説明

MEMS振動子および発振器

【課題】出力が大きく、かつ高い周波数で駆動するMEMS振動子を提供する。
【解決手段】本発明に係るMEMS振動子100は、基板10の表面11に固定された第1電極20と、第1電極20の第1面21と対向する第2面31を備えた梁部34、および梁部34を支持し基板10の表面11に固定された支持部32を有する第2電極30と、を含み、梁部34は、梁部34の第1面21の垂線Q方向の長さTが、梁部34の先端35に向かうにつれて単調に減少する第1部分36を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MEMS振動子および発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)は、微小構造体形成技術の1つで、例えば、ミクロンオーダーの微細な電子機械システムを作る技術やその製品のことをいう。
【0003】
特許文献1には、固定電極および可動電極を有し、両電極間に発生する静電力により可動電極を駆動させるMEMS振動子が開示されている。このような静電型MEMS振動子の出力は、駆動した際に固定電極と可動電極との間の容量変化によって生じる。そのため、固定電極と可動電極との交差面積(両電極が重なる領域の面積)が大きいほど、出力は大きくなる。
【0004】
一方、駆動周波数は、振動子の固有周波数であり、振動子の形状および寸法によって決まる。これまでに数kHz〜数GHzの周波数帯で駆動する様々な形状のMEMS振動子が提案されている。特許文献1に示すような片持ち梁構造の振動子の場合、駆動周波数は、梁部(可動電極)の長さと厚みによって決まる。厚みが一定の場合、梁部の長さが大きければ周波数は低く、小さければ周波数は高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−162629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、高い周波数で駆動しようとした場合、梁部の長さが小さくなることで、固定電極と梁部との交差面積が小さくなり、その結果、出力が小さくなることがある。これは、振動子を等価回路として考えた場合、直列抵抗が高くなることを示している。MEMS振動子を例えば発振器に用いる場合、抵抗が大きくなると位相の反転が十分ではなくなり、発振条件を満たさなくなることがある。
【0007】
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、出力が大きく、かつ高い周波数で駆動するMEMS振動子を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記MEMS振動子を有する発振器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るMEMS振動子は、
基板の表面に固定された第1電極と、
前記第1電極の第1面と対向する第2面を備えた梁部、および前記梁部を支持し前記基板の表面に固定された支持部を有する第2電極と、
を含み、
前記梁部は、前記梁部の前記第1面の垂線方向の長さが、前記梁部の先端に向かうにつれて単調に減少する第1部分を有する。
【0009】
このようなMEMS振動子によれば、第1電極と梁部との重なる領域(交差面積)を小さくすることなく、梁部の質量を減少させることができる。すなわち、高い周波数で駆動させるために、第1電極と梁部との間の容量を、小さくさせなくてよい。したがって、このようなMEMS振動子は、出力が大きく、かつ高い周波数で駆動することができる。
【0010】
本発明に係るMEMS振動子において、
前記梁部は、前記梁部の前記垂線方向の長さが、一定である第2部分を有し、
前記第1部分は、前記先端を含み、
前記第2部分は、前記第1部分と連続し、かつ前記支持部に支持され、
前記梁部の前記第1電極と重なる領域であって、前記支持部から前記先端へ向かう方向の長さをLとし、
前記第2部分の前記第1電極と重なる領域であって、前記支持部から前記先端へ向かう方向の長さをLとすると、
下記式(1)を満たしてもよい。
1/10≦L/L≦1/2 ・・・ (1)
このようなMEMS振動子によれば、より高い周波数で駆動することができる(詳細は後述)。
【0011】
本発明に係るMEMS振動子において、
前記第1面の垂線は、前記基板の表面の垂線と平行であってもよい。
【0012】
このようなMEMS振動子によれば、出力が大きく、かつ高い周波数で駆動することができる。
【0013】
本発明に係るMEMS振動子において、
前記第1面の垂線は、前記基板の表面の垂線と直交してもよい。
【0014】
このようなMEMS振動子によれば、出力が大きく、かつ高い周波数で駆動することができる。
【0015】
本発明に係る発振器は、
本発明に係るMEMS振動子を含む。
【0016】
このような発振器によれば、直列抵抗が高くなることを抑制でき、位相を反転させることができる。したがって、このような発振器は、発振条件を満たすことができ、安定して高い周波数で本発明に係るMEMS振動子を発振させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態に係るMEMS振動子を模式的に示す断面図。
【図2】本実施形態に係るMEMS振動子を模式的に示す平面図。
【図3】本実施形態に係るMEMS振動子の製造工程を模式的に示す断面図。
【図4】本実施形態に係るMEMS振動子の製造工程を模式的に示す断面図。
【図5】本実施形態に係るMEMS振動子の製造工程を模式的に示す断面図。
【図6】本実施形態に係るMEMS振動子の製造工程を模式的に示す断面図。
【図7】本実施形態に係るMEMS振動子の製造工程を模式的に示す断面図。
【図8】本実施形態に係るMEMS振動子の製造工程を模式的に示す断面図。
【図9】本実施形態の第1変形例に係るMEMS振動子を模式的に示す断面図。
【図10】本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子を模式的に示す平面図。
【図11】本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子を模式的に示す断面図。
【図12】本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子を模式的に示す断面図。
【図13】本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子の製造工程を模式的に示す断面図。
【図14】本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子の製造工程を模式的に示す断面図。
【図15】本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子の製造工程を模式的に示す断面図。
【図16】本実施形態の第3変形例に係るMEMS振動子を模式的に示す平面図。
【図17】実験例における第1のシミュレーションの結果を示すグラフ。
【図18】実験例における第1のシミュレーションに用いた梁部を模式的に示す図。
【図19】実験例における第2のシミュレーションの結果を示すグラフ。
【図20】実験例における第2のシミュレーションに用いた梁部を模式的に示す図。
【図21】本実施形態に係る発振器を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
1. MEMS振動子
まず、本実施形態に係るMEMS振動子について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るMEMS振動子100を模式的に示す断面図である。図2は、本実施形態に係るMEMS振動子100を模式的に示す平面図である。なお、図1は、図2のI−I線断面図である。
【0020】
MEMS振動子100は、図1および図2に示すように、基板10と、第1電極20と、第2電極30と、を含む。基板10は、図1に示すように、支持基板12と、第1下地層14と、第2下地層16と、を有することができる。
【0021】
支持基板12としては、例えば、シリコン基板等の半導体基板を用いることができる。支持基板12として、セラミックス基板、ガラス基板、サファイア基板、ダイヤモンド基板、合成樹脂基板などの各種の基板を用いてもよい。
【0022】
第1下地層14は、支持基板12の上に形成されている。第1下地層14としては、例えば、トレンチ絶縁層、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)絶縁層、セミリセスLOCOS絶縁層を用いることができる。第1下地層14は、MEMS振動子100と、支持基板12に形成された他の素子(図示せず)と、を電気的に分離することができる。
【0023】
第2下地層16は、第1下地層14上に形成されている。第2下地層16の材質は、例えば、窒化シリコンである。第2下地層16は、後述するリリース工程において、エッチングストッパー層として機能することができる。
【0024】
第1電極20は、基板10上に形成され、基板10の表面11に固定されている。第1電極20の平面形状(基板10の表面11の垂線P方向から見た形状)は、図2に示すように、例えば長方形である。第1電極20は、図1に示すように、第1面21を有する。第1面21は、第1電極20の上面ともいえ、平坦な面である。第1面21の垂線Qは、基板10の表面11の垂線Pと平行である。第1電極20の厚み(Z軸方向の長さ)は、例えば、0.1μm以上100μm以下である。
【0025】
第2電極30は、第1電極20と間隔を空けて形成されている。第2電極30は、基板10上に形成された支持部32と、支持部32に支持されており第1電極20の上方に配置された梁部34と、を有する。
【0026】
支持部32は、基板10の表面11に固定されている。支持部32は、梁部34を支持している。すなわち、第2電極30は、片持ち梁状に形成されている。
【0027】
梁部34は、第1電極20の第1面21と対向する第2面31を有する。より具体的には、第2面31は、第1面21と平行である。すなわち、第1面21の垂線Qを、第2面31の垂線Qと言い換えることもできる。第2面31は、梁部34の下面ともいえ、平坦な面である。平面視において、梁部34は、領域Aにおいて、第1電極20と重なっている。図2に示す例では、梁部34の平面形状は、Y軸方向の長さW(「幅W」ともいえる)を短辺の長さとする長方形である。梁部34は、第1部分36と、第2部分38と、を有する。
【0028】
第1部分36は、図1に示すように、第1電極20の第1面21の垂線Q方向の長さT(Z軸方向の長さ)が、梁部34の先端35に向かうにつれて(+X方向に向かうにつれて)減少する形状を有する。図示の例では、第1部分36は、Z軸方向の長さT(「厚みT」ともいえる)が、先端35に向かうにつれて、単調減少している。すなわち、第1部分36は、支持部32から先端35に向かう途中で、Z軸方向の長さTが同じとなる区間がなく、先端35に向かって、長さTが連続的に変化していてもよい。つまり、第1部分36は、図1に示すように、第1面21および第2面31に対して傾斜する傾斜面37を有していてもよい。第1部分36の断面形状は、三角形であってもよい。第1部分36は、先端35を含むことができる。
【0029】
第1部分36は、梁部34の、第1電極20と重なる領域Aに配置されている。すなわち、図2に示すように平面視において(基板10の表面11の垂線P方向から見て)、第1部分36は、第1電極20の外周の内側に配置されている。第1部分36の平面形状は、図2に示すように、長方形であってもよい。
【0030】
第2部分38は、図1に示すように、梁部34の第1面21の垂線Q方向の長さT(Z軸方向の長さ)が、一定である。第2部分38は、第1部分36と連続しており、支持部32に支持されている。第2部分38は、例えば、支持部32に隣接している。第2部分38の断面形状は、図1に示すように、長方形であってもよい。図示の例では、第2部分38の一部は、梁部34の、第1電極20と重なる領域Aに配置されている。第2部分38の平面形状は、図2に示すように、長方形であってもよい。第2部分38の厚み(Z軸方向の長さ)は、例えば、0.1μm以上100μm以下である。
【0031】
梁部34の第1電極20と重なる領域Aであって、支持部32から先端35へ向かう方向(X軸方向)の長さをLとし、第2部分38の第1電極20と重なる領域Aであって、X軸方向の長さをLとすると、MEMS振動子100は、下記式(1)を満たすことが好ましい。これにより、MEMS振動子100は、より高い周波数で駆動することができる(詳細は後述)。
【0032】
1/10≦L/L≦1/2 ・・・ (1)
第1電極20および第2電極30の材質は、例えば、所定の不純物をドーピングすることにより導電性が付与された多結晶シリコンである。第1電極20および第2電極30の間に電圧が印加されると、梁部34は、電極20,30間に発生する静電力により振動することができる。第1電極20、および第2電極30の支持部32は、電極20,30間に電圧を印加するための配線(図示せず)に接続されることができる。
【0033】
なお、図示はしないが、MEMS振動子100は、第1電極20および第2電極30を減圧状態で気密封止する被覆構造体を有していてもよい。これにより、梁部34の振動時における空気抵抗を減少させることができる。
【0034】
本実施形態に係るMEMS振動子100は、例えば、以下の特徴を有する。
【0035】
MEMS振動子100によれば、梁部34は、梁部34の垂線Q方向の長さT(Z軸方向の長さ)が、梁部34の先端35に向かうにつれて(+X方向に向かうにつれて)減少する第1部分36を有する。すなわち、MEMS振動子100は、Z軸方向の長さが一定な場合に比べて、梁部34の質量を減少させることができる。そのため、第1電極20と梁部34との重なる領域A(交差面積)を小さくすることなく、梁部34の質量を減少させることができる。つまり、高い周波数で駆動させるために、第1電極20と梁部34との間の容量を、小さくさせなくてよい。したがって、MEMS振動子100は、出力が大きく、かつ高い周波数で駆動することができる。
【0036】
MEMS振動子100によれば、梁部34の第1部分36は、Z軸方向の長さTが先端35に向かうにつれて、連続的に変化することができる。そのため、MEMS振動子100は、所望の駆動モードと異なる別の駆動モードで駆動することを抑制できる。例えば、梁部のZ軸方向の長さが、段階的に変化する場合は、段差部分において別の駆動モードが発生し、所望の駆動モードで駆動できない場合がある。
【0037】
2. MEMS振動子の製造方法
次に、本実施形態に係るMEMS振動子の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図3〜図8は、本実施形態に係るMEMS振動子100の製造工程を模式的に示す断面図である。
【0038】
図3に示すように、支持基板12上に、第1下地層14および第2下地層16をこの順で形成して、基板10を得る。第1下地層14は、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)法、LOCOS法により形成される。第2下地層16は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタ法により形成される。
【0039】
次に、基板10上に、第1電極20を形成する。より具体的には、第1電極20は、CVD法やスパッタ法などによって成膜された後、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によるパターニングによって形成される。次に、例えば多結晶シリコンからなる第1電極20に対して、導電性を付与するために所定の不純物(例えばボロン)をドーピングする。
【0040】
図4に示すように、第1電極20を覆うように犠牲層40を形成する。犠牲層40は、例えば、第1電極20を熱酸化することにより形成される。犠牲層40の材質は、例えば、酸化シリコンである。犠牲層40の厚みは、例えば、0.01μm以上100μm以下である。犠牲層40の厚みによって、第1電極20の第1面21と、梁部34の第2面31と、の間の距離が決定される。
【0041】
図5に示すように、犠牲層40および基板10上に、第2電極30を形成する。より具体的には、第2電極30は、CVD法やスパッタ法などによって成膜された後、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によるパターニングによって形成される。次に、多結晶シリコンからなる第2電極30に対して、導電性を付与するために所定の不純物(例えばボロン)をドーピングする。以上の工程により、梁部34および支持部32を有する第2電極30が形成される。
【0042】
図6に示すように、梁部34上に第1開口部1を有する第1レジスト層R1を、例えば公知の方法により形成する。図示の例では、第1開口部1の端は、梁部34の先端35と重なっている。第1開口部1のX軸方向の長さは、梁部34の第1部分36のX軸方向の長さ(すなわち、図1および図2に示す長さL)と同じであってもよい。
【0043】
次に、第1レジスト層R1をマスクとして、梁部34に所定の不純物B(例えばボロン)をドーピングする(梁部34への第1ドーピング工程)。その後、第1レジスト層R1を、例えば公知の方法により除去する。
【0044】
図7に示すように、梁部34上に第2開口部2を有する第2レジスト層R2を、例えば公知の方法により形成する。図示の例では、第2開口部2の端は、梁部34の先端35と重なっている。第2開口部2のX軸方向の長さは、第1開口部1のX軸方向の長さよりも小さい。
【0045】
次に、第2レジスト層R2をマスクとして、梁部34に所定の不純物Bをドーピングする(梁部34への第2ドーピング工程)。第2ドーピング工程でドーピングする不純物Bの濃度は、第1ドーピング工程でドーピングした不純物Bの濃度と同じであってもよい。その後、第2レジスト層R2を、例えば公知の方法により除去する。
【0046】
図8に示すように、梁部34上に第3開口部3を有する第3レジスト層R3を、例えば公知の方法により形成する。図示の例では、第3開口部3の端は、梁部34の先端35と重なっている。第3開口部3のX軸方向の長さは、第2開口部2のX軸方向の長さよりも小さい。
【0047】
次に、第3レジスト層R3をマスクとして、梁部34に所定の不純物Bをドーピングする(梁部34への第3ドーピング工程)。第3ドーピング工程でドーピングする不純物Bの濃度は、第2ドーピング工程でドーピングした不純物Bの濃度と同じであってもよい。その後、第3レジスト層R3を、例えば公知の方法により除去する。
【0048】
上記の第1〜第3ドーピング工程によって、梁部34の先端35側は、不純物濃度が高くなり、梁部34の支持部32側は、不純物濃度が低くなる。このように、梁部34に、不純物濃度の分布を形成することができる。
【0049】
図1に示すように、犠牲層40を除去する(リリース工程)。犠牲層40の除去は、例えば、フッ化水素酸や緩衝フッ酸(フッ化水素酸とフッ化アンモニウムとの混合液)などを用いたウェットエッチングより行われる。リリース工程において、第2下地層16は、エッチングストッパー層として機能することができる。
【0050】
リリース工程において、不純物濃度の高い部分は、エッチングされやすく(エッチング速度が大きく)、不純物濃度の低い部分は、エッチングされにくい(エッチング速度が小さい)。したがって、不純物濃度の高い梁部34の先端35側は、エッチングされやすく、不純物濃度の低い梁部34の支持部32側は、エッチングされいくい。そのため、Z軸方向の長さTが、梁部34の先端35に向かうにつれて(+X方向に向かうにつれて)減少する第1部分36を形成することができる。
【0051】
上述の説明では、選択的に梁部34に3回のドーピングを行ったが、その数は、2回以上であれば特に限定されない。上述のような、梁部34に対するパターニング−ドーピング工程の回数を増やすことにより、第1部分36の傾斜面37を滑らかに形成することができる。すなわち、Z軸方向の長さTが、先端35に向かうにつれて、単調減少する第1部分36を形成することができる。なお、ドーピングされた不純物は、梁部34内で拡散するので、梁部34に対するパターニング−ドーピング工程を、2回程度繰り返せば、十分に傾斜面37を滑らかに形成することができる。
【0052】
また、上述の説明では、まず大きな第1開口部1を有するレジスト層R1を形成し、徐々に小さな開口部を有するレジスト層を形成する場合について説明したが、まず、小さな第3開口部3を有するレジスト層R3を形成し、徐々に大きな開口部を有するレジスト層を形成して、ドーピングを行ってもよい。
【0053】
以上の工程により、MEMS振動子100を製造することができる。
【0054】
MEMS振動子100の製造方法によれば、上述のとおり、出力が大きく、かつ高い周波数で駆動するMEMS振動子100を形成することができる。
【0055】
3. MEMS振動子の変形例
3.1. 第1変形例に係るMEMS振動子
次に、本実施形態の第1変形例に係るMEMS振動子について、図面を参照しながら説明する。図9は、本実施形態の第1変形例に係るMEMS振動子200を模式的に示す断面図であって、図1に対応するものである。以下、本実施形態の第1変形例に係るMEMS振動子200において、本実施形態に係るMEMS振動子100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0056】
MEMS振動子100の例では、図1に示すように、梁部34は、Z軸方向の長さTが一定な第2部分38を有していた。これに対し、MEMS振動子200では、図9に示すように、梁部34は、第2部分38を有しておらず、Z軸方向の長さTが、梁部34の先端35に向かうにつれて減少する第1部分36によって構成されている。
【0057】
MEMS振動子200によれば、MEMS振動子100と同様に、第1電極20と梁部34との間の容量を小さくさせなることなく、梁部34の質量を減少させることができる。したがって、MEMS振動子200は、高い出力を有し、かつ高い周波数で駆動することができる。
【0058】
なお、MEMS振動子200の製造方法は、MEMS振動子100の製造方法と基本的に同じである。したがって、その説明を省略する。
【0059】
3.2. 第2変形例に係るMEMS振動子
次に、本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子について、図面を参照しながら説明する。図10は、本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子300を模式的に示す平面図である。図11は、本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子300を模式的に示す図10のXI−XI線断面図である。図12は、本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子300を模式的に示す図10のXII−XII線断面図である。以下、本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子300において、本実施形態に係るMEMS振動子100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0060】
MEMS振動子100の例では、図1に示すように、第1電極20の第1面21の垂線Qは、基板10の表面11の垂線Pと平行であった。MEMS振動子100では、梁部34は、表面11の垂線Pと平行なZ軸方向に振動することができる。
【0061】
これに対し、MEMS振動子300では、図11に示すように、第1電極20の第1面21の垂線Qは、基板10の表面11の垂線Pと直交している。MEMS振動子300では、梁部34は、表面11の垂線Pと直交するY軸方向に振動することができる。
【0062】
MEMS振動子300では、基板10としては、例えば、シリコン基板等の半導体基板を用いることができる。
【0063】
第1電極20は、図11に示すように、絶縁層17を介して、基板10の表面11に固定されている。MEMS振動子300では、図10および図11に示すように、第1電極20の第1面21は、第1電極20の側面であるといえる。絶縁層17の材質は、例えば、酸化シリコンである。絶縁層17の厚み(Z軸方向の長さ)は、例えば、0.01μm以上100μm以下である。
【0064】
第2電極30の支持部32は、図12に示すように、絶縁層17を介して、基板10の表面11に固定されている。梁部34は、基板10と間隔を空けて、基板10の上方に形成されている。梁部34の第2面31は、図10および図11に示すように、梁部34の側面であるといえる。第2電極30の断面形状は、図11および図12に示すように、例えば、四角形である。
【0065】
梁部34の第1部分36は、図10に示すように、第1電極20の第1面21の垂線Q方向の長さT(Y軸方向の長さ)が、梁部34の先端35に向かうにつれて(+X方向に向かうにつれて)減少する形状を有する。図示の例では、第1部分36は、Y軸方向の長さTが、先端35に向かうにつれて、単調減少している。すなわち、第1部分36は、図10に示すように、支持部32から先端35に向かう途中で、Y軸方向の長さTが同じとなる区間がなく、先端35に向かって、Y軸方向の長さTが連続的に変化していてもよい。つまり、第1部分36は、第1面21および第2面31に対して傾斜する傾斜面37を有することができる。第1部分36の平面形状は、三角形であってもよい。第1部分36は、先端35を含むことができる。
【0066】
第1部分36は、第1電極20と重なる領域Aに配置されている。すなわち、第1面21の垂線Q方向から見て、第1部分36は、第1電極20の外周の内側に配置されている。
【0067】
第2部分38は、図10に示すように、梁部34の第1面21の垂線Q方向の長さ(Y軸方向の長さ)が、一定である。第2部分38は、第1部分36と連続しており、支持部32に支持されている。第2部分38は、例えば、支持部32に隣接している。第2部分38の平面形状は、図10に示すように、長方形であってもよい。図示の例では、第2部分38の一部は、梁部34の、第1電極20と重なる領域Aに配置されている。
【0068】
梁部34の第1電極20と重なる領域Aであって、支持部32から先端35へ向かう方向(X軸方向)の長さLに対する、第2部分38の第1電極20と重なる領域Aであって、X軸方向の長さLの比(L/L)は、上記式(1)を満たすことが好ましい。これにより、MEMS振動子300は、より高い周波数で駆動することができる(詳細は後述)。
【0069】
MEMS振動子300によれば、MEMS振動子100と同様に、第1電極20と梁部34との間の容量を、小さくさせなることなく、梁部34の質量を減少させることができる。したがって、MEMS振動子300は、出力が大きく、かつ高い周波数で駆動することができる。
【0070】
次に、本実施形態の第2変形例に係るMEMS300振動子の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図13および図14は、本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子300の製造工程を模式的に示す断面図である。なお、図13および図14は、図11に対応している。
【0071】
図13に示すように、基板10と、基板10上に形成された絶縁層17と、絶縁層17上に形成されたシリコン層18と、を備えるSOI(Silicon On Insulator)基板19を用意する。
【0072】
図14に示すように、シリコン層18に、所定の不純物Bをドーピングする。これにより、シリコン層18は、導電性が付与された導電層28となることができる。
【0073】
図15に示すように、導電層28を、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術でパターニングし、第1電極20と、支持部32および梁部34を有する第2電極30と、を形成する。該パターニングによって、Y軸方向の長さTが梁部34の先端35に向かうにつれて減少する第1部分36と、Y軸方向の長さTが一定な第2部分38と、を形成することができる。該パターニングにおけるエッチングは、例えば、誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング(ICP−RIE)を用いて行ってもよいし、エッチングとエッチング側壁保護とを繰り返しながら行う、いわゆるボッシュプロセスによって行ってもよい。ボッシュプロセスによって行う場合、例えば、エッチングステップは、六フッ化硫黄(SF)を用いて等方エッチングを行い、保護ステップは、テフロン(登録商標)系のガス(Cなど)を用いて側壁を保護し、横方向(X軸方向およびY軸方向)のエッチングを抑制することができる。
【0074】
図11および図12に示すように、第1電極20および第2電極30をマスクとして、絶縁層17をエッチングする。該エッチングによって、梁部34の下の絶縁層17は、除去される。第1電極20の下、および支持部32の下の絶縁層17は、除去されないが、図示の例では、サイドエッチングされている。なお、図示はしないが、梁部34の下の絶縁層17をより確実に除去するために、梁部34に上面から下面まで貫通する貫通孔が形成されていてもよい。
【0075】
以上の工程により、MEMS振動子300を製造することができる。
【0076】
MEMS振動子300の製造方法によれば、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によるパターニングによって、第1部分36および第2部分38を有する梁部34を形成することができる。したがって、MEMS振動子300の製造方法によれば、出力が大きく、かつ高い周波数で駆動するMEMS振動子300を、例えばMEMS振動子100の製造方法に比べて、簡易な方法で形成することができる。
【0077】
3.3. 第3変形例に係るMEMS振動子
次に、本実施形態の第3変形例に係るMEMS振動子について、図面を参照しながら説明する。図16は、本実施形態の第3変形例に係るMEMS振動子400を模式的に示す断面図であって、図10に対応するものである。以下、本実施形態の第3変形例に係るMEMS振動子400において、本実施形態の第2変形例に係るMEMS振動子300の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0078】
MEMS振動子300の例では、図10に示すように、梁部34は、Y軸方向の長さTが一定な第2部分38を有していた。これに対し、MEMS振動子200では、図16に示すように、梁部34は、第2部分38を有しておらず、Y軸方向の長さTが、梁部34の先端35に向かうにつれて減少する第1部分36によって構成されている。
【0079】
MEMS振動子400によれば、MEMS振動子300と同様に、第1電極20と梁部34との間の容量を、小さくさせなることなく、梁部34の質量を減少させることができる。したがって、MEMS振動子400は、出力が大きく、かつ高い周波数で駆動することができる。
【0080】
なお、MEMS振動子400の製造方法は、MEMS振動子300の製造方法と基本的に同じである。したがって、その説明を省略する。
【0081】
4. 実験例
次に、本実施形態に係るMEMS振動子の実験例について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実験例によってなんら限定されるものではない。
【0082】
実験例として、本実施形態に係るMEMS振動子をモデル化したシミュレーションを行った。シミュレーションでは、MEMS振動子の梁部の形状を変えて、周波数を測定した。シミュレーションは、I−DEAS(Siemens PLM Software社製)を用いて行った。
【0083】
なお、以下に示すシミュレーションにおいて、本実施形態に係るMEMS振動子100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、以下に示すシミュレーションにおいて、梁部は、第1電極20と重なる領域A内に位置する梁部に相当している(例えば図1参照)。また、以下に示すシミュレーションにおいては、梁部のヤング率を123.2GPaとし、梁部の密度を2230kg/mとした。
【0084】
4.1. 第1のシミュレーション
図17は、第1のシミュレーションの結果を示すグラフである。第1のシミュレーションでは、梁部の先端の垂線Q方向の長さTに対する、周波数を求めた。すなわち、図17においてT=0μmのプロット(a)は、図18(a)に示すように垂線Qと直交する方向から見て、形状が三角形の梁部34の値である。図17においてT=1μmのプロット(b)は、図18(b)に示すように、形状が台形の梁部34の値である。図17においてT=2μmのプロット(c)は、図18(c)に示すように、形状が長方形の梁部1034(比較例に係る梁部1034)の値である。
【0085】
なお、第1電極20の第1面21と、梁部34の第2面31とは、互いに平行であるため(例えば図1参照)、図18では、垂線Qを第2面31の垂線として図示している。また、第1のシミュレーションでは、垂線Qと直交する梁部の長さLを10μmとし、垂線Qおよび長さLの方向と直交する梁部の長さ(図2に示すWに相当)を2μmとした。このことは、第2のシミュレーションについても同様である。
【0086】
図17より、垂線Q方向の長さが、先端35に向かうにつれて減少する梁部34(図18(a),(b)参照)は、形状が長方形の梁部1034(図18(c)参照)に比べて、周波数が高いことがわかった。
【0087】
4.2. 第2のシミュレーション
図19は、第2のシミュレーションの結果を示すグラフである。第2のシミュレーションでは、梁部の第2部分(垂線Q方向の長さが一定な部分)の垂線Qと直交する方向の長さLに対する、周波数を求めた。すなわち、図19においてL=0μmのプロット(d)は、図20(d)に示すように垂線Qと直交する方向から見て、形状が三角形の梁部34の値であって、垂線Q方向の長さが一定な第2部分38を有していない梁部34の値である。図19においてL=3μmのプロット(e)は、図20(e)に示すように、形状が台形の梁部34の値である。図19においてL=5μmのプロット(f)は、図20(f)に示すように、形状が台形の梁部34の値である。図19においてL=10μmのプロット(g)は、図20(g)に示すように、形状が長方形の梁部1034(比較例に係る梁部1034)の値である。なお、第2のシミュレーションでは、第2部分38の垂線Q方向の長さを、2μmとした。
【0088】
図19より、垂線Q方向の長さが、先端35に向かうにつれて減少する第1部分36を有する梁部34(図20(d),(e),(f)参照)は、形状が長方形の梁部1034(図20(g)参照)に比べて、周波数が高いことがわかった。
【0089】
さらに、図19より、第2部分38の長さLが、1μm以上5μm以下の範囲の梁部34は、L=0μmの梁部34(すなわち、第2部分38を有していない梁部34)に比べて、周波数が高いことがわかった。つまり、Lに対するLの値(L/L)を、1/10以上1/2以下とすることで(すなわち、上記(1)式を満たすことで)、より高い周波数で駆動できることがわかった。上記(1)式を満たすことで、より周波数が高くなる理由としては、上記(1)式の範囲では、梁部34の質量を減少させつつ、ある程度のばね定数を確保できるからと推察される。すなわち、上記(1)式の範囲では、質量とばね定数とのバランスが、高い周波数を得るために適しているものと推察される。
【0090】
なお、第1のシミュレーションの結果、および第2のシミュレーションの結果は、梁部34の密度やヤング率、第2部分38の垂線Q方向の長さなどのパラメーターに依存せず、適用できる結果であり、これらのパラメーターが変わっても、同様の傾向を示すものである。また、上述した第1のシミュレーションの結果、および第2のシミュレーションの結果は、例えばMEMS振動子100のように、梁部34が基板10の表面11の垂線Pと平行な方向に振動する形態に限らず、例えばMEMS振動子300のように、梁部34が垂線Pと直交する方向に振動する形態にも適用でき、梁部34の振動の方向が変わっても、同様の傾向を示すものである。
【0091】
5. 発振器
次に、本実施形態に係る発振器について、図面を参照しながら説明する。図21は、本実施形態に係る発振器500を模式的に示す図である。
【0092】
発振器500は、図21に示すように、本発明に係るMEMS振動子(例えばMEMS振動子100)と、発振回路510と、を含む。
【0093】
発振回路510は、MEMS振動子100と電気的に接続されている。発振回路510からMEMS振動子100の電極20,30間に電圧が印加されると、梁部34は、電極20,30間に発生する静電力により振動することができる。そして、発振回路510によって、MEMS振動子100は、共振周波数で発振することができる。
【0094】
発振回路510を構成するトランジスターやキャパシター(図示せず)等は、例えば、支持基板12上に(図1参照)形成されていてもよい。これにより、MEMS振動子100と発振回路510とをモノリシックに形成することができる。
【0095】
MEMS振動子100と発振回路510とをモノリシックに形成する場合、発振回路510を構成するトランジスター等の部材を、上述したMEMS振動子100を形成する工程と同一の工程で形成してもよい。具体的には、犠牲層40を形成する工程において(図4参照)、トランジスターのゲート絶縁層を形成してもよい。さらに、第2電極30を形成する工程において(図5参照)、トランジスターのゲート電極を形成してもよい。このように、MEMS振動子100と発振回路510との製造工程を共通化することで、製造工程の簡素化を図ることができる。
【0096】
発振器500によれば、出力が大きく、かつ周波数で駆動するMEMS振動子100を含む。そのため、発振器500は、直列抵抗が高くなることを抑制でき、位相を反転させることができる。したがって、発振器500は、発振条件を満たすことができ、安定して高い周波数でMEMS振動子100を発振させることができる。
【0097】
なお、上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【0098】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0099】
1 第1開口部、2 第2開口部、3 第3開口部、10 基板、11 表面、
12 支持基板、14 第1下地層、16 第2下地層、17 絶縁層、
18 シリコン層、19 SOI基板、20 第1電極、21 第1面、28 導電層、
30 第2電極、31 第2面、32 支持部、34 梁部、35 先端、
36 第1部分、37 傾斜面、38 第2部分、40 犠牲層、
100〜400 MEMS振動子、500 発振器、510 発振回路、1034 梁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面に固定された第1電極と、
前記第1電極の第1面と対向する第2面を備えた梁部、および前記梁部を支持し前記基板の表面に固定された支持部を有する第2電極と、
を含み、
前記梁部は、前記梁部の前記第1面の垂線方向の長さが、前記梁部の先端に向かうにつれて単調に減少する第1部分を有する、MEMS振動子。
【請求項2】
請求項1において、
前記梁部は、前記梁部の前記垂線方向の長さが、一定である第2部分を有し、
前記第1部分は、前記先端を含み、
前記第2部分は、前記第1部分と連続し、かつ前記支持部に支持され、
前記梁部の前記第1電極と重なる領域であって、前記支持部から前記先端へ向かう方向の長さをLとし、
前記第2部分の前記第1電極と重なる領域であって、前記支持部から前記先端へ向かう方向の長さをLとすると、
下記式(1)を満たす、MEMS振動子。
1/10≦L/L≦1/2 ・・・ (1)
【請求項3】
請求項1または2において、
前記第1面の垂線は、前記基板の表面の垂線と平行である、MEMS振動子。
【請求項4】
請求項1または2において、
前記第1面の垂線は、前記基板の表面の垂線と直交する、MEMS振動子。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のMEMS振動子を含む、発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−209885(P2012−209885A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−75808(P2011−75808)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】