説明

MEMSデバイス、及び介在物、並びにMEMSデバイス、及び介在物を統合するための方法

【課題】MEMSデバイスとの熱膨張の整合がよくとれた基板を有する構造の製造方法を提供する。
【解決手段】ボンディングされたエッチ・バック絶縁体上シリコン(以降は、BESOIと称する)方法に基づく。BESOI方法はSOIウェハ40を含み、該SOIウェハ40は、ハンドル・レイヤ46、二酸化ケイ素からなる誘電体レイヤ44、及びデバイスレイヤ42を有する。SOIウェハ40のデバイスレイヤ42をメサ・エッチングによってパターン形成した後、該SOIウェハ40を、パターン形成されたデバイスレイヤを有する別の基板にボンディングする。その後、SOIウェハ40のハンドル・レイヤ46、及び誘電体レイヤ44をエッチングによって除去される。さらに、デバイスレイヤ42をエッチングしてMEMS装置を形成する。このBESOI方法では、二酸化ケイ素誘電体レイヤ44が除去された後に構造エッチングが実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の参照]
本願は、2002年01月02日に出願の米国特許出願第10/038,890号の一部継続出願である、2003年08月15日に出願の米国特許出願第10/642,315号の一部継続出願である。また、米国特許出願第10/642,315号は、2002年08月15日に出願の米国特許仮出願第60/403,796号の優先権を主張する。米国特許出願第10/038,890号は、2001年01月02日に出願の米国特許仮出願第60/259,282号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、微小電気機械システム(MEMS)デバイス、及びMEMSデバイスを統合するための方法に関し、更に詳細には、介在物に直接ボンディングされたMEMSデバイスを有するアセンブリ、及び前記アセンブリを統合するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、微小電気機械システム(MEMS)デバイス、例えば、ジャイロスコープ、又は加速度計で使用されるMEMSデバイス、は熱的ストレス、及び機械的ストレスに敏感である。従来技術では、MEMSデバイスは、セラミック・チップ・キャリア・パッケージの床、又は基板に直接取り付けられる。一般に、MEMSデバイスはシリコンから製造される。一般に、パッケージが製造される材料は、熱膨張の各係数の観点からMEMSデバイスの材料と余り整合しない。更に、一般に、MEMSデバイスは、ロウ付けによってパッケージにボンディングされる。ロウ付け材料は、類似の熱的ストレスをMEMSデバイスに与える。
【0004】
1つのタイプの従来技術のデバイスは、MEMSデバイスをパッケージから隔離するための介在物を使用する。介在物は、MEMSデバイスが取り付けられるデバイスである。次に、介在物は、MEMSパッケージに取り付けられる。介在物の機能は、パッケージによって作用する機械的ストレス、及び熱的ストレスからMEMSデバイスを隔離することである。図1は、パッケージ、介在物、及びMEMSデバイスの構造を示す。MEMSデバイス、及び介在物は、2つの別々のエンティティとして製造される。次に、MEMSデバイスは、金、及び/又はスズ合金を使用して介在物にロウ付けされる。従来技術の構造の1つの短所は、ロウ付け材料が熱的ストレスをMEMSデバイスに与えることである。更に、ロウ付け材料は、時間が経てばクリープ変形する。これは、MEMSデバイスの長期性能安定性、及び信頼性へマイナスに影響する。
【0005】
更に、従来技術のデバイスでは、一般に、MEMSデバイスは、基板、及び基板に取り付けられたシリコンデバイスを含む。基板は、ロウ付けによって介在物にボンディングされる。基板は、ガラス、又は他の材料から製造される。基板がシリコンデバイスと同じ材料から製造されない状況では、基板も熱的ストレスをシリコンデバイスに与える。これは、システム全体の性能を低下させる。
【0006】
図2は、MEMSデバイスを製造する従来の方法を示し、介在物、及びMEMSデバイスが2つの別々のエンティティとして製造される。プロセスは図の上端から始まり、図の下端まで継続する。介在物を作る従来のプロセスは、両面研磨されたシリコン・ウェハ10で始まる。酸化被膜12は、シリコン・ウェハ10の両側で成長する。ウェハ10の1側面では、酸化被膜が選択的にエッジングされ、オーム接点14、及びロウ付け材料16が、エッチングされた領域に蒸着される。一般に、MEMSデバイス22は、基板26に取り付けられたシリコンデバイス24を含む。一般に、シリコンデバイス24は、陽極ボンディングによって基板26に取り付けられる。次に、基板26は、ロウ付けによって介在物10に取り付けられる。ロウ付けで使用される従来の材料は、金、及びスズである。基板26と介在物10の間のロウ付け材料は時間が経てばクリープ変形し、それはMEMSデバイスの性能へマイナスに影響する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
必要なのはMEMSデバイス、及び介在物を有する構造であって、介在物はMEMSデバイスによく整合した熱膨張を有する。この構造を製造する方法の必要性が、更に存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、微小電気機械システム(MEMS)デバイス、及びアセンブリの介在物、又はパッケージからMEMSデバイスに作用する熱的ストレス、及び機械的ストレスを減少させる介在物を含むアセンブリ、並びにMEMSデバイス、及び介在物アセンブリを製造するための方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の側面によると、プロセスは、ボンディングされた、エッチ・バック絶縁体上シリコン(以降は、BESOIと称する)方法に基づく。BESOI方法は、絶縁体上シリコン(SOI)ウェハを含み、絶縁体上シリコン(SOI)ウェハは、(i)ハンドル・レイヤ、(ii)二酸化ケイ素(SiO2)レイヤであることが好ましい誘電体レイヤ、及び(iii)デバイスレイヤを有する。最初、デバイスレイヤは、メサ・エッチングによってパターン形成される。デバイスレイヤがパターン形成された後、SOIウェハは、基板に面する、パターン形成されたデバイスレイヤを有する基板にボンディングされる。SOIウェハのハンドル・レイヤ、及び誘電体レイヤは、エッチングによって除去される。更に、デバイスレイヤが、MEMSデバイスを定めるためにエッチングされる。BESOI方法では、誘電体SiO2レイヤが除去された後に構造エッチングが実行される。
【0010】
本発明の他の側面によると、本発明の方法は、介在物を製造すること、及びMEMSデバイスを製造して、MEMSデバイスを介在物にボンディングすることを含む。介在物を製造するプロセスは、SOIウェハを取得することから始まる。薄い酸化被膜が、SOIウェハのハンドル・レイヤの底面に形成される。酸化被膜は、接点、又は相互接続ラインのためのホール、又はラインを定めるためにエッチングされる。次に、オーム接点、及び/又は相互接続ラインが、SOIウェハのデバイスレイヤ、及びハンドル・レイヤに、金属蒸着によって形成される。次のステップでは、SOIウェハのデバイスレイヤがパターン形成され、導電領域を定める。好ましい1実施例では、少なくとも1つの深い溝がデバイスレイヤ、及び酸化被膜を通して形成され、デバイスレイヤを少なくとも2つの作用領域に分ける。更に、SOIウェハのデバイスレイヤがパターン形成、及び金属を被覆されて、オーム接点を接続するための相互接続ラインを形成する。
【0011】
また、MEMSデバイスを形成して、MEMSデバイスを介在物ウェハにボンディングするプロセスも、本発明の好ましい1実施例によるSOIウェハを取得することから始まる。SOIウェハのデバイスレイヤは厚さを有し、ウェハが形成しようとするMEMSデバイスによって要求されるようにドープされる。エッチングはデバイスレイヤで実行され、MEMSデバイスを少なくとも部分的に定める。メサ・エッチングが実行され、構造ポストを定めることが好ましい。代わりの実施例では、構造ポストは、介在物ウェハのデバイスレイヤにメサ・エッチングによって定められる。次のステップでは、ポストの最上面を介在物ウェハのデバイスシリコン・レイヤの最上面にボンディングすること、シリコン直接ボンディングが好ましい、によって、ウェハが介在物ウェハに取り付けられる。2つのウェハがボンディングされた後、MEMSデバイスウェハのハンドル・レイヤがアセンブリの最上面レイヤになる。次に、MEMSデバイスウェハの最上面ハンドル・レイヤが、液体エッチングによってエッチング除去されることが好ましく、液体エッチングは酸化被膜の上面で停止し、従って、下部デバイスシリコン・レイヤがエッチング液によって傷むことを防止する。デバイスウェハの酸化被膜は、ウェットエッチング、又はドライエッチングによって除去される。下部シリコンが攻撃されないように、酸化被膜を除去するために使用されるエッチング液は、シリコン全体のSiO2の高い選択度を有することが好ましい。代わりの実施例では、MEMSデバイスを定めるために、デバイスウェハのデバイスレイヤが誘導結合プラズマ(ICP)によって更にパターン形成される必要があることが好ましい。MEMSデバイスは、ジャイロスコープ、又は加速デバイスを形成するために使用できる。これらの実施例では、デバイスウェハのデバイスレイヤがエッチングされ、慣性質量を定める。底面介在物ウェハは誘導結合プラズマ(ICP)によって更にエッチングされ、介在物の構造を定めることが好ましい。
【0012】
また、本発明は、上記プロセスによって製造された構造も提供する。構造は、SOIウェハ、及び介在物に取り付けられたMEMSデバイスを含む介在物を含む。MEMSデバイスは、シリコン・プレートから伸長するポストを含む。MEMSデバイスのポストを介在物のデバイスレイヤにボンディングすることによって、MEMSデバイスは介在物に直接取り付けられる。
【0013】
本発明は、素子を構造中でエッチングするための方法を更に提供し、構造は(i)基板、(ii)基板に配置された少なくとも1つのデバイス、及び(iii)基板に取り付けられ、デバイスの上方で伸長する素子を含む。好ましい1実施例によると、本発明の方法は、デバイスの上方の、少なくとも1つの選択された領域がレジストによって覆われるように、レジストを素子に蒸着してパターン形成すること、並びにレジストによって覆われる素子の少なくとも1つの選択された領域が、エッチングされることからレジストによって保護され、従って、レジストに覆われる領域の下のデバイスがエッチングされることから保護されるように、素子をエッチングすることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来技術のMEMSデバイスアセンブリ構造を示す側面図である。
【図2】MEMSデバイスアセンブリを製造する従来技術のプロセスを示す側面図である。
【図3】本発明の好ましい1実施例により、介在物ウェハを製造するプロセスを示す側面図である。
【図4】本発明の好ましい1実施例により、MEMSデバイスを製造して、MEMSデバイスを介在物ウェハにボンディングするプロセスを示す側面図である。
【図5】本発明の好ましい1実施例により、構造を製造するプロセスを示す側面図である。
【図6】本発明の好ましい他の実施例により、MEMSデバイスを製造して、MEMSデバイスを介在物ウェハにボンディングするプロセスを示す側面図である。
【図7】本発明の好ましい他の実施例により、介在物ウェハと一緒にMEMSデバイスを製造するプロセスを示す側面図である。
【図8】本発明の1側面により、MEMSデバイスのアレイを形成するために使用されるウェハ・スケール・アセンブリの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、MEMSデバイスのための形態を提供し、MEMSデバイスのための形態は、中間基板、及びロウ付け材料なしに介在物ウェハへボンディングされたシリコンMEMSデバイスを有する。
【0016】
本発明の好ましい1実施例によると、プロセスは、ボンディングされた、エッチ・バック絶縁体上シリコン(以降は、BESOIと称する)方法に基づく。BESOIは、絶縁体上シリコン(SOI)材料を使用して、MEMS、及び関連するデバイスを製造するための加工方法である。本発明の方法は、絶縁体上シリコン(SOI)ウェハを提供することを含み、絶縁体上シリコン(SOI)ウェハは、(i)ハンドル・レイヤ、(ii)二酸化ケイ素(SiO2)レイヤであることが好ましい、ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び(iii)誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを有する。最初、デバイスレイヤは、メサ・エッチングによってパターン形成される。デバイスレイヤがパターン形成された後、SOIウェハは、基板に面する、パターン形成されたデバイスレイヤを有する基板にボンディングされる。次に、SOIウェハのハンドル・レイヤ、及び誘電体レイヤが、エッチングによって除去される。更に、デバイスレイヤが、MEMSデバイスを定めるためにエッチングされる。BESOI方法では、誘電体SiO2レイヤが除去された後に構造エッチングが実行される。BESOIプロセスの長所の1つは、ハンドル・レイヤがウェットエッチング、又はドライエッチングによって除去されるときに、SiO2レイヤがエッチング停止層として機能し、従って、下部デバイスレイヤがエッチング液によって傷むことを防止することである。
【0017】
図3、及び図4は、本発明によりMEMSデバイス、及び介在物を製造するプロセスを示す。これらの図は、各加工ステップにおけるウェハの側面図を示す。図示される側面図は、ウェハの全体構造を示さない。例えば、ウェハのデバイスレイヤ上のオーム接点の数は、2に限定されない。ウェハに配置された更に多くの接点、又は更に他のデバイスが存在してもよく、それは図3、及び図4には示されない。
【0018】
図3は、本発明の1側面により、介在物を形成するために使用されるウェハを加工するプロセスを示す。図3に示されるように、プロセスは図の上端(A)から始まり、図の下端(E)まで継続する。プロセスは、介在物をSOIウェハ40で構成することから始まる。(A)に示されるように、SOIウェハは、デバイスシリコン・レイヤ42、二酸化ケイ素(SiO2)レイヤであることが好ましい誘電体レイヤ44、及びハンドル・シリコン・レイヤ46を含む。充分に導電性であるように、デバイスレイヤ42は大量にドープされることが好ましい。代替の実施例では、ハンドル・レイヤ46は大量にドープされる。ドーパント型、及び濃度は、ユーザの要求に基づいてカスタマイズ出来る。その種のSOIウェハは、市場で購入可能である。
【0019】
(B)に示されるように、厚さ約1μmであることが好ましい薄い酸化被膜48は、ハンドル・レイヤ46の底面で成長する。薄い酸化被膜48はエッチングされて薄い酸化被膜48を通るホールを定め、オーム接点52がホール領域に蒸着される。(C)に示されるように、更に多くのオーム接点50が、デバイスレイヤ42の上面に蒸着される。オーム接点50,52は金属によって形成されることが好ましく、代表的な金属はAl,Ti,Pt,及びAuを含む。物理蒸着法(PVD)、及び化学蒸着法(CVD)のような従来の金属被覆プロセスが、金属を蒸着して接点を形成するために使用できる。接点50,52は、スパッタ蒸着によって形成されることが好ましい。(D)に示されるように、次のステップでは、ヒータ54、及びセンサ56が、薄い酸化被膜48の底面に形成される。ヒータ54はTi,及びPtのスパッタ蒸着によって形成されることが好ましく、センサ56はTi,Pt,及びAuのスパッタ蒸着によって形成されることが好ましい。接点50,52、ヒータ54、及びセンサ56は、上記リストのような1又は複数の金属レイヤ、又は大量にドープされた多結晶シリコンのような他の導電材料によって形成できる。次のステップでは、(E)に示されるように、ウェハ40のデバイスレイヤ42がパターン形成され、導電領域を定める。(E)の実施例では、深い溝60がデバイスレイヤ42、及び酸化被膜44を通して形成され、デバイスレイヤ42を2つの作用領域に分け、2つの作用領域は互いに導電性ではない。好ましい1実施例では、溝60の形成においては、表面技術システム(STS)ツールで実行されることが好ましい高度に異方性のエッチング、例えば、 Bosch エッチング、リアクティブ・イオン・エッチング(RIE)、又は誘導結合プラズマ(ICP)エッチングが、デバイスシリコン・レイヤ42から酸化被膜44をエッチングするために使用される。次に、リアクティブ・イオン・エッチング(RIE)、又は他の適したエッチング・プロセスが、酸化被膜44を通してエッチングするために使用される。RIEでは、シリコン全体のSiO2の高い選択度が、適切な化学エッチングを選択することによって得られる。更に、ウェハ40のデバイスレイヤ42がパターン形成、及び金属を被覆されて、オーム接点を接続するための相互接続ラインを形成する。
【0020】
図4は、MEMSデバイスを形成するプロセス、次にMEMSデバイスを介在物ウェハ40にボンディングするプロセスを示し、介在物ウェハ40は図3のプロセスで形成された。デバイス形成プロセス、及び介在物にボンディングするプロセスは、図4の上端(A)から始まり、図4の下端(G)まで継続する。プロセスは、SOIウェハ80を取得して提供することから始まり、SOIウェハ80はMEMSデバイスを形成するために使用される。SOIウェハ80は、デバイスシリコン・レイヤ82、二酸化ケイ素(SiO2)レイヤであることが好ましい誘電体レイヤ84、及びハンドル・シリコン・レイヤ86を含む。デバイスレイヤ82は、ウェハ80が形成するMEMSデバイスによって要求されるようにドープされる。(B)に示されるように、エッチングはデバイスレイヤ82で実行され、MEMSデバイスを少なくとも部分的に定める。図4に示される実施例では、メサ・エッチングが実行されて、構造ポスト88を定める。1又は複数のポスト88が、デバイスレイヤ82上に定められることが好ましい。次のステップでは、(C)に示されるように、ポスト88の最上面をウェハ40のデバイスシリコン・レイヤ42の最上面にボンディングすることによって、ウェハ80がウェハ40に取り付けられる。ボンディング技術が、以下で更に詳細に呈示される。(C)では、2つのウェハ80、及びウェハ40がボンディングされた後、ウェハ80のハンドル・レイヤ86がデバイスの最上面レイヤになる。図4の(C)から(D)では、最上面ハンドル・レイヤ86が液体エッチングによってエッチング除去されることが好ましく、液体エッチングは酸化被膜84の上面で停止し、従って、下部デバイスシリコン・レイヤ82がエッチング液によって傷むことを防止する。(D)から(E)では、酸化被膜84はウェットエッチング、若しくはドライエッチング、又はウェットエッチング、及びドライエッチングの組み合わせによって除去される。下部シリコンが攻撃されないように、酸化被膜84を除去するために使用されるエッチング液は、シリコン全体のSiO2の高い選択度を有することが好ましい。ステップ(E)からステップ(F)では、MEMSデバイスを定めるために、ウェハ80のデバイスレイヤ82が更にパターン形成される。好ましい形態では、表面技術システム(STS)ツールで実行される誘導結合プラズマ(ICP)エッチングが使用され、MEMSデバイスをデバイスレイヤ82に定める。実施例を介して、MEMSデバイスは、ジャイロスコープ、又は加速デバイスを形成するためにも使用できる。また、他のMEMSデバイスも形成される。(F)に示されるように、ジャイロスコープ、及び加速度計の実施例では、デバイスレイヤ82がエッチングされて、慣性質量を定める。ステップ(G)では、底面ウェハ40が、誘導結合プラズマ(ICP)によって更にエッチングされ、介在物の構造を定め、及び/又は個々のデバイスをウェハから分離することが好ましい。
【0021】
上記のプロセスによって加工されたデバイスは、MEMSデバイス80、及びシリコン直接ボンディングによってボンディングされた介在物40を有し、MEMSデバイスを介在物にボンディングするための従来技術のデバイスで要求されるような、MEMSデバイス80の最上面レイヤ82と介在物40の最上面レイヤ42の間の、ロウ付け材料、又は基板レイヤを有さない。本発明のプロセスによって加工されたデバイスは、高い安定性、及び信頼性をデバイスの寿命にわたって有する。更に、本発明のプロセスは、中間基板を使用することなくMEMSデバイスが介在物に直接ボンディングされることをもたらし、従って、MEMSデバイスの熱容量を減少させ、組み合わされた介在物MEMS構造の熱安定性を増加させる。組み合わされた介在物MEMS構造を作り出すための処理ステップの数は、アイテムを別々に製造し、それらをボンディングするために必要なステップの数より小さい。
【0022】
MEMSデバイス80が、シリコン直接ボンディングによって介在物40へボンディングされることが好ましい。シリコン融解ボンディングとも呼ばれる直接ボンディングは、当該技術分野で既知のウェハ−ウェハ・ボンディング技術である。プロセスは3つの基本的なステップを含む。即ち、表面処理、コンタクティング、及びアニーリングである。ボンディングされる表面は、平坦で平滑でなければならない。ボンディングされる各ウェハは、平坦度適用領域での厚さの最大値と最小値の差(TTV)が3μmより小さくなければならず、1μmより小さいことが好ましい。ウェハ表面は洗浄され、クリーンルームで処理されて2つの水和した表面を形成する。表面処理の後、2つの洗浄された表面をプレスすることによって、汚染されていない環境で2つのウェハが接触する。次のステップは、接触したウェハの高温アニーリングであり、800℃と1200℃の間の高温が好ましい。或いは、接触したウェハは低温でアニーリングできるが、長い時間周期が好ましい。2つのウェハの間の界面におけるボンディング強さは、種々の技術、例えば、張力/剪断試験、によって測定できる。2つのウェハをボンディングするために使用できるボンディング方法は、直接ボンディングに限定されない。直接ボンディングの代替方法は、陽極ボンディング、中間レイヤ・ボンディング、及び類似の方法を含むが、限定されない。広範囲の中間レイヤ、及びボンディング技術は、中間レイヤ・ボンディング、例えば、Au薄膜を使用する共晶ボンディング、半田ボンディング、ポリマ・ボンディング、低融解温度ガラス・ボンディング、及び熱圧着ボンディング、で使用できる。
【0023】
図4の(E)から(F)で示されるように、MEMSデバイス(例えば、ジャイロスコープ、加速度計、又は他のデバイスの慣性質量)を定めるために上面デバイスシリコン・レイヤ82が定められるステップでは、保護がなければ、介在物40、特に、介在物40の最上面の接点50は、エッチング・プロセスの間に傷められる。従って、他の好ましい実施例では、図5に示されるように、レジスト90のレイヤは、デバイスレイヤ82の最上面の、接点50の上方の領域、又は介在物40の他のデバイスに蒸着される。レジスト90は、MEMSデバイスを定めるプロセスの間にデバイスレイヤ82の最上面に蒸着されるのと同じレジストであり得る。換言すれば、酸化被膜84が除去された後、レジスト90のレイヤはデバイスレイヤ82の表面に蒸着され、以下のフォトリソグラフィ・プロセスでは、デバイスレイヤ82をエッチングするためにレジスト90がパターン形成され、MEMSデバイスを定め、下部接点50、及び介在物40の上面の他のデバイスを保護する。図5は、レジスト90がフォトリソグラフィ・プロセスによってパターン形成された後の、ウェハ80の側面図を示す。図から分かるように、誘導結合プラズマ(ICP)エッチングが好ましい以下のエッチング・プロセスでは、介在物40の接点50は、プラズマによってエッチングされることから保護される。
【0024】
図6は、MEMSデバイスを製造するために使用できる他の1つのプロセスを示す。また、全体のプロセスも、図3に示されるものと同じ介在物を提供すること、MEMSデバイスを製造して、MEMSデバイスを介在物にボンディングすることを含む。MEMSデバイスを製造して、MEMSデバイスを介在物にボンディングするプロセスは、図の上端のステップ(A)から始まり、図の下端のステップ(G)まで継続する。ステップ(A)では、標準的なSOIウェハ80が提供され、SOIウェハ80は、デバイスシリコン・レイヤ82、二酸化ケイ素(SiO2)レイヤであることが好ましい誘電体レイヤ84、及びハンドル・シリコン・レイヤ86を含む。デバイスレイヤ82は、形成されるMEMSデバイス(即ち、慣性質量)の厚さ、及び導電性を有する。ステップ(B)では、メサ・エッチングがデバイスレイヤ82で実行され、MEMSデバイスの構造を少なくとも部分的に定める。実施例では、構造ポスト88がデバイスレイヤ82で定められる。次のステップでは、(C)に示されるように、STSツールでは、誘導結合プラズマ(ICP)エッチングがデバイスシリコン・レイヤ82で実行され、MEMSデバイスを更に定めることが好ましい。エッチングはデバイスレイヤ82を通して実行され、下にある酸化被膜84で停止する。次のステップでは、(D)に示されるように、ウェハ80が介在物ウェハ40にボンディングされる。図3に示されるように、介在物ウェハ40は、以前の製造プロセスで準備されてきた。上記のように、ポスト88はウェハ40のデバイスレイヤ42の最上面へ直接ボンディングによってボンディングされることが好ましい。(D)から(E)では、ハンドル・レイヤ86が液体エッチングによってエッチング除去されることが好ましく、液体エッチングは酸化被膜84の上面で停止し、従って、下部デバイスシリコン・レイヤ82がエッチング液によって傷むことを防止する。(E)から(F)では、酸化被膜84はウェットエッチング、若しくはドライエッチング、又はウェットエッチング、及びドライエッチングの組み合わせによって除去される。下部シリコンが攻撃されないように、酸化被膜84を除去するために使用されるエッチング液は、シリコン全体のSiO2の高い選択度を有することが好ましい。ステップ(G)では、底面介在物ウェハ40が、誘導結合プラズマ(ICP)によって更にエッチングされ、介在物の構造を定め、及び/又は個々のデバイスをウェハから分離することが好ましい。次に、デバイスは、パッケージに取り付けられるように準備される。
【0025】
また、このデバイスは、MEMSデバイスを介在物にボンディングするための従来技術のデバイスで要求されるような、最上面レイヤMEMSデバイスと介在物の間のロウ付け材料、又は中間基板レイヤも有さず、従って、デバイスの性能が向上する。
【0026】
図4〜図6に示される実施例では、MEMSデバイスを形成するために使用されるウェハに、構造ポスト88が定められる。或いは、構造ポスト88は、介在物ウェハ40に定めることが出来る。この代替プロセスは、図7の(A)に示されるように、介在物を形成するために使用されるSOIウェハ40を使用して始まる。(B)に示されるように、メサ・エッチングが介在物ウェハ40のデバイスレイヤ42で実行され、構造ポスト88を定める。次に、図3に示されるプロセスと同様に、薄い酸化被膜が介在物ウェハ40の底面に形成され、1又は複数のオーム接点、センサ、及び1又は複数のヒータが介在物ウェハ40に形成され、溝が介在物ウェハ40のデバイスレイヤ42、及び酸化被膜44を通して定められる。(D)に示されるように、MEMSデバイスを形成するために使用される他の1つのSOIウェハ80が、介在物ウェハ40にボンディングされ、ウェハ80のデバイスレイヤ82がポスト88に面する。(D)から(E)では、2つのウェハがボンディングされた後、MEMSデバイスウェハ80のハンドル・レイヤ86がエッチングによって除去される。(E)から(F)では、MEMSデバイスウェハ80の酸化被膜84がエッチングによって除去される。(F)から(G)では、MEMSデバイスウェハ80のデバイスレイヤ82が更にエッチングされて、MEMSデバイスを定める。ステップ(H)では、底面ウェハ40が更にエッチングされ、介在物の構造を定め、及び/又は個々のデバイスをウェハ40から分離する。
【0027】
本発明は、MEMSデバイス、及び単一デバイスレベルでMEMSデバイスを製造する方法を記載してきた。一般に、その種のデバイスは、半導体材料の1つのウェハで多数が加工される。次に、ウェハ・スケール・アセンブリが、個々のデバイスに分割される。当業者は、ウェハ・スケール加工が本明細書に記載されたものと同じプロセスを使用することを評価すべきである。
【0028】
図8は、ウェハ・スケール・アセンブリ100(図は、アセンブリの一部を示す)を示し、ウェハ・スケール・アセンブリ100は、ボンディングされた2つのウェハ、介在物を形成するために使用されるSOIウェハ40、及びMEMSデバイスを形成するために使用されるSOIウェハ80を含む。ウェハ・スケール・アセンブリは、MEMSデバイスのアレイを形成するために使用される、構造102のアレイを含む。ウェハ・スケールのMEMSデバイスのエッチング・プロセスは、本明細書に記載されたものと同じプロセスである。ウェハ・スケール・アセンブリ100がエッチングされた後、MEMSデバイスのアレイが介在物ウェハ40に定められる。次に、結果として生じる構造が、個々のMEMSデバイスに分割される。
【0029】
当業者は、上記プロセスは加工プロセスを簡単に記載するのみであり、詳細なステップは記載されておらず、例えば、任意のエッチング・ステップでは、フォトレジスト、及びフォトリソグラフィの蒸着のステップは記載されていないことを理解すべきである。当業者は、これらのステップが加工プロセスで要求されることを理解すべきであり、本発明に記載される実施例から全体の加工プロセスを評価すべきである。本明細書は、好ましいプロセスのステップを順番に記載するが、当業者は、これらのステップを記載される順番で実行する必要はないことを理解すべきであり、例えば、図4、及び図6のステップ(G)は、更に早い段階で実行できる。
【0030】
以上、本発明の好ましい実施例について図示し記載したが、特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱することなしに種々の変形および変更がなし得ることは、当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0031】
10 介在物
12 酸化被膜
14 オーム接点
16 ロウ付け材料
22 MEMSデバイス
24 シリコンデバイス
26 基板
40,80 SOIウェハ
42,82 デバイスレイヤ
44,84 誘電体レイヤ
48 酸化被膜
50,52 接点
54 ヒータ
60 溝
86 ハンドル・シリコン・レイヤ
88 構造ポスト
100 ウェハ・スケール・アセンブリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小電気機械システム(MEMS)アセンブリを製造するための方法であって、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含むSOIウェハを取得し、
前記MEMSデバイスを少なくとも部分的に定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングし、
介在物ウェハを取得し、
前記SOIウェハの前記デバイスレイヤが前記介在物ウェハに面する方法で、前記SOIウェハを前記介在物ウェハにボンディングし、
前記SOIウェハの前記ハンドル・レイヤを除去し、及び
前記SOIウェハの前記誘電体レイヤを除去する諸ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記MEMSデバイスを更に定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MEMSデバイスを更に定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングするステップが、誘導結合プラズマ(ICP)エッチングによって実行される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記MEMSデバイスを更に定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングするステップが、慣性質量を定める、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記介在物ウェハの構造を更に定めるために、前記介在物ウェハをエッチングするステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記SOIウェハの前記誘電体レイヤが二酸化ケイ素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記SOIウェハを前記介在物ウェハにボンディングするステップが、直接ボンディングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記SOIウェハを前記介在物ウェハに直接ボンディングするステップが、
前記SOIウェハの前記デバイスレイヤの最上面、及び前記介在物ウェハの最上面を洗浄し、
前記2つの最上面を接触させ、及び
接触された2つのウェハをアニーリングする諸ステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記SOIウェハを前記介在物ウェハにボンディングするステップが、陽極ボンディングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記SOIウェハを前記介在物ウェハにボンディングするステップが、中間レイヤ・ボンディングを含み、前記中間レイヤ材料がウェハ−ウェハ・ボンディングに適合される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記デバイスレイヤが、前記MEMSデバイスを形成するために適合されたドーパント濃度でドープされる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記MEMSデバイスを少なくとも部分的に定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングするステップが、前記デバイスレイヤを前記MEMSデバイスのポストにボンディングすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記MEMSデバイスを少なくとも部分的に定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングするステップが、メサ・エッチングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記介在物ウェハがSOIウェハから製造され、前記介在物ウェハが、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記介在物ウェハの前記誘電体レイヤが、二酸化ケイ素を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
介在物ウェハを取得する前記ステップが、前記介在物ウェハを前記SOIウェハから形成するステップを含み、前記介在物ウェハを前記SOIウェハから形成するステップが、
(a)前記デバイスレイヤ、及び前記介在物ウェハの前記ハンドル・レイヤに接点を形成し、及び
(b)前記介在物ウェハに作用領域を定めるために、前記デバイスレイヤ、及び前記介在物ウェハの前記誘電体レイヤをエッチングする諸ステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
相互接続ラインを前記介在物ウェハに形成するステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記デバイスレイヤ、及び前記介在物ウェハの前記ハンドル・レイヤに接点を形成するステップの前に、前記介在物ウェハの前記ハンドル・レイヤの底面に酸化被膜を形成するステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記介在物ウェハの前記ハンドル・レイヤに少なくとも1つのヒータを蒸着するステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記介在物ウェハの前記ハンドル・レイヤに少なくとも1つのセンサを蒸着するステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
請求項1に記載の方法によって製造される、微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項22】
微小電気機械システム(MEMS)アセンブリを製造するための方法であって、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含むSOIウェハを取得し、
前記MEMSデバイスを部分的に定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングし、
介在物ウェハを取得し、
前記SOIウェハの前記デバイスレイヤが前記介在物ウェハに面する方法で、前記SOIウェハを前記介在物ウェハにボンディングし、
前記SOIウェハの前記ハンドル・レイヤを除去し、
前記SOIウェハの前記誘電体レイヤを除去し、及び
前記MEMSデバイスを更に定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングする諸ステップを含む方法。
【請求項23】
前記介在物ウェハがSOIウェハから製造され、前記介在物ウェハが、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
微小電気機械システム(MEMS)アセンブリを製造する方法であって、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含む第1SOIウェハを取得し、
前記第1SOIウェハに領域を定めるために、前記デバイスレイヤ、及び前記誘電体レイヤをエッチングし、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含む第2SOIウェハを取得し、
前記MEMSデバイスを少なくとも部分的に定めるために、前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングし、
前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤを、前記第1SOIウェハの前記デバイスレイヤにボンディングし、
前記第2SOIウェハの前記ハンドル・レイヤを除去し、及び
前記第2SOIウェハの前記誘電体レイヤを除去する諸ステップを含む方法。
【請求項25】
前記MEMSデバイスを更に定めるために、前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングするステップを更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
請求項24に記載の方法によって製造される、微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項27】
微小電気機械システム(MEMS)装置であって、
SOIウェハを含む介在物ウェハを含み、前記SOIウェハが、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含み、
シリコン・プレートから伸長するポストを含み、前記MEMSデバイスの前記ポストを前記介在物の前記デバイスレイヤにボンディングすることによって、前記介在物に取り付けられることを特徴とする微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項28】
前記MEMSデバイスが、ロウ付け材料を使用することなく前記介在物に取り付けられる、請求項27に記載の微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項29】
前記MEMSデバイスが慣性質量を含む、請求項27に記載の微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項30】
前記MEMSデバイスが、
第2SOIウェハを取得し、前記第2SOIウェハが
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含み、
前記MEMSデバイスを少なくとも部分的に定めるために、前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングし、
前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤを、前記介在物ウェハの前記デバイスレイヤにボンディングし、
前記第2SOIウェハの前記ハンドル・レイヤを除去し、及び
前記第2SOIウェハの前記誘電体レイヤを除去する諸ステップを含むプロセスによって製造される、請求項27に記載の微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項31】
前記MEMSデバイスを更に定めるために、前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングするステップを更に含む、請求項30に記載の微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項32】
直接ボンディングによって、前記MEMSデバイスが前記介在物ウェハに取り付けられる、請求項27に記載の微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項33】
陽極ボンディングによって、前記MEMSデバイスが前記介在物ウェハに取り付けられる、請求項27に記載の微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項34】
中間レイヤ・ボンディングによって、前記MEMSデバイスが前記介在物ウェハに取り付けられ、前記中間レイヤ材料がウェハ−ウェハ・ボンディングに適合される、請求項27に記載の微小電気機械システム(MEMS)装置。
【請求項35】
構造中の素子をエッチングするための方法であって、前記構造が、(i)基板(ii)前記基板に配置された少なくとも1つのデバイス、及び(iii)前記基板に取り付けられ、前記デバイスの上方に配置される前記素子を含み、
前記素子の少なくとも1つの選択された領域が前記レジストによって覆われ、前記少なくとも1つの選択された領域が前記少なくとも1つのデバイスの上方にあるように、レジストを前記素子に配置してパターン形成し、及び
前記素子をエッチングし、それによって、前記レジストによって覆われる前記少なくとも1つの選択された領域が、前記レジストによってエッチングされることから保護され、それによって、前記領域の下の前記少なくとも1つのデバイスが、エッチングされることから保護されることを特徴とする方法。
【請求項36】
微小電気機械システム(MEMS)アセンブリを製造する方法であって、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含む第1SOIウェハを取得し、
少なくとも1つの構造ポストを定めるために、前記デバイスレイヤでメサ・エッチングを実行し、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含む第2SOIウェハを取得し、
前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤを、前記第1SOIウェハの前記少なくとも1つの構造ポストにボンディングし、
前記第2SOIウェハの前記ハンドル・レイヤを除去し、及び
前記第2SOIウェハの前記誘電体レイヤを除去する諸ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項37】
前記MEMSデバイスを定めるために、前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングするステップを更に含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
介在物の構造を定めるために、前記第1SOIウェハをエッチングするステップを更に含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
微小電気機械システム(MEMS)デバイスを製造するための方法であって、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含むSOIウェハを取得し、
構造ポストのセットのアレイを定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングし、構造ポストの各セットが、少なくとも1つの構造ポストを含み、
介在物ウェハを取得し、
前記SOIウェハの前記デバイスレイヤが前記介在物ウェハに面する方法で、前記SOIウェハを前記介在物ウェハにボンディングし、
前記SOIウェハの前記ハンドル・レイヤを除去し、
前記SOIウェハの前記誘電体レイヤを除去し、
前記MEMSデバイスのアレイを定めるために、前記SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングし、及び
結果として生じる構造を、個々のMEMSデバイスに分割する諸ステップを含む方法。
【請求項40】
微小電気機械システム(MEMS)デバイスを製造する方法であって、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含む第1SOIウェハを取得し、
構造ポストのセットのアレイを定めるために、前記デバイスレイヤでメサ・エッチングを実行し、構造ポストの各セットが、少なくとも1つの構造ポストを含み、
(i)ハンドル・レイヤ、
(ii)前記ハンドル・レイヤ上の誘電体レイヤ、及び
(iii)前記誘電体レイヤ上のデバイスレイヤを含む第2SOIウェハを取得し、
前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤを、前記第1SOIウェハの前記少なくとも1つの構造ポストにボンディングし、
前記第2SOIウェハの前記ハンドル・レイヤを除去し、
前記第2SOIウェハの前記誘電体レイヤを除去し、
前記MEMSデバイスのアレイを定めるために、前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤをエッチングし、及び
結果として生じる構造を、個々のMEMSデバイスに分割する諸ステップを含む方法。
【請求項41】
前記SOIウェハの前記デバイスレイヤが、前記MEMSデバイスの形成に適合された厚さ、及び導電性によって特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記SOIウェハの前記デバイスレイヤが、前記MEMSデバイスの形成に適合された厚さ、及び導電性によって特徴付けられる、請求項22に記載の方法。
【請求項43】
前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤが、前記MEMSデバイスの形成に適合された厚さ、及び導電性によって特徴付けられる、請求項24に記載の方法。
【請求項44】
前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤが、前記MEMSデバイスの形成に適合された厚さ、及び導電性によって特徴付けられる、請求項36に記載の方法。
【請求項45】
前記SOIウェハの前記デバイスレイヤが、前記MEMSデバイスの形成に適合された厚さ、及び導電性によって特徴付けられる、請求項39に記載の方法。
【請求項46】
前記第2SOIウェハの前記デバイスレイヤが、前記MEMSデバイスの形成に適合された厚さ、及び導電性によって特徴付けられる、請求項40に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−14001(P2013−14001A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−196273(P2012−196273)
【出願日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【分割の表示】特願2007−521586(P2007−521586)の分割
【原出願日】平成17年7月13日(2005.7.13)
【出願人】(591016976)ザ・チャールズ・スターク・ドレイパ・ラボラトリー・インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】