説明

HIVインテグラーゼ阻害薬として有用なテトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン類および関連する化合物

式(A)(式中、nは0、1、2または3の整数であり、R、R、R、R12、R14、R16、R30、R32、R34およびR36は明細書で定義の通りである)のテトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジンおよび関連化合物が、HIVインテグラーゼの阻害薬およびHIV複製の阻害薬として記載されている。その化合物は、HIVによる感染の予防および治療、ならびにAIDSの予防、発症遅延および治療において有用である。その化合物は、その化合物自体としてあるいは製薬上許容される塩の形態でHIV感染およびAIDSに対して用いられる。その化合物およびそれの塩は、適宜に他の抗ウィルス薬、免疫調節剤、抗生物質またはワクチンと組み合わせて、医薬組成物中の成分として用いることができる。
【化67】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン、関連化合物およびそれの製薬上許容される塩;それらの合成;ならびにそれのHIVインテグラーゼ酵素阻害薬としての使用に関する。本発明の化合物およびそれの製薬上許容される塩は、HIVによる感染の予防または治療ならびにAIDSの治療または発症遅延において有用である。
【背景技術】
【0002】
ヒト免疫不全ウィルス(HIV)と称されるレトロウィルスは、免疫系の進行性破壊(後天性免疫不全症侯群;AIDS)ならびに中枢および末梢神経系の変性などの複雑な疾患の病原体である。このウィルスはこれまで、LAV、HTLV−IIIまたはARVとして知られていた。レトロウィルス複製の共通の特徴は、ヒトT−リンパ球系細胞および単球様細胞におけるHIV複製で必要な段階である宿主細胞ゲノム中へのプロウィルスDNAのウィルスでコードされたインテグラーゼによる挿入である。同化には、ウィルスDNA配列との安定な核蛋白複合体の組立て、線状プロウィルスDNAの3′末端からの2個のヌクレオチドの開裂、宿主標的細胞で起こる互い違い切断でのプロウィルスDNAの凹状3′OH末端の共有結合的結合という3段階でインテグラーゼが介在していると考えられている。そのプロセスにおける第4の段階である、生じたギャップの修復合成は、細胞酵素によって行われると考えられる。
【0003】
HIVのヌクレオチド配列決定から、一つの転写解読枠にpol遺伝子が存在することがわかる[Ratner, L. et al., Nature, 313, 277 (1985)]。アミノ酸配列の相同性は、pol配列が逆転写酵素、インテグラーゼおよびHIVプロテアーゼをコードすることを示す証拠を与える[Toh, H. et al., EMBO J. 4, 1267 (1985); Power, M. D. et al., Science, 231, 1567 (1986); Pearl, L. H. et al., Nature, 329, 351 (1987)]。これら3種類の酵素はいずれも、HIVの複製において必須であることが明らかになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
HIV複製阻害薬として作用する抗ウィルス化合物の中には、AIDSおよび同様の疾患の治療において有効な薬剤があることが知られており、それにはアジドチミジン(AZT)およびエファビレンツなどの逆転写酵素阻害薬ならびにインジナビルおよびネルフィナビルなどのプロテアーゼ阻害薬などがある。本発明の化合物は、HIVインテグラーゼの阻害薬およびHIV複製の阻害薬である。in vitroでのインテグラーゼおよび細胞でのHIV複製の阻害は、HIV感染細胞でのin vitroでの組換えインテグラーゼによって触媒される鎖転写反応阻害の直接的な結果である。本発明の特に有利な点は、HIVインテグラーゼおよびHIV複製の非常に特異的な阻害である。
【0005】
下記の参考文献は、背景技術として興味深いものである。
【0006】
US 6380249、US 6306891およびUS 6262055には、HIVインテグラーゼ阻害薬として有用な2,4−ジオキソ酪酸類および酸エステル類が開示されている。
【0007】
WO 01/00578には、HIVインテグラーゼ阻害薬として有用な1−(芳香族−またはヘテロ芳香族−置換)−3−(ヘテロ芳香族置換)−1,3−プロパンジオン類が開示されている。
【0008】
US 2003/0055071(WO 02/30930に相当)、WO 02/30426およびWO 02/55079にはそれぞれ、HIVインテグラーゼ阻害薬としてのある種の8−ヒドロキシ−1,6−ナフチリジン−7−カルボキサミド類が開示されている。
【0009】
WO 02/036734には、ある種のアザ−およびポリアザ−ナフタレニルケトン類がHIVインテグラーゼ阻害薬であることが開示されている。
【0010】
WO 03/016275には、インテグラーゼ阻害活性を有するある種の化合物が開示されている。
【0011】
WO 03/35076にはHIVインテグラーゼ阻害薬としてのある種の5,6−ジヒドロキシピリミジン−4−カルボキサミド類が開示されており、WO 03/35077にはHIVインテグラーゼ阻害薬としてのある種のN−置換5−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−4−カルボキサミド類が開示されている。
【0012】
WO 03/062204には、HIVインテグラーゼ阻害薬として有用なある種のヒドロキシナフチリジノンカルボキサミド類が開示されている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、新規なピリドピリミジノン誘導体および関連化合物に関する。これらの化合物は、他のHIV/AIDS抗ウィルス薬、抗感染薬、免疫調節剤、抗生物質またはワクチンとの併用の有無に拘わらず、化合物またはそれの製薬上許容される塩もしくは水和物(適切な場合)として、あるいは医薬組成物成分として、HIVインテグラーゼの阻害、HIVによる感染の予防、HIVによる感染の治療、ならびにAIDSの予防、治療および発症遅延において有用である。より詳細には本発明は、下記式Aの化合物およびそれの製薬上許容される塩を含む。
【0014】
【化21】

式中、
、R12および各R16は独立に、H、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、C1−6アルキル、置換アルキル、SR18、SO18またはN[SON(C1−6アルキル)]R18であり;置換アルキルはO−C1−6アルキル、C3−8シクロアルキルまたはアリール(例:フェニルまたはナフチル)で置換されたC1−6アルキルであり、前記シクロアルキルは1〜3個のC1−6アルキル基で置換されていても良く、前記アリールはそれぞれ独立にC1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CF、OCF、ハロ、CNまたはNOである1〜5個の置換基で置換されていても良く;ただし、R、R12およびR16のうちでH、C1−6アルキルまたは置換アルキル以外のものは1個以下であり;
は、
1)H、または
2)C1−6アルキル[独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するアリール、C3−8シクロアルキルまたは5員もしくは6員ヘテロ芳香族環で置換されていても良い]
であり;
は、
1)H、
2)いずれかの炭素原子でハロゲン、アリール、SO−C1−6アルキル、N(C1−6アルキル)またはSONRによって置換されていても良いC1−6アルキル[RおよびRはそれぞれ独立にC1−6アルキル基であるか、あるいはRおよびRがそれらが結合しているNと一体となって少なくとも1個の炭素原子およびRおよびRが結合している前記N原子以外の0〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員飽和複素環を形成しており、前記別のヘテロ原子は独立にN、OおよびSから選択され、いずれの環S原子も酸化されてSOまたはSOとなっていても良く、前記複素環はそれぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良い]、
3)C(O)C1−6アルキル[前記アルキルは、いずれかの炭素原子でハロゲン、アリール、SO−C1−6アルキル、N(C1−6アルキル)またはSONRu*v*によって置換されていても良く;Ru*およびRv*は独立に、それぞれ上記のRおよびRと同じ定義を有する]、
4)C(O)−C1−6フルオロアルキル、
5)C(O)R
6)C(O)C(O)NR
7)SONR
8)SO1−6アルキル[前記アルキルは、いずれかの炭素原子でハロゲン、アリール、SO−C1−6アルキルまたはN(C1−6アルキル)で置換されていても良い]、
9)C(O)NR
10)SO
11)C(O)C(O)R10[R10は、少なくとも1個の炭素原子および独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する4〜7員飽和複素環であり、いずれの環S原子も酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;前記複素環は、それぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良い]、
12)C(O)O−C1−6アルキルまたは
13)SO20[R20は、独立に上記のR10と同じ定義を有する飽和複素環で或る]
であり;
あるいはRとRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、少なくとも1個の炭素原子およびRおよびRが結合している前記N原子以外の0〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員飽和複素環を形成しており;前記別のヘテロ原子は独立に、N、OおよびSから選択され、いずれの環S原子も酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;前記複素環は、それぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良く;
およびR11はそれぞれ独立に、5員もしくは6員不飽和複素環または不飽和9員もしくは10員ヘテロ二環式縮合環系であり;前記環または二環系は、独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前記NおよびS原子のうちのいずれか1以上が酸化されていても良く;前記環は、それぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良く;
およびRはそれぞれ独立に、C1−6アルキルおよびアリールからなる群から選択され;
14、R30、各R32、R34およびR36は独立に、
(1)H、
(2)C1−6アルキルまたは
(3)O−C1−6アルキル、C3−8シクロアルキルまたはアリールで置換されたC1−6アルキル[前記シクロアルキルは、1〜3個のC1−6アルキル基で置換されていても良く;前記アリールは、それぞれ独立にC1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CF、OCF、ハロ、CNまたはNOである1〜5個の置換基で置換されていても良い]
であり;
18は、C(O)NRで置換されたC1−6アルキルであり;RおよびRはそれぞれ独立にC1−6アルキル基であり、あるいはRとRがそれらが結合しているNと一体となって少なくとも1個の炭素原子およびRおよびRが結合している前記N原子以外の0〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員飽和複素環を形成しており;前記別のヘテロ原子は独立に、N、OおよびSから選択され;いずれの環S原子も酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;前記飽和複素環はそれぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良く;
は、HまたはC1−6アルキルであり;
は、
1)水素、
2)それぞれ独立にハロゲン、OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、NO、N(R)、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SOまたはN(R)COである1以上の置換基で置換されていても良い(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い)C1−6アルキル、
3)それぞれ独立にハロゲン、OHまたはO−C1−4アルキルであり、それぞれ独立に
i)C3−8シクロアルキル、
ii)アリール、
iii)C5−7シクロアルキルに縮合したベンゼン環からなる縮合二環式炭素環、
iv)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員飽和複素環、
v)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員ヘテロ芳香族環、または
vi)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する9員もしくは10員縮合二環式複素環であって、前記環の少なくとも一方が芳香族であるもの
である1個もしくは2個の置換基で置換されている1以上の置換基で置換されていても良い(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い)C1−6アルキル、
4)アリールで置換されていても良いC2−5アルキニル、
5)アリールで置換されていても良いC3−8シクロアルキル、
6)アリール、
7)C5−7シクロアルキルに縮合したベンゼン環からなる縮合二環式炭素環、
8)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員飽和複素環、
9)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員ヘテロ芳香族環、または
10)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する9員もしくは10員縮合二環式複素環であって、前記環の少なくとも一方が芳香族であるもの
であり;
(3)(ii)での各アリールまたは(4)、(5)もしくは(6)でのアリールまたは(3)(iii)での各縮合炭素環または(7)での縮合炭素環は、それぞれ独立にハロゲン、OH、C1−6アルキル、−C1−6アルキレン−OR、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)、−C1−6アルキレン−N(R)、C(O)N(R)、C(O)R、CO、−C1−6アルキレン−CO、OCO、SR、S(O)R、SO、N(R)SO、SON(R)、N(R)C(O)R、N(R)CO、−C1−6アルキレン−N(R)CO、アリール、−C1−6アルキレン−アリール、O−アリールまたは−C0−6アルキレン−HetAである1以上の置換基で置換されていても良く(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い);HetAは、独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員ヘテロ芳香族環であり;前記ヘテロ芳香族環はベンゼン環と縮合していても良く、それぞれ独立にC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、オキソまたはCOである1以上の置換基で置換されていても良く(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い);
(3)(iv)での各飽和複素環または(8)での飽和複素環は、それぞれ独立にハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、オキソ、アリールまたは独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員のヘテロ芳香族環である1以上の置換基で置換されていても良く(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い);
(3)(v)での各ヘテロ芳香族環または(9)でのヘテロ芳香族環または(3)(vi)での各縮合二環式複素環または(10)での縮合二環式複素環は、それぞれ独立にハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、オキソ、アリールまたはC1−6アルキレン−アリールである1以上の置換基で置換されていても良く(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い);
あるいはRとRがそれらが結合している窒素と一体となって、それぞれ独立にC1−6アルキルまたはオキソである1以上の置換基で置換されていても良い(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い)C3−7アザシクロアルキルを形成しており;
各RおよびRが独立に、水素またはC1−6アルキルであり;
nは0、1、2または3の整数である。
【0015】
本発明はさらに、下記式Iの化合物およびそれの製薬上許容される塩を含む。
【0016】
【化22】

式中、
、R12および各R16は独立に、H、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、C1−6アルキル、SR18、SO18またはN[SON(C1−6アルキル)]R18であり;ただし、R、R12およびR16のうちでHまたはC1−6アルキル以外であるのは1個以下であり;
14はHまたはC1−6アルキルであり;
他の変数はいずれも式Aにおいて上記で定義の通りである。
【0017】
本発明は、本発明の化合物を含む医薬組成物ならびにそのような医薬組成物の製造方法も包含する。
【0018】
本発明はさらに、AIDSの治療方法、AIDS発症の遅延方法、AIDSの予防方法、HIV感染の予防方法、ならびにHIV感染の治療方法も包含する。
【0019】
本発明の他の実施形態、態様および特徴は、下記に説明されているか、あるいは下記の説明、実施例および添付の特許請求の範囲から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、上記の式Aおよび式Iの化合物ならびにそれらの製薬上許容される塩を包含する。これらの化合物およびそれの製薬上許容される塩はHIVインテグラーゼ阻害薬である。
【0021】
本発明の第1の実施形態は、R、R12および各R16が独立に、H、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、CH、SR18、SO18またはN[SON(C1−3アルキル)]R18であり;ただし、R、R12およびR16のうちでHまたはCH以外であるものは1個以下であり;他の全ての変数が式Iについて最初に定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0022】
本発明の第2の実施形態は、RがH、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、CH、SR18、SO18またはN[SON(C1−3アルキル)]R18であり;R12がHであり;各R16がHであり;他の全ての変数が最初に定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。この実施形態の1態様においては、R14もHである。
【0023】
本発明の第3の実施形態は、RがH、NR、SCHC(O)N(CH、SOCHC(O)N(CHまたはN[SON(CH]CHC(O)N(CHであり;R12がHであり;各R16がHであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。この実施形態の1態様においては、R14もHである。
【0024】
本発明の第4の実施形態は、RがNRであり;R12がHであり;各R16がHであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。この実施形態の1態様においては、R14もHである。
【0025】
本発明の第5の実施形態は、RがH、CH、CHCH、CH−シクロプロピル、CH−フェニル、CH(CH)−フェニルまたはCH−ピリジニル(例:CH−ピリジン−2−イル)であり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第4のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0026】
本発明の第6の実施形態は、RがCHであり;および他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第4のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0027】
本発明の第7の実施形態は、Rが、
1)H、
2)いずれかの炭素原子でハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSON(CHによって置換されていても良いC1−3アルキル、
3)C(O)−C1−3アルキル[前記アルキル基はハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSONRu*v*で置換されていても良く;Ru*およびRv*は、いずれもCHであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環は、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
4)C(O)CF
5)C(O)R
6)C(O)C(O)NR
7)SONR
8)SO−C1−3アルキル[前記アルキルは、ハロゲン、フェニル、SOCHまたはN(CHで置換されていても良い]、
9)C(O)NR
10)SO
11)C(O)C(O)R10[R10は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環であり;前記飽和複素環は、環窒素を介して当該化合物の残りの部分に結合しており、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
12)C(O)OCHまたは
13)SO20[R20は、独立に上記のR10と同じ定義を有する飽和複素環である]
であり;
他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第6のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0028】
本発明の第8の実施形態は、RおよびRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環が1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第4のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0029】
本発明の第9の実施形態は、RおよびR11がそれぞれ独立に、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、フリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、シンノリニルおよびトリアゾロピリミジニルからなる群から選択される不飽和複素環であり;いずれのN原子も酸化されていても良く;前記複素環がそれぞれメチルである1〜3個の置換基で置換されていても良く;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは上記のいずれかの実施形態で定義の通りである(そのような実施形態にRおよびR11のいずれかまたは両方の定義が関与する範囲で)式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0030】
本発明の第10の実施形態は、RおよびRが独立に、CHおよびフェニルからなる群から選択され;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは上記のいずれかの実施形態で定義の通りである(そのような実施形態にRおよびRの定義が関与する範囲で)式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0031】
本発明の第11の実施形態は、Rの定義でのR10が、少なくとも1個の炭素原子、少なくとも1個の窒素原子および独立にN、OおよびSから選択される0〜3個の別のヘテロ原子を有する飽和複素環であり;いずれの環S原子も酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;前記複素環が環窒素を介して当該化合物の残りの部分に結合しており、それぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良く;R20が独立に直前のR10と同じ定義を有する飽和複素環であり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第6のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0032】
本発明の第12の実施形態は、R14がHまたはCHであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは上記のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0033】
本発明の第13の実施形態は、R18がCHC(O)NRであり;RおよびRが両方ともCHであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環が1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは上記のいずれかの実施形態で定義の通りである(そのような実施形態にR18の定義が関与する範囲で)式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0034】
本発明の第14の実施形態は、RがHまたはCHであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは上記のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0035】
本発明の第15の実施形態は、RがHであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第13のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0036】
本発明の第16の実施形態は、Rが、フェニルおよびナフチルから選択されるアリールまたはピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、キナゾリニル、シンノリニル、キノリニルおよびイソキノリニルから選択されるヘテロアリールで置換されたC1−3アルキルであり;前記アリールまたはヘテロアリールが、それぞれ独立にハロ、CH、CF、SOCHまたはC(O)NH(CH)である1〜3個の置換基で置換されていても良く;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは上記のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0037】
本発明の第17の実施形態は、R
【0038】
【化23】

であり;
およびXがそれぞれ独立に、水素、臭素、塩素、フッ素、CH、CF、SOCHまたはC(O)NH(CH)であり;Yが水素、臭素、塩素、フッ素、CHまたはCFであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第15のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0039】
本発明の第18の実施形態は、Rが、1)p−フルオロベンジル、2)3−ブロモ−4−フルオロベンジル、3)3−クロロ−4−フルオロベンジル、4)4−フルオロ−3−メチルベンジル、5)3,4−ジフルオロベンジル、6)3−クロロベンジル、7)p−クロロベンジル、8)3−クロロ−4−メチルベンジル、9)3−メチルベンジル、10)4−フルオロ−2[(メチルアミノ)−カルボニル]ベンジルまたは11)キノリン−8−イルメチルであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第15のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0040】
本発明の第19の実施形態は、Rがp−フルオロベンジルであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第15のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0041】
本発明の第20の実施形態は、RおよびRがそれぞれ独立に、HまたはC1−4アルキルであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは前記のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物である。
【0042】
本発明の第21の実施形態は、各RおよびRが独立にHまたはメチルであり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは第1〜第19のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物である。
【0043】
本発明の第22の実施形態は、nが0、1または2の整数であり;他の変数がいずれも最初に定義の通りであるか、あるいは前記のいずれかの実施形態で定義の通りである式Iの化合物である。この実施形態の1態様において、nは1または2である。この実施形態の他の態様には、nが1であるもの、nが2であるものなどがある。
【0044】
本発明の第1の分類には、
、R12および各R16がそれぞれ独立に、H、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、CH、SR18、SO18またはN[SON(C1−3アルキル)]R18であり;ただし、R、R12およびR16のうちでHまたはCH以外であるものは1個以下であり;
がH、CH、CHCH、CH−シクロプロピル、CH−フェニル、CH(CH)−フェニルまたはCH−ピリジニルであり;
が、
1)H、
2)いずれかの炭素原子でハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSON(CHによって置換されていても良いC1−3アルキル、
3)C(O)−C1−3アルキル[前記アルキル基は、ハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSONRu*v*で置換されていても良く;Ru*およびRv*はいずれもCHであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環は、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
4)C(O)CF
5)C(O)R
6)C(O)C(O)NR
7)SONR
8)SO−C1−3アルキル[前記アルキルは、ハロゲン、フェニル、SOCHまたはN(CHで置換されていても良い]、
9)C(O)NR
10)SO
11)C(O)C(O)R10[R10は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環であり;前記飽和複素環は環窒素を介して当該化合物の残りの部分に結合しており、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
12)C(O)OCHまたは
13)SO20[R20は、独立に上記のR10と同じ定義を有する飽和複素環である]
であり;
あるいはRおよびRがそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環が1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;
およびR11がそれぞれ独立に、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、フリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、シンノリニルおよびトリアゾロピリミジニルからなる群から選択される不飽和複素環であり;前記N原子のいずれか1個が酸化されていても良く;前記複素環が、それぞれ独立にメチルである1〜3個の置換基で置換されていても良く;
およびRが独立に、CHおよびフェニルからなる群から選択され;
14がHまたはCHであり;
18がCHC(O)NRであり;RおよびRがいずれもCHであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環が1〜3個のメチル基で置換されていても良い;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;
が水素またはCHであり;
が、フェニルおよびナフチルから選択されるアリールまたはピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、キナゾリニル、シンノリニル、キノリニルおよびイソキノリニルから選択されるヘテロアリールで置換されたC1−3アルキルであり;前記アリールまたはヘテロアリールが、それぞれ独立にハロ、CH、CF、SOCHまたはC(O)NH(CH)である1〜3個の置換基で置換されていても良く;
nが0、1、2または3の整数である式Iの化合物およびそれの製薬上許容される塩が包含される。
【0045】
本発明の第2の分類は、下記式IIの化合物およびそれの製薬上許容される塩を包含するものである。
【0046】
【化24】

式中、
は、H、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、SR18、SO18またはN[SON(CH]SO18であり;
は、H、CH、CHCH、CH−シクロプロピル、CH−フェニル、CH(CH)−フェニルまたはCH−ピリジニルであり;
は、
1)いずれかの炭素原子でハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSON(CHによって置換されていても良いC1−3アルキル、
2)C(O)−C1−3アルキル[前記アルキル基は、ハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSONRu*v*で置換されていても良く;Ru*およびRv*はいずれもCHであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環は、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
3)C(O)CF
4)C(O)R
5)C(O)C(O)NR
6)SONR
7)SO−C1−3アルキル[前記アルキルは、ハロゲン、フェニル、SOCHまたはN(CHで置換されていても良い]、
8)C(O)NR
9)SO
10)C(O)C(O)R10[R10は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環であり;前記飽和複素環は、環窒素を介して当該化合物の残りの部分に結合しており、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
11)C(O)OCHまたは
12)SO20[R20は、独立に上記のR10と同じ定義を有する飽和複素環である]
であり;
あるいはRおよびRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環は1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;
12はHまたはCHであり;
14はHまたはCHであり;
他の変数はいずれも第1の分類で定義の通りである。
【0047】
第2の分類の1下位分類には、Rが水素であり;R
【0048】
【化25】

(XおよびXはそれぞれ独立に、水素、臭素、塩素、フッ素、CH、CF、SOCHまたはC(O)NH(CH)であり;Yは水素、臭素、塩素、フッ素、CHまたはCFである)であり;他の変数がいずれも第2の分類で定義の通りである式IIの化合物およびそれの製薬上許容される塩が包含される。
【0049】
本発明の第3の分類には、
がH、NR、SCHC(O)N(CH、SOCHC(O)N(CHまたはN[SON(CH]CHC(O)N(CHであり;
がH、CH、CHCH、CH−シクロプロピル、CH−フェニル、CH(CH)−フェニルまたはCH−ピリジン−2−イルであり;
が、
1)CH
2)CH−フェニル、
3)C(O)CH
4)C(O)CHSOCH
5)C(O)CHSON(CH
6)C(O)C(CH−SON(CH
7)C(O)CHN(CH
8)C(O)CF
9)SOCH
10)SON(CH
11)C(O)C(O)N(CH
12)C(O)N(CH
13)SOCHSOCH
14)C(O)OCH
15)C(O)−T[Tは、
【0050】
【化26】

である]、
16)
【0051】
【化27】

17)
【0052】
【化28】

18)SO−Q[Qは
【0053】
【化29】

である]または、
19)SO20[R20
【0054】
【化30】

である]
であり;
あるいはRとRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、
【0055】
【化31】

からなる群から選択される飽和複素環を形成しており;
が水素であり;

1)p−フルオロベンジル、
2)3−ブロモ−4−フルオロベンジル、
3)3−クロロ−4−フルオロベンジル、
4)4−フルオロ−3−メチルベンジル、
5)3,4−ジフルオロベンジル、
6)3−クロロベンジル、
7)p−クロロベンジル、
8)3−クロロ−4−メチルベンジル、
9)3−メチルベンジル、
10)4−フルオロ−2[(メチルアミノ)カルボニル]ベンジルまたは
11)キノリン−8−イルメチル
であり;
12およびR14がそれぞれ独立にHまたはCHであり;
nが0、1または2の整数である式IIの化合物およびそれの製薬上許容される塩が包含される。
【0056】
第3の分類の1形態では、RはHまたはNRであり;RはCHであり;Rは1)C(O)CHSOCH、2)C(O)C(O)N(CH、3)SON(CHまたは4)SO20であり;R20
【0057】
【化32】

であるか;
あるいはRおよびRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、
【0058】
【化33】

を形成しており;Rは水素であり;Rはp−フルオロベンジル、4−フルオロ−3−メチルベンジル、3−クロロベンジルまたは3−クロロ−4−メチルベンジルであり;R12およびR14はいずれもHであり;ただし、RがC(O)C(O)N(CHであり、Rがp−フルオロベンジルであり、nが1である場合は、R12およびR14はいずれもHであるかいずれもCHであり;nは0、1または2の整数である。
【0059】
第3の分類の別の形態では、RはNRであり;nは1または2の整数であり;他の変数はいずれも第3の分類の前記形態で定義の通りである。
【0060】
第3の分類のさらに別の形態では、RはNRであり;RはCHであり;Rは1)C(O)C(O)N(CHまたは2)SO20であり;R20
【0061】
【化34】

であり;Rは水素であり;Rはp−フルオロベンジルまたは4−フルオロ−3−メチルベンジルであり;R12およびR14はいずれもHであり;ただし、RがC(O)C(O)N(CHであり、Rがp−フルオロベンジルであり、nが1である場合は、R12およびR14はいずれもHであるかいずれもCHであり;nは1または2の整数である。
【0062】
本発明の第23の実施形態は、下記式IIIの化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0063】
【化35】

式中、
は水素、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NRまたはR11であり;
は、
1)水素、
2)C1−6アルキルまたは
3)
【0064】
【化36】

であり;
は、
1)未置換であるかいずれかの炭素原子でハロゲン、アリール、SOCHまたはN(CHによって置換されたC1−6アルキル、
2)C(O)C1−6アルキル[アルキルは未置換であるか置換いずれかの炭素原子でハロゲン、アリール、SOCHまたはN(CHによって置換されている]、
3)C(O)CF
4)C(O)R
5)C(O)C(O)NR
6)SONR
7)SO1−6アルキル[アルキルは未置換であるかいずれかの炭素原子でハロゲン、アリール、SOCHまたはN(CHによって置換されている]、
8)C(O)NR
9)SOまたは
10)C(O)C(O)R10[R10は独立にN、OおよびSから選択される1または2個のヘテロ原子を有する4、5または6員飽和複素環である]
であり;
あるいはRおよびRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、独立にN、OおよびSから選択される1または2個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員飽和複素環を形成しており;
およびR11は独立に、独立にN、OおよびSから選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員の不飽和複素環であり;
、R、RおよびRは最初に定義の通りである。
【0065】
本発明の第4の分類には、Rが水素であり;Rが(CH1−3であり;RがC1−6アルキル、C3−8シクロアルキルおよびアリールからなる群から選択され、Rが未置換であるかハロゲンで置換されており;他の変数がいずれも第23の実施形態で定義の通りである式IIIの化合物およびそれの製薬上許容される塩が包含される。
【0066】
第4の分類の1下位分類では、

【0067】
【化37】

であり;
は、
1)水素、
2)CHまたは
3)
【0068】
【化38】

であり;
は、
1)C(O)CH
2)C(O)CHSOCH
3)CH
4)C(O)C(O)N(CH
5)SOCH
6)SON(CH
7)C(O)CHN(CH
8)SOCHSOCH
9)C(O)CF
10)
【0069】
【化39】

11)
【0070】
【化40】

または
12)
【0071】
【化41】

であり;
あるいはRとRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、
【0072】
【化42】

からなる群から選択される複素環を形成している。
【0073】
本発明の第24の実施形態は、下記の表1に記載の化合物からなる群から選択される化合物またはそれの製薬上許容される塩である。
【0074】
本発明の他の実施形態には、下記のものなどがある。
【0075】
(a)式(I)の化合物および製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
【0076】
(b)有効量の式(I)の化合物および製薬上許容される担体を組み合わせる(例:混和)ことで製造される生成物を含む医薬組成物。
【0077】
(c)HIV/AIDS抗ウィルス薬、免疫調節剤および抗感染薬からなる群から選択される治療上有効量のHIV感染/AIDS治療薬をさらに含む(a)または(b)の医薬組成物。
【0078】
(d)前記HIV感染/AIDS治療薬が、HIVプロテアーゼ阻害薬、非ヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬およびヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬からなる群から選択される抗ウィルス薬である(c)の医薬組成物。
【0079】
(e)HIVインテグラーゼの阻害、HIV感染の治療もしくは予防、あるいはAIDSの予防、治療または発症遅延に有用な組み合わせであって、治療上有効量の式Iの化合物ならびにHIV/AIDS抗ウィルス薬、免疫調節剤および抗感染薬からなる群から選択される治療上有効量のHIV感染/AIDS治療薬である組み合わせ。
【0080】
(f)前記HIV感染/AIDS治療薬がHIVプロテアーゼ阻害薬、非ヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬およびヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬からなる群から選択される抗ウィルス薬である(e)の組み合わせ。
【0081】
(g)処置を必要とする被験者でHIVインテグラーゼを阻害する方法であって、その被験者に治療上有効量の式Iの化合物を投与する段階を有する方法。
【0082】
(h)処置を必要とする被験者でHIV感染の予防または治療方法であって、その被験者に治療上有効量の式Iの化合物を投与する段階を有する方法。
【0083】
(i)前記式(I)の化合物を、HIVプロテアーゼ阻害薬、非ヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬およびヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬からなる群から選択される少なくとも1種類の治療上有効量の抗ウィルス薬との併用で投与する(h)の方法。
【0084】
(j)処置を必要とする被験者でAIDSの予防、治療または発症遅延を行う方法であって、その被験者に治療上有効量の式Iの化合物を投与する段階を有する方法。
【0085】
(k)前記化合物を、HIVプロテアーゼ阻害薬、非ヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬およびヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬からなる群から選択される少なくとも1種類の治療上有効量の抗ウィルス薬との併用で投与する(j)の方法。
【0086】
(l)処置を必要とする被験者でHIVインテグラーゼを阻害する方法であって、その被験者に対して、(a)、(b)、(c)または(d)の医薬組成物あるいは(e)または(f)の組み合わせを投与する段階を有する方法。
【0087】
(m)処置を必要とする被験者でHIV感染を予防または治療する方法であって、その被験者に対して、(a)、(b)、(c)または(d)の医薬組成物あるいは(e)または(f)の組み合わせを投与する段階を有する方法。
【0088】
(n)処置を必要とする被験者でAIDSの予防、治療または発症遅延を行う方法であって、その被験者に対して、(a)、(b)、(c)または(d)の医薬組成物あるいは(e)または(f)の組み合わせを投与する段階を有する方法。
【0089】
本発明はまた、(a)HIVインテグラーゼの阻害、(b)HIV感染の予防もしくは治療、あるいは(c)AIDSの予防、治療もしくは発症遅延を行う上での(i)使用、(ii)医薬としての使用、あるいは(iii)医薬製造での使用のための本発明の化合物も含むものである。これらの使用において本発明の化合物は、HIV/AIDS抗ウィルス薬、抗感染薬および免疫調節剤から選択される1以上のHIV/AIDS治療薬と併用することもできる。
【0090】
本発明の別の実施形態には、使用される本発明の化合物が、上記の化合物の実施形態、態様、分類、下位分類または形態のいずれかの化合物である上記の(a)〜(n)に記載の医薬組成物、組み合わせおよび方法ならびに前段落に記載の使用が含有される。これらの実施形態のいずれにおいても、化合物は製薬上許容される塩の形で用いても良い。
【0091】
本明細書で使用される場合、「C1−6アルキル」(または「C〜Cアルキル」)という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を意味し、全てのヘキシルアルキルおよびペンチルアルキル異性体ならびにn−、イソ−、sec−およびt−ブチル、n−およびイソプロピル、エチルおよびメチルを含む。「C1−4アルキル」とは、n−、イソ−、sec−およびt−ブチル、n−およびイソプロピル、エチルおよびメチルを意味する。別段の断りがない限り、「アルキル」は、未置換であるかハロゲン、OH、CN、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、C(O)R、COOR、SR、S(O)R、NR、C(O)−C0−6アルキレン−NR、NRC(O)−C0−6アルキレン−NR、SO、NRSO、SONR、NRC(O)RおよびN(R)C(NR)NRからなる群から選択される1以上の置換基で置換されており、R、R、RおよびRは独立に水素およびC1−6アルキルからなる群から選択される。
【0092】
「C0−6アルキル」などの表現で使用される「C」という用語は、直接共有結合を意味する。
【0093】
「−C1−6アルキレン−」という用語(例えば、置換基「−C1−6アルキレン−OR」でのものなど)は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキレン(あるいは「アルカンジイル」)を指す。本発明に関して特に興味深い分類のアルキレンは、−(CH1−6−であり、特に興味深い下位分類には−(CH1−4−、−(CH1−3−、−(CH1−2−および−CH−などがある。アルキレン−CH(CH)−も興味深い。
【0094】
「C2−5アルキニル」(または「C〜Cアルキニル」)という用語は、2〜5個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキニル基を意味し、全てのペンチニル異性体ならびに1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−プロピニル、2−プロピニルおよびエチニル(またはアセチレニル)を含む。「C2−3アルキニル」などの類似の用語は、同様の意味を有する。
【0095】
「C3−8シクロアルキル」(または「C〜Cシクロアルキル」)という用語は、計3〜8個の炭素原子を有するアルカンの環を意味する(すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチル)。「C3−7シクロアルキル」、「C3−6シクロアルキル」、「C5−7シクロアルキル」などの用語は、同様の意味を有する。
【0096】
「C3−7アザシクロアルキル」(または「C〜Cアザシクロアルキル」)という用語は、1個の窒素および3〜7個の炭素原子からなる飽和シクロ環(すなわち、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニルまたはオクタヒドロアゾシニル)を意味する。
【0097】
「ハロゲン」(または「ハロ」)という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素(別の呼称ではフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード)を指す。
【0098】
「C1−6ハロアルキル」(別の呼称で、「C〜Cハロアルキル」または「ハロゲン化C〜Cアルキル」と称される場合がある)という用語は、1以上のハロゲン置換基を有する上記で定義のC〜Cの直鎖もしくは分岐アルキル基を意味する。「C1−4ハロアルキル」という用語は、同様の意味を有する。「C1−6フルオロアルキル」という用語は、ハロゲン置換基がフッ素に限定される以外は同様の意味を有する。好適なフルオロアルキルには、一連の(CH0−4CF(すなわち、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピルなど)などがある。
【0099】
本明細書で使用される場合の「炭素環」(および「炭素環式」もしくは「炭素環系」などのそれの別表現)という用語は、(i)C〜Cの単環式で飽和または不飽和の環、(ii)C〜C12の二環式環系、あるいは(iii)C11〜C16三環式環系を指し、(ii)または(iii)における各環は他の環または複数環に対して独立であるか、それと架橋しているか、それに縮合しており、各環は飽和または不飽和である。炭素環は、安定な化合物を生じるあらゆる炭素原子で分子の残りの部分に結合していることができる。縮合二環式炭素環は、炭素環の1小群である。すなわち「縮合二環式炭素環」という用語は、各環が飽和または不飽和であり、2個の隣接する炭素原子が環系中の各環によって共有されているC〜C10の二環式環系を指す。縮合三環式炭素環は類似の意味を有する。縮合二環式炭素環の1小群は、一方の環がベンゼン環であり、他方の環が飽和または不飽和であり、安定な化合物を与える炭素原子を介して結合している二環式炭素環である。この小群の代表例には、以下のものなどがある。
【0100】
【化43】

【0101】
「アリール」という用語は、芳香族単環式および多環式炭素環系を指し、多環系における個々の炭素環は縮合しているか、あるいは単結合を介して互いに結合している。好適なアリール基には、フェニル、ナフチルおよびビフェニレニルなどがある。別段の断りがない限り、「アリール」は、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、C0−6アルキレン−NR、独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員の飽和複素環で置換されたC1−6アルキルからなる群から選択される置換基で置換されていても良く;前記飽和環は、未置換であるかそれぞれ独立にC1−6アルキル、オキソまたは独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロ芳香族環から選択される1〜3個の置換基で置換されており;RおよびRは独立に水素およびC1−6アルキルからなる群から選択される。本発明の好ましい態様では、アリールはフェニルまたはナフチルである。より好ましい態様では、アリールはフェニルである。
【0102】
「複素環」(および「複素環式」または「複素環系」などのそれの別表現)という用語は広く、(i)4〜8員の飽和もしくは不飽和単環式環、(ii)7〜12員の二環式環系、または(iii)11〜16員の三環式環系を指し;(ii)または(iii)における各環は、他の環または複数環に対して独立であるか、それと架橋しているか、それと縮合しており、各環は飽和または不飽和であり、単環式環、二環式環系または三環式環系はN、OおよびSから選択される1以上のヘテロ原子(例:1〜6個のヘテロ原子、または1〜4個のヘテロ原子、または1〜3個のヘテロ原子)および残りの炭素原子(単環式環は代表的には少なくとも1個の炭素原子を有し、環系は代表的には少なくとも2個の炭素原子を有する)を有し;窒素および硫黄のヘテロ原子のいずれか1以上は酸化されていても良く、いずれか1以上の窒素ヘテロ原子は4級化されていても良い。複素環は、いずれのヘテロ原子または炭素原子で結合していても良いが、ただし結合によって安定な構造が形成される場合である。複素環が置換基を有する場合、その置換基は、安定な化学構造が得られるのであれば、ヘテロ原子および炭素原子を問わず環のいずれの原子にも結合することができることは明らかである。
【0103】
飽和複素環は、複素環の1小群を形成するものである。すなわち「飽和複素環」という用語は、環系全体(単環式であるか多環式であるかを問わず)が飽和である上記で定義の複素環を指す。「飽和複素環」という用語は、炭素原子およびN、OおよびSから選択される1以上のヘテロ原子からなる4〜8員飽和単環式環を指す。代表的な例には、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼパニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニルおよびテトラヒドロフリル(またはテトラヒドロフラニル)などがある。1または2個のヘテロ原子を有する4、5または6員飽和複素環の例としては、モルホリン、ピペリジン、ピペラジンおよびピロリジンがある。
【0104】
ヘテロ芳香環は、複素環の別の小群を形成する。すなわち、「ヘテロ芳香環」(別称として「ヘテロアリール」)は、環系全体(単環式であるか多環式であるかを問わず)が芳香環系である上記で定義の複素環を指す。「ヘテロ芳香環」という用語は、炭素原子およびN、OおよびSから選択される1以上のヘテロ原子からなる5員もしくは6員単環式芳香環を指す。ヘテロ芳香環の代表的な例には、ピリジル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チエニル(またはチオフェニル)、チアゾリル、フラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリルおよびチアジアゾリルなどがある。
【0105】
二環式複素環の代表的な例には、ベンゾリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、クロマニル、イソクロマニル、テトラヒドロキノリニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル
【0106】
【化44】

およびベンゾ−1,3−ジオキソリル
【0107】
【化45】

などがある。
【0108】
三環式複素環の代表的な例には、フェノチアジニル、カルバゾリル、β−カルボリニル、テトラヒドロ−β−カルボリニル、アクリジニル、フェナジニルおよびフェノキサジニルなどがある。
【0109】
別の意味に明瞭に言及されていない限り、「不飽和」環とは、部分または完全不飽和環である。例えば、「不飽和単環式C炭素環」は、シクロヘキセン、シクロヘキサジエンおよびベンゼンを指す。
【0110】
別の意味に明瞭に言及されていない限り、本明細書で引用した範囲はいずれも両端を含むものである。例えば、「1〜4個のヘテロ原子」を有するものと記載された複素環は、その複素環が1、2、3または4個のヘテロ原子を有することができることを意味する。さらに理解すべき点として、本明細書で引用のいずれの範囲も、その範囲内の全ての部分範囲を包含するものである。従って例えば、「1〜4個のヘテロ原子」を有すると記載されている複素環は、それの態様として、2〜4個のヘテロ原子、3または4個のヘテロ原子、1〜3個のヘテロ原子、2または3個のヘテロ原子、1または2個のヘテロ原子、1個のヘテロ原子、2個のヘテロ原子などを有する複素環を包含するものである。
【0111】
いずれかの変数(例:RおよびRなど)がいずれかの構成部分または式Iまたは本発明の化合物を描出および説明する他の式において複数個ある場合、各場合についてのそれの定義は、他の全てのものについてのそれの定義とは独立である。さらに、置換基および/または変数の組合せは、そのような組合せによって安定な化合物が得られる場合に限り許容されるものである。
【0112】
「置換」(例:「1以上の置換基によって置換されていても良いアリール...」の場合)という用語には、そのような単一および複数の置換(同一部位での複数置換を含む)が化学的に許容される程度までの、指定の置換基によるモノ置換および多置換が含まれる。異なるものが明瞭に記載されていない限り、指定の置換基による置換は、環(例えば、アリール、ヘテロ芳香族環または飽和複素環)におけるいずれの原子上でも許容されるものである。ただし、そのような環が化学的に許容され、安定な化合物を与える場合である。
【0113】
ある基の構造式でのオープン結合の前にある
【0114】
【化46】

の記号は、分子の残りの部分へのその基の結合箇所を示す。
【0115】
本発明の化合物は不斉中心を有する場合があり、具体的に記載がある場合を除き、立体異性体の混合物としてまたは個々のジアステレオマーとして、あるいはエナンチオマーとして得られる場合があり、それらの異性体はいずれも本発明に含まれる。
【0116】
本発明のN−置換ヒドロキシピリミジノン化合物は、式Iの化合物の下記の互変異体のような互変異体として得られる場合もある。
【0117】
【化47】

【0118】
本発明が、単独および混合物の両方で式Aまたは式I(あるいはIIまたはIII)のヒドロキシピリミジノン化合物の全ての互変異体を包含することは明らかである。
【0119】
本発明の化合物は、HIVインテグラーゼの阻害、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)感染の予防または治療およびAIDSなどの結果的な病的状態の予防、治療または発症遅延において有用である。AIDSの予防、AIDSの治療、AIDSの発症遅延、あるいはHIV感染の予防もしくは治療は、症候性および無症候性の両方の広範囲のHIV感染状態:AIDS、ARC(AIDS関連症候群)ならびにHIVに対する実際の曝露または可能な曝露の治療を含む(これらに限定されるものではない)ものと定義される。例えば本発明の化合物は、輸血、体液交換、咬み傷、偶発的に刺さった針または手術時の患者血液への曝露などによる疑わしい過去のHIVへの曝露後におけるHIVによる感染の治療において有用である。
【0120】
本発明の化合物は、抗ウィルス化合物の製造およびスクリーニングアッセイ実施において有用である。例えば、本発明の化合物は、より強力な抗ウィルス化合物に関して優れたスクリーニング手段である酵素突然変異体の単離に有用である。さらに本発明の化合物は、例えば競争的阻害によって、HIVインテグラーゼへの他の抗ウィルス薬の結合部位を確認または決定する上で有用である。そこで本発明の化合物は、これらの目的用に販売される商業的製品である。
【0121】
本発明の代表的化合物について、インテグラーゼの鎖転移活性に関するアッセイで阻害を調べた。このアッセイは、WO 02/30930に記載の方法で行われる。このアッセイはまた、(i)アッセイにおいて予め組み立てたインテグラーゼ鎖転移複合体を用い;(ii)鎖転移反応を2.5mM MgCl中で阻害薬存在下に、0.5〜5nMの3′FITC標識標的DNA基質を用いて行い;(iii)鎖転移産物をアルカリホスファターゼ結合抗FITC抗体および化学発光性アルカリホスファターゼ基質を用いて検出する以外は、組換えインテグラーゼに関するウォルフェらの報告(Wolfe, A. L. et al., J. Virol. 1996, 70: 1424−1432)に従っても行われる。本発明の代表的な化合物は、このアッセイで鎖転移活性の阻害を示す。例えば、下記の表1に記載の化合物をインテグラーゼアッセイで調べたところ、約5μM以下のIC50値を示した。予め組み立てた複合体を用いるアッセイの実施に関するさらに別の記載が、他の文献にある(Hazuda et al., J. Virol. 1997, 71: 7005−7011; Hazuda et al., Drug Design and Discovery 1997, 15: 17−24; and Hazuda et al., Science 2000, 287: 646−650)。
【0122】
本発明の代表的なある種の化合物については、バッカらの報告(Vacca, J. P. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1994, 91: 4096)に従って行われるT−リンパ球系細胞の急性HIV感染の阻害についてのアッセイでも調べた。これらの化合物(下記の表1に記載の化合物を含む)は、約20μM以下のIC95値を示した。
【0123】
本発明の化合物は、HIVリボヌクレアーゼH(RNaseH)の阻害薬としても作用し得る。ヒト免疫不全ウィルス1型(HIV−1)逆転写酵素(RT)は、RNA依存およびDNA依存ポリメラーゼおよびその酵素のRNaseH活性を利用して、細胞進入後にゲノムRNAの二本鎖プロウィルスDNAへの変換を触媒する。HIV−1RTは、p66およびp51ポリペプチドからなる非対称二量体である。RTの触媒活性は、p66サブユニットにおける別個の部位で発揮される。すなわち、p66のN末端がRNA依存性およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を触媒し、C末端でのp15領域がRNase活性を触媒する。RNaseHは、逆転写でRNA:DNAヘテロ二本鎖中間体のRNA鎖を開裂させることを要求される。本発明の化合物は、HIV−1RTのRNaseH領域に選択的に結合し、それを阻害することができる。当該化合物のRNase阻害活性は、文献(Shaw−Reid et al., J. Biol. Chem. 2003, 278 (5): 2777−2780)に記載のアッセイなどの当業界で公知の好適なアッセイを用いて測定することができる。従って本発明は、阻害を必要とする被験者でのHIV RNaseHの阻害方法において、その被験者に対して有効量の本発明の化合物を投与する段階を有する方法を包含する。本発明はさらに、本発明の化合物の(i)HIV RNaseHの阻害での使用、(ii)HIV RNaseHの阻害を行うための医薬としての使用、または(iii)HIV RNaseHの阻害を行う医薬の製造での使用を包含するものである。
【0124】
本発明の化合物は、製薬上許容される塩の形で投与することができる。「製薬上許容される塩」という用語は、親化合物の有効性を有し、生物学的その他で望ましいものではない(例えば、被投与者に対して毒性も他の形態での有害性もない)塩を指す。好適な塩には、例えば本発明の化合物の溶液を、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸または安息香酸などの製薬上許容される酸の溶液と混合することで形成することができる酸付加塩などがある。本発明の化合物が酸性部分を有する場合、それの好適な製薬上許容される塩には、アルカリ金属塩(例:ナトリウム塩またはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例:カルシウム塩またはマグネシウム塩)ならびに4級アンモニウム塩などの好適な有機配位子で形成される塩などがあり得る。さらに、酸(−COOH)またはアルコール基が存在する場合、製薬上許容されるエステルを用いて、化合物の溶解性または加水分解特性を変えることができる。
【0125】
HIVインテグラーゼもしくはHIV RNaseHの阻害、HIV感染の予防もしくは治療あるいはAIDSの予防、治療もしくは発症遅延に関して、本発明の化合物は、治療上有効量の前記化合物および従来の無毒性の製薬上許容される担体、補助剤および媒体を含む単位用量の医薬組成物の形態で経口投与、非経口投与(皮下、静脈、筋肉、胸骨内の注射または注入法など)、吸入噴霧または直腸投与することができる。
【0126】
本発明の化合物に関して「投与」という用語およびそれの別表現(例:化合物を「投与する」)は、その化合物またはその化合物のプロドラッグを、処置を必要とする者に対して与えることを意味する。本発明の化合物またはそれのプロドラッグを1以上の他の活性薬剤(例:HIV感染またはAIDSの治療に有用な抗ウィルス剤)と併用して提供する場合、「投与」およびそれの別表現はそれぞれ、当該化合物またはそれのプロドラッグおよび他薬剤の同時および順次提供を含むものと理解される。
【0127】
本明細書で使用する場合、「組成物」という用語は、所定量で所定の成分を含有するもの、ならびに直接もしくは間接に所定の成分を所定量で組み合わせることで得られるものを包含するものである。
【0128】
「製薬上許容される」とは、医薬組成物の成分が互いに適合性であり、その組成物の投与を受ける患者に対して有害性があってはならないことを意味するものである。
【0129】
本明細書で使用される「被験者」(別途に「患者」とも称される)という用語は、治療、観察または実験の対象となった動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。
【0130】
本明細書で使用される「治療上有効量」という用語は、治療もしくは予防対象の疾患もしくは状態の症状の緩和もしくは予防を含む、研究者、獣医、医師その他の臨床関係者が追求している組織、系、動物またはヒトでの生物学的または医学的応答を誘発する活性化合物または医薬の量を意味する。その用語は、本明細書において、HIVインテグラーゼおよび/またはRNaseHを阻害することで、所望の応答を誘発するだけの活性化合物の量をも含むものである。活性化合物(すなわち有効成分)を塩として投与する場合、有効成分の量についての言及は、その化合物の遊離酸または遊離塩基に対するものである。
【0131】
この医薬組成物は、経口投与可能な懸濁液もしくは錠剤もしくはカプセル、経鼻噴霧剤、例えば無菌の注射用水系もしくは油系懸濁液としての無菌注射製剤あるいは坐剤の形とすることができる。これら組成物は、当業界で公知である方法によって製造することができ、公知の賦形剤を含むことができる。好適な方法および成分は、レミングトンの著作に記載されている(Remignton′s Pharmaceutical Sciences, 18th edition, edited by A. R. Gennaro, Mack Publishing Co., 1990;参照によってその全内容が本明細書に組み込まれる)。
【0132】
本発明の化合物は、単回投与または分割投与で1日当たり0.001〜1000mg/kg哺乳動物(例:ヒト)体重/日の用量範囲で経口投与することができる。ある好ましい用量範囲は、単回投与または分割投与で経口にて、1日当たり0.01〜500mg/kg体重/日である。別の好ましい用量範囲は、単回投与または分割投与で経口にて、1日当たり0.1〜100mg/kg体重/日である。経口投与の場合に組成物は、投与を受ける患者に対して、用量を症状に応じて調節するために、有効成分1.0〜500mg、特には有効成分1、5、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、400および500mgを含む錠剤またはカプセルの形態で提供することができる。特定の患者についての具体的な用量レベルおよび投与回数は変動し得るものであり、使用される具体的な化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用期間、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与の形態および時刻、排泄速度、併用薬剤、特定の状態の重度、ならびに治療を受けている宿主などの多様な要素によって決まる。
【0133】
上記のように本発明は、HIV感染またはAIDSの治療において有用な1以上の薬剤とともに本発明のHIVインテグラーゼ阻害薬化合物を使用することに関するものでもある.例えば本発明の化合物は、曝露前および/または曝露後のいずれの期間であるかとは無関係に、WO 01/38332の表1またはWO 02/30930の表(これらの文書はいずれも参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)に開示のものなどの、有効量の1以上のHIV感染またはAIDS治療上有用なHIV/AIDS抗ウィルス薬、免疫調節剤、抗感染薬またはワクチンとの併用で、効果的に投与することができる。本発明の化合物とHIV/AIDS抗ウィルス薬、免疫調節剤、抗感染薬またはワクチンとの併用の範囲は、WO 01/38332およびWO 02/30930における前述の表に挙げられたものに限定されるものではなく、基本的にAIDS治療に有用なあらゆる医薬組成物との組合せを含むものであることは明らかであろう。HIV/AIDS抗ウィルス薬および他の薬剤は代表的には、当業界で報告されている従来の用量範囲および投与法で、例えば医師用卓上参考書57版(Thomson PDR, 2003)に記載の用量で、それらの組合せで用いられる。これらの組合せにおける本発明の化合物の用量範囲は、上記のものと同様である。
【0134】
本明細書、特には図式および実施例で使用される略称には、AIDS=後天性免疫不全症候群、ARC=AIDS関連症候群、Bn=ベンジル、CBZ(またはCbz)=ベンジルオキシカルボニル、DBU=1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、DMAD=ジメチルアセチレン・ジカルボキシレート、DMF=N,N−ジメチルホルムアミド、DMSO=ジメチルスルホキシド、EtOAc=酢酸エチル、FIA−MS=フローインジェクション分析質量分析、h=時間、HIV=ヒト免疫不全ウィルス、HPLC=高速液体クロマトグラフィー、IPA=イソプロパノール、LDA=リチウムジイソプロピルアミド、Me=メチル、MeOH=メタノール、NMP=N−メチルピロリジノン、NMR=核磁気共鳴、Pd/C=パラジウム/炭素触媒、RP−HPLC=逆相HPLC、TFA=トリフルオロ酢酸、THF=テトラヒドロフランがある。
【0135】
本発明の化合物は、容易に入手可能な原料および試薬を用い、下記の反応図式および実施例あるいはそれらの変法に従って容易に製造することができる。下記の反応において、当業者には公知である変法を用いることが可能であるが、ここではあまり詳細には記載しない。さらに、本発明の化合物(式Aおよび式Iによって包含されるが、下記では完全には記載されていない化合物を含む)の他の製造方法は、下記の反応図式および実施例を考慮すれば、当業者には容易に理解されよう。別段の定義がない限り、図式1、A、B、C、DおよびEで挙げた変数は以下の意味を有する。
【0136】
は、水素または保護基、例えば安息香酸エステルおよびピバリン酸エステルなど(それらに限定されるものではない)のエステルまたはベンジルエーテルなど(それに限定されるものではない)のエーテル保護基であり、それは通常はメチルエステルをアミドに変換するのに用いられる条件下で脱離されるか、異なる段階で脱離される。保護基は代表的には、合成上および/または精製上の理由で用いられる。
【0137】
は、水素またはC1−6アルキルである。
【0138】
Yは水素またはNRsasbである。
【0139】
saは、C1−6アルキル、C(O)Rsc、C(O)C(O)NRscsd、SOsc、SONRscsd、C(O)CHSOsc、C(O)CHNRscsd、SOCHSOscまたはCH(CH)Rscであるか、あるいはRsaとRsbがそれらが結合している窒素原子と一体となって1個もしくは2個のヘテロ原子を有する複素環を形成している。
【0140】
sbは、水素、C1−6アルキルまたはC(O)CFであるか、あるいはRsaとRsbがそれらが結合している窒素原子と一体となって1個もしくは2個のヘテロ原子を有する複素環を形成している。
【0141】
scは、C1−6アルキル、アリール、未置換であるかC1−6アルキルで置換されている5員もしくは6員ヘテロアリール環、C(O)CHSO1−6アルキルまたは(CH1−6アリールである。
【0142】
sdはC1−6アルキルである。
【0143】
s5は、Rsc、C(O)NRscsd、CHSOsc、CHNRscsd、NRscsdまたはCHSOscである。
【0144】
s1は水素である。
【0145】
s2はCHseであり、Rseは未置換アリールまたはハロゲンで置換されたアリールである。
【0146】
本発明の化合物は、図式1に示した方法に従って、好適な3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸置換アルキル(あるいはカルボン酸またはハロゲン化物)または3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸アルキル(あるいはカルボン酸またはハロゲン化物)または3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸アルキル(あるいはカルボン酸またはハロゲン化物)または3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9,10,11−ヘキサヒドロ−4H−ピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸アルキル(あるいはカルボン酸またはハロゲン化物)と適切なアミンをカップリングさせることで製造することができる。
【0147】
【化48】

【0148】
カルボン酸誘導体をアミンとカップリングさせてカルボキサミドを形成する方法は当業界では公知である。 好適な方法は、例えばジェリー・マーチの著作(Jerry March, Advanced Organic Chemistry, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1985, pp. 370−376)に記載されている。式1−2のアミンは、文献(Richard Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers Inc, 1989, pp 385−438)に記載の方法またはそれの通常の変法を用いて製造することができる。
【0149】
図式Aに、カルボキサミドA−5の一般的合成を示してある。メチルエステルA−4を、DMF、メタノール、エタノール、トルエン、NMPなどの溶媒中、適切な温度(例えば、20〜150℃)でアミン1−2と反応させて最終化合物A−5を得ることができる。メチルエステルA−4は、3種類の合成経路のいずれかによって合成することができる。第1の経路では、アミジン塩酸塩A−1a(sX=H;sY=H)を、塩基存在下に2−(ベンジルオキシ)−3−オキソコハク酸ジメチルと反応させて保護メチルエステル中間体A−2を得ることができ、それを容易に脱保護してメチルエステルA−4を得ることができる。第2の経路では、tert−ブチルベンジルオキシカーバメートから3段階で得られたアミドキシンA−1b(sX=OH;sY=H)をDMADと反応させて、環状中間体A−3aを得ることができ、それを適切な溶媒(例:キシレン)中で加熱することで転位させて、メチルエステルA−5を得ることができる。第3の経路では、アミドキシムA−1c(sX=H;sY=OH)を適切な溶媒(例:アセトニトリル)中にてDMADと反応させて中間体A3−bを得ることができ、それを適切な溶媒(例:キシレン)中で加熱することで転位させてメチルエステルA−4とすることができる。これら3種類の経路はいずれも、環置換基を有するアミジン類およびアミドキシム類に適用することができる。図式Aは、実施例1、9および14で例示されている。
【0150】
【化49】

【0151】
図式Bに、3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8、9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド核の9位にアミン、エーテル、チオエーテル、スルホキシドまたはスルホン基を有する本発明の化合物の製造方法を示した。ブロモ誘導体B−1は、A−4上の水酸基を好適な保護基によって保護し(例えば、安息香酸エステルまたはピバリン酸エステルまたはベンジルオキシへの変換)、次に保護A−4を臭素化剤(例:NBS)と接触させることでメチルエステルA−4から得ることができる。次に、ブロモ誘導体B−1を求核剤(「Nu」;例えば、アミン、チオールまたはアルコレート)で処理して、単離を行うかあるいは単離を行わずにメチルエステル中間体B−2を得ることができ、それを所望のアミンと反応させて最終生成物B−3を得る。求核剤がチオールであるか1個の酸化可能な硫黄を有する場合、スルホキシドまたはスルホンを得るための酸化段階がこの図式に含まれる場合がある。求核剤がエステルを含む場合、B−3の合成後に通常の化学によって、そのエステルをアミドに変換することができる。図式Bは実施例2で例示されている。
【0152】
【化50】

【0153】
図式Cに、アミド、スルホンアミド、スルホニル尿素、カーバメートまたは尿素などの脂肪族環置換基を有する誘導体C−3またはC−4の一般的合成を示した。ブロモ誘導体B−1をベンジルアミンC−1で処理し、次に水素化するかあるいはアミンC−1aと直接反応させて中間体C−2を得ることができ、それを次にアミン1−2で処理し、単離を行ったりあるいは行わずに、次にカルボン酸とカップリングさせるかカルボニルクロライド(またはスルホニルクロライドもしくはスルファモイルクロライド)またはイソシアネートと反応させて、最終生成物C−3を得ることができる。C−3がRs4=Rs3O(CO)COを有する場合、それをアミンなどの求核剤とさらに反応させて、生成物C−4を得ることができる。図式Cは実施例3、4、10および11で例示されている。最後の2段階は順序を逆にすることができる。
【0154】
【化51】

【0155】
図式Dに、ホモキラル化合物C−3、C3a、bおよびC−4の合成を示した。ブロモ誘導体B−1をキラルアミンD−1で置き換えて、ジアステレオ異性体の混合物を得て、保護基は後段階で脱離させるか同時に脱離させる。9位のアミノ基をアルデヒドまたはケトンD−2で還元的にアルキル化して、中間体D−3を得る。ジアステレオ異性体の混合物を結晶化またはクロマトグラフィーによって分離して、単独のジアステレオ異性体D−3a、bを得ることができる。Rs6を水素化によって脱離させて、ホモキラルC−2a、b中間体を得ることができる。その後のアミン1−2との反応およびカルボン酸とのカップリングまたはカルボニルクロライド(またはスルホニルクロライドもしくはスルファモイルクロライド)もしくはイソシアネートによる処理によって、最終のホモキラル生成物C−3a、bを得る。図式Cでのラセミ化合物C−3の場合のように、追加の段階を行って、ホモキラルC−4化合物を製造することができる。図式Dは、実施例5、6、7、8および12で例示されている。
【0156】
【化52】

【0157】
図式Eに、求核性置換基(例:アミン、ヒドロキシルアミン、エーテルまたはチオエーテル基)をピリドピリジン核の8位に有する本発明の化合物の製造方法を示した。ブロモ誘導体B−1(図式B参照)を、高温下(例えば、50〜120℃)非プロトン性溶媒中にて塩基で処理して中間体E−1を得ることができ、それを所望の求核剤(例:アミン、ヒドロキシルアミン、チオールまたはアルコレート)と反応させて、付加生成物E−2を得ることができる。それを次に、所望のアミンと反応させて、最終生成物E−3を得ることができる。8位における置換基を、当業者には公知の手順によってさらに操作することができる。例えば、ヒドロキシルアミンを還元してアミンとすることができ、次にそれについてアルキル化、アシル化、スルホニル化等を行うことができる。図式Eは実施例15に例示されている。
【0158】
【化53】

【0159】
下記の実施例は、本発明およびそれの実際の作業を説明することのみを目的としたものである。これら実施例は、本発明の範囲および精神を限定するものと解釈すべきではない。
【実施例1】
【0160】
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
【0161】
【化54】

段階1a:tert−ブチルベンジルオキシ(4−シアノブチル)カーバメート(Bergeron, R. J., McManis, J. S., Tetrahedron 45 (16), 4939−4944 (1989))
tert−ブチルベンジルオキシカーバメートの脱水ジメチルホルムアミド溶液に、5モル%のヨウ化ナトリウムを加え、1.36当量の水素化ナトリウム(鉱油中60%分散品)を少量ずつ加えた。混合物を室温で15分間攪拌してから、1.05当量の4−クロロバレロニトリルを加えた。混合物を加熱して85℃とし、3.5時間攪拌した。冷却して室温とした後、混合物を水で反応停止し、ジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機相を濃縮し、半飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。油状残留物を石油エーテルで洗浄し、真空乾燥して、tert−ブチルベンジルオキシ(4−シアノブチル)カーバメートを明黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ:7.38(m、5H)、4.84(s、2H)、3.45(t、J=6.4Hz、2H)、2.34(t、J=6.8Hz、2H)、1.70(m、4H)、1.52(s、9H)。MS m/z:271(M+H)
【0162】
段階2a:1−(ベンジルオキシ)ピペリジン−2−イミン塩酸塩
tert−ブチルベンジルオキシ(4−シアノブチル)カーバメートを4M HClの1,4−ジオキサン溶液に溶かし、混合物を室温で18時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を酢酸エチルおよびジエチルエーテルで処理した。生成した固体をジエチルエーテルで洗浄し、濾過し、高真空下に乾燥して、1−(ベンジルオキシ)ピペリジン−2−イミン塩酸塩を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d)δ:9.53(s、1H)、8.97(s、1H)、7.57〜7.41(m、5H)、5.05(s、2H)、3.67(t、J=6.0Hz、2H)、2.64(t、J=6.4Hz、2H)、1.90〜1.84(m、2H)、1.69〜1.63(m、2H)。MSm/z:205(M+H)
【0163】
段階3a:2−イミノピペリジン−1−オール塩酸塩
パラジウム/活性炭(10重量%)を含む1−(ベンジルオキシ)ピペリジン−2−イミン塩酸塩のメタノール溶液を、大気圧の水素下で3時間攪拌した。触媒を濾去し、溶液を減圧下に濃縮して乾固させた。残留物をジエチルエーテルで磨砕し、濾過し、高真空下に乾燥して、2−イミノピペリジン−1−オール塩酸塩を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d)δ:11.76(s、1H)、8.82(s、1H)、8.49(s、1H)、3.63(t、J=6.0Hz、2H)、2.63(t、J=6.0Hz、2H)、1.87(m、2H)、1.66(m、2H)。13C−NMR(150MHz、DMSO−d)δ:159.06、50.92、25.76、22.01、17.22。MSm/z:115(M+H)
【0164】
段階4a:2−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2H−[1,2,4]オキサジアゾロ[2,3−a]ピリジン−2−カルボン酸メチル
2−イミノピペリジン−1−オール塩酸塩のクロロホルム溶液に、トリエチルアミンを加えた。混合物を室温で5分間攪拌し、冷却して0℃とし、1.2当量のアセチレンジカルボン酸ジメチルを攪拌下に滴下した。冷却浴を外し、混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、溶液を酢酸エチルと半飽和塩化アンモニウム水溶液との間で分配した。水相をさらに酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、シリカゲルで濾過した。溶媒を減圧下に除去して、2−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2H−[1,2,4]オキサジアゾロ[2,3−a]ピリジン−2−カルボン酸メチルを明黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ:3.82(s、3H)、3.70(s、3H)、3.51(m、1H)、3.36(m、1H)、3.31(d、J=16.6Hz、1H)、2.98(d、J=16.6Hz、1H)、2.53(m、2H)、1.94(m、2H)、1.74(m、2H)。13C−NMR(100MHz、CDCl)δ:169.15、168.88、164.97、103.27、55.71、52.97、51.84、42.26、26.06、23.49、22.83。MSm/z:257(M+H)
【0165】
段階5a:3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル
2−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2H−[1,2,4]オキサジアゾロ[2,3−a]ピリジン−2−カルボン酸メチルの脱水o−キシレン溶液を二頸丸底フラスコに入れた。フラスコに温度計を取り付け、ゴム栓で密閉した。混合物を148〜150℃で5時間加熱した。加熱浴を外し、混合物を室温で16時間放置した。沈殿を含む混合物に、ジエチルエーテルを加えた。5分後、沈殿を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥した。生成物である3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルを淡褐色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d)δ:10.03(s、1H)、3.86(t、J=6.0Hz、2H)、3.80(s、3H)、2.75(t、J=6.8Hz、2H)、1.90〜1.70(m、4H)。13C−NMR(150MHz、DMSO−d)δ:165.81、158.65、148.60、143.10、127.07、51.98、42.87、30.32、20.91、18.40。MSm/z:225(M+H)
【0166】
下記の手順は、3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルの別途合成経路である。
【0167】
段階1b:2−(ベンジルオキシ)−3−オキソコハク酸ジメチル
(ベンジルオキシ)酢酸メチル(1当量)およびシュウ酸ジメチル(1.2当量)の脱水THF溶液を冷却して−78℃とし、LDA(2M THF−ヘプタン、1.2当量)を滴下した。1時間攪拌後、氷浴を外し、攪拌をさらに1時間続けた。冷1N HCl水溶液に投入することで、0℃で反応停止し、水相をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、脱水し、濃縮して粗取得物を得た。それをそれ以上精製せずに用いた。
【0168】
段階2b:3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル
市販の2−イミノピペリジン塩酸塩(1.5当量)を室温で、段階1bで製造したオキソコハク酸エステル(1当量)のMeOH溶液に加えた。無希釈のDBU(4.5当量)を滴下した後、反応混合物を2日間攪拌した。溶媒留去によって残留物を得て、それをEtOAcに取り、1N HClおよびブラインで洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、溶媒を除去した。その粗取得物をそれ以上精製せずに用いた。
【0169】
その生成物の分析サンプルをフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc1:2から1:5)によって精製し、それは下記のスペクトル分析データを有している。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ:7.49〜7.30(m、5H)、5.25(s、2H)、4.00(t、J=6.2Hz、2H)、3.86(s、3H)、2.94(t、J=6.6Hz、2H)、2.01〜1.95(m、2H)、1.92〜1.87(m、2H)。
13C−NMR(75MHz、CDCl)δ:164.1,159.3、154.1、141.1、140.6、136.0、128.1、127.8、127.7、73.8、52.2、42.7、30.9、21.0、18.4。
MSm/z:315(M+H)
【0170】
段階3b:3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル
段階2bで製造した中間体3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルをMeOHに溶かし、触媒量の10%Pd/Cを室温で加えた。混合物をH雰囲気下に3.5時間攪拌した。触媒の濾過およびメタノール留去によって、残留物を得た。それにジエチルエーテルを加え、濾過によって3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルを淡褐色固体として得た。それは段階5aで記載の化合物と同じスペクトル分析特性を有していた。
【0171】
段階6:N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
段階3bまたは段階5aで得た3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルおよび4−フルオロ−ベンジルアミン(2当量)のメタノール溶液を、65℃で22時間攪拌および加熱した。溶媒を減圧下に除去し、標題生成物を、水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を溶離液として用いる分取RP−HPLC(カラム:C18)によって得た。合わせた生成物画分を凍結乾燥して、標題化合物を毛羽状白色取得物として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d)δ:12.12(s、1H)、9.35(m、1H)、7.36(m、2H)、7.15(m、2H)、4.44(m、2H)、3.84(t、J=6.4Hz、2H)、2.80(t、J=6.8Hz、2H)、1.90〜1.73(m、4H)。MSm/z:318(M+H)
【実施例2】
【0172】
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−モルホリン−4−イル−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド塩酸塩
【0173】
【化55】

段階1:3−(ベンゾイルオキシ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル
3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボンメチル酸(実施例1に従って取得)のピリジン溶液に、無水安息香酸(1.55当量)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を酢酸エチルと0.5M HCl水溶液との間で分配した。水相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を0.5M HCl水溶液、水およびブラインで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。標題化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、1:2)後に無色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d)δ:8.07(m、2H)、7.78(m、1H)、7.62(m、2H)、3.86(t、J=6.0Hz、2H)、3.74(s、3H)、2.92(t、J=6.4Hz、2H)、1.93〜1.81(m、4H)。MSm/z:329(M+H)
【0174】
段階2:3−(ベンゾイルオキシ)−9−ブロモ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル
3−(ベンゾイルオキシ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル、N−ブロモ−コハク酸イミド(1.2当量)および過酸化ジベンゾイル(70%、0.13当量)の四塩化炭素中混合物を、還流下に1時間攪拌した。混合物を冷却して室温とし、コハク酸イミドを濾去し、溶媒を減圧下に除去した。3−(ベンゾイルオキシ)−9−ブロモ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルを、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、1:1)後に、淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d)δ:8.08(m、2H)、7.79(m、1H)、7.63(m、2H)、5.58(m、1H)、4.24(m、1H)、3.77(s、3H)、3.72(m、1H)、2.43〜2.35(m、1H)、2.30〜2.05(m、3H)。MSm/z:409/407(M+H)
【0175】
段階3:N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−モルホリン−4−イル−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
3−(ベンゾイルオキシ)−9−ブロモ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルのDMF溶液に、モルホリン(3当量)を加え、混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物をジエチルエーテルで磨砕した。粗取得物をメタノールに溶かし、4−フルオロ−ベンジルアミン(3当量)を加え、混合物を65℃で1.5時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、生成物を水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を溶離液として用いる分取RP−HPLC(カラム:C18)によって精製した。合わせた生成物画分を凍結乾燥し、1N HClに再溶解させた。溶媒を減圧下に除去し、残留物を水/アセトニトリルから凍結乾燥させて、N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−モルホリン−4−イル−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミドの塩酸塩をややピンク色の毛羽状物として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d)δ:12.34(s、1H)、10.99(s、1H)、10.47(s、1H)、7.44(m、2H)、7.16(m、2H)、4.85(m、1H)、4.60〜4.40(m、3H)、4.10〜3.85(m、4H)、3.60〜3.05(m、水のシグナルによって不明瞭になった5H)、2.35〜2.15(m、2H)、2.03〜1.80(m、2H)。MSm/z:403(M+H)
【実施例3】
【0176】
(+/−)−9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミドC−3
【0177】
【化56】

段階1:9−[ベンジル(メチル)アミノ]−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル塩酸塩
ブロモ誘導体である3−(ベンゾイルオキシ)−9−ブロモ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル(実施例2段階2で得たもの)の脱水ジメチルホルムアミド溶液を攪拌しながら、それにN−ベンジル−N−メチルアミン(3当量)を加えた。混合物を室温で1.5時間攪拌してから、ジエチルエーテルおよび2M HCl/ジエチルエーテルを加えた。混合物を5分間攪拌した。生成した沈殿を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。沈殿を脱水メタノールに溶かし、溶液を減圧下に濃縮して乾固させた。過剰のN−ベンジル−N−メチルアミン塩酸塩を含む淡黄色油状物として得られた標題粗生成物を、それ以上精製せずに用いた。
MSm/z:344(M+H)
【0178】
段階2:3−ヒドロキシ−9−(メチルアミノ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル
パラジウム/活性炭(10重量%)を含む段階1で得られた粗取得物のメタノール溶液を、大気圧の水素下に3時間攪拌した。触媒を濾去し、溶液を減圧下に濃縮して乾固させた。残留物をジエチルエーテルで磨砕し、濾過し、高真空下に乾燥させて、粗生成物を黄色固体として得た。それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
MSm/z:254(M+H)
【0179】
段階3:N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−(メチルアミノ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
段階2で得られた粗取得物の脱水メタノール溶液に、過剰のトリエチルアミンを加えた。溶媒を減圧下、そして高真空下に除去した。油状残留物を脱水メタノールに溶かし、4−フルオロ−ベンジルアミンを加えた(理論量の3.1当量)。混合物を攪拌し、60℃で終夜加熱した。冷却して室温とした後、溶媒を減圧下に除去した。残留物をジエチルエーテルで磨砕し、高真空下に15分間放置した。標題粗生成物を黄色固体として得た。それは過剰の4−フルオロ−ベンジルアミン(約3.5当量)を含んでいたが、それ以上精製せずに用いた。
MSm/z:347(M+H)
【0180】
段階4:(+/−)−9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
テトラヒドロフランおよび2M水酸化ナトリウム水溶液の2:1混合液中での段階3で得られた粗化合物の溶液に、N,N−ジメチルスルファモイルクロライド(4.6当量)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。混合物を減圧下に濃縮し、生成物を、溶離液として水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を用いる分取RP−HPLC(カラム:C18)によって単離した。合わせた生成物画分を凍結乾燥して、標題化合物を毛羽状でややピンク色の取得物として得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:11.95(s、1H)、9.13(m、1H)、7.38(m、2H)、7.04(m、2H)、4.98(m、1H)、4.56(m、2H)、4.36(m、1H)、3.62(m、1H)、2.84(s、6H)、2.57(s、3H)、2.38〜1.85(m、4H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl)δ:167.53、162.55、160.11、157.74、145.76、144.11、132.70、128.89、128.81、124.82、114.60、114.39、58.06、42.93、41.53、37.00、29.03、23.89、20.09。
MSm/z:454(M+H)
【実施例4】
【0181】
(+/−)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N,N−トリメチルエタンジアミド
【0182】
【化57】

段階1:(+/−)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N,N−トリメチルエタンジアミド
粗N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−(メチルアミノ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド(実施例3段階3に記載の方法に従って合成)の塩化メチレン溶液を攪拌しながら、それに6当量のトリエチルアミンおよび6当量のクロロオキソ酢酸メチルを加えた。混合物を室温で2時間攪拌し、溶媒を減圧下に除去し、残留物をジメチルアミン(2M)のテトラヒドロフラン溶液に溶かした。混合物を57℃で終夜攪拌した。冷却して室温とした後、溶媒を減圧下に除去し、生成物を、溶離液として水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を用いる分取RP−HPLC(カラム:C18)によって単離した。合わせた生成物画分を凍結乾燥して、標題化合物を毛羽状でややピンク色の取得物として得た。生成物は、NMRによって回転異性体の混合物であった。
H−NMR(400MHz、DMSO−d)δ:12.05(s、0.2H)、11.89(s、0.8H)、9.21(m、0.8H)、8.74(m、0.2H)、7.40〜7.28(m、2H)、7.20〜7.10(m、2H)、5.17(m、0.8H)、4.63〜4.35(m、2.2H)、4.13〜4.00(m、1H)、3.65〜3.53(m、一部が水のシグナルと重なっている)、2.95〜2.75(m、9H)、2.15〜1.80(m、4H)。13C−NMR(100MHz、DMSO−d)δ:167.87、167.73、165.92、165.46、164.51、164.30、162.42、160.01、157.50、157.41、146.27、146.18、145.76、145.49、134.44、129.43、129.35、129.08、129.00、125.17、125.05、115.07、114.85、57.47、53.60、43.14、41.37、36.49、35.95、32.92、32.64、32.36、28.19、23.88、22.12、19.67、19.35。
MSm/z:446(M+H)
【実施例5】
【0183】
(+)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N,N−トリメチルエタンジアミド
【0184】
【化58】

段階1:(+)3−ヒドロキシ−2−(メトキシカルボニル)−N−メチル−4−オキソ−N−[(1S)−1−フェニルエチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−アンモニウム・トリフルオロ酢酸塩
(1S)−1−フェニルエチルアミン(4.5当量)を含むメタノールおよび水の7:3混合液(体積比)に−30℃で、ブロモ誘導体である3−(ベンゾイルオキシ)−9−ブロモ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル(実施例2段階2で報告の方法で合成)(1.0当量)を加えた。混合物を−30℃で1.5時間高攪拌した。冷却浴を外し、攪拌を室温で1時間続けた。pHを酢酸で約5に調節してから、37%ホルムアルデヒド水溶液(11.5当量)および水素化ホウ素シアノナトリウム(3.25当量)を加えた。室温で20分間攪拌した後、容量を減圧下にて約1/4に減らした。生成した白色沈殿を濾去し、濾液をトリフルオロ酢酸でpH2〜3の酸性とした。溶液をカチオン交換樹脂カートリッジ(バリアン(Varian)MEGA BOND ELUTE SCX)に加え、カートリッジをメタノールで洗浄し、粗生成物を2Mアンモニア/メタノールで溶離した。合わせた溶離液を減圧下に濃縮して乾固させ、油状残留物をメタノールに溶かし、トリフルオロ酢酸で中和した。溶媒を除去した後、油状残留物を得た。得られた1:3の比でのジアステレオマー異性体を分取RP−HPLC精製[(カラム:C18)溶離液:水(0.1%TFA)、アセトニトリル(0.1%TFA)]によって分離した。主要ジアステレオマー異性体は第2のピークとして溶出し、凍結乾燥後に標題化合物を若干ピンク色の固体として得た。
H−NMR(500MHz、ピリジン−d)δ:7.53(m、2H)、7.39(m、2H)、7.29(m、1H)、4.45(m、1H)、4.38(m、1H)、4.14(m、1H)、3.91(s、3H)、3.80(m、1H)、2.13(s、3H)、1.95〜1.82(m、3H)、1.70〜1.60(m、1H)、1.49(d、J=6.4Hz、3H)。
MS:358(M+H)
【0185】
段階2:(−)−3−ヒドロキシ−2−(メトキシカルボニル)−N−メチル−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−アンモニウム・トリフルオロ酢酸塩
パラジウム/活性炭(10重量%)を含む(+)3−ヒドロキシ−2−(メトキシカルボニル)−N−メチル−4−オキソ−N−[(1S)−1−フェニルエチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−アンモニウム・トリフルオロ酢酸塩のメタノール溶液を、大気圧の水素下に1.5時間攪拌した。触媒を濾去し、溶液を減圧下に濃縮して乾固させて、標題化合物を若干ピンク色の油状物として得た。
H−NMR(400MHz、CDOD)δ:4.41(m、1H)、4.14(m、1H)、3.99(s、3H)、3.91(m、1H)、2.86(s、3H)、2.50(m、1H)、2.26(m、1H)、2.08(m、1H)、1.86(m、1H)。
MSm/z:254(M+H)
【0186】
段階3:(+)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N,N−トリメチルエタンジアミド
(−)−3−ヒドロキシ−2−(メトキシカルボニル)−N−メチル−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−アンモニウム・トリフルオロ酢酸塩、p−フルオロ−ベンジルアミン(2.2当量)およびトリエチルアミン(1.3当量)のメタノール溶液を、65℃で3時間攪拌および加熱した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を脱水塩化メチレンに溶かした。クロロオキソ酢酸メチル(5当量)およびトリエチルアミン(5当量)を加え、混合物を室温で50分間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を2Mジメチルアミンのテトラヒドロフラン溶液に溶かした。混合物を57℃で終夜攪拌した。冷却して室温とした後、溶媒を減圧下に除去し、生成物を、溶離液として水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を用いる分取RP−HPLC(カラム:C18)によって単離した。合わせた生成物画分を凍結乾燥して、標題生成物を毛羽状白色取得物として得た(ee94.4%)。
【0187】
この化合物を酢酸エチル/ヘプタン(3:2.5(体積比)混合物)に溶かし、室温で4日間放置した。生成した沈殿からの上清を取り、減圧下に濃縮し、残留物を水/アセトニトリルから凍結乾燥して、エナンチオマー的に純粋な標題生成物e.e.100%を得た(e.e.はキラルHPLC[キラルパック(Chiralpak)AS、移動相0.2%TFA・n−Hex/IPA]によって測定)。それのスペクトル測定特性は、実施例4段階1に記載の化合物と同じであった。
[α]20=+36.5±2.5°(C=0.63、エタノール中)。
【実施例6】
【0188】
(−)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N,N−トリメチルエタンジアミド
【0189】
【化59】

段階1:(−)−3−ヒドロキシ−2−(メトキシカルボニル)−N−メチル−4−オキソ−N−[(1R)−1−フェニルエチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−アンモニウム・トリフルオロ酢酸塩
(1R)−1−フェニルエチルアミンを用い、実施例5段階1に記載の手順に従って、標題化合物を得た。
H−NMR(400MHz、ピリジン−d)δ:7.55(m、2H)、7,40(m、2H)、7.29(m、1H)、4.47(m、1H)、4.39(m、1H)、4.15(m、1H)、3.92(s、3H)、3.80(m、1H)、2.14(s、3H)、1.95〜1.82(m、3H)、1.72〜1.60(m、1H)、1.50(d、J=6.4Hz、3H)。MSm/z:358(M+H)。[α]20=−15.1°(C=0.55、メタノール中)。
【0190】
段階2:(+)−3−ヒドロキシ−2−(メトキシカルボニル)−N−メチル−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−アンモニウム・トリフルオロ酢酸塩
前記段階1で合成した化合物を原料として用い、実施例5段階2に記載の手順に従って標題化合物を合成した。それは、旋光度以外は同じスペクトル測定特性を示した。
[α]20=+18.7°(C=0.41、メタノール中)。
【0191】
段階3:(−)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N,N−トリメチルエタンジアミド
前記段階2で製造した化合物を用い、実施例5段階3に記載のものと同じ手順に従って、この化合物を合成した。標題化合物(e.e.93%)をエタノールに溶かし、生成した沈殿を濾去した。得られた溶液を減圧下に濃縮して乾固させ、残留物をエタノールに再溶解させた。溶液を室温で1日間静置した。生成した沈殿からの上清を取り、減圧下に濃縮し、残留物を水/アセトニトリルから凍結乾燥して、エナンチオマー過剰率99.6%を有する15bを得た(e.e.はキラルHPLC[キラルパックAS、移動相0.2%TFA・n−Hex/IPA]によって測定)。それのスペクトル測定特性は、実施例4段階1に記載の化合物と同じであった。
[α]20=−36.5±2.5°、(C=0.50、エタノール中)。
【実施例7】
【0192】
(−)−9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
【0193】
【化60】

段階1:(−)−9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
実施例5段階2で合成したアミンのメタノール溶液に、4−フルオロ−ベンジルアミン(3当量)およびトリエチルアミン(2当量)を加えた。混合物を加熱して65℃とし、終夜攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を塩化メチレンに溶かした。N,N−ジメチルスルファモイルクロライド(3当量)およびトリエチルアミン(3当量)を加え、混合物を4時間攪拌した。混合物を酢酸エチルと0.1M HClとの間で分配した。水相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。生成物を、溶離液として水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を用いる分取RP−HPLC(カラム:C18)によって精製した。合わせた生成物画分を凍結乾燥して、標題生成物を毛羽状白色取得物として得た(ee90.7%)。その化合物をエタノールに溶かし、室温で3日間静置した。上清を取り、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物をエタノールに再溶解させ、溶液を室温で1日静置した。上清を取り、減圧下に濃縮し、残留物を水/アセトニトリルから凍結乾燥して、標題生成物をエナンチオマー過剰率99.4%で得た(e.e.はキラルHPLC[キラルパックAD、移動相0.2%TFA・n−Hex/IPA]によって測定)。それのスペクトル測定特性は、旋光度以外は実施例3段階4で合成した化合物と同じであった。
[α]20=−33±1°、(C=0.56、エタノール中)。
【実施例8】
【0194】
(+)−9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
【0195】
【化61】

段階1:(+)−9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド(16b)
実施例6段階2で製造したアミンを原料として用い、実施例7段階1に記載の手順に従って、標題化合物を合成した。その化合物を、下記の報告のエナンチオマー過剰率で直接得て、それは旋光度以外は実施例3段階4で合成した化合物と同じスペクトル測定特性を示した。エナンチオマー過剰率は、キラルHPLC[キラルパックAD、移動相0.2%TFA・n−Hex/IPA]によって測定した。
[α]20=+33±1、(C=0.69、エタノール中、ee96.6%)。
【実施例9】
【0196】
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
【0197】
【化62】

段階1:tert−ブチルベンジルオキシ(3−シアノプロピル)カーバメート(Bergeron, R. J., McManis, J. S., Tetrahedron, 45(16), 4939−4944 (1989))
実施例1段階1aに記載の文献に従って、3−クロロプロピオニトリルから標題化合物を製造した。
H−NMR(CDCl、400MHz、300K)δ:7.39〜7.30(m、5H)、4.82(s、2H)、3.50(t、J=6.5Hz、2H)、2.31(t、J=7.2Hz、2H)、1.90〜1.82(m、2H)、1.50(s、9H)。
13C NMR(CDCl、75MHz、300K)δ156.3、135.3、129.5、128.7、128.5、119.1,82.0、77.0、48.1、28.3、23.5、14.9。
【0198】
段階2:1−(ベンジルオキシ)ピロリジン−2−イミン塩酸塩
実施例1段階2aに記載の方法に従って、tert−ブチルベンジルオキシ(3−シアノプロピル)カーバメートから、標題化合物を製造した。
H−NMR(DMSO−d、400MHz、300K)δ:9.76(s、1H)、9.23(s、1H)、7.59〜7.53(m、2H)、7.45〜7.40(m、3H)、5.07(s、2H)、3.77(t、J=7.1Hz、2H)、2.78(t、J=7.7Hz、2H)、2.06〜1.97(m、2H)。
13C NMR(DMSO−d、75MHz、300K)δ163.8、133.7、129.9、129.3、128.5、75.9、49.9、26.8、16.2。
MS:m/z(%):191((M+H)、100)。
【0199】
段階3:2−イミノピロリジン−1−オール塩酸塩
実施例1段階3aに記載の方法に従って、1−(ベンジルオキシ)ピロリジン−2−イミン塩酸塩から、標題化合物を得た。
H−NMR(DMSO−d、300MHz、300K)δ:11.89(s、1H)、9.14(s、1H)、8.64(s、1H)、3.77(t、J=7.3Hz、2H)、2.79(t、J=7.9Hz、2H)、2.11〜1.98(m、2H)。
13C NMR(DMSO−d、75MHz、300K)δ161.3、52.9、26.8、16.1。
MS:m/z(%):101((M+H)、100)、83(−HO、60)。
【0200】
段階4:3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル
2−イミノピロリジン−1−オール塩酸塩のクロロホルム溶液に、トリエチルアミン(1.5当量)を加えた。混合物を室温で5分間攪拌し、冷却して−30℃としてから、攪拌しながらジメチルアセレンジカルボキシレート(1.1当量)のクロロホルム溶液を滴下した。1時間後、溶媒を減圧下に除去した。得られた粗取得物に、脱水o−キシレン2mLを加え、混合物を高攪拌下に150℃(オイル浴温)で2時間加熱し、減圧下に溶媒留去した。残留物をMeOHで処理し、濾過し、濾液を溶媒留去した。分取HPLC(シンメトリー(Symmetry)カラムC18、5μm、19×300mm、CHCN/HO+0.01%TFAの勾配)による精製によって分析サンプルを得た。
H−NMR(DMSO−d、400MHz、300K)δ:10.19(s、1H)、3.99(t、J=7.3Hz、2H)、3.80(s、3H)、2.92(t、J=7.9Hz、2H)、2.20〜2.10(m、2H)。
13C NMR(DMSO−d、75MHz、300K)δ166.4、157.1,153.6、144.6、128.3、52.1,46.8、30.9、19.5。
MS:m/z(%):211((M+H)、100)、201(100)。
【0201】
段階5:3−(ベンゾイルオキシ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル(A)および4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−3−イル安息香酸(B)
粗3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルのピリジン溶液に、無水安息香酸(1.2当量)を加え、混合物を室温で終夜攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を酢酸エチルとNaHCO飽和溶液との間で分配した。有機相を1N HCl、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。油状残留物のシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/EtOAc1:3、次にEtOAc)後に、固体を得た。それはH NMRおよび質量分析によって、生成物Aおよび生成物Bの2:1混合物であることがわかった。EtOAcからの結晶化によって混合物を濃縮して、6:1 A:Bとした。混合物の分取HPLC(シンメトリーカラムC18、5μm、19×300mm、CHCN/HO+0.01%TFAの勾配)とそれに続くEtOAcからの結晶化によって、その2つの化合物の分析サンプルを得た。
A:H−NMR(DMSO−d、400MHz、300K)δ:8.70(d、J=7.2Hz、2H)、8.29(t、J=7.4Hz、1H)、8.18〜8.10(m、2H)、4.64(t、J=7.4Hz、2H)、4.31(s、3H)、3.64(t、J=8.1Hz、2H)、2.87〜2.78(m、2H)。
13C NMR(DMSO−d、75MHz、300K)δ163.1、163.1、162.8、156.0、142.4、136.0、134.4、129.8、129.1、127.8、52.7、47.6、31.9、19.2。
MS:m/z(%):315((M+H)、100)、201(25)。融点:170.3〜171.3℃(EtOAc)。
B:H−NMR(DMSO−d、400MHz、300K)δ:8.69(d、J=7.4Hz、2H)、8.42(s、1H)、8.27(t、J=7.4Hz、1H)、8.16〜8.09(m、2H)、4.63(t、J=7.4Hz、2H)、3.61(t、J=8.1Hz、2H)、2.86〜2.76(m、2H)。
13C NMR(DMSO−d、75MHz、300K)δ163.5、163.3、155.5、144.5、136.3、134.2、129.8、129.0、128.0、47.2、31.8、19.4。
【0202】
段階6:N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
3−(ベンゾイルオキシ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルおよび4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−3−イル安息香酸(比率6:1)の粗混合物の脱水メタノール溶液に、3当量の4−フルオロ−ベンジルアミンを加えた。混合物をマイクロ波装置で照射した(140℃、500秒)。冷却後、溶媒を減圧下に除去した。分取RP−HPLC(シンメトリーカラムC18、5μm、19×300mm、CHCN/HO+0.01%TFAの勾配)によって生成物を単離した。合わせた生成物画分を凍結乾燥して、標題化合物を得た。
H−NMR(DMSO−d、400MHz、300K)δ:12.74(bs、1H)、8.96(bs、1H)、7.94〜7.89(m、2H)、7.66〜7.60(m、2H)、5.06(d、J=6.6Hz、2H)、4.56(t、J=7.2Hz、2H)、3.47(t、J=7.9Hz、2H)、2.77(m、一部がHO下に隠れている)。
13C NMR(DMSO−d、75MHz、300K)δ168.6、161.2(d、J=242Hz)、156.3、153.7、147.0、134.8(d、J=3Hz)、129.5(d、J=8Hz)、126.6、115.0(d、J=21Hz)、46.8、41.4、31.1、19.3。
MS:m/z(%):304((M+H)、100)、201(70)。
【実施例10】
【0203】
8−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
【0204】
【化63】

【0205】
実施例9段階5で得られた粗3−(ベンゾイルオキシ)−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルを、実施例2段階2に記載の方法に従って反応させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、65:35)後、ブロマイド(MS:m/z:393/395(M+H))を得た。そのブロマイドを脱水ジメチルホルムアミドに溶かし、N−ベンジル−N−メチルアミン(3当量)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌し、減圧下に濃縮して乾固させて、粗メチルベンジルアミン誘導体を得た(MS:m/z:330(M+H))。パラジウム/活性炭(10重量%)を含むメタノールに溶かした後、化合物を大気圧の水素下に1.5時間攪拌した。触媒を濾過し、溶液を減圧下に濃縮して乾固させて、粗メチルアミン誘導体(MS:m/z:240(M+H))、を得た。それを脱水メタノールに溶かした。トリエチルアミン(2当量)および4−フルオロ−ベンジルアミン(3当量)を加えた。混合物を65℃で終夜攪拌および加熱した。冷却して室温とした後、溶媒を減圧下に除去した。粗p−フルオロベンジルアミド(MS:m/z:333(M+H))を脱水塩化メチレンに溶かし、N,N−ジメチルスルファモイルクロライド(3.5当量)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。反応液をDCMで希釈し、HCl 1Nおよびブラインで洗浄した。有機相をNaSOで脱水し、濃縮した。生成物を分取RP−HPLC(シンメトリーカラムC18、5μm、19×300mm、CHCN/HO+0.01%TFAの勾配)によって単離した。合わせた生成物画分を凍結乾燥して、標題化合物を毛羽状の若干ピンク色物として得た。
H−NMR(DMSO−d、400MHz、300K)δ:12.42(bs、1H)、8.78(t、J=6.3Hz、1H)、7.42〜7.35(m、2H)、7.23〜7.15(m、2H)、5.27(t、J=9.1Hz、1H)、4.51(ddd、J=6.3Hz、J=14.8Hz、J=26.8Hz、2H)、4.13〜4.05(m、1H)、3.88〜3.72(m、1H、部分的に水の下に隠れている)、2.78(s、6H)、2.73(s、3H)、2.48〜2.38(m、1H)、2.35〜2.23(m、1H)。
MSm/z:440(M+H)
【実施例11】
【0206】
(+/−)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド
【0207】
【化64】

【0208】
下記の変更を加えて、実施例4に記載の合成手順に従って標題化合物を製造した。
【0209】
段階1:1−(ベンジルオキシ)アゼパン−2−イミン
tert−ブチル−(ベンジルオキシ)−(5−シアノペンチル)−カーバメート(6−ブロモヘキサンニトリルを原料として実施例1段階1aに記載の手順に従って合成)を飽和HClのEtOH溶液に溶かし、混合物を45分間攪拌した。窒素を溶液に吹き込んで、過剰のHClを除去した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を1,4−ジオキサンに溶かし、トリエチルアミンで処理してpHを10に調節した。エタノールを除去し、過剰の塩化トリエチルアンモニウムおよび6−[(ベンジルオキシ)アミノ]ヘキサン酸エチルを含む標題化合物をそれ以上精製せずに用いた。分析サンプルを、溶離液として水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を用いる分取RP−HPLC(カラムCl8)によって精製した。合わせた生成物画分を凍結乾燥した。
H−NMR(400MHz、DMSO−d、300K)δ:9.39(s、1H)、8.81(s、1H)、7.61〜7.52(m、2H)、7.48〜7.38(m、3H)、5.03(s、2H)、4.02〜3.93(m、2H)、2.70〜2.59(m、2H)、1.69〜1.54(m、6H)。
MSm/z:219(M+H)
【0210】
段階2:(+/−)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド
粗N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−10−(メチルアミノ)−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド(類似の6員系で用いた手順(実施例3段階3)に従って1−(ベンジルオキシ)アゼパン−2−イミンを原料として合成)の塩化メチレン溶液を攪拌しながら、それに3当量のトリエチルアミン、2当量の(ジメチルアミノ)(オキソ)酢酸カリウム、2.2当量の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および2.2当量の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を酢酸エチルと1M HCl水溶液との間で分配した。水相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。標題生成物を、溶離液として水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を用いる分取RP−HPLC(カラム:C18)によって単離した。合わせた生成物画分を凍結乾燥して、標題化合物を毛羽状の白色物として得た。生成物は、H NMRにより回転異性体の混合物である。
H−NMR(400MHz、DMSO−d、300K)δ:12.29(bs、0.1H)、11.95(bs、0.9H)、9.30(bs、0.9H)、8.45(bt、0.1H)、7.38(dd、J=8.33,5.5Hz、1.8H)、7.33(dd、J=8.33,5.5Hz、0.2H)、7.15(t、J=9.0Hz、2H)、5.45〜5.25(m、0.9H)、4.94(dd、J=14,5.7Hz、1.0H)、4.84〜4.79(m、0.1H)、4.57〜4.43(m、2H)、3.54(dd、J=14,11Hz、0.9H)、3.28〜3.18(m、0.1H)、3.05(s、0.3H)、2.92(s、2.7H)、2.90(s、5.4H)、2.81(s、0.3H)、2.76(s、0.3H)、2.19〜1.78(m、5H)、1.41〜1.27(m、1H)。
MSm/z:460(M+H)
【実施例12】
【0211】
(−)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド
段階1:(2E)−2−[(アゼパン−2−イリデンアミノ)オキシ]ブタ−2−エンジオン酸ジメチルおよび(2Z)−2−[(アゼパン−2−イリデンアミノ)オキシ]ブタ−2−エンジオン酸ジメチル
アゼパン−2−オンオキシムのアセトニトリル懸濁液に、攪拌しながら1.1当量のアセチレンジカルボン酸ジメチルを滴下した。混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去して、(2E)−2−[(アゼパン−2−イリデンアミノ)オキシ]ブタ−2−エンジオン酸ジメチルおよび(2Z)−2−[(アゼパン−2−イリデンアミノ)オキシ]ブタ−2−エンジオン酸ジメチルの8/1混合物を黄色油状物として得た。標題化合物の特性決定をより良好に行うため、少量の粗取得物を、溶離液として水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を用いる分取RP−HPLC(カラムCl8)によって精製した。合わせた生成物画分を凍結乾燥した。
異性体E:H−NMR(400MHz、DMSO−d、300K)δ:7.08(bs、1H)、5.63(s、1H)、3.77(s、3H)、3.59(s、3H)、3.19〜3.11(m、2H)、2.29〜2.21(m、2H)、1.66〜1.42(m、6H)。
13C−NMR(125MHz、DMSO−d、300K)δ:166.20、162.81、161.90、161.61、92.38、52.42、50.92、42.28、29.84、29.32、28.81、25.40。
MSm/z271(M+H)
異性体Z:H−NMR(400MHz、DMSO−d、300K):6.66(bs、1H)、5.63(s、1H)、3.74(s、3H)、3.61(s、3H)、3.24〜3.16(m、2H)、2.20〜2.12(m、2H)、1.65〜1.44(m、6H)。
13C−NMR(125MHz、DMSO−d、300K)δ:165.01、163.01、161.45、154.11、101.09、52.32、51.05、42.24、29.93、29.31、28.45、25.14。
MSm/z:271(M+H)
【0212】
段階2:3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチル
(2E)−2−[(アゼパン−2−イリデンアミノ)オキシ]ブタ−2−エンジオン酸ジメチルおよび(2Z)−2−[(アゼパン−2−イリデンアミノ)オキシ]ブタ−2−エンジオン酸ジメチルの比率8/1での混合物を、o−キシレンに溶かし、還流させた。16時間後、溶媒を減圧下に除去し、残留物を酢酸エチルに溶かし、飽和NaHCO水溶液で抽出した。6M HCl水溶液を加えて水相のpHを約3に調節し、溶液を塩化メチレンで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。
H−NMR(400MHz、DMSO−d、300K)δ:10.12(s、1H)、4.29〜4.16(m、2H)、3.80(s、3H)、2.95〜2.78(m、2H)、1.79〜1.41(m、6H)。
13C−NMR(100MHz、DMSO−d、300K)δ:165.79、158.54、153.41、143.55、126.61、52.04、43.02、35.75、28.76、26.94、24.58。
MSm/z:239(M+H)
【0213】
段階3:3−(ベンゾイルオキシ)−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチル
3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチルのピリジン溶液に、無水安息香酸(1.1当量)および触媒量のジメチルアミノピリジンを加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を塩化メチレンと1M HCl水溶液との間で分配した。水相を塩化メチレンで抽出し、合わせた有機相を1M HCl水溶液およびブラインで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、6:4)後に、標題化合物を褐色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d、300K)δ:8.07(dd、J=8.6、1.3Hz、2H)、7.78(t、J=7.5Hz、1H)、7.62(t、J=7.9Hz、2H)、4.31〜4.29(m、2H)、3.74(s、3H)、3.06〜3.04(m、2H)、1.82〜1.65(m、6H)。
13C−NMR(75MHz、DMSO−d、300K)δ:162.78、162.65、162.43、157.01、140.29、135.23、134.18、129.63、128.86、127.59、52.46、43.13、36.07、28.47、26.12、23.68。
MSm/z:343(M+H)
【0214】
段階4:3−(ベンゾイルオキシ)−10−ブロモ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチル
3−(ベンゾイルオキシ)−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチル、N−ブロモ−コハク酸イミド(2当量)およびα,α′−アゾイソブチロニトリル(0.45当量)の四塩化炭素中混合物を、14時間攪拌還流した。混合物を冷却して室温とし、コハク酸イミドを濾去し、溶媒を減圧下に除去した。フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、8:2)後に、3−(ベンゾイルオキシ)−10−ブロモ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチルを淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz、DMSO−d、300K)δ:8.07(dd、J=8.3、0.9Hz、2H)、7.79(t、J=7.5Hz、1H)、7.63(t、J=7.9Hz、2H)、5.63(dd、J=5.9、2.2Hz、1H)、4.98(dd、J=14.3、6.1Hz、1H)、3.97(dd、J=14.3,11.0Hz、1H)、3.76(s、3H)、2.31〜2.13(m、2H)、2.10〜1.79(m、3H)、1.〜1.61〜1.48(m、1H)。
13C−NMR(75MHz、DMSO−d、300K)δ:162.65、162.14、157.22、157.10、139.45、136.59、134.37、129.72、128.94、127.36、53.56、52.67、42.37、31.52、25.78、24.40。
MSm/z:423/421(M+H)
【0215】
段階5:3−ヒドロキシ−4−オキソ−10−{[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチル
3−(ベンゾイルオキシ)−10−ブロモ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチル(1.0当量)を、(1R)−1−フェニルエチルアミン(2.2当量)およびトリエチルアミン(1当量)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液に加えた。混合物を室温で2時間、50℃で30分間高攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、標題粗生成物(ジアステレオマー異性体の1:1混合物)を得て、それ以上精製せずに用いた。別の手順(段階5A)で、固体の3−(ベンゾイルオキシ)−10−ブロモ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチル(1.0当量)を、(1R)−1−フェニルエチルアミン(4.5当量)の7:3メタノール/水混合液中溶液に−30℃で加えた。反応を終夜行ってから、昇温させて室温とし、溶媒を濃縮して白色固体を得た。それを濾去し、廃棄した。標題化合物(ジアステレオマー異性体の7:3混合物)を、母液から塩化メチレンで抽出し、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
MSm/z358(M+H)
【0216】
段階6:N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−10−{[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド
p−フルオロベンジルアミン(3当量)を、3−ヒドロキシ−4−オキソ−10−{[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボン酸メチル(段階5または段階5Aに記載の方法に従って製造)のメタノール溶液に加えた。混合物を70℃で終夜攪拌し、冷却して室温として、段階7で直接用いた。別の手順(段階6A)で、溶媒を除去し、粗生成物をアセトニトリルから数回結晶化させて、4−フルオロベンジルアンモニウム塩としての標題化合物の単独のジアステレオマー異性体を、d.e.>95%で得た。
【0217】
段階7:(+)N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−10−{メチル[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド
段階6で得られたN−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−10−{[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミドをメタノールに溶かし、酢酸でpHを約5に調節し、37%ホルムアルデヒド水溶液(6当量)および水素化ホウ素シアノナトリウム(6.25当量)を加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を最少量のメタノールに溶かし、トリフルオロ酢酸でpH2〜3の酸性とした。溶液をカチオン交換樹脂カートリッジ(バリアンMEGA BOND ELUTE SCX)に加え、カートリッジをメタノールで洗浄し、粗生成物を2Mアンモニア/メタノールで溶離した。合わせた溶離液を減圧下に濃縮して乾固させて、油状残留物を得た。生成物、すなわちジアステレオマー異性体の混合物を、分取RP−HPLC精製[カラム:C18、溶離液:水(0.1%TFA)、アセトニトリル(0.1%TFA)]によって分離した。標題ジアステレオマー異性体が最初のピークとして溶出し、凍結乾燥後に標題化合物を白色固体として得た(TFA塩)。
【0218】
別の手順(段階7A)で、段階6Aの生成物を段階6の生成物と同様にして反応させて、HPLCによる分離を行わずに単独のジアステレオマーを得た。
H−NMR(300MHz、DMSO−d−TFA、300K)δ:9.42(t、J=6.2Hz、1H)、9.20(bs、1H)、7.60(bd、J=7.3Hz、2H)、7.51〜7.29(m、5H)、7.21(t、J=8.9Hz、2H)、4.98〜4.75(m、3H)、4.69(dd、J=15.5,6.9Hz、1H)、4.47(dd、J=15.5、5.5Hz、1H)、3.66(t、J=12.8Hz、1H)、2.94〜2.81(m、3H)、1.97〜1.81(bm、2H)、1.79〜1.33(m、7H)。
MSm/z:465(M+H)
[α]20=+62±2(C=0.1、クロロホルム中)。
【0219】
段階8:(−)2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−N−メチル−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−アンモニウム・トリフルオロ酢酸塩
パラジウム/活性炭(10重量%)を含む段階7(または7A)の生成物のTFA塩のメタノール溶液を、大気圧の水素下で4時間攪拌した。触媒を濾去し、溶液を減圧下に濃縮して乾固させて、標題化合物を得た。
H−NMR(300MHz、DMSO−d−TFA、300K)δ:9.88(bs、1H)、9.56(bs、1H)、9.14(bs、1H)、7.41(dd、J=8.6,5.7Hz、2H)、7.17(t、J=8.8Hz、2H)、4.92(dd、J=14.6、4.6Hz、1H)、4.72(bm、1H)、4.58〜4.44(m、2H)、3.51(dd、J=13.9、11.7Hz、1H)、2.66(t、J=4.9Hz、3H)、2.29(d、J=13.3Hz、1H)、2.02〜1.57(m、4H)、1.45〜1.27(m、1H)。
MSm/z:361(M+H)
[α]20=−4±2(C=0.4、メタノール中)。
【0220】
段階9:(−)N−(−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド
クロロオキソ酢酸メチル(2〜6当量)およびN−エチルジイソプロピルアミン(4当量)を、段階8のアンモニウム・トリフルオロ酢酸塩化合物のクロロホルム溶液に加えた。混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を2Mジメチルアミン/メタノール溶液に溶かし、室温で6時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を塩化メチレンに溶かし、1M HCl水溶液で洗浄した。有機相を脱水NaSOで脱水し、溶媒を減圧下に除去した。標題生成物を、溶離液として水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を用いる分取RP−HPLC(カラム:C18)によって単離した。合わせた生成物画分を凍結乾燥して、エナンチオマー過剰率99.5%の標題生成物を得た(e.e.はキラルHPLC[キラルパックAD、移動相0.2%TFA・n−Hex/0.2%TFAエタノールと3%メタノール]によって測定)。その化合物のアセトニトリル溶液をKOH水溶液で処理し、凍結乾燥して、標題化合物の非晶質カリウム塩を得た。 H−NMRスペクトラムは、実施例11に記載の化合物と同じであった。
13C−NMR(100MHz、DMSO−d、300K)δ:168.01、165.80、165.03、161.30(d、JC−F=243Hz)、157.68、149.67、145.94、134.59、129.56(d、JC−F=8.5Hz)、124.72、115.10(d、JC−F=21Hz)、55.88、42.42、41.56、36.24、32.79、32.34、28.83、27.10、26.15。
MSm/z:460(M+H)
[α]20=−72±2(C=0.1、クロロホルム中)。
【実施例13】
【0221】
ラセミ体のN−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド
段階1:ω−ヒドロキシN−メチルアミノニトリル3の製造
【0222】
【表1】


【0223】
5%HSO水溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(DHP;21.1g)を20〜35℃で加えた。得られた溶液を20〜35℃で1時間経過させた。反応混合物を冷却して0〜5℃とし、40%メチルアミン水溶液でpH=6〜7の中性とした。メチルアミン塩酸塩およびシアン化ナトリウムをそれぞれ反応混合物に加えた。得られた溶液を室温で36時間経過させた。反応混合物をIPAcによって抽出した(150mLで6回)。合わせた有機層を濃縮して、総容量を約150mLとし(アッセイ収率約91%)、次の段階で用いた。H NMR(CDCl、400MHz)δ:3.81(m、1H)、3.45(m、2H)、2.47(s、3H)、1.90〜1.40(m、6H)。
【0224】
段階2:ω−ヒドロキシN−メチルN−Boc−アミノニトリル4の製造
【0225】
【表2】


【0226】
ω−ヒドロキシN−メチルアミノニトリル(0.2106モル)のIPAc溶液(段階1から)に、(Boc)O(48.3g)を室温で加えた。得られた溶液を30〜35℃で2時間経過させた(H NMRによって変換率100%)。反応混合物を冷却して0〜5℃とし、5%NHOH/10%NHCl(35mL)を加えた。得られた混合物を10〜20℃で3時間経過させた。相分離後、水層をIPAc(80mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、濃縮し、IPAに溶媒交換し(総容量230mL)、それを次の段階で用いた。
H NMR(CDCl、400MHz)δ:5.18(m、1H)、3.64(q、J=5.7Hz、2H)、2.88(s、3H)、1.88〜1.75(m、3H)、1.65〜1.61(m、2H)、1.49〜1.46(m、1H)、1.18(s、9H)。
【0227】
段階3:ヒドロキシアミジン5の製造
【0228】
【表3】


【0229】
N−Boc−アミノニトリル(0.2106モル)のIPA溶液(総容量230mL)に、室温で50%ヒドロキシルアミン(16.2mL)を加えた。得られた溶液を60℃で3時間経過させた。反応混合物を濃縮し、溶媒をメタノール溶液に切り換え(総容量230mL)、それを次の段階で用いた。H NMR(CDCl、400MHz)δ:7.53(br s、1H)、4.84(br s、2H)、4.64(t、J=7.1Hz、1H)、3.71〜3.62(m、2H)、2.72(s、3H)、2.00(br s、1H)、1.92〜1.82(m、1H)、1.76(1.55(m、3H)、1.49(s、9H)、1.42〜1.23(m、2H)。
【0230】
HPLC条件:カラム:ゾルバックス(Zorbax)、Rx C8 250×4.6mm;温度:30℃;210nmで検出;移動相:0.1%HPO水溶液(A)/MeCN(B);勾配:15分間かけて90:10(A)/(B)から10:90、10:90に5分間保持、10秒間かけて10:90から90:10(A)/(B);流量:1mL/分。
【0231】
保持時間:アミドキシム−6.152分および6.256分(2種類の異性体)。
【0232】
段階4:O−アルケンアミドキシム6の製造
【0233】
【表4】


【0234】
ヒドロキシアミジン5(約0.2106モル)のメタノール溶液(総容量230mL)に、ジメチルアセレンジカルボキシレート(27.10mL)を室温で加えた。得られた溶液を室温で16時間経過させた。反応混合物を濃縮し、溶媒を40〜60℃でクメンに切り換えた(総容量430mL)。その溶液を次の段階で用いた。
H NMR(CDCl、400MHz)δ:5.82(s、0.28H)、5.73(s、0.72H)、5.44(br s、1.77H)、5.25(br s、0.56H)、4.61(m、1H)、3.89(s、0.84H)、3.84(s、2.16H)、3.72(s、2.16H)、3.68(s、0.84H)、3.65〜3.58(m、2H)、2.73(s、0.84H)、2.71(s、2.16H)、1.90〜1.52(m、4H)、1.47(s、9H)、1.43〜1.30(m、2H)。
【0235】
HPLC条件:カラム:ゾルバックス、Rx C8 250×4.6mm;温度:30℃;210nmで検出;移動相:0.1%HPO水溶液(A)/MeCN(B);勾配:15分間かけて90:10(A)/(B)から10:90、10:90に5分間保持、10秒間かけて10:90から90:10(A)/(B);流量:1mL/分。
【0236】
保持時間:アミドキシム−12.051分、12.315分、比率:約3.6:1。
【0237】
段階5:ピリミジン7の製造
【0238】
【表5】


【0239】
O−アルケンアミドキシム(約0.2106モル)のクメン(総容量430mL)溶液を120℃(内部温度)で12時間加熱した。反応混合物を冷却して約60℃とし、濃縮して総容量を250mLとし、EtOAc(250mL)で希釈し、冷却して25〜35℃とした。5%重炭酸ナトリウム(330mL、約1当量)をゆっくり加え、得られた溶液を25〜35℃で0.5時間経過させた。相を分離した後、有機層を5%重炭酸ナトリウム(180mL)で再度抽出した。合わせた水系抽出液を5N HClでpH=2〜3の酸性とし、EtOAcによって抽出した(250mLで3回)。合わせた有機層をブライン(150mL)で洗浄した。有機溶液を濃縮し、溶媒をTHFに交換した(総収率約30〜40%、KF約100〜150ppm)。
H NMR(CDCl、400MHz)δ:10.66(br s、2H)、4.77(m、1H)、4.01(s、3H)、3.72〜3.67(m、2H)、2.77(s、3H)、2.20〜1.55(m、5H)、1.48(s、9H)、1.43〜1.35(m、1H)。
【0240】
HPLC条件:カラム:ゾルバックス、Rx C8 250×4.6mm;温度:30℃;210nmで検出;移動相:0.1%HPO水溶液(A)/MeCN(B);勾配:15分間かけて90:10(A)/(B)から10:90、10:90に5分間保持、10秒間かけて10:90から90:10(A)/(B);流量:1mL/分。
【0241】
保持時間:ピリミジン−9.905分。
【0242】
段階6:ビスメシル−ピリミジン8の製造
【0243】
【表6】


【0244】
ピリミジン7(43.5g、純度約80%、0.09029モル)のTHF(275mL)溶液に、TEA(37.8mL)およびMsCl(21.0mL)を同時に0〜5℃で1時間かけてゆっくり加えた。得られた溶液をその温度で4時間経過させた。固体を濾去し、THFで洗浄した(100mLで3回)。合わせた濾液を濃縮し、溶媒をメタノールに切り換えた(総容量200mL)。トリメシル−ピリミジンのメタノール溶液に、10〜20℃で炭酸カリウム(12.5g、0.09029モル)を加えた。得られた溶液をその温度で6〜10時間経過させた(HPLCによってモニタリング)。反応混合物を5N HClで中和してpH=6〜7とし、濃縮して総容量を約100mLとした。16%ブライン(100mL)を加え、得られた溶液をEtOAcによって抽出した(100mLで3回)。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、濃縮し、溶媒をDMFに切り換えた。トリメシル−ピリミジンの選択的加水分解から1当量で生成した副生成物(MeSOMe)を、60〜65℃でDMFとの共沸によって除去した(<10モル%となるまでH NMRによってモニタリング)。ビスメシル−ピリミジンのDMF中での濃度は約0.3Mであった(総容量300mL)。
H NMR(CDCl、400MHz)δ:11.00(br s、1H)、4.78(d、J=7.8Hz、1H)、4.24〜4.15(m、2H)、3.95(s、3H)、3.50(s、3H)、2.99(s、3H)、2.81(s、3H)、2.12〜2.11(m、1H)、1.90〜1.76(m、2H)、1.46(s、9H)、1.43〜1.35(m、2H)。
【0245】
HPLC条件:カラム:ゾルバックス、Rx C8 250×4.6mm;温度:30℃;210nmで検出;移動相:0.1%HPO水溶液(A)/MeCN(B);勾配:15分間かけて90:10(A)/(B)から10:90、10:90に5分間保持、10秒間かけて10:90から90:10(A)/(B);流量:1mL/分。
【0246】
保持時間:トリメシル−ピリミジン−14.140分;ビスメシル−ピリミジン−12.760分。
【0247】
段階7:7員環ピリミジンメシレート9の製造
【0248】
【表7】


【0249】
ビスメシル−ピリミジン8(0.09029モル)のDMF溶液(総容量300mL)に、炭酸セシウム(35.30g)を室温で加えた。得られたスラリーを55℃で2〜3時間経過させた(HPLCによる変換率76%)。中和してpH=7とした後、反応混合物を水250mLで希釈し、IPAcで抽出した(250mLで2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄した(200mLで2回)。有機層を濃縮して粗生成物を得た。粗生成物の半量を、短カラム(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc2:1)を通過させることによって精製して、所望の生成物9(6.00g、98A%純度)および9a(2.3g、40A%純度)を得た。DHPから環化生成物への総収率は、補正後で約13%であった。
H NMR(CDCl、400MHz)化合物のもの:δ:5.34(m、1H)、5.22(m、1H)、3.93(s、3H)、3.51(s、3H)、3.47(m、1H)、2.97(s、3H)、2.20〜2.05(m、3H)、1.90〜1.65(m、2H)、1.44(s、9H)、1.24(m、1H)。化合物9aのもの:11.86(br s、1H)、7.90〜7.55(br s、1H)、7.31(dd、J=8.5、5.4Hz、2H)、7.06(t、J=8.5Hz、2H)、5.40〜4.90(m、2H)、4.53〜4.40(m、2H)、3.45〜3.23(m、1H)、2.23〜2.05(m、3H)、1.86〜1.76(m、1H)、1.74〜1.64(m、1H)、1.47〜1.37(m、1H)、1.30(s、9H)。
【0250】
HPLC条件:カラム:ゾルバックス、Rx C8 250×4.6mm;温度:30℃;210nmで検出;移動相:0.1%HPO水溶液(A)/MeCN(B);勾配:15分間かけて90:10(A)/(B)から10:90、10:90に5分間保持、10秒間かけて10:90から90:10(A)/(B);流量:1mL/分。
【0251】
保持時間:7員環ピリミジンメシレート:13.969分;7員環ピリミジン9a:13.141分。
【0252】
LiHを用いる別の手順も行った。ビスメシル−ピリミジン(65mg)のジオキサン(1mL)溶液に、LiH粉末を室温で加えた。得られた混合物を65℃で4時間経過させた。反応混合物を冷却して室温とし、1N HClをに加えて過剰のLiHを抑制した。溶液をEtOAcで抽出した(5mLで2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc=2:1)によって精製して、7員環ピリミジンメシレート(45.6mg、85%)を得た。
H NMR(CDCl、400MHz)δ:5.34(m、1H)、5.22(m、1H)、3.93(s、3H)、3.51(s、3H)、3.47(m、1H)、2.97(s、3H)、2.20〜2.05(m、3H)、1.90〜1.65(m、2H)、1.44(s、9H)、1.24(m、1H)。
【0253】
段階8:7員環ピリミジンアミド10の製造
【0254】
【表8】


【0255】
7員環ピリミジンメシレート(6g)のEtOH(80mL)溶液に、4−フルオロベンジルアミン(5.060g)を加えた。得られた溶液を8時間還流した(HPLCによる変換率100%)。反応混合物を濃縮して総容量を約20mLとし、EtOAc80mLを加えた。得られた溶液に、20%ブライン(15mL)、4N HCl(15mL)および水(10mL)を加えた。相を分離した後、水層をEtOAc(25mL)で逆抽出した。合わせた有機層を4N HCl:20%ブライン(1:1、15mLで3回)、ブライン(15mL)で洗浄した。有機溶液を濃縮して総容量を約30mLとした。ヘキサン(70mL)を溶液に1時間かけてゆっくり加えた。得られたスラリーを0〜5℃で1時間経過させた。結晶固体を濾過し、ヘキサン:EtOAc(4:1、50mL)で洗浄し、窒素導入しながら真空乾燥して、7員環ピリミジンアミド10(5.30g、86%、HPLC>97A%)を得た。
H NMR(CDCl、400MHz)δ:11.85(br s、1H)、7.84(br s、0.5H)、7.68(br s、0.5H)、7.31(m、2H)、7.04(m、2H)、5.40〜4.90(m、2H)、4.53(m、2H)、3.38(m、1H)、2.87(s、3H)、2.20〜2.15(m、3H)、1.90〜1.40(m、3H)、1.37(s、9H)。
【0256】
HPLC条件:カラム:ゾルバックス、Rx C8 250×4.6mm;温度:30℃;210nmで検出;移動相:0.1%HPO水溶液(A)/MeCN(B);勾配:15分間かけて90:10(A)/(B)から10:90、10:90に5分間保持、10秒間かけて10:90から90:10(A)/(B);流量:1mL/分。
【0257】
保持時間:7員環ピリミジン10−15.467分。
【0258】
段階9:7員環ピリミジンアミド塩酸塩11の製造
【0259】
【表9】


【0260】
酢酸エチル(3.5mL)溶液に、−30〜−20℃でHClガス(0.5389g)を吹き込んだ。N−Boc−7員環ピリミジンアミド10(結晶固体)をそのHCl−EtOAc溶液に−30〜−20℃で入れた。得られた溶液を2.5時間かけて徐々に昇温させて室温とし、室温で0.5時間経過させた(HPLCによって変換率100%)。反応混合物をEtOAc(7mL)によって希釈した。得られたスラリーを0〜5℃で1時間経過させた。結晶固体を濾去し、EtOAc、ヘキサンで洗浄し、窒素を流しながら真空乾燥して、所望の生成物11を得た(単離収率98%、>97A%純度)。
H NMR(CDCl、400MHz)δ:12.35(s、1H)、9.96(t、J=6.3Hz、1H)、9.51(br s、1H)、9.19(br s、1H)、7.42(dd、J=8.5,5.6Hz、2H)、7.19(t、J=8.5Hz、2H)、4.92(dd、J=14.5,5.1Hz、1H)、4.71(m、1H)、4.57〜4.45(m、2H)、3.52(t、J=14.5Hz)、2.65(t、J=5.0Hz、3H)、2.30(br d、J=12.6Hz、1H)、1.99〜1.92(m、1H)、1.90〜1.75(m、2H)、1.68〜1.60(m、1H)、1.41〜1.33(m、1H)。
【0261】
HPLC条件:カラム:ゾルバックス、Rx C8 250×4.6mm;温度:30℃;210nmで検出;移動相:0.1%HPO水溶液(A)/MeCN(B);勾配:15分間かけて90:10(A)/(B)から10:90、10:90に5分間保持、10秒間かけて10:90から90:10(A)/(B);流量:1mL/分。
【0262】
保持時間:7員環ピリミジン塩酸塩11−8.118分。
【0263】
段階10:ラセミ体のN−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド14の製造
【0264】
【表10】


【0265】
12(122mg)のTHF(3mL)溶液に、クロロギ酸エチル(92μL)を0〜5℃で加えた。次に、4−NMM(106μL)を反応混合物に0〜5℃でゆっくり加えた。反応混合物をその温度で2時間経過させた。ピリミジン塩酸塩11(79.4mg)を固体として、その混成無水物溶液に0〜5℃で加え、その温度で5時間経過させ、5〜10℃でさらに2時間経過させた(HPLCによる変換率100%)。ジメチルアミン水溶液(40%、158μL)を反応混合物に加え、混合物を10〜15℃で1時間経過させ、その間に反応をHPLCによってモニタリングして、変換が完了していることを確認した。反応混合物を5〜15℃で2N HClによって酸性としてpH=3〜4とした。EtOAc(6mL)およびブライン(2mL)をそれぞれ加えた。相を分離した後、有機層を1N HCl(2mL)、ブライン(2mLで2回)で洗浄した。有機層を濃縮して総容量を1mLとした。ヘキサン(5mL)を0.5時間かけてゆっくり加えた。得られたスラリーを0〜5℃で1時間経過させた。結晶固体を濾過し、ヘキサン/EtOAc(5:1)、MTBEで洗浄し、窒素を流しながら真空乾燥して、標題化合物14(75.6mg、82%)を得た。
H NMR(CDCl、400MHz)δ:12.13(s、1H)、9.41(br s、1H)、7.38(dd、J=8.5,5.4Hz、2H)、7.00(t、J=8.5Hz、2H)、5.40(br s、1H)、5.29(dd、J=14.5,6.0Hz、1H)、4.60(dd、J=14.5,6.6Hz、1H)、4.52(dd、J=14.5,6.3Hz、1H)、3.35(dd、J=14.5、11.6Hz、1H)、3.04(s、3H)、3.01(s、3H)、2.98(s、3H)、2.23〜2.12(m、3H)、1.95〜1.81(m、2H)、1.58〜1.49(m、1H)。
【0266】
HPLC条件:カラム:ゾルバックス、Rx C8 250×4.6mm;温度:30℃;210nmで検出;移動相:0.1%HPO水溶液(A)/MeCN(B);勾配:15分間かけて90:10(A)/(B)から10:90、10:90に5分間保持、10秒間かけて10:90から90:10(A)/(B);流量:1mL/分。
【0267】
保持時間:標題化合物14−12.191分。
【実施例14】
【0268】
(−)−(7S)−7−アミノ−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
【0269】
【化65】

段階1:ベンジル[(3S)−6−オキソピペリジン−3−イル]カーバメート
この化合物を、文献(Kokotos, G., Markidis, T., Costantinou−Kokotou, V., Synthesis 1223−1226 (1996))に従って製造した。
【0270】
段階2:(7S)−7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル
段階1で製造したベンジル[(3S)−6−オキソピペリジン−3−イル]カーバメートを、文献(Tetrahedron Letters, 41 (2000), 299−301)に報告の手順に従って、相当するオキシムに変換した。その中間体を、実施例12段階1および段階2に記載の方法に従ってDMADと反応させ、環化させて所望の生成物とした。
H−NMR(DMSO−d+TFA、400MHz、300K)δ:7.66(bs、1H)、7.40〜7.27(m、5H)、5.04(bs、2H)、4.10〜3.97(m、2H)、3.87〜3.78(m、4H)、2.96〜2.78(m、2H)、2.10〜2.00(m、1H)、1.83〜1.71(m、1H)。MS:m/z(%):374((M+H)、100)。
【0271】
段階3
段階2からの生成物を、MeOH(6mL/mmol)に溶かし、p−フルオロベンジルアミン(2.0当量)を加え、混合物を6時間攪拌還流した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を酢酸エチルで希釈した。有機相を1N HCl、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。得られた粗生成物にMeOH(20mL/mmol)を加え、混合物を1気圧で10%(重量基準)Pd/Cで終夜水素化した。触媒を濾過した後、溶媒を留去して粗取得物を得た。それを分取RP−HPLC(シンメトリーカラムC18、5μm、19×100mm、CHCN/HO+0.01%TFAの勾配)によって精製した。
【0272】
TFA塩として特定決定した。
H−NMR(DMSO−d、400MHz、300K)δ:12.3(bs、1H)、8.10(bs、3H)、7.40〜7.33(m、2H)、7.22〜7.12(m、2H)、4.52〜4.40(m、2H)、4.16〜4.07(m、2H)、3.87〜3.80(m、1H)、2.90〜2.80(m、2H)、2.30〜2.22(m、1H)、1.78〜1.66(m、1H)。
MS:m/z(%):333((M+H)、100)。
[α]20=−6(C=0.1、メタノール中)。
【実施例15】
【0273】
(+/−)−8−[アセチル(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
【0274】
【化66】

段階1:3−(ベンゾイルオキシ)−4−オキソ−6,7−ジヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル
3−(ベンゾイルオキシ)−9−ブロモ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチル(実施例2段階1に従って得たもの)の脱水DMF溶液に、トリエチルアミン(2当量)を加えた。混合物を攪拌し、100℃で3時間加熱した。冷却して室温とした後、混合物を0.1M HClとEtOAcとの間で分配した。水相を再度EtOAcで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。そうして得られた粗生成物を、それ以上精製せずに次の段階で用いた。標題化合物の分析サンプルを、メタノールからの結晶化によって得た。淡黄色固体を得た。
H−NMR(300MHz、DMSO−d)δ:8.08(m、2H)、7.79(m、1H)、7.63(m、2H)、6.87(m、1H)、6.43(d、J=9.7Hz、1H)、4.11(t、J=7.5Hz、2H)、3.75(s、3H)、2.59(m、2H)。MSm/z:327(M+H)
【0275】
段階2:N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−8−[メトキシ(メチル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
3−(ベンゾイルオキシ)−4−オキソ−6,7−ジヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボン酸メチルの脱水DMF溶液に、O,N−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(2.5当量)およびDIPEA(2.2当量)を加えた。混合物を攪拌し、昇温させて65℃として6時間経過させた。混合物を冷却して室温とし、溶媒を高真空下に除去した。残留物をメタノールに溶かし、p−フルオロ−ベンジルアミン(2.2当量)およびトリエチルアミン(2当量)を加えた。混合物を65℃で16時間攪拌した。冷却して室温とした後、混合物を塩化アンモニウム水溶液と塩化メチレンとの間で分配した。水相を再度塩化メチレンで抽出した。合わせた有機相を0.1M NaOHで抽出した。水相を1M HCl水溶液で約pH5の酸性とし、塩化メチレンで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して乾固させた。そうして得られた粗生成物を、それ以上精製せずに次の段階で用いた。
MSm/z:377(M+H)
【0276】
段階3:N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−8−(メチルアミノ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
粗N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−8−[メトキシ(メチル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミドの酢酸/水(2:1)溶液に、亜鉛末(300重量%)を加えた。混合物を室温で攪拌し、1.5時間後に追加の亜鉛末(300重量%)を加えた。24時間後、亜鉛を濾去し、濾液を濃縮して乾固させた。残留物をメタノールに溶かし、SCX樹脂カートリッジに加えた。カートリッジを水およびメタノールで洗浄し、アンモニア/メタノール(2N)で溶離した。溶離液を濃縮して乾固させた。そうして得られた粗生成物を、それ以上精製せずに次の段階で用いた。
MSm/z:347(M+H)
【0277】
段階4:8−[アセチル(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
粗N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−8−(メチルアミノ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(2当量)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド塩酸塩(2当量)、DIPEA(1当量)および酢酸(2当量)の塩化メチレン溶液を室温で16時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、生成物を溶離液として水(0.1%TFA)およびアセトニトリル(0.1%TFA)を用いる分取RP−HPLC(カラム:C18)によって精製した。凍結乾燥後、生成物を毛羽状白色物として得た。
H−NMR(300MHz、DMSO−d/TFA)δ:9.33(m、1H)、7.36(m、2H)、7.14(m、2H)、4.76(m、0.6H)、4.55〜4.10(m、3.4H)、3.85〜3.62(m、1H)、3.13〜2.63(m、5H)、2.15〜1.85(m、5H)。MSm/z:389(M+H)
【0278】
下記の表1に、製造した本発明の化合物を挙げてある。この表には、各化合物の構造および名称、FIA−MSを用いて測定されたそれの分子イオン+1(M)または分子イオン−1(M)の質量、ならびにそれら化合物を製造するのに用いた合成図式を示した。
【0279】
【表11】













上記の明細書には、説明を目的として提供された実施例を用いて本発明の原理を示してあるが、実際の本発明は、添付の特許請求の範囲に含まれる全ての通常の変形、修正および/または変更を包含するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式Aの化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化1】

[式中、
、R12および各R16は独立に、H、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、C1−6アルキル、置換アルキル、SR18、SO18またはN[SON(C1−6アルキル)]R18であり;置換アルキルはO−C1−6アルキル、C3−8シクロアルキルまたはアリールで置換されたC1−6アルキルであり、前記シクロアルキルは1〜3個のC1−6アルキル基で置換されていても良く、前記アリールはそれぞれ独立にC1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CF、OCF、ハロ、CNまたはNOである1〜5個の置換基で置換されていても良く;ただし、R、R12およびR16のうちでH、C1−6アルキルまたは置換アルキル以外のものは1個以下であり;
は、
1)H、または
2)C1−6アルキル[独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するアリール、C3−8シクロアルキルまたは5員もしくは6員ヘテロ芳香族環で置換されていても良い]
であり;
は、
1)H、
2)いずれかの炭素原子でハロゲン、アリール、SO−C1−6アルキル、N(C1−6アルキル)またはSONRによって置換されていても良いC1−6アルキル[RおよびRはそれぞれ独立にC1−6アルキル基であるか、あるいはRおよびRがそれらが結合しているNと一体となって少なくとも1個の炭素原子およびRおよびRが結合している前記N原子以外の0〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員飽和複素環を形成しており、前記別のヘテロ原子は独立にN、OおよびSから選択され、いずれの環S原子も酸化されてSOまたはSOとなっていても良く、前記複素環はそれぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良い]、
3)C(O)C1−6アルキル[前記アルキルは、いずれかの炭素原子でハロゲン、アリール、SO−C1−6アルキル、N(C1−6アルキル)またはSONRu*v*によって置換されていても良く;Ru*およびRv*は独立に、それぞれ上記のRおよびRと同じ定義を有する]、
4)C(O)−C1−6フルオロアルキル、
5)C(O)R
6)C(O)C(O)NR
7)SONR
8)SO1−6アルキル[前記アルキルは、いずれかの炭素原子でハロゲン、アリール、SO−C1−6アルキルまたはN(C1−6アルキル)で置換されていても良い]、
9)C(O)NR
10)SO
11)C(O)C(O)R10[R10は、少なくとも1個の炭素原子および独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する4〜7員飽和複素環であり、いずれの環S原子も酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;前記複素環は、それぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良い]、
12)C(O)O−C1−6アルキルまたは
13)SO20[R20は、独立に上記のR10と同じ定義を有する飽和複素環で或る]
であり;
あるいはRとRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、少なくとも1個の炭素原子およびRおよびRが結合している前記N原子以外の0〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員飽和複素環を形成しており;前記別のヘテロ原子は独立に、N、OおよびSから選択され;いずれの環S原子も酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;前記複素環は、それぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良く;
およびR11はそれぞれ独立に、5員もしくは6員不飽和複素環または不飽和9員もしくは10員ヘテロ二環式縮合環系であり;前記環または二環系は、独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前記NおよびS原子のうちのいずれか1以上が酸化されていても良く;前記環は、それぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良く;
およびRはそれぞれ独立に、C1−6アルキルおよびアリールからなる群から選択され;
14、R30、各R32、R34およびR36は独立に、
(1)H、
(2)C1−6アルキルまたは
(3)O−C1−6アルキル、C3−8シクロアルキルまたはアリールで置換されたC1−6アルキル[前記シクロアルキルは、1〜3個のC1−6アルキル基で置換されていても良く;前記アリールは、それぞれ独立にC1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CF、OCF、ハロ、CNまたはNOである1〜5個の置換基で置換されていても良い]
であり;
18は、C(O)NRで置換されたC1−6アルキルであり;RおよびRはそれぞれ独立にC1−6アルキル基であり、あるいはRとRがそれらが結合しているNと一体となって少なくとも1個の炭素原子およびRおよびRが結合している前記N原子以外の0〜3個のヘテロ原子を有する4〜7員飽和複素環を形成しており;前記別のヘテロ原子は独立に、N、OおよびSから選択され;いずれの環S原子も酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;前記飽和複素環はそれぞれ独立にC1−6アルキル基である1〜3個の置換基で置換されていても良く;
は、HまたはC1−6アルキルであり;
は、
1)水素、
2)それぞれ独立にハロゲン、OH、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、NO、N(R)、C(O)R、CO、SR、S(O)R、SOまたはN(R)COである1以上の置換基で置換されていても良い(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い)C1−6アルキル、
3)それぞれ独立にハロゲン、OHまたはO−C1−4アルキルであり、それぞれ独立に
i)C3−8シクロアルキル、
ii)アリール、
iii)C5−7シクロアルキルに縮合したベンゼン環からなる縮合二環式炭素環、
iv)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員飽和複素環、
v)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員ヘテロ芳香族環、または
vi)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する9員もしくは10員縮合二環式複素環であって、前記環の少なくとも一方が芳香族であるもの
である1個もしくは2個の置換基で置換されている1以上の置換基で置換されていても良い(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い)C1−6アルキル、
4)アリールで置換されていても良いC2−5アルキニル、
5)アリールで置換されていても良いC3−8シクロアルキル、
6)アリール、
7)C5−7シクロアルキルに縮合したベンゼン環からなる縮合二環式炭素環、
8)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員飽和複素環、
9)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員ヘテロ芳香族環、または
10)独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する9員もしくは10員縮合二環式複素環であって、前記環の少なくとも一方が芳香族であるもの
であり;
(3)(ii)での各アリールまたは(4)、(5)もしくは(6)でのアリールまたは(3)(iii)での各縮合炭素環または(7)での縮合炭素環は、それぞれ独立にハロゲン、OH、C1−6アルキル、−C1−6アルキレン−OR、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、CN、NO、N(R)、−C1−6アルキレン−N(R)、C(O)N(R)、C(O)R、CO、−C1−6アルキレン−CO、OCO、SR、S(O)R、SO、N(R)SO、SON(R)、N(R)C(O)R、N(R)CO、−C1−6アルキレン−N(R)CO、アリール、−C1−6アルキレン−アリール、O−アリールまたは−C0−6アルキレン−HetAである1以上の置換基で置換されていても良く(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い);HetAは、独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員ヘテロ芳香族環であり;前記ヘテロ芳香族環はベンゼン環と縮合していても良く、それぞれ独立にC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、オキソまたはCOである1以上の置換基で置換されていても良く(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い);
(3)(iv)での各飽和複素環または(8)での飽和複素環は、それぞれ独立にハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、オキソ、アリールまたは独立にN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員のヘテロ芳香族環である1以上の置換基で置換されていても良く(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い);
(3)(v)での各ヘテロ芳香族環または(9)でのヘテロ芳香族環または(3)(vi)での各縮合二環式複素環または(10)での縮合二環式複素環は、それぞれ独立にハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、O−C1−6アルキル、O−C1−6ハロアルキル、オキソ、アリールまたはC1−6アルキレン−アリールである1以上の置換基で置換されていても良く(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い);
あるいはRとRがそれらが結合している窒素と一体となって、それぞれ独立にC1−6アルキルまたはオキソである1以上の置換基で置換されていても良い(例えば、1〜6個または1〜5個または1〜4個または1〜3個または1もしくは2個の置換基であっても良く、あるいはモノ置換であっても良い)C3−7アザシクロアルキルを形成しており;
各RおよびRが独立に、水素またはC1−6アルキルであり;
nは0、1、2または3の整数である。]
【請求項2】
下記式Iの化合物である請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化2】

[式中、
、R12および各R16は独立に、H、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、C1−6アルキル、SR18、SO18またはN[SON(C1−6アルキル)]R18であり;ただし、R、R12および各R16のうちでHまたはC1−6アルキル以外であるのは1個以下であり;
14はHまたはC1−6アルキルである。]
【請求項3】
、R12および各R16が独立に、H、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、CH、SR18、SO18またはN[SON(C1−3アルキル)]R18であり;ただし、R、R12およびR16のうちでHまたはCH以外であるものは1個以下であり;
がH、CH、CHCH、CH−シクロプロピル、CH−フェニル、CH(CH)−フェニルまたはCH−ピリジニルであり;
が、
1)H、
2)いずれかの炭素原子でハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSON(CHによって置換されていても良いC1−3アルキル、
3)C(O)−C1−3アルキル[前記アルキル基は、ハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSONRu*v*で置換されていても良く;Ru*およびRv*はいずれもCHであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環は、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
4)C(O)CF
5)C(O)R
6)C(O)C(O)NR
7)SONR
8)SO−C1−3アルキル[前記アルキルは、ハロゲン、フェニル、SOCHまたはN(CHで置換されていても良い]、
9)C(O)NR
10)SO
11)C(O)C(O)R10[R10は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環であり;前記飽和複素環は環窒素を介して当該化合物の残りの部分に結合しており、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
12)C(O)OCHまたは
13)SO20[R20は、独立に上記のR10と同じ定義を有する飽和複素環である]
であり;
あるいはRおよびRがそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環が1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;
およびR11がそれぞれ独立に、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、フリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、シンノリニルおよびトリアゾロピリミジニルからなる群から選択される不飽和複素環であり;前記N原子のいずれか1個が酸化されていても良く;前記複素環が、それぞれメチルである1〜3個の置換基で置換されていても良く;
およびRが独立に、CHおよびフェニルからなる群から選択され;
14がHまたはCHであり;
18がCHC(O)NRであり;RおよびRがいずれもCHであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環が1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;
が水素またはCHであり;
が、フェニルおよびナフチルから選択されるアリールまたはピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、キナゾリニル、シンノリニル、キノリニルおよびイソキノリニルから選択されるヘテロアリールで置換されたC1−3アルキルであり;前記アリールまたはヘテロアリールが、それぞれ独立にハロ、CH、CF、SOCHまたはC(O)NH(CH)である1〜3個の置換基で置換されていても良く;
nが0、1、2または3の整数である請求項2に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項4】
下記式IIの化合物である請求項3に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化3】

[式中、
は、H、NR、OR、SR、SOR、SO、SONR、OC(O)NR、R11、SR18、SO18またはN[SON(CH]SO18であり;
は、
1)いずれかの炭素原子でハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSON(CHによって置換されていても良いC1−3アルキル、
2)C(O)−C1−3アルキル[前記アルキル基は、ハロゲン、フェニル、SOCH、N(CHまたはSONRu*v*で置換されていても良く;Ru*およびRv*はいずれもCHであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一体となってアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環は、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
3)C(O)CF
4)C(O)R
5)C(O)C(O)NR
6)SONR
7)SO−C1−3アルキル[前記アルキルは、ハロゲン、フェニル、SOCHまたはN(CHで置換されていても良い]、
8)C(O)NR
9)SO
10)C(O)C(O)R10[R10は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環であり;前記飽和複素環は、環窒素を介して当該化合物の残りの部分に結合しており、1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良い]、
11)C(O)OCHまたは
12)SO20[R20は、独立に上記のR10と同じ定義を有する飽和複素環である]
であり;
あるいはRおよびRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジナニル、チアジアジナニルおよびピペラジニルからなる群から選択される飽和複素環を形成しており;前記飽和複素環は1〜3個のメチル基で置換されていても良く;いずれの環Sも酸化されてSOまたはSOとなっていても良く;
12はHまたはCHであり;
14はHまたはCHである。]
【請求項5】
が水素であり;

【化4】

(XおよびXはそれぞれ独立に、水素、臭素、塩素、フッ素、CH、CF、SOCHまたはC(O)NH(CH)であり;Yは水素、臭素、塩素、フッ素、CHまたはCFである)である請求項4に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項6】
がH、NR、SCHC(O)N(CH、SOCHC(O)N(CHまたはN[SON(CH]CHC(O)N(CHであり;
が、
1)CH
2)CH−フェニル、
3)C(O)CH
4)C(O)CHSOCH
5)C(O)CHSON(CH
6)C(O)C(CH−SON(CH
7)C(O)CHN(CH
8)C(O)CF
9)SOCH
10)SON(CH
11)C(O)C(O)N(CH
12)C(O)N(CH
13)SOCHSOCH
14)C(O)OCH
15)C(O)−T[Tは、
【化5】

である]、
16)
【化6】

17)
【化7】

18)SO−Q[Qは
【化8】

である]または、
19)SO20[R20
【化9】

である]
であり;
あるいはRとRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、
【化10】

からなる群から選択される飽和複素環を形成しており;

1)p−フルオロベンジル、
2)3−ブロモ−4−フルオロベンジル、
3)3−クロロ−4−フルオロベンジル、
4)4−フルオロ−3−メチルベンジル、
5)3,4−ジフルオロベンジル、
6)3−クロロベンジル、
7)p−クロロベンジル、
8)3−クロロ−4−メチルベンジル、
9)3−メチルベンジル、
10)4−フルオロ−2[(メチルアミノ)カルボニル]ベンジルまたは
11)キノリン−8−イルメチル
であり;
12およびR14がそれぞれ独立にHまたはCHであり;
nが0、1または2の整数である請求項5に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項7】
がNRであり;
がCHであり;
が、
1)C(O)CHSOCH
2)C(O)C(O)N(CH
3)SON(CHまたは
4)SO20であり;
20
【化11】

であるか;
あるいはRおよびRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、
【化12】

を形成しており;
が、
1)p−フルオロベンジル、
2)4−フルオロ−3−メチルベンジル、
3)3−クロロベンジルまたは
4)3−クロロ−4−メチルベンジルであり;
12およびR14がいずれもHであり;ただし、RがC(O)C(O)N(CHであり、Rがp−フルオロベンジルであり、nが1である場合は、R12およびR14はいずれもHであるかいずれもCHであり;
nが、1または2の整数である請求項6に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項8】
がC(O)C(O)N(CHまたはSO20であり;R20
【化13】

であり;
がp−フルオロベンジルまたは4−フルオロ−3−メチルベンジルであり;
12およびR14がいずれもHであり;ただし、RがC(O)C(O)N(CHであり、Rがp−フルオロベンジルであり、nが1である場合は、R12およびR14はいずれもHであるかいずれもCHであり;
nが1または2の整数である請求項7に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項9】
下記式IIIの化合物である請求項4に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化14】

[式中、
は水素、NR、OR、SR、SOR、SO、SONRまたはOC(O)NRであり;
は水素であり;

【化15】

であり;
は、
1)水素、
2)CHまたは
3)
【化16】

であり;
は、
1)C(O)CH
2)C(O)CHSOCH
3)CH
4)C(O)C(O)N(CH
5)SOCH
6)SON(CH
7)C(O)CHN(CH
8)SOCHSOCH
9)C(O)CF
10)
【化17】

11)
【化18】

または
12)
【化19】

であり;
あるいはRおよびRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、
【化20】

からなる群から選択される複素環を形成している。]
【請求項10】
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[アセチル(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(メチルスルホニル)アセチル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル(ピラジン−2−イルカルボニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[ベンジル(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−モルホリン−4−イル−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−9−ピペリジン−1−イル−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−(ジメチルアミノ)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−9−ピロリジン−1−イル−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N,N−トリメチルエタンジアミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{[(メチルスルホニル)アセチル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[(N,N−ジメチルグリシル)(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−(メチル{[(メチルスルホニル)メチル]スルホニル}アミノ)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(+)−9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N,N−トリメチルエタンジアミド;
(+)N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N,N−トリメチルエタンジアミド;
(+)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−9−[[(1S)−1−フェニルエチル](トリフルオロアセチル)−アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−9−[[(1S)−1−フェニルエチル](トリフルオロアセチル)−アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(3−ブロモ−4−フルオロベンジル)−9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[{[(ジメチルアミノ)スルホニル]アセチル}(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−{エチル[(メチルスルホニル)アセチル]アミノ}−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−(1,1−ジオキシド−1,2−チアジナン−2−イル)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(3,4−ジフルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(メチルスルホニル)アセチル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](エチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(+)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(メチルスルホニル)アセチル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(メチルスルホニル)アセチル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(3−クロロ−4−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(3−クロロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−(6−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(−)−N−(2−{[(3−クロロ−4−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(+)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−(6−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル(ピロリジン−1−イルスルホニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル(モルホリン−4−イルスルホニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(+)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル(モルホリン−4−イルスルホニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(2−{[(3−ブロモ−4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
9−[[アゼチジン−1−イル(オキソ)アセチル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(+)−9−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−N−(2−{[(3−クロロ−4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(+)−N−(4−フルオロ−3−メチルベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル(モルホリン−4−イルスルホニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−9−[{[(ジメチルアミノ)スルホニル]アセチル}(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロ−3−メチルベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(+)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−(7S)−7−アミノ−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(−)N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(+)N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(3−クロロ−4−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(+)−N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(−)−N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−8,8−ジメチル−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル([1,2,4]トリアゾロ[1、5−a]ピリミジン−2−イルカルボニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)スルホニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−{4−フルオロ−2−[(メチルアミノ)カルボニル]ベンジル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−{[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]チオ}−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[[(ジメチルアミノ)カルボニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−{[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]スルホニル}−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(1−オキシドピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
メチル(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)メチルカーバメート;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(モルホリン−4−イルスルホニル)アセチル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(シクロプロピルメチル)−N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N′,N′−ジメチルエタンジアミド;
9−[{2−[(ジメチルアミノ)スルホニル]−2−メチルプロパノイル}(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[{[(ジメチルアミノ)スルホニル]アセチル}(メチル)アミノ]−3−ヒドロキシ−4−オキソ−N−(キノリン−8−イルメチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(3−ヒドロキシ−2−{[(3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(3、4−ジフルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N′,N′−ジメチル−N−(ピリジン−2−イルメチル)エタンジアミド;
9−{(ジメチルアミノカルボニルメチル)[(ジメチルアミノ)スルホニル]アミノ}−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9{(4−モルホリニルカルボニルメチル)(ジメチルアミノ)スルホニル]アミノ}−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(+)−N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(3−クロロ−4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(−)N−(2−{[(4−クロロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(−)−(7S)−7−[アセチル(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
8−(ジメチルアミノ)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
8−[アセチル(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−10−モルホリン−4−イル−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド;
10−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−10−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−10−{メチル[(メチルスルホニル)アセチル]アミノ}−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−10−(6−メチル−1,1−ジオキシド−1,2、6−チアジアジナン−2−イル)−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−10−{メチル[(5−メチル−1、3,4−オキサジアゾール−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−2−カルボキサミド;および
8−[[(ジメチルアミノ)スルホニル](メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド
からなる群から選択される請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項11】
(−)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(メチルスルホニル)アセチル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(3−クロロ−4−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(3−クロロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−(6−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(+)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−(6−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル)−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル(ピロリジン−1−イルスルホニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
9−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル(モルホリン−4−イルスルホニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(+)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−[メチル(モルホリン−4−イルスルホニル)アミノ]−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(+)−9−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−9−[{[(ジメチルアミノ)スルホニル]アセチル}(メチル)アミノ]−N−(4−フルオロ−3−メチルベンジル)−3−ヒドロキシ−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(−)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
(+)−N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−9−{メチル[(4−メチルピペラジン−1−イル)スルホニル]アミノ}−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−カルボキサミド;
N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(−)N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(+)N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(+)−N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;
(−)−N−(2−{[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−4−オキソ−4,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン−10−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド;および
N−(2−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]カルボニル}−3−ヒドロキシ−8,8−ジメチル−4−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−9−イル)−N,N′,N′−トリメチルエタンジアミド
からなる群から選択される請求項10に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項12】
治療上有効量の請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩および製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項13】
HIVによる感染の治療または予防あるいはAIDSの予防、治療または発症遅延に有用な組合せにおいて、治療上有効量の請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩、ならびに治療上有効量のHIVプロテアーゼ阻害薬、非ヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬およびヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬からなる群から選択される抗ウィルス剤である組合せ。
【請求項14】
処置を必要とする被験者でHIVインテグラーゼを阻害する上での、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩の使用。
【請求項15】
処置を必要とする被験者でHIVインテグラーゼを阻害するための医薬の製造において使用される請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項16】
処置を必要とする被験者でHIVによる感染の治療または予防あるいはAIDSの予防、治療または発症遅延を行う上での、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩の使用。
【請求項17】
処置を必要とする被験者でのHIVによる感染の治療または予防あるいはAIDSの予防、治療または発症遅延のための医薬の製造で使用される請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。

【公表番号】特表2006−513200(P2006−513200A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−563339(P2004−563339)
【出願日】平成15年12月18日(2003.12.18)
【国際出願番号】PCT/GB2003/005536
【国際公開番号】WO2004/058756
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(501209427)イステイチユート・デイ・リチエルケ・デイ・ビオロジア・モレコラーレ・ピ・アンジエレツテイ・エツセ・ピー・アー (90)
【Fターム(参考)】