説明

HDDモーター用シーリング材組成物及びこれを用いたHDD用モーター

【課題】本発明は、HDDモーター用シーリング材組成物及びこれを用いたHDD用モーターに関する。
【解決手段】本発明によるHDDモーター用シーリング材組成物は、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂40〜80重量部と、エステルアクリレート5〜20重量部と、エポキシアクリレート5〜15重量部と、を含む。本発明によると、HDD用モーターのFPCの接着部のシーリング材料として紫外線硬化型エポキシ樹脂を含むシーリング材組成物を用いることにより、上記接着部でのアウトガスの発生を低減させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アウトガス(Out gas)発生の低減による信頼性品質確保及び作業性向上のためのHDDモーター用シーリング材組成物及びこれを用いたHDD用モーターに関する。
【背景技術】
【0002】
情報保存装置の一つであるハードディスクドライブ(HDD)は、記録再生ヘッド(read/write head)を用いてディスクに保存されたデータを再生したりディスクにデータを記録したりする装置である。
【0003】
このようなHDDは、ディスクを駆動させることができるディスク駆動装置を必要とし、当該ディスク駆動装置には、小型のスピンドルモーターが用いられる。
【0004】
上記小型のスピンドルモーターには流体動圧ベアリングアセンブリーが用いられており、当該流体動圧ベアリングアセンブリーの回転部材の一つであるシャフトと固定部材の一つであるスリーブとの間に潤滑流体が介在されて当該潤滑流体から生じる流体圧力でシャフトを支持するようになる。
【0005】
一方、HDD用モーターの製造において、上記モーターのフレキシブルプリント配線板(FPC、Flexible Printed Circuit)の接着部での空気漏洩(Air Leak)防止及びコイル断線保護のためにシーリング工程が加えられている。
【0006】
上記シーリング工程は、製品でのアウトガス発生を減らして信頼性品質を確保し作業性を向上させるために加えられるものである。
【0007】
しかしながら、上記FPCの接着部に紫外線硬化型接着材料でシーリングを補強する方式を適用する場合、アウトガスの発生によって信頼性品質確保が困難になるという問題がある。
【0008】
また、硬化のための長時間の高温工程の追加による作業性効率低下の問題があることがある。
【0009】
これにより、HDD用モーターの信頼性品質確保への顧客要求が増大している。特に、接着剤を用いて組み立てられるモーターのアウトガス発生問題によって、HDDの保存機能にエラーを引き起こす可能性があるため、接着剤のアウトガスを定量的に規格化して信頼性品質を事前に確保するための試験を製品量産前に必須に行うようにしている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、アウトガス発生の低減による信頼性品質確保及び作業性向上のためのHDDモーター用シーリング材組成物及びこれを用いたHDD用モーターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によるHDDモーター用シーリング材組成物は、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂(Epichlorohydrin−4,4−isopropylidene diphenol resin)40〜80重量部と、エステルアクリレート(Acrylated Ester)5〜20重量部と、エポキシアクリレート(Acrylated Epoxy)5〜15重量部と、を含むことができる。
【0012】
上記シーリング材組成物は、アミン(amine)添加剤5〜20重量部をさらに含むことができる。
【0013】
また、上記シーリング材組成物は、光開始剤0.1〜2重量部をさらに含むことができる。
【0014】
上記シーリング材組成物は、HDD用モーターのフレキシブルプリント配線板(FPC)とコイルとが接着される接着部に塗布されることができる。
【0015】
上記接着部は、上記FPC上に上記コイルが接着されるランド(Land)部であることができる。
【0016】
上記エポキシアクリレートは、紫外線(UV)硬化型接着樹脂であることができる。
【0017】
本発明によるHDD用モーターは、当該HDD用モーターのFPCとコイルとの接着部上に形成され、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂40〜80重量部と、エステルアクリレート5〜20重量部と、エポキシアクリレート5〜15重量部と、を含むシーリング材組成物を含むことができる。
【0018】
上記シーリング材組成物は、アミン添加剤5〜20重量部をさらに含むことができる。
【0019】
また、上記シーリング材組成物は、光開始剤0.1〜2重量部をさらに含むことができる。
【0020】
上記エポキシアクリレートは、紫外線硬化型接着樹脂であることができる。
【0021】
上記接着部は、上記FPC上に上記コイルが接着されるランド部であることができる。
【0022】
上記接着部のアウトガスの濃度は、2000ng/part以下であることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、HDD用モーターのFPCの接着部のシーリング材料として紫外線硬化型エポキシ樹脂を含むシーリング材組成物を用いることにより、上記接着部でのアウトガスの発生を低減させることができるため、当該HDD用モーターの信頼性品質を向上させ、作業性も向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態によるHDD用モーターを示す概略斜視図である。
【図2】図1のA部分を底面から見た概略拡大図である。
【図3】図2のB−B’線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。但し、本発明の実施形態は、多様な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲が後述する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、当業界における通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために誇張されることがある。なお、図面上において同一符号で表示される要素は、同一の要素である。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態によるHDD用モーターを示す概略斜視図であり、図2は、図1のA部分を底面から見た概略拡大図であり、図3は、図2のB−B’線に沿う断面図である。
【0027】
図1から図3を参照すると、本発明の一実施形態によるHDDモーター用シーリング材組成物4は、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂40〜80重量部と、エステルアクリレート5〜20重量部と、エポキシアクリレート5〜15重量部と、を含むことができる。
【0028】
以下では、上記構成に関して詳細に説明する。
【0029】
本発明の一実施形態によるHDDモーター用シーリング材組成物4は、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂40〜80重量部を含むことができる。
【0030】
上記エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂は、後述するHDD用モーターのFPC1とコイル320とが接着される接着部3に塗布される際に当該接着部3上に硬化物被膜を形成するようになり、当該接着部3にハンダ付けと接着力を与える役割をすることができる。
【0031】
上記エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂は、40〜80重量部で含まれることができ、40重量部未満の場合は接着力が弱化し、80重量部を超える場合はアウトガス発生問題が生じることがある。
【0032】
また、上記HDDモーター用シーリング材組成物4は、エステルアクリレート5〜20重量部を含むことができる。
【0033】
上記エステルアクリレートは、上記シーリング材組成物の粘度を調節し作業性を調整する役割をすることができる。
【0034】
上記エステルアクリレートは、5〜20重量部で含まれることができ、5重量部未満の場合は粘度及び作業性の調節が困難になり、20重量部を超える場合は接着機能の低下が発生することがある。
【0035】
本発明の一実施形態によるHDDモーター用シーリング材組成物4は、エポキシアクリレート5〜15重量部を含むことができる。
【0036】
本発明の一実施形態によると、5〜15重量部の上記エポキシアクリレート等のエポキシ材料を加えることにより、温度による反応性を改善し、これにより、アウトガスの発生を低減させることができる。
【0037】
したがって、上記HDDモーター用シーリング材組成物4を用いて製造されたHDD用モーターのアウトガス発生の低減による製品の品質信頼性向上の効果と共に作業性向上の効果も有することができる。
【0038】
上記エポキシアクリレートは、特に制限されず、例えば、紫外線硬化型接着樹脂であることができる。
【0039】
上記エポキシアクリレートは、5〜15重量部で含まれることができ、5重量部未満の場合はアウトガス発生低減の効果が弱くなり、15重量部を超える場合は作業性に問題があることがある。
【0040】
本発明の一実施形態によるHDDモーター用シーリング材組成物4は、アミン添加剤5〜20重量部をさらに含むことができる。
【0041】
上記アミン添加剤は、上記シーリング材組成物の接着機能を向上させるための機能性添加剤の役割をすることができる。
【0042】
上記アミン添加剤は、5〜20重量部で含まれることができ、5重量部未満の場合は接着機能向上の効果が弱くなり、20重量部を超える場合は過量添加によって作業性及び上記シーリング材組成物の物性に問題が生じることがある。
【0043】
また、本発明の一実施形態によるHDDモーター用シーリング材組成物4は、光開始剤0.1〜2重量部をさらに含むことができる。
【0044】
上記光開始剤は、紫外線照射によって上記エポキシアクリレート樹脂を分解し活性化して重合反応を誘発することにより硬化させる役割をすることができる。
【0045】
上記光開始剤は、0.1〜2重量部で含まれることができ、0.1重量部未満の場合は重合反応が起こらなくて未硬化の問題が生じ、2重量部を超える場合は過量の開始剤によって組成物の物性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0046】
本発明の一実施形態によるHDDモーター用シーリング材組成物4は、特に制限されず、例えば、HDD用モーターのFPCとコイルとが接着される接着部に塗布されることができる。
【0047】
上記接着部は、上記FPC上に上記コイルが接着されるランド部5であることができる。
【0048】
本発明の他の実施形態によるHDD用モーター400は、当該HDD用モーター400のFPCとコイルとの接着部上に形成され、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂40〜80重量部と、エステルアクリレート5〜20重量部と、エポキシアクリレート5〜15重量部と、を含むシーリング材組成物を含むことができる。
【0049】
上記接着部のアウトガスの濃度は、2000ng/part以下であることができる。
【0050】
以下では、本発明の他の実施形態によるHDD用モーターに関して詳細に説明するが、上述した本発明の一実施形態と重なる説明に関しては省略する。
【0051】
本発明の他の実施形態によるHDD用モーター400において、固定部材は、スリーブ120及びキャップ140であり、上記回転部材は、シャフト110、スラストプレート130及びハブベース212であることができる。
【0052】
上記HDD用モーター400では、固定部材120、140と回転部材110、130、212との間、特に、スリーブ120とスラストプレート130とキャップ140との間にオイルシーリング部160が形成されることができる。
【0053】
上記キャップ140は、上記スラストプレート130の上側から圧入されて当該スラストプレート130との間で潤滑流体がシーリングされるようにする部材であり、上記スラストプレート130と上記スリーブ120に圧入されるように外径方向に周方向の溝が形成されることができる。
【0054】
上記キャップ140は、潤滑流体がシーリングされるようにするために、下面に突出部が形成されることができる。これは、モーターの駆動時に潤滑流体が外部に漏れることを防止するために毛細管現象及び潤滑流体の表面張力を用いたものである。
【0055】
一方、本発明の他の実施形態によるHDD用モーター400は、シャフト110と、スリーブ120と、スラストプレート130と、キャップ140と、オイルシーリング部160と、を含むことができる。
【0056】
上記スリーブ120は、上記シャフト110の上端が軸方向上側に突出されるように当該シャフト110を支持し、銅(Cu)又はアルミニウム(Al)を鍛造するか又は銅−鉄(Cu−Fe)系合金粉末やSUS系粉末を焼結して形成されることができる。
【0057】
ここで、上記シャフト110は、上記スリーブ120の軸穴と微小間隙を有するように挿入され、当該微小間隙には潤滑流体が充填され、当該上記シャフト110の外径及び当該スリーブ120の内径の少なくとも一つに形成されるラジアル動圧溝によってローター200の回転をよりスムーズに支持することができる。
【0058】
上記ラジアル動圧溝は、上記スリーブ120の軸穴の内部である当該スリーブ120の内側面に形成され、上記シャフト110の回転時に一方に偏向されるように圧力を形成させることができる。
【0059】
上記ラジアル動圧溝は、上述したように上記スリーブ120の内側面に形成されることができるが、これに限定されず、上記シャフト110の外径部に形成されることもでき、個数にも制限がない。
【0060】
上記スリーブ120は、当該スリーブ120の上部と下部とを連通するように形成されるバイパスチャンネル125を備えることにより、流体動圧ベアリングアセンブリー100の内部の潤滑流体の圧力を分散させて平衡を維持できるようにし、上記流体動圧ベアリングアセンブリー100の内部に存在する気泡等を循環によって排出するように移動させることができる。
【0061】
ここで、上記スリーブ120の下部には、間隙を維持した状態で当該スリーブ120と結合し当該間隙に潤滑流体を収容するカバープレート150が結合されることができる。
【0062】
上記カバープレート150は、上記スリーブ120との間隙に潤滑流体を収容することにより、それ自体で上記シャフト110の下面を支持するベアリングとしての機能を行うことができる。
【0063】
上記スラストプレート130は、上記スリーブ120の軸方向上部に配置され、中央に上記シャフト110の断面に相応するホールを備えることにより当該ホールに当該シャフト110が挿入されるようにすることができる。
【0064】
この際、上記スラストプレート130は、別途に製造されて上記シャフト110と結合することもでき、製造時から上記シャフト110と一体的に形成されることもでき、上記シャフト110の回転時に当該シャフト110に沿って回転するようになる。
【0065】
また、上記スラストプレート130の上面には、上記シャフト110にスラスト動圧を提供するスラスト動圧溝が形成されることができる。
【0066】
上記スラスト動圧溝は、上述したように上記スラストプレート130の上面に形成されることができるが、これに限定されず、上記スラストプレート130の下面に対応するスリーブ120の上面にも形成されることができる。
【0067】
ステータ300は、コイル320と、コア330と、ベース部材310と、を含むことができる。
【0068】
即ち、上記ステータ300は、電源の印加時に一定の大きさの電磁気力を発生させるコイル320と、当該コイル320が巻線される複数のコア330と、を備える固定構造物であることができる。
【0069】
上記コア330は、パターン回路2が印刷されたFPC1が備えられるベース部材310の上部に固定配置され、上記コイル320に対応するベース部材310の上部面には、当該コイル320を下部に露出させるように一定サイズのコイル孔が複数貫通形成されることができる。上記コイル320は、外部電源が供給されるように上記FPC1と電気的に連結されることができる。
【0070】
上記ベース部材310には、上記スリーブ120の外周面が圧入されて固定され、上記コイル320が巻線されるコア330が挿入され、当該ベース部材310の内面又は当該スリーブ120の外面に接着剤を塗布して組み立てられることができる。
【0071】
ローター200は、上記ステータ300に対して回転可能に備えられる回転構造物であり、上記コア330と一定の間隔をおいて対応する環状のマグネット220を内周面に備えるローターケース210を含むことができる。
【0072】
上記マグネット220は、周方向にN極とS極とが交互に着磁されて一定の強さの磁気力を発生させる永久磁石として備えられることができる。
【0073】
ここで、上記ローターケース210は、上記シャフト110の上端に圧入されて固定されるようにするハブベース212と、当該ハブベース212から外径方向に伸び軸方向下側に折れ曲がって上記マグネット220を支持するマグネット支持部214とからなることができる。
【0074】
本発明の他の実施形態によるHDD用モーターは、HDD用モーターのFPCとコイルとの接着部上に形成され、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂40〜80重量部と、エステルアクリレート5〜20重量部と、エポキシアクリレート5〜15重量部と、を含むシーリング材組成物を含むことができる。
【0075】
上述したように、上記シーリング材組成物がエポキシアクリレート5〜15重量部を含むことにより、アウトガスの発生を低減させ、上記HDD用モーターの信頼性品質を確保することができる優れた効果を有する。
【0076】
また、上記エポキシアクリレート樹脂を用いることにより、作業性が向上する効果も有することができる。
【0077】
上記HDD用モーター400の製造方法は、当該HDD用モーター400のFPC1とコイル320とが接着される接着部3に本発明の一実施形態によるシーリング材組成物4を塗布して接着することを除いては一般的な製造方法と同じであることができる。
【実施例】
【0078】
下記表1は、本発明の一実施形態によるシーリング材組成物を用いて製造されたHDD用モーターの各成分含量及びアウトガス含量とエポキシアクリレート樹脂を含まない従来のシーリング材組成物を用いて製造されたHDD用モーターの各成分含量及びアウトガス含量とを比較したものである。
【0079】
具体的には、実施例1は、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂60重量部と、エステルアクリレート10重量部と、エポキシアクリレート10重量部と、アミン添加剤10重量部と、光開始剤1重量部と、を含んで製作された。
【0080】
実施例2は、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂80重量部と、エステルアクリレート15重量部と、エポキシアクリレート15重量部と、アミン添加剤10重量部と、光開始剤2重量部と、を含んで製作された。
【0081】
一方、比較例1は、改質アクリレート(Modified acrylate)55重量部と、高沸点アクリレート45重量部と、シランカップリング剤0.5重量部と、有機ヒドロペルオキシド(Organic hydroperoxide)3重量部と、光開始剤2重量部と、を含んで製作された。
【0082】
比較例2は、改質アクリレート65重量部と、高沸点アクリレート50重量部と、シランカップリング剤1.0重量部と、有機ヒドロペルオキシド3重量部と、光開始剤2重量部と、を含んで製作された。
【0083】
各成分分析は、GC−MS(Gas Chromatography−Mass Spectroscopy)分析により行われた。そのデータを下記表1に示した。
【0084】
【表1】

【0085】
上記表1を参照すると、実施例1及び2は、アクリレート及びメタクリレートが全く検出されず、アウトガスの総検出含量も比較例に比べて2.5倍以上低減したことが分かる。
【0086】
以上のことから、本発明の一実施形態によるシーリング材組成物を用いて製造されたHDD用モーターは、アウトガスの発生が低減して信頼性品質に優れ、作業性も向上することが分かる。
【0087】
本発明は、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されることなく添付の特許請求の範囲によって限定される。したがって、特許請求の範囲に記載の本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で当該技術分野における通常の知識を有する者による多様な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これもまた本発明の範囲に属する。
【符号の説明】
【0088】
1 FPC
2 パターン回路
3 接着部
4 シーリング材組成物
5 ランド部
100 流体動圧ベアリングアセンブリー
110 シャフト
120 スリーブ
125 バイパスチャンネル
130 スラストプレート
140 キャップ
150 カバープレート
160 オイルシーリング部
200 ローター
210 ローターケース
212 ハブベース
214 マグネット支持部
220 マグネット
300 ステータ
310 ベース部材
320 コイル
330 コア
400 モーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂40〜80重量部と、
エステルアクリレート5〜20重量部と、
エポキシアクリレート5〜15重量部と、
を含む、HDDモーター用シーリング材組成物。
【請求項2】
前記シーリング材組成物は、アミン添加剤5〜20重量部をさらに含む、請求項1に記載のHDDモーター用シーリング材組成物。
【請求項3】
前記シーリング材組成物は、光開始剤0.1〜2重量部をさらに含む、請求項1に記載のHDDモーター用シーリング材組成物。
【請求項4】
前記シーリング材組成物は、HDD用モーターのフレキシブルプリント配線板(FPC)とコイルとが接着される接着部に塗布される、請求項1に記載のHDDモーター用シーリング材組成物。
【請求項5】
前記接着部は、前記FPC上に前記コイルが接着されるランド部である、請求項4に記載のHDDモーター用シーリング材組成物。
【請求項6】
前記エポキシアクリレートは、紫外線硬化型接着樹脂である、請求項1に記載のHDDモーター用シーリング材組成物。
【請求項7】
HDD用モーターのFPCとコイルとの接着部上に形成され、エピクロロヒドリン−4,4−イソプロピリデンジフェノール樹脂40〜80重量部と、エステルアクリレート5〜20重量部と、エポキシアクリレート5〜15重量部と、を含むシーリング材組成物を含む、HDD用モーター。
【請求項8】
前記シーリング材組成物は、アミン添加剤5〜20重量部をさらに含む、請求項7に記載のHDD用モーター。
【請求項9】
前記シーリング材組成物は、光開始剤0.1〜2重量部をさらに含む、請求項7に記載のHDD用モーター。
【請求項10】
前記エポキシアクリレートは、紫外線硬化型接着樹脂である、請求項7に記載のHDD用モーター。
【請求項11】
前記接着部は、前記FPC上に前記コイルが接着されるランド部である、請求項7に記載のHDD用モーター。
【請求項12】
前記接着部のアウトガスの濃度は、2000ng/part以下である、請求項7に記載のHDD用モーター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−79358(P2013−79358A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−281017(P2011−281017)
【出願日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】