説明

ICカード装着ユニット、カードコネクタ、カードアダプタ

【課題】端末機器を大型化させずに、互換性があり大きさが異なる複数のICカードを端末機器に対応させる。
【解決手段】ICカード装着ユニット101は、カードアダプタ201とカードコネクタ301とを備える。カードアダプタ201には、ICカード401が嵌合される。カードコネクタ301は、カードアダプタ201をスライド挿通される開口302と、スライド挿通されたカードアダプタ201に対面する対面部312とを有する。カードアダプタ201は、嵌合されたICカード401の脱落を防ぐ脱落防止部204Aを有する。脱落防止部204Aは、ICカード401のパッド部とコンタクトとの接触を妨げないよう嵌合部203に掛け渡され嵌合されたICカード401を支持するセンターリブ部204やサイドリブ部205を含む。カードコネクタ301には、脱落防止部204Aを通過させる空間領域を形成する退避部が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型のICカードを装着できるカードアダプタとこれに対応したカードコネクタとを備えるICカード装着ユニット、並びに、このICカード装着ユニットを構成するカードコネクタ及びカードアダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機や携帯音楽機器、デジタルカメラ等の端末機器では、機器本体の小型化が要請されている。このような端末機器に装着されて用いられるICカードでは、その形状や端子の位置等の仕様が規格化(標準化)されている。一方、ICカードそのもののさらなる小型化も行われている。例えば、携帯電話等に搭載され契約者情報や認証情報などが記録されている「USIMカード(UIMカード)」と互換性を保ちつつ小型化が図られた「miniSIM」や、この「miniSIM」よりも小さい「microSIM」(非特許文献1参照)である。なお、「USIMカード(UIMカード)」、「microSIM」及び「miniSIM」は、同じ厚さである。
【0003】
ここで、複数のSIMカードに関する上記の例のように、あるICカード(ここでは、基準カードと呼ぶ)とこれよりも小さいICカード(ここでは、小型カードと呼ぶ)とで、互換性がある場合がある。この場合、小型カードに格納されたデータを、小型カードの読取装置と基準カードの読み取り装置との両方で読み取ることを実現したいという要請が生じる。この点、小型カードの大きさを基準カードの大きさに合わせ、かつ、小型カードのパッド部の位置を基準カードにおけるパッド部の位置に正確に合わせるための発明が、すでに開示されている。
【0004】
一例として、特許文献1に記載のICユニットホルダー1がある。このICユニットホルダー1は、大面積の板状体のホルダー基板8を基本とする。ホルダー基板8は、小面積のICユニット1が着脱可能に嵌め込み固定される保持穴10が形成される。保持穴10の内縁には周回状の受壁11が設けられ、ICユニット1はホルダー基板8の片面からのみ装着できるようになっている。溝12は、保持穴10の周縁に沿って形成される。ICユニット1が保持穴10に嵌め込まれる際、溝12と保持穴10との間に形成された弾性壁13がたわみ、保持穴10が変形する。
【0005】
別の一例として、特許文献2に記載のICカードアダプタ1がある。このICカードアダプタ1は、ICチップカード5を嵌合するための凹部6を有する。この凹部6の側面には突起7が設けられ、この突起7によりICチップカード5が固定される。
【0006】
また、特許文献3に記載のICカードコネクタ用のトレイから想起される仮想的なICカードアダプタの例として、図17及び図18に示すようなものが挙げられる。図17及び図18では、小型のICカード902が装着されたICカードアダプタ901が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3772278号公報
【特許文献2】特許第3845943号公報
【特許文献3】特開2010―251222号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】大和 哲、"ケータイ用語の基礎知識 第455回:microSIMとは"、[online]、平成22年2月16日、株式会社ImpressWatch、[平成22年10月19日検索]、インターネット〈URL:http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/keyword/20100216_349303.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載のICユニットホルダー1に保持されたカード体2は、ICユニットホルダー1の厚さ方向に大きな力が加えられると外れてしまう。この点、特許文献2に記載のICカードアダプタ1に嵌めこまれたICチップカード5は、凹部6の底面に覆われるために、ICカードアダプタ1の厚さ方向に大きな力が加えられても外れることはない。しかしながら、この凹部6の底面があるために、特許文献2に記載のICカードアダプタ1はICチップカード5より厚くなる。その結果、特許文献2に記載のICカードアダプタ1を装着させるコネクタは、大型化してしまう。図17及び図18に記載のICカードアダプタ901についても、同様にコネクタの大型化を余儀なくされる。
【0010】
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、端末機器を大型化させずに、厚さが同一であり、長さ方向と幅方向の大きさが異なる複数のICカードを端末機器に対応させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のICカード装着ユニットは、一方の面にパッド部が配置されたICカードと同じ厚さで、第1の面と第2の面とを形成するカードアダプタと、前記カードアダプタに設けられ、前記ICカードが嵌合する嵌合部と、前記カードアダプタがスライド挿通される開口を形成するカードコネクタと、前記カードコネクタに設けられ、前記カードアダプタのスライド挿通方向に交差する幅方向に複数並び、前記開口からスライド挿通されたカードアダプタに嵌合されているICカードのパッド部に押圧力を持って接触するコンタクトと、前記カードコネクタにおいて、前記開口からスライド挿通されたカードアダプタの第1の面、あるいは、第2の面のいずれかに対面する対面部と、を備え、前記カードアダプタは、前記カードアダプタの第1の面、あるいは、第2の面のいずれかに配置され、前記嵌合部に嵌合されたICカードの脱落を防ぐ脱落防止部を有し、前記脱落防止部は、前記スライド挿通方向に平行に延び、前記嵌合部を通る突部を含み、前記カードコネクタは、前記開口からスライド挿通されたカードアダプタに対して前記対面部よりも離れて位置し、前記カードアダプタの脱落防止部の通過させる空間領域を形成する退避部を有する。
【0012】
本発明は、上記のカードコネクタ、及び、上記のカードアダプタについても規定する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、カードアダプタに嵌合されたICカードを脱落防止部が受け止めるため、特許文献1に記載のICユニットホルダー1のように、ICカードに対してその厚さ方向に所定のICカード保持力よりも大きな力が加えられてもICカードは外れない。そして、脱落防止部が退避部に入り込むので、ICカード装着ユニットの全体が厚くなることはない。したがって、端末機器が大型化させずに、厚さが同一で、長さ方向と幅方向の大きさが異なる複数のICカードを端末機器に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第一の実施の形態での、ICカード装着ユニットの斜視図である。
【図2】第一の実施の形態での、ICカードの底面図である。
【図3】第一の実施の形態での、カードアダプタの平面図である。
【図4】第一の実施の形態での、ICカードが取付けられた状態のカードアダプタの底面図である。
【図5】第一の実施の形態での、ICカードが取付けられた状態のカードアダプタを底面側から見た斜視図である。
【図6】第一の実施の形態での、カバーが取り外された状態のカードコネクタの斜視図である。
【図7】第一の実施の形態での、カバーが取り外された状態のカードコネクタの平面図である。
【図8】第一の実施の形態での、図7のC−C線断面図である。
【図9】第一の実施の形態での、カードコネクタの正面図である。
【図10】第一の実施の形態での、カードアダプタが装着された状態での図7のC−C線断面図である。
【図11】第二の実施の形態での、ICカードが取付けられた状態のカードアダプタを底面側から見た斜視図である。
【図12】第四の実施の形態での、ICカードが取付けられた状態のカードアダプタを底面側から見た斜視図である。
【図13】第六の実施の形態での、ICカード装着ユニットを上方から見た斜視図である。
【図14】第六の実施の形態での、ICカード装着ユニットを下方から見た斜視図である。
【図15】第七の実施の形態での、ICカード装着ユニットを下方から見た斜視図である。
【図16】第七の実施の形態での、カードアダプタを装着させた状態でのカードコネクタの正面図である。
【図17】特許文献3から想起される仮想的なICカードアダプタを上方から見た斜視図である。
【図18】特許文献3から想起される仮想的なICカードアダプタを下方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施の一形態を、図1ないし図10に基づいて説明する。説明の便宜上、本実施の形態を第一の実施の形態と呼ぶ。図1は、ICカード装着ユニット101の斜視図である。ICカード装着ユニット101は、カードアダプタ201と、カードコネクタ301とを備える。カードアダプタ201には、ICカード401が着脱自在に取付けられる。カードアダプタ201は、カードコネクタ301に設けられた開口302からスライド挿通され、カードコネクタ301に装着される。カードコネクタ301は、携帯電話機や携帯音楽機器、デジタルカメラ等の端末機器501に搭載されており、ICカード401と端末機器501との間のデータ通信経路を構成する。
【0016】
図2は、ICカード401の底面図である。図1及び図2を参照し、ICカード401について説明する。ICカード401は、長方形の一の角部に切欠部402を形成した概ね五角形の平坦な板状をなす。ICカード401の一方の面401aには、八個のパッド部403が配置されている。パッド部403は、ICカード401に内蔵されたICチップ(図示せず)に電気的に接続している。なお、パッド部403は、ICカード401の他方の面401bには配置されていない。これらの八個のパッド部403のうち四個は、ICカード401において切欠部402から延びる一方の短辺404側に寄せてこの短辺404と平行に並んでいる。残りの四個のパッド部403は、他方の短辺405に寄せてこの短辺405と平行に並んでいる。ICカード401の一方の面401aにおいて八つのパッド部403よりも外側で、パッド部403と一方の短辺404との間、パッド部403と他方の短辺405との間、パッド部403と切欠部402から延びる一方の長辺406との間、及び、パッド部403と他方の長辺407との間には、余白部408が形成される。また、短辺404,405の延びる方向に隣り合うパッド部403の間には、仕切部409が形成される。このようなICカード401の一例は、microSIM規格の情報記憶媒体である。
【0017】
カードアダプタ201は、ICカード401よりも長く幅広で、長方形の一の角部に切欠部202を形成した五角形の平坦な板状をなす。カードアダプタ201の厚さは、ICカード401の厚さと同じである。図1にあらわれているカードアダプタ201の一方の面を、第1の面201aと呼ぶ。また、カードアダプタ201における第1の面201aとは反対側の面を、第2の面201b(図4、図5等参照)と呼ぶ。一例として、カードアダプタ201の外周の形状は、MiniSIM規格の情報記憶媒体と同じ形状をなしている。
【0018】
カードアダプタ201には、嵌合部203が設けられる。嵌合部203は、カードアダプタ201の第1の面201aから第2の面201bにかけて打ち抜かれ、平面視においてICカード401と同じ形状をなす孔である。嵌合部203には、ICカード401の切欠部402に対応する斜辺部203aが形成される。この斜辺部203aは、カードアダプタ201の切欠部202に平行に延びている。このような嵌合部203には、ICカード401が嵌合する。このとき、ICカード401は、第2の面201b側(図1における下側)にパッド部403が向けられた状態で、第1の面201a(図1における上側)側から嵌入される。嵌合部203に嵌合されたICカード401は、脱落防止部204A(後述)に支持され、第2の面201b側に脱落しないようになっている。
【0019】
カードアダプタ201の第1の面201aで、切欠部202から延びる一方の短辺206の近傍には、把持部207が設けられる。把持部207は、一方の短辺206に平行に延びる長円形状の凹みである。前述の嵌合部203は、把持部207と他方の短辺208との間で、他方の短辺208に寄せて設けられる。
【0020】
図3は、カードアダプタ201の平面図である。図4は、ICカード401が取付けられた状態のカードアダプタ201の底面図である。カードアダプタ201は、樹脂成形によって形成され、脱落防止部204Aを備える。脱落防止部204Aは、特許請求の範囲でいう「突部」に相当する概念としてのセンターリブ部204及びサイドリブ部205を含んでいる。センターリブ部204は、仕切部409(図2参照)をはじめ、嵌合部203に嵌合されたICカード401の幅方向の中央の領域を支持する。サイドリブ部205は、余白部408をはじめ(図2参照)、嵌合部203に嵌合されたICカード401の幅方向の端部の領域(長辺406,407の近傍の領域)を支持する。
【0021】
センターリブ部204は、カードアダプタ201の第2の面201bに配置される。センターリブ部204は、棒状をなし、カードアダプタ201の一方の短辺206から他方の短辺208まで一杯に、カードアダプタ201のスライド挿通方向Aに平行に延び、嵌合部203に掛け渡されている。センターリブ部204は、互いに離間して幅方向Bに三本並んでいる。ここで、幅方向Bとは、スライド挿通方向Aとカードアダプタ201の厚さ方向とのいずれにも直交する方向である。センターリブ部204は、嵌合部203に嵌合されたICカード401(図3では、一点鎖線で示されている)のパッド部403とコンタクト351(図6等参照)との接触を妨げないよう、嵌合部203に嵌合されたICカード401の仕切部409に一致する箇所に配置される。
【0022】
サイドリブ部205は、カードアダプタ201において切欠部202から延びる一方の長辺209に近い右サイドリブ部205Rと、他方の長辺210に近い左サイドリブ部205Lとを含む。右サイドリブ部205Rは、左サイドリブ部205Lに対して幅広である。右サイドリブ部205Rと左サイドリブ部205Lとのいずれも、サイドリブ受部205aとサイドリブ基部205bとを有する。サイドリブ基部205bは、カードアダプタ201の第2の面201bに配置される。サイドリブ受部205aは、カードアダプタ201が延びる面の方向と平行にサイドリブ基部205bから迫り出し、平面視において嵌合部203における幅方向Bの両側領域に位置する。サイドリブ部205は、スライド挿通方向Aに平行に延びている。
【0023】
図5は、ICカード401が取付けられた状態のカードアダプタ201を底面側から見た斜視図である。センターリブ部204やサイドリブ部205(右サイドリブ部205R、左サイドリブ部205L)は、カードアダプタ201の第2の面201bに配置される。このため、センターリブ部204の厚みd1やサイドリブ部205(右サイドリブ部205R、左サイドリブ部205L)の厚みd2だけ、カードアダプタ201の厚みが増加する。これらの厚みd1,d2によるICカード装着ユニット101の全体の厚みの増加は、以下に述べるカードコネクタ301の退避部303によって防がれる。
【0024】
再び図1を参照する。カードコネクタ301は、ボディ305にカバー304を被せて構成され、平面視略矩形の平坦な箱型形状をなす。ボディ305は、樹脂成形によって形成され、正面視において上方に開くコ字形状をなしている。ボディ305とカバー304とは、カードアダプタ201をスライド挿通させるための開口302を、カードコネクタ301の正面側の側面に形成する。
【0025】
カバー304は、金属板をプレス加工して形成され、被覆部306と引っ掛け部307と爪部308と突き当て部309とを有する。被覆部306は、開口302の上縁からスライド挿通方向Aに延びる平坦な部分である。被覆部306は、開口302からスライド挿通されたカードアダプタ201の浮き上がりを押さえつける。引っ掛け部307は、被覆部306の幅方向の両端部から下方に延びる部分で、ボディ305の両側部の外側の側面305a(図6参照)に沿う。引っ掛け部307は、ボディ305に対するカバー304のガタつきを防ぐ。爪部308は、引っ掛け部307の一部に切れ込み308aを入れた後に折り曲げられて形成される。爪部308は、ボディ305の両側部の外側に設けられた爪受部305bに係合する。突き当て部309は、ボディ305における開口302とは反対側の端部から下方に延びる部分である。突き当て部309には、開口302からスライド挿通されたカードアダプタ201の先端部分(他方の短辺208)が突き当たる。
【0026】
図6は、カバー304が取り外された状態のカードコネクタ301の斜視図である。図7は、カバー304が取り外された状態のカードコネクタ301の平面図である。図8は、図7のC−C線断面図である。カードコネクタ301のボディ305には、八個のコンタクト351が取付けられている。コンタクト351は、ICカード401のパッド部403(図2参照)のそれぞれに対応する。コンタクト351は、パッド部403に接触して、端末機器501(図1参照)とICカード401内のICチップ(図示せず)との間の電気信号の通信経路を構成する。
【0027】
八個のコンタクト351のうち四個は、開口302側に位置して幅方向Bに並んでいる。残りの四個のコンタクト351は、開口302とは反対側(奥側310と呼ぶ)に位置して幅方向Bに並んでいる。これらのコンタクト351の配置箇所に対応するように、ボディ305には、八箇所の凹部305cが形成されている。凹部305cは、平面視においてスライド挿通方向Aに延びる長円形状をなす。いずれの凹部305cにおいても、開口302や奥側310から遠い方の端部には、コンタクト351の第2の端部351b(後述)が載り摺動するための段部305dが形成されている。段部305dは、対面部312(後述)をなす面に対して下方に凹ませて形成される。
【0028】
コンタクト351は、凹部305cのそれぞれに一つずつ設けられる。いずれのコンタクト351も、スライド挿通方向Aに延びる長尺をなし、折り曲げられて側面視において上方に凸となる「く」字形状をなしている。
【0029】
いずれのコンタクト351においても、開口302や奥側310に近い第1の端部351aは、端から一部を残すようにして樹脂成形によってボディ305に埋設されている。これにより、第1の端部351aは、ボディ305から凹部305c内に向けて延びる第1の部分351aaと、ボディ305から第1の部分351aaとは反対側に突出する第2の部分351abとを有することになる。この第2の部分351abは、ボディ305の下方に位置する基板311のランドパターン311aに接続されている。
【0030】
いずれのコンタクト351においても、第1の端部351aとは反対側の第2の端部351bは、コンタクト351に備わるバネ性によって、下方に向かう押圧力を持って段部305dに接し、この段部305dの上面をスライド挿通方向Aに対して摺動できるようになっている。
【0031】
いずれのコンタクト351においても、第1の端部351aと第2の端部351bとの間に、「く」字形状の頂部351cが形成されている。この頂部351cの位置について述べる前に、ボディ305の構造の詳細について述べる。
【0032】
ボディ305には、対面部312と退避部303とが設けられる。対面部312は、開口302からスライド挿通されたカードアダプタ201の下面に対面し、この下面を支持する。対面部312は、ボディ305の上面で、コンタクト351の間の領域に形成される。対面部312は、ボディ305の上面で、コンタクト351に対するスライド挿通方向Aや幅方向Bに並ぶ領域にも形成される。
【0033】
図9は、カードコネクタ301の正面図である。退避部303は、開口302からスライド挿通されたカードアダプタ201に対して対面部312から下方に凹み、スライド挿通方向Aに切られた溝形状をなしている。退避部303は、脱落防止部204A(センターリブ部204、サイドリブ部205)が、スライド挿通方向A(図8等参照)にスライド嵌合する形状をなしている。ここで、センターリブ部204に対応する退避部303を、第1の退避部303pと呼ぶ。また、左サイドリブ部205Lに対応する退避部303を、第2の退避部303qと呼ぶ。また、右サイドリブ部205Rに対応する退避部303を、第3の退避部303rと呼ぶ。
【0034】
退避部303における開口302側の端部には、面取部303aが設けられる。退避部303は、開口302からスライド挿通されたカードアダプタ201のセンターリブ部204やサイドリブ部205を通過させるための空間領域が形成される。面取部303aにセンターリブ部204やサイドリブ部205を滑り接触させることで、カードコネクタ301へのカードアダプタ201のスライド挿通はスムーズになる。
【0035】
図4と図7とを参照し、退避部303とセンターリブ部204とサイドリブ部205との関係について述べる。前述したように、右サイドリブ部205Rは、左サイドリブ部205Lに対して幅広である。このため、切欠部202が開口302に向けられた状態でカードアダプタ201がカードコネクタ301に進入しようとすると、右サイドリブ部205Rは第2の退避部303qに引っ掛かってしまう。つまり、本実施の形態のカードアダプタ201には、カードコネクタ301に対するカードアダプタ201の逆差し防止のために、脱落防止部204Aが、幅方向Bに非対称であって、退避部303に嵌合する形状をなしているという技術的思想が適用されている。このような技術的思想を応用した別の実施の形態として、センターリブ部204を幅方向Bにずらして、カードコネクタ301に対してカードアダプタ201が逆差しされそうになったときにセンターリブ部204が第1の退避部303pに引っ掛かり、逆差し防止を図ることも考えられる。
【0036】
ここで、図8を参照し、コンタクト351及びその頂部351cについて述べる。コンタクト351は、凹部305cから上方に突出し、対面部312よりも上方に頂部351cを位置付ける。コンタクト351は、スライド挿通方向Aに延びる緩やかな傾斜面351dを形成している。
【0037】
図10は、カードアダプタ201が装着された状態での図7のC−C線断面図である。図1、図4、図9、図10を参照する。ICカード401と端末機器501との間での通信を行うための手順を、以下に説明する。
【0038】
まず、使用者は、ICカード401を、パッド部403が配置された一方の面401aをカードアダプタ201の第2の面201b側に向け、斜辺部203aに切欠部402を対応させて、カードアダプタ201の第1の面201a側から導入する。これにより、ICカード401は嵌合部203に嵌合され、ICカード401は、脱落防止部204A(センターリブ部204、サイドリブ部205)に支持される。詳細には、余白部408を含むカードアダプタ201の一方の面401aの両側部が、サイドリブ受部205aに支持される。また、仕切部409を含むカードアダプタ201の一方の面401aの中腹部が、センターリブ部204に支持される。つまり、本実施の形態のICカード装着ユニット101によれば、カードアダプタ201に嵌合されたICカード401をセンターリブ部204やサイドリブ部205が受け止めるため、ICカード401に対してその厚さ方向に大きな力が加えられてもICカード401は外れない。
【0039】
続いて、使用者は、カードアダプタ201の把持部207を持ち、他方の短辺208を開口302に対面させて、他方の短辺208側から開口302に通過させて、ICカード401が取り付けられたカードアダプタ201をカードコネクタ301に進入させる。このとき、センターリブ部204は、第1の退避部303pにスライド嵌合される。また、左サイドリブ部205Lは、第2の退避部303qにスライド嵌合される。また、右サイドリブ部205Rは、第3の退避部303rにスライド嵌合される。このように、本実施の形態のICカード装着ユニット101では、センターリブ部204やサイドリブ部205は退避部303に入り込むので、ICカード装着ユニット101の全体が厚くならない。
【0040】
図10を参照する。カードコネクタ301内でカードアダプタ201がスライド挿通方向Aに沿って奥側310に進むと、カードアダプタ201の先端部分(他方の短辺208)は、コンタクト351の傾斜面351dに接触する。カードアダプタ201がさらに進むと、先端部分(他方の短辺208)はコンタクト351を押し下げる。このとき、コンタクト351の第2の端部351bは段部305dを摺動し、コンタクト351の頂部351cは下方に変位する。カードアダプタ201がさらに進むと、カードアダプタ201は頂部351cに乗り上がる。そして、先端部分(他方の短辺208)が突き当て部309に突き当たるまでカードアダプタ201が進むと、カードアダプタ201に装着されたICカード401のパッド部403は、このパッド部403に対応するコンタクト351の頂部351cの位置に到達する。コンタクト351は、それ自身のバネ性によって、頂部351cを上方に押し上げる。これにより、頂部351cは、パッド部403に押圧力を持って接する。この押圧力によるカードアダプタ201やICカード401の浮き上がりは、カバー304の被覆部306によって防止される。
【0041】
また、使用者は、カードコネクタ301に装着されたカードアダプタ201の把持部207を持って、カードアダプタ201をカードコネクタ301から引き抜くことができる。
【0042】
なお、カードアダプタ201と同じ形状を有し、カードアダプタ201に取付けられたICカード401の配置位置にパッド部を備えた、ICカード401よりも大きい別の規格のICカードをカードコネクタ301に装着できることは、言うまでもない。
【0043】
以上のように、本実施の形態のICカード装着ユニット101では、センターリブ部204やサイドリブ部205が設けられつつも、ICカード装着ユニット101が大型化しない。その結果、このICカード装着ユニット101が搭載される端末機器501が大型化しない。そして、互換性があり大きさが異なっている、ICカード401とこれよりも大きい別の規格のICカードとの両方を、端末機器501に対応させることができる。
【0044】
また、本実施の形態のICカード装着ユニット101では、センターリブ部204やサイドリブ受部205aがスライド挿通方向Aに延びている。このために、カードコネクタ301に対するカードアダプタ201の装着及び引き抜きのいずれにおいても、センターリブ部204やサイドリブ受部205aがコンタクト351に引っかからない。
【0045】
また、本実施の形態のICカード装着ユニット101では、退避部303(第1の退避部303p、第2の退避部303q、第3の退避部303r)は、開口302からスライド挿通されたカードアダプタ201に対して離れる方向に凹み、スライド挿通方向Aに延び、センターリブ部204やサイドリブ部205がスライド嵌合する溝形状をなしている。このため、開口302からスライド挿通されたカードアダプタ201は幅方向Bにガタつかない。
【0046】
さらに、本実施の形態のICカード装着ユニット101では、脱落防止部204A(センターリブ部204、サイドリブ部205)は、幅方向Bに非対称となっている。このため、カードコネクタ301に対するカードアダプタ201の逆差しが防止される。
【0047】
また、本実施の形態のICカード装着ユニット101では、前述の通り、コンタクト351の第2の端部351bが段部305d内を摺動するように構成されていることで、第2の端部351bとカードアダプタ201とが干渉することがない。このため、カードアダプタ201を挿入する際、および、引き抜く際において、第2の端部351bがカードアダプタ201に引っかかることに起因するコンタクト351の変形が生じない。
【0048】
なお、脱落防止部204Aの形状は、第一の実施の形態の内容に限定されない。第一の実施の形態を変形させた第二の実施の形態として、センターリブ部204を省略し、サイドリブ部205のみによってICカード401を支持する態様が考えられる(図11参照)。
【0049】
また、第一の実施の形態を変形させた第三の実施の形態として、サイドリブ部205を省略し、センターリブ部204のみによってICカード401を支持する態様が考えられる。
【0050】
また、脱落防止部204A(センターリブ部204、サイドリブ部205)は、第一の実施の形態に示されるように嵌合部203のスライド挿通方向Aに対する全てに渡って設けられる必要は必ずしもなく、嵌合部203内でICカード401をカードアダプタ201に対して平行に支持することができる形状の範囲で種々に変形することが考えられる。具体的には、第一の実施の形態や第二の実施の形態、第三の実施の形態を変形させた第四の実施の形態として、例えば、センターリブ部204を、嵌合部203の中央部付近で切り離し、ICカード401の短辺404,405付近に、嵌合部203の内側へ向けて凸状に突出する突出部204aをカードアダプタ201に備えるようにしても良い(図12参照)。
【0051】
また、第五の実施の形態として、突部を、第一の実施の形態や第三の実施の形態、第四の実施の形態に示されたセンターリブ部204を嵌合部203に掛け渡すようにはしないが、第四の実施の形態に示された突出部204aよりも長く形成してスライド挿通方向Aに平行に延ばし、嵌合部203を通るように形成してもよい。
【0052】
次いで、さらに別の実施の形態を、図13及び図14に基づいて説明する。説明の便宜上、本実施の形態を第六の実施の形態と呼ぶ。本実施の形態において、先行して述べた実施の形態(第一の実施の形態〜第五の実施の形態)と同一の部分には同一の符号を用い、説明も省略する。
【0053】
図13は、ICカード装着ユニット101を上方から見た斜視図である。図14は、ICカード装着ユニット101を下方から見た斜視図である。本実施の形態のカードアダプタ201には、ICカード401が、パッド部403が配置された一方の面401aを上方に向けた状態で、嵌合部203に嵌入される。詳細には、カードアダプタ201は、第1の面201a(図1にあらわれているカードアダプタ201の一方の面)が下方に向けられ、第2の面201bが上方に向けた状態で用いられる。また、本実施の形態では、把持部207は第1の面201aから第2の面201bまで貫通している。ここで、使用者が把持部207を持つと、カードアダプタ201の切欠部202も嵌合部203に形成された斜辺部203aも把持部207に対して左側に位置することになる。また、サイドリブ部205は、第1の面201aに設けられている。ここで、サイドリブ部205は、先端側に向く短辺208から嵌合部203一杯に渡され把持部207の近傍位置まで延びている。また、本実施の形態のカードアダプタ201は、センターリブ部204を有しない。
【0054】
本実施の形態のカードコネクタ301は、第一の実施の形態〜第五の実施の形態におけるカードコネクタ301とは上下を反転して用いられる。すなわち、本実施の形態では、カバー304は下方に位置付けられ、コンタクト351は上方に位置付けられ、側面視において下方に凸となる「く」字形状をなし、開口302からスライド挿通されたカードアダプタ201の浮き上がりを押さえつける。
【0055】
本実施の形態のICカード装着ユニット101を用いるにあたり、使用者は、ICカード401を、パッド部403が配置された一方の面401aをカードアダプタ201の第2の面201b側(上方)に向け、かつ、パッド部403が配置されていない他方の面401bをカードアダプタ201の第1の面201a(下方)に向け、斜辺部203aに切欠部402を対応させて、カードアダプタ201の第2の面201b側(上方)から導入する。これにより、ICカード401は嵌合部203に嵌合され、ICカード401は、サイドリブ部205に支持される。
【0056】
続いて、使用者は、カードアダプタ201の把持部207を持ち、他方の短辺208を開口302に対面させて、他方の短辺208側から開口302に通過させて、ICカード401が取り付けられたカードアダプタ201をカードコネクタ301に進入させる。カードコネクタ301内でカードアダプタ201がスライド挿通方向Aに沿って奥側310に進むと、カードアダプタ201の先端部分(他方の短辺208)は、コンタクト351の傾斜面351dに接触して、コンタクト351を押し上げる。ここで、本実施の形態では、カードアダプタ201やICカード401の浮き上がりは、コンタクト351によって防止される。
【0057】
次いで、さらに別の実施の形態を、図15及び図16に基づいて説明する。説明の便宜上、本実施の形態を第七の実施の形態と呼ぶ。本実施の形態において、先行して述べた実施の形態(第一の実施の形態〜第六の実施の形態)と同一の部分には同一の符号を用い、説明も省略する。なお、本実施の形態は、第一の実施の形態〜第五の実施の形態に述べたような向きに向けられたカードアダプタ201、カードコネクタ301及びICカード401を前提として説明を行うが、当然のことながら第六の実施の形態にも適用できるものである。
【0058】
図15は、ICカード装着ユニット101を下方から見た斜視図である。図16は、カードアダプタ201を装着させた状態でのカードコネクタ301の正面図である。本実施の形態では、把持部207は第1の面201aから第2の面201bまで貫通している。また、本実施の形態のカードアダプタ201は、センターリブ部204を有しない。また、本実施の形態では、サイドリブ部205(左サイドリブ部205L、右サイドリブ部205R)は、先端側に向く短辺208から嵌合部203一杯に渡され把持部207の近傍位置まで延びている。
【0059】
本実施の形態では、カードアダプタ201におけるスライド挿通方向Aと平行な側面とカードコネクタ301の内側面とが凹凸嵌合し、さらに、この凹凸嵌合が幅方向Bに非対称である。このため、カードコネクタ301に対するカードアダプタ201の逆差しが防止される。さらに、使用者は、カードアダプタ201の側面に形成された凹凸形状を見て、カードアダプタ201の表裏や左右方向を認識でき、使用者が逆指し状態のままでカードアダプタ201を無理矢理挿入しカードコネクタ301を破損させてしまうようなことがなくなる。この点、以下に詳細に述べる。
【0060】
カードアダプタ201における左サイドリブ部205Lに近い方の側面201cには、リブ突起201dが形成される。リブ突起201dは、スライド挿通方向Aに見て、左サイドリブ部205Lと同程度の長さを有し、先端側に向く短辺208から把持部207の近傍位置まで延びている。また、リブ突起201dは、カードアダプタ201の厚さ方向に見て、カードアダプタ201の厚さのほぼ半分である。なお、このようなリブ突起201dは、カードアダプタ201における右サイドリブ部205Rに近い方の側面201eには設けられていない。
【0061】
カードコネクタ301における正面側から見て左側の端部には、カードアダプタ201に設けられたリブ突起201dが入り込む嵌合凹部301aが形成される。嵌合凹部301aは、ボディ305よりも上方で、カバー304の幅方向Bの左側の上方の端部に形成された折り曲げ部304aの近傍に形成される。そして、嵌合凹部301aは、カードコネクタ301内で、開口302からスライド挿通方向A(図16における紙面に垂直な方向)にリブ突起201dと同じ長さに延びている。このような嵌合凹部301aは、カードコネクタ301における正面側から見て右側の端部には形成されていない。
【0062】
カードアダプタ201がカードコネクタ301にスライド挿通される際、カードアダプタ201のリブ突起201dとカードコネクタ301の嵌合凹部301aとは、凹凸嵌合する。ここで、カードアダプタ201のリブ突起201dとカードコネクタ301の嵌合凹部301aとは幅方向Bに非対称であり、カードコネクタ301に対するカードアダプタ201の逆差しが防止されることになる。
【0063】
以上、第一の実施の形態〜第七の実施の形態について述べたが、各実施の形態で具体的に説明している部分を、他の実施の形態と適宜組み合わせることができるのは、言うまでもない。
【符号の説明】
【0064】
101 ICカード装着ユニット
201 カードアダプタ
201a 第1の面
201b 第2の面
201d リブ突起
203 嵌合部
204A 脱落防止部
204 センターリブ部(突部)
204a 突出部
205 サイドリブ部(突部)
301 カードコネクタ
301a 嵌合凹部
302 開口
303 退避部
312 対面部
351 コンタクト
401 ICカード
403 パッド部
A スライド挿通方向
B 幅方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面にパッド部が配置されたICカードと同じ厚さで、第1の面と第2の面とを形成するカードアダプタと、
前記カードアダプタに設けられ、前記ICカードが嵌合する嵌合部と、
前記カードアダプタがスライド挿通される開口を形成するカードコネクタと、
前記カードコネクタに設けられ、前記カードアダプタのスライド挿通方向に交差する幅方向に複数並び、前記開口からスライド挿通されたカードアダプタに嵌合されているICカードのパッド部に押圧力を持って接触するコンタクトと、
前記カードコネクタにおいて、前記開口からスライド挿通されたカードアダプタの第1の面、あるいは、第2の面のいずれかに対面する対面部と、
を備え、
前記カードアダプタは、前記カードアダプタの第1の面、あるいは、第2の面のいずれかに配置され、前記嵌合部に嵌合されたICカードの脱落を防ぐ脱落防止部を有し、
前記脱落防止部は、前記スライド挿通方向に平行に延び、前記嵌合部を通る突部を含み、
前記カードコネクタは、前記開口からスライド挿通されたカードアダプタに対して前記対面部よりも離れて位置し、前記カードアダプタの脱落防止部の通過させる空間領域を形成する退避部を有する、
ICカード装着ユニット。
【請求項2】
前記対面部は、前記コンタクトの間の領域及び前記コンタクトに対する前記幅方向に並ぶ領域の少なくともいずれかに形成され、
前記ICカードは、前記嵌合部に対して、前記第2の面側に前記パッド部が向くように前記第1の面側から嵌入され、
前記脱落防止部は、前記カードアダプタの第2の面上に、前記嵌合部に嵌合されたICカードのパッド部と前記コンタクトとの接触を妨げない箇所に配置される、
請求項1記載のICカード装着ユニット。
【請求項3】
前記脱落防止部は、前記幅方向に延びる前記嵌合部の縁部から前記嵌合部に向けて突出している突出部を含む、
請求項1又は2記載のICカード装着ユニット。
【請求項4】
前記退避部は、前記開口からスライド挿通されたカードアダプタに対して離れる方向に凹み、前記スライド挿通方向に延び、前記脱落防止部がスライド嵌合する溝形状をなす、
請求項1乃至3記載のICカード装着ユニット。
【請求項5】
前記脱落防止部は、前記幅方向に非対称である、
請求項4記載のICカード装着ユニット。
【請求項6】
前記カードアダプタにおける前記スライド挿通方向と平行な側面と、前記カードコネクタの内側面とは、凹凸嵌合し、
前記凹凸嵌合は、前記幅方向に非対称である、
請求項1から5のいずれか一に記載のICカード装着ユニット。
【請求項7】
一方の面にパッド部が配置されたICカードと同じ厚さで、第1の面と第2の面とを形成し、前記ICカードが嵌合する嵌合部を形成するカードアダプタがスライド挿通される開口と、
前記カードアダプタのスライド挿通方向に交差する幅方向に並び、前記開口からスライド挿通されたカードアダプタに嵌合されているICカードのパッド部に押圧力を持って接触する複数のコンタクトと、
前記開口からスライド挿通されたカードアダプタの第1の面、あるいは、第2の面のいずれかに対面する対面部と、
前記開口からスライド挿通されたカードアダプタに対して前記対面部よりも離れて位置する退避部と、
を備え、
前記退避部は、前記カードアダプタの第1の面、あるいは、第2の面のいずれかに配置され、前記スライド挿通方向に平行に延び前記嵌合部を通る突部を含んで前記嵌合部に嵌合されたICカードの脱落を防ぐ脱落防止部を通過させる空間領域を形成する、
カードコネクタ。
【請求項8】
一方の面にパッド部が配置されたICカードと同じ厚さで、第1の面と第2の面とを形成するアダプタ基部と、
前記アダプタ基部に設けられ、前記ICカードが嵌合する嵌合部と、
前記カードアダプタの第1の面、あるいは、第2の面のいずれかに配置され、前記嵌合部に嵌合されたICカードの脱落を防ぐ脱落防止部と、
を備え、
前記脱落防止部は、前記カードアダプタのスライド挿通方向に平行に延び、前記嵌合部を通る突部を含む、
カードアダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−109165(P2012−109165A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258304(P2010−258304)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000102500)SMK株式会社 (528)
【Fターム(参考)】