説明

L形アングル取付具及びL形アングルの取付構造

【課題】本発明は、L形アングルの長さ調整機能を備えつつ、作業性を良好したL形アングル取付具を提供する。
【解決手段】L形アングル取付具1は、L形アングル2の第1の長片S1の端部が差し込まれると共に、第1の長片S1の端部を挟持する第1の挟持部Aと、第1の挟持部Aに対して直交して配置され、L形アングル2の第2の長片S2の端部が差し込まれると共に、第2の長片S2の端部を挟持する第2の挟持部Bと、躯体コンクリートに当接して固定される取付部Cと、が設けられている。第1の挟持部Aは、第1の長片S1の内面に押圧される第1の内側挟持部3と、第1の長片S2の外面に押圧される第1の外側挟持部4と、からなり、第2の挟持部Bは、第2の長片S2の内面に押圧される第2の内側挟持部11と、第2の長片S2の外面に押圧される第2の外側挟持部12と、からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定寸法を有する場所にL形アングルを設置するにあたって、L形アングルの長さの調整機能を有するL形アングル取付具と、このようなL形アングル取付具を利用したL形アングルの取付構造と、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、このような分野の技術として、特開平10−8679号公報がある。この公報に記載された繋ぎ材(L形アングル取付具)は、L形アングルと同様の断面L字状に形成され、第1の長片部と第2の長片部とが互いに直交し、第1及び第2の長片部には、長穴が形成されている。これに対して、L形アングルの端部には、ボルト挿通孔が形成され、ボルトがL形アングルのボルト挿通孔と繋ぎ材の長穴とを貫通し、ナットによってL形アングルに繋ぎ材が固定される。そして、長穴によってL形アングルの長さの調整が可能になっている。このような長さ調整機能は、L形アングルの設置場所の寸法に対して、L形アングルを正確な長さに切断しなくてもよいというメリットを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−8679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、L形アングルを躯体コンクリートに固定する際、前述した従来の繋ぎ材(L形アングル取付具)は、L形アングルの端部にボルトで仮固定していないと、作業中に繋ぎ材がL形アングルから外れ易く、L形アングルと繋ぎ材を同時に手で支えながら作業を行う必要があり、一人で作業を行うことが困難である。従って、従来の繋ぎ材とL形アングルとの連結は、ボルトが必須であり、ボルトを締めたり緩めたりする作業を強いられるので、作業性が悪くなるといった問題点があった。
【0005】
本発明は、L形アングルの長さ調整機能を備えつつ、作業性を良好にしたL形アングル取付具と、このようなL形アングル取付具を利用したL形アングルの取付構造と、を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1の長片と第2の長片とからなるL形アングルの端部に装着されて、L形アングルを被装着物に取り付けるためのL形アングル取付具において、
第1の長片の端部が差し込まれると共に、第1の長片の端部を摩擦力をもって挟持する第1の挟持部と、
第1の挟持部に対して直交して配置され、第2の長片の端部が差し込まれると共に、第2の長片の端部を摩擦力をもって挟持する第2の挟持部と、の少なくとも一方が設けられ、
被装着物に当接して固定される取付部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
本発明では、L形アングルとL形アングル取付具との連結において、L形アングルの第1の長片を摩擦力をもって第1の挟持部で挟持することと、L形アングルの第2の長片を摩擦力をもって第2の挟持部で挟持することの少なくとも一方が達成される。従って、L形アングル取付具をL形アングルの端部にボルトなどで仮固定していなくても、作業中にL形アングル取付具がL形アングルから外れ難く、L形アングルとL形アングル取付具を同時に手で支えながら作業を行う必要がなく、一人でも作業を行うことができる。しかも、作業後において、ボルトや溶接などが無くても、L形アングルがL形アングル取付具から外れることがない。よって、このL形アングル取付具は、L形アングルに対してボルト止めが必須ではなく、ボルトを締めたり緩めたりする作業を強いられることがないので、作業性が良好になるといった優れた効果を有する。さらに、挟持部の採用により、L形アングル取付具は、正確な長さ寸法に切断されていないL形アングルの端からの突出量を、L形アングルの長手方向に調整できるようなL形アングルの長さ調整機能を兼ね備えている。また、L形アングル取付具には取付部が設けられているので、ねじ、ボルト、溶接などによって、L形アングル取付具を被装着物に固定させることできる。
【0008】
また、第1の挟持部は、第1の長片の内面に押圧される第1の内側挟持部と、第1の長片の外面に押圧される第1の外側挟持部と、からなり、第2の挟持部は、第2の長片の内面に押圧される第2の内側挟持部と、第2の長片の外面に押圧される第2の外側挟持部と、からなると好適である。
このような構成では、第1の内側挟持部及び第1の外側挟持部が第1の長片の内外の面を挟持し、第2の内側挟持部及び第2の外側挟持部が第2の長片の内外の面を挟持するので、作業中において、L形アングル取付具は、L形アングルにしっかりと密着して外れることがない。しかも、L形アングルを所定の場所にセットした状態で、ハンマーなどでL形アングル取付具を叩くことによって、挟持力に抗し、L形アングル取付具を被装着物に向けて徐々に移動させることができ、最終的に、L形アングル取付具を被装着物に強く押し当てることができる。このように、L形アングル取付具を被装着物に強く押し当てる結果として、L形アングル取付具の取付部を被装着物に固定させる際のあと施工アンカーや溶接などの作業を容易に行うことができ、作業性が極めて良好になる。
【0009】
また、第1の挟持部が設けられる第1の板部は、切り込みによって設けられた第1の分離部を有し、第1の外側挟持部は、第1の分離部の何れかを外側に膨出するように曲げることにより形成され、
第2の挟持部が設けられる第2の板部は、切り込みによって設けられた第2の分離部を有し、第2の外側挟持部は、第2の分離部の何れかを外側に膨出するように曲げることにより形成されると好適である。
このような構成を採用すると、曲げ加工によって、第1及び第2の外側挟持部を容易に作り出すことができ、溶接などによる継ぎ目のないL形アングル取付具が可能になる。
【0010】
また、第1の板部は、第1の長片の延在方向に切り込んで平行をなす2本の第1の切り込み部と、第1の切り込み部間に配置された部分を外側に膨出するように曲げ形成して、第1の外側挟持部をなす第1の舌片部と、第1の舌片部の両側方で、第1の切り込み部と第1の板部の端との間に配置されて、第1の内側挟持部をなす第1の残余部と、を有し、
第2の板部は、第2の長片の延在方向に切り込んで平行をなす2本の第2の切り込み部と、第2の切り込み部間に配置された部分を外側に膨出するように曲げ形成して、第2の外側挟持部をなす第2の舌片部と、第2の舌片部の両側方で、第2の切り込み部と第2の板部の端との間に配置されて、第2の内側挟持部をなす第2の残余部と、を有すると好適である。
このような構成を採用すると、曲げ加工によって、第1の板部と第2の板部とを直交させることができ、しかも、切り込み部によって、第1及び第2の舌片部を作り出すことができるので、溶接などによる継ぎ目のないL形アングル取付具が可能になる。しかも、第1及び第2の舌片部が第1及び第2の残余部より外側に位置するので、第1の板部と第2の板部との合致部分側に位置する第1及び第2の残余部はL形アングルの内側に位置することになる。その結果、第1板部と第2板部が繋がってL形に折り曲げられた形状の場合において、第1の長片と第2の長片とが精度良く直交しているL形アングルにあっても、L形アングル入隅部の湾曲寸法よりも大きな湾曲寸法に、第1の残余部と第2の残余部との合致部分を形成すれば良いため、曲げ加工が容易となり、製造生産性が高くなる。
【0011】
また、第1の挟持部が設けられる第1の板部は、切り込みによって設けられた第1の分離部を有し、第1の内側挟持部は、第1の分離部の何れかを内側に膨出するように曲げることにより形成され、
第2の挟持部が設けられる第2の板部は、切り込みによって設けられた第2の分離部を有し、第2の内側挟持部は、第2の分離部の何れかを内側に膨出するように曲げることにより形成されると好適である。
このような構成を採用すると、曲げ加工によって、第1及び第2の外側挟持部を容易に作り出すことができ、溶接などによる継ぎ目のないL形アングル取付具が可能になる。
【0012】
また、第1の板部は、第1の長片の延在方向に切り込んで平行をなす2本の第1の切り込み部と、第1の切り込み部間に配置された部分を内側に膨出するように曲げ形成して、第1の内側挟持部をなす第1の舌片部と、第1の舌片部の両側方で、第1の切り込み部と第1の板部の端との間に配置されて、第1の外側挟持部をなす第1の残余部と、を有し、
第2の板部は、第2の長片の延在方向に切り込んで平行をなす2本の第2の切り込み部と、第2の切り込み部間に配置された部分を内側に膨出するように曲げ形成して、第2の内側挟持部をなす第2の舌片部と、第2の舌片部の両側方で、第2の切り込み部と第2の板部の端との間に配置されて、第2の外側挟持部をなす第2の残余部と、を有すると好適である。
このような構成を採用すると、曲げ加工によって、第1の板部と第2の板部とを直交させることができ、しかも、切り込み部によって、第1及び第2の舌片部を作り出すことができるので、溶接などによる継ぎ目のないL形アングル取付具が可能になる。
【0013】
また、被装着物は、L形アングルに対して直交して配置される他のL形アングルであり、取付部は、他のL形アングルに当接されると共に、他のL形アングルにねじによって固定されると好適である。
このように構成されたL形アングル取付具は、ねじによるL形アングル同士の連結に利用することができる。
【0014】
また、取付部は、他のL形アングルの長片の外面に当接する当接片と、当接片の両端に設けられ、他のL形アングルの長片を挟み込む耳部とからなると好適である。
このような構成を採用すると、耳部によって、他のL形アングルの長片を幅方向で挟み込むことができるので、L形アングル同士を簡単かつ確実に位置合わせすることができる。そして、当接片は、溶接、ねじ又はボルトによって被装着物に固定される。
【0015】
また、被装着物は、構造物の躯体であると好適である。
【0016】
本発明に係るL形アングルの取付構造は、L形アングルの端部に請求項1〜6の何れか一項記載のL形アングル取付具が装着され、L形アングル取付具が被装着物に固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、L形アングルの長さ調整機能を備えつつ、作業性が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係るL形アングル取付具が躯体コンクリートに固定された状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るL形アングル取付具の第1の実施形態を示す斜視図である。
【図3】図2のL形アングル取付具を裏面側から見た斜視図である。
【図4】L形アングル取付具の側面図である。
【図5】L形アングル取付具の平面図である。
【図6】L形アングルの両端にL形アングル取付具を装着して、L形アングル取付具の位置をハンマーで調整する状態を示す斜視図である。
【図7】L形アングルが躯体コンクリートに固定された状態を示す側面図である。
【図8】本発明に係るL形アングル取付具の第2の実施形態を示す斜視図である。
【図9】本発明に係るL形アングル取付具の第3の実施形態を示す斜視図である。
【図10】本発明に係るL形アングル取付具の第4の実施形態を示す斜視図である。
【図11】本発明に係るL形アングル取付具の第5の実施形態を示す斜視図である。
【図12】本発明に係るL形アングル取付具の第6の実施形態を示す斜視図である。
【図13】本発明に係るL形アングル取付具の第7の実施形態を示す斜視図である。
【図14】本発明に係るL形アングル取付具の第8の実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ本発明に係るL形アングル取付具及びL形アングルの取付構造の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0020】
例えば、窓枠を固定するための開口部枠組は、L形アングルからなる縦材とL形アングルからなる横材とを井桁状に組み立てることで構成され、縦材の両端は、躯体コンクリートに固定され、横材の両端は、縦材に固定されている。そして、縦材や横材は、設置場所の寸法に合わせて、正確な長さにする必要がある。しかしながら、現場で、縦材や横材をミリ単位の寸法精度で切断することは、非常に困難であり、L形アングルの長さ調整を現場で容易に行うことが求められている。
【0021】
図1〜図5に示すように、L形アングル取付具1は、長手方向に延在する第1の長片S1と第2の長片S2とで直角をなすL形アングル2の両端に装着されて利用され、鋼材によって形成されている。
【0022】
L形アングル2の長さ調整機能を有するL形アングル取付具1は、第1の長片S1の端部が差し込まれると共に、第1の長片S1の端部を摩擦力をもって挟持する第1の挟持部Aと、第1の挟持部Aに対して直交して配置され、第2の長片S2の端部が差し込まれると共に、第2の長片S2の端部を摩擦力をもって挟持する第2の挟持部Bと、被装着物としての躯体コンクリートPに当接して固定される取付部Cとから主として構成されている。この摩擦力の大小は、L形アングル取付具1の重量や材質等によって適宜に設計変更される。
【0023】
第1の挟持部Aは、第1の長片S1の内面S1aに押圧される第1の内側挟持部3と、第1の長片S1の外面S1bに押圧される第1の外側挟持部4と、からなる。具体的な一例をして、第1の挟持部Aは、第1の長片S1の端部に配置される第1の板部6の一部として設けられている。この第1の板部6は、第1の長片S1の延在方向に第1の板部6の途中まで切り込んで平行をなす2本の第1の切り込み部7a,7bを有している。2本の切り込み部7a,7bによって、第1の板部6には、第1の分離部G1,G2,G3が並設されることになる。
【0024】
さらに、第1の板部6は、第1の切り込み部間7a,7bに配置された第1の分離部G2の基部を外側に膨出するように略クランク状に曲げ形成して、第1の外側挟持部4をなす第1の舌片部8と、第1の舌片部8の両側方で、第1の切り込み部7a,7bと第1の板部6の端との間に配置されて、第1の内側挟持部3をなす第1の残余部9a,9bと、を有している。なお、この残余部9a,9bは、第1の分離部G1,G3である。
【0025】
第1の舌片部8は、L形アングル取付具1において断面L形をしたベース部10からL字状に突出しており、端側に位置する第1の残余部9aは、ベース部10の端からベース部10の表面に沿って真っ直ぐに突出し、中央側に位置する第1の残余部9bは、ベース部10の中央からベース部10の表面に沿って真っ直ぐに突出する。
【0026】
そして、第1の舌片部8と第1の残余部9a,9bとで作り出す隙間H1は、第1の長片S1の厚みより僅かに小さくなっている。従って、この隙間H1内に第1の長片S1を強い力で押し込むと、第1の舌片部8が第1の長片S1の外面S1bに強く押圧され、第1の残余部9a,9bが第1の長片S1の内面S1aに強く押圧され、L形アングル2に対するL形アングル取付具1の抜けを防止することができる。
【0027】
また、第1の舌片部8を傾けるように、第1の舌片部8の遊端を内側又は外側に向けてハンマーで叩くことで、隙間H1の幅調整を容易に行うことができ、これによって、押圧力を容易に調整することができる。この押圧力の大小は、L形アングル取付具1の重量や材質によって適宜に設計変更される。
【0028】
第2の挟持部Bは、第2の長片S2の内面S2aに押圧される第2の内側挟持部11と、第2の長片S2の外面S2bに押圧される第2の外側挟持部12と、からなる。具体的な一例をして、第2の挟持部Bは、第2の長片S2の端部に配置される第2の板部13の一部として設けられている。この第2の板部13は、第2の長片S2の延在方向に途中まで切り込んで平行をなす2本の第2の切り込み部14a,14bを有している。2本の切り込み部14a,14bによって、第2の板部13には、第2の分離部K1,K2,K3が並設されることになる。
【0029】
さらに、第2の板部13は、第2の切り込み部14a,14bの間に配置された第2の分離部K2の基部を外側に膨出するように略クランク状に曲げ形成して、第2の外側挟持部12をなす第2の舌片部16と、第2の舌片部16の両側方で、第2の切り込み部14a,14bと第2の板部13の端との間に配置されて、第2の内側挟持部11をなす第2の残余部17a,17bと、を有する。なお、この残余部17a,17bは、第2の分離部K1,K3である。
【0030】
第2の舌片部16は、断面L形をしたベース部10からL字状に突出しており、端側に位置する第2の残余部17aは、ベース部10の端からベース部10の表面に沿って真っ直ぐに突出し、中央側に位置する第2の残余部17bは、ベース部10の中央からベース部10の表面に沿って真っ直ぐに突出する。
【0031】
そして、第2の舌片部16と第2の残余部17a,17bとで作り出す隙間H2は、第2の長片S2の厚みより僅かに小さくなっている。従って、この隙間H2内に第2の長片S2を強い力で押し込むと、第2の舌片部16が第2の長片S2の外面S2bに強く押圧され、第2の残余部17a,17bが第2の長片S2の内面S2aに強く押圧され、L形アングル2に対するL形アングル取付具1の抜けを防止することができる。
【0032】
また、第2の舌片部16を傾けるように、第2の舌片部16の遊端を内側又は外側に向けてハンマーで叩くことで、隙間H2の幅調整を容易に行うことができ、これによって、押圧力を容易に調整することができる。この押圧力の大小は、L形アングル取付具1の重量や材質等によって適宜に設計変更される。
【0033】
取付部Cは、躯体コンクリートPに当接させる必要があるので、L形アングル2の長手方向に対して直交する方向にベース部10から板状に突出する。そして、取付部Cは、曲げ加工によって、ベース部10から直角に突出され、取付部Cには、あと施工アンカー18を躯体コンクリートPに打ち込むための孔部19が設けられている。
【0034】
また、図1に示すように、第1の舌片部8は、開口部枠組において、L形アングル2の面外方向(建物の内外に向かう方向)の荷重W1を受けるように設置され、第2の舌片部16は、開口部枠組において、L形アングル2の面内方向(建物の壁面に沿う方向)の荷重W2を受けるように設置され、取付部Cは、孔部19から躯体コンクリートPにドリル加工を施した後、あと施工アンカー18をドリル孔内に打ち込むことで、躯体コンクリートPに固定される。
【0035】
このような構成のL形アングル取付具1では、第1の内側挟持部3及び第1の外側挟持部4が第1の長片S1の内外の面S1a,S1bに押圧され、第2の内側挟持部11及び第2の外側挟持部12が第2の長片S2の内外の面S2a,S2bに押圧されるので、作業中において、L形アングル取付具1は、L形アングル2にしっかりと密着して外れることがない。
【0036】
しかも、図6及び図7に示すように、L形アングル2を所定の場所にセットした状態で、ハンマーなどでL形アングル取付具1の舌片部8,16の遊端を矢印Fの方向に叩くことによって、押圧力に抗し、L形アングル取付具1を躯体コンクリートPに向けて徐々に移動させることができ、最終的に、L形アングル取付具1のベース部10及び取付部Cを躯体コンクリートPに強く押し当てることができる。
【0037】
このように、L形アングル取付具1を躯体コンクリートPに強く押し当てる結果として、L形アングル取付具1の取付部Cを躯体コンクリートPに固定させる際のあと施工アンカー18の打ち込み作業や、あと施工アンカー18を打ち込む前に、孔部19から躯体コンクリートP側をドリル加工するような作業を容易に行うことができ、作業性が極めて良好になる。
【0038】
さらに、曲げ加工によって、第1の板部6と第2の板部13とを直交させることができ、しかも、切り込み部7a,7b,14a,14bによって、第1及び第2の舌片部8,16を作り出すことができるので、溶接などによる継ぎ目のないL形アングル取付具1が可能になる。そして、第1の板部6と第2の板部13とは、L字状に接続されているので、L形アングル2の面外方向(建物の内外に向かう方向)の荷重W1、L形アングル2の面内方向(建物の壁面に沿う方向)の荷重W2に対する剛性が高められている。
【0039】
しかも、第1及び第2の舌片部8,16が第1及び第2の残余部9a,9b,17a,17bより外側に位置するので、第1の板部6と第2の板部13との合致部分R側に位置する第1及び第2の残余部9b,17bはL形アングル2の内側に位置することになる。その結果、第1の長片S1と第2の長片S2とが精度良く直交しているL形アングル2にあっては、L形アングル2の外面が定規のような直角面を作り出しているが、この直角面が第1及び第2の残余部9b,17bに当たることがないので、第1の残余部9bと第2の残余部17bとの合致部分Rを湾曲させることができ、第1の残余部9bと第2の残余部17bとの合致部分Rを正確な直角にする必要がなくなる。
【0040】
このように本発明では、L形アングル2とL形アングル取付具1との連結において、L形アングル2の第1の長片S1を摩擦力をもって第1の挟持部Aで挟持することと、L形アングル2の第2の長片S2を摩擦力をもって第2の挟持部Bで挟持することが達成されている。従って、L形アングル取付具1をL形アングル2の端部にボルトなどで仮固定していなくても、作業中にL形アングル取付具1がL形アングル2から外れ難く、L形アングル2とL形アングル取付具1を同時に手で支えながら作業を行う必要がなく、一人でも作業を行うことができる。
【0041】
しかも、作業後において、ボルトや溶接などが無くても、L形アングル2がL形アングル取付具1から外れることがない。よって、このL形アングル取付具1は、L形アングル2に対してボルト止めが必須ではなく、ボルトを締めたり緩めたりする作業を強いられることがないので、作業性が良好になるといった優れた効果を有する。さらに、第1及び第2の挟持部A,Bの採用により、L形アングル取付具1は、正確な長さ寸法に切断されていないL形アングル2の端からの突出量を、L形アングル2の長手方向に調整できるようなL形アングル2の長さ調整機能を兼ね備えている。また、L形アングル取付具1には取付部Cが設けられているので、ねじ、ボルト、溶接などによって、L形アングル取付具1を躯体コンクリートPに固定させることできる。
【0042】
(第1の変形例)
変形例としてのL形アングル取付具1Aは、図8に示すように、第1の舌片部20は、第1の切り込み部7a,7b間に配置された第1の分離部G2の基部を内側に膨出するように略クランク状に曲げ形成して、第1の内側挟持部3をなしている。また、第1の残余部21a,21bは、第1の舌片部20の両側方で、第1の切り込み部7a,7bと第1の板部6の端との間に配置されて、第1の外側挟持部4をなしている。同様に、第2の舌片部22は、第2の切り込み部14a,14b間に配置された第2の分離部K2の基部を内側に膨出するように略クランク状に曲げ形成して、第2の内側挟持部11をなしている。また、第2の残余部23a,23bは、第2の舌片部22の両側方で、第2の切り込み部14a,14bと第2の板部13の端との間に配置されて、第2の外側挟持部12をなしている。なお、L形アングル取付具1Aにおいて、他の構成は、L形アングル取付具1と同様である。
【0043】
合致部分R側に位置する第1及び第2の残余部21b,23bはL形アングル2の外側に位置することになる。その結果、外面が定規のような直角面を作り出しているL形アングル2に適用させるために、第1の残余部21bと第2の残余部23bとの合致部分Rの入隅部を直角に形成する必要がある。
【0044】
このような構成のL形アングル取付具1Aは、曲げ加工によって、第1の板部6と第2の板部13とを直交させることができ、しかも、切り込み部7a,7b,14a,14bによって、第1及び第2の舌片部20,22を作り出すことができるので、溶接などによる継ぎ目のないL形アングル取付具1Aが可能になる。
【0045】
(第2の変形例)
L形アングル取付具1Bにおいて、図9に示すように、第1の板部6には、1本の切り込み部40によって2個の第1の分離部G1,G2が形成され、第2の板部13には、1本の切り込み部41によって2個の第2の分離部K1,K2が形成されている。そして、外側に位置する第1及び第2の分離部G1,K1の基部を外側に膨出するように略クランク状に曲げる。そして、第1の分離部G1は、第1の外側挟持部をなし、第1の分離部G2は、第1の内側挟持部をなし、第2の分離部K1は、第2の外側挟持部をなし、第2の分離部K2は、第2の内側挟持部をなしている。
【0046】
なお、第1及び第2の分離部G1,K1の基部を内側に膨出するように略クランク状に曲げてもよい。また、L形アングル取付具1Bにおいて、他の構成は、L形アングル取付具1と同様である。
【0047】
(第3の変形例)
L形アングル取付具1Cにおいて、図10に示すように、第1の板部6には、1本の切り込み部40によって2個の第1の分離部G1,G2が形成され、第2の板部13には、1本の切り込み部41によって2個の第2の分離部K1,K2が形成され、第1の板部6と第2の板部13との合致部分にも、1本の切り込み部42が形成されている。そして、内側に位置する第1及び第2の分離部G2,K2の基部を外側に膨出するように略クランク状に曲げる。そして、第1の分離部G1は、第1の内側挟持部をなし、第1の分離部G2は、第1の外側挟持部をなし、第2の分離部K1は、第2の内側挟持部をなし、第2の分離部K2は、第2の外側挟持部をなしている。
【0048】
なお、第1及び第2の分離部G2,K2の基部を内側に膨出するように略クランク状に曲げてもよい。また、L形アングル取付具1Cにおいて、他の構成は、L形アングル取付具1と同様である。
【0049】
(第4の変形例)
L形アングル取付具1Dにおいて、図11に示すように、第1の板部6には、平行な4本の切り込み部50によって5個の第1の分離部G1〜G5が形成され、第2の板部13には、平行な4本の切り込み部51によって5個の第2の分離部K1〜K5が形成されている。そして、第1の板部6の端から2番目に位置する第1の分離部G2の基部と、第1の板部6の端から4番目に位置する第1の分離部G4の基部と、第2の板部13の端から2番目に位置する第2の分離部K2の基部と、第2の板部13の端から4番目に位置する第2の分離部K4の基部と、を外側に膨出するように略クランク状に曲げる。そして、第1の分離部G1,G3,G5は、第1の内側挟持部をなし、第1の分離部G2,G4は、第1の外側挟持部をなし、第2の分離部K1,K3,K5は、第2の内側挟持部をなし、第2の分離部K2,K4は、第2の外側挟持部をなしている。
【0050】
なお、第1及び第2の分離部G2,G4,K2,K4の基部を内側に膨出するように略クランク状に曲げてもよい。また、第1及び第2の分離部G2,G4,K2,K4を曲げ加工せずに、第1及び第2の分離部G1,G3,K1,K3の基部を外側又は内側に膨出するように略クランク状に曲げてもよい。また、L形アングル取付具1Dにおいて、他の構成は、L形アングル取付具1と同様である。
【0051】
(第5の変形例)
L形アングル取付具1Eにおいて、図12に示すように、第1の板部6には、コ字状の切り込み部60によって3個の第1の分離部G1,G2,G3が形成され、両側に位置する分離部G1,G3の上部は、連結部61により繋がれている。同様に、第2の板部13には、コ字状の切り込み部62によって3個の第2の分離部K1,K2,K3が形成され、両側に位置する分離部K1,K3の上部は、連結部63により繋がれている。そして、中央に位置する第1及び第2の分離部G2,K2の基部を外側に膨出するように略クランク状に曲げる。そして、第1の分離部G2は、第1の外側挟持部をなし、第1の分離部G1,G3は、第1の内側挟持部をなす。同様に、第2の分離部K2は、第2の外側挟持部をなし、第2の分離部K1,K3は、第2の内側挟持部をなしている。
【0052】
なお、第1及び第2の分離部G2,K2の基部を内側に膨出するように略クランク状に曲げてもよい。また、L形アングル取付具1Eにおいて、他の構成は、L形アングル取付具1と同様である。
【0053】
(第6の変形例)
L形アングル取付具1Fにおいて、図13に示すように、矩形の板からなる取付部Eの二辺には、第1の板部71及び第2の板部72が立設され、第1及び第2の板部71,72は、取付部Eに対して直角に折り曲げることで構成される。第1の板部71には、平行な2本の切り込み部73によって3個の第1の分離部G1,G2,G3が形成され、同様に、第2の板部72には、平行な2本の切り込み部74によって3個の第2の分離部K1,K2,K3が形成されている。また、第1の板部71と第2の板部72との間には、スリット76が設けられ、取付部70には、あと施工アンカーを躯体コンクリートPに打ち込むための孔部19が設けられている。
【0054】
そして、中央に位置する第1及び第2の分離部G2,K2の基部を外側に膨出するように略クランク状に曲げて、第1の分離部G2は、第1の外側挟持部をなし、第1の分離部G1,G3は、第1の内側挟持部をなす。同様に、第2の分離部K2は、第2の外側挟持部をなし、第2の分離部K1,K3は、第2の内側挟持部をなしている。
【0055】
なお、第1及び第2の分離部G2,K2の基部を内側に膨出するように略クランク状に曲げてもよい。また、L形アングル取付具1Eにおいて、他の構成は、L形アングル取付具1と同様である。
【0056】
本発明は、前述した実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0057】
例えば、図14に示すように、他のL形アングル取付具1Gは、直交して配置されたL形アングル2,30同士を連結するために利用される。このL形アングル取付具1Gは、L形アングル取付具1と同様の第1の挟持部A及び第2の挟持部Bを有し、第1及び第2の挟持部A,Bは、L形アングル2に装着されている。
【0058】
また、L形アングル取付具1Gの取付部Dは、他のL形アングル30の長片S3に当接されると共に、L形アングル30にねじ33によって固定される。この取付部Dは、L形アングル30の長片S3の外面に当接させるために、ベース部10に対して直交するように曲げられた当接片31と、当接片31の両端で曲げるようにして設けられ、L形アングル30の長片S3を挟み込む耳部32a,32bとからなる。なお、当接片31には、ねじ33を挿入するための孔部(図示せず)が形成され、一方の耳部32aは、他の長片S4に当接している。
【0059】
このような構成を採用すると、耳部32a,32bによって、L形アングル30の長片S3を幅方向で挟み込むことができるので、L形アングル2,30同士を簡単かつ確実に位置合わせすることができる。なお、当接片31は、溶接又はボルトによってL形アングル30に固定されてもよい。
【0060】
前述したL形アングル2,30としては、等辺や不等辺のアングルがあり、等辺山形鋼、不等辺山形鋼、断面がL形になるように折り曲げられた曲げ鋼板など、断面が略L形になっているものを言う。
【0061】
L形アングル2,30やL形アングル取付具1,1A〜1Gの材質としては、鋼材以外にアルミ材や樹脂も適用可能である。
【0062】
第1の挟持部Aと第2の挟持部Bは、何れか一方があれば、所期の目的を達成することができる。
【0063】
分離部G1〜G5,K1〜K5をL形アングル2に溶接やネジ止めしてもよい。
【0064】
被装着物としては、前述したものに限定されず、構造物の躯体や開口部枠組みの構成材でもよい。
【0065】
切り込み部7a,7b,14a,14b,40,41,42,50,51は、線状であっても所定幅のスリット状であってもよく、直線であっても曲線であってもよく、その本数は、前述した実施形態に限定されない。
【0066】
分離部G1〜G5,K1〜K5は、外側又は内側に膨出するように略S字状、略Z字状に曲げられてもよく、分離部G1〜G5,K1〜K5の曲げる部分は、基部でなくてもよい。
【0067】
L形アングル2の端部には、前述したL形アングル取付具1,1A〜1Gの何れかが装着され、L形アングル取付具1,1A〜1Gが躯体コンクリートなどの被装着物に固定されてL形アングルの取付構造をなしている。この取付構造に利用されるL形アングル取付具は、前述した実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0068】
1,1A〜1G…L形アングル取付具、2…L形アングル、3…第1の内側挟持部、4…第1の外側挟持部、6…第1の板部、7a,7b…第1の切り込み部、8…第1の舌片部、9a,9b…第1の残余部、11…第2の内側挟持部、12…第2の外側挟持部、13…第2の板部、14a,14b…第2の切り込み部、16…第2の舌片部、17a,17b…第2の残余部、30…他のL形アングル(被装着物)、31…当接片、32a,32b…耳部、A…第1の挟持部、B…第2の挟持部、C,D,E…取付部、S1…第1の長片、S2…第2の長片、P…躯体コンクリート(被装着物)、G1〜G5,K1〜K5…分離部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の長片と第2の長片とからなるL形アングルの端部に装着されて、前記L形アングルを被装着物に取り付けるためのL形アングル取付具において、
前記第1の長片の端部が差し込まれると共に、前記第1の長片の端部を摩擦力をもって挟持する第1の挟持部と、
前記第1の挟持部に対して直交して配置され、前記第2の長片の端部が差し込まれると共に、前記第2の長片の端部を摩擦力をもって挟持する第2の挟持部と、の少なくとも一方が設けられ、
前記被装着物に当接して固定される取付部が設けられていることを特徴とするL形アングル取付具。
【請求項2】
前記第1の挟持部は、第1の長片の内面に押圧される第1の内側挟持部と、第1の長片の外面に押圧される第1の外側挟持部と、からなり、
前記第2の挟持部は、第2の長片の内面に押圧される第2の内側挟持部と、第2の長片の外面に押圧される第2の外側挟持部と、からなることを特徴とする請求項1記載のL形アングル取付具。
【請求項3】
前記第1の挟持部が設けられる第1の板部は、切り込みによって設けられた第1の分離部を有し、前記第1の外側挟持部は、前記第1の分離部の何れかを外側に膨出するように曲げることにより形成され、
前記第2の挟持部が設けられる第2の板部は、切り込みによって設けられた第2の分離部を有し、前記第2の外側挟持部は、前記第2の分離部の何れかを外側に膨出するように曲げることにより形成されることを特徴とする請求項2記載のL形アングル取付具。
【請求項4】
前記第1の板部は、
前記第1の長片の延在方向に切り込んで平行をなす2本の第1の切り込み部と、
前記第1の切り込み部間に配置された部分を外側に膨出するように曲げ形成して、前記第1の外側挟持部をなす第1の舌片部と、
前記第1の舌片部の両側方で、前記第1の切り込み部と前記第1の板部の端との間に配置されて、前記第1の内側挟持部をなす第1の残余部と、を有し、
前記第2の板部は、
前記第2の長片の延在方向に切り込んで平行をなす2本の第2の切り込み部と、
前記第2の切り込み部間に配置された部分を外側に膨出するように曲げ形成して、前記第2の外側挟持部をなす第2の舌片部と、
前記第2の舌片部の両側方で、前記第2の切り込み部と前記第2の板部の端との間に配置されて、前記第2の内側挟持部をなす第2の残余部と、を有することを特徴とする請求項3記載のL形アングル取付具。
【請求項5】
前記第1の挟持部が設けられる第1の板部は、切り込みによって設けられた第1の分離部を有し、前記第1の内側挟持部は、前記第1の分離部の何れかを内側に膨出するように曲げることにより形成され、
前記第2の挟持部が設けられる第2の板部は、切り込みによって設けられた第2の分離部を有し、前記第2の内側挟持部は、前記第2の分離部の何れかを内側に膨出するように曲げることにより形成されることを特徴とする請求項2記載のL形アングル取付具。
【請求項6】
前記第1の板部は、
前記第1の長片の延在方向に切り込んで平行をなす2本の第1の切り込み部と、
前記第1の切り込み部間に配置された部分を内側に膨出するように曲げ形成して、前記第1の内側挟持部をなす第1の舌片部と、
前記第1の舌片部の両側方で、前記第1の切り込み部と前記第1の板部の端との間に配置されて、前記第1の外側挟持部をなす第1の残余部と、を有し、
前記第2の板部は、
前記第2の長片の延在方向に切り込んで平行をなす2本の第2の切り込み部と、
前記第2の切り込み部間に配置された部分を内側に膨出するように曲げ形成して、前記第2の内側挟持部をなす第2の舌片部と、
前記第2の舌片部の両側方で、前記第2の切り込み部と前記第2の板部の端との間に配置されて、前記第2の外側挟持部をなす第2の残余部と、を有することを特徴とする請求項5記載のL形アングル取付具。
【請求項7】
前記被装着物は、前記L形アングルに対して直交して配置される他のL形アングルであり、前記取付部は、前記他のL形アングルに当接されると共に、前記他のL形アングルにねじによって固定されることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項記載のL形アングル取付具。
【請求項8】
前記取付部は、
前記他のL形アングルの長片の外面に当接する当接片と、
前記当接片の両端に設けられ、前記他のL形アングルの前記長片を挟み込む耳部とからなることを特徴とする請求項7記載のL形アングル取付具。
【請求項9】
前記被装着物は、構造物の躯体であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項記載のL形アングル取付具。
【請求項10】
L形アングルの端部に請求項1〜9の何れか一項記載のL形アングル取付具が装着され、前記L形アングル取付具が被装着物に固定されていることを特徴とするL形アングルの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−80215(P2011−80215A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−231840(P2009−231840)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【出願人】(390018717)旭化成建材株式会社 (249)
【Fターム(参考)】