説明

LEDランプ

【課題】 誤動作を防止することが可能なLEDランプを提供すること。
【解決手段】 LEDランプ101は、LEDチップ310と、LEDチップ310を収容し、かつLEDチップ310からの光を透過させる透光カバー600と、特定波長の光を受ける受光素子4410、およびこの受光素子410に上記特定波長の光を集光する集光レンズ420、を有する人感センサユニット400と、人感センサユニット400からの出力に応じてLEDチップ310の点灯状態を制御する電源部800と、を備えており、人感センサユニット400は、集光レンズ420の光軸方向zにおいて受光素子410と重なり、かつ光軸方向z視において受光素子410を囲うとともに、集光レンズ420よりも上記特定波長を含む波長域の光の透過率が低い材質からなる遮光筒440を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人感センサユニットを有するLEDランプに関する。
【背景技術】
【0002】
図16は、従来のLEDランプの一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示されたLEDランプ900は、直管型の蛍光灯の代替品として使用されるものであり、複数のLEDチップ91を有している。複数のLEDチップ91は、円筒形状の透光カバー94内に収容されている。透光カバー94は、複数のLEDチップ91からの光を拡散させつつ透過する。透光カバー94の両端には、1対の口金92が設けられている。口金92を図外の照明器具に取り付けると、たとえば商用の交流100V電力がLEDランプ900に供給される。LEDランプ900は、この交流100V電力を複数のLEDチップ91を点灯させるのに適した直流電源に変換する電源部(図示略)を備えている。また、LEDランプ900は、人感センサユニット93を備えている。人感センサユニット93は、たとえば人体から発せられる赤外線を感知すると感知信号を出力する。この感知信号を上記電源部が受けると、上記電源部は、たとえば複数のLEDチップ91を消灯状態から所定時間だけ点灯状態にするなどの点灯制御を行う。
【0003】
しかしながら、赤外線を受ける人感センサユニット93は、赤外線以外の可視光にも反応するものがある。この場合、複数のLEDチップ91からの光が不当に人感センサユニット93によって感知されると、LEDランプ900が誤動作してしまうおそれがある。
【0004】
近年、光源としてLED(Light Emitting Diode)を用いた、タスクライトやキッチン照明などの照明機器が実用化されている。
【0005】
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献2を挙げることができる。
【0006】
LEDを用いたタスクライトは、白熱灯や蛍光灯を用いた場合に比べて、筐体を薄く成形することが可能となる反面、その薄さ故に、筐体に電源スイッチや調光つまみなどの操作部を設けることが難しいという問題があった。
【0007】
また、水回りで用いられるキッチン照明は、濡れた手や汚れた手で操作をしなければならない場合も多く、安全面や衛生面でも問題があった。
【0008】
上記のような問題を解決する方法として、タッチレス操作による照明装置の制御が有効であるとされる。タッチレス操作を可能とする方法として、照明装置に光学式のタッチレスセンサ、すなわち物体の接近及び動きを非接触で検出するセンサを組み合わせる方法が知られている。
【0009】
なお、こうしたタッチレスセンサ付き照明に関連する従来技術の一例としては、特許文献3を挙げることができる。
【0010】
光学式のタッチレスセンサは、LED、LD(Laser Diode)等の発光素子、フォトト
ランジスタ、フォトダイオード等の受光素子、等からなり、発光素子より光を放射し、その光を被検出体に衝突させ、その反射光を受光素子で受光し、電気信号に変換して被検出体の位置や動きを検出するものである。この方式は受光感度、検出精度の面で優れており、主に近距離検出の用途に向いている。
【0011】
タッチレスセンサは、たとえばオペレーターの手などの被検出体の位置を検出できるため、たとえばタッチレスセンサ付き照明装置では、あらかじめ決められた位置に被検出体が近づいたときに、非接触で消点灯等の操作を可能としている。
【0012】
しかしながら、光学式のタッチレスセンサは、発光素子・受光素子の性能面でのばらつきや、さらに、原理的に位置精度にシビアな構造のため、部品の取り付け精度のばらつきから、設計通りの性能の製品を高い歩留まりで生産することが難しいという問題があった。
【0013】
なお、こうした光学式タッチレスセンサに関連する従来技術の一例としては、特許文献4や、特許文献5を挙げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2010−80139号公報
【特許文献2】特開2011−28868号公報
【特許文献3】特許第3060478号明細書
【特許文献4】特開平9−54233号公報
【特許文献5】特開2002−26369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、誤動作を防止することが可能なLEDランプを提供することをその課題とする。また、本発明は上記の問題点に鑑み、生産性歩留まりを向上させることができるタッチレスセンサ及びその制御部を備えた照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によって提供されるLEDランプは、1以上のLEDチップと、上記LEDチップを収容し、かつ上記LEDチップからの光を透過させる透光カバーと、特定波長の光を受ける受光素子、およびこの受光素子に上記特定波長の光を集光する集光レンズ、を有する人感センサユニットと、上記人感センサユニットからの出力に応じて上記LEDチップの点灯状態を制御する電源部と、を備えており、上記人感センサユニットは、上記集光レンズの光軸方向において上記受光素子と重なり、かつ上記光軸方向視において上記受光素子を囲うとともに、上記集光レンズよりも上記特定波長を含む波長域の光の透過率が低い材質からなる遮光手段を有する。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記集光レンズは、上記透光カバーから露出している。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記遮光手段は、上記透光カバーから露出している。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記特定波長の光は、赤外光である。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記透光カバーは、円筒形状であり、複数の上記LEDチップが長手方向に配列された長矩形状のLED基板と、上記ケースの両端に取り付けられた1対の口金と、を備える。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記人感センサユニットは、上記集光レンズおよび筒部を有して上記受光素子を収容する透過カップと、上記筒部を囲む上記遮光手段としての遮光筒と、を有する。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記人感センサユニットは、上記受光素子を支持するとともに上記透過カップに収容された金属カップを有する。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記人感センサユニットは、上記集光レンズに繋がる、上記遮光手段としての遮光筒を有する。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記人感センサユニットは、上記受光素子を支持するとともに上記遮光筒に収容された金属カップを有する。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記遮光筒には、上記透光カバーの内面に当接する1以上の突起が形成されている。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記遮光筒は、上記集光レンズの光軸方向に長く延びる複数の上記突起を有する。
【0027】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記遮光筒は、4つ以上の上記突起を有する。
【0028】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記人感センサユニットは、上記受光素子を支持し、かつ上記遮光手段としての金属カップを有する。
【0029】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LED基板が取り付けられた放熱部材を有する。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記放熱部材には、上記電源部を収容する電源収容部が形成されている。
【0031】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LED基板を跨ぐ配置とされており、かつ上記人感センサユニットを支持する、透明な材質からなるセンサ台座を有する。
【0032】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LED基板の厚さ方向視において、上記センサ台座と上記複数のLEDチップのいずれかとが重なる。
【0033】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記人感センサユニットは、少なくとも上記受光素子を間接的に支持するセンサ基板を有しており、上記センサ台座は、上記センサ基板の両端が嵌め込まれる嵌合溝を有する。
【0034】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記センサ台座は、上記センサ基板と離間しており、かつ上記センサ基板と上記LEDチップとの間に介在する隔壁部を有する。
【0035】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記透光カバーには、長手方向端部から長手方向内方に凹んでおり、上記人感センサユニットの上記集光レンズを露出させる切欠きが形成されている。
【0036】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記切欠きと上記人感センサユニットとの隙間を塞ぐ、遮蔽板を有する。
【0037】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記1対の口金のうち上記切欠き側に設けられたものは、上記切欠きに進入する遮蔽突起を有する。
【0038】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記透光カバーは、ドーム状であり、上記LEDチップを支持するLED基板と、上記電源部を挟んで上記LED基板とは反対側に配置された口金と、を備えており、上記人感センサユニットは、上記LED基板によって支持されているとともに、上記集光レンズが上記透光カバーの頂部から露出している。
【0039】
このような構成によれば、上記集光レンズ以外に向かってくる光は、上記遮光手段によって大幅に減衰される。このため、たとえば上記LEDチップからの光が上記受光素子に到達することを抑制することができる。したがって、上記LEDランプが照らす領域に使用者が現れていないにも関わらず、上記LEDランプが誤作動によって点灯してしまうことを防止することができる。
【0040】
本発明にかかる照明装置は、光源(18、31)と、被検出体の接近または動きを非接触で検出するためのタッチレスセンサ(14)と、タッチレスセンサ(14)の出力に基づいて光源(18、31)のオンオフ制御を行う制御部(MCU33)とを備え制御部(MCU33)は前記被検出体とタッチレスセンサ(14)との間の反射光の反射光強度情報を記憶する記憶部(33A)を備えており、該記憶部は書き換え可能である。
【0041】
また、本発明にかかる照明装置の調整方法は、
(a)タッチレスセンサを備えた照明装置と被検出体とを準備するステップと、
(b)被検出体をタッチレスセンサから所定の距離だけ移動させるステップと、
(c)タッチレスセンサから前記被検出体に光を衝突させるステップと
(d)被検出体から反射された光の強度を検知するステップと、
(e)検知した光の強度と、前記制御部に記憶された光強度閾値とを比較するステップと、
(f)前期比較するステップによって、前記タッチレスセンサと前記制御部が前記被検出体に感応する範囲が所定内であるか否かを判定するステップ、とを備える。
【0042】
また、本発明にかかる照明装置の調整方法は、前記タッチレスセンサと前記制御部とが前記被検出体に感応する範囲が所定内を逸脱したときに、
(g)被検出体と前記タッチレスセンサとの間の距離をあらかじめ定められた設定距離に固定して前記タッチレスセンサ照射された反射赤外光の光強度を測定するステップ、
(h)測定した光強度を前記制御部に記憶させるステップ、とを備える。
【0043】
また、本発明にかかる照明装置の別の調整方法は、
(i)タッチレスセンサと前記被検出体との間の反射赤外光の強度は、前記制御部から周期的に送られる信号のタイミングに応じて測定するステップを備える。
【0044】
上記の照明装置及びその調整方法によれば、発光素子、受光素子に性能のばらつきや、発光素子、受光素子の組み付け時の位置に多少のずれが生じたとしても、照明装置の組み立て後にタッチレスセンサの動作を調整することができるため、照明装置の生産性歩留まりを向上することができる。
【0045】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態に基づくLEDランプを示す要部正面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う要部断面図である。
【図4】図1のLEDランプを示す要部斜視図である。
【図5】図1のLEDランプに用いられるLEDモジュールを示す拡大断面図である。
【図6】図1のLEDランプに用いられる人感センサユニットおよびセンサ台座を示す斜視図である。
【図7】図1のLEDランプに用いられる人感センサユニットの遮光筒を示す正面図である。
【図8】図1のLEDランプに用いられる人感センサユニットの遮光筒を示す底面図である。
【図9】図1のLEDランプに用いられるセンサ台座を示す平面図である。
【図10】図1のLEDランプに用いられるセンサ台座を示す側面図である。
【図11】図1のLEDランプに用いられるセンサ台座を示す背面図である。
【図12】本発明の第2実施形態に基づくLEDランプを示す断面図である。
【図13】本発明の第3実施形態に基づくLEDランプを示す断面図である。
【図14】本発明の第4実施形態に基づくLEDランプを示す断面図である。
【図15】本発明の第5実施形態に基づくLEDランプを示す断面図である。
【図16】従来のLEDランプの一例を示す平面図である。
【図17】本発明にかかる照明装置を示す図である。
【図18】本発明にかかる照明装置に適用されるタッチレスセンサの概念図である。
【図19】本発明の照明装置に適用される回路ブロック図である。
【図20A】本発明にかかる照明装置において、制御部に記憶させた距離判定のための閾値の調整方法を説明するための概念図である。
【図20B】本発明にかかる照明装置において、制御部に記憶させた距離判定のための閾値の調整方法を説明するための概念図である。
【図21】本発明のタッチレスセンサから検査治具に照射される照射光の様子を示す概念図である。
【図22】本発明にかかる照明装置において、制御部に記憶させる距離判定のための閾値を調整する調整方法を示すフロー図である
【図23】図22に示した調整方法時に用いる良否判定表である。
【図24A】本発明の通常モード時に制御部内で処理される信号を説明するためのタイムチャートである。
【図24B】本発明の通常モード時に制御部内で処理される信号を説明するためのタイムチャートである。
【図24C】本発明の通常モード時に制御部内で処理される信号を説明するためのタイムチャートである。
【図25A】本発明の調整モード時に制御部内で処理される信号を説明するためのタイムチャートである。
【図25B】本発明の調整モード時に制御部内で処理される信号を説明するためのタイムチャートである。
【図26A】本発明にかかる照明装置の好適な変形例を示す模式図である。
【図26B】本発明にかかる照明装置の好適な変形例であるキッチン照明の詳部を示す模式図である。
【図27】本発明にかかる照明装置の好適な変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0048】
図1〜図4は、本発明の第1実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ101は、LED基板200、複数のLEDモジュール300、人感センサユニット400、センサ台座500、透光カバー600、放熱部材700、電源部800、および1対の口金850を備えている。LEDランプ101は、直管形の蛍光灯の代替品として用いられるものであり、直管形の蛍光灯用の照明器具に取り付け可能に構成されている。なお、図4においては、理解の便宜上、口金850を省略している。また、これらの図面を含み、各実施形態においては、光軸方向z上方が、実際の使用時には床面側に相当し、光軸方向z下方が天井側に相当する。
【0049】
LED基板200は、長手方向xに長く延びる長矩形状であり、たとえばアルミナなどのセラミックスやガラスエポキシ樹脂などの絶縁材料からなる基材と、この基材上に形成された配線パターンを有する。LED基板200は、複数のLEDモジュール300を支持し、これらに電源部800からの電力を供給するための経路を提供している。
【0050】
複数のLEDモジュール300は、LEDランプ101の光源であり、本実施形態においては、LED基板200上において長手方向xに配列されている。図5は、LEDモジュール300のyz平面における断面図を示している。本図に示すようにLEDモジュール300は、1対のリード320、LEDチップ310、封止樹脂330、およびリフレクタ340を備えている。1対のリード320は、たとえばCu合金からなり、その一方にLEDチップ310が搭載されている。リード320のうちLEDチップ310が搭載された面と反対側の面は、LEDモジュール300を面実装するために用いられる実装端子とされている。LEDチップ310は、たとえばGaN系半導体からなり、青色光を発光可能とされている。封止樹脂330は、LEDチップ310を保護するためのものである。封止樹脂330は、LEDチップ310からの光によって励起されることにより黄色光を発する蛍光物質を含む透光樹脂を用いて形成されている。これにより、LEDモジュール300は、白色を照射することができる。上記蛍光物質としては、黄色光を発するものに代えて、赤色光を発するものと緑色光を発するものとを混合して用いてもよい。リフレクタ340はたとえば白色樹脂からなり、LEDチップ310から側方に発された光を上方に反射するためのものである。
【0051】
透光カバー600は、複数のLEDモジュール300を保護するとともに、これらからの光を拡散させつつ透過させる。透光カバー600は、たとえば乳白色のポリカーボネイト等の樹脂からなり、円筒形状とされている。透光カバー600には、切欠き610が形成されている。切欠き610は、透光カバー600の長手方向x一端から長手方向x内方にくぼんだ形状とされている。
【0052】
人感センサユニット400は、LEDランプ101が照らす空間に使用者が訪れたことを感知するためのものであり、受光素子410、透過カップ430、遮光筒440、金属カップ450、センサ基板460を有する。受光素子410は、赤外線を受けると電気的変化を生じる素子であり、本実施形態においては、たとえば焦電素子が用いられている。焦電素子は、受ける紫外線の変化に応じた起電力を発生する。なお、受光素子410としては、焦電素子のほかに人体から発せられる、あるいは人体によって反射される光線を感知可能なものであればよい。金属カップ450は、たとえばFeやFe合金からなり、有底円筒形状とされている。金属カップ450の底部には、受光素子410が金属カップ450から露出した状態で取り付けられている。
【0053】
透過カップ430は、たとえばポリカーボネイト樹脂などの赤外線を比較的良好に透過可能な材料からなり、金属カップ450とともに受光素子410を覆っている。透過カップ430は、集光レンズ420および筒部431を有している。集光レンズ420は、光軸方向zに沿って進行してきた光や光軸方向zから所定角度の範囲で傾いて進行してきた光を受光素子410に集光するものである。図6によく表れているように、本実施形態においては、集光レンズ420は、複数の小型のレンズ面が集合された構成となっている。図2および図3に示すように、筒部431は、集光レンズ420から光軸方向z下方に繋がっている部位であり、本実施形態においては、円筒形状とされている。
【0054】
集光レンズ420は、透光カバー600の切欠き610から光軸方向z上方に向けて露出している。また、遮光筒440の光軸方向z上端付近部分が、透光カバー600の切欠き610から光軸方向z上方に向けて露出している。図4によく表れているように、透光カバー600の切欠き610と人感センサユニット400との隙間は、遮蔽板620によって塞がれている。
【0055】
遮光筒440は、本発明で言う遮光手段の一例であり、透過カップ430の筒部431を覆っている。遮光筒440は、透過カップ430(集光レンズ420)の材質よりも赤外線の透過率が小さい材質からなる。このような材質としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、PET樹脂などが挙げられる。また、これの樹脂に代表される、集光レンズ420の材質よりも可視光の透過率が小さい材質を遮光筒440の材質として採用することが好ましい。
【0056】
図6〜図8によく表れているように、遮光筒440には、4つの突起441が形成されている。4つの突起441は、光軸方向z視においておおよそ90°間隔で配置されている。各突起441は、光軸方向zに長く延びる形状とされている。図2に示すように、突起441の光軸方向z上端は、透光カバー600の内面に接しているか、ごく接近した位置にある。本実施形態においては、遮光筒440の光軸方向z上端が集光レンズ420の光軸方向z下端と一致しており、遮光筒440の光軸方向z下端が透過カップ430の光軸方向z下端と一致している。
【0057】
センサ基板460は、金属カップ450、透過カップ430、および遮光筒440を支持している。センサ基板460は、たとえばガラスエポキシ樹脂からなるプリント配線基板である。センサ基板460には、受光素子410の起電力変化に基づいた感知信号を出力するための電子部品(図示略)が搭載されている。センサ基板460からは、ケーブル470が延びている。ケーブル470は、上記感知信号を電源部800へと送信する経路である。
【0058】
センサ台座500は、人感センサユニット400を支持しており、図9〜図11に示すように、上壁部510、隔離壁部520、および1対の脚壁部530を有している。本実施形態においては、センサ台座500は、アクリルなどの透明な樹脂からなる。センサ台座500は、全体として光軸方向zに開口したコの字状とされており、LED基板200および複数のLEDモジュール300のいくつかを跨いでいる。特に、本実施形態においては、光軸方向z視において、センサ台座500といずれかのLEDモジュール300とが重なっている。
【0059】
上壁部510は、光軸方向z上側に位置しており、開口511および1対の嵌合溝512を有する。1対の嵌合溝512は、開口511の幅方向y端面に設けられており、長手方向xに長く延びている。図2および図6に示すように、1対の嵌合溝512は、人感センサユニット400のセンサ基板460の幅方向y両端部と嵌合している。これにより、人感センサユニット400は、センサ台座500によって支持されている。開口511は、センサ基板460から光軸方向z上方へと金属カップ450、透過カップ430、および遮光筒440を起立させるためのスペースを確保するためのものである。
【0060】
隔離壁部520は、上壁部510に対して光軸方向z下方に位置しており、上壁部510と離間している。図2に示すように、上壁部510と隔離壁部520との間の空間には、人感センサユニット400のケーブル470が収容されている。1対の脚壁部530は、互いに幅方向yにおいて離間配置されており、上壁部510および隔離壁部520によって連結されている。1対の脚壁部530は、透光カバー600に設けられた内側に突出する突起に取り付けられている。
【0061】
放熱部材700は、LEDモジュール300からの熱を外部へと伝えるためのものであり、本実施形態においてはたとえばアルミからなる。放熱部材700は、断面略コの字形状とされており、長手方向xに長く延びている。放熱部材700の上面には、LED基板200が取り付けられている。放熱部材700は、電源収容部710を有する。電源収容部710には、電源部800が収容されている。
【0062】
電源部800は、たとえば商用の交流100V電力を複数のLEDモジュール300(LEDチップ310)を点灯させるのに適した直流電力に変換するためのものであり、たとえば、トランス、コンデンサ、抵抗器、LEDドライバ(いずれも図示略)を有する。また、本実施形態の電源部800は、人感センサユニット400からの感知信号を受けると、複数のLEDモジュール300(LEDチップ310)を所定時間だけ点灯させる回路が組み込まれている。
【0063】
1対の口金850は、透光カバー600の長手方向x両端に取り付けられており、LEDランプ101を直管形の蛍光灯用の照明器具に取り付けるための部位である。各口金850は、ケース860および端子870を有する。ケース860は、有底円筒形状であり、たとえば、金属または樹脂からなる。端子870は、金属製の棒状部材であり、ケース860が金属からなる場合、絶縁体(図示略)が一部に巻かれている。図3に示すように、人感センサユニット400に近い側の口金850のケース860は、遮蔽突起861を有する。遮蔽突起861は、長手方向xに突出しており、図4において透光カバー600の切欠き610のうち人感センサユニット400および遮蔽板620によって覆われていない部分を覆う形状およびサイズとされている。
【0064】
次に、LEDランプ101の作用について説明する。
【0065】
本実施形態によれば、集光レンズ420以外に向かってくる赤外線および可視光などの光は、遮光筒440によって大幅に減衰される。このため、たとえばLEDモジュール300からの光が受光素子410に到達することを抑制することができる。したがって、LEDランプ101が照らす領域に使用者が現れていないにも関わらず、LEDランプ101が誤作動によって点灯してしまうことを防止することができる。
【0066】
遮光筒440は、センサ基板460から透光カバー600に達する領域において透過カップ430の筒部431を覆っており、その光軸方向z上端が透光カバー600から露出している。これにより、LEDモジュール300からの光が透光カバー600の内部空間を反射して受光素子410に到達してしまうことや、透光カバー600の内部を進行してきた光が受光素子410に到達してしまうことを防止することができる。これは、LEDランプ101の誤作動防止に適している。受光素子410を金属カップ450に収容することにより、さらに遮光効果を高めることができる。
【0067】
遮光筒440の突起441を透光カバー600の内面に当接させることにより、遮光筒440がセンサ基板460と透光カバー600によって挟まれた構造となっている。これにより、遮光筒440が不当に動いてしまうことを抑制することができる。90°間隔で配置された4つの突起441を備えることにより、これらの突起441と透光カバー600とを確実に当接させることができる。
【0068】
透光カバー600に切欠き610を設けることにより、人感センサユニット400の集光レンズ420を適切に外部に露出させることができる。遮蔽板620を備えることにより、人感センサユニット400と透光カバー600との隙間から光が不当に漏れることを抑制することができる。口金850のケース860に設けられた遮蔽突起861は、この隙間からの漏光防止に寄与する。
【0069】
人感センサユニット400を透明なセンサ台座500によって支持することにより、センサ台座500がLEDモジュール300を跨ぐ構成であっても、このLEDモジュール300からの光がセンサ台座500によって遮られることを回避することができる。センサ台座500を避けるようにLEDモジュール300を配置する必要がないため、人感センサユニット400を備えない別のLEDランプとLED基板200を共有することが可能である。
【0070】
センサ台座500の上壁部510と隔離壁部520との間にケーブル470を配置することにより、LEDモジュール300やLED基板200の配線パターン(図示略)とケーブル470が不当に導通してしまうことを防止することができる。
【0071】
図12〜図15は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0072】
図12は、本発明の第2実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ102は、人感センサユニット400の遮光筒440の構成がLEDランプ101と異なっている。本実施形態においては、遮光筒440の光軸方向z上端に傾斜面442が形成されている。傾斜面442は、光軸方向z上方に向かって広がった形状となっている。傾斜面442の外端は、集光レンズ420の光軸方向z下端よりも光軸方向z上側に位置するが、傾斜面442の下端は、集光レンズ420の光軸方向z下端と一致している。このような構成によっても、受光素子410に意図しない光が到達してしまうことを抑制可能であり、LEDランプ102の誤作動を防止することができる。
【0073】
図13は、本発明の第3実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ103は、人感センサユニット400の構成がLEDランプ101,102と異なっている。本実施形態においては、集光レンズ420に遮光筒440が接合されており、上述した透過カップ430を有する構成とはなっていない。このような構成によっても、受光素子410に意図しない光が到達してしまうことを抑制可能であり、LEDランプ103の誤作動を防止することができる。
【0074】
図14は、本発明の第4実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ104は、人感センサユニット400の構成がLEDランプ101,102,103と異なっている。本実施形態においては、金属カップ450の光軸方向z上端に集光レンズ420が取り付けられており、透過カップ430や遮光筒440を備えていない。受光素子410は、光軸方向z上方が開放された状態で、金属カップ450の光軸方向z上端よりも若干下方に配置されている。本実施形態においては、金属カップ450が本発明で言う遮光手段に相当する。このような構成によっても、受光素子410に意図しない光が到達してしまうことを抑制可能であり、LEDランプ104の誤作動を防止することができる。
【0075】
図15は、本発明の第5実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ105は、いわゆる白熱電球の代替品として用いられるものであり、LED基板200、複数のLEDモジュール300、人感センサユニット400、透光カバー600、放熱部材700、電源部800、および口金850を備える。
【0076】
LED基板200は、円形状とされており、複数のLEDモジュール300が環状に配置されている。人感センサユニット400は、上述したLEDランプ101に備えらえたものと同一の構成とされているが、LEDランプ102〜104に備えられた人感センサユニット400を採用してもよい。人感センサユニット400は、LED基板200の中央に配置されており、複数のLEDモジュール300に囲まれている。
【0077】
透光カバー600は、ドーム形状とされており、頂部に切欠き610が形成されている。切欠き610からは人感センサユニット400の集光レンズ420および遮光筒440の光軸方向z上端部分が露出している。
【0078】
放熱部材700は、LEDモジュール300からの熱を外部に逃がすためのものであり、LED基板200および透光カバー600を支持している。放熱部材700の外面には、たとえば複数のフィン(図示略)が形成されている。放熱部材700には、電源収容部710が形成されている。電源収容部710には、電源部800が収容されている。口金850は、放熱部材700に対して透光カバー600とは反対側の光軸方向z下側に取り付けられている。口金850は、たとえばJIS規格のE17、E26などの規格に準拠した構成とされている。
【0079】
このような構成によっても、受光素子410に意図しない光が到達してしまうことを抑制可能であり、LEDランプ105の誤作動を防止することができる。
【0080】
本発明に係るLEDランプは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るLEDランプの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0081】
本発明で言う透過カップの筒部、および遮光筒は、円筒形に限定されず、たとえば角筒形状であってもよい。本発明で言う金属カップは、有底の角筒形状であってもよい。
【0082】
以上に述べたLEDランプは、以下に説明する照明装置において、複数の光源18あるいは複数のLED光源31とタッチレスセンサ14とを具備する構成に想到するものである。
【0083】
図17は、本発明にかかる照明装置としてのタスクライトを示す。一般的に、タスクライトは、部屋全体の照明のほかに、作業する人または利用する人にとって、必要な明るさが届くように配置された機能的な照明として知られている。図17に示したタスクライト10は、たとえば卓上を照らす照明装置の一種であり、筺体11と、アーム12と、台座13とを有する。
【0084】
筺体11は、光源保持部16と、操作部17と、アーム取付部15とを有し、アーム取付部15の一端はアーム12によって支持されている。なお、筺体11は、照明装置の機能的特徴及び意匠上の特徴をも持つ部分である。
【0085】
アーム12は、筺体11と台座13との間をつなぐ支持部材であり、任意に屈曲が可能な構造とされている。台座13は、デスクやテーブル上に据え置かれて、筺体11及びアーム12を支持する。
【0086】
なお、タスクライト10において、タッチレスセンサ14は、アーム12が取り付けられるアーム取付部15の近傍に設置することが望ましい。このような構成とすることにより、万一、操作時に手や指がタッチレスセンサ14に触れたとしても、筺体11に無理な力が掛かりにくいので、筺体11の破損や変形を未然に防止することが可能となる。
【0087】
以下、照明装置として、タスクライト10をもとに説明を行うが、本発明にかかる照明装置はタスクライト10に限るものではなく、タッチレスセンサを有する照明装置全般に適用することが可能である。たとえば、ショーケースやディスプレイ棚等の棚下に設置し、下段に陳列された商品を照らす照明装置はもちろんのこと、キッチン照明や医療用照明など、衛生上の理由から非接触による操作が好ましい場合に適応することができる。
【0088】
光源保持部16は、その一主面側にたとえば一列に配置した複数の光源18を保持している。操作部17は、その一主面側にタッチレスセンサ14を有している。なお、光源18には省電力化、長寿命化の点からみるとLEDが好適である。
【0089】
タスクライト10では、操作部17の一主面に設置されたタッチレスセンサ14の働きにより、オペレーターは操作部17の近傍に手をかざすだけで、非接触にてタスクライト10の消点灯を操作できる。
【0090】
なお、操作部17の近傍とは、操作部17から所定の距離にあることであり、この距離は、後述するタッチレスセンサ14の周辺装置内にあらかじめ設定された距離であり、照明装置の用途、照明装置の形状、照明装置の設置場所、照明装置の光強度等によって設定される。この距離は、後述する設定距離Lとして詳細に説明する。
【0091】
図18は、本発明にかかる照明装置に適用されるタッチレスセンサの概念図である。タッチレスセンサ14は、物体21を検知するために用意される。タッチレスセンサ14は、透明板26、赤外LED25、基板22B、プリント配線基板23、遮光スペーサ24、半導体装置22を有している。タッチレスセンサ14は被検出体である物体21の接近または動きを非接触で検出する。半導体装置22には照度センサ22C、近接センサ22Dが内蔵されている。照度センサ22Cは、蛍光灯、白熱電球、太陽などの各種可視光発光源の明るさを検出する光センサであり、近接センサ22Dは、物体の接近や位置を非接触で検出するセンサである。
【0092】
照度センサ22Cと近接センサ22Dは半導体装置22の小型化を実現するためには互いに隣接して配置することが好ましいが、両者が干渉せずに動作するためには所定の距離を持たせることも配慮しなければならない。照度センサ22C、近接センサ22Dはたとえばフォトダイオードで構成されている。半導体装置22及び赤外LED25は、基板22Bの一主面22Ba側に配置されている。基板22Bの他主面22Bbはプリント配線基板23の一主面23aと遮光スペーサ24を除いた領域で接している。
【0093】
プリント配線基板23はたとえばガラスエポキシ樹脂からなり、その他主面23bは図示しないたとえば操作部17の筐体内部に取り付けられている。プリント配線基板23の一主面23aの一部には遮光スペーサ24の一方側が接し、その他方側は透明板26に接している。すなわち、遮光スペーサ24の高さによって、プリント配線基板23と透明板26との間の距離が所定の大きさに維持されている。
【0094】
半導体装置22は、照度センサ22C及び近接センサ22Dのほかに、これらの各センサで検知された各々の情報を処理するための制御回路と、処理された情報を蓄積し、必要に応じて読み出すことのできる図示しないデータレジスタなど、を内蔵している。
【0095】
図18を用いて、タッチレスセンサ14の動作を概説する。タッチレスセンサ14は、赤外LED25から透明板26を介して一定強度の赤外光α1を発生する。赤外光α1は、タッチレスセンサ14の被検出体すなわち物体21にあたって反射し、反射赤外光α2として透明板26を介して半導体装置22に戻ってくる。物体21は、赤外光α1を反射させタッチレスセンサ14に反射赤外光を届けるために用意されている。物体21は照明装置の構成に必須のものではないが、照明装置の使用時には、たとえばオペレーターの手がその役割を担い、照明装置の生産工程においてタッチレスセンサの機能を評価する上では、たとえば後述する検査治具に相当する。
【0096】
半導体装置22は、近接センサ22Dの働きにより、反射赤外光α2の強度を電気的に検出し、その検出結果である光強度情報をたとえば反射光強度情報に変換する処理をする。なお、半導体装置22には、光強度情報を反射光強度情報に変換するための、図示しない反射光強度情報生成部が内蔵されている。処理された信号は、たとえば、反射光強度情報として図示しないデータレジスタに格納される。近接センサ22D内の図示しない赤外光感知部は、たとえばピーク波長が850nmのフォトダイオードで構成される。なお、照度センサ22Cは可視光源27から出射した可視光βの照度を計測する機能を有する。
【0097】
物体21から反射する反射赤外光α2の強度は、一般的に同一の物体からの反射光であれば、その距離に依存して減少する。つまり、反射赤外光α2の強度と、光源すなわちタッチレスセンサ14内の赤外LED25から物体21までの距離との間には、相関関係がある。
【0098】
赤外LED25から物体21までの距離を一つひとつ測定し、管理することは事実上困難が伴う。このため、実践上では、物体21と透明板26との距離を設定距離Lとして管理するのが現実的である。なぜならば、赤外LED25と透明板26との距離、透明板26の厚さは、いずれも設定距離Lに比べて十分に小さいからである。なお、設定距離Lは、タッチレスセンサ14およびそれを備えた照明装置の用途、形状等に応じて設定された距離である。
【0099】
半導体装置22と後述するMCU(Micro Control Unit)には、距離検出のために、検出された反射赤外光α2と比較して、物体の距離を判定するための閾値を記憶することができる。
【0100】
たとえばこの閾値に、タッチレスセンサ14と物体21を設定距離Lだけ離した場合に得られる反射赤外光α2の光強度を意味する値に設定しておくことによって、以後、この閾値情報を参照することにより、検出された反射赤外光α2の光強度が、この閾値であった場合に、物体21とタッチレスセンサ14との間の距離が、設定距離Lに置かれていることを検出することができる。
【0101】
設定距離Lは、筺体11から検出対象である被検出体すなわち物体21までの距離を示しており、より具体的には、タッチレスセンサ14から物体21までの距離を示す。言い換えれば設定距離Lは、タスクライト10が持つタッチレスセンサ14及び後述するその周辺装置が、物体21すなわち被検出体を、所定の距離範囲にあると検出できる距離を示すことになる。
【0102】
設定距離Lは、照明装置の使用用途や使用環境などによって選ばれた、たとえば50mm〜1000mmの範囲のあらかじめ設定された数値であり、たとえば設定距離L=200mmという具合に固定されている。この設定距離Lよりも物体21が近くにある場合には、タッチレスセンサ14及び後述するその周辺装置が物体21を検出する。
【0103】
図17におけるタスクライト10、特に筺体11の生産において、図18に示したタッチレスセンサ14を構成する赤外LED25、半導体装置22等の部品には発光強度、受光感度などでばらつきが存在する。また、タッチレスセンサ14を組み立てる工程において、赤外LED25及び半導体装置22を基板22B及びプリント配線基板23上に載置する工程、または透明樹脂22Aにて照度センサ22C及び近接センサ22Dを封止する工程などでは、その位置精度にばらつきが生じる。また、タッチレスセンサ14を筺体11内の操作部17に対して取り付ける工程においても、その位置精度にばらつきが生じることがある。
【0104】
これらの位置精度のばらつきに起因して、タスクライト10を生産する段階で、設定距離Lにある物体からの反射赤外光α2の光強度または光強度を示す指数を、前記閾値として固定的に記憶させていたとしても、実際に設定距離Lに物体があることを正確に検出できるとは限らない。
【0105】
図19は、本発明にかかる照明装置が有する回路ブロック図を示し、特にタッチレスセンサ14とその周辺装置を示す。なお、図17に示したタスクライト10は、図19の回路ブロック図に等価な回路部を持っている。
【0106】
図19に示す照明装置は、照明の光源として用意されたLED光源31と、半導体装置22と、電源電圧VDD1につながれた赤外LED25B、25D及び25Fを含む。赤外LED25B、25D、及び25Fは図18に示した赤外LED25に相当する。なお、これらの赤外LEDは少なくとも一つあれば十分であり、二つあることがより好ましく、三つあることはさらに好ましい。これは、主に赤外光α1の照射範囲や反射赤外光α2の強度を均一にするためのものであり、本発明の効果を損なわない範囲ではその数を減らすことができる。さらに本構成を持たせることにより、複数の赤外LEDを順次点灯させ、その反射光を順次検出し、順次検出したそれぞれの反射光強度情報について、たとえばその位相差を算出することによって、物体21の動き及び移動軸などを検出させる機能を追加させることも可能である。
【0107】
物体21の近接及び動きを非接触で検出するためのタッチレスセンサ14には半導体装置22が内蔵されており、半導体装置22の出力に基づいてドライバIC32の駆動制御を行うMCU33と、MCU33の出力を受けてLED光源31の駆動制御を行うドライバIC32、が設けられている。電源電圧VDD1の大きさは、3.3Vまたは5Vに選ばれており、電源電圧VDD2はたとえば24Vに選ばれている。
【0108】
MCU33には、電圧供給線34及び電源端子Tm1を介して電源電圧VDD1が印加されている。また、MCU33には、電圧供給線35、イネーブル手段36、及び制御端子Tm2を介して電源電圧VDD1が印加されている。イネーブル手段36は、本発明の制御部に相当するMCU33の外部に接続されている。
【0109】
MCU33にはたとえば、8乃至16ビットのフラッシュマイコンなどを用いることができる。
【0110】
MCU33には、反射赤外光α2の光強度と比較して距離を検出するための閾値やドライバIC32のオン・オフ状態などを記憶する部分、すなわち記憶部33Aが備わっている。
【0111】
MCU33は、半導体装置22に対し、たとえばスタート信号を送信し、そのスタート信号に応じて、半導体装置22は所定の時間ごとに、検出した反射赤外光α2の強度をたとえば、反射光強度情報という形でMCU33に送信する。
【0112】
MCU33には、半導体装置22から受け取った反射光強度情報と、記憶部33A内に記憶された前記、距離を検出するための閾値と、を比較する比較制御部33Bが備わっている。なお、この閾値は物体21すなわち被検出体が、設定距離Lにある場合の反射赤外光α2を意味するとされる値で、たとえば反射光強度情報という形で用意されている。
【0113】
MCU33には、たとえば制御端子Tm2に電源電圧VDD1が印加された場合にはハイレベル状態を、接地電圧が印加された場合にはローレベル状態を、それぞれ比較制御部33Bに出力する、入力部33Cが備わっている。
【0114】
比較制御部33Bでは、入力部33Cからの入力信号がローレベル状態の時には、記憶部33Aに記憶された閾値情報を参照して、その閾値情報と半導体装置22から送られる反射光強度情報とを比較する。
【0115】
さらに比較制御部33Bでは、半導体装置22から受け取った反射光強度情報が、記憶部33Aに記憶された閾値を超えると、たとえば消灯時には点灯信号を、点灯時には消灯信号をそれぞれ、ドライバIC32に伝え、それを元にドライバIC32はLED光源31の駆動を行う。この駆動信号はたとえば、PWM信号を用いることができる。これをここで、通常モードと称する。
【0116】
記憶部33Aには、ドライバIC32が点灯状態なのか消灯状態なのかを記憶させておくことができる。比較制御部33Bでは、この情報を参照することによって、たとえば消灯時には点灯信号を、点灯時には消灯信号をそれぞれ、ドライバIC32に伝え、それを元にドライバIC32はLED光源31の駆動を行う。以上のように、タッチレスセンサ14とMCU33の働きにより、本発明にかかる照明装置は物体を検出して、図17に示した光源18を駆動させることができる。
【0117】
比較制御部33Bは、入力部33Cからの入力信号がハイレベル状態の時には、記憶部33Aに保存された閾値情報にアクセスし、これに半導体装置22から送られる反射光強度情報から、所定の値を減じた値を上書きする。これをここでは調整モードと称する。調整モードに入るとMCU33に記憶された照明装置をオンオフさせるための基準となる距離判定のための閾値が調整される。
【0118】
イネーブル手段36は、MCU33に内蔵された調整モードを担う回路の回路動作を有効にし、または無効にするために用意されている。イネーブル手段36が有効にされたとき、MCU33は調整モードが実行し、無効にされたときには上記通常モードを実行する。
【0119】
イネーブル手段36はたとえば、スイッチ36Bと抵抗36Dで構成されている。スイッチ36Bの一端は電圧供給線35にその他端は抵抗36Dの一端に接続されている。抵抗36Dの他端は接地電位GNDに接続される。
【0120】
スイッチ36Bはたとえば、ディップスイッチ、タクトスイッチ、トグルスイッチ、などを用いることができる。
【0121】
スイッチ36Bがオンされると、電源電圧VDD1が、MCU33の制御端子Tm2に電源電圧が供給され、MCU33はイネーブル状態に入る。スイッチ36Bがオフ状態の時には制御端子Tm2は抵抗36Dを介して接地電位GNDに接続され、無効状態すなわちディスエーブル状態に入り、前記調整モードは実行されない。言い換えると、MCU33は、制御端子Tm2に電源電圧VDD1が印加された状態すなわちハイレベル状態の時には調整モードであり、制御端子Tm2に接地電圧が印加された状態すなわちローレベル状態の時には、通常モードであるように設定されている。
【0122】
イネーブル手段36は、スイッチ36Bと抵抗36Dとで構成したが、それ以外でもたとえば、ハイレベルもしくはローレベルといったように二つの状態を切り替える機能を有していればよく、その二つの状態の遷移をMCU33に伝える機能を有していればどのようなものでもよい。たとえばイネーブル手段36はトランジスタで構成してもよい。
【0123】
図20A、図20Bは、本発明にかかる照明装置において、MCU33に記憶された距離判定のための閾値の調整方法を説明するために用意した図面である。
【0124】
本調整方法を説明するために、図17に示した筺体11の他に、オペレーターの手のような被検出体の代わりとして、検査のための検査治具42が用意される。
【0125】
筺体11は、図17に示したものと基本的には同一で、光源保持部16、操作部17、及びアーム取付部15を有する。操作部17の所定箇所にはタッチレスセンサ14が備え付けられている。また、光源保持部16には、LED光源31を複数有する。タッチレスセンサ14の赤外光照射方向には被検出体としての検査治具42が用意されている。検査治具42は、図18及び図19に示した物体21の代替物として用意したものであるため赤外光の反射作用を有する。
【0126】
図20Aは検査に入る前の初期状態及び検査状態を示す。初期状態では、検査治具42と筺体11との間の間隔は、たとえば設定距離Lに隔てられている。設定距離Lは、上述したように照明装置の使用用途や使用環境などによって選ばれ、たとえば50mm〜1000mmの範囲の中のたとえば設定距離L=200mmという具合に固定された距離である。設定距離Lよりも物体が近くにある場合には、タッチレスセンサ14及びMCU33が物体を検出するように設定されている。
【0127】
図20Aには筺体11を固定し、検査治具42を動かすようにしたものを示す。もちろん、検査治具42を固定し、筺体11を動かして検査治具42と筺体11との間の間隔を調整してもかまわない。
【0128】
検査治具42は、たとえば乳白色不透明または白色不透明の、ポリエチレンテレフタレート樹脂や、アクリロニトリル、ブダジエン、スチレンからなる熱可塑性樹脂すなわちABS樹脂、ポリスチレン樹脂または木材、などのように、赤外線を透過及び吸収しない材質のものを用いる。これは、赤外光の反射体として用いるためであり、赤外光を効率よく反射する材料であれば前記に限るものではない。
【0129】
検査治具42の形状は円形もしくは四角形のたとえば、10mm程度の厚みを持った板であることが望ましい。この厚みは、赤外光を透過しない厚さであり、また、検査時取り回しを考える上での十分な強度をもたらすものであれば十分である。
【0130】
検査治具42上面の面積は、図20Aに示す設定距離Lと、タッチレスセンサ14内に設定された、赤外光の照射角度によって最適値が決められる。より具体的には、タッチレスセンサ14を頂点とし、その頂点の角度が前記赤外光の照射角度となる円錐をなす前記赤外光の照射部の設定距離Lにおける底面積以上の面積があれば十分である。
【0131】
タッチレスセンサ14から、照明装置の下方に照射される前記赤外光は、一定の照射角度を設定されている。赤外光は、この照射角度に応じて、たとえばタッチレスセンサ14を頂点とした円錐状に照射される。
【0132】
本発明にかかる調整方法では、かかる照明装置の動作する設定距離Lに対し、その許容誤差を、たとえば設定距離Lの1%〜30%に選ぶ。また、使用用途によっては、許容誤差を、設定距離Lの5%〜10%の範囲に選ぶ。さらに、許容上限距離L3を、設定距離に上記許容誤差を加えた距離と定義し、許容下限距離L2を、設定距離から許容誤差を差し引いた距離と定義する。
【0133】
なお、本発明にかかる調整方法は、最終的にはMCU33に記憶された距離判定のための閾値を調整するものであるが、調整にあたっては図20Aに示したように、まず、許容下限距離L2と許容上限距離L3の間、またはこれらの距離を超えた範囲で移動させ、照明装置が良品であるか、それとも調整対象品であるかを検査し、判定する。
【0134】
図20Bは、図20Aに示した工程で検査され、調整対象品と判定された照明装置において、タッチレスセンサ14と検査治具42との間の実際の距離が、設定距離Lに調整された状態を示す。両者の間隔を設定距離Lに固定するためには図示しない調整治具を用いる。この調整治具には距離が表示されたスケールや、長さが丁度設定距離Lに調整された調整治具を用いることができる。
【0135】
図20Bに示すように両者の距離を設定距離Lとした状態でタッチレスセンサの光強度が測定され、測定された光強度の大きさはMCU33に記憶される。
【0136】
図21は、タッチレスセンサ14から検査治具42に向かって赤外光α1が照射される状態を模式的に示す図である。図4と同じ箇所には同じ参照符号を付した。赤外光α1は、一定の照射角度に設定されている。赤外光α1は、たとえばタッチレスセンサ14のたとえば中心部を頂点として検査治具42(物体21)に対して円錐状の検出範囲14cに照射される。
【0137】
図22は、MCU33に記憶された距離判定のための閾値を調整するためのフロー図である。記憶させる光強度の調整は図20A、図20Bに示した状態で行われる。
【0138】
ステップS01では、タッチレスセンサ14とMCU33が、検査治具42の存在を実際に検知する距離、いわゆる感応距離を検査する。ここで、感応距離は上述したように、図20Aに示す許容下限距離L2から許容上限距離L3までであることが良品であることの条件である。検査治具42がその感応距離よりも近くにある場合は、タッチレスセンサ14とMCU33は常に検査治具42を検出する。なお、実際の検査にあたっては、許容下限距離L2、許容上限距離L3を超えた範囲で、マージンを少し取るとよい。
【0139】
ステップS01において、検査治具42は、たとえば許容下限距離L2と許容上限距離L3との間、またはこれらの距離を超えた範囲を自由自在に移動できるようにしている。
【0140】
ステップS01では、タッチレスセンサ14とMCU33が検査治具42を検出し、それに続いて、照明装置が点灯もしくは消灯といった動作が実際に起こった時の、タッチレスセンサ14と検査治具42の間の実際の距離を、距離LRとして実測する。この実測時には、図示しない外部の測定装置を用いることができる。
【0141】
ステップS01で、良品と判定された場合には、ステップS02〜S04までは実行されずにステップS05に移り、調整フローは終了する。
【0142】
一方、調整対象品と判定された場合は、ステップS02に進む。
【0143】
ステップS02では、図19に示されたスイッチ36Bをオンすることにより、MCU33を調整モードへ移行させる。移行モードに入るとMCU33に記憶されている距離判定のための閾値が調整される状態に置かれる。MCU33に記憶された光強度の大きさに応じて照明装置のオンオフが制御される。
【0144】
ステップS03では、タッチレスセンサ14と検査治具42との間の実際の距離を、ほぼ設定距離Lまで接近させる。設定距離Lは前述のように照明装置の使用用途や使用環境などによって選ばれ、たとえば50mm〜1000mmの範囲の中のたとえば設定距離L=200mmという具合に固定された距離であり、本発明にかかる照明装置の一仕様条件としてあらかじめ決められているものである。
【0145】
ステップS04では、実際の距離LRを設定距離Lとした場合すなわちLR=Lとした場合における反射赤外光α2の光強度を測定する。反射赤外光α2の光強度は、半導体装置22にて処理された後、MCU33に受け渡され、比較制御部33Bはこの値を処理した後、記憶部33Aに、新たな距離判定のための閾値として記憶される。
【0146】
ステップS04が終了した後は、ステップS01に戻る。以上のような調整フローのステップを繰り返すことにより、設定距離Lを許容範囲の中で確実に動作させることが可能になる。
【0147】
図22に示した調整モードが終了した場合には、図19に示すスイッチ36Bをオフとして、光学測定、出荷包装などの次工程に進む。
【0148】
図23は、図22に示した調整方法時に用いる良否判定表である。図23において、参照記号「○」は良品であり、図22に示した調整方法を施す必要がないものである。参照記号「△」は図22に示した調整方法の対象となる、いわゆる調整対象品である。参照符号「×」は照明装置としての不良品に相当する。こうした不良品は、本来図22に示した調整方法が施される前に分別されるものであるが参考として示している。
【0149】
図23にはケース1からケース8までの8つのサンプルを模式的に示す。図22に示した調整方法が対象となるのは前述のようにケース2とケース3の2つのケースである。なお、図23には検査治具42とタッチレスセンサ14との実際の距離LRの範囲に応じて(A),(B)及び(C)の3つの状態が存在する、状態(A)は距離LR<L2の関係を示す。すなわち、検査治具42とタッチレスセンサ14までの距離LRが許容下限距離L2よりも小さい状態、すなわち、検査治具42がタッチレスセンサ14に接近している状態を示す。
【0150】
状態(B)は、L2≦LR≦L3の関係を示す。すなわち、検査治具42とタッチレスセンサ14までの実際の距離LRが許容下限距離L2から許容上限距離L3までの間であることを示している。
【0151】
状態(C)は、LR>L3の関係を示す。すなわち、検査治具42とタッチレスセンサ14までの実際の距離LRが許容上限距離L3よりも大きい状態、すなわち、検査治具42がタッチレスセンサ14から遠ざかっている状態を示す。なお、検査治具42とタッチレスセンサ14とが許容上限距離L3よりも離れている場合には、タッチレスセンサ14は感応しないのが良品の照明装置である。
【0152】
タッチレスセンサ14及びそれに続くMCU33が感応した結果、上述のように、たとえば消灯時には点灯信号を、点灯時には消灯信号をそれぞれ、図19に示したドライバIC32に伝え、それを元にドライバIC32はLED光源31の駆動を行う。LED光源31の駆動信号にはたとえば、PWM信号を用いる。検査では、組み立てられた筺体11内にあるLED光源31が、消灯時には点灯動作を、点灯時には消灯動作を行った場合を、ハイレベルHvと称し、逆に何も動作しない場合をローレベルLvと称する。
【0153】
図23において、ケース1は良否判定として正常のもの、すなわち良品を示す。状態(A)、(B)ではLED光源31はハイレベルHvを示す。検査治具42とタッチレスセンサ14との間の距離LRが許容上限距離L3以下の場合、すなわち状態(A)では、タッチレスセンサ14及びそれに続くMCU33は正常に感応し、両者間の距離LRが許容上限距離L3を超えた状態ではタッチレスセンサ14及びそれに続くMCU33は感応していないため、ローレベルLvを示す。こうした特性を示す照明装置は良品である。ケース1の照明装置は図22に示した調整方法の対象外であるため、タッチレスセンサ14及びそれに続くMCU33の感応範囲は正常であるとして判定される。したがって、ケース1の場合は、ステップS02〜S04までの処理は施される必要はないのでステップS05で終了となる。
【0154】
ケース2は、状態(A)、(B)ではケース1と同様にタッチレスセンサ14及びそれに続くMCU33はハイレベルHvを出力しているので正常である。しかし、状態(C)でも依然としてハイレベルHvを示している。すなわち、検査治具42とタッチレスセンサ14との距離LRが所定の距離を超えて離れていてもタッチレスセンサ14の感度が高く、検査治具42の存在を検知するために調整対象となる。ケース2は、タッチレスセンサ14の感度は所定の範囲を超えているために所定の正常範囲を逸脱していることになる。
【0155】
ケース3は、状態(A)ではケース1と同様にタッチレスセンサ14及びそれに続くMCU33はハイレベルを出力しているので正常である。しかし、本来タッチレスセンサ14及びそれに続くMCU33が感応すべき状態(B)では感応せずにローレベルLvを示している。こうした照明装置はケース2とは反対にタッチレスセンサ14の感度が低いものであるから、ケース2と同様にタッチレスセンサ14及びそれに続くMCU33が感応する距離は所定の範囲を逸脱していることになり、本発明の調整方法の対象とすべきものである。
【0156】
前述のように、図23にはケース1、ケース2、ケース3の場合以外にも、組み合わせ上考え得るケース4〜8について示してある。しかし、これらの不良品の場合は今回の調整法の対象になるものではなく、本調整方法を用いた工程よりも前の工程、たとえば素子検査工程において取り除かれるため、本調整方法では考慮する必要がない。
【0157】
図24A〜図24C8及び図25A、図25Bは、本発明のMCU33の通常モード、及び調整モード時にMCU33内で処理される信号を説明するためのタイムチャートである。各図では、横軸を時間t、縦軸を反射光強度情報Sとし、各プロットはその時間においてMCU33が半導体装置22から受信した、反射赤外光α2を示す反射光強度情報Sである。
【0158】
なお、図24A〜図24C及び図25A、図25Bにおいて、参照記号(●)は、被検出体が存在しないかまたは存在していてもタッチレスセンサ14からの距離が設定距離Lと比べて十分遠い場合を示している。また参照記号(■)は、被検出体が存在するとともに、タッチレスセンサ14と被検出体の距離が設定距離Lである場合すなわちLR=Lである場合を示している。また、記憶部33Aに記憶され、比較制御部33Bによって、前記受信した反射光強度情報と比較される距離判定のための閾値Stは、図中では破線で示してある。
【0159】
図24Aは、図18、図19に示した物体21や、図20A、図20Bに示した検査治具42などの被検出体が存在しないか、もしくは設定距離Lより遠い場合を示している。図中において、MCU33から発せられたスタート信号以降、半導体装置22は反射赤外光α2の情報を、反射光強度情報Snの形で、一定のタイミングT1、すなわち周期的にMCU33に送信する。MCU33内の比較制御部33Bでは、送信されてきた反射光強度情報Snを、記憶部33A内に記憶された閾値Stと比較する。タッチレスセンサ14の検出方向に被検出体が存在しないか、もしくは存在しても設定距離Lよりも遠くにある場合、各々の時間における反射光強度情報Snは常に閾値Stを下回っている。
【0160】
図24Bを用いて、閾値Stと、受信した反射光強度情報Snを比較して、MCU33が動作する方法を説明する。なお、ここに示すように動作する場合は良品である。閾値Stは、設定距離Lに被検出体がある場合に得られるとされる反射光強度情報から、所定のマージンを差し引いた値であらかじめ設定しておくとよい。今、時刻Taにおいて、被検出体が設定距離Lにあった場合、検出される反射光強度情報Staは、閾値Stを上回る。点灯もしくは消灯といった動作を、ドライバICに命令する信号を発信するかどうか、を判定するには、たとえば比較制御部33Bで、時刻Taの直前の時刻Ta−1に観測された反射光強度情報St1と、時刻Taの反射光強度情報Staを比較し、参照符号X1で示すように時刻Ta−1から時刻Taの間で閾値Stをまたいで反射光強度情報Sが上昇したことを認識させるようにするとよい。これにより、タッチレスセンサ14とそれに続くMCU33は、設定距離Lにおける被検出体を検出し動作することができる。
【0161】
図24Cは照明装置に調整が必要な場合を示している。図24Cでは、たとえば、上記図23におけるケース3を示している。図24Cに示すように、時刻Taにおいて被検出体がタッチレスセンサ14から設定距離Lにあるにもかかわらず、実際にMCU33内に送られてくる反射光強度情報Snは閾値Stを下回っているため、MCU33は被検出体が設定距離Lにあることを認識できず、動作をすることができない。
【0162】
図25Aは、本調整法におけるMCU33が処理する反射光強度情報Snの時間変化を示す。今、時刻Ta以降は、設定距離Lに検査治具42が置かれた状態の信号を示しており、ステップS03及び図20Bに示した状況に相当する。調整モード中の比較制御部33Bはたとえば、受信した反射光強度情報Snの一定時間内の平均値Snaを、新たな閾値St0として記憶部33Aに記憶させるようにするとよい。このとき、新たな閾値St0は、定時間内の平均値Snaから所定のマージンM1を差し引いた値とするとよく、この処理は比較制御部33Bで行う。
【0163】
図25Bは、閾値Stの調整終了後のタイムチャートである。図25Bからわかるように、新たな距離判定のための閾値St0が記憶部33Aに記憶されており、この新たな閾値St0を用いて、図24Bに示したのと同様の判断をすることで、設定距離Lに被検出体がある場合に、タッチレスセンサ14とMCU33は被検出体を検出する。すなわち、比較制御部33Bで、時刻Taの直前の時刻Ta−1に観測された反射光強度情報St1と、時刻Taの反射光強度情報Staを比較し、参照符号X2で示すように時刻Ta−1から時刻Taの間で新たな閾値St0をまたいで反射光強度情報Sが上昇したことを認識させるようにする。これにより、タッチレスセンサ14とそれに続くMCU33は、設定距離Lにおける被検出体を検出し動作することができる。
【0164】
図26A、図26Bは、本発明にかかる照明装置の好適な変形例である。キッチン照明50は、図17に示したタスクライト10と同様に、光源保持部16と、操作部17を一体化した形で有しており、また、光源保持部16には、図示しないたとえば電源回路や制御回路を内蔵している。なお、図26Aに示したキッチン照明50は、図19の回路ブロック図に等価な回路部を持っている。
【0165】
キッチン照明50は、厨房に敷設される厨房装置に用いるとよい。厨房装置には、たとえば少なくともその一面が厨房壁面に固定された吊り戸式キャビネット51が備わっている。キッチン照明50は、その下面すなわち流し台52や、床置式キャビネット上の調理スペースすなわち天板53の周辺を照らすための補助照明として、吊り戸式キャビネット51の下面に固定されている。
【0166】
厨房装置周辺では、オペレーターは、たとえば流し台52にて水を使用したり、天板53にて調理作業を行ったりするが、本発明のキッチン照明50では非接触にてそのオンオフ動作が行えるため、感電の危険がなく安全であり、また衛生的である。非接触動作のための物体21すなわち被検出体は、この場合はオペレーターの手に相当し、オペレーターは図示するように検出範囲14c内に手をかざすだけでキッチン照明50のオンオフを行うことができる。図26Aには、オペレーターがキッチン照明50のオンオフ制御のために操作部17内のタッチレスセンサ14近傍すなわち検出範囲14cに被検出体である自らの手をかざしている様子が模式的に示されている。なお、図26Bはそのタッチレスセンサ14近傍の拡大図を示してある。キッチン照明50の検出範囲14cは、本発明において開示される調整方法によって正確に調整されているため、検出範囲14cの精度は非常に高い。このことから、検出範囲を逸脱した領域にある物体によって、キッチン照明50の誤作動をするという不具合を防止することができる。
【0167】
図27は、本発明にかかる照明装置の好適な変形例である。照明装置60はいわゆるシーリングライトであり、光源保持部16と操作部17を持っているが、光源保持部16は天井などに敷設され、操作部17はオペレーターの手の届く範囲のたとえば壁などに少なくとも一面を固定又は埋設されている。すなわち、図27に示した照明装置60では、光源保持部16と操作部17とが分離された構成となっている。こうした構成は図17及び図26A、図26Bに示したものと相違する。光源保持部16には、図示しない電源部や制御部が内蔵されている。なお、照明装置60は図19の回路ブロック図に等価な回路部を持っているが、図示しないリモコン発信部やリモコン受光部を搭載してもよい。この場合、オペレーターの手がタッチレスセンサ14の検出範囲14cに入ることによって、オンオフ信号γが送られるようにするとよく、この信号は赤外光によるものでも、いわゆる無線通信の形式でもよい。また、有線接続を用いて光源保持部16と操作部17を直結してもよい。
【0168】
照明装置60の様に、光源保持部16と操作部17とが構造的に結合していない場合すなわち一体化していない場合においても、タッチレスセンサを用いたタッチレス動作の精度は操作部17に備わるタッチレスセンサ14及び制御部33によって支配されているため、このような種類の照明装置の製造過程においても本発明において開示されている調整方法が有効に用いることができる。
【0169】
照明装置60は、光源保持部16と操作部17とが分離されているために、各種各様の照明装置に適用することができる。たとえば、図27に示したように天井に光源保持部16が直接取付けられているような、部屋全体を照らすことを目的とするいわゆるシーリングライトの他に、図示しないたとえば天井から吊り下げるタイプのいわゆる天井吊り下げ器具、壁面に取付けられるブラケット、棚に陳列している商品を照らす棚下灯、天井内に埋め込まれたダウンライトである。
【産業上の利用可能性】
【0170】
本発明の照明装置は、非接触で操作させるため操作範囲を所定の範囲に収めることができる。また、本発明の照明装置の調整方法は、MCUにより照明装置の操作範囲を検査し、かつ調整するようにしたので、照明装置の生産段階での生産歩留まりを向上させることができるので、産業上の利用可能性は高い。
【0171】
本発明によって提供される照明装置およびその調整方法の技術的側面について、以下に付記として列挙する。
【0172】
[付記1]
光源と、
被検出体の接近または動きを非接触で検出するためのタッチレスセンサと、
前記タッチレスセンサの出力に基づいて前記光源のオンオフ制御を行う制御部とを備え、前記制御部は前記被検出体から前記タッチレスセンサに入射される反射光の反射光強度情報を記憶する記憶部を備えていることを特徴とする照明装置。
[付記2]
前記制御部は、前記被検出体が前記タッチレスセンサから所定の位置に近接したときに、前記光源のオンオフ制御を行うことを特徴とする付記1に記載の照明装置。
[付記3]
前記記憶部に記憶された前記反射光の反射光強度情報は書き換え可能であることを特徴とする付記1又は付記2に記載の照明装置。
[付記4]
前記制御部から前記タッチレスセンサに対して所定のタイミングで前記反射光の強度を測定する信号が送信されていることを特徴とする付記1〜3のいずれか一項に記載の照明装置。
[付記5]
前記制御部内に存在する前記記憶部は、被検出体の近接を判断するための閾値として、特定の距離を意味する反射光の反射光強度情報を記憶していることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
[付記6]
前記制御部の外部にはイネーブル手段が接続され、前記イネーブル手段のオンオフによって、前記被検出体と前記タッチレスセンサとの間の反射光の強度測定が制御されることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
[付記7]
前記タッチレスセンサは、
複数の場合は同一面内で互いに異なる位置に設けられて、同時に乃至は順次発光される少なくとも一つの発光部と;
前記少なくとも一つの発光部から同時に乃至は順次出射され、前記被検出体に反射されて、同時に乃至は順次入射される各反射光を検出する一の受光部と;
前記受光部で検出された各反射光の強度を示す少なくとも一つの反射光強度情報を生成する反射光強度情報生成部と;を有し、
前記生成された反射光強度情報を格納するデータレジスタを有することを
特徴とする付記1〜付記6のいずれか1項に記載の照明装置。
[付記8]
前記少なくとも一つの発光部は、いずれも、赤外光を発する赤外LEDであることを特徴とする付記7に記載の照明装置。
[付記9]
前記制御部は、前記タッチレスセンサから所定のタイミングで送られてくる前記反射光強度情報と、前記記憶部にあらかじめ記憶された閾値とを比較し、該閾値以上であると判定した場合に前記光源のオンオフ制御を行うことを特徴とする付記7に記載の照明装置。
[付記10]
前記制御部は、ある時刻において反射光強度情報を受信し前記記憶部に記憶するステップと、
前記時刻に隣接した時刻における反射光強度情報を受信するステップと、
それらの値を用いて受信した反射光強度情報が閾値以上か否かを判定するステップ
を有することを特徴とする付記9に記載の照明装置。
[付記11]
前記光源及び前記タッチレスセンサ及び制御部を備えた筐体と、
前記筐体に取り付けられたアームと、
を有することを特徴とする付記1〜10のいずれか1項に記載の照明装置。
[付記12]
前記タッチレスセンサは、前記アームが取り付けられるアーム取付部の近傍に設置されていることを特徴とする付記11に記載の照明装置。
[付記13]
前記光源及び前記タッチレスセンサ及び前記制御部を備えた筐体と、
を有し、前記筐体は、少なくとも一面を壁面に固定された吊り式家具の下方に設置することを特徴とする、
付記1〜10のいずれか1項に記載の照明装置。
[付記14]
前記光源を天井に設置し、前記タッチレスセンサ及び前記制御部を備えた筐体の少なくとも一面が前記天井とは異なる壁面に固定されていることを特徴とする付記1〜10のいずれか1項に記載の照明装置。
[付記15]
前記光源が、少なくとも1つのLEDを有するような付記1〜14のいずれか1項に記載の照明装置。
[付記16]
付記1に記載の照明装置の調整方法であって、
タッチレスセンサを備えた照明装置と被検出体とを準備するステップと、
前記被検出体をタッチレスセンサから所定の距離だけ移動させるステップと、
前記タッチレスセンサから前記被検出体に光を衝突させるステップと
前記被検出体から反射された光の強度を検知するステップと、
前記検知した光の強度から反射光強度情報を生成するステップと、
前記反射光強度情報と前記制御部に記憶された光強度閾値とを比較するステップと、
前記比較するステップによって、前記タッチレスセンサと前記制御部が前記被検出体に感応する範囲が所定内であるか否かを判定するステップと
を備えたことを特徴とする照明装置の調整方法。
[付記17]
前記タッチレスセンサと前記制御部が前記被検出体に感応する範囲が所定内を逸脱したときに、
前記被検出体と前記タッチレスセンサとの間の距離をあらかじめ定められた設定距離に固定するステップと、
前記タッチレスセンサ照射された反射赤外光の光強度を検知するステップと、前記検知した光の強度から反射光強度情報を生成するステップと、
精製した反射光強度情報から一定のマージンを差し引くステップと、
マージンを差し引いた後の反射光強度情報を前記制御部に新たな閾値として記憶させるステップと、
を有することを特徴とする付記16に記載の照明装置の調整方法。
【符号の説明】
【0173】
x 長手方向
y 幅方向
z 光軸方向
101 LEDランプ
200 LED基板
300 LEDモジュール
310 LEDチップ
320 リード
330 封止樹脂
340 リフレクタ
400 人感センサユニット
410 受光素子
420 集光レンズ
430 透過カップ
431 筒部
440 遮光筒
441 突起
442 傾斜面
450 金属カップ
460 センサ基板
470 ケーブル
500 センサ台座
510 上壁部
511 開口
512 嵌合溝
520 隔離壁部
530 脚壁部
600 透光カバー
610 切欠き
620 遮蔽板
700 放熱部材
710 電源収容部
800 電源部
850 口金
860 ケース
861 遮蔽突起
870 端子
10 タスクライト
11 筐体
12 アーム
13 台座
14 タッチレスセンサ
15 アーム取付部
16 光源保持部
17 操作部
18 光源
21 物体
22 半導体装置
22A 透明樹脂
22B 基板
22C 照度センサ
22D 近接センサ
23 プリント配線基板
24 遮光スペーサ
25、25B、25D、25F 赤外LED
26 透明版
31 LED光源
32 ドライバIC
33 MCU(Micro Control Unit)
33A 記憶部
33B 比較制御部
33C 入力部
34、35 電圧供給線
36 イネーブル手段
36B スイッチ
36D 抵抗
42 検査治具
50 キッチン照明
51 吊り戸式キャビネット
52 流し台
53 天板
60 照明装置
α1 赤外光
α2 反射赤外光
β 可視光
γ オンオフ信号
L 設定距離
L2 許容下限距離
L3 許容上限距離
M1 所定マージン
T1 電源端子
T2 制御端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のLEDチップと、
上記LEDチップを収容し、かつ上記LEDチップからの光を透過させる透光カバーと、
特定波長の光を受ける受光素子、およびこの受光素子に上記特定波長の光を集光する集光レンズ、を有する人感センサユニットと、
上記人感センサユニットからの出力に応じて上記LEDチップの点灯状態を制御する電源部と、
を備えており、
上記人感センサユニットは、上記集光レンズの光軸方向において上記受光素子と重なり、かつ上記光軸方向視において上記受光素子を囲うとともに、上記集光レンズよりも上記特定波長を含む波長域の光の透過率が低い材質からなる遮光手段を有する、LEDランプ。
【請求項2】
上記集光レンズは、上記透光カバーから露出している、請求項1に記載のLEDランプ。
【請求項3】
上記遮光手段は、上記透光カバーから露出している、請求項2に記載のLEDランプ。
【請求項4】
上記特定波長の光は、赤外光である、請求項1ないし3のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項5】
上記透光カバーは、円筒形状であり、
複数の上記LEDチップが長手方向に配列された長矩形状のLED基板と、
上記ケースの両端に取り付けられた1対の口金と、を備える、請求項1ないし4のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項6】
上記人感センサユニットは、上記集光レンズおよび筒部を有して上記受光素子を収容する透過カップと、上記筒部を囲む上記遮光手段としての遮光筒と、を有する、請求項5に記載のLEDランプ。
【請求項7】
上記人感センサユニットは、上記受光素子を支持するとともに上記透過カップに収容された金属カップを有する、請求項6に記載のLEDランプ。
【請求項8】
上記人感センサユニットは、上記集光レンズに繋がる、上記遮光手段としての遮光筒を有する、請求項5に記載のLEDランプ。
【請求項9】
上記人感センサユニットは、上記受光素子を支持するとともに上記遮光筒に収容された金属カップを有する、請求項8に記載のLEDランプ。
【請求項10】
上記遮光筒には、上記透光カバーの内面に当接する1以上の突起が形成されている、請求項6ないし9のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項11】
上記遮光筒は、上記集光レンズの光軸方向に長く延びる複数の上記突起を有する、請求項10に記載のLEDランプ。
【請求項12】
上記遮光筒は、4つ以上の上記突起を有する、請求項10または11に記載のLEDランプ。
【請求項13】
上記人感センサユニットは、上記受光素子を支持し、かつ上記遮光手段としての金属カップを有する、請求項5に記載のLEDランプ。
【請求項14】
上記LED基板が取り付けられた放熱部材を有する、請求項5ないし13のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項15】
上記放熱部材には、上記電源部を収容する電源収容部が形成されている、請求項14に記載のLEDランプ。
【請求項16】
上記LED基板を跨ぐ配置とされており、かつ上記人感センサユニットを支持する、透明な材質からなるセンサ台座を有する、請求項5ないし15のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項17】
上記LED基板の厚さ方向視において、上記センサ台座と上記複数のLEDチップのいずれかとが重なる、請求項16に記載のLEDランプ。
【請求項18】
上記人感センサユニットは、少なくとも上記受光素子を間接的に支持するセンサ基板を有しており、
上記センサ台座は、上記センサ基板の両端が嵌め込まれる嵌合溝を有する、請求項16または17に記載のLEDランプ。
【請求項19】
上記センサ台座は、上記センサ基板と離間しており、かつ上記センサ基板と上記LEDチップとの間に介在する隔壁部を有する、請求項16ないし18のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項20】
上記透光カバーには、長手方向端部から長手方向内方に凹んでおり、上記人感センサユニットの上記集光レンズを露出させる切欠きが形成されている、請求項5ないし19のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項21】
上記切欠きと上記人感センサユニットとの隙間を塞ぐ、遮蔽板を有する、請求項20に記載のLEDランプ。
【請求項22】
上記1対の口金のうち上記切欠き側に設けられたものは、上記切欠きに進入する遮蔽突起を有する、請求項21に記載のLEDランプ。
【請求項23】
上記透光カバーは、ドーム状であり、
上記LEDチップを支持するLED基板と、
上記電源部を挟んで上記LED基板とは反対側に配置された口金と、を備えており、
上記人感センサユニットは、上記LED基板によって支持されているとともに、上記集光レンズが上記透光カバーの頂部から露出している、請求項1ないし4のいずれかに記載のLEDランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図25A】
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【図25B】
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【図26A】
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【図26B】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−65544(P2013−65544A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−157516(P2012−157516)
【出願日】平成24年7月13日(2012.7.13)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】