説明

ISO規格に準拠するコンテナ

【課題】貨物の搬入搬出の際の作業性を高く保ちながらISO規格で規定されている強度条件を満足させること。
【解決手段】後部扉3Bの中央部付近とは反対の側は、蝶番6cを介して角パイプ11に取り付けられ、角パイプ11は、角パイプ11よりも太く後部扉3Bを有する側の貨物室5の柱を構成する角パイプ10に1体となるように接合され、角パイプ11の貨物室5の長手方向に対応する面と、角パイプ10の貨物室5の長手方向に対応する面とは同一平面上にあって貨物室5の側面の一部を形成するようなコンテナ1とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ISO(International Organization for Standardization)規格に準拠するコンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
ISO規格に準拠するコンテナは、ISO規格で規定された所定の外形寸法、所定の積載総質量、および所定の強度条件などを満足するものである。これにより、海上輸送または陸上輸送に際し、同形状の多数のコンテナを積み重ねることができるなど、効率の良いコンテナの輸送を実現し、また、所定の強度を有することで貨物の保全および貨物を運搬する船舶または車両の安全の確保が図られている。また、ISO規格に準拠するコンテナでは、貨物の搬入搬出に用いる扉がコンテナの短手方向に沿う2つの面の片側の面に1ヶ所だけにある。以下では、これを後部扉と称する。
【0003】
一方、ISO規格に準拠するコンテナとは別に、たとえば特許文献1に見られるように、貨物の搬入搬出の際の作業性を重視し、前述した後部扉に加え、扉を、コンテナの長手方向に沿う2つの面の片側または両側に有するものがある。以下では、これを側面扉と称する。これによれば、所定の貨物を搬入搬出したいときには、その貨物の直近の側面扉を開き、その貨物だけ、あるいはその貨物の周辺にある少数の貨物だけを搬入搬出することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】EP1136291A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したように、ISO規格に準拠するコンテナでは、貨物の搬入搬出に用いる扉が後部扉の1ヶ所だけである。この場合、ISO規格に準拠するコンテナの最奥部(後部扉の反対側の最前の方にあるところ)にある貨物だけを搬出しようとしても困難であり、最奥部にある貨物の前にあるほとんど全ての貨物を搬出しなければ、所望の貨物を搬出できない。また、本来は最奥部(最前部)に積載されるべき貨物を積み忘れた場合には、他の貨物が積載を完了している場合、それを最奥部に後から積載することは困難である。しかしながらISO規格に準拠するコンテナでは、後部の扉以外は、全て壁面のパネル部材で構成されているため、ISO規格で規定されている所定の強度条件を容易に満足させることができる。
【0006】
これに対し、特許文献1のコンテナは、側面扉の存在により貨物の搬入搬出の際の作業性は高いが、側面扉を取り付けるための開口部が大きく、ISO規格で規定されたコンテナと比較すると強度は低く、ISO規格を満たすことができない可能性がある。
【0007】
このように、コンテナにおける貨物の搬入搬出の際の作業性の良さと強度とは互いにトレードオフの関係にある。
【0008】
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、貨物の搬入搬出の際の作業性を良く保ちながらISO規格で規定されている強度条件を満足させることができるISO規格に準拠するコンテナを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のコンテナは、貨物が積載される貨物室と、貨物室の長手方向の側面に設けられ、貨物室の長手方向の中央部付近から左右に観音開きする一対の扉からなる側面扉と、貨物室の短手方向の中央部付近から左右に観音開きする一対の扉からなる後部扉と、を少なくとも有するISO規格に準拠するコンテナであって、後部扉の中央部付近とは反対の側は、蝶番を介して第1の角パイプに取り付けられ、第1の角パイプは、第1の角パイプよりも太く後部扉を有する側の貨物室の柱を構成する第2の角パイプに一体となるように接合され、第1の角パイプの貨物室の長手方向に対応する面と、第2の角パイプの貨物室の長手方向に対応する面とは同一平面上にあって貨物室の側面の一部を形成するものである。
【0010】
さらに、第2の角パイプの上部には、貨物室の長手方向の上部フレームを構成する部材の一端が接合され、上部フレームを構成する部材の他端は、貨物室の前部を構成する柱の上部に接合され、上部フレームを構成する部材には、側面扉を、蝶番を介して支持する部材が貨物室の長手方向の前後の2箇所に接合され、上部フレームを構成する部材は、コンテナに組み付けられた状態で自重によってほぼ真直ぐになるように、部品状態では、コンテナに組み付けられる状態における上方に相当する方向に反りを有することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、貨物の搬入搬出の際の作業性を良く保ちながらISO規格で規定されている強度条件を満足させることができるISO規格に準拠するコンテナ(以下では、単に、コンテナと称する)を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテナが装着された車両を横から見た状態を示す図である。
【図2】図1のコンテナを側面からみた図である。
【図3】図2のコンテナの側面の一部を拡大して示す図である。
【図4】図2のコンテナを上面からみた図である。
【図5】後部扉の取り付け構造を上面からみた図であり、後部扉が閉じられている状態を示す図である。
【図6】後部扉の取り付け構造を上面からみた図であり、後部扉が開放されている状態を示す図である。
【図7】コンテナの扉を取り外した開口部を示す図である。
【図8】扉を取り外した状態のコンテナの斜視図である。
【図9】貨物室を構成する上部フレームを示す図である。
【図10】貨物室を構成する上部フレームのキャンバを説明する図である。
【図11】図3のコンテナの扉を開いた状態を示す図である。
【図12】比較例として1本の角パイプを有する場合の後部扉付近の構成を示す図であり、後部扉が閉じられている状態を示す図である。
【図13】比較例として1本の角パイプを有する場合の後部扉付近の構成を示す図であり、後部扉が開放されている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(本発明の実施の形態に係るコンテナ1の構成について)
コンテナ1の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は、コンテナ1が装着された車両2を横から見た状態を示す図である。図2は、コンテナ1の側面図(図1のコンテナ1のみの部分を示す図)である。図3は、図2に示すコンテナ1の一部を拡大して示す図である。図4は、コンテナ1を上面からみた図である。なお、図4のような上面図では、側面扉3および後部扉3Bの状態を分かり易くするために天井パネルおよび隅金具4の図示を省略した状態が示されている。
【0014】
コンテナ1は、たとえば図1に示すように車両2、または不図示の船舶に搭載されて運搬される。ここでは、いわゆるISO規格に準拠する40ft(フィート)コンテナについて説明する。ISO規格に準拠する40ftコンテナは、外形寸法が高さ9ft6in(インチ)(2896mm(ミリメートル))×幅8ft(2438mm)×長さ40ft(12192mm)であり、最大総質量が30480kg(キログラム)である。
【0015】
コンテナ1は、図1〜図4に示すように、直方体の貨物室5を有する。貨物室5の角には隅金具4が配設されている。貨物室5の長手方向を形成する側壁面に側面扉3を有し、その長手方向の側壁面と直交する短手方向の2つの側壁面の一方(車両2の後方に向けられる側)に後部扉3Bを有する。また、側面扉3は、小扉3R-1,3L−1および小扉3R−2,3L−2により構成される。また、小扉3R−2,3L−2は、蝶番6aによって、コンテナ1の本体に開閉自在に取り付けられている。さらに、小扉3R−1と小扉3R−2、および小扉3L−1と小扉3L−2は、それぞれ蝶番6bによって回動自在に連結されている。さらに、後部扉3Bは、蝶番6cによって、コンテナ1の本体に開閉自在に取り付けられている。図2に示すように、小扉3L−1,3R−1の長手方向の長さL1は、小扉3L−2,3R−2の長手方向の長さL2よりも短い。
【0016】
小扉3R−1,3L−1には、係止部7aが設けられ、小扉3R−2,3L−2には、係止部7bが設けられ、後部扉3Bには、係止部7cが設けられている。係止部7a、7b、7cは、小扉3R−1,3L−1,3R−2,3L−2、および後部扉3Bが閉じられているときに、これらを貨物室5の枠に固定するものである。図3を参照しながら係止部7a,7bの構成について説明する。なお、係止部7cは、係止部7aと同じ構成であるので説明は、省略する。
【0017】
係止部7aは、図3に示すように、カム70a、カム案内71a、軸受72,73、ロッキングバー74、ハンドル75a、ハンドル受部76a、およびハンドル回動部77aにより構成される。カム70aは、ロッキングバー74の両端部に形成され、ロッキングバー74と共に回動することで、貨物室5に取り付けられているカム案内71aと嵌合、またはカム案内71aから解放される。このときロッキングバー74は、使用者がハンドル75aを水平方向(図において奥行き方向)に移動させることにより手動により回動する。なお、側面扉3が閉じられているときに、ハンドル75aがハンドル受部76aに置かれている状態で、カム70aがカム案内71aと嵌合するようになっている。
【0018】
係止部7bは、図3に示すように、その基本構成は、係止部7aと同じであるが、係止部7bの下部のカム70b、カム案内71b、ハンドル75b、ハンドル受部76b、およびハンドル回動部77bの取り付け位置が係止部7aとは異なる。すなわち、図3に示すように、係止部7aのハンドル受76aは、小扉3L−1上に取り付けられており、ハンドル75aおよびハンドル回動部77aの位置は、小扉3L−1上の下部である。これに対し、係止部7bのハンドル受部76bは、貨物室5の外壁に取り付けられており、ハンドル75bおよびハンドル回動部77bの位置は、小扉3L−2の外側の下部にある。これに伴い、カム70bおよびカム案内71bの取り付け位置もカム70aおよびカム案内71aよりもさらに下方に下がっている。
【0019】
また、図3に示すように、小扉3L−2と貨物室5とを回動自在に支持する複数の蝶番6aは、小扉3L−1の最上部および最下部において互いに隣接し、蝶番群60,61を形成している。これは、図外の他方の小扉3R−2と貨物室5との間の蝶番6aにおいても同様である。
【0020】
(コンテナ1の後部扉3Bおよび角パイプ10,11について)
次に、コンテナ1の後部扉3Bおよび角パイプ10,11について、図5および図6を参照しながら説明する。図5および図6は、コンテナ1の後部の構成を示しており、後部扉3B、蝶番6c、角パイプ10,11、および側面パネル12を図示している。さらに、蝶番6cは、支持部60、ステー61、および回動ピン62により構成されている。支持部60は、角パイプ11に溶接されている。支持部60には、回動ピン62によりステー61が取り付けられている。ステー61は、後部扉3Bに溶接されている。ステー61は、回動ピン62を軸として回動する。これにより、後部扉3Bは、回動ピン62を軸として開閉される。
【0021】
角パイプ10は、貨物室5を構成する複数の柱(ピラー)のうちのひとつである。角パイプ10には、貨物室5の側面パネル12が接合されている。さらに、角パイプ10には、角パイプ11が接合されている。角パイプ11は、角パイプ10に比べると細いパイプであり、蝶番6cの支持部60が接合されている。角パイプ10の貨物室5の長手方向に対応する面と、角パイプ11の貨物室5の長手方向に対応する面とは同一平面上にあって貨物室5の側面の一部を形成する。図6は、図5の状態から後部扉3Bが開放された状態を示している。
【0022】
(コンテナ1の開口部30,30Bについて)
図7の下段の図は、図7の上段の図にあるコンテナ1の側面扉3および後部扉3Bを取り外した開口部30,30Bを示している。図8は、側面扉3および後部扉3Bを取り外した状態のコンテナ1の斜視図である。側面扉3および後部扉3Bは、開口部30,30Bに取り付けられている。コンテナ1は、図7および図8に示すように、側面扉3および後部扉3Bを取り付けるための開口部30,30Bを有する。図7の上段の図は、貨物室5に側面扉3および後部扉3Bを有するコンテナ1であり、図7の下段の図は、側面扉3および後部扉3Bを取り外した開口部30,30Bを示している。なお、側面扉3を開放した状態で現れる開口部30の長さL12のコンテナ1の全長L11に対する割合〔(L12/L11)×100〕(%)を開口率と称することとする。なお、隅金具4は、コンテナ1を構成する各フレームおよび各ピラーを溶接により相互に接合するためのものであり、貨物室5の全長、全幅、全高よりも僅かに出っ張っている。よって、後述する開口率を計算するためのコンテナ1の全長は、隅金具4の出っ張り分を含まなくてよい。よって、以下では、開口率を計算する際には、コンテナ1の全長(後述するL11)として12000mmを採用する。
【0023】
この開口率は、大きければ大きいほどコンテナ1の強度が低くなるが、開口率95%までは、ISO規格で定められている強度を満足することができる許容範囲内であることが分かっている(特願2011−064906参照)。また、開口率60%未満では、パレットの搬入搬出にパレット2枚分以上のパレットの移動距離を要し、作業性が著しく低下することから、開口率の下限は60%とすることが適当である。したがって、開口率の取り得る最大の範囲は、60%から95%である。なお、パレットとは、JIS Z0105規格に準拠する一貫輸送用平パレットを想定しており、その寸法は、縦1100mm×横1100mm×高さ144mmである。しかしながら、コンテナ1の実際の使用状況に鑑み、コンテナ1の輸送中の振動などを考慮すると開口率90%までは、コンテナ1の実際の使用状況を鑑みても強度の許容範囲を逸脱しないとすることが適当である。さらに、開口率75%以上になると、パレットの搬入搬出にパレット2枚分未満のパレットの移動距離で済み、パレットの搬入搬出の作業性が向上する。このことから、開口率は、75%から90%とすることが適当である。
【0024】
また、開口部30の長手方向の両脇には壁面13F,13Rのパネル部材が配設されている。コンテナ1の前部には、扉が無いため、後部扉3Bの開口部30Bを有する後部よりも強度を確保できる。したがって、壁面13Fの面積は、壁面13Rの面積よりも小さくしてもよい。しかしながら、コンテナ1の部品点数を少なくするためには、壁面13F,13Rで同じパネル部材を使用することが好ましい。よって、ここでは、壁面13F,13Rの面積は左右均等にしてある。
【0025】
(上部フレーム41のキャンバについて)
図9に示すように、後部扉3Bの開口部30Bを構成する角パイプ10と、貨物室5の前部の柱40との間には、貨物室5の上部フレーム41が接合されている。また、上部フレーム41には、側面扉3を蝶番6aを介して支持する柱42、43が接合されている。図10の上段の図は、部品状態の上部フレーム41を示す。図10の下段の図は、コンテナ1に組み付けられる直前の状態の上部フレーム41を示す。上部フレーム41は、図9に示すように、コンテナ1に組み付けられた状態で自重によってほぼ真直ぐになるように、図10の上段の部品状態では、コンテナ1に組み付けられる状態における上方に相当する方向に反りを有する。図10の下段の図は、上部フレーム41がコンテナ1に組み付けられる直前の状態であり、たとえばホイスト式天井クレーンによって天井から吊り下げられた状態の上部フレーム41がコンテナ1の上部に載置された状態である。この後に、ホイスト式天井クレーンが上部フレーム41から切り離されると、図9に示すように、上部フレーム41は、コンテナ1に組み付けられた状態で自重によってほぼ真直ぐになる。図10の上段の例において、反りの角度Δθ°をキャンバ角と称する。また、これにより、上部フレーム41のセンタ付近では、水平位置から上方にΔHのズレを生じる。Δθ°は、たとえば3°〜5°程度であり、ΔHは、たとえば数センチメートル程度である。
【0026】
(コンテナ1の側面扉3および後部扉3Bの開閉について)
コンテナ1の側面扉3および後部扉3Bの開閉機構について、図11を参照して説明する。なお、図11では、係止部7a,7b,7cの図示は省略してある。図11は、コンテナ1の扉を開いた状態を示す図である。コンテナ1の側面扉3および後部扉3Bは、図11に示すように、蝶番6a,6b,6cによって開閉し、さらに小扉3R-1,3R−2,3L−1,3L−2が蝶番6によって折り畳まれる構造である。なお、図11では、小扉3L−2については開かれていない状態を示している。
【0027】
(効果について)
本発明の実施の形態に係るコンテナ1は、後部扉3Bは、蝶番6cを介して角パイプ11に取り付けられ、角パイプ11は、角パイプ11よりも太く後部扉3Bを有する側の貨物室5の柱を構成する角パイプ10に一体となるように接合されているので、後部扉3Bの開口部30Bと側面扉3の開口部30とが双方共に存在する貨物室5の後部の柱(ピラー)が強化される。これにより、貨物室5の後部の剛性を高めることができる。
【0028】
さらに、角パイプ11の貨物室5の長手方向に対応する面と、角パイプ10の貨物室5の長手方向に対応する面とは同一平面上にあって貨物室5の側面の一部を形成する。このときに、図5、図6に示すように、角パイプ11に隣接するように後部扉3Bを配置し、蝶番6cを角パイプ11の貨物室5の側面を成す面まで外側に配置することにより、後部扉3Bを開放したときの開放角度を大きくとることができる。これにより、貨物室5への貨物の積み降ろし作業のスペースを小さくすることができる。
【0029】
比較例として、図12,図13に角パイプ11を使用しない場合の後部扉3Bの取り付け構成を示す。図12に示すように、角パイプ11を使用しない場合には、角パイプ10に直接、蝶番6cが取り付けられることになる。この際、角パイプ10の太さは、その強度を確保するために角パイプ11のように細くできない。このため、蝶番6cの取り付け位置は、図12に示すような位置にせざるを得ない。すなわち、蝶番6cを貨物室5の側面を成す面まで外側に配置することができない。このため、図13に示すように、後部扉3Bの開放時には、ステー61が角パイプ10と接触してしまい、充分な開放角度を得ることができない。これにより、貨物室5への貨物の積み降ろし作業のスペースを小さくすることができない。
【0030】
また、図10に示すように、上部フレーム41にキャンバ角を設けることにより、上部フレーム4の中央部付近が自重により水平位置よりも下方に垂れ下がることを避けることができる。これにより側面扉3をスムーズに開閉させることができる。
【0031】
(その他の実施の形態について)
本発明の実施の形態は、その要旨を逸脱しない限り様々に変更が可能である。コンテナ1は、ISO規格に準拠する40ftコンテナであると説明したが、それ以下、またはそれ以上の長さのコンテナであってもよい。さらには、ISO規格に準拠しないコンテナであっても上述した実施の形態の構成を採用してよい。この場合、車両2は、連結車に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0032】
1…コンテナ、2…車両、3…側面扉,3B…後部扉、小扉…3R-1,3R−2,3L−1,3L−2、5…貨物室、6a、6b、6c…蝶番、10(第2の角パイプ),11(第1の角パイプ)…角パイプ、9…凸部、41…上部フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物が積載される貨物室と、前記貨物室の長手方向の側面に設けられ、前記貨物室の長手方向の中央部付近から左右に観音開きする一対の扉からなる側面扉と、前記貨物室の短手方向の中央部付近から左右に観音開きする一対の扉からなる後部扉と、を少なくとも有するISO規格に準拠するコンテナであって、
前記後部扉の前記中央部付近とは反対の側は、蝶番を介して第1の角パイプに取り付けられ、
前記第1の角パイプは、前記第1の角パイプよりも太く前記後部扉を有する側の前記貨物室の柱を構成する第2の角パイプに1体となるように接合され、
前記第1の角パイプの前記貨物室の長手方向に対応する面と、前記第2の角パイプの前記貨物室の長手方向に対応する面とは同一平面上にあって前記貨物室の側面の一部を形成する、
ことを特徴とするコンテナ。
【請求項2】
請求項1記載のコンテナであって、
前記第2の角パイプの上部には、前記貨物室の長手方向の上部フレームを構成する部材の一端が接合され、前記上部フレームを構成する部材の他端は、前記貨物室の前部を構成する柱の上部に接合され、
前記上部フレームを構成する部材には、前記側面扉を、蝶番を介して支持する部材が前記貨物室の長手方向の前後の2箇所に接合され、
前記上部フレームを構成する部材は、コンテナに組み付けられた状態で自重によってほぼ真直ぐになるように、部品状態では、コンテナに組み付けられる状態における上方に相当する方向に反りを有する、
ことを特徴とするコンテナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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