説明

ICコイン処理装置および遊技台用台間機

【課題】ICコインを外部に取り出して回収する作業が簡単であり、そのための回収機構が廉価に構成されたICコイン処理装置を備えた遊技台用台間機を提案すること。
【解決手段】遊技台用台間機1のICコイン処理装置5は、自重によりICコインが滑落可能なICコイン収納通路11を備え、その底がICコイン回収用シャッター34により封鎖されている。ICコイン収納通路11の下端が繋がっているICコイン回収口16の下側にはICコイン回収箱19の係合フック19aを上側から差込可能な係合溝20aを備えた回収具取付部20が配置されている。ICコインの回収は、ICコイン回収箱19を前面パネル12に取り付けた後、リモートコントローラ18を操作してICコイン回収用シャッター34を開く。ICコインが自重によりICコイン回収口16から外側に落下してICコイン回収箱19に回収される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技媒体の貸し出し処理をICコインを用いたプリペイド方式により行う場合などに用いられるICコイン処理装置、および、ICコイン処理装置が内蔵された遊技台用台間機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ICメモリチップが内蔵されたICコインを用いたプリペイド方式により遊技媒体の貸し出し処理を行うことのできる遊技台用台間機が知られている。かかる遊技台用台間機では、ICコインの発行、返却、回収、およびデータの読み書き処理を行うICコイン処理装置が組み込まれている。遊技者が紙幣などの金銭を投入すると、投入金額を表す価値データが書き込まれたICコインが発行される。ICコインを使用して遊技媒体の貸し出しを受けると、そこに記憶されている価値データが、貸し出し金額分だけ減算処理された値に更新される。価値データの表す残金が残っているICコインは遊技者に返却され、残高が零になったICコインはICコイン処理装置の収納部に回収されるようになっている。
【0003】
特許文献1には、このようなICコイン処理装置が内蔵された台間貸出機が開示されている。ここに開示されている台間貸出機では、ゲームが行われた後にICコインの遊技媒体データ(残度数)が無くなった場合、当該ICコインはICコインリーダーライターにより初期化された後に、ICコイン回収通路を通り、内蔵のICコイン回収箱に回収される。また、台間貸出機の前面にはICコイン回収箱開放キーが取り付けられている。
【特許文献1】特開2001−300117号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技台用台間機(台間貸出機)に内蔵のICコイン回収箱にICコインを回収する回収機構では、ICコイン回収箱からICコインを取り出す回収作業が定期的に必要である。上記の特許文献1に開示の機構では、ICコイン回収箱を遊技台用台間機から取り出すためには、ICコイン回収箱開放キーを解除し、ICコイン回収箱を外に取り出し、その中に溜まっているICコインをICコイン回収箱から別の回収箱に移して空にし、しかる後にICコイン回収箱を再び遊技台用台間機の内部に戻してキーを掛ける作業が必要である。
【0005】
このように、遊技台用台間機に内蔵されているICコイン回収箱にICコインを回収する機構では、当該ICコイン回収箱に貯まったICコインを外部に回収する作業を、例えばワンタッチの操作で行うことができず、手間が掛かるという課題がある。
【0006】
また、ICコイン回収箱を遊技台用台間機から着脱可能な機構とする必要があり、施錠機構を取り付けてICコイン回収箱を無断で取り出すことができないようにする必要がある。このような機構は、遊技台用台間機のコスト高の要因となっている。
【0007】
本発明の課題は、内部に回収されたICコインを外部に取り出して回収する作業を簡単に行うことができ、また、そのための回収機構が廉価に構成されたICコイン処理装置、および、当該ICコイン処理装置が組み込まれている遊技台用台間機を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のICコイン処理装置は、
ICコイン収納部と、
このICコイン収納部に収納されているICコインが自重により装置外部に落下可能なICコイン回収口と、
このICコイン回収口からICコインが落下しないように当該ICコイン回収口を封鎖しているICコイン回収用シャッターと、
このICコイン回収用シャッターを開閉するための開閉手段と、
前記ICコイン回収口から落下するICコインを回収するために用いるICコイン回収具を着脱可能な状態で取り付けるための回収具取付部とを有していることを特徴としている。
【0009】
本発明のICコイン処理装置では、ICコイン回収具、例えば、回収箱あるいは回収袋を回収具取付部に取り付け、ICコイン回収用シャッターを開けると、ICコイン収納部に収納されたICコインが自重によりICコイン回収口から落下して回収箱あるいは回収袋に回収される。したがって、簡単な操作で内部に溜まったICコインを外部に回収できる。また、内蔵のICコイン収納部を外部に引き出すための機構、その施錠機構などが不要になるので、ICコインを外部に回収するための機構を廉価に構成できる。
【0010】
ここで、前記開閉手段を駆動する手動操作部材、および/または、リモートコントローラを配置し、これらを操作して前記ICコイン回収用シャッターを開閉することができる。
【0011】
また、本発明のICコイン処理装置は、ICコインに対するデータの読み書きを行うICコインリーダーライターと、このICコインリーダーライターのデータ読み書き位置にICコインを保持するためのICコイン保持部材とを備えた構成とすることができる。この場合には、前記ICコイン収納部を、前記データ読み書き位置から回収対象のICコインが自重により落下可能なICコイン収納口と、このICコイン収納口から前記ICコイン回収口まで延びているICコイン収納通路とを備えた構成とすることができる。また、前記ICコイン保持部材として、前記ICコイン収納口を封鎖しているICコイン収納用シャッターを配置し、前記ICコイン収納通路を、ICコインが一枚ずつ通過可能で、ICコインを自重により当該ICコイン収納通路に沿って前記ICコイン回収口に向けて移動させ、前記ICコイン回収用シャッターの上に直径方向に一枚ずつ積み重ねられた状態で収納可能な通路構造のものとすることができる。さらに、前記ICコイン収納用シャッターが開くと、前記データ読み書き位置から前記ICコイン収納口を介して前記ICコイン収納通路内にICコインが自重により移動するように構成することができる。
【0012】
次に、本発明のICコイン処理装置は、前記データ読み書き位置から返却対象のICコインが自重により落下可能なICコイン出口と、返却対象のICコインを装置外部に返却するためのICコイン返却口と、前記ICコイン出口から前記ICコイン返却口まで延びているICコイン返却通路とを有し、前記ICコイン保持部材として、前記ICコイン出口を封鎖しているICコイン出口用シャッターが備わっており、前記ICコイン返却通路は、ICコインが一枚ずつ通過可能で、ICコインを自重により当該ICコイン返却通路に沿って移動させて前記ICコイン返却口まで案内可能な通路構造であることを特徴としている。
【0013】
また、本発明のICコイン処理装置は、ICコインを投入するためのICコイン投入口と、投入されたICコインを自重により移動させて前記データ読み書き位置に案内可能なICコイン入口通路とを有していることを特徴としている。
【0014】
この場合、前記ICコイン投入口、前記ICコイン返却口、前記ICコイン回収口および前記回収具取付部を装置前面に配置しておけばよい。
【0015】
また、前記回収具取付部は、前記ICコイン回収具に形成されている係合フックを、上側から差込可能な係合溝とすることができる。
【0016】
一方、本発明は、隣接配置されている遊技台でプレイをするために用いる遊技媒体の貸し出し処理を行う遊技台用台間機において、上記構成のICコイン処理装置が内蔵されていることを特徴としている。
【0017】
ここで、台間機前面パネルに、前記ICコイン投入口、前記ICコイン返却口、前記ICコイン回収口および前記回収具取付部を形成しておけばよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明のICコイン処理装置では、回収具取付部に回収箱あるいは回収袋を取り付け、ICコイン回収用シャッターを開けると、内蔵のICコイン収納部に貯まっているICコインが自重によりICコイン回収口から落下して回収箱あるいは回収袋に回収される。
【0019】
したがって、開錠して内蔵のICコイン回収箱を外に取り出し、取り出したICコイン回収箱からICコインを別の回収箱などに移してICコイン回収箱を空にして、再び装置に戻して施錠するという従来の回収作業に比べて、ICコインを装置の外に取り出して回収する作業が極めて簡単になる。
【0020】
また、内蔵のICコイン回収箱を着脱可能に取り付ける機構、取り外すことができないように施錠しておく機構などが不要になるので、ICコインの回収機構を廉価に構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した遊技台用台間機の一例を説明する。
【0022】
(全体構成)
図1および図2は、それぞれ、遊技台用台間機の分解斜視図および正面図である。本例の遊技台用台間機1は、一般遊技者(ビジター)用のICコインを用いたプリペイド方式により遊技媒体の貸し出し処理を行うことができるものである。
【0023】
遊技台用台間機1は、遊技店の遊技島に配列されている遊技台(図示せず)の間の縦長の狭い隙間に、前向きの垂直姿勢で遊技島枠(図示せず)に取り付けられる台間機ホルダ2と、この台間機ホルダ2に対して前方から着脱可能な状態で装着される台間機本体3とから構成されている。
【0024】
台間機本体3は、全体として縦長の扁平な直方体形状のシャーシ4を備えており、このシャーシ4には、ICコイン処理装置5、制御ボックス6および電源ボックス7が取り付けられている。ICコイン処理装置5は、ICコインリーダーライター8、ICコイン入口通路9、ICコイン返却通路10、およびICコイン収納通路11を備えている。ICコインリーダーライター8は、台間機本体3の最も上の部位に配置されており、この下方に、上側から制御ボックス6および電源ボックス7がこの順序で配置されている。
【0025】
シャーシ4の前面には前面パネル12が取り付けられている。前面パネル12の上端部には、遊技台用台間機1が遊技媒体の貸し出しが可能な状態であるか否か等の状態を表示するための貸出可ランプ13が配置されている。この下側の部位にはICコイン投入口14が形成されている。前面パネル12の上下方向の中程の部位にはICコイン返却口15が形成されており、前面パネル12の下端側の部位にはICコイン回収口16が形成されている。
【0026】
前面パネル12におけるICコイン投入口14の下側の部位にはリモコン受光窓17が配置されており、ここを介してリモートコントローラ18からの光信号を受信可能となっている。また、前面パネル12におけるICコイン回収口16の下側の部位には、ICコイン回収箱19に形成されている係合フック19aを上側から取り外し可能に差し込むことのできる係合溝20aを備えた回収具取付部20が形成されている。なお、前面パネル12の上下方向の中程の位置に形成されているフロントバー21は、台間機本体3を台間機ホルダ2に対して着脱する際に把手として用いるものである。
【0027】
次に、ICコイン処理装置5の各部の構造を詳細に説明する。ICコインリーダーライター8の上下方向の中程の部位にはICコインに対するデータの読み書きを行うためのアンテナ22が内蔵されており、ICコイン入口通路9は、ICコイン投入口14からアンテナ22によるデータ読み書き位置22aまで延びている。ICコイン入口通路9は、一枚のICコインCのみが垂直に立った状態で通過可能な通路断面形状をしている。また、ICコインCが自重により落下あるいは滑落できるように、ICコイン投入口14の側の部分が下方に傾斜した傾斜通路部分9aとされ、これに連続して下方に垂直に延びる垂直通路部分9bが形成されており、当該垂直通路部分9bの下端部分がデータ読み書き位置22aとなっている。
【0028】
データ読み書き位置22aの下側にはICコイン収納通路11が連続している。ICコイン収納通路11もICコインが1枚ずつ自重により移動(落下あるいは滑落)可能な通路構造のものであり、データ読み書き位置22aの下側から下方に垂直に延びる垂直通路部分11aと、この下側に連続して左右に蛇行しながら下方に延びている蛇行通路部分11bと、この下端に連続して装置前方に向けて下方に傾斜している傾斜通路部分11cとを備えており、この傾斜通路部分11cの下端がICコイン回収口16に繋がっている。
【0029】
また、データ読み書き位置22aの装置前側の部位はICコイン返却通路10に連通している。ICコイン返却通路10もICコインが1枚ずつ自重により移動(落下あるいは滑落)可能な通路構造のものであり、データ読み書き位置22aの前側から、下方に垂直に延びる垂直通路部分10aと、この下端から装置前方に湾曲してICコイン返却口15に繋がっている湾曲通路部分10bとを備えている。
【0030】
次に、ICコイン入口通路9におけるICコイン投入口14の近傍には入口シャッター31が配置されており、ICコイン投入口14を封鎖できるようになっている。データ読み書き位置22aとICコイン収納通路11の間にはICコイン収納用シャッター32が配置されている。このICコイン収納用シャッター32は、装置前方に向けて下に傾斜する状態で配置されている。また、データ読み書き位置22aの装置前側にはICコイン出口用シャッター33が垂直に配置されている。これらICコイン収納用シャッター32およびICコイン出口用シャッター33は常時は閉じており、ICコインをデータ読み書き位置22aに保持するためのICコイン保持部材として機能する。ICコイン収納用シャッター32を開くと、ICコインがICコイン収納通路11に落下する。ICコイン出口用シャッター33を開くと、ICコイン収納用シャッター32に乗った状態でデータ読み書き位置22aに保持されているICコインが、傾斜している当該ICコイン収納用シャッター32に沿って自重によりICコイン返却通路10に向けて転がり、当該ICコイン返却通路10に落下する。
【0031】
ICコイン収納通路11における蛇行通路部分11bと傾斜通路部分11cの間には、ICコイン回収用シャッター34が水平に配置されている。このICコイン回収用シャッター34は常時は閉じており、ICコイン収納通路11の底面として機能し、この上に、ICコインが一枚ずつ直径方向に積み重ねられた状態で当該ICコイン収納通路11内に収納されていく。ICコイン回収用シャッター34を開くと、ICコイン収納通路11に収納されているICコインが自重により当該ICコイン収納通路11に沿って落下あるいは滑落してICコイン回収口16から装置外部に落下する。
【0032】
一方、ICコイン入口通路9におけるICコイン投入口14の近傍位置には入口センサ41が配置されており、ICコイン投入口14からICコインが投入されたことが検出される。ICコインが投入されたことが検出されると、入口シャッター31が閉じて、ICコイン投入口14からICコインを投入できないようにする。データ読み書き位置22aの中心にはアクセスセンサ42が配置されており、データ読み書き位置22aにICコインが保持されていることが検出される。
【0033】
ICコイン収納通路11における上側の垂直通路部分11aと蛇行通路部分11bの繋ぎ目部分には収納コインニアフルセンサ43が配置されており、このセンサによってICコイン収納通路11がICコインで満杯間近になったことが検出される。ICコイン収納通路11の下端側には、ICコイン回収用シャッター34に乗っている最も下に収納されているICコインを検出するための収納コインエンプティセンサ44が配置されている。このセンサ44によって、ICコイン収納通路11が空になったことが検出される。
【0034】
さらに、ICコイン返却通路10における中程の部位には出口センサ45が配置されており、ICコインが返却されたことが検出されるようになっている。
【0035】
なお、これらの各シャッター31〜34は例えば電磁ソレノイドなどを備えた開閉機構によって開閉されるようになっている。また、ICコイン回収用シャッター34の開閉機構は、リモートコントローラ18からの光信号をリモコン受光窓17を介して受光することにより駆動されて、ICコイン回収用シャッター34の開閉を行う。リモートコントローラ18などを用いた遠隔操作の代わりに、前面パネル12に開閉操作用の手動操作部材を配置し、これを操作してICコイン回収用シャッター34を開閉することもできる。
【0036】
(動作説明)
このように構成されたICコイン処理装置5を備えた遊技台用台間機1の概略動作を説明する。ICコイン投入口14からICコインCが投入されると、投入されたICコインCはICコイン入口通路9を自重によって滑落して、データ読み書き位置22aに案内され、そこに保持される。ICコインCは入口センサ41によって検出され、入口シャッター31が閉じてICコイン投入口14が封鎖される。
【0037】
データ読み書き位置22aに保持されたICコインCのコインデータが、アンテナ22によって読み出される。プリペイド残高がある場合には遊技媒体の貸し出しが可能であり、貸し出し指令を受けると遊技台用台間機1によって遊技媒体の貸し出し処理が行われる。遊技媒体の貸し出し処理を行った後はプリペイド残高から貸し出し料を減算し、減算後の残高をICコインCに書き込む。
【0038】
遊技終了後などにICコインCの返却指令が入力されると、プリペイド残高を確認し、残高が零の場合には、ICコインCを返却することなく内部に回収する。すなわち、ICコイン収納用シャッター32が開き、ICコインCがICコイン収納通路11に落下してその中に収納される。アクセスセンサ42によってデータ読み書き位置22aにICコインCが無くなったことが検出されると、ICコイン収納用シャッター32が閉じ、入口シャッター31が開き、ICコインの投入が可能になる。
【0039】
ICコインCの残高が零でない場合には、返却指令が入力されると、ICコインCをICコイン返却口15から返却する返却動作が行われる。この返却動作では、ICコイン出口用シャッター33が開き、ICコインCがICコイン返却通路10に落下して、その下端のICコイン返却口15に返却される。出口センサ45によってICコインCが返却されたことが検出されると、ICコイン出口用シャッター33が閉じ、入口シャッター31が開き、ICコインの投入が可能になる。
【0040】
次に、ICコイン収納通路11がICコインで満杯に近い状態になると、それが収納コインニアフルセンサ43によって検出される。この状態が、例えば、貸出可ランプ13を点滅駆動するなどの表示によって店員に報知される。店員は表示を確認すると、リモートコントローラ18およびICコイン回収箱19を携帯して当該遊技台用台間機1の設置場所に出向く。そして、ICコイン回収箱19の係合フック19aを、前面パネル12の回収具取付部20の係合溝20aに差し込み、当該ICコイン回収箱19を前面パネル12のICコイン回収口16の下側に取り付ける。次に、リモートコントローラ18を操作して、ICコイン回収用シャッター34を開く。
【0041】
ICコイン回収用シャッター34が開くと、ICコイン収納通路11に収納されていたICコインは、自重により当該ICコイン収納通路11を滑落して、ICコイン回収口16から装置前方に落下する。よって、ICコインがICコイン回収箱19に自動的に回収される。ICコイン回収後には、リモートコントローラ18を操作して、ICコイン回収用シャッター34を閉じ、不図示のリセットボタンなどを操作することによって、貸出可ランプ13の駆動をリセットする。ICコインが回収されたICコイン回収箱19を遊技台用台間機1の前面から取り外して、所定の場所に持っていく。このようにして、ICコインの回収が行われる。
【0042】
以上説明したように、本例の遊技台用台間機1では、その内部に回収されているICコインを取り出して回収する際には、ICコイン回収箱19を前面パネル12におけるICコイン回収口16の下側に取り付けた後に、リモートコントローラ18を操作してICコイン回収用シャッター34を開けるだけでよい。よって、ICコインを回収する作業が極めて簡単になる。また、遊技台用台間機1にICコイン回収箱を取り出し可能に内蔵させ、これを外部に取り出してICコインを回収する場合に比べて、回収機構を廉価に構築できるという利点もある。
【0043】
なお、本例の遊技台用台間機1は紙幣などの金銭を入金する機能が備わっていない。また、ICカードを読み込み遊技媒体を貸し出す機能も備わっていない。勿論、これらの機能が備わっている遊技台用台間機に本発明を同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明を適用した遊技台用台間機の分解斜視図である。
【図2】図1の遊技台用台間機の正面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 遊技台用台間機
2 台間機ホルダ
3 台間機本体
4 シャーシ
5 ICコイン処理装置
6 制御ボックス
7 電源ボックス
8 ICコインリーダーライター
9 ICコイン入口通路
10 ICコイン返却通路
11 ICコイン収納通路
11a 垂直通路部分
11b 蛇行通路部分
11c 傾斜通路部分
12 前面パネル
13 貸出可ランプ
14 ICコイン投入口
15 ICコイン返却口
16 ICコイン回収口
17 リモコン受光窓
18 リモートコントローラ
19 ICコイン回収箱
19a 係合フック
20 回収具取付部
20a 係合溝
21 フロントバー
22 アンテナ
22a データ読み書き位置
31 入口シャッター
32 ICコイン収納用シャッター
33 ICコイン出口用シャッター
34 ICコイン回収用シャッター
41 入口センサ
42 アクセスセンサ
43 収納コインニアフルセンサ
44 収納コインエンプティセンサ
45 出口センサ
C ICコイン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICコイン収納部と、
このICコイン収納部に収納されているICコインが自重により装置外部に落下可能なICコイン回収口と、
このICコイン回収口からICコインが落下しないように当該ICコイン回収口を封鎖しているICコイン回収用シャッターと、
このICコイン回収用シャッターを開閉するための開閉手段と、
前記ICコイン回収口から落下するICコインを回収するために用いるICコイン回収具を着脱可能な状態で取り付けるための回収具取付部と、
を有していることを特徴とするICコイン処理装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記開閉手段を駆動するための手動操作部材、および/または、リモートコントローラを有していることを特徴とするICコイン処理装置。
【請求項3】
請求項2において、
ICコインに対するデータの読み書きを行うICコインリーダーライターと、
このICコインリーダーライターのデータ読み書き位置にICコインを保持するためのICコイン保持部材とを有し、
前記ICコイン収納部は、前記データ読み書き位置から回収対象のICコインが自重により落下可能なICコイン収納口と、このICコイン収納口から前記ICコイン回収口まで延びているICコイン収納通路とを備えており、
前記ICコイン保持部材として、前記ICコイン収納口を封鎖しているICコイン収納用シャッターが備わっており、
前記ICコイン収納通路は、ICコインが一枚ずつ通過可能で、ICコインを自重により当該ICコイン収納通路に沿って前記ICコイン回収口に向けて移動させ、前記ICコイン回収用シャッターの上に直径方向に一枚ずつ積み重ねられた状態で収納可能な通路構造のものであり、
前記ICコイン収納用シャッターが開くと、前記データ読み書き位置から前記ICコイン収納口を介して前記ICコイン収納通路内にICコインが自重により移動するようになっていることを特徴とするICコイン処理装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記データ読み書き位置から返却対象のICコインが自重により落下可能なICコイン出口と、
返却対象のICコインを装置外部に返却するためのICコイン返却口と、
前記ICコイン出口から前記ICコイン返却口まで延びているICコイン返却通路とを有し、
前記ICコイン保持部材として、前記ICコイン出口を封鎖しているICコイン出口用シャッターが備わっており、
前記ICコイン返却通路は、ICコインが一枚ずつ通過可能で、ICコインを自重により当該ICコイン返却通路に沿って移動させて前記ICコイン返却口まで案内可能な通路構造であることを特徴とするICコイン処理装置。
【請求項5】
請求項3または4において、
ICコインを投入するためのICコイン投入口と、
投入されたICコインを自重により移動させて前記データ読み書き位置に案内可能なICコイン入口通路とを有していることを特徴とするICコイン処理装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記ICコイン投入口、前記ICコイン返却口、前記ICコイン回収口および前記回収具取付部は、装置前面に配置されていることを特徴とするICコイン処理装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記回収具取付部は、前記ICコイン回収具に形成されている係合フックを、上側から差込可能な係合溝を備えていることを特徴とするICコイン処理装置。
【請求項8】
隣接配置されている遊技台でプレイをするために用いる遊技媒体の貸し出し処理を行う遊技台用台間機において、
請求項1ないし7のうちのいずれかの項に記載のICコイン処理装置が内蔵されていることを特徴とする遊技台用台間機。
【請求項9】
請求項8において、
前記ICコイン投入口、前記ICコイン返却口、前記ICコイン回収口および前記回収具取付部が形成された台間機前面パネルを備えていることを特徴とする遊技台用台間機。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−73278(P2008−73278A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−256740(P2006−256740)
【出願日】平成18年9月22日(2006.9.22)
【出願人】(000128946)マミヤ・オーピー株式会社 (122)
【Fターム(参考)】