説明

IKKi阻害剤の処置方法およびスクリーニング方法、ならびに関連するIKKi診断方法

本発明は、肥満症、インスリン抵抗性、糖尿病、体重減少、および関連する疾患に関する診断方法、スクリーニング方法、および処置方法を提供する。特に、本発明は、このような健康状態をIKKi阻害剤によって処置する方法、このような健康状態をIKKiの状態に基づいて診断する方法、およびIKKi阻害剤の候補物をスクリーニングする方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
インスリンシグナル伝達の異常を処置する方法であって、
a)インスリンシグナル伝達の異常を生じているか、または当該異常を生じるおそれがある対象を用意するステップと、
b)IKKiを阻害する薬剤の治療有効量を上記対象に投与するステップとを包含しており、
投与する上記ステップが、上記対象におけるインスリンシグナル伝達の改善をもたらす、方法。
【請求項2】
対象における体脂肪を減少させるか、または体脂肪の増加を予防する方法であって、
a)体重超過または肥満体の身体組成を生じているか、またはそれらのいずれかを生じるおそれがある対象を用意するステップと、
b)IKKiを阻害する薬剤の治療有効量を上記対象に投与するステップとを包含しており、
投与する上記ステップが、上記対象における体脂肪の減少、または体脂肪の増加の防止をもたらす、方法。
【請求項3】
診断方法であって、
a)対象から試料を用意するステップと、
b)IKKiタンパク質、IKKi転写物、リン酸化を受けているインスリン受容体、およびTLR4によって媒介されるリン酸化を受けているIKKiから成る群から選択される分子の、上記試料におけるレベルを測定するステップと、
c)上記対象がインスリン受容体シグナル伝達の異常に関連する健康状態を生じているか、または当該健康状態を生じるおそれが高いか否かを決定するステップであって、上記対象が上記健康状態を生じているか、または当該健康状態を生じるおそれが高いことは、ステップb)において測定される上記分子のレベルが高いことによって示されるステップとを包含している、方法。
【請求項4】
測定する上記ステップは、上記分子に特異的な薬剤の使用を含んでおり、当該薬剤が、核酸プローブ、非リン酸化型特異的抗体およびリン酸化型特異的抗体から成る群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
上記分子の上記レベルが、上記健康状態と関連することが知られている基準、または上記健康状態を生じていない健康な個体からの基準と比較される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
IKKiを阻害する薬剤を同定する方法であって、
a)IKKiを含んでいるポリペプチド、インスリン受容体を含んでいるポリペプチド、標識された3価のリン元素、およびIKKiを阻害する薬剤の候補物を、阻害剤の上記候補物の非存在下において上記IKKiポリペプチドよって上記インスリン受容体のリン酸化を促進するために十分な条件において、混合するステップと、
b)上記インスリン受容体のリン酸化についての、上記IKKiポリペプチドの活性を決定するステップとを包含している、方法。
【請求項7】
IKKiを阻害する薬剤を同定する方法であって、
a)インスリン受容体を含んでいる細胞または細胞の溶解物を用意するステップと、
b)IKKi阻害剤の候補物に上記細胞を接触させるステップと、
c)IKKi阻害剤の上記候補物が、上記インスリン受容体のリン酸化レベルおよびグルコースの代謝速度から成る群から選択される特性に影響を与えたか否かを決定するステップとを包含している、方法。
【請求項8】
上記IKKi阻害剤がグルコースの上記代謝速度に影響を与えるか否かを決定する上記ステップは、上記細胞によるグルコース取込み、インスリン受容体のリン酸化状態、APSのリン酸化状態、Cblのリン酸化状態、TC10のリン酸化状態、GLUT4のグルコース輸送能、GLUT4の原形質膜への移動、および対照細胞に対する上記細胞の大きさから成る群から選択される特徴を測定することを包含している、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
上記細胞が、接触させる上記ステップの前にIKKi誘導剤を用いて処理される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
インスリンシグナル伝達の上記異常が、含脂肪細胞、脂肪組織のマクロファージ、脂肪組織、肝細胞および肝組織から成る群から選択される部位に生じる、請求項1、2または3に記載の方法。
【請求項11】
上記対象は、肥満症、糖尿病およびインスリン抵抗性から成る群から選択される健康状態を生じているか、または当該健康状態を生じるおそれがある、請求項1、2または3に記載の方法。
【請求項12】
投与する上記ステップは、グルコース代謝の増大、体脂肪の減少、体脂肪が増加していないこと、インスリン受容体シグナル伝達の促進、インスリン受容体のリン酸化レベルの低下、肝臓の慢性的な炎症の軽減もしくは予防、脂肪組織の慢性的な炎症の軽減もしくは予防、肝脂肪症の軽減もしくは予防、代謝エネルギー消費の促進、循環する遊離脂肪酸の低減、およびコレステロールの減少から成る群から選択される転帰をもたらす、請求項1または2に記載の方法。
【請求項13】
上記インスリン受容体のリン酸化レベルの低下は、インスリン受容体の配列VKTVNES(配列番号15)のセリン残基に生じる、請求項3、6または7に記載の方法。
【請求項14】
上記対象におけるIKKiに媒介されるIκBのリン酸化は、IKKiを阻害する上記薬剤によって影響を受けない、請求項1または2に記載の方法。
【請求項15】
上記IKKi阻害剤は、ベンズイミダゾール置換されたチオフェン誘導体、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、非リン酸化型に特異的な抗IKKi抗体、およびリン酸化型に特異的な抗IKKi抗体から成る群から選択された薬剤を含んでいる、請求項1、2、6または7に記載の方法。
【請求項16】
IKKi阻害剤の上記候補物を動物に投与するステップと、IKKi阻害剤の当該候補物が、当該動物におけるグルコース代謝を促進するか否かを決定するステップとをさらに包含している、請求項6または7に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【公表番号】特表2011−518126(P2011−518126A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502029(P2011−502029)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【国際出願番号】PCT/US2009/038287
【国際公開番号】WO2009/120801
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(510041142)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミシガン (20)
【Fターム(参考)】