説明

KVM切替器

【課題】 接続可能なサーバユニットとコンソールユニットとの組み合わせを自由に設定可能なKVM切替器を提供する。
【解決手段】 サーバユニット2又はコンソールユニット4と接続可能な複数の接続ポート50と、複数の接続ポート50ごとに設けられ、サーバユニット2との通信を行うサーバユニット通信用マイコン32と、複数の接続ポート50ごとに設けられ、コンソールユニット4との通信を行うコンソールユニット通信用マイコン33と、接続ポート50に接続されたユニットが、サーバユニット2であるのか、コンソールユニット4であるのかを検出し、検出結果に従って、接続ポート50とサーバユニット通信用マイコン32又はコンソールユニット通信用マイコン33を接続するライン切替制御マイコン31とを有する構成としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のサーバ装置をキーボード、マウス、ディスプレイを備えたコンソール装置で操作する際に、サーバ装置とコンソール装置との間に配置されるKVM(Keyboard/Video/Mouse)システムに関する。
【背景技術】
【0002】
KVMシステムは、コンソール装置と複数のサーバ装置との間に接続され、コンソール装置と複数のサーバ装置のいずれか1つとの接続をアクティブにするものである。ユーザはKVMシステムを用いて、複数のサーバ装置の中からコンソール装置に接続すべきサーバ装置を選択して利用する。
【0003】
図1に従来のKVMシステムの構成を示す。KVMシステムは、サーバ装置1a,1b・・・1n(以下、任意のコンピュータ装置を指す時に、代表する番号として「1」と表記する)側に設けられたサーバユニット2a,2b・・・2n(以下、任意のサーバユニットを指す時には、代表する番号として「2」と表記する)と、キーボード6a,6b・・・6n(以下、任意のキーボードを指す時に、代表する番号として「6」と表記する)、マウス7a,7b・・・7n(以下、任意のマウスを指す時に、代表する番号として「7」と表記する)、モニタ5a,5b・・・5n(以下、任意のモニタを指す時に、代表する番号として「5」と表記する)等のコンソール装置側に設けられたコンソールユニット4a,4b・・・4n(以下、任意のコンソールユニットを指す時に、代表する番号として「4」と表記する)と、これらのユニット間に設けられ、接続するサーバ装置1とコンソール装置とを切り替えるスイッチを有するメインユニット3とを有している。以下では、メインユニット3のことをKVM切替器ともいう。
【0004】
特許文献1は、KVM切替器が、コンピュータ装置に接続するための複数のポートを有するモジュールが装着可能に構成された複数のスロットと、コンピュータ装置が接続されたポートとコンソール装置とを選択的に接続するための操作手段とを有している。
【0005】
また、特許文献2は、複数のローカルコンピュータと、このローカルコンピュータを制御する制御装置とが無線で接続されている。制御装置は、ローカルコンピュータから受信したローカル制御信号をKVMスイッチを介してターゲットコンピュータに送信している。
【0006】
【特許文献1】特開2005−18135号公報
【特許文献2】特開2006−72962号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、KVM切替器は、接続可能なコンソールユニットとサーバユニットの数が固定されており、システムを再構築する際、使用したいコンソールユニット数とサーバユニット数とがメインユニットに適応しなかった場合、新しいKVM切替器を用意しなければならなかった。
【0008】
特許文献1に開示の発明は、KVM切替器を介して一つのコンソール装置と複数のコンピュータ装置とを接続する構成であり、KVMスイッチに接続するコンソール装置の個数と、サーバ装置の個数とを自由に設定可能にする技術ではない。
【0009】
また、特許文献2もKVM切替器に接続されているのは、複数のローカルコンピュータではなく、制御装置であり、KVMスイッチに接続するコンソール装置の個数と、サーバ装置の個数とを自由に設定可能にする技術ではない。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、接続可能なサーバユニットとコンソールユニットとの組み合わせを自由に設定可能なKVM切替器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するために、本発明のKVM切替器は、複数のサーバ装置にそれぞれ接続した複数のサーバユニットと、該サーバ装置を操作する複数のコンソール装置にそれぞれ接続した複数のコンソールユニットとを接続し、前記サーバ装置と前記コンソール装置との接続を切り替えるKVM切替器であって、前記サーバユニット又は前記コンソールユニットと接続可能な複数の接続ポートと、前記複数の接続ポートごとに設けられ、前記サーバユニットとの通信を行う第1通信手段と、前記複数の接続ポートごとに設けられ、前記コンソールユニットとの通信を行う第2通信手段と、前記接続ポートを前記サーバユニットとの接続用又は前記コンソールユニットとの接続用に設定する設定手段と、前記設定手段の設定に従って、接続ポートに前記第1の通信手段又は前記第2通信手段を接続する制御手段と、を有する構成としている。
従って、接続可能なサーバユニットとコンソールユニットとの組み合わせを自由に設定することができる。
【0012】
本発明のKVM切替器は、複数のサーバ装置にそれぞれ接続した複数のサーバユニットと、該サーバ装置を操作する複数のコンソール装置にそれぞれ接続した複数のコンソールユニットとを接続し、前記サーバ装置と前記コンソール装置との接続を切り替えるKVM切替器であって、前記サーバユニット又は前記コンソールユニットと接続可能な複数の接続ポートと、前記複数の接続ポートごとに設けられ、前記サーバユニットとの通信を行う第1通信手段と、前記複数の接続ポートごとに設けられ、前記コンソールユニットとの通信を行う第2通信手段と、前記接続ポートに接続されたユニットが、前記サーバユニットであるのか、前記コンソールユニットであるのかを検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に従って、接続ポートと前記第1の通信手段又は前記第2通信手段とを接続する制御手段と、を有する構成としている。
従って、接続可能なサーバユニットとコンソールユニットとの組み合わせを自由に設定することができる。
【0013】
上記KVM切替器において、前記接続ポートに接続されたユニットが前記サーバユニットであるのか、前記コンソールユニットであるのかを表示する表示手段を有するとよい。
従って、接続ポートに接続されたユニットがサーバユニットであるのか、ユーザユニットであるのかを表示させることができる。
【0014】
上記KVM切替器において、前記表示手段は、LCDの表示装置と、LEDの表示装置との少なくとも1つを有しているとよい。
【0015】
上記KVM切替器において、前記KVM切替器に接続可能な前記サーバユニットと前記コンソールユニットとの数を制限する制限情報を設定する設定手段と、前記制限情報を記憶する記憶手段とを有し、前記制御手段は、前記制限情報を超える前記サーバユニットと前記コンソールユニットの接続を制限するとよい。
従って、KVM切替器に接続するサーバユニットと、コンソールユニットの数を制限することができる。
【0016】
上記KVM切替器において、前記設定手段は、前記KVM切替器に接続された前記コンソール装置のキーボードであるとよい。また、前記設定手段は、前記KVM切替器に設けられた操作パネルであるとよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
添付図面を参照しながら本発明の最良の実施例を説明する。
【実施例】
【0018】
本実施例のKVMシステムも、図1に示すようにサーバ装置1a,1b,・・・,1n側に設けられたサーバユニット2a,2b,・・・,2nと、キーボード6a,6b,・・・6n、マウス7a,7b,・・・,7m、モニタ5a,5b,・・・,5m等のコンソール装置側に設けられたコンソールユニット4a,4b,・・・4mと、これらのユニット間に設けられ、接続するサーバ装置1a,1b,・・・,1nとコンソール装置とを切り替えるスイッチを有するメインユニット(本発明のKVM切替器に該当する)3とを有している。
【0019】
図2に、メインユニット3の外観を示す。メインユニット3には、図2に示すように表示装置51、キーボード54、マウス55等が接続されている。表示装置51には、メインユニット3の設定情報が表示され、キーボード54やマウスは、メインユニット3の設定を操作することができる。図2に示す例では、表示装置51は、各接続ポート50がサーバユニット2との接続に設定されているのか、コンソールユニット4との接続に設定されているのかを表す情報と、接続ポート50に接続する通信用ユニットを自動で切り替えるのか、ユーザの設定によって切り替えるのかを表す情報と、接続ポートに接続可能なコンソールユニット4とサーバユニット2の数を制限する制限情報とが示されている。これらの情報については、後述する。
【0020】
また、メインユニット3には、LCD(Liquid Crystal Display)の表示部52と、操作ボタンを備えた操作パネル53とが設けられている。LCDの表示部52は、情報をスクロールしながら表示することができるようになっており、操作パネル53の操作ボタンやマウス55の操作によって表示をスクロールさせる。また操作パネル53の操作によって表示装置51の表示や、LCDの表示部52の表示を切り替えることができる。
【0021】
また、メインユニット3は、図2に示すように、前面部に複数の接続ポート50を有している。接続ポート50には、サーバユニット2やコンソールユニット4を接続可能となっている。
【0022】
図3に、メインユニット3の構成を示す。メインユニット3は、複数の接続ポート50ごとに、サーバユニット2との通信用のマイコンであるサーバユニット通信用マイコン32と、コンソールユニット4との通信用のマイコンであるコンソールユニット通信用マイコン33とを有している。なお、図3には、簡単のため3つの接続ポート50と、この3つの接続ポート50に対応してそれぞれ設けられたサーバユニット通信用マイコン32と、コンソールユニット通信用マイコン33とを示す。
【0023】
また、メインユニット3は、ライン切替制御マイコン31と、メイン制御マイコン34とを有している。
ライン切替制御マイコン31は、メイン制御マイコン34の制御に従って、接続ポート50にサーバユニット2が接続された場合には、この接続ポート50にサーバユニット通信用マイコン32を接続する。また、接続ポート50にコンソールユニット4が接続された場合には、接続ポート50にコンソールユニット通信用マイコン33を接続する。
【0024】
図4を参照しながらメイン制御マイコン34の機能を説明する。
メイン制御マイコン34は、図4に示すように表示装置51に表示する表示情報を制御したり、メインユニット3の具備するLED(Light Emitting Diode)71、72(図8参照)の点灯制御を行ったり、コンソールユニット4を介してキードード6のキー入力を監視したり、コンソール装置のモニタ5の表示制御を行う。また、メインユニット3に設けられた操作パネル53のパネル操作を監視したり、ライン切替制御マイコン31と通信を行って、ライン切替制御マイコン31を制御する。ライン切替制御マイコン31に通知される制御情報には、接続ポート50の切替命令や、オート接続モードとマニュアル接続モードとの指定情報が含まれる。
【0025】
また、図4には、ライン切替制御マイコン31からメイン制御マイコン34に通知される制御情報が示されている。
ライン切替制御マイコン31からメイン制御マイコン34には、サーバユニット通信用マイコン32又はコンソールユニット通信用マイコン33と接続ポート50との接続情報、接続ポート50に接続されたユニットを判別する判別情報、接続ポート50の接続状態を監視した監視情報、コンソールユニット4とサーバユニット2との接続限度数の監視情報などが含まれる。
【0026】
本実施例のメインユニット3には、上述したように複数の接続ポート50に、サーバユニット通信用マイコン32と、コンソールユニット通信用マイコン33とがそれぞれに備えられている。メインユニット3は、ユーザの設定、又は接続ポート50に接続されたユニットにより自動的に、接続ポート50に接続する通信用ユニットを切り替える。
【0027】
まず、図6に示すフローチャートを参照しながら接続ポート50に接続する通信用ユニットを切り替えるメイン制御マイコン34の処理手順を説明する。
メイン制御マイコン34は、ユーザからの操作入力によって、マニュアル接続モードに設定され(ステップS1/YES)、ユーザからポート設定情報の入力を受け付けると(ステップS2/YES)、設定されたポート設定を解析する。ユーザの操作入力を受け付ける操作手段には、メインユニット3のキーボード54、マウス55、操作パネル53の他に、メインユニット3に接続したコンソールユニット4のキーボード6やマウス7からも操作することができる。
メイン制御マイコン34は、解析結果に従い、接続ポート50と通信用マイコンとを接続する指示をライン切替制御マイコン31に出力する。ライン切替制御マイコン31は、ユーザの設定により、コンソールユニット4との接続に設定された接続ポート50には、コンソールユニット通信用マイコン33を接続し、サーバユニット2との接続に設定された接続ポート50には、サーバユニット通信用マイコン32を接続する。
【0028】
また、ユーザによって、オート接続モードに設定されると(ステップS1/NO)、メイン制御マイコン34は、ユーザが設定したポート情報を無効化する通知と、オート接続モードとをライン切替制御マイコン31に通知する(ステップS5)。
【0029】
次に、図7を参照しながらオート接続モードに設定されたときのライン切替制御マイコン31の制御手順を説明する。
メイン制御マイコン34からオート接続モードへの設定と、ポート設定の無効化情報とを受信すると(ステップS11/YES)、ライン切替制御マイコン31は、まず、接続ポート50の設定を無効化する。
次に、ライン切替制御マイコン31は、接続ポート50への接続を検出すると(ステップS13)、コネクトコマンドの受信を待機する(ステップS14)。コネクトコマンドは、メインユニット3への接続後、コンソールユニット4から出力される接続コマンドである。ライン切替制御マイコン31は、接続検出後、コネクトコマンドを受信することで接続ポート50に接続されたユニットがコンソールユニット4であると判定する。ライン切替制御マイコン31は、コンソールユニット4の接続を検出すると、接続ポート50にコンソールユニット通信用マイコン33を接続する。
【0030】
また、接続を検知後、一定時間を経過してもコネクトコマンドを受信することができなかった場合には(ステップS14/NO)、メインユニット3は、接続ポート50にサーバユニット2が接続されたと判定し、接続ポート50にサーバユニット通信用マイコン32を接続する。
【0031】
このようにしてメインユニット3は、接続可能なサーバユニット2とコンソールユニット4との組み合わせを自由に設定可能とすることができる。
【0032】
また、図8に示すようにメインユニット3に設けた接続ポート50の上部には、接続ポート50に接続されたユニットがサーバユニット2であるのか、コンソールユニット4であるのかを示すLED71、72が設けられている。例えば、上段の接続ポート50の接続状態をLED71で表示し、下段の接続ポート50の接続状態をLED72で表示する。
LED71は、LED71aとLED71bとからなり、例えば、左側のLED71aが点灯した場合に、サーバユニット2の接続を示し、右側のLED71bが点灯した場合には、コンソールユニット4の接続を示す。また、LEDの位置で接続されたユニットを表示するのではなく、LEDの表示色で接続されたユニットを表示させてもよい。例えば、赤色が点灯した場合には、サーバユニット2の接続を示し、青色が点灯した場合には、コンソールユニット4の接続を示すといった具合である。なお、LED72もLED71と同様である。
【0033】
図9に示すフローチャートを参照しながらメイン制御マイコン34によるLED71、72の点灯制御について説明する。
メイン制御マイコン34は、ライン切替制御マイコン31から接続ポート50に接続されたユニットの情報(以下、接続情報という)を取得する(ステップS21)。この接続情報により、接続ポート50に接続されているユニットがコンソールユニット4の場合(ステップS22/YES)、メイン制御マイコン34は、コンソールユニット4の接続を示すLEDを点灯させる、又はコンソールユニット4の接続を示す色をLEDに点灯させる(ステップS23)。
【0034】
また、接続ポート50に接続されているユニットがサーバユニット2の場合(ステップS22/NO)、メイン制御マイコン34は、サーバユニット2の接続を示すLEDを点灯させる、又はサーバユニット2の接続を示す色をLEDに点灯させる(ステップS24)。
【0035】
また、本実施例は、複数設けた接続ポート50のうち、コンソールユニット4とサーバユニット2とを接続できる接続数に制限を設けることができる。例えば、サーバユニット2の接続に制限数を設定することで、メインユニット3に接続できるコンソールユニット4の接続ポート50を確保することができる。逆に、コンソールユニット4の接続に制限数を設定することで、メインユニット3に接続できるサーバユニット2の接続ポート50を確保することができる。
【0036】
図10に示すフローチャートを参照しながら、制限数を設定した場合の接続メイン制御マイコン34の処理手順を説明する。
メイン制御マイコン34は、ライン切替制御マイコン31からコンソールユニット4の接続情報を受信すると(ステップS31/YES)、コンソールユニット4の接続数が制限数を超えているか否かを判定する(ステップS32)。ここでは、コンソールユニット4の接続制限数をNとする。メイン制御マイコン34は、コンソールユニット4の接続数が制限数Nを超えていた場合には(ステップS32/YES)、コンソールユニット4の接続不可をライン切替制御マイコン31に通知する(ステップS34)。また、メイン制御マイコン34は、コンソールユニット4の接続数が制限数Nを超えていなかった場合には(ステップS32/NO)、コンソールユニット4の接続許可をライン切替制御マイコン31に通知する(ステップS33)。
【0037】
また、メイン制御マイコン34は、ライン切替制御マイコン31からサーバユニット2の接続情報を受信すると(ステップS35/YES)、サーバユニット2の接続数が制限数を超えているか否かを判定する(ステップS36)。ここでは、サーバユニット2の接続制限数をMとする。メイン制御マイコン34は、サーバユニット2の接続数が制限数Mを超えていた場合には(ステップS36/YES)、サーバユニット2の接続不可をライン切替制御マイコン31に通知する(ステップS37)。また、メイン制御マイコン34は、サーバユニット2の接続数が制限数Mを超えていなかった場合には(ステップS36/NO)、サーバユニット2の接続許可をライン切替制御マイコン31に通知する(ステップS38)。
【0038】
次に、図11を参照しながら、メイン制御マイコン34による表示装置51、LCDの表示部52の表示制御の手順を説明する。
メイン制御マイコン34は、キーボード54又は接続されたコンソールユニット4のキーボード6によるキー操作、操作パネル53の操作を監視している(ステップS31)。これらの操作手段により、表示装置51又は接続されたコンソールユニット4のモニタ5に設定情報の表示要求を受け付けると(ステップS32/YES)、メイン制御マイコン34は、表示装置51に表示させる画面データを作成する(ステップS33)。作成した画面データを表示装置51に表示したり、コンソルユニットへ送信する画像信号に画像データを付加してコンソールユニット4へ送信し、モニタ5に表示させる(ステップS34)。
【0039】
また、LCDの表示部52に設定情報の表示要求を受け付けると(ステップS35/YES)、メイン制御マイコン34はLCD用の画面データを生成し(ステップS36)、LCDの表示部52に表示させる。
【0040】
その後、メイン制御マイコン34は、上述した操作手段からの操作入力を監視する(ステップS38)。操作手段より、設定キーの入力や画面移動キーの入力があると(ステップS39)、操作手段の入力結果に従って、画面データを再構成し、画像信号に再構成した画面データを付加して送信する、又は表示装置51やLCDの表示部52に表示させる(ステップS41)。その後、操作手段からの操作入力に従って、保持しているポート設定の更新を行ったり、保持している接続設定を更新したり、ライン切替制御マイコン31に切替命令を送信する(ステップS42)。また、操作手段より終了キーの入力があると(ステップS40/YES)、表示装置、LCDの表示部52、コンソールユニット4のモニタ5への表示を終了させる。
【0041】
上述した実施例は、本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】システム構成を示す構成図である。
【図2】メインユニットの外観を示す図である。
【図3】メインユニットの内部構成を示す図である。
【図4】メイン制御マイコンの制御対象と、制御対象に送信される制御情報とを示す図である。
【図5】ライン切替制御マイコンからメイン制御マイコンに送信される制御情報を示す図である。
【図6】接続ポート設定時のメイン制御マイコンの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】接続ポート設定時のライン切替制御マイコンの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】接続ポートとその上部に設けたLEDとを示す図である。
【図9】メイン制御マイコン3によるLEDの点灯制御手順を示す図である。
【図10】接続ポートに接続制限を設けたときのメイン制御マイコンの処理手順を示すフローチャートである。
【図11】表示制御時のメイン制御マイコンの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
1 サーバ装置
2 サーバユニット
3 メインユニット
4 コンソールユニット
5 モニタ
6 キーボード
7 マウス
31 ライン切替制御マイコン
32サーバユニット通信用マイコン
33 コンソールユニット通信用マイコン
34 メイン制御マイコン
50 接続ポート
51 表示装置
52 LCD表示部
53 操作パネル
54 キーボード
55 マウス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサーバ装置にそれぞれ接続した複数のサーバユニットと、該サーバ装置を操作する複数のコンソール装置にそれぞれ接続した複数のコンソールユニットとを接続し、前記サーバ装置と前記コンソール装置との接続を切り替えるKVM切替器であって、
前記サーバユニット又は前記コンソールユニットと接続可能な複数の接続ポートと、
前記複数の接続ポートごとに設けられ、前記サーバユニットとの通信を行う第1通信手段と、
前記複数の接続ポートごとに設けられ、前記コンソールユニットとの通信を行う第2通信手段と、
前記接続ポートを前記サーバユニットとの接続用又は前記コンソールユニットとの接続用に設定する設定手段と、
前記設定手段の設定に従って、接続ポートに前記第1の通信手段又は前記第2通信手段を接続する制御手段と、
を有することを特徴とするKVM切替器。
【請求項2】
複数のサーバ装置にそれぞれ接続した複数のサーバユニットと、該サーバ装置を操作する複数のコンソール装置にそれぞれ接続した複数のコンソールユニットとを接続し、前記サーバ装置と前記コンソール装置との接続を切り替えるKVM切替器であって、
前記サーバユニット又は前記コンソールユニットと接続可能な複数の接続ポートと、
前記複数の接続ポートごとに設けられ、前記サーバユニットとの通信を行う第1通信手段と、
前記複数の接続ポートごとに設けられ、前記コンソールユニットとの通信を行う第2通信手段と、
前記接続ポートに接続されたユニットが、前記サーバユニットであるのか、前記コンソールユニットであるのかを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に従って、接続ポートと前記第1の通信手段又は前記第2通信手段とを接続する制御手段と、
を有することを特徴とするKVM切替器。
【請求項3】
前記接続ポートに接続されたユニットが前記サーバユニットであるのか、前記コンソールユニットであるのかを表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載のKVM切替器。
【請求項4】
前記表示手段は、LCDの表示装置と、LEDの表示装置との少なくとも1つを有することを特徴とする請求項3記載のKVM切替器。
【請求項5】
前記KVM切替器に接続可能な前記サーバユニットと前記コンソールユニットとの数を制限する制限情報を設定する設定手段と、
前記制限情報を記憶する記憶手段とを有し、
前記制御手段は、前記制限情報を超える前記サーバユニットと前記コンソールユニットの接続を制限することを特徴とする請求項1又は2記載のKVM切替器。
【請求項6】
前記設定手段は、前記KVM切替器に接続された前記コンソール装置のキーボードであることを特徴とする請求項1又は5記載のKVM切替器。
【請求項7】
前記設定手段は、前記KVM切替器に設けられた操作パネルであることを特徴とする請求項1又は5記載のKVM切替器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−242865(P2008−242865A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−83110(P2007−83110)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】