説明

HSF1関連疾患を処置するための有機組成物

本記載は、治療有効量のHSFに対するRNAi剤を使用して、熱ショック因子1(HSF1)−関連疾患、例えば、癌およびウイルス疾患を処置する方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、該アンチセンス鎖は、表1または表2または表3または表3Aまたは表8または表9Aまたは表9Bにおいて提供されるHSF1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖から0、1、2または3個のヌクレオチドが異なっている少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む組成物。
【請求項2】
HSF1に対する第2のRNAi剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
アンチセンス鎖が、約30以下のヌクレオチドの長さである、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
センス鎖およびアンチセンス鎖が、約15から約30のヌクレオチド対の長さの二本鎖領域を形成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
アンチセンス鎖およびセンス鎖が、両方とも約19から約23のヌクレオチドの長さである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
RNAi剤が、RNAi剤の生物学的サンプルまたは環境における安定性を増加させる修飾を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
RNAi剤が、ホスホロチオエート結合を含む修飾された糖骨格または2’−修飾ヌクレオチドを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
RNAi剤が:
ウリジンが2’−修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5’−ウリジン−アデニン−3’(5’−ua−3’)ジヌクレオチド;5’−ウリジンが2’−修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5’−ウリジン−グアニン−3’(5’−ug−3’)ジヌクレオチド;5’−シチジンが2’−修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5’−シチジン−アデニン−3’(5’−ca−3’)ジヌクレオチド;または、5’−ウリジンが2’−修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5’−ウリジン−ウリジン−3’(5’−uu−3’)ジヌクレオチド
を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
RNAi剤が、2’−デオキシ、2’−デオキシ−2’−フルオロ、2’−O−メチル、2’−O−メトキシエチル(2’−O−MOE)、2’−O−アミノプロピル(2’−O−AP)、2’−O−ジメチルアミノエチル(2’−O−DMAOE)、2’−O−ジメチルアミノプロピル(2’−O−DMAP)、2’−O−ジメチルアミノエチルオキシエチル(2’−O−DMAEOE)および2’−O−N−メチルアセトアミド(2’−O−NMA)からなる群から選択される2’−修飾を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
RNAi剤が、平滑末端を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
RNAi剤が、1から4個の不対ヌクレオチドを有するオーバーハングを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
RNAi剤が、RNAi剤のアンチセンス鎖の3’−末端でオーバーハングを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
RNAi剤が、1つ以上の診断化合物、レポーター基、架橋剤、ヌクレアーゼ耐性を与える部分、天然もしくは異常核酸塩基、親油性分子、コレステロール、脂質、レクチン、ステロイド、ウバオール(uvaol)、ヘコゲニン、ジオスゲニン、テルペン、トリテルペン、サルササポゲニン、フリーデリン(Friedelin)、エピフリーデラノール誘導体化リトコール酸、ビタミン、炭水化物、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、合成炭水化物、オリゴ乳酸エステル 15−mer、天然ポリマー、低もしくは中間分子量ポリマー、イヌリン、シクロデキストリン、ヒアルロン酸、タンパク質、タンパク質−結合剤、インテグリン標的分子、ポリカチオン性物質、ペプチド、ポリアミン、ペプチド模倣物および/またはトランスフェリンに結合している、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
RNAi剤が、インビトロでWI−38および/またはHeLa細胞におけるHSF1の発現を少なくとも約60%阻害することができる、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
RNAi剤が、インビトロでWI−38および/またはHeLa細胞におけるHSF1の発現を少なくとも約70%阻害することができる、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
RNAi剤が、インビトロでWI−38および/またはHeLa細胞におけるHSF1の発現を少なくとも約80%阻害することができる、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
RNAi剤が、インビトロでWI−38および/またはHeLa細胞におけるHSF1の発現を少なくとも約90%阻害することができる、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
RNAiが、約0.1nM以下のEC50を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
RNAiが、約0.01nM以下のEC50を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
RNAiが、約0.001nM以下のEC50を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、該センス鎖およびアンチセンス鎖は、表1または表2または表3または表3Aまたは表8または表9Aまたは表9Bにおいて提供されるHSF1に対するRNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖のそれぞれから0、1、2または3個のヌクレオチドが異なっている少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、組成物。
【請求項22】
組成物が、HSF1に対する第2のRNAi剤を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
アンチセンス鎖が、30以下のヌクレオチドの長さである、請求項21に記載の組成物。
【請求項24】
センス鎖およびアンチセンス鎖が、15から30のヌクレオチド対の長さの二本鎖領域を形成する、請求項21に記載の組成物。
【請求項25】
アンチセンス鎖およびセンス鎖が、両方とも19から23のヌクレオチドの長さである、請求項21に記載の組成物。
【請求項26】
RNAi剤が、RNAi剤の生物学的サンプルまたは環境における安定性を増加させる修飾を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項27】
RNAi剤が、ホスホロチオエート結合を含む修飾された糖骨格、または2’−修飾ヌクレオチドを含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項28】
RNAi剤が:
ウリジンが2’−修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5’−ウリジン−アデニン−3’(5’−ua−3’)ジヌクレオチド;5’−ウリジンが2’−修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5’−ウリジン−グアニン−3’(5’−ug−3’)ジヌクレオチド;5’−シチジンが2’−修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5’−シチジン−アデニン−3’(5’−ca−3’)ジヌクレオチド;または、5’−ウリジンが2’−修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5’−ウリジン−ウリジン−3’(5’−uu−3’)ジヌクレオチド
を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項29】
RNAi剤が、2’−デオキシ、2’−デオキシ−2’−フルオロ、2’−O−メチル、2’−O−メトキシエチル(2’−O−MOE)、2’−O−アミノプロピル(2’−O−AP)、2’−O−ジメチルアミノエチル(2’−O−DMAOE)、2’−O−ジメチルアミノプロピル(2’−O−DMAP)、2’−O−ジメチルアミノエチルオキシエチル(2’−O−DMAEOE)、および2’−O−N−メチルアセトアミド(2’−O−NMA)からなる群から選択される2’−修飾を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項30】
RNAi剤が、平滑末端を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項31】
RNAi剤が、1から4個の不対ヌクレオチドを有するオーバーハングを含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項32】
RNAi剤が、RNAi剤のアンチセンス鎖の3’−末端でオーバーハングを含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項33】
RNAi剤が、1つ以上の診断化合物、レポーター基、架橋剤、ヌクレアーゼ耐性を与える部分、天然もしくは異常核酸塩基、親油性分子、コレステロール、脂質、レクチン、ステロイド、ウバオール、ヘコゲニン、ジオスゲニン、テルペン、トリテルペン、サルササポゲニン、フリーデリン、エピフリーデラノール誘導体化リトコール酸、ビタミン、炭水化物、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、合成炭水化物、オリゴ乳酸エステル 15−mer、天然ポリマー、低もしくは中間分子量ポリマー、イヌリン、シクロデキストリン、ヒアルロン酸、タンパク質、タンパク質−結合剤、インテグリン標的分子、ポリカチオン性物質、ペプチド、ポリアミン、ペプチド模倣物および/またはトランスフェリンに結合している、請求項21に記載の組成物。
【請求項34】
RNAi剤が、インビトロでWI−38および/またはHeLa細胞におけるHSF1の発現を少なくとも約60%阻害することができる、請求項21に記載の組成物。
【請求項35】
RNAi剤が、インビトロでWI−38および/またはHeLa細胞におけるHSF1の発現を少なくとも約70%阻害することができる、請求項21に記載の組成物。
【請求項36】
RNAi剤が、インビトロでWI−38および/またはHeLa細胞におけるHSF1の発現を少なくとも約80%阻害することができる、請求項21に記載の組成物。
【請求項37】
RNAi剤が、インビトロでWI−38および/またはHeLa細胞におけるHSF1の発現を少なくとも約90%阻害することができる、請求項21に記載の組成物。
【請求項38】
RNAiが、約0.1nM以下のEC50を有する、請求項21に記載の組成物。
【請求項39】
RNAiが、約0.01nM以下のEC50を有する、請求項21に記載の組成物。
【請求項40】
RNAiが、約0.001nM以下のEC50を有する、請求項21に記載の組成物。
【請求項41】
治療有効量のセンス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物を個体に投与する工程を含む個体におけるHSF1関連疾患を処置する方法であって、該アンチセンス鎖は、表A1または表8または表9Aまたは表9Bにおいて提供されるHSF1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖から0、1、2または3個のヌクレオチドが異なっている少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、方法。
【請求項42】
HSF1関連疾患が、癌またはウイルス疾患である、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
HSF1関連疾患が、膀胱、骨、乳房、子宮頸、大腸、結腸直腸、子宮内膜、線維肉腫、胃腸、造血器、腸、腎臓、肝臓、肺、リンパ腫、神経外胚葉、神経芽腫、ユーイング肉腫、骨肉腫、卵巣、膵臓、胸膜、前立腺、皮膚、扁平上皮、胃、および精巣癌、白血病、前骨髄球性白血病、ならびにホジキン病のリストから選択される癌である、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
さらなる処置を施す工程をさらに含む、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
RNAi剤を含む組成物の投与およびさらなる処置の施与が、同時に、併用で、別々にまたは連続的である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
HSF1関連疾患が、ウイルス疾患である、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
HSF1関連疾患が、全体または一部においてアデノウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒト サイトメガロウイルス、HTLV−1、SV40、ポリオーマ・ウイルス、HIV、および/またはエプスタイン−バー(Epstein-Barr)・ウイルスが介在するウイルス疾患のリストから選択されるウイルス疾患である、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
さらなる処置を施す工程をさらに含む、請求項41に記載の方法。
【請求項49】
RNAi剤を含む組成物の投与およびさらなる処置の施与が、同時に、併用で、別々にまたは連続的である、請求項41に記載の方法。
【請求項50】
HSF1関連疾患が、自己免疫疾患である、請求項41に記載の方法。
【請求項51】
HSF1関連疾患が、狼瘡またはリウマチ性関節炎である、請求項41に記載の方法。
【請求項52】
組成物が、HSF1に対する第2のRNAi剤を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項53】
治療有効量のセンス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物を個体に投与する工程を含む個体におけるHSF1の発現を阻害する方法であって、該アンチセンス鎖は、表A1または表8または表9Aまたは表9Bにおいて提供されるHSF1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖から0、1、2または3個のヌクレオチドが異なっている少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、方法。
【請求項54】
個体が、HSF1関連疾患に罹患しているか、または罹患しやすい、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
HSF1関連疾患が、癌またはウイルス疾患である、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
HSF1関連疾患が、膀胱、骨、乳房、子宮頸、大腸、結腸直腸、子宮内膜、線維肉腫、胃腸、造血器、腸、腎臓、肝臓、肺、リンパ腫、神経外胚葉、神経芽腫、ユーイング肉腫、骨肉腫、卵巣、膵臓、胸膜、前立腺、皮膚、扁平上皮、胃、および精巣癌、白血病、前骨髄球性白血病、ならびにホジキン病のリストから選択される癌である、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
さらなる癌処置を施す工程をさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
さらなる癌処置を施す工程をさらに含み、RNAi剤を含む組成物の投与および該さらなる癌処置の施与が、同時に、併用で、別々にまたは連続的である、請求項53に記載の方法。
【請求項59】
HSF1関連疾患が、ウイルス疾患である、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
HSF1関連疾患が、全体または一部においてアデノウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒト サイトメガロウイルス、HTLV−1、SV40、ポリオーマ・ウイルス、HIV、および/またはエプスタイン−バー・ウイルスが介在するウイルス疾患のリストから選択されるウイルス疾患である、請求項53に記載の方法。
【請求項61】
さらなるウイルス疾患処置を施す工程をさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項62】
さらなるウイルス疾患処置を施す工程をさらに含み、RNAi剤を含む組成物の投与および該さらなるウイルス疾患処置の施与が、同時に、併用で、別々にまたは連続的である、請求項53に記載の方法。
【請求項63】
HSF1関連疾患が、自己免疫疾患である、請求項53に記載の方法。
【請求項64】
HSF1関連疾患が、狼瘡またはリウマチ性関節炎である、請求項53に記載の方法。
【請求項65】
組成物が、HSF1に対する第2のRNAi剤をさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項66】
個体におけるHSF1関連疾患を処置する方法における使用のための請求項1または請求項21に記載の組成物であって、該方法は、治療有効量の請求項1または請求項21に記載の組成物を個体に投与する工程を含む、組成物。
【請求項67】
個体におけるHSF1の発現を阻害する方法における使用のための請求項1または請求項21に記載の組成物であって、該方法は、治療有効量の請求項1または請求項21に記載の組成物を個体に投与する工程を含む、組成物。
【請求項68】
HSF1関連疾患の処置のための医薬の製造における、請求項1または請求項21に記載の組成物の使用。
【請求項69】
HSF1関連疾患が、癌、ウイルス疾患または自己免疫疾患である、請求項68に記載の使用。
【請求項70】
HSF1関連疾患の処置における使用のための、請求項1または請求項21に記載の組成物。
【請求項71】
HSF1関連疾患が、癌、ウイルス疾患または自己免疫疾患である、請求項70に記載の使用。
【請求項72】
細胞にセンス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物を導入する工程を含む細胞におけるHSF1の発現を阻害する方法であって、該アンチセンス鎖は、表1、表2、表3、表3Aまたは表8または表9Aまたは表9Bにおいて提供されるHSF1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖から0、1、2または3個のヌクレオチドが異なっている少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、方法。
【請求項73】
全てのピリミジンが、2’O−メチル−修飾ヌクレオシドである、請求項1に記載の組成物。
【請求項74】
全てのピリミジンが、2’O−メチル−修飾ヌクレオシドである、請求項21に記載の組成物。

【図1】
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【公表番号】特表2013−514321(P2013−514321A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543756(P2012−543756)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/069917
【国際公開番号】WO2011/073326
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】