説明

NK−3アンタゴニストとしてのキノリン誘導体

式I:
【化1】


(式中、R1、A、R2、n、R3、m、R5及びqは明細書に記載の通りである)の化合物、薬学的許容塩、その製造法、それを含む医薬組成物、及びその使用法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載されているのは、キノリン誘導体、それらを含む医薬組成物、かかる化合物の末梢及び中枢神経系疾患又は障害の治療における使用である。
【背景技術】
【0002】
不安、うつ病、統合失調症及び肥満により、毎日数百万の人々が影響を受けている。これらの身体状態は、人々の人生に深刻且つ長期の影響を及ぼす脳障害であると考えられており、患者並びにその友人及び親類に衝撃を与える。
【0003】
統合失調症の人々は、明瞭に思考すること又は決定を下すことがしばしば困難である。彼らは現実の生活を空想から切離して話すのに困難なときがある。彼らは、体験するがそれが現実を反映することはなく、そして現実でないものを見るか又は信じる、妄想又は幻覚のような、いわゆる陽性症状を有するか;又は彼らは陰性症状を有し、正常な人々が持つ行動又は感情に欠け、社会的な接触を避けそして感情的に引きこもることがあり得る。しばしば彼らは物事をし始めるが、成し遂げず、生活に楽しみ又は興味を持たない。彼らは思考と会話で混乱し、意味をなさない行動をとる。
【0004】
全般性不安障害(GAD)を患う人々は、日常のありふれた事柄について過剰に心配し且つコントロールすることができない。この恒常的な心配は日常の機能に影響を及ぼし、発汗、吐き気、胃腸の不快感又は下痢を含み得る身体症状を引き起こすことがある。患者は怒りっぽく、イライラ感を訴える傾向があり、疲れ易く、そして睡眠困難を有する。GADは他の不安障害、うつ病性障害又は物質の乱用と併発することがある。不安の程度、持続期間及び頻度はさまざまであるが、問題点(issue)とは不釣り合いであり、患者の仕事の遂行及び集中力に支障を来す。
【0005】
うつ病性障害は身体、気分及び思考に関係する病気である。それは人の食事や睡眠の取り方、自分自身についての感じ方、及び物事についての思考の仕方に影響を及ぼす。うつ病性障害のある人は単に“平静を取り戻す”ことができないだけでなく、回復することができない。治療をしないと、症状は数週間、数カ月、そして数年さえも続く。大うつ病は人が働く、勉強する、食べる及び生活を楽しむ能力に支障を来す。うつ病の無力状態のエピソードは一生に1回だけしか起こらないこともあるが、普通は一生に数回起こる。軽症型のうつ病は気分変調症と呼ばれ、無力状態ではないが機能を良好に保てない又は気分を良く保てない状態が続く長期の慢性症状を含む。気分変調症を有する人々の多くはまた、生涯に大うつ病エピソードを何回か経験する。双極性障害はうつ病の別のタイプで、躁うつ病とも呼ばれる。それは他の型のうつ病ほど一般的でなく、そして双極性障害は躁の高揚した状態とうつの落ちこんだ状態の間を揺れ動く循環する気分変動により特徴付けられる。時々気分の切り替わりは劇的で急速であるが、殆どは徐々である。うつ病相の時、人はうつ病性障害の症状のいくつか又は全てを有し得る。躁病相の時、人は過度に活動的、多弁で、非常に大きなエネルギーを持つ可能性がある。躁の人はしばしば異なる考え方をし、そして彼らの判断と社会的行動は、重大な問題と当惑を引き起こすような形に変化する。彼らは高揚し、壮大な計画を持ち、思慮に欠けた仕事上の決定を下し、そしてロマンチックな騒ぎに耽る可能性がある。躁病を治療しないと精神異常に発展することもある。
【0006】
肥満の人は殆どの職業及び仕事で働いており、肥満であることは人の生活に殆ど又は全く不便さを引き起こさないかもしれない。しかしながら、時間がたてば、肥満は不快症状又は身体的痛みさえも引き起こし、正常な日常活動に悪影響を及ぼす可能性がある。重度の肥満の人は彼らが身体障害者にふさわしいほどに彼らが選んだ職業を成し遂げる能力が非常に危うくなったことを見いだすかもしれない。更に、肥満は多くが治療を求める難治性の身体状態である。
【0007】
総じて、不安、うつ病、統合失調症及び肥満は数百万の人々に毎日影響を及ぼし、これらの身体状態の効果的な治療は非常に満たされていない要望である。
【0008】
タキキニンレセプターは、まとめて“タキキニン”と呼ばれる、サブスタンスP(SP)、ニューロキンA(NKA)及びニューロキニンB(NKB)を含む構造的に関連するペプチドファミリーの標的である。タキキニンは中枢神経系(CNS)及び末梢組織で合成され、そこでタキキニンは多様の生物学的活性を及ぼす。3種のタキキニンレセプターが知られ、それらはニューロキニン−1(NK−1)レセプター、ニューロキニン−2(NK−2)レセプター及びニューロキニン−3(NK−3)レセプターと命名されている。NK−1レセプター及びNK−2レセプターは多種多様の末梢組織で発現し、NK−1レセプターはCNSでも発現し、一方NK−3レセプターは主としてCNSで発現する。
【0009】
ニューロキニンレセプターは多様のタキキニンに刺激された下記を含む生物学的効果を媒介する:CNS及び周辺中の興奮性ニューロン信号(例えば痛み信号)の伝達、平滑筋収縮活性の調節、免疫応答及び炎症反応の調節、末梢血管構造の拡張を介した降圧効果の誘発、及び内分泌腺及び外分泌腺分泌の刺激。
【0010】
CNSにおいて、NK−3レセプターの活性化はドーパミン、アセチルコリン及びセロトニン放出を調節することが示されており、NK−3リガンドの、不安、うつ病、統合失調症及び肥満を含む多様な障害の治療への治療有用性を示唆している。霊長類の脳の研究は、これらの障害に関係する多様な領域におけるNK−3mRNAの存在を示している。ラットにおける研究はNK−3レセプターが外側視床下部及び不確帯中のMCH含有ニューロン上に位置することを示し、この場合もNK−3リガンドの肥満への治療有用性を示唆している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
非ペプチドリガンドは各タキキニンレセプターについて開発されたが、既知の非ペプチドNK−3レセプターアンタゴニストは種の選択性のような多くの問題をかかえており、それがこれらの化合物を多くの適切な疾病モデルで評価する可能性を制限する。従って、新規な非ペプチドNK−3レセプターリガンドが、治療剤として及びNK−3レセプター調節の生物学的因果関係を調査するためのツールとして使用するために望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
化合物、特にNK−3レセプター(NK−3r)と親和性を有するキノリン誘導体が開示される。これらの化合物は、NK−3レセプター活性の調節が有益な、うつ病、不安、統合失調症、認知障害、精神病、肥満、過敏性腸症候群及び炎症性腸疾患を含む炎症性疾患、嘔吐、子癇前症、慢性閉塞性肺疾患、月経困難症を含む過剰なゴナドトロピン及び/又はアンドロゲンに伴う障害、良性前立腺肥大、前立腺癌、及び睾丸癌を含むがこれらに限定されない広範囲の疾患、障害及び身体状態の治療への可能性を有する。
【0013】
本明細書に開示されるNK−3レセプターのリガンド、その立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、及び薬学的許容塩は式Iの化合物である:
【化1】

(式中、
1はH、C1-6アルキル−、C3-6シクロアルキル−、C1-6アルキル−C(O)−及びC1-4アルキルOC(O)−から選ばれ;
Aはフェニル又はC3-7シクロアルキル−であり;
nは1、2又は3であり;
2はそれぞれ独立してH、−OH、−NH2、−CN、ハロゲン、C1-6アルキル−、C3-7シクロアルキル−、C1-6アルコキシ−及びC1-6アルコキシC1-6アルキル−から選ばれ;
3はそれぞれ独立してH、−OH、−NH2、−NO2、−CN、ハロゲン、C1-6アルキル−、C1-6アルコキシ−及びC1-6アルコキシC1-6アルキル−から選ばれ;
mは1、2又は3であり;
5はそれぞれ独立してH、−OH、−CN、ハロゲン、−R6、−OR6、−NR67、−SR6、−SOR6及び−SO26から選ばれ;
qは1、2又は3であり;
ここで、
6及びR7はそれぞれ独立してH、直鎖又は分岐鎖のC1-6アルキル基、直鎖又は分岐鎖のC2-6アルケニル又はアルキニル基、及び0、1又は2個の二重又は三重結合を有するC3-7炭素環式基から選ばれ、ここで、これらの基は非置換であるか、又は−OH、=O、−NH2、−CN、ハロゲン、アリール及びC1-3アルコキシ−から選ばれる1個若しくはそれ以上の基で置換されており:
そして、
1、R2又はR3がアルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はアルコキシアルキル基である場合、該基は非置換であるか、又はそれぞれが−OH、−NH2、−CN、フェニル及びハロゲンから選ばれる1、2、3、4若しくは5個の置換基を有する。)
【0014】
上記の化合物を含む医薬組成物及び配合物、それらを単独で又は他の治療的に活性な化合物若しくは物質と組み合わせて疾患及び身体状態の治療に使用する方法、それらを製造するための方法及びそれらの製造に使用される中間体、それらの医薬としての使用、それらの医薬の製造への使用、並びに診断及び分析の目的でのそれらの使用もまた開示される。特に、化合物、それらを含む組成物、及びNK−3レセプターが関与すると考えられる広範囲の疾患又は障害に関連した身体状態及び障害を治療又は予防するためにそれらを使用する方法が開示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本明細書に記載された化合物は式Iの化合物:
【化2】

(式中、
1はH、C1-6アルキル−、C3-6シクロアルキル−、C1-6アルキル−C(O)−及びC1-4アルキルOC(O)−から選ばれ;
Aはフェニル又はC3-7シクロアルキル−であり;
nは1、2又は3であり;
2はそれぞれ独立してH、−OH、−NH2、−CN、ハロゲン、C1-6アルキル−、C3-7シクロアルキル−、C1-6アルコキシ−及びC1-6アルコキシC1-6アルキル−から選ばれ;
3はそれぞれ独立してH、−OH、−NH2、−NO2、−CN、ハロゲン、C1-6アルキル−、C1-6アルコキシ−及びC1-6アルコキシC1-6アルキルから選ばれ;
mは1、2又は3であり;
5はそれぞれ独立してH、−OH、−CN、ハロゲン、−R6、−OR6、−NR67、−SR6、−SOR6及び−SO26から選ばれ;
qは1、2又は3であり;
ここで、
6及びR7はそれぞれ独立してH、直鎖又は分岐鎖C1-6アルキル基、直鎖又は分岐鎖C2-6アルケニル又はアルキニル基及び0、1又は2個の二重又は三重結合を有するC3-7炭素環式基から選ばれ、ここでこれらの基は非置換であるか、又は−OH、=O、−NH2、−CN、ハロゲン、アリール及びC1-3アルコキシ−から選ばれる1個若しくはそれ以上の基で置換されており;
そして、
1、R2又はR3がアルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はアルコキシアルキル基である場合、該基は非置換であるか、又はそれぞれ独立して−OH、−NH2、−CN、フェニル及びハロゲンから選ばれる1、2、3、4若しくは5個の置換基を有する)、その立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、及び薬学的許容塩である。
【0016】
いくつかの化合物は、式I中、
Aはフェニルであり;
1はC1-6アルキル−、C3-6シクロアルキル−、又はC1-6アルキル−O−C(O)−から選ばれ;
nはそれぞれ独立して1又は2から選ばれる;
式Iの化合物、その立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、及び薬学的許容塩である。
【0017】
他の化合物は、式I中:
Aはフェニルであり;
1はC1-6アルキル又は−(CO)−O−C1-6アルキルから選ばれ;
nはそれぞれ1、
である化合物、その立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、及び薬学的許容塩である。
【0018】
更に他の化合物は式IIの化合物:
【化3】

(式中、R4はH、そしてR1、R2及びR3は式Iで定義した通りであり、そしてn及びmは1、2、3、4又は5から選ばれる)、
及びその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、及び薬学的許容塩である。
【0019】
更に他の化合物は式IIIの化合物:
【化4】

(式中、R1、A、R2、n、R3、m、R4、R5及びqは式Iで定義した通りである)である。
【0020】
式Iの特定の化合物は:
3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−[(1S)−1−フェニルプロピル]キノリン−4−カルボキサミド;
3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−[(1S)−1−フェニルエチル]キノリン−4−カルボキサミド;
メチル(2R)−({[3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−イル]カルボニル}アミノ)(フェニル)アセテート;
3−(シアノメチル)−N−[(S)−シクロプロピル(3−フルオロフェニル)メチル]−2−フェニルキノリン−4−カルボキサミド;
3−(シアノメチル)−2−(3−フルオロフェニル)−N−[(1S)−1−フェニルプロピル]キノリン−4−カルボキサミド、及び
3−(シアノメチル)−N−[(S)−シクロプロピル(3−フルオロフェニル)メチル]−2−(3−フルオロフェニル)キノリン−4−カルボキサミド;
それらの立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、及び薬学的許容塩である。
【0021】
開示された化合物は、一層溶解性である、一層容易に吸収される、そして一層生体内で効能がある、副作用が少ししか生じない、より毒性が低い、一層効能が強い、一層選択性である、より長く作用する、少ししか代謝されない、及び/又は公知の化合物よりも良い薬物動態学的プロフィルを有するか若しくは他の有用な薬理学的若しくは物理化学的性質を有する、という利点を有する。本願に記載の機能活性についての検定を用いて、本願に記載の化合物はNK−3レセプターに対して約1μM未満のIC50を有し、そして多くの化合物はNK−3レセプターに対して約100nM未満のIC50を有することがわかるであろう。米国仮出願60/687,418の開示は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0022】
[略語及び定義]
本明細書で使用されるC1-6アルキルは、単独で又は他の基の一部としてでも、他に指示がない限り、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、i−プロピル、i−ブチル、t−ブチル、s−ブチル基を含むが、これらに限定されず、そしてアルキル基は直鎖であっても分岐鎖であってもよい。
【0023】
本明細書で使用されるC1-6アルコキシは、単独で又は他の基の一部としてでも、他に指示がない限り、−O−メチル、−O−エチル、−O−n−プロピル、−O−n−ブチル、−O−i−プロピル、−O−i−ブチル、−O−t−ブチル、−O−s−ブチル基を含むが、これらに限定されず、そしてアルコキシ基は直鎖であっても分岐鎖であってもよい。
【0024】
本明細書で使用されるC3-6シクロアルキル基は環式アルキル基であるシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルを含むが、これらに限定されない。
【0025】
本明細書で使用されるC2-6アルケニルは、他に指示がない限り、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル及び3−ブテニルを含むが、これらに限定されない。
【0026】
本明細書で使用されるC2-6アルキニルは、他に指示がない限り、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル及び3−ブチニルを含むが、これらに限定されない。
【0027】
本明細書で使用されるハロ又はハロゲンは、他に指示がない限り、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を云う。
【0028】
本明細書で使用されるアリールはフェニル及びナフチルを含む。
【0029】
本明細書で使用される芳香族又は非芳香族複素環式環はN−若しくはC−結合フリル、イミダゾリル、オキサゾリル、ピロリジニル、チアゾリル、チオフェニル、ピロリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラジニル、ピリジル、ピリミジニル、インダニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾオキサゾリル、又はベンゾチアゾリルを含むが、これらに限定されない。
【0030】
DMFはジメチルホルムアミドを云う。
THFはテトラヒドロフランを云う。
HOBTは1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを云う。
DCMはジクロロメタンを云う。
EtOAcは酢酸エチルを云う。
EDCは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドを云う。
EDTAはエチレンジアミン四酢酸を云う。
HEPESは4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸一ナトリウム塩云う。そして
TEAはトリエチルアミンを云う。
【0031】
本願に記載される方法で、RTは室温を意味し、hは時間を意味し、そして他の略語は慣用の意味を有する。
【0032】
本願に記載される方法で、必要な場合はヒドロキシ、アミノ、又はその他の反応性基を、保護基を使用して、Greene及びWutsによる標準的テキスト“有機合成における保護基(Protecting groups in Organic Synthesis)”、第3版(1999)に記載されたように、保護してもよい。
【0033】
他に記載がない限り、反応は不活性雰囲気、好ましくは窒素雰囲気で行われ、そして通常約1から約3気圧の圧力、好ましくは周囲圧力(約1気圧)で行われる。
【0034】
化合物及び中間体は標準的技術により反応混合物から単離し得る。
【0035】
述べることができる式Iの化合物の酸付加塩には、鉱酸の塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩;及び有機酸で形成された塩、例えば蟻酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩及びフマル酸塩が含まれる。
【0036】
式Iの化合物の酸付加塩は、その遊離塩基、塩、エナンチオマー又は保護された誘導体を、1又はそれ以上の当量の適切な酸と反応させることにより形成し得る。反応は、該塩が不溶である溶媒若しくは媒体中、又は該塩が溶解する溶媒中、例えば水、ジオキサン、エタノール、テトラヒドロフラン、若しくはジエチルエーテル、又は溶媒の混合物、中で実施することができ、溶媒又は媒体は減圧下で又は凍結乾燥により除去し得る。反応はメタセシス法であり得るか、又はイオン交換樹脂上で実施し得る。
【0037】
式Iのある種の化合物は互変異性体又はエナンチオマーの形態で存在し得、それらの全ては式Iの範囲内である。種々の光学異性体は、従来の技術、例えば分別結晶又はキラルHPLCを用いて該化合物のラセミ混合物の分離により単離し得る。或いは、個々のエナンチオマーは、適切な光学活性な出発物質を、ラセミ化を引き起こさない反応条件下で反応させることにより製造し得る。
【0038】
合成及びスキーム
式Iの化合物で、Aがフェニルであるものは、スキームAに示された方法により製造し得る。
【化5】

【0039】
工程1のニトリルエステル生成物の合成は、適当なブロモメチル置換キノリンをシアン化ナトリウムとDMF中で反応させることにより達成することができる。このニトリルエステルは次に、工程2に示すように、THF/水溶媒中でLiOHと反応させることにより酸に変換することができる。該酸は次に、適切なアミンと、EDC(N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N'−エチルカルボジイミド)、HOBt(ヒドロキシベンゾトリアゾール)及びモルホリンと共にCH2Cl2溶液中で反応させることにより、カップリングさせることができる。
【0040】
AがC3-7シクロアルキルである化合物は、スキーム1に示した方法と同様の方法で製造し得、Aが置換されたフェニル若しくはC37シクロアルキルである化合物も同様である。
【0041】
式I、II又はIIIの化合物は、
酸:
【化6】

をアミン:
【化7】

と、CH2Cl2溶液中でEDC(N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N'−エチルカルボジイミド)、HOBt(ヒドロキシベンゾトリアゾール)及びモルホリンと共に反応させることによりカップリングさせて式Iの化合物でR1、A、R2、n、R3、m、R5及びqが明細書に記載の通りである化合物を生成させることを含む方法により製造し得る。
【0042】
式I、II又はIIIの他の化合物は、
ブルモメチル置換キノリンエステル:
【化8】

(式中、Xはアルキル基である)をシアン化ナトリウムとDMF中で反応させて、ニトリル:
【化9】

を生成させ、
【0043】
該ニトリルをTHF/水溶媒中でLiOHと共に反応させて酸:
【化10】

を生成させ、
【0044】
該酸をアミン:
【化11】

と、CH2Cl2溶液中EDC (N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N'−エチルカルボジイミド)、HOBt(ヒドロキシベンゾトリアゾール)及びモルホリンと共に反応させることによりカップリングさせて、式Iの化合物で、R1、A、R2、n、R3、m、R5及びqが明細書に記載の通りであるものを生成させることを含む方法により製造し得る。
【0045】
1例の化合物、メチル2−(3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−カルボキサミド)−2−フェニルアセテート:
【化12】

は、スキームAの方法により製造することができ、3−ブロモメチル−2−フェニル−キノリン−4−カルボン酸メチルエステルをシアン化ナトリウムとDMF中で反応させて3−シアノメチル−2−フェニル−キノリン−4−カルボン酸メチルエステルを生成させる。次に、3−シアノメチル−2−フェニル−キノリン−4−カルボン酸メチルは、THF/水溶媒中LiOHと共に反応させることにより酸に変換し得る。生成された3−シアノメチル−2−フェニル−キノリン−4−カルボン酸は次にアミノ−フェニル−酢酸メチルエステルと、EDC、HOBt及びモルホリンと共にCH2Cl2溶液中で反応させて、標題の化合物を生成し得る。
【0046】
本明細書中の実施例1〜6の化合物及び式Iの他の化合物は、本明細書に特に記載したようにして製造するか、又は適切なアミンを使用して本明細書に記載した方法と同様の方法により製造し得る。当業者は多くの適切なアミンを使用して、式Iとして本明細書に記載した主題の範囲内の化合物を生成させ得ることを容易に理解するであろう。
【0047】
放射性標識化合物:
別の側面で、本明細書に記載の化合物は、1つ又はそれ以上の原子が同じ元素の放射性同位体である化合物である。この側面の特定の形態では、該化合物はトリチウムで標識される。かかる放射性標識された化合物は、放射性標識された出発物質を組み込ませるか、又はトリチウムの場合は水素を公知の方法でトリチウムに交換することにより合成される。公知の方法には、(1)求電子ハロゲン化、次いでトリチウム源の存在下でそのハロゲンの還元、例えば、パラジウム触媒の存在下でのトリチウムガスを用いた水素化、又は(2)トリチウムガス及び適切な有機金属(例えばパラジウム)触媒の存在下で行われる水素のトリチウムへの交換が含まれる。
【0048】
トリチウムで標識した化合物は、NK−3レセプターに結合しそしてアゴニズム、半アゴニズム又はアンタゴニズムによりNK−3レセプターの活性を調節する新規な医薬化合物の発見に有用である。かかるトリチウムで標識された化合物は、NK−3レセプターに結合するリガンドの結合性を評価するためにかかる化合物の置き換えを測定する検定に使用し得る。
【0049】
更なる側面では、本明細書に記載された化合物は更に1個又はそれ以上の放射性同位体の原子を含む。この側面の特定の形態では、該化合物は放射性ハロゲンを含む。かかる放射性標識化合物は、放射性標識された出発物質を公知の方法で組み込ませることにより合成される。この側面の特定の実施態様は、放射性同位体が18F、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Br又は82Brから選ばれる実施態様である。この側面の最も格別な実施態様は、放射性同位体が18Fである実施態様である。1つ又はそれ以上の放射性同位
体の原子を含むかかる化合物は陽電子放射トモグラフィー(PET)リガンドとして有用であり、そしてNK−3レセプターの部位を決定するための他の用途及び技術に有用である。
【0050】
化合物の治療への使用
別の側面は、式Iの化合物の、治療における、及び治療に有用な組成物における使用に関する。
別の側面は、本明細書に記載の化合物の、NK−3レセプターの作用を通して媒介される疾患の治療への使用を包含する。かかる側面は、NK−3レセプターの調節が有益な疾患又は身体状態の治療又は予防方法を包含し、該方法は、本明細書に記載の拮抗性化合物の治療有効量を該疾患又は身体状態を罹患している対象に投与することを含む。
【0051】
この側面の1つの実施態様は、うつ病、不安、統合失調症、認知障害、精神病、肥満、過敏性腸症候群及び炎症性腸疾患を含む炎症性疾患、嘔吐、子癇前症、慢性閉塞性肺疾患、月経困難症を含む過剰なゴナドトロピン及び/若しくはアンドロゲンに伴う障害、良性前立腺肥大、前立腺癌、又は睾丸癌である障害の治療又は予防方法であって、式Iの化合物の薬理学的有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む。
【0052】
更なる側面は、式Iの化合物、そのエナンチオマー、又はその薬学的許容塩の、NK−3レセプターの調節が有益な疾患又は身体状態の治療又は予防への使用である。治療し得る特定の疾患及び身体状態は、うつ病、不安、統合失調症、認知障害、精神病、肥満、過敏性腸症候群及び炎症性腸疾患を含む炎症性疾患、嘔吐、子癇前症、慢性閉塞性肺疾患、月経困難症を含む過剰なゴナドトロピン及び/又はアンドロゲンに伴う障害、良性前立腺肥大、前立腺癌、並びに睾丸癌である。更に特定の実施態様は、化合物の、不安、うつ病、統合失調症、及び肥満の治療又は予防への使用を包含する。更なる側面は、式Iの化合物、そのエナンチオマー、又はその薬学的許容塩の、本明細書に述べた疾患又は身体状態の治療又は予防のための医薬の製造における使用である。
【0053】
この側面の特定の態様は、本明細書に記載の化合物の、うつ病、不安、統合失調症、認知障害、精神病、肥満、過敏性腸症候群及び炎症性腸疾患を含む炎症性疾患、嘔吐、子癇前症、慢性閉塞性肺疾患、月経困難症を含む過剰なゴナドトロピン及び/又はアンドロゲンに伴う障害、良性前立腺肥大、前立腺癌、並びに睾丸癌の治療又は予防のための医薬の製造における使用である。
【0054】
医薬組成物
式Iの化合物、そのエナンチオマー、又はその薬学的許容塩は、それら自体で又は経腸若しくは非経口投与用の適切な医薬製剤の形態で使用し得る。従って、さらなる側面によると、好ましくは80重量%未満、更に好ましくは50重量%未満の本明細書に記載の化合物を不活性な薬学的に許容される賦形剤、滑沢剤又は担体との混合物中に含む医薬組成物が提供される。
【0055】
賦形剤、滑沢剤及び担体の例は:
- 錠剤及び糖剤用に:ラクトース、澱粉、タルク、ステアリン酸;
- カプセル剤用に:酒石酸又はラクトース;
- 注射液剤用に:水、アルコール、グリセリン、植物油;
- 坐剤用に:天然若しくは硬化油若しくはワックス。
【0056】
かかる医薬組成物は、成分を一緒に混合又は配合し、そして混合した成分を錠剤又は坐剤又は他の投与可能な形態に成形し、成分をカプセル中に封入するか又は成分を溶解して注射液剤を形成することを含む方法により調製し得る。
【0057】
薬学的に許容される誘導体には、溶媒和物及び塩が含まれる。例えば、本願の式Iの化合物は酸との付加塩、例えばマレイン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、及びメタンスルホン酸を含む従来の薬学的許容酸のような酸との付加塩を形成し得る。述べることができる式Iの化合物の酸付加塩には、鉱酸の塩、例えば塩酸塩及び臭化水素酸塩;及び有機酸で形成される塩、例えば、ギ酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、及びフマル酸塩が含まれる。式Iの化合物の酸付加塩は、その遊離塩基又は塩、エナンチオマー、又は保護された誘導体を1当量又はそれ以上の適切な酸と反応させることにより形成し得る。反応は、該塩が溶解しない溶媒若しくは媒体、又は該塩が溶解する溶媒、例えば水、ジオキサン、エタノール、テトラヒドロフラン、又はジエチルエーテル、又は溶媒の混合物中で実施でき、該溶媒は減圧下で又は凍結乾燥により除去し得る。該反応はメタセシス法であってもよく、或いはイオン交換樹脂上で実施してもよい。
【0058】
本明細書で述べた使用、方法、医薬及び組成物のために、使用する化合物の量及び投与される用量は勿論、使用する化合物、投与方法及び所望の治療によって変化する。しかしながら、一般に、式Iの化合物を1日の投与量で約0.1mg〜約20mg/kg(動物の体重)で投与した場合、満足な結果が得られる。かかる用量は1日に1〜4回に分けて与えても、持続放出形態で与えてもよい。男性には、1日の合計投与量は5mg〜1,400mg、更に好ましくは10mg〜100mgの範囲にあり、経口投与に適した単位投与形態は化合物2mg〜1,400mgを固体又は液体の薬学的担体、滑沢剤及び賦形剤と混合して含む。
【0059】
式Iのいくつかの化合物は互変異性体、エナンチオマー、立体異性体又は幾何異性体の形態で存在してもよく、それら全ては明細書の範囲内である。光学異性体は、該化合物のラセミ混合物を従来の技術、例えば分別結晶又はキラルHPLC、を用いて分離することにより単離し得る。或いは、個々のエナンチオマーは、適切な光学活性な出発物質を、ラセミ化を引き起こさない反応条件下で反応させることにより製造し得る。
【0060】
例示的化合物は、スキーム1に記載した方法と類似の方法により製造し得る。当業者は、多くの適切なアミン、酸塩化物及びカルボン酸を使用して式Iとして本明細書に記載した主題の範囲内の化合物を生成させ得ることを容易に理解するであろう。
【実施例】
【0061】
実施例化合物
化合物及び方法を、理解を明確にするために式示及び実施例により提供する。しかしながら、当業者は、本明細書に記載の化合物、製造方法及び方法についての教示を熟考すれば、本開示の趣旨又は範囲を逸脱することなくそれらに修飾及び変更を加えられることは明らかであろう。
【0062】
実施例1:3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−[(1S)−1−フェニルプロピル]キノリン−4−カルボキサミド
【化13】

標題の化合物をスキーム1に従って製造した。
【0063】
スキーム1:
【化14】

【0064】
3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−カルボン酸 (1c) (57.6mg, 0.20ミリモル)、HOBT水和物(46mg, 0.30ミリモル)、4−メチルモルホリン(40μL, 0.30ミリモル)の塩化メチレン(10mL)溶液をEDC(58mg, 0.30ミリモル)にRTでN2下で加えた。次に(S)−1−フェニルプロピルアミン(25.4mg, 0.21ミリモル)を加え、反応混合物をRTで12h攪拌した。反応混合物を更に塩化メチレン(30mL)で希釈し、そして5%クエン酸、10%重炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで引き続き洗った。有機相を分離しそして無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下で濃縮した。残留物をクロマトグラフィーで、10−35%酢酸エチル/ヘキサンで溶離して精製して、標題の化合物(50 mg, 62%)を淡黄色固体として得た。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.96 (t, 3H), 2.01 (m, 2H), 4.67 (s, 2H), 5.29 (q, 1H), 6.50 (d, 1H), 7.32 (d, 2H), 7.34 (d, 2H), 7.39 (m, 1H), 7.78 (m, 2H), 7.84 (m, 2H), 8.08 (m, 1H), 8.30 (m, 2H), 8.42 (m, 2H)。MS APCI, m/z = 406 (M+1)。LCMS: 2.30 min。
【0065】
出発物の酸、3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−カルボン酸(1c)、を下記の方法で製造した:
a)メチル3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−カルボキシレート(1b)
3−(ブロモメチル)−2−フェニルキノリン−4カルボキシレート(1a) (356mg, 1.0ミリモル)のDMF(10mL)溶液にシアン化ナトリウム(54mg, 1.1 ミリモル)を加え、反応混合物をRTで12h攪拌した。全溶媒を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチルと10% 重炭酸ナトリウム水溶液の間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下で濃縮した。残留物をクロマトグラフィーにより10−15%酢酸エチル/ヘキサンで溶離して精製して、標題の化合物(287mg, 95%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 4.01 (s, 3H), 4.65 (s, 2H), 7.37 (m, 1H), 7.78 (m, 2H), 7.79 (m, 1H), 8.10 (m, 1H), 8.30 (m, 1H), 8.37 (m, 2H), 8.54 (m, 1H)。MS APCI, m/z = 303 (M+1)。 LCMS: 2.12 min。
b) 3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−カルボン酸 (1c)
メチル 3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−カルボキシレート(1b) (287mg,
0.95ミリモル)のTHF(10ml)溶液に水酸化リチウム一水和物(46mg, 1.9ミリモル)の水(5ml)溶液を加えた。反応混合物をRTで12h攪拌した。残留物を5%クエン酸で酸性化し、酢酸エチル(50ml×2)で抽出した。有機相を分離し、ブライン(20ml)で洗い、そして硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下で濃縮して、標題の化合物(216mg, 78.9%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 4.69 (s, 2H), 7.37 (m, 1H), 7.78 (m, 2H), 7.82 (m, 1H), 8.20 (m, 1H), 8.35 (m, 1H), 8.39 (m, 2H), 8.59 (m, 1H)。MS APCI, m/z = 289 (M+1)。LCMS: 0.91 min。
【0066】
実施例2:3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−[(1S)−1−フェニルエチル]キノリン−4−カルボキサミド
【化15】

標題の化合物を、アミン成分として(1S)−1−フェニルエタンアミン(25.4mg, 0.21ミリモル)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を用いて製造した。
【0067】
スキーム2:
【化16】

スキーム2に示した反応により、標題の化合物(2)を白色固体(30mg, 38%)として得た。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.56 (d, 3H), 4.73 (s, 2H), 5.39 (m, 1H), 6.48 (d, 1H), 7.31 (d, 2H), 7.34 (d, 2H), 7.39 (m, 1H), 7.78 (m, 2H), 7.84 (m, 2H), 8.08 (m, 1H), 8.30 (m, 2H), 8.42 (m, 2H)。MS APCI, m/z = 392 (M+1)。LCMS: 2.21 min。
【0068】
実施例3:メチル(2R)−({[3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−イル]カルボニル}アミノ)(フェニル)アセテート
【化17】

標題の化合物を、アミン成分としてメチル(2R)−アミノ(フェニル)アセテート(42.2mg,0.21ミリモル)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を用いて製造した

【0069】
スキーム3:
【化18】

スキーム3に示した反応により、標題の化合物(3)を白色固体(40mg, 46%)として得た。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 3.78 (s, 3H), 3.83 (s, 2H), 5.87 (d, 1H), 6.72 (d, 1H), 6.74 (d, 2H), 7.04 (d, 2H), 7.06 (m, 1H), 7.37 (m, 2H), 7.41 (m, 2H), 7.76 (m, 1H), 7.84 (m, 2H), 8.04−8.19 (m, 2H)。MS APCI, m/z = 436 (M+1)。LCMS: 2.20 min。
【0070】
実施例4:3−(シアノメチル)−N−[(S)−シクロプロピル(3−フルオロフェニル)メチル]−2−フェニルキノリン−4−カルボキサミド
【化19】

標題の化合物を、アミン成分として(S)−1−シクロプロピル−1−(3−フルオロフェニル)メタンアミン塩酸塩(44.6mg, 0.21ミリモル)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を用いて製造した。
【0071】
スキーム4:
【化20】

スキーム4に示した反応により、標題の化合物(4)を白色固体(39.2mg, 45%)として得た。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.52 (m, 2H), 0.70 (m, 2H), 1.60 (m, 1H), 4.67 (s, 2H), 5.03 (d, 1H), 6.86 (m, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.16 (m, 1H), 7.24 (m, 1H), 7.30 (m, 1H), 7.39 (m, 1H), 7.76 (m, 2H), 7.84 (m, 2H), 8.04−8.19 (m, 4H)。MS APCI,
m/z = 436 (M+1)。LCMS: 2.37 min。
【0072】
実施例5:3−(シアノメチル)−2−(3−フルオロフェニル)−N−[(1S)−1−フェニルプロピル]キノリン−4−カルボキサミド
【化21】

標題の化合物を、酸成分(1c')として3−(シアノメチル)−2−(3−フルオロフェニル)キノリン−4−カルボン酸(61.2mg, 0.2ミリモル)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を用いて製造した。
【0073】
スキーム5:
【化22】

スキーム5に示した反応により、標題の化合物(5)を白色固体(45mg, 52.8 %)として得た。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.96 (t, 3H), 2.0 (m, 2H), 4.62 (s, 2H), 5.25 (q, 1H), 5.72 (m, 1H), 6.81 (d, 1H), 7.20 (m, 1H), 7.32 (m, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.80 (m, 1H), 7.85 (m, 1H), 8.08 (m, 2H), 8.14 (m, 1H), 8.30−8.36 (m, 4H)。MS APCI, m/z = 424 (M+1)。LCMS: 2.37 min。
【0074】
実施例6:3−(シアノメチル)−N−[(S)−シクロプロピル(3−フルオロフェニル)メチル]−2−(3−フルオロフェニル)キノリン−4−カルボキサミド
【化23】

標題の化合物を、酸成分(1c')として3−(シアノメチル)−2−(3−フルオロフェニル)キノリン−4−カルボン酸(61.2mg, 0.2 ミリモル)を使用し、そしてアミン成分として(S)−1−シクロプロピル−1−(3−フルオロフェニル)メタンアミン塩酸塩(44.6mg, 0.21ミリモル)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を用いて製造した。
【0075】
スキーム6:
【化24】

スキーム6に示す反応により、標題の化合物(6)を白色固体(35mg, 38.6%)として得た。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 0.52 (m, 2H), 0.70 (m, 2H), 1.60 (m, 1H), 4.62 (s, 2H), 5.02 (m, 1H), 6.81 (m, 1H), 6.92 (m, 1H), 7.16 (m, 1H), 7.24 (m, 1H), 7.31 (m, 1H), 7.80 (m, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.84 (m, 1H), 8.05 (m, 2H), 8.04 (m, 1H), 8.14−8.36 (m, 2H)。MS APCI, m/z = 454 (M+1)。LCMS: 2.42 min。
【0076】
実施例5および6のために、出発物の酸、3−(シアノメチル)−2−(3−フルオロフェニル)キノリン−4−カルボン酸 (1c')、を、出発物質としてメチル 3−(ブロモメチル)−2−(3−フルオロフェニル)キノリン−4−カルボキシレートを用いて実施例1に記載した手順と同様の手順を用いて製造し、化合物(1c')を白色固体(232mg, 80%)として得た。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 4.65 (s, 2H), 6.81 (m, 1H), 7.15 (m, 1H), 7.79 (m, 2H), 7.91 (m, 1H), 8.11 (m, 1H), 8.35 (m, 1H), 8.37 (m, 1H), 8.59 (m, 1H)。MS APCI, m/z = 307 (M+1)。LCMS: 1.22 min。
【0077】
他の化合物には下記が含まれる:
メチル2−(3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−カルボキサミド)−2−フェニルアセテート;
3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−(1−フェニルエチル)キノリン−4−カルボキサミド、及び
3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−(1−フェニルプロピル)キノリン−4−カルボキサミド。
【0078】
生物学的試験
NK−3レセプター結合活性
一般に、NK−3r結合活性は、Krause外、(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94: 310-315, 1997)に記載されたようにして行われる検定を用いて評価し得る。NK−3r相補DNAは、ヒト視床下部RNAから標準的手順を用いてクローン化される。レセプターcDNAを、チャイニーズハムスター卵巣細胞系にトランスフェクトした適切な発現ベクターに挿入し、そして安定に発現するクローン細胞系を分離し、特性化しそして実験に使用し得る。
【0079】
細胞は、当業者に知られた技術により組織培養培地中で増殖させ、そして低速遠心分離により回収し得る。細胞ペレットを均質化し、全細胞膜を高速遠心分離により分離し、そして緩衝生理食塩水中に懸濁し得る。一般に、レセプター結合検定は、適切な量の精製膜調製物を、125I−メチルPhe7−ニューロキニンBと共に試験化合物の存在下又は不存在化でインキュベートすることにより行い得る。膜タンパク質を急速ろ過により収穫し、そして放射活性をβプレートシンチレーションカウンターで計量し得る。非特異性結合を適切な対照を用いて特異性結合から区別し得、そして発現したレセプターに対する化合物の親和性を、いろいろな濃度の化合物を用いて決定し得る。
【0080】
クローン化NK−3レセプターをトランスフェクトしたCHO細胞からの膜の調製
ヒトNK−3レセプター遺伝子を、他のヒトNKレセプターについて記載した方法(Aharony et al., Mol. Pharmacol. 45:9-19, 1994; Caccese et al., Neuropeptides 33, 239-243, 1999)と同様の方法を用いてクローン化した。クローン化したNK−3レセプターのDNA配列は、コード配列のヌクレオチド1320にサイレントシングルT>C塩基変化(silent single T>C Bace change)を有する公表された配列(Buell et al., FEBS Letts. 299, 90-95, 1992; Huang et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 184, 966-972, 1992)と異なっていた。該変化はサイレントなので、クローン化遺伝子はコード化されたNK−3レセプタータンパク質について公表された配列と同一の一次アミノ酸配列を与える。レセプターcDNAを、標準的な方法でCHO−K1細胞にトランスフェクトするのに用い、そしてレセプターを安定に発現するクローンを分離しそして特性化した。これらの細胞からのプラズマ膜を公表されたようにして(Aharony外、1994)調製した。
【0081】
細胞を取り入れ、遠心分離して培地を除去した。ペレット細胞を、Tris−HCl 50mM (pH 7.4)、NaCl 120mM、KCl 5mM、EDTA 10mM及びプロテアーゼ阻害剤(大豆トリプシン阻害剤0.1mg/ml、及びヨードアセトアミド1mM)から成るバッファ中で均質化した(Brinkman Polytron, 氷上3×15秒バースト)。均質化物を1000×gで10分間4℃で遠心分離して、細胞片を除去した。ペレットを均質化バッファで1度洗った。上澄み液を合わせ、そして40,000×gで20分間4℃で遠心分離した。膜含有ペレットを前のようにポリトロン(Polytron)を用いて均質化した。懸濁液を40,000×gで20分間4℃で遠心分離し、ペレットをバッファ(MgCl2 3mM, KCl 30mM及びチオルファン100μMを含むHEPES 20mM, pH 7.4)中に懸濁し、そしてタンパク質濃度を測定した。次に膜懸濁液を、0.02% BSAを含むバッファを用いて3mg/mlに希釈し、そして瞬間(flash)凍結した。サンプルを使用するまで−80℃で保存した。
【0082】
NK−3レセプター結合活性の検定
[125I]−MePhe7−NKBを用いたレセプター結合検定法を、Aharony et al., J. Pharmacol. Exper. Ther., 274:1216-1221, 1995に記載された方法を修正した。
競合実験を、膜(2μg タンパク質/反応)、試験した競合物、及び[125I]−MePhe7NKB (0.2nM)を含む検定バッファ(Tris−HCl 50mM, MnCl2 4mM, チオルファン10μM, pH 7.4)
0.2mL中で実施した。非標識同種リガンド(0.5μM)を非特異的結合を規定するために使用した。インキュベーションを25℃で90分間実施した。レセプター結合リガンドをパッカードハーベスター(Packard Harvester)中で減圧濾過により、0.5% BSAに予備浸漬したGF/Cプレート上に分離した。プレートを0.02M Tris, pH 7.4で洗った。平衡結合定数(KD及びKi)、レセプター密度(Bmax)、及び統計分析の計算を、以前に公表されたように(Aharony et al., 1995)、GraphPad Prism又はIDBS XLfitソフトウェアを用いて実施した。
【0083】
NK−3機能活性
一般に、NK−3機能活性は、安定なNK−3r−発現細胞系中でカルシウム動員検定により評価し得る。メチルPhe7−ニューロキニンBアゴニストにより誘発されたカルシウム動員は、FLIPR(Molecular Devices社)機器を使用して、製造者が記載した方法で監視し得る。アゴニストを細胞に加え、蛍光応答を連続的に5分間まで記録し得る。アンタゴニストの作用を、細胞を予備培養した後メチルPhe7−ニューロキニンBアゴニストを投与することにより評価し得る。アゴニストの作用は、かかる系内でのそれらの固有活性を観察することにより評価し得る。
【0084】
NK−3機能活性の検定
CHO細胞を発現するNK−3レセプターを増殖培地(ハムのF12倍地, FBS 10%, L−グルタミン 2mM、及びハイグロマイシンB 50mg/mL)中に維持した。検定の1日前、細胞を、L−グルタミン 2mMを有するウルトラカルチャー(Ultraculture)培地(Cambrex Bio Science)中の384穴プレートに分注して、70−90%コンフルエンシーを達成した。NK−3 レセプター誘発カルシウム動員を定量するために、細胞をまずハンクスの平衡塩類溶液、HEPES 15mM、及びプロベネシド2.5mM、pH 7.4から成る検定バッファで洗った。次に細胞に検定バッファ中Fluo4/AM色素(4.4μM)をローディングした。細胞を1時間インキュベートし、次に検定バッファで洗い、センクチド(senktide)0.02−300nMに曝露し、そして蛍光応答を、FLIPR機器(モレキュラーデバイス社)を用いて記録した。アゴニスト応答の拮抗作用を定量するために、細胞を、試験化合物の濃度を変えて2〜20分間予備培養し、次に、単独で約70%の最大カルシウム応答を引き出す濃度である2nMのセンクチドに曝露した。得られたデータをXLfitソフトウェア(IDBS製造者)を用いて分析して、EC50値及びIC50値を決定した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

の化合物又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、若しくは薬学的許容塩。
式中、
1はH、C1-6アルキル−、C3-6シクロアルキル−、C1-6アルキル−C(O)−及びC1-4アルキルOC(O)−から選ばれ;
Aはフェニル又はC3-7シクロアルキル−であり;
nは1、2又は3であり;
2はそれぞれ独立してH、−OH、−NH2、−CN、ハロゲン、C1-6アルキル−、C3-7シクロアルキル−、C1-6アルコキシ−及びC1-6アルコキシC1-6アルキル−から選ばれ;
3はそれぞれ独立してH、−OH、−NH2、−NO2、−CN、ハロゲン、C1-6アルキル−、C1-6アルコキシ−及びC1-6アルコキシC1-6アルキル−から選ばれ;
mは1、2又は3であり;
5はそれぞれ独立してH、−OH、−CN、ハロゲン、−R6、−OR6、−NR67、−SR6、−SOR6及び−SO26から選ばれ:
qは1、2又は3であり;
ここで、
6及びR7はそれぞれ独立してH、直鎖又は分岐鎖のC1-6アルキル基、直鎖又は分岐鎖のC2-6アルケニル又はアルキニル基、及び0、1又は2個の二重又は三重結合を有するC3-7炭素環式基から選ばれ、ここで、これらの基は非置換であるか、又は−OH、=O、−NH2、−CN、ハロゲン、アリール及びC1-3アルコキシ−から選ばれる1個若しくはそれ以上の基で置換されており:
そして、
1、R2又はR3がアルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はアルコキシアルキル基である場合、該基は非置換であるか、又はそれぞれが独立して−OH、−NH2、−CN、フェニル及びハロゲンから選ばれる1、2、3、4若しくは5個の置換基を有する。
【請求項2】
Aはフェニルであり;
1はC1-6アルキル−、C3-6シクロアルキル−、又はC1-6アルキル−O−C(O)−から選ばれ;
nはそれぞれ独立して1又は2から選ばれる、
請求項1記載の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、若しくは薬学的許容塩。
【請求項3】
Aはフェニルであり;
1はC1-6アルキル又は−(CO)−O−C1-6アルキルから選ばれ;
nはそれぞれ1である、
請求項1記載の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、若しくは薬学的許容塩。
【請求項4】
3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−[(1S)−1−フェニルプロピル]キノリン−4−カルボキサミド;
3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−[(1S)−1−フェニルエチル]キノリン−4−カルボキサミド;
メチル(2R)−({[3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−イル]カルボニル}アミノ)(フェニル)アセテート;
3−(シアノメチル)−N−[(S)−シクロプロピル(3−フルオロフェニル)メチル]−2−フェニルキノリン−4−カルボキサミド;
3−(シアノメチル)−2−(3−フルオロフェニル)−N−[(1S)−1−フェニルプロピル]キノリン−4−カルボキサミド、
3−(シアノメチル)−N−[(S)−シクロプロピル(3−フルオロフェニル)メチル]−2−(3−フルオロフェニル)キノリン−4−カルボキサミド;
メチル2−(3−(シアノメチル)−2−フェニルキノリン−4−カルボキサミド)−2−フェニルアセテート;
3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−(1−フェニルエチル)キノリン−4−カルボキサミド;及び
3−(シアノメチル)−2−フェニル−N−(1−フェニルプロピル)キノリン−4−カルボキサミド;
から選ばれる、請求項1記載の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、若しくは薬学的許容塩。
【請求項5】
式III:
【化2】

(式中、R1、A、R2、n、R3、m、R4、R5及びqは式Iで定義した通りである)の化合物、又はその立体異性体、生体内で加水分解可能な前駆体、若しくは薬学的許容塩である、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
酸:
【化3】

をアミン:
【化4】

と、CH2Cl2溶液中EDC(N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド)、HOBt(ヒドロキシベンゾトリアゾール)及びモルホリンと共に反応させることによりカップリングさせて式I(式中、R1、A、R2、n、R3、m、R5及びqは明細書に記載の通りである)の化合物を生成させることを含む請求項1記載の化合物の製造法。
【請求項7】
ブロモメチル置換キノリンエステル:
【化5】

(式中、Xはアルキル基である)をシアン化ナトリウムとDMF中で反応させてニトリル:
【化6】

を生成させ、該ニトリルをTHF/水溶媒中LiOHと共に反応させて酸:
【化7】

を生成させ、
該酸とアミン:
【化8】

と、CH2Cl2溶液中EDC(N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド)、HOBt(ヒドロキシベンゾトリアゾール)及びモルホリンと共に反応させることによりカップリングさせて、式I(式中、R1、A、R2、n、R3、m、R5及びqは明細書に記載の通りである)の化合物を生成させることを含む、請求項1記載の化合物の製造法。
【請求項8】
NK−3レセプターの調節が有益な疾患又は身体状態に罹患している対象に、請求項1の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、若しくは薬学的許容塩の治療有効量を投与することを含む該疾患又は身体状態の治療又は予防方法。
【請求項9】
疾患又は身体状態が不安、うつ病、統合失調症及び肥満から選ばれる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
薬学的に許容される賦形剤、滑沢剤又は担体と請求項1記載の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、若しくは薬学的許容塩とを含む医薬組成物。
【請求項11】
NK−3レセプターの調節が有益な疾患又は身体状態に罹患している対象に、請求項10に記載の医薬組成物の治療有効量を投与することを含む該疾患又は身体状態の治療又は予防方法。
【請求項12】
疾患又は身体状態が不安、うつ病、統合失調症及び肥満から選ばれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項1の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体若しくは薬学的許容塩の、NK−3レセプターの調節が有益な疾患又は身体状態の治療又は予防のための使用。
【請求項14】
疾患又は身体状態が不安、うつ病、統合失調症及び肥満から選ばれる、請求項13に記載の使用。
【請求項15】
NK−3レセプターの調節が有益な疾患又は身体状態を治療又は予防するための医薬の製造における、請求項1記載の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解可能な前駆体、若しくは薬学的許容塩の使用。
【請求項16】
疾患又は身体状態が不安、うつ病、統合失調症及び肥満から選ばれる、請求項15に記載の使用。

【公表番号】特表2008−542367(P2008−542367A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514588(P2008−514588)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【国際出願番号】PCT/SE2006/000630
【国際公開番号】WO2006/130080
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】