説明

ISLET1+系統に入るように細胞を誘導する方法およびそれを拡大する方法

本発明は、Islet 1+(Isl1+)系統に入るように細胞を誘導するための方法、およびislet 1+系統の細胞を拡大するための方法に関する。本発明の1局面は、islet 1+系統に入るように細胞を誘導する方法、より特には、Isl1+系統に入り、内皮系統、平滑筋系統、または心臓系統などの複数の異なる系統に沿って分化することができるIsl1+前駆体となるように細胞を誘導する方法に関する。特に、本発明の1態様は、細胞においてwntシグナル伝達経路を阻害することによって、細胞がIsl1+系統に入るように誘導する方法に関する。本発明の別の局面は、Isl1+前駆体においてwntシグナル伝達経路を活性化させることによって、Isl1+前駆体などのIsl1+系統の細胞を拡大する方法に関する。本発明の別の局面は、心血管疾患の治療的および予防的処置のための、被験体におけるisl1+系統の細胞の使用に関する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含む、islet 1+系統に入るように細胞を誘導するための方法:
i.間葉細胞フィーダー層の存在下で細胞を培養する工程;
ii.該細胞および/または該間葉細胞フィーダー層と少なくとも1つのwnt阻害剤とを接触させる工程であって、該wnt阻害剤が該細胞においてWntシグナル伝達経路を阻害する、工程;および
iii.islet 1+系統へ該細胞が入ることを促進するのに十分な期間、該細胞を培養する工程;
ここで、該細胞におけるWnt経路の阻害によって、該細胞がislet 1+系統に入るよう誘導される。
【請求項2】
islet 1+系統に入った細胞が多能性islet 1+前駆体である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
多能性islet 1+前駆体がNkx2.5およびflk1についても陽性である、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
多能性islet 1+前駆体が、内皮系統、心臓系統、平滑筋系統、筋細胞系統、神経系統、自律神経系統へ、多系統分化することができる、請求項1、2、または3記載の方法。
【請求項5】
多能性islet 1+前駆体が、内皮系統、心臓系統、および平滑筋系統へ分化することができる、請求項1、2、3、または4記載の方法。
【請求項6】
多能性islet 1+前駆体が、Islet 1 mRNAまたはIslet 1タンパク質の発現について陽性である、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
【請求項7】
細胞が前駆体である、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前駆体が中胚葉前駆体である、請求項1または7記載の方法。
【請求項9】
中胚葉前駆体が遺伝子操作された前駆体である、請求項1、7、または8記載の方法。
【請求項10】
遺伝子操作された前駆体が、少なくとも1つのwnt阻害剤をコードする核酸配列を含み、該wnt阻害剤をコードする核酸配列が、調節配列またはプロモーター配列へ機能的に連結されている、請求項1、7、8、または9記載の方法。
【請求項11】
遺伝子操作された前駆体が、レポーター遺伝子をコードする核酸配列を含み、該レポーター遺伝子をコードする核酸配列が、調節配列へ機能的に連結されている、請求項1、7、8、または9記載の方法。
【請求項12】
Wnt経路がWnt/β-カテニンシグナル伝達経路である、請求項1記載の方法。
【請求項13】
間葉細胞フィーダー層が、心臓間葉細胞(CMC)フィーダー層である、請求項1記載の方法。
【請求項14】
間葉細胞フィーダー層が、遺伝子操作された間葉細胞フィーダー層である、請求項1または13記載の方法。
【請求項15】
遺伝子操作された間葉細胞フィーダー層が、少なくとも1つのwnt阻害剤をコードする核酸配列を含み、該wnt阻害剤をコードする核酸配列が、調節配列へ機能的に連結されている、請求項1または14記載の方法。
【請求項16】
wnt阻害剤が、核酸、タンパク質、小分子、抗体、またはアプタマーである、請求項1、10、14、または15記載の方法。
【請求項17】
wnt阻害剤が、タンパク質もしくはそのフラグメントをコードする核酸、小阻害性核酸分子(small inhibitory nucleic acid molecule)、siRNA、shRNA、miRNA、アンチセンスオリゴ核酸(ODN)、PNA、DNA、または核酸アナログである、請求項1、10、14、15、または16記載の方法。
【請求項18】
核酸が、DNA、RNA、または核酸アナログである、請求項16または17記載の方法。
【請求項19】
核酸アナログが、ペプチド−核酸(PNA)、pcPNA、固定化(locked)核酸(LNA)、およびそれらのアナログを含む、請求項16または17記載の方法。
【請求項20】
wnt阻害剤がWntまたはWnt3を阻害する、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項21】
wnt阻害剤が、Wls/Evi、Frizzled、Dsh(disheveled)、LRP-5、LRP-6、Dally、Dally-like、PAR1、β-カテニニン(β-cateninin)、TCF、lef-1、またはFrodoを阻害する、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項22】
wnt阻害剤がWls/Eviを阻害する、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項23】
wnt阻害剤が、Wls/EviのRNA転写産物を阻害するRNAi剤である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項24】
RNAi剤がSEQ ID NO:1(siWLS-A)またはSEQ ID NO:2(siWLS-B)に対応する、請求項23記載の方法。
【請求項25】
wnt阻害剤が、Dickkopf-1(DKK1)、WIF-1、cerberus、分泌型frizzled関連タンパク質(sFRP)、sFRP-1、sFRP-2、18型コラーゲン(XVIII型コラーゲン)、エンドスタチン、カルボキシペプチダーゼZ、受容体チロシンキナーゼ、corin、Dgl、Dapper、百日咳毒素、naked、Frz関連タンパク質、または細胞内ドメインを欠くLRPからなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項26】
wnt阻害剤がβ-カテニニンを阻害する、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項27】
β-カテニンのインヒビターが、タンパク質ホスファターゼ2A(PP2A)、chibby、promtin 52、Nemo/LNKキナーゼ、MHG homobox因子、XSox17、HBP1、APC、Axin、disabled-2(dab-2)、およびgruncho(grg)からなる群より選択される、請求項26記載の方法。
【請求項28】
wnt阻害剤が、GSK-3および/またはGSK3βの活性および/または発現を増加させる、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項29】
wnt阻害剤がGSK3βのペプチドである、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項30】
wnt阻害剤が、GSK3βペプチド、PKB経路を活性化する薬剤、またはウォルタンニン(wortannin)からなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項31】
wnt阻害剤がDKK1のペプチドである、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項32】
細胞が幹細胞または前駆細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項33】
幹細胞が、多能性幹細胞;胚性幹(ES)細胞、生後幹細胞、成体幹細胞、または胚様体からなる幹細胞の群より選択される、請求項1または32記載の方法。
【請求項34】
前駆細胞が中胚葉前駆細胞である、請求項1または32記載の方法。
【請求項35】
細胞が組織から誘導されるかまたは得られる、請求項1、32、33、または34記載の方法。
【請求項36】
組織がヒト組織である、請求項1、32、33、34、または35記載の方法。
【請求項37】
組織が、胚、胎児、生後、または成体の組織である、請求項1、32、33、34、35、または36記載の方法。
【請求項38】
組織が、心臓組織、線維芽細胞、心臓線維芽細胞、循環内皮前駆体、膵臓、肝臓、脂肪組織、骨髄、腎臓、膀胱、口蓋、臍帯、羊水、皮膚組織、皮膚、筋肉、脾臓、胎盤、骨、神経組織、または上皮組織である、請求項1または請求項32〜37のいずれか一項記載の方法。
【請求項39】
組織が心臓組織である、請求項1または請求項32〜37のいずれか一項記載の方法。
【請求項40】
組織が、後天性もしくは先天性の心臓欠損(cardiac heart defect)、疾患、障害、または機能不全を有する被験体由来である、請求項1または請求項32〜37のいずれか一項記載の方法。
【請求項41】
細胞が哺乳動物細胞である、請求項1または請求項32〜40のいずれか一項記載の方法。
【請求項42】
細胞が遺伝子操作された細胞である、請求項1または請求項32〜41のいずれか一項記載の方法。
【請求項43】
哺乳動物がヒトである、請求項41記載の方法。
【請求項44】
哺乳動物がげっ歯動物である、請求項41記載の方法。
【請求項45】
げっ歯動物がマウスまたはラットである、請求項44記載の方法。
【請求項46】
マウスまたはラットが遺伝子操作されたマウスである、請求項45記載の方法。
【請求項47】
Islet 1+前駆体の集団を拡大するための方法であって、該方法が、Islet 1+前駆体と少なくとも1つのwnt活性化剤とを接触させる工程であって、該wnt活性化剤が該Islet 1+前駆体においてWntシグナル伝達を増加させる、工程、および、該Islet 1+前駆体の複製に十分な期間培養する工程であって、該Islet 1+前駆体の集団が増加される、工程を含む、方法。
【請求項48】
islet 1+前駆体が請求項1〜46のいずれか一項記載の方法によって得られる、請求項47記載の方法。
【請求項49】
islet 1+前駆体をフィーダー層の存在下で培養することをさらに含む、請求項47記載の方法。
【請求項50】
フィーダー層が間葉フィーダー層である、請求項49記載の方法。
【請求項51】
フィーダー層が、遺伝子操作された間葉フィーダー層である、請求項49および50記載の方法。
【請求項52】
遺伝子操作された間葉フィーダー層が、少なくとも1つのwnt活性化剤をコードする核酸を含み、該wnt活性化剤をコードする核酸が、調節配列またはプロモーター配列へ機能的に連結されている、請求項49、50、および51記載の方法。
【請求項53】
islet 1+前駆体が、遺伝子操作されたislet 1+前駆体である、請求項47記載の方法。
【請求項54】
遺伝子操作されたislet 1+前駆体が、少なくとも1つのwnt活性化剤をコードする核酸配列を含む、請求項47または53記載の方法。
【請求項55】
遺伝子操作されたislet 1+前駆体が、レポーター遺伝子をコードする核酸配列を含み、該レポーター遺伝子をコードする核酸が、調節配列へ機能的に連結されている、請求項47、53、または54記載の方法。
【請求項56】
拡大されたIslet 1+前駆体を分化させる工程をさらに含む、請求項47記載の方法。
【請求項57】
Islet 1+前駆体を分化させる工程が、islet 1+前駆体の分化を可能にするのに十分な時間、islet 1+前駆体と1つまたは複数の分化誘導剤とを接触させる工程を含む、請求項56記載の方法。
【請求項58】
islet 1+前駆体がNkx2.5およびflk1についても陽性である、請求項47〜57のいずれか一項記載の方法。
【請求項59】
Wnt経路がWnt/β-カテニンシグナル伝達経路である、請求項47記載の方法。
【請求項60】
wnt活性化剤が、核酸、タンパク質、小分子、抗体、またはアプタマーである、請求項47〜59のいずれか一項記載の方法。
【請求項61】
wnt活性化剤が、タンパク質もしくはそのフラグメントをコードする核酸、小阻害性核酸分子、siRNA、shRNA、miRNA、アンチセンスオリゴ核酸(ODN)、PNA、DNA、または核酸アナログである、請求項47〜60のいずれか一項記載の方法。
【請求項62】
核酸が、DNA、RNA、または核酸アナログである、請求項60または61記載の方法。
【請求項63】
核酸アナログが、ペプチド−核酸(PNA)、pcPNA、固定化核酸(LNA)、ならびにそれらのアナログおよび誘導体を含む、請求項61または62記載の方法。
【請求項64】
wnt活性化剤がGSK3の発現および/または活性を阻害する、請求項47〜63のいずれか一項記載の方法。
【請求項65】
GSK3がGSK3βである、請求項64記載の方法。
【請求項66】
wnt活性化剤が、6-ブロモインジルビン-3'-オキシム(BIO)またはそのアナログである、請求項47〜65のいずれか一項記載の方法。
【請求項67】
BIOアナログが、BIOのアセトキシムアナログまたは1-アザケンパウリン(1-Azakenpaulline)またはその機能的アナログである、請求項66記載の方法。
【請求項68】
wnt活性化剤が、SEQ ID NO:3またはその機能的フラグメントを含むGSK3βのペプチドインヒビターである、請求項47〜67のいずれか一項記載の方法。
【請求項69】
wnt活性化剤が、リチウム、LiCl、レチノイン酸、Ro31-8220、またはそれらのアナログである、請求項47〜68のいずれか一項記載の方法。
【請求項70】
wnt活性化剤が、wntおよび/もしくはwnt3aまたはそれらのホモログの発現および/または活性を増加させる、請求項47〜59のいずれか一項記載の方法。
【請求項71】
wnt活性化剤が、Wls/Evi、Frizzled、Dsh(disheveled)、LRP-5、LRP-6、Dally、Dally-like、PAR1、β-カテニニン、TCF、lef-1、またはFrodoであるか、またはこれらからなる群の発現および/または生物学的活性を増加させる、請求項47〜69のいずれか一項記載の方法。
【請求項72】
wnt活性化剤が、Dickkopf-1(DKK1)、WIF-1、cerbertus、分泌型frizzled関連タンパク質(sFRP)、sFRP-1、sFRP-2、18型コラーゲン(XVIII型コラーゲン)、エンドスタチン、カルボキシペプチダーゼZ、受容体チロシンキナーゼ、corin、Dgl、Dapper、百日咳毒素、naked、Frz関連タンパク質、細胞内ドメインを欠くLRP、APC、Axin、dab-2、gruncho、PP2A、chibby、pontin 52、およびNemo/LNKキナーゼからなる群の発現および/または生物学的活性を阻害する、請求項47〜71のいずれか一項記載の方法。
【請求項73】
wnt活性化剤が、β-カテニンまたはその生物学的に活性なフラグメントもしくはホモログである、請求項47〜72のいずれか一項記載の方法。
【請求項74】
β-カテニンのホモログが、安定化β-カテニンホモログである、請求項73記載の方法。
【請求項75】
安定化β-カテニンホモログが、D32Y、D32G、S33F、S33Y、G34E、S37C、S37F、T41I、S45Yからなる群より選択されるいずれかのアミノ酸変化を有するβ-カテニン、およびアミノ酸AA1-173が欠失しているβ-カテニンである、請求項74記載の方法。
【請求項76】
wnt活性化剤が、β-カテニニン発現を活性化および/または安定化する、請求項47〜75のいずれか一項記載の方法。
【請求項77】
wnt活性化剤が、Frodo、TCF、pitz2、Pretin 52、legless(lgs)、pygopus(pygo)、hyrax/parafnomin、およびLKB1/XEEK1の群より選択される、請求項47〜76のいずれか一項記載の方法。
【請求項78】
細胞増殖または複製を促進する1つまたは複数の薬剤と共にislet 1+前駆体を培養する工程をさらに含む、請求項47記載の方法。
【請求項79】
分化を阻害する1つまたは複数の薬剤と共にislet 1+前駆体を培養する工程をさらに含む、請求項47記載の方法。
【請求項80】
islet 1+前駆体が続いて低温保存される、請求項1〜79のいずれか一項記載の方法。
【請求項81】
核酸が、ベクターによって前駆細胞または間葉細胞フィーダー層へ送達される、請求項14〜15または51〜55のいずれか一項記載の方法。
【請求項82】
ベクターがウイルスベクターである、請求項81記載の方法。
【請求項83】
ベクターが非ウイルスベクターまたは裸の核酸である、請求項82記載の方法。
【請求項84】
ウイルスベクターが、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ベクター、レトロウイルスベクター、およびレンチウイルスベクターからなる群より選択される、請求項81または82記載の方法。
【請求項85】
ベクターが、調節配列またはプロモーター配列へ機能的に連結された核酸を含む、請求項81記載の方法。
【請求項86】
調節配列が誘導性プロモーターである、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項87】
プロモーターが組織特異的プロモーターである、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
【請求項88】
ベクターが、誘導性プロモーターへ機能的に連結されたwnt活性化剤をコードする核酸、および、異なる誘導性プロモーターへ機能的に連結されたwnt阻害剤をコードする核酸を含む、請求項85記載の方法。
【請求項89】
wnt阻害剤へ機能的に連結された誘導性プロモーターが、wnt活性化剤へ機能的に連結された誘導性プロモーターと反対に調節される、請求項88記載の方法。
【請求項90】
請求項1〜46および/または47〜89のいずれか一項記載の方法によって製造されたクローン細胞株。
【請求項91】
細胞が続いて低温保存される、請求項90記載のクローン細胞株。
【請求項92】
被験体における心臓機能を増強する方法であって、該方法が、請求項1記載の方法によって製造されたおよび/または請求項47に記載の方法によって拡大されたislet 1+前駆体を含む組成物を該被験体へ投与する工程であって、islet 1+前駆体を含む該組成物が該被験体において心臓機能を増強する工程を含む、方法。
【請求項93】
(i)被験体から細胞を得る工程;
(ii)請求項1に従って、Islet 1+系統へ該細胞が入ることを促進する工程;
(iii)請求項47記載の方法に従って、工程(ii)由来のislet 1+前駆体を拡大する工程;および
(iv)不十分な心臓機能を特徴とする障害を治療するのに有効な量で、工程(iii)由来のislet 1+前駆体またはそれらの子孫を被験体へ移植する工程
としてさらに定義される、請求項92記載の方法。
【請求項94】
islet 1+前駆体またはそれらの子孫を被験体へ移植する前に、工程(iii)由来のislet 1+前駆体を所望の心臓系統へ分化させる追加の工程をさらに含む、請求項93記載の方法。
【請求項95】
被験体が不十分な心臓機能を特徴とする障害に苦しんでいる、請求項94記載の方法。
【請求項96】
障害が、うっ血性心不全、心筋梗塞、組織虚血、心虚血、血管疾患、後天性心疾患、先天性心疾患、アテローム性動脈硬化(arthlerscloerisis)、心筋症、機能不全性伝導系、機能不全性冠状動脈、肺性心高血圧、高血圧である、請求項95記載の方法。
【請求項97】
分化が、内皮系統、平滑筋系統、神経細胞系統、筋細胞系統、および心臓系統からなる群より選択される多系統への分化を含む、請求項94記載の方法。
【請求項98】
分化が、心血管系血管前駆体;心血管系筋肉前駆体;心筋細胞プレカーサー細胞;原始心筋細胞を含む分化心筋細胞;結節(ペースメーカー)心筋細胞;伝導心筋細胞;収縮性心筋細胞、心房心筋細胞、心室筋細胞、および冠状心房樹(coronary atrial tree)の細胞のうち、少なくとも1つの表現型を有する細胞へのIslet 1+前駆体の分化を含む、請求項98記載の方法。
【請求項99】
被験体が哺乳動物である、請求項92記載の方法。
【請求項100】
哺乳動物がヒトである、請求項100記載の方法。
【請求項101】
被験体が心筋梗塞を経験している、請求項92記載の方法。
【請求項102】
被験体が心不全を有するかまたは心不全の危険性がある、請求項92記載の方法。
【請求項103】
心不全が後天性心不全である、請求項102記載の方法。
【請求項104】
心不全が、アテローム性動脈硬化、心筋症、うっ血性心不全、心筋梗塞、心臓の虚血性疾患、心房性(artial)および心室性不整脈、高血圧性血管疾患、末梢血管疾患と関連する、請求項102記載の方法。
【請求項105】
被験体が先天性心疾患を有する、請求項92記載の方法。
【請求項106】
被験体が、高血圧;血流障害;症候性不整脈;肺高血圧;関節硬化(arthrosclerosis);伝導系における機能不全;冠状動脈における機能不全;冠状動脈樹における機能不全、および冠状動脈コラテリゼーション(colaterization)からなる群より選択される状態を有する、請求項92記載の方法。
【請求項107】
心臓機能を増強することが、心不全を治療または予防する方法である、請求項92記載の方法。
【請求項108】
組成物が、心内膜心筋、心筋外膜(epimyocardial)、心室内、冠動脈内、後洞(retrosinus)、動脈内、心膜内、または静脈内投与経路を介して投与される、請求項92記載の方法。
【請求項109】
組成物を被験体の脈管構造へ投与する、請求項92記載の方法。
【請求項110】
細胞が、組成物が投与されるのと同一の被験体から採取される、請求項92記載の方法。
【請求項111】
被験体へ移植される前に、細胞において少なくとも1つの遺伝子の発現が変更されるように、細胞が遺伝子操作される、請求項92記載の方法。
【請求項112】
レポーター遺伝子が、蛍光タンパク質、酵素、耐性遺伝子、または選択マーカーである、請求項11記載の方法。
【請求項113】
被験体における心血管疾患または障害の治療または予防ための、請求項1記載の方法によって製造されたおよび/または請求項47記載の方法によって拡大されたIsl+系統の細胞。
【請求項114】
被験体が哺乳動物である、請求項113記載のIsl+系統の細胞。
【請求項115】
被験体がヒトである、請求項113または114記載のIsl+系統の細胞。
【請求項116】
哺乳動物細胞である、請求項113記載のIsl+系統の細胞。
【請求項117】
哺乳動物細胞である、請求項113または116記載のIsl+系統の細胞。
【請求項118】
被験体が心筋梗塞を経験している、請求項113〜117のいずれか一項記載のIsl+系統の細胞。
【請求項119】
被験体が心不全を有するかまたは心不全の危険性がある、請求項113〜118のいずれか一項記載のIsl+系統の細胞。
【請求項120】
心不全が後天性心不全である、請求項119記載のIsl+系統の細胞。
【請求項121】
心不全が、アテローム性動脈硬化、心筋症、うっ血性心不全、心筋梗塞、心臓の虚血性疾患、心房性(artial)および心室性不整脈、高血圧性血管疾患、末梢血管疾患と関連する、請求項119または120記載のIsl+系統の細胞。
【請求項122】
被験体が先天性心疾患を有する、請求項113〜121のいずれか一項記載のIsl+系統の細胞。
【請求項123】
被験体が、高血圧;血流障害;症候性不整脈;肺高血圧;関節硬化(arthrosclerosis);伝導系における機能不全;冠状動脈における機能不全;冠状動脈樹における機能不全、および冠状動脈コラテリゼーションからなる群より選択される状態を有する、請求項113〜122のいずれか一項記載のIsl+系統の細胞。
【請求項124】
細胞においてwntシグナル伝達を阻害し、Isl1+系統に入るように該細胞を誘導するための、wnt阻害剤の使用。
【請求項125】
細胞が請求項32〜46のいずれか一項に従って定義される、請求項124記載のwnt阻害剤。
【請求項126】
wnt阻害剤が請求項16〜31のいずれか一項に従って定義される、請求項124記載のwnt阻害剤。
【請求項127】
isl1+前駆体においてwntシグナル伝達を活性化し、該Isl1+前駆体の複製を誘導するための、wnt活性化剤の使用。
【請求項128】
isl1+前駆体が、請求項2〜6または53〜58のいずれか一項に従って定義される、請求項127記載のwnt活性化剤。
【請求項129】
isl1+前駆体が、請求項1〜46または124〜126のいずれか一項記載の方法によって製造される、請求項127記載のwnt活性化剤。
【請求項130】
請求項60〜77のいずれか一項に従って定義される、請求項127記載のwnt活性化剤。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図2K】
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【図2L】
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【図2M】
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【図2N】
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【図2O】
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【図2P】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図5H】
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【図5I】
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【図5J】
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【図5K】
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【図5L】
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【図5M】
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【図5N】
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【図5O】
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【図5P】
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【図5Q】
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【図5R】
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【図5S】
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【図5T】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図6G】
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【図6H】
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【図6I】
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【図6J】
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【図6K】
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【図6L】
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【図6M】
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【図6N】
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【図6O】
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【図6P】
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【図6Q】
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【図6R】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図8H】
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【図8I】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図13F】
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【図13G】
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【図13H】
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【図13I】
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【図13J】
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【図14】
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【公表番号】特表2010−517578(P2010−517578A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549261(P2009−549261)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/053449
【国際公開番号】WO2008/098184
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(592017633)ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション (177)
【Fターム(参考)】