説明

ICカード収納装置、表示方法、データ提供システム、サーバ装置、データ提供方法

【課題】非接触ICカードの使用性、利便性、有用性の向上。
【解決手段】ICカード収納装置は、非接触ICカードが収納された際に、その非接触ICカードと通信を行って、非接触ICカードから情報を読み出す。これによって収納している非接触ICカードの種別や使用履歴の情報を得る。非接触ICカードの種別を判別した際には、ICカード収納装置は、その種別に応じた画像(種別対応画像)を表示させることで、中に収納している非接触ICカードの種別を明示する。また使用履歴を読み出すことで、その使用履歴を表示することができるが、このときに、使用した位置情報(場所や店舗の名称)などを加えて表示したり、地図画像上で使用場所を明示する。また現在位置や非接触ICカードの種別に応じてサーバ装置から提供データを受け、これを表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触ICカードを収納できるICカード収納装置と、そのICカード収納装置における表示方法に関する。またICカード収納装置とサーバ装置から成るデータ提供システムと、サーバ装置と、サーバ装置のデータ提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2005−31803号公報
【特許文献2】特開2000−11251号公報
【特許文献3】特開平11−252157号公報
【0003】
非接触ICカードを利用して、近距離でのデータ通信を行うことが各種実用化されている。例えば、鉄道等の乗車券として非接触ICカードが実用化されている。具体的には、改札口に非接触ICカードのリーダ/ライタを設置し、改札口を通過するときに、非接触ICカードをリーダ/ライタに近接させて、非接触ICカードに記憶されたデータを読み出して認証処理などを行うことが行われている。
また乗車券以外でも、電子マネー用のカード、社員証などの個人認証用のカードなどに、非接触ICカードが使われている。
電子マネー用の非接触ICカードを用いる場合、商品の購入時に店舗に設置されたリーダ/ライタに非接触ICカードをかざすことで、例えば非接触ICカードにチャージされた金額から購入金額分が精算されるような通信が行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような非接触ICカードが普及し、また用途やサービスに応じて多種多様な非接触ICカードが提供されつつある。そして例えば電子マネーとしての機能を持つ非接触ICカードの場合、一般ユーザは、非接触ICカードを財布代わりに使用できて利便性が向上している。
そして非接触ICカードが多用されるようになることに応じて、非接触ICカードの所持や使用について、より利便性が向上されることが求められる。
【0005】
そこで本発明では、非接触ICカードのユーザの利便性を向上させることを目的とする。特に種別ICカードの使用履歴や使用場所の容易な確認を行うことができたり、所有する非接触ICカードの種別に応じた情報を受け取ることができるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のICカード収納装置は、非接触ICカードを収納する収納手段と、上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うICカード通信手段と、表示手段と、位置情報を検出する位置検出手段と、上記位置検出手段で得られた位置情報と、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報とに基づいて得られる情報を上記表示手段に表示させる制御を行う制御手段とを備える。
上記収納手段は、1又は複数枚の非接触ICカードが収納可能とされている。
【0007】
また、各種の非接触ICカードの種別に応じた画像を記憶する種別対応画像記憶手段をさらに備え、上記制御手段は上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報に基づいて、収納された非接触ICカードの種別を判別し、判別した種別に応じた画像を上記種別対応画像記憶手段から読み出して上記表示手段で表示させる処理を行う。
また位置履歴情報を記憶する位置履歴記憶手段をさらに備え、上記制御部は、上記位置検出手段で検出された位置情報を、日時情報とともに位置履歴情報として上記位置履歴記憶手段に記憶させる処理を行うとともに、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された使用履歴情報と、上記位置履歴記憶手段に記憶された位置履歴情報を用いて、位置情報を付加した使用履歴情報画像を上記表示手段で表示させる処理を行う。
また位置履歴情報を記憶する位置履歴記憶手段と、地図データを記憶する地図データ記憶手段とをさらに備え、上記制御部は、上記位置検出手段で検出された位置情報を、日時情報とともに位置履歴情報として上記位置履歴記憶手段に記憶させる処理を行うとともに、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された使用履歴情報と、上記位置履歴記憶手段に記憶された位置履歴情報と、上記地図データ記憶手段に記憶された地図データとを用いて、上記表示手段で、非接触ICカードの使用位置を地図画像上で表示させる処理を行う。
また外部のサーバ装置と通信を行う外部通信手段をさらに備え、上記制御部は、少なくとも、上記位置検出手段で検出された位置情報と、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報に基づいて判別した非接触ICカードの種別情報とを含むデータ要求を、上記外部通信手段により上記サーバ装置に送信させると共に、上記データ要求に応じて上記サーバ装置から送信された提供データが上記外部通信手段により受信されることに応じて、受信した上記提供データに基づく画像を、上記表示手段で表示させる処理を行う。
【0008】
また本発明のICカード収納装置は、非接触ICカードを収納する収納手段と、上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うICカード通信手段と、表示手段と、各種の非接触ICカードの種別に応じた画像を記憶する種別対応画像記憶手段と、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報に基づいて、収納された非接触ICカードの種別を判別し、判別した種別に応じた画像を上記種別対応画像記憶手段から読み出して上記表示手段で表示させる処理を行う制御手段とを備える。
【0009】
本発明の表示方法は、非接触ICカードを収納するICカード収納装置の表示方法として、位置情報を検出するステップと、上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うステップと、上記位置情報と、非接触ICカードとの通信により読み出された情報とに基づいて表示する情報を生成又は取得し、生成又は取得した情報による画像を表示するステップとを備える。
また本発明の表示方法は、同じく非接触ICカードを収納するICカード収納装置の表示方法として、上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うステップと、非接触ICカードとの通信により読み出された情報に基づいて収納された非接触ICカードの種別を判別するステップと、判別した種別に応じた種別対応画像を表示するステップとを備える。
【0010】
本発明の情報提供システムは、ICカード収納装置とサーバ装置とから成る。そして上記ICカード収納装置は、非接触ICカードを収納する収納手段と、上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うICカード通信手段と、表示手段と、位置情報を検出する位置検出手段と、上記サーバ装置と通信を行う外部通信手段と、少なくとも、上記位置検出手段で検出された位置情報と、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報に基づいて判別した非接触ICカードの種別情報とを含むデータ要求を、上記外部通信手段により上記サーバ装置に送信させると共に、上記データ要求に応じて上記サーバ装置から送信された提供データが上記外部通信手段により受信されることに応じて、受信した上記提供データに基づく画像を、上記表示手段で表示させる処理を行う制御手段とを備える。また上記サーバ装置は、上記ICカード収納装置と通信を行う通信手段と、上記提供データを格納する格納手段と、上記通信手段によって上記ICカード収納装置からの上記データ要求が受信されることに応じて、上記データ要求に含まれる上記位置情報と上記種別情報を用いて、上記格納手段に格納された提供データのうちで送信する提供データを選定し、選定した提供データを上記通信手段により上記ICカード収納装置に送信させる制御手段とを備える。
【0011】
本発明のサーバ装置は、通信手段と、提供データを格納する格納手段と、上記通信手段によって外部装置からのデータ要求が受信されることに応じて、上記データ要求に含まれる位置情報と非接触ICカードの種別情報を用いて、上記格納手段に格納された提供データのうちで送信する提供データを選定し、選定した提供データを上記通信手段により上記外部装置に送信させる制御手段とを備える。
本発明のデータ送信方法は、外部装置からのデータ要求を受信するステップと、上記データ要求に含まれる位置情報と非接触ICカードの種別情報を用いて、送信する提供データを選定するステップと、選定した提供データを上記外部装置に送信するステップとを備える。
【0012】
即ち以上の本発明では、ICカード収納装置は、非接触ICカードが収納された際に、その非接触ICカードと通信を行って、非接触ICカードから情報を読み出すことができる。これによって収納している非接触ICカードの種別や、使用履歴の情報を得ることができる。
非接触ICカードの種別を判別した際には、ICカード収納装置は、その種別に応じた画像(種別対応画像)を表示させることで、中に収納している非接触ICカードの種別を明示できることになる。
また使用履歴を読み出すことで、その使用履歴を表示することができるが、このときに、使用した位置情報(場所や店舗の名称)などを加えて表示したり、地図画像上で使用場所を明示することができる。
また現在位置や非接触ICカードの種別に応じてサーバ装置から提供データを受けるような処理も可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ICカード収納装置によって1又は複数の非接触ICカードの使用性、利便性、有用性を向上させることができる。
まずICカード収納装置自体で言えば、収納している非接触ICカードの種別を判別して種別対応画像を表示させることで、ユーザは、収納している非接触ICカードの種別を即座に知ることができ、利用時などにわざわざ確認する必要はない。
また非接触ICカードの使用履歴を位置情報と共に表示することで、ユーザが使用履歴を確認したい場合に好適である。
また、現在位置や非接触ICカードの種別に応じてサーバ装置から提供データを受けることで、例えばユーザにとっては、所有する(ICカード収納装置に収納した)非接触ICカードを利用できる店舗の広告やクーポンのデータなど、そのユーザにとって有用な提供データを受け取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明のICカード収納装置、表示方法、データ提供システム、サーバ装置、データ提供方法の実施の形態を説明する。ここではICカード収納装置の例として携帯型のカードリーダを挙げる。
説明は次の順序で行う。
[1.携帯カードリーダの外観例、使用例]
[2.携帯カードリーダ、非接触ICカード、及びサーバ装置の構成]
[3.非接触ICカードの種別判別及び種別対応画像表示動作]
[4.位置履歴記憶処理]
[5.使用履歴表示動作]
[6.提供データ表示動作]
[7.実施の形態の効果及び変形例]
【0015】
[1.携帯カードリーダの外観例、使用例]

実施の形態の携帯カードリーダ1は、内部に非接触ICカード90を収納できる機器とされ、その形状、外観としては各種の形態が想定されるが、図1に模式的な一例を示す。
【0016】
携帯カードリーダ1は、携帯に適した小型軽量な装置とされ、図示するように、正面に表示パネル2aが形成されている。表示パネル2aは、例えば液晶ディスプレイパネルや有機EL(Electroluminescence)表示パネルなどにより形成される。
【0017】
また、携帯カードリーダ1の筐体内には、1枚又は複数枚の非接触ICカード90を収納できる収納部3が形成され、ユーザは、自分が所有する非接触ICカード90を任意に出し入れできるようにされている。収納部3は、1枚の非接触ICカード90を収納できるように形成されてもよいし、複数枚の非接触ICカード90を収納できるように形成されてもよい。
非接触ICカード90としては、例えば電子マネー用途、交通機関用途、個人認証用途などの各種用途、或いはこれらの各種用途を組み合わせて使用できるものが存在し、また、発行者によって多用な非接触ICカード90が存在する。例えば電子マネー用途の非接触ICカード90としても、提供する会社・団体が異なる多種の非接触ICカード90が存在する。このため、一般ユーザで複数種類の非接触ICカード90を所有することは多い。複数枚の非接触ICカード90を所有するユーザは、それらをまとめて携帯カードリーダ1に収納するようにしてもよい。
【0018】
また携帯カードリーダ1には、例えば操作キー4aなどとして、ユーザの操作に供される操作子が設けられる。
なお操作キー4aに加えて、或いは操作キー4aを設けずに、表示部2aにタッチパネル機構を設け、画面表示と組み合わせたタッチ操作により各種操作が行われるようにしてもよい。またダイヤル操作子、タッチパッド操作子などを設けてもよい。
【0019】
このような携帯カードリーダ1は、非接触ICカード90が収納された状態で、図2に示すように使用される。
図2(a)は、例えば店舗などに配備されるリーダ/ライタ装置100を示している。携帯カードリーダ1のユーザは、その収納部3に非接触ICカード90を収納した状態で持ち歩くが、例えば店舗で商品を購入する際には、図2(b)のように、携帯カードリーダ1をそのままリーダ/ライタ装置100に近接もしくは押し当てる。このとき図2(c)のように、リーダ/ライタ装置100と非接触ICカード90の通信が行われ、商品購入に対する精算処理が行われることになる。
つまり、携帯カードリーダ1の内部に収納された非接触ICカード90が、直接リーダ/ライタ装置100と通信を行うものであって、携帯カードリーダ1は、この場合は特に通信を行わず、単にカード収納具として機能しているだけである。
即ち、非接触ICカード90については、通常、その非接触ICカード90自体を直接、リーダ/ライタ装置100に押し当てて使用するが、携帯カードリーダ1に収納したままでも、同様に用いることができる。
【0020】
後述するが、携帯カードリーダ1は、収納している非接触ICカード90の種別や、逐次検出する位置情報などに基づいて、ユーザに対して有用な情報提示を行う機器として機能する。
また図2(d)に示すように、携帯カードリーダ1にはネットワーク60を介してサーバ装置70と通信を行う機能が設けられ、サーバ装置70から提供された情報を表示パネル2aにおいて表示を行うこともできる。
ネットワーク60としては、インターネット、携帯電話通信網、PHS通信網、アドホックネットワーク、LANなど、各種考えられる。
【0021】
[2.携帯カードリーダ、非接触ICカード、及びサーバ装置の構成]

携帯カードリーダ1の構成例を図2で説明する。なお、図2には、携帯カードリーダ1の収納部3に収納された非接触ICカード90の構成も示している。
【0022】
システムコントローラ10は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリ部、インターフェース部を備えたマイクロコンピュータにより構成され、携帯カードリーダ1の全体を制御する制御部とされる。このシステムコントローラ10は内部のROM等に保持したプログラムに基づいて、各種演算処理や各部と制御信号等のやりとりを行い、各部に所要の動作を実行させる。また、例えば不揮発性メモリ部には携帯カードリーダ1の個々に付与された装置IDなどが記憶される。
【0023】
表示部2は、上述した液晶パネル等による表示パネル部2aと、表示パネル部2aを表示駆動する表示駆動部が設けられる。
表示駆動部は、システムコントローラ10から供給される画像データを、例えば液晶ディスプレイとされる表示パネル部2aにおいて表示させるための画素駆動回路で構成されている。画素駆動回路は表示パネル部2aにおいてマトリクス状に配置されている各画素について、それぞれ所定の水平/垂直駆動タイミングで映像信号に基づく駆動信号を印加し、表示を実行させる。
【0024】
ネットワーク通信部16は、外部機器との間でのデータの送受信を行う。このネットワーク通信部16は、無線LAN、ブルートゥースなどの方式で、例えばネットワークアクセスポイントに対する近距離無線通信を介して、図2(d)に示したようなネットワーク通信を行う構成としても良いし、対応する通信機能を備えた外部機器との間で直接無線通信を行うものでもよい。
通信を行う外部機器としては、後述するサーバ装置70が想定される。
【0025】
位置検出部12は例えばGPS受信部とされる。GPS受信部は、GPS(Global Positioning System)の衛星からの電波を受信し、現在位置としての緯度・経度の情報をシステムコントローラ10に出力する。
なお、位置検出部12としては、WiFi(Wireless Fidelity)や携帯電話会社が提供する位置情報サービスを利用するものとしてもよいし、それらやGPSを組み合わせて利用しても良い。
日時計数部13は、常時、年月日時分秒を計数しており、現在の日時情報(年月日時分秒)をシステムコントローラ10に提供する。
【0026】
操作部4は、例えば図1に示した操作キー4aや、或いはダイヤル等の操作子を有するようにし、キー操作等としてのユーザの操作を検知する構成とされる。
また、操作子としてタッチパッドやタッチパネルを設けても良い。例えば表示部2においてタッチパネルを配し、表示画面上にユーザがタッチすることで操作入力が行われるようにする。
また、画面上でカーソル等のポインタを移動させる操作子として、上記タッチパネルや十字キー、ジョグダイヤル等を備えるようにしてもよい。
或いは、加速度センサ、角速度センサ、振動センサ、圧力センサ等を内蔵し、ユーザが携帯カードリーダ1自体を上下左右に振るなどの行為を操作として認識し、例えば画面上のカーソル等が移動するような操作を実行可能としても良い。またユーザが携帯カードリーダ1の筐体をコツコツと軽く叩くと動作や、圧力センサ部分に指等を押し付けるような動作を、所定の操作として認識するようにしてもよい。
操作部4による操作情報はシステムコントローラ10に供給され、システムコントローラ10は操作情報に応じて所要の制御処理を実行する。
【0027】
記憶部11は各種データの保存に用いられる。
この記憶部11は、RAM或いはフラッシュメモリなどの固体メモリにより構成されても良いし、例えばHDD(Hard Disk Drive)により構成されてもよい。
また内蔵の記録媒体ではなく、可搬性の記録媒体、例えば固体メモリを内蔵したメモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、ホログラムメモリなどの記録媒体に対応する記録再生ドライブなどとされても良い。
もちろん、固体メモリやHDD等の内蔵タイプのメモリと、可搬性記録媒体に対する記録再生ドライブの両方が搭載されてもよい。
この記憶部11は、システムコントローラ10の制御に基づいて、各種データを記録し、保存する。またシステムコントローラ10の制御に基づいて、記録したデータを読み出し、システムコントローラ10に供給する。
【0028】
記憶部11には、例えば収納部3に収納された非接触ICカード90の種別情報が記憶される。なお種別情報は、システムコントローラ10の内部メモリに記憶されてもよい。
また記憶部11には、地図描画データや、各位置情報に対応する地名、名称などが登録された地図データベースが記憶される。なお、地図データベースについては記憶せず、必要時にネットワーク通信部16によるサーバ装置70等との通信により、サーバ装置70等における地図データベースから処理に必要な情報を受信して一時的に記憶するようにしてもよい。
また記憶部11には、位置履歴データが記憶される。位置履歴データとは、位置検出部12で検出した位置情報(例えば緯度・経度)と、その際の日時情報を対応づけたデータを蓄積したものである。図7で後述するが、システムコントローラ10は、常時位置履歴データの追加記憶処理を行う。
【0029】
また、記憶部11はネットワーク通信部16によるサーバ装置70との通信データのバッファリングに用いられてもよい。
また、記憶部11は、後述するICカード通信部15が非接触ICカード90と通信を行って読み出したデータのバッファリングに用いられてもよい。
【0030】
また記憶部11には、各種の非接触ICカード90に対応する画像データが記憶される。例えば非接触ICカード90のカード表面に描かれた図柄と同様の画像データを、それぞれの種別の非接触ICカード90についての対応画像データとして記憶している。もちろんカード表面の図柄と同様の画像データに限られないが、対応画像データは、ユーザがカード種別を認識できる画像であるとすることが好適である。なお対応画像データは、システムコントローラ10の内部メモリに記憶されてもよい。
対応画像データとしては、当該携帯カードリーダ1が対応可能な非接触ICカード90の種別範囲に応じて、それらの非接触ICカード90に対応した画像を、予め記憶部11等に記憶されていれば良い。但し、対応画像データについては記憶部11又はシステムコントローラ10の内部メモリに予め記憶しておかず、必要時に、例えばネットワーク通信部16によるサーバ装置70等との通信により、サーバ装置70等から受信することで取得して記憶するようにしてもよい。
【0031】
ICカード通信部15は、収納部3に収納された非接触ICカード90との間で通信を行い、非接触ICカード90から情報を読み出すことができる。
一般に、非接触ICカード90の通信方式としては、TypeA方式、TypeB方式、NFC(Near Field Communication)方式が知られている。
TypeA方式は、通信速度は106kbps、変調方式はASK 100%、符号化方式はミラー及びマンチェスター符号化方式を採用している。
TypeB方式は、通信速度は106kbps、変調方式はASK 10%、符号化方式はNRZ方式を採用している。
NFC方式は、通信速度は212kbps、変調方式はASK 10%、符号化方式はマンチェスター符号化方式を採用している。
ICカード通信部15としては、所定の通信方式に対応する通信処理回路系(エンコーダ/デコーダ)と、アンテナ部を備えればよいが、通信処理回路系としては例えば上記3つの通信方式のそれぞれに対応して3つの通信処理回路系を備えるようにしてもよいし、1又は2つの通信処理回路系を備えるようにしてもよい。
3つの通信処理回路系を備えるようにすれば、普及しているほぼ全ての非接触ICカード90に対応できる。また、例えばNFC方式など、1つの通信処理回路系のみを備えるようにした場合、その通信方式を採用する複数種類の非接触ICカード90に対応できることになる。
【0032】
収納部3には、カード挿入検知部14が設けられ、非接触ICカード90が挿入されたことを検知してシステムコントローラ10に通知する。カード挿入検知部14は、機械的なスイッチ機構や、フォトカプラ等を利用した光学的な検出機構などで形成すればよい。
なお、収納部3が、非接触ICカード90を複数枚収納可能とされる場合は、カード挿入検知部14は、それぞれの非接触ICカード90を挿入/脱却を検知できるような構成とする。
【0033】
収納部3に収納されることになる非接触ICカード90は、図示するように、制御部91,記憶部92,非接触通信部93を有するICチップと、図示しないアンテナコイルを有している。
制御部91は例えばCPUで構成され、記憶部92に対する読出及び書込、非接触通信部93による通信動作の制御を行う。
記憶部92は、ROM、RAM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等を有し、各種情報を記憶する。
非接触通信部93は、外部のICカード対応のリーダ/ライタ装置100や、携帯カードリーダ1のICカード通信部15との間で非接触無線通信を行う。
この非接触ICカード90は、既に公知のとおり、リーダ/ライタ装置100に近づけられることで電磁波によるリーダ/ライタ装置との通信を行う。非接触ICカード90側では、リーダ/ライタ装置側のコイル通電により発生する電磁界を受けて、アンテナコイルで誘起される電圧により動作電力を発生させ、リーダ/ライタ装置との間で通信を行う。ICカード通信部15との通信も同様に行われる。
【0034】
次に、図4でサーバ装置70の構成を説明する。
図2(d)で述べたようにサーバ装置70は、例えばネットワーク60を介した通信により、携帯カードリーダ1に対して提供データを送信できる装置である。提供データとは、例えば各種店舗の商品広告や宣伝、購入時に使用できるクーポンなどとしての画像データが考えられる。
サーバ装置70は、サーバ制御部72、ネットワークストレージ部71、通信部73、情報管理部74、地図データベース75、計時部76、画像データベース77、契約者情報格納部78を備える。
【0035】
ネットワークストレージ部71は、例えばHDD等により実現され、例えば携帯カードリーダ1や、他のネットワーク端末機器との間での通信における送受信データのバッファリングや保存に用いられたり、サーバ制御部72の拡張的なワーク領域、或いは各種のデータ保存に用いられる。
通信部73は、携帯カードリーダ1のネットワーク通信部16や他のネットワーク端末機器の通信部との間で、ネットワーク60を介したデータ通信を行う。
サーバ制御部72は、サーバ装置70としての必要な動作制御を行う。特には、携帯カードリーダ1に対する提供データの送信のための制御動作を行う。
【0036】
情報管理部74、地図データベース75、計時部76、画像データベース77、契約者情報格納部78は、携帯カードリーダ1に対して送信する提供データを選定するため動作を行う部位となる。
地図データベース75は地図情報を格納している。
計時部76は現在日時(年月日時分秒)を計数している。
画像データベース76には、例えば広告画像データやクーポン画像データなどとしての各種の提供データが記憶されている。
契約者情報格納部78は、サーバ装置70の管理者と契約した契約者の情報が登録されている。契約者とは、例えば広告やクーポンを提供する業者などである。そして契約者情報としては、例えば契約した業者の店舗の位置情報(例えば広告商品を扱う店舗の位置やクーポンを使用できる店舗の位置など)や、その店舗で使用できる非接触ICカード90の種別が登録される。もちろん、各契約者の名称や識別情報、契約期限、その契約者の提供する提供データの指定情報なども登録される。
また、各契約者が宣伝やクーポンを提供したい対象としての一般ユーザの属性情報を登録するようにしてもよい。例えばユーザの年齢、性別、趣味、嗜好などである。
【0037】
情報管理部74は、契約者情報としての店舗の位置や使用できる非接触ICカード90の種別、現在の日時、携帯カードリーダ1の現在位置などに応じて、携帯カードリーダ1に送信する提供データを、画像データベース77から検索する処理を行う。
サーバ制御部72は、情報管理部74が画像データベース77から取り出した提供データを、通信部73から携帯カードリーダ1に送信させる。
この動作のための携帯カードリーダ1とサーバ装置70との間の通信動作については後述する。
【0038】
以上、携帯カードリーダ1やサーバ装置70の構成を示したが、これらは一例にすぎない。携帯カードリーダ1やサーバ装置70については、実際に実施される動作例や機能に応じて各種の構成要素の追加や削除は当然考えられる。
【0039】
[3.非接触ICカードの種別判別及び種別対応画像表示動作]

図5により、収納部3に非接触ICカード90が挿入された際における、携帯カードリーダ1のシステムコントローラ10の処理を説明する。
ユーザが非接触ICカード90を携帯カードリーダ1の収納部3に挿入すると、カード挿入検知部14からカード挿入検知の情報がシステムコントローラ10に伝えられる。
【0040】
システムコントローラ10は、非接触ICカード90の挿入を検知したら、処理を図5のステップF101からF102に進め、当該挿入された非接触ICカード90に対する通信処理を行う。即ち、ICカード通信部15による通信動作を実行させ、非接触ICカード90からのデータ読出を実行させる。特にこの場合、非接触ICカード90の種別を識別するために必要な情報の読出を実行させる。例えば非接触ICカード90自体の種別識別情報を読み出す。
【0041】
なおシステムコントローラ10は、ユーザがどの通信方式を採用した非接触ICカード90を装填するかはわからない。そこで、例えばICカード通信部15がTypeA方式、TypeB方式、NFC方式のそれぞれのエンコーダ/デコーダを備えている場合は、各通信方式による通信を順次試みる。そして或る通信方式で通信が成立することで、挿入された非接触ICカード90の通信方式が確定される。その場合、その通信方式の実行によりに非接触ICカード90から種別判別に必要な情報を読み出せばよい。
もちろん、ICカード通信部15が、例えばNFC方式など、1つの通信方式にしか対応していない場合は、挿入された非接触ICカード90に対して、その通信方式で通信を試みることになる。
【0042】
装填された非接触ICカード90に対してICカード通信部15により通信を実行させた結果、通信が不能であったとしたら、システムコントローラ10は処理をステップF103からF107に進め、エラー処理とする。例えば当該携帯カードリーダ1が対応していない通信方式を採用する非接触ICカード90か、或いは非接触ICカード90ではないカードをユーザが挿入した場合、通信不能としてエラー処理されることになる。
エラー処理としては、システムコントローラ10は例えば表示部2に、対応可能な非接触ICカード90ではないことを提示するメッセージ表示を行ってユーザに注意を促すことが考えられる。またシステムコントローラ10は、当該挿入されたカードに対しては、挿入されていないものとして扱う。つまりその後、何ら処理を行わないようにする。
【0043】
挿入された非接触ICカード90との間で通信が確立された場合は、ステップF103からF104に進み、カード種別の判定を行う。即ちシステムコントローラ10は、ICカード通信部15による通信によって挿入された非接触ICカード90から読み出した情報に基づいて、挿入された非接触ICカード90の種別を判定する。
例えば現在「Edy」「Suica」・・・などの名称の非接触ICカード90が一般に利用されているが、これらの種別を判定する。そしてステップF105では、判定した種別について、そのカード種別の識別コードや名称情報などを、現在収納部3に収納されている非接触ICカード90の種別情報として、記憶部11又はシステムコントローラ10の内部メモリに記憶する。
このようにして、システムコントローラ10は、現在収納中の非接触ICカード90の種別を把握できるようにする。
また、種別情報を記憶したら、ステップF106で、そのカード種別に応じたイメージ画像(種別対応画像データ)を例えば記憶部11から読み出して取得し、これをメイン画像表示データとして追加し、表示させる。なお、カード種別に応じた種別対応画像データは、例えばネットワーク通信部16により外部のサーバ装置70と通信を行って。サーバ装置70等から取得するようにしてもよい。
【0044】
システムコントローラ10は、この図5の処理を、カード挿入検知のたびに実行する。例えば収納部3に複数枚の非接触ICカード90が収納可能である場合は、それぞれのカードが挿入される毎に実行する。
これによってシステムコントローラ10は、常時、現在収納されている1又は複数の非接触ICカード90の種別を把握できることになる。
【0045】
メイン画像を表示した例を図6に示す。ここでいうメイン画像とは、ユーザが特に操作を行わない通常時においてシステムコントローラ10が表示部2に表示させる画像である。
図6(a)は、1枚の非接触ICカード90が収納部3に収納されている場合である。例えば図1に示した「ABCカード」が収納されているとする。システムコントローラ10は、カード種別として「ABCカード」であることを認識したら、上記ステップF106で、この「ABCカード」に対する種別対応画像データをメイン画像に加える。種別対応画像データは、例えばABCカードのカード表面に印刷された画像と略同一の画像であるとすると、図6(a)のように表示パネル2aには、ABCカードのカード表面と略同一の画像30が表示されることになる。
また図6(b)は、2枚の非接触ICカード90が収納されている場合であり、図1に示した「ABCカード」と「DEFカード」が収納されているとする。この場合、それぞれのカードの種別対応画像データがメイン画像に追加されることにより、図のように各カードのカード表面と略同一の画像30が、表示されることになる。
図6(c)は、4枚の非接触ICカード90が収納されている場合であり、この場合も、それぞれのカードの種別対応画像データがメイン画像に追加されることにより、図のように各カードのカード表面と略同一の画像30が、表示されることになる。
【0046】
このように、収納している非接触ICカード90の種別に応じた画像30を表示パネル2aに表示させるようにすれば、携帯カードリーダ1のユーザは、わざわざ非接触ICカード90を収納部3から取り出して確認しなくても、収納している非接触ICカード90の種別を認識できる。
このため例えば図2(b)のように非接触ICカード90を携帯カードリーダ1に入れたまま使用する場合などに便利となる。
なお、種別対応画像データは、必ずしもカード表面の画像と略同一でなくてもよい。例えばカード名称の文字画像、カード種別毎のロゴやイメージキャラクタの画像などであっても、ユーザはメイン表示により、収納しているカード種別を把握できる。
さらには、必ずしも一般的にはカード種別を明示しないと思われるような任意の画像であってもよい。ユーザが、各カード種別に対して任意に画像を選択したり作成した画像データを、種別対応画像データとしてもよい。
またメイン画像には、メニュー項目を合わせて表示させてもよい。例えば後述する使用履歴表示、地図表示などの操作メニューなどを表示させることが考えられる。
【0047】
なお、非接触ICカード90を1枚しか収納できないように収納部3を構成する場合においては、通常時は表示パネル2aの透過率を制御して透明又は半透明とし、収納した非接触ICカード90のカード表面を視認できるようにしてもよい。もちろん1枚のみ収納可能とする場合でも、図6(a)のように種別対応画像データを含むメイン画像表示を行ってもよい。
【0048】
[4.位置履歴記憶処理]

本例の携帯カードリーダ1は、常時、位置履歴記憶処理を行う。図7にシステムコントローラ10が実行する位置履歴記憶処理を示す。
システムコントローラ10は、例えば数秒毎、数分毎などの所定タイミングを、位置検出タイミングとして、定期的に図7の処理を行う。
【0049】
位置検出タイミングとなったら、システムコントローラ10はステップF201からF202に進み、現在の位置情報の取込を行う。即ち位置検出部12で検出される位置情報(緯度・経度)を取り込む。
またステップF203で、現在の日時情報(年月日時分秒)を日時計数部13から取り込む。
そしてステップF204では、現在の位置情報と日時情報を対応させて、位置履歴データとして記憶する。例えば記憶部11には、位置履歴データを格納する領域を用意しており、その位置履歴データとして、今回の位置情報と日時情報を追加する。
【0050】
例えば定期的にこの図7の処理が行われることで、位置履歴データとして、携帯カードリーダ1を所持するユーザの行動に応じた位置情報が、日時情報と共に記憶されていく。このような位置履歴データが保存されることで、システムコントローラ10は、過去の特定の日時における携帯カードリーダ1の位置(携帯カードリーダ1を所持したユーザが居た位置)を判別することが可能となる。
【0051】
なお、この図7の位置履歴データの追加登録処理は定期的に行うほか、例えば位置変化があった際に行うようにしてもよい。例えばシステムコントローラ10は、上記位置検出部12で検出される位置情報を監視しており、その位置情報としての変化があった際に、変化した位置情報と、そのときの日時情報を位置履歴データとして追加するような処理を行うようにしてもよい。
【0052】
[5.使用履歴表示動作]

携帯カードリーダ1は、収納している非接触ICカード90についての使用履歴を表示させることができる。例えばユーザが、使用履歴表示を求める操作を行うことに応じて使用履歴表示を行う。
この場合のユーザ操作としては、操作キー3a等の操作子を用いるようにしてもよいし、表示パネル2aにタッチパネル機能が設けられていれば、タッチ操作で使用履歴表示を指示できるようにしてもよい。
また複数枚の非接触ICカード90が収納されている場合は、使用履歴表示の対象とするカードを選択するためには、例えば図6のようなメイン画像に対して、履歴表示させたい非接触ICカード90の画像にタッチするという操作手法も考えられる。
【0053】
ユーザ操作によって使用履歴表示が求められたら、システムコントローラ10は図8の処理をステップF301からF302に進める。システムコントローラ10はステップF302では、ICカード通信部15により、非接触ICカード90に対する通信を実行させ、非接触ICカード90から使用履歴情報を読み出させる。なお、複数枚の非接触ICカード90が収納されている場合、ユーザ操作により、使用履歴表示を行う非接触ICカード90が選択されるようにするが、その場合、システムコントローラ10は当然ながら、ICカード通信部15には、選択された非接触ICカード90に対しての通信を実行させる。
【0054】
非接触ICカード90から使用履歴情報が読み出されたら、ステップF303に進み、各使用履歴の項目に対して、位置情報を対応づける処理を行う。
通常、電子マネー用途としての非接触ICカード90に格納されている使用履歴情報には、取引日時、チャージ金額、支払金額、残高などが、その使用毎の項目として記憶されているが、使用場所については記憶されていない。
そこで、ステップF303では、使用履歴の各項目毎に、使用場所としての位置情報を追加する。
図7で述べたようにシステムコントローラ10は、例えば定期的に位置履歴データの追加保存を行っており、これにより記憶部11には、現在に至るまでの位置履歴データが蓄積されている。
そこで、非接触ICカード90から読み出した使用履歴情報における取引日時と、位置履歴データに含まれる日時情報を照合することで、使用履歴情報における取引の各項目についての取引場所としての位置情報を判別することができる。
例えばステップF303では、このように使用履歴情報と位置履歴データを照合して、使用履歴としての各項目に対応する位置情報(緯度・経度)を判別する。
【0055】
次にシステムコントローラ10はステップF304で、使用履歴としての各項目に対応づけた位置情報(緯度・経度)から、その位置の住所、名称等を判別する。
即ち位置情報を用いて、記憶部11に格納した地図データベースを検索し、その位置情報としての緯度・経度に対応する住所や名称、例えば店舗の名称などを取得する。
システムコントローラ10は、このような処理を行ったら、ステップF305で、表示部2において使用履歴情報の表示を実行させる。表示例を図9(a)に示す。
【0056】
この図9(a)のように、使用履歴画像31として、非接触ICカード90の使用履歴の各項目を一覧表示させる。また各項目には、使用した場所として、店舗名称などの場所を示す情報を加える。
このような使用履歴表示により、ユーザは、これまで非接触ICカード90を使用した取引の日時、金額等とともに、その使用場所についても確認することができる。
なお、画面上には、例えば送りボタン32などを表示させ、これをユーザが選択することで、使用履歴の項目のスクロール表示或いはページ送り表示を行うことができるようにする。もちろん、操作キー4aを用いてスクロール表示等を実行させるようにしてもよい。
【0057】
本例では、さらに使用履歴に関して地図表示を行うことができるようにする。
例えば図9(a)のような使用履歴の項目を表示している際に、ユーザはタッチ操作やカーソル操作/エンター操作などの所要の操作により、使用履歴における或る項目を選択して地図表示を求めることができる。
【0058】
ステップF305で使用履歴表示を行わせた後は、システムコントローラ10はステップF306で地図表示操作を監視し、またステップF307で使用履歴表示の終了操作を監視する。
ユーザが地図表示を求める操作を行ったことを検知した場合、システムコントローラ10は処理をステップF306からF308に進めることになる。ステップF308では、使用履歴の各項目の中でユーザに指定された項目に対応づけられている位置情報を用いて、表示のための地図データ(地図描画データ)を、記憶部11内の地図データベースから読み出す。例えば使用場所としての位置情報(緯度・経度)を略中心とした範囲の地図描画行う地図データを読み出す。
そしてステップF309で地図画像及び使用場所としてのポインタの表示を実行させる。図9(b)に表示例を示す。
例えば図のように地図画像33を表示させると共に、地図画像上でポインタ35により、使用場所を示すようにする。例えばユーザが、図9(a)の使用履歴の内で項目<3>を選択して地図表示を求めた場合、図9(b)のように、<3>の項目に対応するポインタ35が、地図の略中央となるように表示させることが好適である。
このように地図表示上で使用場所を表示することで、ユーザは非接触ICカード90の使用場所をより正確に確認できる。
【0059】
なお、この図9(b)の例では、<6>の項目に対応するポインタ35も地図上に表示されているが、例えば選択された<3>の項目についての位置情報に近い場所(表示中の地図画像33内に含まれる場所)として、他の履歴項目が存在した場合は、このように選択されていない項目についてもポインタ表示をおこなうようにしてもよい。
また地図表示を行う画面上には、例えば送りボタン34などを表示させ、これをユーザが選択することで、地図画像をスクロール表示或いは隣接地区への地図移動表示を行うことができるようにする。もちろん、操作キー4aを用いてスクロール表示等を実行させるようにしてもよい。また地図の縮尺の変更も操作できるようにするとよい。
さらにスクロールや縮尺変更等による地図の表示範囲の変更に応じて、選択されていない他の項目についての位置をポインタ35で表示できる場合は、その位置にポインタ35を表示させることが好適である。
また、ユーザが地図表示上でポインタ35を選択する操作を行った場合に、その位置(店舗等)における詳細情報を例えば地図データベースから取り出したり、或いは地図データベース等に位置情報に対応したURL(Uniform Resource Locator)等が付加されていた場合、ネットワーク通信部16の通信により、その店舗を紹介するウエブサイトにアクセスしてブラウジングを実行できるようにすることも考えられる。
【0060】
ユーザが地図表示を終了させる操作を行った場合は、システムコントローラ10は処理をステップF310からF305に戻し、表示部2の表示内容を、図9(a)のような使用履歴情報の表示に戻す。
また、ステップF305での使用履歴表示中に、ユーザが表示終了操作を行った場合は、システムコントローラ10は処理をステップF307からF311に進め、使用履歴の表示終了処理を行う。例えば図9(a)の表示を終了させ、図5のようなメイン画面に戻す処理を行う。
【0061】
以上の処理をシステムコントローラ10が実行することにより、収納中の非接触ICカード90についての使用履歴が使用場所とともに表示され、ユーザはそを確認できる。また地図上で使用場所を確認することも可能となる。これによって、ユーザは非常に手軽に、非接触ICカード90の使用履歴を確認できる。
なお、使用履歴や地図表示の処理方式は多用に考えられる。例えばユーザが地名・地域等を指定することで地図表示が実行され、そのときに、その表示した地図範囲に使用場所が存在すれば、図9(b)のようなポインタを表示させるような処理も考えられる。
またこの例では、携帯カードリーダ1の記憶部11に地図データベースが格納されているものとして説明したが、サーバ装置70側の地図データベース75を利用する手法も考えられる。即ちシステムコントローラ10は、履歴上で選択された項目の位置情報をネットワーク通信部16からサーバ装置70に送信させ、地図データを要求する。
サーバ装置70側では、地図データの要求に応じて、位置情報の近辺の地図描画のためのデータを地図データベース75から抽出し、携帯カードリーダ1に送信する。このようにすれば、携帯カードリーダ1側で地図データベースを備えなくても、図9(b)のような表示が可能となる。
【0062】
[6.提供データ表示動作]

携帯カードリーダ1では、収納されている非接触ICカード90の種別に応じて、ユーザにとって有用な情報(提供データ)をサーバ装置70から取得し、ユーザに提示する動作を行う。この提供データの表示動作について説明する。
【0063】
提供データ表示のための処理として、図10に、携帯カードリーダ1のシステムコントローラ10の処理と、サーバ装置70の処理を示す。
携帯カードリーダ1のシステムコントローラ10は、例えば定期的にステップF401以降の処理を実行する。なお、必ずしも定期的でなくてもよく、例えばユーザが提供データを求める操作を行った場合に実行したり、或いは現在の位置情報を常時監視して位置変化が認められた場合に実行するようにしてもよい。
【0064】
システムコントローラ10はステップF401で、現在の位置情報(緯度・経度)を位置検出部12でから取り込む。
そしてステップF402では、システムコントローラ10はネットワーク通信部16からサーバ装置70に対してデータ要求を送信させる。このデータ要求には、当該携帯カードリーダ1の個体の識別情報としての装置IDと、ステップF401で取り込んだ現在の位置情報と、現在収納されている非接触ICカード90のカード種別情報を含むものとする。カード種別情報は、上述した図5で非接触ICカード90が装填されたときに判別した種別情報である。複数の非接触ICカード90を収納している場合は、それぞれの非接触ICカード90のカード種別情報を含むようにする。
このようにデータ要求を送信したら、システムコントローラ10はステップF403,F404で、サーバ装置70からの受信を待機することになる。
【0065】
サーバ装置70のサーバ制御部72は、通信部73が携帯カードリーダ1からのデータ要求を受信したことを確認したら、処理をステップF501からF502以降に進め、情報管理部74に指示して、携帯カードリーダ1に対して送信する提供データの選定を実行させる。即ちサーバ制御部72は、情報管理部74に、携帯カードリーダ1からのデータ要求に含まれていた位置情報と非接触ICカード90の種別情報を通知し、ステップF502、F503の処理を実行させる。
情報管理部74は、ステップF502で、携帯カードリーダ1からのデータ要求に含まれていた位置情報に基づいて、契約者情報格納部78における契約者情報を参照する。そして携帯カードリーダ1からのデータ要求に含まれていた位置情報の近辺に店舗等が存在する契約者を抽出する。
次に情報管理部74は、ステップF503で、携帯カードリーダ1からのデータ要求に含まれていたカード種別情報と契約者情報に基づいて、携帯カードリーダ1に送信する提供データの選定を行う。
例えば上記ステップF502で抽出した契約者について、その契約者情報におけるカード種別を確認する。即ち契約者の店舗等で使用できるカード種別である。そして携帯カードリーダ1から送信されたカード種別情報で示される種別の非接触ICカード90が支払等に使用できる契約者を抽出する。
これにより、現在の携帯カードリーダ1の場所の近辺で、その携帯カードリーダ1に収納された非接触ICカード90を使用できる契約者が抽出されるため、情報管理部74は、その抽出された契約者が提供する宣伝やクーポンとしての画像データを、今回の提供データとして画像データベースから選定する。
【0066】
サーバ制御部72は、以上のような情報管理部74の処理に応じて、送信制御を行う。まず、情報管理部74から、提供データが存在しないという処理結果が通知された場合は、サーバ制御部72はステップF504からF505に進み、提供データ無しの通知を通信部73から携帯カードリーダ1に送信させる。
例えば現在の携帯カードリーダ1の位置の近辺に、契約者の店舗等が存在しなかった場合や、或いは近辺に契約者の店舗等が存在するが、それらは現在携帯カードリーダ1に収納されている非接触ICカード90を使用できない店舗であった場合など、提供データ無しということになり、携帯カードリーダ1には提供データ無しの通知が送信されることになる。
携帯カードリーダ1のシステムコントローラ10は、サーバ装置70から提供データ無しの通知を受信した場合は、ステップF403からF401に戻る。
【0067】
一方、情報管理部74が、或る提供データを選定し、画像データベース77から提供データを読み出した場合は、サーバ制御部72は、ステップF506に進み、その提供データを通信部73から携帯カードリーダ1に送信させる。
携帯カードリーダ1のシステムコントローラ10は、サーバ装置70から提供データを受信した場合は、ステップF404からF405に進み、提供データの表示制御を行う。即ちシステムコントローラ10は、ネットワーク通信部16で受信した提供データに基づく表示を表示部2において実行させる。
図11(a)(b)に提供データに基づく表示例を示している。図11(a)は提供データとして供給されたクーポン画像36が表示されている例である。また図11(b)は提供データとして供給された商品広告画像37が表示されている例である。
【0068】
以上の動作が携帯カードリーダ1とサーバ装置70で行われることで、現在ユーザの居る近辺の店舗等であって、所持する非接触ICカード90を利用できる店舗等の商品広告やクーポンが提供されるため、携帯カードリーダ1のユーザに対して、有効かつタイムリーな情報やサービスを提供することができる。
なお、提供データは画像データに限らず、文字データであってもよい。また提供デー短内容は商品広告やクーポンに限られない。例えば非接触ICカード90の利用者に対する案内や特別なサービスの情報、新たな利用方法のお知らせ、イベント情報など、多様に考えられる。
【0069】
また、サーバ装置70の情報管理部74が提供データを選定する際には、計時部76で計時している現在日時を参照して、現在の日時に応じた広告やクーポンの提供データを選定することも考えられる。例えば時限的なバーゲンや割引情報などの内容の提供データを、日時に応じて選定することが可能である。
またサーバ装置70内で、携帯カードリーダ1のユーザの情報を登録管理して、提供データの選定に利用してもよい。例えば携帯カードリーダ1の装置IDに対応させて、そのユーザの性別、年齢、趣味、嗜好などの情報を登録しておく。すると、情報管理部74が提供データを選定する際には、装置IDからユーザの性別、年齢、趣味、嗜好などを判定し、それらに応じた商品広告などの内容の提供データを選定できる。このようにすると、ユーザ個々の嗜好などに応じた情報を提供できることになる。
【0070】
[7.実施の形態の効果及び変形例]

以上の実施の形態の携帯カードリーダ1によれば、ユーザは所有する非接触ICカード90の使用に関して使用性、利便性、有用性を向上させることができる。
まず携帯カードリーダ1に非接触ICカード90を収納させた場合、表示部2には収納した非接触ICカード90の種別対応画像が表示されるため、ユーザは、収納している非接触ICカード90の種別を即座に知ることができ、利用時などにわざわざ確認する必要はない。
また非接触ICカード90の使用履歴を位置情報(店舗の名称等)と共に表示することで、ユーザが使用履歴をより正確に確認できる。
また、携帯カードリーダ1に収納している非接触ICカード90の種別や、現在位置に応じて、サーバ装置70から提供データを受け、それが携帯カードリーダ1において表示されるため、ユーザにとっては、所有する(ICカード収納装置に収納した)非接触ICカード90を利用できる店舗の広告やクーポンのデータなど、そのユーザにとって有用な提供データをタイムリーに受け取ることができる。
これらのことから、非接触ICカード90を簡易かつ便利に利用できることになる。また複数枚の非接触ICカード90を持つユーザは、それらをまとめて携帯カードリーダ1に収納しておくことでも利便性は向上する。
【0071】
本発明は、上記実施の形態に限られず、携帯カードリーダ1やサーバ装置70の構成例や処理例として各種の変形例が考えられる。
例えばサーバ装置70は提供データとして音声データや動画データを携帯カードリーダ1に送信するようにしてもよい。携帯カードリーダ1側でオーディオ出力系を備えるようにすれば、音声による提供データをユーザが享受できるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施の形態の携帯カードリーダの外観例の説明図である。
【図2】実施の形態の携帯カードリーダの使用状態の説明図である。
【図3】実施の形態の携帯カードリーダ及び非接触ICカードの構成のブロック図である。
【図4】実施の形態のサーバ装置のブロック図である。
【図5】実施の形態の非接触ICカード挿入時の処理のフローチャートである。
【図6】実施の形態のメイン画像の説明図である。
【図7】実施の形態の位置履歴データの記憶処理のフローチャートである。
【図8】実施の形態の使用履歴表示処理のフローチャートである。
【図9】実施の形態の使用履歴表示例の説明図である。
【図10】実施の形態の提供データの表示のため処理のフローチャートである。
【図11】実施の形態の提供データ表示例の説明図である。
【符号の説明】
【0073】
1 携帯カードリーダ、2 表示部、2a 表示パネル部、3 収納部、4 操作部、10 システムコントローラ、11 記憶部、12 位置検出部、13 日時計数部、14 カード挿入検知部、15 ICカード通信部、16 ネットワーク通信部、70 サーバ装置、72 サーバ制御部、73 通信部、74 情報管理部、77 画像データべース、78 契約者情報格納部、90 非接触ICカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触ICカードを収納する収納手段と、
上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うICカード通信手段と、
表示手段と、
位置情報を検出する位置検出手段と、
上記位置検出手段で得られた位置情報と、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報とに基づいて得られる情報を、上記表示手段に表示させる制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とするICカード収納装置。
【請求項2】
上記収納手段は、1又は複数枚の非接触ICカードが収納可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のICカード収納装置。
【請求項3】
各種の非接触ICカードの種別に応じた画像を記憶する種別対応画像記憶手段をさらに備え、
上記制御手段は、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報に基づいて、収納された非接触ICカードの種別を判別し、判別した種別に応じた画像を上記種別対応画像記憶手段から読み出して上記表示手段で表示させる処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のICカード収納装置。
【請求項4】
位置履歴情報を記憶する位置履歴記憶手段をさらに備え、
上記制御部は、上記位置検出手段で検出された位置情報を、日時情報とともに位置履歴情報として上記位置履歴記憶手段に記憶させる処理を行うとともに、
上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された使用履歴情報と、上記位置履歴記憶手段に記憶された位置履歴情報を用いて、位置情報を付加した使用履歴情報画像を上記表示手段で表示させる処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のICカード収納装置。
【請求項5】
位置履歴情報を記憶する位置履歴記憶手段と、
地図データを記憶する地図データ記憶手段とをさらに備え、
上記制御部は、上記位置検出手段で検出された位置情報を、日時情報とともに位置履歴情報として上記位置履歴記憶手段に記憶させる処理を行うとともに、
上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された使用履歴情報と、上記位置履歴記憶手段に記憶された位置履歴情報と、上記地図データ記憶手段に記憶された地図データとを用いて、上記表示手段で、非接触ICカードの使用位置を地図画像上で表示させる処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のICカード収納装置。
【請求項6】
外部のサーバ装置と通信を行う外部通信手段をさらに備え、
上記制御部は、少なくとも、上記位置検出手段で検出された位置情報と、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報に基づいて判別した非接触ICカードの種別情報とを含むデータ要求を、上記外部通信手段により上記サーバ装置に送信させると共に、上記データ要求に応じて上記サーバ装置から送信された提供データが上記外部通信手段により受信されることに応じて、受信した上記提供データに基づく画像を、上記表示手段で表示させる処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のICカード収納装置。
【請求項7】
非接触ICカードを収納する収納手段と、
上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うICカード通信手段と、
表示手段と、
各種の非接触ICカードの種別に応じた画像を記憶する種別対応画像記憶手段と、
上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報に基づいて、収納された非接触ICカードの種別を判別し、判別した種別に応じた画像を上記種別対応画像記憶手段から読み出して上記表示手段で表示させる処理を行う制御手段と、
を備えることを特徴とするICカード収納装置。
【請求項8】
非接触ICカードを収納するICカード収納装置の表示方法として、
位置情報を検出するステップと、
上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うステップと、
上記位置情報と、非接触ICカードとの通信により読み出された情報とに基づいて表示する情報を生成又は取得し、生成又は取得した情報による画像を表示するステップと、
を備えたことを特徴とする表示方法。
【請求項9】
非接触ICカードを収納するICカード収納装置の表示方法として、
上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うステップと、
非接触ICカードとの通信により読み出された情報に基づいて収納された非接触ICカードの種別を判別するステップと、
判別した種別に応じた種別対応画像を表示するステップと、
を備えたことを特徴とする表示方法。
【請求項10】
ICカード収納装置とサーバ装置とから成る情報提供システムであって、
上記ICカード収納装置は、
非接触ICカードを収納する収納手段と、
上記収納手段に収納された非接触ICカードと通信を行うICカード通信手段と、
表示手段と、
位置情報を検出する位置検出手段と、
上記サーバ装置と通信を行う外部通信手段と、
少なくとも、上記位置検出手段で検出された位置情報と、上記ICカード通信手段により上記収納手段に収納された非接触ICカードから読み出された情報に基づいて判別した非接触ICカードの種別情報とを含むデータ要求を、上記外部通信手段により上記サーバ装置に送信させると共に、上記データ要求に応じて上記サーバ装置から送信された提供データが上記外部通信手段により受信されることに応じて、受信した上記提供データに基づく画像を、上記表示手段で表示させる処理を行う制御手段と、
を備え、
上記サーバ装置は、
上記ICカード収納装置と通信を行う通信手段と、
上記提供データを格納する格納手段と、
上記通信手段によって上記ICカード収納装置からの上記データ要求が受信されることに応じて、上記データ要求に含まれる上記位置情報と上記種別情報を用いて、上記格納手段に格納された提供データのうちで送信する提供データを選定し、選定した提供データを上記通信手段により上記ICカード収納装置に送信させる制御手段と、
を備えることを特徴とするデータ提供システム。
【請求項11】
通信手段と、
提供データを格納する格納手段と、
上記通信手段によって外部装置からのデータ要求が受信されることに応じて、上記データ要求に含まれる位置情報と非接触ICカードの種別情報を用いて、上記格納手段に格納された提供データのうちで送信する提供データを選定し、選定した提供データを上記通信手段により上記外部装置に送信させる制御手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項12】
外部装置からのデータ要求を受信するステップと、
上記データ要求に含まれる位置情報と非接触ICカードの種別情報を用いて、送信する提供データを選定するステップと、
選定した提供データを上記外部装置に送信するステップと、
を備えることを特徴とするデータ提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−299372(P2008−299372A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−141505(P2007−141505)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】