説明

LED照明装置

【課題】 装置全体をコンパクトに保持しながら、複数の線状光源のLEDからの光を効率良く集光することができるLED照明装置を提供する。
【解決手段】 複数のLED11を線状に配置して線状光源4’となし、この線状光源4’の複数個を所定の間隔を置いて線状方向に配置して構成した面光源4と、面光源4の前方に配置され、各線状光源4’からの光を照射面24に集光させる集光レンズ3と、を備える。集光レンズ3は、その表面に複数の線状光源4’のそれぞれに対応してシリンドリカル状のレンズ部22が複数列並設されている。複数の線状光源4’と直交する断面において、複数列のレンズ部22は、各列のレンズ部22から射出される光とその光軸とのなす画角が、その中央列から左右外方列に行くに従って順次大きくなるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば画像処理検査等において被検査物を照明するために用いられるLED照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、シート状の紙やガラス基板、鋼板などの工業製品の品質、例えば、表面上の傷や凹凸異常、歪み、異物の付着、あるいは製品端面の状態などを製造ライン上で検査する際に、CCDカメラなどによる撮像を利用した画像処理検査が行われている。この画像処理検査においては、照射面に配置された被検査物を照明するためのLED照明装置が用いられている。
【0003】
このLED照明装置は、線状光源と、線状光源の前方に設けられたシリンドリカルレンズと、を備えている(例えば、特許文献1参照)。線状光源は、プリント配線基板と、プリント配線基板に一列に並べて実装された複数のLEDと、を有している。各LEDからの光は、シリンドリカルレンズによって集光されて被検査物に帯状に照射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−174402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
被検査物、或いは検査方法によっては、今まで以上に高照度のLED照明装置が求められる。照度を高めるためには、線状光源の複数個を所定間隔を置いて線状方向に配置することが考えられるが、このように配置した場合には、複数の線状光源のLEDからの光をカバーするシリンドリカルレンズの大きさが大きくなり、装置全体が大型化してしまうという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、装置全体をコンパクトに保持しながら、複数の線状光源のLEDからの光を効率良く集光することができるLED照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に記載のLED照明装置では、複数のLEDを線状に配置して線状光源となし、この線状光源の複数個を所定の間隔を置いて線状方向に配置して構成した面光源と、前記面光源の前方に配置され、前記各線状光源からの光を照射面に集光させる集光レンズと、を備えたLED照明装置において、
前記集光レンズは、その表面及び/又は裏面に前記複数の線状光源のそれぞれに対応してシリンドリカル状のレンズ部が複数列並設され、前記複数の線状光源と直交する断面において、前記複数列のシリンドリカル状のレンズ部は、前記各列のレンズ部から射出される光とその光軸とのなす画角が、その中央列から左右外方列に行くに従って順次大きくなるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に記載のLED照明装置では、前記複数の線状光源間の間隔ピッチは実質上等しく構成され、また前記各レンズ部の光軸間のピッチは、前記複数の線状光源間の間隔ピッチよりも小さく、且つ前記複数列のレンズ部の中央列から左右外方列に行くに従って順次小さくなることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3に記載のLED照明装置では、前記各レンズ部の光軸間のピッチは実質上等しく構成され、また前記複数の線状光源間の間隔ピッチは、前記各レンズ部の光軸間のピッチよりも大きく、且つ前記複数の線状光源の中央列から左右外方列に行くに従って順次大きくなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項4に記載のLED照明装置では、前記線状光源は、前記複数のLEDが実装されるプリント配線基板を更に有しており、前記LEDは、その実装面に対して実質上平行に発光する発光面を有するサイドビュー型のチップLEDから構成されるとともに、その前記発光部が外側を向くようにして前記プリント配線基板の一側端部に複数個並べて実装されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項5に記載のLED照明装置では、前記複数のプリント配線基板を保持するための取付部材を更に備え、前記取付部材には、所定の間隔を置いて配置される前記複数の線状光源の間隔ピッチに対応して配置された複数の取付凹部が設けられており、前記複数の取付凹部の各々には前記プリント配線基板の他側端部が挿入され取り付けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明のLED照明装置によれば、集光レンズには、複数の線状光源のそれぞれに対応してシリンドリカル状のレンズ部が複数列並設されているので、各レンズ部のレンズ径を小さくすることができる。従って、集光レンズを薄型化することができるので、装置全体をコンパクトに保持しながら、LEDからの光を効率良く集光することができる。
【0013】
また、本発明のLED照明装置によれば、複数の線状光源間の間隔ピッチは実質上等しく構成され、また各レンズ部の光軸間のピッチは、複数の線状光源間の間隔ピッチよりも小さく、且つ複数列のレンズ部の中央列から左右外方列に行くに従って順次小さくなるので、比較的簡単な構成でもって、複数の線状光源のLEDからの光をそれぞれ対応するレンズ部により集光させることができる。
【0014】
また、本発明のLED照明装置によれば、各レンズ部の光軸間のピッチは実質上等しく構成され、また複数の線状光源間の間隔ピッチは、各レンズ部の光軸間のピッチよりも大きく、且つ複数の線状光源の中央列から左右外方列に行くに従って順次大きくなるので、比較的簡単な構成でもって、複数の線状光源のLEDからの光をそれぞれ対応するレンズ部により集光させることができる。
【0015】
また、本発明のLED照明装置によれば、サイドビュー型のチップLEDから構成される複数のLEDはそれぞれ、それらの発光部が外側を向くようにしてプリント配線基板の一側端部に並べて実装されているので、LEDのピッチが小さくなり、複数のLEDをライン状に高い実装密度で配置することができる。これにより、LEDからの光により被検査物を照明する際に照度ムラが生じるのを防止することができ、被検査物をほぼ均一な照度で照明することが可能となる。
【0016】
また、本発明のLED照明装置によれば、複数のプリント配線基板を保持するための取付部材を備えているので、取付部材の複数の取付凹部の各々にプリント配線基板の他側端部を挿入して取り付けることにより、複数の線状光源間の間隔ピッチを所要の通りに容易に設定することができ、複数の線状光源と集光レンズとの位置合わせをより容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態によるLED照明装置を示す概略断面図である。
【図2】図1のLED照明装置の一部を分解して示す部分分解斜視図である。
【図3】図1の複数の線状光源を示す平面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態によるLED照明装置を示す概略断面図である。
【図5】本発明の第4の実施形態によるLED照明装置を示す概略断面図である。
【図6】本発明の第5の実施形態によるLED照明装置を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明に従うLED照明装置の各種実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
【0019】
まず、図1及び図2を参照して、第1の実施形態のLED照明装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態によるLED照明装置を示す概略断面図であり、図2は、図1のLED照明装置の一部を分解して示す部分分解斜視図であり、図3は、図1の複数の線状光源を示す平面図である。
【0020】
本実施形態のLED照明装置1はケーシング2を備え、このケーシング2には、集光レンズ3、面光源4、取付部材5及び点灯回路ユニット6が配設されている。以下、LED照明装置1の構成について詳細に説明する。
【0021】
ケーシング2は、長方形状の底板7と、底板7の両側端部より実質上垂直に延びる一対の側板8と、底板7の両端部より実質上垂直に延びる一対の端板(図示せず)と、を備え、上面が開口されたボックス状に構成されている。一対の側板8にはそれぞれ、取付用ネジ9が挿通される一対の挿通孔10が設けられている。
【0022】
面光源4は、複数の線状光源4’を所定の間隔を置いて線状方向に配置することにより構成されている。この線状光源4’は、複数のLED11と、これら複数のLED11が線状に配置されて実装されたプリント配線基板12と、を有している。LED11は、その実装面(即ち、プリント配線基板12の片面)に対して実質上平行に発光される発光部13を有するサイドビュー型のチップLEDから構成されており、発光部13はLED11の一側部に設けられている。LED11からの光はその光軸を中心に立体状に広がった配光をなし、光軸を中心とする所定範囲の立体角(即ち、有効発光角)内にその大部分が放射される。
【0023】
プリント配線基板12はアルミニウムなどから形成され、横長の薄板状に構成されている。プリント配線基板12の実装面には、配線パターン(図示せず)と、この配線パターンに電気的に接続された複数の電極パッド部(図示せず)及び一対の電極端子(図示せず)とが形成されている。複数の電極パッド部は、プリント配線基板12の実装面における一側端部に所定のピッチで設けられており、複数の電極パッド部にはそれぞれLED11のリードフレーム(図示せず)がハンダ付けにより電気的に接続されている。これにより複数のLED11は、それらの発光部13が外側(図1及び図2において上側)を向くようにして、プリント配線基板12の実装面における一側端部に所定のピッチL(図2参照)で並べて実装されている。また、隣接する一対の線状光源4’のプリント配線基板12の電極端子はジャンパー線(図示せず)を介して相互に電気的に接続され、また1つの線状光源4’のプリント配線基板12の電極端子には、点灯回路ユニット6から延びる電力ケーブル(図示せず)の接続端子が電気的に接続されている。また、プリント配線基板12には、固定用ネジ14が挿通される一対の挿通孔15が設けられている。
【0024】
取付部材5はブロック状に構成され、アルミニウムなどの放熱性の高い金属から形成されている。取付部材5の上端部にはスリット状の複数の取付凹部16が設けられ、その下端部には複数のフィン部17が設けられている。取付凹部16は取付部材5の上端面に対して実質上垂直に延び、本実施形態では、取付凹部16は実質上等しいピッチD1で配置されている。また、取付部材5には、プリント配線基板12の一対の挿通孔15に対応して一対の挿通孔18が設けられ、この挿通孔18は、取付部材5の一側端面から他側端面まで貫通して延びている。更に、取付部材5の両側端面にはそれぞれ、ケーシング2の一対の挿通孔10に対応して一対のネジ孔19が設けられている。
【0025】
プリント配線基板12の他側端部は取付凹部16に挿入して取り付けられ、取付部材5の挿通孔18及びプリント配線基板12の挿通孔15を通して挿通された固定用ネジ14の先端部にはナット20が螺合されている。これにより、複数のプリント配線基板12が相互に対向して配設され、複数の線状光源4’が間隔ピッチD1(例えば約4.5mm)で複数列並んで配置される。また、本実施形態では、複数のプリント配線基板12は、距離L/2(即ち、LED11のピッチLの約半分の距離)だけ長手方向に交互に偏倚されながら配置されており、これにより複数列のLED11は千鳥状に配置されるようになる(図3参照)。なお、このようにプリント配線基板12を偏倚させることなく、複数列のLED11を格子状に配置するようにしてもよい。
【0026】
取付用ネジ9がケーシング2の挿通孔10を通して取付部材5のネジ孔19に螺着されることにより、取付部材5がケーシング2の内部に固定され、LED11の発光部13がケーシング2の上面開口部を向くようになる。なお、取付部材5の両側端面とケーシング2の内面との間にはスペーサ21が介在されている。また、ケーシング2の内部において取付部材5の下方には、LED11に駆動電力を供給するための点灯回路ユニット6が配設されている。
【0027】
集光レンズ3はレンチキュラーレンズから構成され、その表面(図1において上面)には、複数の線状光源4’のそれぞれに対応して、複数列に並んで配置されたシリンドリカル状のレンズ部22が形成されている。各列のレンズ部22はそれぞれほぼ等しい焦点距離を有している。レンズ部22の光軸間のピッチD2(例えば約4.3mm),D3(例えば約4.1mm)は、複数の線状光源4’間の間隔ピッチD1よりも小さく、且つ複数列のレンズ部22の中央列から左右外方列に行くに従って順次小さくなる(D2>D3)。この集光レンズ3はケーシング2の開口部23に取り付けられており、中央列の線状光源4’のLED11は、対応する中央列のレンズ部22の光軸上に位置付けられている。また、中央列の外側の列の線状光源4’のLED11は、対応する中央列の外側の列のレンズ部22の光軸から外側に偏倚量φ1だけ偏倚して位置付けられている。更に、最外列の線状光源4’のLED11は、対応する最外列のレンズ部22の光軸から外側に偏倚量φ1よりも大きい偏倚量φ2だけ偏倚して位置付けられている。
【0028】
次に、本実施形態のLED照明装置1による照明について説明する。各線状光源4’のLED11が点灯されると、各線状光源4’のLED11からの光はそれぞれ、対応するレンズ部22に入射される。このとき、複数の線状光源4’と直交する断面において、各列のレンズ部22から射出される光とこのレンズ部22の光軸とのなす画角は、複数列のレンズ部22の中央列から左右外方列に行くに従って順次大きくなる。具体的には、中央列の線状光源4’のLED11からの光は、対応する中央列のレンズ部22に入射され、このレンズ部22によって約0°の画角を保持した(即ち、レンズ部22の光軸に実質上平行な)略平行光束となってレンズ部22から射出される。また、中央列の外側の列の線状光源4’のLED11からの光は、対応する中央列の外側の列のレンズ部22に入射され、このレンズ部22によって画角θ1を保持した略平行光束となってレンズ部22から射出される。更に、最外列の線状光源4’のLED11からの光は、対応する最外列のレンズ部22に入射され、このレンズ部22によって画角θ1よりも大きい画角θ2を保持した略平行光束となってレンズ部22から射出される。このように、各レンズ部22から射出された光は内側に(即ち、LED照明装置1の中心軸に近付く方向に)屈曲され、照射面24に配置された被検査物(図示せず)に帯状に集光される。
【0029】
本実施形態のLED照明装置1では、次のような作用効果が達成される。集光レンズ3には、複数の線状光源4’のそれぞれに対応してシリンドリカル状のレンズ部22が複数列設けられているので、各レンズ部22のレンズ径を小さくすることができる。従って、集光レンズ3を薄型化することができるので、装置全体をコンパクトに保持しながら、LED11からの光を効率良く集光することができる。
[第2の実施形態]
【0030】
次に、図示しないが、第2の実施形態のLED照明装置について説明する。
【0031】
本実施形態のLED照明装置では、集光レンズの裏面(図1において下面)に複数列のレンズ部が形成されており、他の構成は第1の実施形態と同様である。本実施形態においても、複数の線状光源のLEDからの光はそれぞれ対応するレンズ部により内側に屈曲されて照射面に集光されるようになり、上述したのと同様の作用効果が達成される。
[第3の実施形態]
【0032】
次に、図4を参照して、第3の実施形態のLED照明装置について説明する。図4は、本発明の第3の実施形態によるLED照明装置を示す概略断面図である。なお、以下の各実施形態において、第1の実施形態と実質上同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0033】
本実施形態のLED照明装置1Bでは、集光レンズ3Bの表面及び裏面にそれぞれ複数列のレンズ部22Bが形成されており、他の構成は第1の実施形態と同様である。本実施形態においても、複数の線状光源4’のLED11からの光はそれぞれ対応するレンズ部22により内側に屈曲されて照射面24に集光されるようになり、上述したのと同様の作用効果が達成される。
[第4の実施形態]
【0034】
次に、図5を参照して、第4の実施形態のLED照明装置について説明する。図5は、本発明の第4の実施形態によるLED照明装置を示す概略断面図である。
【0035】
本実施形態のLED照明装置1Cでは、集光レンズ3Cの表面に複数列のレンズ部22Cが形成され、レンズ部22Cの光軸間のピッチd1(例えば、約4.5mm)は実質上等しく構成されている。また、取付部材5Cの複数の取付凹部16Cのピッチd2(例えば、約4.3mm),d3(例えば、約4.1mm)は、その中央列から左右外方列に行くに従って順次順に大きくなるように構成されている(d2<d3)。これにより、複数の線状光源4’間の間隔ピッチd2,d3は、レンズ部22Cの光軸間のピッチd1よりも大きく、且つ複数の線状光源4’の中央列から左右外方列に行くに従って順次大きくなる(d2<d3)。
【0036】
このように配置されているので、中央列の線状光源4’のLED11は、対応する中央列のレンズ部22Cの光軸上に位置付けられている。また、中央列の外側の列の線状光源4’のLED11は、対応する中央列の外側の列のレンズ部22Cの光軸から外側に偏倚量φ1’だけ偏倚して位置付けられている。更に、最外列の線状光源4’のLED11は、対応する最外列のレンズ部22Cの光軸から外側に偏倚量φ1’よりも大きい偏倚量φ2’だけ偏倚して位置付けられる。
【0037】
中央列の線状光源4’のLED11からの光は、対応する中央列のレンズ部22Cに入射され、このレンズ部22Cによって約0°の画角を保持した略平行光束となってレンズ部22Cから射出される。また、中央列の外側の列の線状光源4’のLED11からの光は、対応する中央列の外側の列のレンズ部22Cに入射され、このレンズ部22Cによって画角θ1’を保持した略平行光束となってレンズ部22Cから射出される。更に、最外列の線状光源4’のLED11からの光は、対応する最外列のレンズ部22Cに入射され、このレンズ部22Cによって画角θ1’よりも大きい画角θ2’を保持した略平行光束となってレンズ部22Cから射出される。従って、各レンズ部22Cから射出された光は内側に屈曲され、照射面24に配置された被検査物(図示せず)に集光されるようになり、上述したのと同様の作用効果が達成される。
[第5の実施形態]
【0038】
次に、図6を参照して、第5の実施形態のLED照明装置について説明する。図6は、本発明の第5の実施形態によるLED照明装置を示す概略断面図である。
【0039】
本実施形態のLED照明装置1Dでは、面光源4Dは、間隔ピッチD1で線状方向に配置された複数の線状光源4D’から構成されている。線状光源4D’は、図6の紙面に対して実質上垂直方向に、線状に配置された砲弾型の複数のLED11Dから構成されている。複数の線状光源4D’のLED11Dは、集光レンズ3に対向して配置されたガラスエポキシ樹脂製のプリント配線基板12dの実装面に実装されている。なお、各レンズ部22の光軸間のピッチD2,D3は、上記第1の実施形態と同様である。
【0040】
本実施形態においても、複数の線状光源4D’のLED11Dからの光はそれぞれ対応するレンズ部22により内側に屈曲されて照射面24に集光されるようになり、上述したのと同様の作用効果が達成される。
【0041】
以上、本発明に従うLED照明装置の種々の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0042】
上記各実施形態では、線状光源4’(4D’)は5列並んで配置されているが、4列以下又は6列以上並んで配置するようにしてもよい。
【0043】
また、上記各実施形態では、集光レンズ3(3A)(3B)(3C)をレンチキュラーレンズから構成したが、リニアフレネルレンズから構成してもよい。
【符号の説明】
【0044】
1,1A,1B,1C,1D LED照明装置
3,3A,3B,3C 集光レンズ
4,4C,4D 面光源
4’,4D’ 線状光源
5,5C 取付部材
11,11D LED
12,12D プリント配線基板
13 発光部
16,16C 取付凹部
22,22A,22B,22C レンズ部
24 照射面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLEDを線状に配置して線状光源となし、この線状光源の複数個を所定の間隔を置いて線状方向に配置して構成した面光源と、前記面光源の前方に配置され、前記各線状光源からの光を照射面に集光させる集光レンズと、を備えたLED照明装置において、
前記集光レンズは、その表面及び/又は裏面に前記複数の線状光源のそれぞれに対応してシリンドリカル状のレンズ部が複数列並設され、前記複数の線状光源と直交する断面において、前記複数列のシリンドリカル状のレンズ部は、前記各列のレンズ部から射出される光とその光軸とのなす画角が、その中央列から左右外方列に行くに従って順次大きくなるように構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項2】
前記複数の線状光源間の間隔ピッチは実質上等しく構成され、また前記各レンズ部の光軸間のピッチは、前記複数の線状光源間の間隔ピッチよりも小さく、且つ前記複数列のレンズ部の中央列から左右外方列に行くに従って順次小さくなることを特徴とする請求項1に記載のLED照明装置。
【請求項3】
前記各レンズ部の光軸間のピッチは実質上等しく構成され、また前記複数の線状光源間の間隔ピッチは、前記各レンズ部の光軸間のピッチよりも大きく、且つ前記複数の線状光源の中央列から左右外方列に行くに従って順次大きくなることを特徴とする請求項1に記載のLED照明装置。
【請求項4】
前記線状光源は、前記複数のLEDが実装されるプリント配線基板を更に有しており、前記LEDは、その実装面に対して実質上平行に発光する発光面を有するサイドビュー型のチップLEDから構成されるとともに、その前記発光部が外側を向くようにして前記プリント配線基板の一側端部に複数個並べて実装されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のLED照明装置。
【請求項5】
前記複数のプリント配線基板を保持するための取付部材を更に備え、前記取付部材には、所定の間隔を置いて配置される前記複数の線状光源の間隔ピッチに対応して配置された複数の取付凹部が設けられており、前記複数の取付凹部の各々には前記プリント配線基板の他側端部が挿入され取り付けられることを特徴とする請求項4に記載のLED照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−177163(P2010−177163A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21385(P2009−21385)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【出願人】(392026888)京都電機器株式会社 (43)
【Fターム(参考)】