説明

JAK3キナーゼ阻害剤としてのイミダゾ及びチアゾロピリジン

本発明は、キナーゼ阻害剤である新規イミダゾ及びチアゾロピリジン化合物、それらの製造方法、中間体及びそれらを含む医薬組成物に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、JAK3キナーゼ阻害剤である新規イミダゾ及びチアゾロピリジン化合物、それらの製造方法、中間体及びそれらを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
Janusキナーゼ3(JAK3)は、タンパク質キナーゼであるJanusファミリーの一員である。このファミリーの他のメンバーは本質的に全ての組織で発現されるが、JAK3の発現は造血細胞に限定される。これは、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13及びIL-15の受容体を介する、JAK3とこれらの多連鎖受容体に共通するγ鎖との非共有結合によるシグナリングにおけるその本質的役割と一致する。これらのサイトカインは全て、リンパ球の分化及び増殖に関与するという点で共通の機能を有する。XSCID患者群はJAK3タンパク質レベルの著しい低下、又は共通のγ鎖の遺伝的欠陥により同定されており、このことは、免疫抑制がJAK3経路を介するシグナリングの遮断に起因するであろうことを示唆している。動物での研究によって、JAK3はB-及びT-リンパ球の成熟において重要な役割を果たすだけでなく、T-細胞の機能を維持するために構成的に必要とされることが示唆されている。この新規機構による免疫活性の調節は、移植の拒絶反応及び自己免疫疾患のようなT-細胞増殖性障害の治療に有用であることが分かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
肥満細胞におけるJAK3の作用は、ノックアウトマウスにおいて説明されている。即ち、IgE/抗原により引き起こされる脱顆粒及びメディエイター放出は、JAK3欠損マウスから生成された肥満細胞において実質的に減少する。JAK3の欠損はインビトロの肥満細胞増殖には影響を与えず、IgE受容体レベル及びメディエイター含量がJAK3-/-及びJAK3+/+肥満細胞において等しいことも示されている。従って、JAK3は、IgEに障害のある肥満細胞の完全消失のために必須であると考えられる。肥満細胞の活性化におけるJAK3の作用はマウス系において十分に解明されているが、しかしながら、AR-SCID患者の肥満細胞機能についての公のデータは存在しない。JAK3を標的にすることは、肥満細胞介在性アレルギー反応の新規な、そして効果的な治療の基礎を提供する。
【0004】
これまで多くのJAK3阻害剤が開示されており、特にキナゾリン類 (Sudbeck, E. A.ら, Clinical Cancer Res. 5(1999)1569-82, WO 00/0202)及びピロロ[2,3-d]ピリミジン類(Blumenkopf, T. A.ら, WO 99/65909)が挙げられる。
【0005】
本出願において、4-アニリノキノリン-3-カルボキサミド類の化合物がJAK3阻害剤として特許請求される。構造的に関係がある化合物はキナーゼ阻害剤として既に記載されており、例えばWO 00/18761及びWO 98/43960は、置換キノリン-3-カルボニトリル誘導体を開示している。最近の出版物(Boschelli, D.H. ら J. Med. Chem. 44(2001)822-33)において、本発明の化合物の1つは、タンパク質チロシンキナーゼSrcの活性に対していかなる阻害能も有しないことが示されている。JAK3は、上記文献例のいずれにおいても言及されていない。
WO 02/092571は、JAK3が介在する疾患の治療に使用される一連のキノリン誘導体を開示している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この活性を有する更なる化合物が求められており、従って、本発明は式(I):
【化1】

[式中:
YはNH、S又はOであり;
R1はフェニル又は1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロ芳香環であり、これらはそれぞれ場合によりC1-C8アルキル、C1-C8アルコキシ、S(O)nC1-C8アルキルから選択される1又はそれ以上の基、又は1個の基-R2-(CH2)p-R3で置換され;
nは0、1又は2であり;
R2は結合、NH、NC1-C8アルキル、S又はOであり;
pは0〜3であり;
R3はNR4R5(ここでR4及びR5は独立して水素又はC1-C8アルキルである)であるか、又はR3はフェニル環であるか、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む5〜7員の飽和環であるか、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基であり、これらはそれぞれ場合によりCONR4R5、NR4R5、C1-C8アルキル、C1-C8アルコキシ、S(O)nC1-C8アルキル、ヒドロキシル、CN、ハロゲン、NHCOC1-C8アルキル、R2-(CH2)p-OH又はモルホリンから選択される1又はそれ以上の基で置換されてよく;
nは1〜4であり;
Arはフェニルであって、これは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C8アルキル(それ自体が、場合により1又はそれ以上のヒドロキシ若しくはシアノ基又はフッ素原子で置換される)、CH2-R6;CH2O(CH2)nOC1-6アルキル、C1-C8アルキル-NR3-R4から選択される1又はそれ以上の基で置換されてよく、又はArはC2-6アルキル鎖であって、これは場合により鎖中に1個のNR7基を含み、また場合により1又はそれ以上のOH基で置換され、また場合により末端にシクロアルキル若しくはフェニル基を有し、該シクロアルキル及びフェニル基はそれら自体が場合により1又はそれ以上のヒドロキシル基で置換され;
R6は窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む5〜7員の飽和環、アリール基、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基であり、これらはそれぞれ場合によりヒドロキシル又はヒドロキシメチルから選択される1又はそれ以上の置換基で置換されてよく;
R7は水素又はC1-6アルキルである]
の化合物、及び医薬として許容し得るその塩を提供する。
【0007】
アルキルなる用語は、単独で使用されても、又はアルコキシのような別の基の一部として使用されても、任意の直鎖又は分枝鎖アルキル基を意味する。アリールなる用語は、フェニル及びナフチル基を包含する。本発明の化合物は、全ての立体異性体、純粋なラセミ化合物及び混合ラセミ化合物、並びにこれらの混合物を包含する。式(I)の化合物の互変体はまた、本発明の一態様を形成する。
【0008】
好ましくは、YはNH又はSである。
好ましくは、R1はSCH3、SOCH3、O-Ph-CONH2、O(CH2)3-N(CH3)NH(CH2)3-モルホリン、O(CH2)2-モルホリン、OCH3、O(CH2)2-N(CH3)2、2-(3-アミノフェノキシ)、4-メトキシフェノキシで置換されているか、又は場合によりOH、N(CH3)2、OCH3、CN、フルオロ、クロロ、S(O)2CH3、NHCOCH3、O(CH2)2OH、N(CH3)(CH2)2OH、モルホリン又はO(CH2)2-OHで置換されているピリジル又はフェニルである。
【0009】
R2が窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む5〜7員の飽和環である場合、適当な例としてはモルホリン、チオモルホリン、アゼチジン、イミダゾリジン、ピロリジン、ピペリジン及びピペラジンが挙げられる。
【0010】
R2が窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基である場合、例えばチエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル及びテトラゾリルを包含する。
【0011】
好ましくは、Arはフェニルであって、これは場合により本明細書で例として挙げられる置換基で置換されていてよい。特に好ましい置換基としては、ヒドロキシメチル、エチル、[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル、[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル、(1H-イミダゾール-1-イルメチル)、[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル、3-(モルホリン-4-イルメチル)、{[2-シクロヘキシル-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}メチル、{[1-ベンジル-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル、(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル、{[2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル、({2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル}アミノ)メチル、{(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ}メチル、{(2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル)アミノ}メチル、3-ヒドロキシピペリジン-1-イルメチル、{[1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル]アミノ}メチル、{[4-(メチルスルホニル)ベンジル]アミノ}メチル及び{[2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチルから選択される1又はそれ以上の置換基が挙げられ、これらは同じであっても異なっていてもよい。
【0012】
置換基は、Ar基の任意の適当な位置に存在することができる。1より多くの置換基が存在してよく、これらは同じであっても異なっていてもよい。1個又は2個の置換基が好ましい。
【0013】
特に好ましい本発明の化合物としては、本明細書において例示される化合物が挙げられ、これらは遊離塩基形態及び医薬として許容し得る塩の両方を包含する。
【0014】
本発明の化合物は、医薬として許容し得る溶媒和物及び塩を形成することができる。式(I)の化合物は、慣用の医薬として許容し得る酸、例えばマレイン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸及びメタンスルホン酸のような酸と、酸付加塩を形成することができる。
【0015】
本発明はまた、哺乳動物に上述の式(I)の化合物を投与することを含む、JAK3が介在する疾患の治療方法又は予防方法を提供する。
【0016】
更なる態様において、本発明は式(I)の化合物の製造方法を提供し、該方法は:
(a) YがNHであって、ArがCH2NR3R4で置換されたフェニルである式(I)の化合物を製造するためには、式(II):
【化2】

[式中、R1は式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体であり、Lは脱離基である]の化合物を、式(III):
HNR3R4 (III)
[式中、R3及びR4は式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物と反応させる工程、又は
【0017】
(b) YがNHである式(I)の化合物を製造するためには、式(IV):
【化3】

[式中、Arは式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物を、式(V):
R1-CHO (V)
[式中R1は式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物と反応させる工程、又は
【0018】
(c) YがSであり、R1が基-R2-(CH2)p-R3(ここでR2はO又はNHである)である式(I)の化合物を製造するためには、式(VI):
【化4】

[式中、Arは式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体であり、R2はO又はNHであり、Lは脱離基である]の化合物を、式(VII)又は(VIII):
R1-OH (VII)
R1-NH2 (VIII)
[式中、R1は式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物と反応させる工程
を含み、そして場合により、上記工程のいずれかの後に以下の工程を含む:
・任意の保護基を除去する工程
・式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する工程
・医薬として許容し得る塩を形成する工程。
【0019】
式(I)の化合物は、標準的化学反応を用いて式(I)の別の化合物に変換することができる。
【0020】
化合物(II)及び(III)の反応は、NMPのような溶剤中で、DIPAの存在下で行うことができる。好ましくは、脱離基Lはハロゲン、特にクロロである。式(II)の化合物は、式(IX):
【化5】

[式中、R1は式(II)で定義したとおりである]の化合物を、ジクロロメタン中でSOCl2のような塩素化剤と反応させることによって製造できる。
【0021】
式(IV)及び(V)の化合物の反応は、FeCl3のような酸化剤の存在下で昇温下、例えば120℃で、DMFのような溶剤中で行うことができる。式(IV)の化合物は、式(X):
【化6】

[式中、Arは式(IV)で定義したとおりである]の化合物から、メタノールのようなプロトン性溶剤中でパラジウム触媒を用いて水素化することによって製造できる。式(X)の化合物は、式(XI):
【化7】

[式中、Arは式(IV)で定義したとおりである]の化合物から、アンモニア処理によって製造できる。式(XI)の化合物は、式(XII):
【化8】

の化合物を、昇温下でDMFのような非プロトン性溶剤中で、アミンAr-NH2[式中Arは式(IV)で定義したとおりである]と反応させることによって製造できる。
【0022】
化合物(VI)の(VII)又は(VIII)との反応は、周囲温度又は昇温下で適当な塩基の存在下で行うことができる。化合物(VI)に適当な脱離基としては、SO2Me及びSOMeが挙げられる。
【0023】
式(VI)の化合物は、スルホキシドを得るための3-クロロ過安息香酸、又はスルホンを得るための過マンガン酸カリウムのような試薬を用いて、対応する硫黄化合物(XIII):
【化9】

を酸化することによって製造できる。
【0024】
式(XIII)の化合物は、式(XIV):
【化10】

の化合物から、アミンAr-NH2との反応によって製造できる。
【0025】
特定の官能基は、標準的保護基を用いて保護する必要があり得ることは理解されよう。官能基の保護及び脱保護は、例えばJ. W. F. McOmie編「Protective Groups in Organic Chemistry」、Plenum Press(1973)、及び「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、T. W. Greene & P. G. M. Wuts、Wiley-Interscience(1999)に記載されている。
【0026】
JAK3が介在する疾患としては、炎症性障害、免疫障害及び気管支肺障害が挙げられる。
【0027】
本発明はまた、(a)臓器移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、リウマチ様関節炎、乾癬、I型糖尿病及び糖尿病由来の合併症、癌、喘息、鼻炎、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病、及びその他の自己免疫性疾患から選択される障害又は症状の治療又は予防のための、又は(b)ヒトを含む哺乳動物におけるタンパク質チロシンキナーゼ又はJanusキナーゼ3(JAK3)の阻害のための医薬組成物であって、このような障害又は症状に有効な量の式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩と、医薬として許容し得る担体とを含む前記組成物に関する。
【0028】
好ましくは、本発明の化合物は喘息、リウマチ様関節炎、及び宿主対移植片拒絶反応/移植(host versus graft rejection/transplantation)の治療に使用される。
【0029】
本発明はまた、(a)臓器移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、リウマチ様関節炎、乾癬、I型糖尿病及び糖尿病由来の合併症、癌、喘息、鼻炎、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病、及びその他の自己免疫性疾患から選択される障害又は症状の治療又は予防のための、又は(b)ヒトを含む哺乳動物におけるタンパク質チロシンキナーゼ又はJanusキナーゼ3(JAK3)の阻害のための医薬組成物であって、このような障害又は症状に有効な量の式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩を単独で、又はT-細胞免疫抑制剤若しくは抗炎症剤と組合せて、医薬として許容し得る担体と共に含む前記組成物に関する。
【0030】
本発明はまた、ヒトを含む哺乳動物におけるタンパク質チロシンキナーゼ又はJanusキナーゼ3(JAK3)の阻害方法であって、有効量の式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩を前記哺乳動物に投与することを含む、前記方法に関する。
【0031】
更なる態様において、本発明は、治療剤としての式(IA)の化合物の使用を提供する。
【0032】
本化合物の投与されるべき用量は、関連する適応症、患者の年齢、体重及び性別に依存し、医師により決定されてよい。用量は、好ましくは0.1mg/kg〜100mg/kgの範囲である。
本化合物は、局所的に、例えば肺及び/又は気道に、液剤、懸濁剤、HFAエアロゾル剤又はドライパウダー製剤、例えばTurbuhaler(R)として知られる吸入器具中製剤の形態で投与するか、又は全身的に、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、シロップ剤、粉剤若しくは顆粒剤の形態で経口的に、又は例えば滅菌非経口液剤若しくは懸濁剤の形態で非経口的に、又は例えば坐剤の形態で直腸内に投与することができる。
【0033】
本発明の化合物は、単独で、又は本発明の化合物を医薬として許容し得る希釈剤、助剤若しくは担体と組合せて含む医薬組成物として投与することができる。特に好ましくは、副作用、例えばアレルギー反応を引き起こし得る物質を含まない組成物である。
【0034】
本発明の化合物のドライパウダー製剤及び加圧HFAエアロゾル剤は、経口又は鼻内吸入により投与できる。吸入のためには、本化合物を望ましくは微細分割する。微細分割された化合物は、好ましくは10μm未満の質量中央径を有し、また分散剤、例えばC8-C20脂肪酸(例えばオレイン酸)若しくはその塩、胆汁酸塩、リン脂質、アルキルサッカリド、過フッ素化若しくはポリエトキシル化界面活性剤、又はその他の医薬として許容し得る分散剤を用いて、噴射剤混合物中に懸濁することができる。
【0035】
本発明の化合物はまた、ドライパウダー用吸入器によって投与することもできる。吸入器は単回投与用又は複数回投与用吸入器であってよく、呼吸作動性ドライパウダー用吸入器であってもよい。
【0036】
一例として、微細分割した化合物を、担体物質、例えば単糖、二糖若しくは多糖、糖アルコール又はその他のポリオールと混合することができる。適当な担体は、糖、例えば乳糖、グルコース、ラフィノース、メレチトース、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、スクロース、マンニトール;及びデンプンである。別法として、微細分割した化合物を別の物質でコーティングしてよい。粉末混合物はまた、ハードゼラチンカプセル中に分配することもでき、各カプセルは所望用量の活性化合物を含有する。
【0037】
もう一つの例として、微細分割された粉末を、吸入操作中に壊れる球に処理することもできる。この球形化された粉末は、複数回投与用吸入器、例えばTurbuhaler(R)として知られるものの薬剤リザーバ中に充填することができ、該吸入器において投与単位が所望用量を計測し、患者に吸入される。この系によって、活性化合物は、担体物質と共に又はこれを用いずに、患者に送達される。
【0038】
経口投与のためには、活性化合物を、助剤又は担体、例えば乳糖、サッカロース、ソルビトール、マンニトール;デンプン、例えばジャガイモデンプン、トウモロコシデンプン又はアミロペクチン;セルロース誘導体;バインダー、例えばゼラチン又はポリビニルピロリドン、及び/又は滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、ワックス、パラフィン等と混合し、次いで錠剤に圧縮することができる。コーティング錠剤が必要な場合は、上述のようにして製造したコアを、例えばアラビアガム、ゼラチン、滑石、二酸化チタン等を含み得る濃縮糖溶液でコーティングすることができる。別法として、錠剤を簡単に揮発する有機溶剤中に溶解した好適なポリマーでコーティングすることができる。
【0039】
ソフトゼラチンカプセルの製造のためには、化合物を、例えば植物油又はポリエチレングリコールと混合することができる。ハードゼラチンカプセルは、上述の錠剤用添加剤のいずれかを使用して、化合物の顆粒を含むことができる。薬剤の液状又は半固形製剤は、ハードゼラチンカプセル中に充填することができる。
【0040】
経口用途の液状製剤は、シロップ剤又は懸濁剤、例えば化合物を含む溶液の形態であってよく、残りは糖及びエタノール、水、グリセリン及びプロピレングリコールの混合物である。場合により、このような液状製剤は、着色剤、矯味矯臭剤、濃厚化剤としてのサッカリン及び/又はカルボキシメチルセルロース、又は当業者に既知のその他の添加剤を含み得る。
【0041】
本発明の化合物はまた、上記症状の治療に使用される他の化合物と共に投与することもできる。
【0042】
本明細書において使用される「薬物療法」なる用語は、ヒト又はその他の哺乳動物において、生体内又は生体外で実施される予防的、診断的及び治療的投薬計画を包含することが意図される。
【0043】
医薬組成物は、液剤、懸濁剤、ヘプタフルオロアルカンエアロゾル剤及びドライパウダー製剤の形態で局所的に(例えば肺及び/又は気道に、又は皮膚に)投与するか、又は全身的に、例えば錠剤、カプセル剤、シロップ剤、粉剤若しくは顆粒剤の形態で経口投与により、又は液剤若しくは懸濁剤の形態で非経口投与により、又は皮下投与により、又は坐剤の形態で直腸内投与により、又は経皮的に投与することができる。好ましくは、本発明の化合物は経口的に投与される。
【0044】
本発明は更に、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩若しくは溶媒和物、又は式(I)の化合物を含む医薬組成物若しくは製剤を、喘息、アレルギー性鼻炎、癌、COPD、リウマチ様関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、変形性関節症又は骨粗鬆症のいずれか1つの治療のための療法及び/又は薬剤と共に、同時に又は逐次的に投与する併用療法に関する。
【0045】
特に、炎症性疾患、リウマチ様関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、COPD、喘息及びアレルギー性鼻炎の治療のためには、本発明の化合物を、TNF-(阻害剤、例えば抗TNFモノクローナル抗体(例えばRemicade、CDP-870及びD2E7及びTNF受容体イムノグロブリン分子(例えばEnbrel(R))、非選択的COX-1/COX-2阻害剤(例えばピロキシカム、ジクロフェナク、ナプロキセンのようなプロピオン酸、フルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン及びイブプロフェン、メフェナム酸のようなフェナメート、インドメタシン、スリンダク、アパゾン、フェニルブタゾンのようなピラゾロン、アスピリンのようなサリチレート)、COX-2阻害剤(例えばメロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ及びエトリコキシブ)、低用量メトトレキセート、レフノミド、シクレソニド、ヒドロキシクロロキン、d-ペニシラミン、オーラノフィン又は非経口用若しくは経口用金のような薬剤と組合せて投与することができる。
【0046】
本発明は更に、本発明の化合物と、ロイコトリエン生合成阻害剤、5-リポキシゲナーゼ(5-LO)阻害剤又は5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、例えばジレウトン、ABT-761、フェンレウトン、テポキサリン、Abbott-79175、Abbott-85761、N-(5-置換)-チオフェン-2-アルキルスルホンアミド、2,6-ジ-tert-ブチルフェノールヒドラゾン、メトキシテトラヒドロピラン、例えばZeneca ZD-2138、化合物SB-210661、ピリジニル-置換 2-シアノナフタレン化合物、例えばL-739,010、2-シアノキノリン化合物、例えばL-746,530、インドール及びキノリン化合物、例えばMK-591、MK-886、及びBAYx1005との組合せに関する。
【0047】
本発明は更に、本発明の化合物と、フェノチアジン-3-オン、例えばL-651,392、アミジノ化合物、例えばCGS-25019c、ベンゾオキサルアミン、例えばオンタゾラスト、ベンゼンカルボキシミドアミド、例えばBIIL 284/260、並びに例えばザフィルカスト、アブルカスト、モンテルカスト、プランルカスト、ベルカスト(verlukast)(MK-679)、RG-12525、Ro-245913、イラルカスト(CGP 45715A)及びBAYx7195のような化合物から成る群より選択されるロイコトリエンLTB4、LTC4、LTD4及びLTE4の受容体アンタゴニストとの組合せに関する。
【0048】
本発明は更に、本発明の化合物と、PDE4Dアイソフォームの阻害剤を含めたPDE4阻害剤との組合せに関する。
【0049】
本発明は更に、本発明の化合物と、セチリジン、ロラタジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、アステミゾール、アゼラスチン及びクロルフェニルアミンのような抗ヒスタミン性H2受容体アンタゴニストとの組合せに関する。
【0050】
本発明は更に、本発明の化合物と、胃を保護するH2受容体アンタゴニストとの組合せに関する。
【0051】
本発明は更に、本発明の化合物と、α1-及びα2-アドレナリン受容体アゴニストである血管収縮性交感神経様作用薬、例えばプロピルヘキセドリン、フェニルエフリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、ナファゾリンヒドロクロリド、オキシメタゾリンヒドロクロリド、テトラヒドロゾリンヒドロクロリド、キシロメタゾリンヒドロクロリド及びエチルノルエピネフリンヒドロクロリドとの組合せに関する。
【0052】
本発明は更に、本発明の化合物と、抗コリン剤、例えばイプラトロピウムブロミド、チオトロピウムブロミド、オキシトロピウムブロミド、ピレンゼピン及びテレンゼピンとの組合せに関する。
【0053】
本発明は更に、本発明の化合物と、β1-〜β4-アドレナリン受容体アゴニスト、例えばメタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール、フォルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトルテロールメシレート及びピルブテロール、又はテオフィリン及びアミノフィリンを含むメチルキサンタニン(methylxanthanine)、クロモグリケートナトリウム、又はムスカリン性受容体(M1、M2及びM3)アンタゴニストとの組合せに関する。
【0054】
本発明は更に、本発明の化合物と、インスリン様成長因子I型(IGF-1)様作用薬との組合せに関する。
【0055】
本発明は更に、本発明の化合物と、全身性副作用が低下した吸入用糖質コルチコイド、例えばプレドニソン、プレドニソロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ブデソニド、フルチカソン(fluticason)プロピオネート及びモメタソン(mometasone)フロエートとの組合せに関する。
【0056】
本発明は更に、本発明の化合物と、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の阻害剤、即ちストロメライシン、コラゲナーゼ及びゼラチナーゼ、並びにアグレカナーゼ、特にコラゲナーゼ-1(MMP-1)、コラゲナーゼ-2(MMP-8)、コラゲナーゼ-3(MMP-13)、ストロメライシン-1(MMP-3)、ストロメライシン-2(MMP-10)、及びストロメライシン-3(MMP-11)及びMMP-12の阻害剤との組合せに関する。
【0057】
本発明は更に、本発明の化合物と、ケモカイン受容体機能の他のモジュレーター、例えばCCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10及びCCR11(C-Cファミリーに対して)、CXCR1、CXCR3、CXCR4及びCXCR5(C-X-Cファミリーに対して)及びC-X3-Cファミリーに対してCX3CR1との組合せに関する。
【0058】
本発明は更に、本発明の化合物と、抗ウイルス剤、例えばViracept、AZT、アシクロビル及びファムシクロビル、並びにValantのような殺菌性化合物との組合せに関する。
【0059】
本発明は更に、本発明の化合物と、心血管作用薬、例えばカルシウムチャネル遮断薬、脂質低下剤、例えばスタチン、フィブレート、ベータ遮断薬、Ace阻害剤、アンギオテンシン-2受容体アンタゴニスト及び血小板凝集阻害剤との組合せに関する。
【0060】
本発明は更に、本発明の化合物と、CNS薬、例えば抗鬱薬(例えばセルトラリン)、抗パーキンソン薬(例えばデプレニル、L-ドーパ、Requip、Mirapex、MAOB阻害剤、例えばセレギン及びラサギリン、comP阻害剤、例えばTasmar、A-2阻害剤、ドーパミン再摂取阻害剤、NMDAアンタゴニスト、ニコチンアゴニスト、ドーパミンアゴニスト及びニューロン性一酸化窒素シンターゼの阻害剤)、及び抗アルツハイマー薬、例えばドネペジル、タクリン、COX-2阻害剤、プロペントフィリン又はメトリフォネートとの組合せに関する。
【0061】
本発明は更に、本発明の化合物と、(i)トリプターゼ阻害剤、(ii)血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト、(iii)インターロイキン変換酵素(ICE)阻害剤、(iv)IMPDH阻害剤、(v)VLA-4アンタゴニストを含む接着分子阻害剤、(vi)カテプシン、(vii)MAPキナーゼ阻害剤、(viii)グルコース-6ホスフェートデヒドロゲナーゼ阻害剤、(ix)キニン-B1-及びB2-受容体アンタゴニスト、(x)抗痛風剤、例えばコルヒチン、(xi)キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えばアロプリノール、(xii)尿酸排出促進薬、例えばプロベネシド、スルフィンピラゾン及びベンズブロマロン、(xiii)成長ホルモン分泌促進薬、(xiv)形質転換成長因子(TGFβ)、(xv)血小板由来成長因子(PDGF)、(xvi)線維芽細胞成長因子、例えば塩基性の線維芽細胞成長因子(bFGF)、(xvii)顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、(xviii)カプサイシンクリーム、(xix)NKP-608C、SB-233412(タルネタント)及びD-4418から成る群より選択されるタヒキニンNK1及びNK3受容体アンタゴニスト、(xx)UT-77及びZD-0892から成る群より選択されるエラスターゼ阻害剤、(xxi)TNFα変換酵素阻害剤(TACE)、(xxii)誘導性一酸化窒素シンターゼ(iNOS)阻害剤、又は(xxiii)TH2細胞で発現する化学誘引物質受容体-相同分子(CRTH2アンタゴニスト)との組合せに関する。
【0062】
本発明の化合物はまた、骨粗鬆症薬、例えばロロキシフェン、ドロロキシフェン、ラソフォキシフェン又はフォソマックス(fosomax)、及び免疫抑制剤、例えばFK-506、ラパマイシン、シクロスポリン、アザチオプリン及びメトトレキセートと組合せて使用してもよい。
【0063】
本発明の化合物はまた、変形性関節症の治療のための既存の治療剤と組合せて使用してもよい。組合せに使用される好適な薬剤としては、標準的非ステロイド系抗炎症剤(以下NSAIDと称する)、例えばピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸、例えばナプロキセン、フルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン及びイブプロフェン、フェナメート、例えばメフェナム酸、インドメタシン、スリンダク、アパゾン、ピラゾロン、例えばフェニルブタゾン、サリチレート、例えばアスピリン、COX-2阻害剤、例えばセレコキシブ、バルデコキシブ、ロフェコキシブ及びエトリコキシブ、鎮痛剤及び関節内治療剤、例えばコルチコステロイド、及びヒアルロン酸、例えばヒアルガン、及びシンビスク、及びP2X7受容体アンタゴニストが挙げられる。
【0064】
本発明の化合物はまた、癌の治療のための既存の治療剤と組合せて使用してもよい。組合せに使用される好適な薬剤としては:
(i) 臨床腫瘍学において使用されるような、抗増殖性/抗腫瘍性薬剤及びこれらの組合わせ、例えばアルキル化剤(例えばシスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン及びニトロソウレア)、代謝拮抗物質(例えば抗葉酸剤、例えば5-フルオロウラシル及びテガフールのようなフルオロピリミジン、ラルチトレキセド(raltitrexed)、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、ゲムシタビン及びパクリタキセル(Taxol(R))、抗癌性抗生物質(例えばアドリアマイシンのようなアントラサイクリン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン及びミトラマイシン)、細胞分裂抑制剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビンオレルビン(vinorelbine)のようなビンカアルカロイド、並びにタキソール及びタキソテールのようなタキソイド)、並びにトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン及びカンプトテシン)、
【0065】
(ii) 細胞成長抑止剤、例えば抗エストロゲン(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン)、エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(例えばフルベストラント)、抗アンドロゲン(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミド及びシプロテロンアセテート)、LHRHアンタゴニスト又はLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、ロイプロレリン及びブセレリン)、プロゲストゲン(例えばメゲストロールアセテート)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール及びエクセメスタン)及び5α-レダクターゼ阻害剤、例えばフィナステリド、
【0066】
(iii) 癌細胞の侵襲を阻害する薬剤(例えばマリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤、及びウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベータ受容体機能阻害剤)、
【0067】
(iv) 成長因子機能阻害剤、例えば成長因子抗体、成長因子受容体抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツズマブ[HerceptinTM]及び抗erbb1抗体セツキシマブ[C225])を含むこのような阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤及びセリン
/トレオニンキナーゼ阻害剤、例えば上皮成長因子ファミリー阻害剤(例えばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えばN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ、OSI-774)及び6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(CI 1033))、例えば血小板由来成長因子ファミリー阻害剤、及び例えば肝細胞成長因子ファミリー阻害剤、
【0068】
(v) 抗血管形成剤、例えば血管内皮成長因子の作用を阻害するもの(例えば抗血管内皮細胞成長因子抗体ベバシズマブ[AvastinTM]、国際特許出願WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856及びWO98/13354において開示されたもののような化合物)、及びその他の機構により作用する化合物(例えばリノミド(linomide)、インテグリンαvβ3機能阻害剤及びアンギオスタチン)、
【0069】
(vi) 血管傷害物質(vascular damaging agent)、例えばCombretastatin A4、及び国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434及びWO02/08213において開示された化合物、
【0070】
(vii) アンチセンス療法、例えば上述の標的に向けられたもの、例えばISIS 2503、抗rasアンチセンス、
【0071】
(viii) 遺伝子療法アプローチ、例えば異常p53又は異常BRCA1若しくはBRCA2のような異常遺伝子を置換するアプローチ、GDEPT(酵素関連遺伝子プロドラッグ療法)アプローチ、例えばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌性ニトロレダクターゼ酵素を使用するもの、及び多剤耐性遺伝子療法のような、化学療法又は放射線療法に対する患者の耐性を高めるアプローチ、及び
【0072】
(ix) 免疫療法アプローチ、例えば患者の腫瘍細胞の免疫原性を高める生体外及び生体内アプローチ、例えばインターロイキン2、インターロイキン4又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインによるトランスフェクション、T-細胞アネルギーを低下させるアプローチ、サイトカインをトランスフェクトした樹状細胞のようなトランスフェクト免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカインをトランスフェクトした腫瘍細胞系統を使用するアプローチ、及び抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチ、
が挙げられる。
【0073】
以下の実施例は本発明を説明する。
【実施例】
【0074】
一般的方法
特に明記しない限り、全ての反応は乾燥したガラス容器中で、アルゴン雰囲気下、室温で行った。全ての溶剤及び試薬及び溶剤は標準とされているものを使用した。分取シリカゲルクロマトグラフィーには、Merckシリカゲル60(0.040〜0.063mm)を使用した。分取HPLCには、Kromasil KR-100-5-C18カラム(250x20mm、Akzo Nobel)及びアセトニトリル/水の混合物(流速10ml/分)を使用した。反応は、Kromasil C-18カラム(150x4.6mm)及び水中5〜100%アセトニトリル(0.1% トリフルオロ酢酸を含む)のグラジエント(流速1ml/分)を使用し、分析HPLCにより254nmでモニターした。溶剤は、最高温度40℃で、ロータリーエバポレーターを使用して減圧下で蒸発させた。生成物は、40℃で、減圧下で乾燥した。
1H-NMRスペクトルは、Varian Inova-400又はUnity-500+機器で記録した。溶剤の中心ピークはクロロホルム-d(δH 7.27ppm)、ジメチルスルホキシド-d6H 2.50ppm)又はメタノール-d4H 3.35ppm)であり、これらを内部基準として使用した。APCI電離箱を備えたHewlett Packard 1100 LC-MSシステムにより、低分解能質量スペクトルを得た。
【0075】
分取シリカゲルクロマトグラフィーには、Merckシリカゲル60(0.040〜0.063mm)を使用した。分取HPLCには、Kromasil KR-100-5-C18カラム(250x20mm、Akzo Nobel)及びアセトニトリル/水の混合物(流速10ml/分)を使用した。反応は、Kromasil C-18カラム(150x4.6mm)及び水中5〜100%アセトニトリル(0.1% トリフルオロ酢酸を含む)のグラジエント(流速1ml/分)を使用し、分析HPLCにより254nmでモニターした。溶剤は、最高温度40℃で、ロータリーエバポレーターを使用して減圧下で蒸発させた。生成物は、40℃で、減圧下で乾燥した。
【0076】
チアゾロピリジン類
実施例1
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-メトキシ[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
1a) 7-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボン酸
表題化合物を、D.C. Leysen; A. Haemers; W. Bollaert, J. Heterocyclic Chem. 1984, 21, 401に記載された手順に従って合成した。
【0077】
1b) 7-クロロ-2-(メチルチオ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
塩化チオニル(100mL)中の微粉砕した1a(3.70g, 15.3mmol)の懸濁液に、1滴のDMFを加えた。懸濁液を50℃で4時間撹拌した。塩化チオニルを蒸発させた。トルエンを加えた。短時間撹拌した後で、トルエンを蒸発させた。アセトン(125mL)を粗製残留物に加えて懸濁液を形成し、これを撹拌し、0℃に冷却した。冷水酸化アンモニウム(25%, 20mL, 306mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌し、冷蔵庫に一晩入れた。沈殿を濾別し、水で2回洗浄し、70℃で一晩真空乾燥した。
収量:2.86g (72%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ8.52 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 2.85 (s, 3H).
APCI-MS m/z:259.9 [MH+].
【0078】
1c) 7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(メチルチオ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
DMSO (30mL)中の1b (2.00g, 7.7mmol)及び2-エチルアニリン(2.9mL, 23.1mmol)の溶液に、BF3.OEt2(0.95mL, 7.7mmol)を加えた。溶液を一晩110℃で撹拌した。冷却後、反応混合物を氷水及びEtOAc中に注いだ。炭酸ナトリウム(5%)を加え、アルカリ溶液を得た。有機相を分離し、水相をEtOAcで2回抽出した。合一した有機相を水及びブラインで3回洗浄した。硫酸ナトリウム上で乾燥し、フラッシュクロマトグラフィー(トルエン:EtOAc 1:1)により精製した。
収量 1.98g, 5.75mmol(75%)。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ 10.99(s, 1H), 8.67(s, 1H), 8.31(s, 1H), 7.70(s, 1H), 7.27 - 7.25(m, 1H), 7.16 - 7.13(m, 2H), 7.09 - 7.07(m, 1H), 2.58(q, J = 7.5 Hz, 2H), 2.16(s, 3H), 1.13(t, J = 7.5 Hz, 3H).
APCI-MS m/z:345.2 [MH+].
【0079】
1d) 7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(メチルスルフィニル)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
ジクロロメタン(15mL)中の1c(1.00g, 2.91mmol)の撹拌懸濁液を-15℃に冷却した。3-クロロ過安息香酸(680mg, 3.05mmol)を数回に分けて加えた。反応混合物を1時間撹拌し、室温に戻し、チオ硫酸ナトリウム(5%)でクエンチした。有機相を分離し、重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤としてEtOAc)により精製した。
収量:910mg, 2.52mmol(87%)。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ11.28(s, 1H), 8.84(s, 1H), 8.40(s, 1H), 7.78(s, 1H), 7.27 - 7.26(m, 1H), 7.20 - 7.15(m, 1H), 7.14 - 7.10(m, 2H), 2.70(s, 3H), 2.57(q, J = 7.4 Hz, 2H), 1.11(t, J = 7.6 Hz, 3H).
APCI-MS m/z:361.1 [MH+].
【0080】
1e) 7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(メチルスルホニル)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
化合物1d(600mg, 1.74mmol)をHOAc(16mL)中に溶解した。溶液を氷浴中で冷却した。溶液が凍結し始めたときに、水(12mL)中に溶解した過マンガン酸カリウム(560mg, 3.52mmol)をゆっくりと添加し始めた。20分後、添加を完了した。撹拌を更に30分間続けた。重亜硫酸ナトリウムの飽和溶液(2.0mL)を加えた。沈殿が形成された。懸濁液を遠心分離し、上清を回収し、クロロホルムで抽出した。有機層を分離し、重炭酸ナトリウム(5%)及びブラインで2回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。生成物をフラッシュ-クロマトグラフィー(トルエン:EtOAc 4:6)により精製した。
収量:101mg(15%)。
APCI-MS m/z:377.2 [MH+].
【0081】
1f) 7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-メトキシ[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
1e(20mg, 0.052mmol)を乾燥反応フラスコ中に入れた。ナトリウムメトキシド(メタノール中0.35M, 0.16mL, 560μmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで水を添加してクエンチした。混合物をクロロホルムで抽出した。有機層を分離し、水で2回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(トルエン:EtOAc 1:1)により精製した。
収量:10mg(59%)。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ 10.79(s, 1H), 8.62(s, 1H), 8.28(s, 1H), 7.67(s, 1H), 7.23(dd, J = 7.2, 1.9 Hz, 1H), 7.12(qd, J = 7.3, 5.4 Hz, 2H), 7.02(dd, J = 7.3, 1.7 Hz, 1H), 3.60(s, 3H), 2.59(q, J = 7.8 Hz, 2H), 1.15(t, J = 7.6 Hz, 3H).
APCI-MS m/z:329.2 [MH+].
【0082】
実施例2
7-[(2-メチルフェニル)アミノ]-2-(メチルチオ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
表題化合物を1cと同様に製造した。DMSO(2mL)中、(100mg, 0.38mmol)、2-メチルアニリン(0.123mL, 1.15mmol)及び三フッ化ホウ素エチルエーテル化合物(0.047mL, 0.38mmol)。生成物を分取HPLCにより精製した。
収量:17mg, 0.038mmol(10%)。
APCI-MS m/z:331.2 [MH+]
【0083】
実施例3
7-([3-(ヒドロキシメチル)-2-メチルフェニル]アミノ)-2-(メチルチオ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
表題化合物を1cと同様に製造した。dmso(2mL)中、(100mg, 0.38mmol)、3-(ヒドロキシメチル)-2-メチルアニリン(158mg, 1.15mmol)及び三フッ化ホウ素エチルエーテル化合物(0.047mL, 0.38mmol)。生成物を分取HPLCにより精製した。
収量:53mg, 0.11mmol(29%).
APCI-MS m/z:361.2 [MH+]
【0084】
実施例4〜7を1fと同様に製造した。
実施例4
2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
APCI-MS m/z:386.2 [MH+].
実施例5
2-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
APCI-MS m/z:400.2 [MH+].
実施例6
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(2-モルホリン-4-イルエトキシ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
APCI-MS m/z:428.2 [MH+].
実施例7
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-[(3-モルホリン-4-イルプロピル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
APCI-MS m/z:441.2 [MH+].
【0085】
実施例8〜10を、反応剤として1dを使用し、僅かに昇温下(50℃)で実施例1fと同様に製造した。
実施例8
2-[4-(アミノカルボニル)フェノキシ]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4b]ピリジン-6-カルボキサミド
APCI-MS m/z:434.1[MH+].
実施例9
2-(3-アミノフェノキシ)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
APCI-MS m/z:406.1 [MH+].
実施例10
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
APCI-MS m/z:421.1 [MH+].
【0086】
イミダゾピリジン類
実施例1
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
1a) メチル 4,6-ジクロロ-5-ニトロニコチネート
表題化合物を、J. P. Sanchez及びR. D. Gogliottias, J. Heterocyclic Chem. 1993, 30, 855-859のプロトコルに従って製造した。
【0087】
1b) メチル 6-クロロ-4-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-5-ニトロニコチネート
メチル 4,6-ジクロロ-5-ニトロニコチネート(603mg, 2.40mmol)、2-エチル-3-ヒドロキシメチル-アニリン(363mg, 2,40mmol, 1.0当量)及びエチル(ジイソプロピル)アミン(373mg, 490μL, 288mmol, 1.2当量)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。水を添加し、酢酸エチルで抽出し、次いでブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製生成物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー[メチル(tert-ブチル)エーテル/ヘプタン= 4:1]の後に、黄色固体として表題化合物466mgを得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ10.37(s, 1H), 8.85(s, 1H), 7.39(d, J 7.1Hz, 1H), 7.14(t
, J 7.9Hz, 1H), 6.97(d, J 7.7Hz, 1H), 4.76(s, 2H), 4.00(s, 3H), 2.75(q, J 7.5Hz,
2H), 1.22(t, J = 7.7Hz, 3H).
【0088】
1c) 6-アミノ-4-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-5-ニトロニコチンアミド
反応は、ガラス製注入口を備えた密封スチール管中で行った。化合物1b(436mg, 1.19mmol)を反応容器中に入れ、液体アンモニアを-78℃で圧入した。次いで、混合物を室温に温めた。12時間後に、反応混合物を更に8時間、80℃まで温めた。次いで反応容器を-78℃に冷却し、開放し、アンモニアを蒸発させた。シリカゲル上で粗製生成物を濾過し(EtOAc/アセトン = 9:1)、黄色固体として純粋な表題化合物239mg(61%)を得た。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6):δ11.84(s, 1H), 8.49(s, 1H), 8.10(s, 1H), 7.49(s, 1H), 7.39(s, 2H), 7.13(d, J 7.0Hz, 1H), 6.98(t, J 7.8Hz, 1H), 6.69(d, J 7.3Hz, 1H), 5.14(t, J 5.5Hz, 1H), 4.54(d, J 5.5Hz, 2H), 2.64(q, J 7.5Hz, 2H), 1.14(t, J 7.3Hz, 3H).
【0089】
1d) 5,6-ジアミノ-4-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}ニコチンアミド
化合物1c(2.22g, 6.71mmol)をメタノール(40mL)中に溶解し、パラジウム(木炭上10%, 450mg)を加えた。混合物を、標準圧下、水素雰囲気下で、室温で一晩撹拌した。セライト上で濾過し、溶剤を蒸発させて、定量的収率で無色固体として表題化合物を得た。1H-NMR(400MHz, DMSO-d6):δ9.17(s, 1H), 7.88(s, 1H), 7.80(s, 1H), 7.14(s, 1H), 6.98(t,
J 7.7Hz, 1H), 6.92(d, J 6.7Hz, 1H), 6.16(d, J 7.4Hz, 1H), 5.90(s, 2H), 5.03(t, J 5.1Hz, 1H), 4.53(d, J 4.9Hz, 2H), 3.72(s, 2H), 2.72(q, J = 7.5Hz, 2H), 1.21(t,
J 7.4Hz, 3H).
APCI-MS:m/z 302.2 [MH+].
【0090】
1e) 7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
DMF(400μL)中の化合物1d(18mg, 59.0μmol)、ベンズアルデヒド(7mg, 6.6μL, 66.0μmol, 1.1当量)及び触媒量のp-トルエンスルホン酸一水和物の溶液を、120℃で1時間撹拌した。冷却後、混合物をアセトニトリル(2.5mL)及び水(2mL)で希釈し、逆相HPLCに付した。凍結乾燥後、対応するトリフルオロアセテートとして表題化合物8mg(27%)を白色粉末として得た。NMRを中和した生成物から記録した。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6):δ13.30(s,1H), 11.13(s, 1H), 8.59(s, 1H), 8.10(s. 1H), 7.40(m, 3H), 7.67(m, 1H), 7.40(m, 3H), 7.18(m, 2H), 7.09(t, J 7.4Hz, 1H), 5.10(t, J 5.0Hz, 1H), 4.58(d, J 4.7Hz), 2.72(q, J 7.3Hz, 2H), 1.15(t, J 7.2Hz, 3H).
APCI-MS:m/z 388.1 [MH+].
【0091】
実施例2〜26の表題化合物を、実施例1について記載した手順に従って製造した。幾つかの場合において、工程1eの反応を触媒するために、p-トルエンスルホン酸の代わりにFeCl3を使用した。
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(3-ヒドロキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
2-(3-シアノフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
2-(4-シアノフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
2-(3,4-ジフルオロフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
2-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(1H-イミダゾール-4-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-{4-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]フェニル}-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)(塩)
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-ピリジン-3-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-ピリジン-2-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
2-[4-(2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}エトキシ)フェニル]-7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
【0092】
実施例27
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
ジクロロメタン中の実施例26の懸濁液を、室温で塩化チオニルで処理し、対応するクロリドを生成した。揮発性物質を真空下で除去し、残留物をNMP中に溶解した。次いで、クロリド(0.1M)を1.5当量の1-アミノ-プロパン-2-オール(NMP中0.2M)及び3当量のDIPEA(NMP中0.2M)で処理し、120℃で12時間加熱し、表題化合物を良好な収率で得た。
【0093】
実施例28〜93の表題化合物を実施例26と同様に製造した:
実施例28〜93
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(3-{[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}-2-エチルフェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(モルホリン-4-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[(1S)-2-シクロヘキシル-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[(1S)-1-ベンジル-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2S)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2R)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[4-(メチルスルホニル)ベンジル]アミノ}メチル)フェニル]アミ
ノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-[(3-{[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}-2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(モルホリン-4-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-{[3-({[(1S)-2-シクロヘキシル-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[(1S)-1-ベンジル-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2S)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2R)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[4-(メチルスルホニル)ベンジル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-[(3-{[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}-2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(モルホリン-4-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-{[3-({[(1S)-1-ベンジル-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2S)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2R)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-[(3-{[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}-2-エチルフェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(モルホリン-4-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドトリフルオロアセテート
7-{[3-({[(1S)-2-シクロヘキシル-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-ピ
リジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
【0094】
薬理学的データ
JAK3 HTRFアッセイ
JAK3キナーゼアッセイは、GroEL/Sを有するE.Coli中で共発現させ、グルタチオンセファロース上のアフィニティー・クロマトグラフィーによって精製した融合タンパク質(グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)に融合したJak3キナーゼドメイン)を使用した。酵素を10mM Tris-HCl、150mM NaCl、5%マンニトール、2mM 2-メルカプトエタノール及び30%グリセロール中に希釈した。キナーゼ反応の基質は、2μMで使用されるJAK3の自己リン酸化部位のビオチン化ペプチド(ビオチン-LPDKDYYVVREPG)であった。アッセイ条件は以下のとおり:JAK3、化合物及び基質を25mM Trizma塩基、5mM MgCl2、5mM MnCl2、0.05% TritonX-100及び2μM ATP中で45分間、RTでインキュベートした。反応容積は20μMであった。停止溶液を終濃度100μM EDTAで加えた。最後に0.065mg/ml PT66-K及び10.42μM SA-XL665を、50mM Hepes、0.5M KF及び0.1% BSA中に加えた。プレートを、インキュベーションの60分後にDiscovery機器中で読み取った。
実施例の化合物のIC50は25μM未満であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

の化合物、又は医薬として許容し得るその塩。
式中:
YはNH、S又はOであり;
R1はフェニル又は1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロ芳香環であり、これらはそれぞれ場合によりC1-C8アルキル、C1-C8アルコキシ、S(O)nC1-C8アルキルから選択される1又はそれ以上の基、又は1個の基-R2-(CH2)p-R3で置換され;
nは0、1又は2であり;
R2は結合、NH、NC1-C8アルキル、S又はOであり;
pは0〜3であり;
R3はNR4R5(ここでR4及びR5は独立して水素又はC1-C8アルキルである)であるか、又はR3はフェニル環であるか、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む5〜7員の飽和環であるか、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基であり、これらはそれぞれ場合によりCONR4R5、NR4R5、C1-C8アルキル、C1-C8アルコキシ、S(O)nC1-C8アルキル、ヒドロキシル、CN、ハロゲン、NHCOC1-C8アルキル、R2-(CH2)p-OH又はモルホリンから選択される1又はそれ以上の基で置換されることができ;
nは1〜4であり;
Arはフェニルであって、これは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C8アルキル(それ自体が、場合により1又はそれ以上のヒドロキシ若しくはシアノ基又はフッ素原子で置換される)、CH2-R6;CH2O(CH2)nOC1-6アルキル、C1-C8アルキル-NR3-R4から選択される1又はそれ以上の基で置換されることができ、又はArはC2-6アルキル鎖であって、これは場合により鎖中に1個のNR7基を含み、また場合により1又はそれ以上のOH基で置換され、また場合により末端にシクロアルキル若しくはフェニル基を有し、該シクロアルキル及びフェニル基はそれら自体が場合により1又はそれ以上のヒドロキシル基で置換され;
R6は窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む5〜7員の飽和環、アリール基、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基であり、これらはそれぞれ場合によりヒドロキシル又はヒドロキシメチルから選択される1又はそれ以上の置換基で置換されることができ;
R7は水素又はC1-6アルキルである。
【請求項2】
YがNH又はSである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1が場合によりSCH3、SOCH3、O-Ph-CONH2、NH(CH2)3-モルホリン、O(CH2)3-N(CH3)2、O(CH2)2-モルホリン、OCH3、O(CH2)2-N(CH3)2、2-(3-アミノフェノキシ)、4-メトキシフェノキシ、OH、N(CH3)2、OCH3、CN、フルオロ、クロロ、S(O)2CH3、NHCOCH3、O(CH2)2OH、N(CH3)(CH2)2OH、モルホリン又はO(CH2)2-OHで置換されているピリジル又はフェニルである、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
Arがヒドロキシメチル、エチル、[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル、[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル、1H-イミダゾール-1-イルメチル)、[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル、3-(モルホリン-4-イルメチル)、{[2-シクロヘキシル-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}メチル、{[1-ベンジル-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル、(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル、{[2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル、({2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル}アミノ)メチル、{(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ}メチル、{(2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル)アミノ}メチル、3-ヒドロキシピペリジン-1-イルメチル、{[1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル]アミノ}メチル、{[4-(メチルスルホニル)ベンジル]アミノ}メチル又は{[2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチルから選択される置換基で置換されている、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項5】
以下の請求項1記載の化合物又は医薬として許容し得るその塩:
7-{[3-(ヒドロキシメチル)-2-メチルフェニル]アミノ}-2-(メチルチオ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(メチルスルフィニル)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-[4-(アミノカルボニル)フェノキシ]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-[(3-モルホリン-4-イルプロピル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(メチルチオ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(2-モルホリン-4-イルエトキシ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-メトキシ[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-メチルフェニル)アミノ]-2-(メチルチオ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-(3-アミノフェノキシ)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(3-ヒドロキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-(3-シアノフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-(4-シアノフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-(3,4-ジフルオロフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(1H-イミダゾール-4-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-{4-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]フェニル}-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-ピリジン-3-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチルフェニル)アミノ]-2-ピリジン-2-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
2-[4-(2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}エトキシ)フェニル]-7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(3-{[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}-2-エチルフェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(モルホリン-4-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[(1S)-2-シクロヘキシル-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[(1S)-1-ベンジル-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2S)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2R)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[4-(メチルスルホニル)ベンジル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(3-{[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}-2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(モルホリン-4-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[(1S)-2-シクロヘキシル-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[(1S)-1-ベンジル-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2S)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2R)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[4-(メチルスルホニル)ベンジル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-メトキシフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(3-{[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}-2-エチルフェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(モルホリン-4-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[(1S)-1-ベンジル-2-ヒドロキシエチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2S)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1R,2R)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド)
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-(4-モルホリン-4-イルフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-1-メチルエチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(3-{[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]メチル}-2-エチルフェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-(モルホリン-4-イルメチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[3-({[(1S)-2-シクロヘキシル-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}メチル)-2-エチルフェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-[(2-エチル-3-{[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[(1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルエチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド)
7-[(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-({2-エチル-3-[(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メチル]フェニル}アミノ)-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド
7-{[2-エチル-3-({[1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}-2-ピリジン-4-イル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-カルボキサミド。
【請求項6】
治療に使用される請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項7】
式(I)の化合物又は医薬として許容し得るその塩を医薬として許容し得る担体と共に含む医薬組成物。
【請求項8】
JAK3が介在する疾患又は症状の治療が必要な患者に請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又は医薬として許容し得るその塩を投与することを含む、JAK3が介在する疾患又は症状の治療方法。
【請求項9】
疾患又は症状が喘息、宿主対移植片拒絶反応/移植手術又はリウマチ様関節炎である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
(a) YがNHであって、ArがCH2NR3R4で置換されたフェニルである式(I)の化合物を得るために、式(II):
【化2】

[式中、R1は式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体であり、Lは脱離基である]の化合物を、式(III):
HNR3R4 (III)
[式中、R3及びR4は式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物と反応させる工程、又は
(b) YがNHである式(I)の化合物を得るために、式(IV):
【化3】

[式中、Arは式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物を、式(V):
R1-CHO (V)
[式中、R1は式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物と反応させる工程、又は
(c) YがSであり、R1が基-R2-(CH2)p-R3(ここでR2はO又はNHである)である式(I)の化合物を得るために、式(VI):
【化4】

[式中、Arは式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体であり、R2はO又はNHであり、Lは脱離基である]の化合物を、式(VII)又は(VIII):
R1-OH (VII)
R1-NH2 (VIII)
[式中、R1は式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物と反応させる工程、
を含み、そして場合により、上記工程のいずれかの後に以下の工程:
・任意の保護基を除去する工程
・式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する工程
・医薬として許容し得る塩を形成する工程
を含む、式(I)の化合物の製造方法。

【公表番号】特表2006−525997(P2006−525997A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508045(P2006−508045)
【出願日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【国際出願番号】PCT/SE2004/000694
【国際公開番号】WO2004/099204
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】