説明

II型糖尿病の治療のためのルーピンコングルチンの使用

【課題】本発明はII型糖尿病の治療のためのルーピンコングルチンの使用に関する。
【解決手段】本発明はルーピンコングルチンガンマまたはルーピンコングルチンガンマと50%より高い相同性を示すタンパク質の、医薬、栄養補助食品またはII型糖尿病の治療食の製造用での使用、ルーピンコングルチンガンマを含有する医薬組成物および栄養補助組成物、ルーピンコングルチンガンマを含む医薬組成物または栄養補助食品、ならびにルーピンコングルチンガンマの治療用薬剤の、特に血糖降下剤としての使用を開示する。ルーピンコングルチンガンマは精製形態または抽出物、混合物または濃縮物の形で使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はII型糖尿病の治療のためのルーピンコングルチンの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ルーピン(シロバナルピナス:Lupinus albus)は、マメ科のクラスに属する一年生植物であり、その種子は食用目的(タンパク質含量が顕著であるため)、および駆虫剤および抗寄生虫剤として伝統薬で用いられ、古代から地中海地域および中東で栽培されてきた。
【0003】
ルーピン種子は毒性のあるキノリジジン環アルカロイド(例えば、ルパニン(lupanin)、13-オキシ−ルパニン、マルチフロリンおよび誘導体)およびメチル−アルビン(albin)(中枢神経系に抑制作用および麻痺作用を及ぼすことが知られている)を含有する。このアルカロイドはルーピン種子の苦みの原因であり、野生のルーピン種子に大量に存在するが、いわゆるスウィートルーピン(Lupinus albus)にはほとんど存在せず、水への浸漬により取り除くことができる。
【0004】
ルーピン種子における主要なタンパク質画分はグロブリンであり、これは全体の87%を占める。この画分は水不溶性タンパク質からなり、希釈した生理食塩水に可溶性である(Durantiら、Phytochemistry,20,2071-2075,1981)。コングルチン(conglutin)ガンマは全グロブリンの約6%を占める。ゲルろ過により決定した見かけのタンパク質分子量は約199.000Daである(Duraniら、Lectin:Biology,Biochemistry,Clinical-Biochemistry 11巻(Van Drieshe E, Rouge P, Beekams S, Bog-Hansen TC編)1997, Textop Publ., Hellerup, Denmark,881〜85頁,1997)。コングルチンガンマは見かけの分子量が47.000Daのモノマーからなる。モノマーの還元により、見かけの分子量がそれぞれ30.000Daおよび17.000Daの、ジスルフィド架橋で連結されている2個のポリペプチド鎖からなることが示される(Restaniら、Phytochemistry,20,2077-2083,1981)。
【0005】
ルーピンコングルチンガンマに関しては、ネイティブ条件および変性条件下で観察した分子質量値に基づき四量体構造が示唆されている。コングルチンガンマ軽鎖(light)サブユニットは共有結合型炭化水素を欠き、他方、重鎖(heavy)サブユニットはグリコシル化されていることが見出されている。
【0006】
アミノ酸組成はほとんどのルーピンスペア(spare)タンパク質と顕著に異なる(Restaniら、1981、前述)。事実、コングルチンガンマは多数の硫酸化アミノ酸を含有し、かなり大量のリジン、スレオニンおよびトリプトファンを含有し、内因性および外因性プロテアーゼの両方によるタンパク質分解に対して高い抵抗性を示す(Duranti, Narhung, 30, 271-274, 1986)。
【0007】
タンパク質のアミノ酸配列についての知見により(Scarafoniら、Biochim. Biophys. Acta 1519, 147-151,2001)、他の起源からのスペアタンパク質、触媒タンパク質または構造タンパク質との配列相同性は考慮しなくてもよい。コングルチンガンマは、他のタンパク質(例えば、大豆BG7S(70%相同性)(Kagawaら、Febs Letters, 226, 145-149, 1987; Komatsuら、Biosci. Biotech. Biochem. 58, 1705-1706, 1994))と相同性を示すか、または類似性を有し、EDGP(にんじん種子由来のグリコプロテイン(58%相同性)(Satohら、Planta,188,432-438、1992))と相同性を示すが、その機能は未だに明らかになっていない。
【0008】
ルーピン総抽出液の低血糖薬(hypoglycemia)としての使用を、Horvath(J. Pharmacol. (Amer.), 38, 303, 1930)は記載しており、軽度(medium)真性糖尿病に対する緩和なインスリン代替物として提案している。続いて、ClementiおよびTorrisi(Boll. Soc. It. Biol. Sper., 9, 1004, 1935 e Arch. Fisiol., 34, 290, 1935)はアルカロイドルパニンにおける血糖降下活性成分を同定したが、この効果は一過性のものであった。
【0009】
ルーピン粗挽き粉の血糖降下効果は、最近、Mario Villaroelら(Archivos Latinoamericanos de Nutricion,46巻、N.3,1996,234-237頁)にも記載され、これはルーピン粗挽き粉を含むプラムジャムの使用を、糖尿病用治療食としての使用を示唆している。
【0010】
コングルチンガンマの関与に関して言えば、Durantiら、(Phytochem.56(6),529-533,2001)は異なる金属と相互作用する能力を記載している。コングルチンガンマは中性pHでZn2+イオンに対して最も強い親和性を有する。さらに、コングルチンガンマはZn2+およびNi2+と錯体化したアフィニティークロマトグラフィーカラムに結合する。結合型タンパク質は、pH6未満の緩衝化剤、またはEDTAまたはイミダゾールを含有する緩衝化剤を用いて溶離することができる。金属アフィニティーカラムにおけるコングルチンガンマ保持曲線は、ヒスチジン側鎖基の滴定曲線と一致する(pKa=6)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、II型糖尿病の治療に関するコングルチンガンマの使用は、今日まで開示されていない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によると、ルーピンコングルチンガンマおよびルーピンコングルチンガンマと50%より高い相同性を示すタンパク質は、顕著な血糖低下作用を示す。
【0013】
ルーピンコングルチンガンマと50%より高い相同性を示す既知のタンパク質の例としては、大豆BG7S(70%相同性)(Kagawaら、Febs Letters, 226, 145-149, 1987; Komatsuら、Biosci. Biotech. Biochem. 58, 1705-1706, 1994))およびEDGP(58%相同性)(Satohら、Planta, 188, 432-438, 1992)が挙げられる。
また、コングルチンガンマおよびホモログタンパク質は、ラットへのグルコース投与後の血漿曲線減少において非常に強力であることが示された。
【0014】
それゆえ、本発明はルーピンコングルチンガンマの使用およびルーピンコングルチンガンマと50%より高い相同性を示すタンパク質の、医薬、栄養補助食品またはII型糖尿病の治療用食品の製造用での使用に関する。
本発明はさらに、活性成分としてルーピンコングルチンガンマまたはルーピンコングルチンガンマと50%より高い相同性を示すタンパク質を含有する医薬組成物または栄養補助組成物に関する。
実質的に純粋なタンパク質またはコングルチンガンマを含有するルーピンタンパク質混合物または抽出物のいずれかとしての、ルーピンコングルチンガンマが好ましい。実質的に純粋とは、典型的には80重量%よりも濃度が高いことを意味し、90重量%よりも高いことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】(原文に記載無し)
【図2】(原文に記載無し)
【図3】(原文に記載無し)
【発明を実施するための形態】
【0016】
コングルチンガンマは図3に模式化したプロセスにしたがって得ることができる。
このプロセスに従い、ルーピンを粉砕し、種子の皮をむき、円盤状にした後、溶媒で抽出して脱脂する。その後、脱脂したフレークを酸性条件下で抽出プロセスAにかけ、ラフィネートAおよび酸性抽出物Aを得、ついでさらなる処理にかける。
【0017】
ラフィネートAから開始して、以下の工程を行う。
B)ラフィネートAをわずかにアルカリ性の条件下で2回続けて抽出して、ラフィネートB(これは捨てる)および抽出物Bを得る。
C)酸での処理により抽出物Bからタンパク質を沈殿させる。
D)タンパク質を分画し、固体タンパク質を取り除き、上清(SP)を清澄化させ、これを後の工程で用いる。
【0018】
同時に、酸抽出プロセスから得た酸性抽出物Aを用いて出発して、以下の工程を行う。
E)抽出物Aを清澄化して清澄な抽出液(AEP)を得る。
F1)AEPの限外ろ過によりF1保持物を得る。
F2)SPおよびF1保持物を組み合わせて得た混合物を透析ろ過して保持物DFPおよびF2透過物(これは捨てる)を得る。
G)DFPを低温殺菌およびスプレー乾燥させてNCGP(ネイティブなコングルチンガンマ)を得る。
【0019】
コングルチンガンマを用いて行った薬理実験の結果を以下に報告する。
ルーピンコングルチンガンマの血圧低下活性を、メトホルミン(参照標準品)と比較してラットで試験した。
【実施例】
【0020】
実施例1
雄性CD系統ラット(開始時体重275-300g)を用いた。明かり(明12時間/暗12時間サイクル)、温度(21±1℃)および湿度(60±5%)の自動制御を用いる環境下で動物をマクロロン(makrolon)ケージに収容した。
【0021】
実施例2に報告するように調製したルーピンコングルチンガンマを用いた。ラット100匹(5グループ各々動物20匹に分ける)を以下の試薬で予め処置した(-30分時)。
グループ1:キャリア(1%カルボキシメチルセルロース[CMC];2ml/kg os)
グループ2:ルーピンコングルチンガンマ(1%CMC中50mg/kg os)
グループ3:ルーピンコングルチンガンマ(1%CMC中100mg/kg os)
グループ4:ルーピンコングルチンガンマ(1%CMC中200mg/kg os)
グループ5:メトホルミン(1%CMC中50mg/kg os)
【0022】
全ラットを連続的にグルコース(2g/kg)で経口処置し(0分の時点)、グルコース血漿レベルを上昇させた。
グルコース投与の直前(0分時)およびグルコース投与の30、60および90分後、全ラットにチオペンタールナトリウム(50mg/kg、i.p.)で麻酔をかけ、血液5mlを大静脈から回収した。血液サンプルを抗凝血剤としてEDTA(7.5mM)を含むシリンジに回収し、すぐに遠心分離(2000g×10分、4℃)にかけ、グルコースの酵素定量に必須の血漿を得た。
酵素アッセイ(505nmでの吸光度)によりラット血漿でグルコース定量を3回行い、グルコース濃度をmg/dlで表した。
より正確にいうと、Trinder反応(グルコース−オキシダーゼ法)に必須の試薬全てを含む酵素キット(Glucose-Trinder、Sigma Aldrich製、カタログ番号315-500)を用いた。
【0023】
さらに、Sigma-Aldrich社製の標準試薬(Calibrator、カタログ番号A-2539;ACCTROL、正常カタログ番号A-2034;ACCUTROL異常、A-3034)を用いて分光光度計校正および異なる血漿サンプルに対する読み取り品質の両方を確認した。実施例2のルーピンコングルチンガンマを用いた。メトホルミン、カルボキシメチルセルロースならびにグルコース定量用、品質標準品用および装置校正用の種々のキットは、Sigma-Aldrich(Milan,Italy)から購入した。
表中に示す値の全ては平均値±平均標準誤差(M.S.E)として示す。グループ1(キャリア処置ラット群)およびグループ2、3、4および5(異なる濃度のルーピンコングルチンガンマおよびメトホルミンで処置した動物群)間の統計分析は、最初に分散分析(一元)、続いて多重比較を用いるダネット検定(両側)により曲線下面積値で行った(図2)。P<0.05の場合、差分は有意であると見なした。
【0024】
結果
図1および2に実験の結果をまとめる。
グルコースの経口投与(2g/kg)によりグルコース血漿レベルはコントロールラット(キャリア)の2.7倍上昇した(232±18のとき85±6mg/dl;P<0.001)。この上昇はグルコース投与30分後にピークに達し、90分以内に徐々に減少した(図1)。
グルコース投与の30分前にルーピンコングルチンガンマ(50、100および200mg/kg(os))でラットを予備処置することにより、グルコール血漿レベル上昇の有意な用量依存的な減少を誘発した(図1および2)。
【0025】
より具体的には、図2に示す曲線下面積(AUC)値を考慮すると、ルーピンコングルチンガンマ200mg/kg(os)を用いて得られる効果(AUC=2090±238)はグループ5(メトフォルミン50mg/kg(os)で予備処置した動物群)(AUC=1565±201)で観察されるものに匹敵するが、有意差はなかった。
【0026】
得られた結果は、ラットをルーピンコングルチンガンマで予備処置することにより、グルコース経口投与(2g/kg)により生じるグルコース血漿レベルの上昇が有意に減少することを明瞭に示している。
【0027】
実施例2
ルーピンフレークの調製
ルーピン(約4.500kg)を粉砕し、種子の皮をむき、外皮を分けて、実(3.440kg)および外皮(1.060g)を得た。粉砕した実をローラーミルでフレーク状にした(このロールは40℃未満に維持してタンパク質変性を防ぐ)。黄色の円盤状フレークを得た(これはバルク密度300〜330kg/mを有する)。
【0028】
オイル抽出
工程a)で得たフレークのバッチ(500kg)を直径900mmの竪管(vertical pipe)に高さ2メートルまで充填し、ヘキサンで浸出させることにより脱脂した。抽出方法を4回繰り返す。この方法は以下の工程からなる。
1)混合物をタンク中に500l回収するまで白色ヘキサンで浸出する。
2)混合物を15分間再還流する。
3)工程1〜3で15分間および最終抽出工程で30分間、液体部を排出させる。
【0029】
脱脂したフレーク中になおも存在するヘキサンを減圧下(250mbar)、150分間攪拌しながらヘキサン最終含量が250ppmになるまで取り除き、続いて大気を吹き付けて50ppmまで減少させた。白色フレークを得た(約430kg)。
【0030】
A)酸性条件下でのタンパク質抽出
白色フレークを、冷却酸性水(1.800ml、pH4.5〜4.8)に13.5℃〜15.2℃で、55rpmに調節した攪拌機で懸濁し、1時間抽出した。抽出の間、3M HCl(約23.6l)を用いてpHを酸性に維持した。ラフィネートA(385kg)および酸性抽出液A(1.600l)を遠心分離により得た。
【0031】
B)わずかにアルカリ性条件下での、ラフィネート由来タンパク質抽出物の分離
最初の工程で、水(900l、pH7.2〜7.4、60rpm、28.2〜31.5℃)を用いてラフィネートA(385kg)を1時間攪拌機で攪拌しながら抽出した。溶液に消泡剤Struktol SB 2010(50ml)を加えた。抽出の間、3M NaOH(約19.6l)を用いてpHをアルカリに維持した。
タンパク質抽出物(約945l)を遠心分離によりラフィネートから分離した。
第2の工程では、遠心分離から得たラフィネートを水(540l、pH7.3〜7.4)で29.0〜32.0℃で15分間抽出した。3M NaOH(0.3l)を用いて抽出の間pHをアルカリに維持した。タンパク質抽出物II(約595l)およびラフィネートB(242kg)を得た。
タンパク質抽出物IおよびIIを合わせ、タンパク質抽出物Bを得た(1.450l)。
【0032】
C)酸性条件下でのタンパク質抽出物からのタンパク質の沈殿
タンパク質抽出物B(1.540l)に、pHを4.6〜4.5に調節するために3M HCl(16l)および上記消泡剤(50ml)を加え、85rpmで攪拌機で攪拌した。等電点(pH4.5)でタンパク質が沈殿した。
【0033】
D)上清から沈殿したタンパク質の分離
11.0〜11.5容量%の範囲の固体含量を有する工程c)由来のタンパク質分散液(約1.550l)を、ディスク型分離器(6.830rpm)を用いて分離した。得られた清澄な抽出物において固体含量は0.0〜0.1容量%であった。清澄な上清(SP、約1.3310l)およびスラッジ(213l)を分離した。清澄な上清の乾燥物質含量は0.4〜0.5%であり、乾燥物質は総タンパク質70%を含んだ。
【0034】
E)酸性抽出物Aの清澄化
酸抽出A由来の酸性抽出物A(1.600l、乾燥物質含量は2〜2.5容量%にわたる)を、ディスク型分離器(7.500rpm)を用いて清澄化した。得られた清澄な抽出物において固体含量は0.1〜0.15容量%であった。清澄な抽出液(AEP、約1.500l)およびスラッジ(100l)を分離した。清澄な抽出物(AEP)中の固体含有量は2.2〜2.5%であり、乾燥物質は総タンパク質の25%を含んだ。
【0035】
F1)清澄化した抽出物(AEP)の限外ろ過
AEP(700l)をpH4.5とpH6.0〜7.0との間に調節し、膜限外ろ過を介して気圧3bars、40℃で、最終体積が開始時の体積と比較して10分の1まで減少するまで濃縮した。
F1保持物の乾燥物質含量は約7%であり、乾燥物質は総タンパク質の50%を含有した。F1透過物は捨てた。
【0036】
F2)SPおよびAEDの透析ろ過
工程D)由来の清澄化した上清(SP、233l)を段階的にF1保持物に加え、体積が出発保持物の体積まで減少するまで混合物をメンブレン中で再循環させた。最終希釈工程の後、透析ろ過保持物(DFP)中の乾燥物質含量が最大レベル(14.5%〜15.0%にわたる)になり、総タンパク質の約84%の乾燥物質が含まれるまで、再循環を続けた。F2透過物は捨てた。
【0037】
G)NCGPを得るための低温殺菌およびスプレー乾燥
透析ろ過した保持物(DFP)をpH6.5〜約pH5.2に調節し、内径6mmのジャケット付配管からなる熱交換器中で40〜65℃に加熱し、スプレー乾燥器に入れた。大気吸気口温度を195℃に調節し、DFP供給速度は1時間当たり8〜10lである。乾燥粉末をサイクロン分離器を用いて気流から分離した。乾燥物質含量は94.0〜95.2%にわたる。ネイティブなコングルチンガンマ(NDGP)(約4.5kg)をDFP(40l)から得た。
この方法に従って製造したコングルチンガンマは、タンパク質84.7%、油0.6%および乾燥物質6.4%を含有する。乾燥物質は可溶無窒素物(NFE)を8.3%(計算量)を含有する。1%水溶液へのpH7でのNCGPの窒素溶解度インデックスは72.5%である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明によると、コングルチンガンマは、単独で、または有用なもしくは相補的な活性を有する他の物質と組み合わせて、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等として処方して経口投与する。医薬製剤は、従来的な方法を用いて、賦形剤、リガンド、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤などの当該分野において公知の材料を用いて製造することができる。用量は、症状、患者の体重、疾患の重篤度などに応じて変動し得る。ヒト成人患者の場合、ルーピンコングルチンガンマの総日用量は、単回用量または複数回用量(例えば、1日1〜3回)で、150〜750mgにわたり、好ましくは50〜250mgにわたる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーピンコングルチンガンマまたはルーピンコングルチンガンマと50%より高い相同性を示すタンパク質の、医薬、栄養補助食品またはII型糖尿病の治療食の製造用での使用。
【請求項2】
ルーピンコングルチンガンマの請求項1に記載の使用。
【請求項3】
ルーピンコングルチンガンマと50%より高い相同性を示すタンパク質が、大豆BG7SまたはニンジンEDGPから選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
ルーピンタンパク質混合物またはコングルチンガンマを含む抽出物の、請求項1または2に記載の使用。
【請求項5】
活性成分としてルーピンコングルチンガンマまたはルーピンコングルチンガンマと50%より高い相同性を示すタンパク質を含む医薬組成物または栄養組成物。
【請求項6】
ルーピンタンパク質混合物またはルーピンコングルチンガンマを含む抽出物を含有する、請求項5に記載の医薬組成物または栄養組成物。
【請求項7】
治療用薬剤としてのルーピンコングルチンガンマ。
【請求項8】
血糖低下剤としてのルーピンコングルチンガンマ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−153715(P2012−153715A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−100564(P2012−100564)
【出願日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【分割の表示】特願2006−501760(P2006−501760)の分割
【原出願日】平成16年2月6日(2004.2.6)
【出願人】(505303912)インデナ・ソシエタ・ペル・アチオニ (2)
【氏名又は名称原語表記】INDENA S.p.A.
【Fターム(参考)】