説明

MIMO通信システムにおけるプリコーディング・マトリクスを用いる方法及び装置

【課題】MIMO無線リンクにより送信や受信を行う方法及び装置を提供する。
【解決手段】プリコーディング・マトリクスが送信信号に適用され、プリコーディング・マトリクスを適用することが原因となって生じる最大電力と平均電力との比(PAPR)の付加的な増加を制限するように制約を受ける。例えば、プリコーディング・マトリクスの各行は少なくとも1つのゼロである要素と1つのゼロでない要素をもち、各列は少なくとも1つのゼロでない要素をもつかもしれない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信システムに関し、特に、多入力多出力(MIMO)無線リンクにより送受信を行う方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マルチアンテナ技術は無線通信システムにおけるデータ速度と信頼性を大いに向上させることができる。もし、送信器と受信器の両方にマルチアンテナが装備されるなら、その性能は特に改善される。この結果、多入力多出力(MIMO)通信チャネルが導入されることになり、そのようなシステムとこれに関係する技術とのいずれかは一般にMIMOとして言及されている。
【0003】
いくつかの無線標準技術ではMIMOアンテナの展開とMIMO関連技術とをサポートしている。図1はMIMO送信システム2の例を示している。システム2は、プリコーダ4とNT個のアンテナとを含み、NTは2以上の整数である。
【0004】
その使用において、情報を搬送するシンボルベクトルskのシーケンスがプリコーダ4に入力されて、資源要素kによりアンテナ6により送信される前にプリコーディングされる。資源要素kはMIMOチャネルの単一の使用に対応し、例えば、時間間隔、特定の周波数レンジ、拡散符号、及び、これらの量の1つ以上のいずれかの組み合わせに対応しているかもしれない。skにおけるr個のシンボル各々は、送信ランクとして知られるr(即ち、レイヤの数)での特定のレイヤに属している。レイヤに関する別の一般に用いられる用語はシンボルストリームである。
【0005】
シンボルベクトルskはプリコーダ4においてNT×rプリコーディング・マトリクスWkにより乗算され、これにより、プリコーディングされたシンボルベクトルxkを生成する。プリコーディングされたシンボルベクトルxkはアンテナ6に提供される。そして、アンテナ6で、それは送信されるが、各アンテナはプリコーディングされたシンボルベクトルxkの1つの要素を送信する。
【0006】
プリコーディングされたシンボルベクトルxkは従って、次のように書くことができる。

【0007】
プリコーディング・マトリクスWkはしばしば、信号が送信されるNR×NTのMIMOチャネルHkの特性をマッチングするのに選択される(ここで、NRは受信アンテナの数である)。従って、プリコーディングマトリクスは送信エネルギーを、受信機器に対して送信エネルギーをできるだけ多く搬送するという意味において強度の高いサブ空間にフォーカスするのに選択されるかもしれない。加えて、プリコーディング・マトリクスWkは、チャネルを直交化するのに選択されるかもしれない。これは、受信機器において適切な線形等化を行った後、レイヤ相互の干渉が少なくなることを意味している。
【0008】
プリコーディングに続いて、情報を搬送するプリコーディングされたシンボルベクトルが時間的に連続する信号に変換され、アンテナ6から送信される信号を生成するのに増幅される。信号歪みを回避するために、複数の増幅器は、これらが増幅される信号のダイナミックレンジをカバーできるように設計される必要がある。最大振幅電力と振幅電力との比(PAPR)は信号の相対的なダイナミックレンジの指標であり、それを小さく維持して増幅器の要件を最小にし、従って、コストを低減することが一般には望ましい。PAPRは信号のダイナミックレンジのいくつかのあり得る指標の1つである。これ以後、信号のPAPRの削減への言及は、何らかの指標に従う信号のダイナミックレンジの削減を意味するためになされる。
【0009】
プリコーディング・マトリクスを選択する1つの方法は、前もって定義されたプリコーディング・マトリクスの所謂“コードブック”を用い、そこから適切なマトリクスが選択できることである。これは、選択プロセスを非常に簡単にする。例えば、(ロングタームエボルーション、或はLTEとして知られる)3GPP技術仕様のリリース8の現在のバージョンは、2つの送信アンテナが採用される場合、次のようなコードブックを規定している。

【0010】
最初の4つのマトリクスは、送信ランク1に関するものである。最後の2つのマトリクスは送信ランク2に関するものである。
【0011】
しかしながら、3GPP技術仕様の将来のリリースについてのコードブックは定義されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
現存するプリコーダによる解決策が抱える問題は、送信ランクが2以上のものに関して、プリコーディングはPAPRを増加させる傾向になる点がある。送信ランク2の例に関して、式(1)を用い、LTEコードブックである式(2)から最初のランク2のプリコーディング・マトリクスを選択すると、送信されるプリコーディングされたシンボルベクトルは次のように与えられる。

【0013】
理解されるように、2つの異なるレイヤからの信号は共に混合される。信号のそのような混合はPAPRを大きく増大させるかもしれず、従って、送信器のコストと複雑さを増大させるかもしれない。なお、PAPRは混合される信号の数とともに増大する傾向にあるが、付加的な混合される信号各々についての相対的な増大は徐々に減少し、それで、2つのレイヤの混合は最大の付加的なPAPR増大を招く傾向がある。
【0014】
PAPRの増大は、例えば、PAPRを低く維持するためにシングルキャリア・アップリンクを設計するために特別の注意が払われた場合のような、3GPP技術仕様の将来のリリースにおいて特に深刻な問題であろう。もし、空間多重化がアップリンクに導入されることになるなら、低いPAPRを維持するための強力な理由がある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
これら現存する解決策に関係した上述の問題を軽減するために、本発明に従う送信装置は、信号の混合が回避されるようにプリコーディング・マトリクスに一定の構造を課すことにより、送信信号のPAPRを低減する。
【0016】
本発明に従えば、MIMO無線リンクにより送信を行う通信装置が備えられる。その通信装置は、複数のアンテナを有する送信器と、処理回路(16)とを有する。その処理回路はプリコーディング・マトリクスをシンボルベクトルに適用してプリコーディングされたベクトルを生成するように適合される。そのプリコーディング・マトリクスは4行、2或は3列をもつ。その送信器はプリコーディングされたベクトルをMIMO無線リンクにより送信するよう適合される。そのプリコーディング・マトリクスは、各行が少なくとも1つのゼロ要素をもち、各行においてゼロでない要素の数が前記プリコーディング・マトリクスにおける列の数未満であるように制限される。そのプリコーディング・マトリクスはさらに、前記列の各々が少なくとも1つのゼロでない要素をもち、前記行の各々が少なくとも1つのゼロではない要素をもつので、そのプリコーディング・マトリクスをシンボルベクトルに適用することが原因となって生じる最大振幅電力と振幅電力との比(PAPR)のどんな増加も制限されるように制約を受ける。
【0017】
本発明のさらに別の側面からすれば、MIMO無線リンクにより受信を行う通信装置が備えられる。その通信装置は、複数のアンテナを有するトランシーバと、処理回路(16)とを有する。その処理回路は、遠隔地にある通信装置によって用いられるプリコーディング・マトリクスを決定し、MIMO無線リンクによる前記通信装置への送信のためのシンボルベクトルからプリコーディングされたベクトルを生成するように適合される。そのトランシーバは、MIMO無線リンクにより、その決定されたプリコーディング・マトリクスを用いてプリコーディングされた前記プリコーディングされたベクトルを受信するように適合され、その処理回路はさらに、受信されたプリコーディングされたベクトルをデコードするように適合されている。そのプリコーディング・マトリクスは4行、2或は3列をもち、そして、各行が少なくとも1つのゼロ要素をもち、各行においてゼロでない要素の数がプリコーディング・マトリクスにおける列の数未満であるように制限される。そのプリコーディング・マトリクスはさらに、前記列の各々が少なくとも1つのゼロでない要素をもち、前記行の各々が少なくとも1つのゼロではない要素をもつので、そのプリコーディング・マトリクスをシンボルベクトルに適用することが原因となって生じる最大振幅電力と振幅電力との比(PAPR)のどんな増加も制限されるように制約を受ける。
【0018】
MIMO無線リンクにより送信を行ったり、受信を行ったりする対応の方法も備えられる。
【0019】
1実施例では、前記プリコーディング・マトリクスは、各行が1つのゼロでない要素をもつように制約を受ける。プリコーディング・マトリクスが1つのゼロでない要素を各行にもつことを保証することにより、異なるレイヤからの信号の混合が回避される。
【0020】
別の実施例では、前記プリコーディング・マトリクスは、各列が同じ数のゼロでない要素をもつように制約を受ける。このようにして、各レイヤが実質的に同じ電力で送信される。
【0021】
本発明のより良い理解のために、そして、本発明がどのように実施されるのかをより明りょうに示すために、例えば、次の添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】MIMO送信システムを示す図である。
【図2】本発明の実施例に従う通信装置を示す図である。
【図3】本発明の実施例に従う第1の方法を示す図である。
【図4】本発明の実施例に従う第2の方法を示す図である。
【図5】本発明の実施例に従う第3の方法を示す図である。
【図6】本発明の実施例に従う第4の方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図2は通信ネットワークの通信装置10を示している。通信装置10は(ユーザ機器としても知られる)移動体端末でも良いし、或は、(NodeB或は進化型NodeBとしても知られる)基地局でも良いし、或は、MIMO通信の送信と受信との内、少なくともいずれかを行うのに適した何らかの他の装置でも良い。
【0024】
通信装置10は複数のアンテナ12を有している。図2は少なくとも3つのアンテナを示しているが、当業者には2つのアンテナがあっても良いし、或は4つ以上のアンテナがあっても良いことが理解されるであろう。本発明のある実施例では、通信装置10は4つのアンテナ12を有している。各アンテナ12は各Rx/Tx回路14に結合され、各Rx/Tx回路14はさらに処理回路(プロセッサ)16に結合される。上述のように、各Rx/Tx回路14は各アンテナ12により送信される信号を増幅する増幅器を有する。再び述べるが、当業者であれば、代替的な構成において、通信装置10はアンテナ12の数より少ない分離したRx/Tx回路14を有し、同じRx/Tx回路14に2個以上のアンテナ12からの信号が結合するようにしても良い。例えば、通信装置10は1個のRx/Tx回路14を有し、その1個のRx/Tx回路14に全てのアンテナ12からの信号が結合するように構成しても良い。
【0025】
処理回路はシングルキャリア送信に適合するようにしても良く、特に、離散的フーリエ変換・拡散・直交周波数分割多重(DFTS−OFDM)送信に適合するようにしても良い。
【0026】
本発明のある実施例では、複数のアンテナ12は他の通信装置からの装置を受信するのに動作可能である。これらの送信はTx/Rx回路14で復調され、処理回路16でデコードされる。本発明の他の実施例では、複数のアンテナ12は他の通信装置に信号を送信するのに動作可能である。そのような信号は、Tx/Rx回路14において変調される前に処理回路16で生成され、送信のために複数のアンテナ12へとわたされると良い。通信装置10の構成要素の正確な動作についての詳細な説明は後で行う。
【0027】
図3は本発明に従う方法を図示したフローチャートである。その方法はステップ20で開始する。
【0028】
ステップ22では、処理回路は資源要素kにより送信するためのシンボルベクトルskを受信する。そのシンボルベクトルはr個のシンボルskを有している。ここで、rは1以上の整数であり、送信ランクとして言及される。シンボルベクトルskは、通信装置10のタイプに依存して、数多くのソース(送信源)から受信される。例えば、通信装置10が移動体端末であるなら、シンボルベクトルskは、無線基地局に送信される移動体端末のメモリに格納されたデータ、或は、移動体端末のユーザからの音声データを有しているかもしれない。その通信装置が無線基地局であるなら、シンボルベクトルskは移動体端末に送信される、通信ネットワークのコアネットワークから受信したデータを有しているかもしれない。
【0029】
特に、本発明の実施例では、rは2或は3である。
【0030】
ステップ24で、処理回路は、NT×プリコーディング・マトリクスWkをシンボルベクトルskに適用して、プリコーディングされたベクトルを生成する。ここで、NTはアンテナ12の数である。プリコーディング・マトリクスWkの特徴と制約については、後で詳述する。プリコーディング・マトリクスWkは数多くの方法のいずれかで生成されるか、或は、選択されると良い。
【0031】
特に、本発明の実施例では、NTは4である。
【0032】
ステップ26では、処理回路はプリコーディングされたベクトルのプリコーディングされたシンボル各々を各Rx/Tx回路14に送信する。ここで、これらのシンボルは、各アンテナ12により送信される前に変調される。
【0033】
本発明の実施例に従えば、プリコーディング・マトリクスWkは、送信されるプリコーディングベクトルにおけるシンボル・ストリームの混合を最小化するか、少なくとも制限し、そして、プリコーディング・マトリクスを適用することが原因となって生じる送信信号のPAPRの増加を最小にするか、少なくとも制限するように構成される。
【0034】
例えば、1実施例において、プリコーディング・マトリクスWkは、行当り少なくとも1つのゼロである要素をもつように構成される。このことは、プリコーディング・マトリクスWkも、行当り少なくとも1つのゼロでない要素をもつように構成される、即ち、複数のアンテナの1つが未使用であることを意味するように、列が完全にゼロであるものはない。さらに、実施例では、プリコーディング・マトリクスWkは、列当り少なくとも1つのゼロである要素をもつように構成される。このことはプリコーディング・マトリクスWkも列当り少なくとも1つのゼロでない要素をもつように構成され、即ち、1つのレイヤでは送信されないことを意味するように、列が完全にゼロであるものはない。
【0035】
1実施例では、プリコーディング・マトリクスWkは、各列が1つのゼロでない要素をもつように構成される。このようにして、異なるレイヤからの信号の混合が減少する。なぜなら、l番目のアンテナ12で送信される信号は、
k(l)=Wk(lm)k(m)
であり、mは、ゼロでない要素があるプリコーディング・マトリクスWkの列数である。
【0036】
上述のように、Rx/Tx回路14における複数の増幅器の使用が平衡のとれたものであり、送信器の複雑さを減少させるものであることが望ましい。更なる実施例では、それゆえに、プリコーディング・マトリクスWkの各行のノルム(即ち、絶対値)が同じであるように制約される。各行は1つのゼロでない要素をもつ実施例では、このことは各ゼロでない要素が同じノルムをもつことを意味する。
【0037】
プリコーディング・マトリクスWkはまた、各列が同じ数のゼロでない要素をもち、レイヤ当り平衡のとれた電力が達成されるように構成されると良い。特に、ゼロでない要素各々が同じノルムをもつ実施例において、これは、各レイヤが同じ総送信電力で送信されることを示唆している。
【0038】
更なる実施例では、プリコーディング・マトリクスWkは、そのプリコーディング・マトリクスにおける列がスケーリングされた正規直交なセットを形成する、所謂、ユニタリ・プリコーディングに対応するように制約を受ける。“ユニタリ・プリコーディング”という用語は、ユニタリマトリクスW(即ち、W*W=WW*=Iという条件を満たすマトリクスであり、W*がWの共役複素数であり、Iが単位行列である)の複数の列がまさしく、正規直交なセットを形成し、プリコーディング・マトリクスがユニタリマトリクスの列のサブセットに対応しているように見れるという事実に由来する。
【0039】
送信アンテナの数NTと送信ランクrに依存して、プリコーディング・マトリクスWkにおけるこれらの制約の1つ以上を満たすことは可能でないかもしれない。例えば、送信ランク3と4の送信アンテナに関して、そのプリコーディング・マトリクスWkにおいて行当り1個のゼロでない要素と列当り同じ数のゼロでない要素とを同時にもつことは不可能である。そのような場合、それ故に、これらの制約の内、1つ以上を緩和することが必要である。例えば、列当り異なる数のゼロでない要素が許されるかもしれず、或は、行当り2以上のゼロでない要素が許されるかもしれない。このことは信号の混合は回避できないことを意味するが、行当り1個のゼロでない要素をもつ(一方、列当り同じ数のゼロでない要素をもつ)ことが不可能であれば、いくつかの行において2つのゼロでない要素をもつという制約が適用されるというように、その制約をゆるい制限で適用しても良い。このようにして、複数の信号の混合は少なくとも制限され、送信信号のPAPRにおける増加が限定的であるようにされる。
【0040】
プリコーディング・マトリクスは数多くの方法のいずれかにより選択或は生成されると良い。例えば、プリコーディング・マトリクスは“コードブック”、即ち、所定のプリコーディング・マトリクス複数の集合から選択されると良い。そのコードブックは複数の、所定のプリコーディング・マトリクスを有しており、そのマトリクス各々が、特定の送信ランクに関して先にリストした要件を満たすか、或は、そのマトリクスのサブセット(即ち、2個以上)が特定の送信ランクに関して先にリストした要件を満たす。即ち、複数のプリコーディング・マトリクスの全て、或は、それらのサブセットが、プリコーディング・マトリクスをシンボルベクトルに適用することによる、PAPRの何らかの増加が制限的であるか、或は、PAPRの増加を経験しないように定義される。1実施例では、そのサブセットに8つのプリコーディング・マトリクスがある。別の実施例では、特定の送信ランクに対して、少なくとも半分のプリコーディング・マトリクスが先にリストした要件を満たす。上述の要件においていくつかの妥協が必要である代表的な実施例では、少なくとも1つの送信ランクに対して少なくとも半分のプリコーディング・マトリクスが、他の列よりも1つ多いゼロでない要素がある1つの列をもってもよい。
【0041】
送信ランク2で、行当り1個のゼロでない要素をもち、各列については同じ数のゼロではない要素をもつという制約を満足する、あり得る1つのコードブックは、次のようなものである。即ち、

である。
【0042】
その代わりに、プリコーディング・マトリクスWkはリアルタイムで生成されても良い。
【0043】
上述のように、プリコーディング・マトリクスWkは、信号が送信されることになるMIMOチャネルの特性にマッチするように生成或は選択されると良い。このことは、チャネル依存性のあるプリコーディング或は閉ループ・プリコーディングとして知られている。
【0044】
図4は本発明の実施例に従う受信通信装置における方法のフローチャートである。
【0045】
その方法はステップ30で開始する。ステップ32で、通信装置10はチャネル条件を測定し、コードブックにおける所定のプリコーディング・マトリクスを評価して、その適合性を判断する。評価されたプリコーディング・マトリクスは、図3に関連して上述したように、付加的なPAPRを制限するための条件を満足する何らかのものである。
【0046】
受信通信装置10には測定するチャネルの送信装置によってシグナリングされるかもしれない。チャネル条件とプリコーディング・マトリクスと雑音と干渉レベルとの知識に基づいて、受信器は各レイヤに関する信号対干渉及び雑音比(SINR)を計算できる。この情報を用いて、SINRを性能指標、例えば、全てのレイヤにわたる予想スループットの総計にマップできる。
【0047】
1実施例に従えば、各プリコーディング・マトリクスに関して、通信装置10は復調器の入力(即ち、等化の後)での結果として得られる信号対干渉及び雑音比(SINR)を計算し、もし、そのプリコーディング・マトリクスが用いられるのであれば、そのSINRを用いて性能を予測する(例えば、プリコーディング・マトリクスの選択で条件が課されるユーザスループットを予測する)。
【0048】
ステップ34では、適切なプリコーディング・マトリクスが選択され、ステップ36では、これが送信通信装置にシグナリングされる。適切なプリコーディング・マトリクスは良好な性能の数値を与えるマトリクス、例えば、最大の予想スループットをもつプリコーディング・マトリクスである。選択されたプリコーディング・マトリクスは広帯域の周波数にわたって適用されても良いし、或は、異なるプリコーディング・マトリクスが異なる周波数に、即ち、異なる周波数で異なるチャネル条件にマッチするように適用されても良い。1実施例では、コードブックが受信通信装置10と送信通信装置の両方に知られている。コードブック内の各プリコーディング・マトリクスはインデックスをもち、それは送信通信装置にシグナリングされる選択マトリクスに対応するインデックスである。LTEアップリンク送信では、例えば、これはPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)でなされる。その時、UEはPDCCHをデコードし、デコードされたビットをプリコーディング・マトリクスにマップする。
【0049】
この少し後に、ステップ38において、受信通信装置10は、選択されたプリコーディング・マトリクスを用いてプリコーディングされたシンボルベクトルである、送信通信装置からの送信を受信する。受信されたプリコーディングされたベクトルは、Tx/Rx回路14を用いて復調される。ステップ40では、復調信号は処理回路16によりデコードされる。処理回路は復調信号をデコードするために、選択されたプリコーディング・マトリクスの知識を用いることができる。
【0050】
受信信号がフィルタリングされ、ベースバンドにダウンコンバートされ、Rx/Tx回路14でサンプルされ、それから、プロセッサ16におけるベースバンド処理ユニットにフィードされる。ベースバンド処理ユニットは送信において用いられたプリコーディング・マトリクスを知っており、チャネルを最初にイコライズするチャネル推定の助けを借りてプリコーディングされたベクトルをデコードする。1実施例、例えば、LTEアップリンク送信においては、このことは、DFT(離散的フーリエ変換)により信号を周波数領域に変換し、各副搬送波の信号を適切に組み合わせることによる周波数領域でのイコライゼーション(例えば、MMSE等化器)を実行し、それから、逆DFTを適用して再び時間領域に戻すことによりなされる。どのプリコーディング・マトリクスが用いられるのかの知識は、イコライゼーションを実行するときに信号の組み合わせ方を知るために必要とされるかもしれない。
【0051】
閉ループ・プリコーディングとして知られる上述の技術は特に、チャネル条件が比較的静的であるシナリオに適している。送信装置と受信装置の移動性が低いかもしれず、或は、そのチャネルは移動性が高いとしても長期的な特性を示すかもしれない。例えば、送信装置或は受信装置が無線基地局である場合には、その移動性はゼロであろう。
【0052】
その代わりに、プリコーディング・マトリクスがMIMOチャネルとは独立に選択されても良い。このことは、開ループプリコーディング或はチャネル独立のプリコーディングとして知られている。
【0053】
図5は開ループプリコーディングが採用された場合におけるMIMO送信を受信する方法のフローチャートである。
【0054】
その方法はステップ42で始まる。ステップ44では、受信通信装置10は、用いられた、或は次回のMIMO装置で用いられるであろうプリコーディング・マトリクスの指示を受信する。従って、送信装置はそれ自身で用いるために(例えば、逆方向リンク測定)適切なプリコーディング・マトリクスを決定し、それから明示的にプリコーディング・マトリクスを受信器にシグナリングする。送信装置によって採用されるプリコーディング・マトリクスは、図3に関して上述したような付加的なPAPRを制限するための要件を満たす何らかのマトリクスである。以前に説明したように、1実施例において、コードブック内の各プリコーディング・マトリクスはインデックスをもち、それは、受信通信装置10にシグナリングされる選択されたマトリクスに対応するインデックスである。
【0055】
ステップ46では、受信通信装置10はプリコーディングされたベクトルを受信する。このことはステップ44の後、或は、実質的にステップ44と同時に発生しても良い。
【0056】
ステップ48では、受信通信装置10は、例えば、前の実施例のステップ38に関して説明したように、プリコーディング・マトリクスの知識を用いてプリコーディングされたベクトルをデコードする。
【0057】
従って、この実施例では、送信通信装置の処理回路は、受信装置からの入力なしでプリコーディング・マトリクスを選択或は生成する。そのような開ループプリコーディングは特に、チャネル条件が高速に変化する傾向があるシナリオか、或は、送信装置と受信装置の少なくともいずれかの移動性が高いシナリオに対して適している。
【0058】
図6は本発明の実施例に従う1つ以上のプリコーディング・マトリクスを生成する方法を示すフローチャートである。その方法は、例えば、処理回路16において適切なプリコーディング・マトリクスを生成するために実行されても良いし、或は、プリコーディング・マトリクスのコードブックを生成するためにオフラインで実行されても良い。
【0059】
その方法はステップ50で始まる。
【0060】
ステップ52では、要素Aのセットが生成される。それら要素は結局はプリコーディング・マトリクスに入ってしまうものであり、それ故に、それら要素全ては同じノルムをもつことがその制約条件として置かれる。要素のセットの例はA={−1,1,−j,j}であり、j2=−1である。そのような要素のセットは、結果として得られるプリコーディング・マトリクスが送信器或は受信器で用いられるときに、計算の複雑さが単純になるという利点をもつ。
【0061】
ステップ54では、要素のセットにおいて定義される要素を含む長さrのあり得る全ての行が生成される。1実施例では、それらの行には、各行がただ1つのゼロでない要素を含むことができるように制約が課される。そのように生成された行から、あり得るプリコーディング・マトリクスの候補のセットが生成される。その候補セットは行のあり得る全ての組み合わせのマトリクスを含み、各マトリクスにおける行数は送信アンテナの数に等しい。
【0062】
ステップ56では、候補のセットにおけるプリコーディング・マトリクスの数は、上述の1つ以上の制約を適用して、プリコーディング・マトリクスの可能性のあるセットを生成することにより少なくされる。適用される制約は、各列が同じ数のゼロでない要素をもつこと、各列が少なくとも1つのゼロでない要素をもつこと、或は、プリコーディング・マトリクスがユニタリであることの内の1つ以上のいずれかで良い。
【0063】
ステップ58では、可能性のあるセットはそれ自体が小さくされ、プリコーディング・マトリクスのコードブックを生成し、そのコードブックから最終的なプリコーディング・マトリクスがステップ60において前述のように選択される。そのコードブックは可能性のあるセットから、例えば、同じ送信ランクをもつ可能性のあるセットにおけるマトリクスのペアの間の距離指標を評価することにより選択されても良い。この実施例では、そのコードブックはそれ故に、コードブックにおけるプリコーディング・マトリクスのペアの間の最小距離を最大化することにより選択される。種々の距離指標がこの技術分野では知られており、それは、弦距離、射影された2つのノルム、及びFubini-Studyを含む(例えば、D J.ラブ、R W.ヒースジュニア(Love D J, Heath R W Jr.)著、“空間多重化システムのための制限付きフィードバック・ユニタリ・プリコーディング(Limited feedback unitary precoding for spatial multiplexing systems)”、2005年、IEEEトランザクション情報理論(IEEE Trans. Inf. Theory)、第51巻第2967〜76頁を参照)。そのコードブックは推定されたスループットを最大化することにより選択されても良い。
【0064】
それ故に、本発明はMIMO無線リンクにより送信を行う方法と通信装置とを提供する。送信信号のPAPRの増加は、1つ以上の方法で制約を受けるプリコーディング・ベクトルを適用することにより制限される。PAPRの増加を削減することで、送信装置の複雑さも低減され、それで、その装置のコストも削減され、その信頼性も向上する。
【0065】
なお、上述の実施例では本発明を限定するというよりむしろ例示するものであり、当業者であれば、添付する請求の範囲を逸脱することなく多くの代替的な実施例を設計することが可能であろう。“有する”という表現は、請求項に記載の構成要素や工程以外の構成要素や工程の存在を排除するものではない。また、英語での“a”或は“an”という表現は複数を排除するものではなく、そして、単一の処理回路や他のユニットが請求項に記載された複数のユニットの機能を実行しても良い。また、請求項における参照番号は請求項の範囲を制限するように解釈されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
MIMO無線リンクにより送信を行う通信装置(10)であって、
前記通信装置は、
複数のアンテナ(12)を有する送信器と、
処理回路(16)とを有し、
前記処理回路(16)はプリコーディング・マトリクスをシンボルベクトルに適用してプリコーディングされたベクトルを生成するように適合され、
前記プリコーディング・マトリクスは4行、2或は3列を含み、
前記送信器は前記プリコーディングされたベクトルを前記MIMO無線リンクにより送信するよう適合され、
前記プリコーディング・マトリクスは、各行が少なくとも1つのゼロ要素をもち、各行においてゼロでない要素の数が前記プリコーディング・マトリクスにおける列の数未満であるように制限され、
前記プリコーディング・マトリクスはさらに、前記列の各々が少なくとも1つのゼロでない要素をもち、前記行の各々が少なくとも1つのゼロではない要素をもつので、前記プリコーディング・マトリクスを前記シンボルベクトルに適用することが原因となって生じる最大振幅電力と振幅電力との比(PAPR)のどんな増加も制限されるように制約を受けることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記プリコーディング・マトリクスは、各行が1つのゼロでない要素をもつように制約を受けることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記プリコーディング・マトリクスは2列をもち、
前記プリコーディング・マトリクスはさらに、各列が同じ数のゼロでない要素をもち、レイヤ毎に平衡のとれた電力を達成するように制約を受けることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記プリコーディング・マトリクスは、各列が同じ数のゼロでない要素をもつように制約を受けることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
ゼロでない要素各々は同じ絶対値をもつことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記プリコーディング・マトリクスは、所定のプリコーディング・マトリクスを複数有するコードブックから選択されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記複数の所定のプリコーディング・マトリクスのサブセットは、前記サブセットにおける前記複数のプリコーディング・マトリクスを前記シンボルベクトルに適用することが原因となって生じる最大振幅電力と振幅電力との比(PAPR)のどんな増加も制限されるように制約を受けることを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記処理回路は、シングル搬送波送信に適合されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項9】
前記処理回路は、離散的フーリエ変換・拡散・直交周波数分割多重(DFTS−OFDM)送信に適合されていることを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記通信装置は、ユーザ機器であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項11】
前記通信装置は、基地局であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項12】
MIMO無線リンクにより送信を行う通信装置(10)の方法であって、
プリコーディング・マトリクスをシンボルベクトルに適用してプリコーディングされたベクトルを生成する工程(24)と、
前記プリコーディングされたベクトルを前記MIMO無線リンクにより送信する工程(26)とを有し、
前記プリコーディング・マトリクスは4行、2或は3列を含み、
前記プリコーディング・マトリクスは、各行が少なくとも1つのゼロ要素をもち、各行においてゼロでない要素の数が前記プリコーディング・マトリクスにおける列の数未満であるように制限され、
前記プリコーディング・マトリクスはさらに、前記列の各々が少なくとも1つのゼロでない要素をもち、前記行の各々が少なくとも1つのゼロではない要素をもつので、前記プリコーディング・マトリクスを前記シンボルベクトルに適用することが原因となって生じる最大振幅電力と振幅電力との比(PAPR)のどんな増加も制限されるように制約を受けることを特徴とする方法。
【請求項13】
前記プリコーディング・マトリクスは各行が1つのゼロでない要素をもつように制約を受けることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記プリコーディング・マトリクスは2列をもち、
前記プリコーディング・マトリクスはさらに、各列が同じ数のゼロでない要素をもち、レイヤ毎に平衡のとれた電力を達成するように制約を受けることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記プリコーディング・マトリクスは、各列が同じ数のゼロでない要素をもつように制約を受けることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
ゼロでない要素各々は同じ絶対値をもつことを特徴とする請求項12乃至15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記プリコーディング・マトリクスは、所定のプリコーディング・マトリクスを複数有するコードブックから選択されることを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の所定のプリコーディング・マトリクスのサブセットは、前記サブセットにおける前記複数のプリコーディング・マトリクスを前記シンボルベクトルに適用することが原因となって生じる最大振幅電力と振幅電力との比(PAPR)のどんな増加も制限されるように制約を受けることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
MIMO無線リンクにより受信を行う通信装置(10)であって、
前記通信装置は、
複数のアンテナ(12)を有するトランシーバと、
処理回路(16)とを有し、
前記処理回路(16)は、遠隔地にある通信装置によって用いられるプリコーディング・マトリクスを判断し、MIMO無線リンクによる前記通信装置への送信のためのシンボルベクトルからプリコーディングされたベクトルを生成するように適合され、
前記トランシーバは、前記MIMO無線リンクにより、前記判断されたプリコーディング・マトリクスを用いてプリコーディングされた前記プリコーディングされたベクトルを受信するように適合され、
前記処理回路はさらに、前記受信されたプリコーディングされたベクトルをデコードするように適合されており、
前記プリコーディング・マトリクスは4行、2或は3列を含み、
前記プリコーディング・マトリクスは、各行が少なくとも1つのゼロ要素をもち、各行においてゼロでない要素の数が前記プリコーディング・マトリクスにおける列の数未満であるように制限され、
前記プリコーディング・マトリクスはさらに、前記列の各々が少なくとも1つのゼロでない要素をもち、前記行の各々が少なくとも1つのゼロではない要素をもつので、前記プリコーディング・マトリクスを前記シンボルベクトルに適用することが原因となって生じる最大振幅電力と振幅電力との比(PAPR)のどんな増加も制限されるように制約を受けることを特徴とする通信装置。
【請求項20】
前記トランシーバ(12)は、前記遠隔地にある通信装置から、前記プリコーディングされたベクトルを生成するのに用いられる前記プリコーディング・マトリクスの指示を受信するように適合されていることを特徴とする請求項19に記載の通信装置。
【請求項21】
前記処理回路(16)は、複数のプリコーディング・マトリクスを評価し、前記複数のプリコーディング・マトリクスから、前記シンボルベクトルから前記プリコーディングされたベクトルを生成するために前記遠隔地の通信装置により用いられるプリコーディング・マトリクスを選択するように適合され、
前記トランシーバは前記選択されたプリコーディング・マトリクスの指示を前記遠隔地の通信装置に送信するように適合されていることを特徴とする請求項19に記載の通信装置。
【請求項22】
MIMO無線リンクにより送信を行う通信装置(10)の方法であって、
遠隔地にある通信装置によって用いられるプリコーディング・マトリクスを判断し、MIMO無線リンクによる前記通信装置への送信のためのシンボルベクトルからプリコーディングされたベクトルを生成する工程(34,44)と、
前記MIMO無線リンクにより、前記判断されたプリコーディング・マトリクスを用いてプリコーディングされた前記プリコーディングされたベクトルを受信する工程(38,46)と、
前記受信されたプリコーディングされたベクトルをデコードする工程(40,48)とを有し、
前記プリコーディング・マトリクスは4行、2或は3列を含み、
前記プリコーディング・マトリクスは、各行が少なくとも1つのゼロ要素をもち、各行においてゼロでない要素の数が前記プリコーディング・マトリクスにおける列の数未満であるように制限され、
前記プリコーディング・マトリクスはさらに、前記列の各々が少なくとも1つのゼロでない要素をもち、前記行の各々が少なくとも1つのゼロではない要素をもつので、前記プリコーディング・マトリクスを前記シンボルベクトルに適用することが原因となって生じる最大振幅電力と振幅電力との比(PAPR)のどんな増加も制限されるように制約を受けることを特徴とする方法。
【請求項23】
前記遠隔地にある通信装置から、前記プリコーディングされたベクトルを生成するのに用いられる前記プリコーディング・マトリクスの指示を受信する工程(44)をさらに有することを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
複数のプリコーディング・マトリクスを評価する工程(32)と、
前記複数のプリコーディング・マトリクスから、前記シンボルベクトルから前記プリコーディングされたベクトルを生成するために前記遠隔地の通信装置により用いられるプリコーディング・マトリクスを選択する工程(34)と、
前記選択されたプリコーディング・マトリクスの指示を前記遠隔地の通信装置に送信する工程(36)とをさらに有することを特徴とする請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−70379(P2013−70379A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−231172(P2012−231172)
【出願日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【分割の表示】特願2011−516219(P2011−516219)の分割
【原出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】