説明

LED電球、LED照明器具およびLED照明システム

【課題】 LEDチップおよび電源部からの放熱を促進することが可能なLED電球を提供すること。
【解決手段】 LED電球101は、LEDチップ220を有する発光部200と、グローブ510と、電源部収容空間320を有する放熱部材300と、電源部収容空間320に収容されており、発光部200に電力を供給する電源部530と、口金520と、を備えており、放熱部材300は、主面311に発光部200が配置され、電源部収容空間320の底面を形成する裏面312を有する支持板部310、および裏面312から開口330に向かう方向に延びる内側面321を有しており、電源部収容空間320内において電源部530を収容し、裏面312および内側面321の少なくとも一部ずつの間に隙間をおいて配置された電源部カバー400を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED電球、LED照明器具およびLED照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
図8は、従来のLED電球の一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示されたLED電球900は、LED基板901、複数のLEDチップ902、放熱部材903、電源部904、口金905、およびグローブ906を備えている。複数のLEDチップ902は、LED電球900の光源であり、LED基板901に搭載されている。LED基板901は、絶縁性材料からなり、放熱部材903に固定されている。放熱部材903は、たとえばアルミなどの金属からなり、複数のLEDチップ902からの熱を外部へと放散する役割を果たす。口金905は、LED電球900を照明器具などに取り付けるための部位であり、たとえばJIS規格に定められた仕様とされている。グローブ906は、複数のLEDチップ902を保護するとともに、LEDチップ902からの光を透過させる。
【0003】
LED電球900の点灯時には、複数のLEDチップ902の発熱が顕著である。LEDチップ902からの熱を放熱部材903を介して放熱することが、LEDチップ902の高寿命化に好ましい。しかし、LEDチップ902に電力を供給する電源部904からの発熱も無視しがたい場合がある。したがって、複数のLEDチップ902からの放熱だけでなく、電源部904からの放熱を促進することが好ましい。
【0004】
LEDチップを光源として備えるLED照明器具が提案されている(たとえば特許文献2)。その一形態として、住居の天井から吊り下げる、いわゆるペンダントタイプのLED照明器具がある。このようなLED照明器具は、使用者が日常的に使用するものである。
【0005】
省電力などを目的として、LED照明器具の使用量が年々増えている。LED照明器具が基本用途としての照明用途に用いられることに加えて、使用者の日常生活をさらに便利にするための付加的な機能に対する期待がますます高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−225409号公報
【特許文献2】特開2010−153215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、LEDチップおよび電源部からの放熱を促進することが可能なLED電球を提供することをその課題とする。また、日常生活をさらに便利にすることが可能なLED照明器具およびLED照明システムを提供することを他の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の側面によって提供されるLED電球は、1以上のLEDチップを有する発光部と、上記発光部を囲むとともに、上記発光部からの光を透過させるグローブと、上記発光部および上記グローブを支持するとともに、上記発光部が取り付けられた側とは反対側に開口を有する電源部収容空間を有する放熱部材と、上記電源部収容空間に収容されており、上記発光部に電力を供給する電源部と、上記放熱部材に対して上記グローブとは反対側に位置する口金と、を備えており、上記放熱部材は、主面に上記発光部が配置され、この主面と反対側が上記電源部収容空間の底面を形成する裏面とされた支持板部、および上記裏面から上記開口に向かう方向に延びる内側面を有しており、上記電源部収容空間内において上記電源部を収容し、上記裏面および上記内側面の少なくとも一部ずつの間に隙間をおいて配置された電源部カバーを備えることを特徴としている。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電源部カバーは、上記裏面と対面する底板部を有しており、上記底板部には、上記裏面に当接しうる底板部突起が形成されている。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記底板部突起は、円柱状である。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記底板部突起は、互いに交差した複数の壁状部によって構成されている。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記底板部には、上記底板部突起を避けた位置に上記電源部からのケーブルが挿通された貫通孔が形成されている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電源部カバーは、上記放熱部材の上記内側面との間に隙間を有する断熱部と、上記断熱部よりも上記内側面との接触面積が大であり、かつ上記断熱部よりも上記開口寄りに位置する放熱部と、を有する。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記断熱部は、上記内側面に接する断熱部突起を有する。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記断熱部突起は、上記裏面から上記開口に向かう方向に長く延びている。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記放熱部は、上記断熱部よりも断面寸法が大であり、全周にわたって上記内側面に接している。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記内側面には、上記開口寄りに位置し、上記裏面から上記開口に向かう方向に延びる位置決め溝が形成されており、上記電源部カバーには、上記位置決め溝に嵌合する位置決め突起が形成されている。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記位置決め突起は、上記放熱部に形成されている。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電源部カバーは、絶縁材料からなり、上記放熱部材と上記口金との間に介在している。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電源部カバーは、上記放熱部材と上記口金とに挟まれ、かつ外部に露出する鍔部を有する。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記鍔部には、上記放熱部材の上記開口側端を収容する収容溝を有する。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記放熱部材は、上記裏面側に位置する厚肉部と、上記開口側に位置し上記厚肉部よりも薄い薄肉部とを有する。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電源部カバーの上記放熱部は、上記放熱部材の上記薄肉部と接している。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記放熱部材は、上記電源部カバーを囲み、厚さが均一である均一厚部を有する。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記均一厚部は、上記開口から上記裏面に向かうほど断面形状が大となる部分を有する。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記均一厚部の厚さは、0.5〜1.0mmである。
【0027】
本発明の第2の側面によって提供されるLED照明器具は、1以上のLEDチップを備える発光部と、上記発光部に電力を供給する電源部と、上記発光部の発光を制御するLEDドライバと、上記LEDドライバに対して上記発光部の点灯状態を変更させる点灯制御指令を送る制御部と、を備えており、上記制御部は、上記LEDドライバが上記発光部を点灯させるときに報知指令信号を出力し、上記報知指令信号を受けることにより、無線によって報知信号を送信する無線送信部を備えることを特徴としている。
【0028】
本発明の好ましい実施の形態においては、使用者が引っ張る吊り紐を有しており、上記吊り紐が引っ張られたときに上記発光部の点灯状態を切り替えるスイッチ部を備えている。
【0029】
本発明の好ましい実施の形態においては、感知領域に使用者が進入したときに人感信号を出力する人感センサを備えており、上記制御部は、上記人感センサからの上記人感信号に基づいて、上記LEDドライバに上記点灯制御指令を送る。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記報知信号は、電子メールである。
【0031】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電子メールが送信された時点からの送信後経過時間を計時する計時部を備えており、上記制御部は、上記送信後経過時間とあらかじめ定められた送信禁止時間とを比較することにより、電子メールを送信するか否かを判断する。
【0032】
本発明の第3の側面によって提供されるLED照明システムは、本発明の第2の側面によって提供されるLED照明器具と、上記無線送信部からの上記報知信号としての電子メールを受信する無線受信部と、上記報知信号としての電子メールを公衆通信回線へと送信する通信部と、を備えることを特徴としている。
【0033】
本発明の第4の側面によって提供されるLED照明システムは、本発明の第2の側面によって提供されるLED照明器具と、上記無線送信部からの上記報知信号を受信する無線受信部と、上記無線受信部が上記報知信号を受信すると電子メールを送信する電子メール送信部と、上記電子メール送信部からの電子メールを公衆通信回線へと送信する通信部と、を備えることを特徴としている。
【0034】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電子メール送信部が上記電子メールを送信した時点からの送信後経過時間を計時する計時部を備えており、上記電子メール送信部は、上記送信後経過時間とあらかじめ定められた送信禁止時間とを比較することにより、電子メールを送信するか否かを判断する。
【0035】
本発明の第5の側面によって提供されるLED照明器具は、1以上のLEDチップを備える発光部と、上記発光部に電力を供給する電源部と、上記発光部の発光を制御するLEDドライバと、上記LEDドライバに対して上記発光部の点灯状態を変更させる点灯制御指令を送る制御部と、を備えており、上記制御部は、上記LEDドライバが上記発光部を点灯させるときに、上記LEDドライバに報知発光指令を送り、上記LEDドライバは、あらかじめ定められた報知発光パターンで上記発光部を発光させることを特徴としている。
【0036】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記報知発光指令が送られた時点からの送信後経過時間を計時する計時部を備えており、上記制御部は、上記送信後経過時間とあらかじめ定められた送信禁止時間とを比較することにより、上記報知発光指令を送るか否かを判断する。
【0037】
本発明の第6の側面によって提供されるLED照明システムは、本発明の第5の側面によって提供されるLED照明器具と、上記発光部からの光を受光する受光部と、上記受光部が上記報知発光パターンにしたがった光を受光すると電子メールを送信する電子メール送信部と、上記電子メール送信部からの電子メールを公衆通信回線へと送信する通信部と、を備えることを特徴としている。
【0038】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1実施形態に基づくLED電球を示す断面図である。
【図2】図1のLED電球の発光部を示す断面図である。
【図3】図1の電源部カバーを示す斜視図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】電源部カバーの変形例を示す斜視図である。
【図6】図5の電源部カバーが用いられたLED電球のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に基づくLED電球を示す断面図である。
【図8】従来のLED電球の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の他の側面の第1実施形態に基づくLED照明システムを示す全体概略図である。
【図10】図9のLED照明システムに用いられるLED照明器具を示すシステム構成図である。
【図11】図10のLED照明器具の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の他の側面の第2実施形態に基づくLED照明システムを示す全体概略図である。
【図13】図12のLED照明システムを示すシステム構成図である。
【図14】図13のLED照明器具の動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の他の側面の第3実施形態に基づくLED照明システムを示す全体概略図である。
【図16】本発明の他の側面の第4実施形態に基づくLED照明システムを示す全体概略図である。
【図17】図16のLED照明システムに用いられるLED照明器具を示す正面図である。
【図18】図17のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。
【図19】図18のXIX−XIX線に沿う要部断面図である。
【図20】図16のLED照明システムを示すシステム構成図である。
【図21】図16のLED照明システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0041】
図1および図2は、本発明の第1実施形態に基づくLED電球を示している。本実施形態のLED電球101は、発光部200、放熱部材300、電源部カバー400、電源部530、グローブ510、および口金520を備えている。LED電球101は、白熱電球の代替品として使用されることが意図されており、たとえばクリプトン電球に代えて使用される。
【0042】
発光部200は、本実施形態においては全体として矩形薄板状とされており、図2に示すように、LED基板210、複数のLEDチップ220、封止樹脂230、および堰部240を有している。LED基板210は、矩形状であり、たとえばアルミナなどのセラミックスからなる。LED基板210には、複数のLEDチップ220を搭載し、これらのLEDチップ220に電力を供給する経路となる配線パターン(図示略)が形成されている。
【0043】
各LEDチップ220は、たとえばGaN系半導体材料からなるp型半導体層、n型半導体層、これらのp型半導体層およびn型半導体層に挟まれた活性層を有しており、たとえば青色光を発する。本実施形態においては、LEDチップ220は、上述したLED基板210の配線パターンに対して2つのワイヤを介して接続される、いわゆる2ワイヤタイプであるが、これに限定されず、1ワイヤタイプのものや、フリップチップタイプのものであってもよい。複数のLEDチップ220は、LED基板210上にマトリクス状に配置されている。
【0044】
封止樹脂230は、複数のLEDチップ220を封止しており、LEDチップ220からの光を透過するたとえばシリコーン樹脂またはエポキシ樹脂などの樹脂材料からなる。堰部240は、LED基板210上において矩形枠状に形成されており、たとえば白色のシリコーン樹脂からなる。堰部240は、封止樹脂230の形成において、液状の樹脂材料を堰き止めることにより、この樹脂材料が意図しない領域に流出することを防止する。
【0045】
図1に示すように、放熱部材300は、発光部200を支持し、また発光部200からの熱を外部へと伝える機能を果たす。放熱部材300の材質としては、熱伝導率が高いものが好ましく、たとえばアルミなどの金属が用いられる。本実施形態においては、放熱部材300は一体成型されているが、これとは異なり複数の部品によって構成されていてもよい。
【0046】
放熱部材300は、支持板部310、厚肉部361、および薄肉部362を有している。また、放熱部材300は、図中下側に開口330を有する。開口330の内側は、電源部収容空間320となっている。
【0047】
支持板部310は、円板状であり、主面311および裏面312を有する。主面311には、発光部200が取り付けられている。支持板部310には、2つの貫通孔313が形成されている。
【0048】
厚肉部361は、支持板部310に繋がっており、異形円筒状である。厚肉部361は、支持板部310から開口330に向かうほどその厚さが薄くなっている。薄肉部362は、厚肉部361につながっており、円筒形状である。薄肉部362は、その厚さが厚肉部361の厚さ以下とされている。電源部収容空間320は、支持板部310、厚肉部361、および薄肉部362に囲まれた空間であり、底面としての裏面312および内側面321によって規定されている。
【0049】
電源部530は、たとえば商用の交流100V電源から発光部200(LEDチップ220)を点灯させるのに適した直流電力を発生させ、この直流電力を発光部200(LEDチップ220)に供給するものであり、電源基板531、複数の電子部品532、およびケーブル533を備えている。
【0050】
電源基板531は、たとえばガラスコンポジッド銅張積層板からなり、全体として円形状とされている。電源基板531の図中下面には、複数の電子部品532が実装されている。複数の電子部品532は、たとえば商用の交流100V電源を発光部200(LEDチップ220)を点灯させるのに適した直流電力に変換する機能を果たす。複数の電子部品532は、たとえば、コンデンサ、抵抗、コイル、ダイオード、ICなどを含む。たとえば、図1において、図中下方にもっとも突出した電子部品532は、コンデンサである。
【0051】
ケーブル533は、複数の電子部品532からの直流電力を発光部200へと導くためのものである。
【0052】
電源部カバー400は、電源部530を収容しており、放熱部材300の電源部収容空間320内に収容されている。本実施形態においては、電源部カバー400は、底板部410、断熱部420、放熱部430、および鍔部440を有している。電源部カバー400の材質は、絶縁性材料が好ましく、たとえば絶縁性樹脂が用いられている。
【0053】
図1および図3に示すように、底板部410は、放熱部材300の支持板部310の裏面312に対向する位置にあり、たとえば円板状である。本実施形態においては、底板部410に複数の底板部突起411が形成されている。各底板部突起411は、円柱状であり、その図中上端が放熱部材300の支持板部310の裏面312に当接している。これにより、底板部410と放熱部材300の支持板部310の裏面312との間には隙間が生じている。また、底板部410には、2つの貫通孔412が形成されている。貫通孔412は、電源部530のケーブル533を挿通させるためのものである。また、ケーブル533は、放熱部材300の支持板部310の貫通孔313に挿通されている。
【0054】
断熱部420は、底板部410に繋がっており、円筒形状とされている。断熱部420の外径は、放熱部材300の内側面321の内径よりも小とされており、断熱部420は、内側面321に対してその全周にわたって離間している。
【0055】
放熱部430は、断熱部420に繋がっており、円筒形状とされている。図1、図3、および図4に示すように、放熱部430の外径は、断熱部420の外径よりも大であり、放熱部材300の内側面321に対して嵌合可能な程度とされている。これにより、放熱部430は、内側面321に対して接している。
【0056】
放熱部430には、位置決め突起431が形成されている。本実施形態においては、位置決め突起431は、放熱部430からさらに外方に突出しており、放熱部材300の裏面312から開口330に向かう方向に長く延びている。図4に示すように、位置決め突起431は、放熱部材300に形成された位置決め溝340に嵌合している。
【0057】
鍔部440は、放熱部430の下端から外方に広がっており、放熱部材300と口金520との間に介在している。鍔部440の外周面は、外部に露出している。鍔部440のうち外部に露出した部分の図中上下方向寸法は、たとえば4mm程度である。鍔部440には、収容溝441が形成されている。収容溝441は、鍔部440の全周にわたって形成されており、放熱部材300の開口側端350が嵌めこまれている。
【0058】
グローブ510は、発光部200を囲んでおり、発光部200から出射された光を透過する。さらに本実施形態においては、グローブ510は、光を拡散させつつ透過させる構成とされている。このようなグローブ510は、たとえば乳白色の半透明な樹脂からなる。グローブ510は、部分球形状とされており、その直径が35mm程度である。
【0059】
口金520は、たとえばJIS規格に準拠した一般的な電球用の照明器具に取り付けるための部分である。本実施形態においては、口金520は、JIS規格に定められたE17の仕様を満たす構成とされている。口金520は、電源部530に対して配線によって接続されている。
【0060】
次に、LED電球101の作用について説明する。
【0061】
本実施形態によれば、発光部200からの熱は、放熱部材300へと伝えられる。このため、放熱部材300の温度分布は、主面311側が高く、開口330側が低くなっている。電源部カバー400は、裏面312との間に隙間を隔てているため、発光部200からの熱を受けにくい。したがって、電源部530を構成する複数の電子部品532が熱によって劣化することを防止することができる。特に、複数の電子部品532のうち電解コンデンサやコイル、ICなどは熱に対して劣化しやすいため、これらの電子部品532を保護することができる。
【0062】
底板部突起411を放熱部材300の裏面312に当接させることにより、電源部カバー400の放熱部材300に対する位置決めを行うことができる。しかも、底板部410と裏面312との間には隙間を確実に確保することができる。
【0063】
貫通孔313と貫通孔412とを設けることにより、電源部530から発光部200へと電力を導く経路を適切に配置することができる。裏面312と底板部410との間の隙間は、ケーブル533を収容する空間として活用できる。
【0064】
放熱部材300のうち比較的高温となる支持板部310寄りの部位と断熱部420との間に隙間を設けることにより、電源部カバー400に発光部200からの熱が過大に伝わってしまうことを防止することができる。
【0065】
放熱部材300のうち比較的低温である開口330寄りの部位と放熱部430とを接しさせることにより、電源部530からの熱を電源部カバー400を介して放熱部材300へと適切に伝えることができる。
【0066】
放熱部材300に厚肉部361を形成することにより、比較的高温となる部位の熱容量を大きくすることが可能であり、放熱部材300の一部が過度に高温となってしまうことを防止することができる。
【0067】
位置決め突起431と位置決め溝340とを嵌合させることにより、電源部カバー400を放熱部材300に対して確実に位置決めすることができる。位置決め突起431を放熱部430に設けることにより、放熱部430と放熱部材300との接触面積を増大させるとともに、断熱部420と放熱部材300との接触面積が大きくなってしまうことを回避することができる。
【0068】
絶縁性樹脂からなる電源部カバー400の一部である鍔部440を放熱部材300と口金520との間に介在させることにより、放熱部材300と口金520との絶縁性を高めることができる。鍔部440を外部に露出させることにより、放熱部材300と口金520とを導通させるために必要な距離を長くすることが可能であり、互いにショートしてしまうことを好適に防止することができる。
【0069】
図5〜図7は、本発明の他の実施形態に基づくLED電球を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0070】
図5および図6は、電源部カバー400の変形例およびこれを用いたLED電球101を示している。図5に示すように、本変形例においては、底板部突起411の構成が、上述した電源部カバー400と異なり、格子状とされている。より詳しくは、互いに直交する2つずつの直上壁が結合された構造となっている。また、本変形例においては、断熱部420に複数の断熱部突起421が形成されている。断熱部突起421は、放熱部材300の裏面312から開口330に向かう方向に長く延びている。図6によく表れているように、複数の断熱部突起421は、放熱部材300の内側面321に当接している。
【0071】
本変形例によっても、放熱部材300の裏面312と電源部カバー400の底板部410との間に隙間を適切に確保することができる。断熱部420に断熱部突起421を設けることにより、断熱部420と内側面321との間に隙間を確保しつつ、電源部カバー400を放熱部材300に対して適切に位置決めすることができる。
【0072】
図7は、本発明の第2実施形態に基づくLED電球を示している。本実施形態のLED電球102は、放熱部材300の構成が、上述したLED電球101と異なっている。本実施形態においては、放熱部材300は、均一厚部363を有している。
【0073】
均一厚部363は、支持板部310に繋がっており、異形円筒形状とされている。均一厚部363は、その厚さが一定とされており、好ましくは0.5〜1.0mmである。均一厚部363は、支持板部310寄りの部分が、支持板部310から遠ざかるほど直径が小となっている。この部分と電源部カバー400との間には、比較的大きな隙間が存在している。均一厚部363のうち開口330寄りの部分は、直径が一定な円筒形状とされている。この部分は、電源部カバー400の放熱部430と接している。
【0074】
本実施形態によれば、放熱部材300のうち比較的高温となる部位は厚さがそれほど厚くない。厚さが薄いほど表裏面の温度差が少なくなり熱応力が緩和される。また、均一厚部363のうち支持板部310寄りの部分を比較的大径とすることにより、断熱部420との間に大きな隙間を設けることができる。一方、均一厚部363のうち開口330寄りの部分を放熱部430と当接させうるサイズとすることにより、電源部カバー400から放熱部材300への伝熱を促進することができる。
【0075】
本発明に係るLED電球は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るLED電球の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0076】
図9は、本発明の他の側面の第1実施形態に基づくLED照明システムを示している。本実施形態のLED照明システム611は、LED照明器具601と無線LANルータ710とを備えている。LED照明システム611は、LED照明器具601による設置場所の照明用途に加えて、LED照明器具601を使用者が使用したことをインターネット810を経由して、パソコン811や携帯型電話機813へと通知する役割を果たす。
【0077】
LED照明器具601は、本実施形態においては、一般家庭のダイニングなどに用いられるペンダント型照明器具として構成されている。図9および図10に示すように、LED照明器具601は、発光部620、LEDドライバ630、電源部640、制御部650、無線送信部660を備えている。なお、図10において、実線で示された経路は電力の経路であり、点線で示された経路は制御信号の経路である。
【0078】
発光部620は、複数のLEDチップ621を有しており、本実施形態においては、円環状とされている。発光部620は、昼光色あるいは電球色などの白色系の光を発する。
【0079】
電源部640は、たとえば商用の交流100V電力を複数のLEDチップ621を発光させるのに適した直流電力に変換する。電源部640は、たとえばコイル、コンデンサ、抵抗器などによって構成されている。電源部640には、スイッチ部670が具備されている。スイッチ部670は、使用者が引っ張ることにより電源のON/OFFの操作を行うための紐を有する。この紐が引っ張られるたびに、発光部200は点灯と消灯とを繰り返す。
【0080】
LEDドライバ630は、電源部640から受けた直流電力を所望のLEDチップ621に供給するドライバ素子である。LEDドライバ630によって、個々のLEDチップ621の輝度が制御される。
【0081】
制御部650は、LED照明器具601全体の動作を制御するものであり、たとえばCPU、メモリ、インターフェースなどからなる。本実施形態においては、スイッチ部670によって点灯および消灯の操作がなされたことは、フォトカプラ641を介して制御部650へと伝えられる。フォトカプラ641は、比較的大電力である電力経路と比較的小電力である制御信号経路とを絶縁しつつ、これらの間でスイッチングを行うのに適している。制御部650は、後述するように、ある条件下で発光部620が点灯されると報知信号としての電子メールを送信する機能を有する。
【0082】
無線送信部660は、IEEE 802.11規格、またはIEEE 802.15規格に準拠した無線通信によって制御部650からの電子メールを無線送信する機能を有する。
【0083】
LED照明器具601の動作を、図11を参照しつつ説明する。
【0084】
まず、電源部640が商用の交流100V電源に接続されることにより、LED照明器具601の動作がスタートする(ステップS10)。ついで、フォトカプラ641からの信号を監視することにより、スイッチ部670による点灯操作が行われたか否かを判定する(ステップS11)。点灯操作が行われていなければ(ステップS11−N)ステップS11を繰り返す。点灯操作が行われれば(ステップS11−Y)、制御部650は、電子メールを送信する(ステップS12)。この電子メールは、あらかじめ制御部650のメモリに記憶されたアドレスに、あらかじめ記憶された文面を利用して送信される。アドレスの一例としては、このLED照明器具601の使用者とは離れた地域で暮らす肉親者が挙げられる。文面の例としては、「LED照明器具が点灯されました」などの文面が挙げられる。
【0085】
制御部650から送信された電子メールは無線送信部660から、図9に示すように、無線LANルータ710へと無線送信される。無線LANルータ710は、インターネット810に接続されており、制御部650からの電子メールを、インターネット810を介して遠隔地域の肉親者が使用するパソコン811へと送信する。また、制御部650からの電子メールは、インターネット810から携帯電話通信網812を介して遠隔地域の肉親者が使用する携帯型電話機813へと送信される。
【0086】
電子メールが送信された後は、図10に示す制御部650に備えられた計時部651によるタイマー処理がなされる(図11のステップS13)。このタイマー処理は、送信後経過時間Tを計時するものであり、送信後経過時間Tは、直近の電子メールが送信されてから経過した時間に相当する。制御部650は、この送信後経過時間Tをあらかじめ定められた送信禁止時間T1と比較する(ステップS14)。送信禁止時間T1は、ある電子メールが送信されてから次の電子メールが送信されるまでに経るべき時間であり、たとえば1日(24時間)が設定される。送信後経過時間Tが送信禁止時間T1より大きくなければ(ステップS14−N)、ステップS14を繰り返す。送信後経過時間Tが送信禁止時間T1よりも大きくなっていれば(ステップS14−Y)、ステップS11に戻る。
【0087】
次に、LED照明器具601およびLED照明システム611の作用について説明する。
【0088】
本実施形態によれば、LED照明器具601を使用者が使用すると、遠隔地域に住む肉親者に電子メールによって使用されたことが伝えられる。LED照明器具601は、日常生活に不可欠なものであり、夜間は消灯され、起床とともに点灯されることが日常である。したがって、特別な知識を備えない使用者が特殊な操作をすることなく、遠隔地域に住む肉親者に使用者が日常生活を変わりなく過ごしていることを知らせることができる。
【0089】
紐を具備するスイッチ部670によって点灯操作を行う形態は、特に高齢者の使用者が戸惑うことなく容易に点灯操作を行うのに適している。
【0090】
送信後経過時間Tと送信禁止時間T1とを比較することにより、送信後経過時間Tが送信禁止時間T1よりも短い場合、電子メールの送信を行わない。これにより、使用者が日中にLED照明器具601の点灯操作を頻繁に繰り返しても、肉親者に短期間に多数のメールが送信されてしまうことを回避することができる。
【0091】
図12〜図21は、本発明の他の側面の他の実施形態に基づくLED照明器具およびLED照明システムを示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0092】
図12および図13は、本発明の他の側面の第2実施形態に基づくLED照明器具およびLED照明システムを示している。本実施形態のLED照明器具602においては、スイッチ部670による点灯操作が行われるたびに、制御部650が報知信号を発する。本実施形態の制御部650には、上述した計時部651は備えられていない。制御部650からの報知信号は、無線送信部660によって送信される。この報知信号は、電子メールではなく、点灯操作が行われたことを意味する単なるデジタル信号である。
【0093】
LED照明システム612は、ゲートウェイ720およびルータ730を備えている。ゲートウェイ720は、無線受信部721、電子メール送信部722、および計時部723を有している。無線受信部721は、たとえばIEEE 802.11規格、またはIEEE 802.15規格に準拠した無線通信(たとえばZigBee(登録商標))によって無線送信部660から報知信号を受信する。
【0094】
図14は、ゲートウェイ720における電子メール送信処理を示している。電源が投入されると(ステップS21)、無線送信部660からの通信を待機する(ステップS21)。無線送信部660からの報知信号を受信しない場合(ステップS21−N)、ステップS21を繰り返す。無線送信部660から報知信号を受信した場合(ステップS21−Y)、電子メール送信部722が電子メールを送信する(ステップS22)。この電子メールは、ルータ730からインターネット810へと送信される。
【0095】
電子メールが送信された後は、図13に示す計時部723によるタイマー処理がなされる(図14のステップS23)。このタイマー処理は、送信後経過時間Tを計時するものであり、送信後経過時間Tは、直近の電子メールが送信されてから経過した時間に相当する。この送信後経過時間Tをあらかじめ定められた送信禁止時間T1と比較する(ステップS24)。送信後経過時間Tが送信禁止時間T1より大きくなければ(ステップS24−N)、ステップS24を繰り返す。送信後経過時間Tが送信禁止時間T1よりも大きくなっていれば(ステップS24−Y)、ステップS21に戻る。
【0096】
このような実施形態によっても、遠隔地域に住む肉親者に使用者が日常生活を変わりなく過ごしていることを知らせることができる。また、電子メールを送信する機能や、送信後経過時間Tの計時機能をゲートウェイ720に持たせることにより、LED照明器具602の構成を簡素化することが可能である。
【0097】
図15は、本発明の他の側面の第3実施形態に基づくLED照明器具およびLED照明システムを示している。本実施形態のLED照明システム613は、LED照明器具603、ゲートウェイ720、ルータ730を備えている。LED照明器具603は、上述したLED照明器具602と同様の報知信号を送信する。この送信は、発光部620からの光を用いてなされる。たとえば、発光部620が消灯状態から点灯状態へと操作されると、制御部650からの指令により、LEDドライバ630は、発光部620をあらかじめ定められた報知パターンで点灯させる。報知パターンは、たとえば数十〜数百ms程度の期間に、定められた時間および回数で発光部620を点灯させるパターンである。
【0098】
ゲートウェイ720は、受光部724を有している。受光部724は、受けた光の強度に対応した起電力を発生する、光電変換機能を備えており、発光部620からの光を電気信号に変換する。発光部620が上述した発光パターンで点灯すると、受光部724は、報知パターンに対応した電気信号を生成する。ゲートウェイ720においては、この報知パターンに基づく電気信号を、上述した報知信号として扱う。これにより、図14に示した電子メール送信処理が実現される。
【0099】
このような実施形態によれば、電波を利用した通信手段を備えることなく、照明光を利用した無線通信が可能であり、LED照明システム613のシステム構成を簡素化することができる。
【0100】
図16および図20は、本発明の他の側面の第4実施形態に基づくLED照明器具およびLED照明システムを示している。本実施形態のLED照明器具604は、直管型蛍光灯の代替品として用いられる。図17〜図20に示すように、LED照明器具604は、チューブ691、口金692、発光部620、LEDドライバ630、電源部640、制御部650、無線送信部660、および人感センサ680を備えている。
【0101】
チューブ691は、円筒形でありたとえば半透明な乳白色の樹脂からなる。口金692は、チューブ961の両端に配置されており、直管型蛍光灯用の電力供給部に接続するための部位である。
【0102】
発光部620は複数のLEDチップ621を有している。電源部640は、商用の交流100V電力を複数のLEDチップ621を点灯させるために適した直流電力に変換する。LEDドライバ630は、個々のLEDチップ621の点灯制御を担う。制御部650および無線送信部660は、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす。
【0103】
人感センサ680は、たとえば使用者が発する赤外線を感知することにより、感知信号を発する。人感センサ680がたとえば焦電センサを用いた構成の場合、使用者が感知領域に進入したときに感知信号を発する。
【0104】
図21は、LED照明器具604の動作を示している。まず、電源部640が商用の交流100V電源に接続されることにより、LED照明器具604の動作がスタートする(ステップS30)。ついで、人感センサ680によって使用者が感知されたかを判定する(ステップS31)。使用者が感知されなければ(ステップS31−N)、ステップS31を繰り返す。使用者が感知されれば(ステップS31−Y)、制御部650は、電子メールを送信する(ステップS32)。
【0105】
制御部650から送信された電子メールは無線送信部660から、図16に示すように、無線LANルータ710へと無線送信される。無線LANルータ710は、制御部650からの電子メールを、インターネット810を介して遠隔地域の肉親者が使用するパソコン811へと送信する。また、制御部650からの電子メールは、インターネット810から携帯電話通信網812を介して遠隔地域の肉親者が使用する携帯型電話機813へと送信される。
【0106】
電子メールが送信された後は、図20に示す制御部650に備えられた計時部651によるタイマー処理がなされる(図21のステップS33)。このタイマー処理は、送信後経過時間Tを計時するものであり、送信後経過時間Tは、直近の電子メールが送信されてから経過した時間に相当する。制御部650は、この送信後経過時間Tをあらかじめ定められた送信禁止時間T1と比較する(ステップS34)。送信禁止時間T1は、ある電子メールが送信されてから次の電子メールが送信されるまでに経るべき時間であり、たとえば1日(24時間)が設定される。送信後経過時間Tが送信禁止時間T1より大きくなければ(ステップS34−N)、ステップS34を繰り返す。送信後経過時間Tが送信禁止時間T1よりも大きくなっていれば(ステップS34−Y)、ステップS31に戻る。
【0107】
本実施形態によれば、使用者が点灯操作をすることなく、LED照明器具604の点灯と、LED照明器具604が点灯したことを遠隔地域の肉親者に伝えることとが可能である。
【符号の説明】
【0108】
101,102 LED電球
200 発光部
210 LED基板
220 LEDチップ
230 封止樹脂
240 堰部
510 グローブ
520 口金
530 電源部
531 電源基板
532 電子部品
533 ケーブル
300 放熱部材
310 支持板部
311 主面
312 裏面(底面)
313 貫通孔
320 電源部収容空間
321 内側面
330 開口
340 位置決め溝
350 開口側端
361 厚肉部
362 薄肉部
363 均一厚部
400 電源部カバー
410 底板部
411 底板部突起
412 貫通孔
420 断熱部
421 断熱部突起
430 放熱部
431 位置決め突起
440 鍔部
441 収容溝
601〜604 LED照明器具
611〜614 LED照明システム
620 発光部
621 LEDチップ
630 LEDドライバ
640 電源部
641 フォトカプラ
650 制御部
651 計時部
660 無線送信部
670 スイッチ部
680 人感センサ
691 チューブ
692 口金
710 無線LANルータ(無線受信部、通信部)
720 ゲートウェイ
721 無線受信部
722 電子メール送信部
723 計時部
724 受光部
730 ルータ(通信部)
810 インターネット(公衆通信回線)
811 パソコン
812 携帯電話通信網
813 携帯型電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のLEDチップを有する発光部と、
上記発光部を囲むとともに、上記発光部からの光を透過させるグローブと、
上記発光部および上記グローブを支持するとともに、上記発光部が取り付けられた側とは反対側に開口を有する電源部収容空間を有する放熱部材と、
上記電源部収容空間に収容されており、上記発光部に電力を供給する電源部と、
上記放熱部材に対して上記グローブとは反対側に位置する口金と、を備えており、
上記放熱部材は、主面に上記発光部が配置され、この主面と反対側が上記電源部収容空間の底面を形成する裏面とされた支持板部、および上記裏面から上記開口に向かう方向に延びる内側面を有しており、
上記電源部収容空間内において上記電源部を収容し、上記裏面および上記内側面の少なくとも一部ずつの間に隙間をおいて配置された電源部カバーを備えることを特徴とする、LED電球。
【請求項2】
上記電源部カバーは、上記裏面と対面する底板部を有しており、
上記底板部には、上記裏面に当接しうる底板部突起が形成されている、請求項1に記載のLED電球。
【請求項3】
上記底板部突起は、円柱状である、請求項2に記載のLED電球。
【請求項4】
上記底板部突起は、互いに交差した複数の壁状部によって構成されている、請求項2に記載のLED電球。
【請求項5】
上記底板部には、上記底板部突起を避けた位置に上記電源部からのケーブルが挿通された貫通孔が形成されている、請求項2ないし4のいずれかに記載のLED電球。
【請求項6】
上記電源部カバーは、上記放熱部材の上記内側面との間に隙間を有する断熱部と、上記断熱部よりも上記内側面との接触面積が大であり、かつ上記断熱部よりも上記開口寄りに位置する放熱部と、を有する、請求項2ないし5のいずれかに記載のLED電球。
【請求項7】
上記断熱部は、上記内側面に接する断熱部突起を有する、請求項6に記載のLED電球。
【請求項8】
上記断熱部突起は、上記裏面から上記開口に向かう方向に長く延びている、請求項7に記載のLED電球。
【請求項9】
上記放熱部は、上記断熱部よりも断面寸法が大であり、全周にわたって上記内側面に接している、請求項6ないし8のいずれかに記載のLED電球。
【請求項10】
上記内側面には、上記開口寄りに位置し、上記裏面から上記開口に向かう方向に延びる位置決め溝が形成されており、
上記電源部カバーには、上記位置決め溝に嵌合する位置決め突起が形成されている、請求項6ないし9のいずれかに記載のLED電球。
【請求項11】
上記位置決め突起は、上記放熱部に形成されている、請求項10に記載のLED電球。
【請求項12】
上記電源部カバーは、絶縁材料からなり、上記放熱部材と上記口金との間に介在している、請求項6ないし11のいずれかに記載のLED電球。
【請求項13】
上記電源部カバーは、上記放熱部材と上記口金とに挟まれ、かつ外部に露出する鍔部を有する、請求項12に記載のLED電球。
【請求項14】
上記鍔部には、上記放熱部材の上記開口側端を収容する収容溝を有する、請求項13に記載のLED電球。
【請求項15】
上記放熱部材は、上記裏面側に位置する厚肉部と、上記開口側に位置し上記厚肉部よりも薄い薄肉部とを有する、請求項6ないし14のいずれかに記載のLED電球。
【請求項16】
上記電源部カバーの上記放熱部は、上記放熱部材の上記薄肉部と接している、請求項15に記載のLED電球。
【請求項17】
上記放熱部材は、上記電源部カバーを囲み、厚さが均一である均一厚部を有する、請求項6ないし14のいずれかに記載のLED電球。
【請求項18】
上記均一厚部は、上記開口から上記裏面に向かうほど断面形状が大となる部分を有する、請求項17に記載のLED電球。
【請求項19】
上記均一厚部の厚さは、0.5〜1.0mmである、請求項17または18に記載のLED電球。
【請求項20】
1以上のLEDチップを備える発光部と、
上記発光部に電力を供給する電源部と、
上記発光部の発光を制御するLEDドライバと、
上記LEDドライバに対して上記発光部の点灯状態を変更させる点灯制御指令を送る制御部と、を備えており、
上記制御部は、上記LEDドライバが上記発光部を点灯させるときに報知指令信号を出力し、
上記報知指令信号を受けることにより、無線によって報知信号を送信する無線送信部を備えることを特徴とする、LED照明器具。
【請求項21】
使用者が引っ張る吊り紐を有しており、上記吊り紐が引っ張られたときに上記発光部の点灯状態を切り替えるスイッチ部を備えている、請求項20に記載のLED照明器具。
【請求項22】
感知領域に使用者が進入したときに人感信号を出力する人感センサを備えており、
上記制御部は、上記人感センサからの上記人感信号に基づいて、上記LEDドライバに上記点灯制御指令を送る、請求項20または21に記載のLED照明器具。
【請求項23】
上記報知信号は、電子メールである、請求項20ないし22のいずれかに記載のLED照明器具。
【請求項24】
上記電子メールが送信された時点からの送信後経過時間を計時する計時部を備えており、
上記制御部は、上記送信後経過時間とあらかじめ定められた送信禁止時間とを比較することにより、電子メールを送信するか否かを判断する、請求項23に記載のLED照明器具。
【請求項25】
請求項23または24に記載のLED照明器具と、
上記無線送信部からの上記報知信号としての電子メールを受信する無線受信部と、
上記報知信号としての電子メールを公衆通信回線へと送信する通信部と、
を備えることを特徴とする、照明システム。
【請求項26】
請求項20ないし22のいずれかに記載のLED照明器具と、
上記無線送信部からの上記報知信号を受信する無線受信部と、
上記無線受信部が上記報知信号を受信すると電子メールを送信する電子メール送信部と、
上記電子メール送信部からの電子メールを公衆通信回線へと送信する通信部と、を備えることを特徴とする、照明システム。
【請求項27】
上記電子メール送信部が上記電子メールを送信した時点からの送信後経過時間を計時する計時部を備えており、
上記電子メール送信部は、上記送信後経過時間とあらかじめ定められた送信禁止時間とを比較することにより、電子メールを送信するか否かを判断する、請求項26に記載のLED照明システム。
【請求項28】
1以上のLEDチップを備える発光部と、
上記発光部に電力を供給する電源部と、
上記発光部の発光を制御するLEDドライバと、
上記LEDドライバに対して上記発光部の点灯状態を変更させる点灯制御指令を送る制御部と、を備えており、
上記制御部は、上記LEDドライバが上記発光部を点灯させるときに、上記LEDドライバに報知発光指令を送り、
上記LEDドライバは、あらかじめ定められた報知発光パターンで上記発光部を発光させることを特徴とする、LED照明器具。
【請求項29】
上記報知発光指令が送られた時点からの送信後経過時間を計時する計時部を備えており、
上記制御部は、上記送信後経過時間とあらかじめ定められた送信禁止時間とを比較することにより、上記報知発光指令を送るか否かを判断する、請求項28に記載のLED照明器具。
【請求項30】
請求項28または29に記載のLED照明器具と、
上記発光部からの光を受光する受光部と、
上記受光部が上記報知発光パターンにしたがった光を受光すると電子メールを送信する電子メール送信部と、
上記電子メール送信部からの電子メールを公衆通信回線へと送信する通信部と、を備えることを特徴とする、照明システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−93220(P2013−93220A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234755(P2011−234755)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】