ＬＥＤ照明装置
【課題】
磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムに関係なく、その蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができる、ＬＥＤ照明装置を提供する。
【解決手段】
本発明のＬＥＤ照明装置は、従来の磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムを区分することなしに、その蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができる。そのために、ＬＥＤ照明装置は、蛍光灯用照明システムの安定器を通じて入力される高周波の交流電源を処理して、ＬＥＤを点灯させるだけでなく、スターターによって断絶された閉回路を内部的に連結することで、磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムにも他の操作なしに使用可能にする。
磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムに関係なく、その蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができる、ＬＥＤ照明装置を提供する。
【解決手段】
本発明のＬＥＤ照明装置は、従来の磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムを区分することなしに、その蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができる。そのために、ＬＥＤ照明装置は、蛍光灯用照明システムの安定器を通じて入力される高周波の交流電源を処理して、ＬＥＤを点灯させるだけでなく、スターターによって断絶された閉回路を内部的に連結することで、磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムにも他の操作なしに使用可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、従来の磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムに関係なく、その蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができるＬＥＤ照明装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
最近フィラメント電球や蛍光灯などの代わりにＬＥＤ（ＬＥＤ：Ｌｉｇｈｔ−Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ）が新しい照明器具に使用されることが増加して脚光を浴びている。
【０００３】
ＬＥＤは、電流が印加されると発光して光を放出する発光ダイオードである。ＬＥＤは、低電圧で駆動することができ、他の照明装置に比べて長い寿命と低い消費電力、早い応答速度及び強い耐衝撃性を有していて、小型軽量化が可能であるという長所がある。ＬＥＤ照明器具は、常用交流電源をＬＥＤ動作のための定格直流電源に変換する駆動回路とともに使用される。
【０００４】
一方、従来の蛍光灯は、灯内部に高電圧による電気放電を起こし、それによって発生した紫外線がランプ内面に塗布された蛍光物質と反応して可視光線の光を出す装置である。
【０００５】
蛍光灯の点灯方式には、別途のスターター（Ｇｌｏｗ ＳｔａｒｔｅｒまたはＲａｐｉｄ Ｓｔａｒｔｅｒ）と磁気式安定器を使用する磁気式点灯方式と、電子式安定器を使用する電子式点灯方式がある。図１は、磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムを示した図で、図２は電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムを示した図である。
【０００６】
図１の磁気式蛍光灯用照明システム１００の場合、交流電源は磁気式安定器１０１、蛍光灯１０の一端及びスターター１０３を経て蛍光灯１０の他端に連結される閉回路を形成して、スターター１０３の動作によって蛍光灯１０が点灯する。図２の電子式点灯方式蛍光灯用照明システム２００の場合、交流電源は電子式安定器２０１から蛍光灯１０の両端に直接に出力されて動作する。
【０００７】
安定器１０１、２０１は、基本的に常用６０Ｈｚ交流電源を２０ｋＨｚ〜３０ｋＨｚの高周波に変換してランプに提供してランプを点灯させる。
【０００８】
このような、蛍光灯は、電力消耗がフィラメント電球に比べて低いが、寿命が短くてしばしば交換しなければならないという不便さがあるので、やはり、ＬＥＤなどに代替する必要性がでてくる。
【０００９】
但し、ＬＥＤは低い直流電源によって動作し、蛍光灯点灯とは異なって点灯するので、一般使用者がＬＥＤ照明器具を使用するためには、既存の蛍光灯照明装置（例えば、安定器またはスターター）をすべて除去しなければならないという不便さがあった。反対に、万一、安定器などを除去しないまま、図１及び図２の蛍光灯用照明システム１００、２００の蛍光灯接続端子にＬＥＤ駆動回路を直結すると、ＬＥＤ駆動回路が安定器などの高い周波数電圧を正しく処理することができずに、ＬＥＤが誤動作したり破壊されるなどの問題を引き起こす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１０】
特になし。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
本発明の目的は、従来の磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムに関係なく、その蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができる、ＬＥＤ照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
前記の目的を達成するために、本発明によるＬＥＤ照明装置は、並列または直列で連結された複数個のＬＥＤ、第１電源端子、第２電源端子、第１電源部、第２電源部、第１整流部、第２整流部、フィルター部及び駆動部を含む。
【００１３】
前記第１電源端子と第２電源端子は、磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムの接続端子に挿入される２個の電極をそれぞれ具備し、前記接続端子を通じて前記蛍光灯用照明システムから交流電源の入力を受ける。
【００１４】
前記第１電源部は、前記第１電源端子から入力される交流電源に含まれた過電圧または過電流成分を除去して、前記第２電源部は前記第２電源端子から入力される交流電源に含まれた過電圧または過電流成分を除去する。
【００１５】
前記第１整流部は、前記第１電源部から出力される交流電圧を全波整流して、前記第２整流部は前記第２電源部から出力される交流電圧を全波整流する。
【００１６】
前記フィルター部は、前記第１整流部及び第２整流部の出力段と並列に連結されて、前記第１整流部及び第２整流部で全波整流された電圧を平滑して直流に変換して、前記駆動部に提供し、前記駆動部は前記フィルター部から出力される直流電源から前記複数個のＬＥＤのための正格の電圧及び電流を出力して、前記複数個のＬＥＤを点灯する。
【００１７】
ここで、前記第１整流部及び第２整流部は、それぞれブリッジダイオードで具現され、前記第１電源部に対する前記第１整流部のブリッジダイオードの構成は、前記第１電源部に対する前記第１整流部のブリッジダイオードの構成と同一な形態で、前記フィルター部に並列連結することで、前記磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムに連結される場合にも前記複数個のＬＥＤに電源が供給されるようにすることが好ましい。
【００１８】
また、実施例によって、本発明のＬＥＤ照明装置の前記第１電源部及び第２電源部には、前記第１電源端子と第２電源端子を通じて入力される交流電源の電圧を降圧するためのトランスフォーマーをそれぞれさらに含むことができる。
【発明の効果】
【００１９】
本発明によるＬＥＤ照明装置は、蛍光灯用照明システムを除去せずに、蛍光灯用照明装置の蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができ、使用者にとって非常に便利である。
【００２０】
本発明のＬＥＤ照明装置は、電子式照明装置だけでなく、スターター（Ｓｔａｒｔｅｒ）によって回路か開き得る磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムでも、他の操作なしに動作して、使用者が蛍光灯用照明システムの点灯方式を区分して適用する必要がない。
【００２１】
本発明のＬＥＤ照明装置は、蛍光灯用照明システムの安定器などが提供する高周波の交流電源を効果的に処理して、ＬＥＤ用直流電源に変換することで、安定器出力電圧によるＬＥＤの誤動作及び破損などを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】図１は、磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムを示した図。
【図２】図２は、電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムを示した図。
【図３】図３は、本発明のＬＥＤ照明装置が使用される照明システムを示した図。
【図４】図４は、本発明の一実施例によるＬＥＤ照明装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【００２３】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
【００２４】
図３は、本発明のＬＥＤ照明装置が使用される蛍光灯用照明システムを示した図であり、図４は、本発明の一実施例によるＬＥＤ照明装置の回路図である。図３を参照すると、本発明のＬＥＤ照明装置３００は、従来の蛍光灯用照明システムに連結して使用される。ここでの蛍光灯用照明システムは、磁気式安定器とスターター（Ｇｌｏｗ ＳｔａｒｔｅｒまたはＲａｐｉｄ Ｓｔａｒｔｅｒ）を使用した磁気式点灯方式及び電子式安定器を使用する電子式点灯方式のすべてが該当する。図３の例は、電子式安定器２０１を使用した図２の蛍光灯用照明システム２００にＬＥＤ照明装置３００を連結した例であり、以下では図３の例を中心に説明する。
【００２５】
したがって、本発明のＬＥＤ照明装置３００は、蛍光灯用照明システム２００の２個の蛍光灯接続端子２０３に接続するための第１電源端子３１１及び第２電源端子３１３を具備する。第１電源端子３１１及び第２電源端子３１３は、蛍光灯接続端子２０３に接続するように一直線な２個の電極が露出した形態を有する。当然、ＬＥＤ照明装置３００は、図３のように円筒の直線型で図示されているが、これに限定されない。
【００２６】
ＬＥＤ照明装置３００は、常用交流電源より高い周波数の交流電源を電子式安定器２０１を通じて提供を受けて動作するにもかかわらず、安定的な動作ができるようにする。
【００２７】
図４を参照すると、本発明のＬＥＤ照明装置３００は、第１電源端子３１１及び／または第２電源端子３１３を通じて入力される安定器２０１の高周波交流電源を、ＬＥＤの動作のための正格直流電圧に変換して出力する駆動回路３３０と、該駆動回路３３０の出力段に直列または並列に連結された複数個のＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）をさらに含む。図４には、複数個のＬＥＤを代表して駆動回路３３０の出力段に並列に連結された２個のＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）を図示している。
【００２８】
駆動回路３３０は、第１電源部３３１、第２電源部３３３、第１整流部３３５、第２整流部３３７、フィルター部３３９及び駆動部３４１を含む。
【００２９】
第１電源部３３１は、第１電源端子３１１を通じて交流電源の入力を受けて、各端子別に直列に連結されたヒューズ（ＦＵＳＥ１）と並列に連結されたバリスター（Ｖａｒｉｓｔｏｒ）（ＳＶＲ１）を含み、過電圧または過電流交流電源から後段の回路を保護し、並列に連結される高圧キャパシター（ＣＴ１）を具備して交流電源に含まれたノイズを除去する。
【００３０】
同様に、第２電源部３３３は、第２電源端子３１３を通じて交流電源の入力を受けて、直列に連結されたヒューズ（ＦＵＳＥ２）と並列に連結されたバリスター（ＳＶＲ２）及び高圧キャパシター（ＣＴ２）を具備する。第１電源部３３１と第２電源部３３３には、通常の交流−直流変換器または正格電圧に降圧するためのトランスフォーマー（Ｔｒａｎｓｆｏｒｍｅｒ）などの部品を使用することができる。
【００３１】
第１整流部３３５と第２整流部３３７は、各々ブリッジダイオード組み合わせ（Ｄ１〜Ｄ４、Ｄ１１〜Ｄ１４）を含み、第１電源部３３１及び第２電源部３３３から入力される交流電源をそれぞれ全波整流してフィルター部３３９に出力する。第１整流部３３５と第２整流部３３７の出力段は、フィルター部３３９の入力段に並列に連結することで、第１整流部３３５と第２整流部３３７の出力電流が加えられる。ブリッジダイオード組み合わせ（Ｄ１〜Ｄ４及びＤ１１〜Ｄ１４）は、安定器２０１から出力される常用電源の数百倍に達する周波数の交流電源を処理するための高周波用ダイオードを使用することが好ましい。
【００３２】
第１整流部３３５と第２整流部３３７は、フィルター部３３９の入力段に並列に連結することで、ＬＥＤ照明装置３００を図１の蛍光灯用照明システム１００に、他の操作なしに使用することができるようにする。万一、ＬＥＤ照明装置３００が図１の蛍光灯用照明システム１００に連結される場合、外形的に第１電源端子３１１と第２電源端子３１３は、別個の閉回路を構成することができずにスターター１０３を経る一つの閉回路を構成する。しかし、この場合、スターター１０３が動作しないので、ＬＥＤ照明装置３００全体が動作しないことがある。このような問題を防止するため、第１整流部３３５と第２整流部３３７の出力段がフィルター部３３９の共通入力段に並列に連結することで、第１電源端子３１１と第２電源端子３１３を連結する閉回路を内部に形成して、図１のスターター１０３の動作有無にかかわらずＬＥＤ照明装置３００が動作するようにした。
【００３３】
図１の蛍光灯用照明システム１００に使用するため、付加的に、第１整流部３３５のブリッジダイオード（Ｄ１〜Ｄ４）と第２整流部３３７のブリッジダイオード（Ｄ１１〜Ｄ１４）は、第１電源部３３１及び第２電源部３３３各々に対して同一スタイル（ダイオードの連結方向など）の組み合わせを有さなければならない。異なる場合、第１電源端子３１１から第１整流部３３５と第２整流部３３７を経て第２電源端子３１３に、直に連結されて、負荷に該当するフィルター部３３９に電源が供給されないからである。
【００３４】
フィルター部３３９は、キャパシターを含み、第１整流部３３５と第２整流部３３７によって全波整流された電圧を直流電圧に平滑化して駆動部３４１に提供する。図４の回路には、ＬＥＤ照明装置３００が有する空間的制約を考慮して、多数の電解コンデンサー（Ｃ１１、Ｃ１２、Ｃ２〜Ｃ４）の並列連結で構成した。フィルター部３３９は、安定器２０１から供給される高周波交流電源の平滑化に十分な時定数（Ｔｉｍｅ Ｃｏｎｓｔａｎｔ）を有するように設計され、駆動部３４１及びＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）に影響を与えないことが好ましい。
【００３５】
駆動部３４１は、バックブーストコンバータ（Ｂｕｃｋ−Ｂｏｏｓｔ Ｃｏｎｖｅｒｔｅｒ）回路を含み、フィルター部３３９から出力される直流電圧をＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）定格に合うように一定に制御しながらＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）を点灯する。
【００３６】
駆動部３４１には、公知のバックブーストコンバータ制御方式を使用して、ＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）に供給される電圧及び電流を一定に制御することができる。ここで、バックブーストコンバータ制御方式には、固定された周波数のクロックパルスのデューティーサイクルを変化させて出力電圧を一定に維持するパルス幅変調（ＰＷＭ：Ｐｕｌｓｅ Ｗｉｄｔｈ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ）制御方式、固定されたパルス幅を有したクロック周期を変化させて出力電圧を一定に維持するパルス周波数変調（ＰＦＭ：Ｐｕｌｓｅ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ）制御方式、または、出力電圧の誤差によって固定されたパルスで出力されるクロックを制御して出力電圧を一定に維持する可変周波数変調（ＶＦＭ：Ｖａｒｉａｂｌｅ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ）制御方式などを挙げることができる。
【００３７】
図４の駆動部３４１は、パルス幅変調制御方式を使用した例で、パルス幅変調制御のための専用の駆動ＩＣ（Ｕ１）と、抵抗Ｒ１、Ｒ３、Ｒ４とキャパシターＣ５、Ｃ７、Ｃ１７と、電界効果トランジスター（Ｆｉｅｌｄ Ｅｆｆｅｃｔ Ｔｒａｎｓｉｓｔｏｒ）（ＦＥＴ）と、ダイオードＤ２０と、インダクターＬ１、Ｌ１１とを含む。
【００３８】
駆動ＩＣ（Ｕ１）は、公知のＬＥＤドライバーＩＣであり、電界効果トランジスターＦＥＴを通過して流れる電流を感知し、一定電流が流れるように電界効果トランジスターＦＥＴをスイッチングする。駆動ＩＣ（Ｕ１）は、抵抗Ｒ３、Ｒ４の電圧であるＣＳ端子電圧を内部に設定された所定基準電圧と比較した結果を基に電界効果トランジスターＦＥＴを流れる電流を感知して、その結果によって、電界効果トランジスターＦＥＴのゲート端子電圧を制御するパルス信号をＧＡＴＥ端子を通じて出力する。
【００３９】
キャパシターＣ７、Ｃ１７とインダクターＬ１、Ｌ１１は、ＬＣフィルターとして動作して、ダイオードＤ２０は、電界効果トランジスターＦＥＴがターンオフされた時、インダクターＬ１、Ｌ１１にかかる逆電圧によって電界効果トランジスターＦＥＴが破壊されることを防止するために使用される。
【００４０】
これ以外にも、駆動部３４１は、ＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）に安定的な電圧及び電流を提供するための多様な公知の駆動回路を使用することができる。
【００４１】
以上で説明した図４のＬＥＤ照明装置３００は、駆動回路３３０を使用して蛍光灯用照明システム２００の安定器２０１から入力される高周波の交流電源を安定的な直流電源に変換することで、ＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）を点灯させる。
【００４２】
本発明のＬＥＤ照明装置３００は、従来の磁気式及び電子式蛍光灯用照明システムすべてに適用して動作することができる。
【００４３】
本発明のＬＥＤ照明装置３００が図２の電子式点灯方式の蛍光灯用照明システム２００に連結される場合、第１電源端子３１１及び第２電源端子３１３から同時に安定器２０１の交流電源が入力されて動作するようになる。
【００４４】
また、ＬＥＤ照明装置３００が、磁気式点灯方式（Ｇｌｏｗ Ｓｔａｒｔｅｒ方式またはＲａｐｉｄ Ｓｔａｒｔｅｒ方式）の蛍光灯用照明システム１００に連結される場合、第１整流部３３５と第２整流部３３７がフィルター部３３９に並列に連結されているので、交流入力から第１電源端子（３１１）とＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）及び第２電源端子３１３を経る一つの閉回路が形成されて、スターター１０３が動作しないことによってＬＥＤ照明装置３００が動作しないという問題が発生しない。
【００４５】
以上では、本発明の好ましい実施例に対して図示して説明したが、本発明は、上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなしに、当該発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって多様な変形実施が可能なことはもちろんであり、このような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【符号説明】
【００４６】
１０：蛍光灯
１０１：磁気式安定器
２０１：電子式安定器
２０３：蛍光灯接続端子
３００：ＬＥＤ照明装置
３１１：第１電源端子
３１３：第２電源端子
３３１：第１電源部
３３３：第２電源部
３３５：第１整流部
３３７：第２整流部
３３９：フィルター部
３４１：駆動部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、従来の磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムに関係なく、その蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができるＬＥＤ照明装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
最近フィラメント電球や蛍光灯などの代わりにＬＥＤ（ＬＥＤ：Ｌｉｇｈｔ−Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ）が新しい照明器具に使用されることが増加して脚光を浴びている。
【０００３】
ＬＥＤは、電流が印加されると発光して光を放出する発光ダイオードである。ＬＥＤは、低電圧で駆動することができ、他の照明装置に比べて長い寿命と低い消費電力、早い応答速度及び強い耐衝撃性を有していて、小型軽量化が可能であるという長所がある。ＬＥＤ照明器具は、常用交流電源をＬＥＤ動作のための定格直流電源に変換する駆動回路とともに使用される。
【０００４】
一方、従来の蛍光灯は、灯内部に高電圧による電気放電を起こし、それによって発生した紫外線がランプ内面に塗布された蛍光物質と反応して可視光線の光を出す装置である。
【０００５】
蛍光灯の点灯方式には、別途のスターター（Ｇｌｏｗ ＳｔａｒｔｅｒまたはＲａｐｉｄ Ｓｔａｒｔｅｒ）と磁気式安定器を使用する磁気式点灯方式と、電子式安定器を使用する電子式点灯方式がある。図１は、磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムを示した図で、図２は電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムを示した図である。
【０００６】
図１の磁気式蛍光灯用照明システム１００の場合、交流電源は磁気式安定器１０１、蛍光灯１０の一端及びスターター１０３を経て蛍光灯１０の他端に連結される閉回路を形成して、スターター１０３の動作によって蛍光灯１０が点灯する。図２の電子式点灯方式蛍光灯用照明システム２００の場合、交流電源は電子式安定器２０１から蛍光灯１０の両端に直接に出力されて動作する。
【０００７】
安定器１０１、２０１は、基本的に常用６０Ｈｚ交流電源を２０ｋＨｚ〜３０ｋＨｚの高周波に変換してランプに提供してランプを点灯させる。
【０００８】
このような、蛍光灯は、電力消耗がフィラメント電球に比べて低いが、寿命が短くてしばしば交換しなければならないという不便さがあるので、やはり、ＬＥＤなどに代替する必要性がでてくる。
【０００９】
但し、ＬＥＤは低い直流電源によって動作し、蛍光灯点灯とは異なって点灯するので、一般使用者がＬＥＤ照明器具を使用するためには、既存の蛍光灯照明装置（例えば、安定器またはスターター）をすべて除去しなければならないという不便さがあった。反対に、万一、安定器などを除去しないまま、図１及び図２の蛍光灯用照明システム１００、２００の蛍光灯接続端子にＬＥＤ駆動回路を直結すると、ＬＥＤ駆動回路が安定器などの高い周波数電圧を正しく処理することができずに、ＬＥＤが誤動作したり破壊されるなどの問題を引き起こす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１０】
特になし。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
本発明の目的は、従来の磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムに関係なく、その蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができる、ＬＥＤ照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
前記の目的を達成するために、本発明によるＬＥＤ照明装置は、並列または直列で連結された複数個のＬＥＤ、第１電源端子、第２電源端子、第１電源部、第２電源部、第１整流部、第２整流部、フィルター部及び駆動部を含む。
【００１３】
前記第１電源端子と第２電源端子は、磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムの接続端子に挿入される２個の電極をそれぞれ具備し、前記接続端子を通じて前記蛍光灯用照明システムから交流電源の入力を受ける。
【００１４】
前記第１電源部は、前記第１電源端子から入力される交流電源に含まれた過電圧または過電流成分を除去して、前記第２電源部は前記第２電源端子から入力される交流電源に含まれた過電圧または過電流成分を除去する。
【００１５】
前記第１整流部は、前記第１電源部から出力される交流電圧を全波整流して、前記第２整流部は前記第２電源部から出力される交流電圧を全波整流する。
【００１６】
前記フィルター部は、前記第１整流部及び第２整流部の出力段と並列に連結されて、前記第１整流部及び第２整流部で全波整流された電圧を平滑して直流に変換して、前記駆動部に提供し、前記駆動部は前記フィルター部から出力される直流電源から前記複数個のＬＥＤのための正格の電圧及び電流を出力して、前記複数個のＬＥＤを点灯する。
【００１７】
ここで、前記第１整流部及び第２整流部は、それぞれブリッジダイオードで具現され、前記第１電源部に対する前記第１整流部のブリッジダイオードの構成は、前記第１電源部に対する前記第１整流部のブリッジダイオードの構成と同一な形態で、前記フィルター部に並列連結することで、前記磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムに連結される場合にも前記複数個のＬＥＤに電源が供給されるようにすることが好ましい。
【００１８】
また、実施例によって、本発明のＬＥＤ照明装置の前記第１電源部及び第２電源部には、前記第１電源端子と第２電源端子を通じて入力される交流電源の電圧を降圧するためのトランスフォーマーをそれぞれさらに含むことができる。
【発明の効果】
【００１９】
本発明によるＬＥＤ照明装置は、蛍光灯用照明システムを除去せずに、蛍光灯用照明装置の蛍光灯接続端子に直接連結して使用することができ、使用者にとって非常に便利である。
【００２０】
本発明のＬＥＤ照明装置は、電子式照明装置だけでなく、スターター（Ｓｔａｒｔｅｒ）によって回路か開き得る磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムでも、他の操作なしに動作して、使用者が蛍光灯用照明システムの点灯方式を区分して適用する必要がない。
【００２１】
本発明のＬＥＤ照明装置は、蛍光灯用照明システムの安定器などが提供する高周波の交流電源を効果的に処理して、ＬＥＤ用直流電源に変換することで、安定器出力電圧によるＬＥＤの誤動作及び破損などを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】図１は、磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムを示した図。
【図２】図２は、電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムを示した図。
【図３】図３は、本発明のＬＥＤ照明装置が使用される照明システムを示した図。
【図４】図４は、本発明の一実施例によるＬＥＤ照明装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【００２３】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
【００２４】
図３は、本発明のＬＥＤ照明装置が使用される蛍光灯用照明システムを示した図であり、図４は、本発明の一実施例によるＬＥＤ照明装置の回路図である。図３を参照すると、本発明のＬＥＤ照明装置３００は、従来の蛍光灯用照明システムに連結して使用される。ここでの蛍光灯用照明システムは、磁気式安定器とスターター（Ｇｌｏｗ ＳｔａｒｔｅｒまたはＲａｐｉｄ Ｓｔａｒｔｅｒ）を使用した磁気式点灯方式及び電子式安定器を使用する電子式点灯方式のすべてが該当する。図３の例は、電子式安定器２０１を使用した図２の蛍光灯用照明システム２００にＬＥＤ照明装置３００を連結した例であり、以下では図３の例を中心に説明する。
【００２５】
したがって、本発明のＬＥＤ照明装置３００は、蛍光灯用照明システム２００の２個の蛍光灯接続端子２０３に接続するための第１電源端子３１１及び第２電源端子３１３を具備する。第１電源端子３１１及び第２電源端子３１３は、蛍光灯接続端子２０３に接続するように一直線な２個の電極が露出した形態を有する。当然、ＬＥＤ照明装置３００は、図３のように円筒の直線型で図示されているが、これに限定されない。
【００２６】
ＬＥＤ照明装置３００は、常用交流電源より高い周波数の交流電源を電子式安定器２０１を通じて提供を受けて動作するにもかかわらず、安定的な動作ができるようにする。
【００２７】
図４を参照すると、本発明のＬＥＤ照明装置３００は、第１電源端子３１１及び／または第２電源端子３１３を通じて入力される安定器２０１の高周波交流電源を、ＬＥＤの動作のための正格直流電圧に変換して出力する駆動回路３３０と、該駆動回路３３０の出力段に直列または並列に連結された複数個のＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）をさらに含む。図４には、複数個のＬＥＤを代表して駆動回路３３０の出力段に並列に連結された２個のＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）を図示している。
【００２８】
駆動回路３３０は、第１電源部３３１、第２電源部３３３、第１整流部３３５、第２整流部３３７、フィルター部３３９及び駆動部３４１を含む。
【００２９】
第１電源部３３１は、第１電源端子３１１を通じて交流電源の入力を受けて、各端子別に直列に連結されたヒューズ（ＦＵＳＥ１）と並列に連結されたバリスター（Ｖａｒｉｓｔｏｒ）（ＳＶＲ１）を含み、過電圧または過電流交流電源から後段の回路を保護し、並列に連結される高圧キャパシター（ＣＴ１）を具備して交流電源に含まれたノイズを除去する。
【００３０】
同様に、第２電源部３３３は、第２電源端子３１３を通じて交流電源の入力を受けて、直列に連結されたヒューズ（ＦＵＳＥ２）と並列に連結されたバリスター（ＳＶＲ２）及び高圧キャパシター（ＣＴ２）を具備する。第１電源部３３１と第２電源部３３３には、通常の交流−直流変換器または正格電圧に降圧するためのトランスフォーマー（Ｔｒａｎｓｆｏｒｍｅｒ）などの部品を使用することができる。
【００３１】
第１整流部３３５と第２整流部３３７は、各々ブリッジダイオード組み合わせ（Ｄ１〜Ｄ４、Ｄ１１〜Ｄ１４）を含み、第１電源部３３１及び第２電源部３３３から入力される交流電源をそれぞれ全波整流してフィルター部３３９に出力する。第１整流部３３５と第２整流部３３７の出力段は、フィルター部３３９の入力段に並列に連結することで、第１整流部３３５と第２整流部３３７の出力電流が加えられる。ブリッジダイオード組み合わせ（Ｄ１〜Ｄ４及びＤ１１〜Ｄ１４）は、安定器２０１から出力される常用電源の数百倍に達する周波数の交流電源を処理するための高周波用ダイオードを使用することが好ましい。
【００３２】
第１整流部３３５と第２整流部３３７は、フィルター部３３９の入力段に並列に連結することで、ＬＥＤ照明装置３００を図１の蛍光灯用照明システム１００に、他の操作なしに使用することができるようにする。万一、ＬＥＤ照明装置３００が図１の蛍光灯用照明システム１００に連結される場合、外形的に第１電源端子３１１と第２電源端子３１３は、別個の閉回路を構成することができずにスターター１０３を経る一つの閉回路を構成する。しかし、この場合、スターター１０３が動作しないので、ＬＥＤ照明装置３００全体が動作しないことがある。このような問題を防止するため、第１整流部３３５と第２整流部３３７の出力段がフィルター部３３９の共通入力段に並列に連結することで、第１電源端子３１１と第２電源端子３１３を連結する閉回路を内部に形成して、図１のスターター１０３の動作有無にかかわらずＬＥＤ照明装置３００が動作するようにした。
【００３３】
図１の蛍光灯用照明システム１００に使用するため、付加的に、第１整流部３３５のブリッジダイオード（Ｄ１〜Ｄ４）と第２整流部３３７のブリッジダイオード（Ｄ１１〜Ｄ１４）は、第１電源部３３１及び第２電源部３３３各々に対して同一スタイル（ダイオードの連結方向など）の組み合わせを有さなければならない。異なる場合、第１電源端子３１１から第１整流部３３５と第２整流部３３７を経て第２電源端子３１３に、直に連結されて、負荷に該当するフィルター部３３９に電源が供給されないからである。
【００３４】
フィルター部３３９は、キャパシターを含み、第１整流部３３５と第２整流部３３７によって全波整流された電圧を直流電圧に平滑化して駆動部３４１に提供する。図４の回路には、ＬＥＤ照明装置３００が有する空間的制約を考慮して、多数の電解コンデンサー（Ｃ１１、Ｃ１２、Ｃ２〜Ｃ４）の並列連結で構成した。フィルター部３３９は、安定器２０１から供給される高周波交流電源の平滑化に十分な時定数（Ｔｉｍｅ Ｃｏｎｓｔａｎｔ）を有するように設計され、駆動部３４１及びＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）に影響を与えないことが好ましい。
【００３５】
駆動部３４１は、バックブーストコンバータ（Ｂｕｃｋ−Ｂｏｏｓｔ Ｃｏｎｖｅｒｔｅｒ）回路を含み、フィルター部３３９から出力される直流電圧をＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）定格に合うように一定に制御しながらＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）を点灯する。
【００３６】
駆動部３４１には、公知のバックブーストコンバータ制御方式を使用して、ＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）に供給される電圧及び電流を一定に制御することができる。ここで、バックブーストコンバータ制御方式には、固定された周波数のクロックパルスのデューティーサイクルを変化させて出力電圧を一定に維持するパルス幅変調（ＰＷＭ：Ｐｕｌｓｅ Ｗｉｄｔｈ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ）制御方式、固定されたパルス幅を有したクロック周期を変化させて出力電圧を一定に維持するパルス周波数変調（ＰＦＭ：Ｐｕｌｓｅ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ）制御方式、または、出力電圧の誤差によって固定されたパルスで出力されるクロックを制御して出力電圧を一定に維持する可変周波数変調（ＶＦＭ：Ｖａｒｉａｂｌｅ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ）制御方式などを挙げることができる。
【００３７】
図４の駆動部３４１は、パルス幅変調制御方式を使用した例で、パルス幅変調制御のための専用の駆動ＩＣ（Ｕ１）と、抵抗Ｒ１、Ｒ３、Ｒ４とキャパシターＣ５、Ｃ７、Ｃ１７と、電界効果トランジスター（Ｆｉｅｌｄ Ｅｆｆｅｃｔ Ｔｒａｎｓｉｓｔｏｒ）（ＦＥＴ）と、ダイオードＤ２０と、インダクターＬ１、Ｌ１１とを含む。
【００３８】
駆動ＩＣ（Ｕ１）は、公知のＬＥＤドライバーＩＣであり、電界効果トランジスターＦＥＴを通過して流れる電流を感知し、一定電流が流れるように電界効果トランジスターＦＥＴをスイッチングする。駆動ＩＣ（Ｕ１）は、抵抗Ｒ３、Ｒ４の電圧であるＣＳ端子電圧を内部に設定された所定基準電圧と比較した結果を基に電界効果トランジスターＦＥＴを流れる電流を感知して、その結果によって、電界効果トランジスターＦＥＴのゲート端子電圧を制御するパルス信号をＧＡＴＥ端子を通じて出力する。
【００３９】
キャパシターＣ７、Ｃ１７とインダクターＬ１、Ｌ１１は、ＬＣフィルターとして動作して、ダイオードＤ２０は、電界効果トランジスターＦＥＴがターンオフされた時、インダクターＬ１、Ｌ１１にかかる逆電圧によって電界効果トランジスターＦＥＴが破壊されることを防止するために使用される。
【００４０】
これ以外にも、駆動部３４１は、ＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）に安定的な電圧及び電流を提供するための多様な公知の駆動回路を使用することができる。
【００４１】
以上で説明した図４のＬＥＤ照明装置３００は、駆動回路３３０を使用して蛍光灯用照明システム２００の安定器２０１から入力される高周波の交流電源を安定的な直流電源に変換することで、ＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）を点灯させる。
【００４２】
本発明のＬＥＤ照明装置３００は、従来の磁気式及び電子式蛍光灯用照明システムすべてに適用して動作することができる。
【００４３】
本発明のＬＥＤ照明装置３００が図２の電子式点灯方式の蛍光灯用照明システム２００に連結される場合、第１電源端子３１１及び第２電源端子３１３から同時に安定器２０１の交流電源が入力されて動作するようになる。
【００４４】
また、ＬＥＤ照明装置３００が、磁気式点灯方式（Ｇｌｏｗ Ｓｔａｒｔｅｒ方式またはＲａｐｉｄ Ｓｔａｒｔｅｒ方式）の蛍光灯用照明システム１００に連結される場合、第１整流部３３５と第２整流部３３７がフィルター部３３９に並列に連結されているので、交流入力から第１電源端子（３１１）とＬＥＤ（ＬＥＤ１、ＬＥＤ２）及び第２電源端子３１３を経る一つの閉回路が形成されて、スターター１０３が動作しないことによってＬＥＤ照明装置３００が動作しないという問題が発生しない。
【００４５】
以上では、本発明の好ましい実施例に対して図示して説明したが、本発明は、上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなしに、当該発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって多様な変形実施が可能なことはもちろんであり、このような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【符号説明】
【００４６】
１０：蛍光灯
１０１：磁気式安定器
２０１：電子式安定器
２０３：蛍光灯接続端子
３００：ＬＥＤ照明装置
３１１：第１電源端子
３１３：第２電源端子
３３１：第１電源部
３３３：第２電源部
３３５：第１整流部
３３７：第２整流部
３３９：フィルター部
３４１：駆動部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
並列または直列に連結された複数個のＬＥＤと、
磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムの接続端子に挿入される２個の電極（電源端子）をそれぞれ具備して、前記接続端子を通じて前記蛍光灯用照明システムから交流電源の入力を受ける第１電源端子（３１１）と第２電源端子（３１３）と、
前記第１電源端子（３１１）から入力される交流電源に含まれた過電圧または過電流成分を除去する第１電源部（３３１）と、
前記第２電源端子（３１３）から入力される交流電源に含まれた過電圧または過電流成分を除去する第２電源部（３３３）と、
前記第１電源部（３３１）から出力される交流電圧を全波整流する第１整流部（３３５）と、
前記第２電源部（３３３）から出力される交流電圧を全波整流する第２整流部（３３７）と、
前記第１整流部（３３５）及び第２整流部（３３７）の出力段と並列に連結されて前記第１整流部（３３５）及び第２整流部（３３７）で全波整流された電圧を平滑して直流に変換するフィルター部（３３９）及び、
前記フィルター部（３３９）から出力される直流電源から前記複数個のＬＥＤのための定格の電圧及び電流を出力して前記複数個のＬＥＤを点灯する駆動部（３４１）とを含むことを特徴とするＬＥＤ照明装置。
【請求項２】
前記第１整流部（３３５）及び第２整流部（３３７）が、各々ブリッジダイオードで具現され、
前記第１電源部（３３１）に対する前記第１整流部（３３５）のブリッジダイオードの構成が、前記第２電源部（３３３）に対する前記第２整流部（３３７）のブリッジダイオードの構成と同一形態で前記フィルター部（３３９）に並列連結することで、前記磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムに連結される場合にも前記複数個のＬＥＤに電源が供給されることを特徴とする、請求項１に記載のＬＥＤ照明装置。
【請求項３】
前記第１電源部（３３１）及び第２電源部（３３３）には、前記第１電源端子（３１１）と第２電源端子（３１３）を通じて入力される交流電源の電圧を降圧するためのトランスフォーマーを各々さらに含むことを特徴とする、請求項１に記載のＬＥＤ照明装置。
【請求項１】
並列または直列に連結された複数個のＬＥＤと、
磁気式または電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムの接続端子に挿入される２個の電極（電源端子）をそれぞれ具備して、前記接続端子を通じて前記蛍光灯用照明システムから交流電源の入力を受ける第１電源端子（３１１）と第２電源端子（３１３）と、
前記第１電源端子（３１１）から入力される交流電源に含まれた過電圧または過電流成分を除去する第１電源部（３３１）と、
前記第２電源端子（３１３）から入力される交流電源に含まれた過電圧または過電流成分を除去する第２電源部（３３３）と、
前記第１電源部（３３１）から出力される交流電圧を全波整流する第１整流部（３３５）と、
前記第２電源部（３３３）から出力される交流電圧を全波整流する第２整流部（３３７）と、
前記第１整流部（３３５）及び第２整流部（３３７）の出力段と並列に連結されて前記第１整流部（３３５）及び第２整流部（３３７）で全波整流された電圧を平滑して直流に変換するフィルター部（３３９）及び、
前記フィルター部（３３９）から出力される直流電源から前記複数個のＬＥＤのための定格の電圧及び電流を出力して前記複数個のＬＥＤを点灯する駆動部（３４１）とを含むことを特徴とするＬＥＤ照明装置。
【請求項２】
前記第１整流部（３３５）及び第２整流部（３３７）が、各々ブリッジダイオードで具現され、
前記第１電源部（３３１）に対する前記第１整流部（３３５）のブリッジダイオードの構成が、前記第２電源部（３３３）に対する前記第２整流部（３３７）のブリッジダイオードの構成と同一形態で前記フィルター部（３３９）に並列連結することで、前記磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムに連結される場合にも前記複数個のＬＥＤに電源が供給されることを特徴とする、請求項１に記載のＬＥＤ照明装置。
【請求項３】
前記第１電源部（３３１）及び第２電源部（３３３）には、前記第１電源端子（３１１）と第２電源端子（３１３）を通じて入力される交流電源の電圧を降圧するためのトランスフォーマーを各々さらに含むことを特徴とする、請求項１に記載のＬＥＤ照明装置。
【図４】
【図１】
【図２】
【図３】
【図１】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１０−１５７４８０（Ｐ２０１０−１５７４８０Ａ）
【公開日】平成２２年７月１５日（２０１０．７．１５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−９６１８９（Ｐ２００９−９６１８９）
【出願日】平成２１年４月１０日（２００９．４．１０）
【出願人】（５０８３５６６５２）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年７月１５日（２０１０．７．１５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年４月１０日（２００９．４．１０）
【出願人】（５０８３５６６５２）
【Ｆターム（参考）】
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