説明

HIVポリペプチドの改善された発現およびウイルス様粒子の生成

【課題】被験体において免疫応答を発生させること。
【解決手段】本発明は、種々の細胞型(哺乳動物、昆虫および植物の細胞を含むが、これらに限定されない)におけるHIVポリペプチドの効率的な発現に関する。HIV Gag含有ポリペプチドをコードする合成発現カセットが記載され、DNA免疫、パッケージング細胞株の作製、およびEnv含有タンパク質、tat含有タンパク質またはGag含有タンパク質の生成を含む適用における発現カセットの使用もまた記載される。本発明は、ウイルス様粒子(VLP)を生成する方法、ならびにVLPの使用(抗原提示のためのビヒクルおよびVLPが投与される被験体における免疫応答の刺激が挙げられるが、これらに限定されない)を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
HIV envポリペプチドを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含む発現カセットであって、ここで該HIV envポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号71(図58)または配列番号72(図59)に対して少なくとも90%の配列同一性を有する少なくとも144のヌクレオチドの連続する配列を含み、該envポリペプチドは、V1領域に隣接する配列を含むが、該V1領域自体に欠失を有するか、または、該envポリペプチドは、V2領域に隣接する配列を含むが、該V2領域自体に欠失を有する、発現カセット。
【請求項2】
HIV Envポリペプチドを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含む発現カセットであって、ここで、該Envポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、(A)Xの連続するヌクレオチドであって、ここで(i)該Xの連続するヌクレオチドが、配列番号71のYの連続するヌクレオチドに対して少なくとも90%の同一性を有し、(ii)XがYと等しく、そして(iii)Xが144ヌクレオチドである、ヌクレオチド;または(B)Xの連続するヌクレオチドであって、ここで(i)該Xの連続するヌクレオチドが、配列番号72のYの連続するヌクレオチドに対して少なくとも90%の同一性を有し、(ii)XはYと等しく、そして(iii)Xは144ヌクレオチドである、ヌクレオチドを含み、該envポリペプチドは、V1領域に隣接する配列を含むが、該V1領域自体に欠失を有するか、または、該envポリペプチドは、V2領域に隣接する配列を含むが、該V2領域自体に欠失を有する、発現カセット。
【請求項3】
前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号65(図52)として示される配列を含む、請求項1または2のいずれかに記載の発現カセット。
【請求項4】
前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号60(図47)および配列番号66(図53)からなる群より選択される、請求項1または2のいずれかに記載の発現カセット。
【請求項5】
請求項1または2のいずれかに記載の発現カセットであって、ここで前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号34(図20のgp120);配列番号37(図24);配列番号40(図27);配列番号43(図30);配列番号46(図33);配列番号49(図36);および配列番号76(図64)からなる群より選択される、発現カセット。
【請求項6】
前記envポリペプチドが、V1/V2領域に隣接する配列をさらにコードするが、該V1/V2領域において欠失を有する、請求項1または2のいずれかに記載の発現カセット。
【請求項7】
請求項6に記載の発現カセットであって、前記envポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号59(図46);配列番号61(図48);配列番号67(図54);および配列番号75(図63)からなる群より選択される、発現カセット。
【請求項8】
請求項6に記載の発現カセットであって、前記envポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号35(図21);配列番号38(図25のgp140);配列番号41(図28);配列番号44(図31);配列番号47(図34)および配列番号50(図37)からなる群より選択される、発現カセット。
【請求項9】
前記envポリペプチドが、gp140ポリペプチドのgp120ポリペプチドおよびgp41ポリペプチドへの切断を妨げる、変異した切断部位を有する、請求項1または2のいずれかに記載の発現カセット。
【請求項10】
請求項9に記載の発現カセットであって、ここで、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号57(図44);配列番号61(図48);配列番号63(図50);配列番号39(図26);配列番号40(図27);配列番号41(図28);配列番号42(図29);配列番号43(図30);配列番号44(図31);配列番号45(図32);配列番号46(図33);配列番号47(図34)からなる群より選択される、発現カセット。
【請求項11】
前記envポリペプチドが、gp160 envポリペプチドまたはその免疫原性フラグメントをコードする、請求項1または2に記載の発現カセット。
【請求項12】
請求項11に記載の発現カセットであって、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号64(図51);配列番号65(図52);配列番号66(図53);配列番号67(図54);配列番号68(図55);配列番号75(図63);配列番号73(図61);配列番号48(図35);配列番号49(図36);配列番号50(図37);配列番号76(図64);および配列番号74(図62)からなる群より選択される、発現カセット。
【請求項13】
前記envポリペプチドが、gp140 envポリペプチドまたはその免疫原性フラグメントをコードする、請求項1または2のいずれかに記載の発現カセット。
【請求項14】
請求項13に記載の発現カセットであって、ここで前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号56(図43);配列番号57(図44);配列番号58(図45);配列番号59(図46);配列番号60(図47);配列番号61(図48);配列番号62(図49);配列番号63(図50);配列番号36(図23);配列番号37(図24);配列番号38(図25);配列番号39(図26);配列番号40(図27);配列番号41(図28);配列番号42(図29);配列番号43(図30);配列番号44(図31);配列番号45(図32);配列番号46(図33);および配列番号47(図34)からなる群より選択される、発現カセット。
【請求項15】
前記envポリペプチドが、gp120 envポリペプチドまたはその免疫原性フラグメントをコードする、請求項1または2のいずれかに記載の発現カセット。
【請求項16】
請求項15に記載の発現カセットであって、前記envポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号54(図41);配列番号55(図42);配列番号33(図19);配列番号34(図20);および配列番号35(図21)からなる群より選択される、発現カセット。
【請求項17】
請求項1または2に記載の発現カセットであって、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、配列番号55(図42のgp120);配列番号62(図49);配列番号63(図50);および配列番号68(図55)からなる群より選択される、発現カセット。
【請求項18】
選択された宿主細胞中で使用するための組換え発現系であって、請求項1〜17のいずれかに記載の発現カセットを含み、そしてここで、前記ポリヌクレオチド配列が、該選択された宿主細胞における発現と適合性の制御エレメントに作動可能に連結されている、組換え発現系。
【請求項19】
請求項18に記載の組換え発現系であって、前記制御エレメントが、転写プロモーター、転写エンハンサーエレメント、転写終結シグナル、ポリアデニル化配列、翻訳開始の最適化のための配列、および翻訳終結配列からなる群より選択される、組換え発現系。
【請求項20】
前記転写プロモーターが、CMV、CMV+イントロンA、SV40、RSV、HIV−Ltr、MMLV−ltr、およびメタロチオネインからなる群より選択される、請求項19に記載の組換え発現系。
【請求項21】
請求項1〜17のいずれかに記載の発現カセットを含む細胞であって、前記ポリヌクレオチド配列が、選択された細胞における発現と適合性の制御エレメントに作動可能に連結されている、細胞。
【請求項22】
前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項21に記載の細胞。
【請求項23】
前記細胞が、BHK、VERO、HT1080、293、RD、COS−7、およびCHO細胞からなる群より選択される、請求項22に記載の細胞。
【請求項24】
前記細胞がCHO細胞である、請求項23に記載の細胞。
【請求項25】
前記細胞が、昆虫細胞、細菌細胞、酵母細胞、植物細胞、初代細胞、不死化細胞、腫瘍由来細胞、マクロファージ、単球、樹状細胞、B細胞、T細胞、幹細胞、および前駆細胞からなる群より選択される、請求項21に記載の細胞。
【請求項26】
請求項1〜17のいずれかに記載の発現カセットを含む発現ベクターでトランスフェクトした適切な宿主細胞を含む、レンチウイルスベクターをパッケージングするために有用な細胞株であって、そしてここで、前記ポリヌクレオチド配列が、該宿主細胞における発現と適合性の制御エレメントに作動可能に連結されている、細胞株。
【請求項27】
適切な宿主細胞が、請求項1〜21に記載の発現カセットを含む発現ベクターでトランスフェクトされている、請求項26に記載の細胞株。
【請求項28】
被験体において使用するための遺伝子送達ベクターであって、ここで該ベクターが、請求項1〜17のいずれかに記載の発現カセットを含み、そしてここで前記ポリヌクレオチド配列が、該被験体における発現と適合性の制御エレメントに作動可能に連結されている、遺伝子送達ベクター。
【請求項29】
前記遺伝子送達ベクターが、非ウイルスベクター、ウイルスベクターおよび細菌プラスミドベクターからなる群より選択される、請求項28に記載の遺伝子送達ベクター。
【請求項30】
レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アルファウイルスベクターおよびポックスウイルス由来ベクターからなる群より選択される、請求項29に記載のウイルスベクター。
【請求項31】
前記ベクターが、真核生物層状ベクター開始系を含む、請求項30に記載のアルファウイルスベクター。
【請求項32】
前記ポックスウイルス由来ベクターが、ワクシニアウイルスである、請求項30に記載のポックスウイルスベクター。
【請求項33】
前記ベクターが粒子キャリアと会合している、請求項28〜32のいずれか1項に記載の遺伝子送達ビヒクル。
【請求項34】
前記ベクターが、リポソーム調製物中にカプセル化されている、請求項28〜33のいずれか1項に記載のベクター。
【請求項35】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の発現カセットを含む免疫応答を刺激するための組成物。
【請求項36】
被験体における免疫応答を誘導するための医薬品の製造における請求項1〜17のいずれか1項に記載の発現カセットの使用。
【請求項37】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の発現カセットにより発現されるポリペプチドを生成する方法であって、該方法は、該ポリペプチドの発現を生じる条件下で宿主細胞を培養する工程、および該ポリペプチドを回収する工程を包含する、方法。
【請求項38】
被験体における免疫応答を誘導するための医薬品の製造における、請求項37に記載の方法から回収されたポリペプチドの使用。
【請求項39】
アジュバントをさらに含む、請求項38に記載のポリペプチドの使用。
【請求項40】
免疫応答を刺激するための請求項1〜17のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチド配列が、被験体の組織へ直接導入された場合に、HIVポリペプチドを作動可能にコードする、ポリヌクレオチド配列。
【請求項41】
前記ポリヌクレオチド配列が、遺伝子送達ベクターにより組織へ導入される、請求項40に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項42】
被験体における免疫応答を誘導するための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の発現カセットを含む組成物。
【請求項43】
前記免疫応答が体液性免疫応答である、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
前記免疫応答が細胞性免疫応答である、請求項42に記載の組成物。
【請求項45】
被験体における免疫応答を刺激するための組成物であって、該組成物は請求項1〜17のいずれか1項に記載の発現カセットを含み、該組成物は感作工程において被験体に投与されるのに適し、請求項1〜17のいずれか1項に記載の発現カセットを含む該第2の組成物と組み合せてブースト工程において同じ該被験体に投与されるのに適する、組成物。
【請求項46】
前記組成物または前記第2の組成物が、アジュバントをさらに含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項47】
前記組成物および前記第2の組成物が、アジュバントをさらに含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項48】
請求項1〜21のいずれかに記載の発現カセットのうちの少なくとも1つによりコードされるさらなるenvポリペプチドをさらに含む、請求項42に記載の組成物。
【請求項49】
免疫応答を誘導するための薬学的組成物であって、該組成物は、被験体に対する同時刺激または連続刺激に適する、請求項1〜17にいずれか1項に記載のenvポリペプチドをコードする発現カセットを含む、組成物。
【請求項50】
HIVの処置において使用するための、請求項42〜48のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項51】
アジュバントをさらに含む、請求項42〜48のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項52】
ウイルス様粒子(VLP)を生成するための方法であって、該方法は、請求項21〜26に記載の細胞を、該VLPを生成するための条件下でインキュベートする工程を包含する、方法。
【請求項53】
ウイルス様粒子(VLP)の組成物を生成するための方法であって、該方法は、(a)請求項21〜26に記載の細胞を、該VLPを生成するための条件下でインキュベートする工程;および(b)該VLPを実質的に精製して、VLPの組成物を生成する工程を包含する、方法。
【請求項54】
明細書中に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図7H】
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【図7I】
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【図7J】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22−1】
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【図22−2】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40A】
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【図40B】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61A】
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【図61B】
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【図62A】
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【図62B】
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【図63A】
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【図63B】
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【図64A】
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【図64B】
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【図65】
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【図66−1】
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【図66−2】
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【図66−3】
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【図66−4】
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【図66−5】
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【図66−6】
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【図66−7】
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【図66−8】
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【図66−9】
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【図66−10】
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【図66−11】
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【図66−12】
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【図66−13】
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【図66−14】
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【図66−15】
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【図66−16】
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【図66−17】
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【図66−18】
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【図66−19】
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【図66−20】
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【図66−21】
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【図66−22】
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【図66−23】
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【図66−24】
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【図66−25】
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【図66−26】
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【図66−27】
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【図66−28】
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【図66−29】
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【図66−30】
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【図66−31】
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【図66−32】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71A】
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【図71B】
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【図72A】
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【図72B】
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【図73A】
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【図73B】
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【図74A】
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【図74B】
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【図75A】
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【図75B】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80−1】
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【図80−2】
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【図80−3】
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【図80−4】
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【図80−5】
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【図81】
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【図82】
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【公開番号】特開2011−19534(P2011−19534A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−234059(P2010−234059)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【分割の表示】特願2000−591193(P2000−591193)の分割
【原出願日】平成11年12月30日(1999.12.30)
【出願人】(591076811)ノバルティス バクシンズ アンド ダイアグノスティックス,インコーポレーテッド (265)
【Fターム(参考)】