説明

HPLCを使用して、特異的に構成するヘパリン又は低分子量ヘパリンを定量的に測定するための方法

アッセイされるべき試料をヘパリナーゼの作用により脱重合化した後、必要な場合、得られた前記脱重合化物を還元した後、分析を高速液体クロマトグラフィーにより実施することを特徴とする、ヘパリン又は低分子量ヘパリンを分析するための方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施態様は、分画されたヘパリン又は分画されていないヘパリンの試料中において、1,6−無水物構造又はアセチル化されている糖を有する構成成分の量を検出又は定量する方法である。
【背景技術】
【0002】
ヘパリンは、天然資源から抽出されるグリコサミノグリカンファミリーの生物的に活性のある因子であり、価値のある抗凝血性特性及び抗血栓性特性を有する。特に、ヘパリンは手術後の静脈性血栓症の治療に有用である。
【0003】
元のヘパリンから低分子量ヘパリン(LMWH)を作製するため、前記長めのヘパリン性多糖鎖を、より低分子量の短めの鎖へと分解しなければならない。このことは、化学的脱重合化又は酵素的脱重合化のいずれかによってなされうる。前記結果は、約5,000DaのLMWH多糖鎖についての平均分子量でありうる。分画されていないヘパリンと同様、LMWHは、前記多糖鎖のあるものに沿って分配されている特定の五糖類配列においてATIIIへ結合することによって凝固を阻害する。
【0004】
認可された製剤の各LMWH製造者は、異別の脱重合化プロセスを利用している。2箇所の製造者が同一のプロセスを使用するにもかかわらず、プロセスの差異が異別の化学構造を有するLMWHを生じ、それゆえ、臨床使用のための異別の薬理活性及び異別の認可された効能に至る。結果として生じるLMWHは、それらの製造に使用される脱重合化プロセスによって構造的に分離される(R.J.Linhardtほか、Seminars in Thombosis and Hemostatis 1999; 25(3補):5−16)。結果として、LMWHはヘパリンよりも異なった部分からなる。各異別のプロセスによって、多糖鎖に対する独特で高度に複雑な構造上の修飾が生じる。これらの修飾には、鎖の長さ及び鎖の配列における差異、並びに構造上のフィンガープリントにおける差異が含まれる。結果として、異別のLMWHは異別の薬理学的特性及び異別の認可された臨床効能を有しうる。
【0005】
エノキサパリンナトリウムはAventis社から入手可能であり、Lovenox(R)(他のある国ではClexane(R))という登録商標のもとで、エノキサパリンナトリウム注入液の形態で米国において販売されている。一般に、エノキサパリンナトリウムはブタ腸管粘膜由来のヘパリンベンジルエステルのアルカリ分解によって得られる。その構造は、例えば鎖の非還元末端にある2−O−スルホ−4−エンピラノスロン酸基、及び鎖の還元末端にある2−N,6−O−ジスルホ−D−グルコサミンを特徴とする。平均分子量は約4500ダルトンである。前記分子量の分配は、
2000ダルトン未満 20%以下
2000ないし8000ダルトン 68%以上
8000ダルトン超 18%以下
である。エノキサパリンナトリウムの製造において、以下に示される「1,6無水物」と呼ばれる誘導体の形成に至る、グルコサミンの6-O-脱硫化(desulfation)がある(国際特許出願第WO01/29055号)。
【0006】
【化7】

【0007】
誘導体のこのタイプは、末端グルコサミンが6-O-脱硫化されているオリゴ糖鎖についてのみ得られる。
【0008】
末端が1,6−無水結合で修飾されているオリゴ糖鎖の割合は、エノキサパリンナトリウムのオリゴ糖混合物の構造的特徴であり、それを測定することが可能であるべきである。現在の知識に基づいて、エノキサパリンナトリウムの構成成分の15%ないし25%はそれらの鎖の還元末端に1,6−無水物構造を有する。
【発明の開示】
【0009】
本発明の実施態様はそれゆえ、分画されていないヘパリン及び分画されたヘパリンを分析するための方法を提供する。本明細書で使用される「分画されたヘパリン」は、脱重合化を経ているいずれかのヘパリン、例えばエノキサパリンナトリウムを含む低分子量ヘパリン(LMWH)、及び目録記載薬物としてLovenox(R)/Clexane(R)(エノキサパリンナトリウム注入液)としての引用を求める申請に従った、行政当局による承認を求めるいずれかのLMWHを指す。
【0010】
ある実施態様において、本発明に記載の分析方法は以下のとおりである。
【0011】
アッセイされるべき試料をヘパリナーゼの作用により脱重合化した後、必要に応じて、得られた脱重合化物を還元した後、分析を高速液体クロマトグラフィーにより実施する。
【0012】
前述の方法はそれゆえ、末端が1,6−無水結合(「1,6−無水物基」)で修飾されているオリゴ糖鎖の存在を検出するために前記脱重合化物を分析することを特徴とする。
【0013】
関連した実施態様において、アッセイされるべき試料をまずヘパリナーゼ、例えばヘパリナーゼ1(EC4.2.2.7.)、ヘパリナーゼ2(ヘパリンリアーゼII)及びヘパリナーゼ3(EC4.2.2.8.)の混合物により徹底的に脱重合する。このとき、例えば各ヘパリナーゼは0.5単位/mlとして存在する(これらの酵素はGrampian Enzymesグループによって市販されている。)。
【0014】
本発明の対象はそれゆえ、分画されていないヘパリン又は分画されたヘパリンを分析するための方法であり、以下の段階を含む。すなわち、
(a)ヘパリナーゼの作用による前記試料の脱重合化
(b)必要な場合、前記脱重合化物の還元
(c)高速液体クロマトグラフィーによる段階(a)又は(b)の前記試料の分析
である。
【0015】
ある実施態様において、本発明の対象は、前記ヘパリナーゼが、ヘパリナーゼ1(EC4.2.2.7.)、ヘパリナーゼ2(ヘパリンリアーゼII)及びヘパリナーゼ3(EC4.2.2.8.)の混合物の形態にある前述に定義される方法である。従って、1,6−無水物形態にはない前記還元末端を還元するために、調製した前記脱重合化物を処理できる(特許出願第WO01/72762号において記載される製剤)。ある実施態様において、前記1,6−無水物形態にはない前記還元末端を還元するために、前記脱重合化物を酢酸ナトリウム中でNaBH溶液により処理できる。最後に、後述の二糖類1及び2を定量化することができるよう、ヘパリナーゼにより脱重合化した低分子量ヘパリンの前記試料を、NaBHなどの還元剤の作用により還元できる。
【0016】
本発明の対象はそれゆえ、前記脱重合化したヘパリンがその後還元される、前述に定義される方法である。
【0017】
本発明の対象はさらに、前記還元剤がNaBHである、前述に定義される方法である。リチウム又はカリウムなどの水素化ホウ素の他のアルカリ金属塩も使用できる。
【0018】
本発明に記載のアッセイの方法によって、1,6−無水物誘導体を含有しない他の低分子量ヘパリンからエノキサパリンナトリウムを明確に分離できる。反対に、本発明の方法によって、低分子量ヘパリンがエノキサパリンナトリウムの物理化学的特性を有さず、それゆえ事実上異別であることを確定できる。
【0019】
本発明に記載の方法は、例えば、エノキサパリンナトリウムを製造するためのプロセスの標準化を提供するため、及び均一なバッチを得るため、試料のプロセス内調節の間、産業プロセスへ提供できる。
【0020】
酵素的脱重合化及び前記還元末端の必要により行なわれる還元の後、エノキサパリンナトリウムの1,6−無水物誘導体は4個の基本的形態において存在する。すなわち、二糖類1、二糖類2、二糖類3、及び四糖類1である。本発明の対象はそれゆえ、次式
【0021】
【化8】

を含む脱重合化反応の間に前記1,6−無水物残基が得られる前述の方法でもある。末端二糖類単位に前記1,6-無水物端を含有し、該末端二糖類のウロン酸上に2-O-硫酸塩を含有しないオリゴ糖類又は多糖類はすべて、ヘパリナーゼによって完全に脱重合され、二糖類1及び2の形態にある。一方、前記末端糖類がウロン酸上に2−O−硫酸塩を含有し、及びそれがマンノサミン形態にあるとき、前記1,6−無水物誘導体は四糖類1の形態(ヘパリナーゼに対して抵抗性のある形態)にある。
【0022】
三糖類1(後述参照)も混合物中に存在しうる。三糖類1は、次式
【0023】
【化9】

の構造に至る別の分解プロセスから派生される(エノキサパリンナトリウムの化学的脱重合化の間に観察されるピーリング現象)。
【0024】
前記混合物の他の構成成分は、エノキサパリンナトリウムの単なる特徴ではない。もちろん、前記ヘパリン鎖には8個の要素の二糖類がある。これら8個の要素の二糖類は、とりわけ、Sigma社によって市販されている。
【0025】
他の二糖類を本発明に記載の方法によって前記混合物中において同定した。すなわち、2ガラクツロン酸の形成に至る、IdoA(2S)−GlcNS(6S)−及びIdoA(2S)−GlcNS−のアルカリ2−O−脱硫化物を元として有する二糖類ΔIISgal及びΔIVSgalである。これらは通常、ヘパリンの元の構造には存在しない(U.M.Desaiほか、Arch.Biochem.Biophys., 306(2)461−468(1993))。
【0026】
【化10】

【0027】
3-O-硫酸化グルコサミンを含有するオリゴ糖は、ヘパリナーゼによる開裂に抵抗し、四糖類の形態のままである。
【0028】
ほとんどの低分子量ヘパリンの場合、これらヘパリンはブタ粘膜から抽出され、これらの主要な四糖類は後述に表される。これらの四糖類は酵素的脱重合化に抵抗し、抗トロンビンIIIに対する親和性を有する配列を反映する。これらの四糖類は以下のように記号で表される。すなわち、ΔIIa−IIsglu及びΔIIa−IVsgluである(S.Yamada, K.Yoshida, M.Sugiura, K−H Khoo, H.R.Morris, A. Dell, J. Biol. Chem.; 270(7), 4780−4787 (1983))。
【0029】
【化11】

【0030】
ヘパリナーゼで開裂した前記混合物の最終構成成分は、グリコセリン末端のΔGlcA−Gal−Gal−Xyl−Serである(K.Sugaharaほか、J. Biol. Chem.; 270(39), 22914−22923 (1995)、K.Sugaharaほか、J. Biol. Chem.; 267(3), 1528−1533 (1992))。後者は一般に、エノキサパリンナトリウムにほぼ不在である(実施例5におけるNMR参照)。
【0031】
【化12】

【0032】
別の態様において、本発明は、1,6−無水物基を検出するためのクロマトグラフィープロセスを提供する。ある実施態様において、前記方法は、脱重合化及びNaBHなどの還元剤による必要に応じた処理の後で得られるさまざまなオリゴ糖を分離することを包含する。
【0033】
本発明に記載のさまざまなオリゴ糖の分離は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)により実施できる。ある実施態様において、前記HPLCは陰イオン交換クロマトグラフィーである。関連する実施態様において、前記陰イオン交換クロマトグラフィーは強陰イオン交換クロマトグラフィー(SAX)である。
【0034】
本明細書で使用されるように、「強陰イオン交換クロマトグラフィー」(SAX)という語は、pH約2ないし12の範囲にある一定の正味の正の電荷を維持するいずれかの樹脂上で実施される陰イオン交換クロマトグラフィーを包含する。本発明のある実施態様において、強陰イオン交換クロマトグラフィーは、四級アンモニウム交換基により機能化された固体支持体を使用する。例えば、約5μmの粒子サイズ、約25cmのカラム長及び約1mmないし約4.6mmのカラム直径を有するSpherisorb(R)SAX(Waters社製、Milford MA)などのカラムが使用できる。
【0035】
使用される装備は、溶出勾配の形成を可能にし、アセチル化されている糖の選択的検出に適した適切な紫外線検出器の装備されたいずれかのクロマトグラフでありうる。本発明のある実施態様において、前記紫外線検出器は、前記構成成分の紫外線スペクトルを発生し、記録される2個の異別の波長における吸光度間の差異から複合信号を生じさせるダイオードの配列である。このようなダイオード配列検出器によって、アセチル化されたオリゴ糖の特異的検出が可能になる。関連した実施態様において、200nmまでの紫外線領域において透明なHPLC移動相が使用される。本実施態様において、NaClの腐食力に抵抗するために、不動態化したクロマトグラフを必要とする更なる不利を有する前記塩化物に基づいた既存の移動相は排除される。本発明の前記実施態様に従って使用できる移動相には、過塩素酸ナトリウム、メタンスルホン酸塩又はリン酸塩に基づいた移動相が含まれるがこれらには限定されない。ある実施態様において、前記移動相はメタンスルホン酸アンモニウムの水溶液である。
【0036】
本発明の対象はそれゆえ、約200nMないし約400nMの紫外線領域において透明な移動相が使用される陰イオン交換クロマトグラフィーによる分離による、前述に定義された分析の方法でもある。
【0037】
ある実施態様において、強陰イオンクロマトグラフィー分離はpH約2.0ないし約6.5で実施される。関連した実施態様において、約3の領域にあるpHが使用されるであろう。前記pHは例えば、pH=3で緩衝力を有する移動相へ塩を添加することによって調節できる。本発明のある実施態様において、過塩素酸塩よりもpH3において大きな緩衝力を有するリン酸塩などの塩が使用される。典型的なクロマトグラフィー分離条件は以下に与えられる。
【0038】
移動相
溶媒A: HPOを添加することによってpH2.9へ調整されたNaHPO、2.5mM
溶媒B:1NのNaHPO中の、HPOを添加することによってpH3.0へ調整されたNaClO、2.5mM
前記溶出勾配は以下のとおりでありうる。すなわち、
T=0分、B%=3、T=40分、B%=60、T=60分、B%=80
である。
【0039】
適切な温度、例えば約40℃ないし約50℃、及びポンプ流速は、使用されるカラムに従って選択される。
【0040】
SAXクロマトグラフィーにより試料を精製する他の方法は当業者に公知である。例えば、SAX法は、K.G.Rice及びR.J.Linhardt、Carbohydrate Research 190, 219−233 (1989)、A.Larnkjaerほか、Carbohydrate Research, 266, 37−52 (1995)、及び特許第WO90/01501号によって記載されている(実施例2)。これらの参考文献の内容は本明細書にその全体が組み込まれる。
【0041】
本発明の別の態様は、分画されていないヘパリン又は分画されたヘパリンにおいて見出される特定の基を検出する方法である。
【0042】
ある実施態様において、この方法はヘパリン又はLMWH基の紫外線検出の特異性を増加させる。アセチル化されていない多糖類はすべて、与えられたpHでかなり似ている紫外線スペクトルを有するため、アセチル化されていない糖類の吸光性が消去されるように選択された2波長における吸光度間の差異をシグナルとして取ることによって、前記アセチル化された糖を選択的に検出できる。
【0043】
実施例によって後述に示されるように、202nm及び230nmは、検出波長及び基準波長として選択でき、前記202ないし230nmのシグナルが記録できる。当業者は、本発明に従って使用できる波長の選択が前記移動相のpHに依存するであろうことを正しく認識するであろう(数nmの調整が前記pHの最適値であるようにするために必要でありうる。)。
【0044】
2つ以上の波長で吸光度を同時に測定できるいずれかの紫外線検出器が本発明において使用できる。本発明のある実施態様において、Agilent Technologies社製DAD1100検出器が使用される。この実施態様において、二重検出が、一方では234nmで、もう一方では202ないし230nmで実施されるであろう。アセチル化オリゴ糖の選択的検出の原理は、硫酸化した二糖類ΔIsの紫外線スペクトルが、アセチル化した二糖類ΔIaのそれと比較される図1において説明される。
【0045】
本発明の対象はそれゆえ、アセチル化されている糖を前記検出方法によって選択的に検出できる、前述に定義された分析の方法でもある。
【0046】
ある実施態様において、この分析方法はSAXクロマトグラフィーによる分離を使用し、アセチル化されていない糖の吸光性が消去されるよう選択された2波長における吸光度間の差異を測定することによって、アセチル化した糖が選択的に検出される。
【0047】
前述の4個の1,6−無水物残基の定量化は、混合物の他の構成成分すべてに関連してクロマトグラフィー系の十分な選択性を必要とする。しかしながら、一般に同時溶出される前記2つの二糖類1及び2は、特に後者がその2つのα及びβアノマーの形態で存在するため、ΔIIaに関してほとんど分離されない。
【0048】
前記2つの二糖類1及び2の同一性は、NaOHを添加することによってpH13へ調整されたΔIIsの水溶液中で前記2つの二糖類が室温において数時間で形成されるため、簡単に確証できる。しかしながら、もし二重検出が使用されれば、アセチル化されているオリゴ糖であるΔIVa、ΔIIa、ΔIIIa、ΔIa、ΔIIa−IVsglu、及びΔIIa−IIsgluは簡単に同定可能である。
【0049】
前記ピークの分岐の原因は、アノマー形態であり、一方では、前記ピークがオリゴ糖鎖における末端位置にあるとき、少ない程度に、ΔIIs、ΔIIIs及びΔIsについて部分的に存在するグルコサミン⇔マンノサミンエピマー化である。
【0050】
本発明のある実施態様において、二糖類1及び2は、NaBHの作用を介してヘパリナーゼによりすでに脱重合化された低分子量ヘパリンの試料を還元することによって定量化される。
【0051】
【化13】

【0052】
この還元は、前記末端オリゴ糖環を開口することによって前記α⇔βアノマー化を除去する利点を有する。前記アノマー化が除去されるため、得られたクロマトグラムはより単純である。さらに、ΔIIaの還元は、前記カラム上でのその保持を低下させ、二糖類1及び2を簡単にアッセイできる。
【0053】
図2及び3に記載されるクロマトグラムの実施例は、この方法のこれらの現象及び利点を明確に示す。
【0054】
実施例
以下の実施例は、本発明のさまざまな特徴を説明するために企図される。当業者は、本発明が以下に具現化される実施態様に制限されないことを正しく認識するであろう。
【実施例1】
【0055】
酵素による脱重合化の一般的な記述。
【0056】
以下は、酵素による脱重合化をいかに実施し及び本発明においていかに使用できるかに関する一般的な記述である。
【0057】
アッセイされるべきエノキサパリンナトリウムの20mg/mlを含有する溶液の50μl、2mM酢酸カルシウムを含有するpH7.0の100mM酢酸/NaOH溶液の200μl及びBSAの1mg/mlを、3つのヘパリナーゼのストック溶液と混合することによって、前記酵素による脱重合化を室温で48時間実施する。前記ヘパリナーゼを−30℃で保存する。前記ヘパリナーゼは緩衝液中にあり、各ヘパリナーゼについての力価は0.5IU/mlである(前記緩衝液の組成:2mg/mlのウシ血清アルブミン(BSA)で補充された0.01モル/lの濃度のKHPOのpH7の水溶液)。
【0058】
使用直前に調製した100mM酢酸ナトリウムに30g/lのNaBH溶液の10μlを添加することによって、前記ヘパリナーゼで脱重合化した生成物の60μlに関して還元を実施する。
【実施例2】
【0059】
実施例1の一般的な記述に従って得られる二糖類3のNMR。
【0060】
O中のプロトンスペクトル、400MHz、T=298K、δ(ppm): 3.34 (1H, dd, J=7及び2Hz, H2)、3.72 (1H, t, J=8Hz, H6)、3.90 (1H, m, H3)、4.03 (1H, s, H4)、4.20 (1H, d, J=8Hz, H6)、4.23 (1H, t, J=5Hz, H3’)、4.58 (1H, m, H2’)、4.78 (1H, m, H5)、5.50 (1H, s, H1)、5.60 (1H, dd, J=6及び1Hz, H1’)、6.03 (1H, d, J=5Hz, H4’)
【実施例3】
【0061】
実施例1の一般的な記述に従って得られる四糖類1のNMR。
【0062】
O中のプロトンスペクトル、400MHz、T=298K、δ(ppm): 3.15 (1H, s, H2)、3.25 (1H, m, H2”)、3.60 (1H, m, H3”)、3.70ないし4.70 (14H, 分離されていない混成体, H3/H4/H6, H2’/H3’/H4’/H5’, H4”/H5”/H6”, H2”’/H3”’)、4.75 (1H, m, H5)、5.20ないし5.40 (2H, m, H1’及びH1”)、5.45 (1H, m, H1”’)、5.56 (1H, m, H1)、5.94 (1H, d, J=5Hz, H4)
【実施例4】
【0063】
実施例1の一般的な記述に従って得られる三糖類1のNMR。
【0064】
O中のプロトンスペクトル、600MHz、(δ(ppm)): 3.28 (1H, m)、3.61 (1H, t, 7Hz)、3.79 (1H, t, 7Hz)、3.95 (1H, d, 6Hz)、4.00 (1H, s)、4.20 (1H, m)、4.28 (2H, m)、4.32 (1H, d, 4Hz)、4.41 (1H, s)、4.58 (1H, s)、4.61 (1H, s)、4.90 (1H, 幅広 s)、5.24 (1H, s)、5.45 (1H, s)、5.95 (1H, s)
【実施例5】
【0065】
本発明に従って得られるΔGlcA−Gal−Gal−Xyl−SerのNMR。
【0066】
O中のスペクトル、500MHz(δ(ppm)): 3.30 (1H, t, 7Hz)、3.34 (1H, t, 8Hz)、3.55 (1H, t, 7Hz)、3.60 (1H, t, 7Hz)、3.63ないし3.85 (10H, m)、3.91 (2H, m)、3.96 (1H, dd, 7及び2Hz)、4.02ないし4.10 (3H, m)、4.12 (1H, d, 2Hz)、4.18 (1H, m)、4.40 (1H, d, 6Hz)、4.46 (1H, d, 6Hz)、4.61 (1H, d, 6Hz)、5.29 (1H, d, 3Hz)、5.85 (1H, d, 3Hz)。
【実施例6】
【0067】
前記定量化の原理。
【0068】
還元された溶液で得られたクロマトグラムにおける1,6−無水物含有量を、標準化された面積比方法によって決定する。
【0069】
不飽和ウロン酸のモル濃度吸光度係数を定数として取り、その結果として、多糖類の応答ファクターはその分子量に比例する。
【0070】
本発明の方法において、混合物中に含有される不飽和オリゴ糖の全部が5500モル−1・l・cm−1に等しい同一のモル吸光度を有するという広く受理された仮説を作る。
【0071】
前記2つの同時溶出された1,6−無水物残基である二糖類1及び2は互いに統合されている。
【0072】
それゆえ、出発物質である分画されていないヘパリン若しくは分画されたヘパリンにおける脱重合化した混合物の構成成分全部、例えば、1,6−無水物誘導体又はアセチル化した糖誘導体などの構成成分の重量による割合を決定できる。前記ピーク7、8、13、及び19に対応する4つの1,6−無水物誘導体、すなわち二糖類1、二糖類2、二糖類3、及び四糖類1について、次式
【0073】
【数1】

の重量による割合を得た。
【0074】
面積、面積、面積13及び面積19は、前記ピーク7、8、13及び19の各々の面積に対応する。これら4つの化合物の各々の分子量はそれぞれ、443、443、545及び1210である。ΣMw・面積は、前記対応する生成物の分子量によるクロマトグラムの各ピークの面積の比に対応する。
【0075】
もしMwが、検討した低分子量ヘパリンの平均重量であれば、1,6−無水物環で終結するオリゴ糖鎖の割合を以下のよう
【0076】
【数2】

に得る。
【0077】
同様に、分画されていないヘパリン及び分画されたヘパリンから選択される材料の試料における他の構成成分の重量による割合を決定できる。
【0078】
実際の分子量はクロマトグラム上で同定されるピーク全部に帰属させられる(表1参照)。
【0079】
【表1】


【0080】
以下は、図2及び3のピーク数に対応する糖類の命名である。
【0081】
1: ΔGlcAβ1−3 Gal β1−3 Galβ1−4 Xyl β1−O−Ser
2: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−α−D−グルコピラノシルナトリウム塩
3: ΔGlcAβ1−3 Gal β1−3 Galβ1−4 Xyl β−O−CH−COOH
4: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンガラクトピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−β−D−グルコピラノース二ナトリウム塩
5: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−α−D−グルコピラノシルナトリウム塩
6: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−6−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル二ナトリウム塩
7: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−4−エンピラノシルロン酸−(1→4)−1,6−無水−2−デオキシ−2−スルファミド−β−D−グルコピラノース二ナトリウム塩(二糖類1)
8: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−4−エンピラノシルロン酸−(1→4)−1,6−無水−2−デオキシ−2−スルファミド−β−D−マンノピラノース二ナトリウム塩(二糖類2)
9: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−α−D−グルコピラノシル二ナトリウム塩
10: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンガラクトピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−6−O−スルホ−β−D−グルコピラノース三ナトリウム塩
11: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−6−O−スルホ−β−D−グルコピラノシル三ナトリウム塩
12: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−α−D−グルコピラノシル三ナトリウム塩
13: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−4−エンピラノシルロン酸−(1→4)−1,6−無水−2−デオキシ−2−スルファミド−β−D−グルコピラノース三ナトリウム塩(二糖類3)
14: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−6−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル三ナトリウム塩
15: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−6−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−β−D−グルコピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−3−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル)五ナトリウム塩
16: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−6−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル四ナトリウム塩
17: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−6−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−β−D−グルコピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−3,6−ジ−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル)六ナトリウム塩
18: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−6−O−スルホ−D−グルコピラノシル−(1→4)−2−O−スルホ-α-L-イドピラノシルロン酸六ナトリウム塩
19: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−6−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−2−O−スルホ−α−L−イドピラノシルロン酸−(1→4)−1,6−無水−2−デオキシ−スルファミド−β−D−マンノピラノース、六ナトリウム塩(四糖類1)
20: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−α−D−グルシトールナトリウム塩
21: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−β−D−グルシトール二ナトリウム塩
22: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−α−D−グルシトール二ナトリウム塩
23: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−6−O−スルホ−α−D−グルシトール二ナトリウム塩
24: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−α−D−グルシトール二ナトリウム塩
25: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンガラクトピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−6−O−スルホ−β−D−グルシトール三ナトリウム塩
26: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−6−O−スルホ−α−D−グルシトール三ナトリウム塩
27: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−α−D−グルシトール三ナトリウム塩
28: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−6−O−スルホ−α−D−グルシトール三ナトリウム塩
29: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−6−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−β−D−グルコピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−3−O−スルホ−α−D−グルシトール)五ナトリウム塩
30: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−6−O−スルホ−α−D−グルシトール三ナトリウム塩
31: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−アセトアミド−6−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−β−D−グルコピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−3,6−ジ−O−スルホ−α−D−グルシトール)六ナトリウム塩
32: 4−デオキシ−2−O−スルホ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸−(1→4)−2−デオキシ−2−スルファミド−6−O−スルホ−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−2−O−スルホ−α−L−イドピラノシルロン酸六ナトリウム塩(NaBHで還元された形態)
使用される略語
idoA: α−L−イドピラノシルロン酸
GlcA: β−D−グルコピラノシルロン酸
ΔGlcA: 4,5-不飽和酸: 4−デオキシ−α−L−トレオ−ヘックス−エンピラノシルロン酸
Gal: D−ガラクトース
Xyl: キシロース
GlcNAc: 2−デオキシ−2−アセトアミド−α−D−グルコピラノース
GlcNS: 2−デオキシ−2−スルファミド−α−D−グルコピラノース
2S: 2−O−硫酸塩
3S: 3−O−硫酸塩
6S: 6−O−硫酸塩
【0082】
本発明は、その精神又は本質的な特性から解離せずに他の特定の形態において具現化できる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】図1は、アセチル化したオリゴ糖の選択的検出を示し、硫酸化二糖類ΔIsの紫外線スペクトルが、アセチル化した二糖類ΔIaの紫外線スペクトルと比較されている。x軸は波長(nm)を、y軸は吸光度(mAmps)を表す。
【図2】図2は、NaBHによる還元前後のヘパリナーゼにより脱重合化したエノキサパリンのクロマトグラフィー分離を示す(細い黒におけるシグナル:230nmでの紫外線、太い黒におけるシグナル:202ないし234nmでの紫外線)。x軸は溶出時間(分)を、y軸は吸光度(mAmps)を表す。
【図3】図3は、NaBHによる還元前後のヘパリナーゼにより脱重合化したヘパリンのクロマトグラフィー分離を示す(細い黒におけるシグナル:230nmでの紫外線、太い黒におけるシグナル:202ないし234nmでの紫外線)。x軸は溶出時間(分)を、y軸は吸光度(mAmps)を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)分画されていないヘパリン及び分画されたヘパリンから選択される材料の試料を酵素的方法によって脱重合化すること、および
(b)段階(a)の前記脱重合化された試料における構成成分の量を高速液体クロマトグラフィーにより検出すること
を含む、前記試料における構成成分の量を定量するための方法。
【請求項2】
前記酵素的方法が少なくとも1つのヘパリナーゼを使用して実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記酵素的方法がヘパリナーゼ1(EC4.2.2.7.)、ヘパリナーゼ2(ヘパリンリアーゼII)及びヘパリナーゼ3(EC4.2.2.8.)の混合物を使用して実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記分画されたヘパリンがエノキサパリンナトリウムである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
段階(b)で使
用される前記高速液体クロマトグラフィーが陰イオン交換クロマトグラフィーである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
段階(b)で使用される前記高速液体クロマトグラフィーが強陰イオン交換クロマトグラフィー(SAX)である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記強陰イオン交換クロマトグラフィーがSpherisorb(R)SAXカラムを使用して実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記高速液体クロマトグラフィーが、約200nmないし約400nmの波長を有する紫外線光に対して透過性である移動相において実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記高速液体クロマトグラフィーが、過塩素酸ナトリウム、メタンスルホン酸塩及びリン酸塩から選択される少なくとも1つの塩を含む移動相において実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記高速液体クロマトグラフィーが、過塩素酸ナトリウム塩を含む移動相において実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記強陰イオン交換クロマトグラフィーが約2.0ないし約6.5のpHで実施される、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記強陰イオン交換クロマトグラフィーが約3のpHで実施される、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記移動相が、pH約3.0に維持されている過塩素酸ナトリウム溶液を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記脱重合化された試料が次式
【化1】



のいずれか1つから選択される少なくとも1つのオリゴ糖鎖を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記脱重合化試料が、その末端が1,6−無水結合で修飾されている少なくとも1つのオリゴ糖鎖を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのオリゴ糖鎖が次式
【化2】

のいずれかから選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記脱重合化された試料が次式
【化3】

のいずれかから選択される少なくとも1つの1,6−無水物残基を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの1,6−無水物残基が前記試料の重量平均分子量の15%ないし25%の範囲である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
段階(b)の前記脱重合化された試料において検出される構成成分が、アセチル化された糖である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
アセチル化されている糖は吸収するがアセチル化されていない糖は吸収しない波長において測定される吸光度から、アセチル化されている糖及びアセチル化されていない糖の両者が吸収する波長において測定される吸光度を差し引くことによって、前記アセチル化された糖が選択的に検出される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記検出されたアセチル化されている糖が、アセチル化されているオリゴ糖であるΔIVa、ΔIIa、ΔIIIa、ΔIa、ΔIIa−IVsglu及びΔIIa−IIsgluから選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
(a)ヘパリナーゼ1(EC4.2.2.7.)、ヘパリナーゼ2(ヘパリンリアーゼII)及びヘパリナーゼ3(EC4.2.2.8.)の混合物を使用してエノキサパリンナトリウムの試料を脱重合化すること、および
(b)高速液体クロマトグラフィーによって段階(a)の前記脱重合化された試料において1,6−無水物残基の量を検出すること
を含む、前記試料において前記1,6−無水物残基の量を定量する方法。
【請求項23】
前記1,6−無水物残基の量が前記試料のオリゴ糖平均分子量の15%ないし25%の範囲である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
(a)酵素的方法によって試料を脱重合化すること、
(b)段階(a)の前記脱重合化された試料を還元すること、および
(c)(b)の前記還元された試料における構成成分の量を高速液体クロマトグラフィーにより検出すること
を含む、分画されていないヘパリン及び分画されたヘパリンから選択される材料の試料における構成成分の量を定量する方法。
【請求項25】
前記酵素的方法が少なくとも1つのヘパリナーゼを使用して実施される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
酵素的方法がヘパリナーゼ1(EC4.2.2.7.)、ヘパリナーゼ2(ヘパリンリアーゼII)及びヘパリナーゼ3(EC4.2.2.8.)の混合物を使用して実施される、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
段階(a)の前記脱重合化された試料を還元することが、還元剤への曝露によって実施される、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記還元剤がNaBH又は水素化ホウ素陰イオンのアルカリ金属塩である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記分画されたヘパリンがエノキサパリンナトリウムである、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記還元することが、1,6−無水物形態ではないエノキサパリンナトリウムの前記還元末端を還元する、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
段階(c)で使用される前記高速液体クロマトグラフィーが陰イオン交換クロマトグラフィーである、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
段階(c)で使用される前記高速液体クロマトグラフィーが強陰イオン交換クロマトグラフィー(SAX)である、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記強陰イオン交換クロマトグラフィーがSpherisorb(R)SAXカラムを使用して実施される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記高速液体クロマトグラフィーが、約200nmないし約400nmの波長を有する紫外線光に対して透過性である移動相において実施される、請求項24に記載の方法。
【請求項35】
前記高速液体クロマトグラフィーが、過塩素酸ナトリウム、メタンスルホン酸塩及びリン酸塩から選択される少なくとも1つの塩を含む移動相において実施される、請求項24に記載の方法。
【請求項36】
前記高速液体クロマトグラフィーが、過塩素酸ナトリウム塩を含む移動相において実施される、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
前記強陰イオン交換クロマトグラフィーが約2.0ないし約6.5のpHで実施される、請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記強陰イオン交換クロマトグラフィーが約3のpHで実施される、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記高速液体クロマトグラフィーが、約3.0に維持されている過塩素酸ナトリウム溶液を含む移動相を利用する、請求項24に記載の方法。
【請求項40】
前記脱重合化された試料が次式
【化4】



(式中、前記オリゴ糖鎖はその還元形態にある。)のいずれかから選択される少なくとも1つのオリゴ糖鎖を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項41】
前記脱重合化された試料が、1,6−無水結合によりその末端が修飾された少なくとも1つのオリゴ糖鎖を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つのオリゴ糖鎖が次式
【化5】

のいずれかから選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記脱重合化された試料が次式
【化6】

を含む1,6−無水物残基の混合物を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項44】
1,6−無水物残基の前記混合物が前記試料の重量平均分子量の15%ないし25%の範囲である、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
段階(b)の脱重合化された試料において検出される構成成分が、アセチル化されている糖である、請求項24に記載の方法。
【請求項46】
前記糖が、アセチル化されている糖は吸収するがアセチル化されていない糖は吸収しない波長において測定される吸光度から、アセチル化されている糖及びアセチル化されていない糖の両者が吸収する波長において測定される吸光度を差し引くことによって選択的に検出される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記検出されたアセチル化されている糖が、アセチル化されているオリゴ糖であるΔIVa、ΔIIa、ΔIIIa、ΔIa、ΔIIa−IVsglu及びΔIIa−IIsgluから選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
(a)ヘパリナーゼ1(EC4.2.2.7.)、ヘパリナーゼ2(ヘパリンリアーゼII)及びヘパリナーゼ3(EC4.2.2.8.)の混合物を使用してエノキサパリンナトリウムの試料を脱重合化すること、
(b)段階(a)の前記脱重合化された試料を還元すること、および
(c)段階(b)の前記還元された試料において前記1,6−無水物残基の量を、高速液体クロマトグラフィーにより検出すること
を含む、前記エノキサパリンナトリウムの試料において1,6−無水物残基の量を定量する方法。
【請求項49】
前記1,6−無水物残基の量が前記試料の重量平均分子量の15%ないし25%の範囲である、請求項48に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−530932(P2007−530932A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504380(P2007−504380)
【出願日】平成17年3月22日(2005.3.22)
【国際出願番号】PCT/EP2005/003720
【国際公開番号】WO2005/090409
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(500152119)アバンテイス・フアルマ・エス・アー (65)
【Fターム(参考)】