説明

L型導水側溝

【課題】道路工事で排水性舗装を3,4年で1回程度の間隔で施工している現場が多く、その度に交通規制をおこなっている。それは排水性舗装対応の導水が効率よく行われていなく無駄が多いためである。そのため工事費も無駄につかわれている。それを解消するには、導水路を土砂やごみで導水不可になるのを防ぎ、維持管理期間を延ばすことで交通規制の回数を最小限におさえることができる工法、その導水のための側溝を提供する。
【解決手段】コンクリート製の側溝本体の天端部に導水路を設け、道路工事における排水性の舗装材を敷設して導水路(図1,4)の空間を保つために導水板(図1,3)を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路に連続して敷設される側溝の技術分野に属し、道路工事における排水性舗装から流れ出てくる雨水を迅速に導水し、路側をバイクや軽車両が安全に通行できる側溝に関するものである。
【背景技術】
【0002】
導水目的で材質や形状を変えることによりいくつか出願がある。この例として特許文献
1や2に開示されているものがある。
【特許文献1】特開平11−248054号公報
【特許文献2】特開平11−247280号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、いずれの側溝も一時的の導水機能のみの目的にとらわれ、あとあとの維持管理にかかる費用については考えられてはいない。
【0004】
たとえば、特開平11−247280号公報に記載されている導水管は、境界ブロックの側にセットされ排水性舗装で導水管を覆う工法であり、埋設後は路側すれすれまで排水舗装がなされるので、路側を走るバイクや軽車両にとっても安全である。
【0005】
しかし、埋設される導水管は直径がΦ20からΦ25のため、2,3年で導水管自体が目詰まりを起こし、導水管としての機能を失い導水管自体の取替えをしなくてはならない。
【0006】
特開平11−247280号公報は鉄製の受け枠とグレーチングで構成されており、上部のグレーチングの開口部より雨水を迅速に飲み込み、排水性舗装から染み込んだ雨水を受け枠の側面より飲み込み、受け枠内を導水路として利用することを特徴としてある。
【0007】
しかし、この文献は、上部のグレーチングの開口部より雨水を迅速に飲み込むため、土砂やごみ等なども飲み込み、受け枠内が2,3年も経たずに導水路としての機能を果たさなくなるのである。
【0008】
そこで、本発明においては、導水路が2,3年で目詰まりを起こすことを防止し、長期的に導水路の機能を確保することを目的としてある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このため、本発明においては、コンクリートで形成された側溝本体の天端部に半円の導水路を設け、導水路(図1,4)の上部に導水板(図1,3)をセットすることで、道路工事における排水性の舗装材(図3,7)を導水板(図1,3)の全面に敷設できることで導水路(図1,4)の空間が保たれる。
【0010】
また、排水性の舗装材(図3,7)内に染み込んだ雨水は(図3,5)を通り、導水路(図3,4)内へ導かれるのである。
【0011】
そのため、排水性の舗装材(図3,7)に染み込んだ雨水は迅速に導水路内に導かれ、しかも土砂やごみ等に水路内を詰まらされることなく水路としての機能を長期間保たれるのである。
【0012】
導水路(図1,4)の上部にセットする導水板(図2,3)はセットする際、(図3)のX方向にずれないように突起物(図2,6)を設けてある。
【発明の効果】
【0013】
以上、説明したように本発明においては、導水路の目詰まりの防止をすることにより、いままで2,3年で目詰まりを起こしていた導水管の取替えに掛かる維持管理費用を削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に図面を参照して本発明をさらに説明する。(図3)に本発明の使用断面図が示してある。これは道路の路側に設置してある歩車道境界ブロック(図3,2)に隣接して車道側(排水性の舗装材)に本製品(図3,1)は設置される。(図3)のように設置すると排水性の舗装材(図3,7)から染み込んでくる雨水は切りかけ部(図3,7)を通り導水路(図3,4)に導かれる。
【0015】
又、数年が経って排水性の舗装材(図3,7)自体が粉塵等で目詰まりを起こした際、その排水性の舗装材をはがしてやりかえる場合でも本製品は再利用できるため工事費が最小の金額で行える。
【0016】
図4は本製品と境界ブロックが一体となっている製品です。境界ブロックも破損している際は一緒に取替えできます。
【0017】
図5は(図1,3)に示す導水板に排水能力を高めるために排水口を設けたものであり、口の形状は、円のほかに楕円や長方形、正方形など形状はいろいろ考えられる。
【0018】
図6は(図1,5)に示す切りかけ部を大きく切りかけ、排水能力を高めるためのものである。
【0019】
図7は図3の導水路の形状をかえたものである。
【0020】
図8は図3の導水路の形状をかえたものである。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明に係る側溝は、工業的に量産することが可能なため、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の斜視図である。
【図2】図1の3に示す蓋を底面から示す図である。
【図3】図1に示す側溝を施工した状態を示す断面図である。
【図4】図1に示す側溝と歩車道境界ブロックが一体となっている斜視図である。
【図5】図1に示す導水板に集水能力を高めるために排水口を増やした斜視図である。
【図6】図1に示す切りかけ部に集水能力を高めるために切りかけ部を大きくした斜視図である。
【図7】(図3,4)の導水路の形状を半円から、鋭角にかえた断面図である。
【図8】図7に示す導水路の形状を四角にかえた断面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 側溝本体
2 歩車道境界ブロック
3 導水板
4 導水路
5 切りかけ部
6 ストッパー部
7 排水性の舗装材
8 敷きモルタル
9 砕石
10 排水口
11 切りかけ部大

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートで形成された側溝本体の天端部に半円の導水路を設け、導水路(図1,4)の上部に導水板(図1,3)をセットすることで、道路工事における排水性の舗装材(図3,7)を導水板(図1,3)上部の全面に敷設できることで導水路(図1,4)の空間が保たれる事を特徴とする導水側溝。
【請求項2】
排水性舗装から染み込んで流れ出てくる雨水を側溝本体の天端部から導水路(図1,4)に導くために、切りかけ(図1,5)を設けることを特徴とする導水側溝。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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