説明

HPLCを用いて材料特性を決定する装置および方法

【課題】液体クロマトグラフィにおける質量分析器用インターフェースにおいて、移動溶媒の干渉が少なく、安価でシンプルなインターフェースを提供する。
【解決手段】液状の移動溶媒を有するクロマトグラフィ分離カラムと;分離カラム内の温度を室温から250℃の間に制御する手段と;分離カラム内の環境圧力よりも高い圧力レベルを作成する手段と;サンプルの成分を挿入するよう構成されたサンプルボリュームを有する検出器とを含む、サンプルの成分の材料特性および/または材料濃度を決定するアセンブリは、移動溶媒が大部分水を含むことと;分離カラム内の高圧レベルから環境圧力へ移動溶媒を膨張させ、液相状態から気相状態への移動溶媒の相変化を引き起こす手段が提供されることと;サンプルの成分を含む気体状の移動溶媒を検出器のサンプルボリュームへ運ぶ手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術水準
本発明は、
(a)液状の移動溶媒を有するクロマトグラフィ分離カラムと;
(b)分離カラム内の温度を室温と250℃との間に制御する手段と;
(c)分離カラム内の環境圧力よりも高い圧力レベルを作成する手段と;
(d)サンプルの成分を導入するよう構成されたサンプルボリュームを有する検出器と;
を含む、サンプルの成分の材料特性および/または材料濃度を決定するアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
液体クロマトグラフィにおいて、サンプル、たとえば異なる成分の材料の混合物は、移動溶媒と共に、クロマトグラフィ分離カラムを通って導かれる。分離カラムは固定相で満たされる。移動溶媒の極性に応じ、そのサンプルとの相互作用に応じ、また固定相に応じ、成分は異なる保持期間の後にカラムの出口に達する。断片を検出するために検出器が提供される。このような方法で、材料の混合物は分離され、クロマトグラムが作成され、材料の存在について、また必要であれば、その量について、情報を提供する。移動溶媒に応じて、ガスクロマトグラフィは液体クロマトグラフィから区別される。
【0003】
原子発光検出器(Atomic Emission Detector)と動作するガスクロマトグラフィアセンブリは、GC−AEDとして既知である。サンプルは気体状のキャリアガスと共にクロマトグラフィカラムを通って導かれ、その後マイクロ波プラズマに原子化される。原子は2000から3000ケルビンで熱的に励起される。励起状態から、原子は通常の状態に戻り、元素固有の波長で光を放出する。放射は適切な分析器において分散され、検出器、たとえばダイオードアレイによって記録される。検出器における強度は、サンプルにおける元素の量についての大きさである。クロマトグラフィ分離に応じて、信号は検出器において時間分解されて現れる。マイクロ波によって誘発されるヘリウムプラズマが、プラズマの生成に用いられる。
【0004】
マイクロ波プラズマは、幾何学的に比較的小さなプラズマトーチにおいて生成され、これはガスクロマトグラフィに用いられる。有利には、プラズマの生成についてと同じく、ヘリウムがキャリアガスとして用いられる。トーチは、0.8から1mmの直径を有するクオーツまたはセラミックの管から成る。サンプルが分解された溶媒は、有機体炭素の形で管表面に堆積することができる。そこで壁はとりわけ熱くなり、損傷を受けうる。したがって、溶媒は抑制され、プラズマ内に導かれない。これは複雑である。
【0005】
ICP−OES(誘導結合プラズマ発光分析)はまた、クロマトグラフィについての検出器として適した方法である。約8000ケルビンのアルゴンプラズマが、誘導コイルによって生成される。液状のサンプルはエアロゾルの形状でプラズマに導入され、原子化され、励起される。このような方法で生成された発光スペクトルは、マイクロ波プラズマの場合と同じ方法で分析されることができる。ICPトーチにおけるプラズマボリュームは、1から2cmである内径を有する。プラズマは非常に熱いので励起状態における原子および分子の高い生産量が実現される。あるいは、ICP−MSにおいて原子は光学的よりむしろ質量分析法によって検査される。
【0006】
HPLC(高圧液体クロマトグラフィ)において、分離は気体状ではなく液状の移動溶媒を用いて高圧下で行われる。アセトニトリル、テトラヒドロフランと水などの有機溶媒は、通常、逆相HPLCの移動溶媒として用いられる。したがって、強力な干渉を引き起こしうる非常に大量の有機溶媒が用いられる。上述の技術はHPLCについて適応されない。さらに、単位時間あたりのベースライン分離されたピークの最大数は、ガスクロマトグラフィにおけるものよりも小さい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平4−218763号公報
【特許文献2】特開2004−257786号公報
【特許文献3】特開昭63−8540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
液体クロマトグラフィについてインターフェイス(ネブライザ)を使用することは、検出器としての(真空)質量分析器について既知である。サンプル成分を有する有機移動溶媒のエアロゾルがインターフェイスにおいて生成される。エアロゾルはその後、質量分析法によって分析される。このことは困難で高価である。
【0009】
発明の目的
本発明の目的は、シンプルで、安く、移動溶媒による干渉がサンプルのより高いスループットによって減少される、上述の種類の装置を作成することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明の説明
本発明によると、移動溶媒が主に水を含み、分離カラム内部の高圧レベルから環境圧力へ移動溶媒を膨張させ、移動溶媒の気相状態から液相状態への相変化を引き起こす手段が提供され、サンプルの成分を含む気体状の移動溶媒を検出器のサンプルボリュームへ移動させる手段が提供される点において、この目的は達成される。
【0011】
水が移動溶媒として用いられる既知のアセンブリと反対に、移動溶媒を含むサンプルは、冷めることなく、液状で、サンプルボリュームに導入される。水は高温で、大気圧へと膨張する。水は圧力の低下により、蒸発して気体となる。したがって、サンプルはエアロゾルの形状ではなく、気体状でサンプルボリュームにスプレされる。高温ガスはそこで、サンプルボリュームへ導入される。それにより、困難な冷却が回避される。基質に水のみが存在すること、したがってアセンブリが基質バックグラウンドに干渉することなく動作することは、とりわけ有利である。このような方法で、非常に良好な検出限界と高い精度を得ることができる。成分は汚染されず、移動溶媒からの沈殿はない。水によって作られる水素および酸素の部分は、サンプルボリューム内でドーパントガスとして機能し、原子の形成をサポートする。水は、容易に入手でき、既知の物理的および化学的特性を有する、低コストで環境に優しい原料である。
【0012】
クロマトグラフィカラムにおける分離は、適切な温度管理により行われる。分離は、広い範囲にわたって制御されることができる、水の極性の温度依存性に基づく。
【0013】
好ましくは、クロマトグラフィ分離カラムは高温HPLCカラムである。カラムおよび固定相についての耐熱性の高い材料によって、アセンブリの温度幅、したがって応用分野が拡大されることができる。
【0014】
サンプルボリュームにおけるサンプルの成分は、励起されて波長に対して選択的に検出可能な光を放出することが好ましい。放出された光は、光学分析計において、たとえば格子またはプリズムを用いて分散されてよく、同時に、ダイオードアレイまたはCCD検出器を用いて時間分解されて記録されることができる。応用分野に応じて、特定の波長に調整された単色アセンブリと同様に、全ての波長を同時に検出する分析アセンブリが用いられることができる。
【0015】
あるいは、サンプルボリュームにおけるサンプルの成分の質量分析のための質量分析計が提供される。いくつかの質量を質量選択的に記録する、または同時に記録するバリエーションは、適した質量分析計である。
【0016】
サンプルボリュームにおいて、マイクロ波プラズマまたは誘導結合プラズマが提供されることができる。AEDアセンブリに用いられるマイクロ波プラズマは、約2500Kの範囲の低温で動作し、元素固有で識別が容易である、主に狭い、明確な原子線を作る。分子残留によるバックグラウンド干渉が起こり得る。一方、誘導結合プラズマは、約8000Kの相当に高い温度においてイオン線を生じ、相当に高い生産力を有する。しかし、放出スペクトルの生成のためのその他のアセンブリもまた用いられることができる。
【0017】
本発明のとりわけ好適な実施形態において、サンプルの成分を含む気体状の移動媒体を運ぶ手段を加熱する手段が提供される。とりわけ、これらの手段はヒータおよび任意に気体の温度を制御する制御手段から構成される。加熱により、気体の沈殿は回避され、分子の熱分離が達成される。加熱する手段は、サンプルの成分を好適に原子化するのに充分である加熱力を有することが好ましい。そこで、気体は、サンプルボリュームに入ると原子化され、すぐに検出されることができる。
【0018】
気体はまた、その検出に先立って、インターフェイスでイオン化されることができる。
本発明の1実施形態において、1以上の追加のドーパントガスがサンプルボリュームに供給されることができる。移動媒体が充分な水と酸素を運搬するため、通常、これは必要ではない。ドーパントガスを用いて、低揮発性の化合物の内容がより良く測定されることができるよう、高揮発性物質の形成がサポートされる。
【0019】
好ましくは、水とアセトニトリルの混合物が移動媒体として提供され、水:アセトニトリルの混合物の組成は、ボリュームに基づき、95:5から55:45の範囲にある。
【0020】
さらに、アセンブリは、溶出液の分離に適する。さらなる出口を有するリストリクタが供給される。溶出液の一部分のみが気相状態に移行し、適した検出器を用いて測定される。さらなる部分は冷却されて液体のままである。これは従来の検出器、たとえばDADを用いて、この相で測定される。
【0021】
本発明の改良は、下位クレームの主題である。本発明の実施形態は、添付の図面を参照して、以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、HPLCカラム、インターフェイス、および検出器を有するアセンブリを示す。
【図2】図2は、図1のインターフェイスを詳細に示す。
【図3】図3は、原子放出検出器を有する図1のアセンブリを詳細に示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施形態の説明
図1は、サンプルの成分の材料特性、および/または、材料濃度を決定する、通常は参照番号10で示されるアセンブリを示す。天然の材料のサンプルは、たとえば、このようなアセンブリを用いて分析されることができ、ステロイドまたは抗生物質が決定されることができる。全てのサンプルは複数の成分から構成され、検出器を用いた測定に先立ち、これらは相互に分離される必要がある。
【0024】
アセンブリ10は、通常は参照番号12で示されるサンプラおよび分離装置、検出器14、およびその間のインターフェイス16から構成される。
【0025】
この場合、サンプルはオートサンプラ18を用いて、カラム炉を有するモジュール20で示される従来のHPLC(高速液体クロマトグラフィ)カラムに導入される。移動媒体は脱気装置22で脱気され、ポンプ24を用いて300バールの圧力にされる。
【0026】
HPLCカラムは、ステンレススチールまたはPEEK材料から成り、0.1から4.6mmの範囲の内径を有する。長さは10から500mmである。これを用いて0.1μlから3ml/分の範囲の流速を生じることができる。腐食することなく、またその他の損傷を受けることなく、カラムが200℃の範囲に加熱されることができるよう、材料全体は高い耐熱性を有する。固定相は、ZirChrom(登録商標)材料などの既知の耐熱材料から成る。これは、たとえば元素炭素の薄層などで被覆された酸化ジルコニウムの粒子から成る。このような被覆の代わりに、共有結合によって粒子に拘束されたC18リガンドが、また適している。逆相材料、GPC材料、およびIC材料がまた、固定相に適している。
【0027】
カラムはカラム炉によって加熱される。時間における温度勾配はそれにより、環境温度と200℃との間に生成される。主に水を含む移動媒体はそれにより、その極性を広範囲にわたって変動させる。このような方法で、サンプルに含まれる成分はカラムを通過する間に分離される。
【0028】
移動溶媒における水部分は、適用に応じて変動する。分析段階の間、移動溶媒は少なくとも40%の高い割合の水から成る。分析段階を終えた後、有機媒体の部分は勾配が形成されるように増加する。このような方法で、サンプル残留はカラムから除去されることができる。
【0029】
カラムを通過した後、依然液体であり、熱く、高圧下にある移動溶媒の中のサンプルは、インターフェイス16に達する。インターフェイス16は、図2に詳細に再び示される。これは、連結部28および30を有するステンレススチールコーン26から構成される。HPLCカラムは連結部28にねじ入れられる。連結部30は、検出器14のサンプルボリュームへのリンクを形成する。コーン26はヒーティングワイヤ32で完全に囲まれている。ヒーティングワイヤ32は制御部(図示されない)に接続されて、室温から400℃の間の範囲にコーンを加熱する。コーン26の内部には、ステンレススチールまたはセラミックの管34が配置される。管34は連結部28と連結部30とを接続する。連結部28の背後に、インターフェイス16のほぼ中央に、とりわけフリット、臨界ノズル、または開口プレートである、変動リストリクタ36が配置される。リストリクタはスロットルを形成する。リストリクタ36の前のゾーン38において、サンプルを有する移動溶媒は液体であり、高圧下にある。リストリクタの背後のゾーン40において環境圧が存在する。リストリクタ36を通じてゾーン40に入る移動溶媒は、すぐに蒸発する。それにより該移動溶媒の大部分が冷める。
【0030】
しかし温度は、ヒータ32によって維持され、エアロゾルは形成されない。現在気体状である移動溶媒は、連結部30を通じて検出器14のサンプルボリュームに入る。
【0031】
リストリクタ36の背後には、管34がドーパントガスのための連結部42を有する。適用に応じて、水素分子または酸素分子の形状であるさらなるドーパントガスを追加することは意味をなすであろう。このことは、サンプルボリュームにおいて励起することが困難である、低揮発の物質または複数の物質の検出を容易にする。
【0032】
図3において、検出器がより詳細に示される。連結部30においてインターフェイス16から出る気体は、すぐにサンプルボリューム44内に送られる。サンプルボリューム44は、マイクロ波ジェネレータ48に配置される管46によって囲まれる。ヘリウムが、その中の2000から3000Kの温度のヘリウムプラズマをその中で誘起するマイクロ波ジェネレータ48の管46に挿入される。プラズマに導入されたサンプルおよび、プラズマに入るサンプルのそれぞれの時間分解された成分は、ここで原子化され、励起されて、元素固有の光を放出する。
【0033】
原子および分子の断片は、既知の波長の狭帯域の放射を放出する。この光は、レンズ50を用いて分析計52の入口スリットに集中される。分析計52において、光は、光検出器によって選択的に検出される格子および波長を用いて分散される。格子の位置に応じて、他の波長範囲が、格子の回転により、検出器上にイメージされることができる。このような方法で、どの元素またはどの分子断片が検出されるべきかが決定される。
【0034】
移動媒体の組成は、適用問題に応じて変動する。ステロイドの決定のための移動溶媒としてもっぱら水が用いられる。水:アセトニトリル:HCOOHが80:20:1である混合物が、抗生物質の決定のために用いられる。しかし、いずれのばあいにおいても、有機溶媒の部分は小さい。したがって、プラズマの有機成分の信号による干渉は、回避され、または著しく減少する。したがって、測定のダイナミックレンジと同様、結果の正確さが改良される。
【0035】
代替実施形態において、ICP−MSアセンブリが、マイクロ波プラズマの代わりに検出器として用いられる。この場合、インターフェイスで生成される気体は、直接アルゴンプラズマに送られる。質量分析計を用いての検出は、通常の方法で行われ、ここにより詳細に説明する必要はない。望ましくない有機バックグラウンドによる干渉もまた、著しく減少する。サンプルボリュームに入る前に溶媒を除去するアセンブリは必要でない。
【0036】
他の実施形態において、膨張および相変化は相互に分離される。このために、リストリクタの背後に冷却手段が提供される。移動溶媒はまず、相変化なしで膨張する。それにより、相変化の後にサンプルボリュームに導入される中間エアロゾルが形成される。この移行段階の間、粒子または分子を整列させ、加速させ、選択する機会が、移動溶媒が気相状態に移行する前に提供される。
【0037】
他の実施形態において、移動溶媒はすぐにサンプルボリューム内のプラズマへと膨張する。このため、リストリクタは耐熱性の高いセラミックから作られ、プラズマ内に配置される。
【符号の説明】
【0038】
10 アッセンブリ、12 サンプラおよび分離装置、14 検出器、16 インターフェイス、18 オートサンプラ、20 カラム炉を有するモジュール、22 脱気装置、24 ポンプ、28、30 連結部、32 ヒーティングワイヤ、34 管、36 リストリクタ、38 前のゾーン、40 背後のゾーン、42 ドーパントガス用連結部、44 サンプルボリューム、46 管、48 マイクロ波ジェネレータ、50 レンズ、52 分析計。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)液状の移動溶媒とともに作用するようにされたクロマトグラフィ分離カラムを含み、この分離カラムは内側と外側を有し、前記内側は内側温度を有し、前記外側は環境温度と環境圧力を有し;
(b)前記内側温度を室温と250℃との間に制御する手段と;
(c)環境圧力よりも高められた圧力レベルを前記内側内において生じる手段と;
(d)サンプルの成分を挿入するようにされたサンプルボリュームを有する検出器と;
をさらに含み、
(e)前記分離カラムと前記検出器との間において管とこの管内のリストリクタを備えたインターフェイスが設けられており、リストリクタは前記分離カラム内部の前記高められた圧レベルから前記環境圧力へ前記移動溶媒を膨張させて、エアロゾルを形成することなく液相状態から気相状態へ前記移動溶媒の相変化を生じさせるようにされており、前記サンプルを含む前記移動溶媒はリストリクタの上流範囲内において液体であって高められた圧力にさらされており、前記環境圧力はリストリクタの下流に存在しており;
(f)リストリクタの下流範囲を加熱するための手段が設けられており;
(g)前記サンプルの成分を含む気体状の前記移動溶媒を前記検出器の前記サンプルボリューム内へ運ぶ手段が設けられている;
ことを特徴とする、サンプルの成分の材料特性および/または材料濃度を決定するアセンブリ。
【請求項2】
クロマトグラフィ分離カラムは高温HPLCカラムであることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
サンプルボリューム内のサンプルの成分が、励起されて波長に対して選択的に検出可能な光を放出することを特徴とする、請求項1または2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
サンプルボリューム内のサンプルの成分の質量分析のための質量分析計が備えられることを特徴とする、請求項1または2に記載のアセンブリ。
【請求項5】
マイクロ波プラズマがサンプルボリューム内に提供されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
誘導結合されたプラズマがサンプルボリューム内に提供されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
サンプルの成分を含む気体状の移動溶媒を、検出器のサンプルボリュームへ運ぶ手段を加熱する手段を特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
加熱する手段がサンプルの成分を主に原子化するのに充分な加熱力を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
1以上の追加のドーパントガスがサンプルボリューム内に供給されることができることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
水とアセトニトリルとの混合が移動溶媒として提供されることと、水部分が合計で少なくとも50容量パーセントとなることとを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
水、アセトニトリル、HCOOHの混合が移動溶媒として提供されることと、水:アセトニトリル:HCOOHの成分の体積比が80:20:1であることとを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
(a)主に水を含む移動溶媒を用いて高圧下でサンプルをクロマトグラフィ分離カラムに導入するステップと;
(b)分離カラムを通過する間にサンプルの成分を相互に分離するのに充分である分離カラム内の温度まで、分離カラムを加熱するステップと;
(c)分離カラム内の高圧レベルから環境圧力まで、液相状態から気相状態への移動溶媒の相変化下で移動溶媒を膨張させるステップと;
(d)サンプルの成分を含む気体状の移動溶媒を検出器のサンプルボリュームへ運ぶステップと;
(e)サンプルの成分を検出するステップと;
から構成される、サンプルの成分の材料特性および/または材料濃度を決定する方法。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか1項に記載のアセンブリ内の移動溶媒としての主にまたはもっぱら水を含む液体の使用。
【請求項14】
(a)主に水である液状の移動溶媒のために環境圧力に比べて高められた圧力を有しかつ高められた温度にあるクロマトグラフィ分離カラムを接続するための接続手段と;
(b)管およびこの管内のリストリクタとを含み、このリストリクタは前記分離カラム内の高められた圧力レベルから前記環境圧力へ前記移動媒体を膨張させて、エアロゾルを形成することなく前記移動媒体の液相から気相への相変化を生じさせ、サンプルを含む前記移動媒体はリストリクタの上流の範囲において液体であって高められた圧力にされされており、前記環境圧力はリストリクタの下流に存在しており;
(g)サンプルの成分を含む気体状の前記移動溶媒を検出器のサンプルボリュームへ運ぶ手段をさらに含む;
ことを特徴とする、検出器をクロマトグラフィ分離カラムに接続するインターフェイス。
【請求項15】
加熱する手段が設けられていることを特徴とする、請求項14に記載のインターフェイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−252920(P2011−252920A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165393(P2011−165393)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【分割の表示】特願2007−540648(P2007−540648)の分割
【原出願日】平成17年11月11日(2005.11.11)
【出願人】(507158318)ジョイント・アナリティカル・システムズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (4)
【氏名又は名称原語表記】JOINT ANALYTICAL SYSTEMS GMBH
【Fターム(参考)】