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MCL‐1を調節する小分子、並びに細胞死、細胞分裂、細胞分化を調節する方法、及び疾患を治療する方法。
説明

MCL‐1を調節する小分子、並びに細胞死、細胞分裂、細胞分化を調節する方法、及び疾患を治療する方法。

本発明は、高い親和性及び選択性で生存タンパク質MCL−1と選択的に結合する化合物、このような化合物を含有している医薬組成物、並びにMCL−1活性を調節するための、及び過剰増殖性疾患、血管新生障害、細胞周期調節障害、オートファジー調節障害、炎症性疾患及び/又は感染性疾患を治療するための、及び/又は細胞生着及び/又は創傷修復を増進するための、単独薬剤としての又はその他の活性成分と組合わせての、これらの化合物又は組成物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2010年1月29日に出願された米国仮出願第61/299,803号の優先権を主張する。これは参照によりその全てが本明細書に組み込まれている。
【0002】
(連邦政府支援の研究又は開発に関する声明)
本発明のための財政的支援は部分的に契約番号第5P01CA92625に基づく国立衛生研究所(National Institute of Health)からの援助によってもたらされた。従って、米国政府は本発明に対してある特定の権利を有している。
【背景技術】
【0003】
濾胞性リンパ腫のt14;18染色体分断点におけるBCL−2の発見1−3を発端にして、BCL−2ファミリーの抗アポトーシスメンバーが、癌及び自己免疫のような、抑制がきかない細胞生存によって特徴付けられるヒトの疾患における重要な病原性タンパク質として浮上してきた。BCL−2、BCL−X、BCL−w、MCL−1、BFL1/A1、及びBCL−Bを包含している一連の抗アポトーシスタンパク質は、アポトーシス促進BCL−2ファミリーメンバーの重要なアポトーシス誘発BCL−2相同ドメイン3(BH3)α螺旋を捕獲して細胞生存を促進する。癌細胞は抗アポトーシスタンパク質過剰発現を介してこの生理的生存メカニズムを利用して、それらの不死性を守るアポトーシス阻止を確立する。この死に至る可能性のある抵抗メカニズムを克服するために、BCL−2ファミリー生存タンパク質に結合してブロックする標的治療を開発するための薬理学的探求が進められている。
【0004】
抗アポトーシスタンパク質は、BH3α螺旋と関わるそれらの表面に疎水性の結合ポケットを含んでいる4、5。抗アポトーシス標的についての自然の解決にはBH3死ドメインと抗アポトーシスポケットとの選択的相互作用が関与しているので6、7、BH3α螺旋の分子擬態が抗アポトーシスタンパク質の小分子調節剤を開発するための基礎を形成している8〜10。ABT−26311、オバトクラックス(obatoclax)、及びAT−10112のような、臨床評価段階にある有望な化合物は、それぞれ3個又はそれ以上の抗アポトーシスタンパク質を標的にしている。個々の抗アポトーシスタンパク質を標的とするより的確な阻害剤の開発には、多くの場合、BH3−結合ポケット間の微妙な相違による、かなりの課題が残されている。キナーゼ治療の長期目標によく似て、より大きな特異性を有する抗アポトーシス阻害剤は、ABT−26311及びAT−10113で観察されたような、望ましくない副作用を避ける可能性を持つ一方で、異なった疾患を治療するうまく調整された治療法を提供するだろう。また、このような化合物は抗アポトーシスタンパク質の異なった生物学的機能を分析するための重要な研究ツールとなるなるだろう。
【0005】
BH3ドメインに対する抗アポトーシスタンパク質の特異性は、基準結合溝のトポグラフィー及び相互作用BH3螺旋の特徴的なアミノ酸組成によって与えられる。アポトーシス促進BIMのそれのような、幾つかのBH3ドメインが全ての抗アポトーシスポケットと強固に結合できるの対して、BCL−2、BCL−X、及びBCL−wと結合するBAD BH3、並びにMCL−1及びBFL1/A1を標的にするNOXA BH3のように、他のものはより選択的である。BH3ドメインとその擬態の異なる結合能は、阻害剤結合スペクトルと生物活性の間の密接な関係によって例示されたように、臨床的に関連している。例えば、BADのBH3ドメインを手本にしたプロトタイプの小分子BH3擬態である、ABT−737をBCL−2及びBCL−Xを標的にするように設計して10、これらのタンパク質によって決定される選択された癌においてアポトーシスを誘発する14〜16。しかしながら、ABT737は、この抗アポトーシスが分子の結合スペクトルの外に存在しているので、MCL−1を過剰発現している癌細胞に対して有効性を示さない15〜17。比較的大きくてより複雑な相互作用面を選択的に標的とする的確な小分子を設計するという課題を乗り越える目的で、我々は自然に選択されたBH3ドメインを的確な小分子調節剤を迅速に同定するために用いることができるか否かを検討した。
【0006】
病的な細胞生存に関わっている個々の抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質に対する的確な阻害剤の開発には、手ごわいが緊急を要する課題が残されている。このような化合物は特異的抗アポトーシス阻止によってもたらされるヒトの疾患を研究並びに治療するためのうまく調整された分子プローブを提供するだろう。例えば、抗アポトーシスMCL−1は癌における主要な抵抗因子として浮上している。
【0007】
MCL−1の過剰発現は、多発性骨髄腫18、19、急性骨髄性白血病16、黒色腫20、及び予後不良乳癌21を包含する、様々な難治性癌の病因と関連付けられている。MCL−1はミトコンドリアの外膜で生存促進活性を行使して、そこでNOXA、PUMA、BIM、及びBAKのようなアポトーシス促進タンパク質を中和する。選択的アポトーシス抵抗におけるMCL−1の重要な役割はMCL−1タンパク質濃度を下方制御する低分子干渉RNAの感作効果によって強調される22、23
【0008】
生物医学関連タンパク質を標的にする的確な小分子調節剤の開発が難題であるにもかかわらず、MCL−1の新規且つ選択的な小分子調節剤の同定が本明細書に記載されている。
【発明の概要】
【0009】
本発明の一実施態様は、式:A)
【0010】
【化1】

【0011】
(式中のXは、=O又は−O−Rであり;
は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキル、−S−R2a、−SO−R2aであり;
は、水素、ハロゲン、−O−R2a、−NH−R2a、−S−CN、−S−R2a、−S−CH−R2a又は−SO−R2aであり;
2aは、C〜Cアルキル、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;そして
は、水素、C〜Cアルキル、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はB)
【0012】
【化2】

【0013】
(式中のR及びRは、独立して水素、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり、又は一緒になって5〜7員の置換されていてもよいヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルを形成する、ただしR及びRの一方だけが水素である;そして
は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はC)
【0014】
【化3】

【0015】
(式中のRは、−CH−CO−R7a、−CH−NH−SO−R7aであり;そして
7aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はD)
【0016】
【化4】

【0017】
(式中のRは、−CO−R8a、−CO−NH−(CH−R8a、−CO−CH−R8a、−NH−CO−NH−R8a、−NH−SO−NH−R8a、−NH−CO−R8a、又は−NH−SO−R8aであり;そして
8aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はE)
【0018】
【化5】

【0019】
(式中のRは、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、−NH、−NHR9a、−NR9a9b、−COH、−COR9a、−COOH、又は−COOR9aであり;
9a及びR9bは、独立して、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;そして
Wは、
−R10
−CO−R10
−CO−(CH−R10
−CO−NH−R10
−CO−NH−(CH−R10
−CO−NH−CO−NH−(CH−R10
−CO−NH−SO−NH−(CH−R10
−SO−(CH−R10
−SO−NH−(CH−R10
−SO−NH−CO−NH−(CH−R10
−SO−NH−SO−NH−(CH−R10、又は基
【0020】
【化6】

【0021】
(式中のは結合点を示す)であり;
10は、Z、又は置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;
12は、Z、又は水素、C〜Cアルキル、又は−(CH−R12aであり;
12aは、Z、又は置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はF)
【0022】
【化7】

【0023】
(式中のR13は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシであり;そして
14は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここでR14は更にZで置換されていてもよい));又はG)
【0024】
【化8】

【0025】
(式中のR15は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、−CO−(CH−R15a、−CO−NH−(CH−R15a、−CO−NH−CO−NH−(CH−R15a、−CO−NH−SO−NH−(CH−R15a、−NH−CO−(CH−R15a、−NH−CO−NH−(CH−R15a、−SO−(CH−R15a、−SO−NH−(CH−R15a、−SO−NH−CO−NH−(CH−R15a、−SO−NH−SO−NH−(CH−R15a、又は−NH−SO−R15a;C〜Cアルキル−R15aであり;
15aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;そして
16は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、又は置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はH)
【0026】
【化9】

【0027】
(式中のXはO又はSであり;
17は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり(ここで、R17は更にZで置換されていてもよい);
18は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシであり(ここで、R18は更にZで置換されていてもよい);そして
19は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシである(ここで、R19は更にZで置換されていてもよい));又はI)
【0028】
【化10】

【0029】
(式中のYは、N、NH、CH又はCHであり;
は、O、S,又はNHであり;
−−−−は、任意に二重結合を示し;
20は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり(ここで、R20は更にZで置換されていてもよい);
21は、=S、=NH、−NHR21a、−CHR21a、=NR21a、又は=CCO−R21aを示し;そして
21aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここで、R21aは更にZで置換されていてもよい));又はJ)
【0030】
【化11】

【0031】
(式中のR22は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり(ここで、R22は更にZで置換されていてもよい);
23は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシ、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり(ここで、R23は更にZで置換されていてもよい);そして
24は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシ、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここで、R24は更にZで置換されていてもよい));又はK)
【0032】
【化12】

【0033】
(式中のR25は、−CO−R25a、−CO−NH−(CH−R25a、−CO−CH−R25a、−NH−CO−NH−R25a、−NH−SO−NH−R25a、−NH−CO−R25a、又は−NH−SO−R25aであり;そして
25aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここで、R25aは更にZで置換されていてもよい));又はL)
【0034】
【化13】

【0035】
(式中のR26は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここで、R26は更にZで置換されていてもよい);或いは
【0036】
ここで、式A〜Lのそれぞれにおいて、
それぞれのnは独立して、0〜4の整数であり;
それぞれのmは独立して、0〜3の整数であり;
それぞれのpは独立して、0〜2の整数であり;
それぞれのqは独立して、0〜1の整数であり;
それぞれのZ、Z’、及びZ”は独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシ、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又は式M)
【0037】
【化14】

【0038】
(式中のTは、式A〜Lの化合物を示し;
それぞれのTは独立して、Tと同一又は異なっていてもよい式A〜Lの別の化合物を示し;
それぞれのQは、直接結合、TのZ、Z’又はZ”部分がそれぞれに続くTのZ、Z’又はZ”部分と共に結合して形成されるC〜Cアルキレンリンカー、C〜Cアルケニレンリンカー、C〜Cアルキニレンリンカー、アミドリンカー、又はスルホンアミドリンカーを示し;そして
uは、0〜5の整数を示す);を有する化合物:
【0039】
の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物若しくは立体異性体を包含する。
【0040】
ある実施態様では、本発明は式M:
【0041】
【化15】

【0042】
(式中のTは、式A〜Lの化合物を示し;
それぞれのTは独立して、Tと同一又は異なっていてもよい式A〜Lの別の化合物を示し;
それぞれのQは、直接結合、TのZ、Z’又はZ”部分がそれぞれに続くTのZ、Z’又はZ”部分と共に結合して形成されるC〜Cアルキレンリンカー、C〜Cアルケニレンリンカー、又はC〜Cアルキニレンリンカーを示し;そして
uは、0〜5の整数を示す):
を有する化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物若しくは立体異性体を包含する。
【0043】
ある実施態様では、本発明はuが0でQが直接結合である式Mを有する化合物を包含する。
【0044】
更に別の実施態様では、本発明はuが0でQがC〜Cアルキレンリンカーである式Mを有する化合物を包含する。
【0045】
更に別の実施態様では、本発明はuが1で、それぞれのQが独立して直接結合又はC〜Cアルキレンリンカーである式Mを有する化合物を包含する。
【0046】
本発明の代表的な化合物及び化合物のサブクラスを表1(副表1−Aから1−Pを含む)に特定してある。これらの化合物は本明細書に記載されている方法及び組成物において有用である。
【0047】
本発明の別の態様は、式A〜Mによる1つ又はそれ以上の化合物、又はそれらの生理学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、又は融合化合物、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含有している医薬組成物を包含する。ある実施態様では、本発明の医薬組成物は、化合物が治療有効量存在している組成物を包含する。
【0048】
更に別の実施態様では、本発明の医薬組成物は少なくとも1つの追加の活性化合物を更に包含する。一実施態様では、追加の活性化合物は、死受容体刺激剤、HDAC阻害剤、プロテアゾーム阻害剤、BCL−2ファミリー阻害剤、キナーゼ阻害剤、有糸分裂抑制剤、ヌクレオシド類似体、抗癌性モノクローナル抗体、副腎皮質ステロイド、DNA損傷剤、代謝拮抗剤、又はその他の細胞死活性化刺激剤である。
【0049】
本発明の別の態様は、容器、本発明の医薬組成物及び哺乳動物における病気又は疾患の治療に医薬組成物を用いるための使用説明書を含有している包装された医薬組成物を包含する。
【0050】
本発明の更に別の態様は、細胞を1つ又はそれ以上の本発明の化合物と接触させることを含んでいる細胞中のMCL−1を調節する方法を包含する。一実施態様では、調節された活性がアポトーシス細胞死である。別の実施態様では、調節された活性が自食作用(オートファジー)である。別の実施態様では、調節された活性が壊死性細胞死である。別の実施態様では、調節された活性が細胞代謝である。別の実施態様では、調節された活性が細胞分裂である。別の実施態様では、調節された活性が細胞における転写である。別の実施態様では、調節された活性が細胞におけるRNAプロセッシングである。別の実施態様では、調節された活性が細胞分化である。別の実施態様では、調節された活性が転写である。別の実施態様では、調節された活性がRNAプロセッシングである。別の実施態様では、調節された活性がタンパク質の多量体化又は解離である。
【0051】
本発明の更に別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の治療有効量を、治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる、哺乳動物における過剰増殖性疾患を治療する方法を包含する。ある実施態様では、過剰増殖性疾患は、これに限定されないが、乳房、気道、脳、生殖器、消化管、尿管、眼、肝臓、皮膚、頭頸部、甲状腺の癌を包含する癌、又は固形癌の遠隔転移、リンパ腫、肉腫、黒色腫又は白血病である。
【0052】
本発明の更に別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の治療有効量を、治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる、哺乳動物における血管形成障害を治療する方法を包含する。
【0053】
本発明の更に別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の治療有効量を、治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる、哺乳動物における炎症性疾患を治療する方法を包含する。
【0054】
本発明の別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の治療有効量を、治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる、哺乳動物における感染症を治療する方法を包含する。
【0055】
本発明の更に別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の治療有効量を、治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる、哺乳動物における細胞周期の調節障害を治療する方法を包含する。
【0056】
本発明の更に別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の治療有効量を、治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる、哺乳動物におけるオートファジーの調節障害を治療する方法を包含する。
【0057】
本発明の更に別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の治療有効量を、治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる、哺乳動物における自己免疫疾患を治療する方法を包含する。
【0058】
本発明の別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の治療有効量を、治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる、哺乳動物における創傷修復を増進する方法を包含する。
【0059】
本発明の更に別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の治療有効量を、治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる、哺乳動物における細胞生着を促進する方法を包含する。
【0060】
本発明の更に別の態様は、1つ又はそれ以上の本発明の化合物の感作量を細胞に投与することを含んでいる、第二活性成分による処置に細胞を感作する方法を包含する。ある特定の実施態様では、第二活性成分は、死受容体刺激剤、HDAC阻害剤、プロテアゾーム阻害剤、BCL−2ファミリー阻害剤、キナーゼ阻害剤、有糸分裂抑制剤、ヌクレオシド類似体、抗癌性モノクローナル抗体、副腎皮質ステロイド、DNA損傷剤、代謝拮抗剤、又はその他の細胞死活性化刺激剤である。
【0061】
本開示、特に特許請求の範囲及び/又は段落における開示において、「包含する」、「包含した」、「包含してなる」等のような用語は、米国特許法でそれに帰されている意味を有することができ、例えば、これらは「含む」、「含んだ」、「含んでいる」等を意味することができる;そして「実質的に〜からなっている」及び「実質的に〜からなる」のような用語は米国特許法でそれに帰されている意味を有することができ、例えば、これらは明確に列挙されていない成分を許容するが、先行技術に見出されるもの又は発明の基礎又は新規な特徴に影響を及ぼすものは除外される。
【0062】
これらの及びその他の実施態様が以下の詳細な説明に開示されているか、或いは以下の詳細な説明から自明であって、それに包含されている。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、タンパク質標的に対する選択的小分子を同定する競合的結合スクリーンにおける選択的架橋ペプチドの適用を示す。
【図2A】図2Aは、A〜Eと表示した結合表面の個々のトポグラフィックな領域を有する、MCL−1(PDB ID:2PQK)のX線構造によるMCL−1ΔNΔCのBH3−結合ポケットの表面図を示す。
【図2B】図2Bは、分子結合によってもたらされるような、BH3−結合ポケットの個々のトポグラフィックな領域(A〜Eと表示した)を組み込んでいるMCL−1ΔNΔCの選択的小分子結合物の例を示す。特定の小分子がポケットの個々の領域をカバーするので、分子又はその断片の合成結合物はBH3結合ポケットのより大きい表面領域に選択的に結合するより大きい分子を生ずることができる。
【図2C】図2Cは、選択的的小分子結合物を、非共有結合的又は共有結合的相互作用を介するMCL−1結合に基づいて小分類できることを明らかにした希釈アッセイの結果を示す。
【図2D】図2Dは、MCL−1阻害分子のサブグループがMCL−1のC286と新規な相互作用部位で共有結合的に反応したことを示す。
【図2E】図2Eは、MCL−1を阻害する新規な相互作用部位の関与を確認して、C286S突然変異誘発は分子のこのサブグループの結合を無効にすることを明らかにしている。
【図3】図3は、MCL−1選択的であるとして同定された小分子生物活性体が、他の抗アポトーシスタンパク質と比べてMCL−1ΔNΔCからのFITC−BID BH3の優先的置換を実際に示すことを明らかにしている、競合的蛍光偏光結合アッセイ(A)及び表にしたIC50値(B)を示す。
【図4】図4は、MCL−1選択的であるとして同定された小分子が、他の抗アポトーシスタンパク質と比べてMCL−1ΔNΔCからのFITC−BID BH3の優先的置換を示すことを明らかにしている、競合的蛍光偏光結合アッセイ(A)及び表にしたIC50値(B)を示す。FITC−BID BH3/MCL−1ΔNΔC競合的蛍光偏光結合アッセイを用いて、MCL−1の分子阻害剤である、クラスA(C)及びクラスJ(D)の選択的誘導体についての構造活性相関(SAR)を分析した。
【図5A】図5Aは、MCL−1に選択的なSAHBペプチドはジャーカットT細胞白血病及びOPM2多発性骨髄腫細胞のTRAIL誘発及びカスパーゼ依存性細胞死を感作することを示す。
【図5B】図5Bは、MCL−1を標的にする小分子生物活性体も、MCL−1 SAHBを有するMCL−1の選択的標的(図5A)およびsiRNAを有するMCL−1の選択的ノックダウンについて示されているように、OPM2細胞の生存能力を阻害するTRAILの能力を感作することを示す。
【図5C】図5Cは、CalcuSyn ソフトウェアを用いる併用治療分析を示し、TRAIL及び標的MCL−1にヒットすると同定された小分子生物活性体による治療の間の相乗効果を反映する併用係数値を明らかにしている。
【図5D】図5Dは、CalcuSyn ソフトウェアを用いる併用治療分析を示し、TRAIL及び標的MCL−1にヒットすると同定された小分子による治療の間の相乗効果を反映する併用係数値を明らかにしている。
【図6】図6は、選択的MCL−1阻害分子は、BAX介在リポソーム放出アッセイにおいて、MCL−1の抗アポトーシス活性をブロックすることを示す。
【発明を実施するための形態】
【0064】
(定義)
本発明をより容易に理解するために、特定の用語を便宜上最初に定義して集めた。その他の定義は本願を通して本文中に示される。
【0065】
この開示において、「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」及び「有している(having)」等は、米国特許法でそれらに帰されている意味を有していて、「含有する(include)」、「含有している(including)」等を意味していてよい;「実質的に〜からなっている」及び「実質的に〜からなる」等は米国特許法でそれについて帰されている意味を有していて、この用語は列挙されるものの基礎的又は新規な特徴が列挙されるもの以外の存在によって変更されない限り、列挙されるもの以上の存在を許容するが、先行技術の態様は除外される、ように制約がない。
【0066】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の基を示す。
【0067】
用語「アルキル」は、炭素及び水素原子のみを含有し、1個から最大8個の範囲で炭素原子を有し、そして単結合によって分子の他の部分に結合する直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖基であって、例示的には、メチル、エチル、n−ペンチル、1−メチルエチル(iso−プロピル)、n−ブチル、n−プロピル、及び1,1−ジメチルエチル(tert−ブチル)である。
【0068】
用語「シクロアルキル」は、3個から最大14個の範囲の炭素原子を有している非芳香族の単環又は多環式環系を意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルなどである。多環式シクロアルキル基の例としては、デカヒドロナフチルが挙げられる。架橋シクロアルキル基又はスピロシクロアルキル基の例としては、アダマンチルノルボルニル、及びスピロ〔4.4〕ノニル基が挙げられる。
【0069】
用語「アルコキシ」は、酸素結合を介して分子の他の部分に結合する本明細書で定義されたようなアルキル基を意味する。これらの基の代表的な例は、メトキシ、エトキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、及びtert−ブトキシである。
【0070】
用語「シクロアルコキシ」は、酸素結合を介して分子の他の部分に結合する本明細書で定義されたようなシクロアルキル基を意味する。これらの基の代表的な例は、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシ、シクロヘキソキシ、及びシクロヘプトキシである。
【0071】
用語「アリール」は、6個から最大14個の範囲の炭素原子を有している芳香族基を示し、例えば、フェニル、ナフチル、インダニル、及びビフェニルなどである。
【0072】
用語「ヘテロアリール」は、窒素、リン、酸素及び硫黄よりなる群からの1個から最大4個のヘテロ原子を有していて、この環又は環系は、もしその原子が存在する場合には、炭素原子又は窒素原子を介して結合していてもよい、安定な5〜13員の芳香族複素環を示す。本発明の目的のためには、ヘテロアリール環基は単環式、2環式又は3環式の環系であってよい。このようなヘテロアリール基の例は、ピリジル、ピリジルN-オキシド、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル又はイソキサゾリル、インドリセニル(indolicenyl)、インドリル、ベンゾ〔b〕チエニル、ベンゾ〔b]フリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インダゾリル、キノリル、イソキノリル、イソキノリル、ナフチリジニル、キナゾリニル、オキサジアゾリル、ベンゾキサゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、及びベンズイミダゾリルである。
【0073】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、窒素、リン、酸素及び硫黄よりなる群からの1個から最大4個のヘテロ原子を有していて、この環又は環系は、もしその原子が存在する場合には、炭素原子又は窒素原子を介して結合していてもよい、安定な3〜13員の飽和又は部分不飽和の複素環を意味する。本発明の目的のためには、この複素環式基は単環式、2環式又は3環式の環系であってよく、これは縮合、架橋又はスピロ環系を含有していてもよい。このような複素環基の例は、テトラヒドロピラニル、アジリジル、アゼパニル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピロリニル、ピペリジニル、1,2−ジヒドロピリジニル、1,4−ジヒドロピリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼピニル、オキサゾリニル、チアゾリニル及び1,4−ジアゼピニルである。
【0074】
用語「アルキルアミノ」は、アミノ結合を介して分子の他の部分と結合する本明細書で定義されたようなアルキル基を示す。用語アルキルアミノは更に、本明細書で定義されたような2つのアルキル基がアミノ結合を介して分子の他の部分に結合するジアルキルアミノ部分を包含する。これらの基の代表的な例は、メチルアミノ及びジメチルアミノである。
【0075】
表記の化合物、塩、多形体、水和物、溶媒和物等の複数の形態が本明細書で用いられている場合、これが単一の化合物、塩、多形体、異性体、水和物、溶媒物等も意味すると解釈される。
【0076】
本発明の化合物は、所望する多種の置換基の位置及び特性に応じて、1つ又はそれ以上の不斉中心を含有してもよい。不斉炭素原子は(R)又は(S)配置で存在してもよく、単一の不斉中心の場合はラセミ混合物を、複数の不斉中心の場合はジアステレオマー混合物をもたらす。ある特定の例では、所定の結合、例えば特定化合物の2つの置換芳香環に隣接している中心結合の周りの限定される回転に起因して、非対称が存在してもよい。環上の置換基はシス又はトランス形態の何れかで存在してもよい。このような配置の全て(エナンチオマー及びジアステレオマーを包含する)は本発明の範囲内に包含されることが意図されている。好ましい化合物はより望ましい生物活性をもたらすものである。本発明の化合物の分離された、純粋な或いは部分的に精製された異性体、及び立体異性体、又はラセミ若しくはジアステレオマー混合物も本発明の範囲に包含される。このような物質の精製及び分離は当該技術分野で知られている標準的な技術によって実施できる。
【0077】
光学異性体は従来方法に従い、例えば、光学活性な酸又は塩基を用いるジアステレオ異性体塩の形成或いは共有結合性ジアステレオマーの形成によるなどの、ラセミ混合物の分割によって得ることができる。適切な酸の例は、酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジトルオイル酒石酸及びカンファースルホン酸である。ジアステレオ異性体の混合物は、それらの物理学的及び/又は化学的な相違点に基づいて、当該技術分野で公知の方法により、例えば、クロマトグラフィー又は分別結晶により、個々のジアステレオマーに分離することができる。次いで、光学活性な酸又は塩基を分離したジアステレオマー塩から遊離させる。光学異性体を分離するための別の方法は、エナンチオマーの分離を最大にするために最適に選択された、従来の誘導体化を用いるか或いは用いない、キラルクロマトグラフィー(例えば、キラルHPLCカラム)の使用を含む。適切なキラルHPLCカラムは Diacel で製造されていて、例えば、その中でも全てが通常選択可能な、Chiracel OD 及び Chiracel OJ である。誘導体化を用いるか或いは用いない、酵素分離も有用である。本発明の光学活性化合物は同様に、光学活性な出発物質を利用するキラル合成によって得ることができる。
【0078】
本発明は、本明細書に開示されているような化合物の有用な形態、例えば、実施例の全化合物の薬学的に許容される塩、共沈物、代謝物、水和物、溶媒和物、プロドラッグなどにも関している。用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の相対的に非毒性な、無機又は有機酸付加塩を示す。例えば、S. M. Berge, et al. “Pharmaceutical Salts,” J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1-19 を参照されたい。薬学的に許容される塩は、塩基として機能している、主化合物を無機又は有機酸と反応させ塩を形成して得られるようなもの、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸、及びクエン酸の塩を包含する。
【0079】
薬学的に許容される塩は、酸として機能する本発明の化合物と適切な塩基を反応させて形成されるもの、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム及びコリン(chorine)の塩も包含する。当業者は更に、クレームされる化合物の酸付加塩が多数の公知方法の何れかを用いて、本発明の化合物を適切な無機又は有機酸と反応させることによって製造することができることを認識するだろう。或いは、本発明の酸性化合物のアルカリ及びアルカリ土類金属塩は、様々な公知方法を用いて、本発明の化合物を適切な塩基と反応させて製造する。
【0080】
本発明の化合物の代表的な塩は、例えば、当該技術分野で周知の方法によって無機又は有機の酸或いは塩基から形成される、従来の非毒性塩及び4級アンモニウム塩を包含する。例えば、そのような酸付加塩は、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、けい皮酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、イタコン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、及びウンデカン酸塩を包含する。
【0081】
塩基塩は、アルカリ金属塩、例えば、カリウム及びナトリウム塩など、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム及びマグネシウム塩など、及び有機塩基、例えばジシクロヘキシルアミン及びN−メチル−D−グルカミンなどとのアンモニウム塩を包含する。更に、塩基性窒素含有基は、低級アルキルハロゲン化物、例えばメチル、エチル、プロピル及びブチルの塩化物、臭化物及びヨウ化物;硫酸ジメチル、ジエチル及びジブチルのような硫酸ジアルキル;並びに硫酸ジアミル、デシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリルの塩化物、臭化物及びヨウ化物などの長鎖ハロゲン化物、ベンジル及びフェネチルの臭化物のようなアラルキルハロゲン化物などのような試薬を用いて四級化できる。
【0082】
本発明のための溶媒和物は、固体の状態にある溶媒と本発明化合物の複合体である。典型的な溶媒和物は、これに限定されないが、本発明の化合物と、エタノール又はメタノールとの複合体を包含するだろう。水和物は溶媒が水である溶媒和物の特定の形態である。
【0083】
用語「対象」は、これに限定されないが、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等を含む、哺乳動物などの動物を示す。ある特定の実施態様では、対象がヒトである。
【0084】
本明細書で用いられている専門用語は、特定の実施態様を記載することのみを目的としていて、限定することを意図していないことも理解されたい。明細書及び添付の特許請求の範囲で用いられているような、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上そうでないと明確な指示がない限り、複数の言及対象を含んでいる。従って、例えば、「a peptide」への言及には複数のペプチドが含まれ、「a spacer」への言及には2つ又はそれ以上のスペーサーが含まれる。
【0085】
別段の定義がない限り、本明細書で用いられる全ての技術及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されているようなものと同じ意味を有している。矛盾がある場合は、定義を含む本願が統制するであろう。本明細書で述べられる全ての刊行物、特許出願、特許、及びその他の参考文献は参照により本明細書に取り込まれている。
【0086】
(化合物)
上記のように、本発明は、生存タンパク質MCL−1に高い親和性及び選択性をもって選択的に結合する化合物を提供する。
【0087】
表1(副表、表1−Aから表1−Pを含む)は、FITC−MCL−1SAHB/MCL−1ΔNΔC及びFITC−BAD BH3/BCL−XΔC相互作用対を用いる小分子競合結合アッセイに基づいて選択的又は優先的MCL−1結合剤として同定された代表的な化合物及びサブクラスのリストである。図4C及び4Dは、個々のR基の化学的変異に基づいて異なったMCL−標的活性を示すクラスA及びクラスJ化合物の厳選した誘導体を一覧にしている。
【0088】
表1のある特定の化合物は特定の公知生物活性化合物を記載している。これらの化合物はMCL−1を標的にするのに特に有用であって本明細書に記載されているような疾患の治療に有用である。従って、ある特定の態様では、式A〜Lの化合物は表1のある特定の化合物を除外していてもよい。
【0089】
本発明の化合物は1つ又はそれ以上の不斉中心を含んでいてもよいので、ラセミ体、ラセミ混合物、単一のエナンチオマー、個々のジアステレオマー及びジアステレオマー混合物として存在する。これらの化合物のこのような異性体形態の全ては明確に本発明に含まれる。本発明の化合物は複数の互変異性型で表されてもよく、その場合は、本発明は本明細書に記載されている化合物の全ての互変異性型を明確に包含する。このような化合物のこのような異性体の全ては明確に本発明に含まれる。本明細書に記載されている化合物の全ての結晶形は明確に本発明に含まれる。
【0090】
天然又は合成異性体は当該技術分野で公知の幾つかの方法で分離することができる。2つのエナンチオマーのラセミ混合物を分離する方法は、キラル固定相を用いるクロマトグラフィーを包含する(例えば、“Chiral Liquid Chromatography,” W.J. Lough, Ed. Chapman and Hall, New York (1989) を参照されたい)。エナンチオマーは古典的な分割技術によっても分離できる。例えば、ジアステレオマー塩の形成及び分別結晶を用いてエナンチオマーを分離できる。カルボン酸のエナンチオマーを分離するために、エナンチオマー的に純粋なキラル塩基、例えば、ブルシン、キニーネ、エフェドリン、ストリキニーネなどを添加してジアステレオマー塩を形成できる。或いは、エナンチオマー的に純粋なキラルアルコール、例えば、メタノール等でジアステレオマーエステルを形成した後、ジアステレオマーエステルを分離して加水分解して、遊離したエナンチオマーが豊富なカルボン酸を得ることができる。アミノ化合物の光学異性体を分離するために、キラルカルボン酸又はスルホン酸、例えばカンファースルホン酸、酒石酸、マンデル酸又は乳酸等を添加してジアステレオマー塩を形成することができる。
【0091】
本発明の化合物を得る方法には、購入、合成或いは別の方法で化合物を入手することが含まれる。本発明の化合物を合成することは、当該技術分野における通常の知識を有する化学者の手法の範囲内である。競合する副生成物を最小化する必要がある場合、反応条件を最適化する方法は当該技術分野において公知である。方法は、最終的に本明細書の化合物の合成を可能にするために、具体的に本明細書に記載されている工程の前或いは後に、適切な保護基を付加又は除去する工程を付加的に包含していてもよい。さらに、様々な工程を代替え順序で又は交互に実施して所望の化合物を得ることもできる。適切な化合物を合成するのに有用な合成化学変換及び保護基手法(保護及び脱保護)は当該技術分野で公知であって、例えば、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); T.W. Greene and P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley and Sons (1999); L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994); and L. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995) 及びこれらの続版に記載されているものを包含する。
【0092】
(治療方法)
一態様では、本発明は細胞を1つ又はそれ以上の本発明化合物と接触させることを含んでいる細胞におけるMCL−1を調節する方法を包含している。このような調節はプログラム細胞死又はアポトーシス、自食性の細胞死;壊死性細胞死;細胞代謝;細胞分裂;細胞分化;細胞移動;細胞生着;組織修復;RNA転写及びプロセッシング;又はタンパク質の多量体化或いは解離の調節に有用である。
【0093】
本明細書で用いられる用語「調節」は、本明細書に記載されている少なくとも1つの本発明化合物の存在に対する直接的或いは間接的応答としての、該化合物が存在しないときの活性と比較した、活性の変化を示す。この変化は活性の増大であっても或いは活性の減少であってもよく、そして化合物のMCL−1との直接相互作用に起因していても、或いは順にMCL−1と相互作用するか又はMCL−1活性に影響する1つ又はそれ以上の他の因子との化合物の相互作用に起因していてもよい。ある特定の実施態様では、調節は化合物とMCL−1の間の共有結合の結果であってもよい。ある特定の実施態様では、調節は化合物とMCL−1の間の非共有結合の結果であってもよい。ある特定の実施態様では、調節は化合物と、MCL−1の確立されたBH3結合部位との、或いはMCL−1の確立されたBH3結合部位と関係のないMCL−1の残りの部分との間の共有結合の結果であってよい。ある特定の実施態様では、調節は化合物と、MCL−1の確立されたBH3結合部位との、或いはMCL−1の確立されたBH3結合部位と関係のないMCL−1の残りの部分との間の非共有結合の結果であってよい。更に別の実施態様では、調節は化合物と、MCL−1のC286残基との間の共有結合の結果であってよい。ある特定の実施態様では、調節は化合物と、MCL−1のC286残基(の領域)との間の非共有結合の結果であってよい。
【0094】
一態様では、本発明は、その必要のある哺乳動物に1つ又はそれ以上の本発明化合物の治療有効量を投与することを含んでなる、哺乳動物における過剰増殖性疾患を治療する方法を包含している。
【0095】
本明細書で用いられる用語「過剰増殖性疾患」は、不規則な又は異常に高い率の細胞分裂(これは細胞の急速な増殖を引き起こす)、或いは細胞の蓄積を引き起こす天然の細胞死経路の妨害、又はこれらの組合わせに関連している疾患を示す。過剰増殖性疾患は、これに限定されないが、例えば、乾癬、ケロイド、及び皮膚に影響を及ぼすその他の過形成、良性前立腺肥大(BPH)、固形及び液性癌、例えば、胸部、呼吸器、脳、生殖器、消化管、尿管、眼、肝臓、皮膚、頭頸部、甲状腺、副甲状腺などの癌及びこれらの遠位転移、リンパ腫、肉腫、及び白血病を包含する。
【0096】
本発明の更に別の態様は、その必要のある哺乳動物に1つ又はそれ以上の本発明化合物の治療有効量を投与することを含んでなる、哺乳動物における細胞周期調節障害を治療する方法を包含している。
【0097】
本明細書で用いられる用語「細胞周期調節障害」は、多くの悪性腫瘍で観察される、細胞周期調節メカニズムの障害に関連していて、癌細胞の無制御増殖に直接関連している。細胞周期調節障害は細胞生育の1つ又はそれ以上の段階、細胞周期のG、S、G、及びMフェーズの調節劣化の結果であって、これに限定されないが、p27Kipl、cdk2、cdk4、cdk6、chkl、cdc25、サイクリンB、サイクリンH、サイクリンD、及びサイクリンEを含む1つ又はそれ以上の細胞周期調節剤の劣化を含んでいてよい。
【0098】
胸部癌(乳癌)の例は、これに限定されないが、浸潤性腺管癌、浸潤性小葉癌、非浸潤性乳管癌、及び上皮内小葉癌を包含する。
【0099】
呼吸器の癌の例は、これに限定されないが、小細胞及び非小細胞肺癌を、更に気管支腺腫及び胸膜肺芽腫を包含する。
【0100】
脳腫瘍の例は、これに限定されないが、脳幹及び視床下部膠腫、小脳及び大脳星細胞腫、髄芽細胞腫、上衣細胞腫を、更に神経外胚葉及び松果体腫瘍を包含する。
【0101】
男性生殖器の腫瘍は、これに限定されないが、前立腺及び精巣癌を包含する。女性生殖器の腫瘍は、これに限定されないが、子宮内膜の、子宮頸部の、卵巣の、膣の及び外陰部の癌を、更に子宮の肉腫を包含する。
【0102】
消化管の癌は、これに限定されないが、肛門の、結腸の、結腸直腸の、食道の、胆嚢の、胃の、膵臓の、直腸の、小腸の、及び唾液腺の癌を包含する。
【0103】
尿管の腫瘍は、これに限定されないが、膀胱癌、陰茎癌、腎臓癌、腎盂癌、尿管癌、尿道癌及びヒト腎乳頭癌を包含する。
【0104】
眼の癌は、これに限定されないが、眼内黒色腫及び網膜芽細胞腫を包含する。
【0105】
肝臓癌の例は、これに限定されないが、幹細胞癌(線維層板型変異が有る或いは無い肝細胞癌)、胆管細胞癌(肝内胆管癌)、及び管細胞胆管混合癌を包含する。
【0106】
皮膚癌は、これに限定されないが、扁平上皮癌、カポシ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞癌、及び非黒色腫皮膚癌を包含する。
【0107】
頭頸部癌は、これに限定されないが、喉頭癌、下咽頭癌、鼻咽頭癌、口腔咽頭癌、口唇及び口腔癌、並びに扁平上皮癌を包含する。リンパ腫は、これに限定されないが、エイズ関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、ホジキン病、及び中枢神経系のリンパ腫を包含する。
【0108】
肉腫は、これに限定されないが、軟組織の肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫、及び横紋筋肉腫を包含する。
【0109】
白血病は、これに限定されないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、及び毛様細胞白血病を包含する。
【0110】
一態様では、本発明は、その必要のある哺乳動物に1つ又はそれ以上の本発明化合物の治療有効量を投与することを含んでいる、哺乳動物における血管新生を治療する方法を含んでいる。
【0111】
本明細書で用いられる用語「血管新生」は、過剰及び/又は異常な血管新生に関連している疾患を示す。
【0112】
血管新生の不適正で異所性の過剰は臓器に有害である。多数の病態は外来性血管の生育に関連している。これらは、例えば、糖尿病性網膜症、虚血性網膜静脈閉塞症、及び未熟児網膜症(Aiello et al. New Engl. J. Med. 1994, 331, 1480; Peer et al. Lab. Invest. 1995, 72, 638), 加齢黄斑変性症 (AMD; Lopez et al. Invest. Opththalmol. Vis. Sci. 1996, 37, 855を参照されたい)、血管新生緑内障、乾癬、後水晶体線維増殖症、血管線維腫、炎症、関節リウマチ(RA)、再狭窄、ステント内再狭窄、移植血管再狭窄、等を包含する。さらに、癌及び新生物組織に関連している増大した血液供給は、生育を促進し、急速な腫瘍増大及び転移をもたらす。その上、腫瘍内の新規な血管及びリンパ管の生育は反乱細胞のために逃げ道を提供し、転移及びその結果として癌の拡散を促進する。従って、本発明の化合物は例えば、血管形成を阻害又は減少して;内皮細胞増殖又は血管形成にに関わるその他のタイプを阻害及び/又は減少して、更にそのような細胞型の細胞死又はアポトーシスを引き起こすことにより、上記の血管形成障害の何れかを治療及び/又は予防するために利用できる。
【0113】
本発明の別の態様には、その必要のある哺乳動物に1つ又はそれ以上の本発明化合物の治療有効量を投与することを含む、哺乳動物における病原体又は感染した細胞生存を阻害して感染性疾患を治療する方法が含まれる。
【0114】
感染性疾患の例は、これに限定されないが、AIDS、肺胞性包虫症(AHD、エキノコックス)、アメーバ症(赤痢アメーバ感染症)、住血線虫感染症、アニキサス症、炭疽病、バベシア症(バベシア感染)、バランチジウム感染症(バランチジウム症)、アライグマ回虫感染症(Raccon Roundworm)、ビルハルツ住血吸虫(住血吸虫症)、ブラストシスチス・ホミニス感染症(ブラストミセス症)、ボレリア症(Borreliosis)、ボツリヌス症、ブレイナード下痢症、ブルセラ症、BSE(牛海綿状脳症)、カンジダ症、毛頭虫症(毛頭虫感染症)、CFS(慢性疲労性症候群)、シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症)、水痘(水痘帯状ヘルペスウィルス)、肺炎クラミジア感染症、コレラ、慢性疲労症候群、CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)、肝吸虫症(肝吸虫感染症)、CLM(皮膚幼虫移行症、鉤虫感染症)、コクシジオイデス症、結膜炎、コクサッキーウィルスA16(手足口病)、クリプトコッカス症、クリプトスポリジウム感染症(クリプトスポリジウム症)、ネッタイイエカ(西ナイルウィルスの媒介)、皮膚幼虫移行症(CLM)、シクロスポラ症(シクロスポラ感染症)、嚢虫症(神経嚢虫症)、サイトメガロウィルス感染症、デング/デング熱、瓜実条虫症(イヌ・ネコ条虫)、エボラウィルス出血熱、エキノコックス症(多包虫症)、脳炎、大腸アメーバ感染症、非病原性赤痢アメーバ感染症、ハルトマンアメーバ感染症、赤痢アメーバ感染症(アメーバ症)、ポルキアメーバ感染症、蟯虫症(蟯虫感染症)、エンテロウィルス感染症(非ポリオ)、エプスタイン・バーウィルス感染症、大腸菌感染症、食品媒介性感染症、口蹄疫、真菌性皮膚炎、胃腸炎、A群連鎖球菌感染症、B群連鎖球菌感染症、ハンセン病(ライ病)、ハンタウィルス肺症候群、アタマジラミ感染(シラミ寄生症)、ヘリコバクター・ピロリ感染症、血液疾患、ヘンドラウィルス感染症、肝炎(HCV、HBV)、帯状疱疹、HIV感染症、ヒトエールキア症、ヒトパラインフルエンザウィルス感染症、インフルエンザ、イソスポラ症(イソスポラ感染症)、ラッサ熱、リーシュマニア症、カラアザール(黒熱病、リーシュマニア感染症)、シラミ(コロモシラミ、アタマジラミ、ケジラミ)、ライム病、マラリア、マーブルグ出血熱、麻疹、髄膜炎、蚊が媒介する疾患、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)感染症、ネグレリア感染症、院内感染症、非病原性腸アメーバ感染症、回旋糸条虫症(河川盲目症)、オピストリキス症(肝吸虫感染症)、パルボウィルス感染症、ペスト、PCP(カリニ肺炎)、ポリオ、Q熱、狂犬病、呼吸器多核体ウィルス(RSV)感染症、リウマチ熱、リフトバレー熱、河川盲目症(回旋糸条虫症)、ロタウィルス感染症、回虫感染症、サルモネラ症、腸炎菌感染症、疥癬、細菌性赤痢、帯状疱疹、睡眠病、天然痘、連鎖球菌感染症、条虫症(条虫感染症)、破傷風、毒素性ショック症候群、結核、潰瘍(消化性潰瘍疾患)、バレー熱、腸炎ビブリオ感染症、ビブリオ・バルニフィカス感染症、ウィルス性出血熱、疣贅、飲用水媒介感染症、西ナイルウィルス感染症(西ナイル脳炎)、百日咳、黄熱病、結核、ライ病、ミコバクテリア誘発髄膜炎、シャーガス病、ブドウ球菌感染による志賀毒素様毒素の作用、髄膜炎菌感染症、及びライム病菌又は梅毒トレポネーマ由来の感染症を包含する。
【0115】
本発明のさらに別の態様は、その必要のある哺乳動物に1つ又はそれ以上の本発明化合物の治療有効量を投与することを含む、哺乳動物におけるオートファジー調節障害を治療する方法を含んでいる。
【0116】
本明細書で用いられる用語「オートファジー調節障害」は細胞のオートファジーシステム、すなわち、これに限定されないが、シャペロンが介在するオートファジー、マクロオートファジー、ミクロオートファジーを包含する、同一細胞内に発生する酵素の活性を介する細胞による自己消化、の障害に関している。オートファジー調節の障害は、これに限定されないが、ダノン病、過剰なオートファジーを伴うX連鎖ミオパチー、乳児型自食性空胞型ミオパチー、小児型自食性空胞型ミオパチー、多臓器併発を伴う成人発症自食性空胞型ミオパチー、LGMD 1A、中毒性ミオパチー、炎症性ミオパチー、低カリウム血性ミオパチー、酸性マルターゼ欠乏症、炎症性腸疾患関連、オートファジー16−like 1(ATG16L1)、LRG47、及びオートファジーが介在する化学療法又は放射線治療を回避する癌細胞又は癌幹細胞の生存を包含する。
【0117】
本発明のさらに別の態様は、その必要のある哺乳動物に1つ又はそれ以上の本発明化合物の治療有効量を投与することを含む、哺乳動物における自己免疫疾患を治療する方法を提供する。
【0118】
自己免疫疾患の例は、これに限定されないが、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症; 自己免疫性溶血性貧血;黒色表皮腫、アレルギー性接触皮膚炎;アジソン病;アトピー性皮膚炎;円形脱毛症;汎発性脱毛症;アミロイドーシス;アナフィラキシー性紫斑病;アナフィラキシー様反応;再生不良性貧血;血管浮腫、遺伝性;血管浮腫、突発性;強直性脊椎炎;動脈炎、頭蓋;動脈炎、巨細胞;動脈炎、高安;動脈炎、側頭部;喘息;毛細血管拡張症;自己免疫性卵巣炎;自己免疫性精巣炎;自己免疫性多内分泌腺不全;ベーチェット病;ベルジェ病;バージャー病;水疱性天疱瘡;カンジダ症、慢性皮膚粘膜;カプラン症候群;心筋梗塞後症候群;心膜切開後症候群;心臓炎;セリアック病;シャーガス病;チェディアック・東症候群;チャーグ・ストラウス病;コーガン症候群;寒冷凝集素病;CREST症候群;クローン病;クリオグロブリン血症;原因不明の線維化性胞隔炎;皮膚炎、ヘルペス状;皮膚筋炎;糖尿病;ダイアモンド・ブラックファン症候群;ディジョージ症候群;円板状エルテマトーデス;好酸球性筋膜炎;上強膜炎;持久性隆起性紅斑;有縁性紅斑;多形性紅斑;結節性紅斑;家族性地中海熱;フェルティ症候群;線維症、肺;糸球体腎炎、アナフィラキシ様;糸球体腎炎、自己免疫性;糸球体腎炎、連鎖球菌感染後;糸球体腎炎、移植後;糸球体症、膜性;グッドパスチャー症候群;移植片対宿主病;顆粒球減少症、免疫介在;環状肉芽腫;肉芽腫症、アレルギー性;肉芽腫性筋炎;グレーブス病;橋本甲状腺炎;新生児溶血性疾患;ヘモクロマトーシス、突発性;ヘノッホ・シェーンライン紫斑病;肝炎、慢性活動性及び慢性進行性;組織球症X;好酸球増加症候群;特発性血小板減少性紫斑病;ヨブ症候群;若年性皮膚筋炎;若年性関節リウマチ、若年性慢性関節炎;川崎病;角膜炎;乾性角結膜炎;ランドリー・ギラン・バレー・ストロール症候群;ライ病、ライ腫性;レフラー症候群;ライエル症候群;ライム病;リンパ腫様肉芽腫症;マスト細胞症、全身性;混合性結合組織病;多発性単神経炎;マックル・ウェルズ症候群;皮膚粘膜リンパ節症候群;皮膚粘膜リンパ節症候群;多中心性細網組織球増殖症;多発性硬化症;重症筋無力症;菌状息肉腫;壊死性血管炎、全身性;ネフローゼ症候群;重複性症候群;脂肪組織炎;発作性寒冷ヘモグロビン尿症;発作性夜間ヘモグロビン尿症;天疱瘡;紅斑性天疱瘡;落葉状天疱瘡;尋常性天疱瘡;鳩飼病;肺炎、過敏性;結節性多発動脈炎;リウマチ性多発筋痛症;多発性筋炎;多発性神経炎、突発性;ポルトガル家族性多発性ニューロパチー;前子癇/子癇;原発性胆汁性肝硬変;進行性全身性硬化症(強皮症);乾癬;乾癬性関節炎;肺胞タンパク症;肺線維症、レイノー病/症候群;リーデル甲状腺炎;ライター症候群、再発性多発性軟骨炎;リウマチ熱;関節リウマチ;サルコイドーシス;強膜炎;硬化性胆管炎;血清病;セザリー症候群;シェーグレン症候群;スティブンス・ジョンソン症候群;スティル病;亜急性硬化性全脳炎;交感性眼炎;全身性エリテマトーデス;移植拒絶反応;潰瘍性大腸炎;未分化型結合組織病;蕁麻疹、慢性;蕁麻疹、寒冷;ぶどう膜炎;白斑症;ウェーバー・クリスチャン病;ウェグナー肉芽腫症;及びウィスコット・アルドリッチ症候群を包含する。
【0119】
別の態様では、本発明は、その必要のあるる対象に1つ又はそれ以上の本発明化合物の治療有効量を投与することを含む、対象における細胞の生着を増強する方法を提供する。
【0120】
本明細書で用いられる語句「細胞の生着を増強する」は、細胞移植の効率、質、又は速度の改善を示し、これは標的組織への改善された回帰、改善された接着、減少した拒絶等に起因している。細胞生着の可能性を評価する方法は、例えば、細胞遊走及び別のインビトロ技術、並びに実際のインビボ移植由来の組織及び臓器の組織学的、免疫学的及び/又は放射線学的評価を包含する。ある特定の態様では、用語「細胞の生着を増強する」は、これに限定されないが、例えば骨髄移植、幹細胞置換、及び皮膚移植と関連して、対象が細胞で処置されている疾患の治療も包含する。
【0121】
別の態様では、本発明は、その必要のある対象に1つ又はそれ以上の本発明化合物の治療有効量を投与することを含む、対象における創傷の修復を増進する方法を提供する。
【0122】
本明細書で用いられる用語「創傷の修復を増進する」は、これに限定されないが、肉芽組織の形成;創傷の縮小;及び/又は上皮形成の誘発(すなわち、上皮組織における新しい細胞の生成)を包含する。創傷の修復は創傷面積の減少によって都合良く測定される。ある特定の態様では、用語「創傷の修復を増進する」は、これに限定されないが、対象が内部又は外部の何れかの組織損傷を治療されている障害を、臓器又は組織を完全に修復することを目的にして、治療することも包含する。
【0123】
別の態様では、本発明は、その必要のある対象に1つ又はそれ以上の本発明化合物の治療有効量を投与することを含む、対象における炎症性疾患を治療する方法を提供する。
【0124】
本明細書で用いられる用語「炎症性疾患」は、炎症の病的状態をもたらす1つ又はそれ以上の異常な病理学的過程又はその他の病理学的応答(例えば、有害な或いは有毒な刺激に対する応答など)と関連している疾患又は障害を示す。炎症性疾患は急性又は慢性炎症疾患であってよく、これは感染性或いは非感染性原因によってもたらされる。
多種の感染性要因は、髄膜炎、脳炎、ブドウ膜炎、結腸炎、結核、皮膚炎、及び成人呼吸促迫症候群を包含する。非感染性要因は、外傷(熱傷、切り傷、打撲傷、圧坐損傷)、自己免疫疾患、及び臓器拒絶反応の出現を包含する。
従って、特定の態様では、炎症性疾患は:アテローム性動脈硬化症(動脈硬化症);多発性硬化症、全身性エリトマトーデス、リウマチ性多発性筋痛(PMR)、痛風性関節炎、変性性関節炎、腱炎、滑液包炎、乾癬、線維症、骨関節炎、関節リウマチ及び炎症性関節炎の別の形態、シェーグレン症候群、全身性進行性硬化症(強皮症)、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、天疱瘡、類天疱瘡、I型糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、グレーブス病、グッドパスチャー病、混合性結合組織病、硬化性胆管炎、クローン病(限局性腸炎)及び潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患、悪性貧血、炎症性皮膚疾患のような、自己免疫疾患;通常型間質性肺炎(UIP)、石綿肺症、珪肺症、気管支拡張症、ベリリウム症、滑石肺症、塵肺症の全形態、サルコイドーシス(肺及びその他の臓器における)、剥離性間質性肺炎、リンパ球様間質性肺炎、巨細胞性間質性肺炎、細胞性間質性肺炎、外因性アレルギー性肺胞炎、ウェゲナー肉芽腫症及び血管炎の関連形態(側頭動脈炎及び結節性多発動脈炎);敗血症;自己免疫と思われない炎症性皮膚疾患;慢性活動性肝炎;遅延型過敏反応(例えば、毒ツタ皮膚炎);何らかの原因による肺炎又は他の呼吸器炎症;何らかの病因による成人呼吸窮迫症候群(ARDS);炎症性浮腫を伴う脳炎;これに限定されないが、喘息、花粉症、皮膚アレルギー、急性アナフィラキシーを含む即時型アレルギー過敏反応;これに限定されないが、リウマチ熱、何らかの原因による急性及び/又は慢性糸球体腎炎(特異的感染後(例えば、連鎖球菌後)糸球体腎炎を含む)、全身性エリテマトーデスの急性増悪、を含む免疫複合体の急性沈着に関連する疾患;腎盂腎炎;蜂巣炎;膀胱炎;急性及び/又は慢性胆嚢炎;及び消化管、膀胱、心臓又はその他の臓器に沿ってどこにでも生じる一過性の虚血、特に破裂しやすいものを生じる疾患;同種臓器又は組織移植による急性期における同種移植の拒絶及び慢性宿主対移植片拒絶を含む、臓器移植又は組織同種移植の後遺症を含む群から選ばれる疾患に起因している。
用語「炎症性疾患」は、虫垂炎、動脈炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、子宮頸管炎、胆管炎、繊毛羊膜炎、結膜炎、涙腺炎、皮膚筋炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、歯肉炎、回腸炎、虹彩炎、喉頭炎、脊髄炎、心筋炎、腎炎、臍炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、骨膜炎、へんとう腺炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、外陰炎、及び外陰膣炎、血管炎、慢性気管支炎、骨髄炎、視神経炎、側頭動脈炎、横断性性脊髄炎、壊疽性筋膜炎、肝炎、及び壊死性腸炎も包含する。
【0125】
特定の態様では、本発明は、ゴシポール、セラストロール、マノアリド、u73122、ビチオノール及びヘキサクロロフェンから選ばれる1つ又はそれ以上の化合物と細胞を接触させることを含む、細胞におけるMCL−1を標的とする方法を包含している。このような標的化は、プログラムされた細胞死、又はアポトーシス、自食性の細胞死;壊死性細胞死;細胞代謝;細胞分裂;細胞分化;RNAの転写及びプロセッシング;又はタンパク質の多量体化又は解離の調節において有用である。
【0126】
本明細書で用いられる用語「標的にする」は、化合物とMCL−1との直接的な相互作用を、或いは化合物と、MCL−1と次々に相互作用するか又はMCL−1活性に影響する1つ又はそれ以上の因子との相互作用を示す。
【0127】
(投与)
ある特定の実施態様では、本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を、薬学的に許容される製剤中で対象に投与する。ある特定の実施態様では、本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物、或いは医薬組成物中の本発明化合物は、局所、静脈内、非経口又は経口投与に適している。本発明の方法は更に、本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の治療有効量を対象に投与することを含んでいる。
【0128】
語句「薬学的に許容される」は、正当な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、或いはその他の問題点又は合併症なしで、妥当なベネフィット/リスク比に見合っている、ヒト及び動物の組織と接触させて用いるのに適している、本発明の化合物、本発明の化合物を含有している組成物、及び/又は剤形を示す。
【0129】
語句「薬学的に許容される担体」は、ある臓器又は身体の部分から、他の臓器又は身体の部分へ対象となる化学物質を運搬又は輸送することに関わっている、薬学的に許容される物質、組成物又は賦形剤を包含する。それぞれの担体は、製剤の他の成分と適合して患者に対して有害ではないという意味で「許容され」なければならない。
【0130】
これらの組成物を製造する方法は、本発明の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物或いは水和物を、担体及び、任意に1つ又はそれ以上の副成分と会合させる工程を包含する。これらの組成物は保存剤、湿潤剤、乳化剤及び分散剤のような添加剤を含有していてもよい。
【0131】
選択された投与経路に関わらず、適切な塩、溶媒和物、又は水和物の形態で用いられてもよい、本発明の化合物、及び/又は本発明の化合物の医薬組成物は、当業者に公知の従来の方法で薬学的に許容される剤形に製剤化される。
【0132】
製剤は有効量で対象に提供される。用語「有効量」は、必要な用量及び期間で、所望の結果を達成するために有効な量を包含する。本発明の化合物の有効量は、病状、対象の年齢及び体重、及び対象において望ましい応答を導き出す化合物の能力のような、因子によって変化するだろう。最適な治療応答をもたらすように投与計画を調整することができる。
【0133】
有効量は一般に医師によってその都度決定され、そしてそれは当業者の技術範囲内である。一般に、インビボでの治療又は診断のための用量は変化するだろう。適切な用量を決定するときには、一般に幾つかの因子が考慮される。これらの因子は、患者の年齢、性別及び体重、治療する疾患、及び疾患の重症度を包含する。さらに、副作用を最小にするように有効量を選択することが好ましい。例えば、本発明の化合物の有効量は、本明細書に開示されているように疾患を治療又は予防する一方、低血圧のような副作用を最小限にするように選択することが好ましい。
【0134】
本発明の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の適切な用量及び製剤は、投与する医師によって経験的に決定できる。適切な組成物及び投与用量を製造するために、それぞれが参照により本明細書に取り込まれているRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 17th edition, Mack Publishing Company, 及びPhysician's Desk Reference のような標準的なテキストを参照することができる。本明細書に記載されている使用のためのパラメータを考慮すると、適切な用量の決定は当業者の技術範囲内である。
【0135】
不必要な実験なしで、投与のための組成物及び製剤を製造するために、参照により本明細書に取り込まれているRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 17th edition, Mack Publishing Company, のような標準的なテキストを参照することができる。適切な用量は本明細書で引用されているテキスト及び文献に基づいても決定できる。適切な用量の決定は、本明細書のパラメータを考慮すると、当業者の技術範囲内である。
【0136】
治療に関して、有効量は、炎症性症状又は本明細書に開示されるようなその他の疾患、或いはそれらの症状を和らげ、改善し、安定化し、その進行を後退させるか或いは遅らせるのに十分な量である。治療有効量は1回投与又は連続投与で提供することができる。アジュバントに関して、有効量は、抗炎症薬又は免疫原に対する抗炎症応答又は免疫応答を増強するのに十分な量である。有効量は一般に医師によってその都度決定され、そしてそれは当業者の技術範囲内である。
【0137】
一般に、インビボでの治療又は診断のための用量は変化する。適切な用量を決定するときには、一般に幾つかの因子が考慮される。これらの因子は、患者の年齢、性別及び体重、治療する疾患、疾患の重症度及び投与方法を包含する。
【0138】
本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の用量は、1日当り約0.01mg〜約1,000mg;1日当り約0.1mg〜約250mg;1日当り約0.5mg〜約100mg;又は1日当り約1mg〜約5mgに変えることができる。用量範囲の確定は十分に当業者の技術範囲である。本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の用量は、体重1kg当り約0.001〜25mgの範囲でよい。このような用量は、例えば、反復投与を行うか否か、投与する組織のタイプ及び経路、個体の状態、所望の目的及び当業者に公知のその他の因子によって、変えることができる。病徴の減少のように、望ましい測定可能なパラメータが検出されるまで、投与を、まれに、又は定期的に週に1回の頻度で行うことができる。次いで、投与を、必要に応じて、2週間に1回又は月に1回のように減らすことができる。
【0139】
治療有効量を1回又はそれ以上の用量で投与することができる。用語「投与」又は「投与すること」は、化合物をその目的とする機能を奏するように対象に導入する経路を包含する。使用可能な投与経路の例は、注射(皮下、静脈内、非経口、腹腔内、鞘内)、経口、吸入、経直腸及び経皮を包含する。
【0140】
本明細書で用いられる語句「非経口投与」及び「非経口的に投与された」は腸内及び局所投与以外の、通常は注射による投与方法を意味し、これに限定されないが、静脈内、筋肉内、動脈内、鞘内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、動脈内、被膜下、くも膜下、髄腔内及び胸骨下注射及び点滴を包含する。
【0141】
本明細書で用いられる語句「全身投与」、「全身的に投与された」、「末梢投与」及び「末梢に投与された」は、化合物(複数でも)、薬剤又はその他の物質を、それが患者の系に入って、代謝又は他の類似の過程を受けるようにすることを意味し、例えば、皮下投与である。
【0142】
このような用量は、例えば、反復投与を行うか否か、投与する組織のタイプ及び経路、個体の状態、所望の目的及び当業者に公知のその他の因子によって、変えることができる。
【0143】
有効な投与経路は、皮下、筋肉内、腹腔内、皮内、経口、経鼻、肺内(すなわち、エアゾールによって)、静脈内、筋肉内に、皮下に、腔内、随腔内又は経皮的投与の、単独又は他の薬剤との併用を包含する。
【0144】
細胞を本発明の化合物を含有している組成物と、ある特定の態様ではインビボで、或いはある特定の態様ではインビトロで、接触させることができる。インビボにおいて細胞を接触させることには、細胞が本発明の化合物と接触するように、対象又は組織に組成物を投与することが包含できる。インビトロにおいて細胞を接触することには、例えば、細胞を本発明の化合物又は本質的に本発明の化合物からなる組成物と、直接、又は細胞用の生育倍地にイリナダロン(irinadalone)又は組成物を添加することにより、接触させることを包含できる。
【0145】
(追加の/第2治療薬)
本発明の化合物及び組成物は、1つ又はそれ以上の追加の治療薬と共に、本発明の化合物と別々に又は同一製剤中での何れかで、投与することができる。
【0146】
ある特定の実施態様では、本発明の化合物及び組成物は細胞又は対象を1つ又はそれ以上の第2治療薬に感作させるのに有用である。このような実施態様では、本発明は、当該細胞に1つ又はそれ以上の本発明の化合物の感作量を投与することを含んでなる、細胞を第2治療薬に感作させる方法を提供する。感作量は、本発明の化合物又は組成物が存在しないときの細胞による応答と比較して、第2治療薬に対する細胞によるより大きな応答を生じさせることができる何れかの量であってよい。ある特定の実施態様では、感作量は治療有効量である。別の実施態様では、感作量は治療有効量より低い。
【0147】
本発明の化合物及び組成物は、1つ又はそれ以上の追加の治療薬と共に、本発明の化合物と別々に又は同一製剤中での何れかで、投与することができる。
【0148】
追加の治療薬は、これに限定されないが、制酸剤、抗生物質、制吐薬、抗鬱薬、及び抗真菌薬、抗炎症薬、抗ウィルス剤、抗癌剤、免疫調節薬、ベータインターフェロン、ホルモン剤又はサイトカインを包含する。
【0149】
追加の治療薬は更に、これに限定されないが、細胞死受容体刺激剤(例えば、TRAIL)、HDAC阻害剤(例えば、SAHA)、プロテアソーム阻害剤(例えば、Bortezomib)、BCL−2ファミリー阻害剤(例えば、ABT−737、ABT−263、オバトクラックス)、キナーゼ阻害剤(例えば、Gleevac、Raf阻害剤)、有糸分裂阻害剤(例えば、Taxol)、ヌクレオシド類似体(例えば、Gemcitabine)、及び抗癌性モノクローナル抗体(例えば、セツキシマブ)、副腎皮質ステロイド(例えば、デキサメサゾン)、DNA損傷剤(例えば、シスプラチン)、代謝拮抗薬(例えば、メトトレキセート)を包含する。
【0150】
本発明の化合物は制酸剤と組合わせて製剤化することができる。例えば、これらは、塩基性炭酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、次サリチル酸ビスマス、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、リン酸カルシウム、ジヒドロキシアルミニウム炭酸ナトリウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、シメチコン、グリシン、又はこれらの組合わせと共に製剤化することができる。
【0151】
本発明の化合物は抗生物質と組合わせて製剤化することができる。例えば、これらは、マクロライド(例えば、トブラマイシン)、セファロスポリン(例えば、セファレキシン、セフラジン、セフロキシム、セフプロジル、セファクロル、セフィキシム又はセファドロキシル)、クラリスロマイシン(例えば、クラリスロマイシン)、エリスロマイシン(例えば、エリスロマイシン)、ペニシリン(例えば、ペニシリンV)又はキノロン(例えば、オフロキサシン、シプロフロキサシン又はノルフロキサシン)、アミノグリコシド系抗生物質(例えば、アプラマイシン、アルベカシン、バンベルマイシン、ブチロシン、ジベカシン、ネオマイシン、ネオマイシン、ウンデシレン酸塩、ネチルマイシン、パロモマイシン、リボスタマイシン、シソミシン、及びスペクチノマイシン)、アンフェニコール抗生物質(例えば、アジダムフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコール、及びチアムフェニコール)、アンサマイシン抗生物質(例えば、リファミド及びリファンピン)、カルバセフェム(例えば、ロラカルベフ)、カルバペネム(例えば、ビアペネム及びイミペネム)、セファロスポリン類(セファクロール、セファドロキシル、セファマンドール、セファトリジン、セファゼドン、セフォゾプラン、セフピミソール、セフピラミド、及びセフピロム)、セファマイシン系抗生物質(例えば、セフブペラゾン、セフメタゾール、及びセフミノクス)、モノバクタム(例えば、アズトレオナム、カルモナム及びチゲモナム)、オキサセフェム(例えば、フロモキセフ、及びモキサラクタム)、ペニシリン系抗生物質(例えば、アムジノシリン、アムジノシリンピボキシル、アモキシシリン、バカンピシリン、ベンジルペニシリン酸、ベンジルペニシリンナトリウム、エピシリン、フェンベニシリン、フロキサシリン、ペナメシリン、ペネタマートヨウ化水素酸塩、0−ベネタミンペニシリン、ペニシリンO、ペニシリンV、ベンザチンペニシリンV、ヒドラバミンペニシリンV、ペニメピサイクリン、及びフェネチシリンカリウム)、リンコサミド(例えば、クリンダマイシン、及びリンコマイシン)、アンホマイシン、バシトラシン、カプレオマイシン、コリスチン、エンジュラシジン、エンビオマイシン、テトラサイクリン類(例えば、アピシクリン、クロルテトラサイクリン、クロモシクリン、及びデメクロサイクリン)、2,4−ジアミノピリミジン類(例えば、ブロジモプリム)、ニトロフラン類(例えば、フラルタドン、及び塩化フラゾリウム、キノロン類及びそれらの類縁体(例えば、シノキサシン、クリナフロキサシン、フルメキン、及びグレパフロキサシン、スルホンアミド類(例えば、アセチルスルファメトキシピラジン、ベンジルスルファミド、ノプリルスルファミド、フタリルスルファセタミド、 スルファクリソイジン及びスルファシチン)、スルホン類(例えば、ジアチモスルホン、グルコスルホンナトリウム、及びソラスルホン)、サイクロセリン、ムピロシン及びツベリンと共に製剤化できる。
【0152】
本発明の化合物は制吐薬と組合わせて製剤化できる。適切な制吐薬は、これに限定されないが、メトクロプラミド、ドンペリドン、プロクロルペラジン、プロメタジン、クロルプロマジン、トリメトベンザミド、オンダンセトロン、グラニセトロン、ヒドロキシジン、アセチルロイシン、モノエタノールアミン、アリザプリド、アザセトロン、ベンズキナミド、ビエタナウチン、ブロモプリド、ブクリジン、クレボプリド、シクリジン、ジメチルヒドリネート(dimethylhydrinate)、ジフェニドール、ドラセトロン、メクリジン、メタラタール、メトピマジン、ナビロン、オキシペルンジル、ピパマジン、スコポラミン、スルピリド、テトラヒドロカンナビノール類、チエチルピラジン、チオプロペラジン、トロピセトロン、及びこれらの混合物を包含する。
【0153】
本発明の化合物は、抗鬱剤と共に製剤化、又は抗鬱剤と組合わせて製剤化できる。適切な抗鬱剤は、これに限定されないが、ビネダリン、カロキサゾン、シタロプラム、ジメタザン、フェンカミン、インダルピン、インデロキサジン塩酸塩、ネホパム、ノミフェンシン、オキシトリプタン、オキシペルチン、パロキセチン、セルトラリン、チアゼシム、トラゾドン、ベンモキシン、イプロクロジド、イプロニアジド、イソカルボキサジド、ニアラミド、オクタモキシン、フェネルジン、コチニン、ロリシプリン、ロリプラム、マプロチリン、メトラリンドール、ミアンセリン、ミルタザピン、アジナゾラム、アミトリプチリン、アミトリプチリンオキシド、アモキサピン、ブトリプチリン、クロミプラミン、デメキシプチリン、デシプラミン、ジベンゼピン、ジメタクリン、ドチエピン、ドキセピン、フルアシジン、イミプラミン、イミプラミン N−オキシド、イプリンドール、ロフェプラミン、メリトラセン、メタプラミン、ノルトリプチリン、ノキシプチリン、オピプラモール、ピゾチリン、プロピゼピン、プロトリプチリン、キヌプラミン、チアネプチン、トリミプラミン、アドラフィニル、ベナクチジン、ブプロピオン、ブタセチン、ジオキサドロール、デュロキセチン、エトペリドン、フェバルバメート、フェモキセチン、フェンペンタジオール、フルオキセチン、フルボキサミン、ヘマトポルフィリン、ヒペリシン、レボファセトペラン、メジホキサミン、ミルナシプラン、ミナプリン、モクロベミド、ネファゾドン、オキサフロザン、ピベラリン、プロリンタン、ピリスクシデアノル、リタンセリン、ロキシンドール、塩化ルビジウム、スルピリド、タンドスピロン、トザリノン、トフェナシン、トロキサトン、トラニルシプロミン、L−トリプトファン、ベンラファキシン、ビロキサジン、及びジメルジンを包含する。
【0154】
本発明の化合物は抗真菌剤と組合わせて製剤化できる。適切な抗真菌剤は、これに限定されないが、アンホテリシンB、イトラコナゾール、ケトコナゾール、フルコナゾール、髄腔内、フルシトシン、ミコナゾール、ブトコナゾール、クロトリマゾール、ナイスタチン、テルコナゾール、チオコナゾール、シクロピロクス、エコナゾール、ハロプログリン、ナフチフィン、テルビナフィン、ウンデシレン酸塩、及びグルセオフルビンを包含する。
【0155】
本発明の化合物は抗炎症剤と組合わせて製剤化できる。有用な抗炎症剤は、これに限定されないが、サリチル酸、アセチルサリチル酸、サリチル酸メチル、ジフルニサル、サルサレート、オルサラジン、スルファサラジン、アセトアミノフェン、インドメタシン、スリンダック、エトドラク、メフェナミン酸、メクロフェナム酸ナトリウム、トルメチン、ケトロラク、ジクロフェナック、イブプロフェン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルビプロフェン、オキサプロジン、ピロキシカム、メロキシカム、アンピロキシカム、ドロキシカム、ピボキシカム(pivoxicam)、テノキシカム、ナブメトン、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、アンチピリン、アミノピリン、アパゾン及びニメスリドのような非ステロイド性抗炎症薬;これに限定されないが、ジレウトン、オーロチオグルコース、金チオリンゴ酸ナトリウム及びオーラノフィンを含む、ロイコトリエン拮抗薬;これに限定されないが、プロピオン酸アルクロメタゾン、アムシノニド、プロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン、安息香酸ベタメタゾン、プロピオン酸ベタメタゾンプロ、リン酸ベタメタゾンナトリウム、吉草酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、ピバル酸クロコルトロン、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン誘導体、デソニド、デソオキシメタゾン、デキサメタゾン、フルニソリド、フルコキシノリド、フルランドレノリド、ハルシノシド、メドリゾン、メチルプレドニゾロン酢酸塩、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、フランカルボン酸モメタゾン、酢酸パラメタゾン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、テブト酸プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、二酢酸トリアムシノロン、及びトリアムシノロンヘキサセトニドを含む、ステロイド;及びこれに限定されないが、メトトレキサート、コルヒチン、アロプリノール、プロベネシド、スルフィンピラゾン及びベンズブロマロンを含む、その他の抗炎症薬を包含する。
【0156】
本発明の化合物はその他の抗ウィルス薬と組合わせて製剤化できる。有用な抗ウィルス薬は、これに限定されないが、プロテアーゼ阻害剤、ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤及びヌクレオシド類縁体を包含する。抗ウィルス薬は、これに限定されないが、ジドブジン、アシクロビル、ガングシクロビル、ビダラビン、イドクスウリジン、トリフルリジン及びリバビリンを、更にホスカルネット、アマンタジン、リマンタジン、サキナビル、インジナビル、アンプレナビル、ロピナビル、リトナビル、アルファーインターフェロン;アデホビル、クレブジン、エンテカビル、プレコナリルも包含する。
【0157】
本発明の化合物は免疫調節薬と組合わせて製剤化できる。免疫調節薬は、これに限定されないが、メトトレキサート、レフルノミド、シクロホスファミド、シクロスポリンA、ミコフェノール酸モフェチル、ラパマイシン(シロリムス)、ミゾリビン、デオキシスペルグアリン、ブレキナル、マロノニトリロアミンド(例えば、レフルナミド)、T細胞受容体調節剤、及びサイトカイン受容体調節剤、ペプチド模倣薬、及び抗体(例えば、ヒト、ヒト化、キメラ、モノクローナル、ポリクローナル、Fvs、ScFvs、Fab又はF(ab)2断片又はエピトープ結合断片)、核酸分子(例えば、アンチセンス核酸分子及び三重らせん)、小分子、有機化合物、及び無機化合物を包含する。
T細胞受容体調節剤の例は、これに限定されないが、抗T細胞受容体抗体(例えば、抗CD−4抗体(例えば、cM−T412(Boeringer)、IDEC−CE9.1(登録商標)(IDEC and SKB)、mAB4162W94、Orthoclone及びOKTcdr4a(Janssen-Cilag))、抗CD3抗体(例えば、Nuvion(Product Design Labs)、OKT3(Johnson & Johnson)、又はRituxan(IDEC))、抗CD5抗体(例えば、抗CD5リシン−結合免疫抱合体)、抗CD7抗体(例えば、CHH−380(Novartis))、抗CD8抗体、抗CD40リガンドモノクローナル抗体(例えば、IDEC−131(IDEC))、抗CD52抗体(例えば、CAMPATH 1H(Ilex))、抗CD−2抗体、抗CD11a抗体(例えば、Xanelim(Genentech))、及び抗B7抗体(例えば、IDEC−114(IDEC))及びCTLA4免疫グロブリンを包含する。
サイトカイン受容体調節剤の例は、これに限定されないが、可溶性サイトカイン受容体(例えば、TNFアルファ受容体の細胞外ドメイン又はその断片、IL−1ベータ受容体の細胞外ドメイン又はその断片、及びIL−6受容体の細胞外ドメイン又はその断片)、サイトカイン又はその断片(例えば、インターロイキン(IL)−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−15、TMF−アルファ、インターフェロン(IFN)−アルファ、IFN−ベータ、IFN−ガンマ、及びGM−CSF)、抗サイトカイン受容体抗体(例えば、抗IFN受容体抗体、抗IL−2受容体抗体(例えば、Zenapax(Protein Design Labs))、抗IL−4受容体抗体、抗IL−6受容体抗体、抗IL−10受容体抗体、及び抗IL−12受容体抗体)、抗サイトカイン抗体(例えば、抗IFN抗体、抗TNFアルファ抗体、抗IL−1ベータ抗体、抗IL−6抗体、抗IL−8抗体(例えば、ABX−IL−8(Abgenix))、及び抗IL−12抗体)を包含する。
【0158】
本発明の化合物はサイトカインと組合わせて製剤化できる。サイトカインの例は、これに限定されないが、インターロイキン−2(IL−2)、インターロイキン−3(IL−3)、インターロイキン−4(IL−4)、インターロイキン−5(IL−5)、インターロイキン−6(IL−6)、インターロイキン−7(IL−7)、インターロイキン−8(IL−8)、インターロイキン−9(IL−9)、インターロイキン−10(IL−10)、インターロイキン−12(IL−12)、インターロイキン−15(IL−15)、インターロイキン−18(IL−18)、血小板由来増殖因子(PDGF)、エリスロポエチン(Epo)、上皮細胞増殖因子(EGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、プロラクチン、及びインターフェロン(IFN、例えば、INF−アルファ、及びIFNガンマ)を包含する。
【0159】
本発明の化合物はホルモンと組合わせて製剤化できる。ホルモンの例は、これに限定されないが、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、成長ホルモン(GH)、成長ホルモン放出ホルモン、ACTH、ソマトスタチン、ソマトトロピン、ソマトメジン、副甲状腺ホルモン、視床下部放出因子(ホルモン)、インスリン、グルカゴン、エンケファリン、バソプレシン、カルシトニン、ヘパリン、低分子量ヘパリン、へパリノイド、合成及び天然オピオイド、インスリン甲状腺刺激ホルモン、及びエンドリフィンを包含する。
【0160】
本発明の化合物はベータインターフェロンと組合わせて製剤化でき、これは、これに限定されないが、インターフェロンベータ−1a及びインターフェロンベータ−1bを含む。
【0161】
本発明の化合物は吸収促進剤と組合わせて製剤化できる。吸収促進剤は特にリンパ系を標的にするようなもので、これに限定されないが、グリコール酸ナトリウム;カプリン酸ントリウム;N−ラウリル−D−マルトピラノシド;EDTA;混合ミセル;及び参照によりその全てが本明細書に取り込まれている、Muranishi Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Syst., 7-1-33 に報告されているようなものを包含する。その他の公知吸収促進剤も用いることができる。従って、本発明は1つ又はそれ以上の本発明のリン酸化多糖類及び1つ又はそれ以上の吸収促進剤を含む医薬組成物も包含している。
【0162】
追加治療薬は相加的に或いは、より好ましくは相乗的に作用することができる。好ましい実施態様では、本発明の化合物を含有している組成物は、同じ組成物の1部であっても、又は本発明の化合物を含有している組成物と異なる組成物中にあってもよい、別の治療薬の投与と同時に投与される。別の実施態様では、本発明の化合物は、別の治療薬の投与の前に或いはその後に投与される。別の実施態様では、本発明の化合物は、以前に他の治療薬、特に抗ウィルス薬による治療を受けていないか又は現在受けていない患者に投与される。
【0163】
(経口投与用の剤形)
経口投与に適している、本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物並びに本発明の化合物を含有している組成物は、個々の剤形、例えば、これに限定されないが、錠剤(例えば、チュアブル錠)、カプレット、カプセル及び液体(例えば、フレーバーシロップ)等にすることができる。このような剤形は活性成分の所定量を含有していて、当業者に周知の調剤方法によって製造することができる。大まかに、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing, Easton Pa. (1990)を参照されたい。
【0164】
本発明の典型的な経口用剤形は、従来の医薬調合技術に従って、活性成分(複数も)を少なくとも1つの賦形剤と均質な混合物に混ぜ合わせることによって製造する。賦形剤は投与に望ましい製剤の形態に応じて多種多様な形態をとることができる。例えば、経口用液体又はエアゾール剤形に用いるのに適している賦形剤は、これに限定されないが、水、グリコール、油類、アルコール類、着香料、保存料、及び着色剤を包含する。固体の経口用剤形(例えば、粉末、錠剤、カプセル、及びカプレット)に用いるのに適している賦形剤の例は、これに限定されないが、澱粉、糖類、微結晶性セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、及び崩壊剤を包含する。
【0165】
投与しやすいとう理由で、錠剤及びカプセルが最も有利な経口用量単位剤形であり、この場合は個体の賦形剤が用いられる。所望により、錠剤を標準的な水性又は非水性技術によってコーティングできる。このような剤形は調剤学の何れかの方法によって調整できる。一般に、医薬組成物及び剤形は、活性成分を、液体の担体、微粉化した固体の担体又はその両方と、均質且つ密接に混合して、次いで必要によって、生成物を所望の体裁に成形することによって製造できる。
【0166】
例えば、錠剤は圧縮又は型抜き成形によって製造できる。圧縮錠剤は、活性成分を、任意に賦形剤と混合して、粉末又は顆粒のような流動性形態に適当な機械で圧縮することによって製造できる。型抜き錠剤は、不活性な液体希釈剤で湿潤した粉末化化合物の混合物を適当な機械で型抜きして作成できる。
【0167】
本発明の経口用剤形で用いることができる賦形剤の例は、これに限定されないが、結合剤、充填剤、崩壊剤、及び滑沢剤を包含する。医薬組成物及び剤形で用いるのに適している結合剤は、これに限定されないが、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、又はその他の澱粉類、ゼラチン、天然又は合成ゴム類、例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、その他のアルギン酸塩、粉末化トラガカント、グアルゴム等、セルロース及びその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、予めゼラチン化した澱粉、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、No.2208、2906、2910)、微結晶性セルロース、及びこれらの混合物を包含する。
【0168】
本明細書に開示されている医薬組成物及び剤形で用いるのに適している充填剤の例は、これに限定されないが、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒又は粉末)、微結晶性セルロース、粉末化セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、澱粉、予めゼラチン化した澱粉、及びこれらの混合物を包含する。本発明の医薬組成物における結合剤及び充填剤は典型的に、医薬組成物又は剤形の約50〜約99重量パーセント含まれる。
【0169】
微結晶性セルロースの適切な形態には、これに限定されないが、AVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103、AVICEL RC−581、AVICEL−PH−105として販売されている物質(FMC Corporation, American Viscose Division, Avicel Sales, Marcus Hook, Pa. から入手可能)及びこれらの混合物を包含する。特定の結合剤は、AVICEL RC−581として販売されている、微結晶性セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウムとの混合物である。適切な無水又は低水分の賦形剤又は添加剤は、AVICEL−PH−103(登録商標)及びStarch 1500 LMを包含する。
【0170】
崩壊剤は、水性環境に暴露されたときに崩壊する錠剤を供給するために本発明の組成物で用いられる。過剰な量の崩壊剤を含有している錠剤は保存中に崩壊する可能性があり、一方、含量が少なすぎるものは所望の速度で、或いは所望の条件下で崩壊しない可能性がある。従って、活性成分の放出を悪影響を及ぼすほど変える過剰量でなく過小量でない崩壊剤の十分な量を本発明の固体経口用剤形を形成するために用いるべきである。用いられる崩壊剤の量は、製剤のタイプによって変化して、それを当業者は容易に認識できる。典型的な医薬組成物は、約0.5〜約15重量パーセントの崩壊剤、とりわけ約1〜約5重量パーセントの崩壊剤を含有している。
【0171】
本発明の医薬組成物及び剤形で用いられる崩壊剤は、これに限定されないが、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、馬鈴薯又はタピオカ澱粉、予めゼラチン化した澱粉、その他の澱粉類、粘土類、その他のアルギン類、その他のセルロース類、ゴム類、及びこれらの混合物を包含する。
【0172】
本発明の医薬組成物及び剤形で用いられる滑沢剤は、これに限定されないが、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱物油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、その他のグリコール類、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、硬化植物油(例えば、落花生油、綿実油、ひまわり油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、及びこれらの混合物を包含する。更なる滑沢剤、例えば、シロイド(syloid)シリカゲル(AEROSIL 200、W.R. Grace Co. of Baltimore, Md. 製)、合成シリカの凝固エアロゾル(Degussa Co. of Plano, Tex. から市販されている)、CAB−O−SIL(Cabot Co. of Boston, Mass.) によって販売されている発熱性二酸化珪素製品)、及びこれらの混合物を包含する。滑沢剤は、使用するとしても、概して組み込まれている医薬組成物又は剤形の約1重量パーセント未満の量で用いる。
【0173】
(非経口及び血管内投与用剤形)
非経口及び血管内投与用剤形は、これに限定されないが、皮下、静脈内(急速静注法及び持続輸液を含む)、筋肉内、及び動脈内を含む各種経路によって患者に投与できる。これらの投与は通常混入物質に対する患者の自然防御能をバイパスしているので、非経口及び血管内投与用剤形は無菌であるか、又は患者に投与する前に無菌にできることが好ましい。非経口剤形の例は、これに限定されないが、注射用に準備されている溶液、注射用の薬学的に許容される賦形剤に溶解又は懸濁する準備ができている乾燥製剤(これに限定されないが、凍結乾燥粉末、ペレット、及び錠剤)、注射用に準備されている懸濁液、及び乳濁液を包含する。
【0174】
本発明の非経口剤形を供給するために用いられる適切な賦形剤は当業者に周知である。例は、これに限定されないが、注射用蒸留水USP(Water for Injection);これに限定されないが、食塩注射液(Sodium Chloride Injection)、リンゲル注射液(Ringer's Injection)、ブドウ糖注射液(Dextrose Injection)、ブドウ糖及び食塩注射液(Dextrose and Sodium Chloride Injection)、及び乳酸加リンゲル注射液(Lactated Ringer's Injection)のような、水性賦形剤;これに限定されないが、エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールのような、水混和性賦形剤;及び、これに限定されないが、トウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジルのような、非水性賦形剤を包含する。
【0175】
本明細書に開示されている1つ又はそれ以上の活性成分の溶解性を増大する化合物も本発明の非経口剤形に組み入れることができる。
【0176】
血管内投与に関して、例えば、血管への又はその周辺領域への直接注射によって、治療の必要な領域に組成物を局所的に投与することが望ましいこともある。これは、例えば手術中の局所注入により、注射により、カテーテルの手段によって、又は移植手段によって達成でき、当該移植片は多孔性、無孔性、又はシラスティック膜のような膜、若しくは繊維を含む、ゼラチン状の物質である。適切なこのような膜は、Guilford Pharmaceuticals Inc. によって供給されるているGliadel(登録商標)である。
【0177】
(経皮、局所、及び粘膜投与用剤形)
本発明の経皮、局所、及び粘膜投与用剤形は、これに限定されないが、点眼液、スプレー、エアゾール、クリーム、ローション、軟膏、ゲル、溶液、乳濁液、懸濁液、又は当業者に公知のその他の形態を包含する。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th and 18th eds., Mack Publishing, Easton Pa. (1980 & 1990)及びIntroduction to Pharmaceutical Dosage Forms, 4th ed., Lea & Febiger, Philadelphia (1985)を参照されたい。口腔内の粘膜組織を治療するのに適している剤形は口内洗浄液又は口腔ゲルとして製剤化できる。更に、経皮投与用の剤形には、「貯留型」又は「マトリックス型」の貼付剤が包含され、これを皮膚に適用して、所要量の活性成分の浸透を可能にするために特定の期間貼付してもよい。
【0178】
本発明に包含される経皮、局所、及び粘膜投与用剤形を提供するために用いられる適切な賦形剤(例えば、担体及び希釈剤)及びその他の物質は、医薬技術分野の当業者に周知であって、所定の医薬組成物又は剤形を適用する特定の組織によって決まる。この事実を考慮に入れて、非毒性で薬学的に許容される、ローション、チンキ剤、クリーム、乳濁剤、ゲル又は軟膏を形成するための典型的な賦形剤は、これに限定されないが、水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鉱物油、及びこれらの混合物を包含する。所望により、保湿剤又は保水剤も医薬組成物及び剤形に添加することができる。このような追加成分の例は、当該技術分野において周知である。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th and 18th eds., Mack Publishing, Easton Pa. (1980 & 1990)を参照されたい。
【0179】
治療する特定の組織に応じて、本発明の活性分による治療の前に、それと同時に、又はその後に追加の成分を用いることができる。例えば、活性成分を組織へ送達することを支援するために浸透促進剤を用いることができる。適切な浸透促進剤は、これに限定されないが、アセトン;エタノール、オレイル、及びテトラヒドロフリルのような多種アルコール類;ジメチルスルホキシドのような、アルキルスホキシド;ジメチルアセトアミド;ジメチルホルムアミド;ポリエチレングリコール;ポリビニルピロリドンのような、ピロリドン;コリドン(Kollidon)のグレード(ポビドン、ポリビドン);尿素;及びTween80(ポリソルビタン80)及びSpan60(モノステアリン酸ソルビタン)のような、各種の水溶性又は不溶性糖エステルを包含する。
【0180】
医薬組成物又は剤形の、或いは医薬組成物又は剤形を適用する組織のpHも1つ又はそれ以上の活性成分の送達を改善するために調節できる。同様に、溶剤担体の極性、そのイオン強度、又は張度を、送達を改善するために調節することができる。ステアリン酸エステルのような化合物も、1つ又はそれ以上の活性成分の親水性又は親油性を有利に変えて送達を改善するために、医薬組成物又は剤形に加えることができる。この際、ステアリン酸エステルは、製剤に対して脂質賦形剤として、乳化剤又は界面活性剤として、そして送達促進剤又は浸透促進剤として機能を果たす。活性成分の異なった塩、水和物又は溶媒和物を、得られる組成物の特性を更に調節するために用いることができる。
【0181】
本明細書に記載されているものと類似又は均等の方法及び物質を本発明の実施に用いることができるが、好ましい方法及び物質が以下に記載されている。その物質、方法、及び実施例は単なる実例であって、限定することを意図としていない。本発明のその他の特徴及び利点は詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるだろう。
【0182】
(キット)
したがって、本発明は、医師によって用いられる際に、対象の同定及び本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の患者に対する適切な量の投与を容易にすることができるキットを包含している。
【0183】
本発明の典型的なキットは、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の1つ又はそれ以上の単位剤形、及び対象の同定のための説明書を含有している。
【0184】
本発明のキットは更に、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩溶媒和物若しくは水和物を投与するために用いられる装置を含有している。このような装置の例は、これに限定されないが、静脈内挿管装置、注射器、点滴用バッグ、貼付剤、局所用ゲル、ポンプ、光分解を防ぐための容器、自己注射器、及び吸入具を包含する。
【0185】
本発明のキットは更に、1つ又はそれ以上の活性成分を投与するために用いることができる薬学的に許容される賦形剤を含有することができる。例えばキットは、活性成分が、非経口投与用に再構築しなければならない個体の形態で提供されている場合に、その中に活性成分を溶解して、非経口投与に適している微粒子がない無菌の溶液を形成できる適切な賦形剤の密封容器を含有することができる。薬学的に許容される賦形剤の例は、これに限定されないが、注射用蒸留水USP(Water for Injection);これに限定されないが、食塩注射液(Sodium Chloride Injection)、リンゲル注射液(Ringer's Injection)、ブドウ糖注射液(Dextrose Injection)、ブドウ糖及び食塩注射液(Dextrose and Sodium Chloride Injection)、及び乳酸加リンゲル注射液(Ractated Ringer's Injection)のような、水性賦形剤;これに限定されないが、エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールのような、水混和性賦形剤;及び、これに限定されないが、トウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジルのような、非水性賦形剤を包含する。
【0186】
本明細書で挙げられている全ての文献は、その全てが参照により本明細書に取り込まれている。
【実施例】
【0187】
本発明が更に十分に理解されるように、以下の実施例を提供する。これらの実施例は説明のみを目的にしていて、決して発明を限定するように解釈されてはならない。
【0188】
(一般的な実験方法)
1. MCL−1の強力で選択的な小分子調節剤を同定するために、競合的蛍光偏光アッセイによって小分子結合スクリーニングを実施した。小分子を、FITC−MCL−1 SAHB/MCL−1ΔNΔC相互作用及びFITC−BAD BH3/BCL−XΔC相互作用に対して同時にスクリーニングした。FITC−MCL−1 SAHB/MCL−1ΔNΔC相互作用を選択的に妨害する化合物を第二次スクリーニングアッセイに進めた。
【0189】
2. 一連の確認結合アッセイを実施した。最初に、FITC−MCL−1 SAHB/MCL−1ΔNΔCを用いる競合結合アッセイを、用量反応分析を用いて繰り返して、用量反応性結合を確認し、小分子のK値を確定した。その後、MCL−1ΔNΔC、BCL−2ΔC、BCL−XΔC、BCL−wΔC、及びBFL1/A1ΔCと組合わせたFITC−BID BH3の相互作用に対する小分子の競合的蛍光偏光結合アッセイによって特異性分析を実施した。他の抗アポトーシスタンパク質よりMCL−1ΔNΔCに対して高忠実度の特異性を示す小分子をSAR、結合部位、及び機能分析に進めた。結合解析を実施して、小分子の構造と、構造的に定義付けた(すなわち、X線結晶学的に)MCL−1ΔNΔCのBH3結合ポケットのエネルギー的に有望な結合部位との親和性を確認した。希釈アッセイを行って非共有及び共有MCL−1結合剤を区別した。これらの試験は一連の共有結合相互作用剤を同定した;例えば、MCL−1結合活性を阻害するための新規な相互作用部位を、システイン286にある分子によるMCL−1の共有結合修飾に基づいて確認した。最後に、選択的MVL−1阻害剤を、BAX介在リポゾーム放出アッセイで試験してMCL−1の阻害/抗アポトーシス活性をブロックするそれらの能力を評価した。
【0190】
3. 次いで、MCL−1の小分子調節剤を、小分子の連続希釈の存在下又は非存在下で、TRAILの亜細胞毒用量に暴露させたOPM2細胞を用いる細胞アポトーシス感作アッセイで試験した。感作活性も併用処理のCalcuSyn分析の使用によって確認した。
【0191】
(方法)
SAHBの合成。
BCL−2ファミリーBH3ドメインに対応する炭化水素で架橋したペプチド及びそれらのFITC−βAla誘導体を合成し、精製して、以前に記載されている方法24、27、29を用いて特徴付けた。
【0192】
抗アポトーシスタンパク質の製造。
組み替え型でタグレスの MCL−1ΔNΔC、BCL−2ΔC、BCL−XLΔC、BCL−wΔC、及びBFL1/A1ΔCを以前に記載されている方法27、29、31を用いて製造した。
【0193】
小分子のスクリーニング。
小分子スクリーニングを、Harvard Medical School の Institute for Chemistry and Cellular Biology において実施して、市販のライブラリー(Asinex, Chembridge, ChemDiv, Enamine, Life Chemicals, 及びMaybridge)を利用した。ハイスループット競合FP結合アッセイを、FITC−MCL−1SAHB(15nM)とMCL−1ΔNΔC(45nM)との相互作用を妨害する小分子をスクリーニングするために用いた。MCL−1ΔNΔCを発現してFPLCで精製し、自動化リキッドハンドラーによって384ウェルのプレートに移し、次いで、小分子ライブラリーを添加した。室温で15分間培養した後、FITC−MCL−1 SAHB(15nM)をリキッドハンドラーで各ウェルに添加して、平衡状態で(例えば、1時間)FPを読み取った。ヒットした小分子を、化合物の連続希釈を用いてこのアッセイで再試験して用量反応性のFITC−MCL−1 SAHB結合阻害を確認した。
【0194】
確認結合分析。
最も強くヒットしたものを結合活性及び特異性の厳密な定量化に進めた。最初に、小分子の連続希釈3組をFITC−MCL−1 SAHB(15nM)と混合した後、結合緩衝液(50mMのTris、100mMのNaCl、0.0625%のCHAPS、pH8.0)に希釈したMCL−1ΔNΔC(45nM)を含有する384ウェルの黒色Costerプレートに添加した。プレートを暗所において室温で平衡状態に達する(すなわち、結合等温線の安定化)まで培養して、マイクロプレートリーダー(例えば、Spectramax)を用いてFP(mP単位)を確認した。Prismソフトウェア(Graphpad)を用いる用量反応性曲線の非線形回帰分析によってK値を算出した。次いで、ヒットした小分子は、小分子希釈物をFITC−BAK BH3(25nM)及びMCL−1ΔNΔC(250nM)の溶液に添加して阻害性MCL−1タンパク質からアポトーシス促進性BAKへの生理学的置換をシミュレートする以外は上記のように実施した、競合FPアッセイでMCL−1ΔNΔCからFITC−BAK BH3を解離するそれらの能力について試験した。精密な特異性分析のために、ヒットした小分子の連続希釈を汎抗アポトーシス(pan-anti-apoptotic)結合剤FITC−BID BH3(15nM)と混合した後、MCL−1ΔNΔC、BCL−2ΔC、BCL−XΔC、BCL−wΔC、又はBFL1/A1ΔCの何れかを含有しているプレートに添加すること以外は、同じ競合FPタイプ実験を実施した。GST−MCL−1ΔNΔC、BCL−2ΔC、BCL−XΔC、BCL−wΔC、及びBFL1/A1ΔCを発現するためにpGEXベクターを用いた後、トロンビン切断及びFPLCによるゲル濾過クロマトグラフィーを行った。特に、C末端アルファ螺旋をこれらの構築物それぞれから欠失させてタンパク質発現及び精製を促進させ;MCL−1の追加的N末端欠失を実施してさらに発現、精製、及び安定性を増強した。上記のようにFP分析を実施して、MCL−1ΔNΔCに対して排他結合活性を示すこれらの分子を構造結合試験及び機能試験に進めた。
【0195】
希釈アッセイ。
MCL−1ΔNΔC(2μM、500mL)を化合物(先に確認したEC50値をはるかに超える比率で)と室温で1時間、FP緩衝液(100mMのNaCl、50nMのTris、pH8)中で培養した。少量の試料を希釈前の対照として採取した。次いで、化合物で処理したタンパク質及び非修飾タンパク質を20mLの容量に希釈し、続いて10K遠心濾過機ユニット(Amicon)を用いて500mLまで再濃縮した。希釈前と後の両方で、化合物で修飾したMCL−1及び非修飾MCL−1の連続希釈を、次いでFITC−BID BH3(15nm)を96ウェルの黒色平底プレート(Costar)に添加して、上記のようにFP結合分析を実施した。次いで、FP測定及び分析を上記のように実施した。
【0196】
質量分析による共有結合修飾部位の同定。
MCL−1ΔNΔC(90μM)を1:1.25比の化合物と室温で2時間、150mMのNaCl、50mMのTris、pH7.4中で培養した。過剰の化合物をゲル濾過で除去してタンパク質をトリプシンで1晩37℃で消化した。Ficarro et al., 200934に記載されているように通気式カラム装置を用いて、ナノ−LC/ESI/MSによってペプチドを分析した。すなわち、オートサンプラー及びHPLC(Water NanoAquity)を用いて、ペプチドを自動充填プレカラム(4cm、100μmI.D.、POROS10R2, Applied Biosystems)上に注入し、分解カラム(自動充填式30μmI.D.、12cm、5μm Monitor C18、Column Engineering)に、濃度勾配溶出して(0〜30%Bを20分、A=0.2M酢酸水溶液、B=0.2M酢酸含有アセトニトリル)、ESI(スプレー電圧=2.2kV)を介して質量分析計(Thermo Fisher LTQ-Orbitrap XL)に導入した。各MSスキャン(イメージ電流検出、分解能=30,000)中で量が多い上位8つの前駆体をCAD(電子増倍管検出、衝突エネルギー=35%)に付した。化合物で修飾したペプチド(例えば、TINQESCIEPLAESITDVLVR〔C=修飾したシステイン〕)を用いて別個の標的化ナノ−LC/ESI/MS実験を実施して、これをHCD(高エネルギー衝突活性化解離)に付した。
【0197】
リポソーム放出アッセイ。
既に詳細に述べられている(Pitter et al., 2008)31ようにミトコンドリア外膜の組成を反映する脂質の混合物からリポソームを調製した。混合した脂質の一定量(合計1mg)をグラスの中で、窒素雰囲気下−20℃で保存して、使用前に、12.5mMの蛍光染料ANTS(8−アミノナフタレン−1,3,6−トリスルホン酸二ナトリウム塩)及び45mMの消光剤DPX(p−キシレン−ビス−ピリジニウムブロマイド)を用いて、リポソームアッセイ緩衝液(10mMのHEPES、200mMのKCl、1mMのMgCl、pH7)に再懸濁した。得られた懸濁液を10分間ボルテックスして、液体窒素中と40℃の水浴中の間を5回繰り返して凍結溶解した。次いで溶液を、100nmのフィルターを備えたアバンティ ミニ−エクストルーダー セット(Avanti Mini-Extruder Set; #610000)に通した後、セファロースカラム(GE Healthcare)に通して残余のANTS/PDXを除去した。リポソームを3mLの容量にして最終リポソームストックを作った。リポソーム放出アッセイのために、384ウェルの黒色平底プレート(Costar)で総容量30μLを用い、8μLリポソームの蛍光測定基準値を、Tecan Infinite M1000(励起;355nm、放出;520nm)を用いて10分間作成する。基準値を読み取った後、1:1の比の化合物と前培養した組み替えMCL−1ΔNΔCをリポソームに添加する。次に、20nMのカスパーゼ切断マウスBID(R&D systems)及び250nMの精製した組み替え単量体BAXを加えて、蛍光測定値(F)をゼロ時点(F0)から放出読み込みが平坦になるまで毎分記録する。次いで、リポソームを1%のトリトンX−100でクエンチして(100%放出;F100)、ANTS/DPX放出パーセントを((F−F0)/F100−F0))×100として算出する。
【0198】
チトクロームc放出アッセイ。
マウス肝臓ミトコンドリア(0.5mg/mL)を単離して記述されている31ようにして放出アッセイを実施する。ミトコンドリアをMCL−1標的小分子の連続希釈物の、単独又はBID BH3と組合わせたものと共に培養して、40分後に、ペレット及び上澄画分を単離して、比色ELISAアッセイ(R&D Systems)を用いてチトクロームcを定量する。放出可能なミトコンドリアプールから上澄液内へのチトクロームc放出パーセント(%cytoCsup)を次の式:%cytoc=〔cytocsup−cytocbackgr)/(cytoctotal−cytocbackgr)〕*100:に従って算出した。ここで、バックグラウンド放出は、賦形剤(1%DMSO)で処理した試料の上澄液中で検出されたチトクロームcを表し、総放出は1%トリトンX100で処理した試料中で測定されたチトクロームcを表す。観察された野生型ミトコンドリアからのチトクロームc放出がBAK活性化に由来していることを保証するために、全ての実験条件をBak−/−ミトコンドリア上でも試験する。
【0199】
免疫沈降アッセイ。
MCL−1発現癌細胞(10×10)をMCL−1標的小分子又は賦形剤と共に、無血清培地中、37℃で4時間、次いで血清に置き換えて更に6時間培養した。50mMのTris(pH7.4)、150mMのNaCl、1mMのEDTA、1mMのDTT、0.5%のNP40及びコンプリートプロテアーゼインヒビタ−ペレット(complete protease inhibitor pellet)中で細胞溶解した後、細胞残屑を14,000g、4℃で10分間ペレット化する。上澄液を前もって平衡化してあるタンパク質A/Gセファロースビーズに触れさせて、次に前もって精製した上澄液を、抗MCL−1抗体と4℃で1.5時間、その後プロテインA/Gセファロースビーズを加えて1時間培養した。ビーズをペレット化して溶解緩衝液で10分間、4℃で洗浄する。次いで洗浄したビーズをペレット化し、SDS負荷緩衝液中、90℃で10分間加熱し、SDS/PAGEで分析し、次いでMCL−1及びBAKについて免疫ブロットする。
【0200】
結晶学。
主な小分子−MCL−1ΔNΔC複合体の結晶化条件は、96ウェルのシッティングドロッププレートでPhoenix結晶化ロボットを用いてスクリーニングする。初期条件は、HT Index Screen、JSCG+Suite、及びPro−Complex Suiteを包含する。pH、塩、及び洗浄濃度を変えることを含む、最良ヒット周辺のスクリーニングを実施して結晶の生育に対する最良の条件を確認する。生成したら、結晶を除去し、結晶化緩衝液中で洗浄し、質量分析に付して結晶内の化合物とタンパク質の存在を検証する。次いで結晶を抗凍結剤に浸し、急速冷凍して液体窒素中で保存する。適当な結晶を、Argonne National Laboratory シンクロトロン施設で試験する。分子置換、次いでデータ分析及び純化によって相を得る(Phaser, Phenix, amd Coots ソフトウェア)。
【0201】
細胞アポトーシス誘導アッセイ。
MCL−1の小分子阻害剤を、OPM−2(多発性骨髄腫)細胞のような、MCL−1発現癌細胞株中でスクリーニングした。細胞は小分子MCL−1阻害剤単独で又は治療量以下のアポトーシス促進刺激剤(例えば、TRAIL、Fasリガンド、ABT−737)と併用して処理して、製造会社(Roche)のプロトコールに従って実施するMTTアッセイによって、48時間時点に細胞生存能力を測定して、ELISAマイクロプレートリーダー(Biorad)によって定量する。IC50値を、Prismソフトウエア(Graphpad)を用いる非線形回帰分析によって確認した。次いで、細胞生存能力を減少する小分子を、アネキシンV結合及びFACS分析によって、そして記載されている28ようにして、細胞分割法によるミトコンドリアのチトクロームc放出によって、細胞アポトーシス誘導についてスクリーニングする。アポトーシスは、上記のように実施されるMCL−1/BAK複合体のin situ 解離(免疫沈降)にも相関している。小分子のMCL−1特異性の更なる測定として、小分子の選択的MCL−1標的能力をアポトーシスの感作と明確に関連付けるために、野生型対McL−1−/−MEFにおいて同一実験を実施する。小分子活性のカスパーゼ依存性も、汎カスパーゼ阻害剤Z−VADとの同時処理による活性の妨害をモニタリングすることによって確認する。
【0202】
薬物動態解析。
主要な小分子は、DF/HCC Clinical Pharmacology Core と協力して実施した、マウスにおける薬物動態(PK)解析を受ける。血清中の化合物濃度を検出及び定量するためにLC/MSによる分析的アッセイを展開する。PK解析のために、小分子(例えば、10、50、100mg/kg)を、雄生C57/BL6マウスの尾静脈内又は腹腔内に注射する。血液試料を多種の時点で後眼窩出血によって採取して、血漿を単離して、化合物を定量したのち、血漿半減期、最高血漿濃度、総血漿クリアランス、及び分配の見掛け容量を算出する。細胞において選択的MCL−1標的性を示して、好ましい薬物動態プロファイルを示す小分子をインビボ試験に進める。
【0203】
インビボ有効性の研究。
小分子感受性癌細胞株をレトロウィルスで形質導入して、安定なルシフェラーゼ発現(pMMP−LucNeo)を達成して、既に記載されている27、32ようにしてSCIDベージュマウスに移植する。最初の異種移植研究では、賦形剤単独、低及び高用量の小分子単独、治療量以下のアポトーシス促進刺激剤(例えば、TRAIL、ABT−737、ドキソルビシン、エトポシド、デキサメタゾン)と組合わせた低/高用量小分子の何れかで処置した、マウスの5群(n=10)を試験する。実験第1日から、1日1回マウスに小分子(例えば、併用処置あり又はなしで、25又は100mg/kg)を尾内注射する。隔日のインビボ腫瘍画像化のために、マウスをイソフルラン吸入で麻酔して、D−ルシフェリンの腹腔内投与で併用処置する。光子放出を、Xenogen In Vivo Imaging Systemを用いて画像化(2分間照射)して、Xenogen’s Living Image Softwareを用いて光子束(光子/秒)を積分して、総身体生物発光を定量する。実験マウスの生存分布を、Kaplan−Meier法を用いて測定し、ログランク検定を用いて比較する。フィッシャーの正確確立検定を、処置に失敗したマウス(ここで、処置の失敗は進展又は死亡と定義する)と安定した疾患又は回復として成功したマウスの割合を比較するために用いる。特定の小分子で処置応答が観察された場合は、賦形剤、小分子、又は小分子組合せの何れかで処置する追加の3群を、TUNEL及び活性化カスパーゼ−3免疫組織化学的染色によって組織におけるアポトーシス促進活性を評価する薬力学的研究のために用いる。
【0204】
実施例:
FITC−MCL−1 SAHB及びMCL−1ΔNΔCを用いる競合的蛍光偏光結合アッセイによるMCL−1選択的小分子の同定。
ハイスループットな競合的FP結合アッセイを用いて、FITC−MCL−1 SAHB/MCL−1ΔNΔCとFITC−BAD BH3/BCL−XΔCの間の相互作用を妨害した小分子をスクリーニングした(図1)。BCL−XΔCを上回ってMCL−1ΔNΔCを標的とするそれらの選択性に基づいて化合物を順位付けして、表にした(表1(副表1−A〜1−Pを含む)を参照されたい)。
【0205】
小分子/MCL−1複合体の構造はMCL−1結合活性及び特異性を精緻化するための鋳型を提供する。
MCL−1ΔNΔCの結晶構造を用いて、同定された小分子をMCL−1ΔNΔCのBH3結合ポケットにドッキングさせて、相互作用の位置及びエネルギー有利性(energetic favorability)を分析した。化合物はBH3結合ポケットトポグラフィーの個々の小区域をカバーし(図2)、複合体とMCL−1の延長されたBH3結合表面を結合するための分子又はその小断片の組合わせを組み込んだ、選択的な、より大きい分子を設計する青写真を提供した。
【0206】
非共有結合性対共有結合性相互作用に基づく選択的MCL−1阻害剤の下位分類。
MCL−1に結合する小分子のメカニズムを試験するために、化合物を急速希釈アッセイに付した(図2C)。つまり、MCL−1ΔNΔCを緩衝液で希釈する前に小分子阻害剤と前培養した。溶液をその元の容量まで濃縮して、蛍光偏光を実施した。共有結合する化合物はタンパク質との結合を保持するのに対して、可逆的に結合する化合物は希釈によって交換されるだろう。陽性対照として、急速希釈アッセイは、ゴシポール(1570G15)がMCL−1ΔNΔCと可逆的に結合することを確認した(図2C、上図)。対照的に、1725P16及び1597E07は希釈によって交換されず、この化合物がMCL−1ΔNΔCと結合して共有結合的に修飾することを示唆している(図2C、中、下図)。
【0207】
C286結合に基づくMCL−1阻害の新規相互作用部位の同定。
共有結合的修飾の部位を突き止めるために、小分子で処理したMCL−1ΔNΔC(例えば、1929A19)を質量分析に付した。共有結合的に拘束された化合物の分子量に対応する質量の増加と共に、小分子に拘束されたタンパク質に対して追加のMALDIピークが観察された。MCL−1ΔNΔC付加物を更にタンデムMS/MSに付し、システイン286が1929A19に対する修飾部位であることが明らかになった(図2D)。重要なことは、システイン286が基準のBH3結合ポッケトに位置していないことで(図2D)、この新規な結合部位への結合がMCL−1の抗アポトーシス/BH3結合活性をアロステリックに調節できることを示唆している。C286結合の機能的重要性を確認するために、MCL−1ΔNΔCのC286構築物を部位特異的突然変異誘発法によって作成して、FITC−BID BH3及び野生型並びに突然変異MCL−1ΔNΔCタンパク質を用いる競合的FPアッセイで、小分子の結合活性を比較した。MCL−1ΔNΔC結合に対して1929A18及び1616N08がFITC−BID BH3と競合したのに対して、化合物の存在において、MCL−1ΔNΔCC286Sに対して結合活性を保持するFITC−BID BH3の能力によって明らかにされたように、分子はMCL−1ΔNΔCのC286S構築物と結合しなかった。
【0208】
競合的結合アッセイの使用による小分子の結合活性及び選択性の確認。
同定された小分子のMCL−1ΔNΔCを選択的に標的にする能力を確認するために、ヒットした小分子は、MCL−1ΔNΔC C、BCL−2ΔC、BCL−XLΔC、BCL−wΔC、及びBFL1/A1ΔCを包含する、抗アポトーシスタンパク質のパネルからFITC−BID BH3を解離するそれらの分化能力について試験した。図3及び4に例示したように、MCL−1ΔNΔC選択性であるとして同定された小分子は実際に、試験した他の抗アポトーシスタンパク質と比べてMCL−1ΔNΔCから優先的にFITC−BID BH3の転移を示した。
【0209】
選択的MCL−1阻害剤の構造活性相関。
クラスA(図4C)とJ(図4D)分子の化学誘導体は結合活性において有意差を明らかにした。重要なことは、クラスAのR1位にある5員のチアゾール環が、より小さい、非芳香族の置換基と比べてMCL−1ΔNΔCに対する結合親和性を増大した。R2位において芳香族残基は、フェニル環のパラ位に小さい疎水性側鎖又は水素結合受容体を有しているのが好ましい。クラスJに関して、小さい脂肪族基がR1位で良好な耐用性を示し、R2位のトリヒドロキシフェニル環がMCL−1ΔNΔCに対して優れた結合親和性を示した。最後に、R3位の5員又は6員の芳香族環が好ましい。特に、R3にメチル置換基を含有している類縁体はR1位の大きい脂肪族基と対にならなければ活性を示さない。
【0210】
小分子のMCL−1結合剤は癌細胞をアポトーシス促進刺激に感作する。
生存についてMCL−1に依存している癌細胞を、他のアポトーシス促進剤と組合わせた選択的小分子MCL−1ΔNΔC結合剤で処理して相乗性の抗腫瘍活性について評価した。図5に例示したように、小分子の生物活性は、MTT生存率アッセイ及びCalcuSynソフトウェアを用いる併用治療分析によって評価されたように、TRAILと相乗的にOPM2多発性骨髄腫細胞を殺傷した。
【0211】
選択的MCL−1結合剤はBAX介在リポソーム放出アッセイにおいてMCL−1の抗アポトーシス機能を妨害する。
リポソーム放出アッセイを、ミトコンドリア外膜内にBAXを含有する孔を形成してミトコンドリアチトクロームc機能的放出を模倣するように設計する。ここで、組み替え全長BAXを、MCL−1ΔNΔCの存在下又は非存在下で、組み替えtBIDと培養した。図6に示したように、tBIDは、リポソームからフルオロフォアのBAX介在放出を時間依存的に誘発した。MCL−1ΔNΔCは、フルオロフォア放出を阻害する、BAXの活性化を妨害した。MCL−1ΔNΔCを阻害することによる、1929A19及び1616N08がフルオロフォアのtBID誘発性のBAX介在リポソーム放出を、容量依存的に回復させて、この小分子MCL−1阻害剤のMCL−1の抗アポトーシス活性を妨害する能力を強調している。
【0212】
【表1−A(1)】

【0213】
【表1−A(2)】

【0214】
【表1−B(1)】

【0215】
【表1−B(2)】

【0216】
【表1−C(1)】

【0217】
【表1−C(2)】

【0218】
【表1−D(1)】

【0219】
【表1−D(2)】

【0220】
【表1−E(1)】

【0221】
【表1−E(2)】

【0222】
【表1−E(3)】

【0223】
【表1−E(4)】

【0224】
【表1−E(5)】

【0225】
【表1−F(1)】

【0226】
【表1−F(2)】

【0227】
【表1−G(1)】

【0228】
【表1−G(2)】

【0229】
【表1−H(1)】

【0230】
【表1−H(2)】

【0231】
【表1−H(3)】

【0232】
【表1−H(4)】

【0233】
【表1−I(1)】

【0234】
【表1−I(2)】

【0235】
【表1−J(1)】

【0236】
【表1−J(2)】

【0237】
【表1−J(3)】

【0238】
【表1−J(4)】

【0239】
【表1−K(1)】

【0240】
【表1−K(2)】

【0241】
【表1−K(3)】

【0242】
【表1−L(1)】

【0243】
【表1−L(2)】

【0244】
【表1−L(3)】

【0245】
【表1−L(4)】

【0246】
【表1−L(5)】

【0247】
【表1−M】

【0248】
【表1−N(1)】

【0249】
【表1−N(2)】

【0250】
【表1−N(3)】

【0251】
【表1−N(4)】

【0252】
【表1−N(5)】

【0253】
【表1−N(6)】

【0254】
【表1−N(7)】

【0255】
【表1−N(8)】

【0256】
【表1−N(9)】

【0257】
【表1−N(10)】

【0258】
【表1−N(11)】

【0259】
【表1−N(12)】

【0260】
【表1−N(13)】

【0261】
【表1−N(14)】

【0262】
【表1−N(15)】

【0263】
【表1−N(16)】

【0264】
【表1−N(17)】

【0265】
【表1−N(18)】

【0266】
【表1−N(19)】

【0267】
【表1−N(20)】

【0268】
【表1−N(21)】

【0269】
【表1−N(22)】

【0270】
【表1−N(23)】

【0271】
【表1−N(24)】

【0272】
【表1−N(25)】

【0273】
【表1−N(26)】

【0274】
【表1−N(27)】

【0275】
【表1−N(28)】

【0276】
【表1−N(29)】

【0277】
【表1−N(30)】

【0278】
【表1−N(31)】

【0279】
【表1−N(32)】

【0280】
【表1−N(33)】

【0281】
【表1−N(34)】

【0282】
【表1−N(35)】

【0283】
【表1−N(36)】

【0284】
【表1−N(37)】

【0285】
【表1−N(38)】

【0286】
【表1−N(39)】

【0287】
【表1−N(40)】

【0288】
【表1−O】

【0289】
【表1−P(1)】

【0290】
【表1−P(2)】

【0291】
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:A)
【化16】

(式中のXは、=O又は−O−Rであり;
は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキル、−S−R2a、−SO−R2aであり;
は、水素、ハロゲン、−O−R2a、−NH−R2a、−S−CN、−S−R2a、−S−CH−R2a又は−SO−R2aであり;
2aは、C〜Cアルキル、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;そして
は、水素、C〜Cアルキル、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はB)
【化17】

(式中のR及びRは、独立して水素、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキル、又は一緒になって5〜7員の置換されていてもよいヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルを形成する、ただしR及びRのうちの1方だけが水素である;そして
は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はC)
【化18】

(式中のRは、−CH−CO−R7a、−CH−NH−SO−R7aであり;そして
7aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はD)
【化19】

(式中のRは、−CO−R8a、−CO−NH−(CH−R8a、−CO−CH−R8a、−NH−CO−NH−R8a、−NH−SO−NH−R8a、又は−NH−CO−R8a、−NH−SO−R8aであり;そして
8aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はE)
【化20】

(式中のRは、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、−NH、−NHR9a、−NR9a9b、−COH、−COR9a、−COOH、又は−COOR9aであり;
9a及びR9bは、独立して、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;そして
Wは、
−R10
−CO−R10
−CO−(CH−R10
−CO−NH−R10
−CO−NH−(CH−R10
−CO−NH−CO−NH−(CH−R10
−CO−NH−SO−NH−(CH−R10
−SO−(CH−R10
−SO−NH−(CH−R10
−SO−NH−CO−NH−(CH−R10
−SO−NH−SO−NH−(CH−R10、又は基
【化21】

(式中のは結合点を示す)であり;
10は、Z又は置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;
12は、Z又は水素、C〜Cアルキル、又は−(CH−R12aであり;
12aは、Z又は置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はF)
【化22】

(式中のR13は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシであり;そして
14は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここでR14は更にZで置換されていてもよい);又はG)
【化23】

(式中のR15は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、−CO−(CH−R15a、−CO−NH−(CH−R15a、−CO−NH−CO−NH−(CH−R15a、−CO−NH−SO−NH−(CH−R15a、−NH−CO−(CH−R15a、−NH−CO−NH−(CH−R15a、−SO−(CH−R15a、−SO−NH−(CH−R15a、−SO−NH−CO−NH−(CH−R15a、−SO−NH−SO−NH−(CH−R15a、又は−NH−SO−R15a;C〜Cアルキル−R15aであり;
15aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;そして
16は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、又は置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又はH)
【化24】

(式中のXはO又はSであり;
17は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり(ここで、R17は更にZで置換されていてもよい);
18は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシであり(ここで、R18は更にZで置換されていてもよい);そして
19は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシである(ここで、R19は更にZで置換されていてもよい));又はI)
【化25】

(式中のYは、N、NH、CH又はCHであり;
は、O、S,又はNHであり;
−−−−は、任意に2重結合を示し;
20は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり(ここで、R20は更にZで置換されていてもよい);
21は、=S、=NH、−NHR21a、−CHR21a、=NR21a、又は=CCO−R21aを示し;そして
21aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここで、R21aは更にZで置換されていてもよい));又はJ)
【化26】

(式中のR22は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり(ここで、R22は更にZで置換されていてもよい);
23は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシ、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルであり(ここで、R23は更にZで置換されていてもよい);そして
24は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシ、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここで、R24は更にZで置換されていてもよい));又はK)
【化27】

(式中のR25は、−CO−R25a、−CO−NH−(CH−R25a、−CO−CH−R25a、−NH−CO−NH−R25a、−NH−SO−NH−R25a、又は−NH−CO−R25a、−NH−SO−R25aであり;
25aは、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここで、R25aは更にZで置換されていてもよい));又はL)
【化28】

(式中のR26は、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである(ここで、R26は更にZで置換されていてもよい);或いは

ここで、式A〜Lのそれぞれにおいて、
それぞれのnは独立して、0〜4の整数であり;
それぞれのmは独立して、0〜3の整数であり;
それぞれのpは独立して、0〜2の整数であり;
それぞれのqは独立して、0〜1の整数であり;
それぞれのZ、Z’及びZ”は独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、又はC〜Cアルコキシ、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換若しくは非置換シクロアルキル、又は置換若しくは非置換ヘテロシクロアルキルである);又は式M)
【化29】

(式中のTは、式A〜Lの化合物を示し;
それぞれのTは独立して、Tと同一又は異なっていてもよい式A〜Lの別の化合物を示し;
それぞれのQは、直接結合、TのZ、Z’又はZ”部分がそれぞれに続くTのZ、Z’又はZ”部分と共に結合して形成されるC〜Cアルキレンリンカー、C〜Cアルケニレンリンカー、C〜Cアルキニレンリンカー、アミドリンカー、又はスルホンアミドリンカーを示し;そして
uは、0〜5の整数を示す)を有する化合物:
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物若しくは立体異性体。
【請求項2】
式:
【化30】

(式中のTは、式A〜Lの化合物を示し;
それぞれのTは独立して、Tと同一又は異なっていてもよい式A〜Lの別の化合物を示し;
それぞれのQは、直接結合、TのZ、Z’又はZ”部分がそれぞれに続くTのZ、Z’又はZ”部分と共に結合して形成されるC〜Cアルキレンリンカー、C〜Cアルケニレンリンカー、又はC〜Cアルキニレンリンカーを示し;そして
uは、0〜5の整数を示す):
を有する、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物若しくは立体異性体。
【請求項3】
uが0であり、そしてQが直接結合である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
uが0であり、そしてQがC〜Cアルキレンリンカーである、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
uが1であり、そしてそれぞれのQが独立して直接結合又はC〜Cアルキレンリンカーである、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物若しくは立体異性体、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含んでいる、医薬組成物。
【請求項7】
化合物が治療有効量で存在している、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
少なくとも1つの追加の活性化合物を更に含有している、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項9】
追加の活性化合物が、死受容体刺激剤、HDAC阻害剤、プロテアゾーム阻害剤、BCL−2ファミリー阻害剤、キナーゼ阻害剤、有糸分裂抑制剤、ヌクレオシド類似体、抗癌性モノクローナル抗体、副腎皮質ステロイド、DNA損傷剤、又は代謝拮抗剤である、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
容器、請求項6に記載の医薬組成物、及び哺乳動物の病気又は疾患を治療するために医薬組成物を使用するための使用説明書を含んでいる、包装された医薬組成物。
【請求項11】
細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって当該細胞におけるMCL−1を制御することを含む、細胞におけるMCL−1を選択的に調節する方法。
【請求項12】
細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって当該細胞におけるアポトーシス細胞死を制御することを含む、細胞におけるアポトーシス細胞死を調節する方法。
【請求項13】
細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって当該細胞におけるオートファジーを制御することを含む、細胞におけるオートファジーを調節する方法。
【請求項14】
細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって当該細胞における壊死性細胞死を制御することを含む、細胞における壊死性細胞死を調節する方法。
【請求項15】
細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって当該細胞においてエネルギー産生又は消費を制御して当該細胞における細胞の生存をもたらすことを含む、細胞における代謝を調節する方法。
【請求項16】
細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって当該細胞における増殖を制御することを含む、細胞における細胞分裂を調節する方法。
【請求項17】
細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって当該細胞における転写を制御することを含む、細胞における転写を調節する方法。
【請求項18】
細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって当該細胞におけるRNAプロセッシングを制御することを含む、細胞におけるRNAプロセッシングを調節する方法。
【請求項19】
幹細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって細胞における系統又は表現型を制御することを含む、幹細胞又は前駆細胞における分化を調節する方法。
【請求項20】
当該細胞を1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物と接触させ、それによって当該細胞におけるMCL−1の多量体化を制御することを含む、細胞におけるMCL−1の多量体化を調節する方法。
【請求項21】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の治療有効量を、その必要のある哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における過剰増殖性疾患を治療する方法。
【請求項22】
過剰増殖性疾患が癌である、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
過剰増殖性疾患が難治性の癌である、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
癌が、乳房、呼吸器、脳、生殖器官、消化管、尿管、眼、肝臓、皮膚、頭頸部、甲状腺、副甲状腺又は固形癌の遠位転移の癌である、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
癌が、リンパ腫、肉腫、又は白血病である、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の治療有効量を、その必要のある哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における血管新生性疾患を治療する方法。
【請求項27】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の治療有効量を、その必要のある哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における炎症性疾患又は障害を治療する方法。
【請求項28】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の治療有効量を、その必要のある哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における感染性疾患又は障害を治療する方法。
【請求項29】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の治療有効量を、その必要のある哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における細胞周期調節疾患又は障害を治療する方法。
【請求項30】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の治療有効量を、その必要のある哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物におけるオートファジー調節疾患又は障害を治療する方法。
【請求項31】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の治療有効量を、その必要のある哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における自己免疫性疾患又は障害を治療する方法。
【請求項32】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の感作量を、細胞に投与することを含む、細胞を第2活性成分による治療に感作する方法。
【請求項33】
第2活性成分が、死受容体刺激剤、制酸薬、抗生物質、制吐薬、抗鬱薬、抗真菌剤、抗炎症薬、抗ウィルス薬、抗癌剤、免疫調節薬、ベータインターフェロン、ホルモン又はサイトカインである、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
細胞を、ゴシポール、セラストロール、マノアライド、u73122、ビチオノール及びヘキサクロロフェンから選ばれる1つ又はそれ以上の化合物と接触させることを含む、細胞においてMCL−1を標的にする方法。
【請求項35】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の治療有効量を、その必要のある哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における細胞生着を増強する方法。
【請求項36】
1つ又はそれ以上の請求項1に記載の化合物の治療有効量を、その必要のある哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における創傷修復を増進する方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図3A−1】
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【図3A−2】
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【図3B】
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【図4A−1】
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【図4A−2】
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【図4B】
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【図4C−1】
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【図4C−2】
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【図4D−1】
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【図4D−2】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−518816(P2013−518816A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551374(P2012−551374)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2011/023220
【国際公開番号】WO2011/094708
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(511071555)ダナ−ファーバー キャンサー インスティテュート, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】