説明

IV型ホスホジエステラーゼの阻害剤

【解決課題】式Iのイソオキサゾリン誘導体であって、IV型ホスホジエステラーゼ(PDE)の選択的阻害剤として使用することができる誘導体に関する。
【解決手段】本明細書中で開示される化合物は、患者、特にヒトの、エイズ、喘息、関節炎、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、アトピー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸促迫症候群(ARDS)、エオシン好性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、骨関節炎、潰瘍性大腸炎および他の炎症性疾患の処置に有用である。また、開示されている化合物の製造方法、ならびにその医薬組成物、およびIV型ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤とその利用に関する。

式I

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イソオキサゾリン誘導体であって、IV型ホスホジエステラーゼ(PDE)の選択的阻害剤として使用することができる誘導体に関する。特に、本明細書中で開示される化合物は、患者、特にヒトの、エイズ、喘息、関節炎、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、アトピー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸促迫症候群(ARDS)、エオシン好性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、骨関節炎、潰瘍性大腸炎および他の炎症性疾患の処置に有用である。また、本発明は、開示されている化合物の製造方法、ならびにその医薬組成物、およびIV型ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤とその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
サイクリックアデノシン−3’,5’−一リン酸(cAMP)は細胞内二次メッセンジャーとして働く重要な役割を示すことが知られている。cAMPが細胞内で加水分解されてアデノシン5’−一リン酸(AMP)になると、複数の炎症性症状が生じる。該炎症性症状には、非限定的に、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、アトピー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸促迫症候群(ARDS)、エオシン好性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、骨関節炎、および潰瘍性大腸炎が含まれる。生化学的に、ならびに機能上、非常に多様なスーパーファミリーの酵素である、環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)はcAMP(ならびにcGMP)レベルのコントロールにおいて最も重要な因子である。現在、15種以上の遺伝子産物を有する8種の異なるファミリーが認められている。PDE I、PDE II、PDE III、PDE IV、およびPDE VIIはいずれも、基質としてcAMPを使用するが、IV型PDEおよびVII型PDEのみがcAMPの加水分解に非常に選択的である。したがって、PDEの阻害剤、特にPDE IV阻害剤、例えばロリプラムまたはRo−1724はcAMP−エンハンサーとして知られる。免疫細胞はPDE IVおよびPDE IIIを含有し、そのうちPDE IVはヒト単核細胞に広く認められる。ゆえに、IV型ホスホジエステラーゼの阻害はモジュレーションの標的であり、したがって、ある範囲の疾患過程での治療的介入の標的である。
【0003】
キサンチン誘導体、テオフィリンおよびカフェインがcAMPの加水分解を阻害する初期観察から、環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)酵素において、必須の加水分解活性が発見されるに至った。さらに最近では、別のクラスのPDEが認められており、その選択的阻害から、薬物療法の改善に至っている。ゆえに、PDE IVを阻害すれば、炎症メディエーターの放出が阻害され、気道平滑筋が弛緩される可能性があることが認められた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
3−アリール−2−イソオキサゾリン誘導体は抗炎症剤として知られ、イソオキサゾリン化合物はTNF放出の阻害剤として知られる。しかし、IV型ホスホジエステラーゼ(PDE)の新たな選択的阻害剤の必要性が依然として存在する。
【0005】
本発明はイソオキサゾリン誘導体を提供する。該誘導体は、エイズ、喘息、関節炎、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、アトピー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸促迫症候群(ARDS)、エオシン好性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、骨関節炎、潰瘍性大腸炎および他の炎症性疾患の処置に使用することができる。また本発明はこれらの化合物の合成方法を提供する。
【0006】
また、同タイプの活性を有する、これらの化合物の製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドを提供する。
【発明の効果】
【0007】
該化合物を含有し、さらに製薬的に許容される担体または希釈剤を含有してもよい医薬組成物は、エイズ、喘息、関節炎、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、アトピー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸促迫症候群、エオシン好性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、骨関節炎、潰瘍性大腸炎および他の炎症性疾患の処置に使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の式Iの構造を有する化合物、およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドを包含する:
【0009】
【化1】

式I
式中
Xは酸素であってよく;
1は水素;アルキル;ヘテロサイクリル;(CH21-4OR’、ただしR2もまた(CH21-4OR’であり;−C(=O)NRxy、ただしR2もまた−C(=O)NRxyであり;または−(CH2m−C(=O)R3であってよく;
2は−(CH2mC(=O)R3;−(CH21-4OR’、ただしR1もまた(CH21-4OR’であり;−C(=O)NRxy、ただしR1もまた−C(=O)NRxyである、であってよく、あるいはR1およびR2は一緒になって、場合により置換されているシクロアルキルまたはヘテロサイクリル環を形成し、この場合、該任意の置換基はオキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ニトロ、−NH2、−C(=O)NRxy、−NHCOOR6、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、または置換アミノであり;
4は水素;アルキル;−OR5;ハロゲン;−NH2、置換アミノ;シアノ;カルボキシ;または−C(=O)NRxyであってよく;あるいはR2およびR4は、N、OおよびSからなる群から選択される0〜4個のヘテロ原子(群)を有する、環Bに縮合した、場合により置換されている4〜12員飽和または不飽和単環式または二環式環系を形成し、この場合、該置換基は1個またはそれ以上のアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−NH2または置換アミノであり、ただしR2およびR4は一緒になって−CH2−O−CH2−O−CH2−を形成せず;
7は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、−OR5、ハロゲン、シアノ、−NH2または置換アミノであってよく;
1およびX2はそれぞれ独立して水素、アルキル、アルカリール、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキルまたはヘテロアリールアルキルであってよく;
Yは酸素原子;イオウ原子;または−NRであってよく;
1およびY2はそれぞれ独立して水素;アルキル;−OR;−SR;または−NHRであってよく;
この場合、場合により、任意のY1およびX2&X1およびY2は一緒になって、環Aと縮合したサイクリック環を形成し、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、1〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有し;
場合により、X1およびX2は一緒になって、環Aと縮合したサイクリック環を形成することができ、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、2〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有し、
この場合、該ハロゲンはF、Cl、Br、またはIであってよく;R’はアルキル、アルケニル、アルキニル、飽和または不飽和シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであってよく;RxおよびRyはそれぞれ独立して水素、アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6アルキニル、シクロアルキル、−SO25、アリール、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロサイクリルアルキルであってよく;mは0〜2の範囲の整数であってよく;R3は、場合により置換されているRpまたはRqであってよく;R6はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;ならびにRは水素、アシル、アリール、またはアルキルであってよく;ならびに
この場合、R5は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;Rpはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であってよく、この場合、該環はNを介して(CH2mC(=O)に結合しており、ならびにRqはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であってよく、この場合、該環はCを介して−(CH2mC(=O)に結合している。
【0010】
いくつかの実施態様では、Yは酸素または−NRであってよく;Y1およびY2はそれぞれ独立して水素、アルキルまたは−ORである。X1およびX2はそれぞれ独立してメチル、エチル、ブチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、モルホリニルメチル、ジフルオロメチル、シクロプロピルメチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、インダニル、アダマンチルおよびベンジルである。別の実施態様では、XおよびYはそれぞれ独立して酸素であってよく、X1およびX2は独立して、場合により置換されているアルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリルアルキルまたはアルカリールであり;R1およびR2はそれぞれ独立してアルキルまたは−(CH2mC(=O)R3であってよく、この場合、R3はRpであり、あるいはR1およびR2は一緒になって、場合により置換されているシクロアルキルおよびヘテロサイクリル環を形成することができ;ならびにY1、Y2、R4およびR7はそれぞれ水素である。
【0011】
pはピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ホモピペラジニル、またはジアザ−ビシクロヘプタンから選択される、場合により置換されているヘテロサイクリル環であってよい。別の実施態様では、X1およびX2は一緒になってシクロヘキシル、シクロブチルおよびシクロペンチルからなる群から選択されるシクロアルキル環;または、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピロリジンおよびテトラヒドロピラニルからなる群から選択されるヘテロサイクリル環を形成することができる。R1およびR2上の該任意の置換基は、−NH2、ジフルオロフェニルアミノカルボニル、ジクロロフェニルアミノカルボニル、インダンジオン、tertブチルカルバメート、カルボキシ、tert−ブトキシカルボニルまたはクロロフェニルスルホンアミドカルボニルであってよい。
【0012】
別の実施態様では、X1およびX2は一緒になって、3〜5個の環内炭素原子を含有し、2〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有する、環Aと縮合したサイクリック環を形成してよい。
【0013】
また本発明は、以下の式Iの構造を有する化合物、およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドを包含する:
【0014】
【化2】

式I
式中
XはNR7またはSであってよく;
7は水素または(C1−C6)−アルキルであってよく;
1およびR2はそれぞれ独立してアルキル;アルケニル;アルキニル;アルコキシ;ヒドロキシ;シアノ;ニトロ;ハロゲン;ヘテロアリール;ヘテロサイクリル;ヘテロアリールアルキル;ヘテロサイクリルアルキル;−NH2;置換アミノ;カルボキシ;−(CH2m(C=O)R3;−C(=O)NRxy;または−(CH21-4OR’であってよく、あるいはR1およびR2は一緒になって、場合により置換されているシクロアルキルまたはヘテロサイクリル環を形成してよく、この場合、該連結R1−R2環(群)の置換基はオキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ニトロ、−NH2、−C(=O)NRxy、−NHCOOR6、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、または置換アミノであってよく;
4は水素;アルキル;ハロゲン;−OR5;シアノ;カルボキシ;−NH2、置換アミノ、または−C(=O)NRxyであってよく、あるいはR2およびR4は一緒になって、0〜4個のヘテロ原子を有する、環Bに縮合した、場合により置換されている4〜12員飽和または不飽和単環式または二環式環系を形成してよく、この場合、該ヘテロ原子はN、OまたはSであり、ただしR2およびR4は一緒になって−CH2−O−CH2−O−CH2−を形成せず、ならびに該置換基は1個またはそれ以上のアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、またはアミノであり;
7は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、−OR5、ハロゲン、シアノ、−NH2または置換アミノであってよく;
1およびX2はそれぞれ独立してアルキル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;
Yは酸素原子;イオウ原子;または−NRであってよく;
1およびY2はそれぞれ独立して水素;アルキル;−OR;−SR;または−NHRであってよく;
任意のY1およびX2&X1およびY2は、場合により一緒になって、環Aと縮合したサイクリック環を形成し、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、N、OおよびSからなる群から選択される1〜3個のヘテロ原子を有し;ならびに
1およびX2は、場合により一緒になって、式Iに示される環Aと縮合したサイクリック環を形成することができ、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、N、OおよびSからなる群から選択される2〜3個のヘテロ原子を有し;
この場合、該ハロゲンはF、Cl、Br、またはIであってよく;R3は、場合により置換されているRpまたはRqであってよく;R6はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;Rは水素、アシル、アリールまたはアルキルであってよく;mは0〜2の範囲の整数であってよく;R3は、場合により置換されているRpまたはRqであってよく;R’はアルキル、アルケニル、アルキニル、飽和または不飽和シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであってよく;ならびにRxおよびRyはそれぞれ独立して水素、アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6アルキニル、シクロアルキル、−SO25、アリール、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロサイクリルアルキルであってよく;
この場合、R5は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;Rpはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であってよく、この場合、該環はNを介して(CH2mC(=O)に結合しており、ならびにRqはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であってよく、この場合、該環はCを介して−(CH2mC(=O)に結合している。
【0015】
本発明は、以下から選択される化合物をさらに包含する:
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−5−(4−カルボン酸tertブチル−エステル−ピペラジン−1−イル−カルボニル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル)−({4−カルボン酸−tertブチルエステルピペラジン−1−イル)エタノン(化合物番号1)、
1−{1−[5−(4−アセチル−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボニル)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−4−アセチル−4−フェニル−ピペリジン−4−イル]−エタノン(化合物番号2)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ピロリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピロリジン−1−イル−エタノン(化合物番号3)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ピペリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペリジン−1−イル−エタノン(化合物番号4)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−5−(ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル)−[{ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル−5−イル]エタノン(化合物番号5)、
[5−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボニル]−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−エタノン(化合物番号6)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン(化合物番号7)、
[5−(5−ベンジル−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−(カルボニル)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル]−,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−5−ベンジル−2,5−ジアザビシクロ−[2.2.1]ヘプタ−2−イル−エタノン(化合物番号8)
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペルジン−1−イル−メタノン(化合物番号9)、
4−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号10)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物番号11)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(化合物番号12)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン(化合物番号13)、
[1−4]−ビピペリジニル−1−イル−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号14)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−4−フェニル−ピペリジン−4−イル}−エタノン(化合物番号15)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号16)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル−メタノン(化合物番号17)、
[4−(4−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号18)、
{4−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−[1,4]ジアゼパン−1−イル}−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号19)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−シクロプロピルメチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号20)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−イソブチル−1−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号21)、
[3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号22)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号23)、
(4−ベンジル−ピペリジン−1−イル)−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号24)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペリジン−4−オン(化合物番号25)、
[4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号26)、
(5−ベンジル−2,5−ジアザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号27)、
(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル)−メタノン(化合物番号28)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸メチルアミド(化合物番号29)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸ジエチルアミド(化合物番号30)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号31)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペリジン−2−カルボン酸メチルエステル(化合物番号32)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボキシル]−ピロリジン−2−カルボン酸アミド(化合物番号33)、
3−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン(化合物番号34)、
3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−6−オン(化合物番号35)、
3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−7−メチル−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−6,9−ジオン(化合物番号36)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号37)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号38)、
3−(3−シクロプロピルメトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号39)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号40)、
3−(4−ジフルオロ−3−ブトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号41)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−イソブトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号42)、
3−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号43)、
3−(3−ベンジルオキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号44)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−シクロペンチルオキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号45)、
3−(3,4−ビス−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号46)、
3−(3−ブトキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4,4]ノナ−2−エン(化合物番号47)、
3−[3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルオキシ)−4−ジフルオロメトキシ−フェニル]−1,7−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号48)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号49)、
3−(4−ベンジルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号50)、
3−(3−シクロヘプチルオキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号51)、
4−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシ−フェノール(化合物番号52)、
3−[3−(インダン−2−イルオキシ)−4−メトキシ−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号53)、
3−(4−エトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号54)、
3−(3−メトキシ−4−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号55)、
3−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号56)、
3−(4−ブトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号57)、
3−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号58)、
3−(4−(イソブトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号59)、
3−(4−シクロヘキシルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号60)、
3−(4−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号61)、
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号62)、
3−(3−エトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号63)、
3−(4−メトキシ−3−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号64)、
3−(3−イソプロポキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号65)、
3−(3−ブトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号66)、
3−(3−イソブトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号67)、
3−[4−メトキシ−3−(3−メチル−ブトキシ)−フェニル−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号68)、
3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号69)、
3−(3−シクロヘプチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号70)、
3−[4−メトキシ−3−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号71)、
3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号72)、
5−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシ−フェノール(化合物番号73)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸イソプロピルエステル(化合物番号74)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エンの塩酸塩(化合物番号75)、
4−クロロ−N−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボニル]−ベンゼンスルホンアミド(化合物番号76)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(化合物番号77)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸−(2,4−ジクロロ−フェニル)−アミド(化合物番号78)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イル]−カルバミン酸イソプロピルエステル(化合物番号79)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イルアミンの塩酸塩(化合物番号80)、
2−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イル]−イソインドール−1,3−ジオン(化合物番号81)、
7−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクタ−6−エン(化合物番号82)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン(化合物番号83)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−7−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号84)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エンの塩酸塩(化合物番号85)。
【0016】
また本発明は、治療有効量の本発明の化合物を、製薬的に許容される担体、賦形剤または希釈剤とともに含む医薬組成物を包含する。
【0017】
また本発明は、動物またはヒトのエイズ、喘息、関節炎、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructer pulmonary disease)(COPD)、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、アトピー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸促迫症候群(ARDS)、エオシン好性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、骨関節炎、潰瘍性大腸炎または他の炎症性疾患の処置方法であって、該動物またはヒトに治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法を包含する。
【0018】
本発明は、動物またはヒトの炎症性症状の予防、阻害または抑制方法であって、該動物またはヒトに治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法をさらに包含する。
【0019】
本発明は、式XIの化合物、その製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法を包含する:
a. アセテートの存在下で式IIの化合物を塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて、式IIIの化合物を形成させる段階;
b. 式IIIの化合物を式IVの化合物と反応させて式Vの化合物を形成させる段階;
c. 式Vの化合物を加水分解して式VIの化合物を形成させる段階;
d. 式VIの化合物を式VIIの化合物と反応させ、この場合Rpは
【0020】
【化3】

であり、この反応により式IXの化合物を形成させるか;あるいは式VIの化合物をチオニルクロライドと反応させて式VIIIの化合物を得、この化合物を式VIIの化合物と反応させて式IXの化合物を形成させることが可能な段階;
e. 式IXの化合物を脱保護して式Xを形成させる段階;および
f. 式Xの化合物をHal−Rp’と反応させ、この場合Rp’はアルキルまたはアシルであり、Halはハロゲンであり、この反応により式XIの化合物を形成させる段階。
【0021】
好ましくは、アセテートは酢酸ナトリウムである。一実施態様では、式Vの化合物は、塩基性加水分解剤の存在下で加水分解することができる。別の実施態様では、塩基性加水分解剤は、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムおよびその混合物からなる群から選択される。別の実施態様では、式VIの化合物は、縮合剤および塩基の存在下で式VIIの化合物と反応させることができる。さらに別の実施態様では、縮合剤は、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびその混合物からなる群から選択され、塩基は、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択される。別の実施態様では、脱保護剤、例えばトリフルオロ酢酸の存在下で式IXの化合物を脱保護することができる。別の実施態様では、塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、およびその混合物の存在下で、式VIIIの化合物を式VIIの化合物と反応させることができる。
【0022】
2.本発明は、式XVまたは式XVIの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法を包含する:
a. 式IIIの化合物を式XIIの化合物と反応させて式XIIIの化合物を形成させる段階;
b. 式XIIIの化合物を加水分解して式XIVの化合物を形成させる段階;および
c. 式XIVの化合物を式VIIの化合物と反応させて式XVIの化合物を形成させるか、あるいは式XIVの化合物をメチルアミンと反応させて式XVIの化合物を形成させる段階。
【0023】
一実施態様では、式XIIIの化合物の加水分解は、塩基性加水分解剤、例えば水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、およびその混合物の存在下で行うことができる。別の実施態様では、式XIVの化合物と式VIIの化合物の反応は、有機塩基、例えば1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−メチルモルホリン、ジイソプロピルアミン、ピリジン、およびその混合物、ならびに縮合剤、例えば1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド、およびその混合物の存在下で行うことができる。
【0024】
また本発明は、式XVIIIの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、式IIIの化合物を式XVIIの化合物と反応させて式XVIIIの化合物を形成させる段階を含む方法を包含する。
【0025】
また本発明は、式XXIの化合物および式XXIIの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、式XIXの化合物を式XXの化合物と反応させ、この場合Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルであってよく、この反応により式XXIの化合物および式XXIIの化合物を形成させる段階を含む方法を包含する。
【0026】
一実施態様では、式XIXの化合物と式XXの化合物の反応は、相間移動触媒、例えばベンジルトリエチルアンモニウムクロライドの存在下で行うことができる。
【0027】
本発明は、式XXXIの化合物およびXXXIIの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法をさらに包含する:
a. 式XXIIの化合物、この場合Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルである、を式XXIIIの化合物、この場合Rz1はアルキル、アルカリール、またはシクロアルキルである、と反応させて式XXIVの化合物を形成させる段階;
b. 式XXIVの化合物を塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて式XXVの化合物を形成させる段階;
c. 式XXVの化合物を式XXVIの化合物と反応させ、この場合Pはアルキルまたはアルカリールであり、この反応により式XXVIIの化合物を形成させる段階;
d. 式XXVIIの化合物を加水分解して式XXVIIIの化合物を形成させる段階;
e. 式XXVIIIの化合物を還元して式XXIXの化合物を形成させる段階;
f. 式XXIXの化合物を環化して式XXXの化合物を形成させる段階;および
g. 式XXXの化合物を脱ベンジル化して式XXXIの化合物、この場合Rzはベンジルであり、Rz1はハロゲンによって場合により置換されているアルキルである、を形成させるか、あるいは式XXXの化合物を脱ベンジル化して式XXXIIの化合物、この場合Rzはベンジルであり、Rz1はアルキルまたはシクロアルキルである、を形成させる段階。
【0028】
一実施態様では、式XXIIの化合物と式XXIIIの化合物の反応は、塩基、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびその混合物の存在下で行うことができる。別の実施態様では、式XXVIIの化合物は、塩基、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、およびその混合物の存在下で加水分解することができる。さらに別の実施態様では、式XXVIIIの化合物は、還元剤、例えばホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム、およびその混合物の存在下で還元することができる。一実施態様では、式XXIXの化合物は、触媒、例えばトリフェニルホスフィン、トリ−tertブチルホスフィン、トリ−シクロヘキシルホスフィン、およびその混合物の存在下で環化を受ける。
【0029】
別の実施態様では、式XXXの化合物は、脱保護剤、この場合該脱保護剤はパラジウム−炭素である、の存在下で脱ベンジル化して、式XXXI、この場合Rz1はベンジルであり、Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルである、または式XXXII、この場合Rz1はベンジルであり、Rzはアルキルまたはシクロアルキルである、の化合物を形成させることができる。
【0030】
また本発明は、式XXXIIaの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、式XXXIIの化合物を脱ベンジル化して式XXXIIaの化合物、この場合Z3はベンジルであり、Rzはアルキルまたはシクロアルキルである、を形成させる段階を含む方法を包含する。
【0031】
一実施態様では、式XXXIIの化合物の脱ベンジル化は、脱保護剤の存在下または水素付加転移(hydrogenation transfer)条件下、例えば水素およびパラジウム−炭素およびギ酸アンモニウムおよびパラジウム−炭素下で行うことができる。
【0032】
また本発明は、式XXXIVの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、式XXXIの化合物を式XXXIIIの化合物と反応させて式XXXIVの化合物を形成させる段階を含む方法を包含する。
【0033】
一実施態様では、式XXXIの化合物と式XXXIIIの化合物の反応は、塩基、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびその混合物の存在下で行うことができる。
【0034】
本発明は、式XXXVの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、式XXXIIaの化合物を式XXXIIIの化合物と反応させて式XXXVの化合物を形成させる段階を含む方法をさらに包含する。
【0035】
一実施態様では、式XXXIIaの化合物と式XXXIIIの化合物の反応は、塩基、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびその混合物の存在下で行うことができる。
【0036】
本発明は、式XXXIXの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法を包含する:
【0037】
【化4】

a. 式XXXVIの化合物をN−誘導体化して式XXXVIIの化合物を形成させる段階、この場合Rkは水素であり、Rtは−C(=O)OC(CH33であるか、あるいはRkおよびRtは一緒になって
【0038】
【化5】

を形成する;
b. 式XXXVIIの化合物を酸化して式XXXVIIIの化合物を形成させる段階、この場合およびRtは−C(=O)OC(CH33である;および
c. 式XXXVIIIの化合物をメチレン化(methylenation)して式XXXIXの化合物を形成させる段階。
【0039】
一実施態様では、式XXXVIの化合物は、tert−ブチルジカルボナートを用い、塩基の存在下でN−誘導体化して式XXXVIIの化合物を形成させることができ、この場合、該塩基はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択される。
【0040】
一実施態様では、式XXXVIの化合物は、有機溶媒中で無水フタル酸を用いてN−誘導体化して式XXXVIIの化合物(式中Rk)を形成させることができる。別の実施態様では、式XXXVIの化合物は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択される塩基の存在下でN−誘導体化して式XXXVIIの化合物を得ることができる。さらに別の実施態様では、式XXXVIIの化合物の酸化は酸化剤の存在下で行うことができ、この場合、該酸化剤はクロロクロム酸ピリジニウム、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム、ジョーンズ試薬(CrO3/H2SO4)、およびその混合物からなる群から選択される。
【0041】
別の実施態様では、式XXXVIIIの化合物のメチレン化はウィッティッヒ塩の存在下で行うことができ、この場合、該ウィッティッヒ塩はトリフェニルメチルホスホニウムヨーダイド、トリフェニルメチルホスホニウムブロミド、およびその混合物からなる群から選択される。
【0042】
また本発明は、式XLIIの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法を包含する:
a. 式XLの化合物を式XXVの化合物と反応させて式XLIの化合物を形成させる段階;および
b. 式XLIの化合物を脱保護して式XLIIの化合物を形成させる段階。
【0043】
一実施態様では、式XLの化合物と式XXVの化合物の反応は塩基の存在下で行うことができ、この場合、該塩基はピリジン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、およびその混合物からなる群から選択される。
【0044】
また本発明は、式Lの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法を包含する:
a. 式XLIIIの化合物をN−保護して式XLIVの化合物を形成させる段階;
b. 式XLIVの化合物を酸化して式XLVの化合物を形成させる段階;
c. 式XLVの化合物をメチレン化して式XLVIの化合物を形成させる段階;
d. 式XLVIの化合物を式XXVの化合物と反応させて式XLVIIの化合物を形成させる段階;
e. 式XLVIIの化合物を脱保護して式XLVIIIの化合物を形成させる段階;および
f. XLVIIIの化合物を式XLIXの化合物と反応させて式Lの化合物を形成させる段階。
【0045】
一実施態様では、式XLIIIの化合物のN−保護は塩基の存在下で行うことができ、この場合、該塩基はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択される。
【0046】
別の実施態様では、式XLIVの化合物の酸化は酸化剤を使用して行うことができ、この場合、該酸化剤はクロロクロム酸ピリジニウム、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム、ジョーンズ試薬(CrO3/H2SO4)、およびその混合物からなる群から選択される。
【0047】
さらに別の実施態様では、式XLVの化合物のメチレン化はウィッティッヒ塩の存在下で行うことができ、この場合、該ウィッティッヒ塩はトリフェニルメチル−ホスホニウムヨーダイド、トリフェニルメチルホスホニウムブロミド、およびその混合物からなる群から選択される。
【0048】
別の実施態様では、式XLVIの化合物と式XXVの化合物の反応は塩基の存在下で行うことができ、この場合、該塩基はピリジン、N−メチルモルホリン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、およびその混合物からなる群から選択される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
一側面では、本発明は、以下の式Iの構造を有する化合物、その製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドを包含する:
【0050】
【化6】

式I
式中
Xは酸素であってよく;
1は水素;アルキル;ヘテロサイクリル;(CH21-4OR’、ただしR2もまた(CH21-4OR’である;または−C(=O)NRxy、ただしR2もまた−C(=O)NRxyである;−(CH2m−C(=O)R3であってよく;
2は−(CH2mC(=O)R3;−(CH21-4OR’、ただしR1もまた(CH21-4OR’である;−C(=O)NRxy、ただしR1もまた−C(=O)NRxyである、であってよく;あるいはR1およびR2は一緒になって、場合により置換されているシクロアルキルまたはヘテロサイクリル環を形成してよく、この場合、該連結R1−R2環(群)の置換基はオキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI)、ニトロ、−NH2、−C(=O)NRxy、−NHCOOR6、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、または置換アミノであってよく;
4は水素;アルキル;−OR5;ハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI);−NH2、置換アミノ;シアノ;カルボキシ;または−C(=O)NRxyであってよく、あるいはR2およびR4は一緒になって、N、OおよびSから選択される0〜4個のヘテロ原子(群)を有する、環Bに縮合した、場合により置換されている4〜12員(不)飽和単環式または二環式環系を形成してよく、ただしR2およびR4は一緒になって−CH2−O−CH2−O−CH2−を形成せず、この場合、該置換基は1個またはそれ以上のアルキル、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI)、ヒドロキシ、アルコキシ、−NH2または置換アミノであってよく;
7は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、−OR5、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、I)、シアノ、−NH2または置換アミノであってよく;
1およびX2はそれぞれ独立して水素、アルキル、アルカリール、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;
Yは酸素原子;イオウ原子;または−NRであってよく;
1およびY2は独立して水素;アルキル;−OR;−SR;または−NHRであってよく;
任意のY1およびX2&X1およびY2は一緒になって、式Iに示される環Aと縮合したサイクリック環を形成してよく、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、1〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有し;ならびに
1およびX2は一緒になって、式Iに示される環Aと縮合したサイクリック環を形成することができ、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、2〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有し、
この場合、R’はアルキル、アルケニル、アルキニル、(不)飽和シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであってよく;RxおよびRyは水素、アルキル、3〜6炭素原子のアルケニル、3〜6炭素原子のアルキニル、シクロアルキル、−SO25、アリール、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロサイクリルアルキルであってよく;mは0〜2の範囲の整数であってよく;R3は、場合により置換されているRpまたはRqであってよく、この場合、Rpはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であってよく、この場合、該環はNを介して(CH2mC(=O)に結合しており、ならびにRqはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であってよく、この場合、該環はCを介して−(CH2mC(=O)に結合していてよく;R6はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;Rは水素、アシル、アリール、またはアルキルであってよく;ならびにR5は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよい。
【0051】
別の側面では、本発明は、以下の式Iの構造を有する化合物、その製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドを包含する:
【0052】
【化7】

式I
式中
XはNR7またはSであってよく、この場合、R7は水素または(C1−C6)−アルキル、すなわち低級アルキルであってよく;
1およびR2はそれぞれ独立してアルキル;アルケニル;アルキニル;アルコキシ;ヒドロキシ;シアノ;ニトロ;ハロゲン(例えばF、Cl、Br、I);ヘテロアリール;ヘテロサイクリル;ヘテロアリールアルキル;ヘテロサイクリルアルキル;−NH2;置換アミノ;カルボキシ;−(CH2m(C=O)R3;−C(=O)NRxy;または−(CH21-4OR’であってよく;あるいはR1およびR2は一緒になって、場合により置換されているシクロアルキルまたはヘテロサイクリル環を形成してよく、この場合、該連結R1−R2環(群)の置換基はオキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、I)、ニトロ、−NH2、−C(=O)NRxy、−NHCOOR6、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシまたは置換アミノであってよく;
4は水素;アルキル;ハロゲン(例えばF、Cl、Br、I);−OR5;シアノ;カルボキシ;−NH2;置換アミノ;または−C(=O)NRxyであってよく、あるいはR2およびR4は一緒になって、0〜4個のヘテロ原子(群)、例えばN、OおよびSを有する、環Bに縮合した、場合により置換されている4〜12員(不)飽和単環式または二環式環系を形成してよく、ただしR2およびR4は一緒になって−CH2−O−CH2−O−CH2−を形成せず、この場合、該置換基は1個またはそれ以上のアルキル、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、I)、ヒドロキシ、アルコキシ、またはアミノであってよく;
7は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、−OR5、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、I)、シアノ、−NH2または置換アミノであってよく;
1およびX2はそれぞれ独立してアルキル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;
Yは酸素原子;イオウ原子;または−NRであってよく;
1およびY2はそれぞれ独立して水素;アルキル;−OR;−SR;または−NHRであってよく;
任意のY1およびX2&X1およびY2は一緒になって、環Aと縮合したサイクリック環を形成してよく、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、1〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有し;ならびに
1およびX2は一緒になって、環Aと縮合したサイクリック環を形成してよく、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、2〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有し、
この場合、mは0〜2の範囲の整数であってよく;R3は、場合により置換されているRpまたはRqであってよく、この場合、Rpはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であってよく、この場合、該環はNを介して(CH2mC(=O)に結合しており、ならびにRqはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であってよく、この場合、該環はCを介して−(CH2mC(=O)に結合していてよく;RxおよびRyは水素、アルキル、3〜6炭素原子のアルケニル、3〜6炭素原子のアルキニル、シクロアルキル、−SO25、アリール、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロサイクリルアルキルであってよく;R’はアルキル、アルケニル、アルキニル、(不)飽和シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであってよく;R6はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;R5は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよく;Rは水素、アシル、アリールまたはアルキルの基であってよい;
本明細書中で使用される用語に以下の定義を適用する。
【0053】
用語「アルキル」とは、特に指定しない限り、1〜約20個の炭素原子を有する、単一基(monoradical)の分岐または非分岐型飽和炭化水素を表す。本用語の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−デシル、テトラデシル、等のような基によって示される。さらに該アルキル基は1個またはそれ以上の置換基で置換されていてよく、該置換基は、例えばアルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、チオカルボニル、カルボキシ、アリールチオ、チオール、アルキルチオ、アリールオキシ、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−S(O)n5(式中nは0、1または2であってよく、R5は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよい)、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールである。定義によって特に制約されない限り、すべての置換基は、場合により、以下から選択される1〜3個の置換基によってさらに置換されていてよい:アルキル、カルボキシ、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、−CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)n5(式中nおよびR5は前記定義と同一である)または上に定義されるアルキル基、これは酸素、イオウおよび−NRa−(式中Raは水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、またはアリールであってよい)から独立して選択される1〜5個の原子または基によって中断されている。定義によって特に制約されない限り、すべての置換基は、場合により、以下から選択される1〜3個の置換基によってさらに置換されていてよい:アルキル、カルボキシ、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)n5(式中nおよびR5は前記定義と同一である);または上に定義されるアルキル基、これは上に定義される両置換基を有し、さらに、上に定義される1〜5個の原子または基によって中断されている。
【0054】
用語「アルケニル」とは、特に指定しない限り、好ましくは2〜20個の炭素原子を有し、シスまたはトランス配置である、単一基の分岐または非分岐型不飽和炭化水素基を表す。好ましいアルケニル基には、エテニルまたはビニル(CH=CH2)、1−プロピレンまたはアリル(−CH2CH=CH2)、またはイソ−プロピレン(−C(CH3)=CH2)、ビシクロ[2.2.1]ヘプテン、等が含まれる。該アルケニルがヘテロ原子に結合している状況では、二重結合は該ヘテロ原子に対してアルファではあり得ない。該アルケニル基は1個またはそれ以上の置換基でさらに置換されていてよく、該置換基は例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、チオカルボニル、カルボキシ、アリールチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−S(O)n5(式中nおよびR5は前記定義と同一である)、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールである。定義によって特に制約されない限り、すべての置換基は、場合により、1〜3個の置換基によってさらに置換されていてよく、該置換基はアルキル、カルボキシ、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、−CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、または−S(O)n5(式中R5およびnは前記定義と同一である)であってよい。
【0055】
用語「アルキニル」とは、特に指定しない限り、好ましくは2〜20個の炭素原子を有する、単一基の不飽和炭化水素を表す。好ましいアルキニル基には、エチニル、(−C≡CH)、またはプロパルギル(またはプロピニル、−CH2C≡CH)、等が含まれる。該アルキニルがヘテロ原子に結合している状況では、三重結合は該ヘテロ原子に対してアルファではあり得ない。該アルキニル基は1個またはそれ以上の置換基でさらに置換されていてよく、該置換基は例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、チオカルボニル、カルボキシ、アリールチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、または−S(O)n5(式中R5は前記定義と同一である)である。定義によって特に制約されない限り、すべての置換基は、場合により、1〜3個の置換基によってさらに置換されていてよく、該置換基はアルキル、カルボキシ、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、または−S(O)n5(式中R5およびnは前記定義と同一である)であってよい。
【0056】
用語「シクロアルキル」とは、特に指定しない限り、3〜20個の炭素原子を有し、単一のサイクリック環または複数の縮合環を有する飽和または不飽和環式アルキル基を表し、該基は場合によりオレフィン結合を含有する。前記シクロアルキル基には、例として、単一環構造、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、シクロプロピレン、シクロブチレン等、または多環構造、例えばアダマンタニル、およびビシクロ[2.2.1]ヘプタン、またはアリール基縮合型環式アルキル基、例えばインダン等が含まれる。該シクロアルキルは1個またはそれ以上の置換基でさらに置換されていてよく、該置換基は例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、チオカルボニル、カルボキシ、アリールチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−S(O)n5(式中R5は前記定義と同一である)、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルである。定義によって特に制約されない限り、すべての置換基は、場合により、1〜3個の置換基によってさらに置換されていてよく、該置換基はアルキル、カルボキシ、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、−NH2、置換アミノ、シアノ、または−S(O)n5(式中R5およびnは前記定義と同一である)であってよい。
【0057】
用語「アルコキシ」とは基:O−アルキルを意味し、この場合アルキルは上記定義と同一である。
【0058】
用語「アルカリール」とは、アルキル部分を介して連結されているアルキル−アリール(この場合アルキルは前記定義と同一である)を表し、該アルキル部分は1〜6個の炭素原子を含有し、アリールは下記定義と同一である。
【0059】
用語「アリール」とは、特に指定しない限り、フェニルまたはナフチル環、等を表し、該基は、以下からなる群から選択される1〜3個の置換基によって場合により置換されている:ハロゲン(例えばF、Cl、Br、I)、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、−S(O)n5(式中R5は前記定義と同一である)、シアノ、ニトロ、カルボキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアリールアルキル、アシルおよび(CH20-3C(=O)NRxy(式中RxおよびRyは前記定義と同一である)。
【0060】
用語「カルボキシ」とは、特に指定しない限り、−C(=O)O−R6を表し、式中R6は、例えば水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであってよい。
【0061】
用語「ヘテロアリール」とは、特に指定しない限り、5または6個の炭素原子を含有する芳香環構造、または8〜10個の炭素原子を有する二環式芳香族基であって、N、OおよびSからなる群から独立して選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子(群)を有する基を表し、該基は1〜3個の置換基(群)によって場合により置換されており、該置換基は例えばハロゲン(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、−S(O)n5(式中nおよびR5は前記定義と同一である)、アルコキシ、アルカリール、シアノ、ニトロ、アシルまたはC(=O)NRxy(式中RxおよびRyは前記定義と同一である)である。ヘテロアリール基の例には、非限定的に、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、チエニル、イソオキサゾリル、トリアジニル、フラニル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、等、類似の酸素、イオウ、および混合ヘテロ原子含有基を含む、が含まれる。
【0062】
用語「ヘテロサイクリル」とは、特に指定しない限り、5〜10個の原子を有する飽和または不飽和単環式または多環式の環であって、1〜3個の環内炭素原子が、O、SおよびNからなる群から選択されるヘテロ原子によって置換されており、ならびに場合によりベンゾ縮合型または5〜6環員のヘテロアリール縮合型であり、ならびに/あるいは場合により置換されており、この場合、該置換基はハロゲン(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、カルボキシ、アリール、アルコキシ、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルアルキル、オキソ、アルコキシアルキルまたは−S(O)n5(式中nおよびR5は前記定義と同一である)、シアノ、ニトロ、−NH2 置換アミノ、アシルまたは−C(=O)NRxy(式中RxおよびRyは前記定義と同一である)であってよい環基を表す。ヘテロサイクリル基の例には、非限定的に、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、アザビシクロヘキサン ジヒドロピリジニル、ピペリジニル、イソオキサゾリン、ピペラジニル、ジヒドロベンゾフリル、イソインドール−ジオン、ジヒドロインドリル、
【0063】
【化8】

、等が含まれる。
【0064】
「ヘテロアリールアルキル」とは、特に指定しない限り、アルキル−ヘテロアリール基を表し、この場合該アルキルおよびヘテロアリール部分は前記定義と同一である。
【0065】
「ヘテロサイクリルアルキル」とは、特に指定しない限り、アルキル−ヘテロサイクリル基を表し、この場合、該基のアルキルおよびヘテロサイクリル部分は前記定義と同一である。
【0066】
本明細書中で定義される用語「アシル」とは−C(=O)R”を表し、式中R”は前記定義と同一である。
【0067】
用語「置換アミノ」とは、特に指定しない限り、基:−N(Rk2を表し、式中各Rkは水素[ただしRk基がともに水素(「−NH2」として規定される)であることはない]、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカリール、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアリールアルキル、アシル、S(O)m5(式中mおよびR5は上記定義と同一である)、−C(=O)NRxy、−C(=O)ORx(式中RxおよびRyは前記定義と同一である)または−NHC(=O)NRyx(式中RyおよびRxは前記定義と同一である)であってよい。
【0068】
定義によって特に制約されない限り、すべての置換基は、場合により、1〜3個の置換基でさらに置換されていてよく、該置換基はアルキル、アルカリール、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、カルボキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、−CF3、シアノ、−C(=O)NRxy、−O(C=O)NRxy(式中RxおよびRyは前記定義と同一である)および−OC(=O)NRxy、または−S(O)m5(式中R5は上記定義と同一であり、mは0、1または2である)であってよい。
【0069】
本発明の化合物を使用して、エイズ、喘息、関節炎、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、アトピー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸促迫症候群、エオシン好性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、骨関節炎、潰瘍性大腸炎および他の炎症性疾患を処置することができる。したがって本発明は、エイズ、喘息、関節炎、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、アトピー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸促迫症候群、エオシン好性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、骨関節炎、潰瘍性大腸炎または他の炎症性疾患の処置方法であって、その処置を必要とする患者に治療有効量の本発明のイソオキサゾリン誘導体化合物、および特に本発明のイソオキサゾリン誘導体化合物を製薬的に許容される担体、賦形剤または希釈剤とともに、投与することを含む方法を包含する。
【0070】
さらに別の側面では、本明細書中に記載の化合物の製造方法を提供する。
【0071】
本発明の化合物は当技術分野において周知の技術によって製造してよい。さらに、本発明の化合物は下記反応工程にしたがって製造してよい。
【0072】
【化9】

【0073】
スキームIに示される方法によって式XIの化合物を製造することができる。したがって、式IIの化合物をアセテート、例えば酢酸ナトリウムの存在下で塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて式IIIの化合物を得、この化合物を式IVの化合物とさらに反応させて式Vの化合物を得ることができ、この化合物を加水分解して式VIの化合物を得ることができる。
【0074】
式VIの化合物(経路a)を式VIIの化合物と縮合させて式IXの化合物(式I、式中R1=CH3、R2=−C(=O)R3、この場合R3はRpであってよく、YおよびXはOであってよく、X2はシクロペンチル環であってよく、X1は−CH3であってよく、ならびにY1、Y2、およびR4はHであってよい)を得ることができ、この化合物を脱保護して式Xの化合物を得ることができ、この化合物を式Hal−Rp’の化合物(式中Rp’はアルキルまたはアシル、例えば、t−ブチルカルボニルであってよく、Halはハロゲンである)でN−アルキル化またはアシル化して式XIの化合物(式I、R1は−CH3であってよく、R2は−C(=O)R3であってよく、この場合R3はRpであってよい(Rp
【0075】
【化10】

であり、X2はシクロペンチル環であってよく、X1は−CH3であってよく、ならびにY1、Y2、およびR4はHであってよい)を供給することができる。
【0076】
あるいは、式VIの化合物をチオニルクロライドと反応させて(経路b)式VIIIの化合物を得ることができ、この化合物を式VIIの化合物と縮合させて式IXの化合物(式I、式中R1はCH3であってよく、R2は−C(=O)R3であってよく、この場合R3はRpであってよく、YおよびXはOであってよく、X2はシクロペンチル環であってよく、X1は−CH3であってよく、ならびにY1、Y2およびR4はHであってよい)を得ることができる。
【0077】
式IIIの化合物を式IVの化合物と反応させて式Vの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド中で行うことができる。式Vの化合物を加水分解して式VIの化合物を得る段階は、塩基性加水分解剤、例えば水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムの存在下で行うことができる。あるいは、式Vの化合物を加水分解して式VIの化合物を得る段階は、酸性加水分解剤、例えば希硫酸、希塩酸または酢酸の存在下で行うこともできる。
【0078】
式Vの化合物を加水分解して式VIの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコール中で行うことができる。式VIの化合物を式VIIの化合物と縮合させて(経路a)式IXの化合物を得る段階は、縮合剤、例えば1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCHCl)またはジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下で行うことができる。
【0079】
式VIの化合物を式VIIの化合物と縮合させて式IXの化合物を得る段階は、塩基、例えば1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N−メチルモルホリン(NMM)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたはピリジンの存在下で行うことができる。式VIの化合物を式VIIの化合物と縮合させて式IXの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはテトラヒドロフラン中で行うことができる。
【0080】
脱保護剤、例えばトリフルオロ酢酸を用い、有機溶媒、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムまたは四塩化炭素中で、式IXの化合物を脱保護して式Xの化合物を得ることができる。有機溶媒、例えば、乾燥アセトン中で、式Xの化合物を式Hal−Rp'の化合物でN−アルキル化またはアシル化して式XIの化合物を得ることができる。
【0081】
有機溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルムまたは四塩化炭素中で、式VIの化合物(経路b)をチオニルクロライドと反応させて式VIIIの化合物を得ることができる。有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、またはジメチルスルホキシド中で、式VIIIの化合物を式VIIの化合物と縮合させて式IXの化合物を得ることができる。有機塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルアミンまたはピリジン中で、式VIIIの化合物を式VIIの化合物と縮合させて式IXの化合物を得ることができる。
【0082】
スキームI、経路aに記載される手順にしたがって製造される典型的な化合物には、以下の化合物が含まれる:
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペルジン−1−イル−メタノン(化合物番号9)、
4−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号10)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物番号11)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(化合物番号12)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン(化合物番号13)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−4−フェニル−ピペリジン−4−イル}−エタノン(化合物番号15)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号16)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル−メタノン(化合物番号17)、
[4−(4−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号18)、
{4−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−[1,4]ジアゼパン−1−イル}−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号19)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−シクロプロピルメチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号20)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−イソブチル−1−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号21)、
[3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号22)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号23)、
(4−ベンジル−ピペリジン−1−イル)−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号24)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペリジン−4−オン(化合物番号25)、
[4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号26)、
(5−ベンジル−2,5−ジアザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号27)、
(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル)−メタノン(化合物番号28)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸メチルアミド(化合物番号29)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸ジエチルアミド(化合物番号30)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号31)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペリジン−2−カルボン酸メチルエステル(化合物番号32)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボキシル]−ピロリジン−2−カルボン酸アミド(化合物番号33)、および
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号37)。
【0083】
スキームI、経路bに記載される手順にしたがって製造される典型的な化合物には、以下の化合物が含まれる:
[1−4]−ビピペリジニル−1−イル−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号14)。
【0084】
またスキームIIの反応工程にしたがって式XVの化合物を製造することができる。したがって、式IIIの化合物を式XIIの化合物と反応させて式XIIIの化合物を得ることができ、さらにこの化合物を加水分解して式XIVの化合物を得ることができる。適切な縮合剤および適切な有機塩基の存在下で、式XIVの化合物(経路a)を式VIIの化合物と縮合させて式XVの化合物(式I、式中R1はCH3であってよく、R2は−CH2−C(=O)R3であってよく、この場合R3はRpであってよく、XおよびYはOであってよく、X1はCH3であってよく、X2はシクロペンチルであってよく、ならびにY1、Y2およびR4はHであってよい)を供給することができ、あるいは式XIVの化合物(経路b)をメチルアミンと反応させて式XVIの化合物(式I、R1およびR2は一緒になって
【0085】
【化11】

を形成し、YおよびXはOであってよく、Y1、Y2およびR4はHであってよく、X1はCH3であってよく、X2はシクロペンチルであってよい)を供給する。
【0086】
【化12】


【0087】
式IIIの化合物を式XIIの化合物と反応させて式XIIIの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド中で行うことができる。式XIIIの化合物を加水分解して式XIVの化合物を得る段階は、塩基性加水分解剤、例えば水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムの存在下で行うことができる。式XIIIの化合物を加水分解して式XIVの化合物を得る段階は、適切な有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコール中で行うことができる。
【0088】
あるいは、式XIIIの化合物を加水分解して式XIVの化合物を得る段階は、適切な酸性加水分解剤、例えば希硫酸、希塩酸または酢酸の存在下で行うことができる。式XIVの化合物を式VIIの化合物と縮合させて(経路a)式XVの化合物を得る段階は、縮合剤、例えば1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド−塩酸塩(EDCHCl)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下で行うことができる。式XIVの化合物を式VIIの化合物と縮合させて式XVの化合物を得る段階は、有機塩基、例えば1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミンまたはピリジンの存在下で行うことができる。
【0089】
式XIVの化合物を式VIIの化合物と縮合させて式XVの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシドまたはジメチルホルムアミド中で行うことができる。式XIVの化合物をアミノメチルと縮合させて(経路b)式XVIの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシドまたはジメチルホルムアミド中で行うことができる。
【0090】
スキームII、経路aに記載される手順にしたがって製造される化合物には、以下の化合物が含まれる:
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−5−(4−カルボン酸tertブチル−エステル−ピペラジン−1−イル−カルボニル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル)−({4−カルボン酸−tertブチルエステルピペラジン−1−イル)エタノン(化合物番号1)、
1−{1−[5−(4−アセチル−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボニル)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−4−アセチル−4−フェニル−ピペリジン−4−イル]−エタノン(化合物番号2)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ピロリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピロリジン−1−イル−エタノン(化合物番号3)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ピペリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペリジン−1−イル−エタノン(化合物番号4)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−5−(ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル)−[{ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル−5−イル]エタノン(化合物番号5)、
[5−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボニル]−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−エタノン(化合物番号6)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン(化合物番号7)、および
[5−(5−ベンジル−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−(カルボニル)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル]−,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−5−ベンジル−2,5−ジアザビシクロ−[2.2.1]ヘプタ−2−イル−エタノン(化合物番号8)。
【0091】
スキームII、経路bに記載される手順にしたがって製造される化合物には、以下の化合物が含まれる:
3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−7−メチル−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−6,9−ジオン(化合物番号36)。
【0092】
【化13】

【0093】
またスキームIIIの反応工程にしたがって式Iの化合物を製造することができる。したがって、式IIIの化合物を式XVIIの化合物と反応させて式XVIIIの化合物(式I、式中R1およびR2は一緒になって、0〜4個のヘテロ原子を有し、1個またはそれ以上のオキソによって場合により置換されている、単環式または二環式環系を形成し、XおよびYはOであってよく、X1はCH3であってよく、X2はシクロペンチル環であってよく、Y1、Y2、およびR4はHであってよい)を得ることができる。
【0094】
式IIIの化合物を式XVIIの化合物と反応させて式XVIIIの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド中で行うことができる。
【0095】
スキームIIIに記載される手順にしたがって製造される化合物には、以下の化合物が含まれる:
3−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン(化合物番号34)、および
3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−6−オン(化合物番号35)。
【0096】
【化14】

【0097】
またスキームIVの反応工程にしたがって式XXIおよびXXIIの化合物を製造することができる。したがって、式XIXの化合物を式XXの化合物(式中Rzは、ハロゲンによって場合により置換されているアルキルを表す)と反応させて式XXIおよびXXIIの化合物を得ることができる。
【0098】
有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジエチルエーテル中、相間移動触媒、例えばベンジルトリエチルアンモニウムクロライドの存在下で、式XIXの化合物を式XXの化合物と反応させて式XXIおよびXXIIの化合物を得ることができる。
【0099】
スキームIVに記載される手順にしたがって製造される化合物には、以下の化合物が含まれる:
4−ジフルオロメトキシ−3−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド、および
3,4−ビス−ジフルオロメトキシ−ベンズアルデヒド。
【0100】
【化15】

【0101】
スキームVの反応工程にしたがって式XXXおよびXXXIの化合物を製造することができる。したがって、式XXIIの化合物(式中Rzは前記定義と同一である)を式XXIIIの化合物(式中Rz1はアルキル、アルカリールまたはシクロアルキルであってよい)と反応させて式XXIVの化合物を得ることができ、この化合物を塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて式XXVの化合物を得ることができ、この化合物を式XXVIの化合物(式中Pはアルキルまたはアルカリールであってよい)と反応させて式XXVIIの化合物を得ることができ、この化合物を加水分解に付して式XXVIIIの化合物を得ることができ、この化合物を還元に付して式XXIXの化合物を得ることができ、この化合物を環化(ring cyclisation)に付して式XXXの化合物を得ることができ、この化合物を脱ベンジル化に付して式XXXIの化合物を得ることができる。
【0102】
式XXIIの化合物を式XXIIIの化合物と反応させて式XXIVの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルまたはジオキサン中で、塩基、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムの存在下で行うことができる。有機溶媒、例えばエタノール、メタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコール中で、式XXIVの化合物を塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて式XXVの化合物を得ることができる。有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオキサンまたはジエチルエーテル中で、式XXVの化合物を式XXVIの化合物と反応させて式XXVIIの化合物を得ることができる。式XXVIIの化合物を加水分解して式XXVIIIの化合物を得る段階は、水中の溶媒系、例えばテトラヒドロフラン、メタノール、ジオキサンまたはエタノール中で、塩基、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの存在下で行うことができる。有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオキサンまたはジエチルエーテル中で、還元剤、例えばホウ水素化ナトリウムまたはシアノホウ水素化ナトリウムを用いて、式XXVIIIの化合物を還元に付して式XXIXの化合物を得ることができる。有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオキサンまたはジエチルエーテル中で、試薬、例えばジイソプロピルジアザジカルボキシラート(DIAD)またはジエチルジアザジカルボキシラート(DEAD)を用い、触媒、例えばトリフェニルホスフィン、トリ−tertブチルホスフィンまたはトリシクロヘキシルホスフィンの存在下で、式XXIXの化合物を環化に付して式XXXの化合物を得ることができる。有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコール中で、脱保護剤、例えばパラジウム−炭素を用いて、(Rz1がベンジルであってよい場合に)式XXXの化合物を脱ベンジル化して式XXXIの化合物を得ることができる。
【0103】
スキームVに記載される手順にしたがって製造される化合物には、以下の化合物が含まれる:
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号38)、
3−(3−シクロプロピルメトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号39)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号40)、
3−(4−ジフルオロ−3−ブトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号41)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−イソブトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号42)、
3−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号43)、
3−(3−ベンジルオキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号44)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−シクロペンチルオキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号45)、
3−(3,4−ビス−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号46)、
3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号72)、および
5−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシ−フェノール(化合物番号73)。
【0104】
【化16】

【0105】
例えばスキームVIに示される反応工程によって式XXXIIaの化合物を製造することができる。したがって、式XXXIIの化合物を脱ベンジル化して(この場合Z3はベンジルであってよい)式XXXIIaの化合物を得ることができる。
【0106】
式XXXIIの化合物を脱ベンジル化して式XXXIIaの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコール中で、脱保護剤を用いて、例えば水素およびパラジウム−炭素を使用して、あるいはギ酸アンモニウムおよびパラジウム−炭素の触媒性水素付加転移条件下で行うことができる。
【0107】
スキームVIに記載される手順にしたがって形成される具体的化合物には、以下の化合物が含まれる:
3−(4−ベンジルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号50)、および
4−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシフェノール(化合物番号52)。
【0108】
【化17】

【0109】
スキームVIIに示される反応工程にしたがって式XXXIVの化合物を製造することができる。したがって、式XXXIの化合物を式XXXIIIの化合物(式中Rwはアルキルまたはシクロアルキルであってよく、halはBr、ClまたはIであってよい)と反応させて式XXXIVの化合物を得ることができる。
【0110】
式XXXIの化合物を式XXXIIIの化合物と反応させて式XXXIVの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルまたはジオキサン中で、塩基、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムの存在下で行うことができる。
【0111】
スキームVIIに示される手順にしたがって形成される具体的化合物には、以下の化合物が含まれる:
3−(3−ブトキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4,4]ノナ−2−エン(化合物番号47)、
3−[3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルオキシ)−4−ジフルオロメトキシ−フェニル]−1,7−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号48)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号49)、
3−(3−シクロヘプチルオキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号51)、
3−[3−(インダン−2−イルオキシ)−4−メトキシ−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号53)、
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号62)、
3−(3−エトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号63)、
3−(4−メトキシ−3−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号64)、
3−(3−イソプロポキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号65)、
3−(3−ブトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号66)、
3−(3−イソブトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号67)、
3−[4−メトキシ−3−(3−メチル−ブトキシ)−フェニル−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号68)、
3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号69)、
3−(3−シクロヘプチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号70)、
3−[4−メトキシ−3−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号71)、および
5−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシ−フェノール(化合物番号73)。
【0112】
【化74】

【0113】
スキームVIIIに示される反応工程にしたがって式XXXVの化合物を製造することができる。したがって、式XXXIIaの化合物を式XXXIIIの化合物と反応させて式XXXVの化合物を得ることができる。
【0114】
式XXXIIaの化合物を式XXXIIIの化合物と反応させて式XXXVの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルまたはジオキサン中で、塩基、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムの存在下で行うことができる。
【0115】
スキームVIIIに示される手順にしたがって形成される具体的化合物には、以下の化合物が含まれる:
3−(4−エトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号54)、
3−(3−メトキシ−4−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号55)、
3−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号56)、
3−(4−ブトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号57)、
3−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号58)、
3−(4−(イソブトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号59)、
3−(4−シクロヘキシルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号60)、および
3−(4−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号61)。
【0116】
【化19】

【0117】
スキームIXに示される反応工程にしたがって式XXXIXの化合物を製造することができる。したがって、式XXXVIの化合物(式中mは0または1であってよい)をN−誘導体化に付して式XXXVIIの化合物(式中Rkは水素であってよく、Rtは−C(=O)OC(CH33であってよく、あるいはRkおよびRtは窒素と一緒になって
【0118】
【化20】

を形成する)を得、この化合物を酸化して式XXXVIIIの化合物を得ることができ、さらにこの化合物をメチレン化反応に付して式XXXIXの化合物を得ることができる。
【0119】
有機溶媒、例えばジクロロメタン、四塩化炭素またはクロロホルム中のtert−ブチルジカルボナートを用いて、塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンまたはピリジンの存在下で、式XXXVIの化合物をN−誘導体化して式XXXVIIの化合物[式中Rkは水素であってよく、Rtは−C(=O)OC(CH33であってよい]を得ることができる。
【0120】
有機溶媒、例えばトルエン、ジオキサン、ジエチルエーテルまたはベンゼン中の無水フタル酸を用い、塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンまたはピリジンの存在下で、式XXXVIの化合物をN−誘導体化して式XXXVIIの化合物(RkおよびRtが一緒になって
【0121】
【化21】

を形成する場合)を得ることができる。
【0122】
式XXXVIIの化合物を酸化して式XXXVIIIの化合物を得る段階は、酸化剤、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウムまたはジョーンズ試薬(CrO3/H2SO4)を使用して行うことができる。
【0123】
式XXXVIIIの化合物をメチレン化して式XXXIXの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオキサンまたはジエチルエーテル中で、ウィッティッヒ塩、例えばトリフェニルメチルホスホニウムヨーダイドまたはトリフェニルメチルホスホニウムブロミドの存在下で行うことができる。
【0124】
あるいは、式XXXVIIIの化合物をメチレン化して式XXXIXの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオキサンまたはジエチルエーテル中のZn/CH2Br2/TiCl4を使用して行うことができる。
【0125】
スキームIXに示される手順にしたがって形成される具体的化合物には、以下の化合物が含まれる:
4−(メチレン−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル、および
2−(4−メチレン−シクロヘキシル)−イソインドール−1,3−ジオン。
【0126】
【化22】

【0127】
スキームXに示される反応工程にしたがって式XLIIの化合物を製造することができる。したがって、式XLの化合物(式中mは0または1であってよく、Ruは−NRkRtまたは原子なしであってよい)を式XXVの化合物と反応させて式XLIの化合物を得ることができ、この化合物を脱保護して[式中Ruは−NRkRtであってよく、この場合Rkは水素であってよく、Rtは−C(=O)OC(CH33であってよい]式XLIIの化合物を得ることができる。
【0128】
式XLの化合物を式XXVの化合物と反応させて式XLIの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素またはジクロロエタン中で、塩基、例えばピリジン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンの存在下で行うことができる。
【0129】
式XLIの化合物を脱保護して式XLIIの化合物[式中Ruは−NRkRtであってよく、この場合Rkは水素であってよく、Rtは−C(=O)OC(CH33であってよい]を得る段階は、有機溶媒、例えば塩酸中のメタノールまたは塩酸中のエタノール中で行うことができる。
【0130】
スキームXに示される手順にしたがって形成される具体的化合物には、以下の化合物が含まれる:
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イル]−カルバミン酸イソプロピルエステル(化合物番号79)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イルアミンの塩酸塩(化合物番号80)、
2−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イル]−イソインドール−1,3−ジオン(化合物番号81)、
7−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクタ−6−エン(化合物番号82)、および
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン(化合物番号83)。
【0131】
【化23】

【0132】
スキームXIに示される反応工程にしたがって式Lの化合物を製造することができる。したがって、式XLIIIの化合物(式中nは1、2または3であってよい)をN−保護して式XLIVの化合物(式中Pは−C(=O)OC(CH33、−C(=O)OC(CH32CHBr2または−C(=O)OC(CH32CCl3であってよい)を得て、式XLIVの化合物を得ることができ、この化合物を酸化して式XLVの化合物を得ることができ、この化合物をメチレン化に付して式XLVIの化合物を得ることができ、この化合物を式XXVの化合物と反応させて式XLVIIの化合物を得ることができ、この化合物を脱保護して式XLVIIIの化合物を得ることができ、この化合物を式XLIXの化合物(式中Yは酸素またはイオウであってよく、Rxは前記定義と同一であってよい)と反応させて式Lの化合物を得ることができる。
【0133】
式XLIIIの化合物をN−保護して式XLIVの化合物[式中Pは−C(=O)OC(CH33であってよい]を得る段階は、有機溶媒、例えばジクロロメタン、ジクロロエタンフォームまたは四塩化炭素中で、塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンまたはピリジンの存在下で行うことができる。
【0134】
式XLIIIの化合物をN−保護して式XLIVの化合物[Pが−C(=O)OC(CH32CHBr2または−C(=O)OC(CH32CCl3であってよい場合]を得る段階は、Theodora W. Greene and Peter G.M. Wuts,「有機合成における保護基(Protecting Groups In Organic Synthesis)」, 3rd edition, John Wiley and Sons, New York 1999に記載される手順にしたがって行うことができる。
【0135】
式XLIVの化合物を酸化して式XLVの化合物を得る段階は、酸化剤、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウムまたはジョーンズ試薬(CrO3/H2SO4)を使用して行うことができる。
【0136】
式XLVの化合物をメチレン化して式XLVIの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオキサンまたはジエチルエーテル中で、ウィッティッヒ塩、例えばトリフェニルメチル−ホスホニウムヨーダイドまたはトリフェニルメチルホスホニウムブロミドの存在下で行うことができる。
【0137】
あるいは、式XLVの化合物をメチレン化して式XLVIの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオキサンまたはジエチルエーテル中のZn/CH2Br2/TiCl4を使用して行うことができる。
【0138】
式XLVIの化合物を式XXVの化合物と反応させて式XLVIIの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素またはジクロロメタン中で、塩基、例えばピリジン、N−メチルモルホリン、ジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミンの存在下で行うことができる。
【0139】
式XLVIIの化合物(式中Pは−C(=O)OC(CH33であってよい)を脱保護して式XLVIIIの化合物を得る段階は、有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコール中で、アルコール性(alcoholic)酸溶液、例えばエタノール性(ethanolic)塩酸またはメタノール性(methanolic)塩酸の存在下で行うことができる。
【0140】
式XLVIIの化合物(式中Pは−C(=O)OC(CH32CHBr2であってよい)の脱保護は、有機溶媒、例えばエタノール、メタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコール中で、あるいは酢酸中の臭化水素酸塩によって行うことができる。
【0141】
式XLVIIの化合物(式中Pは−C(=O)OC(CH32CCl3であってよい)の脱保護は、超求核試薬(supernucleophile)、例えばリチウムコバルト(I)フタロシアニン、亜鉛および酢酸またはコバルトフタロシアニンによって行うことができる。
【0142】
有機溶媒、例えばジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルムまたは四塩化炭素中で、式XLVIIIの化合物を式XLIXの化合物と反応させて式Lの化合物を得ることができる。
【0143】
スキームXIに示される手順にしたがって形成される具体的化合物には、以下の化合物が含まれる:
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸イソプロピルエステル(化合物番号74)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エンの塩酸塩(化合物番号75)、
4−クロロ−N−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボニル]−ベンゼンスルホンアミド(化合物番号76)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(化合物番号77)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸−(2,4−ジクロロ−フェニル)−アミド(化合物番号78)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−7−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号84)、および
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エンの塩酸塩(化合物番号85)。
【0144】
上記スキームでは、当業者に既知の特定の塩基、縮合剤、加水分解剤、溶媒、等を使用してよい。同様に、所望の必要性にしたがって反応温度および反応時間を調節してよい。
【0145】
以下に記載される実施例では、代表的な化合物の製造に関する一般的な合成手順を実証する。該実施例は、開示内容の具体的側面を説明するために提供されるものであり、特許請求の範囲を限定しない。
【0146】
実施例
一般的手順
3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−ベンズアルデヒド(式II)の合成
J Med.Chem., 1994, 37, 1696-1703に記載される方法にしたがって標題化合物を製造した。
【0147】
3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−ベンズアルデヒドオキシム(式III)の合成
エタノール(8mL)中の式IIの化合物(0.5g、2.2727mmol)の撹拌溶液に塩酸ヒドロキシルアミン(0.473g、6.8181mmol)および酢酸ナトリウム(0.56g、6.8181mmol)を加えた。反応混合物を室温で50分撹拌した。減圧下でエタノールを蒸発させ、水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2x15mL)で有機化合物を抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、式IIIの化合物を得た。1HNMR分光法による分析では以下のピークが得られた(CDCl3):9.84(s,1H),8.07(s,1H),6.84−7.24(m,3H),4.79−4.83(m,1H),3.87(s,3H),1.62−2.18(m,8H)。
【0148】
2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボン酸メチルエステル(式V)の合成
テトラヒドロフラン(70mL)中の式IIIの化合物(10g、0.042mol、1eq)の溶液にメタクリル酸メチル(42.5g、0.42mol、10eq)を加え、得られた反応混合物を室温で撹拌した。こうして得られた混合物に次亜塩素酸ナトリウム(100mL)を20分かけてゆっくり加え、反応混合物を室温で一晩撹拌しておいた。第二のロットの次亜塩素酸ナトリウム(100mL)を再度加え、室温で2時間撹拌した。テトラヒドロフランを蒸発して除き、有機化合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を濃縮して標題化合物を得た。収量は14gであった。該化合物の融点は107〜108℃であった。1HNMR分光法による分析では以下のピークが得られた(CDCl3):δ7.38−7.39(d,1H),7.02−7.06(dd,1H),6.85−6.88(d,1H),4.82−4.85(m,1H),3.80−3.83(s,6H,2xOCH3),3.63(s,1H),3.2−3.25(d,1H),1.92−2.07(m,8H),1.79(S,3H)。質量分析では以下のピークが得られた(m/z):333(M)+,334.3(M+1)+
【0149】
2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボン酸(式VI)の合成
式Vの化合物(0.07、0.2102mmol、1eq.)をテトラヒドロフラン(1.5mL)に溶解し、水溶液中の水酸化リチウム(0.5M水性溶液0.48mL、0.24mmol、1.2eq)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌し、水溶液中の追加量の水酸化リチウム(0.19mL、0.5M、0.004g)を加えた。この混合物を2時間35分撹拌した。減圧下で溶媒を除去し、こうして得られた残留物を水で希釈し、濃塩酸を滴下して酸性化した。有機化合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、最終的に減圧下で濃縮して、標題有機化合物を得た。収量は0.066gであり、融点は142〜144℃であった。1HNMR分光法による分析では以下のピークが得られた(C36O):7.31−7.32(d,1H),7.15−7.18(dd,1H),6.69−7.00(d,1H)4.85−4.87(m,1H),3.83−6.89(s,3H,OCH3),3.60(s,1H),3.30−3.31(d,1H),1.96−2.06(m,8H),1.64(s,3H,1xCH3)。質量分析では以下のピークが得られた(m/z):319(M)+,320.2(M+1)+
【0150】
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−エトキシカルボニルメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−酢酸エチルエステル(式XIII)の合成
式IIIの化合物(3g、0.0127mol、1eq)をテトラヒドロフランに溶解し、2−メチレンコハク酸ジエチルエステル(4.74g、0.0255M)を加えた。得られた反応混合物を一定撹拌下で60℃に加熱した。60〜65℃でこの混合物に次亜塩素酸ナトリウムの溶液(24.0mL)をゆっくり加え、20時間撹拌した。この混合物に第二の量の次亜塩素酸ナトリウム(2mL)を加え、5時間撹拌した。テトラヒドロフランを蒸発させて反応混合物から除き、こうして得られた残留物に酢酸エチル(30mL)を加え、水(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、粗製の有機化合物を得た。溶出剤として酢酸エチルおよびヘキサン溶媒混合物を使用するカラムクロマトグラフィーによって、この粗製の化合物を精製した。収量は2.52gであり、融点は85〜86℃であった。1HNMR分光法による分析では以下のピークが得られた(CDCl3):7.35(s,1H),7.03−7.07(d,1H),6.83−6.86(d,1H),4.80−4.82(m,1H),4.18−4.31(m,4H),3.98−4.04(d,1H),3.88(s,3H),3.43−3.49(d,1H),3.22−3.28(d,1H),2.92−2.98(d,1H),1.80−1.99(m,8H),1.11−1.33(m,6H)。質量分析では以下のピークが得られた(m/z):419(M)+,420.6(M+1)+
【0151】
5−カルボキシメチル−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボン酸(式XIV)の合成
式VIの化合物の合成に関して記載される手順にしたがい、式Vの化合物の代わりに式XIIIの化合物を使用して標題化合物を製造した。1HNMR分光法による分析では以下のピークが得られた(DMSO−d6):6.98−7.21(m,3H),4.83(s,1H),3.78(S,3H),3.49−3.55(d,1H),2.89(s,2H),2.50−2.73(d,1H),1.70−1.99(m,8H)。質量分析では以下のピークが得られた(m/z):363(M)+,364.1(M+1)+
【実施例1】
【0152】
実施例1:1−{1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−4−フェニル−ピペリジン−4−イル}−エタノン(化合物番号15)
乾燥ジメチルホルムアミド0.6mL中の式VIの化合物(0.07g、0.2194mmol)および1−(4−フェニル−ピペリジン−4−イル)−エタノン(0.0789g、0.3291mmol)の冷却(0〜5℃)溶液にヒドロキシベンゾトリアゾール(0.0296g、0.2194mmol)およびN−メチルモルホリン(48μL、0.4388mmol)を加えた。得られた溶液を0〜5℃で1時間撹拌しておいた。その後、ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.0903g、0.4388mmol)を加え、得られた混合物を同温度で30分撹拌しておき、次いで室温で22.5時間撹拌した。反応混合物に水(10mL)を加えて反応をクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(2x15mL)で抽出した。酢酸エチル層を室温で維持することによって分離した白色固形物をろ別した。ろ液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、標題有機化合物を得た。収量は0.1916gであった。1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ6.82−7.26(m,8H),4.79(s,1H),4.06−4.08(d,1H),3.86(s,3H),3.06−3.12(d,1H),1.158−1.836(m,22H)。
【0153】
以下に記載される1−{1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−4−フェニル−ピペリジン−4−イル}エタノン(化合物番号15)の特定のアナログは、式VIの化合物を、対応する環状アミンで置換することによって製造することができる。
【0154】
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物番号11)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.32−7.33(d,1H),6.99−7.07(dd,1H),6.83−6.83(d,1H),4.80(s,1H),3.87−4.56(m,5H),3.18−3.31(m,1H),1.25−2.23(m,14H),1.25(s,3H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):416(M)+,417(M+1)+
【0155】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン(化合物番号9)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.3(s,1H),7.07−7.09(d,1H),6.83−6.86(d,1H),4.80(s,1H),3.86−3.93(m,7H),3.07−3.35(m,2H),1.52−2.01(m,17H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):386(M)+,387.6(M+1)+
【0156】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号16)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された:7.26−7.32(d,1H),7.06−7.09(d,1H),6.83−6.86(d,1H),4.78−4.81(m,1H),4.32−4.38(d,1H),3.87(s,3H),3.08−3.14(d,1H),2.35−2.53(m,7H),1.58−2.04(m,15H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):401(M)+,402.5(M+1)+
【0157】
[4−(4−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号18)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):6.84−7.43(m,7H),4.80(s,1H),4.40−4.46(d,1H),3.86(s,3H),3.09−3.11(1H),1.71−2.34(m,19H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):512.5(M)+,513.2(M+1)+
【0158】
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(化合物番号12)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):7.33−7.37(d,1H),7.07−7.09(d,1H),6.85−6.83(d,1H),4.82(s,1H),4.10−4.23(d,1H),3.71−3.91(m,6H),3.09−3.22(d,1H),1.67−2.19(m,18H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):430(M)+,431.2(M+1)+
【0159】
[3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号22)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):7.32(s,1H),7.07−7.10(d,1H),6.83−6.86(d,1H),4.80(s,1H),3.82(s,3H),3.41−3.52(m,2H),2.84(s,2H),1.47−2.08(m,20H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):416(M)+,417.3(M+1)+
【0160】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン(化合物番号13)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):7.32(s,1H),7.05−7.08(d,1H),6.83−6.85(d,1H),4.80−4.81(m,1H),4.17−4.23(d,1H),3.79(s,3H),3.11−3.16(d,1H),1.63−2.01(m,19H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):372(M)+,373.1.(M+1)+
【0161】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−イソブチル−1−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号21)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):7.28(s,1H),7.01−7.04(d,1H),6.78−6.81(d,1H),4.75(s,1H),4.27−4.32(d,1H),3.02−3.08(d,1H),3.82(s,3H),1.56−2.03(m,18H),1.20(s,3H),0.84−0.86(m,7H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):443(M)+,444(M+1)+
【0162】
4−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号10)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):7.26−7.32(d,1H),7.07−7.09(d,1H),6.84−6.86(d,1H),4.79−4.81(m,1H),4.32−4.38(d,1H),3.09−3.15(d,1H),3.78(s,3H,OCH3),1.68−1.99(m,16H),1.43(s,9H,3xCH3)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):487(M)+,488.5(M+1)+
【0163】
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−3−カルボン酸ジエチルアミド(化合物番号30)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.320(d,1H)7.047−7.078(d,1H),6.828−6.849(d,1H)4.816(s,1H)4.80(m,1H),4.25−4.31(d,1H),3.90−3.96(d,1H),3.86(s,3H),3.5−3.6(2H),3.37−3.43(m,2H),3.1−3.23(m,2H),1.08−1.97(m,21H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):471(M)+,472.700(M+1)+
【0164】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボキシル]−ピロリジン−3−カルボン酸アミド(化合物番号33)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):7.32(s,1H),7.05−7.08(d,1H),6.83−6.86(d,1H).4.80−4.82(s,1H),4.06−4.125(d,1H),3.87−3.89(s,3H),3.35−3.40(m,2H),3.35−3.40(m,1H),2.84(s,3H),1.6−2.0(M,13H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):415(m)+416.300(M+1)+
【0165】
[4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号26)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.342−7.49(m,5H),7.09−7.11(d,1H),6.84−6.87(d,1H),4.81(s,1H),4.40−4.46(d,1H),3.88(s,1H),3.09−3.21(m,1H),1.68−2.17(m,19H)。質量分析では以下のピークが示された:557(M)+,558(M+1)+
【0166】
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペリジン−4−オン(化合物番号25)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):7.32−7.33(d,1H),7.07−7.10(d,1H),6.84−6.87(d,1H),9.81−4.83(m,1H),4.42−4.44(d,1H),3.88(s,3H)3.13−3.19(d,1H),2.49−2.51(m,4H)1.57−2.04(m,15H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):400(M)+,401.2(M+1)+
【0167】
(5−ベンジル−2,5−ジアザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号27)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.303−7.35(m,6H)7.06−7.08(d,1H)6.83−6.88(m,1H),4.8(s,1H),3.87(s,3H,OCH3),3.70−3.78(m,3H),3.33−3.5(m,2H),2.8(s,2H),1.6−2.04(m,16H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):489(M)+,490.500(M+1)+
【0168】
(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル)−メタノン(化合物番号28)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.26−7.32(m,6H)7.06−7.08(d,1H),6.83−6.86)(d,1H)4.8(s,1H)4.31−3.37(d,1H)3.87(s,3H),3.36−3.4(m,2H),3.13(d,1H)2.35−2.55(m,8H),1.61−2.04(m,11H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):477(M)+,478.500(M+1)+
【0169】
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−3−カルボン酸メチルアミド(化合物番号29)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.33(d,1H),7.05−7.07(d,1H),6.84−6.87(d,1H),4.80−4.81(d,1H);4.18−4.23(d,1H),3.87(s,3H),3.10−3.22(m,1H),2.72−2.82(m,3H),1.62−2.10(m,18H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):429(M)+,430.500(M+1)+
【0170】
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペリジン−2−カルボン酸メチルエステル(化合物番号32)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.33−7.35(d,1H),7.07−7.10(d,1H),6.83−6.86(m,1H),4.79−9.8(d,1H),4.36−4.42(d,1H),3.8(s,3H),3.71−3.79(m,3H),3.0−3.16(d,1H),1.23−2.04(m,20H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):444(M)+,445.5(M+1)+
【0171】
(4−ベンジル−ピペリジン−1−イル)−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号24)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ6.8−7.34(m,8H),4.8(d,1H),4.54−4.48(d,1H),9.36−4.41(d,1H),3.87(s,3H),3.06−3.15(m,2H),2.53−2.63(m,4H),1.64−2.04(m,16H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):476(M+),477.3(M+1)+
【0172】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号23)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.33(s,1H),6.86−7.13(d,2H),4.8(s,1H),4.37(d,1H)3.87(s,3H),3.1(d,1H),1.85−2.01(m,8H)1.25−1.56(m,12H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):402.4(M)+,403.4(M+1)+
【0173】
{4−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−[1,4]ジアゼパン−1−イル}−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号19)
質量分析による分析では以下のピークが示された(m/z):702(M+),703.4(M+1)+
【0174】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号37)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.33(s,1H),7.05−7.08(d,1H),6.83−6.86(d,1H),4.80(s,1H),4.11−4.20(d,2H),3.87(s,3H),3.55−3.84(m,1H),3.35−3.40(d,1H),3.18(s,3H),3.06−3.12(d,1H),1.54−2.00(m,17H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):(416)(M)+,417.50(M+1)+
【0175】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(3−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号31)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.307(d,1H),7.036−7.064(d,1H),6.820−6.848(d,1H),4.783(s,1H),4.14−4.28(m,3H),3.85(s,3H),3.6−3.66(m,3H),3.13−3.19(m,1H),1.54−2.02(m,15H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):402(M)+,403.400(M+1)+
【実施例2】
【0176】
実施例2:[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル−メタノン(化合物番号17)
ジクロロメタン(3mL)中の化合物番号1(0.1639g、0.3365mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(0.13mL、1.6825mmol)を加え、反応混合物を室温で4.5時間撹拌した。水(10mL)を加えて反応をクエンチし、炭酸水素ナトリウム溶液を加えることによって反応混合物を塩基性にした。得られた混合物を酢酸エチル(2x10mL)で抽出した。酢酸エチル層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、最終的に減圧下で濃縮して、半固形の残留物を得、この残留物をヘキサンで処理して標題有機化合物を得た。
【0177】
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.33(d,1H),7.07−7.09(d,1H),6.84−6.86(d,1H),4.80(s,1H),4.33−4.39(d,1H),3.88(s,3H),3.09−3.14(d,1H),2.8−2.9(m,4H),1.62−2.05(m,15H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):387(M)+.388.1(M+1)+
【実施例3】
【0178】
実施例3:3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−シクロプロピルメチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号20)
乾燥アセトン(4mL)中の化合物番号17(0.048g、0.1240mmol)およびシクロプロピルメチルクロライド(25μL、0.2728mmol)の撹拌溶液に無水炭酸カリウム(0.1368g、0.992mmol)を加えた。得られた混合物を油浴中で還流し、温度を50〜55℃で24時間維持した。水(20mL)を加えることによって反応をクエンチした。得られた混合物を酢酸エチル(2x10mL)で抽出した。酢酸エチル層を水で洗浄し、無水炭酸カリウムで乾燥した。有機層を減圧下で濃縮して標題有機化合物を得た。
【0179】
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.33(s,1H),7.07−7.09(d,1H),6.83−6.86(d,1H),3.8(s,3H),3.08−3.14(d,1H),1.33−1.85(m,21H),0.07−0.56(m,5H)。
【実施例4】
【0180】
実施例4:[1−4]−ビピペリジニル−1−イル−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号14)
アセトニトリル(1.5mL)中の式VIの化合物(0.05g)の溶液にチオニルクロライド(0.186g、1.57mmol、10eq)を加え、この溶液を70〜72℃で3時間還流した。減圧下で溶媒を除去し、トルエンを使用して過剰のチオニルクロライドを共沸蒸留して除去した。得られた生成物をジクロロメタン(2mL)にとり、4−ピペリジノ−ピペラジン(0.0526g)およびトリエチルアミン(0.13mL)を加えた。反応混合物を室温で19時間撹拌した。得られた反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗製の有機化合物を得、溶出剤としてメタノール:酢酸エチル[1:10]溶媒系を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した。収量=0.038g。
【0181】
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された:7.32−7.35(d,1H),7.07−7.10(d,1H),6.84−6.87(d,1H),4.8(s,1H),4.7(m,2H),4.35−4.40(m,2H),3.88(s,3H),3.07−3.13(m,1H),1.5−2.07(m,27H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):469(M)+,470.1(M+1)+
【実施例5】
【0182】
実施例5:[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ピロリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン(化合物番号3)
式XIVの化合物(70mg、0.193mmol、1eq.)をジメチルホルムアミド(0.7mL)にとり、次いでピロリジン(0.035mL、0.424mmol、2.2eq)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、ヒドロキシベンゾトリアゾール(52mg、0.385mmol、2eq)およびN−メチルモルホリン(0.84mL、0.77mmol、4eq)を加え、0℃で1時間撹拌した。この反応物に0℃で一定撹拌下で1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCHCl)(81.33mg、0.424mmol、22eq)を加えた。反応物を室温に温めておき、次いで24時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、有機化合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。こうして得られた粗製の化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製した。
【0183】
1NMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3)δ:7.323−7.327(d,1H,Ar),7.07−7.10(dd,1H),6.83−6.86(d,1H,Ar),4.79−4.81(m,1H),3.84−3.98(m,5H,OCH3,CH2),3.43−3.55(m,8H),2.9−3.04(d,1H),2.84−2.89(d,1H),1.77−1.97(m,16H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):469(M)+,470.1(M+1)+
【0184】
以下に記載される[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ピロリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン(化合物番号3)の特定のアナログは、式VIの化合物を、対応する環状アミンと反応させることによって製造することができる。
【0185】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ピペリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン(化合物番号4)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.325(d,1H),7.09−7.11(d,1H,Ar),6.83−6.85(d,1H,Ar),4.79−4.816(m,1H)3.96−4.05(m,2H),3.87(s,3H,−OCH3),3.44−3.60(m,8H),2.99(s,2H),1.49−2.01(m,20H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):497(M)+,498.2(M+1)+
【0186】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−5−(ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル)−[{ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル−5−イル]−エタノン(化合物番号5)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.26−7.32(m,1H),7.02−7.11(m,1H),6.8−6.86(m,1H),4.79(m,1H),4.56−4.58(m,2H),3.8−8.6(s,3H,−OCH3),3.5−3.78(m,8H),2.84−3.59(m,6H),1.83−2.1(m,16H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):585(M+),586.2(M+1)+
【0187】
[5−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボニル]−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−メタノン(化合物番号6)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.27−7.44(m,11H,ArH),7.08−7.11(d,1H,Ar),6.84−6.87(d,1H,Ar),4.73−4.81(m,1H),4.51−4.54(m,2H),4.08(m,5H,OCH3,CH2),3.00−3.92(m,8H),1.58−2.15(m,16H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):749(M)+,750.1(M+1)+
【0188】
1−{1−[5−(4−アセチル−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボニル)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−4−フェニル−ピペリジン−4−イル]−エタノン(化合物番号2)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.28−7.35(m,11H,ArH),7.015−7.078(d,1H,ArH),6.804−6.85(d,1H,ArH),4.677−4.807(m,1H,CH),4.184−4.22(m,2H),3.861(s,1H,−OCH3),3.38−3.44(m,2H),2.32−3.15(m,8H),1.8−2.08(m,22H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):733(M)+,734.4(M+1)+
【0189】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−5−(4−カルボン酸tertブチル−エステル−ピペラジン−1−イル−カルボニル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル)−({4−カルボン酸−tertブチルエステルピペラジン−1−イル)エタノン(化合物番号1)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.26−7.31(d,1H,ArH),7.06−7.09(d,1H,Ar),6.87−6.84(d,1H,Ar),4.81(m,1H,CH2),4.11−4.13(m,1H,CH2),3.88(s,3H,−OCH3),3.48−3.68(m,16H,8xNCH2)2.96−3.05(m,2H,2xCH2),1.85−1.97(m,8H,4xCH2),1.47(s,19H,9xCH3)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):699(M)+,700.600(M+1)+
【0190】
[5−(5−ベンジル−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−(カルボニル)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル]−,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−5−ベンジル−2,5−ジアザビシクロ−[2.2.1]ヘプタ−2−イル−エタノン(化合物番号8)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(DMSO):δ6.99−7.34(m,13H,Ar),4.809(m,1H),4.4−4.53(d,1H),3.5−3.91(m,13H),2.7−3.08(m,5H),1.56−1.8(m,16H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):703(M)+,704.4(M+1)+
【0191】
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン(化合物番号7)
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):δ7.26−7.34(m,1H),7.08−7.11(d,1H),6.83−6.85(d,1H),4.79(s,1H),3.87−3.96(m,5H,3xOCH3,CH2),3.36−3.68(m,8H),2.8−3.05(m,4H),1.67−1.89(m,20H)。
【実施例6】
【0192】
実施例6:3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−7−メチル]−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−6,9−ジオン(化合物番号36)
ジメチルホルムアミド(1.0mL)中の式XIIIの化合物(0.070g、0.016mmol、1.0eq)の溶液にメチルアミン(0.015g,0.16mmol、10.0eq)を加え、 反応混合物を100℃で一晩撹拌した。得られた反応混合物を水(10.0mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。
収率:50%。
M.P.169〜170℃。
質量(m/z):359.0(M++1)。
1HNMR(CDCl3):δ7.3545(d,1H,Ar),6.99−7.02(d,1H,Ar),6.84−6.86(d,1H,Ar),4.80−4.82(m,1H),3.94−4.00(d,1H),3.88(s,1H,OCH3),3.36−3.41(m,1H),3.18−3.24(m,1H),3.09(s,3H,−NCH3),2.8−2.83(m,1H),1.59−2.01(m,8H)。
【実施例7】
【0193】
実施例7:3−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン(化合物番号34)
式Vの化合物の合成に関して記載される手順にしたがい、メタクリル酸メチルの代わりに3−メチレン−2−ノルボルネンオンを使用して標題化合物を製造した。
【0194】
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):7.34(s,1H),7.0−7.03(d,1H),6.82−6.85(d,1H),4.80−4.81(m,1H),3.82(s,3H),3.24−3.43(m,2H),2.68−2.75(d,2H),2.40−2.43(d,1H),1.43−2.01(m,12H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):355(M)+,356.5(M+1)+
【実施例8】
【0195】
実施例8:3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−6−オン(化合物番号35)
式Vの化合物の合成に関して記載される手順にしたがい、メタクリル酸メチルの代わりにα−メチレン−γ−ブチロラクトンを使用して標題化合物を合成した。生成物の融点は152.5〜152.7℃であった。
【0196】
1HNMR分光法による分析では以下のピークが示された(CDCl3):7.36(d,1H),7.05(d,1H),6.84−6.87(d,1H),4.81−4.82(m,1H),4.44−4.54(m,2H),3.86−3.91(m,4H),3.32−3.38(d,1H),2.69−2.71(m,1H),2.37−2.41(m,1H),1.78−1.79(m,8H)。質量分析では以下のピークが示された(m/z):331(M)+,332.3(M+1)+
【実施例9】
【0197】
実施例9:4−ジフルオロメトキシ−3−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドおよび3,4−ビス−ジフルオロメトキシ−ベンズアルデヒド
ジメチルホルムアミド(70mL)中の化合物3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(市販されている)(0.072mol)の溶液に、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド(0.036mol)を加えた。得られた反応混合物に水酸化ナトリウム溶液(30%溶液0.0018mol)を滴加した。この滴加は、クロロ−ジフルオロメタンを連続的に流しつつ、約3分間行った。反応混合物を希塩酸で酸性化し、水で希釈した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、減圧下で濃縮した。こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。
【実施例10】
【0198】
実施例10:3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号38)
段階a:3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−ベンズアルデヒドの合成
ジメチルホルムアミド(10mL)中にとった3−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンズアルデヒド(市販されている)(1eq)の溶液に、ヨウ化カリウム(0.1eq)および炭酸カリウム(2eq)を加えた。反応混合物を70℃で撹拌し、シクロペンチルブロミド(2eq)を滴加した。得られた反応混合物を70〜80℃で16時間撹拌した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄した。有機溶媒を減圧下で除去した。こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。
【0199】
段階b:3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−ベンズアルデヒドオキシムの合成。
エタノール中の上記段階aから得られた化合物(1eq)の溶液に塩酸ヒドロキシルアミン(2eq)および酢酸ナトリウム(2eq)を加えた。反応混合物を室温で2〜3時間撹拌した。有機溶媒を減圧下で除去した。こうして得られた残留物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、標題化合物を供給した。
【0200】
段階c:3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メトキシカルボニルメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボン酸メチルエステルの合成
テトラヒドロフラン中の上記段階bから得られた化合物(1eq)の溶液にジメチルイタコナート(2eq)を加えた。反応混合物を60℃で0.5時間撹拌し、次いで次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えた。得られた反応混合物を60〜70℃で5〜6時間撹拌した。テトラヒドロフランを減圧下で除去した。こうして得られた残留物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液および水で洗浄した。反応混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、標題化合物を供給した。
【0201】
段階d:5−カルボキシメチル−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボン酸の合成
テトラヒドロフラン中の段階cから得られた化合物(1.0eq)の溶液に水中の水酸化リチウム(5.0eq)を(5N溶液として)加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。減圧下で溶媒を除去し、こうして得られた残留物を水で希釈し、濃塩酸を滴下して酸性化した。有機化合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、最終的に減圧下で濃縮して、標題有機化合物を得た。
【0202】
段階e:2−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−ヒドロキシメチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−エタノールの合成
テトラヒドロフラン中のホウ水素化ナトリウム(3eq)の溶液にテトラヒドロフラン中の上記段階dから得られた化合物(1eq)の溶液を加えた。得られた反応混合物に0℃でトリフルオロボラン(3eq)のエーテル溶液を加え、室温で14〜16時間撹拌した。水酸化ナトリウム(1N)溶液を0℃で加え、1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。抽出物をまとめ、塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、減圧下で濃縮した。こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。
【0203】
段階f:3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサアザ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エンの合成
テトラヒドロフラン中の上記段階eから得られた化合物(1eq)の溶液にトリフェニルホスフィン(1.12eq)およびスクシンイミド(1eq)、ジイソプロピルジアザジカルボキシラート(1.14eq)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。有機溶媒を減圧下で除去し、こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。
質量(m/z):318(M++1)。
【0204】
以下に記載される3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号38)の特定のアナログは、適切なベンズアルデヒド基をアルキルハライド、アルカリールハライドまたはシクロアルキルハライドと反応させることによって製造することができる。
3−(3−シクロプロピルメトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号39)
質量(m/z):304.11(M++1)
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン
質量(m/z):328.15(M++1)
3−(4−ジフルオロ−3−ブトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号41)
質量(m/z):342.17(M++1)
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−イソブトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号42)
質量(m/z):328.15(M++1)
3−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号43)
質量(m/z):340.17(M++1)
3−(3−ベンジルオキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号44)
質量(m/z):376.14
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−シクロペンチルオキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号45)
質量(m/z):354.11
3−(3,4−ビス−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号46)
質量(m/z):366.18(M++1)。
3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号72)
【実施例11】
【0205】
実施例11:5−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシ−フェノール(化合物番号73)
メタノール(5mL)中の化合物番号72(100mg、0.29mmol)の溶液にパラジウム−炭素(40mg、10%)を加えた。反応混合物を水素ガスで排気し、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌しておいた。セライト床を通して反応混合物をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して標題化合物を供給した。収量=48mg。
質量(m/z):250.19(M++1)。
【実施例12】
【0206】
実施例12:4−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシ−フェノール(化合物番号52)
段階a:3−(4−ベンジルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エンの合成。
化合物番号38の合成に関して記載される手順にしたがい、シクロペンチルブロミドの代わりにベンジルブロミドを使用して標題化合物を製造した。
【0207】
段階b:4−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシ−フェノールの合成
化合物番号73の合成に関して記載される手順にしたがい、化合物番号72の代わりに化合物番号50を使用して標題化合物を製造した。
質量(m/z):250(M++1)。
【実施例13】
【0208】
実施例13:3−(3−エトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号63)
ジメチルホルムアミド(10mL)中の化合物番号73(1eq)の溶液にヨウ化カリウム(0.1eq)および炭酸カリウム(2eq)を加えた。反応混合物を室温で撹拌し、臭化エチル(2eq)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄した。有機溶媒を減圧下で除去した。こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。収率=90%。
質量(m/z):278.18(M++1)。
【0209】
以下に記載される3−(3−エトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号63)のアナログは、臭化エチルの代わりに適切なアルキルハライドまたはシクロアルキルハライドを使用して、各事例でそれぞれ適切に製造することができる。
3−(3−ブトキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号47)
質量(m/z):342(M++1)
3−[3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルオキシ)−4−ジフルオロメトキシ−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号48)
質量(m/z):380(M++1)
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号49)
質量(m/z):300.06(M++1)。
3−(3−シクロヘプチルオキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号51)
質量(m/z):382.28(M++1)。
3−[3−(インダン−2−イルオキシ)−4−メトキシ−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号53)。
質量(m/z):366.37(M++1)。
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号62)
質量(m/z):264.8(M++1)。
3−(4−メトキシ−3−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号64)
質量(m/z):292.14(M+1)。
3−(3−イソプロポキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号65)
質量(m/z):292.14(M++1)。
3−(3−ブトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号66)
質量(m/z):306.18(M++1)。
3−(3−イソブトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号67)
質量(m/z):306.18(M++1)。
3−[4−メトキシ−3−(3−メチル−ブトキシ)−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号68)
質量(m/z):320.18(M++1)。
3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号69)
質量(m/z):332.17(M++1)
3−[4−メトキシ−3−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号71)
質量(m/z):363.14(M++1)
3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号72)
質量(m/z):340.14(M+1)
【実施例14】
【0210】
実施例14:3−(4−エトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号54)
実施例13に記載される手順にしたがい、化合物番号73の代わりに化合物番号52を使用して標題化合物を製造した。収率=79%。
質量(m/z):278.24(M++1)。
【0211】
以下に記載される3−(4−エトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号54)のアナログは、臭化エチルの代わりに適切なアルキルハライドまたはシクロアルキルハライドを使用して、それぞれ各事例で適切に製造することができる。
3−(3−メトキシ−4−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号55)
質量(m/z):292.28(M++1)。
3−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物56)
質量(m/z):292.28(M++1)。
3−(4−ブトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号57)
質量(m/z):366.18(M++1)。
3−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号58)
質量(m/z):318.27(M++1)。
3−(4−イソブトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4,4]ノナ−2−エン(化合物番号59)
質量(m/z):306.25(M++1)。
3−(4−シクロヘキシルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号60)
質量(m/z):332.25(M++1)。
3−(4−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号61)
質量(m/z):304.24(M++1)。
【実施例15】
【0212】
実施例15:4−(メチレン−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル。
段階a:(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
ジクロロメタン(100mL)中の化合物トランス−アミノシクロヘキサノール塩酸塩(4.0g、26.4mmol)の溶液にトリエチルアミン(7.35mL、52.8mmol)を加え、反応混合物を30分撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、次いでジクロロメタン(10.0mL)中のtert−ブチルジカルボナート(8.64g、39.6mmol)を加えた。得られた反応混合物を8時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、30分間強く撹拌した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を供給した。
収量=5.05g
【0213】
段階b:(4−オキソ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
ジクロロメタン(100mL)中の上記段階aから得られた化合物(5g、23.4mmol)の溶液にクロロクロム酸ピリジニウム(7.6g、35.0mmol)およびセライト(5.0g)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。ジクロロメタンを減圧下で蒸発させ、残留物を酢酸エチルで希釈した。セライト床を通して反応混合物をろ過し、減圧下で濃縮した。こうして得られた粗製の化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。
収量:3.5g
【0214】
段階c:4−メチレン−シクロヘキシル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成
トリフェニルメチルホスホニウムヨーダイド(17.2g、42.5mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(4.13g、36.8mmol)を窒素雰囲気下でまとめ、室温で乾燥テトラヒドロフラン(150mL)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。得られた反応混合物に、窒素雰囲気下で、乾燥テトラヒドロフラン中の上記段階bから得られた化合物の溶液を加え、0℃に冷却し、次いで室温で10時間撹拌した。反応混合物を水(5.0mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。こうして得られた残留物をジクロロメタンに溶解し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧下で濃縮し、こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。収量=2.1g
質量(m/z):211(M++1)。
【実施例16】
【0215】
実施例16:2−(4−メチレン−シクロヘキシル)−イソインドール−1,3−ジオン
アミノシクロヘキサノール塩酸塩(6.3g、41.6mmol)およびトリエチルアミン(11.6mL、83.1mmol)を、トルエン(150mL)中、室温で1時間撹拌した。この反応物に無水フタル酸(7.4g、49.9mmol)を加え、反応混合物を120〜130℃で撹拌した。副産物の水を反応混合物から除去した。トルエンを減圧下で濃縮した。こうして得られた粗製の化合物を、溶出剤としてヘキサン中エーテルの溶媒混合物(2:1)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物(8.5g、84%)を供給した。
質量(m/z):241(M++1)
【実施例17】
【0216】
実施例17:[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イル]−カルバミン酸イソプロピルエステル(化合物番号79)
窒素雰囲気下、室温で、ジクロロメタン中20%クロロホルム(50mL)中の4−メチレン−シクロヘキシル−炭酸tert−ブチルエステル(0.55g、2.62mmol)、3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−ベンズアルデヒドオキシム(0.62g、2.62mmol)およびピリジン(1mL)の溶液に次亜塩素酸ナトリウム(4.1、5.0mL、2.62mmol)を滴加した。得られた反応混合物を室温で15時間撹拌し、次いで次亜塩素酸ナトリウム(4%、5.0mL、2.62mmol)を滴加した。得られた反応混合物を室温で15時間撹拌し、次いで次亜塩素酸ナトリウム(4%、5mL、2.62mmol)を加えた。反応混合物を再度15時間撹拌した。有機層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。収量=0.85g。
質量(m/z):445
【0217】
以下に記載される[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イル]−カルバミン酸イソプロピルエステル(化合物番号79)のアナログは、4−メチレン−シクロヘキシル−8−炭酸tert−ブチルエステルの代わりに適切なメチレン−シクロアルキル基を使用して、それぞれ各事例において適切に製造することができる。
7−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクタ−6−エン(化合物番号82)
質量(m/z):302(M++1)。
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン(化合物番号83)
質量(m/z):332.22(M++1)。
【実施例18】
【0218】
実施例18:2−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イル]−イソインドール−1,3−ジオン(化合物番号81)
実施例15に記載される手順にしたがい、4−メチレン−シクロヘキシル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの代わりに2−(4−メチレン−シクロヘキシル)−イソインドール−1,3−ジオンを使用して標題化合物を製造した。収量;0.9g
質量(m/z):475(M++1)。
【実施例19】
【0219】
実施例19:3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イルアミン(化合物番号80)
ジクロロメタン(50mL)中の化合物番号79(0.26g、0.54mmol)の溶液に0℃でメタノール性塩酸(5.9mL、29.3mmol)を加え、反応混合物を室温で7時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、エーテルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮した。こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。収量:0.19g
質量(m/z):345(M++1)。
【実施例20】
【0220】
実施例20:3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−7−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号84)
段階a:3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
0℃のジクロロメタン(25mL)中のtert−ブチルジカルボナート(9.06g、0.02325mol)の溶液にジクロロメタン(15mL)中のR(+)−3−ヒドロキシピロリジンの溶液を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。こうして得られた残留物を、溶出剤としてヘキサン中酢酸エチル(40:60)の溶媒混合物を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。収量=4.0g
【0221】
段階b:3−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
ジクロロメタン(10mL)中の上記段階aから得られた化合物(500mg、0.0027mol)の溶液にセライト(400mg)を加え、室温で10分撹拌した。クロロクロム酸ピリジニウム(869mg、0.0040mol)を5分間にわたって少しずつ加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。ジクロロメタンを減圧下で除去し、次いで酢酸エチルを加えた。得られた反応混合物を再度10分撹拌し、セライト床を通してろ過した。有機層を減圧下で除去した。こうして得られた残留物を、溶出剤としてヘキサン中酢酸エチル(30:70)の溶媒混合物を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。収量:350mg
【0222】
段階c:3−メチレン−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
テトラヒドロフラン(10mL)中の化合物トリフェニルメチルホスホニウムヨーダイド(2.24g、0.0055mol)、カリウムtert−ブトキシド(517mg、0.0046mol)の溶液を−78℃で20分撹拌し、次いで室温で1時間撹拌した。得られた反応混合物に0℃でテトラヒドロフラン(10mL)中の3−メチレン−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(340mg、0.0018mol)の溶液を加えた。得られた反応混合物を室温で10分撹拌し、次いで水で希釈した。テトラヒドロフランを減圧下で蒸発させ、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで洗浄し、減圧下で濃縮した。こうして得られた残留物を、溶出剤としてヘキサン中酢酸エチル(10:90)の溶媒混合物を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した。収量:170mg。
【0223】
段階d:3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−7−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
上記段階cから得られた化合物(170mg、0.0010mol)および3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−ベンズアルデヒドオキシム(236mg、0.0010mol)をクロロホルム中ジクロロメタン(20%)にとり、次いでピリジン(2滴)を加えた。反応混合物を室温で10分撹拌し、次いで次亜塩素酸ナトリウム(2mL)を滴加した。得られた反応混合物を室温で4時間撹拌した。テトラヒドロフランを減圧下で蒸発させ、次いで水で希釈した。化合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。収量:200mg。
【0224】
以下に記載される3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−7−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号84)のアナログは、3−メチレン−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに適切なピペリジニル基を使用して製造することができる。
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号74)
【実施例21】
【0225】
実施例21:3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号85)
実施例19に記載される手順にしたがって標題化合物を製造した。収率:60%。
質量(m/z):317.16(M+−HCl)。
【0226】
以下に記載される(化合物番号85)のアナログは、適切なアミノ基を脱保護することによって、それぞれ各事例で適切に製造することができる。
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エンの塩酸塩(化合物番号75)
質量(m/z):331.25(M+−HCl)。
【実施例22】
【0227】
実施例22:3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(化合物番号77)
ジクロロメタン(5mL)中の化合物番号75の溶液に1,3−ジフルオロ−2−イソシアネート−ベンゼン(0.2954mol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。こうして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を供給した。収量:96mg。
質量(m/z):486.07(M++1)。
【0228】
以下に記載される3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(化合物番号77)のアナログは、1,3−ジフルオロ−イソシアネート−ベンゼンの代わりに適切なイソシアネート基を使用して、それぞれ各事例において適切に製造することができる。
4−クロロ−N−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボニル]−ベンゼンスルホンアミド(化合物番号76)
質量(m/z):548.01(M++1)。
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(化合物番号77)
質量(m/z):486.07(M++1)。
【実施例23】
【0229】
実施例23:PDE IV阻害剤としての化合物の効力
PDE−IV酵素アッセイ
PDE−4阻害剤としての化合物の効力を酵素アッセイによって測定した(Burnouf et al.; J. Med. Chem., 2000, 43: 4850-4867)。使用されたPDE−4酵素供給源は、超音波処理によって調製されたU937細胞のサイトゾルフラクションであった。酵素反応は、該サイトゾルフラクションを酵素供給源として用いて、cAMP(1μM)の存在下で、30℃で、NCEの存在または不存在下で、45〜60分間行った。この反応混合物の一定量をさらにELISAアッセイにかけてサンプル中のcAMPのレベルを測定した。サンプル中のcAMPの濃度はPDE−4酵素阻害の程度と直接相関する。結果を%コントロールとして示したところ、試験化合物のIC50値がμM〜低nmの範囲であることがわかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式Iの構造を有する化合物、およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシド:
【化1】

式I
式中
Xは酸素であり;
1は水素;アルキル;ヘテロサイクリル;(CH21-4OR’、ただしR2もまた(CH21-4OR’であり;−C(=O)NRxy、ただしR2もまた−C(=O)NRxyであり;または−(CH2m−C(=O)R3であり;
2は−(CH2mC(=O)R3;−(CH21-4OR’、ただしR1もまた(CH21-4OR’であり;−C(=O)NRxy、ただしR1もまた−C(=O)NRxyであるか、あるいは、R1およびR2は一緒になって、場合により置換されているシクロアルキルまたはヘテロサイクリル環を形成し、この場合、該任意の置換基はオキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ニトロ、−NH2、−C(=O)NRxy、−NHCOOR6、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、または置換アミノであり;
4は水素;アルキル;−OR5;ハロゲン;−NH2、置換アミノ;シアノ;カルボキシ;または−C(=O)NRxyであるか;あるいはR2およびR4は、N、OおよびSからなる群から選択される0〜4個のヘテロ原子(群)を有する、環Bに縮合した、場合により置換されている4〜12員飽和または不飽和単環式または二環式環系を形成し、この場合、該置換基は1個またはそれ以上のアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−NH2または置換アミノであり、ただしR2およびR4は一緒になって−CH2−O−CH2−O−CH2−を形成せず;
7は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、−OR5、ハロゲン、シアノ、−NH2または置換アミノであり;
1およびX2はそれぞれ独立して水素、アルキル、アルカリール、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;
Yは酸素原子;イオウ原子;または−NRであり;
1およびY2はそれぞれ独立して水素;アルキル;−OR;−SR;または−NHRであり;
この場合、場合により、任意のY1およびX2&X1およびY2は一緒になって、環Aと縮合したサイクリック環を形成し、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、1〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有し;
場合により、X1およびX2は一緒になって、環Aと縮合したサイクリック環を形成し、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、2〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有し、
この場合、該ハロゲンはF、Cl、Br、またはIであり;R’はアルキル、アルケニル、アルキニル、飽和または不飽和シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであり;RxおよびRyはそれぞれ独立して水素、アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6アルキニル、シクロアルキル、−SO25、アリール、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロサイクリルアルキルであり;mは0〜2の範囲の整数であり;R3は、場合により置換されているRpまたはRqであり;R6はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであり;ならびにRは水素、アシル、アリール、またはアルキルであり;ならびに
この場合、R5は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルであり;Rpはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であり、この場合、該環はNを介して(CH2mC(=O)に結合しており、ならびにRqはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であり、この場合、該環はCを介して−(CH2mC(=O)に結合している。
【請求項2】
Yが酸素または−NRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1およびY2がそれぞれ独立して水素、アルキルまたは−ORである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
1およびX2がそれぞれ独立してメチル、エチル、ブチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、モルホリニルメチル、ジフルオロメチル、シクロプロピルメチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、インダニル、アダマンチルおよびベンジルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
XおよびYが独立して酸素であり、X1およびX2が独立して、場合により置換されているアルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリルアルキルまたはアルカリールであり;R1およびR2が独立してアルキルまたは−(CH2mC(=O)R3であり、この場合、R3はRpであり、あるいはR1およびR2が一緒になって、場合により置換されているシクロアルキルおよびヘテロサイクリル環を形成し;ならびにY1、Y2、R4およびR7がそれぞれ水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
pが、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ホモピペラジニル、またはジアザ−ビシクロヘプタンから選択される、場合により置換されているヘテロサイクリル環である、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
1およびX2が一緒になって、シクロヘキシル、シクロブチルおよびシクロペンチルからなる群から選択されるシクロアルキル環;または、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピロリジンおよびテトラヒドロピラニルからなる群から選択されるヘテロサイクリル環を形成している、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
1およびR2上の任意の置換基が、−NH2、ジフルオロフェニルアミノカルボニル、ジクロロフェニルアミノカルボニル、インダンジオン、tertブチルカルバメート、カルボキシ、tert−ブトキシカルボニルまたはクロロフェニルスルホンアミドカルボニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
1およびX2が一緒になって、3〜5個の環内炭素原子を含有し、2〜3個のヘテロ原子、例えばN、OおよびSを有する、環Aと縮合したサイクリック環を形成してよい、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
以下の式Iの構造を有する化合物、およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシド:
【化2】

式I
式中
XはNR7またはSであり;
7は水素または(C1−C6)−アルキルであり;
1およびR2はそれぞれ独立してアルキル;アルケニル;アルキニル;アルコキシ;ヒドロキシ;シアノ;ニトロ;ハロゲン;ヘテロアリール;ヘテロサイクリル;ヘテロアリールアルキル;ヘテロサイクリルアルキル;−NH2;置換アミノ;カルボキシ;−(CH2m(C=O)R3;−C(=O)NRxy;または−(CH21-4OR’であるか、あるいはR1およびR2は一緒になって、場合により置換されているシクロアルキルまたはヘテロサイクリル環を形成してよく、この場合、該連結R1−R2環(群)の置換基はオキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ニトロ、−NH2、−C(=O)NRxy、−NHCOOR6、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、または置換アミノであってよく;
4は水素;アルキル;ハロゲン;−OR5;シアノ;カルボキシ;−NH2、置換アミノ、または−C(=O)NRxyであるか、あるいはR2およびR4は一緒になって、0〜4個のヘテロ原子を有する、環Bに縮合した、場合により置換されている4〜12員飽和または不飽和単環式または二環式環系を形成してよく、この場合、該ヘテロ原子はN、OまたはSであり、ただしR2およびR4は一緒になって−CH2−O−CH2−O−CH2−を形成せず、ならびに該置換基は1個またはそれ以上のアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、またはアミノであり;
7は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、−OR5、ハロゲン、シアノ、−NH2または置換アミノであり;
1およびX2はそれぞれ独立してアルキル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであり;
Yは酸素原子;イオウ原子;または−NRであり;
1およびY2はそれぞれ独立して水素;アルキル;−OR;−SR;または−NHRであり;
任意のY1およびX2&X1およびY2は、場合により一緒になって、環Aと縮合したサイクリック環を形成し、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、N、OおよびSからなる群から選択される1〜3個のヘテロ原子を有し;ならびに
1およびX2は、場合により一緒になって、式Iに示される環Aと縮合したサイクリック環を形成し、該環は3〜5個の環内炭素原子を含有し、N、OおよびSからなる群から選択される2〜3個のヘテロ原子を有し;
この場合、該ハロゲンはF、Cl、Br、またはIであり;R3は、場合により置換されているRpまたはRqであり;R6はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロサイクリルアルキルであり;Rは水素、アシル、アリールまたはアルキルであり;mは0〜2の範囲の整数であり;R3は、場合により置換されているRpまたはRqであり;R’はアルキル、アルケニル、アルキニル、飽和または不飽和シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであり;ならびにRxおよびRyはそれぞれ独立して水素、アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6アルキニル、シクロアルキル、−SO25、アリール、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロサイクリルアルキルであり;
この場合、R5は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルであり;Rpはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であり、この場合、該環はNを介して(CH2mC(=O)に結合しており、ならびにRqはヘテロサイクリルまたはヘテロアリール環であり、この場合、該環はCを介して−(CH2mC(=O)に結合している。
【請求項11】
以下から選択される化合物:
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−5−(4−カルボン酸tertブチル−エステル−ピペラジン−1−イル−カルボニル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル)−({4−カルボン酸−tertブチルエステルピペラジン−1−イル)エタノン(化合物番号1)、
1−{1−[5−(4−アセチル−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボニル)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−4−アセチル−4−フェニル−ピペリジン−4−イル]−エタノン(化合物番号2)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ピロリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピロリジン−1−イル−エタノン(化合物番号3)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ピペリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペリジン−1−イル−エタノン(化合物番号4)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−5−(ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル)−[{ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル−5−イル]エタノン(化合物番号5)、
[5−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボニル]−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−エタノン(化合物番号6)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−(ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−カルボニル)−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル)−エタノン(化合物番号7)、
[5−(5−ベンジル−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−(カルボニル)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル]−,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−5−ベンジル−2,5−ジアザビシクロ−[2.2.1]ヘプタ−2−イル−エタノン(化合物番号8)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペルジン−1−イル−メタノン(化合物番号9)、
4−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号10)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物番号11)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(化合物番号12)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン(化合物番号13)、
[1−4]−ビピペリジニル−1−イル−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号14)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−4−フェニル−ピペリジン−4−イル}−エタノン(化合物番号15)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号16)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−ピペラジン−1−イル−メタノン(化合物番号17)、
[4−(4−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号18)、
{4−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−[1,4]ジアゼパン−1−イル}−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号19)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−シクロプロピルメチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号20)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−イソブチル−1−ピペラジン−1−イル)−メタノン(化合物番号21)、
[3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号22)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号23)、
(4−ベンジル−ピペリジン−1−イル)−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号24)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペリジン−4−オン(化合物番号25)、
[4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号26)、
(5−ベンジル−2,5−ジアザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−メタノン(化合物番号27)、
(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル)−メタノン(化合物番号28)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸メチルアミド(化合物番号29)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ピロリジン−2−カルボン酸ジエチルアミド(化合物番号30)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル]−(2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号31)、
1−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−カルボニル]−ピペリジン−2−カルボン酸メチルエステル(化合物番号32)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボキシル]−ピロリジン−2−カルボン酸アミド(化合物番号33)、
3−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−カルボニル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン(化合物番号34)、
3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−6−オン(化合物番号35)、
3−[3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−7−メチル−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−6,9−ジオン(化合物番号36)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール−5−イル−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−メタノン(化合物番号37)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号38)、
3−(3−シクロプロピルメトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号39)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号40)、
3−(4−ジフルオロ−3−ブトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号41)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−イソブトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号42)、
3−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号43)、
3−(3−ベンジルオキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号44)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−シクロペンチルオキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号45)、
3−(3,4−ビス−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号46)、
3−(3−ブトキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4,4]ノナ−2−エン(化合物番号47)、
3−[3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルオキシ)−4−ジフルオロメトキシ−フェニル]−1,7−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号48)、
3−(4−ジフルオロメトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号49)、
3−(4−ベンジルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号50)、
3−(3−シクロヘプチルオキシ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号51)、
4−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシ−フェノール(化合物番号52)、
3−[3−(インダン−2−イルオキシ)−4−メトキシ−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号53)、
3−(4−エトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号54)、
3−(3−メトキシ−4−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号55)、
3−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号56)、
3−(4−ブトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号57)、
3−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号58)、
3−(4−(イソブトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号59)、
3−(4−シクロヘキシルオキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号60)、
3−(4−シクロプロピルメトキシ−3−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号61)、
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号62)、
3−(3−エトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号63)、
3−(4−メトキシ−3−プロポキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号64)、
3−(3−イソプロポキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号65)、
3−(3−ブトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号66)、
3−(3−イソブトキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号67)、
3−[4−メトキシ−3−(3−メチル−ブトキシ)−フェニル−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号68)、
3−(3−シクロヘキシルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号69)、
3−(3−シクロヘプチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号70)、
3−[4−メトキシ−3−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号71)、
3−(3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン(化合物番号72)、
5−(1,7−ジオキサ−2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−3−イル)−2−メトキシ−フェノール(化合物番号73)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸イソプロピルエステル(化合物番号74)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エンの塩酸塩(化合物番号75)、
4−クロロ−N−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボニル]−ベンゼンスルホンアミド(化合物番号76)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(化合物番号77)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボン酸−(2,4−ジクロロ−フェニル)−アミド(化合物番号78)、
[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イル]−カルバミン酸イソプロピルエステル(化合物番号79)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イルアミンの塩酸塩(化合物番号80)、
2−[3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン−8−イル]−イソインドール−1,3−ジオン(化合物番号81)、
7−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−5−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクタ−6−エン(化合物番号82)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−エン(化合物番号83)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エン−7−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物番号84)、
3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ−フェニル)−1−オキサ−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノナ−2−エンの塩酸塩(化合物番号85)。
【請求項12】
治療有効量の請求項1、10または11の化合物を、製薬的に許容される担体、賦形剤または希釈剤とともに含む医薬組成物。
【請求項13】
動物またはヒトのエイズ、喘息、関節炎、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、アトピー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸促迫症候群(ARDS)、エオシン好性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、骨関節炎、潰瘍性大腸炎または他の炎症性疾患の処置方法であって、該動物またはヒトに治療有効量の請求項1、10または11の化合物を投与することを含む方法。
【請求項14】
動物またはヒトの炎症性症状の予防、阻害または抑制方法であって、該動物またはヒトに治療有効量の請求項1、10または11の化合物を投与することを含む方法。
【請求項15】
式XIの化合物、
【化3】

式XI
その製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法:
a. アセテートの存在下で式IIの化合物
【化4】

式II
を塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて、式IIIの化合物を形成させる段階;
【化5】

式III
b. 式IIIの化合物を式IVの化合物
【化6】

式IV
と反応させて式Vの化合物を形成させる段階;
【化7】

式V
c. 式Vの化合物を加水分解して式VIの化合物を形成させる段階;
【化8】

式VI
d. 式VIの化合物を式VIIの化合物
H−Rp
式VII
と反応させ、この場合Rpは
【化9】

であり、Rp’はアルキルまたはアシルであり、この反応により式IXの化合物を形成させるか;
【化10】

式IX
あるいは式VIの化合物をチオニルクロライドと反応させて式VIIIの化合物を得、
【化11】

式VIII
この化合物を式VIIの化合物と反応させて式IXの化合物を形成させる段階;
e. 式IXの化合物を脱保護して式Xを形成させる段階;
【化12】

式X
および
f. 式Xの化合物をHal−Rp’と反応させ、この場合Rp’はアルキルまたはアシルであり、Halはハロゲンであり、この反応により式XIの化合物を形成させる段階。
【請求項16】
アセテートが酢酸ナトリウムである、請求項15の方法。
【請求項17】
塩基性加水分解剤の存在下で式Vの化合物を加水分解する、請求項15の方法。
【請求項18】
塩基性加水分解剤が、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムおよびその混合物からなる群から選択される、請求項17の方法。
【請求項19】
縮合剤の存在下および塩基の存在下で式VIの化合物を式VIIの化合物と反応させる、請求項15の方法。
【請求項20】
縮合剤が、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびその混合物からなる群から選択され、塩基が、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択される、請求項19の方法。
【請求項21】
脱保護剤の存在下で式IXの化合物を脱保護する、請求項15の方法。
【請求項22】
脱保護剤がトリフルオロ酢酸である、請求項21の方法。
【請求項23】
塩基の存在下で式VIIIの化合物を式VIIの化合物と反応させる、請求項15の方法。
【請求項24】
塩基が、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択される、請求項23の方法。
【請求項25】
式XV
【化13】

式XV
または式XVI
【化14】

式XVI
の化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法:
a. 式IIIの化合物
【化15】

式III
を式XIIの化合物
【化16】

式XII
と反応させて式XIIIの化合物を形成させる段階;
【化17】

式XIII
b. 式XIIIの化合物を加水分解して式XIVの化合物を形成させる段階;
【化18】

式XIV
および
c. 式XIVの化合物を式VIIの化合物
H−Rp
式VII
と反応させて式XVの化合物を形成させるか、あるいは
式XIVの化合物をメチルアミンと反応させて式XVIの化合物を形成させる段階。
【請求項26】
塩基性加水分解剤の存在下で式XIIIの化合物の加水分解を行う、請求項25の方法。
【請求項27】
塩基性加水分解剤が、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、およびその混合物からなる群から選択される、請求項26の方法。
【請求項28】
有機塩基および縮合剤の存在下で式XIVの化合物と式VIIの化合物の反応を行う、請求項25の方法。
【請求項29】
有機塩基が、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−メチルモルホリン、ジイソプロピルアミン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択され、縮合剤が、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド、およびその混合物からなる群から選択される、請求項28の方法。
【請求項30】
式XVIIIの化合物
【化19】

式XVIII
およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、
式IIIの化合物
【化20】

式III
を式XVIIの化合物
【化21】

式XVII
と反応させて式XVIIIの化合物を形成させる段階を含み、
この場合、R1およびR2は一緒になって、0〜4個のヘテロ原子を有し、場合により1個またはそれ以上のオキソで置換されている単環式または二環式の環系を形成している、方法。
【請求項31】
式XXIの化合物
【化22】

式XXI
および式XXIIの化合物
【化23】

式XXII
およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、
式XIXの化合物
【化24】

式XIX
を式XXの化合物
z−hal
式XX
と反応させ、この場合Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルであり、この反応により式XXIの化合物および式XXIIの化合物を形成させる段階を含む方法。
【請求項32】
式XIXの化合物と式XXの化合物の反応を相間移動触媒の存在下で行う、請求項31の方法。
【請求項33】
相間移動触媒がベンジルトリエチルアンモニウムクロライドである、請求項32の方法。
【請求項34】
式XXXIの化合物
【化25】

式XXXI
およびXXXIIの化合物
【化26】

式XXXII
およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法:
a. 式XXIIの化合物、
【化27】

式XXII
この場合Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルまたはベンジルである、を式XXIIIの化合物、
z1−hal
式XXIII
この場合Rz1はアルキル、アルカリール、またはシクロアルキルであり、halはハロゲンである、と反応させて式XXIVの化合物を形成させる段階;
【化28】

式XXIV
b. 式XXIVの化合物を塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて式XXVの化合物を形成させる段階;
【化29】

式XXV
c. 式XXVの化合物を式XXVIの化合物
【化30】

式XXVI
と反応させ、この場合Pはアルキルまたはアルカリールであり、この反応により式XXVIIの化合物を形成させる段階;
【化31】

式XXVII
d. 式XXVIIの化合物を加水分解して式XXVIIIの化合物を形成させる段階;
【化32】

式XXVIII
e. 式XXVIIIの化合物を還元して式XXIXの化合物を形成させる段階;
【化33】

式XXIX
f. 式XXIXの化合物を環化して式XXXの化合物を形成させる段階;
【化34】

式XXX
および
g. 式XXXの化合物を脱ベンジル化して式XXXIの化合物、
【化35】

式XXXI
この場合Rz1はベンジルであり、Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルである、を形成させるか、あるいは式XXXの化合物を脱ベンジル化して式XXXIIの化合物、
【化36】

式XXXII
この場合Rzはベンジルであり、Rz1はアルキルまたはシクロアルキルである、を形成させる段階。
【請求項35】
式XXIIの化合物と式XXIIIの化合物の反応を塩基の存在下で行う、請求項34の方法。
【請求項36】
塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびその混合物からなる群から選択される、請求項34の方法。
【請求項37】
塩基の存在下で式XXVIIの化合物を加水分解する、請求項34の方法。
【請求項38】
塩基が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、およびその混合物からなる群から選択される、請求項37の方法。
【請求項39】
還元剤の存在下で式XXVIIIの化合物を還元する、請求項34の方法。
【請求項40】
還元剤が、ホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム、およびその混合物である、請求項39の方法。
【請求項41】
触媒の存在下で式XXIXの化合物を環化に付する、請求項34の方法。
【請求項42】
触媒が、トリフェニルホスフィン、トリ−tertブチルホスフィン、トリ−シクロヘキシルホスフィン、およびその混合物からなる群から選択される、請求項41の方法。
【請求項43】
脱保護剤の存在下で式XXXの化合物を脱ベンジル化して、式XXXI、この場合Rz1はベンジルであり、Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルである、または式XXXII、この場合Rz1はベンジルであり、Rzはアルキルまたはシクロアルキルである、の化合物を形成させる、請求項34の方法。
【請求項44】
脱保護剤がパラジウム−炭素である、請求項43の方法。
【請求項45】
式XXXIIaの化合物
【化37】

式XXXIIa
およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、
式XXXIIの化合物
【化38】

式XXXII
を脱ベンジル化して式XXXIIaの化合物、この場合Z3はベンジルであり、Rzはアルキルまたはシクロアルキルである、を形成させる段階を含む方法。
【請求項46】
脱保護剤の存在下または水素付加転移条件下で式XXXIIの化合物の脱ベンジル化を行う、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
脱保護剤が水素およびパラジウム−炭素であり、触媒性の水素付加転移条件がギ酸アンモニウムおよびパラジウム−炭素下の条件である、請求項46の方法。
【請求項48】
式XXXIVの化合物
【化39】

式XXXIV
およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、
式XXXIの化合物
【化40】

式XXXI
を式XXXIIIの化合物
w−hal
式XXXIII
と反応させて式XXXIVの化合物を形成させる段階を含み、この場合Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルまたはベンジルであり、Rwはアルキルまたはシクロアルキルであり、halはハロゲンである、方法。
【請求項49】
式XXXIの化合物と式XXXIIIの化合物の反応を塩基の存在下で行う、請求項48の方法。
【請求項50】
塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびその混合物からなる群から選択される、請求項49の方法。
【請求項51】
式XXXVの化合物
【化41】

式XXXV

およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、
式XXXIIaの化合物
【化42】

式XXXIIa
を式XXXIIIの化合物
w−hal
式XXXIII
と反応させて式XXXVの化合物を形成させる段階を含み、この場合Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルであり、Rwはアルキルまたはシクロアルキルである、方法。
【請求項52】
式XXXIIaの化合物と式XXXIIIの化合物の反応を塩基の存在下で行う、請求項51の方法。
【請求項53】
塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびその混合物からなる群から選択される、請求項52の方法。
【請求項54】
式XXXIXの化合物およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法:
【化43】

a. 式XXXVIの化合物をN−誘導体化して式XXXVIIの化合物を形成させる段階、この場合mは0または1であり、Rkは水素であり、Rtは−C(=O)OC(CH33であるか、あるいはRkおよびRtは一緒になって
【化44】

を形成する;
b. 式XXXVIIの化合物を酸化して式XXXVIIIの化合物を形成させる段階、この場合およびRtは−C(=O)OC(CH33である;および
c. 式XXXVIIIの化合物をメチレン化して式XXXIXの化合物を形成させる段階。
【請求項55】
tert−ブチルジカルボナートを用い、塩基の存在下で、式XXXVIの化合物をN−誘導体化して式XXXVIIの化合物を形成させる、請求項54の方法。
【請求項56】
塩基が、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択される、請求項55の方法。
【請求項57】
有機溶媒中で無水フタル酸を用いて、式XXXVIの化合物をN−誘導体化して式XXXVIIの化合物(式中Rk)を形成させる、請求項55の方法。
【請求項58】
トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択される塩基の存在下で、式XXXVIの化合物をN−誘導体化して式XXXVIIの化合物を得る、請求項57の方法。
【請求項59】
酸化剤の存在下で式XXXVIIの化合物の酸化を行う、請求項54の方法。
【請求項60】
酸化剤が、クロロクロム酸ピリジニウム、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム、ジョーンズ試薬(CrO3/H2SO4)、およびその混合物からなる群から選択される、請求項59の方法。
【請求項61】
ウィッティッヒ塩の存在下で式XXXVIIIの化合物のメチレン化を行う、請求項54の方法。
【請求項62】
ウィッティッヒ塩が、トリフェニルメチルホスホニウムヨーダイド、トリフェニルメチルホスホニウムブロミド、およびその混合物からなる群から選択される、請求項61の方法。
【請求項63】
式XLIIの化合物
【化45】

式XLII
およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法:
a. 式XLの化合物
【化46】

式XL
を式XXVの化合物
【化47】

式XXV
と反応させて式XLIの化合物を形成させる段階;
【化48】

式XLI
および
b. 式XLIの化合物を脱保護して式XLIIの化合物を形成させる段階。
【請求項64】
式XLの化合物と式XXVの化合物の反応を塩基の存在下で行う、請求項63の方法。
【請求項65】
塩基が、ピリジン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、およびその混合物からなる群から選択される、請求項64の方法。
【請求項66】
式Lの化合物
【化49】

式L
およびその製薬的に許容される塩、製薬的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマーまたはN−オキシドの製造方法であって、以下の段階を含む方法:
a. 式XLIIIの化合物
【化50】

式XLIII
をN−保護して式XLIVの化合物を形成させる段階;
【化51】

式XLIV
b. 式XLIVの化合物を酸化して式XLVの化合物を形成させる段階;
【化52】

式XLV
c. 式XLVの化合物をメチレン化して式XLVIの化合物を形成させる段階;
【化53】

式XLVI
d. 式XLVIの化合物を式XXVの化合物
【化54】

式XXV
と反応させて式XLVIIの化合物を形成させる段階;
【化55】

式XLVII
e. 式XLVIIの化合物を脱保護して式XLVIIIの化合物を形成させる段階;
【化56】

式XLVIII
および
f. XLVIIIの化合物を式XLIXの化合物
(Y=)C=NRx
式XLIX
と反応させて式Lの化合物を形成させる段階、
この場合、nは1、2または3であり;Pは−C(=O)OC(CH33、−C(=O)OC(CH32CHBr2、または−C(=O)OC(CH32CCl3であり;YはOまたはSであり;Rxは水素、アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6アルキニル、シクロアルキル、−SO25、アリール、アルカリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリールアルキル、またはヘテロサイクリルアルキルであり;Rzはハロゲンによって場合により置換されているアルキルであり;ならびにRz1はアルキル、アルカリールまたはシクロアルキルである。
【請求項67】
式XLIIIの化合物のN−保護を塩基の存在下で行う、請求項66の方法。
【請求項68】
塩基が、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、およびその混合物からなる群から選択される、請求項67の方法。
【請求項69】
酸化剤を使用して式XLIVの化合物の酸化を行う、請求項66の方法。
【請求項70】
酸化剤が、クロロクロム酸ピリジニウム、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム、ジョーンズ試薬(CrO3/H2SO4)、およびその混合物からなる群から選択される、請求項69の方法。
【請求項71】
式XLVの化合物のメチレン化をウィッティッヒ塩の存在下で行う、請求項66の方法。
【請求項72】
ウィッティッヒ塩が、トリフェニルメチル−ホスホニウムヨーダイド、トリフェニルメチルホスホニウムブロミド、およびその混合物からなる群から選択される、請求項71の方法。
【請求項73】
式XLVIの化合物と式XXVの化合物の反応を塩基の存在下で行う、請求項66の方法。
【請求項74】
塩基が、ピリジン、N−メチルモルホリン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、およびその混合物からなる群から選択される、請求項73の方法。

【公表番号】特表2007−504123(P2007−504123A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524461(P2006−524461)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002804
【国際公開番号】WO2005/021515
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(597084113)ランバクシー ラボラトリーズ リミテッド (32)
【Fターム(参考)】