説明

N−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミドの新規の多形ならびにそれに関連した組成物および方法

【課題】N−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミドの新規の多形ならびにそれに関連した組成物および方法を提供すること
【解決手段】N−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミドの多形形態III、ならびに鎮静催眠剤、抗不安剤、鎮痙剤、および/または骨格筋弛緩剤としてのそれらの使用。関連する組成物および方法もまた、特に不眠症の処置に関連して、開示される。多形形態IIIは、好ましくは、TA 2920モジュレイテッド示差走査熱量計(DSC)によって1分間あたり10℃の操作速度において測定した場合に約191℃において主な吸熱を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2002年8月26日出願の、その全体が本明細書中に参考として援用される、米国仮出願第60/406,072号の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は一般に、広範囲の適応症に対して活性を有する、特に、不眠症の処置に有用である、N−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミドの新規の多形、ならびに関連するプロセス、組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
用語「不眠症」は、患者によって不適切かまたは吸息できない眠りの認知に関連する全ての状態を記載するために用いられる(Dement,International Pharmacopsychiatry 17:3−38,1982)。未処置のままにされると、不眠症は、生産性の低下、ならびに気分、挙動および精神運動機能における顕著な変化を含め、代謝および全体的身体機能の混乱ならびに罹患率および死亡率のより多くの発生数をもたらし得る。
【0004】
伝統的に、不眠症の管理は、病因因子の処置および/または緩和、睡眠衛生の改善、ならびに催眠剤の投与を包含する。初期の催眠剤(例えば、バルビツレート)は、有効ではあるが、いくらかの望ましくない副作用およびより長期の合併症を惹起した。例えば、バルビツレートは、投与後何時間もの間、嗜眠、錯乱、鬱病および種々の他の残存効果をもたらす可能性があり、そして高度に依存性である可能性がある。
【0005】
1980年代の間、不眠症の薬剤処置は、バルビツレートおよび他のCNS抑制剤から、ベンゾジアゼピンクラスの鎮静催眠薬へと移行した。このクラスの鎮静催眠剤は、ヒトおよび動物において、睡眠と同様の状態をもたらす鎮静効果を生じることにおいて実質的有効性を示し(Geeら,Drugs in Central Nervous Systems,Horwell(編),New York,Marcel Dekker,Inc.,1985,123−147頁)、そしてそれまでの催眠薬であるバルビツレートまたは抱水クロラールよりも大きな安全性の余地を有した(CookおよびSepinwall,Mechanism of Action of Benzodiazepines,CostaおよびGreengard(編),New York,Raven Press,1975,1−28頁)。しかし、バルビツレートを用いた場合と同様に、多くのベンゾジアゼピンもまた、特定の患者集団におけるそれらの有用性を制限する副作用を保有する。これらの問題としては、他のCNS抑制剤(特に、アルコール)との相乗作用、反復投与の際の耐性の発達、投与中止後の反動不眠症、翌日の二日酔い効果、および精神運動能力の欠陥が挙げられる。
【0006】
より近年では、新たなクラスの薬剤が開発された。これらの薬剤は、非ベンゾジアゼピン化合物であり、これらは、ベンゾジアゼピンレセプターの特定のレセプターサブタイプに選択的に結合する。このレセプター選択性は、非選択性のベンゾジアゼピンクラスの薬剤と比較して改善された安全性プロフィールをも実証しながらも、これらの化合物が頑強
な催眠効果を発揮し得る機構であると考えられる。米国における販売に関して米国食品医薬品局(United States Food and Drug Administration(FDA))によって承認されたこれらの薬剤のうちの最初のものは、アンビエン(Ambien)(酒石酸ゾルピデム)であった。アンビエンは、イミダゾピリジン骨格に基づく(米国特許第4,382,938号および同第4,460,592号を参照のこと)。アンビエンに加えて、ソナタ(Sonata)(ゼレプロン(zaleplon))として公知の別の化合物(これは、ピラゾロピリミジンベースの化合物である)は、FDAの承認を受けた(米国特許第4,626,538号を参照のこと)。他の非ベンゾジアゼピン化合物および/またはこれを作製もしくは使用するための方法もまた報告されている(例えば、4,794,185号、4,808,594号、4,847,256号、5,714,607号、4,654,347号;5,891,891号を参照のこと)。
【0007】
顕著な進歩がこの分野ではなされているとはいえ、一般に鎮静剤または催眠剤として有効な(特に不眠症の状況において有効な)化合物が当該分野では依然として必要とされている。1つのこのような化合物は、N−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミド(本明細書中では、「化合物1」といわれる)である。化合物1は、米国特許第6,399,621号に開示されており、以下の化学構造を有する:
【0008】
【化1】


さらに、米国特許第6,384,221号および同第6,544,999号は、化合物1の多形形態Iおよび多形形態IIに関するが、米国特許第6,472,528号および同第6,485,746号は、それぞれ、化合物1の合成および制御された放出に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,382,938号明細書
【特許文献2】米国特許第4,460,592号明細書
【特許文献3】米国特許第4,626,538号明細書
【特許文献4】米国特許第4,794,185号明細書
【特許文献5】米国特許第4,808,594号明細書
【特許文献6】米国特許第4,847,256号明細書
【特許文献7】米国特許第5,714,607号明細書
【特許文献8】米国特許第4,654,347号明細書
【特許文献9】米国特許第5,891,891号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Geeら,Drugs in Central Nervous Systems,Horwell(編),New York,Marcel Dekker,Inc.,1985,123−147頁
【非特許文献2】CookおよびSepinwall,Mechanism of Action of Benzodiazepines,CostaおよびGreengard(編),New York,Raven Press,1975,1−28
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
化合物1は不眠症の処置に関して特に有望であると証明されているが、特に、増強された安定性、経口バイオアベイラビリティ、容易に処方される能力、合成の容易さおよび/または物理的安定性に関して、この化合物の改善された形態が所望されている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、これらの必要性の1以上を満たし、そしてさらなる関連の利点を提供する。
【0013】
(発明の要旨)
本発明は一般に、本明細書中で「多形形態III」といわれる化合物1の新規の多形形態に関する。多形形態IIIは、主な吸熱ピークを約191℃において示す(1分間あたり10℃の操作速度において、TA 2920モジュレイテッド示差走査熱量計(DSC)によって測定した場合)。多形形態IIIはまた、特性ピークを有するX線粉末回折パターンを示す(以下の位置のうちの1以上における2θ°(+/−0.2θ°)において表現される:10.2、13.3、18.9、20.7、22.2、28.1および30.8)。より詳細には、このような特性ピークは、18.9および28.1においてであり、さらには10.2においてであり、そしてさらには13.3、20.7、22.2および30.8においてである。
【0014】
多形形態IIIは、一般に鎮静剤および/または催眠剤としての有用性、より詳細には不眠症の処置のための鎮静剤および/または催眠剤としての有用性を含め、広範囲の適用にまたがる有用性を有する。従って、別の実施形態では、有効量の多形形態IIIを、種々の状態を処置する必要がある動物または被験体(本明細書中では、「患者」といわれる)へと投与することによって種々の状態(不眠症が挙げられる)を処置するための方法が開示される。
【0015】
1つの実施形態では、多形形態IIIは、実質的に純粋である−すなわち、2重量%未満の不純物合計、約1重量%未満の水、および0.5重量%未満の残存有機溶媒を含むか;またはより特定の実施形態では、1重量%未満の不純物合計、約0.75重量%未満の水、および0.4重量%未満の残存有機溶媒を含む。
【0016】
別の実施形態では、化合物1は、組成物、または多形形態IIIと1以上の他の結晶、溶媒和物、非晶質、もしくは他の形態の化合物1との混合物の形態にある。例えば、このような組成物は、多形形態IIIを、1以上の他の多形形態の化合物1(例えば、多形形態Iおよび/または形態II)とともに含み得る。より詳細には、この組成物は、痕跡量から100%までの多形形態III、またはその間の任意の量を含み得る。例えば、この組成物は、組成物中の化合物1の合計量に基づいて、0.1重量%未満、0.5重量%未満、1重量%未満、2重量%未満、5重量%未満、10重量%未満、20重量%未満、30重量%未満、40重量%未満または50重量%未満の多形形態IIIを含み得る。あるいは、この組成物は、組成物中の化合物1の合計量に基づいて、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95%重量%、少なくとも97%重量%、少なくとも98%重量%、少なくとも99%重量%、少なくとも99.5%重量%または少なくとも99.9重量%の多形形態IIIを含み得る。
【0017】
投与前に、そしてさらなる実施形態では、多形形態IIIは、有効投与量の多形形態IIIを、1つ(またはそれより多く)の薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて含む薬学的組成物として処方され得る。このような組成物は、丸剤、錠剤およびカプセル剤を含め、経口投与用の種々の形態を採り得る。
【0018】
なお別の実施形態では、この薬学的組成物は、有効投与量の化合物1を含み、ここで、化合物1は、少なくとも特定の百分率の多形形態III(組成物中に存在する化合物1の合計量に基づく−すなわち、化合物1の合計量が100%である)を含む。言い換えると、薬学的組成物中に存在する少なくとも特定の百分率の化合物1が、多形形態IIIとして存在し、化合物1の残りは、異なる形態(多形形態I、多形形態II、または任意の他の結晶、溶媒和物もしくは非晶質の形態が挙げられる(がこれらに限定されない))である。
【0019】
なおさらなる実施形態では、本発明は、多形形態IIIを作製するためのプロセスを提供する。例えば、多形形態IIIは、(a)化合物1を含む加熱した結晶化溶媒を提供する工程、(b)これに、水および核生成剤(例えば、炭素または多形形態IIIの結晶)を、多形形態IIIの結晶化を誘導するに充分な量で添加する工程、ならびに(c)結晶化した多形形態IIIを収集する工程によって提供され得る。必要に応じて、この結晶化溶媒は、工程(b)の後に冷却され得る。代替の実施形態では、多形形態IIIは、(a)化合物1を含む加熱した結晶化溶媒を提供する工程、(b)この加熱した結晶化溶媒を、共溶媒または共溶媒混合物に添加する工程、(c)これに、核生成剤を、多形形態IIIの結晶化を誘導するに充分な量で添加する工程、および(d)結晶化した多形形態IIIを収集する工程によって作製され得る。さらに、本発明のプロセスのうちの1以上によって作製された多形形態IIIもまた開示される。
【0020】
本発明のこれらおよび他の局面は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照すれば明らかである。その程度まで、特定の特許および他の文書は、本発明の種々の局面をより詳細に記載するために本明細書中に引用される。これらの文書の各々は、その全体が、本明細書中に参考として援用される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、後述するとおりの効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、多形形態IIIの示差走査熱分析(DSC)サーモグラムである。
【図2】図2は、多形形態IIIのX線粉末回折スペクトルである。
【図3】図3は、多形形態IIIのラマンFT赤外スペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(発明の詳細な説明)
上記のように、本発明は、一般に、化合物1の新規の多形形態(本明細書中では、「多形形態III」といわれる)ならびにこれを含む組成物に関する。また開示されるのは、多形形態IIIを投与する必要がある患者への投与による、多形形態IIIの使用に関する方法、および多形形態IIIを作製するためのプロセスである。
【0024】
固体は、非晶質形態または結晶形態のいずれかで存在する。結晶形態の場合、分子は、3次元格子部位に配置される。化合物を溶液またはスラリーから再結晶する場合、これは、異なる空間的格子配置で結晶し得(「多形性」と呼ばれる特性)、異なる結晶形態は、ここに「多形」といわれる。所定の物質の異なる多形形態は、1以上の物理的特性(例えば、溶解度および解離、真の密度、結晶形状、圧縮挙動、流れ特性、および/または固体状態の安定性)に関して互いに異なり得る。2(またはそれより多く)の多形形態で存在する化学物質の場合、不安定な形態は一般に、充分な期間の後に、熱力学的により安定な形態へと変換される。この変換が迅速でない場合、熱力学的に不安定な形態は、「準安定」形態といわれる。一般に、この安定な形態は、最大の融点、最低の溶解度、および最高の化学的安定性を示す。しかし、この準安定形態は、通常の保存条件下では、市販形態でのその使用を許容する、充分な化学的および物理的な安定性を示し得る。この場合、この準安定形態は、安定性がより低いとはいえ、安定な形態の特性を超えて望ましい特性(例えば、増強された安定度またはより良好な経口バイオアベイラビリティ)を示し得る。
【0025】
化合物1の場合、2つの多形形態(すなわち、形態Iおよび形態II)が以前に報告されている(米国特許第6,384,221号および同第6,544,999号を参照のこと)。化合物1は、現在、不眠症の処置に関して臨床試験されている。大規模生産の可能性があるので、化合物1の商業スケールの生産に顕著な努力が向けられている。1つのこのような生産活動の間に、不純物が最終生成物中に見出された。この不純物を除去する試みでは、炭素が添加され、続いて再結晶された。この一連の後処理の結果、新たな多形(すなわち、多形形態III)が得られることが驚くべきことに見出された。理論によって制限されることを意図しないが、この添加された炭素が、多形形態IIIの形成のための核生成部位として作用したと考えられる。
【0026】
本発明の新規でかつ驚くべき多形(多形形態III)は、例えば、融点および/またはX線粉末回折分光法によって特徴付けられ得る。図1に示すように、多形形態IIIは、1分間あたり10℃の操作速度においてインジウム標準を用いてTA 2920(TA Instruments,New Castle,Delaware)モジュレイテッド示差走査熱量計(DSC)によって測定した場合、主な吸熱ピークを約191℃において示す。本明細書中で用いられる場合、用語「約191℃」とは、190℃〜192.5℃の範囲を意味する。これに関して、特定の示差走査熱量計によって測定される吸熱は、多くの要因(加熱速度(すなわち、操作速度)、利用される較正標準、機器の較正、相対湿度、および試験されるサンプルの化学的純度が挙げられる)に依存することが理解されるべきである。従って、上記で同定される機器においてDSCによって測定される場合の吸熱は、±1℃または±1℃程度さえも変動し得る。従って、用語「約191℃」は、このような機器のバリエーションを包含することを意図する。
【0027】
多形形態IIIについてのX線粉末回折スペクトルを図2に提示し、そして以下の表1に表の形態で示す。X線粉末回折を、50kV、40mAにおいて作動される、グラファイトモノクロメーターおよびCu(λ=1.54オングストローム)X線源を備えたSiemens D500 Automated Powder Diffractometerによって測定した。2θ較正を、NBS雲母標準を用いて実施する。サンプルを、以下の機器パラメーターを用いて分析した:測定範囲=4〜40の2θ°;ステップ幅=0.050°;および1ステップあたりの測定時間=1.2秒間。
【0028】
【表1】


多形形態IIIの結晶構造を、単結晶X線回折解析によって決定した。0.30mm×0.20mm×0.13mmの寸法を有する多形形態IIIの無色のプレートを、ランダムな配向で、ガラス繊維に載せた。予備実験およびデータ収集を、Nonius KappaCCD回折計においてMo Kα放射(λ=0.71073Å)を用いて実施した。多形形態IIIの単結晶X線結晶学に関するデータを、以下の表2〜表6に提示する。
【0029】
【表2】

【0030】
【表3】

【0031】
【表4】

【0032】
【表5】

【0033】
【表6】


さらに、図3は、Magna 860(登録商標)フーリエ変換赤外線(FT−IR)分光計(Thermo Nicolet)にインターフェイス接続したラマン付属品(accessory)モジュールにおいて獲得した場合の多形形態IIIのFT−ラマンスペクトルを示す。このモジュールは、1064nmの励起波長および砒化インジウムガリウム(InGaAs)検出器を使用する。約0.5WのNd:YVOレーザー出力を用いて、このサンプルを照射した。このサンプルを、ガラス管内に材料を配置し、そしてこの管を、この付属品中の金でコーティングされたチューブホルダー内に配置することにより、分析用に準備した。合計256回のサンプル走査を、Happ−Genzelアポダイゼイションを用いて、4cm−1のスペクトル分解能において、3600cm−1〜100cm−1から収集した。波長較正を、硫黄およびシクロヘキサンを用いて実施した。
【0034】
多形形態IIIを、化合物1を含む結晶化溶媒から、結晶化によって調製し得る。本明細書中で用いられる場合、用語「結晶化溶媒」とは、化合物1が多形形態IIIとして優先的に結晶化される、溶媒または溶媒の組み合わせを意味する。代表的な結晶化溶媒としては、極性溶媒、非極性溶媒、プロトン溶媒および非プロトン溶媒が挙げられ、より詳細には、酢酸、塩化メチレン、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、酢酸エチル、THF、DMF、ジエチルエーテル、アセトニトリル、トルエン、水、およびこれらの組み合わせが挙げられる。1つの実施形態では、この結晶化溶媒は、酢酸を含み、それに水が徐々に添加される。
【0035】
化合物1は、固体または液体のいずれかの形態で結晶化溶媒中に導入され得る。固体として添加される場合、化合物1は、固体粉末形態または結晶化溶媒中へのその溶解を補助する任意の他の固体形態であり得る。液体として添加される場合、化合物1は、共溶媒中に最初に溶解されて、共溶媒溶液が得られ得、この共溶媒溶液は次いで、この結晶化溶媒と合わされる。共溶媒溶液中の化合物1の濃度は、0.1重量%〜飽和点までの範囲であり得る。この濃度は、もちろん、共溶媒が保持される温度に依存して変動し、温度が高いほど一般に、化合物1のより高濃度の溶液の調製が可能である。一般に、共溶媒は、化合物1の溶解を補助すべきであるが、得られる結晶化溶媒からの多形形態IIIの形成と負に相互作用しないべきである。適切な共溶媒としては、結晶化溶媒について上記で同定したのと同じ溶媒が挙げられる。さらに、共溶媒および結晶化溶媒は、同じであっても異なっていてもよい。例えば、結晶化溶媒および共溶媒は両方とも酢酸であってもよく、またはこれらは、異なった溶媒(またはそれらの組み合わせ)であってもよい。
【0036】
1つの実施形態では、化合物1を含む共溶媒溶液は、結晶化溶媒に添加されるか、あるいはこの結晶化溶媒は、共溶媒溶液に添加される。なお別の実施形態では、この共溶媒溶液は、室温または室温より上(例えば、加熱される)であり得るが、結晶化溶媒の温度は、室温より低い(例えば、冷却される)か、室温より高いか(例えば、加熱される)または室温であり得る。あるいは、この共溶媒溶液は、溶媒交換されて、結晶化溶媒および化合物1の溶液または不均質混合物を形成し得る。例えば、化合物1は、第1溶媒中に溶解され得、続いて第2溶媒に添加され得、次いで第1溶媒の全てまたは一部が(例えば、蒸留によって)除去され得る。
【0037】
多形形態IIIの結晶化は、化合物1を含む結晶化溶媒への、炭素または他の核生成剤の添加によって達成され得る。本明細書中で用いられる場合、「核生成剤」とは、結晶が成長していく「核」の形成を補助する物質を意味する。このような核は、過飽和結晶溶媒中で自然に生じ得、次いでより大きな結晶となる。核の形成はまた、種結晶の添加、または何らかの固体異物(例えば、塵または活性炭)の偶発的もしくは意図的な添加によって誘導され得る。特定の例(以下の実施例1を参照のこと)では、酢酸(60mL)および水(70mL)中の化合物1の加熱した溶液への少量の活性炭の添加、続いて冷却工程により、多形形態IIIが得られる。この炭素は、この水の添加の前または後のいずれかで添加されて、多形形態IIIの形成をもたらし得る。
【0038】
一旦得られると、多形形態IIIの結晶は、核生成剤または「種」結晶として、その後の結晶化溶媒からの多形形態IIIの結晶化のために用いられ得る。1つの実施形態では、この結晶化溶媒は、化合物1を熱アセトンまたは他の適切な結晶化溶媒中に溶解することにより形成される。次いで、この結晶化溶媒には、多形形態IIIの結晶が種晶として入れられ、冷却および濾過されて、多形形態IIIが得られる。別の実施形態では、結晶化溶媒は、アセトンまたは他の適切な溶媒中に化合物1をスラリー化することにより形成される。次いで、この結晶化溶媒には、多形形態IIIの結晶が種晶として入れられ、そして濾過されて、多形形態IIIが得られる。多形形態IIIの結晶を種晶として入れることは、スラリー化プロセスの任意の時点で行われ得る。あるいは、多形形態IIIの結晶を種晶として入れることは、結晶化溶媒への化合物1の添加の前、または添加と同時に行われ得る。
【0039】
多形形態IIIの結晶もまた、核生成剤または種結晶として、化合物1の懸濁物またはスラリーの変換において用いられて、多形形態IIIが生成され得る。要因(例えば、温度、溶媒および時間)に依存して、得られる化合物1は、主に多形形態IIIであり得るか、または化合物1の多形混合物であり得る。
【0040】
患者への投与の目的のために、多形形態IIIは、薬学的組成物として処方され得る。このような薬学的組成物は、多形形態IIIおよび1以上の薬学的に受容可能なキャリアを含み、ここで、この多形は、この組成物中に、目的の状態を処置するために有効な量で存在する。代表的に、本発明の薬学的組成物は、多形形態IIIを、投与経路に依存して、1投与量あたり0.1mg〜250mgの範囲の量で含み、より代表的には、1mg〜60mgの範囲の量で含む。適切な濃度および投与量は、当業者によって容易に決定され得る。
【0041】
薬学的に受容可能なキャリアは、当業者に周知である。液体溶液として処方される組成物については、受容可能なキャリアとしては、生理食塩水および滅菌水が挙げられ、必要に応じて抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および他の一般的な添加剤を含み得る。この組成物はまた、多形形態IIIに加えて、希釈剤、分散剤および界面活性剤、結合剤、滑沢剤、および/または放出遅延剤を含む、丸剤、カプセル剤、顆粒剤または錠剤として処方され得る。当業者は、この多形を適切な様式で、そして受け入れられた実践(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Gennaro編,Mack Publishing Co.,Easton,PA 1990(その全体が本明細書中に参考として援用される)に開示されるもの)にしたがってさらに処方し得る。
【0042】
別の実施形態では、本発明は、抗不安特性、抗低酸素特性、睡眠誘導特性、催眠特性、鎮痙特性、および/または骨格筋弛緩特性を保有する薬剤の投与によって利益を受ける上体を処置するための方法を提供する。このような状態としては、特に不眠症、ならびに一般に睡眠障害ならびに他の神経学的および精神医学的な愁訴、不安状態、覚醒障害(例えば、老人医学において遭遇する、大脳血管損傷に起因した戦闘挙動障害および大脳硬化症に起因した戦闘挙動障害、頭部外傷に起因した癲癇性のめまい、ならびに代謝性脳障害)が挙げられる。
【0043】
本発明の方法は、(好ましくは、薬学的組成物の形態の)多形形態IIIの全身投与を包含する。本明細書中で用いられる場合、全身投与は、経口投与方法および非経口投与方法の両方を包含する。経口投与については、適切な薬学的組成物としては、散剤、顆粒剤、丸剤、錠剤およびカプセル剤、ならびに液剤、シロップ剤、懸濁剤および乳濁剤が挙げられる。これらの組成物はまた、矯味矯臭剤、保存剤、懸濁剤、増粘剤および乳化剤、ならびに他の薬学的に受容可能な添加剤を含み得る。非経口投与については、本発明の化合物は、緩衝剤、抗酸化剤、静菌剤および/またはこのような溶液において通常用いられる他の添加剤を含み得る、液体注射溶液中に調製され得る。
【0044】
以下の実施例は、例示のために提供され、限定のためではない。
【実施例】
【0045】
(実施例1:多形形態IIIの代表的合成)
米国特許第6,399,621号(本明細書中に参考として援用される)の手順に従って作製した化合物1(10g)を60mLの酢酸中に溶解した。次いで、この溶液を濾過し、そして70℃〜75℃に加熱した。水(70mL)および炭素(Darco G−60、5mg)をこの加熱した溶液に添加し、次いで得られた溶液を30分毎に5℃冷却した。55℃において結晶化が始まり、そしてこの温度を30分間、定常的に保持した。次いで、この混合物を45℃〜50℃に冷却し、そして40mLの水を添加した。この混合物を1時間かけて25℃までさらに冷却し、そして得られた固体を濾過し、そして40mLの水で洗浄し、乾燥して、9gの多形形態IIIを淡黄色固体として得た(DSCおよびX線粉末回折による多形形態IIIの特性については、図1および図2を参照のこと)。
【0046】
(実施例2:多形形態IIIの代表的合成)
米国特許第6,399,621号の手順に従って作製した化合物1(10g)を60mLの酢酸中に溶解した。次いで、この溶液を濾過し、そして70℃〜75℃に加熱した。水(70mL)をこの加熱した溶液に添加した。67℃まで冷却した後、多形形態IIIの種結晶(上記の実施例1において記載した手順によって入手した)を添加し、そしてこの混合物を2時間かけて50℃まで冷却した。40mLの水を添加し、そしてこの混合物を室温まで冷却した。得られた固体を濾過し、そして40mLの水で洗浄して、9gの多形形態IIIを、淡黄色固体として得た(DSC吸熱ピークは、191.86℃にある)。
【0047】
(実施例3:多形形態IIIの代表的合成)
化合物1(10g)を、米国特許第6,399,621号の手順に従って作製し、そして60mLの酢酸中に溶解した。次いで、この溶液を濾過し、そして70℃〜75℃に加熱した。水(70mL)をこの加熱した溶液に添加した。52℃まで冷却した後、多形形態IIIの種結晶(上記の実施例1において記載した手順によって入手した)を添加し、そしてこの混合物を30分間攪拌した。次いで、この混合物を30分間かけて47℃まで冷却し、続いて40mLの水を添加した。室温まで冷却した後、得られた固体を濾過し、そして40mLの水で洗浄して、9gの多形形態IIIを、淡黄色固体として得た(DSC吸熱ピークは、191.68℃にある)。
【0048】
(実施例4:化合物1の相互変換)
相互変換実験を実施して、室温での化合物1の熱力学的安定性を評価した。化合物1の飽和イソプロパノール溶液を調製し、この溶液を0.2μmフィルターを通して濾過し、次いで一定量の(結晶の形態の)化合物1の多形形態を添加することにより、3つのスラリーを調製した。第1のスラリーには、等しい量の多形形態IIおよび多形形態IIIの両方(すなわち、各々約25mg)を添加した;第2のスラリーには、等しい量の多形形態Iおよび多形形態III(すなわち、各々約25mg)を添加した;そして第3のスラリーには、約25mgの多形形態IIIを添加した。次いで、これらのスラリーを、16日間攪拌した。得られた固体を、減圧濾過により収集し、風乾し、そしてXRPDを用いて分析した。上記の技術により、多形形態IIおよび多形形態IIIが種晶として入れられた第1のスラリーは、もっぱら多形形態IIIを生じた。他方、多形形態Iおよび多形形態IIIが種晶として入れられた第2のスラリーは、主な生成物として多形形態IIIを生じ、ほんの微量の多形形態Iを生じた。多形形態IIIのみを種晶として入れた第3のスラリーは、もっぱら多形形態IIIを生じた。これらの結果は、スラリー形態にある場合、化合物1の結晶が種晶として入れられ、このような条件が多形に好都合であるとき、化合物1が多形形態IIIへと変換されることを示す。
【0049】
上記は、本発明の特定の実施形態の詳細な説明である。本発明の特定の実施形態が零時の目的のために本明細書中に記載されたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の改変が行われ得ることが認識される。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によって以外には限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の好ましい実施形態によれば、以下の多形形態などが提供される。
(項1)
N−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミドの多形形態III。
(項2)
前記多形が、TA 2920モジュレイテッド示差走査熱量計(DSC)によって1分間あたり10℃の操作速度において測定した場合に約191℃において主な吸熱を示す、請求項1に記載の多形形態III。
(項3)
前記多形が、18.9および28.1における2θ°(+/−0.2θ°)において表現される特性ピークを有する、X線粉末回折パターンを示す、請求項1に記載の多形形態III。
(項4)
前記多形が、10.2における2θ°(+/−0.2θ°)において表現されるさらなる特性ピークを示す、請求項3に記載の多形形態III。
(項5)
前記多形が、13.3、20.7,22.2および30.8における2θ°(+/−0.2θ°)において表現されるさらなる特性ピークを示す、請求項4に記載の多形形態III。
(項6)
前記多形が、図2に示すとおりのX線粉末回折パターンを示す、請求項1に記載の多形形態III。
(項7)
前記多形が、150°Kにおいて以下のとおりの結晶パラメータ:
【表1A】


を有する単結晶X線結晶学解析を示す、請求項1に記載の多形形態III。
(項8)
前記多形が、図3に示すとおりのラマンFT赤外スペクトルを示す、請求項1に記載の多形形態III。
(項9)
前記多形が、2重量%未満の不純物合計、1重量%未満の水、および0.5重量%未満の有機溶媒を含む、請求項1に記載の多形形態III。
(項10)
前記多形が、1重量%未満の不純物合計、約0.75重量%未満の水、および0.4重量%未満の残存有機溶媒を含む、請求項1に記載の多形形態III。
(項11)
N−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミドの多形形態IIIを含む、組成物。
(項12)
多形形態III以外の結晶、溶媒和物または非晶質の形態のN−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミドをさらに含む、請求項11に記載の組成物。
(項13)
多形形態Iをさらに含む、請求項11に記載の組成物。
(項14)
多形形態IIをさらに含む、請求項11に記載の組成物。
(項15)
N−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミドの多形形態IIIを、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて含む、組成物。
(項16)
前記組成物が、経口投与用に処方される、請求項15に記載の組成物。
(項17)
前記組成物が、丸剤、カプセル剤または錠剤の形態である、請求項16に記載の組成物。
(項18)
多形形態IIIが、単位投薬量形態において0.1mg〜250mgの量で、前記丸剤、カプセル剤または錠剤中に存在する、請求項15に記載の組成物。
(項19)
組成物であって、
(a)N−メチル−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾル−[1,5−α]−ピリミジン−7−イル}フェニル)アセトアミド(「化合物1」)の多形形態III、および
(b)化合物1の多形形態III以外の結晶、溶媒和物、非晶質または他の形態
を含み、該組成物中の化合物1の合計重量が、(a)+(b)の合計である、組成物。
(項20)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて0.1重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項21)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて0.5重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項22)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて1重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項23)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて2重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項24)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて5重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項25)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて10重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項26)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて20重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項27)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて30重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項28)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて40重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項29)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて50重量%未満の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項30)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも50重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項31)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも60重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項32)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも70重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項33)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも80重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項34)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも90重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項35)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも95重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項36)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも97重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項37)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも98重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項38)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも99重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項39)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも99.5重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項40)
前記組成物が、該組成物中の化合物1の合計重量に基づいて少なくとも99.9重量%の多形形態IIIを含む、請求項19に記載の組成物。
(項41)
前記組成物が、丸剤、カプセル剤または錠剤の形態である、請求項19に記載の組成物。
(項42)
前記組成物が、スラリーの形態である、請求項19に記載の組成物。
(項43)
不眠症を治療する必要のある患者において不眠症を処置するための方法であって、該方法は、有効量の請求項15に記載の組成物を該患者に投与する工程を包含する、方法。
(項44)
眠りを誘導する必要がある患者において眠りを誘導するための方法であって、該方法は、有効量の請求項15に記載の組成物を該患者に投与する工程を包含する、方法。
(項45)
鎮静または催眠を誘導する必要のある患者において鎮静または催眠を誘導するための方法であって、該方法は、有効量の請求項15に記載の組成物を該患者に投与する工程を包含する、方法。
(項46)
骨格筋弛緩を誘導する必要のある患者において骨格筋弛緩を誘導するための方法であって、該方法は、有効量の請求項15に記載の組成物を該患者に投与する工程を包含する、方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書または図面に記載の発明

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−70561(P2010−70561A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−291164(P2009−291164)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【分割の表示】特願2004−531248(P2004−531248)の分割
【原出願日】平成15年8月26日(2003.8.26)
【出願人】(398005054)ニューロクライン バイオサイエンシーズ,インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】