Mycobacteriumtuberculosis感染を検出するための方法
被験体においてMycobacterium tuberculosis(Mtb)感染を検出するための方法を開示し、被験体は、小児、潜伏性Mycobacterium tuberculosis感染症に罹患している被験体である。また、本方法は、被験体における肺外Mycobacterium tuberculosis感染の検出も開示する。本方法には、Mtbポリペプチドを特異的に認識するCD8+T細胞の存在を検出することが含まれる。本方法には、生物学的試料中のCD8+T細胞の存在を検出するためのin vitroアッセイが含まれる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒト被験体においてMycobacterium tuberculosisを検出するための方法であって、
結核疾患に罹患していることが疑われるヒト小児またはMycobacterium tuberculosisによる潜在性感染を有することが疑われるヒト被験体からの生物学的試料から、CD8+T細胞を単離する工程、
前記CD8+T細胞を1つまたは複数のMycobacteriumポリペプチドと接触させる工程、および
前記CD8+T細胞が前記Mycobacteriumポリペプチドを特異的に認識するかどうかを決定する工程を含み、ここで、前記Mycobacteriumポリペプチドを特異的に認識するT細胞の存在により、前記被験体におけるMycobacterium tuberculosisが検出され、それにより、結核疾患に罹患しているとして前記小児を同定するか、またはMycobacterium tuberculosisによる潜在性感染を有するとして前記被験体を同定する、方法。
【請求項2】
前記小児が5歳未満であるか、または前記小児が5〜10歳である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記小児が乳児である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記被験体がMycobacterium tuberculosisによる潜在性感染を有することが疑われる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記小児が肺結核疾患に罹患していることが疑われる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記被験体または小児がMycobacterium tuberculosisの肺外感染症に罹患していることが疑われる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
肺外感染症が、リンパ節炎、胸膜結核、骨関節結核、中枢神経系結核、腹部結核、粟粒結核、または結核性心外膜炎を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記被験体が思春期直前の被験体である、請求項6から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記CD8+T細胞が前記Mycobacteriumポリペプチドを特異的に認識するかどうかを決定する工程が、サイトカインの発現を測定することを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記サイトカインがインターフェロン−γ(IFN−γ)である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
IFN−γの発現を測定することを、IFN−γと特異的に結合する抗体を用いて決定する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数のMycobacteriumポリペプチドが、
(a)配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号39もしくは配列番号61として記載したアミノ酸配列のうちの1つ、または
(b)主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIと特異的に結合する、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号39もしくは配列番号61として記載したアミノ酸配列のうちの少なくとも1つの少なくとも9〜20個の連続したアミノ酸、および
(c)配列番号39〜83として記載したアミノ酸配列のうちの1つ
として記載したアミノ酸配列を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記Myocobacteriumポリペプチドが配列番号39として記載したアミノ酸配列を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記Myocobacteriumポリペプチドが配列番号61として記載したアミノ酸配列を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記Mycobacteriumポリペプチドが、配列番号39として記載したアミノ酸配列の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIと特異的に結合する9〜20個の連続したアミノ酸を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記Mycobacteriumポリペプチドが、配列番号61として記載したアミノ酸配列の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIと特異的に結合する9〜20個の連続したアミノ酸を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記生物学的試料が、血液、単離した末梢血単核細胞、単離した単核細胞、痰、肺生検材料、リンパ節生検材料、唾液、脳脊髄液または単離したCD3+T細胞である、請求項1から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記CD8+T細胞を前記Mycobacteriumポリペプチドと共にin vitroで培養する、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
Mycobacterium tuberculosisに対する遅延型の過敏性反応を検出することをさらに含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記被験体からの試料におけるMycobacteriumポリペプチドまたはポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドの存在を検出する工程をさらに含み、前記Mycobacteriumポリペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、または配列番号39〜83のうちの1つとして記載したアミノ酸配列のうちの1つとして記載したアミノ酸配列を含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記Mycobacteriumポリペプチドの存在を検出する工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記Mycobacteriumポリペプチドの存在を検出する工程が、前記Mycobacteriumポリペプチドと特異的に結合する抗体の使用を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ポリヌクレオチドの存在を検出する工程を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記ポリヌクレオチドの存在を決定する工程がポリメラーゼ連鎖反応の使用を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
被験体においてMycobacteriumポリペプチドと特異的に結合するCD8を発現するT細胞を検出する方法であって、前記被験体が、小児、潜伏性Mycobacterium tuberculosis感染症に罹患していることが疑われる被験体、または肺外Mycobacterium tuberculosis感染症に罹患していることが疑われる被験体であり、前記方法が、
(A)前記被験体から単離した末梢血単核細胞を、
(1)配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11もしくは配列番号12、配列番号39、配列番号61または配列番号39〜83のうちの任意の1つとして記載したアミノ酸配列のうちの少なくとも1つの少なくとも9〜20個の連続したアミノ酸を含むMycobacteriumポリペプチドであって、前記9〜20個の連続したアミノ酸が主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIと特異的に結合する、Mycobacteriumポリペプチド
(2)HLA重鎖ポリペプチドおよびβ2−ミクログロブリン、および
(3)ストレプトアビジン
を含み、標識されている、または標識されていない試薬と接触させる工程、ならびに
(B)前記末梢血単核細胞と結合した前記試薬の存在を検出し、それにより前記Mycobacteriumポリペプチドと特異的に結合するCD8を発現するT細胞を検出する工程
を含む、方法。
【請求項26】
前記試薬と結合するCD8+T細胞の数を定量する工程をさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記試薬が標識されている、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記試薬が蛍光色素で標識されている、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記被験体が小児であり、前記Mycobacteriumポリペプチドと特異的に結合するCD8を発現するT細胞を検出する工程により、前記小児が肺結核疾患に罹患していることが示される、請求項25に記載の方法。
【請求項1】
ヒト被験体においてMycobacterium tuberculosisを検出するための方法であって、
結核疾患に罹患していることが疑われるヒト小児またはMycobacterium tuberculosisによる潜在性感染を有することが疑われるヒト被験体からの生物学的試料から、CD8+T細胞を単離する工程、
前記CD8+T細胞を1つまたは複数のMycobacteriumポリペプチドと接触させる工程、および
前記CD8+T細胞が前記Mycobacteriumポリペプチドを特異的に認識するかどうかを決定する工程を含み、ここで、前記Mycobacteriumポリペプチドを特異的に認識するT細胞の存在により、前記被験体におけるMycobacterium tuberculosisが検出され、それにより、結核疾患に罹患しているとして前記小児を同定するか、またはMycobacterium tuberculosisによる潜在性感染を有するとして前記被験体を同定する、方法。
【請求項2】
前記小児が5歳未満であるか、または前記小児が5〜10歳である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記小児が乳児である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記被験体がMycobacterium tuberculosisによる潜在性感染を有することが疑われる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記小児が肺結核疾患に罹患していることが疑われる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記被験体または小児がMycobacterium tuberculosisの肺外感染症に罹患していることが疑われる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
肺外感染症が、リンパ節炎、胸膜結核、骨関節結核、中枢神経系結核、腹部結核、粟粒結核、または結核性心外膜炎を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記被験体が思春期直前の被験体である、請求項6から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記CD8+T細胞が前記Mycobacteriumポリペプチドを特異的に認識するかどうかを決定する工程が、サイトカインの発現を測定することを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記サイトカインがインターフェロン−γ(IFN−γ)である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
IFN−γの発現を測定することを、IFN−γと特異的に結合する抗体を用いて決定する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数のMycobacteriumポリペプチドが、
(a)配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号39もしくは配列番号61として記載したアミノ酸配列のうちの1つ、または
(b)主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIと特異的に結合する、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号39もしくは配列番号61として記載したアミノ酸配列のうちの少なくとも1つの少なくとも9〜20個の連続したアミノ酸、および
(c)配列番号39〜83として記載したアミノ酸配列のうちの1つ
として記載したアミノ酸配列を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記Myocobacteriumポリペプチドが配列番号39として記載したアミノ酸配列を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記Myocobacteriumポリペプチドが配列番号61として記載したアミノ酸配列を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記Mycobacteriumポリペプチドが、配列番号39として記載したアミノ酸配列の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIと特異的に結合する9〜20個の連続したアミノ酸を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記Mycobacteriumポリペプチドが、配列番号61として記載したアミノ酸配列の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIと特異的に結合する9〜20個の連続したアミノ酸を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記生物学的試料が、血液、単離した末梢血単核細胞、単離した単核細胞、痰、肺生検材料、リンパ節生検材料、唾液、脳脊髄液または単離したCD3+T細胞である、請求項1から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記CD8+T細胞を前記Mycobacteriumポリペプチドと共にin vitroで培養する、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
Mycobacterium tuberculosisに対する遅延型の過敏性反応を検出することをさらに含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記被験体からの試料におけるMycobacteriumポリペプチドまたはポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドの存在を検出する工程をさらに含み、前記Mycobacteriumポリペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、または配列番号39〜83のうちの1つとして記載したアミノ酸配列のうちの1つとして記載したアミノ酸配列を含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記Mycobacteriumポリペプチドの存在を検出する工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記Mycobacteriumポリペプチドの存在を検出する工程が、前記Mycobacteriumポリペプチドと特異的に結合する抗体の使用を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ポリヌクレオチドの存在を検出する工程を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記ポリヌクレオチドの存在を決定する工程がポリメラーゼ連鎖反応の使用を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
被験体においてMycobacteriumポリペプチドと特異的に結合するCD8を発現するT細胞を検出する方法であって、前記被験体が、小児、潜伏性Mycobacterium tuberculosis感染症に罹患していることが疑われる被験体、または肺外Mycobacterium tuberculosis感染症に罹患していることが疑われる被験体であり、前記方法が、
(A)前記被験体から単離した末梢血単核細胞を、
(1)配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11もしくは配列番号12、配列番号39、配列番号61または配列番号39〜83のうちの任意の1つとして記載したアミノ酸配列のうちの少なくとも1つの少なくとも9〜20個の連続したアミノ酸を含むMycobacteriumポリペプチドであって、前記9〜20個の連続したアミノ酸が主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIと特異的に結合する、Mycobacteriumポリペプチド
(2)HLA重鎖ポリペプチドおよびβ2−ミクログロブリン、および
(3)ストレプトアビジン
を含み、標識されている、または標識されていない試薬と接触させる工程、ならびに
(B)前記末梢血単核細胞と結合した前記試薬の存在を検出し、それにより前記Mycobacteriumポリペプチドと特異的に結合するCD8を発現するT細胞を検出する工程
を含む、方法。
【請求項26】
前記試薬と結合するCD8+T細胞の数を定量する工程をさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記試薬が標識されている、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記試薬が蛍光色素で標識されている、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記被験体が小児であり、前記Mycobacteriumポリペプチドと特異的に結合するCD8を発現するT細胞を検出する工程により、前記小児が肺結核疾患に罹患していることが示される、請求項25に記載の方法。
【図1】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公表番号】特表2012−503206(P2012−503206A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−528076(P2011−528076)
【出願日】平成21年9月22日(2009.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/057891
【国際公開番号】WO2010/034007
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(506124239)オレゴン ヘルス アンド サイエンス ユニバーシティ (8)
【出願人】(511064889)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月22日(2009.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/057891
【国際公開番号】WO2010/034007
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(506124239)オレゴン ヘルス アンド サイエンス ユニバーシティ (8)
【出願人】(511064889)
【Fターム(参考)】
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