説明

LED駆動装置、照明装置、および照明器具

【課題】 昇圧回路と降圧回路とで構成され、LED光源への過電流ストレスを低コストで抑制することができるLED駆動装置、照明装置、および照明器具を提供する。
【解決手段】 LED駆動装置A1は、直流電源E1の直流電圧V1を昇圧した昇圧電圧V2を出力する昇圧チョッパ回路A11と、昇圧電圧V2を降圧した出力電圧V3をLEDユニット3に出力する降圧チョッパ回路A12と、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作および降圧チョッパ回路A12の降圧動作を制御する制御回路A13とを備え、制御回路A13は、入力電圧V1が投入された場合、降圧チョッパ回路A12の降圧動作、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作の順に開始させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED駆動装置、照明装置、および照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
照明分野においては、LED(Light Emitting Diode)素子が盛んに使用され、その用途も多様化している。車両の照明では、白色LED素子が車室内において活用され、さらには高輝度化によってヘッドライト、デイタイムランニングランプ等にも使用されている。
【0003】
LED素子は、白熱電球と比べ長寿命で応答性が速く、構造上コンパクトに実装できる。また、各種の色が簡単に実現でき、調光による点灯制御も容易である。そして、灯具などの照明器具は、薄型化が可能になり、立体的に実装できることにより、車のデザインなど形状に制限を与えない自由な設計が可能になる等の利点がある。
【0004】
上述した照明器具は、LED素子と、LED素子を点灯させるLED駆動装置とが、器具本体に保持されて構成されている。LED駆動装置は、複数のLED素子を直列接続してなる光源に一定の電流を供給することによって、複数のLED素子を均一な明るさで点灯させる。
【0005】
そして、LED駆動装置には、入力電圧が変動しても出力電圧が一定範囲に収まるように制御するために、様々な構成のDC/DCコンバータが用いられる。
【0006】
例えば、入力電圧の値に応じて、出力のチョッパ方式を降圧チョッパまたは昇圧チョッパに切り替える構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。さらに、入力電圧に応じて降圧チョッパと昇圧チョッパとを切り替えて選択的に動作させる場合に、昇圧/降圧の切り替え時においても出力電圧を一定に保持する構成も提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、昇圧チョッパ回路と降圧チョッパ回路とのそれぞれを独立に備えて、昇圧チョッパ回路の後段に降圧チョッパ回路を配した構成も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
図14は、従来のLED駆動装置B1を示す。直流電源E101の直流電圧を、LED駆動装置B1の入力電圧V101とし、入力電圧V101を昇圧または降圧または昇降圧した直流電圧を、LED駆動装置B1の出力電圧V102とする。出力電圧V102は、複数のLED素子Z101を直列接続したLEDユニット103(LED光源)の両端間に印加され、LEDユニット103にLED電流I101が流れて点灯する。
【0008】
LED駆動装置B1を車両に搭載して、車載用のLED駆動装置として用いた場合、直流電源E101は、車載バッテリで構成される。そして、車載バッテリの直流電圧(通常、12V)の変動を考慮すると、入力電圧V101の範囲として9〜16Vが想定される。過渡的な電圧変動を考えると、入力電圧V101の範囲として6〜20Vを想定する場合もある。
【0009】
LEDユニット103に用いられるLED素子Z101は、LED素子の使用数を低減させながらも必要な光束が得られるように、発光効率の向上などによって順方向電圧の改善が図られている。LED素子Z101の光束は、LED電流I101に比例して変化するので、複数のLED素子Z101を使用する場合は、LED素子を直列に接続して同一のLED電流を流し、それぞれのLED素子を同様に発光させる方法が一般的である。
【0010】
車載用のすれ違い前照灯にLED素子を用いた場合、発光効率の向上によって、使用するLED素子Z101の数は4個から12個程度で構成される場合が多い。1つのLED素子Z101の順方向電圧は、電流容量、素子の構成や材料、使用温度、動作電流などで変動するが、順方向電流が数百mAであれば、順方向電圧は3〜3.5V程度である。4個のLED素子Z101を直列接続したLEDユニット103の場合、その両端電圧は12〜14V、5個のLED素子Z101を直列接続したLEDユニット103の場合、その両端電圧は15〜17.5Vになる。
【0011】
図15は、入力電圧V101−出力電圧V102の関係を示すグラフである。そして、V101=V102となる直線X101を境にして、直線X101の下方はV101>V102の領域(降圧領域)であり、直線X101の上方はV101<V102の領域(昇圧領域)である。
【0012】
また、入力電圧V101の範囲W101[9〜16V]は、車載バッテリの直流電圧(通常、12V)の変動を考慮したものである。入力電圧V101の範囲W102[6〜20V]は、車載バッテリの直流電圧の過渡的な電圧変動をも考慮したものである。
【0013】
そして、図15中の領域G101は、入力電圧V101の範囲W102と、5個のLED素子Z101を直列接続したLEDユニット103がとり得る両端電圧の範囲W103[15〜17.5V]とで囲まれた領域である。図15中の領域G102は、入力電圧V101の範囲W102と、4個のLED素子Z101を直列接続したLEDユニット103がとり得る両端電圧の範囲W104[12〜14V]とで囲まれた領域である。LED駆動装置B1は、領域G101または領域G102を想定して動作することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開昭62−18970号公報
【特許文献2】特開2010−268590号公報
【特許文献3】特開2011−100621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところで図16に示すように、LED素子Z101は、順方向電圧Vfが閾値電圧を超えて高くなると、順方向電流Ifの変動に対して順方向電圧Vfの変動が小さくなり、順方向電圧Vfは略一定値になる。一例として、順方向電流Ifの定常の使用範囲(数百mA程度)では、順方向電圧Vf=3〜4V程度になって、ほぼ定電圧特性を示す(順方向電流Ifが変化しても、順方向電圧Vfはあまり変動しない)。
【0016】
そして、車載用途などのバッテリ電源を使用するLED駆動装置B1では、入力電圧V101が使用環境や他の負荷のオン・オフなどによって変動する。LED駆動装置B1では、この入力電圧V101の変動に対して出力電圧V102を一定にするように、定電圧制御を行う。一方、LEDユニット103においても、上述のようにLED素子そのものが定電圧特性を有しているため、LED電流I101がある程度大きい領域では略一定の両端電圧を維持する。
【0017】
しかしながら、LED駆動装置B1を昇圧回路と降圧回路とで構成した場合、入力電圧V101の投入時、遮断時に、昇圧回路と降圧回路との各動作開始タイミングによって、降圧回路が停止した状態で昇圧回路のみが動作することがある。このような場合、LED駆動装置B1では、昇圧回路による高い昇圧電圧が降圧されることなく出力電圧V102として出力され、出力電圧V102のエネルギー変化はLED電流I101の変化としてあらわれる。すなわち、LED電流I101が瞬時的に増大して、LEDユニット103に過電流が流れる。例えば、図16の順方向電圧Vfがほぼ定電圧特性を示す領域において、順方向電圧Vfの微小増大分ΔVfに対して、順方向電流Ifの増大分ΔIfは比較的大きくなり、LEDユニット103に過電流が流れる。
【0018】
したがって、LEDユニット103には過電流によるストレスがかかり、不具合の要因となって、装置の信頼性を損ねる虞があった。
【0019】
また、LEDユニット103の過電流ストレスを抑制する方法として、LEDユニット103に限流要素を直列接続する方法が提案されている。さらには、LEDユニット103にスイッチを直列接続し、LED電流I101が所定電流を超えて流れるとスイッチをオフする等の過電流保護回路を設ける方法も提案されている。しかしながら、限流要素や過電流保護回路が追加されることによって、コストアップの要因になっていた。
【0020】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、昇圧回路と降圧回路とで構成され、LED光源への過電流ストレスを低コストで抑制することができるLED駆動装置、照明装置、および照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明のLED駆動装置は、1乃至複数のLED素子で構成されるLED光源に直流電力を供給するLED駆動装置であって、直流電源の第1の直流電圧を昇圧した第2の直流電圧を出力する昇圧回路と、前記第2の直流電圧を降圧した第3の直流電圧を前記LED光源に出力する降圧回路と、前記昇圧回路の昇圧動作および前記降圧回路の降圧動作を制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、前記第1の直流電圧が投入された場合、前記降圧回路の降圧動作、前記昇圧回路の昇圧動作の順に開始させることを特徴とする。
【0022】
この発明において、前記制御回路は、前記第1の直流電圧が遮断された場合、前記昇圧回路の昇圧動作、前記降圧回路の降圧動作の順に停止させることが好ましい。
【0023】
この発明において、前記第2の直流電圧を検出する電圧検出部と、前記LED光源に流れる電流を検出する電流検出部とを備え、前記制御回路は、前記第2の直流電圧の検出値に基づいて前記昇圧回路の昇圧動作を制御し、前記LED光源に流れる電流の検出値に基づいて前記降圧回路の降圧動作を制御して、前記第1の直流電圧が投入された場合に前記降圧回路の降圧動作を開始させてから前記昇圧回路の昇圧動作を開始させるまでの第1の時間を、前記第1の直流電圧が遮断された場合に前記昇圧回路の昇圧動作を停止させてから前記降圧回路の降圧動作を停止させるまでの第2の時間より長くすることが好ましい。
【0024】
この発明において、前記昇圧回路は、第1のスイッチング素子を有し、この第1のスイッチング素子をオン・オフすることによって、前記第2の直流電圧を生成し、前記降圧回路は、第2のスイッチング素子を有し、この第2のスイッチング素子をオン・オフすることによって、前記第3の直流電圧を生成し、前記制御回路は、前記第1,第2のスイッチング素子のそれぞれを同一周波数でオン・オフ駆動することが好ましい。
【0025】
この発明において、前記昇圧回路の昇圧動作の停止時において、前記第2の直流電圧は、前記第1の直流電圧に略等しくなり、前記制御回路は、前記第1の直流電圧が前記第2の直流電圧より低い場合、前記昇圧回路の昇圧動作を実行させ、前記第1の直流電圧が前記第2の直流電圧より高い場合、前記昇圧回路の昇圧動作を停止させることが好ましい。
【0026】
本発明の照明装置は、本発明のLED駆動装置と、前記LED駆動装置によって駆動される1乃至複数のLED素子で構成されたLED光源とを備えることを特徴とする。
【0027】
本発明の照明器具は、本発明の照明装置と、前記照明装置を保持する器具本体とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように、本発明では、昇圧回路と降圧回路とで構成され、LED光源への過電流ストレスを低コストで抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施形態1のLED駆動装置の概略構成を示すブロック図である
【図2】同上の構成を示す回路図である。
【図3】(a)〜(c)同上の動作を示す説明図である。
【図4】(a)〜(c)同上の別の動作を示す説明図である。
【図5】同上の詳細な構成を示す回路図である。
【図6】同上の昇圧制御回路の構成を示すブロック図である。
【図7】同上の降圧制御回路の構成を示すブロック図である。
【図8】同上の主制御回路の構成を示すブロック図である。
【図9】(a)〜(c)同上の主制御回路の動作を示す説明図である。
【図10】実施形態2の制御回路の構成を示すブロック図である
【図11】実施形態3の降圧チョッパ回路の構成を示す回路図である。
【図12】同上のLED電流の検出手段の構成を示す回路図である。
【図13】(a)〜(c)同上のLED電流の検出波形を示す波形図である。
【図14】従来のLED駆動装置の概略構成を示すブロック図である
【図15】LED駆動装置の入力電圧−出力電圧の関係を示すグラフ図である。
【図16】LED素子の特性を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
(実施形態1)
図1は、本実施形態のLED駆動装置A1を示す。LED駆動装置A1は、直流電源E1の直流電圧を入力電圧V1として入力し、複数のLED素子Z1を直列接続したLEDユニット3(LED光源)を出力に接続している。LED駆動装置A1の出力電圧V3は、LEDユニット3の両端に印加され、LEDユニット3はLED電流I1が流れて点灯する。なお、LED駆動装置A1と、LEDユニット3とで、本発明の照明装置を構成する。
【0032】
そして、LED駆動装置A1は、昇圧チョッパ回路A11(昇圧回路)と、降圧チョッパ回路A12(降圧回路)と、制御回路A13とで構成され、昇圧チョッパ回路A11の後段に降圧チョッパ回路A12が接続されている。
【0033】
昇圧チョッパ回路A11は、入力電圧V1(第1の直流電圧)を昇圧電圧V2(第2の直流電圧)に昇圧する。降圧チョッパ回路A12は、昇圧電圧V2を出力電圧V3(第3の直流電圧)に降圧する。制御回路A13は、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作、降圧チョッパ回路A12の降圧動作を制御する。
【0034】
そして、制御回路A13は、直流電源E1から入力電圧V1が投入された場合(LED駆動装置A1の始動時)、降圧チョッパ回路A12の降圧動作、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作の順に開始させる。また、制御回路A13は、入力電圧V1が遮断された場合(LED駆動装置A1の停止時)、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作、降圧チョッパ回路A12の降圧動作の順に停止させてもよい。なお、入力電圧V1の投入・遮断操作は、LED駆動装置A1に設けた図示しないスイッチ手段、直流電源E1−LED駆動装置A1間の電路に設けた図示しないスイッチ手段、直流電源E1のオン・オフ操作等によって行われる。
【0035】
図2は、LED駆動装置A1の一例を示す。
【0036】
昇圧チョッパ回路A11は、直流電源E1の両端間に接続したインダクタL1とスイッチング素子S1(第1のスイッチング素子)との直列回路と、スイッチング素子S1に並列接続したダイオードD1とコンデンサC1との直列回路とを備える。そして、制御回路A13は、スイッチング素子S1を高周波でオン・オフ駆動することによって、入力電圧V1を昇圧した昇圧電圧V2をコンデンサC1の両端間に発生させる。
【0037】
具体的に、昇圧チョッパ回路A11は、スイッチング素子S1がオンすると、直流電源E1−インダクタL1−スイッチング素子S1−直流電源E1の経路で電流が流れ、インダクタL1に磁気エネルギーが蓄積される。そして、スイッチング素子S1がオフすると、インダクタL1に蓄積された磁気エネルギーが放出され、インダクタL1−ダイオードD1−コンデンサC1−直流電源E1−インダクタL1の経路で電流が流れる。このスイッチング素子S1のオン・オフが繰り返されることによって、コンデンサC1の両端には、入力電圧V1より高い昇圧電圧V2が発生する。制御回路A13は、昇圧電圧V2の検出値が予め決められている目標電圧に一致するように、スイッチング素子S1のオンデューティをPWM(Pulse Width Modulation)制御する。
【0038】
降圧チョッパ回路A12は、コンデンサC1の正極に一端を接続したインダクタL2と、コンデンサC1の負極に一端を接続したスイッチング素子S2(第2のスイッチング素子)とを備え、インダクタL2およびスイッチング素子S2の各他端間には、LEDユニット3が接続される。さらに、インダクタL2とLEDユニット3との直列回路には、回生用のダイオードD2が並列接続される。そして、制御回路A13は、スイッチング素子S2を高周波でオン・オフ駆動することによって、昇圧電圧V2を降圧した出力電圧V3をLEDユニット3の両端間に印加し、LED電流I1を目標電流に制御する。
【0039】
具体的に、降圧チョッパ回路A12は、スイッチング素子S2がオンすると、コンデンサC1−インダクタL2−LEDユニット3−スイッチング素子S2−コンデンサC1の経路で電流が流れる。そして、スイッチング素子S2がオフすると、インダクタL2に蓄積された磁気エネルギーが放出され、インダクタL2−LEDユニット3−ダイオードD2−インダクタL2の経路で電流が流れる。このスイッチング素子S2のオン・オフが繰り返されることによって、LEDユニット3にはLED電流I1が連続して流れ、LED素子Z1は、LED電流I1に応じて発光する。制御回路A13は、LED電流I1の検出値が予め決められている目標電流に一致するように、スイッチング素子S2のオンデューティをPWM制御する。
【0040】
図3(a)〜(c)は、LED駆動装置A1のスイッチング素子S1,S2の動作タイミングの一例を示す。
【0041】
制御回路A13は、入力電圧V1から制御電源を内部で生成し、この制御電源によって動作する。そして、入力電圧V1が投入され、制御電源を生成して動作を開始した制御回路A13は、降圧チョッパ回路A12のスイッチング素子S2のオン・オフ駆動を開始する(タイミングt0)。次に、制御回路A13は、タイミングt0から時間T1(第1の時間)が経過するまで、昇圧チョッパ回路A11のスイッチング素子S1をオン・オフ駆動せず(オフ状態を維持)、降圧チョッパ回路A12のスイッチング素子S2のみをオン・オフ駆動する。したがって、タイミングt0から時間T1が経過するまでの期間において、昇圧電圧V2は、入力電圧V1に等しい電圧(または入力電圧V1に略等しい電圧)になり、LED電流I1は徐々に上昇する。
【0042】
次に、制御回路A13は、タイミングt0から時間T1が経過した時点で、昇圧チョッパ回路A11のスイッチング素子S1のオン・オフ駆動を開始する(タイミングt1)。すなわち、制御回路A13は、直流電源E1から入力電圧V1が投入された場合、降圧チョッパ回路A12の降圧動作、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作の順に開始させる。したがって、タイミングt1以降において、昇圧電圧V2は、入力電圧V1を昇圧した電圧になり、LED電流I1は急速に上昇する。
【0043】
例えば、入力電圧V1の投入時に、図3の動作とは逆に、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作、降圧チョッパ回路A12の降圧動作の順に開始させたとする。この場合、降圧チョッパ回路A12が動作を開始した直後は、降圧動作が不安定になりやすく、昇圧電圧V2が降圧されることなく、昇圧電圧V2に等しい出力電圧V3が瞬時的に出力される虞がある。而して、LEDユニット3に過電流が流れ、LEDユニット3は過電流ストレスがかかる。
【0044】
一方、図3の動作を行うLED駆動装置A1は、入力電圧V1の投入時に、降圧チョッパ回路A12の降圧動作、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作の順に開始させるので、昇圧チョッパ回路A11の動作開始時に、降圧チョッパ回路A12の降圧動作は安定している。すなわち、入力電圧V1の投入時においても、昇圧電圧V2は確実に降圧される。したがって、入力電圧V1の投入時においても、昇圧電圧V2を降圧した出力電圧V3が出力され、LEDユニット3に過電流が流れないので、LEDユニット3の過電流ストレスを抑制できる。また、限流要素や過電流保護回路を別途設ける必要がないので、低コスト化を図ることができる。
【0045】
図3では、入力電圧V1が遮断された場合、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作と、降圧チョッパ回路A12の降圧動作とを同時に停止させている(タイミングt2)。しかしながら、この停止動作では、コンデンサC1に昇圧電圧V2が残留し、感電等の虞がある。また、入力電源V1の次の投入時には、コンデンサC1の残留電圧によって、LED電流I1の立ち上がりが急峻になる。
【0046】
そこで、図4(a)〜(c)に示すように、制御回路A13は、入力電圧V1が遮断された場合、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作、降圧チョッパ回路A12の降圧動作の順に停止させてもよい。
【0047】
まず、入力電圧V1が投入されて、動作を開始した制御回路A13は、降圧チョッパ回路A12のスイッチング素子S2のオン・オフ駆動を開始する(タイミングt10)。次に、制御回路A13は、タイミングt10から時間T11(第1の時間)が経過するまで、昇圧チョッパ回路A11のスイッチング素子S1をオン・オフ駆動せず(オフ状態を維持)、降圧チョッパ回路A12のスイッチング素子S2のみをオン・オフ駆動する。したがって、タイミングt10から時間T11が経過するまでの期間において、昇圧電圧V2は、入力電圧V1に等しい電圧(または入力電圧V1に略等しい電圧)になり、LED電流I1は徐々に上昇する。
【0048】
次に、制御回路A13は、タイミングt10から時間T11(第1の時間)が経過した時点で、昇圧チョッパ回路A11のスイッチング素子S1のオン・オフ駆動を開始する(タイミングt11)。
【0049】
そして入力電圧V1が遮断された場合、制御回路A13は、制御電源が低下して動作不能になるまでに、まず、昇圧チョッパ回路A11のスイッチング素子S1のオン・オフ駆動を停止させる(タイミングt12)。次に、制御回路A13は、タイミングt12から時間T12(第2の時間)が経過した時点で、降圧チョッパ回路A12のスイッチング素子S2のオン・オフ駆動を停止させる(タイミングt13)。
【0050】
このように、LED駆動装置A1は、入力電圧V1の遮断時に、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作、降圧チョッパ回路A12の降圧動作の順に停止させる。したがって、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作が停止した後でも、降圧チョッパ回路A12のスイッチング素子S2は時間T12に亘ってオン・オフ動作を継続しているので、コンデンサC1の残留電圧がスイッチング素子S2を介して放電される。而して、入力電圧V1の遮断時において、コンデンサC1に昇圧電圧V2が残留することなく、感電等を防止できる。また、入力電源V1の次の投入時には、LED電流I1の立ち上がりの傾きが抑制される。
【0051】
また、入力電圧V1の遮断時に、図4の動作とは逆に、降圧チョッパ回路A12の降圧動作、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作の順に停止させたとする。この場合、降圧チョッパ回路A12が動作を停止するときに、降圧動作が不安定になりやすいため、直流電圧V1を昇圧した昇圧電圧V2が降圧されることなく、高い出力電圧V3が瞬時的に出力される虞がある。而して、LEDユニット3に過電流が流れ、LEDユニット3は過電流ストレスがかかる。
【0052】
一方、図4の動作を行うLED駆動装置A1は、入力電圧V1の遮断時に、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作、降圧チョッパ回路A12の降圧動作の順に停止させる。すなわち、降圧チョッパ回路A12が動作を停止するときには、昇圧チョッパ回路A11の動作は既に停止しており、昇圧電圧V2は比較的低い電圧になる。したがって、入力電圧V1の遮断時において、高い出力電圧V3が瞬時的に出力される虞はなく、LEDユニット3に過電流が流れないので、LEDユニット3の過電流ストレスを抑制できる。
【0053】
次に、入力電圧V1と昇圧電圧V2との大小関係に基づくLED駆動装置A1の動作について説明する。ここで、制御回路A13は、入力電圧V1の検出値と、昇圧電圧V2の検出値とを比較することによって、入力電圧V1と昇圧電圧V2との大小関係を判定している。なお、入力電圧V1、昇圧電圧V2の検出手段は、分圧抵抗等を用いた周知の構成であり、説明は省略する。
【0054】
例えば、入力電圧V1=12V、昇圧電圧V2=18V、出力電圧V3=16Vであり、入力電圧V1<昇圧電圧V2の関係にあるとする。この場合、制御回路A13は、スイッチング素子S1をオン・オフ駆動して、昇圧チョッパ回路A11による昇圧電圧V2を目標電圧である18Vに制御する。そして、制御回路A13は、昇圧電圧V2=18Vを出力電圧V3=16Vに降圧させて、LED電流I1が目標電流に一致するように、スイッチング素子S2をオン・オフ駆動する。
【0055】
次に、使用環境や他の負荷のオン・オフなどによって、入力電圧V1が20Vに増加し、入力電圧V1≧昇圧電圧V2の関係になった場合、制御回路A13は、スイッチング素子S1のオン・オフ駆動を停止させる。すなわち、スイッチング素子S1をオフ状態に維持して、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作を停止させる。このとき、昇圧チョッパ回路A11が出力する昇圧電圧V2は、入力電圧V1に等しい20V(または、入力電圧V1に略等しい20V程度)になる。そして、降圧チョッパ回路A12は、入力電圧V1=12V時(昇圧電圧V2=18V時)に比べて、スイッチング素子S2のオンデューティを減少させて、LED電流I1を目標電流に制御する。
【0056】
このように、使用環境や他の負荷のオン・オフなどによって、昇圧チョッパ回路A11に入力される入力電圧V1が、昇圧電圧V2(の目標電圧)より大きくなる場合がある。そこで、入力電圧V1が昇圧電圧V2(の目標電圧)より大きくなった場合は、前段の昇圧チョッパ回路A11の動作を停止し、後段の降圧チョッパ回路A12のみを動作させることによって、LED電流I1を目標電流に制御する。而して、入力電圧V1が昇圧電圧V2(の目標電圧)より大きくなった場合には、不要な昇圧動作を行うことがないので、各部品に求められる耐圧性能を抑えながら、LEDユニット3にかかる過電流ストレスを抑制することが可能になる。
【0057】
次に、LED駆動装置A1の具体回路を図5に示し、スイッチング素子S1,S2の駆動制御について説明する。
【0058】
まず、昇圧チョッパ回路A11では、コンデンサC1の両端間に抵抗R1,R2の直列回路を接続して電圧検出部を構成し、抵抗R1,R2の接続点P1の電圧を、昇圧電圧V2の検出値として出力する。
【0059】
降圧チョッパ回路A12では、スイッチング素子S2と直流電源E1の負極との間に抵抗R3を接続して電流検出部を構成する。そして、スイッチング素子S2と抵抗R3との接続点P2の電圧を、スイッチング素子S2のオン時におけるLED電流I1の検出値として出力する。
【0060】
制御回路A13は、主制御回路10、昇圧制御回路11、降圧制御回路12を備える。
【0061】
そして、昇圧制御回路11は、図6に示すように、PWM制御部11a、スイッチ駆動回路11dを備え、PWM制御部11aは、エラーアンプ11bと、基準電圧発生回路11cとで構成される。基準電圧発生回路11cは、ノコギリ波の電圧を発生する。エラーアンプ11bは、接続点P1の電圧(昇圧電圧V2の検出値)と、基準電圧発生回路11cが発生したノコギリ波の電圧とを比較し、その比較結果に応じてHレベルとLレベルとを交互に繰り返すPWM信号を出力する。PWM信号は、スイッチング素子S1のオンデューティを決定する信号であり、スイッチ駆動回路11dは、PWM信号に基づいてスイッチング素子S1をオン・オフ駆動する。例えば、昇圧電圧V2が増加した場合、昇圧制御回路11は、スイッチング素子S1のオンデューティを低減する方向に制御する。
【0062】
降圧制御回路12は、図7に示すように、PWM制御部12a、スイッチ駆動回路12dを備え、PWM制御部12aは、エラーアンプ12bと、基準電圧発生回路12cとで構成される。基準電圧発生回路12cは、ノコギリ波の電圧を発生する。エラーアンプ12bは、接続点P2の電圧(LED電流I1の検出値)と、基準電圧発生回路12cが発生したノコギリ波の電圧とを比較し、その比較結果に応じてHレベルとLレベルとを交互に繰り返すPWM信号を出力する。PWM信号は、スイッチング素子S2のオンデューティを決定する信号であり、スイッチ駆動回路12dは、PWM信号に基づいてスイッチング素子S2をオン・オフ駆動する。例えば、LED電流I1が増加した場合、降圧制御回路12は、スイッチング素子S2のオンデューティを低減する方向に制御する。
【0063】
主制御回路10は、図8に示すように、制御電源回路10a、遅延回路10b、スイッチ素子10c,10dを備える。制御電源回路10aは、入力電圧V1から制御電源を生成し、この制御電源を制御回路A13の各部の動作電源とする。スイッチ素子10cは、制御電源回路10aから昇圧制御回路11へ供給される制御電源を導通・遮断し、スイッチ素子10dは、制御電源回路10aから降圧制御回路12へ供給される制御電源を導通・遮断する。遅延回路10bは、スイッチ素子10c,10dの導通・遮断を制御することによって、昇圧制御回路11、降圧制御回路12の各動作の開始タイミング、停止タイミングを決定している。
【0064】
そして、遅延回路10bは、入力電圧V1が投入されて、制御電源が生成されると、スイッチ素子10d,スイッチ素子10cの順に導通することによって、降圧制御回路12、昇圧制御回路11の順に制御電源を供給する。すなわち、入力電圧V1の投入時に、降圧チョッパ回路A12の降圧動作、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作の順に開始する。
【0065】
また、遅延回路10bは、入力電圧V1が遮断されると、制御電源が低下して動作不能になるまでに、スイッチ素子10c,スイッチ素子10dの順に遮断することによって、昇圧制御回路11、降圧制御回路12の順に制御電源を遮断する。すなわち、入力電圧V1の遮断時に、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作、降圧チョッパ回路A12の降圧動作の順に停止する。
【0066】
図9(a)〜(c)は、遅延回路10bの動作の一例を示し、遅延回路10bは、入力電圧V1が投入されて、制御電源が生成されると、まずスイッチ素子10dを導通させる。遅延回路10bは、スイッチ素子10dを導通させてから、時間T1が経過した時点でスイッチ素子10cを導通させる。すなわち、入力電圧V1の投入時には、降圧チョッパ回路A12が動作を開始してから時間T1後に、昇圧チョッパ回路A11が動作を開始する。
【0067】
(実施形態2)
本実施形態のLED駆動装置は、実施形態1の制御回路A13の代わりに、図10に示す制御回路A13aを用いるものであり、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0068】
制御回路A13aは、PWM制御回路13、スイッチ駆動回路14,15、スイッチ素子16、主制御回路17を備える。PWM制御回路13は、エラーアンプ13a,13b、基準電圧発生回路13cで構成される。
【0069】
基準電圧発生回路13cは、ノコギリ波の電圧を発生する。そして、エラーアンプ13aは、接続点P1の電圧(昇圧電圧V2の検出値)と、基準電圧発生回路13cが発生したノコギリ波の電圧とを比較し、その比較結果に応じてHレベルとLレベルとを交互に繰り返すPWM信号を出力する。PWM信号は、スイッチング素子S1のオンデューティを決定する信号であり、スイッチ駆動回路14は、PWM信号に基づいてスイッチング素子S1をオン・オフ駆動する。
【0070】
エラーアンプ13bは、接続点P2の電圧(LED電流I1の検出値)と、基準電圧発生回路13cが発生したノコギリ波の電圧とを比較し、その比較結果に応じてHレベルとLレベルとを交互に繰り返すPWM信号を出力する。PWM信号は、スイッチング素子S2のオンデューティを決定する信号であり、スイッチ駆動回路15は、PWM信号に基づいてスイッチング素子S2をオン・オフ駆動する。
【0071】
そして、駆動回路14がスイッチング素子S1の駆動信号を出力する経路には、スイッチ素子16が介挿されており、スイッチ素子16は、主制御回路17によって導通・遮断が制御される。
【0072】
主制御回路17は、入力電圧V1が投入されると、制御電源を生成し、この制御電源を制御回路A13aの各部の動作電源とする。入力電圧V1の投入時は、スイッチ素子16を遮断状態に維持して、スイッチング素子S1をオン・オフ駆動せず(オフ状態を維持)、スイッチング素子S2のみをオン・オフ駆動する。そして、主制御回路17は、制御電源の生成を開始してから所定時間が経過した時点で、スイッチ素子16を導通させて、スイッチング素子S1のオン・オフ駆動を開始する。すなわち、入力電圧V1の投入時に、降圧チョッパ回路A12の降圧動作、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作の順に開始する。
【0073】
また、主制御回路17は、入力電圧V1が遮断されると、制御電源が低下して動作不能になるまでにスイッチ素子16を遮断することによって、スイッチング素子S1のオン・オフ駆動を停止させる。その後、制御電源がさらに低下してスイッチング素子S2のオン・オフ駆動も停止する。すなわち、入力電圧V1の遮断時に、昇圧チョッパ回路A11の昇圧動作、降圧チョッパ回路A12の降圧動作の順に停止する。
【0074】
本実施形態の制御回路A13aは、1つの基準電圧発生回路13cを用いて、スイッチング素子S1,S2のPWM信号を生成するので、スイッチング素子S1,S2は同一周波数でオン・オフ駆動される。したがって、制御回路A13aの回路構成を簡略化することができる。
【0075】
(実施形態3)
本実施形態のLED駆動装置は、実施形態1の降圧チョッパ回路A12の代わりに、図11に示す降圧チョッパ回路A12aを用いるものであり、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0076】
降圧チョッパ回路A12aは、昇圧チョッパ回路A11のコンデンサC1の正極に接続したスイッチング素子S2a(第2のスイッチング素子)とインダクタL2aとの直列回路を備え、インダクタL2a−直流電源E1の負極間には、LEDユニット3が接続される。さらに、インダクタL2aとLEDユニット3との直列回路には、回生用のダイオードD2aが並列接続される。そして、制御回路A13は、スイッチング素子S2aをオン・オフ駆動することによって、昇圧電圧V2を降圧した出力電圧V3をLEDユニット3の両端間に印加し、LED電流I1を目標電流に制御する。
【0077】
具体的に、降圧チョッパ回路A12aは、スイッチング素子S2aがオンすると、コンデンサC1−スイッチング素子S2a−インダクタL2a−LEDユニット3−コンデンサC1の経路で電流が流れる。そして、スイッチング素子S2aがオフすると、インダクタL2aに蓄積された磁気エネルギーが放出され、インダクタL2a−LEDユニット3−ダイオードD2a−インダクタL2aの経路で電流が流れる。このスイッチング素子S2aのオン・オフが繰り返されることによって、LEDユニット3にはLED電流I1が連続して流れ、LED素子Z1は、LED電流I1に応じて発光する。制御回路A13は、LED電流I1の検出値が予め決められている目標電流に一致するように、スイッチング素子S2aのオンデューティをPWM(Pulse Width Modulation)制御する。
【0078】
図12は、LED電流I1を検出する電流検出部の構成を示しており、抵抗R11〜R13のいずれかを用いる。抵抗R11は、LEDユニット3とダイオードD2aとの接続点−コンデンサC1の負極間に介挿されており、スイッチング素子S2aのオン時におけるLED電流I1を検出する(図13(a))。抵抗R12は、ダイオードD2aに直列接続されており、スイッチング素子S2aのオフ時におけるLED電流I1を検出する(図13(b))。抵抗R13は、LEDユニット3に直列接続されており、スイッチング素子S2aのオン時およびオフ時におけるLED電流I1を検出する(図13(c))。なお、抵抗R11〜R13のいずれを用いるかは、負荷や制御の方式によって選択すればよい。
【0079】
本実施形態の降圧チョッパ回路A12aは、スイッチング素子S2aを高電圧側に設けて、LEDユニット3の一端(カソード側)を直流電源E1の負極に接続している。したがって、直流電源E1の負極を、LED素子Z1の放熱のために設ける図示しない放熱フィンに接地した場合、LED素子Z1の絶縁を考慮する必要がないため、構造面でのメリットがある。
【0080】
なお、本実施形態において、実施形態2の制御回路A13aを用いても、同様の効果を得ることができる。
【0081】
また、実施形態1〜3のLED駆動装置A1およびLEDユニット3を備える照明装置を器具本体に保持させて、本発明の照明器具を構成することができる。
【符号の説明】
【0082】
A1 LED駆動装置
A11 昇圧チョッパ回路(昇圧回路)
A12 降圧チョッパ回路(降圧回路)
A13 制御回路
E1 直流電源
3 LEDユニット(LED光源)
Z1 LED素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1乃至複数のLED素子で構成されるLED光源に直流電力を供給するLED駆動装置であって、
直流電源の第1の直流電圧を昇圧した第2の直流電圧を出力する昇圧回路と、前記第2の直流電圧を降圧した第3の直流電圧を前記LED光源に出力する降圧回路と、前記昇圧回路の昇圧動作および前記降圧回路の降圧動作を制御する制御回路とを備え、
前記制御回路は、前記第1の直流電圧が投入された場合、前記降圧回路の降圧動作、前記昇圧回路の昇圧動作の順に開始させる
ことを特徴とするLED駆動装置。
【請求項2】
前記制御回路は、前記第1の直流電圧が遮断された場合、前記昇圧回路の昇圧動作、前記降圧回路の降圧動作の順に停止させることを特徴とする請求項1記載のLED駆動装置。
【請求項3】
前記第2の直流電圧を検出する電圧検出部と、前記LED光源に流れる電流を検出する電流検出部とを備え、
前記制御回路は、
前記第2の直流電圧の検出値に基づいて前記昇圧回路の昇圧動作を制御し、前記LED光源に流れる電流の検出値に基づいて前記降圧回路の降圧動作を制御して、
前記第1の直流電圧が投入された場合に前記降圧回路の降圧動作を開始させてから前記昇圧回路の昇圧動作を開始させるまでの第1の時間を、前記第1の直流電圧が遮断された場合に前記昇圧回路の昇圧動作を停止させてから前記降圧回路の降圧動作を停止させるまでの第2の時間より長くする
ことを特徴とする請求項2記載のLED駆動装置。
【請求項4】
前記昇圧回路は、第1のスイッチング素子を有し、この第1のスイッチング素子をオン・オフすることによって、前記第2の直流電圧を生成し、
前記降圧回路は、第2のスイッチング素子を有し、この第2のスイッチング素子をオン・オフすることによって、前記第3の直流電圧を生成し、
前記制御回路は、前記第1,第2のスイッチング素子のそれぞれを同一周波数でオン・オフ駆動する
ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のLED駆動装置。
【請求項5】
前記昇圧回路の昇圧動作の停止時において、前記第2の直流電圧は、前記第1の直流電圧に略等しくなり、
前記制御回路は、前記第1の直流電圧が前記第2の直流電圧より低い場合、前記昇圧回路の昇圧動作を実行させ、前記第1の直流電圧が前記第2の直流電圧より高い場合、前記昇圧回路の昇圧動作を停止させる
ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のLED駆動装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のLED駆動装置と、
前記LED駆動装置によって駆動される1乃至複数のLED素子で構成されたLED光源と
を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項7】
請求項6記載の照明装置と、前記照明装置を保持する器具本体とを備えることを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−110059(P2013−110059A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255954(P2011−255954)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】