説明

MIMO−OFDMシステムにおいて空間周波数ブロック符号化、空間多重化、およびビーム形成を組み合わせる方法および装置

【課題】多入力多出力(MIMO)直交周波数分割多重(OFDM)システムにおいて空間周波数ブロック符号化(SFBC)、空間多重化(SM)、およびビーム形成を組み合わせる方法および装置を提供する。
【解決手段】システム100は、複数の送信アンテナ126を備える送信機110および複数の受信アンテナ128を備える受信機130を含む。送信機は、少なくとも1つのデータストリームおよび複数の空間ストリームを生成する。生成される空間ストリームの数は、送信アンテナ126の数および受信アンテナ128の数に基づく。送信機110は、SFBC、SM、およびビーム形成のうちの少なくとも1つに従って伝送方式を決定する。送信機110は、選択された伝送方式に基づいて、データストリームのデータを受信機130に伝送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信システムに関する。より詳細には、本発明は、多入力多出力(MIMO:multiple−input multiple−output)直交周波数分割多重(OFDM:orthogonal frequency division multiplexing)システムにおいて空間周波数ブロック符号化(SFBC:space−frequency block coding)、空間多重化(SM:spatial multiplexing)、および、ビーム形成を組み合わせる方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
OFDMはデータが複数のより小さいストリームに分割され、各ストリームが総使用可能伝送帯域幅より小さい帯域幅を持つ副搬送波を使用して伝送されるデータ伝送方式である。OFDMの効率は、相互に直交するこれらの副搬送波を選択することに依存する。副搬送波は、各々が全ユーザデータの一部を搬送している間は相互に干渉することはない。
【0003】
OFDMシステムは他の無線通信システムに優る利点を有する。ユーザデータが異なる副搬送波によって搬送されるストリームに分割される場合、各副搬送波の有効データ転送速度は大幅に低くなる。したがって、シンボル長は大幅に大きくなる。大きいシンボル長は、より大きい遅延広がりを許容することができる。したがって、これはマルチパスによってさほど重大な影響を受けることはない。そのため、OFDMシンボルは、複雑な受信機の設計を行わなくても遅延広がりを許容することができる。しかし、通常の無線システムは、マルチパスフェージングに取り組むために複雑なチャネル等化方式を必要とする。
【0004】
OFDMのもう1つの利点は、送信機および受信機における直交搬送波の生成を、逆高速フーリエ変換(IFFT)および高速フーリエ変換(FFT)エンジンを使用することによって行うことができることである。IFFTおよびFFTの実施はよく知られているので、OFDMは容易に実施することができ、複雑な受信機を必要としない。
【0005】
MIMOは、送信機および受信機が共に複数のアンテナを採用する無線送受信方式のタイプを示す。MIMOシステムは、空間ダイバーシティまたは空間多重化を利用し、信号対雑音比(SNR)を改善してスループットを増大させる。
【0006】
SFBCは、連続するタイムスロット内の同じ副搬送波ではなく、隣接する副搬送波で空間ダイバーシティ符号化のシンボルを伝送する方式である。SFBCは、空間時間ブロック符号化(STBC:space time block coding)に関連する高速時間変動の問題を回避する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、チャネルは、組合せが行われる副搬送波にわたって不変である必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、MIMO−OFDMシステムにおいてSFBC、SM、およびビーム形成を組み合わせる方法および装置に関する。このシステムは、複数の送信アンテナを備える送信機および複数の受信アンテナを備える受信機を含む。送信機は、少なくとも1つのデータストリームおよび複数の空間ストリームを生成する。生成される空間ストリームの数は、送信アンテナの数および受信アンテナの数に基づく。送信機は、SFBC、SM、およびビーム形成のうちの少なくとも1つに従って伝送方式を決定する。送信機は、上記データストリーム中のデータを選択された伝送方式に基づいて受信機に伝送する。
【0009】
本発明のさらに深い理解は、例示により示される以下の説明から得られ、添付の図面を参照して理解されるものでありうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明による閉ループモードを実施するOFDM−MIMOシステムを示すブロック図である。
【図2】本発明による開ループモードを実施するOFDM−MIMOシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、全体を通じて同様の番号が同様の要素を示している図を参照して説明される。
【0012】
本発明の特徴は、集積回路(IC)に組み込まれてもよく、あるいは多数の相互接続コンポーネントを備える回路に構成されてもよい。
【0013】
本発明は、使用可能なデータストリームと空間ストリームの数、および送信アンテナと受信アンテナの数に従って、SFBC、SM、FD、およびビーム選択の複数の組合せをもたらす。この組合せは、MIMO−OFDMシステムの設計の柔軟性と、任意の数の送信アンテナおよび受信アンテナの構成の拡張可能な解決策をもたらす。それぞれの組合せは、パフォーマンス、信頼性、およびデータ転送速度の間のトレードオフを有している。したがって、組合せは、堅牢性、データ転送速度、チャネル条件など、一部の基準に従って選択されうる。データストリームの数は、好ましくは変調および符号化方式に基づいて決定される。空間ストリームの数は、送受信アンテナの数によって決定される。
【0014】
システムのオペレーションには、閉ループおよび開ループという2つのモードがある。閉ループは、チャネル状態情報(CSI)が送信機に使用可能なときに使用される。開ループは、CSIが送信機において使用可能ではないときに使用される。変形は、ダイバーシティの利点をもたらす場合にレガシーSTAへの送信に使用されうる。
【0015】
閉ループモードにおいて、CSIは、送信機において事前符号化(precoding)して、さらに受信機においてアンテナ処理を行い、チャネル行列を分解して対角化することにより、実質的に独立したチャネルを作成するために使用される。無線チャネルの固有値広がりのゆえ、SFBCおよび/またはSMを採用することによりデータ転送速度と堅牢性との間のトレードオフが行われる。この方式により、最小平均2乗誤差(MMSE:Minimum Mean Square Error)受信機よりも単純な、単純受信機の実施が可能になる。組み合わされた解決策により、従来技術に比べてより大きい範囲にわたるスループットの向上が可能になる。この技法は、副搬送波電力/ビットごとのロードを可能にし、CSIフィードバックによる閉ループオペレーションを通じて持続した堅牢なリンクを保持する。この技法のもう1つの利点は、送信機および受信機のいずれにおいても任意の数のアンテナに容易に拡張可能であることである。
【0016】
CSIは、受信機からのフィードバックによるか、またはチャネル相反の利用を通じて、送信機において取得されうる。遅延要件およびフィードバックデータ転送速度は通常、固有値の本来の周波数非選択性にとって重要ではない。送信アンテナの較正方式が必要とされる。加えて、チャネル品質情報(CQI)は、副搬送波または副搬送波のグループごとの符号化速度および変調方式を決定するために使用される。決定された符号化速度および変調方式は、データストリームの数を決定する。データストリームの数に従って、組合せは、使用可能な空間ストリームと共に選択される。
【0017】
図1は、本発明による閉ループモードを実施するOFDM−MIMOシステム100を示すブロック図である。システム100は、送信機110および受信機130を含む。送信機110は、チャネル符号化器112、マルチプレクサ114、電力ローディングユニット116、複数のオプションSFBCユニット118、複数の直並列(S/P)変換器120、送信ビーム形成器122、複数のIFFTユニット124、および複数の送信アンテナ126を含む。チャネル符号化器112は、好ましくは、受信機130によって供給されるCQIに従ってデータを符号化する。CQIは、副搬送波または副搬送波のグループごとの符号化速度および変調方式を決定するために使用される。符号化されたデータストリームは、マルチプレクサ114によって2つまたはそれ以上のデータストリーム115に多重化される。
【0018】
各データストリーム115の送信電力レベルは、受信機130から供給されるフィードバック150に基づいて電力ローディングユニット116によって調整される。電力ローディングユニット116は、総送信電力をすべての固有ビーム(または副搬送波)にわたって平衡させるために、各固有ビームのデータ転送速度に関して電力レベルを調整する。
【0019】
オプションSFBCユニット118は、データストリーム115上でSFBCを実行する。SFBCは、伝送される各データ転送速度の固有ビームおよび搬送波に対して実行される。固有ビームおよび搬送波のペアは、独立したチャネルを確保するように選択される。OFDMシンボルは、K副搬送波で搬送される。SFBCに適応するため、副搬送波は、副搬送波(または副搬送波のグループ)のLペアに分割される。副搬送波の各グループの帯域幅は、チャネルのコヒーレンス帯域幅よりも小さくすべきである。しかし、固有ビーム形成(eigen−beamforming)と組み合わせられる場合、固有ビームの周波数感度が低いために、この制約は緩められる。
【0020】
ブロックコードによって使用される副搬送波グループのペアは、独立していると見なされる。以下に、OFDMシンボルに適用されるAlamoutiタイプのSFBCの例を示す。
【0021】
【数1】

オプションSFBCユニット118がすべての副搬送波に対してOFDMシンボルを構築すると、符号化されたブロックはS/P変換器120によって多重化され、送信ビーム形成器122に入力される。送信ビーム形成器122は送信アンテナに固有ビームを分配する。IFFTユニット124は周波数領域のデータを時間領域のデータに変換する。
【0022】
受信機130は、複数の受信アンテナ128、複数のFFTユニット132、受信ビーム形成器134、複数のオプションSFBC復号ユニット136、デマルチプレクサ138、チャネル復号器144、チャネル推定器140、CSI発生器142、およびCQI発生器146を備える。
【0023】
FFTユニット132は、アンテナ128によって時間領域で受信されたサンプルを周波数領域に変換する。受信ビーム形成器134、オプションSFBC復号ユニット136、デマルチプレクサ138、およびチャネル復号器144は、周波数領域に変換されたサンプルを処理する。
【0024】
チャネル推定器140は、送信機から伝送されたトレーニングシーケンスを使用してチャネル行列を生成し、特異値分解(SVD)または固有値分解により、チャネル行列を、2つのビーム形成ユニタリ行列UおよびV(Uは送信用、Vは受信用)と、副搬送波(または副搬送波グループ)ごとの対角行列Dに分解する。CSI発生器142は、チャネル推定結果からCSI147を生成し、CQI発生器は復号結果に基づいてCQI148を生成する。CSIおよびCQIは、受信機130からのフィードバック150を送信機110に供給する。
【0025】
nT送信アンテナとnR受信アンテナの間のチャネル行列Hは、以下のように示されうる。
【0026】
【数2】

チャネル行列Hは、SVDによって以下のように分解される。
【0027】
H=UDV
ここで、UおよびVはユニタリ行列であり、Dは対角行列である。U∈CnRxnRおよびV∈CnTxnTである。次いで、送信シンボルベクトルsに対して、送信事前符号化は単に以下のように実行される。
【0028】
x=Vs
受信された信号は以下のようになる。
【0029】
y=HVs+n
ここでnは、チャネルに発生したノイズである。受信機は、整合フィルタを使用することにより分解を完結する。
【0030】
=VVD=D
固有ビームのチャネルゲインを正規化した後、送信シンボルsの推定は以下のようになる。
【0031】
【数3】

シンボルsは、継続的な干渉取り消しを実行する必要がないか、またはMMSEタイプの検出器なくして検出される。DDは、対角線にわたるHの固有値によって形成される対角行列である。したがって、正規化係数はα=D−2である。UはHHの固有ベクトルであり、VはHHの固有ベクトルであり、DはHの特異値(HHの固有値の平方根)の対角行列である。
【0032】
オプションSFBCユニット118およびオプションSFBC復号ユニット136が、送信機110および受信機130からそれぞれ取り外された場合、送信機110および受信機130はSMに使用されうる。
【0033】
開ループモードにおいて、送信機110の空間周波数符号化と空間広がりの組合せは、CSI147を必要とすることなくダイバーシティをもたらす。CQI148は、副搬送波または副搬送波のグループごとの符号化速度および変調を決定するために使用される。この符号化速度および変調方式は、データストリームの数を決定する。データストリームの数に従って、組合せは、使用可能な空間ストリームと共に選択される。
【0034】
図2は、本発明による開ループモードを実施するシステム200を示すブロック図である。システム200は、送信機210および受信機230を含む。開ループモードにおいて、送信機210の空間周波数符号化と空間広がりの組合せは、CSIを必要とすることなくダイバーシティをもたらす。この方式の変形は、レガシーIEEE802.11a/gのユーザ機器と共に動作する場合に使用されうる。
【0035】
送信機210は、チャネル符号化器212、マルチプレクサ214、電力ローディングユニット216、複数のSFBCユニット218、複数の直並列(S/P)変換器220、ビーム形成器網(BFN:beam former network)222、複数のIFFTユニット224、および複数の送信アンテナ226を含む。閉ループモードにおける場合と同様に、チャネル符号化器212は、副搬送波または副搬送波のグループごとの符号化速度および変調を決定するためにCQIを使用する。符号化されたデータストリーム213は、マルチプレクサ214によって2つまたはそれ以上のデータストリーム215に多重化される。BFN222は空間にN個のビームを形成するが、ここでNはアンテナ226の数である。ビームは、BFN行列演算によって擬似乱数で構築される。SFBC符号化に使用される独立した副搬送波グループは、個々のビームで伝送される。
【0036】
レガシーのサポートのため、SFBC符号化は実行されなくてもよい。その代わり、ビーム順列を通じてダイバーシティが実行されるが、これはダイバーシティを改善するので、レガシーIEEE802.11a/gのユーザ機器のパフォーマンスを向上させる。
【0037】
受信機230は、複数の受信アンテナ231、FFTユニット232、BFN234、SFBC復号および結合ユニット236、およびチャネル復号器238を含む。FFTユニット232は、受信アンテナ231によって時間領域で受信されたサンプルを周波数領域に変換する。SFBC復号および結合ユニット236は、副搬送波グループ/固有ビームから受信されたシンボルを復号して結合し、それらを配列サイズの予備的知識を使用して並列から直列に変換する。シンボルは、MRCを使用して結合される。チャネル復号器238は、結合されたシンボルを復号し、CQI240を生成する。
【0038】
SFBCユニット218およびSFBC復号および結合ユニット236のSFBC復号機能が送信機210および受信機230からそれぞれ取り外された場合、送信機210および受信機230はSMに使用されうる。
【0039】
本発明によるSFBC、SM、FD、およびビーム選択の組合せの例は、以下で説明される。
【0040】
は、変調されたシンボルのグループを示す。長さは、データの副搬送波が分割されるグループの数に依存する。副搬送波は、2つのグループに分割される。各Sは、長さがデータの副搬送波の数の半分であるシンボルを含む。
【0041】
は、チャネル行列の特異値を示す。ここで、d>d>d>...>dであり、Mは特異値の最大数(つまり、送信アンテナの数)である。
【0042】
速度=1は、1つのOFDMシンボル長の間に1つの副搬送波あたりM個のシンボルが伝送され、回復されることを意味する。Mよりも少ないシンボルが伝送され回復される場合、速度は分数である。
【0043】
FDにおいて、Sが副搬送波の半分で伝送され、Sは副搬送波の残りの半分で伝送される。
【0044】
単一入力単一出力(SISO) − 単一の送信アンテナの場合。
【0045】
SISOの場合、1つのデータストリームおよび1つの空間ストリームのみが実施される。FDを使用しない場合、副搬送波あたり1つのシンボルが伝送される。FDを使用する場合、2つの副搬送波あたり1つのシンボルが伝送される。このことが、表1にまとめられている。
【0046】
【表1】

【0047】
2つの送信アンテナの場合。
【0048】
2つの送信アンテナを使用すると、2×1または2×2のMIMO−OFDMシステムがサポートされ、1つのデータストリームまたは2つのデータストリームのいずれもサポートされうる。
【0049】
2×1のMIMO−OFDM閉ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0050】
閉ループモードにおいて、FDを使用するかまたは使用しないビーム選択およびSFBCが使用されうる。より小さい特異値を有するビームで伝送されたデータは消滅するので、SVDを通じて1つのビームが選択される。より大きい特異値を有するSVDビームが選択される。FDを使用しないビーム選択の場合、1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するビーム選択の場合、2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDを使用するビーム選択において、速度は、FDを使用しないビーム選択の場合の半分であるが、信頼性が高まる。
【0051】
より小さい特異値を有するビームで伝送されたデータは消滅するが、2つの副搬送波経由でSFBCを使用することにより2つのシンボルが同時に伝送されうる。この方式を使用して、副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。ビーム選択の場合と比較すると、より小さい特異値を持つ第2のストリームがノイズのみを含むので、この場合のパフォーマンスは低下する。
【0052】
2×1のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が、表2にまとめられている。
【0053】
【表2】

【0054】
2×1のMIMO−OFDM開ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0055】
開ループモードにおいて、FDを使用するかまたは使用しないSMおよびSFBCが使用されうる。FDを使用しないSM(固定ビーム形成行列を備える)の場合、固定ビーム形成およびSMを使用することにより各空間ストリームの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、固定ビーム形成およびSMを使用することにより各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。
【0056】
FDおよび非FDの組合せが可能である。そのような場合、一方の空間ストリームの2つの副搬送波で1つのシンボルが伝送され、他方の空間ストリームの1つの副搬送波で1つのシンボルが伝送される。データ転送速度は、FDを使用しないSMの場合の3/4である。
【0057】
固定ビーム形成行列を備えるSFBCが使用される場合、データストリームの2つのデータシンボルは、固定ビーム形成を使用することにより2つのアンテナ経由で2つの副搬送波で伝送される。データ転送速度は、FDを使用しないSMの場合の半分である。
【0058】
2×1のMIMO−OFDM開ループの1つのデータストリームの場合が、表3にまとめられている。
【0059】
【表3】

【0060】
2×1のMIMO−OFDM(開ループ) − 2つのデータストリームの場合。
【0061】
2つのデータストリームの場合、前述のように、より小さい特異値を有するSVDビームはノイズしか搬送せず消滅するので、開ループモードが使用されるべきである。FDを使用しない場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用する場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0062】
2×1のMIMO−OFDM開ループの2つのデータストリームの場合が、表4にまとめられている。
【0063】
【表4】

【0064】
2×2のMIMO−OFDM閉ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0065】
閉ループモードにおいて、FDを使用するかまたは使用しないSM、FDを使用するかまたは使用しないビーム選択、およびSFBCが使用されうる。閉ループモードにおいて、2つの空間ビームは各副搬送波のSVDによって形成される。
【0066】
FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、1つの空間ストリームを使用することにより2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0067】
ビーム選択の場合、より大きい特異値を有する、各副搬送波の2つのビームのうちの一方のSVDビームが選択され、各副搬送波の他方のビームは破棄される。FDを使用しないビーム選択の場合、1つの空間ストリームを使用することにより1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDを使用するビーム選択の場合、1つの空間ストリームを使用することにより2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。
【0068】
各副搬送波の2つの空間ストリームは、各副搬送波のチャネルのSVDに従って生成され、2つのデータシンボルはSFBCを使用することにより2つの副搬送波で伝送されうる。
【0069】
2×2のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が、表5にまとめられている。
【0070】
【表5】

【0071】
2×2のMIMO−OFDM開ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0072】
開ループにおいて、FDを使用するかまたは使用しないSMおよびSFBCがサポートされうる。SMは、固定ビーム形成行列で実施され、各副搬送波の両方の空間ストリームが使用されうる。
【0073】
FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、1つの空間ストリームを使用することにより2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0074】
データストリームの2つのデータシンボルは、固定ビーム形成およびSFBCを使用することにより各空間ストリームの2つの副搬送波で伝送されうる。
【0075】
送信方法は、2×1のシステムの送信方法と同様である。しかし、受信機において2つの受信アンテナが使用されるので、パフォーマンスはさらに向上する。
【0076】
2×2のMIMO−OFDM開ループの1つのデータストリームの場合が、表6にまとめられている。
【0077】
【表6】

【0078】
2×2のMIMO−OFDM閉ループ − 2つのデータストリームの場合。
【0079】
閉ループモードにおいて、FDを使用するかまたは使用しないSMが使用されうる。SMはSVDビーム形成で実行され、2つの空間ストリームは各副搬送波に使用可能である。2つのデータストリームがあるので、1つの空間ストリームは各データストリームに割り当てられる必要があり、同様の理由からSFBCは可能ではない。
【0080】
FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、1つの空間ストリームを使用することにより2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0081】
2×2のMIMO−OFDM閉ループの2つのデータストリームの場合が、表7にまとめられている。
【0082】
【表7】

【0083】
2×2のMIMO−OFDM開ループ − 2つのデータストリームの場合。
【0084】
開ループにおいて、SMは固定ビーム形成行列で実施され、2つの空間ストリームは各副搬送波に使用可能である。上記で説明されているように、1つの空間ストリームが各データストリームに割り当てられる。
【0085】
FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、1つの空間ストリームを使用することにより2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0086】
2×2のMIMO−OFDM開ループの2つのデータストリームの場合が、表8にまとめられている。
【0087】
【表8】

【0088】
3つの送信アンテナの場合。
【0089】
3つの送信アンテナを使用すると、3×1、3×2、および3×3のMIMO−OFDMシステムがサポートされ、1つ、2つ、または3つのデータストリームのいずれもサポートされうる。
【0090】
3×1のMIMO−OFDM閉ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0091】
閉ループモードにおいて、FDを使用するかまたは使用しないビーム選択およびSFBCが使用されうる。ビームはSVDビーム形成により生成され、ビーム選択の場合、1つの空間ビームが選択される(2つの他のビームがノイズしか搬送せず消滅するので、1つのビームのみが使用可能である)。最大の特異値を有するビームが選択される。
【0092】
FDを使用しないビーム選択の場合、選択された空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するビーム選択の場合、選択された空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。
【0093】
SVDビーム形成によるSFBCの場合、各副搬送波に2つの空間ストリームが選択され、空間ストリームの一方は最大特異値に対応し、他方はその残りの1つに対応する。しかし、たとえ2つの副搬送波経由でSFBCを使用することにより2つのシンボルが同時に伝送されうるとしても、1つの空間ストリームがノイズしか含まないので、パフォーマンスは非常に低くなる。
【0094】
3×1のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が、表9にまとめられている。
【0095】
【表9】

【0096】
3×1のMIMO−OFDM開ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0097】
開ループの場合において、SMおよびSFBCは固定ビーム形成行列で実施され、3つの空間ストリームが使用可能である。
【0098】
FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。1つの空間ストリームで2つの副搬送波あたり1つのシンボルが伝送され、他の2つの空間ストリームで1つの副搬送波あたり1つのシンボルが伝送されるか、または2つの空間ストリームで2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、残りの空間ストリームで1つの副搬送波あたり1つのシンボルが伝送される。
【0099】
SFBCは、FDを使用するかまたは使用しなくても実施されうる。各副搬送波の3つの空間ストリームのうち、2つの空間ストリームはSFBCに使用され、残りの1つは独立したデータシンボルに使用される。したがって、3つのシンボルは、各瞬間に各副搬送波に対して伝送されうる。
【0100】
3×1のMIMO−OFDM開ループの1つのデータストリームの場合が、表10にまとめられている。
【0101】
【表10】

【0102】
3×1のMIMO−OFDM(開ループ) − 2つのデータストリームの場合。
【0103】
この場合、開ループ構造は、2つのデータストリームを伝送して回復するために使用されるべきである。SMおよびSFBCは、固定ビーム形成行列で実施され、2つのデータストリームは各副搬送波の3つの空間ストリームに分割される。
【0104】
FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0105】
SFBCでは、一方のデータストリームはSFBCを使用することにより伝送されて回復され、他方のデータストリームはSFBCを使用しない。各副搬送波の3つの空間ストリームのうち、2つの空間ストリームはSFBCに使用され、残りの1つは他方のデータストリームに使用される。
【0106】
3×1のMIMO−OFDM開ループの2つのデータストリームの場合が、表11にまとめられている。
【0107】
【表11】

【0108】
3×1のMIMO−OFDM(開ループ) − 3つのデータストリームの場合。
【0109】
この場合、開ループ構造は、3つのデータストリームを伝送して回復するために使用されるべきである。SMおよびSFBCは、固定ビーム形成行列で実施され、3つのデータストリームは各副搬送波の3つの空間ストリームに分割され、SFBCはこの場合には不可能である。
【0110】
FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0111】
3×1のMIMO−OFDM開ループの3つのデータストリームの場合が、表12にまとめられている。
【0112】
【表12】

【0113】
3×2のMIMO−OFDM閉ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0114】
この場合には、2つの空間ストリームが使用可能である。SVDを通じて生成された各副搬送波の3つのビームから2つのビームが選択される。より大きい特異値を有する2つのSVDビームが選択される。
【0115】
FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0116】
SFBCの場合、各副搬送波の2つの空間ストリームが選択され、2つの副搬送波経由でSFBCを使用することにより2つのシンボルが同時に伝送される。この方式を使用して、2つの副搬送波あたり2つのデータシンボルが回復されうる。
【0117】
3×2のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が、表13にまとめられている。
【0118】
【表13】

【0119】
3×2のMIMO−OFDM開ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0120】
1つのデータストリームの3×2の開ループの場合は、1つのデータストリームの3×1の開ループの場合と同様である。
【0121】
3×2のMIMO−OFDM閉ループ − 2つのデータストリームの場合。
【0122】
この場合には、2つの空間ストリームが使用可能である。SVDを通じて生成された各副搬送波の3つのビームから2つのビームが選択される。より大きい特異値を有する2つのSVDビームが選択される。
【0123】
FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0124】
3×2のMIMO−OFDM閉ループの2つのデータストリームの場合が、表14にまとめられている。
【0125】
【表14】

【0126】
3×2のMIMO−OFDM開ループ − 2つのデータストリームの場合。
【0127】
2つのデータストリームの3×2の開ループの場合は、2つのデータストリームの3×1の開ループの場合と同様である。
【0128】
3×2のMIMO−OFDM − 3つのデータストリームの場合。
【0129】
3つのデータストリームの3×2のMIMO−OFDMシステムは、3つのデータストリームの3×1のMIMO−OFDMシステムの場合と同様である。
【0130】
3×3のMIMO−OFDM閉ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0131】
閉ループの場合は、3つの空間ストリームが使用可能である。FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0132】
SFBCの場合には、3つの空間ストリームから2つの空間ストリームが選択される。好ましくは、より小さい特異値を有する、各副搬送波の2つの不良空間ストリームが選択される。2つの副搬送波の2つの不良空間ストリームでSFBCを使用することにより2つのシンボルが同時に伝送される。各副搬送波の他方の良好なストリームの場合、SFBCを行わずに1つのデータシンボルが伝送される。
【0133】
非SFBC空間ストリームについては、FDが使用される場合、この空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDが使用されない場合、この空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。
【0134】
3×3のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が、表15にまとめられている。
【0135】
【表15】

【0136】
3×3のMIMO−OFDM開ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0137】
開ループの場合は、1つのデータストリームの3×1の開ループの場合のすべてのオプションが使用されうる。
【0138】
3×3のMIMO−OFDM閉ループ − 2つのデータストリームの場合。
【0139】
3つの空間ストリームがこの場合に使用可能であり、2つのデータストリームは各副搬送波の3つの空間ストリームに分割される。閉ループにおいて、FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0140】
SFBCの場合には、3つの空間ストリームから2つの空間ストリームが選択される。好ましくは、より小さい特異値を有する、各副搬送波の2つの不良空間ストリームが選択される。一方のデータストリームについては、2つの副搬送波の2つの不良空間ストリームでSFBCを使用することにより2つのシンボルが同時に伝送され、各搬送波の他方の良好なストリームでは他方のデータストリームがSFBCを使用せずに伝送される。
【0141】
非SFBC空間ストリームについては、FDが使用されない場合、この空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDが使用される場合、この空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。
【0142】
3×3のMIMO−OFDM開ループの2つのデータストリームの場合が、表16にまとめられている。
【0143】
【表16】

【0144】
3×3のMIMO−OFDM開ループ − 2つのデータストリームの場合。
【0145】
開ループの場合は、2つのデータストリームの3×1の開ループの場合のすべてのオプションが使用されうる。
【0146】
3×3のMIMO−OFDM閉ループ − 3つのデータストリームの場合。
【0147】
3つの空間ストリームがこの場合に使用可能であり、3つのデータストリームは各副搬送波の3つの空間ストリームに分割される。閉ループにおいて、FDを使用しないSMの場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0148】
3×3のMIMO−OFDM開ループの2つのデータストリームの場合が、表17にまとめられている。
【0149】
【表17】

【0150】
3×3のMIMO−OFDM閉ループ − 3つのデータストリームの場合。
【0151】
開ループの場合は、3つのデータストリームの3×1の開ループの場合のすべてのオプションが使用されうる。
【0152】
4つの送信アンテナの場合。
【0153】
4つの送信アンテナを使用すると、4×1、4×2、4×3、および4×4のMIMO−OFDMシステムがサポートされ、1つ、2つ、3つ、または4つのデータストリームのいずれもサポートされうる。
【0154】
4×1のMIMO−OFDM閉ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0155】
この場合には、1つの空間ストリームのみが使用可能である。閉ループの場合には、SVDを通じて生成された各副搬送波の4つのビームから1つのビームが選択される。最大の特異値を有するSVDビームが選択される。
【0156】
FDを使用しないSMの場合、空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。
【0157】
SVDビーム形成によるSFBCの場合、SVDを通じて生成された4つのビームから各副搬送波の2つの空間ストリームが選択される。一方は最大特異値に対応し、他方は残りの特異値の1つに対応する。たとえ2つの副搬送波経由でSFBCを使用することにより2つのシンボルが同時に伝送されうるとしても、不良空間ストリームがノイズしか含まないので、パフォーマンスは低くなる。
【0158】
4×1のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が、表18にまとめられている。
【0159】
【表18】

【0160】
4×1のMIMO−OFDM開ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0161】
SMは固定ビーム形成行列で実施され、4つの空間ストリームが使用可能である。
【0162】
FDを使用しないSMの場合、空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。以下の表19に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。1つのデータストリームについては、すべてのデータシンボルに同等の品質を保持するためにこれらの組合せを使用することはできない。
【0163】
固定ビーム形成行列によるSMおよびSFBCの組合せは可能である。第1のオプションは、1つの2×2SFBCおよび2つのSMである。1つのデータストリームについては、すべてのデータシンボルに同等の品質を保持するためにこのオプションを使用することはできない。各副搬送波の他の2つの空間ストリームは、データストリームの残りの2つのデータシンボルのSMに使用される。FDを使用しない場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用する場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。表20に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0164】
第2のオプションは、2つの2×2SFBCを使用することである。各副搬送波の4つの空間ストリームは2つのストリームの2つのグループに分割され、各グループは各SFBCに割り当てられる。各瞬間について、固定ビーム形成および2つの2×2SFBCを使用することにより2つの副搬送波で4つのデータシンボルが伝送される。
【0165】
【表19】

【0166】
【表20】

【0167】
4×1のMIMO−OFDM(開ループ) − 2つのデータストリームの場合。
【0168】
この場合、開ループは、2つのデータストリームを伝送して回復するために使用されるべきである。SMは、固定ビーム形成行列で実施され、2つのデータストリームは各副搬送波の4つの空間ストリームに分割される。
【0169】
FDを使用しないSMの場合、空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。表21に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。表21における組合せ事例1および3は、各データストリームの各データシンボルに同等の品質を保持するものではない。
【0170】
固定ビーム形成行列によるSMおよびSFBCの組合せは可能である。第1のオプションは、1つの2×2SFBCおよび2つのSMである。一方のデータストリームはSFBCに割り当てられ、他方のデータストリームはSMによって伝送される。各副搬送波の2つの空間ストリームはSFBCに使用され、各副搬送波の残りの2つの空間ストリームSMに使用される。FDを使用しない場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用する場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。表22に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。この組合せは、SMを使用する、データストリームの各データシンボルに同等の品質を保持するものではない。
【0171】
第2のオプションは、2つの2×2SFBCを使用することである。各データストリームは、別個の2×2SFBCに割り当てられる。各副搬送波の4つの空間ストリームは2つのストリームの2つのグループに分割され、各グループは各SFBCに割り当てられる。各瞬間について、固定ビーム形成および各2×2SFBCを使用することにより2つの副搬送波で各データストリームの2つのデータシンボルが伝送される。
【0172】
【表21】

【0173】
【表22】

【0174】
4×1のMIMO−OFDM(開ループ) − 3つのデータストリームの場合。
【0175】
この場合、開ループは、3つのデータストリームを伝送して回復するために使用されるべきである。SMは、固定ビーム形成行列で実施され、3つのデータストリームは各副搬送波の4つのデータシンボルに分割される。表21のすべての組合せが使用されうる。
【0176】
固定ビーム形成行列によるSMおよびSFBCの組合せは可能である。第1のオプションは、1つの2×2SFBCおよび2つのSMを使用することである。各副搬送波の2つの空間ストリームは、SFBCに使用される。1つのデータストリームはこのSFBCおよび固定ビーム形成を使用して伝送され、各副搬送波の他の2つの空間ストリームは、残りの2つのデータストリームのSMに使用される。FDを使用しない場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用する場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。表23に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0177】
4×1のMIMO−OFDM開ループの3つのデータストリームの場合が、表23にまとめられている。
【0178】
【表23】

【0179】
4×1のMIMO−OFDM(開ループ) − 4つのデータストリームの場合。
【0180】
この場合、開ループは、4つのデータストリームを伝送して回復するために使用されるべきである。SMは、固定ビーム形成行列で実施され、4つのデータストリームは各副搬送波の4つの空間ストリームに分割される。表21のすべての方法が使用されうる。
【0181】
4×2のMIMO−OFDM閉ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0182】
この場合には、2つの空間ストリームのみが使用可能である。SVDを通じて生成された各副搬送波の4つのビームから2つのビームが選択される。より大きい特異値を有する2つのSVDビームが選択される。FDを使用しないSMの場合、空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用するSMの場合、空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。表24に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0183】
SFBCの場合、より大きい特異値を有する、各副搬送波の2つの空間ストリームが選択される。2つの副搬送波経由でSFBCを使用することにより2つのシンボルが同時に伝送される。この方式を使用して、各瞬間に2つの副搬送波あたり2つのデータシンボルが回復される。
【0184】
4×2のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が、表24にまとめられている。
【0185】
【表24】

【0186】
4×2のMIMO−OFDM開ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0187】
この場合は、1つのデータストリームの4×1の開ループの場合のすべてのオプションが使用されうる。
【0188】
4×2のMIMO−OFDM閉ループ − 2つのデータストリームの場合。
【0189】
この場合には、2つの空間ストリームが使用可能である。SVDを通じて生成された各副搬送波の4つのビームから2つのビームが選択される。より大きい特異値を有する2つのSVDビームが選択される。FDを使用しない場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用する場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0190】
4×2のMIMO−OFDM開ループの2つのデータストリームの場合が、表25にまとめられている。
【0191】
【表25】

【0192】
4×2のMIMO−OFDM開ループ − 2つのデータストリームの場合。この場合は、2つのデータストリームの4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0193】
4×2のMIMO−OFDM − 3つのデータストリームの場合。この場合は、3つのデータストリームの4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0194】
4×2のMIMO−OFDM − 4つのデータストリームの場合。この場合は、4つのデータストリームの4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0195】
4×3のMIMO−OFDM閉ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0196】
SMはSVDビーム形成で実施され、3つの空間ストリームはこの場合に使用可能である。より大きい特異値を有する3つの空間ストリームが選択される。FDを使用しない場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用する場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。表26に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0197】
SFBCの場合、より大きい特異値を有する、各副搬送波の3つの空間ストリームが選択される。それらの中から、好ましくは2つの不良空間ストリームである、2つの空間ストリームがSFBCのために割り当てられる。2つの副搬送波の2つの不良空間ストリームでSFBCを使用することにより2つのシンボルが同時に伝送され、各搬送波の最善空間ストリームでは、1つのデータシンボルがSFBCを使用せずに伝送される。後者の空間ストリームについては、FDが使用されない場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDが使用される場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。
【0198】
4×3のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が、表26にまとめられている。
【0199】
【表26】

【0200】
4×3のMIMO−OFDM開ループ − 1つのデータストリームの場合。この場合は、1つのデータストリームの4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0201】
4×3のMIMO−OFDM閉ループ − 2つのデータストリームの場合。
【0202】
SMはSVDビーム形成で実施され、3つの空間ストリームはこの場合に使用可能である。2つのデータストリームは各副搬送波の3つの空間ストリームに分割される。表26のすべての方法がこの場合に適用されうる。
【0203】
SFBCの場合、1つのデータストリームがSFBCを使用することにより伝送される。より大きい特異値を有する、各副搬送波の3つの空間ストリームが選択される。それらの中から、好ましくは2つの不良空間ストリームである、各副搬送波の2つの空間ストリームがSFBCのために割り当てられる。2つの副搬送波の2つの不良空間ストリームでSFBCを使用することにより2つのシンボルが同時に伝送される。
【0204】
その他のデータストリームは、SMを使用することにより伝送される。表26のSFBCのすべての方法がこの場合に使用されうる。
【0205】
4×3のMIMO−OFDM閉ループの2つのデータストリームの場合が、表27にまとめられている。
【0206】
【表27】

【0207】
4×3のMIMO−OFDM開ループ − 2つのデータストリームの場合。この場合は、2つのデータストリームの4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0208】
4×3のMIMO−OFDM閉ループ − 3つのデータストリームの場合。
【0209】
SMはSVDビーム形成で実施され、3つの空間ストリームはこの場合に使用可能である。3つのデータストリームは各副搬送波の3つの空間ストリームに分割される。FDを使用しない場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用する場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0210】
4×3のMIMO−OFDM閉ループの3つのデータストリームの場合が、表28にまとめられている。
【0211】
【表28】

【0212】
4×3のMIMO−OFDM開ループ − 3つのデータストリームの場合。この場合は、3つのデータストリームの場合の4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0213】
4×3のMIMO−OFDM閉ループ − 4つのデータストリームの場合。この場合は、4つのデータストリームの場合の4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0214】
4×4のMIMO−OFDM閉ループ − 1つのデータストリームの場合。
【0215】
SMはSVDビーム形成で実施され、4つの空間ストリームはこの場合に使用可能である。FDを使用しない場合、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用する場合、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。表29に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0216】
SFBCの第1のオプションは、1つの2×2SFBCおよび2つのSMを使用することである。各副搬送波の特異値により、好ましくはより小さい特異値を有する2つの不良空間ストリームである、2つの空間ストリームが選択される。各副搬送波のこれらの2つの不良空間ストリームで、データシンボルがSFBCを使用することにより伝送される。各副搬送波の残りの2つの良好な空間ストリームを使用することにより、2つのデータシンボルが、SFBCを使用せずに、SMを使用することにより伝送される。この場合は、FDを使用せずに、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用して、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。表30に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0217】
第2のオプションは、2つの2×2SFBCを使用することである。各2つのデータシンボルは、別個の2×2SFBCに割り当てられる。各副搬送波の4つの空間ストリームは2つの空間ストリームの2つのグループに分割され、各グループは各SFBCに割り当てられる。各瞬間について、SVDビーム形成および2つの2×2SFBCを使用することにより2つの副搬送波でデータストリームの4つのデータシンボルが伝送される。
【0218】
SMによる4×4のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が表29に、SFBCによる4×4のMIMO−OFDM閉ループの1つのデータストリームの場合が表30にまとめられている。
【0219】
【表29】

【0220】
【表30】

【0221】
4×4のMIMO−OFDM開ループ − 1つのデータストリームの場合。この場合は、1つのデータストリームの場合の4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0222】
4×4のMIMO−OFDM閉ループ − 2つのデータストリームの場合。
【0223】
SMはSVDビーム形成で実施され、4つの空間ストリームがこの場合に使用可能である。2つのデータストリームは各副搬送波の4つの空間ストリームに分割される。表29および表30のすべての方法が使用されうる。
【0224】
4×4のMIMO−OFDM開ループ − 2つのデータストリームの場合。この場合は、2つのデータストリームの場合の4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0225】
4×4のMIMO−OFDM閉ループ − 3つのデータストリームの場合。
【0226】
SMはSVDビーム形成で実施され、4つの空間ストリームがこの場合に使用可能である。3つのデータストリームは各副搬送波の4つの空間ストリームに分割される。表29のすべての方法が使用されうる。
【0227】
SFBCの場合には、1つの2×2のSFBCおよび2つのSMが、3つのデータストリームに使用される。1つのデータストリームが、SVDビーム形成で2×2のSFBCを使用することにより伝送される。各副搬送波の特異値により、好ましくはより小さい特異値を有する2つの不良空間ストリームである、2つの空間ストリームが選択される。各副搬送波のこれらの2つの不良空間ストリームで、2つの副搬送波の1つのデータストリームの2つのデータシンボルが、SFBCおよびSVDビーム形成を使用することにより伝送される。その他の2つのデータストリームは、SVDビーム形成でSMを使用することにより伝送される。各副搬送波の残りの2つの良好な空間ストリームを使用して、他の2つのデータストリームの副搬送波あたり2つのデータシンボルが、SFBCを使用せずに、SMを使用することにより伝送される。この場合は、FDを使用せずに、各空間ストリームの1つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送され、FDを使用して、各空間ストリームの2つの副搬送波あたり1つのデータシンボルが伝送される。表31に示されるように、FDおよび非FDの組合せが可能である。
【0228】
SFBCによる4×4のMIMO−OFDM閉ループの3つのデータストリームの場合が、表31にまとめられている。
【0229】
【表31】

【0230】
4×4のMIMO−OFDM開ループ − 3つのデータストリームの場合。この場合は、3つのデータストリームの場合の4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0231】
4×4のMIMO−OFDM閉ループ − 4つのデータストリームの場合。
【0232】
SMはSVDビーム形成で実施され、4つの空間ストリームはこの場合に使用可能である。4つのデータストリームは各副搬送波の4つの空間ストリームに分割される。表29のすべての方法が使用されうる。
【0233】
4×4のMIMO−OFDM開ループ − 4つのデータストリームの場合。この場合は、4つのデータストリームの場合の4×1のすべてのオプションが使用されうる。
【0234】
本発明の特徴および要素が特定の組合せの好ましい実施形態において説明されているが、それぞれの特徴または要素は、好ましい実施形態のその他の特徴および要素を使用することなく単独で使用されうるか、あるいは本発明のその他の特徴および要素を使用するか
または使用せずに様々な組合せで使用されうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
送信機によって、1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルにおける、4つのアンテナを用いて送信されるデータシンボルを処理すること、ここで、該1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルがK個の副搬送波を持ち及び該K個の副搬送波がL個の副搬送波グループに分割されており、ここで、Lは1よりも大きく、ここで、該L個の副搬送波グループの各々について4つのデータシンボルが空間周波数ブロック符号化されており、ここで、該4つのデータシンボルのうち第1のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つのアンテナのうち第1のアンテナ及び第2のアンテナ上で送信され及び第3のアンテナ及び第4のアンテナ上で送信されない4つのSFBCシンボルを発生し、ここで、該4つのデータシンボルのうち第2のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つのアンテナのうち前記第3のアンテナ及び前記第4のアンテナ上で送信され及び前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナ上で送信されない4つのSFBCシンボルを発生する、並びに、
前記1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルにおける、処理された前記データシンボルを、前記4つのアンテナを用いて送信すること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
送信機であって、
1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルについて4つのアンテナ出力へ出力されるデータシンボルを処理するように構成された回路を備え、該1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルがK個の副搬送波を持ち及び該K個の副搬送波がL個の副搬送波グループに分割されており、ここで、Lは1よりも大きく、ここで、該L個の副搬送波グループの各々について4つのデータシンボルが空間周波数ブロック符号化されており、ここで、該4つのデータシンボルのうち第1のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つのアンテナ出力のうち第1のアンテナ出力及び第2のアンテナ出力へ送信のために出力され及び第3のアンテナ出力及び第4のアンテナ出力へ出力されない4つのSFBCシンボルを発生し、ここで、該4つのデータシンボルのうち第2のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つのアンテナ出力のうち前記第3のアンテナ出力及び前記第4のアンテナ出力へ送信のために出力され及び前記第1のアンテナ出力及び前記第2のアンテナ出力へ出力されない4つのSFBCシンボルを発生し、ここで、前記4つのアンテナ出力の各々が、動作可能なように少なくとも1つのアンテナに結合される、ことを特徴とする送信機。
【請求項3】
受信機であって、
1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルにおいて送信されたデータシンボルを受信し及び回復するように構成された回路を備え、該1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルがK個の副搬送波を持ち及び該K個の副搬送波がL個の副搬送波グループに分割されており、ここで、Lは1よりも大きく、ここで、該L個の副搬送波グループの各々について4つのデータシンボルが空間周波数ブロック符号化されており、ここで、該4つのデータシンボルのうち第1のペアが空間周波数ブロック符号化されて、4つの送信アンテナのうち第1のアンテナ及び第2のアンテナによって送信され及び第3のアンテナ及び第4のアンテナによって送信されない4つのSFBCシンボルを発生し、ここで、該4つのデータシンボルのうち第2のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つの送信アンテナのうち前記第3のアンテナ及び前記第4のアンテナによって送信され及び前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナによって送信されない4つのSFBCシンボルを発生する、ことを特徴とする受信機。
【請求項4】
送信機であって、
少なくとも閉ループモードと開ループモードの間で4つのアンテナ出力を用いてデータシンボルを送信することを選択するように構成された回路を備え、ここで、各アンテナ出力が、動作可能なように少なくとも1つのアンテナに結合され、
前記開ループモードにおいて、前記回路がさらに、前記4つのアンテナへ1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルについて出力されるデータシンボルを処理するように構成され、ここで、該1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルがK個の副搬送波を持ち及び該K個の副搬送波がL個の副搬送波グループに分割されており、ここで、Lは1よりも大きく、ここで、該L個の副搬送波グループの各々について4つのデータシンボルが空間周波数ブロック符号化されており、ここで、該4つのデータシンボルのうち第1のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つのアンテナ出力のうち第1のアンテナ出力及び第2のアンテナ出力へ送信のために出力され及び第3のアンテナ出力及び第4のアンテナ出力へ出力されない4つのSFBCシンボルを発生し、ここで、該4つのデータシンボルのうち第2のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つのアンテナ出力のうち前記第3のアンテナ出力及び前記第4のアンテナ出力へ送信のために出力され及び前記第1のアンテナ出力及び前記第2のアンテナ出力へ出力されない4つのSFBCシンボルを発生する、並びに、
前記クローズループモードにおいて、前記回路がさらに、受信機によって送信された情報を受信するように構成され、ここで、該受信した情報が少なくとも、変調及び符号化セットを示すチャンネル品質インジケータ(CQI)を含み、ここで、データが空間多重化を使用してデータシンボルとして送信され、ここで、各データが複数の副搬送波を使用して送信され、ここで、前記データシンボルが、送信のために前記4つのアンテナへ、少なくとも部分的に前記受信した情報から導出されたストリーム数及び変調及び符号化セットを使用して提供される、ことを特徴とする送信機。
【請求項5】
受信機であって、
データを送信データシンボルから回復するように構成された回路を備え、ここで、該回路が、閉ループモード及び開ループモードで動作するように構成され、
前記開ループモードにおいて、前記回路がさらに、複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの各々において送信されたデータシンボルを受信し及び回復するように構成され、該直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの各々がK個の副搬送波を持ち及び該K個の副搬送波がL個の副搬送波グループに分割されており、ここで、Lは1よりも大きく、ここで、該L個の副搬送波グループの各々について4つのデータシンボルが空間周波数ブロック符号化されており、ここで、該4つのデータシンボルのうち第1のペアが空間周波数ブロック符号化されて、4つの送信アンテナのうち第1のアンテナ及び第2のアンテナによって送信され及び第3のアンテナ及び第4のアンテナによって送信されない4つのSFBCシンボルを発生し、ここで、該4つのデータシンボルのうち第2のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つの送信アンテナのうち前記第3のアンテナ及び前記第4のアンテナによって送信され及び前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナによって送信されない4つのSFBCシンボルを発生する、並びに、
前記クローズループモードにおいて、前記回路がさらに、変調及び符号化セットを示すチャンネル品質インジケータ(CQI)を少なくとも含む情報を送信するように構成され、ここで、前記回路がさらに、空間多重化を使用して送信されたデータシンボルを受信し及び回復するように構成され、ここで、各データシンボルが、少なくとも部分的に前記送信した情報から導出されたストリーム数及び変調及び符号化セットを用いる前記4つのアンテナによって、複数の副搬送波を使用して送信される、ことを特徴とする受信機。
【請求項6】
方法であって、
送信機によって、閉ループモードと開ループモードの間で4つのアンテナ出力を用いてデータシンボルを送信することを選択すること、ここで、各アンテナ出力が、動作可能なように少なくとも1つのアンテナに結合され、
前記開ループモードにおいて、1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルについて前記4つのアンテナ出力へ送信されるデータシンボルを処理すること、ここで、該1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルがK個の副搬送波を持ち及び該K個の副搬送波がL個の副搬送波グループに分割されており、ここで、Lは1よりも大きく、ここで、該L個の副搬送波グループの各々について4つのデータシンボルが空間周波数ブロック符号化されており、ここで、該4つのデータシンボルのうち第1のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つのアンテナ出力のうち第1のアンテナ出力及び第2のアンテナ出力へ送信のために出力され及び第3のアンテナ出力及び第4のアンテナ出力へ出力されない4つのSFBCシンボルを発生し、該4つのデータシンボルのうち第2のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つのアンテナ出力のうち前記第3のアンテナ出力及び前記第4のアンテナ出力へ送信のために出力され及び前記第1のアンテナ出力及び前記第2のアンテナ出力へ出力されない4つのSFBCシンボルを発生する、並びに、
前記閉ループモードにおいて、受信機によって送信された情報を受信すること、ここで、該受信した情報が少なくとも、変調及び符号化セットを示すチャンネル品質インジケータ(CQI)を含み、ここで、データが空間多重化を使用してデータシンボルとして送信され、ここで、各データが複数の副搬送波を使用して送信され、ここで、前記データシンボルが、送信のために前記4つのアンテナへ、少なくとも部分的に前記受信した情報から導出されたストリーム数及び変調及び符号化セットを使用して提供される、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
方法であって、
受信機によって、送信されたデータシンボルからのデータを、閉ループモードと開ループモードの間で選択的に回復すること、
前記開ループモードにおいて、前記受信機によって、複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの各々において送信されたデータシンボルを受信し及び回復すること、該直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの各々がK個の副搬送波を持ち及び該K個の副搬送波がL個の副搬送波グループに分割されており、ここで、Lは1よりも大きく、ここで、該L個の副搬送波グループの各々について4つのデータシンボルが空間周波数ブロック符号化されており、ここで、該4つのデータシンボルのうち第1のペアが空間周波数ブロック符号化されて、4つの送信アンテナのうち第1のアンテナ及び第2のアンテナによって送信され及び第3のアンテナ及び第4のアンテナによって送信されない4つのSFBCシンボルを発生し、ここで、該4つのデータシンボルのうち第2のペアが空間周波数ブロック符号化されて、前記4つの送信アンテナのうち前記第3のアンテナ及び前記第4のアンテナによって送信され及び前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナによって送信されない4つのSFBCシンボルを発生する、並びに、
前記閉ループモードにおいて、前記受信機によって、前記閉ループモードにおいて変調及び符号化セットを示すチャンネル品質インジケータ(CQI)を少なくとも含む情報を送信すること、及び、前記受信機によって、前記閉ループモードにおいて空間多重化を使用して送信されたデータシンボルを受信し及び回復すること、ここで、各データシンボルが、少なくとも部分的に前記送信した情報から導出された複数のストリーム及び変調及び符号化セットを用いる前記4つのアンテナによって、複数の副搬送波を使用して送信される、
を含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−42508(P2013−42508A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−201622(P2012−201622)
【出願日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【分割の表示】特願2007−541235(P2007−541235)の分割
【原出願日】平成17年11月1日(2005.11.1)
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】