってプリファレンスを割り当てることであろう。このプリファレンス秩序はフォワードでもあり得るしリバースでもあり得るし、そして、他の入力により変形され得る。別のルールは、最高又は最低どちらかのインデックスに基づいたプリファレンスを選択することであり得る。例えば0x0000、0x0100、0x1000の音声プロファイルが装置によりサポートされ、かつ、該オーディオプロファイルが、ピア装置が0x0000及び0x01000をサポートしているならば、最高インデックス規則を用いた規則により0x0100が選択され得る。当業者は多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0140】
端末は、いったんアンサーファースト4要求メッセージを検出したら、受信したプリファレンス及び端末が搬送予定又は搬送完了したプリファレンスにしたがって、端末自身及び遠隔装置のためのコンフィギュレーション(メディア、データ、マルチプレクサモード)を決定することができる。コンフィギュレーションの決定は、アンサーファースト4メッセージの入力及びプレゼンスと、あらかじめ定義された規則と、からなされ得る。これらの規則は、ある入力に基づいてあらかじめ定義されるかあらかじめ決定されるかしてあってもよいし、明示的なメッセージに基づいた単純なルールであってもよい。規則は、H.245最高プリファードモードのような、現に装置の中に既に存在する規則を再使用してもしなくてもよい。
【0141】
アンサーファースト4同期フラグは表2に描かれたように定義される。
【表2】
【0142】
アンサーファースト4同期フラグは、それが従来のメッセージとして解釈されないことを確認するように選択されてもよいが、そのかわり、従来の端末には、ノイズ又は無視してよいデータであるようにみえる。実施例では、1個のアンサーファースト4同期フラグは、各アンサーファースト4フレームの直前及び直後に挿入される。一般に、ただ1個のアンサーファースト4同期フラグは、2個の連続したアンサーファースト4フレームの間に存在するであろう。
【0143】
本発明の実施形態は、アンサーファースト4要求及び応答を構築するための手続を提供する。ベアラがいったん確立され、端末がアンサーファースト4をサポートするならば、端末は望ましくは即座にアンサーファースト4要求フレームを送信するであろう。実施形態においては、フレームは、以下の状況のうちのひとつが生じるまで繰り返されてもよい。すなわち、アンサーファースト4要求フレームが検出されること、H.324のC.6に記述されたように有効な移動体レベルスタッフィングフラグが検出されること、又は、タイムアウトが生じて有効なアンサーファースト4要求が何も検出されなかったこと、である。
【0144】
有効な移動体レベルスタッフィングフラグが検出されたときは、通常のH.324セッション手続が、H.324の補遺Cに従って使用される。アンサーファースト4要求が検出されたときには、以下でより詳細に述べるアンサーファースト4ペイロードハンドリング手続に従ってペイロードが処理される。
【0145】
ペイロードが無事解釈されるならば、端末は、このオプションが使用されるならばアンサーファースト4応答を送信することにより、ペイロードを受け入れる。アンサーファースト4応答自体はペイロードデータを必要としないことに注意する。メディアデータトンネリングが望まれるのならば(かわりに、メディアは、柔軟性が優先されていないならば所定のモードに基づいて搬送され得たであろう)、以下の状況のうちのひとつが生じるまで、メディアデータを含むであろうペイロードフィールドを除き、フレームは繰り返される。すなわち、(使用中ならば)アンサーファースト4応答が検出されるか、又は、H.324のC.6で記述されるように有効な移動体レベルスタッフィングフィールドが検出されるか、である。
【0146】
アンサーファースト4応答の搬送の間、応答及びメディアトンネリングが使用されるならば、アンサーファースト4応答フレームのペイロードフィールドの中でメディアが搬送されてもよい。一例として、最終的に同意された移動体レベルを使用して、ペイロード内容がMUX-PDUを含んでもよい。このMUX-PDUは、H.223の使用と整合する。一般に、ペイロード長は150オクテットより多くはない。本発明の実施形態によれば、アンサーファースト4をサポートする全ての端末は、アンサーファースト4メッセージの中にMUX-PDUsが含まれているならば、MUX-PDUsをサポートし操作するであろう。
【0147】
例えば特にアンサーファースト4メッセージといったアンサーファーストメッセージは、そのペイロードとしてメディアを含んでもよい。このメディアは、与えられたマルチプレクサレベルでのMUX-PDUとしての形態をとってもよい。しかしそのメディアは、アンサーファーストメッセージにおけるネイティブコーデックビットストリーム形式のような、特定の別の符号化であろう。符号化が有するであろう他の属性を利用するためである。アンサーファーストメッセージの中でメディアが送信されるならば、メッセージを冗長に搬送することは必要ではなくなり、かわりにセッションの音声、映像、及び、データを表現するメディアを含むメッセージ列が送信され得る。かわりに、メディアは、単純に、ベアラ上の適切なMUX-PDUsの中で搬送されてもよい。
【0148】
図8は、アンサーファースト4フレームの中で搬送されたメディアを伴う、本発明の実施形態によるアンサーファースト4のメソッドを描いた、単純化されたダイアグラムである。
【0149】
アンサーファースト4要求を送信し追加的にはアンサーファースト4応答を検出した後、端末は、同意された移動体レベルを使用して通常のセッションを開始する。使用されているとしてアンサーファースト4応答ステージの間に音声及び映像交換が開始されなかったならば、音声及び映像交換も即座に始まる。本発明の実施形態を利用すれば、使用されていようがいまいがアンサーファースト4応答の間に音声及び映像が始まれば、音声及び映像の交換は継ぎ目なく継続することが可能とされる。
【0150】
もしアンサーファースト4メッセージの部分として受け入れ可能なメディアが送信されたならば、そのメディアの継ぎ目なしの継続が、任意のセッションコンフィギュレーション変形を通して、望ましい。コンフィギュレーションが受け入れられるとき、又はセッションのいくつかの側面が異なる技術(例えばアンサーファースト2、又は従来の動作であっても)へのフォールバックを要請するようないくつかの場合についてさえも、メディアの継ぎ目なしの継続が、最良のユーザ体感を提供するために必要である。継ぎ目のないメディア結合の一例は、アンサーファーストメディアメッセージの中である特定のフレーミングが選択される場合であろう。そして、セッションの確立の上で、コンフィギュレーションは例えばある特定のマルチプレクサレベルでの異なる特定の型のものとして知られる。受信機は、それゆえ、ストリーム及びフレーミングの両方の型からメディアを引き出す能力を有するとともに、それらをユーザにレンダリングする(又はゲートウェイの場合であれば遠隔のエンドポイントにそれらを搬送する)能力を有する。
【0151】
アンサーファースト4要求を受け取った後に、端末がアンサーファースト4手続では進行しないことを決定するならば、該端末は、以下により詳細に記述されたようなH.324の補遺Cに従って、即座に、通常のH.324手続を継続することになる。音声及び映像のコーディングは、もしそれがアンサーファースト4応答フレームを送信する間に開始してしまっていれば、再びやり直されることになる。
【0152】
アンサーファースト4の一部又は全部のセッションが無事でなかったら、アンサーファースト2技術への代替が推奨される。コンフィギュレーションのミスマッチが訂正を示唆するならば、アンサーファースト2技術が訂正モードを決定するために用いられ得る。そして必要ならば、アンサーファースト2技術は、遠隔の装置により期待された流儀におけるコーデック及び論理チャネルを再度開始する。アンサーファースト2(追加的には、アンサーファースト1及びいくつかのSRP拡張のうちの一方又は両方とともに)が成功しなかったら、通常の振る舞いが採用されるべきである。当業者は多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0153】
アンサーファースト4要求を送信後及び受信後に、コールする方の端末が、使われているとしてアンサーファースト4応答を検出しないけれども有効な移動体レベルスタッフィングフラッグを検出するならば、該端末は即座にアンサーファースト4応答フレームを送信することを中止して、位階より詳細に記述されるH.324の補遺Cに従った通常のH.324セッション手続を継続するようにしてもよい。
【0154】
従来の移動体レベル動作への代替は、有効な通常の移動体レベルフラグの検出によりトリガーされる。実施形態においては、H.324に従う検出に関係したレベルを提供するためにあるしきい番号が検出されなければならない。この実装依存しきい番号が検出された後、端末は望ましくはアンサーファースト4メッセージを送信することを中止してアンサーファースト2又は従来のふるまいにドロップバックすべきである。該端末が、アンサーファースト4が不可能な端末と通信していることが明らかだからである。
【0155】
実施形態においては、アンサーファースト4要求ペイロードは、以下に示すようなASN.1のPER符号化構造である。すなわち、
AnswerFast4Request::=CHOICE
{
predefinedProfile AnswerFast3Request,
explicit Profile
AnswerFast4ExplicitRequest,
...
}
AnswerFast4ExplicitRequest::= SEQUENCE
{
terminalType INTEGER (0..255), -- For
--
MasterSlaveDetermination
initialMobileLevel INTEGER (0..7), -- [4,7]
are reserved
h223Extension CHOICE
{
h223AnnexADoubleFlag BOOLEAN,
h223AnnexBOptionalHeader BOOLEAN,
...
}
terminalCapabilitySet TerminalCapabilitySet,
openLogicalChannels SEQUENCE (1..65535) OF
OpenLogicalChannel,
multiplexEntrySend MuItiplexEntrySend,
...
}
【0156】
この構造により、端末は、アンサーファースト3のために記述されたプロファイルのようにあらかじめ定義されたセッションプロファイルを使用することもできるし、明示的なセッションプロファイル定義を使用することもできるようになる。柔軟性が優先されるのでなければ、所定のモードが使用され得るのであり、AF4メッセージは、往復時間の約半分という可能な限りの早期にメッセージのメディアを搬送するために端末により探索された最小のシグナルに減少され得る、ということに注意すべきである。
【0157】
アンサーファースト4ペイロード操作手続は、つぎのようなものである。すなわち、2個の端末の間で端末型が同一であり明示的なマスタースレーブ決定が要請されるときには、コールする方のパーティーが常にマスターである。かわりに、端末は、(使用されるならAF2の中での、又は、従来のH.245メッセージングの中での)セッションの中で後までマスタースレーブ関係の知識の必要を無視してもよい。ゆえに、コールする方のパーティーは、メディアモードシグナリングアプローチの形式及び所望の柔軟性に従ってメディアを受け入れる立場にある。アンサーファースト技術をサポートする端末は、あらかじめ決定されたものであれあらかじめ定義されたものであれ明示のものであれセッションプリファレンスのシグナリングの形式に依存して、即座にメディアを受け入れる(受信し復号する)準備ができていることが必要とされてもよい。
【0158】
アンサーファースト3については、ベアラの確立の直後にメディアが知られたコンフィギュレーションの中を搬送されるので、受信機は、0.5往復に等しい最も早期の時間にメディアを受け入れ復号する準備ができていることが望ましい。他の実施形態においては、セッション確立は、およそ0.5往復のうちに実行される。アンサーファースト4については、ペイロードの中で搬送されるメディアに関しては、該メディアは、使用されることになるプリファレンスを指示するメッセージとともに、同時に又は平行的に到着してもよい。この場合、受信する端末はコンフィグレーションを指示する情報を使用してメディアを復号及び使用する。
【0159】
本発明の実施形態によれば、コンフィギュレーションを指示する情報は、到着するメディアを最大限使用するには遅すぎるように到着したり処理されたり、又は、初期メディアが終端ベアラの終端の確立によりクリップされたりすることが可能である。コンフィギュレーションメッセージを伴う状況へのいくつかのアプローチのうちの1個は、メッセージが到着するまで、到着した全てのメディアをバッファすることである。バッファされた情報が使用されることにより、セッション情報の最小量が失われるだけですむ。初期メディアクリッピング及び復号機情報欠如に適用できる別のアプローチは、非一時的な冗長メディア(例えばキーフレーム、イントラフレーム)を、できれば排他的に増加した頻度で、あるいはある知られた時間で、搬送することである。復号機を補助するであろうさらなるアプローチは、コーディングの中に、メディアメッセージが非一時的な冗長メディアを含む旨の指示を含むことである。このマーカーを検出したら、ストリームは、このポイントだけから復号され得るのであり、これにより、処理の省略と複雑さの減少とがもたらされる。
【0160】
符号化及び搬送側が非一時的な冗長メディアを搬送するのに特に便利であろう特定の時間は、送信機で受信機からの(暗示的であれ明示的であれ)アクノーレッジメントの受信時であろう。これは次の事実による。すなわち、アクノーレッジメントの受信時、送信機は、受信機が復号準備が整えたことを知る。他の可能性は、ある時間期間内に否定的なアクノーレッジメントを受信しなかった場合をも含むであろう。この場合の特定の例は、アンサーファースト2の場合におけるTCSのAckの受信や、あるいは、アンサーファースト4の場合におけるアンサーファースト4応答メッセージかアンサーファースト4セッションメディアのいずれかの受信である。これらのメディア到着のふるまいは(柔軟性が優先されないのであれば)、あらかじめ決定されるか、あらかじめ定義されるか、又は、装置のサポートしだいで明示的にシグナルされてもよい。端末がメッセージを認識しないか又は(例えばコラプションのために)メッセージを検出できないならば、本明細書全体を通して前述されたアンサーファースト2高速化技術に従って、進行する。
【0161】
本発明の実施形態は、アンサーファースト4からフォールバックするための技術も提供する。例えば、コールする方の端末が、アンサーファースト4メッセージを受信しないものの、(AF2スタイルのメッセージを伴うにしろ伴わないにしろ)通常のH.245端末ケイパビリティセットメッセージを受信するならば、該端末は、コールされる方の端末が、アンサーファースト4をサポートしていないか、又は、特定されたプロファイルのいずれをも受信しなかった、と想定するであろう。この場合、コールする方の端末は、セッションをつくるために、従来の端末ケイパビリティセット、マスタースレーブ決定、マルチプレクスエントリー送信、及び、オープン論理チャネル手続を継続するであろう。コールする方の端末はまた、本明細書を通してより十分に述べられたようなH.245命令を利用してアンサーファースト2技術を使用することを試みることもできる。
【0162】
従来の動作へのフォールバックは、アンサーファースト技術サポートのインディケーションを欠いた通常のTCSの検出によりトリガーされてもよい。このTCSを検出したときは、端末は、在来の装置と通信していることが明らかであるから、望ましくはアンサーファースト4メッセージを送信することを中止しアンサーファースト2又は従来のふるまいにドロップバックすべきである。
【0163】
本発明の実施形態は、高速セッション確立シグナリング又はメッセージングのインターリービングを、従来の技術及びメディアと組み合わせる技術を提供する。ここに参照によりあらゆる目的のために全体として組み入れられる、2004年9月4日に出願された、「H.324を用いた設備と関連した遠隔通信プロトコルとの間の高速セッション確立のための方法及びシステム」と題された、審査中で一般的にアサインされた米国特許出願番号10/934,077においてより詳細に述べられているように、アンサーファースト4技術のさらなる実施形態は、従来のマルチプレクサレベルセットアップとアンサーファースト4とを組み合わせることを含む。ひとつの可能な技術の組み合わせは、可能な最大限度よりも濃度の低い(つまりバックツーバックでない)ベアラ上へと搬送されるアンサーファースト4メッセージとともにある。搬送のこの疎らさは、時間内の点においてアンサーファースト技術により使用されないベアラを残す。ベアラは、使用されないとき、従来の流儀で使用するために装置にとって利用可能となる。典型的には、ベアラ確立の直後、移動体レベル検出及びセットアップが行われ、それゆえ、ある特定の実施形態において、移動体レベルスタッフィングフラグが搬送されるであろうベアラ時間にギャップがある。そのようなメソッドは、実施形態しだいで、組み合わせられたり従来の技術とともに使用されたりしてもよい。当業者は多くのバリエーション、他の選択肢、及び、変形を認識するであろう。
【0164】
アンサーファースト装置は部分的には従来の態様にて動作しているため、この態様におけるインターリービングは、別の従来の装置と相互動作するときに、どんな遅延も最小化する。アンサーファースト4メッセージ再送信の疎らさは、必要とされるエラー回復力及び従来の所望の相互動作遅延に基づいて調整され得るパラメータである。アンサーファースト4メッセージの適合は、従来の動作からの入力に基づいても、可能である。例えば、アンサーファースト4からのアンサーファースト4の取り決めにおいてさえ、従来の手段を通した特定の移動体レベルの検出は、メディア搬送の形式を決定するために用いられてもよい。
【0165】
全てのアンサーファーストメソッドをサポートするH.324実体のために、本発明の実施形態は、コールされる方のH.324実体がアンサーファーストメソッドのうちの1個かそれより多くをサポートしないときに、フォールバック手続をサポートするメソッド及びシステムを提供する。例えば、コールする方の端末がアンサーファースト3を使用するコールを開始し、コールされる方の端末がアンサーファースト3をサポートしないのであれば、コールする方の端末は、以下の手続を用いてフォールバックする。すなわち、アンサーファースト4、アンサーファースト2、端末手続の7.4にて特定されたフェーズDにおけるような通常のH.245通信、である。アンサーファースト3のフォールバック手続は前述した。
【0166】
コールする方の端末がアンサーファースト4を使用したコールを開始又は継続し、そしてコールされた方の端末がアンサーファースト4をサポートしないならば、コールする方の端末は、以下の手続を使用してフォールバックする。すなわち、アンサーファースト2、端末手続の7.4にて特定されたフェーズDにおけるような通常のH.245通信、である。アンサーファースト4のフォールバック手続は前述した。
【0167】
コールする方の端末がアンサーファースト2を使用したコールを開始又は継続し、そしてコールされた方の端末がアンサーファースト2をサポートしないならば、コールする方の端末は、以下の手続を使用してフォールバックする。すなわち、端末手続の7.4にて特定されたフェーズDにおけるような通常のH.245通信、である。アンサーファースト2のフォールバック手続は前述した。
【0168】
本発明の実施形態によれば、端末コンフィギュレーションは、アンサーファースト技術により提供される利益を生かすように利用される。一例として、本発明の実施形態は、いくつかの利益を提供するために、SRP拡張(つまりフレーム並行搬送)を利用する。ここに参照によりあらゆる目的のために全体として組み入れられる、2002年12月12日に出願された、「マルチメディアゲートウェイにおけるH.324<>H.323セッション確立の最適化」と題された、審査中で一般的にアサインされた米国特許出願番号60/433,252においてより詳細に述べられているように、SRP拡張技術は、アンサーファースト1及びアンサーファースト2についてここで述べられたH.245技術と結合して使用され得る。これらの技術は、セッション回復、搬送効率、及び、セットアップ処理における任意の関連した向上を含む、ただしこれらに限られない、利益を提供する。
【0169】
3Gモデムも、コールセットアップ時間における大幅な増加に寄与するかもしれない。ゆえに、コールセットアップフェーズにあるモデムの動作及び相互作用は、興味の対象領域である。単に例として示すにすぎないが、潜在的な最適化が可能な領域は、次のものを含む。すなわち、モデム初期化、ベアラ接続シグナルからベアラチャネル利用可能性までに必要な時間、及び、モデム動作に必要なリソースである。
【0170】
一般に、受信側と送信側とは、分離したスレッドにあるだろうことが見込まれる。いずれの場合にせよ、スレッド優先度は、通信ベアラにおける連続的なデータフローを維持するために、望ましくはできる限り高く設定されるべきである。
【0171】
本発明の実施形態は、できるだけ早くメディア入力及び出力(例えば音声と映像)を初期化することによって、潜在的に顕著な、メディアプロセッサーを準備する時間を、最小化する。特定の実施形態においては、最適な時間は、コールが行われようとするときである。コールする側の視点からは、これは、コールボタンが押された時間のことである。アンサーする側の視点からは、これは、リングトーンが検出された時間のことである。音声及び映像のメディアプロセッサーを含むメディアプロセッサーが提供される。1個はフレームキュプチャリング及び符号化のためで、そして1個は復号とプレイバックのためである。
【0172】
特定の実施形態においては、最適なコールセットアップ処理を提供するために、アンサーファースト手続の開始前に、全てのサポートされた符号書きと復号機とが利用可能とされ準備完了とされる。この仮定はコーデック初期化と呼ばれ、音声及び映像の両方に適用可能である。この実施形態は、初期化時間が無視し得るときには、システムパフォーマンスにほとんど関係しない。知られているように、組み込みシステムにおいては、暗示されたコモンモードが利用可能になると同時に、符号化機及び復号機が例示され得る。ゆえに、イベント後できるだけ早期に符号化機及び復号機を準備する時間がもたらされる。
【0173】
本発明の実施形態はセッション準備を提供する。セッション準備においては、メディア装置は、ベアラが確立される前に、初期化され準備完了状態に置かれる。いくつかの応用においては、最適化は、所望のセッション準備を達成するために実行される必要があるかもしれない。これらのメディア装置は、次のものを含む。すなわち、1.適用可能ならばセルフビューを含む映像キャプチャー又はカメラ、そして、関連したコーデック、2.映像ディスプレイ、そして、関連したコーデック、3.音声キャプチャー又はマイクロフォン、そして、関連したコーデック、4.音声プレイバック、そして、関連したコーデック、である。
【0174】
ここで発表された技術は、新しい装置ケイパビリティと将来的互換性を有するので、他の変形がなされたときにはいつでも、高速セッションセットアップのための装置のケイパビリティ及びプリファレンスを更新することができるという点で有利であろう。ゆえに、アンサーファースト規則及びプロファイルと同じくアンサーファーストユーザ実体が、リリースされた装置に合わせて簡単にアップデートすることが可能となるようなやりかたで設計され実装されることが、強く望まれる。単に例を示すと、ある実施形態においては、空中更新が提供される。これらの空中更新は、組み合わされた更新として提供されてもよいし、いくつかの更新にまたがって配布されてもよい。組み合わされる場合、ケイパビリティ(例えばコーデック)の更新は、そのケイパビリティを使用するのに必要とされるなんらかの更新された規則と同じように、装置プリファレンスのなんらかの更新と連結されてもよい。当業者は、多くのバリエーション、変形、及び、他の選択肢を認識するであろう。
【0175】
アンサーファーストメッセージングシステムは、応用及び実装の両方について、柔軟性の幅を有している。情報搬送及び任意の規則は、どんな所望のコンフィギュレーションをもカバーすることができる。そして、完全にコンフィギュア可能なセッションは、従来のセットアップ手続を通した場合にかかる時間よりも大幅に短い時間でセットアップ可能である。利用可能な柔軟性のうちのいくつかの種類についてある制約を課すことによって、規則及び実装の複雑さを減少させることが可能である。アンサーファースト搬送の初期的な版は、コンフィギュア許容性が小さくて柔軟であるけれども、それでも多くの利点を生み出す。利点は、多くの均一な装置が相互動作していたり、又は、均一な特徴(例えば同じコーデック)を備えた装置が相互動作していたりするセッティングのもとで、最大になるであろう。このセッティングにおいては、遠隔装置における期待される決定について、いくつかの仮定がなされるかもしれない。多くの場合、これらの仮定は正確であると確認される。このことは、仮定が正しくなる回数が仮定が不正確になる回数をはるかに上回って典型的に中和的取り決めに至るにつれて、装置のパフォーマンスに統計的な利得をもたらすことができる。
【0176】
加えて、ここで記述された例及び実施形態は、単に描写的な目的でのみ理解されるべきである。そして、それらから導かれる様々な変形又は変更は、当業者により示唆されることになるだろうし、この出願の精神及び視野そして付された請求項の範囲の中に含まれることになるだろうことが、理解されるべきである。
【0177】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0178】
(付記1)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
第1の端末と第2の端末との間のコールのための動作の1個以上のモードと関連した1個以上のプリファレンスであって、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1個以上のプリファレンスを、第1の端末で決定することと、
動作のための移動体レベルを決定することと、
1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームをインターリーブすることと、
ベアラチャネルを使用し遠隔通信ネットワークの一部を通して、1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームを第1の端末から第2の端末へと転送することと、
を備える方法。
【0179】
(付記2)
前記1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームを転送することは、
第2の端末からなんらかのメッセージを受信する前に実行される、
付記1に記載の方法。
【0180】
(付記3)
前記動作の1個以上のモードは、
データを搬送すること又はデータを受信することのうちの少なくとも一方のためのプロファイルを含む、
付記1に記載の方法。
【0181】
(付記4)
メッセージは、
1個以上の搬送プリファレンスを含む、
付記1に記載の方法。
【0182】
(付記5)
遠隔通信ネットワークの部分は、
少なくとも音声、映像、及び、データを搬送することができる、
付記1に記載の方法。
【0183】
(付記6)
前記1個以上のプリファレンスと前記動作のための移動体レベルとを、組み合わされたメッセージとして処理することをさらに含む、
付記1に記載の方法。
【0184】
(付記7)
インターリービングは、
1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、付加的な1個以上のプリファレンス、及び、連続的な秩序における1個以上のメディアストリームを含む、
付記1に記載の方法。
【0185】
(付記8)
前記付加的な1個以上のプリファレンスは、
1個以上のプリファレンスと同一である、
付記7に記載の方法。
【0186】
(付記9)
インターリービングの繰り返しをさらに含む、
付記7に記載の方法。
【0187】
(付記10)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
第1の端末と第2の端末との間のコールのための動作の1個以上のモードと関連した1個以上のプリファレンスであって、第1の端末と第2の端末との間のコールのための1個以上のプリファレンスを、第2の端末で受信することと、
ベアラチャネルを使用し遠隔通信ネットワークの一部を通して、動作のための移動体レベルを、第2の端末で受信することと、
1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、及び、1個以上のメディアストリームがインターリーブされるように、そして、ベアラチャネルの確立のときに1個以上のメディアストリームを受信するよう第2の端末が適合されているように、1個以上のメディアストリームを、第2の端末で受信することと、
を備える方法。
【0188】
(付記11)
前記第2の端末は、
往復時間の半分よりも短い時間に1個以上のメディアストリームを受信するよう適合されている、
付記10に記載の方法。
【0189】
(付記12)
ベアラチャネルを確立することと1個以上のメディアを受信することとの時間差は、
往復時間の半分よりも短い、
付記10に記載の方法。
【0190】
(付記13)
前記動作の1個以上のモードは、
データを受信するためのプロファイルを含む、
付記10に記載の方法。
【0191】
(付記14)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
セッションコンフィギュレーションを確立する前にメディアを転送することと、
セッションコンフィギュレーションのために1個以上のプリファレンスを伴うメッセージを転送することと、
を備える方法。
【0192】
(付記15)
セッションコンフィギュレーションのための1個以上のプリファレンスは、
メディアとともにインターリーブされたカスタムメッセージによりシグナルされる、
付記14に記載の方法。
【0193】
(付記16)
前記セッションコンフィギュレーションのための1個以上のプリファレンスは、
メディアによりシグナルされる、
付記14に記載の方法。
【0194】
(付記17)
前記セッションコンフィギュレーションのための1個以上のプリファレンスは、
メディアとともにインターリーブされたカスタムメッセージ及び1個以上の移動体レベルシグナリングフラグによりシグナルされる、
付記14に記載の方法。
【0195】
(付記18)
インターリーブすることは、
1個以上のプリファレンス、動作のための移動体レベル、付加的な1個以上のプリファレンス、及び、連続した秩序における1個以上のメディアストリームを含む、
付記17に記載の方法。
【0196】
(付記19)
前記付加的な1個以上のプリファレンスは、
1個以上のプリファレンスと同一である、
付記18に記載の方法。
【0197】
(付記20)
インターリービングの繰り返しをさらに含む、
付記17に記載の方法。
【0198】
(付記21)
前記セッションコンフィギュレーションを確立する前にメディアを転送することは、
従来のセットアップ技術と比較して短縮されたセットアップ時間により特徴付けられた、短縮セットアップ時間技術を備える、
付記14に記載の方法。
【0199】
(付記22)
前記セットアップ時間は、
3往復時間よりも短い、
付記21に記載の方法。
【0200】
(付記23)
前記セットアップ時間は、
2往復時間よりも短い、
付記22に記載の方法。
【0201】
(付記24)
前記セットアップ時間は、
1往復時間よりも短い、
付記23に記載の方法。
【0202】
(付記25)
前記セットアップ時間は、
2分の1往復時間よりも短い、
付記24に記載の方法。
【0203】
(付記26)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のコールを開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールを開始するために、遠隔通信ネットワークを通して、第1の装置から第2の装置にコールシグナリングメッセージを搬送することと、
コールシグナリングメッセージが第2の装置によりいったん受信されたら、第1の装置と第2の装置の間にベアラチャネルを確立することと、
動作のための移動体レベルを決定することと、
動作の1個以上のモードを定義するH.245端末ケイパビリティセットメッセージの中に1個以上のケイパビリティを提供することと、
H.245端末ケイパビリティセットメッセージの中に1個以上のケイパビリティを搬送することと、
動作の1個以上のモードのうちの少なくとも1個以上に基づいたベアラチャネルを通して、第1の装置と第2の装置との間の動作のモードを確立することと、
を備える方法。
【0204】
(付記27)
前記1個以上のケイパビリティは、
非標準ケイパビリティ、標準ケイパビリティ、及び、カスタムケイパビリティのうちの少なくともひとつを備える、
付記26に記載の方法。
【0205】
(付記28)
前記動作の1個以上のモードは、
プロファイルと関連している、
付記26に記載の方法。
【0206】
(付記29)
前記プロファイルは、
少なくとも、コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー番号、及び、マルチプレクサテーブルエントリーを備える、
付記28に記載の方法。
【0207】
(付記30)
前記プロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー番号、及び、マルチプレクサテーブルエントリーを備える、
付記28に記載の方法。
【0208】
(付記31)
前記プロファイルは、
コールの1個以上の特徴を定義する、
付記28に記載の方法。
【0209】
(付記32)
前記1個以上の特徴は、
ビットレート、フレームサイズ、コーデックフィーチャー、及び、対称ケイパビリティのうちの少なくともひとつを備える、
付記31に記載の方法。
【0210】
(付記33)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用するユーザ間のコールを開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系の端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
コールシグナリング過程の後に第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が利用されることを決定することと、
ベアラチャネルを使用し遠隔通信ネットワークの一部を通して、第1の端末から第2の端末に第1のカスタムメッセージを搬送することと、
第2の端末からの第2のカスタムメッセージを、第1の端末で監視することと、
短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が第2の端末により利用されているかどうかを検出することと、
異なるセットアップ過程にリバートすることと、
を備える方法。
【0211】
(付記34)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が利用されているかどうかを検出することは、
有効な移動体レベルスタッフィングフラグのみを検出することを備える、
付記33に記載の方法。
【0212】
(付記35)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が使用されているかどうかを検出することは、
標準TCSを受信することを備える、
付記33に記載の方法。
【0213】
(付記36)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が使用されているかどうかを検出することは、
タイムアウト動作を検出することを備える、
付記33に記載の方法。
【0214】
(付記37)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が使用されているかどうかを検出することは、
第2のメッセージが第1の端末により受信されなかったことを検出することを備える、
付記33に記載の方法。
【0215】
(付記38)
前記短縮されたセットアップ時間でのセットアップ過程が使用されているかどうかを検出することは、
第1のカスタムメッセージ及び第2のカスタムメッセージに関連した動作の互換性のあるモードが、第1の端末と第2の端末との間に存在しないことを決定することを備える、
付記33に記載の方法。
【0216】
(付記39)
前記異なるセットアップ過程は、
標準セットアップ時間により特徴付けられる、
付記33に記載の方法。
【0217】
(付記40)
前記異なるセットアップ過程は、
SRP拡張を使用したセットアップ時間により特徴付けられる、
付記33に記載の方法。
【0218】
(付記41)
前記異なるセットアップ過程は、
アンサーファースト1型技術とアンサーファースト2型技術とのうちの1個である、
付記33に記載の方法。
【0219】
(付記42)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用するユーザ間のコールのための動作のモードを変形する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
動作の第1のモードによりコールが特徴付けられるような、ユーザ間のコールを確立するための短縮されたセットアップ時間技術を利用することと、
コールのための動作の第2のモードを決定することと、
コールのための動作の第2のモードを取り決めるための従来のH.245手続を利用することと、
コールのための動作の第2のモードを確立することと、
を備える方法。
【0220】
(付記43)
前記動作の第2のモードは、
前記動作の第1のモードにより提供されない付加的なケイパビリティにより特徴付けられる、
付記42に記載の方法。
【0221】
(付記44)
前記動作の第2のモードは、
前記動作の第1のモードに関連してつくられるチャネルについて、チャネルを付加すること、チャネルを除去すること、チャネルを変形すること、及び、チャネルを置換することのうちの少なくともひとつにより特徴付けられる、
付記42に記載の方法。
【0222】
(付記45)
前記動作の第2のモードを確立することは、
ビットレート及びコーデックケイパビリティのうちの少なくともひとつを適合させることを備える、
付記42に記載の方法。
【0223】
(付記46)
前記動作の第2のモード確立することは、
1個以上のH.245要求、命令、インディケーション、及び、応答メッセージの搬送を含む、
付記42に記載の方法。
【0224】
(付記47)
前記動作の第2のモードを確立することは、
1個以上の端末ケイパビリティセットメッセージの搬送を備える、
付記46に記載の方法。
【0225】
(付記48)
前記動作の第2のモードを確立することは、
1個以上のオープン論理チャネルメッセージの搬送を備える、
付記46に記載の方法。
【0226】
(付記49)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
H.245端末ケイパビリティセットメッセージの中の1個以上のケイパビリティを指し示すことを備える、
付記42に記載の方法。
【0227】
(付記50)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
H.245メッセージの中の、1個以上の、非標準フィールド、標準フィールド、及び、カスタムフィールドを指し示すことを備える、
付記42に記載の方法。
【0228】
(付記51)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
ベアラ上で搬送される1個以上のカスタムメッセージを指し示すことを備える、
付記42に記載の方法。
【0229】
(付記52)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
コールシグナリングメッセージの中で搬送される1個以上のカスタムメッセージを指し示すことを備える、
付記42に記載の方法。
【0230】
(付記53)
前記短縮されたセットアップ時間技術は、
SRP拡張の使用を備える、
付記42に記載の方法。
【0231】
(付記54)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個以上のモードに関連した1個以上のプロファイルがあらかじめ定義されていて、そのような1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを1個以上のテーブルが含んでいて、そのような1個以上のテーブルが1個以上のメモリに格納されているような、1個以上のテーブルを提供することと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
H.245メッセージの中の、1個以上の非標準フィールド、標準フィールド、及び、カスタムフィールドの中の、1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを指し示すことと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつを特定するような1個以上のプリファレンスがコールのためとなっていて、そのようなコールのための1個以上のプリファレンスを、第2の端末で、受信することと、
受信された1個以上のプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを、第2の端末で、決定することと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつと調和するコールのための動作の互換性のあるモードを、ベアラチャネルを通して、確立することと、
を備える方法。
【0232】
(付記55)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルは、
H.245端末ケイパビリティセットメッセージの中に指し示されている、
付記54に記載の方法。
【0233】
(付記56)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号のうちの少なくともひとつを備える、
付記54に記載の方法。
【0234】
(付記57)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルに含まれるプロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号を備える、
付記54に記載の方法。
【0235】
(付記58)
前記プロファイルは、
GSM-AMRコーデック、論理チャネル番号1、マルチプレクサテーブルエントリー「1のUCF」、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号1を備える、
付記57に記載の方法。
【0236】
(付記59)
前記プロファイルは、
H.263コーデック、論理チャネル番号2、マルチプレクサテーブルエントリー「2のUCF」、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号2を備える、
付記57に記載の方法。
【0237】
(付記60)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルに含まれるプロファイルは、
搬送のみケイパビリティ、受信のみケイパビリティ、及び、送受信ケイパビリティのうちの少なくともひとつを備える、
付記54に記載の方法。
【0238】
(付記61)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルに含まれるプロファイルは、
ビットレート、フレームサイズ、コーデックフィーチャー、及び、対称的ケイパビリティのうちの少なくともひとつを含む1個以上の特徴を備える、
付記54に記載の方法。
【0239】
(付記62)
コールコンフィギュレーションへの続く交替は、
従来のH.245手続を使用して取り決められる、
付記54に記載の方法。
【0240】
(付記63)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個以上のモードに関連した1個以上のプロファイルがあらかじめ定義されていて、そのような1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを1個以上のテーブルが含んでいて、そのような1個以上のテーブルが1個以上のメモリに格納されているような、1個以上のテーブルを提供することと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
ベアラ上で搬送される1個以上のカスタムメッセージの中の1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを指し示すことと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつを特定する1個以上のプロファイルがコールのためとなっていて、1個以上のそのようなコールのためのプロファイルを、第2の端末で、受信することと、
受信される1個以上のプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを、第2の端末で、決定することと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつと調和するコールのための動作の互換性のあるモードを、ベアラチャネルを通して、確立することと、
を備える方法。
【0241】
(付記64)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
第1の端末と第2の端末との間のコールの動作の1個以上のモードに関連した1個以上のプロファイルがあらかじめ定義されていて、そのような1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを1個以上のテーブルが含んでいて、そのような1個以上のテーブルが1個以上のメモリに格納されているような、1個以上のテーブルを提供することと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
コールシグナリングメッセージの中で搬送される1個以上のカスタムメッセージの中の1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを指し示すことと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつを特定する1個以上のプリファレンスがコールのためとなっていて、そのようなコールのための1個以上のプリファレンスを、第2の端末で、受信することと、
受信される1個以上のプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作の互換性のあるモードを、第2の端末で、決定することと、
1個以上のあらかじめ決定されたプロファイルのうちの少なくともひとつと調和するコールのための動作の互換性のあるモードを、ベアラチャネルを通して、確立すること、
を備える方法。
【0242】
(付記65)
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルは、
マルチプレクサレベル、H.223補遺Aのダブルフラグを使用する指示、及び、H.223補遺Bオプショナルヘッダーのうちの少なくともひとつを備える、
付記64に記載の方法。
【0243】
(付記66)
1個以上の3G遠隔通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のコールのためのセットアップ過程を開始する方法であって、
1個以上の3G遠隔通信ネットワークに連結されたH.324系端末の少なくともペアの間に提供される方法であって、
第1の端末で動作の1個以上のモードのためのプリファレンスの第1のセットを決定することと、
第2の端末で動作の1個以上のモードのためのプリファレンスの第2のセットを決定することと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立することと、
第2の端末から第1の端末へのプリファレンスの第2のセットに関連したカスタムメッセージを搬送することと、
動作の1個以上の選択されたモードを提供するためにプリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとから動作の1個以上のモードを、第1の端末で、選択することと、
第1の端末で選択された1個以上の同じモードを第2の端末で選択することと、
ベアラチャネルを通して、第1の装置と第2の装置との間の動作の1以上の選択されたモードを確立することと、
を備える方法。
【0244】
(付記67)
前記動作の1個以上の選択されたモードは、
プリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとの交差を見つけることにより選択される、
付記66に記載の方法。
【0245】
(付記68)
前記動作の1以上の選択されたモードは、
プリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとの交点にあらかじめ定義された規則を適用することにより選択される、
付記65に記載の方法。
【0246】
(付記69)
前記あらかじめ定義された規則は、
プリファレンスの第1のセットとプリファレンスの第2のセットとの秩序に基づく、
付記68に記載の方法。
【0247】
(付記70)
前記動作の1個以上の選択されたモードは、
所望のモードのためのH.245手続と関連したプリファレンスにより選択される、
付記66に記載の方法。
【0248】
(付記71)
前記動作の1個以上の選択されたモードは、
コンフリクト解決のためのH.245方法を適用することにより選択される、
付記70に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1個以上の3G通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のセッションをセットアップする方法であって、1個以上の3G通信ネットワークに連結されたH.324系の少なくとも第1の端末と第2の端末のペア間に提供される方法であって、
前記第1の端末と前記第2の端末との間にベアラチャネルを確立するステップと、
セッションコンフィギュレーションを確立する前に前記第1の端末から前記第2の端末へとメディアを転送するステップと、
前記セッションコンフィギュレーションのために1個以上のプリファレンスを伴うメッセージを前記第1の端末から前記第2の端末へと転送するステップと、
を備え、
前記メディアは、前記第1の端末で前記第2の端末から前記ベアラチャネルを介してなんらかのメッセージを受信する前に、前記第1の端末から前記第2の端末へと転送される、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記セッションコンフィギュレーションのための1個以上のプリファレンスは、
前記メディアとともにインターリーブされた1つ以上のメッセージによりシグナルされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記セッションコンフィギュレーションを確立する前にメディアを転送するステップは、
従来のセットアップ技術と比較して短縮されたセットアップ時間により特徴付けられた、短縮セットアップ時間技術を備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記セットアップ時間は、
2往復時間と実質的に同じか、それよりも短い、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記セットアップ時間は、
1往復時間と実質的に同じか、それよりも短い、
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記セットアップ時間は、
2分の1往復時間と実質的に同じか、それよりも短い、
請求項3に記載の方法。
【請求項7】
1個以上の3G通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のセッションをセットアップする方法であって、1個以上の3G通信ネットワークに連結されたH.324系の少なくとも第1の端末と第2の端末のペア間に提供される方法であって、
前記第1の端末と前記第2の端末との間のセッションの1個以上の動作モードに関連した1個以上のプロファイルをあらかじめ定義する1個以上のテーブルを、メモリ上に保存して提供するステップと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立するステップと、
前記第1の端末から前記第2の端末へと前記ベアラチャネル上で搬送される1個以上のカスタムメッセージの中の1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを指し示すステップと、
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつを特定する、セッションのための1個以上のプリファレンスを、前記第2の端末で受信するステップと、
受信される前記1個以上のプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作モードを、前記第2の端末で決定するステップと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつと調和するコールのための動作モードを、前記ベアラチャネルを通して、確立するステップと、
前記第2の端末から前記第1の端末へのメッセージに応答する前記第1の端末からの前記ベアラチャネルを介してのアクノーレッジメントメッセージを前記第2の端末で受信する前に、前記第2の端末で前記第1の端末からメディアを受信するステップと、
を備える方法。
【請求項8】
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号のうちの少なくともひとつを備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルに含まれるプロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号を備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記プロファイルは、
GSM-AMRコーデック、論理チャネル番号1、マルチプレクサテーブルエントリー「1のUCF」、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号1を備える、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記プロファイルは、
H.263コーデック、論理チャネル番号2、マルチプレクサテーブルエントリー「2のUCF」、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号2を備える、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
コールコンフィギュレーションに対する以降の変更は、
従来のH.245手続を使用して取り決められる、
請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記セッションコンフィギュレーションに基づいてセッションを確立した後に、前記メディアの搬送を取りやめること、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記セッションコンフィギュレーション、および前記メディアのための前記1個以上のプリファレンスは、前記メッセージに含まれる、
請求項1に記載の方法。
【請求項1】
1個以上の3G通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でユーザ間のセッションをセットアップする方法であって、1個以上の3G通信ネットワークに連結されたH.324系の少なくとも第1の端末と第2の端末のペア間に提供される方法であって、
前記第1の端末と前記第2の端末との間にベアラチャネルを確立するステップと、
セッションコンフィギュレーションを確立する前に前記第1の端末から前記第2の端末へとメディアを転送するステップと、
前記セッションコンフィギュレーションのために1個以上のプリファレンスを伴うメッセージを前記第1の端末から前記第2の端末へと転送するステップと、
を備え、
前記メディアは、前記第1の端末で前記第2の端末から前記ベアラチャネルを介してなんらかのメッセージを受信する前に、前記第1の端末から前記第2の端末へと転送される、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記セッションコンフィギュレーションのための1個以上のプリファレンスは、
前記メディアとともにインターリーブされた1つ以上のメッセージによりシグナルされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記セッションコンフィギュレーションを確立する前にメディアを転送するステップは、
従来のセットアップ技術と比較して短縮されたセットアップ時間により特徴付けられた、短縮セットアップ時間技術を備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記セットアップ時間は、
2往復時間と実質的に同じか、それよりも短い、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記セットアップ時間は、
1往復時間と実質的に同じか、それよりも短い、
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記セットアップ時間は、
2分の1往復時間と実質的に同じか、それよりも短い、
請求項3に記載の方法。
【請求項7】
1個以上の3G通信ネットワークを使用し短縮されたセットアップ時間でのユーザ間のセッションをセットアップする方法であって、1個以上の3G通信ネットワークに連結されたH.324系の少なくとも第1の端末と第2の端末のペア間に提供される方法であって、
前記第1の端末と前記第2の端末との間のセッションの1個以上の動作モードに関連した1個以上のプロファイルをあらかじめ定義する1個以上のテーブルを、メモリ上に保存して提供するステップと、
コールシグナリング過程により第1の端末と第2の端末との間にベアラチャネルを確立するステップと、
前記第1の端末から前記第2の端末へと前記ベアラチャネル上で搬送される1個以上のカスタムメッセージの中の1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルを指し示すステップと、
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつを特定する、セッションのための1個以上のプリファレンスを、前記第2の端末で受信するステップと、
受信される前記1個以上のプリファレンスに部分的に基づいて、コールのための動作モードを、前記第2の端末で決定するステップと、
1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルのうちの少なくともひとつと調和するコールのための動作モードを、前記ベアラチャネルを通して、確立するステップと、
前記第2の端末から前記第1の端末へのメッセージに応答する前記第1の端末からの前記ベアラチャネルを介してのアクノーレッジメントメッセージを前記第2の端末で受信する前に、前記第2の端末で前記第1の端末からメディアを受信するステップと、
を備える方法。
【請求項8】
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号のうちの少なくともひとつを備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1個以上のあらかじめ定義されたプロファイルに含まれるプロファイルは、
コーデック、論理チャネル番号、マルチプレクサテーブルエントリー、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号を備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記プロファイルは、
GSM-AMRコーデック、論理チャネル番号1、マルチプレクサテーブルエントリー「1のUCF」、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号1を備える、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記プロファイルは、
H.263コーデック、論理チャネル番号2、マルチプレクサテーブルエントリー「2のUCF」、及び、マルチプレクサテーブルエントリー番号2を備える、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
コールコンフィギュレーションに対する以降の変更は、
従来のH.245手続を使用して取り決められる、
請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記セッションコンフィギュレーションに基づいてセッションを確立した後に、前記メディアの搬送を取りやめること、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記セッションコンフィギュレーション、および前記メディアのための前記1個以上のプリファレンスは、前記メッセージに含まれる、
請求項1に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2013−102440(P2013−102440A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−264355(P2012−264355)
【出願日】平成24年12月3日(2012.12.3)
【分割の表示】特願2007−547026(P2007−547026)の分割
【原出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(505020156)ディリティアム ネットワークス ピーティーワイ リミテッド (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年12月3日(2012.12.3)
【分割の表示】特願2007−547026(P2007−547026)の分割
【原出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(505020156)ディリティアム ネットワークス ピーティーワイ リミテッド (12)
【Fターム(参考)】
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