説明

LRRKのタンパク質基質及びその使用方法

(1)被験化合物が基質ポリペプチドにおけるLRRK2ポリペプチドのタンパク質キナーゼ活性を調節、例えば阻害するかどうかを決定すること;および(2)該LRRK2ポリペプチドタンパク質キナーゼ活性を調節、例えば阻害する化合物を選別すること;の工程を含んでなり、基質ポリペプチドは配列(W/F/R/K)(W/F/R/K)(R/K)(F/W/H/R)(Y/W/R)(S/T)(L/V/I)(R/K)(R/K)(A/Y)または(W/R)(X)(X)(F/Y/H/T)(Y/W/R)()(X)(R/T)(R)(X)(ここでXは任意のアミノ酸を表す)を含んでなるLRRK2タンパク質キナーゼ活性を調節、例えば阻害するのに有用であると予期される化合物を同定する方法。そのような化合物はパーキンソン病またはパーキンソン症を処置するのに有用であり得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)被験化合物が基質ポリペプチドにおけるLRRK2ポリペプチドのタンパク質キナーゼ活性を調節、例えば阻害するかどうかを決定する工程;および(2)該LRRK2ポリペプチドタンパク質キナーゼ活性を調節、例えば阻害する化合物を選別する工程を含んでなり、前記基質ポリペプチドは配列(W/F/R/K)(W/F/R/K)(R/K)(F/W/H/R)(Y/W/R)(S/T)(L/V/I)(R/K)(R/K)(A/Y)または(W/R)(X)(X)(F/Y/H/T)(Y/W/R)()(X)(R/T)(R)(X)(ここでXは任意のアミノ酸を表す)を含んでなる、LRRK2タンパク質キナーゼ活性を調節、例えば阻害するのに有用であると予期される化合物を同定する方法。
【請求項2】
(1)被験化合物が基質ポリペプチドにおけるLRRK2ポリペプチドのタンパク質キナーゼ活性を調節、例えば阻害するかどうかを決定する工程;および(2)該LRRK2ポリペプチドのタンパク質キナーゼ活性を調節、例えば阻害する化合物を選別する工程を含んでなり、前記基質ポリペプチドは請求項1にて定義されるとおりである細胞におけるERMファミリーポリペプチドのリン酸化を調節、例えば阻害するのに有用であると予期される化合物を同定する方法。
【請求項3】
(1)被験化合物が基質ポリペプチドのリン酸化を調節、例えば阻害するかどうかを決定する工程;および(2)該基質ポリペプチドのリン酸化を調節、例えば阻害する化合物を選別する工程を含んでなり、前記基質ポリペプチドは請求項1にて定義されるとおりであるパーキンソン病(PD)またはパーキンソン症(またはその他の神経変性症状)を処置または予防するのに有用であると予期される化合物を同定する方法。
【請求項4】
(1)被験化合物がLRRK2ポリペプチドによる前記基質ポリペプチドのリン酸化を調節、例えば阻害するかどうかを決定する工程;および(2)該LRRK2ポリペプチドによる基質ポリペプチドのリン酸化を調節、例えば阻害する化合物を選別する工程を含んでなる請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記LRRK2ポリペプチドはヒト野生型LRRK2もしくはそのフラグメント、またはそのいずれかの融合体である請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記フラグメントがヒト野生型LRRK2の少なくとも残基1326−2527を含んでなる請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記LRRK2ポリペプチドがヒト野生型LRRK2の自然発生変異を有するヒトLRRK2;もしくはそのフラグメント;またはそのいずれかの融合体である請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記ヒトLRRK2の自然発生変異はパーキンソン病(PD)に関連する変異である請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ヒト野生型LRRK2の番号付けを用いて前記変異はG2019Sである請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記変異は、ヒト野生型LRRK2の番号付けを用いて、R1441C、R1441G、Y1699C、R1914H、I2012T、I2020T、T2356I、G2385R、K544E、P755L、R793M、Q930R、S973N、R1067Q、S1096C、I1122V、S1228T、I1371V、R1441H、A1442P、R1514Q、M1869TまたはG2019Sである請求項7または8に記載の方法。
【請求項11】
前記フラグメントはヒトLRRK2の少なくとも残基1326−2527に対応する請求項7から10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記LRRK2ポリペプチドはGST融合ポリペプチドである請求項1から11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記LRRK2ポリペプチドはGST−LRRK2[1326−2527、G2019S]である請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記LRRK2ポリペプチドは組換え体である請求項1から13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記基質ポリペプチドは配列WWKFYTLRRA、WWRFYTLRKA、RLGWWKFYTLRRARQGNTKQR、RLGWWRFYTLRKARQGNTKQRまたはRLGWWRFYTLRRARQGNTKQRからなるかまたは含んでなる請求項1から14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記基質ポリペプチドはGST融合ポリペプチド、例えばGST−RLGWWRFYTLRRARQGNTKQRである請求項1から15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
被験化合物の効果を比較化合物例えばスニチニブ;Y−27632またはH−1152の効果と比較する工程を含んでなる請求項1から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
i)LRRK2ポリペプチドもしくはポリヌクレオチドまたは請求項37もしくは38に記載の抗体およびii)請求項1から17のいずれかで定義されるような基質ポリペプチドまたは請求項1から17のいずれかで定義されるような基質ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;および場合によっては請求項17で定義されるような比較化合物を含んでなる精製された調製物またはパーツのキット。
【請求項19】
組換えLRRK2ポリヌクレオチドを含んでなる請求項18に記載の調製物またはキット。
【請求項20】
請求項1から16のいずれかで定義されるLRRK2ポリペプチドおよび基質ポリペプチドを発現可能な組換え細胞。
【請求項21】
組換えLRRK2ポリヌクレオチドおよび基質ポリペプチドをコードする組換えポリヌクレオチドを含んでなる請求項21に記載の組換え細胞。
【請求項22】
請求項1から16のいずれかで定義されるLRRK2ポリペプチドおよび基質ポリペプチドを含んでなる請求項21に記載の組換え細胞。
【請求項23】
請求項20から22のいずれかに記載の細胞からの調製物を精製する工程を含んでなる請求項18から19のいずれかに記載の調製物を作成する方法。
【請求項24】
請求項23の方法により得ることができる調製物。
【請求項25】
配列(W/F/R/K)(W/F/R/K)(R/K)(F/W/H/R)(Y/W/R)(S/T)(L/V/I)(R/K)(R/K)(A/Y)(W/R)(X)(X)(F/Y/H/T)(Y/W/R)()(X)(R/T)(R)(X)(Xは任意のアミノ酸を表す)を含んでなるペプチド。
【請求項26】
配列WWKFYTLRRA、WWRFYTLRKA、RLGWWKFYTLRRARQGNTKQR、RLGWWRFYTLRKARQGNTKQRまたはRLGWWRFYTLRRARQGNTKQRからなるかまたは含んでなる請求項26に記載のポリペプチド。
【請求項27】
前記ポリペプチドはGST融合ポリペプチド例えばGST−RLGWWRFYTLRRARQGNTKQRである請求項25または26に記載のポリペプチド。
【請求項28】
請求項25から27のいずれかに記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
【請求項29】
基質ポリペプチドがLRRK2ポリペプチドによりリン酸化される請求項1から16のいずれかで定義される該基質ポリペプチドをリン酸化する方法。
【請求項30】
請求項1から16のいずれかで定義される基質ポリペプチドをリン酸化する方法におけるLRRK2ポリペプチドの使用。
【請求項31】
前記化合物が細胞全体、組織もしくは生物体でのERMファミリーポリペプチドリン酸化;または生物体でのパーキンソン症もしくはパーキンソン病の特徴を調節するかどうかを評価する工程を含んでなり、また活性または疾患の特徴を調節する化合物を選別する請求項1から16のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
前記化合物が細胞全体、組織または生物体でのERMファミリーポリペプチドの活性を調節するかどうかを評価する工程をさらに含んでなり、また活性を調節する化合物を選別する請求項31に記載の方法。
【請求項33】
選別された化合物を合成、精製および/または配合する工程をさらに含んでなる請求項1から16、31または32のいずれかに記載の方法。
【請求項34】
1)請求項1から16、31または32のいずれかに記載の方法を実施すること;ならびに2)選別された化合物を合成、精製および/または配合することを含んでなるLRRK2ポリペプチドの活性を調節する化合物を調製する方法。
【請求項35】
請求項1から16のいずれかで定義されるLRKK2変異体が基質ポリペプチドをリン酸化する能力を評価する工程を含んでなる、LRKK2変異体例えばパーキンソン病を患う患者に見出されるLRRK2変異体を特徴付けする方法。
【請求項36】
請求項1から16のいずれかで定義される試料が基質ポリペプチドをリン酸化する能力を評価する工程を含んでなる、試料中のLRRK2活性を評価する方法。
【請求項37】
LRRK2の残基100から498(または500)もしくはそのフラグメントまたはそのいずれかとLRRK2由来の配列を備えるそもの以外との融合体からなるポリペプチドの抗体の調製における使用。
【請求項38】
LRRK2の残基100から498(または500)もしくはそのフラグメントまたはそのいずれかとLRRK2由来の配列を備えるもの以外との融合体からなるポリペプチドに対する抗体を増加させる工程または前記ポリペプチドに対する結合に基づいて抗体を選別する工程を含んでなる、LRRK2に結合可能な抗体を調製する方法。
【請求項39】
請求項38に記載の方法により得られるかまたは得ることができる抗体。
【請求項40】
LRRK2の残基100から498(または500)もしくはそのフラグメントまたはそのいずれかとLRRK2由来の配列を備えるもの以外との融合体からなるポリペプチドに結合する抗体。
【請求項41】
LRRK2を調製、検定または検出する方法での、本発明の抗体の使用。
【請求項42】
LRRK2またはROCK2に関する基質を調査または同定する方法での、スニチニブ;Y−27632またはH−1152の使用。
【請求項43】
LRRK2に関する基質を調査または同定する方法での、変異A2016Tを有するヒトLRRK2;もしくはそのフラグメント;またはそのいずれかの融合体の使用。

【図9】
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【図1(A)】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13(A)】
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【図13(B)】
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【図13(C)】
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【図14(A)】
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【図14(B)】
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【図14(C)】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2012−502645(P2012−502645A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527391(P2011−527391)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【国際出願番号】PCT/GB2009/002047
【国際公開番号】WO2010/031988
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(504178144)メディカル リサーチ カウンセル (3)
【Fターム(参考)】