説明

HCVNS5Bポリメラーゼ阻害剤

本発明は、ウイルス感染及び関連疾患、特にHCV感染及び関連疾患の治療に有用な、式(1)の化合物、組成物、及び方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)感染の治療及び予防のための化合物、該化合物の合成方法、組成物、及び方法に関する。具体的には、本発明は、HCV感染の治療又は予防における新規な化合物、そのような化合物を含有する医薬品組成物、及びこれらの化合物の使用方法を提供する。本発明は、これらの化合物の合成のための方法及び中間体も提供する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
C型肝炎ウイルス(HCV)は、輸血後の主な病因となる作用因子であり、全世界に及ぶ地域感染型の非A型かつ非B型の肝炎である。世界中で1臆5000万を上回る人々が該ウイルスに感染していると見積もられる。保菌者の高い割合が慢性的に感染するようになり、多くが慢性肝疾患、いわゆる慢性C型肝炎へと進行する。このグループは、今度は、死をもたらす肝硬変、肝癌、及び末期肝疾患などの深刻な肝疾患に至る高い危険性に曝される。
【0003】
HCVがウイルス持続性を確立し、高い率で慢性肝疾患を引き起こす機構は、完全に解明されていない。HCVがどのように宿主免疫系と相互作用し、該宿主免疫系を侵襲するかは知られていない。さらに、HCV感染及び疾患に対する保護における細胞性及び体液性免疫応答の役割は未だ確立していない。輸血関連ウイルス性肝炎の予防用の免疫グロブリンは報告されているが、疾病対策センター(Center for Disease Control)は、現在、この目的のためには免疫グロブリン治療を薦めてはいない。効果的な防御免疫応答がないため、ワクチン又は適切な曝露後予防手段の開発が妨げられ、したがって、目先では、抗ウイルス介入に望みが確固として託されている。
【0004】
慢性C型肝炎に悩されている患者においてHCV感染を効果的に治療することができる医薬品剤を同定することを目標とした種々の臨床研究が行われている。これらの研究は、インターフェロン−アルファを単独で用いること及びその他の抗ウイルス剤と併用することを伴うものである。そのような研究は、実質的な数の参加者がこれらの治療に応答せず、良好に応答した参加者の大部分は治療終了後に再発するのが見出されたことを示している。
【0005】
最近まで、インターフェロン(IFN)は、慢性C型肝炎の患者に対して臨床で許可された利益が立証されているたった1つの利用可能な治療であった。しかしながら、応答性の維持率は低く、インターフェロン治療は治療患者の生活の質を低下させる重篤な副作用(すなわち、網膜症、甲状腺炎、急性膵炎、うつ病)をも誘発した。最近、インターフェロンをリバビリンと併用することが、IFNだけに応答性がない患者に対して許可された。しかしながら、IFNによって引き起こされる副作用は、この併用療法で軽減しなかった。
【0006】
したがって、現存の医薬品治療の制限を克服するHCV感染治療のための効果的な抗ウイルス剤を開発する必要性がある。
【発明の開示】
【0007】
発明の概要
本発明は、ウイルス感染及び関連疾患、具体的にはHCV感染症及び関連疾患を治療するために有用な化合物、組成物、及び方法を提供する。本発明の化合物は、ウイルス複製、好ましくはHCV複製を阻害する。本発明の方法は、治療又は予防有効量の式1で表される化合物又はその薬学的に許容できる塩若しくはそのプロドラッグを感染された又は感受性のある宿主に投与することを含む。
【0008】
【化1】

【0009】
式1において、Xは、共有結合を表すか、あるいはNR2、S、O、C=O、C(R2)(R’2)、CF2、CCl2、CR2OR’2、CR2NR’2、SO、及びSO2の群から選択され;
Yは、置換又は無置換アルキル、置換又は無置換ヘテロアルキル、置換又は無置換アリール、及び置換又は無置換ヘテロアリールの群から選択され;
Zは、置換又は無置換アリール及び置換又は無置換ヘテロアリールの群から選択され;
Y又はZの任意の2つの近接した置換基は、一緒になって5〜7員の縮合炭素環又は縮合複素環を形成することができ;
Yは、置換又は無置換アルキル、置換又は無置換ヘテロアルキル、置換又は無置換アリール、及び置換又は無置換ヘテロアリール、並びにヘテロアリール、シクロアルキル及びアラルキルの群から選択され;
R2は、H、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであり;
R3は、H、OH、OR2、N(R2)(R’2)、及びN(R2)−T−Wの群から選択され、式中、Tは、1〜8個の炭素の置換又は無置換アルキル又はシクロアルキル基を表し、
Wは、OH、N(R2)(R’2)、CON(R2)(R’2)、OCON(R2)(R’2)、NCON(R2)(R’2)、及びCO2R2の群から選択され;
Aは、5又は6員の置換若しくは無置換芳香族環又は置換若しくは無置換複素芳香族環を表し;
置換基X及びR1C=は、1,2、1,3、又は1,4の空間的関係にあるAに結合し;
置換基A及びCOR3は、それらが結合している二重結合に関してE(トランス)立体配置を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発明の詳細な説明
略語及び定義
本明細書中で用いられる略語及び定義は、別に定義しない限り、慣用のものである。
【0011】
「治療する」、「治療すること」、及び「治療」との用語は、疾患及び/又はそれに付随する症状を軽減する方法又は取り去る方法をいう。
【0012】
「予防する」、「予防すること」、及び「予防」との用語は、被検体が疾患を獲得するのを阻む方法をいう。本明細書中で用いられる「予防する」、「予防すること」、及び「予防」には、被検体の疾患獲得の危険性を減少することも含まれる。
【0013】
「治療有効量」との用語は、治療する疾患の1つ以上の症状の発達を妨げるか、あるいはある程度まで軽減するのに十分な、投与される化合物の量をいう。
【0014】
「ウイルス感染」との用語は、ウイルス(例えば、C型肝炎ウイルス(HCV))の細胞又は組織への導入をいう。一般に、ウイルスの導入は複製にも関連する。ウイルス感染は、例えばエンザイムイムノアッセイを用いて、血液などの生物液体試料のウイルス抗体力価を測定することにより決定することができる。その他の好適な診断方法には、RT−PCR、直接ハイブリッド捕捉アッセイ(direct hybrid capture assay)、核酸配列をベースとした増幅などの分子をベースとした技術が含まれる。ウイルスは、器官(例えば、肝)に感染し、疾患(例えば、肝炎、肝硬変、慢性肝疾患、及び肝臓癌)を引き起こすことができる。
【0015】
本明細書中で用いられる「フラビウイルス科ウイルス」は、フラビウイルス科ファミリーのウイルスをいい、該ファミリーには、フラビウイルス属、ペスチウイルス属、及びヘパシウイルス属又はC型肝炎様ウイルス属が含まれる。フラビウイルス属の代表的な種には、黄熱ウイルス、ダニ脳炎ウィルス、リオブラボーウイルス(Rio Bravo virus)、日本脳炎ウイルス、チュレニーウイルス(Tyuleniy virus)、Ntayaウイルス、ウガンダSウイルス(Uganda S virus)、デング熱ウイルス、及びモドックウイルス(Modoc virus)が含まれる。ペスチウイルス属の代表的な種には、ウシ下痢ウイルスウイルス、ボーダー病ウイルス、及び豚コレラウイルスが含まれる。C型肝炎様ウイルス属の代表的な種は、C型肝炎ウイルスである。フラビウイルス科ファミリーの中の割り当てが決まっていないウイルスはフラビウイルス科ウイルスの意味に含まれる。
【0016】
「調節する」との用語は、ウイルスポリメラーゼ(例えば、ウイルスRNAポリメラーゼ)の触媒活性を増加する又は減少する化合物の能力をいう。調節剤は、ウイルスポリメラーゼの触媒活性を活性化することが好ましく、ウイルスポリメラーゼに暴された化合物の濃度に依存してウイルスポリメラーゼの触媒活性を活性化又は阻害することがより好ましく、あるいはウイルスポリメラーゼの触媒活性を阻害することが最も好ましい。
【0017】
「修飾する」との用語は、分子(例えば、タンパク質)の構造を全部又は一部変える作用をいう。修飾は、共有的でも非共有的でもよく、限定するものではないが、化学基の凝集、会合、置換、共役及び/又は除去が含まれる。修飾は、分子の機能又はその他の性質(例えば、化学性質、物理的性質)を変えることができる。
【0018】
それ自体によるあるいは別の置換基の一部としての「アルキル」との用語は、別に述べない限り、十分に飽和、単不飽和、又はポリ不飽和であることができ、二価基及び多価基を含むことができ、指定された炭素原子数(すなわち、C1〜C8は1〜8個の炭素を意味する。)を有する、直鎖若しくは分枝鎖、環式炭化水素基、又はその組み合わせを意味する。飽和炭化水素基の具体例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、シクロヘキシル、(シクロヘキシル)エチル、シクロプロピルメチルなどの基、例えばn−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルなどの同族体及び異性体が含まれる。不飽和アルキル基は、1個以上の二重結合又は三重結合を有するアルキル基である。不飽和アルキル基の具体例には、ビニル、2−プロペニル、クロチル、2−イソペンテニル、2−(ブタジエニル)、2,4−ペンタジエニル、3−(1,4−ペンタジエニル)、オクチル、1−プロピニル、3−プロピニル、3−ブチニル、及びより高い同族体及び異性体が含まれる。それ自体によるあるいは別の置換基の一部としての「アルキレン」との用語は、−CH2CH2CH2CH2−により例示されるアルカン由来の二価基を意味する。「低級アルキル」又は「低級アルキレン」は、8個以下の炭素原子を有するより短い鎖のアルキル又はアルキレン基である。
【0019】
「アルコキシ」、「アルキルアミノ」、及び「アルキルチオ」との用語とは、それぞれ酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子を通して分子の残部に結合されたアルキル基を有する基をいう。同様に、「ジアルキルアミノ」との用語は、慣用的な意で−NR’15R15”(式中、R基は、同じアルキル基でもよいし、異なるアルキル基でもよい。)をいうのに用いる。
【0020】
それ自体によるあるいは別の置換基の一部としての「ヘテロアルキル」との用語は、別に述べない限り、十分に飽和しているかあるいは1〜3つの不飽和度からなり、前述の炭素原子とO、N、及びSからなる群から選択される1〜3個のヘテロ原子とからなる(ここで、窒素原子及び硫黄原子は任意選択により酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は任意選択により4級化されていてもよい。)、安定な直鎖若しくは分枝鎖、環式炭化水素基、又はその組み合わせを意味する。ヘテロ原子であるO、N、及びSは、ヘテロアルキル基の内部の位置のいずれにも位置することができる。具体例には、−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−S−CH2−CH3、−CH2−CH2−S(O)−CH3、−CH2−CH2−S(O)2−CH3、−CH=CH−O−CH3、−Si(CH33、−CH2−CH=N−OCH3、及び−CH=CH−N(CH3)−CH3が含まれる。例えば−CH2−NH−OCH3など、最高で2個のヘテロ原子が連続していてもよい。「ヘテロアルキル」との用語には、「ヘテロシクロアルキル」として以下により詳細に記載された基が含まれる。それ自体によるあるいは別の置換基の一部としての「ヘテロアルキレン」との用語は、ヘテロアルキル由来の二価基を意味し、−CH2−CH2−S−CH2CH2−及び−CH2−S−CH2CH2−NH−CH2−により例示される。ヘテロアルキレン基では、ヘテロ原子は鎖末端のどちらか又は両方を占めることもできる。さらに、アルキレン結合基及びヘテロアルキレン結合基では、結合基の方向性については含意していない。
【0021】
それ自体による又は他の用語と組み合わせられる「シクロアルキル」及び「ヘテロシクロアルキル」との用語は、別に述べない限り、それぞれ「アルキル」及び「ヘテロアルキル」の環式型を表す。さらに、ヘテロシクロアルキルでは、複素環が分子の残部に結合している位置をヘテロ原子が占めることができる。シクロアルキルの具体例には、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、シクロヘプチルなどが含まれる。ヘテロシクロアルキルの具体例には、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−モルホリニル、3−モルホリニル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロチエン−2−イル、テトラヒドロチエン−3−イル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニルなどが含まれる。
【0022】
それ自体によるあるいは別の置換基の一部としての「ハロ」又は「ハロゲン」との用語は、別に述べない限り、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を意味する。さらに、「フルオロアルキル」などの用語は、モノフルオロアルキル及びポリフルオロアルキルを含むことを意味する。
【0023】
単独であるいは他の用語と組み合わせて用いられる(例えば、アリールオキシ、アリールチオキシ、アラルキル)「アリール」との用語は、別に述べない限り、一緒に縮合しているか共有結合している単環又は多環(最高で3つの環)であることができる芳香族置換基を意味する。「ヘテロアリール」との用語は、N、O、及びSから選択される0〜4個のヘテロ原子(ここで、窒素及び硫黄原子は任意選択により酸化され、窒素原子は任意選択により四級化される。)を含有するアリール環を含むことを意味する。「ヘテロアリール」基は、ヘテロ原子を通して分子の残部に結合することができる。アリール基及びヘテロアリール基の非限定的な具体例には、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−ビフェニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−ピラゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、ピラジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−フェニル−4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ベンゾチアゾリル、プリニル、2−ベンゾイミダゾリル、1−インドリル、5−インドリル、1−イソキノリル、5−イソキノリル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、3−キノリル、及び6−キノリルが含まれる。
【0024】
上記のアリール環系の各置換基は、下記の許容できる置換基の群から選択される。「アラルキル」との用語は、アリール基又はヘテロアリール基がアルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル、ピリジルメチルなど)又はヘテロアルキル基(例えば、フェノキシメチル、2−ピリジルオキシメチル、3−(1−ナフチルオキシ)プロピルなど)に結合している基を含むことを意味する。
【0025】
上記の各用語(例えば、「アルキル.....ヘテロアルキル」及び「アリール」)は、示される基の置換体及び無置換体の双方を含むことを意味する。各タイプの基に好ましい置換基を以下に提供する。
【0026】
アルキル基及びヘテロアルキル基(アルキレン、アルケニル、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、及びヘテロシクロアルケニルとしばしば称される基を含む。)に対する置換基は、−OR’、=O、=NR’、=N−OR’、−NR’R’’−SR’、−ハロゲン、−SiR’R’’R、−OC(O)R’、−C(O)R’、−CO2R’、CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’−NR’C(O)R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NR’COOR’’、−NH−C(NH2)=NH、−NR’C(NH2)=N−H、−NH−C(NH2)=NR’、−S(O)R’、S(O)2R’、−S(O)2NR’R’’、−CN、及び−NO2から0〜(2N+1)の範囲の数(ここで、Nは、それらの基における炭素原子の合計数である。)で選択される種々の基であることができる。R’、R’’及びXは、各々独立して、水素、無置換C1〜C0アルキル及び無置換C1〜C0ヘテロアルキル、無置換アリール、1〜3個のハロゲンで置換されたアリール、無置換アルキル基、無置換アルコキシ基、若しくは無置換チオアルコキシ基、又はアリール−(C1〜C4)アルキル基である。R’及びR’’が同じ窒素原子に結合している場合、それらは窒素原子と合わさって3〜7員の環を形成することができる。例えば、−NR’R’’は1−ピロリジニル及び4−モルホリニルを含むことを意味する。置換基の上記論議から、当業者は、「アルキル」との用語は、ハロアルキル(例えば、−CF3及び−CH2CF3)及びアシル(例えば、−C(O)CH3、−C(O)CF3、−C(O)CH2OCH3など)などの基を含むことを意味すると理解する。
【0027】
同様に、アリール基に対する置換基は種々であり、ハロゲン、−OR、−OC(O)R、−NR’R’’、−SR、−R’、−CN、−NO2、−CO2R’、−CONR’R:’、−C(O)R’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’C(O)2R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NH−C(NH2)=NH、−NR’C(NH2)=NH、−NH−C(NH2)=NR’、−S(O)R’、−S(O)2R’、−S(O)2NR’R’’、−N3、−CH(Ph)2、パーフルオロ(C1〜C4)アルコキシ、及びペルフルオロ(C1〜C4)アルキル(式中、R’、R’’、及びR’’’は、水素、(C1〜C8)アルキル、(C1〜C8)ヘテロアルキル、無置換アリール、(無置換アリール)−(C1〜C4)アルキル、及び(無置換アリールオキシ)−(C1〜C4)アルキルから独立して選択される)から0から芳香族環系上のオープンな原子価(open valences)の合計数の範囲の数で選択される。
【0028】
アリール環の近接した原子上の置換基のうちの2つを、任意選択により、式−S−C(O)−(CH2q−R−で表される置換基(式中、S及びRは、独立して、−NH−、−O−、−CH2−、又は単結合であり、下付き文字qは0〜2の整数である。)で置き換えることができる。あるいは、アリール環の近接した原子上の置換基のうちの2つを、任意選択により、式−A−(CH2w−B−で表される置換基(式中、A及びBは、独立して、−CH2−、−O−、−NH−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−S(O)2NR’−、又は単結合であり、下付き文字qは1〜3の整数である。)で置き換えることができる。このようにして形成された新しい環の単結合の1つを、任意選択により、二重結合で置き換えることができる。あるいは、アリール環の近接した原子上の置換基のうちの2つを、任意選択により、式−(CH2w−G−(CH2W’−で表される置換基(式中、w及びw’は、独立して、0〜3の整数であり、Gは、−O−、−NR’−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、又は−S(O)2NR’−である。)で置き換えることができる。−NR’−及び−S(O)2NR’−中の置換基R’は、水素又は無置換(C1〜C6)アルキルから選択される。
【0029】
本明細書中で用いられる「ヘテロ原子」との用語は、酸素(O)、窒素(N)、及び硫黄(S)を含むことを意味する。
【0030】
「医薬として許容される塩」との用語は、本明細書中に記載される化合物上に見出される特定の置換基に依存して相対的に非毒性の酸又は塩基により調製される活性な化合物の塩を含むことを意味する。本発明の化合物が相対的に酸性の官能基(functionarities)を含む場合、そのような化合物の中性の形態をニートで又は好適な不活性溶媒中で十分な量の所望の塩基と接触させることにより、塩基付加塩を得ることができる。医薬として許容される塩基付加塩の具体例には、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、有機アミノ塩、若しくはマグネシウム塩、又は類似の塩が含まれる。本発明の化合物が相対的に塩基性の官能基を含む場合、そのような化合物の中性の形態をニートであるいは好適な不活性溶媒中で十分な量の所望の酸に接触させることにより、酸付加塩を得ることができる。医薬として許容される酸付加塩の具体例には、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸一水素(monohydrogencarbonic acid)、リン酸、リン酸一水素(monohydrogenphosphoric acid)、リン酸二水素(dihydrogenphosphoric acid)、硫酸、硫酸一水素(monohydrogensulfuric acid)、ヨウ化水素酸、又は亜リン酸などの無機酸から得られる酸付加塩、並びに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などの相対的に非毒性の有機酸から得られる酸付加塩が含まれる。アルギン酸塩などのアミノ酸の塩及びグルクロン酸又はガラクトウロン酸などの有機酸の塩(例えば、Berge, S. M. , et. al. (1977) J. Pharm. Sci. , 66: 1-19を参照のこと。)も含まれる。本発明のある種の特定の化合物は、該化合物を塩基付加塩又は酸付加塩のいずれにも変換することを可能にする塩基性及び酸性の官能基の双方を含有する。
【0031】
化合物の中性体は、慣用の形式で塩を塩基又は酸と接触させて親化合物を単離することにより再び生じさせることができる。
【0032】
化合物の親の形態は、極性溶媒中の安定性などのある種の物性において、種々の塩の形態と異なるが、その他の点では、塩は、本発明の目的のため、化合物の親の形態と同等である。
【0033】
本発明は、塩の形態に加えて、プロドラッグ体である化合物を提供する。本明細書中に記載される化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で化学変化を容易に行って本発明の化合物を提供する化合物である。さらに、プロドラッグは、生体外環境中の化学又は生化学的方法により、本発明の化合物に変換することができる。例えば、プロドラッグは、好適な酵素又は化学試薬を有する経皮貼付剤リザーバ中に置いたときにゆっくりと本発明の化合物に変換され得る。プロドラッグは、ある情況において親薬物よりも容易に投与することができるので、しばしば有用である。例えば、それらは経口投与により生物学的利用能がある(bioavailable)が、親薬物はそうではない。プロドラッグは、薬理学的組成物中の溶解性も親薬物より改善され得る。プロドラッグの加水分解による切断又は酸化的活性化に拠るプロドラッグ誘導体など、非常に種々のプロドラッグ誘導体が当業界で知られている。限定するものではないプロドラッグの具体例は、エステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、次いで代謝により加水分解されて活性単位であるカルボン酸になる、本発明の化合物であろう。さらなる具体例には、本発明の化合物のペプチジル誘導体が含まれる。
【0034】
ある種の本発明の化合物は、非溶媒和の形態だけではなく、水和の形態を含む溶媒和の形態でも存在することができる。一般に、溶媒和の形態は非溶媒和の形態と均等であり、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。ある種の本発明の化合物は、多結晶体又はアモルファス体で存在することができる。一般に、すべての物理的形態は、本発明によって企図される使用と均等であり、本発明の範囲内であることが意図されている。
【0035】
ある種の本発明の化合物は、非対称炭素原子(光学中心)又は二重結合;ラセミ体、ジアステレオマー、幾何異性体を含み、別に述べない限り、個々の異性体はすべて本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
【0036】
本発明の化合物は、このような化合物を構成する1個以上の原子において異常な割合の原子同位体を含有することもできる。例えば、トリチウム(3H)、ヨウ素−125(125I)、又は炭素−14(14C)などの放射性同位体により、化合物を放射性標識することができる。本発明の化合物のすべての同位体の変型は、放射性であろうとなかろうと、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
【0037】
実施形態の説明
一般的なウイルスポリメラーゼは、抗ウイルス薬開発の魅力的な標的である。例えば、ウイルスRNAポリメラーゼ活性の阻害剤について記載がなされている;例えば、JAEN, Juan, et. al., 国際公開公報第0177091号, Altamura et. al.,国際公開公報第00/06529号,及びBailey et. al., 国際公開公報第00/10573号を参照のこと(これらを本明細書中に援用する)。
【0038】
HCVタンパク質NS5BはRNA依存性RNAポリメラーゼである;例えば、Lohmann et al. (1997) J Virol. 71: 8416-8428, Behrens et al. (1996) EMBO J 15: 12-22 and Ishido et al. (1998) Biochem. Biophys. Res. Comm. 244: 35-40を参照のこと(これらを本明細書中に援用する)。HCV NS5Bの種々の遺伝子型の配列が既知である(Kato et al. (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 87: 9524-9528; Webster, G. , et al. (2000) Balliere's Clinical Gastroenterology 14,229-240 ; van Doorn, L. J. (1994) J. of Medical Virology 43,345-356 ; Houghton, M. (1996) Hepatitis C viruses Fields Virology: Third Edition, edited by B. N. Fields, D. M. Knipe, P. M. Howley, et al. Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, pp. 1035-1058; Lau, J. Y. et. al., J Infect Dis. 1995,171 (2), 281-9)。しかしながら、NS5Bは、現在まで特徴づけが行われたすべてのRNA依存性RNAポリメラーゼの中で保存性が高い配列モチーフを含有する。
【0039】
本発明は、抗ウイルス活性を有する化合物を提供する。本発明の化合物は、ウイルスポリメラーゼの活性を特異的に阻害することによりウイルス複製を阻止すると信じられている。ウイルスRNAポリメラーゼは、RNAウイルスのゲノムの複製を必要とするプロセスであるゲノムRNAの転写を必要とする。したがって、ウイルスRNAポリメラーゼの阻害により、ウイルス複製が阻害される。
【0040】
実施形態の非限定的な具体例を表1に示す。
【0041】
【化2】

【0042】
化合物の分析
対象化合物及び対象組成物は、生理活性(例えば、抗ウイルス活性)を有することを当業界に知られているようにしてin vitro及びin vivoアッセイで実証することができる。例えば、Behrens, S. E. , et. al EMBO J. 15: 12-22; Lohmann, V. , et. al., 1997, J. Virol. 71: 8416-8428; Ferrai, E. , et al., 1999. J. Virol. 73: 1649-1654; Bealieu, P. L. et. al., W00204425 A2; Perni, R. B. et. al.,W09833501を参照のこと(これらを本明細書中に援用する。)。
【0043】
対象化合物及び対象組成物は、ウイルス感染(例えば、HCV感染)を特異的に阻害又は抑制することができる。ウイルス感染の動物モデル(例えば、霊長類モデル)を用いて、本発明の化合物の抗ウイルス性活性のin vivo評価を行うことができる。例えばウイルスが直接感染した細胞系を用いて、細胞をベースとしたアッセイを行うことができる。特定のウイルスの成分(例えば、ポリメラーゼ)に対する活性の細胞をベースとしたアッセイも行うことが好ましい。さらに、生化学又は機構をベースとしたアッセイ(例えば、精製タンパク質を用いた転写アッセイ、ノーザンブロット、RT−PCRなど)を行うことができる。
【0044】
上述のアッセイは例示であり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。熟練した専門家は、慣用のアッセイに変更を施して同じ結果が得られる均等なアッセイを開発できることををよく理解している。
【0045】
特定の化合物の存在、不存在、定量化、又はその他の性質に対するハイスループットアッセイは、当業者に周知である。そのようなアッセイは、機能性タンパク質を用いて、ウイルスRNA依存性のRNAポリメラーゼタンパク質(例えば、NS5B)を修飾すること可能な化合物を同定するのに適合させることができる。したがって、好ましいアッセイは、HCVRNA依存性のRNA活性の増大又は阻害を検出する。
【0046】
組成物
上記の化合物に関連する抗ウイルス活性を考慮して、本発明は、1つ以上の上記化合物を医薬として許容される賦形剤と組み合わせて含有する医薬組成物をさらに提供する。
【0047】
一実施形態において、本発明は、医薬として許容される組成物を形成するために無菌の生理食塩水又はその他の媒体、水、ゼラチン、オイルなどの薬学的に許容できる賦形剤と組み合わされる対象化合物を提供する。組成物及び/又は化合物を単独であるいは任意の好都合な担体、希釈剤などと組み合わせて投与することができ、そのような投与は、単回投与又は複数回投与で提供することができる。有用な担体には、固体、半固体、又は水を含む液体媒体、及び非毒性の有機溶媒が含まれる。
【0048】
別の実施形態において、本発明は、受容宿主により代謝によりあるいは化学的に対象化合物に変換され得るプロドラッグ体の対象化合物を提供する。プロドラッグの加水分解による切断又は酸化的活性化に拠るものなど、非常に種々のプロドラッグ誘導体が本分野において知られる。
【0049】
組成物は、錠剤、カプセル剤、舐剤、トローチ剤、ハードキャンディー、散剤、噴霧剤、クリーム剤、坐剤などを含む任意の好都合な形態で提供することができる。したがって、医薬として許容される投与単位中又はバルク中の組成物を非常に種々の入れ物に導入することができる。例えば、カプセル剤、丸剤などを含む種々の入れ物中に投与単位を含めることができる。
【0050】
使用方法
さらに別の態様において、本発明は、前述の化合物及び組成物の新規な使用方法を提供する。具体的には、本発明は、ウイルス感染(例えば、HCV感染)を治療又は予防する新規な方法を提供する。本発明は、ウイルス感染から全部または一部生ずる疾患、好ましくはC型肝炎などの感染症、肝硬変、慢性肝疾患、及び肝癌から全部または一部生ずる疾患を治療又は予防する新規な方法も提供する。該方法は、典型的には、有効量の1つ以上の対象化合物又は対象組成物を患者に投与することを伴う。
【0051】
組成物は、治療剤又は予防剤のいずれかであり、かつ、対象化合物とは異なる他の抗ウイルス剤と有利に組み合わせること及び/又は併用することができる。組成物は、抗HIV剤又は免疫抑制剤などの、本発明化合物に感受性があるウイルス感染としばしば関連する状態の治療剤と有利に組み合わせること及び/又は併用することができる。多く例において、対象組成物との併用投与により、そのような剤の効力が増大される。したがって、本発明の化合物は、他の抗ウイルス剤と組み合わせた場合あるいは併用投与した場合、単独で用いる場合に期待される量よりも低い投与量で、あるいは併用療法で計算される量よりも低い投与量で用いることができる。
【0052】
C型肝炎(HCV)の代表的な治療選択肢には、インターフェロン(例えば、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a、及びインターフェロンアルファコン−1)が含まれる。頻度が少ないインターフェロン投与は、ペグインターフェロン(pegylated interferon)(薬物動態プロフィールを有意に改善するポリエチレングリコール部分に結合されているインターフェロン)を用いて達成することができる。インターフェロンアルファ−2b(ペグ及び非ペグ)及びリバビリン(ribavarin)との併用療法は、ある患者集団に有効であることも示されている。現在開発中の他の剤には、RNA複製阻害剤、アンチセンス剤、治療用ワクチン剤、プロテアーゼ阻害剤、ヘリカーゼ阻害剤、及び抗体治療剤(モノクローナル及びポリクローナル)が含まれる。
【0053】
本発明の化合物及び組成物は、低用量のシクロフォスファミド、サイモスチムリン、ビタミン剤及び栄養補助剤(例えば、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ベータ−カロテン、亜鉛、セレン、グルタチオン、コエンザイムQ−10、及びエキナセア根を含む抗酸化剤)、並びに抗原の多重結合(5重結合)提示(multimeric 5 presentation)とアジュバントとを組み合わせたワクチン製剤を含むワクチン剤(例えば、免疫賦活複合体(ISCOM))を含む、体の免疫系を増大する剤とともに用いることもできる。
【0054】
本発明の組成物及び化合物並びに薬学的に許容できるその塩を、経口、非経口、又は局所的な経路を介した任意の効果的な方法で投与することができる。一般的には、該化合物は1日あたり約2mgから最高で約2,000mgの範囲の投与量で投与されるが、疾患の標的、患者、及び投与経路に依存して変動を行うことも必要である。投薬は、体重1kgあたりかつ1日あたり、好ましくは約0.05mg〜約20mgの範囲で、より好ましくは約0.05mg〜約2mgの範囲で、最も好ましくは約0.05mg〜約0.2mgの範囲で経口投与する。
【0055】
化合物の調製
本発明の化合物は、1つ以上の以下のスキームを用いて調製することができる。
【0056】
【化3】

【0057】
【化4】

【0058】
スキーム1において、R1−3、A、X、及びZは、先に定義した通りである。IIIを得るためのIとIIとの反応は、当業界でよく記述されるパラジウムにより触媒されるカップリング化学を用いて達成することができる(Bussalari, J. C. , et. al., Org. Lett., 1999,1, 965; Yeager, G. W.,et. al., Synthesis, 1991,61 ; Hartwig, J. F. , et. al., J. Org.Chem., 1999,64, 5575;Alonso, D. A., et. al., Org. Lett., 2000,2, 1823; Huff, B. E. , et. al. Org. Synth., 1997,75, 53).
【0059】
したがって、M1は、F、Cl、Br、及びIから選択され;M2は、B(OH)2、Sn(R’2)3、NHR2、及びOSO2CF3の群から選択され;あるいは、M2が、F、Cl、Br、及びIから選択される場合、M1は、B(OH)2、Sn(R’2)3、NHR2、及びOSO2CF3から選択される。
【0060】
MIが酸ハロゲン化物、ハロゲン化アリール、ハロゲン化アルキルなどであり、かつ、M2がOH、SH、又はNHR2である場合、あるいはM2が酸ハロゲン化物、ハロゲン化アリール、ハロゲン化アルキルなどであり、かつ、M1−イソH、SH、又はNHR2である場合に必要に応じて、標準の方法論を用いてIとIIとの反応を達成することもできる。
【0061】
表題化合物を与えるIIIとIVとの反応において、Pは、ウィッティヒ(Wittig)試薬、ウィッティヒ−ホルナー(Wittig-Horner)試薬などに見出される置換リンを表す。Pの具体例には、リン酸ジアルコキシ、リン酸ジアルキルなどが含まれる。
【0062】
式1で表される化合物を与えるIIIとIVと反応条件も、当業界で周知である。例えば、Moody, C. J. , et. al., Chem. Commun. 1997, 2391; Beecher, J. E. , et. al., Tetrahedron Lett., (1998), 39,3927 ; Dumas, M. et. al., Tetrahedron Lett., (1989), 30,5121 ; Schiavi, B. M. , et. al., J. Org. Chem. (2002), 67, 620を参照のこと。
【0063】
スキーム2は、周知のアズラクトン合成を表している。例えば、Herbst, R. M. et. al. in Organic Synthesis Vol. 2, p.1を参照のこと。
【0064】
スキーム1及び2の生成物及び中間体のさらなる変換は、当業界で汎用される方法を用いて容易に達成されることは当業者に明らかである。これらの変換には、例えば、エステル、ニトリル、及びアミドの加水分解;エステル、アミド、及びニトリルの還元;第1級アミン及び第2級アミンのアルキル化、アシル化、アロイル化;アルコールのアシル化、アロイル化、及びアルキル化などが含まれる。
【実施例】
【0065】
以下の実施例は、本発明の化合物の調製及び分析をさらに例示する。該実施例は単に例示であって、本発明の範囲を限定することを決して意図していない。試薬及び溶媒は、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー)などの商業的供給源から得ることができる。すべて市販の試薬を用い、さらに精製をすることなく受領したままで用いる。溶媒は受領したままで用いたか、適切な乾燥剤で乾燥し、蒸留する。プロトンNMR実験をブルカー(Bruker)400MHzスペクトロメーターで行い、化学シフトを内部TMSからのppm低磁場で報告する。炭素NMR実験をブルカー500MHzスペクトロメーターで行い、化学シフトを77.0ppmでの重クロロホルムの中心線との相対的なppmで報告する。マクロマス(Macromass)プラットフォームCスペクトログラフで低分解能質量スペクトル(ESI)を得る。低分解能質量スペクトル(EI)及び高分解質量スペクトル(FAB)、ならびにIRスペクトル及び元素分析をファルマシア分析実験室により行う。フラッシュカラムクロマトグラフィーをバイオテージ(Biotage)40の予めパッキングされたカラムにより行う一方で、分取TLCを0.25mm又は0.5mmシリカ層を有するメルク(Merck)シリカゲルF254コーティングプレートで行う。別に明記しない限り、反応は窒素雰囲気下での乾燥ガラス製品中で行う。
【0066】
実施例1
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−メチルフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸
【0067】
【化5】

【0068】
a)スキーム1に図示した通り、5−ブロモ−2−フルアルデヒド(2.0g、11.4mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(3.7g、11.4mmol)、炭酸カリウム(3.93g、28.5mmol)、2−メチルフェニルボロン酸(1.7g、12.5mmol)、及び酢酸パラジウム(II)(55.2mg、0.23mmol)の混合物に水(20mL)を加える。次いで、反応混合物を25℃で16時間激しく攪拌する。完了したら直ぐに、反応混合物を分液漏斗に注ぎ出し、水(50mL)及び酢酸エチル(150mL)で希釈する。有機層を分離し、活性炭5.0gで30分間処理し、その後、懸濁液をセライトパッドを通して濾過し、濾過物を濃縮して、粗カップリング生成物を黄色の油状物として得る。該粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の5→10%酢酸エチル)により精製し、5−(2’−メチルフェニル)−2−フルアルデヒド1.8gを得る。
【0069】
b)メタノール(300mL)中のN−(ベンジルオキシカルボニル)−α−ホスホノグリシントリメチルエステル(20.0g、60.4mmol)の溶液に、10%Pd/C(200mg)を加える。続いて、フラスコを排気し、水素ガス(3atm)で8時間処理した後に、フラスコを排気し、窒素を充填する。反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、減圧下で濃縮し、α−ホスホノグリシントリメチルエステル11.3gを得て、これをさらに精製することなく用いる。
【0070】
c)CH2Cl2(200mL)中の上記のように調製されたα−ホスホノグリシントリメチルエステル(11.3g、57.4mmol)の溶液に、トリエチルアミン(16.1mL、86.1mmol)、続いて塩化ベンゾイル(7.3mL、63.1mmol)を0℃で加える。反応物を0℃で1時間、次いで25℃で12時間攪拌する。次いで、反応混合物を分液漏斗に注ぎ、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の50→100%酢酸エチル)により精製し、N−ベンゾイル−α−ホスホノグリシントリメチルエステル.d)13.9gを得る。
【0071】
d)CH2Cl2(5mL)中の上記のように調製されたN−ベンゾイル−α−ホスホノグリシントリメチルエステル(200mg、0.66mmol)の溶液に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン(108μl、0.726mmol)を25℃で加え、反応物を10分間攪拌する。CH2Cl2(5mL)中の上記のように調製された5−(2’−メチルフェニル)−2−フルアルデヒド(124mg、0.66mmol)の第2の溶液を加え、反応混合物を25℃で2時間を攪拌する。完了したら直ぐに、反応混合物を10%HClで洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、粗生成物を油状物として得る。この粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)により精製し、1−メチル(Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−メチルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エノエート)104mgを得る。
【0072】
e)ジオキサン(5mL)中の上記のようにして調製された1−メチル(Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−メチルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エノエート(104mg、0.29mmol)の溶液に、1N LiOH(5mL)を加える。反応混合物を25℃で3時間攪拌する。次いで、ジオキサンを減圧下で取り除き、残留している反応混合物を分液漏斗に注ぐ。水層をジエチルエーテルで洗浄し、次いで10%HCVで処理することにより酸性化する(pH=4)と、白色沈殿物の沈殿がより進んだ。酢酸エチル(50mL)の一部を加え、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、(Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−メチルフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸75mgを得るが、これはさらに精製する必要はない。
【0073】
実施例2
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−6−フルオロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸
【0074】
【化6】

【0075】
a)エチレングリコールジメチルエーテル(20mL)中の2−ブロモ−4−フルオロベンズアルデヒド(2.0g、9.85mmol)及び2−クロロフェニルボロン酸(2.0g、12.1mmol)の溶液に、2N炭酸ナトリウム(19.7mL)を加え、続いてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(573mg、0.50mmol)を加える。続いて、アルゴン雰囲気下、反応物を80℃で4時間攪拌する。完了したら直ぐに、反応混合物をCH2Cl2に注ぎ出し、水を加える。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、粗油状物を付与する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10%酢酸エチル)により精製し、3−(2−クロロフェニル)−4−フルオロベンズアルデヒド1.25gを生じる。
【0076】
b)続いて、前述の実施例1の工程(d)及び(e)を用いて、上記のようにして調製された3−(2−クロロフェニル)−4−フルオロベンズアルデヒドの一部をZ−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−6−フルオロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸に変換する。
【0077】
実施例3
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−4−イル]プロプ−2−エン酸
【0078】
【化7】

【0079】
a)参照文献(Kelly, T. R.; Lang, F. J. Org. Chem. 1996, 61, 4623-4633)にしたがって、ブロモビルビン酸エチル(10.0mL、79.7mmol)及びチオ尿素(5.5g、72.3mmol)を100mLフラスコ中でニートで合わせ、1時間にわたって.ゆっくりと100℃に加熱する。約70℃で激しい反応が起こり、混合物は均一になる。100℃に達した後、反応をさらに20分間加熱し、次いで室温に冷やす。冷したとき、反応生成物が固体化し、粗製の2−アミノ−4−チアゾールカルボン酸エチル19.0グラムを得て、これをさらに精製することなく用いる。
【0080】
b)参照文献(Kelly, T. R.; Lang, F. J. Org. Chem. 1996, 61, 4623-4633)にしたがって、粗製の2−アミノ−4−チアゾールカルボン酸エチル(19.0g、111mmol)を臭化ナトリウム(46.7g、444mmol)及び硫酸銅(II)(52.4g、333mmol)と合わせる。次いで、9N硫酸(225mL)の一部を加え、反応混合物を氷/塩浴中で冷やす。水(100mL)中の硝酸ナトリウム(8.35g、122mmol)の溶液に、反応温度を0℃で維持しながら、この反応混合物に30分間にわたって滴下して加える。添加が完了したら直ぐに、反応混合物を0℃で30分間攪拌し、25℃でさらに1.5時間攪拌する。次いで、水(300mL)の一部を加え、反応混合物をジエチルエーテルで抽出する。続いて、水相を20%水酸化ナトリウムを加えることにより塩基性(pH9)にし、次いでジエチルエーテルで2回抽出する。合わせた有機抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の20%酢酸エチル)により精製し、2−ブロモ−4−チアゾールカルボン酸エチル5.06gを生じる。
【0081】
c)エチレングリコールジエチルエーテル(15mL)中の上記のようにして調製されたエチル2−ブロモ−4−チアゾールカルボキシレート(2.0g、8.5mmol)の溶液に、2−クロロフェニルボロン酸(1.73g、11.1mmol)、2N炭酸ナトリウム(17mL)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(492mg、0.43mmol)を加える。続いて、反応を密封し、アルゴン雰囲気下で80℃において3時間に加熱する。完了したら直ぐに、反応混合物をCH2Cl2に注ぎ出し、水を加える。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、黄色の油状物を得る。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10%酢酸エチル)により精製し、エチル2−(2−クロロフェニル)−4−チアゾールカルボキシレート1.44gを得る。
【0082】
d)CH2Cl2(20mL)中の上記のようにして調製されたエチル2−(2−クロロフェニル)−4−チアゾールカルボキシレート(1.34g、5.0mmol)の溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中の1.0M溶液10.5mL、10.5mmol)を−78℃で加える。得られた反応混合物を−78℃で1時間攪拌し、その後、フッ素ナトリウム(1.5g)及び水(0.5mL)を加え、反応混合物を室温に暖め、濾過する。濾過物を濃縮し、粗製の還元生成物を得て、該生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10%酢酸エチル)により精製し、[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−4−イル]カルボキシアルデヒド138mg及び[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−4−イル]メタノール605mgをえる。次いで、[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−4−イル]カルボキシアルデヒド部分を次の工程に用いる一方、標準の酸化条件により、[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−4−イル]メタノール部分を[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−4−イル]カルボキシアルデヒドに変換する。
【0083】
e)続いて、前述の実施例1の工程(d)及び(e)を用いて、上記のようにして調製された[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−4−イル]カルボキシアルデヒドの一部を(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−4−イル]プロプ−2−エン酸に変換する。
【0084】
実施例4
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[2−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾル−5−イル]プロプ−2−エン酸
【0085】
【化8】

【0086】
a)参照文献(Huang, Y.; Luedtke, R. R.; Freeman, R. A.; Wu, L.; Mach, R. H. Bioorg. Med. Chem. 2001,9, 3113-3122)に従って、ジエチルエーテル(300mL)中のヘキサメチルジシラザン(36.7mL、175mmol)の溶液にn−ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液114mL、182mmol)を0℃で加え、反応混合物を0℃で30分間攪拌して、その後、2−クロロベンゾニトリル(10.0グラム、72.7mmol)を加え、反応混合物を25℃に暖め、5時間攪拌する。完了したら直ぐに、反応物を2N HClに注ぎ出し、水相をジエチルエーテルで2回洗浄した。次いで、6N水酸化ナトリウムを加えることにより、この水相を塩基性(pH=12)にする。続いて、水相をCH2Cl2で抽出し、合わせた有機抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製の固体を得る。次いで、粗生成物を酢酸エチルから再結晶化し、2−クロロベンゼンカルボキイミダミド(2-chlorobenzenecarboximidamide)5.4gを得る。
【0087】
b)参照文献(Huang, Y.; Luedtke, R. R.; Freeman, R. A.; Wu, L.; Mach, R. H. Bioorg. Med. Chem. 2001,9, 3113-3122)に従って、2−クロロベンゼンカルボキイミダミド(5.4g、34.8mmol)、1,3−ジヒドロキシアセトン二量体(6.2g、34.8mmol)、及び塩化アンモニウム(7.5g、139mmol)の混合物に、濃水酸化アンモニウム(40mL)を加える。次いで、反応混合物を30分間加熱還流し、その後、これを室温に冷やし、氷/水混合物に注ぐ。この懸濁水溶液をCH2Cl2で抽出し、合わせた有機抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗製の固体を得る。粗生成物を酢酸エチルから再結晶化し、[2−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾル−4−イル]メタノール3.9gを得る。
【0088】
c)CH2Cl2(50mL)中の[2−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾル−4−イル]メタノール(1.0g、4.81mmol)の溶液に、25℃で重炭酸ナトリウム(1.21g、14.4mmol)を加え、続いてデス−マーチン・ペルヨージナン(Dess-Martin periodinane)(2.29g、5.29mmol)を加える。次いで、反応混合物を25℃で1時間攪拌する。続いて、反応混合物を分液漏斗に注ぎ出し、CH2Cl2で希釈し、飽和亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチルヘキサン中)により精製し、2−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド182mgを生ずる。
【0089】
d)続いて、前述の実施例1の工程(d)及び(e)を用いて、上記のようにして調製された2−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−カルバルデヒドの一部を(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[2−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾル−5−イル]プロプ−2−エン酸に変換する。
【0090】
実施例5
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(5−フェニル−1,3−オキサゾル−2−イル)プロプ−2−エン酸
【0091】
【化9】

【0092】
a)リファレンス(Synthesis 1984,1048-1050)に従って、THF:ジエチルエーテル(2:1、50mL)中の5−フェニルオキサゾール(1.5g、10.3mmol)の溶液にn−ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液7.1mL、11.4mmol)を−78℃で加える。反応物を−78℃で30分間攪拌し、その後、THF(20mL)中のN−メチル−2−ピリジルホルムアミド(1.85mL、15.5mmol)の溶液を加える。反応混合物を−78℃で30分間攪拌し、次いで25℃で14時間攪拌する。該混合物を水を加えることによりクエンチし、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を、10%HCl、飽和重炭酸ナトリウム、及び塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%酢酸エチル)により精製し、5−フェニル−1,3−オキサゾール−2−カルバルデヒド246mgを得る。
【0093】
b)続いて、前述の実施例1の工程(d)及び(e)を用いて、上記のようにして調製された5−フェニル−1,3−オキサゾール−2−カルバルデヒドの一部を(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(5−フェニル−1,3−オキサゾル−2−イル)プロプ−2−エン酸に変換する。
【0094】
実施例6
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸
【0095】
【化10】

【0096】
a)4−フルオロベンズアルデヒド(2.5g、20.2mmol)、2−ブロモフェノール(3.5g、20.2mmol)、及び炭酸カリウム(3.35g、24.3mmol)の混合物に、N,N−ジメチルアセトアミド(20mL)を加え、得られた反応混合物を150℃に12時間加熱する。完了したら直ぐに、反応物を室温に冷やし、水で希釈した後、酢酸エチルで抽出する。合わせた抽出物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。得られた黄色の油状物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%酢酸エチル)により精製し、4−(2−ブロモフェノキシ)ベンズアルデヒド2.1gを生ずる
【0097】
b)続いて、前述の実施例1の工程(d)及び(e)を用いて、上記のようにして調製された4−(2−ブロモフェノキシ)ベンズアルデヒドの一部を(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸に変換する。
【0098】
実施例7
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(2−クロロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸
【0099】
【化11】

【0100】
a)3−シアノフェニルボロン酸(2.84g、19.3mmol)、2−クロロフェノール(1.24g、9.64mmol)、酢酸銅(II)(1.75g、9.64mmol)及び4Åモレキュラーシーブの混合物に、CH2Cl2(30mL)を加える。25℃で攪拌しながらピリジン(3.89mL、48.2mmol)を加え、反応混合物を25℃で48時間攪拌する。完了したら直ぐに、反応を濾過し、得られた濾過物を濃縮し、粗油状物を生じ、該油状物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%酢酸エチル)により精製し、3−(2−クロロフェノキシ)ベンゾニトリル1.92gを得る。
【0101】
b)トルエン:CH2Cl2(5:1、100mL)中の4−(2−クロロフェノキシ)ベンゾニトリル(1.92g、8.34mmol)の溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中の1.0M溶液13.4mL、13.4mmol)を−78℃で加える。添加が完了したら直ぐに、反応物を−78℃で30分間攪拌し、次いで25℃で2時間攪拌する。メタノール(2mL)を滴下して加え、続いて10%HCl(10mL)を添加することにより、反応混合物をクエンチする。25℃で15分間攪拌した後、クエンチした反応混合物をクロロホルムで抽出し、合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10%酢酸エチル)により精製し、3−(2−クロロフェノキシ)ベンズアルデヒド593mgを生ずる
【0102】
c)続いて、前述の実施例1の工程(d)及び(e)を用いて、上記のようにして調製された3−(2−クロロフェノキシ)ベンズアルデヒドの一部を(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(2−クロロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸に変換する。
【0103】
実施例8
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(4−メチルベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸
【0104】
【化12】

【0105】
a)アセトン(80mL)中の4−ヒドロキシベンズアルデヒド(2.0g、13.9mmol)の溶液に、炭酸カリウム(2.3g、16.7mmol)及び4−メチルベンジルブロミド(2.57g、13.9mmol)を加える。反応混合物を25℃で12時間攪拌して、その後、反応溶媒を蒸発により取り除く。残渣をジエチルエーテル中に溶解し、分液漏斗式に移し、有機層を水、1N水酸化ナトリウム、及び塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。得られた粗油状物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%酢酸エチル)により精製し、4−[(4メチルベンジル)オキシ]ベンズアルデヒド1.4gを得る。
【0106】
b)続いて、前述の実施例1の工程(d)及び(e)を用いて、上記のようにして調製された4−[(4−メチルベンジル)オキシ]ベンズアルデヒドの一部を(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(4−メチルベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸に変換する。
【0107】
実施例9
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(2−クロロフェニル)アミノ]フェニル}プロプ−2−エン酸
【0108】
【化13】

【0109】
a)トルエン(40mL)中の4−ブロモベンゾニトリル(3.0g、16.4mmol)の溶液に、2−クロロアニリン(2.09mL、19.7mmol)、炭酸セシウム(7.5g、23.0mmol)、酢酸パラジウム(II)(110mg、0.50mmol)、及びS−BINAP(460mg、0.74mmol)を加える。次いで、反応混合物をアルゴン雰囲気下で100℃において12時間加熱する。完了したら直ぐに、反応物を室温に冷やし、ジエチルエーテルで希釈し、濾過する。次いで、濾過物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の6%酢酸エチル)により精製し、4−[(2−クロロフェニル)アミノ]ベンゾニトリル1.35gを生ずる。
【0110】
b)トルエン:CH2Cl2(5:1、50mL)中の4−[(2−クロロフェニル)アミノ]ベンゾニトリル(1.2g、5.24mmol)の溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中の1.0M溶液7.9mL、7.9mmol)を−78℃で加える。添加が完了したら直ぐに、反応物を−78℃で30分間攪拌し、次いで25℃で2時間攪拌する。メタノール(2mL)を滴下して加え、続いて10%HCl(10mL)を加えることにより、反応混合物をクエンチする。25℃で15分間攪拌した後、クエンチした反応混合物をクロロホルムで抽出し、合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の15%酢酸エチル)により精製し、4−[(2−クロロフェニル)アミノ]ベンズアルデヒド854mgを生ずる。
【0111】
c)続いて、前述の実施例1の工程(d)及び(e)を用いて、上記のようにして調製された4−[(2−クロロフェニル)アミノ]ベンズアルデヒドの一部を(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(2−クロロフェニル)アミノ]フェニル}プロプ−2−エン酸に変換する。
【0112】
実施例10
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[(2−クロロフェニル)チオ]−2−フリル}プロプ−2−エン酸
【0113】
【化14】

【0114】
a)THF(20mL)中の2−クロロチオフェノール(1.96g、13.6mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(鉱油中の60%懸濁液550mg、13.7mmol)を0℃でゆっくりと加える。ガス発生の終了後、5−ブロモ−2−フルアルデヒド(2.0g、11.4mmol)を加え、反応混合物を0℃で30分間攪拌し、次いで25℃で1時間攪拌する。完了したら直ぐに、飽和塩化アンモニウムを加えることにより反応物をクエンチし、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。得られた黄色の油状物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の3%ジエチルエーテル)により精製し、5−[(2−クロロフェニル)チオ]−2−フリルアルデヒド1.3gを生ずる。
【0115】
b)続いて、前述の実施例1の工程(d)及び(e)を用いて、上記のようにして調製された、5−[(2−クロロフェニル)チオ]−2−フリルアルデヒドの一部を(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[(2−クロロフェニル)チオ]−2−フリル}プロプ−2−エン酸に変換する。
【0116】
実施例11
(2Z)−2−(2−フロイルアミノ)−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸
【0117】
【化15】

【0118】
a)スキーム2に図示した通り、N−2−フロイルグリシン(131mg、0.776mmol)を無水酢酸(1mL)に懸濁し、酢酸ナトリウム(76mg、0.931mmol)及び5−フェニルフルアルデヒド(170mg、1mmol)を加える。反応混合物を60℃で1時間振盪し、0℃に冷やす。得られたオレンジ色の固体を濾過し、氷水(75mL)及びヘプタン(50mL)で洗浄する。次いで、固体を真空下で40℃において乾燥し、(4Z)−2−(2−フリル)−4−[(5−フェニル−2−フリル)メチレン]−1,3−オキサゾル−5(4H)−オン79mgを生じ、これをさらに精製せずに用いた。
【0119】
b)1N NaOH(100μL)及びH20(500μL)を、アセトン(1mL)中の上記のようにして調製された(4Z)−2−(2−フリル)−4−[(5−フェニル−2−フリル)メチレン]−1,3−オキサゾル−5(4H)−オン(10mg、0.0327mmol)の溶液に加える。反応混合物を75℃に1時間加熱し、次いで25℃に冷やす。粗混合物をMeOHで予め処理したQAXカラムにロードする。2分後、カラムをMeOHで洗浄し、生成物を3%HCl/MeOHで溶出する。続いて、カラムをMeOH(2mL)で洗浄し、合わせた洗浄物を減圧下で濃縮し、(2Z)−2−(2−フロイルアミノ)−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸9.5mgを得た。
【0120】
実施例12
N−{(2Z)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エノイル}グリシン
【0121】
【化16】

【0122】
a)無水酢酸(1mL)中の4−(2−ブロモフェノキシ)ベンズアルデヒド(0.35g、1.26mmol)、2−ヒドロキシ馬尿酸(0.22g、1.14mmol)、及び酢酸ナトリウム(0.12g、1.48mmol)の懸濁液を回転式振盪機上で60℃に1時間加熱し、次いで0℃冷やす。次いで、反応混合物を減圧下で45℃において濃縮し、粗製の黄色固体を得る。この固体を氷水(150mL)及びヘプタン(100mL)で洗浄し、次いで真空下で40℃において乾燥し、2−{(4Z)−4−[4−(2−ブロモフェノキシ)ベンジリデン]−5−オキソ−4,5−ジヒロド−1,3−オキサゾル−2−イル}フェニルアセテート0.475gを得る。
【0123】
b)上記のようにして調製された2−{(4Z)−4−[4−(2−ブロモフェノキシ)ベンジリデン]−5−オキソ−4,5−ジヒロド−1,3−オキサゾル−2−イル}フェニルアセテート(0.10g、0.229mmol)の一部をDCM(10mL)に懸濁し、グリシンエチルエステル塩酸塩(67mg、0.48mmol)で処理する。反応物を60℃で4時間に加熱し、次いで濃縮する。得られた固体をEtOAcで粉砕して、N−{(2Z)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル)−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エノイル}グリシンエチルエステルを得て、続いてこれを1N NaOH(1mL)及びエタノール(1mL)に懸濁し、25℃で3時間攪拌する。エタノールを取り除き、濃HClを数滴加え、沈殿物を形成する。濾過により、N−{(2Z)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エノイル}グリシン65mgを生じた。
【0124】
実施例13
N−((Z)−2−[4−(2−クロロフェノキシ)フェニル]−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}エテニル)−2−ヒドロキシベンズアミド
【0125】
【化17】

【0126】
a)酢酸無水物(0.5mL)中の4−(2−クロロフェノキシ)ベンズアルデヒド(0.193g、0.83mmol)、2−ヒドロキシ馬尿酸(0.147g、0.75mmol)、及び酢酸ナトリウム(0.08g、0.975mmol)の懸濁液を回転式振盪機上で60℃に1時間加熱し、室温に冷やす。反応混合物を減圧下で45℃において濃縮し、オレンジ色の固体を得る。固体を氷水(150mL)及びヘプタン(100mL)で洗浄し、真空下で40℃において乾燥し、2−{(4Z)−4−[4−(2−クロロフェノキシ)ベンジリデン]−5−オキソ−4,5−ジヒロド−1,3−オキサゾル−2−イル}フェニルアセテート0.32gを得る。
【0127】
b)上記のようにして調製された2−{(4Z)−4−[4−(2−ブロモフェノキシ)ベンジリデン]−5−オキソ−4,5−ジヒロド−1,3−オキサゾル−2−イル}フェニルアセテート(0.1g、0.23mmol)をCH2Cl2(10mL)に懸濁し、エタノールアミン(40pL、0.66mmol)で処理した。反応物を60℃に3.5時間加熱し、硫酸マグネシウムで濃縮し、濃縮する。得られた残渣をアセトン/1N NaOH(3:1)に懸濁し、1時間振盪した。アセトンを取り除き、生成物を酢酸エチルで抽出する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、ヘプタン、20%酢酸エチル/ヘプタン、50%酢酸エチル/ヘプタン、酢酸エチル、及びメタノール(各5mL)で溶出してシリカプラグ上でクロマトグラフィーを行う。メタノール分画を濃縮し、Et2Oから蒸発させて、N−((Z)−2−[4−(2−クロロフェノキシ)フェニル]−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}エテニル)−2−ヒドロキシベンズアミド15mgを黄色の固体として得る。
【0128】
実施例14
さらに、本発明の実施例の具体例には:
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−フェニル−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(5−フェニルチエン−2−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(4−フルオロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(3−クロロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(4−クロロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(3,4−ジクロロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(1,1’−ビフェニル−4−イル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−ナフチル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(3−フルオロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(3−ニトロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−ニトロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
【0129】
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸メチル;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(4−シアノフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(4−tert−ブチルフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−{5−[4−(アミノスルホニル)フェニル]−2−フリル}−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−フリル]−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(1−ベンゾチエン−2−イル)−2−フリル]−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(3,5−ジブロモフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(3−シアノフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(4−ブチルフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[4−(エチルスルホニル)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(1−ベンゾフラン−2−イル)−2−フリル]−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−1,1’−ビフェニル−4−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(5−フェニル−1,3−オキサゾル−2−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2,3−ジクロロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−メチルフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−エトキシフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
【0130】
(2Z)−3−5−[3−(アミノスルホニル)フェニル]−2−フリル}−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−フルオロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−メトキシフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2,3−ジメチルフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−メチルフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−アミノフェニル)−2−フリル]−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(1,1’−ビフェニル−4−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2,3−ジフルオロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(4−フェニルチエン−2−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(5−ピリジン−2−イルチエン−2−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(5−フェニルイソオキサゾル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−(5−フェニル−2−フリル)−2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(2−フロイルアミノ)−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
【0131】
(2Z)−2−[(3−メチルベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−フルオロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2,5−ジフルオロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[2−(ヒドロキシメチル)フェニル]チエン−2−イル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−メトキシフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(3−メチル−1−ベンゾチエン−2−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(2−メチルベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−{[4−(アセチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(4−メチルベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(4−ニトロベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
【0132】
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−(2−フロイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(3−メチルベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(5−フェニル−1,3−チアゾル−2−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−5−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−フェニル−5−(トリフルオロメチル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(4−アミノベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(4−ニトロベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
【0133】
(2Z)−2−[(4−アミノベンゾイル)アミノ]−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(2−メチルベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−{[4−(アセチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(4−メチルベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(2,5−ジヒドロキシベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(2,5−ジヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベータ−アラニルアミノ)−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸トリフルオロアセテート;
(2Z)−2−[(3−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(4−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−フリル}プロプ−2エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(1,1’−ビフェニル−2−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(3,5−ジヒドロキシベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(4−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(3−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(3,5−ジヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[2−(2−クロロフェニル)−1,3−チアゾル−4−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸メチル;
(2Z)−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−3−[5−(2−メチルフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2,3−ジフルオロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(3−ニトロベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(3−アミノベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
【0134】
(2Z)−2−[(2−アミノベンゾイル)アミノ]−3−(5−フェニル−2−フリル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−6−フルオロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−6−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−5,6−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’,3’−ジフルオロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−4−フルオロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−4−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−(2’−クロロ−6−フルオロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(3−フェノキシフェニル)プロプ−2−エン酸;
2−(ベンゾイルアミノ)−3,3−ジフェニルアクリル酸;
(2Z)−2−[(3−アミノベンゾイル)アミノ]−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(2−アミノベンゾイル)アミノ]−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(2−ニトロベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−(2’−クロロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾル−5−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[6−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
【0135】
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[2−(2−クロロフェニル)−1H−イミダゾル−5−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−クロロ−6−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(1−メチル−1H−インドル−2−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(3−ピリジン−2−イルフェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(3−ピリジン−3−イルフェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(3−ピリジン−4−イルフェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(4−フェノキシフェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2−フェノキシフェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(フェニルオクチル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
【0136】
3−{5−[(Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−2−カルボキシエテニル]−2−フリル}チオフェン−2−カルボン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−5−イル]チエン−2−イル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−3−イル]チエン−2−イル}プロプ−2−エン酸;
N−((Z)−2−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}エテニル)ベンズアミド;
N−[(Z)−2−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−1−(モノホリン−4−イルカルボニル)エテニル]ベンズアミド;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’,4’−ジクロロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’,5’−ジクロロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’,4−ジクロロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2,5−ジクロロフェニル)−2−フリル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)ピリジン−3−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2−メチル−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
2−[(Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−2−カルボキシエテニル]−5−(4−クロロフェニル)−3−フロン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−クロロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[2’−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]プロプ−2−エン酸メチル;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[2’−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−3−イル]プロプ−2−エン酸;
N−[(Z)−2−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)エテニル]ベンズアミド;
N−[(Z)−2−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−1−(ピペラジン−1−イルカルボニル)エテニル]ベンズアミド;
N−{(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エノイル}グリシンメチルエステル;
N−{(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エノイル}−ベータ−アラニンメチルエステル;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(フェニルチオ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(フェニルスルホニル)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−フェノキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−フェノキシ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(3−シアノ−4−フェノキシフェニル)プロプ−2−エン酸;
【0137】
3−{5−[(Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−2−カルボキシエテニル]−2−フリル}−4−メチルチオフェン−2−カルボン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2−モノホリン−4−イルフェニル)プロプ−2−エン酸;
3’−[(Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−2−カルボキシエテニル]−1,1’−ビフェニル−2−カルボン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−シアノ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
N−{(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エノイル}−ベータ−アラニン;
N−((Z)−2−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−1−{[(3−ヒドロキシプロピル)アミノ]カルボニル}エテニル)ベンズアミド;
N−((Z)−2−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−1−{[(4−ヒドロキシブチル)アミノ]カルボニル}エテニル)ベンズアミド;
N−((Z)−2−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−1−{[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]カルボニル}エテニル)ベンズアミド;
N−{(Z)−1−{[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}−2−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]エテニル}ベンズアミド;
N−{(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エノイル}グリシンエチルエステル;
N−{(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エノイル}グリシン;
(2Z)−3−[4−(H−ベンゾイミダゾル−1−イル)フェニル]−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−フルオロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−クロロフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−クロロフェノキシ)−3−ニトロフェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(3−ピリミジン−5−イルフェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−シアノフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−クロロフェノキシ)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(2−クロロフェニル)チオ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
2−{5−[(Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−2−カルボキシエテニル]チエン−2−イル}安息香酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−シアノフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(3’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
【0138】
N−[(Z)−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}−2−(5−フェニル−2−フリル)エテニル]ベンズアミド;
N−((Z)−2−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}エテニル)−2−ヒドロキシベンズアミド;
N−((Z)−2−[4−(2−クロロフェノキシ)フェニル]−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}エテニル)ベンズアミド;
(2Z)−3−{4−[(2−クロロフェニル)チオ]フェニル}−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
N−((Z)−2−{4−[(2−クロロフェニル)チオ]フェニル}−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}エテニル)ベンズアミド;
N−((Z)−2−[4−(2−クロロフェノキシ)フェニル]−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}エテニル)−2−ヒドロキシベンズアミド;
N−((Z)−2−{4−[(2−クロロフェニル)チオ]フェニル}−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}エテニル)−2−ヒドロキシベンズアミド;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(3−クロロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−クロロ−4−(2−クロロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[(2−クロロベンジル)チオ]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(2−クロロベンジル)チオ]チエン−2−イル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2,3−ジクロロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(2−ブロモフェニル)チオ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−メトキシフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
【0139】
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−エチルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモ−5−フルオロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモ−4−クロロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)−3−フルオロフェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[(2−ブロモフェニル)チオ]−2−フリル}プロプ−2−エン酸;
N−{(2Z)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エノイル}グリシン;
N−{(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エノイル}グリシン;
N−((Z)−2−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}エテニル)ベンズアミド;
【0140】
(2Z)−3−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル−3−イル)−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−ヒドロキシ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−ニトロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−ニトロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−アミノフェニル)チエン−2−イル]−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(2−クロロフェニル)アミノ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−メチルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−イソプロポキシフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ヨードフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{5−[(2−ブロモフェニル)チオ]チエン−2−イル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{2−[(2−ブロモフェニル)チオ]−1,3−チアゾル−4−イル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(4−メトキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}プロプ−2−エン酸;
【0141】
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−[(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(4−クロロベンゾイル)アミノ]−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(4−ブロモベンゾイル)アミノ]−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[5−(2−クロロフェニル)チエン−2−イル]−2−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}プロプ−2−エン酸;
メチル3’−[(1Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロプ−1−エニル]−1,1’−ビフェニル−2−カルボキシレート;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−シアノ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸メチル;
2−{5−[(lZ)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−メトキシ−3−オキソプロプ−1−エニル]チエン−2−イル}安息香酸メチル;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[5−(2−ニトロフェニル)チエン−2−イル]プロプ−2−エン酸メチル;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(2’−ニトロ−1,1’−ビフェニル−3−イル)プロプ−2−エン酸メチル;
(2Z)−3−[2’−(アセチルオキシ)−1,1’−ビフェニル−3−イル]−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸メチル;
N−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]ベンズアミド;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[2−(メチルチオ)フェノキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモ−4−シアノフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモベンゾイル)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(2−クロロフェニル)(メチル)アミノ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
【0142】
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモ−4−メチルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−シクロペンチルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(1,1’−ビフェニル−2−イルオキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2,3−ジフルオロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−イソプロピルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ニトロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(1−ブロモ−2−ナフチル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(4−{[4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1,5−ジエン−1−イル]オキシ}フェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−(4−{[4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1,5−ジエン−1−イル]オキシ}フェニル)−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
【0143】
(2Z)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[(2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]−3−[4−(2−ヨードフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
2−ヒドロキシ−N−{(Z)−1−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}−2−[4−(2−ヨードフェノキシ)フェニル]エテニル}ベンズアミド;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)−3−ニトロフェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(フェノキシメチル)フェニル]プロプ−2−エン酸;
【0144】
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(2−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(4−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−3−[3−アミノ−4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]−2−(ベンゾイルアミノ)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸メチル;
2−[({(Z)−2−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]−1−カルボキシエテニル}アミノ)カルボニル]安息香酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(4−シアノベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(ピリジン−3−イルメトキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(ピリジン−4−イルメトキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(4−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(4−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(3−ニトロベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[4−(メチルベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
【0145】
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(4−クロロベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
N−{(Z)−1−(アミノカルボニル)−2−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]エテニル}ベンズアミド;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−[ベンゾイル(メチル)アミノ]−3−[4−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(4−クロロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(4−メチルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(4−メトキシフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
【0146】
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{3−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(3−メトキシベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(3−クロロベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−(4−{[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]オキシ}フェニル)プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(2−クロロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(2−ブロモフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(3−メチルベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[4−(2−tert−ブチルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{4−[(3−シアノベンジル)オキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−{3−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}プロプ−2−エン酸;
(2Z)−2−(ベンゾイルアミノ)−3−[3−(4−tert−ブチルフェノキシ)フェニル]プロプ−2−エン酸が含まれる。
【0147】
実施例15
ポリメラーゼ活性の評価
好適な緩衝液(例えば、20mM Tris−HClpH7.6)、プライマーがセットされた(primed)又はプライマーがセットされていない(unprimed)RNA鋳型、GTP、ATP、CTP、及びUTP、MnCl2又はMgCl2、並びに10mMジチオスレイトール又は2−メルカプトエタノールなどの還元剤からなるアッセイで、HCV NS5bRNA依存性RNAポリメラーゼ活性の阻害について、本発明の化合物を評価する。アッセイ用緩衝液は、酢酸アンモニウム、KCl、又はNaClなどの塩、及びTween又はCHAPSなどの非イオン性又は両性イオン性界面活性剤を含有することができる。相補RNA鎖へのヌクレオチドの導入は、放射性標識したNTP(例えば、3H標識GTP)の導入によりモニタリングすることができる。20〜50μMのGTP又はATPの存在下でのde novo開始用の安定的なRNA鋳型は、それぞれ、ホモポリマーであるポリrC及びポリrUである。鋳型の3’末端における1〜3個のシチジン(C)塩基又は1〜3個のウリジン(U)塩基とのヘテロポリマーRNA鋳型もde novo開始に用いることができる。オリゴrG又はオリゴdGによりプライマーがセットされたポリrC、及びオリゴrUによりプライマーがセットされたポリrAなどのによりプライマーがセットされたRNA鋳型を用いて、ポリメラーゼ活性を検出することもできる。プライマーは、10塩基より長い任意の長さであることができる。ビオチン残基を鋳型の5’末端又はプライマーの5’末端に付加し、鋳型及び新たに合成された相補鎖をアビジンがコーティングされた球上で捕捉する。この技術の一実施形態は、NS5bポリメラーゼ、5’ビオチン化オリゴrGによりプライマーがセットされたポリrCRNA鋳型、20mM TrisHCl(pH7.6)、100mM酢酸アンモニウム、10mMジチオスレイトール、2mM CHAPS、1mM MgCl2、及び150〜200nM3H標識GTPの混合物からなる。試験化合物(阻害剤)を、最高で10%のDMSOの反応混合物中に導入することができる。反応を22〜37℃で種々の時間(1〜180分間)実行し、10〜140mM EDTAを添加することにより停止する。シンチレーションプロキシミティアッセイ法のアビジンコーティングビーズ(アマシャム・ファルマシア・バイオテック(Amersham Pharmacia Biotech))を加えてRNA産物を捕らえるか、あるいは反応混合物をアビジンコーティングされたフラッシュプレート(パーキン・エルマー・ライフ・サイエンス(Perkin Elmer Life Sciences))に移すことができる。放射性標識GTPを相補鎖に導入することは、ワラック・マイクロベータ(Wallac Microbeta)及びパッカード・トップカウント(Packard TopCount)などのシンチレーションカウンターの96,384ウエルプレート又は1536ウエルプレート中で測定される。
【0148】
実質的な数の化合物が1μM未満から約30μM以上の範囲のIC50値を示した。表2に代表的な実施例の阻害活性を提供する。表2中、50%阻害濃度が10μM未満である場合には+++、活性が11〜30μMである場合には++、活性が30μMを上回る場合には+として、活性を列記する。
【0149】
【表1】

【0150】
本発明のさらに他の化合物を以下の表3に示す。
【0151】
【表2】

【0152】
【表3】

【0153】
【表4】

【0154】
【表5】

【0155】
【表6】

【0156】
【表7】

【0157】
【表8】

【0158】
【表9】

【0159】
【表10】

【0160】
【表11】

【0161】
【表12】

【0162】
【表13】

【0163】
【表14】

【0164】
【表15】

【0165】
【表16】

【0166】
【表17】

【0167】
【表18】

【0168】
【表19】

【0169】
【表20】

【0170】
【表21】

【0171】
【表22】

【0172】
【表23】

【0173】
【表24】

【0174】
【表25】

【0175】
【表26】

【0176】
【表27】

【0177】
【表28】

【0178】
【表29】

【0179】
【表30】

【0180】
【表31】

【0181】
【表32】

【0182】
【表33】

【0183】
【表34】

【0184】
【表35】

【0185】
【表36】

【0186】
【表37】

【0187】
【表38】

【0188】
【表39】

【0189】
【表40】

【0190】
【表41】

【0191】
【表42】

【0192】
【表43】

【0193】
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【0194】
【表45】

【0195】
【表46】

【0196】
【表47】

【0197】
【表48】

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【表49】

【0199】
【表50】

【0200】
【表51】

【0201】
【表52】

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【表53】

【0203】
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【表60】

【0210】
【表61】

【0211】
【表62】

【0212】
【表63】

【0213】
【表64】

【0214】
【表65】

【0215】
【表66】

【0216】
【表67】

【0217】
【表68】

【0218】
【表69】

【0219】
【表70】

【0220】
【表71】

【0221】
【表72】

【0222】
【表73】

【0223】
【表74】

【0224】
【表75】

【0225】
【表76】

【0226】
【表77】

【0227】
【表78】

【0228】
【表79】

【0229】
【表80】

【0230】
【表81】

【0231】
【表82】

【0232】
【表83】

【0233】
【表84】

【0234】
【表85】

【0235】
【表86】

【0236】
【表87】

【0237】
【表88】

【0238】
【表89】

【0239】
【表90】

【0240】
【表91】

【0241】
【表92】

【0242】
【表93】

【0243】
【表94】

【0244】
【表95】

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【表96】

【0246】
【表97】

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【表99】

【0249】
【表100】

【0250】
【表101】

【0251】
【表102】

【0252】
【表103】

【0253】
【表104】

【0254】
【表105】

【0255】
【表106】

【0256】
【表107】

【0257】
【表108】

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【表109】

【0259】
【表110】

【0260】
【表111】

【0261】
【表112】

【0262】
【表113】

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【表114】

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【表115】

【0265】
【表116】

【0266】
【表117】

【0267】
【表118】

【0268】
【表119】

【0269】
【表120】

【0270】
【表121】

【0271】
【表122】

【0272】
【表123】

【0273】
【表124】

【0274】
【表125】

【0275】
【表126】

【0276】
【表127】

【0277】
【表128】

【0278】
【表129】

【0279】
本願明細書中に言及する刊行物及び特許出願の全てを、当該個々の刊行物又は特願出願を、特別かつ個々に援用するかの如く、ここに援用する。以上、本発明を、理解し易くするために説明及び例を用いていくぶん詳しく記載してきたけれども、本発明の教示に照らして、添付クレームの本質又は範囲を逸脱せずに一定の変更及び改変を行いうることは、当業者にとって自明であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(1):
【化1】

{式中:
Xは、共有結合を表すか、又はNR2、S、O、C=O、C(R2)(R’2)、CF2、CCl2、CR2OR’2、CR2NR’2、SO、及びSO2から成る群から選ばれ;
Yは、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヘテロアルキル、置換又は非置換アリール、及び置換又は非置換ヘテロアリールから成る群から選ばれ;
Zは、置換又は非置換アリール、及び置換又は非置換ヘテロアリールから成る群から選ばれ;
Y又はZの2つの隣接する置換基は、一緒になって、5〜7員の縮合炭素環式又は複素環式環を形成することができ;
R1は、H、アルキル、ヘテロ−C1−C8−アルキル、ハロゲン、CN、ハロC1−C8−アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロ−C1−C8−アルキル、及びアラ−C1−C8−アルキルから成る群から選ばれ;
R2は、H、C1−C8−アルキル、C1−C8−アルケニル、ヘテロC1−C8アルキル、C1−C8シクロアルキル、ヘテロシクロC1−C8アルキル、アリール、アラC1−C8アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルであり;
R3は、H、OH、OR2、N(R2)(R’2)、及びN(R2)−T−Wから成る群から選ばれ、ここで、Tは、1〜8炭素の置換又は非置換アルキル又はシクロアルキル基を表し;Wは、OH、N(R2)(R’2)、CON(R2)(R’2)、OCON(R2)(R’2)、NCON(R2)(R’2)、及びCO2R2から成る群から選ばれ;
Aは、5又は6員の置換又は非置換芳香族又は複素芳香族環を表し;
上記置換基XとR1−二重結合(R1C=)は、1,2、1,3又は1,4空間的位置関係をもって、Aに結合されており;
上記置換基AとCDR3は、それらが結合するところの二重結合に対して、E(トランス)型を有する。}
で表される化合物。
【請求項2】
ウイルス感染の治療方法であって、当該治療の必要な動物に、式(1)の化合物1〜3種の有効量を投与することを含む前記方法。
【請求項3】
前記ウイルス感染が、肝炎感染である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ウイルス感染が、C型肝炎ウイルス感染である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ウイルス感染の治療方法であって、当該治療の必要な動物に、治療剤又は予防剤のいずれかである他の抗ウイルス剤とともに、式(1)の化合物1〜3種の有効量を投与することを含む前記方法。
【請求項6】
前記他の抗ウイルス剤が、インターフェロン・アルファ−2b、インターフェロン・アルファ−2a、インターフェロン・アルファコン−1、及びリバビリン(ribavarin)である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記他の抗ウイルス剤が、インターフェロン・アルファ−2b、インターフェロン・アルファ−2a、又はインターフェロン・アルファコン−1である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記他の抗ウイルス剤が、リバビリンである、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
医薬として許容される担体、及び治療的又は予防的有効量の式(1)の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項10】
治療剤又は予防剤のいずれかである他の抗ウイルス剤とともに、医薬として許容される担体、及び治療的又は予防的有効量の式(1)の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項11】
前記他の抗ウイルス剤が、インターフェロン・アルファ−2b、インターフェロン・アルファ−2a、又はインターフェロン・アルファコン−1である、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記他の抗ウイルス剤がリバビリンである、請求項10に記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2006−504643(P2006−504643A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−518078(P2004−518078)
【出願日】平成15年6月30日(2003.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2003/020488
【国際公開番号】WO2004/002977
【国際公開日】平成16年1月8日(2004.1.8)
【出願人】(504396379)ファルマシア・アンド・アップジョン・カンパニー・エルエルシー (130)
【出願人】(505008095)
【Fターム(参考)】